【0024】
本発明によると、以下から成る群より選択される化合物、およびその医薬的に許容可能な塩が提供される。
4‐{5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(2,4‐ジフルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(2,4‐ジフルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
4‐{5‐[3‐(2‐フルオロ‐4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(4‐クロロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリジン‐2‐アミン;
2‐(4,4‐ジフルオロピペリジン‐1‐イル)‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン;
4‐{5‐[3‐(5‐クロロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{4‐メチル‐5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリジン‐2‐アミン;
4‐{5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}チオモルホリン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリジン;
2‐(4‐フルオロピペリジン‐1‐イル)‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン;
5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐[2‐(モルホリン‐4‐イル)エチル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐[2‐(モルホリン‐4‐イル)エチル]ピリジン‐2‐アミン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(プロパン‐2‐イル)ピリジン‐2‐アミン
5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
4‐{4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
4‐{4‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
2‐メチル‐5‐{2‐[4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}ピリジン;
5‐{2‐[2‐フルオロ‐4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
4‐{3‐フルオロ‐4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
5‐{2‐[3‐フルオロ‐4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
N‐{4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}オキサン‐4‐アミン;
5‐メチル‐2‐{2‐[4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}ピリジン;
5‐{2‐[4‐(4‐フルオロピペリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐クロロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン。
【実施例】
【0048】
本発明の化合物の調製
以下の略語を用いた。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
例および中間体化合物
実験方法
特に断りのない限り、反応は室温で行った。マイクロ波反応は、Biotageマイクロ波反応器により、アルミニウムキャップおよび隔壁を備えたプロセスバイアルを用いて行った。水素化は、Thales H‐Cubeを用いて行った。分取用低圧クロマトグラフィーは、RediSepまたはGraceResolvシリカおよびC18逆相カラムを備えたCombiFlash CompanionまたはCombiflash RFシステムを用いて行った。分取用逆相HPLCは、ACE‐5AQ、100×21.20mm、5mmカラムまたはPhenomenex Synergi Hydro‐RP 80A AXIA、100×21.20mm、4mmカラムを備えた紫外線検出器を用いてGilsonシステムで行った。最も純粋な画分を集収し、濃縮し、真空乾燥した。化合物は、通常は、40℃から60℃の真空オーブン中で乾燥した後、純度分析を行った。
【0052】
化合物分析は、HPLCおよびLCMSによって行った。HPLCデータは、ダイオードアレイ検出器を有するAgilent 1100 HPLCシステムを用いて収集し、LCMSデータは、Waters ZQ質量分析計と接続されたAgilent 1100 HPLCシステムを用いて収集した。標準的なクロマトグラフィー法では、Phenomenex Synergi RP‐Hydroカラム(150×4.6mm、4μm)を、1.5mL/分、30℃で、水(+0.1% TFA)中勾配5〜100% MeCN(+0.085% TFA)にて7分間行い、200〜300nmで検出した。あるいは、化合物分析は、Kinetex XB RPカラム(100×2.1mm、1.7μm)を、0.5mL/分、40℃で、水(+0.1% TFA)中勾配5〜100% MeCN(+0.085% TFA)にて用いた、200〜300nmでの検出で、またはKinetex XB RPカラム(50×2.1mm、1.7μm)を、0.8mL/分、40℃で、水(+0.1% TFA)中勾配5〜100% MeCN(+0.085% TFA)にて用いた、200〜300nmでの検出で、Agilent UPLC 1290 Infinityシステムを用いて行った。
【0053】
中間体のための標準的なLCMS法では、Phenomenex Synergi RP‐Hydroカラム(30×4.6mm、4μm)を、1.5mL/分、および30℃で、水(+0.1% TFA)中勾配5〜100% MeCN(+0.085% TFA)にて1.75分間、続いて100%の勾配にて0.75分間用いて、200〜300nmで検出した。中間体のための標準的なHPLC法では、Zorbax XDB C18カラム(50×4.6mm、1.8μm)を、1.2mL/分、および40℃で、水(+0.1% TFA)中勾配による5〜100% MeCN(+0.085% TFA)にて3.0分間、続いて100%の勾配にて0.5分間用いて、200〜300nmで検出した。
【0054】
正確な質量は、Waters QTOFエレクトロスプレーイオン源を用いて測定し、Leucine Enkephalinロックマスを用いて補正した。スペクトルは、ポジティブおよび/またはネガティブエレクトロスプレーモードで取得した。取得した質量範囲は、100〜1000m/zであった。試験化合物をDMSOに溶解して10mMのストック溶液を得た。通常は、DMSOストックの5uLを、495uLのアセトニトリルで希釈し、次にアセトニトリルおよび水(1:1)でさらに希釈して、2uMの最終濃度とした。報告した質量値は、水素が付加された親分子[MH]または水素が取り除かれた親分子[M−H]のいずれかに対応する。調製された化合物は、IUPAC法により命名した。
【0055】
中間体1
5‐フルオロ‐N‐(4‐ニトロピリジン‐3‐イル)ピリジン‐2‐アミン
【0056】
【化4】
【0057】
NaH(鉱油中の60%分散体、1.08g、27.1mmol)を、THF(60mL)中の2‐アミノ‐5‐フルオロピリジン(3.04g、27.1mmol)の溶液へ少しずつ添加し、得られた混合物を30分間撹拌した。THF(10mL)中の3‐フルオロ‐4‐ニトロピリジン(3.50g、24.6mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を16時間撹拌した。この反応混合物を、EtOAc(40mL)と水(40mL)とに分配し、有機相を鹹水(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空除去した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、表題の化合物を赤色の固体として得た(1.76g、30.6%)。LCMS(ES
+):235.0[M+H]
+。HPLC:保持時間5.51分、純度100%。
【0058】
中間体2
N‐(5‐クロロピリジン‐2‐イル)‐4‐ニトロピリジン‐3‐アミン
【0059】
【化5】
【0060】
中間体2は、2‐アミノ‐5‐フルオロピリジンの代わりに2‐アミノ‐5‐クロロピリジンを用い、中間体1と同様に調製して、表題の化合物を橙色の固体として得た(1.24g、28.1%)。LCMS(ES
+):251.0[MH]
+。HPLC:保持時間5.92分、純度92.7%。
【0061】
中間体3
N‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐4‐ニトロピリジン‐3‐アミン
【0062】
【化6】
【0063】
中間体3は、2‐アミノ‐5‐フルオロピリジンの代わりに2‐アミノ‐5‐メチルピリジンを用い、中間体1と同様に調製して、表題の化合物を赤色の固体として得た(1.25g、30.9%)。LCMS(ES
+):231.1[MH]
+。HPLC:保持時間4.43分、純度80.3%。
【0064】
中間体4
3‐[(2,4‐ジフルオロフェニル)アミノ]‐4‐ニトロピリジン‐1‐イウム‐1‐オレート
【0065】
【化7】
【0066】
EtOH(60mL)中の3‐フルオロ‐4‐ニトロピリジンN‐オキシド(2.00g、12.7mmol)および2,4‐ジフルオロアニリン(2.96mL、29.1mmol)の混合物を、70℃で16時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷却し、析出物を真空ろ過によって単離して、表題の化合物を黄色の固体として得た(2.16g、63.9%)。LCMS(ES
+):268.0[M+H]
+。HPLC:保持時間:5.14分、純度99.3%。
【0067】
中間体5〜7
中間体5〜7は、3‐フルオロ‐4‐ニトロピリジンN‐オキシドを適切なアニリンとカップリングすることによって、中間体4と同様に調製した。以下の表1を参照されたい。
【0068】
【表3】
【0069】
中間体8
3‐[(4‐クロロフェニル)アミノ]‐4‐ニトロピリジン‐1‐イウム‐1‐オレート
【0070】
【化8】
【0071】
3‐ブロモ‐4‐ニトロピリジンN‐オキシド(10.0g、45.7mmol)および4‐クロロアニリン(17.5g、137mmol)をEtOH(100mL)中に溶解し、18時間60℃に加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、析出物をろ過によって回収して、表題の化合物を橙色の固体として得た(2.83g、23.3%)。LCMS(ES
+):266.0[MH]
+。HPLC:保持時間5.52分、純度100%。
【0072】
中間体9
3‐[(4‐フルオロフェニル)アミノ]‐4‐ニトロピリジン‐1‐イウム‐1‐オレート
【0073】
【化9】
【0074】
中間体9を、4‐クロロアニリンの代わりに4‐フルオロアニリンを用い、中間体8と同様に調製して、表題の化合物を橙色の固体として得た(10.4g、45.7%)。LCMS(ES
+):250.0[MH]
+。HPLC:保持時間5.15分、純度99.5%。
【0075】
中間体10
3‐N‐(2,4‐ジフルオロフェニル)ピリジン‐3,4‐ジアミン
【0076】
【化10】
【0077】
ラネーニッケル(水による約50%スラリー;2.80mL)を、EtOH(80mL)中の中間体4(2.16g、8.08mmol)およびヒドラジン一水和物(1.57mL、32.3mmol)の懸濁液へゆっくり添加し、得られた混合物を90分間撹拌した。この混合物をセライトを通してろ過し、次にMeOHで洗浄した。1つにまとめたろ液を真空蒸発させ、次にカラムクロマトグラフィーで精製して、表題の化合物をピンク色の固体として得た(1.32g、73.6%)。LCMS(ES
+):222.0[M+H]
+。HPLC:保持時間:4.08分、純度99.2%。
【0078】
中間体11〜16
中間体11〜16を、中間体1および5〜9をヒドラジン水和物またはギ酸アンモニウムと共にラネーニッケルで還元することにより、中間体10と同様に調製した。以下の表2を参照されたい。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
中間体17
3‐N‐(5‐クロロピリジン‐2‐イル)ピリジン‐3,4‐ジアミン
【0083】
【化11】
【0084】
中間体17を、中間体4の代わりに中間体2を用い、中間体10と同様に調製して、表題の化合物をピンク色の固体として得た(804mg、74.3%)。LCMS(ES
+):221.1[MH]
+。UPLC:保持時間1.22分、純度100%。
【0085】
中間体18
N‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐4‐ニトロピリジン‐3‐アミン
【0086】
【化12】
【0087】
中間体18を、中間体4の代わりに中間体3を用い、中間体10と同様に調製して、表題の化合物を青色の固体として得た(885mg、81.4%)。LCMS(ES
+):201.2[MH]
+。UPLC:保持時間0.29分、純度79.2%。
【0088】
中間体19
4‐メチル‐6‐(モルホリン‐4‐イル)ピリジン‐3‐カルボン酸
【0089】
【化13】
【0090】
ジオキサン(30mL)中の6‐フルオロ‐4‐メチルニコチン酸(3.38g、21.8mmol)、モルホリン(2.07mL、24.0mmol)、およびEt
3N(3.80mL、27.2mmol)の溶液を、110℃で20時間加熱した。この反応混合物を冷却し、析出物をろ過によって除去し、ろ液を蒸発させて、表題の化合物を他の淡黄色の固体として得た(4.77g、98.4%)。LCMS(ES
+):223.0[M+H]
+。HPLC:保持時間3.23分、純度96.0%。
【0091】
中間体20
2‐[(オキサン‐4‐イル)アミノ]ピリミジン‐5‐カルボン酸
【0092】
【化14】
【0093】
中間体20を、それぞれ6‐フルオロ‐4‐メチルニコチン酸およびモルホリンの代わりに、2‐クロロピリミジン‐5‐カルボン酸および4‐アミノテトラヒドロピランを用い、中間体19と同様に調製して、表題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(681mg、96.7%)。LCMS(ES
+):224.1[MH]
+。UPLC:保持時間1.57分、純度90.0%。
【0094】
中間体21
2‐(ジエチルアミノ)ピリミジン‐5‐カルボン酸
【0095】
【化15】
【0096】
中間体21を、それぞれ6‐フルオロ‐4‐メチルニコチン酸およびモルホリンの代わりに、2‐クロロピリミジン‐5‐カルボン酸およびジエチルアミンを用い、中間体19と同様に調製して、表題の化合物を淡橙色のオイルとして得た(1.86g、粗生成物)。LCMS(ES
+):196.1[MH]
+。UPLC:保持時間2.12分、純度91.2%。
【0097】
中間体22
N‐{3‐[(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)アミノ]ピリジン‐4‐イル}‐6‐(モルホリン‐4‐イル)ピリジン‐3‐カルボキシアミド
【0098】
【化16】
【0099】
Et
3N(665uL、4.77mmol)を、NMP(10mL)中の6‐(モルホリン‐4‐イル)ニコチン酸(365mg、1.75mmol)、HATU(787mg、2.07mmol)の溶液へ添加し、得られた溶液を30分間撹拌した。中間体11(325mg、1.59mmol)を添加し、得られた溶液を65℃で2時間撹拌した。この反応混合物を、EtOAc(25mL)および水(30mL)で希釈した。有機相を鹹水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させて、ピンク色の固体を得た(628mg、粗生成物)。LCMS(ES
+):395.0[M+H]
+。
【0100】
中間体23〜30
中間体23〜30を、中間体10、12〜16、および18を適切なカルボン酸とカップリングさせることにより、中間体22と同様に調製した。以下の表3を参照されたい。
【0101】
【表7】
【0102】
【表8】
【0103】
【表9】
【0104】
中間体31
N‐{3‐[(5‐クロロピリジン‐2‐イル)アミノ]ピリジン‐4‐イル}‐6‐フルオロ‐4‐メチルピリジン‐3‐カルボキシアミド
【0105】
【化17】
【0106】
塩化オキサリル(152uL、1.77mmol)を、DCM(6.0mL)中の2‐フルオロ‐4‐メチルニコチン酸(250mg、1.61mmol)およびDMF(12uL、161umol)の懸濁液に滴下し、得られた溶液を30分間撹拌した。DCM(5.0mL)中の中間体17(320mg、1.45mmol)およびEt
3N(495uL、3.55mmol)の懸濁液を添加し、得られた混合物を16時間撹拌した。この反応混合物を、DCM(15mL)および水(30mL)で希釈し、有機相を、水(30mL)、鹹水(30mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させて、橙色のオイルを得た(576mg、粗生成物)。LCMS(ES
+):357.9[M+H]
+。
【0107】
中間体32〜36
中間体32〜36を、中間体11、14〜16、および18のカルボン酸活性化ならびにカップリングにより、中間体31と同様に調製した。以下の表4を参照されたい。
【0108】
【表10】
【0109】
【表11】
【0110】
中間体37
4‐ブロモ‐N‐{3‐[(6‐メチルピリジン‐3‐イル)アミノ]ピリジン‐4‐イル}ベンズアミド
【0111】
【化18】
【0112】
塩化4‐ブロモベンゾイル(658mg、3.00mmol)を、Et
3N(627uL、4.49mmol)およびDCM(12mL)中の中間体14(600mg、3.00mmol)の懸濁液へ少しずつ添加し、得られた溶液を1時間撹拌した。この反応物を水(20mL)で希釈し、有機相を分離し、水相をさらにDCM(20mL)で抽出した。1つにまとめた有機相を鹹水(25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させて、表題の化合物を黄色の固体として得た(923mg、80.3%)。LCMS(ES
+):383.0、385.0[M+H]
+。UPLC:保持時間1.99分、純度95.6%。
【0113】
中間体38〜40
中間体38〜40を、中間体14および18を適切な酸塩化物とカップリングさせることにより、中間体37と同様に調製した。以下の表5を参照されたい。
【0114】
【表12】
【0115】
中間体41
5‐[2‐(4‐ブロモフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル]‐2‐メチルピリジン
【0116】
【化19】
【0117】
中間体37(923mg、2.41mmol)をAcOH(4.5mL)中
に溶解し、得られた溶液を、マイクロ波反応器中、120℃で15分間加熱した。この反応混合物を、水(40mL)およびDCM(40mL)で希釈し、固体Na
2CO
3で約pH9まで塩基性化した。有機相を鹹水(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させて、表題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(664mg、75.5%)。LCMS(ES
+):364.9、366.9[M+H]
+。UPLC:保持時間2.16分、純度98.6%。
【0118】
中間体42〜44
中間体42〜44を、中間体38〜40の酸媒介環化により、中間体41と同様に調製した。以下の表6を参照されたい。
【0119】
【表13】
【0120】
中間体45
6‐クロロ‐N‐{3‐[(4‐クロロフェニル)アミノ]ピリジン‐4‐イル}ピリジン‐3‐カルボキシアミド
【0121】
【化20】
【0122】
中間体13(302mg、1.38mmol)、6‐クロロニコチン酸(1.43g、4.54mmol)、HOBt(615mg、4.54mmol)、およびDIPEA(1.87mL、10.7mmol)を、DMF(6.0mL)中に溶解し、EDC(871mg、4.54mmol)で処理した。この反応物を5.5日間撹拌した。この混合物を水(50mL)に注ぎ入れ、DCM(3×50mL)で抽出した。1つにまとめた有機層を乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空除去した。粗物質をカラムクロマトグラフィーで精製して、表題の化合物を黄色の粘性物質として得た(163mg、32.9%)。LCMS(ES
+):359.0[MH]
+。
【0123】
実施例1
4‐{5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}モルホリン
【0124】
【化21】
【0125】
中間体22(628mg、1.59mmol)をAcOH(3.0mL)中に懸濁させ、得られた混合物を、マイクロ波反応器中、150℃で1時間加熱した。この反応混合物を、水(30mL)およびDCM(15mL)で希釈し、Na
2CO
3により、反応混合物が約pH8となるまで中和した。有機相を単離し、水(20mL)、鹹水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させて、ピンク色の固体が得られ、これをEtOH(2.5mL)中で粉砕して、表題の化合物をピンク色の固体として得た(25.0mg、4.17%)。HRMS(ES
+)C
20H
17FN
6Oの[M+H]に対する計算値:377.1526、測定値377.1524。HPLC:保持時間:4.13分、純度98.4%。
【0126】
実施例2〜7
実施例2〜7を、中間体23および26〜30の酸媒介環化により、実施例1と同様に調製した。以下の表7を参照されたい。
【0127】
【表14】
【0128】
【表15】
【0129】
実施例8
4‐{5‐[3‐(2‐フルオロ‐4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン
【0130】
【化22】
【0131】
中間体24(212mg、0.60mmol)をNMP(1.5mL)中に溶解し、モルホリン(310uL、3.59mmol)を添加した。得られた溶液を、マイクロ波反応器中、180℃で30分間加熱した。この反応混合物を冷却し、EtOAc(25mL)と水(25mL)とに分配した。有機相を、水(25mL)、鹹水(25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させた。残渣を逆相HPLCで精製して、表題の化合物を黄色の固体として得た(22.0mg、9.1%)。HRMS(ES
+)C
23H
22FN
5Oの[M+H]に対する計算値:404.1887、測定値404.1888。HPLC:保持時間4.45分、純度99.3%。
【0132】
実施例9〜11
実施例9〜11を、中間体25および35の適切なアミンとのSnArおよび環化により、実施例8と同様に調製した。以下の表8を参照されたい。
【0133】
【表16】
【0134】
実施例12
4‐{5‐[3‐(5‐クロロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン
【0135】
【化23】
【0136】
中間体31(576mg、1.61mmol)およびモルホリン(695uL、8.06mmol)をNMP(1.5mL)中に溶解し、得られた溶液を、マイクロ波反応器中、180℃で1時間加熱した。この反応混合物を、EtOAc(20mL)と水(20mL)とに分配し、有機相を、水(20mL)、鹹水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、真空濃縮した。残渣をAcOH(2.0mL)に溶解し、得られた溶液を、マイクロ波反応器中、150℃で30分間加熱した。この反応混合物を、水(10mL)およびDCM(10mL)で希釈し、Na
2CO
3を注意深く添加することでpH約9まで塩基性化した。有機相を、水(20mL)、鹹水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、真空濃縮した。残渣を逆相HPLCで精製して、表題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(80.0mg、12.2%)。HRMS(ES
+)C
21H
19ClN
6Oの[M+H]に対する計算値:407.1387、測定値407.1385。UPLC:保持時間:1.90分、純度100%。
【0137】
実施例13〜24
実施例13〜24を、中間体32〜36の適切なアミンとのSnArおよび環化、ならびにそれに続く酸媒介環化により、実施例12と同様に調製した。以下の表9を参照されたい。
【0138】
【表17】
【0139】
【表18】
【0140】
【表19】
【0141】
【表20】
【0142】
実施例25
5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン
【0143】
【化24】
【0144】
EtOH(3.0mL)中の中間体14(250mg、1.25mmol)、2‐ピロリジン‐1‐イルピリミジン‐5‐カルボアルデヒド(221mg、1.25mmol)、およびNa
2O
4S
2(652mg、3.75mmol)の懸濁液を、マイクロ波反応器中、150℃で90分間加熱し、45分後には、さらなるNa
2O
4S
2(652mg、3.75mmol)を添加した。次に、この反応混合物を、1M Na
2CO
3水溶液(25mL)に注ぎ入れ、DCM(2×25mL)で抽出した。1つにまとめた有機相を鹹水(25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させた。残渣をMeOH(5.0mL、次に4.0mL)中で2回粉砕して、表題の化合物を白色の固体として得た(127mg、28.5%)。HRMS(ES
+)C
20H
19N
7の[M+H]に対する計算値:358.1780、測定値358.1779。UPLC:保持時間1.99分、純度99.2%。
【0145】
実施例26〜30
実施例26〜30を、中間体11、14、16、および18の適切なアルデヒドとの還元縮合により、実施例25と同様に調製した。以下の表10を参照されたい。
【0146】
【表21】
【0147】
【表22】
【0148】
実施例31
2‐メチル‐5‐{2‐[4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル]ピリジン
【0149】
【化25】
【0150】
ジオキサン(2.0mL)中の中間体41(200mg、548umol)、ピロリジン(49.5uL、602umol)、XPhos(52.2mg、110umol)、Pd
2(dba)
3(50.1mg、54.8umol)、およびNaO
tBu(63.2mg、657umol)の混合物を、100℃で16時間加熱した。この反応混合物を、DCM(20mL)と水(20mL)とに分配し、有機相を鹹水(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、真空濃縮した。得られた残渣をMeOH(3.0mL)中で粉砕して、表題の化合物をベージュ色の固体として得た(18.1mg、9.30%)。HRMS(ES
+)C
22H
21N
5の[M+H]に対する計算値:356.1875、測定値356.1877。UPLC:保持時間2.30分、純度98.7%。
【0151】
実施例32〜37
実施例32〜37を、中間体41〜44の適切なアミンとのブッフバルト・ハートウィッグカップリングにより、実施例31と同様に調製した。以下の表11を参照されたい。
【0152】
【表23】
【0153】
【表24】
【0154】
実施例38
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐クロロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン
【0155】
【化26】
【0156】
中間体45(163mg、0.45mmol)をAcOH(5mL)に溶解し、マイクロ波反応器中、100℃で15分間加熱した。この反応混合物を水(50mL)に注ぎ入れ、Na
2CO
3で塩基性化し、DCM(3×50mL)で抽出した。1つにまとめた有機層を乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空除去した。残渣を逆相HPLCで精製して、表題の化合物を白色の固体として得た(55.6mg、36.0%)。HRMS(ES
+)C
17H
10Cl
2N
4の[M+H]に対する計算値:341.0361、測定値341.0352。HPLC:保持時間5.13分、純度99.9%。
【0157】
実施例39
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン
【0158】
【化27】
【0159】
EtOH(10mL)中の中間体9(800mg、3.21mmol)、2‐クロロピリジン‐5‐カルボキシアルデヒド(568mg、4.01mmol)、およびNa
2S
2O
4(2.24g、12.8mmol)の懸濁液を、マイクロ波反応器を用い、160℃で1時間加熱した。次に、この反応混合物を、1M Na
2CO
3溶液(50mL)に注ぎ入れ、DCM(3×50mL)で抽出した。1つにまとめた有機相を乾燥し(MgSO
4)、溶媒を真空蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、表題の化合物をオフホワイト色の固体として得た(39.0mg、7.48%)。HRMS(ES
+)C
17H
10ClFN
4の[M+H]に対する計算値:325.0656、測定値325.0642。HPLC:保持時間:4.76分、純度99.5%。
【0160】
生物学的試験
SSAO酵素阻害剤の生物学的アッセイ
すべての一次アッセイは、精製された組換え発現ヒトSSAOを用いて室温で行った。酵素は、本質的にOhman et al.(Protein Expression and Purification 46 (2006) 321-331)に記載の通りに調製した。加えて、様々な組織から調製したSSAOまたは精製されたラット組換えSSAOを使用して二次アッセイおよび選択性アッセイを実施した。ベンジルアミンを基質として用いて、
14C標識基質を用いてベンズアルデヒド生成を測定するか、または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役反応における過酸化水素の産生を利用することによって、酵素活性を分析した。簡潔に説明すると、試験化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解して10mMの濃度とした。DMSO中の1:10の段階希釈物を作製し7点曲線を作成するか、またはDMSO中の1:3の段階希釈物を作製して11点曲線を作成することによって、用量応答測定値を分析した。化合物の効力に応じて最大濃度を調節し、その後の反応緩衝液中への希釈により、最終DMSO濃度を2%以下とした。
【0161】
過酸化水素の検出
西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)共役反応では、10‐アセチル‐3,7‐ジヒドロキシフェノキサジンの過酸化水素酸化により、高蛍光化合物であるレゾルフィン(Zhout and Panchuk-Voloshina. Analytical Biochemistry 253 (1997) 169-174;Amplex(登録商標)Red過酸化水素/ペルオキシダーゼアッセイキット、Invitrogen A22188)が産生した。50mM リン酸ナトリウム、pH7.4中の酵素および化合物を、平底マイクロタイタープレート中に配置しておよそ15分間プレインキュベートした後、HRP、ベンジルアミン、およびAmplex試薬の混合物を添加することによって反応を開始した。標準的な手順を用いて決定したミカエリス定数に対応する濃度にベンジルアミン濃度を固定した。次に、544nmでの励起および590nmでの発光の読み取りにより、1〜2時間の間の複数の時間で蛍光強度を測定した。ヒトSSAOアッセイの場合、アッセイウェル中の試薬の最終濃度は、SSAO酵素 1ug/mL、ベンジルアミン 100uM、Amplex試薬 20uM、HRP 0.1U/mL、および様々な濃度の試験化合物であった。阻害剤を含まない対照(希釈DMSOのみ)と比較したシグナルの減少率(%)として阻害を測定した。SSAO酵素を含まない試料に由来するバックグラウンドシグナルを、すべてのデータポイントから減算した。データを4パラメータロジスティックモデルに適合させ、GraphPad Prism 4プログラムまたはXLfit 4プログラムを用いてIC
50値を計算した。
【0162】
アルデヒドの検出
14C標識ベンジルアミンを用いて、且つ放射性ベンズアルデヒドを測定することによってSSAO活性をアッセイした。白色の96ウェルoptiplate(Packard)内で、20uLの希釈試験化合物を20uL SSAO酵素と共におよそ15分間、連続的に撹拌しながら室温でプレインキュベートした。希釈はすべて、PBSを用いて行った。[7‐14C]ベンジルアミン塩酸塩(CFA589、GE Healthcare)を含有する20uLのベンジルアミン基質溶液を添加することによって反応を開始した。プレートを上記のように1時間インキュベートし、その後、酸性化(10uLの1M HCl水溶液)によって反応を停止した。次に、90uLのMicro Scint‐E溶液(Perkin−Elmer)を各ウェルに添加し、プレートの混合を15分間継続した。直ちに相分離が発生し、Topcountシンチレーションカウンター(Perkin−Elmer)で活性を読み取った。最終反応ウェルにおいて、ヒト組換えSSAO濃度は、10ug/mLであった。感度を最適化する目的で、高い放射性生成物の画分を得るために、HRP共役アッセイと比較して基質濃度を低下させた。ヒトSSAOアッセイでは、ベンジルアミン濃度は、40uM(0.2uCi/mL)であった。上記の通りにデータ分析を行った。
【0163】
本発明の例示化合物はすべて、SSAOについて1nMから1200nMのIC
50値を有していた(以下の表12参照)。
【0164】
【表25】
【0165】
HERGアッセイ
IonWorksパッチクランプ電気生理学法を用いて、ヒト遅延整流性カリウムイオンチャネル遺伝子(hERG)K
+チャネルの阻害について、本発明の化合物を試験した。最大アッセイ濃度(11uM)からの3倍段階希釈物を用い、2回の試験について、8点濃度応答曲線を作成した。全長hERGチャネルを安定に発現するチャイニーズハムスター肺細胞株からの電気生理学的記録を行った。IonWorks Quattro装置を用いて、穿孔パッチクランプ構成(100ug/mL アンホテロシン(amphoterocin))において、室温で単一細胞イオン電流を測定した。内部溶液は、140mM KCl、1mM MgCl
2、1mM EGTA、および20mM HEPESを含み、pH7.3に緩衝された。外部溶液は、138mM NaCl、2.7mM KCl、0.9mM CaCl
2、0.5mM MgCl
2、8mM Na
2HPO
4、および1.5mM KH
2PO
4を含み、pH7.3に緩衝された。70mVの保持電位で30秒間細胞を固定し、次に細胞に1秒間の+40mVまでの電位ステップを与えた。この後、1秒間の30mVまでの過分極ステップを与えてhERGのテール電流を引き起こした。この一連の工程を、0.25Hzの周波数で5回繰り返した。5回目のパルスでのテールステップから電流を測定し、それらの電流を保持電流に対して参照した。化合物を6〜7分間インキュベートした後、同一のパルス手順を用いてhERGシグナルの2回目の測定を行った。各pIC50曲線フィッティングに対して、少なくとも17個の細胞が必要であった。対照化合物(キニジン)を用いた(以下の表13を参照のこと)。
【0166】
【表26】
本開示に係る態様は以下のものも含む。
<1>
以下から成る群より選択される化合物、およびその医薬的に許容可能な塩。
4‐{5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(2,4‐ジフルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(2,4‐ジフルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
N,N‐ジエチル‐5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐アミン;
4‐{5‐[3‐(2‐フルオロ‐4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(4‐クロロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリジン‐2‐アミン;
2‐(4,4‐ジフルオロピペリジン‐1‐イル)‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン;
4‐{5‐[3‐(5‐クロロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{4‐メチル‐5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}モルホリン;
4‐{5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐4‐メチルピリジン‐2‐イル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(オキサン‐4‐イル)ピリジン‐2‐アミン;
4‐{5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐イル}チオモルホリン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリジン;
2‐(4‐フルオロピペリジン‐1‐イル)‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン;
5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐[2‐(モルホリン‐4‐イル)エチル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐[2‐(モルホリン‐4‐イル)エチル]ピリジン‐2‐アミン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
N‐シクロプロピル‐5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン‐2‐アミン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐N‐(プロパン‐2‐イル)ピリジン‐2‐アミン
5‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
5‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
5‐[3‐(5‐フルオロピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
4‐{4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
5‐[3‐(4‐メチルフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]‐2‐(ピロリジン‐1‐イル)ピリミジン;
4‐{4‐[3‐(5‐メチルピリジン‐2‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
2‐メチル‐5‐{2‐[4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}ピリジン;
5‐{2‐[2‐フルオロ‐4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
4‐{3‐フルオロ‐4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}モルホリン;
5‐{2‐[3‐フルオロ‐4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
N‐{4‐[3‐(6‐メチルピリジン‐3‐イル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]フェニル}オキサン‐4‐アミン;
5‐メチル‐2‐{2‐[4‐(ピロリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}ピリジン;
5‐{2‐[4‐(4‐フルオロピペリジン‐1‐イル)フェニル]‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐3‐イル}‐2‐メチルピリジン;
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐クロロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン
2‐クロロ‐5‐[3‐(4‐フルオロフェニル)‐3H‐イミダゾ[4,5‐c]ピリジン‐2‐イル]ピリジン。
<2>
<1>に記載の化合物を、1種または複数種の医薬的に許容可能な担体および/または賦形剤と共に含む医薬組成物。
<3>
炎症、炎症性疾患、免疫異常もしくは自己免疫異常の治療、または腫瘍増殖の阻害に用いるための<1>に記載の化合物。
<4>
炎症、炎症性疾患、免疫異常もしくは自己免疫異常の治療、または腫瘍増殖の阻害のための組成物の製造における、<1>に記載の化合物の使用。
<5>
炎症、炎症性疾患、免疫異常もしくは自己免疫異常の治療、または腫瘍増殖の阻害のための、そのような疾患に罹患している対象に<1>に記載の化合物を有効量投与することを含む方法。
<6>
前記炎症、または炎症性疾患、または免疫異常もしくは自己免疫異常が、関節炎(関節リウマチ、若年性関節リウマチ、骨関節炎、および乾癬性関節炎を含む)、滑膜炎、血管炎、シェーグレン病、腸の炎症に伴う症状(クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、および過敏性腸症候群を含む)、アテローム性動脈硬化症、多発性硬化症、アルツハイマー病、血管性認知症、パーキンソン病、脳アミロイド血管症、皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症、肺炎症性疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患、および急性呼吸窮迫症候群を含む)、線維性疾患(特発性肺線維症、心臓線維症、肝線維症、および全身性硬化症(強皮症)を含む)、皮膚の炎症性疾患(接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、および乾癬を含む)、眼の炎症性疾患(加齢性黄斑変性症、ぶどう膜炎、および糖尿病性網膜症を含む)、全身性炎症反応症候群、敗血症、肝臓の炎症性および/または自己免疫性の症状(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、アルコール性肝疾患、硬化性胆管炎、および自己免疫性胆管炎を含む)、糖尿病(I型またはII型)および/またはその合併症、慢性心不全、うっ血性心不全、虚血性疾患(脳卒中および虚血再灌流障害を含む)、または心筋梗塞および/またはその合併症、またはてんかんである、<1>に記載の化合物、または<4>に記載の使用、または<5>に記載の方法。
<7>
関節リウマチ、骨関節炎、肝線維症、慢性閉塞性肺疾患、多発性硬化症、シェーグレン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、炎症性腸疾患、または血管性認知症から選択される疾患の治療のための、<1>に記載の化合物、または<4>に記載の使用、または<5>に記載の方法。