【文献】
Chem. Mater.,2004年,16,4928−4936
【文献】
Chem. Mater.,2002年,14,1477−1487
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1〜4のいずれかに記載の化合物を放射線(ここで任意選択で、紫外線における前記放射線(radiation in ultraviolet light))に曝露することによって形成されるネットワークポリマー。
請求項1〜4のいずれかに記載の化合物を含有する複数の電荷輸送層および/または発光層、または、請求項6に記載のポリマーネットワークを有する、請求項7または請求項8に記載のデバイス。
【発明の概要】
【0007】
(発明の概要)
本発明の第1の態様において、式(I)
D−S
1−A−S
2−B
1 式(I)
の化合物を提供し、
式中:
Aは、−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−を表し、1〜8個のFL基を含むものであり;
Ar
1およびAr
2は各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択され;
Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2、3、4または5個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカル(diradical)を表し;
nは1〜8の整数であり;
FLは、前記鎖内に共有結合によってC−2とC−7で組み込まれる構造
【化1】
のフルオレン部分であり;
各FL部分のR基は同一であり、直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキル、C
1〜C
14フルオロアルキル、C
2〜C
14アルケニル基からなる群より選択され、ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のCH
2基が酸素で置き換えられているが、該R基にアセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとし;
Dは架橋性基を表すか、またはB
1が水素を表す場合、Dは、−B
2−S
3−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)もしくは架橋性基を表し(ここで、鎖の左端のダッシュはS
1との結合点を表す);
B
1は、架橋性基または水素原子を表し;
B
1aは、架橋性基または水素原子を表し;
B
2およびB
3は各々、架橋性基を表し;
S
1、S
2、S
1aおよびS
2aは柔軟性リンカー基であり;
S
3はスペーサー基である。
【0008】
一実施形態では、式中の各FL部分のR基が同一であり、直鎖または分枝状のアキラルなC
2〜C
10アルキル、C
2〜C
10ハロアルキル、C
2〜C
10フルオロアルキル、C
2〜C
10アルケニル基からなる群より選択され、ここで、任意選択で1、2または3個のCH
2基が酸素で置き換えられており(are replaced an oxygen)、該R基にアセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在せず、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびnは式(I)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iaの化合物を提供する。
【0009】
一実施形態では、式中の各FL部分のR基が同一であり、直鎖のC
2〜C
10アルキル、C
2〜C
10ハロアルキル、C
2〜C
10フルオロアルキル、C
2〜C
10アルケニル基からなる群より選択され、ここで、任意選択で1、2または3個のCH
2基が酸素で置き換えられており、該R基にアセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在せず、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびnは式(I)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ibの化合物を提供する。
【0010】
一実施形態では、式中の各FL部分のR基が同一であり、直鎖または分枝状のアキラルなC
2〜C
10アルキルおよびC
2〜C
10フルオロアルキルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびnは式(I)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Icの化合物を提供する。
【0011】
一実施形態では、式中の各FL部分のR基が同一であり、直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
2〜C
10アルキル、C
3〜C
8アルキル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびnは式(I)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Idの化合物を提供する。
【0012】
一実施形態では、式中の各FL部分のR基が同一であり、直鎖のC
1〜C
14アルキル、C
2〜C
10アルキル、C
3〜C
8アルキル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびnは式(I)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ieの化合物を提供する。
【0013】
一実施形態では、式中のnが1〜6、任意選択で3〜6の整数であり、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびRは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ifの化合物を提供する。
【0014】
一実施形態では、式中のnが3〜6の整数であり、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FLおよびRは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)または(Ie)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Igの化合物を提供する。
【0015】
一実施形態では、式中のAr
1およびAr
2が各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択され、ここで、Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2または3個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表し、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ihの化合物を提供する。
【0016】
一実施形態では、式中のAr
1およびAr
2が各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択され、ここで、Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2または3個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表し、ここで、該芳香族および複素芳香族部分は各存在において独立して、1,4−フェニレン、ビフェニル−4,4’−ジイル、ターフェニル−4,4”−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ペリレン−3,10−ジイル、ピレン−2,7−ジイル、2,2’−ジチオフェン−5,5’−ジイル、オキサゾール−2,5−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2,5−ジイル、ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェン−2,6−ジイル、ジベンゾチオフェン−3,7−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイル、チアゾロ[5,4−d]チアゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[5,4−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[5,4−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[4,5−d]チアゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[4,5−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[4,5−d]オキサゾール−2,5−ジイル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4,7−ジイル、4−チエン−2−イル−2,1,3−ベンゾチアゾール−7,5’−ジイル、4,7−ジチエン−2−イル−2,1,3−ベンゾチアゾール−5’,5”−ジイル、イミダゾ[4,5−d]イミダゾール−2,5−ジイル、4−アルキル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−アリール−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−フェニル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−(p−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、ジ−1,2,4−トリアゾロ[4,5−f:4,5−q]−5,6,12,13−テトラヒドロ−5,12−ジアザジベンズ[a,h]アントラセン−5,13−ジイル、9−アルキルカルバゾール−2,7−ジイル、6,12−ジアルキルインドロ[2,3−b]カルバゾール−2,8−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル、[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン−2,7−ジイル、ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、5,5−ジオキソジベンゾチオフェン−3,7−ジイルまたは6,12−ジアルキル−5,5−11,11−テトラオキソベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイルジラジカルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iiの化合物を提供する。
【0017】
一実施形態(例えば、該化合物が正孔輸送材料として使用される実施形態)では、式中のAr
1およびAr
2が各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択され、ここで、Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2または3個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表し、ここで、該芳香族および複素芳香族部分は各存在において独立して、1,4−フェニレン、ビフェニル−4,4’−ジイル、ターフェニル−4,4”−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ペリレン−3,10−ジイル、ピレン−2,7−ジイル、2,2’−ジチオフェン−5,5’−ジイル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2,5−ジイル、ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェン−2,6−ジイル、ジベンゾチオフェン−3,7−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイル、9−アルキルカルバゾール−2,7−ジイル、6,12−ジアルキルインドロ[2,3−b]カルバゾール−2,8−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェン−2,6−ジイルまたは[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン−2,7−ジイルジラジカルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ijの化合物を提供する。
【0018】
一実施形態(例えば、該化合物が電子輸送材料として使用される実施形態)では、式中のAr
1およびAr
2が各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択され、ここで、Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2または3個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表し、ここで、該芳香族および複素芳香族部分は各存在において独立して、1,4−フェニレン、ビフェニル−4,4’−ジイル、ターフェニル−4,4”−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ペリレン−3,10−ジイル、ピレン−2,7−ジイル、オキサゾール−2,5−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[4,5−d]オキサゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[5,4−d]オキサゾール−2,5−ジイル、4−アルキル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−アリール−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−フェニル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−(p−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、ジ−1,2,4−トリアゾロ[4,5−f:4,5−q]−5,6,12,13−テトラヒドロ−5,12−ジアザジベンズ[a,h]アントラセン−5,13−ジイル、イミダゾ[4,5−d]イミダゾール−2,5−ジイル、ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、5,5−ジオキソジベンゾチオフェン−3,7−ジイルまたは6,12−ジアルキル−5,5−11,11−テトラオキソベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイルジラジカルからなる群より選択され、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)または(Ig)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ikの化合物を提供する。
【0019】
一実施形態では、式中のS
1、S
1a、S
2およびS
2aが各存在において独立して、直鎖または分枝状のアキラルなC
5〜C
14アルキル基から選択され(ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のメチレン基が酸素原子に置換されているが、アセタール、ケタールまたはペルオキシドは存在しないものとする)、Aに結合またはエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合もしくはアミド結合のいずれかによって連結されており、結合またはエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合もしくはアミド結合のいずれかによって、Dの性質によって決定されるとおりにD、B
1、B
2、B
3またはS
3に連結されており、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)または(Ik)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式ILの化合物を提供する。
【0020】
一実施形態では、式中のS
1、S
1a、S
2およびS
2aが各存在において独立して、直鎖または分枝状のアキラルなC
5〜C
14アルキル基から選択され(ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のメチレン基が酸素原子に置換されているが、アセタール、ケタールまたはペルオキシドは存在しないものとする)、Aに結合またはエーテル結合、エステル結合もしくはカーボネート結合のいずれかによって連結されており、結合、エーテル結合、エステル結合またはカーボネート結合によって、Dの性質によって決定されるとおりにD、B
1、B
2、B
3またはS
3に連結されており、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)または(Ik)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Imの化合物を提供する。
【0021】
一実施形態では、式中のS
1、S
1a、S
2およびS
2aが各存在において独立して、直鎖または分枝状のアキラルなC
7〜C
12アルキル基から選択され(ここで、任意選択で1、2、3または4個のメチレン基が酸素原子に置換されているが、アセタール、ケタールまたはペルオキシドは生成されないものとする)、Aに結合またはエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合もしくはアミド結合のいずれかによって連結されており、結合、エーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合またはアミド結合によって、Dの性質によって決定されるとおりにD、B
1、B
2、B
3またはS
3に連結されており、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)または(Ik)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Inの化合物を提供する。
【0022】
一実施形態では、式中のS
1、S
1a、S
2およびS
2aが各存在において独立して、直鎖または分枝状のアキラルなC
7〜C
12アルキル基から選択され(ここで、任意選択で1、2、3または4個のメチレン基が酸素原子に置換されているが、アセタール、ケタールまたはペルオキシドは生成されないものとする)、Aに結合またはエーテル結合、エステル結合もしくはカーボネート結合のいずれかによって連結されており、結合、エーテル結合、エステル結合またはカーボネート結合によって、Dの性質によって決定されるとおりにD、B
1、B
2、B
3またはS
3に連結されており、さらに、D、B
1、B
2、B
3、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)または(Ik)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ioの化合物を提供する。
【0023】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、独立して放射線活性化型架橋基、任意選択で光重合性架橋基を表し、さらに、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ipの化合物を提供する。
【0024】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、アルケン架橋基を含む群から選択され、さらに、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iqの化合物を提供する。
【0025】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、独立して電子過剰または電子欠乏アルケン架橋基を表し、さらに、式中のS
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Irの化合物を提供する。
【0026】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、独立して光重合性アルケン架橋基を表し、さらに、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Isの化合物を提供する。
【0027】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、独立して、直鎖および環状のα,β−不飽和エステル、α,β−不飽和アミド、ビニルエーテル、非共役ジエンからなる群より選択されるアルケン架橋基を表し、さらに、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Itの化合物を提供する。
【0028】
一実施形態では、式中のB
1、B
2、B
3およびDが、各存在において架橋基を表している場合、独立して、メタクリレート基、エタクリレート基、エチルマレアト基、エチルフマラト基、N−マレイミド基、ビニルオキシ基、アルキルビニルオキシ基、ビニルマレアト基、ビニルフマラト基、N−(2−ビニルオキシマレイミド)基、1,4−ペンタジエン−3−イル基および1,4−シクロヘキサジエニル基からなる群より選択されるアルケン架橋基を表し、さらに、S
1、S
1a、S
2、S
2a、S
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)または(Io)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iuの化合物を提供する。
【0029】
一実施形態では、式中のS
3がC
1〜C
20アルキル基、C
1〜C
20ハロアルキル基、C
3〜C
8シクロアルキル基、C
6〜C
16アリール基もしくはC
4〜C
15ヘテロアリール基を表すか、あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキル、C
6〜C
16アリールおよび/またはC
4〜C
15ヘテロアリール部分からなる鎖を表し、S
1、S
1a、S
2、S
2a、D、B
1、B
2、B
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)または(Iu)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ivの化合物を提供する。
【0030】
一実施形態では、式中のS
3がC
1〜C
14アルキル基、C
1〜C
14ハロアルキル基、C
5〜C
6シクロアルキル基、C
6〜C
14アリール基を表すか、あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキルおよび/またはC
6〜C
14アリール部分からなる鎖を表し、S
1、S
1a、S
2、S
2a、D、B
1、B
2、B
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)または(Iu)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iwの化合物を提供する。
【0031】
一実施形態では、式中のS
3がC
2〜C
10アルキル基、C
2〜C
10ハロアルキル基、C
5〜C
6シクロアルキル基、C
6〜C
14アリール基を表すか、あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
14アルキル、C
2〜C
10ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキルおよび/またはC
6〜C
14アリール部分からなる鎖を表し、S
1、S
1a、S
2、S
2a、D、B
1、B
2、B
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)または(Iu)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Ixの化合物を提供する。
【0032】
一実施形態では、式中のS
3が、結合、エーテル結合またはエステル結合によって互いに相互連結された3個のC
2〜C
12アルキル基と2個のC
6〜C
16アリール基からなる基を表し;ここで、各C
6〜C
16アリール基はi)第2のC
6〜C
16アリール基にC
2〜C
12アルキル基によって、ii)橋かけ部B
2またはB
3にC
2〜C
12アルキル基によって、ならびにiii)S
1およびS
1aに直接連結されており、S
1、S
1a、S
2、S
2a、D、B
1、B
2、B
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)または(Iu)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Iyの化合物を提供する。
【0033】
一実施形態では、式中のS
3が、4個のC
2〜C
12アルキル基からなる基であって、該4個のアルキル基は結合、エーテル結合またはエステル結合によって互いに相互連結されており、真ん中のC
6〜C
16アリール基に連結されており、真ん中のC
6〜C
16アリール基に結合していない独立した各C
2〜C
12アルキル基の末端はB
2、B
3、S
1およびS
1aとの連結状態で終結している基を表し、S
1、S
1a、S
2、S
2a、D、B
1、B
2、B
3、Ar
1、Ar
2、FL、Rおよびnは式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)または(Iu)の化合物について上記のとおりに規定されるものである式Izの化合物を提供する。
【0034】
一実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)または(Iz)の複数のモノマーを架橋させることによって形成されるネットワークポリマーを提供する。
【0035】
一実施形態では、OLEDデバイスの製作における使用のための、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)または(Iz)による構造を有する化合物を提供する。
【0036】
一実施形態では、式
【化2】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む発光性層を有するOLEDデバイスを提供する。
【0037】
一実施形態では、i)式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)もしくは(Iz)の複数の化合物;またはii)式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)もしくは(Iz)の複数のモノマーを架橋させることにより形成される(もしくは得られ得る)ネットワークポリマーを含む発光性層を有するOLEDデバイスを提供する。
【0038】
一実施形態では、式
【化3】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む発光性高分子層を有し、さらに、該発光性高分子層は複数のモノマーを放射線に曝露することにより形成され(または得られ得)、ここで、任意選択で該放射線は紫外線であるOLEDデバイスを提供する。
【0039】
一実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)または(Iz)の複数のモノマーを放射線に曝露することにより形成される(または得られ得る)発光性高分子層を含むものであり、ここで、任意選択で該放射線は紫外線であるOLEDデバイスを提供する。
【0040】
一実施形態では、式
【化4】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む電荷輸送層を有するデバイスを提供する。
【0041】
一実施形態では、ここに、i)式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)もしくは(Iz)の複数の化合物;またはii)式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)もしくは(Iz)の複数のモノマーを架橋させることにより形成される(または得られ得る)ネットワークポリマーを含む電荷輸送層を含むデバイスを提供する。
【0042】
一実施形態では、式
【化5】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む電荷輸送高分子層を有し、さらに、該発光性高分子層はモノマーを放射線に曝露することにより形成され(または得られ得)、ここで、任意選択で該放射線は紫外線であるデバイスを提供する。
【0043】
一実施形態では、式(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)、(Ih)、(Ii)、(Ij)、(Ik)、(IL)、(Im)、(In)、(Io)、(Ip)、(Iq)、(Ir)、(Is)、(It)、(Iu).(Iv)、(Iw)、(Ix)、(Iy)または(Iz)の複数のモノマーを放射線に曝露することにより形成される(または得られ得る)電荷輸送高分子層を含むものであり、ここで、任意選択で該放射線は紫外線であるデバイスを提供する。
【0044】
一実施形態では、式
【化6】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む電荷輸送層を備えているデバイスを提供する。
【0045】
一実施形態では、正孔輸送層と電子輸送層の間にインターフェイス(interface)を備えており、前記層のいずれかまたは両方が、式
【化7】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む層であるデバイスを提供する。
【0046】
一実施形態では、正孔輸送層と電子輸送層の間に上記のようなインターフェイスを備えており、さらに、光起電性デバイスまたは薄膜トランジスタ(TFT)デバイスであるデバイスを提供する。
【0047】
一実施形態では、式
【化8】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む複数の層を含むものであり、さらに、該層の各々は反復逐次成膜/インサイチュ重合法によって形成される(または得られ得る)ものであるデバイスを提供する。
【0048】
一実施形態では、式
【化9】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む材料の複数の層を、前記層の材料の重合を引き起こす放射線(紫外線など)のパターン形成された領域に曝露し、次いで、非曝露材料および未重合材料を洗い流すことにより作製される(または得られ得る)複数のパターン形成構造体を含むデバイスを提供する。
【0049】
一実施形態では、前述のパターン形成構造体を2つ以上含んでおり、前記構造体が、本質的にエレクトロルミネッセンス性である材料で構成されており、ここで、1つのパターン形成構造体が放射するエレクトロルミネッセンスの波長が、少なくとも1つの他のパターン形成構造体が放射するエレクトロルミネッセンスの波長と異なっているデバイスを提供する。
【0050】
一実施形態では、多色の非常に多数のピクセルを含み、各ピクセルが前述のパターン形成構造体を1つ以上含むものであるマルチカラードットマトリックスディスプレイを提供する。
【0051】
一実施形態では、前述のパターン形成構造体を2つ以上含んでおり、前記構造体が、本質的にエレクトロルミネッセンス性である材料で構成されており、前述のパターン形成構造体の2つ以上が積層体に重層されており、さらに、各積層体の該2つ以上のパターン形成構造体のエレクトロルミネッセンスの波長が異なっているデバイスを提供する。
【0052】
一実施形態では、式
【化10】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む重合型液晶性材料を含むデバイスを提供する。
【0053】
一実施形態では、式
【化11】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む液晶性材料を冷却することにより形成される(または得られ得る)ガラスを含むデバイスを提供する。
【0054】
一実施形態では、式
【化12】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む重合型ネマチック液晶性材料を含むデバイスを提供する。
【0055】
一実施形態では、式
【化13】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む分子を含む液晶性流体を放射線に曝露することにより形成される(または得られ得る)高分子マトリックスを含み、ここで、任意選択で該放射線は紫外線であるデバイスを提供する。
【0056】
一実施形態では、上記の高分子マトリックスを含むOLEDデバイスは、該マトリックスが、適切に固定(lock)されているネマチック液晶性構造体を含むものであることを特徴とするものである。
【0057】
一実施形態では、式
【化14】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む分子を含む一様に配向している液晶性構造体を有する材料を含む発光層が、前記発光層が直線偏光を放射するように含まれているOLEDデバイスを提供する。
【0058】
一実施形態では、式
【化15】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む材料の複数の層を、前記層の材料の重合を引き起こす放射線(紫外線など)のパターン形成された領域に曝露し、次いで、非曝露材料および未重合材料を洗い流すことを含む、複数のパターン形成構造体を含むデバイスを形成するための方法を提供する。
【0059】
一実施形態では、式
【化16】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む架橋性分子を含む一様に配向している液晶性流体の層または該一様に配向している液晶性流体を冷却することにより形成される(または得られ得る)ガラスを、パターン形成された放射線(例えば、紫外線)領域に曝露し(ここで、前記放射線への曝露により、前記曝露された層の材料の重合が引き起こされる)、次いで、非曝露材料および未重合材料を洗い流すことにより製作される(または得られ得る)構造体を提供する。
【0060】
一実施形態では、式
【化17】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む架橋性分子を含む一様に配向している液晶性流体の層または該一様に配向している液晶性流体を冷却することにより形成される(または得られ得る)ガラスを、パターン形成された放射線(任意選択で紫外線)領域に曝露し(ここで、前記放射線への曝露により、前記曝露された層の材料の重合が引き起こされる)、次いで、非曝露材料および未重合材料を洗い流すことにより製作される(または得られ得る)偏光発光構造体を提供する。
【0061】
一実施形態では、上記のパターン形成された偏光発光構造体を2つ以上含むものであり、ここで、少なくとも第1の偏光発光構造体は、少なくとも第2の偏光発光構造体のものと揃っていない発光偏光軸を有するデバイスを提供する。
【0062】
一実施形態では、式
【化18】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
の2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレンジラジカルおよびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む架橋性分子を含む一様に配向している液晶性流体または該一様に配向している液晶性流体を冷却することにより形成される(または得られ得る)ガラスの配向層の逐次成膜、各層のパターン形成領域の順々の逐次重合、およびそれぞれの各層の液晶の配向、したがって発光の偏光軸が隣接するそれぞれの層の発光の偏光軸の方向と異なる方向となるような発光構造体が得られるように各層の未重合領域を順に逐次、洗い流すことによって作製される(または得られ得る)3Dディスプレイを提供する。
【0063】
一実施形態では、2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレン反復単位
【化19】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
およびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含むポリマーを含むものであるデバイスを提供する。
【0064】
一実施形態では、2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレン単位
【化20】
(式中、Rは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
およびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含む発光ポリマーを含むものであるOLEDデバイスを提供する。
【0065】
一実施形態では、2,7−ジ置換9,9−フルオロアルキルフルオレン反復単位
【化21】
(式中、Rは、直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキルまたはC
2〜C
14アルケニル基を表し、ここで、任意選択で該Rのメチレン基のうち1、2、3、4または5個が酸素原子で置き換えられているが、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする)
およびこのような基の部分フッ素化または完全フッ素化誘導体を含むポリマーを含むものであり、ここで、このポリマーは液晶性構造体を有するホスト材料中の発光ドーパントとして利用されるOLEDデバイスを提供する。
【0066】
一態様において、本発明は、化合物
【化22】
に関し、式中、各場合のRは直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキル、C
1〜C
14フルオロアルキル、C
2〜C
14アルケニル基であり、ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のCH
2基が酸素で置き換えられているが、該R基にアセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しないものとする。好ましい一実施形態では、各場合のRは直鎖または分枝状のアキラルなC
2〜10アルキル基である。好ましい一実施形態では、各場合のRは直鎖のC
2〜10アルキル基である。このような化合物の好ましい一実施形態では、R基は同一である。
【0067】
一態様において、本発明は、フェノールの酸素を、構造
【化23】
(式中、R
1およびR
2は独立して、C
1〜12アルキル、C
6〜10アリールまたはC
5〜9ヘテロアリールであり;
L
1およびL
2は独立して、Cl、Br、I、O−トシル、O−メシルまたはO−トリフリルから任意選択的に選択される選択された脱離基であり;
mおよびnは1〜10の整数である)
の化合物を用いてアルキル化する工程を含む、構造B
1−S
2−A−S
1−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1aの材料の作製方法に関する。
【0068】
一態様において、本発明は、ジエチル−2,5−ジ(ブロモヘキシル)オキシテレフタレート、ジエチル−2,5−ジ(クロロヘキシル)オキシテレフタレート、ジエチル−2,5−ジ(ヨードヘキシル)オキシテレフタレートおよびC
1〜12アルキル、C
6〜10アリールまたはC
5〜9ヘテロアリールエステル基を有する類縁化合物に関する。一態様において、本発明は、上記の化合物(I)、(Iv)、(Iw)、(Ix)および(Iz)について規定したとおりの一般構造S
3を有する架橋性材料の合成のための中間体としてのジエチル−2,5−ジ(ブロモヘキシル)オキシテレフタレート、ジエチル−2,5−ジ(クロロヘキシル)オキシテレフタレートおよびジエチル−2,5−ジ(ヨードヘキシル)オキシテレフタレートならびにメチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルエステル基を有する類縁化合物の使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0069】
発明の詳細な説明
本発明の一態様によりD−S
1−A−S
2−B
1(式中、基D、B
1、S
1、S
2およびAは本明細書に規定した化学基である)の化合物を提供する。Aは式−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−の基を表す。この系の構成部分は互いに共有結合によって連結されている。
【0070】
また、この基は、式1
【化24】
の化合物として示され得る。
【0071】
本発明がよりよく理解され得るように、構成要素の基の性質およびその機能を本明細書に規定する。
【0072】
(Ar
1−(FL−Ar
2)
n−)
本発明の化合物は、この化合物の「実質的に線状」または「レース(lathe)様」の芳香族コアを構成する−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−基(Aと略記する)を含むものである。この構造において、FLは、前記鎖内に共有結合によってC−2とC−7で組み込まれる下記の構造
【化25】
のフルオレンジラジカルである。
【0073】
−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−の整数nは1〜8である。合計で、各−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−基は1〜8個のFL基を含むものである。一部の特定の好ましい態様では、各−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−基のFLの数は1〜6、1〜3、3〜6または5もしくは6から選択される。
【0074】
本発明の化合物が発光体としての使用に適している好ましい態様では、各−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−基は3〜6個のFL基を含むものである。これは、nの値が小さいほど発光効率が低い分子がもたらされるからである。本発明の化合物が正孔輸送体、電子輸送体または発光ドーパントのホストとしての使用に適している実施形態では、合成の容易性、低融点および高溶解度のため、1〜3個のFL基を有する−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−基が好ましい。
【0075】
この−Ar
1−(FL−Ar
2)
n−またはA構造において、nが1より大きい場合は、該材料の多種類の異性体の可能性により精製が困難になるため、個々の各FLのR基は同一である。n=1の材料では、異なるFL基に異なるR基を有することが、融点の降下が引き起こされ得るため好都合であり得る。R基は、直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキル、C
1〜C
14フルオロアルキル、C
2〜C
14アルケニル基から選択され、ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のCH
2基が酸素で置き換えられており、そのため、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しない。換言すると、1個より多くのメチレン基が酸素原子で置き換えられている場合、これは鎖内の隣の酸素原子と少なくとも3つの共有結合によって隔離されている。R基がアルケニル基である場合、アルケンは末端アルケンであることが好ましく、それは、末端アルケンをR基に組み込むことにより生成物の粘度が低下し得るからである。
【0076】
Ar
1およびAr
2は各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択される。Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2、3、4または5個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表す。
【0077】
Ar
1−(FL−Ar
2)
n鎖全体は「実質的に線状」であり、その線状性、隣接する分子と一直線状になる能力および有利な液晶性を破壊し得る有意な分枝がないものである。該鎖の一部の特定の要素がその線状構造から突出している場合があり得る。例えば、Ar
1がナフタレン−1,4−ジイルである場合、ナフチル構造部は該鎖に不可欠であるが、第5炭素から第8炭素までは該鎖の側部から突出している。該鎖は総括的に線状として説明しているが、該鎖の構成部分を連結している化学結合の性質は、該鎖内のすべての化学結合が厳密に一直線状となることを要求するものではないことは認識され得よう。該材料分子の分子コアの主鎖内に湾曲がある場合、該材料の液晶性の性質または少なくともその液晶性分子が配向する能力を破壊しないものである限り、前記湾曲は許容される。同様に、該材料の液晶性の性質を保つ分枝も許容される。
【0078】
(R)
R基は、直鎖または分枝状のアキラルなC
1〜C
14アルキル、C
1〜C
14ハロアルキル、C
1〜C
14フルオロアルキル、C
2〜C
14アルケニル基から選択され、ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のメチレン(CH
2)基が酸素で置き換えられており、そのため、アセタール、ケタール、ペルオキシドまたはビニルエーテルは存在しない。換言すると、1個より多くのメチレン基が酸素原子で置き換えられている場合、これは鎖内の隣の酸素原子と少なくとも3つの共有結合によって隔離されており、酸素原子が単結合によって炭素−炭素二重結合に連結されることはない。一部の態様では、個々の各フルオレンのR基は同一である。別の態様では、鎖内のどのフルオレン上のR基も同一である。
【0079】
好ましい一態様では、各FL部分のR基は同一であり、直鎖または分枝状のアキラルなC
2〜C
10アルキル、C
2〜C
10ハロアルキル、C
2〜C
10フルオロアルキル、C
2〜C
10アルケニル基からなる群より選択され、ここで、任意選択で1、2または3個のCH
2基が酸素で置き換えられているが、アセタール、ケタールまたはペルオキシドは存在しないものとする。
【0080】
好ましい一態様では、各R基の各水素原子が独立してフッ素原子で置換されたものであり得る。R基が少なくとも1個のフッ素置換基を含むものである場合、これはフルオロアルキル基と称され得る。好ましい一態様では、フルオロアルキル基は少なくとも1個の水素原子を含むものである。ハロアルキル基としては、Fl、Cl、BrおよびIで置換されている基が挙げられる。好ましいハロアルキル基はフルオロアルキル、クロロアルキルおよびフルオロクロロアルキル基である。
【0081】
好ましい一態様では、R基はアルケニル基である。アルケニル基は炭素−炭素二重結合を含むものである。好ましいアルケニル基は炭素炭素二重結合を1つだけ含むものである。R基がアルケニル基である好ましい一態様では、これは末端の炭素−炭素二重結合である。好ましい一態様では、末端アルケンは式−CH=CH
2のものである。
【0082】
上記のように、一部の場合では、R基の1個または2個または3個または4個または5個のメチレン基が酸素原子に置換され得る。これがその場合、R基はエーテルまたはポリエーテルである。メチレン基はCH
2基である。2個以上のメチレン基が酸素原子で置き換えられている場合、鎖内において該基間に少なくとも2個の炭素原子を存在させる。これは、ペルオキシド単位、ケタール単位、アセタール単位およびビニルエーテル単位は潜在的に不安定であり、したがって、本発明の化合物の構造内に含めないからである。
【0083】
R基の長さのバリエーションは、該化合物の融点が調整され得るため有用である。例えば、液晶性化合物が必要とされる場合、鎖内に2〜14個の炭素原子と酸素原子を有するR基を使用することが好都合であり得、これはd−ヒドロカルビル誘導体が多くの場合、高融点を示すからである。好ましい態様では、R基は鎖内に2〜10個の炭素原子と酸素原子を含むものである。
【0084】
R基への酸素原子の導入は、該化合物がガラス転移を起こす温度を調整するために好都合に使用され得、これは、ガラス質材料が必要とされる用途では利点であり得る。
【0085】
炭素−炭素二重の導入は該材料の粘度を低下させるために好都合に使用され得、これは、溶解処理される化合物では特に有益(interesting)である。鎖末端における炭素−炭素二重結合の導入は該材料の粘度の調整に特に好都合である。
【0086】
電子デバイスにおける用途では、高純度材料が必要とされ、ヒドロカルビル基における不斉中心(あれば)の存在は好ましくない。この理由のため、R基が分枝状である本発明の化合物では、分枝はキラル中心が導入されないものである。このアキラルな分枝により、化学物質のジアステレオ異性体混合物に付随し得る精製に伴う問題が好都合に回避される。R基内への分枝の導入は、本発明の化合物の融点を調整するために好都合に使用され得る。
【0087】
選択したFL構造の例を、R基を略さずに描出して以下に示す。
【化26】
【0088】
構造
【化27】
の化合物は、合成の有用性のため、このようなフルオロアルキルフルオレン誘導体発光体コアを含む化合物の合成のための好ましい中間体である。
【0089】
(Ar
1およびAr
2)
Ar
1およびAr
2は各存在において独立して、Ar
aおよび結合を含む群から選択される。Ar
aは、1個の芳香族部分、複素芳香族部分またはFL部分あるいは単結合によって相互連結された2、3、4または5個の芳香族部分、複素芳香族部分および/またはFL部分を含むジラジカルを表す。ジラジカルは、化合物の全体構造内の他の2つの部分に共有結合される基であり、典型的な一例を以下に示す。
*は典型的な結合部位を表す。
【化28】
【0090】
選択されるAr
a基の厳密な性質は系に所望される特性に依存する。例えば、発光化合物が必要とされる場合、2、3、4、5または6個の連続するFL基が構造内に存在(feature)し得る。あるいはまた、高割合のAr
a基、例えば50%以上がFL基であり得る。
【0091】
Ar
aによって構成される構成要素の芳香族基および複素芳香族基は、C
6〜C
16芳香族基および任意選択で置換されているC
4〜C
12複素芳香族の群から選択され得る。最適な置換基は、任意選択でアキラルな分枝状のC
1〜C
10アルキルまたはエーテル基の群から選択され得る。
【0092】
本発明の材料のAr
a構造単位として有用な芳香族ジラジカルとしては、限定されないが、1,4−フェニレン、ビフェニル−4,4’−ジイル、ターフェニル−4,4”−ジイル、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、チオフェン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ペリレン−3,10−ジイル、ピレン−2,7−ジイル、2,2’−ジチオフェン−5,5’−ジイル、オキサゾール−2,5−ジイル、1,3,4−オキサジアゾール−2,5−ジイル、チエノ[3,2−b]チオフェン−2,5−ジイル、ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェン−2,6−ジイル、ジベンゾチオフェン−3,7−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイル、チアゾロ[5,4−d]チアゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[5,4−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[5,4−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[4,5−d]チアゾール−2,5−ジイル、オキサゾロ[4,5−d]オキサゾール−2,5−ジイル、チアゾロ[4,5−d]オキサゾール−2,5−ジイル、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4,7−ジイル、4−チエン−2−イル−2,1,3−ベンゾチアゾール−7,5’−ジイル、4,7−ジチエン−2−イル−2,1,3−ベンゾチアゾール−5’,5”−ジイル、イミダゾ[4,5−d]イミダゾール−2,5−ジイル、4−アルキル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−アリール−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−フェニル−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、4−(p−tertブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール−3,5−ジイル、ジ−1,2,4−トリアゾロ[4,5−f:4,5−q]−5,6,12,13−テトラヒドロ−5,12−ジアザジベンズ[a,h]アントラセン−5,13−ジイル、9−アルキルカルバゾール−2,7−ジイル、6,12−ジアルキルインドロ[2,3−b]カルバゾール−2,8−ジイル、ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−b:5,4−b’]ジチオフェン−2,6−ジイル、[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン−2,7−ジイル、ベンゾ[1,2−d:4,5−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ビスオキサゾール−2,6−ジイル、5,5−ジオキソジベンゾチオフェン−3,7−ジイルまたは6,12−ジアルキル−5,5−11,11−テトラオキソベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ビス[1]ベンゾチオフェン−3,9−ジイルジラジカルが挙げられる。
【0093】
正孔輸送特性が所望される場合は、インドール含有部分およびチオフェン含有部分、例えば、以下に示すものが好ましいものであり得る。
*は典型的な結合部位を表す。
【化29】
【0094】
電子輸送特性が所望される場合は、オキサゾール含有部分、例えば、以下に示すものが好ましいものであり得る。
*は典型的な結合部位を表す。
【化30】
【0095】
好ましい一態様では、該化合物は発光体材料であり、nは1〜6である。さらなる好ましい一態様では、nは3〜6である。好ましい一態様では、nは5または6である。好ましい一態様では、nは5である。さらなる好ましい一態様では、nは6である。デバイスのエネルギー効率は該分子の芳香族コアの長さの増大に伴って増大するため、長鎖の分子が好ましい。ルミネッセンスの減衰期間の測定値から、エネルギー効率の増大は、長鎖分子コア内で起こる三重項−三重項励起子の消滅過程によるものであるが、短鎖の分子コアでは起こりにくいという証拠がある。さらなる少量のエネルギー効率の増大は分子コアをなおさらにn=7または8まで長くすることによって達成され得るが、効率の増大は、かかる分子の合成コストの増大とバランスがとれていなければならない。
【0096】
本発明のさらなる好ましい一態様は、本発明の発光体材料が、FL単位で終結している分子コア構造部Aを含むものであることである。電荷輸送材料分子またはホスト材料分子において、分子コアがビフェニル−4,4’−ジイルなどのAr単位で終結していることは、末端Ar基間のπ−π相互作用によって媒介される強力な分子間相互作用によって該材料の液晶性の特性が向上され得、また、荷電担体の輸送が向上され得るため好都合であり得る。しかしながら、発光体材料の場合、この同じ相互作用により励起子のエネルギーの消滅がもたらされることがあり得、したがって、9位に比較的バルキーな置換基を有する末端FL基が好ましい。
【0097】
(柔軟性リンカー基S
1、S
1a、S
2およびS
2a)
Dが架橋性基を表している場合、本発明の化合物は2つの柔軟性リンカー基S
1およびS
2を含むものである。本明細書において論考しているように、Dはまた、S
1およびS
2基と同様のさらなる柔軟性リンカー基S
1aおよびS
2aを含むさらなる錯体構造を表し得る。各存在において、S
1、S
1a、S
2およびS
2aは独立して、直鎖または分枝状のアキラルなC
5〜C
14アルキル基から選択され(ここで、任意選択で1、2、3、4または5個のメチレン基が酸素原子に置換されているが、Rはペルオキシド基、ケタール基またはアセタール基を含むものでないものとする)、Aに結合またはエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合もしくはアミド結合のいずれかによって連結されており、結合またはエーテル結合、エステル結合、カーボネート結合、チオエーテル結合、アミン結合もしくはアミド結合のいずれかによって、Dの性質によって決定されるとおりにD、B
1、B
2、B
3またはS
3に連結されている。
【0098】
柔軟性リンカー基S
1、S
1a、S
2およびS
2aは、A内のフルオロフォア系該架橋性基から隔離する機能を果たす。該材料が架橋されてネットワークポリマーマトリックスになっている場合、柔軟性リンカーによりフルオロフォアが高分子マトリックスから機構的および電子的に孤立する。したがって、該材料が架橋されてポリマーマトリックスになっている場合、柔軟性リンカーは、非発光性の励起子消滅を低減させる機能を果たし、それにより効率的な発光に有利になる。
【0099】
(D、B
1、B
2およびB
3)
Dは、架橋性基を表すか、またはB
1が水素を表す場合、Dは、−B
2−S
3−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)もしくは架橋性基を表し、ここで、鎖の左端のダッシュはS
1との結合点を表す。B
1、B
2およびB
3は各々、独立して、架橋基または水素を表す。
【0100】
したがって、本発明の化合物は、架橋基を含んでおり、架橋された場合、ネットワークポリマーを形成するものである。これは、好ましい架橋基が他の2つの架橋基と反応して連鎖反応体とポリマーマトリックスを生成させるためである。
【0101】
好ましい一態様では、架橋基は、エチレン性架橋性基、ジエン架橋性基、チオール架橋性基およびオキセタン架橋性基の群から選択される。エチレン性架橋性基は炭素−炭素二重結合を含む架橋性基である。好ましい一態様では、すべての架橋基が独立してエチレン性架橋基を表す。有利なエチレン性架橋基としては電子過剰エチレン性架橋基および電子欠乏エチレン性架橋基が挙げられる。
【0102】
好ましい一態様では、架橋性基は、放射線に曝露されると架橋反応を行なうものである。好ましい一態様では、架橋性基は、紫外(UV)光に露光されると架橋反応を行なうものである。
【0103】
好ましい架橋基の例は、直鎖および環状のα,β−不飽和エステル架橋基、α,β−不飽和アミド架橋基、ビニルエーテル架橋基および非共役ジエン架橋基である。したがって、有利な架橋基としては、メタクリレート基、エタクリレート基、エチルマレアト基、エチルフマラト基、N−マレイミド基、ビニルオキシ基、アルキルビニルオキシ基、ビニルマレアト基、ビニルフマラト基、N−(2−ビニルオキシマレイミド)基、1,4−ペンタジエン−3−イル基および1,4−シクロヘキサジエニル基が挙げられる。
【0104】
好ましい一態様では、架橋基は電子過剰エチレン性架橋性基である。電子過剰エチレン性架橋性基は、1個以上の電子供与基で置換されているエチレン基を含むものである。電子供与基は、O、NまたはSなどのヘテロ原子を含むものであり得る。好ましい一態様では、電子過剰架橋性基はビニルオキシ基である。他の電子供与基置換型架橋基は1−アルケニルエーテル基、例えば、プロペン−1−イルオキシ基およびブテン−1−イルオキシ基;環式ビニルエーテル、例えば、シクロヘキセン−1−イルオキシおよびシクロペンテン−1−イルオキシ;二環式ビニルエーテル基、例えば、2−ノルボルネン−2−イルオキシ基、ならびにビニルエーテル官能部が柔軟性リンカーまたはスペーサー(S
1、S
1a、S
2、S
2aもしくはS
3)に介在ヒドロカルビル構造によって連結されている基、例えば、4−ビニルオキシフェニルオキシ基および2−ビニルオキシエチル基である。
【0105】
好ましい一態様では、架橋基は電子欠乏エチレン性架橋性基である。電子不足エチレン性架橋性基は、1個以上の電子求引基で置換されているエチレン基を含むものである。電子求引基はカルボニル基を含むものであり得、例えば、エステルまたはアミドであり得る。好ましい一態様では、電子不足架橋性基は、モノアルキルマレエート基、モノアルキルフマレート基、モノアリールマレエート基、モノアリールフマレート基またはマレイミド基を含む。電子不足架橋基の他の例は4,4,4−トリフルオロクロトネート基、Z−4,4,4−トリフルオロブテノエート基、3−トリフルオロメチル−4,4,4−トリフルオロクロトネート基、Z−およびE−3−シアノアクリレート、Z−およびE−3−シアノメタクリレート、モノアルキルシクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレートならびにモノアルキルシクロペンテン−1,2−ジカルボキシレートである。
【0106】
上記のように、Dは架橋性基を表すか、あるいはB
1が水素を表す場合、Dは−B
2−S
3−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1aもしくは−S
3(B
2)(B
3)または架橋基を表し得、ここで、鎖の左端のダッシュはS
1との結合点を表す。
【0107】
したがって、一態様では、Dが構造−B
2−S
3−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1aのものであり、Dのすべての要素が線状鎖に連結されている。この配列の一例は、例示の目的で、架橋性基B
2およびB
3がモノメチルマレエート基であり、B
1およびB
1aが水素を表すものであり、全体構造を以下に示す「タイプ1」S
3スペーサーである。
【化31】
【0108】
第2の態様では、Dが構造−S
3(B
2)−B
3−S
1−A−S
2a−B
1aのものであり、1つの架橋性基B
2が、S
3に結合しており、S
3から分岐している側鎖を形成している。この配列の一例は、例示の目的で、架橋性基B
2およびB
3がモノメチルマレエート基であり、B
1およびB
1aが水素を表すものであり、全体構造を以下に示す「タイプ2」S
3スペーサーである。
【化32】
【0109】
第3の態様では、Dが構造S
3(B
2)(B
3)−S
1−A−S
2a−B
1aのものであり、該構造内の両方のS
1基はリンカーS
3によって橋絡されており、リンカーS
3には2個の架橋性基が結合しており、この2個の架橋性基はリンカーS
3から突出している。この配列の一例は、例示の目的で、架橋性基B
2およびB
3がモノメチルマレエート基であり、B
1aおよびB
1が水素を表すものであり、全体構造を以下に示す「タイプ3」S
3スペーサーである。
【化33】
【0110】
第4の態様では、Dが構造−S
3(B
2)(B
3)のものである。この構造では、スペーサー基S
3が2個の架橋基で修飾されている。この配列の一例は、例示の目的で、架橋性基B
2およびB
3がモノメチルマレエート基であり、B
1が水素を表すものであり、全体構造を以下に示す「タイプ4」S
3スペーサーである。
【化34】
【0111】
(S
3)
Dは、架橋性基を表すか、あるいはB
1が水素を表す場合、Dは−B
2−S
3−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)−B
3−S
1a−A−S
2a−B
1a、−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1aもしくは−S
3(B
2)(B
3)または架橋基を表し得(ここで、鎖の左端のダッシュはS
1との結合点を表す)、この場合、B
1aは水素を表す。この構造では、さらなるスペーサーS
3が存在する。
【0112】
S
3は、剛直であっても柔軟性であってもよい非発色団スペーサー基を表す。S
3は、C
1〜C
20アルキル基、C
1〜C
20ハロアルキル基、C
3〜C
8シクロアルキル基、C
6〜C
16アリール基またはC
4〜C
15ヘテロアリール基あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキル、C
6〜C
16アリールおよび/またはC
4〜C
15ヘテロアリール部分からなる鎖を含むものであり得る。S
3は、B
2および/またはB
3に結合、エーテル結合、エステル結合またはカーボネート結合によって連結されている。
【0113】
スペーサーS
3の好ましい例は、C
2〜C
12アルキル基、C
3〜C
8シクロアルキル基またはC
6〜C
16アリール基、あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキル、C
6〜C
16アリールおよび/またはC
4〜C
15ヘテロアリール部分からなる鎖を含むものである。
【0114】
明瞭性重視のためB
2およびB
3架橋基を示したタイプ1のS
3スペーサー基の例を以下に示す(波線はS
1およびS
1aとの結合点を示す):
【化35】
【0115】
明瞭性重視のためB
2およびB
3架橋基を示したタイプ2のS
3スペーサー基の例(波線は他の鎖成分との結合点を示す)は:
【化36】
である。
【0116】
明瞭性重視のためB
2およびB
3架橋基を示したタイプ3のS
3スペーサー基の例(波線は他の鎖成分との結合点を示す)は:
【化37】
である。
【0117】
タイプ3のS
3スペーサー基は、このような基がB
1−S
2−A−S
1−S
3(B
2)(B
3)−S
1a−A−S
2a−B
1a構造全体に組み込まれるための化学中間体であるため、特に重要である。タイプ3のS
3スペーサー基の好ましい例は、C
2〜C
12アルキル基、C
3〜C
8シクロアルキル基またはC
6〜C
16アリール基あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
1〜C
20アルキル、C
1〜C
20ハロアルキル、C
3〜C
8シクロアルキル、C
6〜C
16アリールおよび/またはC
4〜C
15ヘテロアリール部分からなる鎖を含むものである。好ましい一例では、タイプ3のS
3スペーサー基は、C
2〜C
12アルキル基またはC
6〜C
16アリール基あるいは各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている1、2、3、4または5個のC
2〜C
12アルキル基および/またはC
6〜C
16アリール基からなる鎖を含むものである。好ましい一例では、タイプ3のS
3スペーサー基は、各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されている3、4または5個のC
2〜C
12アルキル基および/またはC
6〜C
16アリール基を含むものである。
【0118】
好ましい一例では、タイプ3のS
3スペーサー基は、各々、独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合によって連結されているC
2〜C
12アルキルおよびC
6〜C
16アリール基から選択される5個の基を含むものである。タイプ3のS
3スペーサー基において、架橋基B
2およびB
3はC
3〜C
12アルキル基、任意選択でC
4〜C
10アルキル基に連結されていることが好ましく、それは、この構成により、より大きな構造的柔軟性がもたらされ、B
2およびB
3と隣接する分子に存在する架橋基との最終的な架橋反応が容易になるからである。これにより穏やかな条件下での架橋の可能性がもたらされ、分解の可能性が最小限になる。
【0119】
好ましい一例では、タイプ3のS
3スペーサー基は、真ん中のC
6〜C
16アリール基に結合、エーテル結合またはエステル結合のいずれかによって連結されている4個のC
2〜C
12アルキル基を含むものである。かかるタイプ3のS
3スペーサー基において、個々の各C
2〜C
12アルキル基の他端は、それぞれ、B
2、B
3、S
1およびS
1aとの連結状態で終結している。この好ましい種類のタイプ3のS
3スペーサー基の例を以下に示す。式中、波線は他の鎖成分S
1およびS
1aとの結合点を示し、基X、YおよびZは独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合を表し、aおよびdは各場合において2〜12の整数であり、aおよびcは各場合において1〜11の整数である。
【化38】
【0120】
好ましいさらなる一例では、タイプ3のS
3スペーサー基は、結合、エーテル結合またはエステル結合のいずれかによって互いに連結された3個のC
2〜C
12アルキル基と2個のC
6〜C
16アリール基を含むものである。かかる構造部において、各C
6〜C
16アリール基は、i)第2のC
6〜C
16アリール基にC
2〜C
12アルキル基によって、ii)橋かけ部B
2またはB
3にC
2〜C
12アルキル基によって、およびiii)S
1およびS
1aに直接連結されている。この好ましい種類のタイプ3のS
3スペーサー基の例を以下に示す。式中、波線は他の鎖成分S
1およびS
1aとの結合点を示し、基X、YおよびZは独立して、結合、エーテル結合またはエステル結合を表し、bおよびdは1〜11の整数であり、aおよびcは0〜10の整数である。
【化39】
【0121】
好ましいタイプ3のS
3スペーサー基が組み込まれた構造部の例を以下に示す。
【化40】
【0122】
明瞭性重視のためB
2およびB
3架橋基を示したタイプ4のS
3スペーサー基の例(波線はS
1との結合点を示す)は:
【化41】
である。
【0123】
したがって、一部の場合におけるD基は、以下に示す一般構造の型
【化42】
(式中、B
1およびB
1aは水素を表す)
のものであると認識され得よう。
【0124】
本発明の材料の構造部Dのさらなる例を例示のため以下に示す。R基における分枝は、該材料の融点を調整するために使用され得る。
【化43】
【0125】
(材料特性)
本発明の材料は特に、その電荷輸送特性および発光特性のどちらにも有用である。そのため、本明細書に記載の材料は、電子デバイス、例えば有機発光ダイオードおよび光起電性デバイスの製作に有用である。
【0126】
本発明のオリゴマー材料の好都合な特性の1つは、一般的な有機溶媒に可溶性であることである。これは、該オリゴマーの溶解特性により、デバイス製作に関して、例えばポリマー材料と比べて明確に区別される利点がもたらされるため、有意義である。より詳細には、このようなオリゴマー材料は、デバイスを溶解処理アプローチによって製作するために使用され得る。概略的には、これは、まず該材料を溶解させ、この溶液を基板に塗布し、次いで、エバポレートして基板上に被覆膜を生成させることを含む。
【0127】
該材料を膜として堆積させたら、該材料はインサイチュで重合され得る。この重合は、1つの分子の架橋性基が隣接する分子の架橋性基と架橋してネットワークポリマーを形成することを引き起こす放射線、例えば紫外線への曝露によって開始され得る。堆積膜領域を開始放射線からマスクして非架橋材料ゾーンをもたらし、一方で放射線に曝露されたゾーンは重合を受けるようにしてもよい。所望により曝露されていない非架橋材料を洗い流してもよく、架橋材料はモノマーのものと比べて無視できるか、または低下した溶解度を有するため、架橋材料のパターン形成構造体が残る。溶解成膜と重合の反復サイクルを使用して、複雑な構造を有する構造体を作製してもよい。
【0128】
続いて、成膜させた重合構造体は並列様式または積層/重層様式で組み立てられ得る。一例では、カラーディスプレイのピクセルを作製するために、赤色発光材料、緑色発光材料および青色発光材料の並列様式での逐次成膜と重合が使用され得る。別の例では、白色光源を得るために、赤色発光体材料、緑色発光体材料および青色発光体材料の積層体が使用され得る。別の例では、有色光源を得るために、2つ以上の発光体構造体が積層体に配列され得る。
【0129】
隣接する層が異なる最高被占分子軌道または最低空分子軌道(HOMOおよびLUMO)エネルギーレベルならびに異なる荷電担体移動度を有する多層デバイスを安価で経済的に作製できることは、プラスチックエレクトロニクスにおいて一般的に有用である。例えば、p−n接合部と同等のものが、本発明の材料および方法を用いて形成され得、このようなものは、ダイオード、トランジスタおよび光起電性デバイスに有用性が見出され得る。フォトリソグラフィーによりパターン形成されるという本発明の材料の傾向により、事実上、任意のサイズおよび種類の大型アレイのプラスチックエレクトロニクスデバイスを製作することが可能になる。
【0130】
本発明による材料を一緒に混合すると液晶性混合物が形成され得る。これは、意図される用途のために材料特性を最適化する観点から非常に好都合であり得る。例えば、本発明の個々の化合物は、液晶から等方性液体への、これらの融点よりずっと低い転移温度を有するものであり得る(モノトロピック液晶相)。デバイス製作用途では、これにより、膜内部での結晶化およびそれによる有用なエレクトロニクス特性の破壊の危険がもたらされるのに充分に熱力学的に不安定な該材料のガラス質の膜または過冷却液体膜がもたらされ得る。多種類の成分化合物を一緒に混合することにより、得られる混合物の融点が、液晶から等方性液体への転移温度より下まで降下し得るか、または少なくともこの問題が解消されるのに充分に結晶化が抑制され得る。
【0131】
本発明の材料の混合物の使用に伴う別の利点は、本発明の場合以外で(otherwise)高度に有用なデバイス用途特性を有する材料が単独の材料としては使用できないものにする特別な特性を有する場合であっても、このような材料を使用することが可能になり得ることである。例えば、ネマチック液晶性構造体を有する発光ポリマー膜を調製することが所望され得る。本発明の化合物は、非常に高効率の発光材料であり得、他の有用な特性を有するものであるが、同時に、ネマチック液晶相ではなくスメクチック液晶相を有するものであり得ることがわかっている。前記の望ましい化合物をネマチック相を有する本発明の他の化合物の混合物に溶解させることにより、ネマチック相構造を兼ね備えた第1の非常に望ましい材料の発光特性を有する混合物が得られ得る。
【0132】
液晶性材料または該材料の混合物の使用に伴うさらなる利点の1つは、方向がそろった、または異方性の構造体が形成され得ることである。この方向の秩序は、例えば堆積膜を紫外線などの放射線に曝露することによって堆積膜の成分を架橋させることにより適切に固定され得る。
【0133】
好ましい場合の一例では、液晶性の膜が、光配向層などの配向層で被覆された基板上に成膜され得る。光配向層の成分は光に露光されると方向に秩序を有する構造体を形成する。配向層におけるこの方向の秩序は、次いで、表面上に形成された液晶性の堆積膜に移行され、高度に規則的なデバイス構造体がもたらされ得、これは、この規則的な堆積膜を紫外線などの放射線に曝露することによって成分オリゴマーを重合させることにより適切に固定され得る。
【0134】
高度に規則的なデバイス構造体が得られる潜在性は、発光体コアが同じ方向に配向しており、したがって同じ方向に光を放射する偏光発光構造体を作製するために利用することができる。最終的に、本明細書に記載の材料の特性により、一様に配向している液晶性流体またはガラスの配向層の逐次成膜、各層のパターン形成領域の順々の逐次重合、およびそれぞれの各層の液晶の配向、したがって発光の偏光軸が異なる方向であるような発光構造体が得られるように各層の未重合領域を順に逐次、洗い流すことによって3Dディスプレイが製作できる可能性がもたされる。
【0135】
本発明の材料はまた、OLEDなどの電子デバイスの作製を有用にするいくつかのさらなる望ましい特性も有する。有機発光デバイスにおいて、多くの場合、有機ルミネッセンス性材料による放射光の自己吸収を低減させることも望ましい。この自己吸収は、有機ルミネッセンス性材料のスペクトル吸収バンドおよび発光バンドが種々の材料において多かれ少なかれオーバーラップするために起こる。例えば色素レーザの分野でよく知られたこの問題の解決策は、ルミネッセンス性材料を、このルミネッセンス性の溶質よりも短い波長の光を吸収する溶質を有するホストに溶解させることである。この溶液が希薄、例えば1〜2パーセントである場合、ルミネッセンス性の溶質の自己吸収はほぼ完全に抑制される。本発明の種々の化合物の容易な相互混和性により、この型の溶液の調製が非常に容易になる。したがって、本発明の材料はホスト材料ならびに発光材料として有用である。
【0136】
有機発光デバイス用途では、ホスト材料から溶質のルミネッセンス性材料への容易な励起エネルギー移動がみられることが必要である。これは、荷電担体(電子および正孔)がホスト媒体中を輸送されて再結合し、光を放射する励起子(電気的に励起された分子軌道状態)を形成しなければならないためである。主としてホスト成分分子で構成された混合物では、この再結合と励起子形成は主としてホスト分子内で起こる。励起エネルギーは次いで、ホスト分子からルミネッセンス性の溶質分子に移動される必要がある。このエネルギー移動のためには、ホスト材料のルミネッセンス性の発光スペクトルバンド(1つまたは複数)がルミネッセンス性の溶質の吸収バンドとオーバーラップすることが要件である。したがって、本発明の重要な一態様は、構成要素成分間においてこのスペクトルの関係性を有する本発明の化合物の混合物の調製である。例えば、スペクトルの青色領域で発光する化合物は、緑色発光体である化合物のホストとしての機能を果たし得る。緑色発光体化合物中5%の青色発光体化合物の溶液のUV誘導型架橋によって調製されるポリマー膜では、単独の緑色発光体のUV架橋によって調製される膜よりも、緑色発光体が放射する緑色光の自己吸収がかなり少なく示される。
【0137】
本発明の材料の有用性を実証するため、例示的な青色発光体と緑色発光体(以下に示すような「Lomox Blue」と「Lomox Green」)を架橋なしの単純な非最適化OLEDデバイスに組み込んだ。このようなデバイスにおいて、発光性層は、選択したフルオロアルキルフルオレンベースの発光体のうちの1つを標準的なホスト材料であるポリビニルカルバゾール)(PVK)にドープしたものからなる。デバイスの全体構造は、ITO(125nm)/PEDOT:PSS(50nm)/PVK:発光体(70nm)/TPBI(30nm)/LiF(1nm)/Al(100nm)であった。PEDOT:PSSは標準的な正孔注入材料であり、TPBIは標準的な電子輸送材料である。酸化インジウムスズ(ITO)を陽極として使用した。一方、陰極はフッ化リチウムとアルミニウムからなる。PEDOT:PSSと発光性層は、事前にパターン形成したガラス/ITO基板上にスピンコーティングによって成膜させ、一方、TPBI電子輸送層と陰極層はその後に熱蒸着によって成膜した。
【化44】
【0138】
このようなデバイスの電流 電圧および輝度のデータを
図2に示す。この図は、第1のグラフに:本発明の発光体がPVKホスト中のドーパントとして組み込まれたデバイスのJ−V(左)データおよび第2のグラフにL−V(右)データを示す。
【0139】
ここに示した青色発光体を有する本発明のデバイスではドープ比は100:5のPVK:発光体であったが、緑色デバイスではこの比は100:15であった。青色発光体が組み込まれたデバイスは15Vの電圧で165cd m
−2のピーク輝度に達したが、緑色発光体ではピーク輝度は14Vの電圧で700cd m
−2であった。
【0140】
さらに、青色発光体を緑色発光体のホスト材料として使用したデバイスを製作し、この材料がホストとしても同様に使用され得ることが示された。このデバイスには、PVKの層を、ITO(125nm)/PEDOT:PSS(50nm)/PVK(30nm)/Lomox Blue:Lomox Green(50nm)/TPBI(30nm)/LiF(1nm)/Al(100nm)のデバイス全体構造体の正孔輸送/電子阻止インターレイヤーとして組み込んだ。示したデバイスにおけるLomox green発光体に対するLomox blueホストの比は85:15であった。
【0141】
このデバイスの電流 電圧および輝度のデータを
図3に示す。このデバイスで得られたピーク輝度は14.5Vの電圧で595cd m
−2であった。
【0142】
このデバイスのエレクトロルミネッセンススペクトルを
図4に示すが、主にドーパント発光体からの緑色発光が示されている一方、ホスト材料からの青色発光の弱いピークが350〜450nmにみられ得る。
【0143】
本発明の材料の混合物を使用することのまた別の利点は、イオンまたはフリーラジカルによる開始ではなく光開始型の電子供与体/受容体相互作用が重合の開始に使用される反応性メソゲン材料の混合物の使用が可能になることである。これにより、メタクリレートベースの系の場合よりもずっと大きく安定な(貯蔵寿命に関して)反応性メソゲン材料がもたらされ得ると同時に、低UV架橋フルエンスが維持され得る。このような混合物において、反応性メソゲン材料のうちの少なくとも1種類は電子過剰架橋基で置換されているものであるが、少なくとも1種類の他の成分の反応性メソゲン材料は電子不足架橋基で置換されているものである。該材料上に入射した紫外放射線により、一部の反応性メソゲン分子上の電子不足架橋基が電子的に励起された状態になることが促進される。励起状態の電子不足架橋基は次いで、他の反応性メソゲン分子上の電子過剰(電子供与体)架橋基から電子を引き抜き、共重合架橋反応を開始させる。この様式の光重合の説明は、例えば、“Photoinitiated radical polymerization of vinyl ether−maleate systems”,Polymer 38,(9)pp.2229−37(1997);および“Co−Polymerization of Maleimides and Vinyl Ethers:A Structural Study”,Macromolecules 1998,(31)pp.5681−89をみるとよい。
【0144】
電子不足架橋基としては、マレイミド、マレエート、フマレートおよび他の不飽和エステルが挙げられる。電子供与体基としては、ビニルエーテル、プロペニルエーテルおよび他の同様のアルケニルエーテルが挙げられる。これらのような混合物は個々の成分が熱的および光化学的に安定であり、優れた貯蔵寿命を有するという点で好都合である。しかしながら、該材料を組み合わせた場合、混合物は高い光化学的感受性を有し、架橋には比較的少量のUV線量しか必要とされない。
【0145】
本発明による架橋性材料をOLEDデバイスの発光性層として使用した。このデバイスの測定値により、放射された光は架橋Lomox層から出ていることが示された。
【0146】
このデバイスの構造は、ITO(150nm)/PEDOT:PSS(50nm)/PVK(30nm)/Lomox発光体材料(65nm 洗浄なし)/TPBI(30nm)/LiF(1nm)/Al(70nm)であった。この構造を有する2つのデバイス(各々、4×4mmの面積に4ピクセル)を製作した。
【0147】
発光体層は、青色:緑色が90:10の比で緑色発光体をドープした青色ホストからなるものにした。この最終比率は、マレイミド橋架け単位を有する(A,化合物43)青色フルオロフォアと、ビニルエーテル橋架け単位を有するホスト材料としての(B,化合物41)青色フルオロフォアにビニルエーテル橋架け部を有する(C,化合物58)緑色フルオロフォアをドープしたものをA:B:Cが50:40:10の比でブレンドした混合物により得た。
【0148】
溶解処理可能なPEDOT:PSS、PVKおよび発光体層を、事前にパターン形成したガラス/ITO基板上にスピンコーティングによって成膜した。20mg/mlのトルエン溶液で2500rpmにて60秒間、Lomox発光体材料をスピンコーティングすることにより、65nmの厚さを有する良好な品質の一様な膜がもたらされる。
【0149】
スピンコーティング後、発光体層を、280〜450nmの広域発光を有するメタルハライドランプ(Dymax BlueWave 200)に5W/cm2の出力密度で15秒間、アルゴン雰囲気中で露光し、材料を架橋させた。この広域スペクトル光源は350〜380nmの範囲の励起波長をカバーしており、この範囲の波長において、このようなデバイスに使用したLomox材料で架橋プロセスが最速になることが測定された。架橋後、未架橋材料(あれば)を除去するためにデバイスの1つをトルエンでスピン洗浄し、もう1つのデバイスは比較のため、洗浄なしのままにした。続いて、TPBI電子輸送層と陰極層を熱蒸着によって成膜した。
【0150】
このような単純な非最適化デバイスの電流 電圧および輝度のデータを
図5に示す。洗浄した架橋層を有するデバイスは7.5Vのターンオン電圧を有し、この電圧より上で、デバイスは10cd/m
2を超える輝度で発光し、16.5Vで804cd/m
2のピーク輝度に達する。これは、このような材料の架橋によりOLEDデバイスにおける用途に適した不溶性の発光性膜がもたらされることを示す。電流および輝度は、洗浄したデバイスの方が高く、これは、洗浄した層の方が薄いためである。
【0151】
青色ホストに緑色材料をドープした架橋薄膜状態のこのようなデバイスのエレクトロルミネッセンススペクトルを
図6に、光ルミネッセンススペクトルとともに示す。これらのスペクトルは、発光が緑色であり、したがって、発光性層内の緑色Lomox発光体から生成していることを明白に示す。洗浄すると発光のスペクトルがシフトするのは、おそらく、洗浄した層の方が薄くなることによる光学効果である。
【0152】
対応する9,9’−アルキルフルオレンコアと比べた9,9’−(テトラフルオロアルキル)置換フルオレン発光体コアの安定性を、各化合物(上記に示した「Lomox Blue」および「Standard Blue」)の溶液を150Wのキセノン光源による放射線照射に曝露し、経時的な蛍光強度の低下を測定することにより評価した。この試験の結果(
図7および8)により、9,9’−(テトラフルオロアルキル)置換フルオレン発光体の半減期は対応する9,9’−アルキルフルオレンのものよりおよそ5倍長いことが示された。したがって、9,9’−(テトラフルオロアルキル)置換により安定性の向上がもたらされることが明らかである。
【0153】
さらなる試験により、9,9’−(テトラフルオロアルキル)置換フルオレン発光体コアおよび対応する9,9’−アルキルフルオレンコアの吸収特性と発光特性は同様であること、ならびにフルオレンの9位のフルオロ−アルキル鎖は溶液状において、それぞれのフルオロフォアの蛍光効率に対して有害な影響を有しないことが確立された。
【0154】
蛍光量子収量(Φ
F)は、蛍光発光により放出された光子に対する吸収された光子の比である。これは、非放射性機構ではなく蛍光発光によって励起状態が失活する確率を反映している。一般に、Φ
Fが高いほどよく、それは、より効率的なOLEDデバイスがもたらされるからである。OLEDには短い蛍光寿命の方が望ましいであろうと考えられており、それは、分子が励起状態で存在している時間が短く、したがって、該分子が不要な非放射性崩壊を受ける機会および蛍光効率の低下が少なくなるためである。Lomox Blue化合物はトルエン溶液中で15nsの蛍光寿命を有することが証明され、これは、トルエン溶液中で75nsの蛍光寿命を示したStandard Blueで観察されたものよりも有意に短く、フルオロアルキルフルオレン系が、この点においてさらなる利点を有することが示唆される。
【0156】
本発明の化合物は、溶液状および固体状態で高いΦ
Fを示すものであり(固体状態でのΦ
Fの測定には積分球を使用した)、また、サイクリックボルタンメトリーによってDCM溶液中で試験した場合、効率的な電気化学的安定性および可逆性を示した。
【実施例】
【0158】
(合成例)
本発明の化合物は、当業者によく知られた有機合成の一般的な手法によって合成され得る。このような化合物がどのようにして合成され得るかの実例としての例を以下に示す。認識され得るように、このような材料の性質により、合成に対するモジュール式アプローチを採用することが可能であり、フルオロアルキルフルオレンコアは、一連の材料に標準的な化学的手法によって組み込むことができる。この様式では、バルク材料の特性、例えば、融点、液晶性および発光特性を微調整するために、該材料のすべての成分、例えば、コアA、種々の柔軟性リンカー/スペーサー基(S
1、S
1a、S
2、S
2aおよびS
3)ならびに種々の橋かけ部および橋かけ部含有構造体(D、B
1、B
2およびB
3)の性質を容易に調整することができる。
【0159】
以下に示す実施例は一例にすぎず、なんら本発明の範囲を限定するものではない。
【0160】
スキーム1 9,9−ジフルオロアルキルフルオレン−2,7−ビフェニル誘導体の合成
【化45】
八フッ素化ケトン1
メチルリチウム臭化リチウム錯体(6.6mL,9.9mmol,ジエチルエーテル中1.5mM)を10分間にわたって、炭酸ジエチル(1.0mL,8.3mmol)と1−ブロモ−1,1,2,2−テトラフルオロオクタン(3.2mL,20.5mmol)の乾燥ジエチルエーテル(150mL)中の撹拌溶液に、アルゴン下、−78℃で滴下した。反応混合物を−78℃で10分間撹拌した後、メチルリチウム臭化リチウム錯体のさらなるアリコート(6.6mL,9.9mmol,ジエチルエーテル中1.5mM)を10分間にわたって−78℃で滴下した。反応混合物を−78℃でさらに1時間撹拌した。次いで反応液を濃HCl(6mL)で−78℃にてクエンチし、混合物を室温まで昇温させた。この溶液を2M HCl(100mL)で洗浄し、水層をジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。粗製生成物混合物を真空蒸留により精製した。所望の生成物1を無色の油状物として得た(160℃,1.3mbar,2.0g,5.0mmol,61%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.90(6 H,t,J=7 Hz,CH
3),1.29−1.41(12 H,m,CH
2),1.54−1.62(4H,m,CH
2),1.98−2.11(4 H,m,CH
2);
13C NMR(100MHz,CDCl
3),δ=14.1(CH
3),20.3(t,J=3.3 Hz,CH
2),22.6(CH
2),29.0(CH
2),30.6(t,J=22.3 Hz,CH
2),31.5(CH
2),110.6(t,J=38.5 Hz,CF
2),113.3(t,J=38.5 Hz,CF
2),184.5(m,C=0);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−118.3(CF
2),−113.2(CF
2)
【0161】
八フッ素化第3級アルコール2
n−BuLi(520μL,1.30mmol,ヘキサン中2.5M)を、30分間にわたって2−ヨードビフェニル(0.18mL,1.00mmol)の乾燥ヘキサン(10mL)中の撹拌溶液に、アルゴン下、−78℃で滴下した。混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いで室温まで昇温させた。次いで混合物を室温で30分間撹拌した後、−78℃まで冷却した。オクタフルオロ化(fluoronated)ケトン(0.50g,1.26mmol)を乾燥ヘキサン(10mL)に溶解させ、次いで反応混合物に−78℃で添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、16時間撹拌した。午前中に、反応混合物を5%HCl(30mL)でクエンチし、層を分離し、水層をジエチルエーテル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機液を5%HCl(30mL)と水(30mL)で洗浄した。次いでこれを乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン中5%EtOAcまで)により精製し、これにより生成物2を無色の油状物として得た(0.48g,0.87mmol,87%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.90(6 H,t,J=7 Hz,CH
3),1.26−1.33(12 H ,m,CH
2),1.43−1.51(4 H,m,CH
2),1.90−2.03(4 H,m,CH
2),3.20(1 H,s,OH),7.09−7.12(1 H,m,Ar−H),7.33−7.36(2 H,m,Ar−H),7.39−7.42 (5 H,m,Ar−H),7.80(1 H,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−114.9(2 F,d,J=286 Hz,CF
2),−113.8(2 F,d,J=284 Hz,CF
2),−110.8(2 F,d,J=260 Hz,CF
2),−108.8(2 F,d,J=260 Hz,CF
2),MS (ASAP+):535.2(100,[M − H
20 + H]
+),553.3(30,[M + H]
+)
【0162】
9,9−ビス(1,1,2,2−テトラフルオロオクタン)フルオレン3
オクタフルオロ化第3級アルコール(2.0g,3.62mmol)を、塩化チオニル(7.9mL,109mmol)とピリジン(1.6mL,19.5mmol)の混合物に溶解させた。反応混合物をアルゴン下、100℃で3日間撹拌した後、反応混合物を室温まで放冷し、氷冷水(200mL)に滴下した。次いで生成物をジエチルエーテル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧下でエバポレートした。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン中5%EtOAcまで)により精製し、これにより生成物3を無色の油状物として得た(0.3g,0.56mmol,15%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.80(6 H,t,J=7 Hz,CH
3),1.06−1.30(16 H,m,CH
2),1.46−1.58(4 H,m,CH
2),7.33(2 H,td,J=7.7 Hz,1.2 Hz,Ar−H),7.50 (2 H ,td,J=7.5 Hz,1.0 Hz,Ar−H),7.75(2 H ,br d,J=7.5 Hz,Ar−H),7.79(2 H,br d,J=7.8 Hz,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),− 109.7(CF
2),−107.9(CF
2)
【0163】
2,7−ジブロモ−9,9−ビス(1,1,2,2−テトラフルオロオクタン)フルオレン4
N−ブロモスクシンイミド(0.23g,1.31mmol)を、9,9−ビス(1,1,2,2−テトラフルオロオクチル)フルオレン(0.35g,0.66mmol)の12mLの5:1の酢酸、濃硫酸溶液中の撹拌溶液に添加した。反応混合物を65℃で16時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を10%NaOH溶液(100mL)に注入し、生成物を水溶液からジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機液を10%NaOH溶液(50mL)と水(50mL)で洗浄した。次いで有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗製生成物混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン)により精製した。これにより生成物4を白色の結晶性固形物として得た(0.22g,0.32mmol,48%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.83(6 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),1.13−1.26(16 H ,m,CH
2),1.62−1.76(4 H,m,CH
2),7.57(2 H,d,J=8.2 Hz,Ar−H),7.62(2 H,dd,J=8.2,1.7 Hz,Ar−H),7.88(2 H,br d,J=1.7 Hz,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−109.1(4 F,t,J=19 Hz,CF
2),−107.2(4 F,s,CF
2)
【0164】
4’−オクチルオキシビフェニル−4−ボロン酸5
炭酸カリウム(9.43g,68.3mmol)を分割して、4−ブロモ−4’−ヒドロキシビフェニル(10.0g,40.1mmol)と1−ブロモオクタン(9.0mL,52.2mmol)のブタノン(100mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物を還流下で16時間撹拌した。午前中に、反応混合物を室温まで放冷し、白色固形物を濾過によって除去した。母液を減圧下でエバポレートして乾固させ、粗製生成物をエタノールからの再結晶により精製した。これにより生成物を白色固形物として得た(11.6g,32.2mmol,80%)。4−ブロモ−4’−オクチルオキシビフェニル(4.0g,11.1mmol)を乾燥THF(100mL)に溶解させ、−78℃まで冷却した。この溶液にn−BuLi(5.3mL,13.3mmol,ヘキサン中2.5M)を滴下し、反応混合物をアルゴン下、−78℃で1時間撹拌した。次いで、ホウ酸トリメチル(2.47mL,22.1mmol)を−78℃で滴下した。次いで反応混合物を室温まで昇温させ、18時間撹拌した。午前中に、2M HCl溶液(10mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。生成物をジエチルエーテル(2×30mL)で抽出し、合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。ヘキサンを用いて粗製生成物を摩砕し、生成物5を白色固形物として得た(1.88g,5.8mmol,52%)。
1H NMR(400MHz,SO(CD
3)
2),δ=0.86(3 H ,t,J=7.0 Hz,CH
3),1.26−1.45(10 H,m,CH
2),1.72(2 H,五重項,J=6.6 Hz,CH
2),3.99(2 H,t,J=6.5 Hz,CH
2),7.00(2 H,dt,J=8.9,2.1 Hz,Ar−H),7.57−7.62 (4 H,m,Ar−H),7.84(2 H,d,J=8.3 Hz,Ar−H),8.03(2 H,br s,OH)
【0165】
化合物6
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(37mg,10mol%)を、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(テトラフルオロオクチル)フルオレン(0.22g,0.32mmol)と4’−オクチルオキシビフェニル−4−ボロン酸(0.26g,0.79mmol)の脱気1,2−ジメトキシエタン(15mL)と水中20%Na
2CO
3の脱気溶液(8mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物をアルゴン下、還流下で18時間撹拌した。終了後、混合物を室温まで放冷し、1,2−ジメトキシエタンを減圧除去した。水層を水(100mL)で希釈し、次いでジクロロメタン(100mL,2×50mL)で抽出した。合わせた有機液をブライン(70mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下でエバポレートして乾固させた。粗製生成物混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%ジクロロメタン)により精製し、次いでジクロロメタンとエタノールから再結晶させ、生成物6を白色の微結晶性固形物として得た(0.25g,0.23mmol,72%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3),δ=0.78(3 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),0.90(3 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),1.06−1.53(36 H,m,CH
2),1.56−1.65(4 H ,m,CH
2),1.82(4 H,五重項,J=6.8 Hz,CH
2),4.02(4 H,t,J=6.5 Hz,CH
2),7.01(4 H,dt,J=8.8,2.1 Hz,Ar−H),7.58(4 H,dt,J=8.8,2.1 Hz,Ar−H),7.67(4 H,d,J=8.6 Hz,Ar−H),7.72(4 H,d,8.6 Hz,Ar−H),7.79(2 H,dd,J=8.0,1.6 Hz,Ar−H),7.84(2 H,d,J=8 Hz,Ar−H),8.08(2 H,br s,Ar−H);
13C NMR(100 MHz,CDCl
3),δ=14.1(CH
3),14.3(CH
3),20.3,22.5(CH
2),22.8(CH
2),26.2(CH
2),28.8(CH2),29.4(CH
2),29.5(2 x CH
2),31.4(CH
2),32.0(CH
2),68.3(CH
2),115.0,120.3,127.3,127.6,128.2,128.7,133.1,139.1,140.1,140.3,141.1,159.0;
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−109.4(CF
2),−107.7(CF
2); HRMS(ASAP+):[M+H]
+のm/z計算値=1095.6266,実測値 1095.6240
【0166】
スキーム2 9,9−ジフルオロアルキルフルオレン−2,7−ベンゾ[c]−1,2,5−チアジアゾールの合成
【化46】
【0167】
4−ブロモ−7−(4−オクチルオキシフェニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール8
4−オクチルオキシフェニルボロン酸(1.02g,0.0041mol)、4,7−ジブロモベンゾ[c]−1,2,5−チアジアゾール(化合物7,1.20g,0.0041mol)、K
2CO
3(1.12g,0.0082mol)、トルエン(30ml)および水(15ml)をすべて3つ口丸底フラスコに添加し、真空ポンプの補助を伴って系をエバキュエーションし、窒素を3回充満させた。続いて、Pd(PPh
3)
4(0.24g,0.20mmol)を添加し、反応混合物を90℃まで一晩加熱した。反応混合物を分液漏斗に注入し、これに水(10ml)とさらなるトルエン(10ml)を加えた。有機層を減圧濃縮し、続いて、トルエンを用いて共沸乾燥した。粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(ヘキサン中30%CH
2Cl
2からヘキサン中50%CH
2Cl
2まで)を用いて精製し、8を黄色粉末として得た(0.65g,38%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ(ppm)0.89(t,3H),1.26−1.52(m,10H),1.82(五重項,2H),4.04(t,2H),7.05(d,2H),7.53(d,1 H),7.85(d,2H),7.90(d,1 H)
【0168】
4−(4−(オクチルオキシ)フェニル)−7−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール9
化合物8(0.60g,0.0014mol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(0.40g,0.0016mol)、酢酸カリウム(0.42g,0.0043mol)およびPdCl
2(dppf)(0.06g,0.07mmol)を丸底フラスコに添加し、窒素をパージした。脱気乾燥ジオキサン(15ml)をシリンジによって添加し、反応混合物を80℃まで14時間加熱した。反応混合物を濾過し、回転式エバポレータを用いてジオキサンを除去した。粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(CH
2Cl
2およびCH
2Cl
2中5%酢酸エチル)を用いて精製し、黄褐色固形物の9を得た(0.34g,51%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ(ppm)0.92(t,3H),1.28−1.54(m,10H),1.48(s,12H),1.85(五重項,2H),4.06(t,2H),7.08(d,2H),7.68(d,1 H),7.94(d,2H),8.26(d,1 H)
【0169】
化合物10
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(10mg,8.7μmol)を、2,7−ジブロモ−9,9−(1’1’2’2’−テトラフルオロオクチル)フルオレン(61mg,87.7μmol)と化合物9(90mg,0.19mmol)の脱気1,2−ジメトキシエタン(15mL)と20%Na
2CO
3の脱気溶液(8mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物をアルゴン下、還流下で一晩撹拌した。終了後、混合物を室温まで放冷し、1,2−ジメトキシエタンを減圧除去した。次いで水層をジクロロメタン(100mL,2×50mL)で抽出し、合わせた有機液をブライン(70mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下でエバポレートした。粗製生成物混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30%ジクロロメタン)により精製し、次いでジクロロメタンとエタノールの混合物から再結晶させた。これにより生成物10を結晶性の黄色固形物として得た(69mg,57.0μmol)。m.p.120℃.
1H NMR(400 MHz,CDCl
3):δ(ppm)0.75(t,J=7.0 Hz,6 H),0.91(t,J=6.9 Hz,6 H),1.06−1.16(m,12 H),1.20−1.27(m,4 H),1.29−1.41(m,16 H),1.51(五重項,J=7.2 Hz,4 H),1.58−1.69(m,4 H),1.85(五重項,J=7.0 Hz,4 H),4.07(t,J=6.6 Hz,4 H),7.10 (td,J=8.8,2.5 Hz,4 H),7.79(d,J=7.4 Hz,2 H),7.87(d,J=7.4 Hz,2 H),7.95(td,J=8.8,2.4 Hz,4 H),7.98(d,J=8.0 Hz,2 H),8.28(dd,J=8.0,1.5 Hz,2 H)8.40(br s,2 H);質量(MALDI)= 1210.5(M
+)
【0170】
スキーム3 9,9−ジフルオロアルキルフルオレン−2,7−チオフェン/ベンゾ[c]−1,2,5−チアジアゾール誘導体の合成
【化47】
【0171】
4,7−ジ−2−チエニル−2,1,3−ベンゾチアジアゾール12
4,7−ジブロモベンゾ[c]−1,2,5−チアジアゾール(化合物11,2.00g,0.0068mol)、2−(トリブチルスタンニル)チオフェン(5.59g,0.0150mol)およびトルエン(30ml)の反応混合物の溶液中で窒素を起泡させて溶媒を脱酸素化した。窒素雰囲気下で、Pd(PPh
3)
4(0.50g,0.43mmol)を添加し、撹拌下で90℃にて3日間加熱した。トルエンを減圧除去し、粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により溶離剤のヘキサン中30%CH
2Cl
2を用いて精製した後、ヘキサンからの再結晶を2回行ない、12を明赤色結晶として得た(1.21g,59%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ(ppm)7.20(dd,2H),7.45(dd,2H),7.88(s,2H),8.12(dd,2H)
【0172】
4−(5−ブロモ−2−チエニル)−7−(2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール13
N−ブロモスクシンイミド(水から再結晶,0.59g,3.3mmol)を、化合物12(1.00g,3.3mmol)の乾燥DCM(40ml)と酢酸(20ml)中の溶液に氷水浴中で撹拌下にてゆっくり添加した。得られた反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をDCM(500ml)に添加し、飽和NaHCO
3水溶液(100ml)を添加した。有機層を水(2×200ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧濃縮した。粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によりヘキサン中20%CH
2Cl
2を用いて精製し、13を赤色粉末として得た(0.75g,60%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ(ppm)7.16(d,1 H),7.22(dd,1 H),7.47(dd,1 H),7.79−7.82(m,2H),7.87(d,1 H),8.13(dd,1 H)
【0173】
4−(5−(4−オクチルオキシフェニル−2−チエニル)−7−(2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール14
4−オクチルオキシフェニルボロン酸(0.69g,2.77mmol)、化合物13(0.70g,1.85mmol)、K
2CO
3(1.27g,9.23mmol)、トルエン(40ml)、エタノール(5ml)および水(20ml)をすべて3つ口丸底フラスコに添加し、真空ポンプの補助を伴って系をエバキュエーションし、窒素を3回充満させた。続いて、Pd(PPh
3)
4(0.10g,0.09mmol)を添加し、反応混合物を90℃まで一晩加熱した。反応混合物を分液漏斗に注入し、これに水(10ml)とさらなるトルエン(10ml)を加えた。有機層を減圧濃縮し、続いて共沸乾燥し、粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によりヘキサン中30%CH
2Cl
2を溶離剤として用いて精製し、14を赤色粉末として得た(0.55g,59%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3):δ(ppm)0.92(t,3H),1.28−1.40(m,8H),1.48(五重項,2H),1.83(五重項,2H),4.03(t,2H),6.97(d,2H),7.24(dd,1 H),7.33(d,1 H),7.48(dd,1 H),7.65(d,2H),7.90(d,2H),8.12(d,1 H),8.15(dd,1 H)
【0174】
4−(5−(4−オクチルオキシフェニル−2−チエニル)−7−(5−(トリブチルスタンニル)−2−チエニル)−2,1,3−ベンゾチアジアゾール15
すべてのガラス器具を使用前に高温炉内に一晩入れ、窒素雰囲気下で室温まで冷却した。n−BuLi(ヘキサン中2.5M,0.17ml,0.41mmol)を、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(0.07g,0.50mmol)の乾燥THF(5ml)溶液に−78℃でゆっくり滴下し、15分間撹拌した。ドライアイス/アセトン浴を外すことによって反応混合物を室温まで昇温させ、室温で15分間撹拌し、再度冷却して−78℃まで戻した。化合物14(0.20g,0.40mmol)の乾燥THF(15ml)溶液をリチウム塩に滴下し、−78℃で1時間撹拌した。最後に、反応液をトリブチルスズクロリド(0.15g,0.13ml,0.46mmol)でクエンチし、室温で一晩撹拌した。水を添加し、CH
2Cl
2を用いて処理を行ない、乾燥させ(K
2CO
3)、濾過し、減圧濃縮した。粗製生成物15を、さらなる精製または特性評価なしで次の工程で使用した。
【0175】
化合物16
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(5mg,10mol%)を、2,7−ジブロモ−9,9−ビス(1’1’2’2’−テトラフルオロオクチル)フルオレン(35mg,50μmol)と化合物15(100mg,0.13mmol)の脱気トルエン(5mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物を還流下で一晩撹拌した。午前中に、反応混合物(mixutre)を室温まで放冷し、次いで水(20mL)で洗浄し、水層をジクロロメタン(2×20mL)で洗浄した。合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中5%から40%までのジクロロメタン)により精製し、これにより生成物16を暗赤色固形物として得た(34mg,44%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm)0.78(t,J=7.0 Hz,6 H),0.90(t,J=6.9 Hz,6 H),1.09−1.40(m,32 H),1.44−1.52(m,4 H),1.62−1.75(m,4 H),1.81(五重項,J=7.0 Hz,4 H),4.00(t,J=6.6 Hz,4 H),6.95 (td,J=8.8,2.5 Hz,4 H),7.31(d,J=3.9 Hz,2 H),7.52 (d,J=3.9 Hz,2 H),7.63(td,J=8.8,2.5 Hz,4 H),7.77(d,J=8.1 Hz,2 H),7.84−7.93(m,6 H),8.11−8.16(m,6 H);液晶の転移温度(°C):[Cr ガラス N 170I].質量(MALDI)= 1538.4(M
+)
【0176】
スキーム4 電子過剰橋かけ部を有するフルオロアルキルフルオレン誘導体23の合成
【化48】
【0177】
2,7−ビス(4−オクチルオキシビフェニル−4’−イル)−9−9−ジ(1,1,2,2テトラフルオロペンタン)フルオレン19
4−オクチルオキシビフェニル−4’−イルボロン酸(化合物18,0.52g,1.59mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジ(1,1,2,2テトラフルオロペンタン)フルオレン(化合物17,0.42g,0.69mmol)、K
2CO
3(0.48g,3.45mmol)、DME(15ml)および水(5ml)をすべて3つ口丸底フラスコに添加し、真空ポンプの補助を伴って系をエバキュエーションし、窒素を3回充満させた。続いて、Pd(PPh
3)
4(0.08g,0.07mmol)を添加し、反応混合物を還流下で一晩撹拌した。反応混合物を分液漏斗に注入し、これに水(100ml)とCH
2Cl
2(100ml)を両方添加し、水層をCH
2Cl
2(50ml)で洗浄し、合わせた有機層を水(100ml)で洗浄し、乾燥させた(MgSO
4)。MgSO
4を濾別した後、粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(ヘキサン中20%CH
2Cl
2からヘキサン中50%CH
2Cl
2まで)を用いて精製し、白色粉末の19を得た(0.45g,64%)。液晶の転移温度(℃):[Cr 151(N 144)I].
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm)0.77(三重項,6H),0.92(三重項,6H),1.24−1.55(m,24H),1.64(五重項,4H),1.85(五重項,4H),4.04(三重項,4H),7.03(d,4H),7.61(d,4H),7.68−7.87(m,12H),8.10(s,2H).液晶の転移温度(°C):[Cr 151(N 144)I]
【0178】
2,7−ビス(4−ヒドロキシビフェニル−4’−イル)−9−9−ジ(1,1,2,2テトラフルオロペンタン)フルオレン20
三臭化ホウ素(0.50g,0.19ml,1.98mmol)を、化合物19(0.40g,0.40mmol)の乾燥CH
2Cl
2(10ml)溶液に氷/塩/水浴中でゆっくり添加した。反応混合物を室温まで昇温させ、一晩撹拌した。TLCによって完全脱アルキル化が示された後、反応混合物を氷水混合物(50ml)に注入し、さらに1時間撹拌した。水層をさらなるCH
2Cl
2(2×50ml)で洗浄し、合わせた有機抽出液を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過した。減圧濃縮後、20をオフホワイト色粉末として得た(0.25g,80.6%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm)0.77(t,6H),1.29(五重項,8H),4.85(s,2H),6.97(d,4H),7.57(d,4H),7.67−7.87(m,12H),8.10(s,2H)
【0179】
8−ブロモ−1−ビニルオキシオクタン22
水冷却器を備えた1つ口丸底フラスコを、ヒートガンを用いて真空乾燥させた。室温まで冷却した後、8−ブロモ−1−オクタノール(化合物21)、酢酸ビニル(乾燥および蒸留済み)、Na
2CO
3(80℃で5時間真空乾燥済み)および乾燥トルエン(20ml)を添加し、窒素ガスをパージした。触媒[Ir(cod)Cl]
2を添加し、反応混合物を100℃で2時間撹拌した。反応混合物を50℃まで冷却し、トルエンを高真空(オイルポンプ)下で除去し、粗製生成物をシリカゲルのショートプラグによりヘキサン中20%DCMを溶媒として用いて精製し、黄色油状物として得た(1.50g,60%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 1.30−1.45(m,8H),1.65(五重項,2H),1.85(五重項,2H),3.40(t,2H),3.67(t,2H),3.97(dd,1 H),4.16(dd,1 H),6.46(dd,1 H)
【0180】
化合物23
化合物20(0.25g,0.32mmol)、化合物22(0.19g,0.79mmol)、Cs
2CO
3(0.52g,1.59mol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(スパチュラ先端ひとすくい)(ブタノン(10ml)中)を窒素雰囲気下、還流下で一晩撹拌した。塩を濾別し、ブタノンを減圧除去し、粗製生成物を1週間放置して晶出させた。得られた固形物をエタノールで洗浄し、濾過し、23を白色粉末として得た(0.18g,51.4%)。液晶の転移温度(℃):[Cr 85 N 121 I].
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.77(三重項,6H),1.30 (五重項,8H),1.35−1.55(m,16H),1.69(五重項,4H),1.85 (五重項,4H),3.71(三重項,4H),4.00(dd,2H),4.04(三重項,4H),4.20(dd,2H),6.50(dd,2H),7.03(d,4H),7.61(d,4H),7.68−7.87(m,12H),8.10(s,2H)
【0181】
スキーム5 マレイミド(電子欠乏)橋かけ部を有する架橋性フルオレン誘導体の合成
【化49】
【0182】
3,6−エンド,エキソ−オキソ−Δ
4−テトラヒドロフタルイミド25
マレイミド(24,2.50g,0.0258mol)とフラン(10ml)の酢酸エチル(20ml)中の溶液を室温で3日間撹拌した。得られた沈殿物を濾過し、真空乾燥させ、白色粉末を得た(3.00g,71%)。生成物25をエンド付加物とエキソ付加物の混合物(1.6:1)として得た。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm)エンド生成物: 3.6(s,2H),5.35(s,2H),6.6(s,2H),エキソ生成物: 2.9(s,2H),5.35(s,2H),6.6(s,2H)
【0183】
8−(3,6−エキソ−オキソ−Δ
4−テトラヒドロフタルイミド)ブロモオクタン26
化合物25(0.76g,0.0046mol)、1,8−ジブロモオクタン(5.00g,0.0184mol)、K
2CO
3(3.18g,0.0230mol)およびDMF(10ml)を55℃で窒素雰囲気下にて一晩撹拌した。DMFを減圧除去し、DCMを添加し、塩を濾別した。粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中30%エチルアセテートからヘキサン中50%エチルアセテートまで)により精製し、26を粘性の液状物として得、これを一晩結晶化させた(0.40g,24%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm)エキソ生成物: 1.20−1.60(m,10H),1.85(五重項,2H),2.9(s,2H),3.40 (三重項,2H),3.50(三重項,2H),5.35(s,2H),6.6(s,2H)
【0184】
化合物28
化合物26(0.30g,0.83mmol)、化合物27(0.20g,0.28mmol)、TBAB(スパチュラ先端ひとすくい)およびCs
2CO
3(0.45g,1.38mmol)(ブタノン(20ml)中)を室温で3日間、次いで、50℃で窒素雰囲気下にて5時間撹拌した。塩を濾別し、ブタノンを減圧除去し、粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中50%エチルアセテートから100%エチルアセテートまで)に供し、28を粘性の液状物として得た(0.25g,71%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm)エキソ生成物:0.70−0.85(m,10H),1.10−1.60(m,40H),1.85(五重項,4H),2.10(m,4H),2.85(s,4H),3.50(三重項,4H),4.00(三重項,4H),5.35(s,4H),6.6(s,4H),7.00(d,4H),7.60−7.90(m,18H)
【0185】
化合物29
化合物5(0.30g,0.23mmol)をトルエン(10ml)中で一晩還流し、フランを完全に除去した。トルエンを減圧除去して粘性の液状物を得た(これはゆっくり結晶化する)(0.27g,100%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.71−0.84(m,10H),1.04−1.65(m,40H),1.83(五重項,4H),2.08(m,4H),3.55(三重項,4H),4.04(三重項,4H),6.71(s,4H),7.02(d,4H),7.59−7.82(m,18H).液晶の転移温度(°C):[Cr 74 N 102 I].質量(MALDI)= 1140.6(M
+)
【0186】
スキーム6 マレエート(電子欠乏)橋かけ部を有する架橋性フルオレン誘導体33の合成
【化50】
【0187】
化合物32
2−(8−ブロモオクチルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(化合物30,0.97g,3.30mmol)、化合物27(0.80g,1.10mol)およびK
2CO
3(0.76g,5.50mol)の反応混合物(乾燥DMF(10ml)中)を100℃で一晩撹拌した。反応液を室温まで冷却し、DMFを減圧除去した。粗製生成物をDCMに溶解させ、塩を濾別した。DCMの除去後、粗製生成物(化合物31)をメタノール(20ml)に溶解させ、濃硫酸(1ml)とともに還流した。1時間後、反応混合物を室温まで冷却し、形成された沈殿物を濾過し、大量の水で洗浄した。真空乾燥後、所望の生成物32は白色粉末であった(0.80g,74%(2工程で))。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm)0.71−0.84(m,10H),1.06−1.74(m,40H),1.85(五重項,4H),2.08(m,4H),3.69(三重項,4H),4.05(三重項,4H),7.02(d,4H),7.60−7.82(m,18H),−OHのプロトンは検出されず。
【0188】
化合物33
DCC(0.24g,1.16mmol)を分割して、化合物32(0.20g,0.20mmol)、マレイン酸モノエチル(0.37g,2.8mmol)およびDMAP(0.10g,0.82mmol)の乾燥CH
2Cl
2(6ml)中の冷(0℃)溶液に窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を20時間撹拌し、形成されたDCUを濾過し、CH
2Cl
2を減圧除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)勾配溶出(ヘキサン中10%エチルアセテートからヘキサン中20%エチルアセテートまで)により精製して粘性油状物を得、これは白色の低融点固形物にゆっくり結晶化した(0.10g,40%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.70−0.83(m,10H),1.05−1.56(m,42H),1.72(五重項,4H),1.85(五重項,4H),2.08(m,4H),4.04(t,4H),4.22(t,4H),4.28(五重項,4H),6.26(s,4H) 7.02(d,4H),7.60−7.82(m,18H).液晶の転移温度(°C): [Cr 43 N 78 I].質量(MALDI)=1234.7(M
+)
【0189】
スキーム7 フマレート(電子欠乏)橋かけ部を有する架橋性フルオレン誘導体34の合成
【化51】
【0190】
化合物34
DCC(0.24g,1.16mmol)を分割して、化合物32(0.20g,0.20mmol)、フマル酸モノメチル(0.26g,2.03mmol)およびDMAP(0.10g,0.82mmol)の乾燥DCM(6ml)中の冷(0℃)溶液に窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を一晩撹拌し、形成されたDCUを濾過し、DCMを減圧除去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー勾配溶出(シリカゲル,ヘキサン中10%エチルアセテートからヘキサン中20%エチルアセテートまで)により精製して粘性油状物を得、これは数日間でゆっくり結晶化した。次いでヘキサンを用いて生成物を摩砕し、濾過し、34を白色粉末として得た(0.15g,60%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.72−0.84(m,10H),1.06−1.56(m,36H),1.72(五重項,4H),1.85(五重項,4H),2.08(m,4H),3.84(s,6H),4.05(t,4H),4.24(t,4H),6.89(s,4H) 7.03(d,4H),7.59−7.83(m,18H).質量(MALDI)= 1206.7(M
+).液晶の転移温度(°C): [Cr 76 N 107 1]
【0191】
スキーム7 ビニルエーテル(電子過剰)橋かけ部を有する架橋性フルオレン誘導体35の合成
【化52】
【0192】
化合物35
化合物27(0.21g,0.29mmol)、2−(8−ブロモオクチルオキシ)ビニルエーテル(0.16g,0.66mmol)およびK
2CO
3(0.20g,1.44mmol)(DMF(10ml)中)を90℃で一晩、窒素雰囲気下にて撹拌した。塩を濾別し、DMFを減圧除去し、粗製生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中20%DCM)に供し、35を白色粉末として得た(0.05g,16.6%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.74−0.84(m,10H),1.07−1.56(m,36H),1.71(五重項,4H),1.85(五重項,4H),2.08(m,4H),3.72(t,4H),4.00(dd,2H),4.04 (t,4H),4.20(dd,2H),6.50(dd,2H),7.02(d,4H),7.60−7.82(m,18H).質量(MALDI) = 1034.7(M
+);液晶の転移温度(°C):[Cr 82 N 155 I]
【0193】
ビニルエーテル架橋基とマレイミド架橋基を有する架橋性フルオロアルキルフルオレン誘導体の合成
【0194】
化合物36
【化53】
C8−ジオール(化合物36)の合成;三臭化ホウ素(1.3mL,13.5mmol)を、C8−8(化合物6,2.94g,2.68mmol)の乾燥ジクロロメタン(50mL)撹拌溶液に0℃で滴下した。反応混合物を室温まで昇温させ、次いでアルゴン下で16時間撹拌した。次いで氷水(50mL)を反応混合物に添加し、これをさらに1時間撹拌した後、層を分離し、水層をジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。残渣をヘキサンを用いた摩砕により精製し、これにより生成物36を白色固形物として得た(2.01g,2.31mmol,86%)。
1H NMR (400MHz,CDCl
3),δ=0.78(6 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),1.06−1.24(14 H,m,CH
2),1.52−1.65(4 H,m,CH
2),4.77(2 H,s,OH),6.95(4 H,dt,J=8.7,2.1 Hz,Ar−H),7.55(4 H ,dt,J=8.6,2.1 Hz,Ar−H),7.66(4 H,d,J=8.4 Hz,Ar−H),7.73(4 H,d,J=8.4 Hz,Ar−H),7.80(2 H,dd,J=8.0,1.5 Hz,Ar−H),7.84(2 H,d,J=8.0 Hz,Ar−H),8.07(2 H,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−109.0(CF
2),−107.2(CF
2)
【0195】
化合物37
【化54】
C8−モノオクタン(化合物37)の合成;K
2CO
3(0.64g,4.60mmol)を分割して、C8−ジオール(2.00g,2.30mmol)と1−ブロモオクタン(0.44g,2.30mmol)の2−ブタノン(100mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物を還流下で18時間撹拌した。次いで反応混合物を室温まで放冷し、残留K
2CO
3と塩を濾別し、ジクロロメタン(50mL)で洗浄した。濾液を減圧下でエバポレートして乾固させ、粗製生成物混合物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中15から30%までの酢酸エチル)により精製した。これにより生成物37を白色固形物として(0.86g,0.87mmol,38%)、および出発物質36をオフホワイト色固形物として得た(1.09g,1.25mmol,54%)。回収した出発物質36を用いて反応を再度実施し、これにより37の全収量が1.41g,1.43mmol,62%になった。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.79 (6 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),0.90(3 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),1.05−1.66(30 H ,m,CH
2),1.83(2 H,五重項,J=6.8 Hz,CH
2),4.02(2 H,t,J=6.6 Hz,CH
2),4.84(1 H,s,OH),6.95(2 H,dt,J=8.6,2.1 Hz,Ar−H),7.01(2 H ,dt,J=8.8,2.1 Hz,Ar−H),7.56(2 H,dt,J=8.6,2.1 Hz,Ar−H),7.59(2 H,dt,J=8.8 Hz,2.1 Hz,Ar−H),7.65−7.68(4 H,m,Ar−H),7.72−7.74(4 H,m,Ar−H),7.78−7.81(2 H,m,Ar−H),7.84(2 H,d,J=8.0 Hz,Ar−H),8.08(2 H,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−108.9(CF
2),−107.2(CF
2)
【0196】
化合物38
【化55】
ジエチル−2,5−ジ(ブロモヘキシル)オキシテレフタレート(化合物38)の合成;K
2CO
3(3.26g,23.6mmol)を分割して、ジエチル−2,5−ジヒドロキシテレフタレート(1.00g,3.93mmol)と1,6−ジブロモヘキサン(6.1mL,39.3mmol)の2−ブタノン(20mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物を還流下で16時間撹拌した後、K
2CO
3と塩を濾別し、ジクロロメタン(20mL)で洗浄した。次いで濾液を減圧下でエバポレートして乾固させ、粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中10%酢酸エチル)により精製した。これにより生成物38を白色固形物として得た(1.91g,3.29mmol,84%)。
1 H N MR(400 MHz,CDCl
3),δ=1.39(6 H,t,J=7.1 Hz,CH
3),1.50−1.52(8 H,m,CH
2),1.79−1.93(8 H,m,CH
2),3.42(4 H,t,J=6.8 Hz,CH
2),4.01(4 H ,t,J=6.4 Hz,CH
2),4.37(4 H ,q,J=7.1 Hz,CH
2),7.34(2 H ,s,Ar−H)
【0197】
化合物39
【化56】
G8−8−ジエチルエステル(化合物39)の合成;Cs
2CO
3(1.26g,3.88mmol)を分割して、ジエチル−2,5−ジ(ブロモヘキシル)オキシテレフタレート38(0.38g,0.65mmol)とC8−モノオクタン37(1.40g,1.42mmol)の乾燥DMF(25mL)中の撹拌溶液に添加した。反応混合物をアルゴン下で90℃にて18時間撹拌した後、反応混合物を室温まで放冷した。次いでCs
2CO
3と塩を濾別し、ジクロロメタン(50mL)で洗浄した。濾液を減圧下でエバポレートし、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)により精製した。これにより生成物39を白色固形物として得た(1.15g,0.49mmol,75%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.78(12 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),0.90(6 H,t,J=6.9 Hz,CH
3),1.06−1.66(74 H ,m,CH
2 + CH
3),1.79−1.90(12 H,m,CH
2),4.00−4.06(12 H,m,CH
2),4.38(4 H,q,J=7.1 Hz,CH
2),6.99−7.01(8 H,m,Ar−H),7.36(2 H,s,Ar−H),7.57−7.59(8 H,m,Ar−H),7.66−7.68(8 H,m,Ar−H),7.71−7.73(8 H,m,Ar−H),7.78−7.84(8 H,m,Ar−H),8.07(4 H,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−108.84 (CF
2),−107.21(CF
2); MS(MALDI+):[M+H]
+のm/z計算値= 2384.2,実測値= 2384.5
【0198】
化合物40
【化57】
G8−8−二酸(化合物40)の合成;NaOHの1M水溶液(10mL)を、G8−8−ジエチルエステル39(1.15g,0.49mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)撹拌溶液に添加した。反応混合物を50℃で3日間撹拌した。終了したら、この溶液を2M HClで酸性化し、次いでジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機液を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去し、所望の生成物40をオフホワイト色固形物として得た(1.04g,0.45mmol,91%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.78(12 H,t,J=7.0 Hz,CH
3),0.90(6H ,t,J=6.9 Hz,CH
3),1.06−1.66(68 H,m,CH
2),1.79−2.02(12 H,m,CH
2),4.00−4.06(8 H,m,CH
2),4.33(4 H,t,J=6.6 Hz,CH
2),6.98−7.01(8 H,m,Ar−H),7.57−7.59(8 H,m,Ar−H),7.66−7.73(16 H,m,Ar−H),7.78−7.84(8 H,m,Ar−H),7.89(2 H,s,Ar−H),8.08(4 H,br s,Ar−H),11.09(2 H ,br s,OH);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−108.93(CF
2),−107.20(CF
2)
【0199】
化合物41
【化58】
G8−8−VE(化合物41)の合成;N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.16g,0.76mmol)を、G8−8−二酸40(0.45g,0.19mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(9.3mg,0.076mmol)の乾燥ジクロロメタン(7mL)中の撹拌溶液に0℃で添加した。次いで混合物をアルゴン下で0℃にて1時間撹拌した後、1,4−ブタンジオールビニルエーテル(0.089g,0.76mmol)(乾燥ジクロロメタン(3mL)中)を添加し、反応混合物を室温まで昇温させ、アルゴン下で18時間撹拌した。その後、この溶液をジクロロメタン(60mL)で希釈し、次いで飽和NaHCO
3(2×50mL)と水(50mL)で洗浄した。次いで有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン)により精製した。これにより所望の生成物41を白色固形物として得た(0.25g,0.098mmol,51%)。
1 HNM R(400MHz,CDCl
3),δ =0.78(12 H ,t,J=7.0 Hz,CH
3),0.90(6 H,t,J=6.9 Hz,CH
3),1.06−1.65(68 H,m,CH
2),1.79−1.92(20 H,m,CH
2),3.74(3 H,t,J=6.0 Hz,CH
2),3.98−4.05(14 H,m,CH
2 + =CH
2),4.18(2H,dd,J=14.4,2.0 Hz,=CH
2),4.36(4 H,t,J=6.2 Hz,CH
2),6.47(2 H,dd,J=14.4,6.8 Hz,=CH),6.99−7.01(8H ,m,Ar−H),7.37(2 H,s,Ar−H),7.57−7.59(8 H,m,Ar−H),7.65−7.73(16 H,m,Ar−H),7.78−7.84(8 H,m,Ar−H),8.07(4 H,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−108.93(CF
2),−107.21(CF
2); MS (MALDI+):[M+H]
+のm/z計算値= 2524.3,実測値= 2524.8
【0200】
化合物42
【化59】
N−デカノール−マレイミド(化合物42)の合成;10−ブロモ−1−デカノール(2.9g,12.4mmol)の乾燥DMF(10mL)溶液を、フラン保護マレイミド(2.1g,12.4mmol,エンド異性体とエキソ異性体の混合物として)とK
2CO
3(1.7g,12.4mmol)の乾燥DMF(40mL)中の撹拌懸濁液にアルゴン下で添加した。次いで反応混合物を50℃でアルゴン下にて16時間撹拌した(反応液は一晩で色が暗赤色になった)。その後、反応混合物を水(100mL)に注入し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機液を水(100mL)とブライン(2×50mL)で洗浄した。次いで有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。ヘキサン中での超音波処理の補助を伴って油状残渣を摩砕し、次いでこれをデカンテーションにより除去した。このプロセスを2回繰り返して未反応のブロモ−デカノール(あれば)を除去した。次いで油状残渣をジエチルエーテルに溶解させ、濾過した。濾液を減圧下でエバポレートして乾固させて生成物を無色の油状物として得、これは室温で一晩放置すると固化した(2.3g,7.2mmol,58%)。
エンド/エキソN−デカノール−フラン保護マレイミド混合物(1.2g,3.6mmol)をトルエン(20mL)中で加熱還流し、還流下で18時間撹拌した。その後、溶媒を減圧除去し、粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中30から50%までの酢酸エチル)により精製した。これにより生成物42を白色固形物として得た(0.52g,2.1mmol,58%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=1.22−1.35(12 H,m,CH
2),1 .54−1 .61(4 H,m,CH
2),3.48−3.52(2 H,m,CH
2),3.63(2 H,t,J=6.6 Hz,CH
2),6.68(2 H,s,=CH)
【0201】
化合物43
【化60】
G8−8−MI(化合物43)の合成;N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.13g,0.64mmol)を、G8−8−二酸40(0.60g,0.26mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(3mg,0.026mmol)の乾燥ジコロロ(dicholoro)メタン(7mL)中の撹拌溶液に0℃で添加した。次いで混合物をアルゴン下で0℃にて1時間撹拌した後、N−デカノール−マレイミド42(0.26g,1.0mmol)(乾燥ジクロロメタン(3mL)中)を添加し、反応混合物を室温まで昇温させ、アルゴン下で18時間撹拌した。次いでこの溶液をジクロロメタン(60mL)で希釈し、次いで飽和NaHCO
3(2×50mL)と水(50mL)で洗浄した。次いで有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、溶媒を減圧除去した。粗製生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中2%酢酸エチル)により精製し、これにより生成物43を黄色の粘性油状物として得た(0.33g,0.12mmol,46%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3),δ=0.78(12 H,t,J=7.1 Hz,CH
3),0.90(6 H,t,J=6.9 Hz,CH
3),1.06−1.65(96 H,m,CH
2),1.72−1.89(16 H ,m,CH
2),3.47−3.50(4 H,m,CH
2),4.00−4.05(12 H,m,CH
2),4.31(4 H,t,J=6.7 Hz,CH
2),6.65(4 H,s,=CH),6.99−7.01(8 H,m,Ar−H),7.37(2 H,s,Ar−H),7.57−7.59(8 H,m,Ar−H),7.65−7.73(16 H,m,Ar−H),7.78−7.84(8 H,m,Ar−H),8.07(4 H ,br s,Ar−H);
19F NMR(376 MHz,CDCl
3),δ=−108.93 (CF
2),−107.21(CF
2); MS(MALDI+):[M+H]
+のm/z計算値= 2799.5,実測値=2799.1
【0202】
スキーム8 さらなる橋かけ部構造体を有するOLED材料の合成
上記の化学反応は、合成のモジュール式の性質のため、関連構造の択一的なOLED材料を調製するために使用することができる。例えば、タイプ3の構造の橋かけ部を含む化合物50は48から作製することができる。保護型S
3スペーサー単位48および他の同様の構造体がOLEDにおける使用のための材料の合成に有用な中間体である。例示的な試薬(regeant)を以下に示す。この化学反応は、本明細書に開示のその他の架橋構造体を作製するために等しく適用され得る。
【化61】
【0203】
スキーム9 タイプ3のS
3スペーサー単位を有する架橋性フルオロアルキルフルオレン誘導体58の合成
【化62】
4−(7−ブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾル−4−イル)−フェノール51
4−ヒドロキシフェニルボロン酸(3.50g,0.0254mol)、4,7−ジブロモベンゾ[c]−1,2,5−チアジアゾール(化合物7,10.0g,0.0340mol)、K
2CO
3(10.5g,0.0761mol)、ジオキサン(150ml)および水(30ml)をすべて3つ口丸底フラスコに添加し、3回の凍結−解凍−ポンプサイクルを行なった。続いて、Pd(PPh
3)
4(1.47g,1.27mmol)を添加し、反応混合物を90℃で2日間撹拌した。10%v/vの希塩酸を用いて反応混合物を酸性化し、CH
2Cl
2(2×200ml)中で抽出した。合わせた有機層を水(2×200ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(ヘキサン中10%酢酸エチルからヘキサン中20%酢酸エチルまで)を用いて精製し、51を黄色粉末として得た(2.70g,35%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm) 5.19(br. s,1 H),6.99(d,2H),7.52(d,1 H),7.81(d,2H),7.90(d,1 H)
【0204】
4−(7−ブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾル−4−イル)−THPフェノール52
化合物51、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、p−トルエンスルホン酸および乾燥CH
2Cl
2を室温で一晩(14時間)撹拌した。数滴のトリメチルアミンを添加し、回転式エバポレータを用いてCH
2Cl
2を除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(ヘキサン中30%CH
2Cl
2からヘキサン中50%CH
2Cl
2から100%CH
2Cl
2まで)を用いて精製し、黄色粉末の52を得た(1.50g,39%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 1.59−1.78(m,3H),1.88−1.93(m,2H),1.99−2.09(m,1 H),3.61−3.66(m,1 H),3.90−3.96(m,1 H),5.52(t,1 H),7.21(d,2H),7.52(d,1 H),7.84(d,2H),7.89(d,1 H)
【0205】
2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジ(1,1,2,2−テトラフルオロオクチル)フルオレン53
2,7−ジブロモ−9,9−ジ(1,1,2,2テトラフルオロオクタン)フルオレン(化合物4,1.50g,2.12mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.24g,4.87mmol)、酢酸カリウム(1.25g,12.7mmol)、PdCl
2(dppf)(0.17g,0.21mmol)および乾燥ジオキサン(50ml)を丸底フラスコに添加した。3回の凍結−解凍−ポンプサイクルを行ない、反応混合物を90℃まで2日間加熱した。反応混合物を濾過し、回転式エバポレータを用いてジオキサンを除去した。粗製生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によりヘキサン中10%酢酸エチルを溶離剤として用いて精製し、53を白色粉末として得た(0.73g,43%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.80(t,6H),1.02−1.21(m,20H),1.36(s,24H),7.76(d,2H),7.95(dd,2H),8.19(s,2H)
【0206】
化合物54
化合物52(0.75g,1.92mmol)、化合物53(0.70g,0.87mmol)、K
2CO
3(0.60g,4.36mmol)、トルエン(20ml)および水(10ml)をすべて3つ口丸底フラスコに添加し、3回の凍結−解凍−ポンプサイクルを行なった。続いて、Pd(PPh
3)
4(0.10g,0.09mmol)を添加し、反応混合物を90℃で24時間撹拌した。反応混合物を分液漏斗に注入し、これに水(10ml)とさらなるトルエン(10ml)を加えた。有機層を減圧濃縮し、続いて、トルエンを用いて共沸乾燥した。粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により勾配溶出(ヘキサン中50%CH
2Cl
2から100%CH
2Cl
2まで)を用いて精製し、黄色粉末を得た(0.80g,91%)。鈴木クロスカップリング後、構造の特性評価をせずに、即座に、MeOH(50ml)と濃H
2SO
4(5ml)中で2時間還流することにより二重THP保護化合物を脱保護し、54を黄色粉末として得た(0.75g,96%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.75(t,6H),1.04−1.27(m,20H),5.25(br. s,2H),7.03(d,4H),7.77(d,2H),7.87(d,2H),7.91(d,4H),7.98(d,2H),8.28(dd,2H),8.40(s,2H)
【0207】
化合物55
炭酸カリウム(0.20g,1.46mmol)を、化合物54(0.72g,0.73mmol)と1−ブロモオクタン(0.14g,0.73mmol)のブタノン(50ml)中の溶液に添加し、窒素雰囲気下、還流下で一晩(油浴温度=80℃,20時間)撹拌した。塩を濾別し、ブタノンを減圧除去し、粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によりヘキサン中20%酢酸エチルを用いて精製し、55を黄色粉末として得た(0.30g,38%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.75(t,6H),0.91(t,3H),1.05−1.69(m,30H),1.85(五重項,2H),4.07(t,2H),5.01(br. s,1 H),7.03(d,2H),7.09(d,2H),7.77(d,1 H),7.79(d,1 H),7.87(d,2H),7.90−7.99(m,6H),8.28(dd,2H),8.40(s,2H)
【0208】
化合物56
炭酸セシウム(0.20g,0.62mmol)を、化合物7(0.25g,0.23mmol)とテレフタル酸2,5−ビス((6−ブロモヘキシル)オキシ)ジエチル(0.06g,0.10mmol)を乾燥DMF(10ml)中に含む溶液に添加し、100℃で24時間、窒素雰囲気下にて撹拌した。塩を濾別し、DMFを高真空(オイルポンプ)下で除去し、粗製生成物を自然落下カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によりヘキサン中30%酢酸エチルを用いて精製し、56を黄色粉末として得た(0.25g,93%)。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.75 (t,12H),0.91(t,6H),1.06−1.89(m,86H),4.06(オーバーラップ三重項,12H),4.39(五重項,4H),7.09(d,8H),7.37(s,2H),7.78(d,4H),7.87(d,4H),7.93−7.99(m,12H),8.28(dd,4H),8.40(s,4H)
【0209】
化合物57
水酸化ナトリウム水溶液(10mlのH
2O中1g)を、化合物56(0.20g,0.08mmol)のTHF(10ml)溶液に添加し、60℃で48時間撹拌した。10%v/vの希塩酸(10ml)を用いて反応混合物を酸性化し、CH
2Cl
2(2×50ml)中で抽出した。合わせた有機層を水(2×50ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、回転式エバポレータを用いて溶媒を除去し、57を黄色のガラス質固形物として得た(0.20g,100%)。
1 H NMR (400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.75(t,12H),0.90(t,6H),1.06−2.03(m,80H),4.08(オーバーラップ三重項,8H),4.34(t,4H),7.09(d,8H),7.77(d,2H),7.79(d,2H),7.87(dd,4H),7.90−7.98(m,14H),8.28(dd,4H),8.40(s,4H),11.1(br. s,2H)
【0210】
化合物58
DCC(0.08g,1.16mmol)を1回で、化合物57(0.20g,0.08mmol)、1,4−ブタンジオールビニルエーテル(0.09g,0.80mmol)およびDMAP(4mg,0.03mmol)の乾燥CH
2Cl
2(10ml)中の溶液に、窒素雰囲気下、室温で添加した。反応混合物を室温で20時間撹拌し、CH
2Cl
2を減圧除去した。得られた残渣を、勾配溶出(ヘキサン中10%エチルアセテートからヘキサン中20%エチルアセテートまで)によるフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製し、58をガラス質の緑色固形物として得た(0.10g,46%)。
1 H NM R (400 MHz,CDCl
3): δ (ppm) 0.75(t,12H),0.91(t,6H),1.06−1.89(m,88H),3.75(t,4H),3.99(dd,2H),4.06(オーバーラップ三重項,12H),4.18(dd,2H),4.37(t,4H),6.47(dd,2H),7.09(d,8H),7.38(s,2H),7.78(d,4H),7.86(d,4H),7.93−7.99(m,12H),8.28(dd,4H),8.40(s,4H).質量(MALDI) = 2755.6(M
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