(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機10の前面側には、遊技盤YBへ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドルHDが配設されている。また、パチンコ遊技機10の前面側には、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタンBTが配設されている。また、パチンコ遊技機10の前面側には、図示しない発光体(LED、ランプなど)を有する装飾ランプSLが配設されている。また、パチンコ遊技機10において、遊技盤YBの上方には、各種音声を出力可能なスピーカSPが配設されている。
【0011】
遊技盤YBには、それぞれ複数の発光部によって構成される第1特別図柄表示装置11と第2特別図柄表示装置12とが配設されている。第1特別図柄表示装置11及び第2特別図柄表示装置12では、特別図柄を変動させて行う変動ゲームがそれぞれ行われる。第1特別図柄表示装置11の変動ゲームでは、特別図柄のうち第1特別図柄が用いられる一方で、第2特別図柄表示装置12の変動ゲームでは、特別図柄のうち第2特別図柄が用いられる。以下の説明では、第1特別図柄を用いる変動ゲームを「第1特別図柄変動ゲーム」と示すとともに、第2特別図柄を用いる変動ゲームを「第2特別図柄変動ゲーム」と示す。また、以下の説明では、第1特別図柄変動ゲーム及び第2特別図柄変動ゲームをまとめて「特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。特別図柄は、大当りか否かの内部判定(後述する大当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。なお、本実施形態の大当り判定は、大当りか否かの大当り抽選としても把握できる。
【0012】
第1特別図柄表示装置11及び第2特別図柄表示装置12は、発光部を点灯及び消灯することにより特別図柄を表示する。そして、第1特別図柄表示装置11では、第1特別図柄変動ゲームの開始と同時に第1特別図柄の変動表示が開始されるとともに、第1特別図柄変動ゲームの終了と同時に第1特別図柄が確定停止表示される。同様に、第2特別図柄表示装置12では、第2特別図柄変動ゲームの開始と同時に第2特別図柄の変動表示が開始されるとともに、第2特別図柄変動ゲームの終了と同時に第2特別図柄が確定停止表示される。「変動表示」とは、表示される図柄の種類が変化している状態である。「確定停止表示」とは、図柄が確定停止している状態である。
【0013】
本実施形態の特別図柄変動ゲームでは、大当り判定の判定結果に応じた表示結果として、複数種類の特別図柄の中から決定された特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とに分類される。また、本実施形態において、第1特別図柄表示装置11及び第2特別図柄表示装置12では、並行して特別図柄変動ゲームが実行されることはない。即ち、本実施形態では、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとのうち何れか一方のみが実行されるようになっている。
【0014】
遊技盤YBの略中央には、各種の飾りを施した表示枠体HWが装着されている。表示枠体HWは、開口部HWaを有する。
また、遊技盤YBにおいて、表示枠体HWの後側には、画像表示部GH1を有する非特定演出体としてのメイン演出表示装置13が配設されている。メイン演出表示装置13の画像表示部GH1は、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。メイン演出表示装置13は、遊技者側から、表示枠体HWの開口部HWaを通して画像表示部GH1を視認可能となるように遊技盤YBに組み付けられている。
【0015】
メイン演出表示装置13では、画像表示による表示演出が行われる。具体的に、メイン演出表示装置13では、表示演出の1つとして、複数種類の飾り図柄を複数の図柄列(本実施形態では3列)で変動させて図柄組み合わせを表示(導出)する変動ゲームが行われる。以下の説明では、飾り図柄を用いる変動ゲームを「飾り図柄変動ゲーム」と示す。飾り図柄は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄(演出図柄)である。なお、本実施形態において、飾り図柄変動ゲームは、図柄変動ゲームに対応する。このため、メイン演出表示装置13の画像表示部GH1は、飾り図柄変動ゲームを表示するための表示部として把握できる。
【0016】
メイン演出表示装置13では、特別図柄変動ゲームの開始と同時に飾り図柄の変動表示が開始される。また、メイン演出表示装置13では、特別図柄変動ゲームの終了前に飾り図柄が一旦停止表示されるとともに、特別図柄変動ゲームの終了と同時に飾り図柄が確定停止表示される。なお、「一旦停止表示」とは、例えばゆれ変動状態など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態である。
【0017】
メイン演出表示装置13は、第1特別図柄表示装置11及び第2特別図柄表示装置12に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、専らメイン演出表示装置13に確定停止表示された飾り図柄の図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。
【0018】
そして、メイン演出表示装置13には、特別図柄変動ゲームの表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的に言えば、特別図柄変動ゲームで大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される場合には、メイン演出表示装置13にも大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄による大当り図柄は、メイン演出表示装置13に確定停止表示された全列の飾り図柄が同一となる図柄組み合わせとされている。また、特別図柄変動ゲームではずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される場合には、メイン演出表示装置13にもはずれ図柄(はずれ表示結果)が確定停止表示される。本実施形態において、飾り図柄によるはずれ図柄は、メイン演出表示装置13に確定停止表示された全列の飾り図柄が同一でない図柄組み合わせとされている。
【0019】
そして、本実施形態の飾り図柄変動ゲームでは、メイン演出表示装置13において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ(「1↓1」など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、全図柄列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。本実施形態では、リーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
【0020】
また、本実施形態のメイン演出表示装置13では、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチの図柄組み合わせが形成されてから、最終的に図柄組み合わせが一旦停止表示される迄の間に、表示演出の1つとしてリーチ演出を実行可能である。本実施形態のリーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に開始される演出であって、ノーマルリーチ演出の演出内容を発展させて行うスーパーリーチ演出とがある。なお、本実施形態では、ノーマルリーチ演出が第1演出部に対応するとともに、スーパーリーチ演出が第2演出部に対応する。
【0021】
遊技盤YBにおいて、メイン演出表示装置13よりも遊技者側であって、表示枠体HWの後側には、メイン演出表示装置13とは別体で、画像表示部GH2を有する特定演出体としての第1サブ演出表示装置40が配設されている。また、遊技盤YBにおいて、メイン演出表示装置13よりも遊技者側であって、表示枠体HWの後側には、メイン演出表示装置13及び第1サブ演出表示装置40とは別体で、画像表示部GH3を有する特定演出体としての第2サブ演出表示装置50が配設されている。なお、本実施形態において、第1サブ演出表示装置40は第1特定演出体に対応するとともに、第2サブ演出表示装置50は第2特定演出体に対応する。第1サブ演出表示装置40は、遊技者側から見て、第2サブ演出表示装置50の下方に配設されている。また、各サブ演出表示装置40,50は、遊技者側から、表示枠体HWの開口部HWaを通して画像表示部GH2,GH3を視認可能となるように遊技盤YBに組み付けられている。
【0022】
第1サブ演出表示装置40の画像表示部GH2及び第2サブ演出表示装置50の画像表示部GH3は、例えば液晶ディスプレイ型の表示部である。なお、各サブ演出表示装置40,50では、変動ゲームに関連して所定の画像を表示する表示演出が行われる場合もある。つまり、第1サブ演出表示装置40の画像表示部GH2及び第2サブ演出表示装置50の画像表示部GH3は、所定の画像を表示可能な表示部として把握できる。また、本実施形態において、第1サブ演出表示装置40の画像表示部GH2及び第2サブ演出表示装置50の画像表示部GH3は、何れもメイン演出表示装置13の画像表示部GH1よりも小さい。
【0023】
また、第1サブ演出表示装置40は、第1駆動手段KS1(
図5に示す)により変位可能に構成されている。そして、第2サブ演出表示装置50は、第2駆動手段KS2(
図5に示す)により変位可能に構成されている。本実施形態において各サブ演出表示装置40,50が変位可能な位置について、詳しくは後述する。
【0024】
また、表示枠体HWの開口部HWaには、各演出表示装置13,40,50を透視可能な透視板TBが配設されている。本実施形態の透視板TBは、例えば、アクリル製の板状部材である。また、透視板TBの端部(本実施形態では、左端及び右端)には、図示しない発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯や点滅)により、透視板TBを発光させる発光演出を実行可能な透視板ランプTLが配設されている。つまり、本実施形態の透視板TBは、所謂エッジライト方式によって発光するように構成されている。なお、本実施形態の透視板TBは、桜の花びらを模した態様で発光するように加工されている。本実施形態において、透視板TB及び透視板ランプTLは、発光演出を実行可能に構成された発光手段として機能する。
【0025】
遊技盤YBにおいてメイン演出表示装置13の下方には、遊技球が入球可能な第1入球口14を有する第1始動入賞装置15が配設されている。また、第1始動入賞装置15には、第1入球口14へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(
図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第1始動センサSE1で検知されることにより、第1特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0026】
また、遊技盤YBにおいてメイン演出表示装置13の右方には、遊技球が入球可能な第2入球口16を有する第2始動入賞装置17が配設されている。第2始動入賞装置17は、普通電動役物アクチュエータA1(
図5に示す)の作動により開閉動作を行う開閉扉18を有している。第2始動入賞装置17では、開閉扉18が開放動作を行うと、第2始動入賞装置17に設けられた第2入球口16が開放され、第2始動入賞装置17内への遊技球の入球が可能となる。また、第2始動入賞装置17には、第2入球口16へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(
図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第2始動センサSE2で検知されることにより、第2特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0027】
遊技盤YBにおいて第2始動入賞装置17の下方には、遊技球が入球可能な第1大入賞口19を備えた第1大入賞装置20が配設されている。第1大入賞装置20は、第1大入賞口アクチュエータA2(
図5に示す)の作動により開閉動作を行う第1大入賞口扉21を有している。第1大入賞装置20では、第1大入賞口扉21が開放動作を行うと、第1大入賞装置20に設けられた第1大入賞口19が開放され、第1大入賞装置20内への遊技球の入球が可能となる。また、第1大入賞装置20には、第1大入賞口19へ入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3(
図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第1カウントセンサSE3で検知されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0028】
遊技盤YBにおいて第1大入賞装置20の左下方には、遊技球が入球可能な第2大入賞口22を備えた第2大入賞装置23が配設されている。第2大入賞装置23は、第2大入賞口アクチュエータA3(
図5に示す)の作動により開閉動作を行う第2大入賞口扉24を有している。第2大入賞装置23では、第2大入賞口扉24が開放動作を行うと、第2大入賞装置23に設けられた第2大入賞口22が開放され、第2大入賞装置23内への遊技球の入球が可能となる。また、第2大入賞装置23の内部、つまり、第2大入賞口22内には、遊技球が転動可能な特定領域25が設定されており、第2大入賞口22に入球した遊技球は、該特定領域25を通過するようになっている。
【0029】
また、第2大入賞装置23には、第2大入賞口22へ入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4(
図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が第2カウントセンサSE4で検知されることにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。また、第2大入賞装置23には、特定領域25を通過した遊技球を検知する特定通過センサSE5(
図5に示す)が設けられている。
【0030】
本実施形態では、大当り判定の判定結果が肯定の場合、特別図柄変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が確定停止表示された後に大当り遊技が付与される。大当り遊技では、第1大入賞口19又は第2大入賞口22が開放され、各大入賞装置20,23内への遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球の払出条件を成立させるチャンスを得ることができる。
【0031】
遊技盤YBにおいてメイン演出表示装置13の左下方には、それぞれ複数の発光部によって構成される第1保留表示装置26と第2保留表示装置27とが配設されている。第1保留表示装置26では、始動条件が成立したが実行条件が成立していないことで実行が保留されている保留中の第1特別図柄変動ゲームの回数が表示される。同様に、第2保留表示装置27では、始動条件が成立したが実行条件が成立していないことで実行が保留されている保留中の第2特別図柄変動ゲームの回数が表示される。以下の説明では、保留中の第1特別図柄変動ゲームの回数を「第1特別図柄保留数」と示すとともに、保留中の第2特別図柄変動ゲームの回数を「第2特別図柄保留数」と示す。
【0032】
遊技盤YBにおいてメイン演出表示装置13の左下方には、複数の発光部によって構成される普通図柄表示装置28が配設されている。普通図柄表示装置28では、普通図柄を変動させて行う変動ゲームが行われる。以下の説明では、普通図柄を用いる変動ゲームを「普通図柄変動ゲーム」と示す。普通図柄は、普通当りか否かの内部判定(普通当り判定)の結果を示す報知用の図柄である。なお、本実施形態の普通当り判定は、普通当りか否かの普通当り抽選としても把握できる。普通図柄表示装置28は、発光部を点灯、点滅、及び消灯することにより普通図柄を表示する。そして、普通図柄表示装置28では、普通図柄変動ゲームの開始と同時に普通図柄の変動表示が開始されるとともに、普通図柄変動ゲームの終了と同時に普通図柄が確定停止表示される。
【0033】
本実施形態の普通図柄変動ゲームでは、普通当り判定の判定結果に応じた表示結果として普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、普通当りを認識し得る普通当り図柄(普通当り表示結果)と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄(普通はずれ表示結果)とに分類される。
【0034】
本実施形態では、普通当り判定の判定結果が肯定の場合、普通図柄変動ゲームにて普通当り図柄が確定停止表示された後に普通当り遊技が生起される。普通当り遊技では、開閉扉18が開放動作され、第2始動入賞装置17の第2入球口16へ遊技球を入球させ易くなる。即ち、本実施形態では、普通当り判定で肯定判定されることにより、開閉扉18を開放する開放条件が成立し得る。このため、普通当り遊技中、遊技者は、第2特別図柄変動ゲームの始動条件と賞球の払出条件とを成立させ易くなる。
【0035】
遊技盤YBにおいて第1大入賞装置20の上方には、作動ゲート29が配設されている。作動ゲート29には、入球(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE6(
図5に示す)が設けられている。本実施形態では、遊技球が作動ゲート29のゲートセンサSE6で検知されることにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。本実施形態では、普通図柄変動ゲームの実行を保留可能に構成されている。
【0036】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)を低確率から高確率に変動させる確変状態を付与する機能である。確変状態は、確変状態が付与されていない状態(以下「非確変状態」と示す)と比較して、大当り確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
【0037】
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、入球率向上機能を備えている。入球率向上機能は、大当り遊技の終了後、第2入球口16への単位時間あたりの入球率を向上させる入球率向上状態を付与する機能である。第2入球口16への入球率を向上させる方法は、例えば、普通図柄変動ゲームの変動時間を、入球率向上状態が付与されていない状態(以下「非入球率向上状態」と示す)よりも短縮する方法であってもよい。また、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)を非入球率向上状態よりも高確率とする方法であってもよい。また、普通当り判定を肯定判定した場合、1回の普通当り判定を肯定判定したことに基づく開閉扉18の開放時間を、非入球率向上状態よりも長くする方法であってもよい。また、特別図柄変動ゲームの変動時間、特に、はずれ表示結果が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの変動時間を非入球率向上状態よりも短縮する方法であってもよい。また、これらの方法を任意に組み合わせてもよい。入球率向上状態は、非入球率向上状態よりも第2特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
【0038】
ここで、
図2を参照して、各サブ演出表示装置40,50が変位可能な位置について説明する。なお、
図2では、説明の為、メイン演出表示装置13及び各サブ演出表示装置40,50について簡略化して示している。
【0039】
図2(a)に示すように、第1サブ演出表示装置40は、通常時は、遊技者側から見て、その上端部がメイン演出表示装置13の下端部に隣接するように設定された初期位置P1aに位置している。また、第2サブ演出表示装置50は、通常時は、遊技者側から見て、その下端部がメイン演出表示装置13の上端部に隣接するように設定された初期位置P2aに位置している。以下の説明では、第1サブ演出表示装置40が初期位置P1aに位置しているとともに、第2サブ演出表示装置50が初期位置P2aに位置している状態を「初期状態」と示す。
【0040】
そして、
図2(c)に示すように、第1サブ演出表示装置40は、第1サブ演出表示装置40の上端部と、遊技者側から見たときのメイン演出表示装置13の可視領域のうち上下方向における中央とが一致するように設定された演出位置P1bへ変位可能に構成されている。また、第2サブ演出表示装置50は、第2サブ演出表示装置50の下端部と、遊技者側から見たときのメイン演出表示装置13の可視領域のうち上下方向における中央とが一致するように設定された演出位置P2bへ変位可能に構成されている。以下の説明では、第1サブ演出表示装置40が演出位置P1bに位置しているとともに、第2サブ演出表示装置50が演出位置P2bに位置している状態を「演出状態」と示す。また、以下の説明では、遊技者側から見たときのメイン演出表示装置13の可視領域のうち上下方向における中央について、単に「メイン演出表示装置13の中央」と示す。
【0041】
また、演出状態において、各サブ演出表示装置40,50は、所定方向(本実施形態では上下方向)に沿って並ぶようになっている。即ち、本実施形態における第2配置状態は、各サブ演出表示装置40,50が上下方向に沿って並んでいる状態としても把握できる。また、本実施形態では、各サブ演出表示装置40,50が演出状態となっている場合、第1サブ演出表示装置40の上端部と第2サブ演出表示装置50の下端部とが接触するようになっている。このため、本実施形態における第2配置状態は、各サブ演出表示装置40,50が接触している状態としても把握できる。
【0042】
また、
図2(b)に示すように、第1サブ演出表示装置40は、初期位置P1aと演出位置P1bとの間に設定された中間位置P1cへ変位可能に構成されている。また、第2サブ演出表示装置50は、初期位置P2aと演出位置P2bとの間に設定された中間位置P2cへ変位可能に構成されている。以下の説明では、第1サブ演出表示装置40が中間位置P1cに位置しているとともに、第2サブ演出表示装置50が中間位置P2cに位置している状態を「中間状態」と示す。
【0043】
本実施形態において、遊技者側から見て、演出状態よりも各サブ演出表示装置40,50が互いに離間している状態は、第1配置状態に対応する。また、本実施形態において、初期状態及び中間状態は、何れも演出状態よりも各サブ演出表示装置40,50が互いに離間している状態である。そして、本実施形態において、初期状態と中間状態とでは、各サブ演出表示装置40,50の離間距離が異なる。したがって、本実施形態において、初期状態及び中間状態は、各サブ演出表示装置40,50の離間距離を異ならせた複数の第1配置状態に対応する。
【0044】
また、本実施形態における演出状態は、遊技者側から見て、各サブ演出表示装置40,50が初期状態及び中間状態よりもメイン演出表示装置13の中央側に位置する状態である。なお、本実施形態において、遊技者側から見て、各サブ演出表示装置40,50が初期状態及び中間状態よりもメイン演出表示装置13の中央側に位置する状態は、第2配置状態に対応する。
【0045】
次に、本実施形態における大当り及び大当り遊技について説明する。
本実施形態では、大当り判定の判定結果が肯定となった場合、複数種類(本実施形態では3種類)の大当りの中から1つの大当りが決定され、その決定された大当りに基づく大当り遊技が付与される。複数種類の大当りのうち、何れの大当りとするかは、大当り判定の判定結果が肯定となった場合に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類によって特定される。
【0046】
大当り遊技は、大当り図柄が確定停止表示される特別図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出の終了後には、第1大入賞口19(第1大入賞口扉21)又は第2大入賞口22(第2大入賞口扉24)を開放するラウンド遊技が、予め定めた上限回数にわたって行われる。なお、以下の説明では、大当り遊技におけるラウンド遊技の上限回数を「規定ラウンド数」と示す。1回のラウンド遊技中に、各大入賞口19,22は、入球上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は規定時間が経過する第2終了条件の何れかが成立する迄の間、開放される。なお、本実施形態では、何れの大当り遊技においても、入球上限個数として「9個」が設定されている。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、最終回のラウンド遊技が終了すると、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
【0047】
本実施形態のパチンコ遊技機10では、特別図柄ZA,ZBに分類される特別図柄が、第1特別図柄の大当り図柄となるとともに、特別図柄Zaに分類される特別図柄が、第2特別図柄の大当り図柄となる。以下の説明では、特別図柄ZAに分類される大当り図柄に対応する大当りを大当りZA、特別図柄ZBに分類される大当り図柄に対応する大当りを大当りZB、特別図柄Zaに分類される大当り図柄に対応する大当りを大当りZaと示す。
【0048】
本実施形態では、何れの大当りに基づく大当り遊技についても、規定ラウンド数として「16回」が設定されている。また、本実施形態では、何れの大当りに基づく大当り遊技についても、オープニング演出の演出時間として「6秒」が設定されているとともに、エンディング演出の演出時間として「10秒」が設定されている。そして、本実施形態では、何れの大当り遊技についても、大当り遊技における4回目のラウンド遊技において第2大入賞口22が開放される一方で、4回目以外のラウンド遊技において第1大入賞口19が開放される。
【0049】
大当りZAに基づく大当り遊技では、4回目のラウンド遊技の規定時間として「0.1秒」が設定されている一方で、4回目以外のラウンド遊技の規定時間として「25秒」が設定されている。即ち、大当りZAは、第2大入賞口22の開放時間が短い短開放大当りとなる。また、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZaに基づく大当り遊技では、何れのラウンド遊技についても、規定時間として「25秒」が設定されている。即ち、大当りZB及び大当りZaは、第2大入賞口22の開放時間が長い長開放大当りとなる。
【0050】
また、本実施形態では、大当り遊技において、第2大入賞口22内に設定された特定領域25を遊技球が通過し、特定通過センサSE5により遊技球が検知された場合、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される。確変状態は、特定通過センサSE5により遊技球が検知された大当り遊技の終了後から予め定めた確変回数(本実施形態では「120回」)の特別図柄変動ゲームが終了される迄の間、又は確変回数の特別図柄変動ゲームの終了前に次回の大当り遊技が付与される迄の間、付与される。
【0051】
なお、大当りZBに基づく大当り遊技及び大当りZaに基づく大当り遊技では、第2大入賞口22の開放時間(4回目のラウンド遊技の規定時間)が25秒に設定されているため、遊技球が第2大入賞装置23内へ入球し、特定領域25を通過し得る。一方、大当りZAに基づく大当り遊技では、第2大入賞口22の開放時間が0.1秒に設定されているため、遊技球が第2大入賞装置23内へ入球困難であり、特定領域25を通過し難い。
【0052】
また、本実施形態では、何れの大当り遊技が付与された場合であっても、大当り遊技の終了後から予め定めた作動回数(本実施形態では「120回」)の特別図柄変動ゲームが終了される迄の間、又は作動回数の特別図柄変動ゲームの終了前に次回の大当り遊技が付与される迄の間、入球率向上状態が付与される。
【0053】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10において実行可能な遊技演出について説明する。
本実施形態では、遊技演出の1つとして、飾り図柄変動ゲームにおいてノーマルリーチ演出の実行中に特定演出を実行可能である。本実施形態の特定演出は、実行中の飾り図柄変動ゲームの演出内容として、実行中の飾り図柄変動ゲームにおける演出の展開を示唆する演出である。
【0054】
本実施形態の特定演出は、各サブ演出表示装置40,50により、特定像としてのキャラクタが形成されるか否かの態様で行われる演出である。なお、ここでいうキャラクタには、人や花などの形状を模したものの他に、例えば、文字や文字列を模したものなどを含む。そして、本実施形態の特定演出は、キャラクタを上下に二分した画像のうち、下半分を示す画像が第1サブ演出表示装置40に表示されるとともに、上半分を示す画像が第2サブ演出表示装置50に表示された上で、各サブ演出表示装置40,50が変位される態様で行われる。なお、本実施形態において、キャラクタの下半分を示す画像及びキャラクタの上半分を示す画像は、それぞれキャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像となる。
【0055】
まず、
図3を参照して、本実施形態の特定演出において各サブ演出表示装置40,50に表示される画像について説明する。本実施形態の特定演出では、2種類のキャラクタが形成可能であり、第1サブ演出表示装置40にて2種類のキャラクタのうち何れかのキャラクタの下半分を示す画像が表示された場合、第2サブ演出表示装置50では、第1サブ演出表示装置40に表示されたキャラクタの上半分を示す画像が表示される。
【0056】
図3(a)に示すように、キャラクタAは、「花」の文字を示す文字画像と、該文字画像の背景に表示される背景画像とにより構成されるキャラクタである。そして、キャラクタ部分画像CA1は、キャラクタAの下半分を示す画像である一方、キャラクタ部分画像CA2は、キャラクタAの上半分を示す画像である。本実施形態では、第1サブ演出表示装置40にてキャラクタ部分画像CA1が表示されているとともに第2サブ演出表示装置50にてキャラクタ部分画像CA2が表示されている状態で、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されることにより、キャラクタAが形成される。
【0057】
また、
図3(b)に示すように、キャラクタBは、「激熱」の文字を示す文字画像と、該文字画像の背景に表示される背景画像とにより構成されるキャラクタである。そして、キャラクタ部分画像CB1は、キャラクタBの下半分を示す画像である一方、キャラクタ部分画像CB2は、キャラクタBの上半分を示す画像である。本実施形態では、第1サブ演出表示装置40にてキャラクタ部分画像CB1が表示されているとともに第2サブ演出表示装置50にてキャラクタ部分画像CB2が表示されている状態で、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されることにより、キャラクタBが形成される。
【0058】
次に、
図2を参照して、本実施形態の特定演出の流れについて説明する。
本実施形態の特定演出は、成功態様と失敗態様とのうち何れかの実行態様で実行される。成功態様は、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されることによりキャラクタが形成される実行態様である。一方、失敗態様は、各サブ演出表示装置40,50が最終的に演出状態へ変位されずキャラクタが形成されない実行態様である。また、本実施形態の特定演出における成功態様には、通常成功態様と特殊成功態様との2種類がある。本実施形態では、失敗態様の特定演出が第1特定演出に対応するとともに、成功態様の特定演出が第2特定演出に対応する。
【0059】
図2(a)に示すように、特定演出では、何れの実行態様であっても、初期状態において、各サブ演出表示装置40,50にキャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像がそれぞれ表示される。ここでは、第1サブ演出表示装置40にて、キャラクタ部分画像CA1が表示されるとともに、第2サブ演出表示装置50にて、キャラクタ部分画像CA2が表示されるものとして説明する。
【0060】
続いて、
図2(b)に示すように、特定演出では、何れの実行態様であっても、各サブ演出表示装置40,50が初期状態から中間状態へ変位される。
その後、
図2(c)に示すように、通常成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50が中間状態から演出状態へ変位されることによりキャラクタが形成される。
【0061】
一方、
図2(e),(f)に示すように、特殊成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50が中間状態から一旦初期状態を経て演出状態へ変位されることによりキャラクタが形成される。
【0062】
その後、
図2(d),
図2(g)に示すように、通常成功態様の特定演出及び特殊成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50が演出状態から初期状態へ変位される。また、この変位に伴って、メイン演出表示装置13では、各サブ演出表示装置40,50によって形成されたキャラクタと同一のキャラクタを示す画像であるキャラクタ画像C1が表示されるとともに、各サブ演出表示装置40,50では、表示されていたキャラクタ部分画像CA1,CA2がそれぞれ非表示とされる。具体的に、成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50の変位に伴って、メイン演出表示装置13の中央から上下方向に向かってキャラクタ画像C1が順に表示されるとともに、各サブ演出表示装置40,50にてもう一方のサブ演出表示装置に対向する側から反対側に向かってキャラクタ部分画像CA1,CA2が順に非表示とされる。このように、成功態様の特定演出は、遊技者から見て、各サブ演出表示装置40,50により形成されたキャラクタがメイン演出表示装置13に残されるような態様で実行される。
【0063】
一方、
図2(h)に示すように、失敗態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50が中間状態から演出状態へ変位されず、キャラクタが形成されないまま、初期状態へ変位される。またこのとき、各サブ演出表示装置40,50に表示されていたキャラクタ部分画像がそれぞれ非表示とされる。
【0064】
また、本実施形態において、失敗態様の特定演出では、実行中の飾り図柄変動ゲームにおいてスーパーリーチ演出に発展しないように展開されることが示唆される。一方、成功態様の特定演出では、実行中の飾り図柄変動ゲームにおいてスーパーリーチ演出に発展するように展開されることが示唆される。
【0065】
また、成功態様の特定演出の場合、形成されたキャラクタによって、実行中の飾り図柄変動ゲームにおける演出の展開が示唆される。具体的に、本実施形態における成功態様の特定演出では、実行中の飾り図柄変動ゲームにおいて大当り表示結果が導出される可能性を示す大当り期待度が報知される。本実施形態では、キャラクタBが形成された場合、キャラクタAが形成された場合よりも大当り期待度が高くなる。
【0066】
また、本実施形態では、遊技演出の1つとして、透視板TBを発光させて行う発光演出を実行可能である。
図4に示すように、本実施形態の発光演出では、透視板TBの端部に配設された透視板ランプTLが発光されることにより、桜の花びらを模した態様で透視板TBが発光される。本実施形態の発光演出は、特定演出において、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されたときに実行されるようになっている。
【0067】
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機10における遊技などに関する処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、副制御基板31が装着されている。副制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき各種の遊技演出の実行などに関する処理を実行する。即ち、副制御基板31は、各演出表示装置13,40,50の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、副制御基板31は、各サブ演出表示装置40,50の動作態様を制御する。また、副制御基板31は、各ランプSL,TLの発光態様及びスピーカSPの音声出力態様を制御する。
【0068】
以下、主制御基板30及び副制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
最初に、主制御基板30について説明する。
図5に示すように、主制御基板30には、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b、主制御用RAM30c、及び乱数生成回路30dが備えられている。主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b、主制御用RAM30c、及び乱数生成回路30dが接続されている。また、主制御用CPU30aには、各センサSE1〜SE6が接続されている。また、主制御用CPU30aには、各特別図柄表示装置11,12、各保留表示装置26,27、普通図柄表示装置28、及び各アクチュエータA1〜A3が接続されている。
【0069】
主制御用CPU30aは、パチンコ遊技機10における遊技に関する各種の処理を所定の手順で実行する。主制御用ROM30bには、主制御用CPU30aが遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示される迄の間の遊技演出のベースとなるパターンを示すものである。本実施形態における変動パターンは、特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄が確定停止表示される迄の変動時間(演出時間)、及び該変動時間中の飾り図柄変動ゲームの変動内容(演出内容)を特定できる。
【0070】
ここで、本実施形態における変動パターンについて説明する。
本実施形態の変動パターンは、大当り演出用の変動パターンと、はずれリーチ演出用の変動パターンと、はずれ演出用の変動パターンとに分類可能である。大当り演出は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。
【0071】
図6に示すように、本実施形態では、はずれ演出用の変動パターンとして変動パターンHP1が、はずれリーチ演出用の変動パターンとして変動パターンHP2,HP3が、大当り演出用の変動パターンとして変動パターンHP4,HP5が設定されている。本実施形態の変動パターンHP1は、飾り図柄変動ゲームにおいて、リーチ演出を含まないで構成された演出内容を特定可能な変動パターンとなる。また、本実施形態の変動パターンHP2,HP4は、飾り図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ演出を含み且つスーパーリーチ演出を含まないで構成された演出内容を特定可能な変動パターンとなる。そして、本実施形態の変動パターンHP3,HP5は、飾り図柄変動ゲームにおいて、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とを含んで構成された演出内容を特定可能な変動パターンとなる。なお、前述のように、本実施形態では、ノーマルリーチ演出が第1演出部に対応するとともに、スーパーリーチ演出が第2演出部に対応する。このため、本実施形態において、ノーマルリーチ演出を含み且つスーパーリーチ演出を含まないで構成された演出内容は、非特定演出内容に対応するとともに、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とを含んで構成された演出内容は、特定演出内容に対応する。
【0072】
また、主制御用ROM30bには、遊技に関する判定に用いられる各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定に用いられる大当り判定値が記憶されている。なお、確変状態が付与されているときに用いられる大当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときに用いられる大当り判定値の個数よりも多い。また、主制御用ROM30bには、普通当り遊技を付与する普通当りか否かの普通当り判定に用いられる普通当り判定値が記憶されている。また、主制御用ROM30bには、大当り判定で否定判定された場合に、リーチ演出の実行を許容するか否かのリーチ判定に用いられるリーチ判定値が記憶されている。
【0073】
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が付与されているか否かを示す主確変フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、入球率向上状態が付与されているか否かを示す主作動フラグが記憶される。
【0074】
また、乱数生成回路30dでは、各種のハードウェア乱数が生成される。本実施形態において、各種のハードウェア乱数には、大当り判定用乱数や、普通当り判定用乱数などがある。大当り判定用乱数は、大当り判定に用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り判定に用いる乱数である。
【0075】
また、主制御用CPU30aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の周期毎に更新し、主制御用RAM30cに記憶させるソフトウェア乱数生成処理を実行する。本実施形態において、各種のソフトウェア乱数には、特別図柄振分用乱数や、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数などがある。特別図柄振分用乱数は、特別図柄(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ判定に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
【0076】
次に、副制御基板31について説明する。
副制御基板31には、副制御用CPU31a、副制御用ROM31b、及び副制御用RAM31cが備えられている。副制御用CPU31aには、副制御用ROM31b及び副制御用RAM31cが接続されている。また、副制御用CPU31aには、各演出表示装置13,40,50、各駆動手段KS1,KS2、各ランプSL,TL、及びスピーカSPが接続されている。また、副制御用CPU31aには、操作ボタンBTが接続されている。
【0077】
また、副制御用RAM31cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、副制御用RAM31cには、確変状態が付与されているか否かを示す副確変フラグが記憶される。また、副制御用RAM31cには、入球率向上状態が付与されているか否かを示す副作動フラグが記憶される。また、副制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を副制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、副制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。また、副制御用ROM31bには、各種の演出データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データや、楽曲などの音声データ、発光体の発光データなど)が記憶されている。
【0078】
以下、主制御基板30及び副制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
【0079】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
図7に示すように、主制御用CPU30aは、第1始動入賞装置15に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップSa1)。即ち、ステップSa1において主制御用CPU30aは、第1始動センサSE1が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップSa1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSa5へ移行する。
【0080】
一方、ステップSa1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1特別図柄保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップSa2)。ステップSa2の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップSa5へ移行する。
【0081】
ステップSa2の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄保留数に1加算し、第1特別図柄保留数の値を更新する(ステップSa3)。このとき、主制御用CPU30aは、更新後の第1特別図柄保留数を表示するように第1保留表示装置26の表示内容を制御する。
【0082】
続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる(ステップSa4)。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値を乱数生成回路30dから取得するとともに、特別図柄振分用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数の値とを主制御用RAM30cから取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した各種乱数の値を、該各種乱数の値を記憶させた順序と、第1特別図柄変動ゲームの実行に用いる乱数の値であることとを特定可能となるように、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる。
【0083】
ステップSa4の処理を終了した場合、及びステップSa1,Sa2の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第2始動入賞装置17に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップSa5)。即ち、ステップSa5において主制御用CPU30aは、第2始動センサSE2が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。ステップSa5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0084】
一方、ステップSa5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2特別図柄保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップSa6)。ステップSa6の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0085】
ステップSa6の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄保留数に1加算し、第2特別図柄保留数の値を更新する(ステップSa7)。このとき、主制御用CPU30aは、更新後の第2特別図柄保留数を表示するように第2保留表示装置27の表示内容を制御する。
【0086】
続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値を取得するとともに、該取得した各種乱数の値を、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる(ステップSa8)。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値を乱数生成回路30dから取得するとともに、特別図柄振分用乱数の値と、リーチ判定用乱数の値と、変動パターン振分用乱数の値とを主制御用RAM30cから取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した各種乱数の値を、該各種乱数の値を記憶させた順序と、第2特別図柄変動ゲームの実行に用いる乱数の値であることとを特定可能となるように、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0087】
以上のように、本実施形態において、大当り判定用乱数の値は、図柄変動ゲームの実行に用いるゲーム情報となる。また、ステップSa1又はステップSa5において肯定判定されたことを契機として各種乱数の値を記憶する主制御用RAM30cは、始動条件の成立を契機としてゲーム情報を記憶する情報記憶手段として機能する。
【0088】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
図8に示すように、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する(ステップSb1)。ステップSb1において、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合にステップSb1を肯定判定する一方で、特別図柄変動ゲームの実行中、又は大当り遊技中である場合にステップSb1を否定判定する。ステップSb1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0089】
一方、ステップSb1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄保留数を読み出し(ステップSb2)、第2特別図柄保留数が0(零)よりも大きいか否かを判定する(ステップSb3)。ステップSb3の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄保留数を読み出し(ステップSb4)、第1特別図柄保留数が0(零)よりも大きいか否かを判定する(ステップSb5)。ステップSb5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0090】
一方、ステップSb5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに割り当てられた特別図柄変動処理フラグに第1特別図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、0(零))を設定する(ステップSb6)。次に、主制御用CPU30aは、第1特別図柄保留数を1減算し、第1特別図柄保留数の値を更新する(ステップSb7)。またこのとき、主制御用CPU30aは、更新後の第1特別図柄保留数を表示するように第1保留表示装置26の表示内容を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1特別図柄変動ゲームの実行に用いる各種乱数の値のうち、最先に記憶された各種乱数の値を取得する(ステップSb8)。
【0091】
次に、
図9に示すように、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致するか否かの大当り判定を行う(ステップSb9)。詳しく説明すると、ステップSb9において、主制御用CPU30aは、確変フラグに設定された値を読み出し、確変状態であるか否かを特定する。そして、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得した大当り判定用乱数の値が、現在の遊技状態における大当り判定値と一致する値か否かを判定する。
【0092】
ステップSb9の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得した特別図柄振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップSb10)。
【0093】
次に、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき大当り演出用の変動パターンを決定する(ステップSb11)。その後、主制御用CPU30aは、ステップSb12へ移行する。
【0094】
一方、ステップSb9の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ演出の実行を許容するか否かのリーチ判定を行う(ステップSb13)。詳しく説明すると、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得したリーチ判定用乱数の値が、リーチ判定値に一致するか否かを判定する。
【0095】
ステップSb13の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップSb14)。次に、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得した変動パターン振分用乱数の値に基づきはずれリーチ演出用の変動パターンを決定する(ステップSb15)。その後、主制御用CPU30aは、ステップSb12へ移行する。
【0096】
一方、ステップSb13の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置11にて確定停止表示させる最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップSb16)。次に、主制御用CPU30aは、前述のステップSb8において取得した変動パターン振分用乱数の値に基づきはずれ演出用の変動パターンを決定する(ステップSb17)。その後、主制御用CPU30aは、ステップSb12へ移行する。
【0097】
そして、ステップSb12において、主制御用CPU30aは、副制御基板31に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1特別図柄変動ゲームにかかわる各種処理を実行する。主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに飾り図柄による図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第1特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0098】
一方、
図8に示すように、ステップSb3の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄変動処理フラグに第2特別図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、1)を設定する(ステップSb18)。次に、主制御用CPU30aは、第2特別図柄保留数を1減算し、第2特別図柄保留数の値を更新する(ステップSb19)。またこのとき、主制御用CPU30aは、更新後の第2特別図柄保留数を表示するように第2保留表示装置27の表示内容を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2特別図柄変動ゲームの実行に用いる各種乱数の値のうち、最先に記憶された各種乱数の値を取得する(ステップSb20)。
【0099】
以下、
図9に示すように、主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動ゲームを開始させるときと同様にして各種の判定を実行する。そして、主制御用CPU30aは、各種の判定の結果に応じて第2特別図柄表示装置12にて確定停止表示させる最終停止図柄や第2特別図柄変動ゲームの変動パターンを決定し、第2特別図柄変動ゲームにかかわる各種処理を実行する。なお、本実施形態において、第2特別図柄変動ゲームを開始させるときの処理のうち各種乱数の値を取得した以降の処理は、第1特別図柄変動ゲームを開始させるときの処理のうち各種乱数の値を取得した以降の処理と同様であるため、その他の詳細な説明は省略する。
【0100】
なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように各特別図柄表示装置11,12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、決定した変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。このような特別図柄開始処理によれば、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている大当り判定用乱数を含む各種乱数をもとに変動パターンを決定可能である。
【0101】
次に、主制御用CPU30aが大当り遊技を生起させるために行う大当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、大当り判定において肯定判定した際に決定した特別図柄の大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、付与する大当り遊技の種類を特定する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの終了後、特定された大当り遊技の制御を開始するとともに、副制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
【0102】
主制御用CPU30aは、大当りの図柄変動ゲームが終了すると、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを副制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、各大当り遊技に設定されたオープニング演出の演出時間の経過後、ラウンド遊技を開始させる毎に、ラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを副制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、各大当り遊技に設定された開放態様(パターン)にしたがって、各大入賞口19,22のうち何れかの大入賞口を開放させるように各大入賞口アクチュエータA2,A3を制御してラウンド遊技を開始させる。このとき、主制御用CPU30aは、大当り遊技において4回目のラウンド遊技を開始させる場合、第2大入賞口22を開放させるように第2大入賞口アクチュエータA3を制御する。一方、主制御用CPU30aは、大当り遊技において4回目のラウンド遊技以外のラウンド遊技を開始させる場合、第1大入賞口19を開放させるように第1大入賞口アクチュエータA2を制御する。
【0103】
またこのとき、主制御用CPU30aは、各大入賞口19,22が開放してから閉鎖する迄の時間であるラウンド遊技の規定時間を主制御用RAM30cに設定する。なお、上述のように、今回の大当り遊技が大当りZAに基づく大当り遊技である場合には、4回目のラウンド遊技の規定時間として0.1秒を設定するとともに、4回目以外のラウンド遊技の規定時間として25秒を設定する。一方、今回の大当り遊技が大当りZB,Zaのうち何れかの大当りに基づく大当り遊技である場合には、全てのラウンド遊技の規定時間として25秒を設定する。
【0104】
その後、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技において、入球上限個数の遊技球が入球する第1終了条件、又は規定時間が経過する第2終了条件の何れかが成立すると、開放させた大入賞口を閉鎖させるように各大入賞口アクチュエータA2,A3を制御してラウンド遊技を終了させる。
【0105】
そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを副制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の演出時間が経過すると、大当り遊技処理を終了する。
【0106】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技において第2大入賞口22に遊技球が入球し、特定領域25を遊技球が通過したことを示す検知信号を特定通過センサSE5から入力すると、大当り遊技の終了後に確変状態を付与する。
【0107】
具体的に、主制御用CPU30aは、特定領域25を遊技球が通過したことを示す検知信号を特定通過センサSE5から入力すると、特定領域25を遊技球が通過したことを示す特定通過コマンドを副制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技を終了させる際に、主確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値として「1」を設定するとともに、予め定めた確変回数(本実施形態では、120回)を主制御用RAM30cに記憶させる。またこのとき、主制御用CPU30aは、確変状態が付与されていることを示す確変コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0108】
その後、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームが実行される毎に主制御用RAM30cに記憶されている確変回数を1減算し、確変回数が0となった場合、確変回数が0となった特別図柄変動ゲームの終了に伴って主確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値として「0」を設定する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主確変フラグ及び確変回数に「0」を設定する。また、主制御用CPU30aは、主確変フラグに「0」を設定すると、確変状態が付与されていないことを示す非確変コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0109】
また、大当り遊技を終了する際、主制御用CPU30aは、特別図柄の大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づき、入球率向上状態を付与するか否かを特定する。なお、本実施形態において、主制御用CPU30aは、何れの大当りの場合であっても、入球率向上状態を付与することを特定する。主制御用CPU30aは、入球率向上状態を付与する場合、主作動フラグに入球率向上状態が付与されていることを示す値として「1」を設定するとともに、予め定めた作動回数(本実施形態では、120回)を主制御用RAM30cに記憶させる。またこのとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態が付与されていることを示す作動コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0110】
その後、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームが実行される毎に主制御用RAM30cに記憶されている作動回数を1減算し、作動回数が0となった場合、作動回数が0となった特別図柄変動ゲームの終了に伴って主作動フラグに入球率向上状態が付与されていないことを示す値として「0」を設定する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主作動フラグ及び作動回数に「0」を設定する。また、主制御用CPU30aは、主作動フラグに「0」を設定すると、入球率向上状態が付与されていないことを示す非作動コマンドを副制御用CPU31aに出力する。
【0111】
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する普通図柄入力処理や普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。
最初に、普通図柄入力処理について説明する。
【0112】
主制御用CPU30aは、作動ゲート29に遊技球が入球し、該遊技球を検知したゲートセンサSE6が出力する検知信号を入力した場合、主制御用RAM30cに記憶されている普通図柄保留数が上限数(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する。主制御用CPU30aは、普通図柄保留数が上限数に達している場合、上限数を超える普通図柄保留数の更新を行わないとともに、普通当り判定用乱数の値を取得することなく、普通図柄入力処理を終了する。一方、主制御用CPU30aは、普通図柄保留数が上限数未満である場合、普通図柄保留数を1加算し、普通図柄保留数を更新する。その後、主制御用CPU30aは、乱数生成回路30dから普通当り判定用乱数の値を取得する。またこのとき、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値を、該普通当り判定用乱数の値を記憶させた順序を特定可能となるように、主制御用RAM30cに記憶させる。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
【0113】
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。このとき、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中であるか否かを判定する。そして、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立していない場合(普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中である場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
【0114】
一方、普通図柄変動ゲームの実行条件が成立している場合(普通図柄変動ゲームの実行中でなく、且つ普通当り遊技中でない場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通図柄保留数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する。普通図柄保留数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通図柄保留数が「0」よりも大きい場合、主制御用CPU30aは、普通図柄保留数を1減算し、普通図柄保留数を更新する。
【0115】
次に、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通当り判定用乱数の値のうち、最先に記憶された普通当り判定用乱数の値を取得する。次に、主制御用CPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かの普通当り判定を行う。普通当り判定の判定結果が肯定の場合(普通当りの場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄による普通当り図柄の中から普通図柄表示装置28にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。
【0116】
次に、主制御用CPU30aは、複数種類の普通図柄用の変動パターンの中から1つの普通図柄変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
【0117】
また、普通当り判定の判定結果が否定の場合(普通はずれの場合)、主制御用CPU30aは、普通図柄による普通はずれ図柄の中から普通図柄表示装置28にて確定停止表示させる最終停止図柄を決定する。次に、主制御用CPU30aは、複数種類の普通図柄用の変動パターンの中から1つの普通図柄用の変動パターンを決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
【0118】
また、普通図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、普通図柄の変動表示を開始させるように普通図柄表示装置28の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理において決定した普通図柄用の変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置28の表示内容を制御する。
【0119】
また、普通当り判定において肯定判定した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了後(普通当り図柄の確定停止表示後)、開閉扉18を所定の動作パターンに従って開閉動作させて普通当り遊技を付与する。
【0120】
次に、副制御基板31の副制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。副制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、その制御コマンドに応じて各種処理を実行する。
【0121】
最初に、副制御用CPU31aが飾り図柄変動ゲームを実行させるために行う飾り図柄変動処理について説明する。
副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、メイン演出表示装置13に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。副制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいてメイン演出表示装置13に確定停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。即ち、副制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定されたときには、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、副制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄がはずれ図柄である場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定されたときには、はずれの図柄組み合わせを決定する。
【0122】
また、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、全図柄列の飾り図柄の変動表示を開始させ、飾り図柄変動ゲームが開始されるようにメイン演出表示装置13の表示内容を制御する。副制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドに基づいて飾り図柄変動ゲームの演出内容を特定するとともに、特定した演出内容による飾り図柄変動ゲームが実行されるようにメイン演出表示装置13の表示内容を制御する。
【0123】
また、副制御用CPU31aは、入力した変動パターン指定コマンドに基づき、飾り図柄変動ゲームに伴う遊技演出を実行させるように各サブ演出表示装置40,50、各駆動手段KS1,KS2、各ランプSL,TL、及びスピーカSPを制御する。そして、副制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドの入力を契機として、決定した飾り図柄を確定停止表示させるようにメイン演出表示装置13の表示内容を制御する。このような処理により、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンをもとに特定可能な演出内容で飾り図柄変動ゲームを表示させるようにメイン演出表示装置13を制御する。
【0124】
次に、大当り遊技が生起された際に副制御用CPU31aが行う制御について説明する。
副制御用CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド、及びエンディングコマンドを入力すると、大当りの種類などを考慮して、これらのコマンドに対応する大当り遊技中の遊技演出の演出内容を特定し、特定した演出内容で大当り遊技中の遊技演出を表示させるように各演出表示装置13,40,50を制御する。またこのとき、副制御用CPU31aは、特定した演出内容で大当り遊技中の遊技演出を実行させるように各駆動手段KS1,KS2、各ランプSL,TL及びスピーカSPを制御する。
【0125】
また、副制御用CPU31aは、特定通過コマンドを入力すると、確変状態が付与されることを報知する報知演出を実行する。また、副制御用CPU31aは、確変コマンドを入力すると、副確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値として「1」を設定する。また、副制御用CPU31aは、非確変コマンドを入力すると、副確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値として「0」を設定する。
【0126】
また、副制御用CPU31aは、作動コマンドを入力すると、副作動フラグに入球率向上状態が付与されていることを示す値として「1」を設定する。また、副制御用CPU31aは、非作動コマンドを入力すると、副作動フラグに入球率向上状態が付与されていないことを示す値として「0」を設定する。
【0127】
以下、副制御用CPU31aが特定演出に関連して行う処理について説明する。なお、本実施形態において、副制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13及び各サブ演出表示装置40,50を制御する演出制御手段として機能する。
【0128】
まず、特定演出の実行可否、及び特定演出の内容を決定するときに副制御用CPU31aが行う特定演出設定処理について説明する。
特定演出設定処理において、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより指定されている変動パターンが何れの変動パターンであるかを判定する。そして、副制御用CPU31aは、指定されている変動パターンが変動パターンHP1,HP4のうちの何れかであると判定した場合、特定演出設定処理を終了する。つまり、副制御用CPU31aは、指定されている変動パターンが変動パターンHP1,HP4のうちの何れかであると判定した場合、特定演出を実行させない。
【0129】
一方、副制御用CPU31aは、指定されている変動パターンが変動パターンHP2,HP3,HP5のうちの何れかであると判定した場合、特定演出の実行可否を所定の乱数を用いた実行抽選により決定する。本実施形態において、副制御用CPU31aは、実行抽選において当選したことを契機として、特定演出を実行させる。つまり、本実施形態において、実行抽選において当選したことは、特定条件の成立に対応する。
【0130】
そして、副制御用CPU31aは、実行抽選において当選しない場合(特定演出を実行させない場合)、特定演出設定処理を終了する。一方、副制御用CPU31aは、実行抽選において当選した場合(特定演出を実行させる場合)、特定演出の内容として、特定演出の実行態様及び特定演出において表示させるキャラクタを決定する。
【0131】
具体的に、
図6に示すように、副制御用CPU31aは、変動パターンHP2が指定されている場合に特定演出の実行を決定したときには、特定演出の実行態様として失敗態様を決定する。また、副制御用CPU31aは、変動パターンHP3が指定されている場合に特定演出の実行を決定したときには、特定演出の実行態様として成功態様を決定する。そして、副制御用CPU31aは、変動パターンHP5が指定されている場合に特定演出の実行を決定したときには、特定演出の実行態様として成功態様を決定する。
【0132】
また、副制御用CPU31aは、副制御用RAM31cから所定の乱数を取得するとともに、該乱数の取り得る値をキャラクタAとキャラクタBとに振り分けたキャラクタ抽選により、特定演出において表示させるキャラクタを決定する。このキャラクタ抽選における乱数の振り分け態様によれば、キャラクタBの方がキャラクタAと比較して、決定割合の全体に占める変動パターンHP5が指定されているときの決定割合が高くなる。なお、前述のように、変動パターンHP5は、大当り演出用の変動パターンである。このため、本実施形態では、特定演出において表示されるキャラクタがキャラクタBである場合の方が、キャラクタAであるときと比較して大当り期待度が高くなる。
【0133】
そして、副制御用CPU31aは、特定演出の内容を決定すると、決定した内容を特定可能な演出情報(フラグなど)を副制御用RAM31cに記憶させる。その後、副制御用CPU31aは、特定演出設定処理を終了させる。
【0134】
このような特定演出設定処理によれば、副制御用CPU31aは、特定演出の実行態様として、成功態様と失敗態様とのうち何れかの実行態様を決定できる。
また、前述のように、変動パターンHP2は、ノーマルリーチ演出を含んで且つスーパーリーチ演出を含まない演出内容を特定する変動パターンである一方、変動パターンHP3,HP5は、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とを含む演出内容を特定する変動パターンである。このため、副制御用CPU31aは、ノーマルリーチ演出を含んで且つスーパーリーチ演出を含まない演出内容による飾り図柄変動ゲームが行われる場合には、失敗態様で特定演出を実行させ得る。また、副制御用CPU31aは、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とを含む演出内容による飾り図柄変動ゲームが行われる場合には、成功態様で特定演出を実行させ得る。
【0135】
次に、
図2を参照して、特定演出を実行させるために副制御用CPU31aが行う特定演出実行処理について、特定演出の実行態様の具体的な一例とともに説明する。
まず、特定演出実行処理において、副制御用CPU31aは、副制御用RAM31cに特定演出の内容を特定可能な演出情報が記憶されているか否かを判定する。副制御用CPU31aは、演出情報が記憶されていないと判定した場合、特定演出を実行させることなく、特定演出実行処理を終了する。一方、副制御用CPU31aは、演出情報が記憶されていると判定した場合、記憶されている演出情報を読み出し、読み出した演出情報に基づいて特定演出を実行させる。このとき、副制御用CPU31aは、ノーマルリーチ演出の実行中に特定演出を実行させる。
【0136】
はじめに、読み出した演出情報に基づいて、副制御用CPU31aが特定演出の実行態様として成功態様を特定した場合の処理について説明する。このとき、副制御用CPU31aは、読み出した演出情報に基づいて、特定演出において表示させるキャラクタとしてキャラクタAを特定したものとする。
【0137】
図2(a)に示すように、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50が初期状態となっている状態において、第1サブ演出表示装置40にキャラクタ部分画像CA1を表示させるとともに、第2サブ演出表示装置50にキャラクタ部分画像CA2を表示させる。
【0138】
続いて、
図2(b)に示すように、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を初期状態から演出状態へ変位させる。また、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50が中間状態となっている状態において、遊技者側から見て第1サブ演出表示装置40と第2サブ演出表示装置50との間に操作ボタンBTの操作を促すための操作画像SGが表示されるようにメイン演出表示装置13を制御する。またこのとき、副制御用CPU31aは、副制御用RAM31cに記憶されるタイマに所定時間(例えば5秒)を設定する。
【0139】
その後、
図2(c)に示すように、副制御用CPU31aは、操作ボタンBTが操作されたことを示す検知信号を所定時間内に入力した場合、通常成功態様で特定演出を実行させる。具体的に、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を中間状態から演出状態へ変位させることにより、キャラクタAを形成させる。また、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位された場合において、透視板ランプTLを発光させることにより透視板TBを発光させる発光演出を実行させる。
【0140】
そして、
図2(d)に示すように、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を演出状態から初期状態へ変位させる。またこのとき、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50に表示させている各キャラクタ部分画像CA1,CA2を非表示とするとともに、メイン演出表示装置13にて、キャラクタAを示す画像であるキャラクタ画像C1を表示させる。その後、副制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13に表示させているキャラクタ画像C1を非表示とし、特定演出実行処理を終了する。
【0141】
一方、
図2(e)に示すように、副制御用CPU31aは、操作ボタンBTが操作されたことを示す検知信号を所定時間内に入力しなかった場合、特殊成功態様で特定演出を実行させる。具体的に、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を中間状態から初期状態へ変位させる。
【0142】
その後、
図2(f)に示すように、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を初期状態から演出状態へ変位させることにより、キャラクタAを形成させる。また、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を演出状態へ変位させた場合において、透視板ランプTLを発光させることにより透視板TBを発光させる発光演出を実行させる。
【0143】
そして、
図2(g)に示すように、副制御用CPU31aは、通常成功態様のときと同様にして、各サブ演出表示装置40,50を演出状態へ変位させた後の処理を行い、特定演出実行処理を終了する。
【0144】
このような特定演出実行処理により、副制御用CPU31aは、成功態様での特定演出の実行に際しては、各サブ演出表示装置40,50を初期状態から演出状態へ変位させることで、各サブ演出表示装置40,50にそれぞれ表示させているキャラクタ部分画像CA1,CA2により1つのキャラクタAを形成させる。
【0145】
また、このような特定演出実行処理により、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50を演出状態から初期状態へ変位させることに伴って、演出状態において各サブ演出表示装置40,50に表示させている各キャラクタ部分画像と同一の画像をメイン演出表示装置13に表示させる。なお、本実施形態において、各キャラクタ部分画像と同一の画像とは、複数のキャラクタ部分画像を組み合わせた画像と同一の画像である。
【0146】
次に、読み出した演出情報に基づいて、副制御用CPU31aが特定演出の実行態様として失敗態様を特定した場合の処理について説明する。このとき、副制御用CPU31aは、読み出した演出情報に基づいて、特定演出において表示させるキャラクタとしてキャラクタAを特定したものとする。
【0147】
副制御用CPU31aは、特定演出の実行態様として失敗態様を特定した場合、成功態様を特定したときと同様にして、各サブ演出表示装置40,50が初期状態となっている状態において、各サブ演出表示装置40,50にキャラクタ部分画像CA1,CA2をそれぞれ表示させる。そして、副制御用CPU31aは、成功態様を特定したときと同様にして、各サブ演出表示装置40,50を初期状態から中間状態へ変位させるとともに、メイン演出表示装置13にて操作画像SGを表示させる。
【0148】
その後、
図2(h)に示すように、副制御用CPU31aは、操作ボタンBTが操作されたか否かにかかわらず、各サブ演出表示装置40,50を中間状態から初期状態へ変位させる。またこのとき、副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50に表示させていた各キャラクタ部分画像CA1,CA2を非表示とする。そして、副制御用CPU31aは、特定演出実行処理を終了する。
【0149】
このような特定演出実行処理によれば、副制御用CPU31aは、失敗態様の特定演出の実行に際しては、各サブ演出表示装置40,50を初期状態と中間状態との間で変位させることができる。
【0150】
また、このような特定演出実行処理によれば、副制御用CPU31aは、特定演出において、各サブ演出表示装置40,50における画像の表示と各サブ演出表示装置40,50の変位とを組み合わせて実行できる。
【0151】
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)副制御用CPU31aは、特定演出の実行態様として、成功態様と失敗態様とのうち何れかの実行態様を決定できる。このため、本実施形態では、特定演出の実行態様を多様化できる。また、成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50における画像の表示と各サブ演出表示装置40,50の変位とを組み合わせて実行できる。さらに、成功態様の特定演出では、演出状態において各サブ演出表示装置40,50に表示させているキャラクタ部分画像と同一のキャラクタ画像をメイン演出表示装置13にて表示できる。このため、本実施形態では、特定演出において、ただ各サブ演出表示装置40,50を変位させたり各サブ演出表示装置40,50に画像を表示させたりする場合よりも、成功態様の特定演出に対して興味を持たせることができる。したがって、本実施形態では、特定演出に対する遊技者の興趣を向上できる。
【0152】
(2)遊技者は、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位された場合、今回の特定演出が成功態様の特定演出であることを認識でき、飾り図柄変動ゲームにおいてスーパーリーチ演出が実行されることを認識できる。また、成功態様と失敗態様との何れの実行態様で特定演出が実行される場合であっても、特定演出の実行に際しては、各サブ演出表示装置40,50にキャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像が表示される。このため、本実施形態では、実際には失敗態様の特定演出が実行されている場合であっても、成功態様の特定演出が実行されていることに期待させ得る。したがって、本実施形態では、飾り図柄変動ゲームにおいてスーパーリーチ演出が実行されることに期待する遊技者について、特定演出に対する興趣を向上できる。
【0153】
(3)本実施形態では、特定演出において、第1サブ演出表示装置40と第2サブ演出表示装置50とを用いることができる。また、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位された場合、初期状態や中間状態よりも各サブ演出表示装置40,50が近接する。このため、成功態様の特定演出では、各サブ演出表示装置40,50に表示させているキャラクタ部分画像を一目で認識し易くすることができる。したがって、本実施形態では、遊技者に対して特定演出の演出内容をより認識し易くし、特定演出に興味を持たせることができる。
【0154】
(4)成功態様の特定演出では、形成されたキャラクタによって実行中の飾り図柄変動ゲームにおける大当り期待度が報知される。このため、遊技者は、成功態様の特定演出において形成されるキャラクタに興味を持つ。また、本実施形態では、失敗態様の特定演出においても、各サブ演出表示装置40,50にキャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像が表示される。このため、本実施形態では、実際には失敗態様の特定演出が実行されている場合であっても、キャラクタが形成されることに期待させ得る。したがって、本実施形態では、特定演出に対する興趣を向上できる。
【0155】
(5)失敗態様の特定演出において、各サブ演出表示装置40,50を初期状態と中間状態との間で変位させることができる。このため、特定演出において各サブ演出表示装置40,50を変位させない場合と比較して、各サブ演出表示装置40,50が恰も演出状態へ変位されるかのように見せかけることができる。このため、本実施形態では、実際には失敗態様の特定演出が実行されている場合であっても、遊技者に対して成功態様の特定演出が実行されていることに期待させることができる。したがって、本実施形態では、成功態様の特定演出が実行されることに期待する遊技者について、特定演出に対する興趣を向上できる。
【0156】
(6)特定演出が実行される場合、遊技者は、キャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像が表示される各サブ演出表示装置40,50に注目し易い。そして、本実施形態では、メイン演出表示装置13において、各サブ演出表示装置40,50の間に操作画像SGを表示できるため、操作画像SGに対して注目させ易い。したがって、本実施形態では、特定演出において遊技者に操作ボタンBTの操作を促し易く、特定演出に対する興趣を向上できる。
【0157】
(7)副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位された場合において発光演出を実行できるため、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されたことを強調することができる。したがって、本実施形態では、成功態様の特定演出が実行されることに期待する遊技者について、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されたときの興趣を向上でき、特定演出に対する興趣を向上できる。
【0158】
(8)透視板TBは、各演出表示装置13,40,50よりも遊技者側に配設されている。このため、遊技者は、各演出表示装置13,40,50に注目する場合、同時に透視板TBをも視認することとなる。そして、本実施形態では、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位された場合において、透視板TBを発光させる発光演出を実行できるため、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されたことをより強調することができる。
【0159】
(9)本実施形態の特定演出では、「花」の文字を模したキャラクタが形成され得る。また、本実施形態の発光演出では、桜の花びらを模した態様で透視板TBが発光される。つまり、本実施形態では、特定演出の内容に関連した態様で発光演出を実行できるため、各サブ演出表示装置40,50が演出状態へ変位されたことをより強調することができる。
【0160】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・発光演出の態様は、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPU31aは、特定演出で形成されるキャラクタを模した態様で透視板TBを発光させてもよいし、特定演出で形成されるキャラクタの色調に合わせた色調で透視板TBを発光させてもよい。また例えば、副制御用CPU31aは、特定演出の内容に関連しない態様で発光演出を実行させてもよい。また、発光演出の態様として複数の態様を備えてもよい。このとき、発光演出の態様により、飾り図柄変動ゲームの演出内容を示唆するなどしてもよい。
【0161】
・副制御用CPU31aは、透視板TBでなく、例えば装飾ランプSLを発光させる態様で発光演出を実行させてもよい。また、発光演出を実行させなくてもよい。この場合、透視板TB及び透視板ランプTLを省略してもよい。
【0162】
・副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、ノーマルリーチ演出を含んで且つスーパーリーチ演出を含まない演出内容を特定する変動パターンHP2が指定されている場合であっても、成功態様の特定演出の実行を決定してもよい。また、副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、ノーマルリーチ演出とスーパーリーチ演出とを含む演出内容を特定する変動パターンHP3,HP5が指定されている場合であっても、失敗態様の特定演出の実行を決定してもよい。この場合、変動パターンHP3,HP5が指定されているときの特定演出の決定割合の全体に占める成功態様の特定演出の決定割合が、変動パターンHP2が指定されているときの特定演出の決定割合の全体に占める成功態様の特定演出の決定割合よりも高くなるようにするとよい。これによれば、遊技者は、成功態様の特定演出が実行された場合、失敗態様の特定演出が実行された場合よりも、飾り図柄変動ゲームにおいてスーパーリーチ演出が実行される可能性が高いことを認識できる。
【0163】
・副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、大当り演出用の変動パターンであり、ノーマルリーチ演出を含んで且つスーパーリーチ演出を含まない演出内容を特定する変動パターンHP4が指定されている場合であっても、特定演出の実行を決定してもよい。また、副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、リーチ演出を含まない演出内容を特定する変動パターンHP1が指定されている場合であっても、特定演出の実行を決定してもよい。なお、変動パターンHP1が指定されている場合に特定演出を実行可能とする場合、副制御用CPU31aは、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチの図柄組み合わせが形成されるタイミングよりも前に特定演出を実行させるとよい。
【0164】
・副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、所定の乱数を用いた抽選により特定演出を実行させるか否かを決定したが、これに限らない。例えば、特定の変動パターンが指定されている場合には、常に特定演出の実行を決定するようにしてもよい。
【0165】
・副制御用CPU31aは、特定演出設定処理において、特定演出の演出態様として成功態様を決定した場合、所定の乱数を用いた抽選などにより、特殊成功態様とするか否かを決定してもよい。そして、副制御用CPU31aは、特殊成功態様とすることを決定した場合、操作ボタンBTが操作されたことを示す検知信号を入力したか否かにかかわらず、特殊成功態様で特定演出を実行させてもよい。
【0166】
・特定演出において表示させる操作画像SGの位置は、適宜変更してもよい。例えば、メイン演出表示装置13において、各サブ演出表示装置40,50よりも右方や左方に表示させてもよいし、各サブ演出表示装置40,50のうち何れか一方又は両方に表示させてもよい。
【0167】
・副制御用CPU31aは、特定演出の演出態様として、特殊成功態様を備えなくてもよい。この場合、副制御用CPU31aは、成功態様の特定演出において、操作ボタンBTが操作されたことを示す検知信号を入力したか否かにかかわらず、各サブ演出表示装置40,50を中間状態から演出状態へ変位させてもよい。またこの場合、副制御用CPU31aは、操作画像SGを表示させなくてもよい。さらに、この場合、操作ボタンBTを省略してもよい。なお、操作画像SGを表示させない場合、失敗態様の特定演出は、メイン演出表示装置13を用いず、各サブ演出表示装置40,50を用いて行う演出となる。つまり、特定演出は、各演出表示装置13,40,50のうち少なくとも各サブ演出表示装置40,50を用いて行う演出となる。
【0168】
・副制御用CPU31aは、失敗態様の特定演出において、各サブ演出表示装置40,50を一時的に演出状態へ変位させてもよい。このとき、副制御用CPU31aは、失敗態様の特定演出においては、各サブ演出表示装置40,50を演出状態で停止させない一方で、成功態様の特定演出においては、各サブ演出表示装置40,50を演出状態において所定の時間だけ停止させることによりキャラクタを形成させる。この場合には、各サブ演出表示装置40,50を演出状態で停止させている状態が第2配置状態に対応する。
【0169】
・副制御用CPU31aは、失敗態様の特定演出において、各サブ演出表示装置40,50を変位させなくてもよい。
・失敗態様の特定演出において、第1サブ演出表示装置40に表示させるキャラクタ部分画像と、第2サブ演出表示装置50に表示させるキャラクタ部分画像とをそれぞれ異なるキャラクタの一部を示す画像としてもよい。
【0170】
・成功態様の特定演出において形成されるキャラクタによって示唆する内容は、適宜変更してもよい。例えば、キャラクタAが形成された場合には、実行中の飾り図柄変動ゲームがスーパーリーチ演出に発展するように展開されることを示唆する一方で、キャラクタBが形成された場合には、実行中の飾り図柄変動ゲームにおける大当り期待度を報知してもよい。つまり、本実施形態では、成功態様の特定演出において形成されるキャラクタにより、実行中の飾り図柄変動ゲームにおける演出の展開を示唆していればよい。
【0171】
・成功態様の特定演出においてメイン演出表示装置13に表示させる画像は、各サブ演出表示装置40,50に表示させている各キャラクタ部分画像と同一の画像でなく、画像の一部が異なる略同一の画像であってもよい。例えば、各サブ演出表示装置40,50に表示させている各キャラクタ部分画像と略同一の画像として、各キャラクタ部分画像の大きさや色を変えた画像や、文字の書体を変えた画像などをメイン演出表示装置13に表示させてもよい。
【0172】
・成功態様の特定演出においてメイン演出表示装置13にキャラクタ画像を表示させるタイミング、及び各サブ演出表示装置40,50に表示させているキャラクタ部分画像を非表示とするタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、各サブ演出表示装置40,50が演出状態から初期状態へ変位し終わったときに、メイン演出表示装置13にキャラクタ画像を表示させるとともに、各サブ演出表示装置40,50に表示させているキャラクタ部分画像を非表示とするなどしてもよい。
【0173】
・特定演出において表示させるキャラクタは、適宜変更してもよい。例えば、特定演出において表示可能なキャラクタの種類を3種類以上としてもよいし、1種類としてもよい。また、キャラクタ抽選における乱数の振り分け態様を変更してもよく、所定のキャラクタが形成された場合には大当り表示結果が導出されることが確定的に報知されるように変更してもよいし、何れのキャラクタが形成された場合であっても大当り期待度が同一となるように変更してもよい。
【0174】
・特定演出において各サブ演出表示装置40,50に表示させる画像は、キャラクタの一部を示すキャラクタ部分画像でなくてもよい。例えば、各サブ演出表示装置40,50にて、それぞれ異なるキャラクタ画像を表示させてもよい。
【0175】
・特定演出において、各サブ演出表示装置40,50に画像を表示させるタイミングは、適宜変更してもよい。例えば、副制御用CPUは、特定演出において、初期状態から中間状態へ変位させる途中で各サブ演出表示装置40,50に画像を表示させるなどしてもよい。即ち、副制御用CPUは、特定演出において、各サブ演出表示装置40,50を演出状態へ変位させるよりも前に各サブ演出表示装置40,50に画像を表示させていればよい。
【0176】
・副制御用CPU31aは、各サブ演出表示装置40,50に表示させる画像を、特定演出の実行中に変化させてもよい。例えば、副制御用CPUは、各サブ演出表示装置40,50を初期状態から中間状態へ変位させる際には、各サブ演出表示装置40,50にぼかしの入った画像など、キャラクタを認識困難な画像を表示させ、各サブ演出表示装置40,50を演出位置へ変位させることに伴って、キャラクタを認識可能な画像を表示させるなどしてもよい。
【0177】
・特定演出において示唆する内容は、適宜変更してもよい。例えば、成功態様の特定演出の実行により、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチ演出に発展することを示唆してもよい。なおこの場合、飾り図柄変動ゲームにおいてリーチ演出が開始されるまでの演出が第1演出部に対応するとともに、リーチ演出が第2演出部に対応する。また、特定演出は、昇格演出に適用してもよい。昇格演出には、例えば、図柄変動ゲーム中の再抽選演出や、大当り遊技中のラウンド昇格演出、あるいは確変昇格演出などがある。再抽選演出は、例えば、確変状態が付与される大当りを認識し得ない大当りの図柄組み合わせを一旦導出した後に、図柄組み合わせを再変動させて確変状態が付与される大当りを認識し得る大当りの図柄組み合わせを導出する演出である。ラウンド昇格演出は、例えば、7R大当りと15R大当りとがある場合において、7回目のラウンド遊技の終了前に、7R大当りであるか15R大当りであるかを導出する演出である。また、確変昇格演出は、大当り遊技中の特定時期に、確変が付与される大当りであるか、確変が付与されない大当りであるかを導出する演出である。即ち、特定演出は、成功態様で実行されることにより、例えばノーマルリーチ演出からスーパーリーチ演出に発展する場合のように、所定の遊技状況から特定の遊技状況に発展することを示唆する演出であればよい。
【0178】
・本実施形態では、主制御用CPU30aによる変動パターンの振り分けにより、スーパーリーチ演出を実行させるか否かを振り分けたが、これに限らない。例えば、副制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドにより所定の変動パターンが指定されている場合に、所定の乱数を用いた抽選などによってスーパーリーチ演出を実行させるか否かを振り分けるようにしてもよい。
【0179】
・初期位置P1a,P2aは、遊技者側から見て、各サブ演出表示装置40,50の一部又は全部とメイン演出表示装置13とが重なるように設定された位置であってもよい。また、初期位置P1a,P2aは、遊技者側から見て、各サブ演出表示装置40,50とメイン演出表示装置13とが離間するように設定された位置であってもよい。即ち、初期位置P1a,P2aは、各サブ演出表示装置40,50が互いに離間するように設定された位置であればよい。
【0180】
・演出位置P1b,P2bは、各サブ演出表示装置40,50が接触しないように設定された位置であってもよい。また、演出位置P1b,P2bは、遊技者側から見て、各サブ演出表示装置40,50の一部が重なる位置であってもよい。即ち、演出位置P1bは、初期位置P1aよりもメイン演出表示装置13の中央側に設定されている位置であるとともに、演出位置P2bは、初期位置P2aよりもメイン演出表示装置13の中央側に設定されている位置であればよい。
【0181】
・各サブ演出表示装置40,50の配設位置及び変位可能な位置は、適宜変更してもよい。例えば、第1サブ演出表示装置40と第2サブ演出表示装置50とを左右方向に並ぶように配設してもよい。また例えば、各サブ演出表示装置40,50が弧を描いて変位可能となるように構成してもよい。即ち、本実施形態において、各サブ演出表示装置40,50は、各サブ演出表示装置40,50が離間している初期状態と、該初期状態よりも各サブ演出表示装置40,50がメイン演出表示装置13の中央側に位置している演出状態とに変位可能であればよい。
【0182】
・各演出表示装置13,40,50の画像表示部GH1,GH2,GH3は、液晶ディスプレイ型としたが、例えば有機EL型、プラズマディスプレイ型、7セグメント型、ドットマトリクス型などとしてもよく、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0183】
・本実施形態は、各サブ演出表示装置40,50のうち何れか一方のサブ演出表示装置のみを備えたパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、副制御用CPU31aは、失敗態様の特定演出の実行に際しては、サブ演出表示装置に画像を表示させた後、サブ演出表示装置を演出位置へ変位させることなく、サブ演出表示装置に表示させている画像を非表示とする。一方、副制御用CPU31aは、成功態様での特定演出の実行に際しては、サブ演出表示装置に画像を表示させた後、サブ演出表示装置を初期位置から演出位置へ変位させる。そして、副制御用CPU31aは、サブ演出表示装置を演出位置から初期位置へ変位させることに伴って、サブ演出表示装置に表示させている画像と同一又は略同一の画像をメイン演出表示装置13に表示させる。
【0184】
・大当りの種類は、適宜変更してもよい。例えば、大当りの種類を4種類以上や2種類以下としてもよい。また、大当り遊技後の入球率向上状態や確変状態の有無や、作動回数、確変回数を変更してもよい。
【0185】
・本実施形態では、大当り遊技において、特定領域25を遊技球が通過し、特定通過センサSE5により遊技球が検知されたことを契機として確変状態が付与されるように構成されているが、これに限らず、例えば大当りの種類によって確変状態が付与されるように構成してもよい。この場合、第2大入賞装置23を省略してもよい。
【0186】
・確変機能を備えていないパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・入球率向上機能を備えていないパチンコ遊技機に具体化してもよい。
・副制御基板31をサブ統括制御基板とし、副制御基板31とは別に、メイン演出表示装置13を専門に制御するメイン表示制御基板と、第1サブ演出表示装置40を専門に制御する第1サブ表示制御基板と、第2サブ演出表示装置50を専門に制御する第2サブ表示制御基板とを個別に設けてもよい。また、メイン表示制御基板と、第1サブ表示制御基板と、第2サブ表示制御基板とのうち少なくとも2つを同一の基板としてもよい。
【0187】
・第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとが何れも保留されているとき、第1特別図柄変動ゲームを優先的に実行してもよい。また、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームとに関わらず、各入球口14,16への入球順に各特別図柄変動ゲームを実行してもよい。
【0188】
・本実施形態は、1つの特別図柄を用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。この場合、第2始動入賞装置17を省略してもよい。
・本実施形態は、特別図柄のみを用いるパチンコ遊技機に具体化してもよい。
【0189】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)発光演出を実行可能に構成された発光手段を備え、前記演出制御手段は、前記第2特定演出の実行に際しては、前記特定演出体を前記第2配置状態に変位させた状態において、前記発光手段に前記発光演出を実行させる。