(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ACクロック信号は、同相成分と直交位相成分とを含む直交クロック信号であり、前記同相成分と前記直交位相成分とはほぼ90°で位相がずれている、請求項1に記載のJTLシステム。
前記複数のJTL段は、少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第1のJTL段と、少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第2のJTL段と、前記少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第3のJTL段と、前記少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第4のJTL段とを含み、前記少なくとも1つの第1のクロック変換器の各々は、前記ACクロック信号の同相成分を伝播するように構成された1次インダクタを含み、前記少なくとも1つの第2のクロック変換器の各々は、前記ACクロック信号の直交位相成分を伝播するように構成された1次インダクタを含む、請求項2に記載のJTLシステム。
前記第1のJTL段および前記第2のJTL段は、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第1の位相に応答して、それぞれ前記第1のJTL段および前記第2のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播によってセットされるとともに、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第2の位相に応答して、それぞれ前記第3のJTL段および前記第4のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播に基づいてリセットされ、
前記第3のJTL段および前記第4のJTL段は、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第2の位相に応答して、それぞれ前記第3のJTL段および前記第4のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播によってセットされるとともに、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第1の位相に応答して、それぞれ前記第1のJTL段および前記第2のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播に基づいてリセットされる、請求項3に記載のJTLシステム。
DCバイアス信号を搬送するように構成された1次インダクタと、前記クロック変換器の2次インダクタと直列に配置されて前記直列ループを形成する2次インダクタとを含むバイアス変換器をさらに備え、
前記DCバイアス信号が前記複数のJTL段に誘導的に供給されて、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第1の位相で前記複数のJTL段のうちの1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つがセットされることにより前記SFQパルスが伝播し、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の前記第2の位相で前記直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの他の1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つがリセットされる、請求項1に記載のJTLシステム。
前記バイアス変換器は第1のバイアス変換器であり、前記クロック変換器は、前記ACクロック信号の同相部分に関連付けられた少なくとも1つの第1のクロック変換器であって、前記複数のJTL段のうちの第1部分と直列ループに配置された2次インダクタを含む少なくとも1つの第1のクロック変換器を含み、
前記JTLシステムはさらに、
前記ACクロック信号の直交位相部分に関連付けられた少なくとも1つの第2のクロック変換器であって、前記複数のJTL段のうちの第2部分と直列ループに配置された2次インダクタを含む少なくとも1つの第2のクロック変換器と、
前記DCバイアス信号を伝播するように構成された1次インダクタと、前記第2のクロック変換器の2次インダクタと直列に配置されて前記複数のJTL段のうちの第2部分と前記直列ループを形成する2次インダクタとを含む第2のバイアス変換器と
を備える、請求項5に記載のJTLシステム。
前記クロック変換器は、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第1の位相で前記複数のJTL段のうちの1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つをセットするとともに、負のSFQパルスがなくても、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第2の位相で前記直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの他の1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のそれぞれ1つをリセットする複数の変換器が構成されるように前記ACクロック信号に対して配置されている、請求項1に記載のJTLシステム。
前記複数のJTL段の各々は、第1のジョセフソン接合と、第2のジョセフソン接合と、前記第1および第2のジョセフソン接合を相互に接続し且つ前記クロック変換器のそれぞれ1つの2次インダクタに結合されたインダクタとを含み、前記第1および第2のジョセフソン接合と前記インダクタは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)として配置されている、請求項1に記載のJTLシステム。
前記複数のJTL段は直列ループに配置されて磁束シャトルを形成し、前記複数のJTL段の各々は少なくとも1つのジョセフソン接合を含み、前記複数のJTL段は、磁束シャトルループの周りに間隔を置いて配置されるとともに、前記ACクロック信号に応答して前記少なくとも1つのジョセフソン接合をそれぞれ順番にトリガして、前記複数のJTL段の各々のジョセフソン接合を介して前記磁束シャトルループの周りの前記複数のJTL段の各々に前記SFQパルスを順番に且つ連続的に伝播させることにより、出力インダクタを介してDC出力信号を供給するように構成されている、請求項1に記載のJTLシステム。
前記磁束シャトル内の前記複数のJTL段と直列に配置され、前記磁束シャトル内に前記SFQパルスを導入するように構成された初期化コンポーネントをさらに備える請求項9に記載のJTLシステム。
前記複数のJTL段は、少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第1のJTL段と、少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第2のJTL段と、前記第1のクロック変換器に結合された第3のJTL段と、前記第2のクロック変換器に結合された第4のJTL段とを含み、前記同相成分を供給することは、前記ACクロック信号の同相成分を前記少なくとも1つの第1のクロック変換器の各々に供給することを含み、前記直交位相成分を供給することは、前記ACクロック信号の直交位相成分を前記少なくとも1つの第2のクロック変換器の各々に供給することを含む、請求項12に記載の方法。
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第1のJTL段を伝播することに応答して、前記第1のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の同相成分の第1の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第3のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第2のJTL段を伝播することに応答して、前記第2のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の直交位相成分の第1の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第4のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第3のJTL段を伝播することに応答して、前記第3のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の同相成分の第2の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第1のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第4のJTL段を伝播することに応答して、前記第4のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の直交位相成分の第2の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第2のJTL段がリセットされる、請求項13に記載の方法。
前記複数のJTL段は前記直列ループに配置されて磁束シャトルを形成し、前記複数のJTL段の各々は少なくとも1つのジョセフソン接合を含み、前記複数のJTL段は、磁束シャトルループの周りに間隔を置いて配置され、前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つを供給することは、前記複数のJTL段の各々のジョセフソン接合を介して前記磁束シャトルループの周りの前記複数のJTL段の各々に前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つを順番に且つ連続的に伝播させることにより、出力インダクタを介してDC出力信号を供給することを含む、請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、概してコンピュータシステムに関し、具体的には、ジョセフソン伝送路(JTL)システムに関する。JTLシステムは複数のJTL段(stage)を含み得る。複数のJTL段は各々、各段が一対のジョセフソン接合とインダクタとを含み得るような超伝導量子干渉デバイス(SQUID:superconducting quantum interference device)として構成され得る。また、JTLシステムは、少なくとも1つのクロック変換器と、少なくとも1つのバイアス変換器とを含み得る。クロック変換器の1つが各JTL段に関連付けられている。バイアス変換器は、DCバイアス電流を伝送する1次インダクタを含み得る。1次インダクタは、DCバイアス電流を伝送することで2次インダクタ上にバイアス信号を誘起させる。クロック変換器は、1次インダクタにACクロック信号を伝播させることで2次インダクタ上にACクロック信号を誘起することができる。クロック変換器の2次インダクタとバイアス変換器の2次インダクタは、それぞれのJTL段と共に直列ループで配置され得る。したがって、ACクロック信号の第1の位相において、複数のJTL段のうちの所与の1つを含む直列ループは、単一磁束量子(SFQ:single flux quantum)パルスが各JTL段から次のJTL段に伝播することに応答して、第1の磁束状態と第2の磁束状態のうちの一方に切り替えることができる。また、第1の位相とは逆の位相であるACクロック信号の第2の位相において、そのJTL段を含む直列ループは、SFQパルスがそれぞれのJTL段の直列ループに結合された他のJTL段に伝播することに基づいて、第1の磁束状態と第2の磁束状態のうちの他方に切り替えることができ、これにより、負のSFQパルスがない場合にもリセットすることができる。したがって、JTLシステムは、負のSFQパルスを供給することなく複数のJTL段の自己リセットをもたらすことができ、これにより、ユニポーラSFQパルスストリームを伝播することができる。
【0008】
一例として、ACクロック信号は、同相成分と直交位相成分(例えば、互いに90度で位相がずれている)を含む直交信号として構成され得る。複数のJTL段は、第1のJTL段、第2のJTL段、第3のJTL段、および第4のJTL段として配置され得る。第1のJTL段、第2のJTL段、第3のJTL段、および第4のJTL段は順に配置されている。第1および第3のJTL段は、同相成分に関連付けられたそれぞれ第1および第3のクロック変換器の2次インダクタと共に第1の直列ループに配置され得る。同様に、第2および第4のJTL段は、直交位相成分に関連付けられたそれぞれ第2および第4のクロック変換器の2次インダクタと共に第2の直列ループに配置され得る。したがって、第1のJTL段および第2のJTL段を含むそれぞれの直列ループは、ACクロック信号のそれぞれ同相成分および直交位相成分の第1の位相に応答して、第1のクロック変換器および第2のクロック変換器とそれぞれのJTL段を介したSFQパルスの伝播とを通じて第1の磁束状態から第2の磁束状態にセットされるとともに、ACクロック信号のそれぞれ同相成分および直交位相成分の第2の位相に応答して第2の磁束状態から第1の磁束状態にリセットされる。同様に、第3のJTL段および第4のJTL段を含むそれぞれの直列ループは、ACクロック信号のそれぞれ同相成分および直交位相成分の第2の位相に応答して、第3のクロック変換器および第4のクロック変換器とそれぞれのJTL段を介したSFQパルスの伝播とを通じて第2の磁束状態から第1の磁束状態にセットされるとともに、ACクロック信号のそれぞれ同相成分および直交位相成分の第1の位相に応答して第1の磁束状態から第2の磁束状態にリセットされる。
【0009】
本明細書に記載される第1の磁束状態とは、バイアス変換器の2次インダクタと2つのJTL段(例えば、本明細書に記載される第1および第3のJTL段または第2および第4のJTL段)とを含むループが+Φ
0/2の磁束を有し、これによりループ内の永久電流がループ内の複数のJTL段のうちの1つのジョセフソン接合からループ内の他のJTL段のジョセフソン接合に向かって流れることを指す。また、本明細書に記載される第2の磁束状態とは、その同じループが−Φ
0/2の磁束を有し、これによりループ内の永久電流が第1の磁束状態に対して逆の方向に流れる、すなわち(第1の磁束状態に対して)一つのJTL段のジョセフソン接合から他のJTL段のジョセフソン接合に向かって流れることを指す。本明細書では、それぞれのバイアス変換器の2次インダクタにおける永久DC電流がそれぞれのJTL段のジョセフソン接合に向かって流れるときに、JTL段が「リセット」されると言う。また、それぞれのバイアス変換器の2次インダクタにおける永久電流がそれぞれのJTL段のジョセフソン接合から流れるときに、JTL段が「セット」されると言う。このため、所与の磁束状態において、所与のループ内の1つのJTL段はセット状態にあり、他のJTL段はリセット状態にある。したがって、ループの1つのJTL段を伝播するSFQが、それぞれ1つのJTL段をセットすると、第2の磁束状態への遷移を生じさせるとともに、そのループの他のJTL段のリセットを生じさせる。
【0010】
図1は、JTLシステム10の一例を示す。JTLシステム10は、回路デバイス間などでSFQパルスを伝播する種々の量子および/または古典的回路システムのいずれかで実施され得る。本明細書に記載されるように、JTLシステム10は、ユニポーラ符号化SFQパルスを伝播するように実装可能であり、逆量子論理(RQL)コンピューティングシステムで通常必要とされる負のSFQパルスを必要としない。また、本明細書に記載されるように、SFQパルス(例えば、ユニポーラ符号化SFQパルス)に関して「伝播」という用語は、JTLシステム10の所与の段のジョセフソン接合のトリガを介してSFQパルスが生成されることであって、バイアス電圧と(例えば、クロック信号CLKを介して)組み合わせられたSFQパルスの電圧によってJTLシステム10内の次段のジョセフソン接合に別のSFQパルスが発生する等のようにSFQパルスが生成されることを指す。一例として、JTLシステム10は、高速単一磁束量子(RSFQ)論理システムまたはRSFQとRQLとを組み合わせたシステムで実施され得る。
【0011】
JTLシステム10は複数のJTL段12を含み、各JTL段12はACクロック信号CLKの所与の位相と関連付けられ得る。一例として、ACクロック信号CLKは、同相成分と直交位相成分とを含むような直交クロック信号とすることができる。各JTL段12は、例えば、SQUIDとして構成され得る。したがって、各JTL段12は、一対のジョセフソン接合とインダクタとを含み得る。また、JTLシステム10は、各クロック変換器14がJTL段12のそれぞれ1つに関連付けられ得るように、少なくとも1つのクロック変換器14を含み得る。一例として、クロック変換器14は、ACクロック信号を1次インダクタに伝播して、クロック変換器14の2次インダクタにACクロック信号を誘起することができる。クロック変換器14の2次インダクタは、それぞれのJTL段12と共に直列ループに配置され得る。また、DC磁束バイアス信号BIASをJTLシステム10に供給してJTL段12に磁束バイアスを供給することで、本明細書に記載される直列ループの磁束状態の切り替えを容易にすることができる。
【0012】
図1の例において、JTLシステム10は、信号PLS
INとして示されるSFQパルスを入力で受信する。信号PLS
INは、本明細書で詳細に説明されるように、SFQパルスのユニポーラ符号化シーケンスとして供給することが可能であり、負のSFQパルス(16で示されるようなパルス)がないものとすることができる。JTL段12に対するクロック変換器14の配置に基づいて、ACクロック信号の第1の位相で、一対のJTL段12を含む直列ループは、信号PLS
INのSFQパルスに応答して第1の磁束状態と第2の磁束状態とのうちの一方に切り替えることにより、JTLシステム10のそれぞれのJTL段12から次段のJTL段12にSFQパルスを伝播することができる。また、第1の位相とは逆の位相である(例えば、位相が180°ずれている)ACクロック信号の第2の位相で、一対のJTL段12を含む直列ループは、信号PLS
INのSFQパルスがJTL段12のそれぞれ1つを伝播することに基づいて、第1の磁束状態と第2の磁束状態とのうちの他方に切り替えることにより、負のSFQパルスがなくてもリセットすることができる。したがって、JTLシステム10は、負のSFQパルスを供給することなくJTL段12の自己リセットをもたらすことができ、これにより、ユニポーラSFQパルスストリームを伝播することができる。
【0013】
図2は、JTL回路50の一例を示す。JTL回路50は、
図1の例におけるJTLシステム10に対応し得る。したがって、JTL回路50は、ユニポーラSFQパルスのシーケンスを伝播するように構成され得る。JTL回路50は、第1のJTL段52と、第2のJTL段54と、第3のJTL段56と、第4のJTL段58とを含む。JTL段52,54,56,58は互いに直列に連続して配置されてユニポーラSFQパルスのシーケンスとして供給可能な信号PLS
INを伝播する。
図2の例において、ACクロック信号は、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qを含む直交信号として示されている。したがって、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qは、まとめて、例えばRQL回路用に実施可能なACクロック信号に対応し得る。
【0014】
各JTL段52,54,56,58は互いに実質的に同様に構成され、各々SQUIDとして配置される。第1のJTL段52は、第1のジョセフソン接合J
1_1と、第2のジョセフソン接合J
2_1と、インダクタL
X_1と、インダクタL
Y_1とを含む。第2のJTL段54は、第1のジョセフソン接合J
1_2と、第2のジョセフソン接合J
2_2と、インダクタL
X_2と、インダクタL
Y_2とを含む。第3のJTL段56は、第1のジョセフソン接合J
1_3と、第2のジョセフソン接合J
2_3と、インダクタL
X_3と、インダクタL
Y_3とを含む。第4のJTL段58は、第1のジョセフソン接合J
1_4と、第2のジョセフソン接合J
2_4と、インダクタL
X_4と、インダクタL
Y_4とを含む。第1のJTL段52は、インダクタL
I_1を介して入力信号PLS
INを受け取り、インダクタL
I_2によって第2のJTL段54から分離される。第2のJTL段54と第3のJTL段56は、インダクタL
I_3によって分離され、第3のJTL段56と第4のJTL段58は、インダクタL
I_4によって分離される。第4のJTL段58の後、JTL回路50はSFQパルスを出力信号PLS
OUTとして出力することができる。
【0015】
また、JTL回路50は、各JTL段52,54,56,58に関連付けられた複数のクロック変換器を含む。
図2の例において、複数のクロック変換器は、第1のJTL段52に関連付けられた第1のクロック変換器T
1と、第2のJTL段54に関連付けられた第2のクロック変換器T
2と、第3のJTL段56に関連付けられた第3のクロック変換器T
3と、第4のJTL段58に関連付けられた第4のクロック変換器T
4とを含む。さらに、JTL回路50は、第1および第3のJTL段52,56に関連付けられた第1のバイアス変換器T
B1と、第2および第4のJTL段54,58に関連付けられた第2のバイアス変換器T
B2とを含む。
【0016】
クロック変換器T
1,T
3は、それぞれ同相成分CLK
Iが流れる1次インダクタL
1_1,L
1_3を含み、クロック変換器T
2,T
4は、それぞれ直交位相成分CLK
Qが流れる1次インダクタL
1_2,L
1_4を含む。また、バイアス変換器T
B1,T
B2は、DCバイアス信号BIASが流れる1次インダクタL
B_1,L
B_3を含む。クロック変換器T
1は、インダクタL
X_1,L
Y_1間に結合された2次インダクタL
2_1を介して第1のJTL段52への同相成分CLK
Iの誘導結合をもたらす。同様に、クロック変換器T
3は、インダクタL
X_3,L
Y_3間に結合された2次インダクタL
2_3を介して第3のJTL段56への同相成分CLK
Iの誘導結合をもたらす。
図2の例において、バイアス変換器T
B1は、2次インダクタL
2_1,L
2_3と直列に配置されて、第1および第3のJTL段52,56間に直列ループを形成する2次インダクタL
B_2を含む。同様にして、クロック変換器T
2は、インダクタL
X_2,L
Y_2間に結合された2次インダクタL
2_2を介して第2のJTL段54への直交位相成分CLK
Qの誘導結合をもたらす。同様に、クロック変換器T
4は、インダクタL
X_4,L
Y_4間に結合された2次インダクタL
2_4を介して第4のJTL段58への直交位相成分CLK
Qの誘導結合をもたらす。
図2の例において、バイアス変換器T
B2は、2次インダクタL
2_2,L
2_4と直列に配置されて、第2および第4のJTL段54,58間に直列ループを形成する2次インダクタL
B_4を含む。
【0017】
それぞれのJTL段52,54,56,58に対するクロック変換器T
1,T
2,T
3,T
4の配置に基づいて、JTL段52,54,56,58を含む直列ループの磁束状態を同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの各位相および各逆位相で順次切り替えることができる。一例として、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの各々は、正のピークに対応する第1の位相(例えば、それぞれの周期の前半)と、第1の位相とは逆の位相であり、負のピークに対応する第2の位相(例えば、それぞれの周期の後半)とを含む。したがって、
図3〜7の例でさらに詳細に説明するように、クロック変換器T
1,T
2,T
3,T
4の2次インダクタL
2_1,L
2_2,L
2_3,L
2_4は、それぞれ同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの各90°間隔で電流を順次供給することにより、各JTL段52,54,56,58を介したSFQパルスの伝播に応答して、JTL段52,54,56,58を含む直列ループの磁束状態を順次切り替えることができる。したがって、JTL回路50は、バイアス変換器T
B1,T
B2の2次インダクタL
B_2,L
B_4の磁束状態、すなわち、JTL段52,54,56,58を含む直列ループの磁束状態を、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの交互に変化する第1の位相と第2の位相とをそれぞれ通じて追跡し、JTL回路50を介してSFQパルスをJTL段52,54,56,58のうちの1つに伝播することにより、JTL段52,54,56,58のそれぞれの対の磁束状態をセットすると同時に、同じ直列ループ内におけるJTL段52,54,56,58の他の対の磁束状態をリセットすることができる。
【0018】
図3〜
図7は、ACクロック信号CLKの異なる各位相での
図2の例のJTL回路50における磁束の例示的な図を示す。本明細書でより詳細に説明するように、
図3は、JTL回路50の初期磁束状態の例示的な
図100を示す。
図4は、同相成分CLK
Iの第1の位相でのJTL回路50の磁束の例示的な
図102を示し、
図5は、直交位相成分CLK
Qの第1の位相でのJTL回路50の磁束の例示的な
図104を示す。同様に、
図6は、同相成分CLK
Iの第2の位相でのJTL回路50の磁束の例示的な
図106を示し、
図7は、直交位相成分CLK
Qの第2の位相でのJTL回路50の磁束の例示的な
図108を示す。
【0019】
図100,102,104,106,108は、説明文101に示されるように、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qとして示される、時間に応じたACクロック信号CLKの波形を含む。同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qは各々、ほぼゼロを中心とした振幅を有する正弦波信号として示される。
図3〜7の例における同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qは、
図2の例における同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qに対応し得る。JTL回路50は、
図3〜7の例では簡略化して示されており、クロック変換器T
1,T
2,T
3,T
4や、バイアス変換器T
B1,T
B2は省略されており、また、JTL段52,54,56,58内部のインダクタや、JTL段52,54,56,58間のインダクタも省略されている。このため、これらの図は、第1および第3のJTL段52,56に関連付けられた第1の直列ループ110と、第2および第4のJTL段54,58に関連付けられた第2の直列ループ112のみを示している。以下の説明では、
図2〜7の例を参照する。
【0020】
一例として、信号PLS
INは、ほぼ時刻t
0において、インダクタL
I_1にSFQパルスを供給する。ほぼ時刻t
0において、第1のJTL段52と、2次インダクタL
2_1,L
B_2,L
2_3と、第3のJTL段56とによって形成される第1の直列ループ110は、
図3の例において
図100に示されるように、+Φ
0/2の第1の磁束状態(例えば、磁束)を有する。磁束状態+Φ
0/2は、DC磁束変換器T
B1を介して2次インダクタL
B_2に誘起されるDC磁束バイアスに基づいている。時刻t
0において、同相成分CLK
Iの正の部分が始まり、時刻t
1(
図4)において、同相成分CLK
Iの第1の位相(例えば、正のピーク)が生じる。したがって、同相成分CLK
Iは、第1の方向において2次インダクタL
2_1,L
2_3を介してクロック電流を誘起し始め、第1のJTL段52のジョセフソン接合J
1_1,J
2_1に向かって、それぞれ1次インダクタL
1_1,L
1_3との誘導結合に基づいた電流が流れる。時間t
1の直前の時点において、誘起されたクロック電流は、(例えば、2次インダクタL
B_2を介して供給されるDCバイアス電流BIASによって)誘起されたバイアス信号および
図4の例における
図102において114で示されるSFQパルスと組み合わせられる。このため、ジョセフソン接合J
1_1,J
2_1の臨界電流が結合電流だけ上回ってジョセフソン接合J
1_1,J
2_1がトリガされ、これによりインダクタL
I_2を介して第2のJTL段54にSFQパルスが伝播し、第1の直列ループ110の磁束状態が第1の磁束状態+Φ
0/2から第2の磁束状態−Φ
0/2に切り替えられる。さらには、本明細書で詳細に説明するように、第1の直列ループ110の磁束状態が第1の磁束状態+Φ
0/2から第2の磁束状態−Φ
0/2に切り替わることにより、第3のJTL段56がリセットされる。
【0021】
ほぼ時刻t
1において、第2のJTL段54と、2次インダクタL
2_2,L
B_4,L
2_4と、第4のJTL段58とによって形成される第2の直列ループ112は、
図4の例において
図102に示されるように、DC磁束変換器T
B2を介して2次インダクタL
B_4に誘起されるDC磁束バイアスに基づいて、+Φ
0/2の第1の磁束状態(例えば、磁束)を有する。時刻t
1において、直交位相成分CLK
Qの正の部分が始まり、時刻t
2(
図5)において、直交位相成分CLK
Qの第1の位相(例えば、正のピーク)が生じる。したがって、直交位相成分CLK
Qは、第1の方向において2次インダクタL
2_2,L
2_4を介してクロック電流を誘起し始め、第2のJTL段54のジョセフソン接合J
1_2,J
2_2に向かって、それぞれ1次インダクタL
1_2,L
1_4との誘導結合に基づいた電流が流れる。時刻t
2の直前の時点において、誘起されたクロック電流は、(例えば、2次インダクタL
B_4を介して供給されるDCバイアス電流BIASによって)誘起されたバイアス信号およびSFQパルスと組み合わせられる。このため、ジョセフソン接合J
1_2,J
2_2の臨界電流が結合電流だけ上回ってジョセフソン接合J
1_2,J
2_2がトリガされ、これにより
図5の例における
図104において116で示されるSFQパルスがインダクタL
1_3を介して第3のJTL段56に伝播し、第2の直列ループ112の磁束状態が第1の磁束状態+Φ
0/2から第2の磁束状態−Φ
0/2に切り替えられる。さらには、本明細書で詳細に説明するように、第2の直列ループ112の磁束状態が第1の磁束状態+Φ
0/2から第2の磁束状態−Φ
0/2に切り替わることにより、第4のJTL段58がリセットされる。
【0022】
ほぼ時刻t
2において、第1の直列ループ110は、DC磁束変換器T
B1を介して2次インダクタL
B_2に誘起されたDC磁束バイアスと、第1のJTL段52を伝播したSFQとに基づいて、
図5の例において
図104に示されるように、−Φ
0/2の第2の磁束状態を有する。時刻t
2において、同相成分CLK
Iの負の部分が始まり、時刻t
3(
図6)において、同相成分CLK
Iの第2の位相(例えば、負のピーク)が生じる。したがって、同相成分CLK
Iは、第2の方向において2次インダクタL
2_1,L
2_3を介してクロック電流を誘起し始め、第3のJTL段56のジョセフソン接合J
1_3,J
2_3に向かって、それぞれ1次インダクタL
1_1,L
1_3との誘導結合に基づいた電流が流れる。時刻t
3の直前の時点において、誘起されたクロック電流は、(例えば、2次インダクタL
B_2を介して供給されるDCバイアス電流BIASによって)誘起されたバイアス信号およびSFQパルスと組み合わせられる。このため、ジョセフソン接合J
1_3,J
2_3の臨界電流が結合電流だけ上回ってジョセフソン接合J
1_3,J
2_3がトリガされ、これにより
図6の例における
図106において118で示されるSFQパルスがインダクタL
I_4を介して第4のJTL段58に伝播し、第1の直列ループ110の磁束状態が第2の磁束状態−Φ
0/2から第1の磁束状態+Φ
0/2に切り替えられる。
【0023】
さらには、第1直列ループ110の磁束状態が第2の磁束状態−Φ
0/2から第1の磁束状態+Φ
0/2に切り替わるため、第1のJTL段52は負のSFQパルスがなくてもリセットされる。言い換えれば、誘導エネルギーを放電して誘導バイアスループの双安定磁束状態をリセットするために負のSFQパルスを必要とする典型的なRQL回路システムとは異なり、JTL回路50はJTL段52,54,56,58に対して自己リセットを行う。このため、JTL回路50は、入力信号PLS
INをユニポーラSFQパルスのシーケンスとして伝播することができ、これにより、JTL段52,54,56,58によって形成されたそれぞれのJTLに沿ってSFQパルスを伝播する際にそれぞれのJTL段52,54,56,58をリセットするための負のSFQパルスを必要としない。第3のJTL段56は、
図4の例の
図102に示されるように、時刻t
1において同様にリセットされる。このとき、第3のJTL段56は、第1のJTL段52がセットされるのと実質的に同時に、ほぼ時間t
1でリセットされる。
【0024】
ほぼ時刻t
3において、第2の直列ループ112は、
図6の例において
図106で示されるように、−Φ
0/2の第2の磁束状態を有する。時間t
3において、直交位相成分CLK
Qの負の部分が始まり、時刻t
4(
図7)において、直交位相成分CLK
Qの第2の位相が生じる。したがって、直交位相成分CLK
Qは、第2の方向において2次インダクタL
2_2,L
2_4を介してクロック電流を誘起し始め、第4のJTL段58のジョセフソン接合J
1_4,J
2_4に向かって、それぞれ1次インダクタL
1_2,L
1_4との誘導結合に基づいた電流が流れる。時刻t
4の直前の時点において、誘起されたクロック電流は、(例えば、2次インダクタL
B_4を介して供給されるDCバイアス電流BIASによって)誘起されたバイアス信号およびSFQパルスと組み合わせられる。このため、ジョセフソン接合J
1_4,J
2_4の臨界電流が結合電流だけ上回ってジョセフソン接合J
1_4,J
2_4がトリガされ、これにより
図7の例における
図108において126で示されるSFQパルスが出力信号PLS
OUTとして伝播し、第2の直列ループ112の磁束状態が第2の磁束状態−Φ
0/2から第1の磁束状態+Φ
0/2に切り替えられる。
【0025】
さらには、第2の直列ループ112の磁束状態が第2の磁束状態−Φ
0/2から第1の磁束状態+Φ
0/2に切り替わるため、第2のJTL段54は負のSFQパルスがなくてもリセットされる。第4のJTL段58は、
図5の例の
図104で示されるように、第2のJTL段54がセットされるのと実質的に同時に、時刻t
2において同様にリセットされる。
【0026】
したがって、
図2〜7の例は、入力信号PLS
INをユニポーラSFQパルスのシーケンスとして伝播可能なJTL回路50を示しており、このJTL回路50は、それぞれJTL段52,54,56,58を含む直列ループ158,160の磁束状態を操作することに基づいて、負のSFQパルスを使用することなく、JTL段52,54,56,58を自己リセットすることができる。なお、JTL回路50は
図2〜7の例に限定されない。例えば、直列ループ158に対する変換器T
1,T
B1,T
3の直列順序や、直列ループ160に対する変換器T
2,T
B2,T
4の直列順序は、
図2の例に示されたものに限定されず、任意の等価的な直列順序であってもよい。さらには、変換器T
1,T
3および変換器T
2,T
4は、ほぼ等しい相互インダクタンスを有する個別の変換器として示されているが、個別の変換器T
1,T
3および/または個別の変換器T
2,T
4に代えて、等価的な単一の変換器を用いてもよく、この場合、単一の変換器は、個別の変換器T
1,T
3および/または個別の変換器T
2,T
4のほぼ2倍の相互インダクタンスを有する。さらに、JTL回路50は、複数のJTL部分を直列に組み合わせることによりACクロック信号CLKの複数の期間にわたって延びるJTLを提供できるような、単一のJTL部分としてもよい。したがって、JTL回路50は、種々の方法で構成することができる。
【0027】
図8は、磁束シャトルシステム200の一例を示す。磁束シャトルシステム200は、AC入力信号(例えば、ACクロック信号CLK)をDC出力信号に変換するように構成されたジョセフソンAC/DCコンバータに相当し得る。磁束シャトルシステム200は、第1のループ段202と、第2のループ段204と、第3のループ段206と、第4のループ段208とを含む。ループ段202,204,206,208は、
図2の例におけるJTL段52,54,56,58と実質的に同様に構成されており、
図8の例においてはSQUIDとして示されている。ループ段202,204,206,208は互いに直列に連続して配置され、ループ段208が初期化システム210を介してループ段202に直列に結合されるようにループ状に配置されている。初期化システム210は、本明細書で詳細に説明するように、SFQパルスを磁束シャトルシステム200に導入してループ段202,204,206,208に順番に伝播するための種々の構成のうちのいずれかとすることができる。
図8の例において、ACクロック信号は、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qを含む直交信号として示されている。したがって、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qは、まとめて、RQL回路用に実施可能なACクロック信号に対応し得る。
【0028】
各ループ段202,204,206,208は互いに実質的に同様に構成され、各々SQUIDとして配置される。第1のループ段202は、第1のジョセフソン接合J
1_1と、第2のジョセフソン接合J
2_1と、インダクタL
X_1と、インダクタL
Y_1とを含む。第2のループ段204は、第1のジョセフソン接合J
1_2と、第2のジョセフソン接合J
2_2と、インダクタL
X_2と、インダクタL
Y_2とを含む。第3のループ段206は、第1のジョセフソン接合J
1_3と、第2のジョセフソン接合J
2_3と、インダクタL
X_3と、インダクタL
Y_3とを含む。第4のループ段208は、第1のジョセフソン接合J
1_4と、第2のジョセフソン接合J
2_4と、インダクタL
X_4と、インダクタL
Y_4とを含む。第1のループ段202は、初期化システム210または第4のループ段208からインダクタL
I_1を介してSFQパルスを受信し、インダクタL
I_2によって第2のループ段204から分離される。第2のループ段204と第3のループ段206は、インダクタL
I_3によって分離され、第3のループ段206と第4のループ段208は、インダクタL
I_4によって分離される。第4のループ段208の後、磁束シャトルシステム200は、第1のループ段202にSFQパルスを戻すように出力することができる。したがって、初期化システム210で生成されたSFQパルスは、ループ段202,204,206,208によって形成されるループ内において、磁束シャトルシステム200を循環させることができる。
【0029】
また、磁束シャトルシステム200は、各ループ段202,204,206,208に関連付けられた複数のクロック変換器を含む。
図8の例において、複数のクロック変換器は、第1のループ段202に関連付けられた第1のクロック変換器T
1と、第2のループ段204に関連付けられた第2のクロック変換器T
2と、第3のループ段206に関連付けられた第3のクロック変換器T
3と、第4のループ段208に関連付けられた第4のクロック変換器T
4とを含む。さらに、磁束シャトルシステム200は、第1および第3のループ段202,206に関連付けられた第1のバイアス変換器T
B1および第2のバイアス変換器T
B2と、第2および第4のループ段204,208に関連付けられた第3のバイアス変換器T
B3および第4のバイアス変換器T
B4とを含む。
【0030】
クロック変換器T
1,T
3は、それぞれ同相成分CLK
Iが流れる1次インダクタL
1_1,L
1_3を含み、クロック変換器T
2,T
4は、それぞれ直交位相成分CLK
Qが流れる1次インダクタL
1_2,L
1_4を含む。また、バイアス変換器T
B1,T
B2,T
B3,T
B4は、DCバイアス信号BIASが流れる1次インダクタL
B_1,L
B_3,L
B_5,L
B_7を含む。クロック変換器T
1は、インダクタL
X_1,L
Y_1間に結合された2次インダクタL
2_1を介して第1のループ段202への同相成分CLK
Iの誘導結合をもたらす。同様に、クロック変換器T
3は、インダクタL
X_3,L
Y_3間に結合された2次インダクタL
2_3を介して第3のループ段206への同相成分CLK
Iの誘導結合をもたらす。
図8の例において、バイアス変換器T
B1,T
B2は、互いに直列に配置された2次インダクタL
B_2,L
B_4をそれぞれ含み、2次インダクタL
2_1,L
2_3とともに、第1のループ段202と第3のループ段206との間に第1の直列ループ212を形成する。同様にして、クロック変換器T
2は、インダクタL
X_2,L
Y_2間に結合された2次インダクタL
2_2を介して第2のループ段204への直交位相成分CLK
Qの誘導結合をもたらす。同様に、クロック変換器T
4は、インダクタL
X_4,L
Y_4間に結合された2次インダクタL
2_4を介して第4のループ段208への直交位相成分CLK
Qの誘導結合をもたらす。
図8の例において、バイアス変換器T
B3,T
B4は、2次インダクタL
2_2,L
2_4と直列に配置された2次インダクタL
B_6,L
B_8を含み、第2のループ段204と第4のループ段208との間に第2の直列ループ214を形成する。
【0031】
図2〜7の例に関して上記説明したものと同様に、それぞれのループ段202,204,206,208に対するクロック変換器T
1,T
2,T
3,T
4の配置に基づいて、それぞれループ段202,204,206,208を含む直列ループ212,214の磁束状態を同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの各位相および各逆位相で順次切り替えることができる。一例として、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの各々は、正のピークに対応する第1の位相(例えば、それぞれの周期の前半)と、第1の位相とは逆の位相であり、負のピークに対応する第2の位相(例えば、それぞれの周期の後半)とを含む。したがって、磁束シャトルシステム200は、第1直列ループ212内におけるバイアス変換器T
B1,T
B2の2次インダクタL
B_2,L
B_4の磁束状態および第2の直列ループ214内におけるバイアス変換器T
B3,T
B4の2次インダクタL
B_6,L
B_8の磁束状態、すなわち、それぞれループ段202,204,206,208を含む直列ループ212,214の磁束状態を、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qの交互に変化する第1の位相と第2の位相とをそれぞれ通じて追跡することができる。したがって、磁束シャトルシステム200は、JTL段202,204,206,208のうちの1つにSFQパルスを伝播して、JTL段202,204,206,208のうちの1つをセットすると同時に、直列ループ212,214のうち同じ直列ループ内におけるJTL段202,204,206,208の1つをリセットすることができる。
【0032】
さらに、磁束シャトルシステム200は、出力ノード216と第1の直列ループ212とを相互に接続する第1の蓄積インダクタL
S_1と、出力ノード216と第2の直列ループ214とを相互に接続する第2の蓄積インダクタL
S_2とを含む。磁束シャトルシステム200はさらに、出力ノード216からの出力電流I
OUTを導く出力インダクタL
OUTを含む。ループ段202,204,206,208の各々に順次伝播されるSFQパルスに応答して、それぞれの蓄積インダクタL
S_1,L
S_2に電流ステップが生じる。すなわち、第1および第3のループ段202,206においてそれぞれのジョセフソン接合が直列ループ212の磁束状態の切り替えをトリガすることに応答して、SFQパルスは蓄積インダクタL
S_1に電流ステップを生じさせる。同様に、第2および第4のループ段204,208においてそれぞれのジョセフソン接合が直列ループ214の磁束状態の切り替えをトリガすることに応答して、SFQパルスは蓄積インダクタL
S_2に電流ステップを生じさせる。その結果、出力インダクタL
OUTは、蓄積インダクタL
S_1,L
S_2によりもたらされる電流ステップの各々を積分して、磁束シャトルループ200がDC信号源として機能するように出力電流I
OUTを供給する。その結果、出力電流I
OUTは、同相成分CLK
Iおよび直交位相成分CLK
Qから変換されたDC信号として、回路デバイス(例えば、メモリシステムの周辺デバイス)などに供給され得る。
【0033】
したがって、
図8の例は、SFQパルスを伝播してループ段202,204,206,208の自己リセットを提供可能な磁束シャトルシステム200を示しており、この磁束シャトルシステム200は、負のSFQパルスを使用することなく、磁束シャトルシステム200においてバイアス変換器T
B1,T
B2,T
B3,T
B4の磁束状態をリセットすることができる。なお、磁束シャトルシステム200は、
図2〜7の例に関して上記説明したものと同様に、
図8の例に限定されることを意図したものではない。例えば、初期化システム210は、第4のJTL段208と第1のJTL段202との間に配置されることに限定されず、JTL段202,204,206,208のうちの任意の2つの段の間に配置されてもよい。したがって、磁束シャトルシステム200は、種々の方法で構成することができる。
【0034】
上記説明した構造および機能の特徴を考慮して、本発明の種々の態様による方法は、
図9を参照することでより理解され得る。説明を簡単にするために、
図9の方法は、連続して実行されるものとして図示され説明されているが、本発明は図示された順序に限定されず、本発明によれば、いくつかの態様が異なる順序で生じてもよく、および/またはいくつかの態様が本明細書に説明され図示されたものとは異なる他の態様と同時に生じてもよい。さらに、本発明の一態様による方法を実施するために、全ての図示された特徴が必要とされるわけではない。
【0035】
図9は、JTLシステム(例えば、JTLシステム10)においてユニポーラSFQパルスを伝播する方法250の一例を示す。252において、DCバイアス電流(例えば、DCバイアス電流BIAS)がバイアス変換器(例えば、バイアス変換器T
B1,T
B2)の1次インダクタ(例えば、1次インダクタL
B_1,L
B_3)に供給されて、2次インダクタ(例えば、2次インダクタL
B_2,L
B_4)によりバイアス信号が誘起される。254において、ACクロック信号(例えば、ACクロック信号CLK)が少なくとも1つのクロック変換器(クロック変換器T
1,T
2,T
3,T
4)の各々の1次インダクタ(例えば、1次インダクタL
1_1,L
1_3および1次インダクタL
1_2,L
1_4)に供給される。少なくとも1つのクロック変換器は、JTLシステムの複数のJTL段(例えば、JTL段52,54,56,58)のうちの少なくとも2つを備えるそれぞれ少なくとも1つの直列ループ内のバイアス変換器に関連付けられた2次インダクタと直列に配置された2次インダクタ(例えば、2次インダクタL
2_1,L
2_3および2次インダクタL
2_2,L
2_4)を含み得る。256において、JTLシステムの入力に(例えば、入力信号PLS
INを介して)ユニポーラSFQパルスを供給し、バイアス信号とACクロック信号とに基づいて複数のJTL段に各ユニポーラSFQパルスを伝播することにより、少なくとも1つの直列ループ内の複数のJTL段のうちの1つをセットするとともに、少なくとも1つの直列ループ内の複数のJTL段のうちの連続した他の1つを同時にリセットする。
【0036】
上記で説明したものは例示である。当然ながら、本発明を説明するために構成要素または方法のすべての考えられる組み合わせを記載することは不可能であるが、当業者であれば、本発明の多くのさらなる組み合わせや置換が可能であることを認識し得る。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲を含む本出願の範囲内に含まれるすべてのそのような変更、修正、および変形形態を包含することが意図されている。さらには、本開示または請求項が「1つ」の要素またはその等価物に言及する場合、そのような要素の1つまたは複数を含むと解釈されるべきであり、2つ以上のそのような要素を必須とするものでも除外するものでもない。本明細書で使用される場合、要素を「含む」という用語は、その要素を含むことを意味し、その要素に限定されるものではない。「基づく」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。
本開示に含まれる技術的思想を以下に記載する。
(付記1)
ジョセフソン伝送路(JTL)システムであって、
直列に配置された複数のJTL段と、
ACクロック信号を伝播するように構成された1次インダクタと、前記複数のJTL段のうちの少なくとも2つと共に直列ループに配置された2次インダクタとを含むクロック変換器とを備え、前記クロック変換器は、単一磁束量子(SFQ)パルスを伝播して、前記ACクロック信号の第1の位相に応答して前記複数のJTL段のうちの1つをセットするとともに前記複数のJTL段のうちの他の1つをリセットし、前記第1の位相とは逆の位相である前記ACクロック信号の第2の位相に応答して前記複数のJTL段のそれぞれ1つをリセットするように構成されている、JTLシステム。
(付記2)
前記ACクロック信号は、同相成分と直交位相成分とを含む直交クロック信号であり、前記同相成分と前記直交位相成分とはほぼ90°で位相がずれている、付記1に記載のJTLシステム。
(付記3)
前記複数のJTL段は、少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第1のJTL段と、少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第2のJTL段と、前記少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第3のJTL段と、前記少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第4のJTL段とを含み、前記少なくとも1つの第1のクロック変換器の各々は、前記ACクロック信号の同相成分を伝播するように構成された1次インダクタを含み、前記少なくとも1つの第2のクロック変換器の各々は、前記ACクロック信号の直交位相成分を伝播するように構成された1次インダクタを含む、付記2に記載のJTLシステム。
(付記4)
前記第1のJTL段および前記第2のJTL段は、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第1の位相に応答して、それぞれ前記第1のJTL段および前記第2のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播によってセットされるとともに、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第2の位相に応答して、それぞれ前記第3のJTL段および前記第4のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播に基づいてリセットされ、
前記第3のJTL段および前記第4のJTL段は、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第2の位相に応答して、それぞれ前記第3のJTL段および前記第4のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播によってセットされるとともに、前記ACクロック信号のそれぞれ前記同相成分および前記直交位相成分の前記第1の位相に応答して、それぞれ前記第1のJTL段および前記第2のJTL段を介した前記SFQパルスの伝播に基づいてリセットされる、付記3に記載のJTLシステム。
(付記5)
DCバイアス信号を搬送するように構成された1次インダクタと、前記クロック変換器の2次インダクタと直列に配置されて前記直列ループを形成する2次インダクタとを含むバイアス変換器をさらに備え、
前記DCバイアス信号が前記複数のJTL段に誘導的に供給されて、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第1の位相で前記複数のJTL段のうちの1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つがセットされることにより前記SFQパルスが伝播し、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の前記第2の位相で前記直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの他の1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つがリセットされる、付記1に記載のJTLシステム。
(付記6)
前記バイアス変換器は第1のバイアス変換器であり、前記クロック変換器は、前記ACクロック信号の同相部分に関連付けられた少なくとも1つの第1のクロック変換器であって、前記複数のJTL段のうちの第1部分と直列ループに配置された2次インダクタを含む少なくとも1つの第1のクロック変換器を含み、
前記JTLシステムはさらに、
前記ACクロック信号の直交位相部分に関連付けられた少なくとも1つの第2のクロック変換器であって、前記複数のJTL段のうちの第2部分と直列ループに配置された2次インダクタを含む少なくとも1つの第2のクロック変換器と、
前記DCバイアス信号を伝播するように構成された1次インダクタと、前記第2のクロック変換器の2次インダクタと直列に配置されて前記複数のJTL段のうちの第2部分と前記直列ループを形成する2次インダクタとを含む第2のバイアス変換器と
を備える、付記5に記載のJTLシステム。
(付記7)
前記クロック変換器は、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第1の位相で前記複数のJTL段のうちの1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のうちの当該1つをセットするとともに、負のSFQパルスがなくても、前記SFQパルスが前記ACクロック信号の第2の位相で前記直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの他の1つを伝播することに応答して前記複数のJTL段のそれぞれ1つをリセットする複数の変換器が構成されるように前記ACクロック信号に対して配置されている、付記1に記載のJTLシステム。
(付記8)
前記複数のJTL段の各々は、第1のジョセフソン接合と、第2のジョセフソン接合と、前記第1および第2のジョセフソン接合を相互に接続し且つ前記クロック変換器のそれぞれ1つの2次インダクタに結合されたインダクタとを含み、前記第1および第2のジョセフソン接合と前記インダクタは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)として配置されている、付記1に記載のJTLシステム。
(付記9)
前記複数のJTL段は直列ループに配置されて磁束シャトルを形成し、前記複数のJTL段の各々は少なくとも1つのジョセフソン接合を含み、前記複数のJTL段は、磁束シャトルループの周りに間隔を置いて配置されるとともに、前記ACクロック信号に応答して前記少なくとも1つのジョセフソン接合をそれぞれ順番にトリガして、前記複数のJTL段の各々のジョセフソン接合を介して前記磁束シャトルループの周りの前記複数のJTL段の各々に前記SFQパルスを順番に且つ連続的に伝播させることにより、出力インダクタを介してDC出力信号を供給するように構成されている、付記1に記載のJTLシステム。
(付記10)
前記磁束シャトル内の前記複数のJTL段と直列に配置され、前記磁束シャトル内に前記SFQパルスを導入するように構成された初期化コンポーネントをさらに備える付記9に記載のJTLシステム。
(付記11)
ジョセフソン伝送路(JTL)システムにおいてユニポーラ単一磁束量子(SFQ)パルスを伝播する方法であって、
バイアス変換器の1次インダクタにDCバイアス電流を供給することにより2次インダクタを介してバイアス信号を誘起すること、
少なくとも1つのクロック変換器の各々の1次インダクタにACクロック信号を供給することであって、前記少なくとも1つのクロック変換器の各々は、前記バイアス変換器に関連付けられた前記2次インダクタと直列に配置されて前記JTLシステムの複数のJTL段のうちの少なくとも2つと共に少なくとも1つの直列ループを形成する2次インダクタを含む、前記ACクロック信号を供給すること、
前記JTLシステムの入力にユニポーラSFQパルスを供給することであって、各ユニポーラSFQパルスが前記バイアス信号と前記ACクロック信号とに基づいて前記複数のJTL段を介して伝播されることにより、前記少なくとも1つの直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの1つがセットされるとともに、前記少なくとも1つの直列ループ内の前記複数のJTL段のうちの連続した他の1つが同時にリセットされる、前記ユニポーラSFQパルスを供給すること、
を備える方法。
(付記12)
前記ACクロック信号を供給することは、
前記ACクロック信号の同相成分を供給すること、
前記ACクロック信号の直交位相成分を供給すること、
を含み、前記同相成分と前記直交位相成分とはほぼ90°で位相がずれている、付記11に記載の方法。
(付記13)
前記複数のJTL段は、少なくとも1つの第1のクロック変換器に結合された第1のJTL段と、少なくとも1つの第2のクロック変換器に結合された第2のJTL段と、前記第1のクロック変換器に結合された第3のJTL段と、前記第2のクロック変換器に結合された第4のJTL段とを含み、前記同相成分を供給することは、前記ACクロック信号の同相成分を前記少なくとも1つの第1のクロック変換器の各々に供給することを含み、前記直交位相成分を供給することは、前記ACクロック信号の直交位相成分を前記少なくとも1つの第2のクロック変換器の各々に供給することを含む、付記12に記載の方法。
(付記14)
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第1のJTL段を伝播することに応答して、前記第1のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の同相成分の第1の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第3のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第2のJTL段を伝播することに応答して、前記第2のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の直交位相成分の第1の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第4のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第3のJTL段を伝播することに応答して、前記第3のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の同相成分の第2の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第1のJTL段がリセットされ、
前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つが前記第4のJTL段を伝播することに応答して、前記第4のJTL段がセットされるとともに前記ACクロック信号の直交位相成分の第2の位相と前記バイアス信号とに基づいて前記第2のJTL段がリセットされる、付記13に記載の方法。
(付記15)
前記複数のJTL段は前記直列ループに配置されて磁束シャトルを形成し、前記複数のJTL段の各々は少なくとも1つのジョセフソン接合を含み、前記複数のJTL段は、磁束シャトルループの周りに間隔を置いて配置され、前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つを供給することは、前記複数のJTL段の各々のジョセフソン接合を介して前記磁束シャトルループの周りの前記複数のJTL段の各々に前記ユニポーラSFQパルスのそれぞれ1つを順番に且つ連続的に伝播させることにより、出力インダクタを介してDC出力信号を供給することを含む、付記11に記載の方法。
(付記16)
ジョセフソン伝送路(JTL)システムであって、
第1のJTL段と、第2のJTL段と、第3のJTL段と、第4のJTL段とを備え、
前記第1のJTL段は、少なくとも1つの第1のクロック変換器を介して制御され、前記少なくとも1つの第1のクロック変換器は、ACクロック信号の同相成分を搬送するそれぞれ少なくとも1つの1次インダクタと、前記第1のJTL段と共に第1の直列ループに配置されたそれぞれ少なくとも1つの2次インダクタとを含み、前記第1のJTL段は、SFQパルスが前記同相成分の第1の位相で前記第1のJTL段を伝播することに応答してセットされ、前記SFQパルスが前記第1の位相とは逆の位相である前記同相成分の第2の位相で前記第3のJTL段を伝播することに応答してリセットされ、
前記第2のJTL段は、前記第1のJTL段と直列に配置されるとともに少なくとも1つの第2のクロック変換器を介して制御され、前記少なくとも1つの第2のクロック変換器は、前記ACクロック信号の直交位相成分を搬送するそれぞれ少なくとも1つの1次インダクタと、前記第2のJTL段と共に第2の直列ループに配置されたそれぞれ少なくとも1つの2次インダクタとを含み、前記第2のJTL段は、前記SFQパルスが前記直交位相成分の第1の位相で前記第2のJTL段を伝播することに応答してセットされ、前記SFQパルスが前記第1の位相とは逆の位相である前記直交位相成分の第2の位相で前記第4のJTL段を伝播することに応答してリセットされ、
前記第3のJTL段は、前記第2のJTL段と直列に配置されるとともに、前記第1の直列ループ内に配置されて前記第1のクロック変換器を介して制御され、前記第3のJTL段は、前記SFQパルスが前記同相成分の第2の位相で前記第3のJTL段を伝播することに応答してセットされ、前記SFQパルスが前記同相成分の第1の位相で前記第1のJTL段を伝播することに応答してリセットされ、
前記第4のJTL段は、前記第3のJTL段と直列に配置されるとともに、前記第2の直列ループ内に配置されて前記第2のクロック変換器を介して制御され、前記第4のJTL段は、前記SFQパルスが前記直交位相成分の第2の位相で前記第4のJTL段を伝播することに応答してセットされ、前記SFQパルスが前記直交位相成分の第1の位相で前記第2のJTL段を伝播することに応答してリセットされる、JTLシステム。
(付記17)
DCバイアス信号を搬送するように構成された1次インダクタと、前記第1のクロック変換器の2次インダクタと直列に配置され前記第1の直列ループ内に設けられる2次インダクタとを含む第1のバイアス変換器であって、前記第1のJTL段に前記SFQパルスを伝播するように前記DCバイアス信号が誘導的に供給されることにより前記第1のJTL段がセットされるとともに前記同相成分の第1の位相で前記第3のJTL段がリセットされ、前記第3のJTL段に前記SFQパルスを伝播するように前記DCバイアス信号が誘導的に供給されることにより前記第3のJTL段がセットされるとともに前記同相成分の第2の位相で前記第1のJTL段がリセットされる、前記第1のバイアス変換器と、
前記DCバイアス信号を搬送するように構成された1次インダクタと、前記第2のクロック変換器の2次インダクタと直列に配置され前記第2の直列ループ内に設けられる2次インダクタとを含む第2のバイアス変換器であって、前記第2のJTL段に前記SFQパルスを伝播するように前記DCバイアス信号が誘導的に供給されることにより前記第2のJTL段がセットされるとともに前記直交位相成分の第1の位相で前記第4のJTL段がリセットされ、前記第4のJTL段に前記SFQパルスを伝播するように前記DCバイアス信号が誘導的に供給されることにより前記第4のJTL段がセットされるとともに前記直交位相成分の第2の位相で前記第2のJTL段がリセットされる、前記第2のバイアス変換器と、
をさらに備える付記16に記載のJTLシステム。
(付記18)
前記第1のクロック変換器および前記第2のクロック変換器は、負のSFQパルスがなくても、前記ACクロック信号の同相成分および直交位相成分と前記SFQパルスとに応答して、第1の磁束状態と第2の磁束状態との間で前記第1の直列ループと前記第2の直列ループとを切り替える構成となるように前記ACクロック信号に対して配置される、付記16に記載のJTLシステム。
(付記19)
前記第1のJTL段、前記第2のJTL段、前記第3のJTL段、および前記第4のJTL段の各々は、第1のジョセフソン接合と、第2のジョセフソン接合と、前記第1および第2のジョセフソン接合を相互に接続し且つ前記第1のクロック変換器および前記第2のクロック変換器のそれぞれ1つの2次インダクタに接続されたインダクタとを含み、前記第1および第2のジョセフソン接合と前記インダクタは、超伝導量子干渉デバイス(SQUID)として配置されている、付記16に記載のJTLシステム。
(付記20)
前記第1のJTL段、前記第2のJTL段、前記第3のJTL段、および前記第4のJTL段は直列ループに配置されて磁束シャトルを形成し、
前記第1のJTL段、前記第2のJTL段、前記第3のJTL段、および前記第4のJTL段の各々は少なくとも1つのジョセフソン接合を含み、
前記第1のJTL段、前記第2のJTL段、前記第3のJTL段、および前記第4のJTL段は、磁束シャトルループの周りに間隔を置いて配置されるとともに、前記ACクロック信号に応答して前記少なくとも1つのジョセフソン接合をそれぞれ順番にトリガして、前記第1〜第4のJTL段の各々のジョセフソン接合を介して前記磁束シャトルループの周りの前記第1〜第4のJTL段の各々に前記SFQパルスを順番に且つ連続的に伝播させることにより、出力インダクタを介してDC出力信号を供給するように構成されている、付記16に記載のJTLシステム。