特許第6556988号(P6556988)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6556988買物支援システム、顧客端末、サーバ、買物支援方法、プログラム、及び買物カート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6556988
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】買物支援システム、顧客端末、サーバ、買物支援方法、プログラム、及び買物カート
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20190729BHJP
   G06Q 30/06 20120101ALI20190729BHJP
   A47F 5/00 20060101ALI20190729BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20190729BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   G06Q30/02 380
   G06Q30/06
   A47F5/00 E
   G07G1/01 301D
   G06K7/10 100
【請求項の数】7
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2014-184164(P2014-184164)
(22)【出願日】2014年9月10日
(65)【公開番号】特開2016-57883(P2016-57883A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2017年7月11日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北見 淳
【審査官】 小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/114358(WO,A1)
【文献】 特開2002−304671(JP,A)
【文献】 特開2005−122363(JP,A)
【文献】 関口 実,ユビキタス時代のショッピング情報提供プラツトフォーム,FUJITSU,富士通株式会社,2006年 5月10日,VOL.57 NO.3,第297−301頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
A47F 5/00
G06K 7/10
G07G 1/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に使用される顧客端末と、売り場に設置される売場端末と、サーバとを備える買物支援システムであって、
前記顧客端末は、
前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、
前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る第一読取部と、
表示部と、
前記第一読取部により読み取られた前記商品識別情報を前記サーバに送信し、第一広告情報を前記サーバから受信し、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、
前記売場端末は、
顧客端末識別情報を読み取る読取部と、
前記読取部により読み取られた前記顧客端末識別情報及び売場端末識別情報を前記サーバに送信する制御部と、を備え、
前記サーバは、
前記商品識別情報を含む前記顧客の買物情報を記憶する買物情報記憶部と、
前記商品に関する第二広告情報を記憶する広告情報記憶部と、
前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の前記買物情報に登録する買物処理部と、
前記売場端末から送信された前記顧客端末識別情報及び売場端末識別情報と、前記買物情報記憶部に記憶された前記買物情報と、前記広告情報記憶部に記憶された前記第二広告情報とに基づいて、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた前記第一広告情報を生成し、前記顧客端末に送信する広告処理部と、を備え、
前記広告処理部は、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品のうち、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品を示す前記第一広告情報を生成し、
複数の顧客端末に同一の顧客コードが対応付けられている場合、
前記買物処理部は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記同一の顧客コードに対応する前記顧客の前記買物情報に登録し、
前記広告処理部は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記第一広告情報を生成し、前記複数の顧客端末にそれぞれ送信する
買物支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の買物支援システムであって、
前記広告処理部は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記第一広告情報として、関連商品に関する広告情報、値引き商品に関する広告情報、特売商品に関する広告情報、及び購買情報に基づく広告情報のうちの少なくとも1つを生成する
買物支援システム。
【請求項3】
請求項1に記載の買物支援システムであって、
前記広告処理部は、前記顧客によって使用される1台目の前記買物カートに装着された1台目の前記顧客端末を判別し、前記1台目の前記顧客端末に対する前記第一広告情報を生成して前記1台目の前記顧客端末に送信し、前記顧客によって使用される2台目以降の前記買物カートに装着された2台目以降の前記顧客端末に対する前記第一広告情報の生成及び送信を抑止する
買物支援システム。
【請求項4】
顧客に使用される顧客端末と、売り場に設置される売場端末と、サーバとを備える買物支援システムによる買物支援方法であって、
前記顧客に使用される買物カートに装着された前記顧客端末が、前記顧客の顧客コードを読み取る工程と、
前記顧客端末が、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る工程と、
前記顧客端末が、読み取られた前記商品識別情報を前記サーバに送信する工程と、
前記サーバが、前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、
前記売場端末が、顧客端末識別情報を読み取る工程と、
前記売場端末が、読み取った前記顧客端末識別情報、及び売場端末識別情報を前記サーバに送信する工程と、
前記サーバが、前記売場端末から送信された前記顧客端末識別情報及び前記売場端末識別情報を受信する工程と、
前記サーバが、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、
前記サーバが、前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程と、
前記顧客端末が、前記広告情報を前記サーバから受信する工程と、
前記顧客端末が、受信した前記広告情報を表示する工程と
を含み、
前記広告情報を生成する工程は、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品のうち、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品を示す前記広告情報を生成し、
複数の顧客端末に同一の顧客コードが対応付けられている場合、
前記買物情報に登録する工程は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記同一の顧客コードに対応する前記顧客の前記買物情報に登録し、
前記広告情報を生成する工程は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記広告情報を生成する
買物支援方法。
【請求項5】
顧客に使用される顧客端末、及び売り場に設置される売場端末と通信するサーバであって、
前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、
前記サーバは、
商品の商品識別情報を含む前記顧客の買物情報を記憶する買物情報記憶部と、
前記商品に関する広告情報を記憶する広告情報記憶部と、
前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の前記買物情報に登録する買物処理部と、
前記売場端末から送信された顧客端末識別情報及び売場端末識別情報と、前記買物情報記憶部に記憶された前記買物情報と、前記広告情報記憶部に記憶された前記広告情報とに基づいて、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成し、前記顧客端末に送信する広告処理部と
を備え、
前記広告処理部は、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品のうち、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品を示す前記広告情報を生成し、
複数の顧客端末に同一の顧客コードが対応付けられている場合、
前記買物処理部は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記同一の顧客コードに対応する前記顧客の前記買物情報に登録し、
前記広告処理部は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記広告情報を生成し、前記複数の顧客端末にそれぞれ送信する
サーバ。
【請求項6】
顧客に使用される顧客端末、及び売り場に設置される売場端末と通信するサーバによる買物支援方法であって、
前記サーバが、買物カート内の商品から前記顧客端末により読み取られた商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、
前記サーバが、前記売場端末から送信された顧客端末識別情報及び売場端末識別情報を受信する工程と、
前記サーバが、前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、
前記サーバが、前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程と
を含み、
前記広告情報を生成する工程は、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品のうち、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品を示す前記広告情報を生成し、
複数の顧客端末に同一の顧客コードが対応付けられている場合、
前記買物情報に登録する工程は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記同一の顧客コードに対応する前記顧客の前記買物情報に登録し、
前記広告情報を生成する工程は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記広告情報を生成する
買物支援方法。
【請求項7】
顧客に使用される顧客端末、及び売り場に設置される売場端末と通信するサーバのプログラムであって、
前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、
前記プログラムは、
前記買物カート内の商品から前記顧客端末により読み取られた商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、
前記売場端末から送信された顧客端末識別情報及び売場端末識別情報を受信する工程と、
前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、
前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程と
を前記サーバに実行させ、
前記広告情報を生成する工程は、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品のうち、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品を示す前記広告情報を生成し、
複数の顧客端末に同一の顧客コードが対応付けられている場合、
前記買物情報に登録する工程は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記同一の顧客コードに対応する前記顧客の前記買物情報に登録し、
前記広告情報を生成する工程は、前記顧客端末別に異なる処理によって異なる内容の前記広告情報を生成する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、買物支援システム、顧客端末、サーバ、買物支援方法、プログラム、及び買物カートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケット等の小売業者は、現実の店舗の売場において、おすすめの商品に関する広告等を顧客に対して提示する。また、小売業者は、インターネット上においても、おすすめの商品に関する広告等を掲載する。
【0003】
特許文献1には、売場に設置された棚札端末や広告端末に、データを配信し、表示させる情報表示システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−191815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、顧客が現実の売場でショッピングをしている途中に、個々の顧客に適した広告を提示することができれば、顧客の利便性が向上するとともに小売業者の売上が増加する効果を期待できる。
【0006】
特許文献1の技術では、広告端末に広告が表示されるが、この広告の内容は見せる相手の特性等を考慮したものではない。そのため、個々の顧客の購買行動等を考慮した効果的な広告を提示することができない。
【0007】
そこで、本発明は、現実の売場で、ショッピング中の個々の顧客に対して、より適切な広告を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0009】
上記の課題を解決する本発明の一態様は、顧客に使用される顧客端末と、サーバとを備える買物支援システムであって、前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る第一読取部と、表示部と、前記第一読取部により読み取られた前記商品識別情報を前記サーバに送信し、第一広告情報を前記サーバから受信し、前記表示部に表示させる制御部と、を備え、前記サーバは、前記商品識別情報を含む前記顧客の買物情報を記憶する買物情報記憶部と、前記商品に関する第二広告情報を記憶する広告情報記憶部と、前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の前記買物情報に登録する買物処理部と、前記買物情報記憶部に記憶された前記買物情報と、前記広告情報記憶部に記憶された前記第二広告情報とに基づいて、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた前記第一広告情報を生成し、前記顧客端末に送信する広告処理部と、を備える。
【0010】
前記買物支援システムであって、売場に設置される売場端末を備え、前記売場端末は、顧客端末識別情報を読み取る読取部と、前記読取部により読み取られた前記顧客端末識別情報を前記サーバに送信する制御部と、を備え、前記広告処理部は、前記売場端末から送信された前記顧客端末識別情報が示す前記顧客端末を使用する前記顧客について、当該顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた前記第一広告情報を生成し、前記顧客端末に送信するようにしてもよい。
【0011】
前記買物支援システムであって、同一の前記顧客に使用される前記顧客端末を複数備え、前記広告処理部は、前記複数の顧客端末それぞれに対して異なる内容の前記第一広告情報を生成して送信するようにしてもよい。
【0012】
前記買物支援システムであって、前記買物処理部は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記顧客の前記買物情報に登録し、前記広告処理部は、前記顧客端末別に、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた前記第一広告情報を生成し、前記複数の顧客端末にそれぞれ送信するようにしてもよい。
【0013】
前記買物支援システムであって、前記買物処理部は、前記複数の顧客端末それぞれから受信した前記商品識別情報を、前記顧客端末別に前記顧客の前記買物情報に登録し、前記広告処理部は、前記顧客端末別に異なる処理で、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた前記第一広告情報を生成し、前記複数の顧客端末にそれぞれ送信するようにしてもよい。
【0014】
前記買物支援システムであって、前記売場端末の前記制御部は、売場端末識別情報を前記サーバに送信し、前記広告処理部は、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品以外の商品であって、前記売場端末識別情報が示す前記売場端末が設置されている売場に陳列されている商品を示す前記第一広告情報を生成するようにしてもよい。
【0015】
前記買物支援システムであって、同一の前記顧客に使用される前記顧客端末を複数備え、前記広告処理部は、前記複数の顧客端末の一部の顧客端末に対しては前記第一広告情報を送信し、前記複数の顧客端末の一部の顧客端末に対しては前記第一広告情報の送信を抑止するようにしてもよい。
【0016】
上記の課題を解決する本発明の他の態様は、顧客に使用される顧客端末と、サーバとを備える買物支援システムを用いた買物支援方法であって、前記顧客端末が装着された、前記顧客に使用される買物カートを用意する工程と、前記顧客端末が、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る工程と、前記顧客端末が、読み取られた前記商品識別情報を前記サーバに送信する工程と、前記サーバが、前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、前記サーバが、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、前記サーバが、前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程と、前記顧客端末が、前記広告情報を前記サーバから受信する工程と、前記顧客端末が、受信した前記広告情報表示する工程とを含む。
【0017】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末であって、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る第一読取部と、表示部と、前記第一読取部により読み取られた前記商品識別情報をサーバに送信し、前記商品識別情報が示す購入予定商品に応じた広告情報を前記サーバから受信し、前記表示部に表示させる制御部とを備える。
【0018】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末を用いた買物支援方法であって、前記顧客端末が装着された、前記顧客に使用される買物カートを用意する工程と、前記顧客端末が、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る工程と、前記顧客端末が、読み取られた前記商品識別情報をサーバに送信する工程と、前記顧客端末が、前記商品識別情報が示す購入予定商品に応じた広告情報を前記サーバから受信する工程と、前記顧客端末が、受信した前記広告情報を表示する工程とを含む。
【0019】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末のプログラムであって、前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、前記プログラムは、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る工程と、読み取られた前記商品識別情報をサーバに送信する工程と、前記商品識別情報が示す購入予定商品に応じた広告情報を前記サーバから受信する工程と、受信した前記広告情報を表示する工程とを前記顧客端末に実行させる。
【0020】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末と通信するサーバであって、前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、前記サーバは、商品の商品識別情報を含む前記顧客の買物情報を記憶する買物情報記憶部と、前記商品に関する広告情報を記憶する広告情報記憶部と、前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の前記買物情報に登録する買物処理部と、前記買物情報記憶部に記憶された前記買物情報と、前記広告情報記憶部に記憶された前記広告情報とに基づいて、前記顧客の前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成し、前記顧客端末に送信する広告処理部とを備える。
【0021】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末と通信するサーバを用い買物支援方法であって、前記顧客端末が装着された、前記顧客に使用される買物カートを用意する工程と、前記サーバが、前記買物カート内の商品から前記顧客端末により読み取られた前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、前記サーバが、前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、前記サーバが、前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程とを含む。
【0022】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される顧客端末と通信するサーバのプログラムであって、前記顧客端末は、前記顧客に使用される買物カートに装着されて使用され、前記プログラムは、前記買物カート内の商品から前記顧客端末により読み取られた前記商品識別情報を前記顧客端末から受信して、前記顧客の買物情報に登録する工程と、前記買物情報に含まれる前記商品識別情報が示す商品に応じた広告情報を生成する工程と、前記広告情報を前記顧客端末に送信する工程とを前記サーバに実行させる。
【0023】
上記の課題を解決する本発明のさらに他の態様は、顧客に使用される買物カートであって、前記顧客に使用される顧客端末が装着されており、前記顧客端末は、前記買物カート内の商品から、商品識別情報を読み取る第一読取部と、表示部と、前記第一読取部により読み取られた前記商品識別情報をサーバに送信し、前記商品識別情報が示す購入予定商品に応じた広告情報を前記サーバから受信し、前記表示部に表示させる制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、現実の売場で、ショッピング中の個々の顧客に対して、より適切な広告を提示することができる。
【0025】
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態に係る買物支援システムの構成例を示すシステム構成図である。
図2】買物カートの構成例を示す図である。
図3】顧客端末、サーバ、及び売場端末の構成例を示すブロック図である。
図4】顧客端末情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図5】売場端末情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図6】商品情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図7】買物情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図8】広告情報のデータ構造の一例を説明する図である。
図9】顧客端末を実現するハードウェアの構成例を示すブロック図である。
図10】サーバを実現するハードウェアの構成例を示すブロック図である。
図11】顧客端末の利用登録処理の一例を示すフローチャートである。
図12】サーバの利用登録処理の一例を示すフローチャートである。
図13】顧客端末の読取処理の一例を示すフローチャートである。
図14】顧客端末の広告処理の一例を示すフローチャートである。
図15】売場端末の読取処理の一例を示すフローチャートである。
図16】サーバの買物処理及び広告処理の一例を示すフローチャートである。
図17】サーバの広告処理の一例を示すフローチャートである。
図18】顧客端末に表示される画面の一例を示す図である。
図19】顧客端末に表示される画面の他の例を示す図である。
図20】顧客端末に表示される画面のさらに他の例を示す図である。
図21】サーバの買物処理及び広告処理の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施形態に係る買物支援システムの構成例を示すシステム構成図である。
【0029】
買物支援システム1は、例えばスーパーマーケット等の現実の小売店舗内に構築される。また、販売される商品は、タグID(ID:Identifier)や商品コード等の情報を読み取り可能に記憶した無線タグが付され、陳列棚などに並べられる。タグIDと商品は、データベースシステム等により関連付けられて管理される。また、顧客は、ショッピングをするに当たって、事前に会員登録がされる。小売店舗は、会員番号等の顧客コードを読み取り可能に記録した会員カード(例えば接触型ICカードや非接触型ICカード)を顧客に発行する。顧客情報は、データベースシステム等により管理される。また、顧客は、買物カートCに購入予定の商品Iを入れ、ショッピングを終了する際には、所定の場所に設けられたレジスター等により、購入手続(決済)を行う。
【0030】
無線タグと無線通信により情報をやりとりする技術としては、例えば、RFID(Radio Frequency IDentifier)を使用することができる。本実施形態では、無線タグとしてのRFタグと、RFタグに対して情報を読み書きするリーダ/ライタとを用いるものとする。もちろん、無線タグと無線通信により情報をやりとりできれば、他の技術を用いてもよい。
【0031】
買物支援システム1は、顧客端末10と、サーバ20と、売場端末30とを備える。顧客端末10は、例えばLAN(Local Area Network)等の通信網Nに、無線で接続される。サーバ20、及び売場端末30は、通信網Nに、無線又は有線で接続される。サーバ20は、顧客端末10及び売場端末30と、通信網Nを介して通信することができる。なお、サーバ20は、通信網Nが接続されるインターネットや専用回線などを介して、小売店舗外のデータセンターなどに設置されてもよい。また、顧客端末10が装着された買物カートCは複数存在してもよいし、売場端末30も複数存在してもよい。
【0032】
顧客端末10の概要は次のとおりである。顧客端末10は、買物カートCに装着される。また、顧客端末10には、売場端末30により読取可能な、タグID等の顧客端末を識別する情報を格納した無線タグ40が付されている。また、顧客端末10は、所定のタイミング(例えば、周期的に、又は指定時刻になど)で、少なくとも買物カートC内の各商品Iに付されている無線タグから、タグID等の商品を識別する情報を読み取り、サーバ20に送信する。また、顧客端末10は、サーバ20から商品Iの合計金額等を含む明細情報を受信し、表示する。また、顧客端末10は、サーバ20から広告情報を受信し、表示する。
【0033】
図2は、買物カートの構成例を示す図である。図2は、買物カートCを側面から見た図である。
【0034】
図2の例では、顧客端末10は、買物カートCのハンドルに装着されている。また、顧客端末10は、少なくとも買物カートC内から無線タグを検出可能な通信範囲A1(破線で示す)が設定されるように、所定の姿勢でハンドルに固定されている。
【0035】
また、図2の例では、顧客端末10の外面に、無線タグ40が設けられている。上述したように無線タグ40には、タグID等の顧客端末を識別する情報が格納されている。後述するように、売場端末30は、リーダの通信範囲A2に無線タグ40が入っている場合に、情報を読み取り、顧客端末10(及び買物カートC)の存在を検出することができる。
【0036】
もちろん、買物カートCの形状や構造、顧客端末10の形状や配置は、顧客端末10が少なくとも買物カートC内の商品を読み取ることができれば、図2に示した例に限られない。買物カートCは、買物カゴを置くことができる構造とし、顧客端末10は、買物カートCに置かれた買物カゴ内の無線タグを検出するようにしてもよい。また、無線タグ40を設ける場所は、顧客端末10でなく、買物カートCであってもよい。
【0037】
図1の説明に戻る。サーバ20の概要は次のとおりである。サーバ20は、顧客それぞれの購入予定商品(すなわち、買物カートC内の商品)を管理する。サーバ20は、顧客端末10からタグID等の商品を識別する情報を受信し、受信した情報に基づいて、当該顧客端末10を使用している顧客の購入予定商品のリストを更新する。また、サーバ20は、更新した購入予定商品のリストに基づいて、購入予定商品の合計金額を算出し、合計金額を含む明細情報を顧客端末10に送信する。また、サーバ20は、購入予定商品のリストに基づいて、広告情報を生成し、顧客端末10に送信する。
【0038】
また、サーバ20は、売場端末30から、顧客端末10を識別する情報を含む読取情報受信し、当該顧客端末10を使用する顧客の購入予定商品のリストに基づいて、広告情報を生成し、顧客端末10に送信する。
【0039】
売場端末30の概要は次のとおりである。売場端末30は、商品が陳列される売場に設置される。売場端末20は、売場単位で、例えば、商品の陳列棚ごとや、商品の種類(野菜類、肉類など)ごとに、設置される。売場端末30は、無線タグから情報を読み取るリーダ(図示せず)を備える。図2で示したように、リーダは、所定の通信範囲A2に無線タグ40が入っている場合に、情報を読み取り、顧客端末10(及び買物カートC)の存在を検出することができる。また、売場端末30は、読み取ったタグID等の顧客端末10を識別する情報を含む読取情報を、サーバ20に送信する。
【0040】
図3は、顧客端末、サーバ、及び売場端末の構成例を示すブロック図である。
【0041】
顧客端末10は、第一読取部11と、第二読取部12と、表示部13と、入力部14と、通信部15と、制御部16とを備える。
【0042】
第一読取部11は、少なくとも買物カートC内の商品に付された無線タグから情報を読み取ったり、無線タグに情報を書き込んだりする。すなわち、第一読取部11は、商品が存在しないこと、及び、1つ以上の商品の存在を検出することができる。
【0043】
第二読取部12は、顧客端末10に対して挿入された又は顧客端末10に対して近付けられた会員カードから、会員番号等の顧客コードを読み取る。
【0044】
表示部13は、操作画面を表示する。入力部14は、顧客等の操作の入力を受け付ける。通信部15は、無線で通信網Nに接続し、通信網Nを介して情報を送受信する。
【0045】
制御部16は、顧客端末10全体を統括的に制御する。制御部16が実行する処理についてはフローチャートを用いて後に詳述するが、例えば、制御部16は、第二読取部12に顧客コードを読み取らせ、読み取った顧客コードを含む利用開始通知を、通信部15によりサーバ20に送信する。また、例えば、制御部16は、所定のタイミング(例えば、周期的に、又は指定時刻になど)で、第一読取部11に商品からタグIDを読み取らせ、読み取ったタグIDを含む読取情報を通信部15によりサーバ20に送信する。また、例えば、制御部16は、通信部15によりサーバ20から購入予定商品の一覧や合計金額等を含む明細情報を受信して、受信した明細情報に基づいて画面を生成し、表示部13に出力して表示させる。また、例えば、制御部16は、通信部15によりサーバ20から広告情報を受信して、受信した広告情報に基づいて画面を生成し、表示部13に出力して表示させる。
【0046】
サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。
【0047】
通信部21は、有線又は無線で通信網Nに接続し、通信網Nを介して情報を送受信する。
【0048】
記憶部22は、サーバ20が使用する各種情報を格納する。記憶部22は、顧客情報DB(DB:Database)220と、顧客端末情報DB221と、売場端末情報DB222と、商品情報DB223と、買物情報DB224と、広告情報DB225と、購買情報DB226とを格納する。
【0049】
顧客情報DB220は、顧客情報を格納する。顧客情報は、事前の会員登録により登録される。顧客情報は、例えば、顧客の識別子である顧客コード、当該顧客の氏名、当該顧客の住所等を含む。なお、顧客情報DB220のデータ構造や顧客情報の内容は、顧客に関する情報を管理できるのであれば、上述したものに限られない。
【0050】
顧客端末情報DB221は、顧客端末10に関する顧客端末情報を格納する。顧客端末情報は、例えば図4(顧客端末情報のデータ構造の一例を説明する図)に示すように、顧客端末の識別子である顧客端末ID2211、当該顧客端末に付された無線タグ40に記録されているタグID2212、当該顧客端末を使用している顧客の顧客コード2213等を含む。顧客端末ID2211には、小売店舗で使用される顧客端末10に割り振られた顧客端末IDが事前に登録される。タグID2212には、当該顧客端末10に付された無線タグ40に記録されているタグIDが事前に登録される。顧客端末情報DB221により、顧客端末10を使用している顧客が管理される。なお、顧客端末情報DB221のデータ構造や顧客端末情報の内容は、顧客端末10に関する情報を管理できるのであれば、図4に示したものに限られない。本実施形態では、顧客端末10それぞれに、タグID及び顧客端末IDが関連付けられており、タグID及び顧客端末IDのいずれも顧客端末10の識別情報であると言える。
【0051】
売場端末情報DB222は、売場端末30に関する売場端末情報を格納する。売場端末情報は、例えば図5(売場端末情報のデータ構造の一例を説明する図)に示すように、売場端末の識別子である売場端末ID2221、当該売場端末が設置されている売場を示す売場コード2222等を含む。売場端末ID2221には、小売店舗で使用される売場端末30に割り振られた売場端末IDが事前に登録される。売場コード2222には、売場端末30が設置されている売場を示す売場コードが事前に登録される。売場端末情報DB222により、売場端末30の設置場所等が管理される。なお、売場端末情報DB222のデータ構造や売場端末情報の内容は、売場端末30に関する情報を管理できるのであれば、図5に示したものに限られない。
【0052】
商品情報DB223は、商品情報を格納する。商品情報は、例えば図6(商品情報のデータ構造の一例を説明する図)に示すように、商品の識別子である商品コード2231、当該商品に付された無線タグに記録されているタグID2232、当該商品の商品名2233、当該商品の価格2234、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2235、当該商品の読取フラグ2236等を含む。読取フラグ2236は、顧客端末10により読み取られた(買物カートCに入っていると推定される)場合に「有効」が設定され、顧客端末10により読み取られていない(買物カートCに入っていない、すなわち陳列されていると推定される)場合に「無効」が設定される。なお、本実施形態では、商品それぞれに、タグID及び商品コードが関連付けられており、タグID及び商品コードのいずれも商品の識別情報であると言える。商品情報は、小売店舗で販売されている商品について事前に登録される。読取フラグ2236には、初期値として「無効」が設定される。なお、商品情報DB223のデータ構造や商品情報の内容は、商品に関する情報を管理できるのであれば、図6に示したものに限られない。
【0053】
買物情報DB224は、顧客が購入予定の商品に関する買物情報を格納する。買物情報は、例えば図7(買物情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、顧客コード2241、当該顧客の購入予定の商品の合計金額2242、当該合計金額を構成する各商品の商品コード2243、当該商品の商品名2244、当該商品の価格2245、当該商品を読み取った顧客端末10(当該商品が入れられている買物カートCに装着された顧客端末10)の顧客端末ID2246等を含む。なお、買物情報DB224のデータ構造や買物情報の内容は、顧客の購入予定の商品に関する情報を管理できるのであれば、図7に示したものに限られない。
【0054】
広告情報DB225は、各商品に関する各種の広告情報を格納する。広告情報は、例えば図8(広告情報のデータ構造の一例を示す図)に示すように、商品の商品コード2251、当該商品が陳列されている売場を示す売場コード2252、当該商品に関連する商品の関連商品コード2253、当該商品の値引き情報2254、当該商品の特売情報2255等を含む。関連商品コード2253は、商品コード2251が示す商品に関連して販売を促進したい関連商品(例えば、食パンに関連してジャム)等の商品コードが登録される。値引き情報2254は、商品コード2251が示す商品について、値引き商品であるか否か、値引き商品である場合にはその値引き率、等が登録される。特売情報2255は、商品コード2251が示す商品について、特売商品(販売促進をする商品)であるか否か、特売商品である場合にはその値引き率、等が登録される。本実施系形態では、商品が同時に値引き商品及び特売商品として扱われることはないものとする。広告情報は、小売店舗で販売されている商品について事前に登録される。広告情報DB225により、各商品に関する広告内容を抽出することができる。なお、広告情報DB225のデータ構造や広告情報の内容は、商品に関する広告内容を抽出できるのであれば、図8に示したものに限られない。
【0055】
図3の説明に戻る。購買情報DB226は、顧客の購買情報を格納する。購買情報は、例えば、日時、顧客の顧客コード、当該顧客が購入した商品の商品コード、当該商品の価格等を含む。購買情報は、例えば、レジスターで顧客の商品の購入手続(決済)が行われた際に登録される。なお、購買情報DB226のデータ構造や購買情報の内容は、顧客の購買情報を管理できるのであれば、上述したものに限られない。
【0056】
制御部23は、サーバ20全体を統括的に制御する。制御部23は、利用登録処理部230と、買物処理部231と、広告処理部232とを備える。利用登録処理部230、買物処理部231、及び広告処理部232が実行する処理についてはフローチャートを用いて後に詳述するが、概要は下記のとおりである。
【0057】
利用登録処理部230は、顧客端末10についての顧客の利用登録を受け付ける。例えば、利用登録処理部230は、通信部21により顧客端末10から、顧客コードを含む利用開始通知を受信して、顧客端末情報DB221に登録する。
【0058】
買物処理部231は、顧客の購入予定商品の管理や合計金額の算出を行う。例えば、買物処理部231は、所定のタイミング(例えば、周期的に、又は指定時刻になど)で、通信部21により顧客端末10から読み取られた商品のタグIDを受信して、タグIDに対応する商品に関する情報を買物情報DB224に登録する。また、例えば、買物処理部231は、買物情報DB224に登録されている商品の合計金額を求め、通信部21により顧客端末10に送信する。
【0059】
広告処理部232は、顧客の購入予定商品又は購買情報に応じた広告情報の生成及び通知を行う。例えば、広告処理部232は、買物処理部231により買物情報が更新されると、当該買物情報に基づいて広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信する。また、例えば、広告処理部232は、通信部21により売場端末30から読み取られた顧客端末10のタグIDを受信すると、タグIDに対応する顧客端末10を使用している顧客の買物情報に基づいて、広告情報DB225から広告内容を抽出して広告情報を生成し、通信部21により顧客端末10に送信する。
【0060】
売場端末30は、読取部31と、通信部32と、制御部33とを備える。
【0061】
読取部31は、顧客端末10に設けられた無線タグ40から情報を読み取ったり、無線タグ40に情報を書き込んだりする。通信部32は、有線又は無線で通信網Nに接続し、通信網Nを介して情報を送受信する。
【0062】
制御部33は、売場端末30全体を統括的に制御する。制御部33が実行する処理についてはフローチャートを用いて後に詳述するが、例えば、制御部33は、無線タグ40から顧客端末10のタグIDを読取部31に読み取らせ、通信部32によりサーバ20に送信する。
【0063】
上述した顧客端末10は、例えば図9(顧客端末を実現するハードウェアの構成例を示すブロック図)に示すようなコンピュータ80により実現することができる。
【0064】
コンピュータ80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置81と、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置82と、フラッシュROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置83と、通信回線と接続する通信I/F(I/F:インターフェイス)84と、タッチパネルやハードウェアスイッチなどの入力装置85と、液晶ディスプレイなどの表示装置86と、スピーカ87と、RFタグ等の無線タグに対する情報の読み書きを行う第一リーダ/ライタ88と、ICチップ等に対する情報の読み書きを行う第二リーダ/ライタ89とを備える。
【0065】
コンピュータ80が顧客端末10として機能する場合、第一読取部11、第二読取部12、表示部13、入力部14、及び通信部15は、それぞれ、例えば、第一リーダ/ライタ88、第二リーダ/ライタ89、表示装置86、入力装置85、及び通信I/F84により実現される。制御部16は、例えば、演算装置81と、主記憶装置82及び補助記憶装置83の少なくとも一方とにより実現される。すなわち、制御部16の処理や機能は、例えば、演算装置81が、補助記憶装置83に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置82にロードして実行することで実現できる。上記の所定のプログラムは、例えば、通信ネットワーク上のコンピュータにダウンロード可能な状態で格納したり、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、顧客端末10にインストールすることができる。
【0066】
上述したサーバ20は、例えば図10(サーバを実現するハードウェアの構成例を示すブロック図)に示すようなコンピュータ90により実現することができる。
【0067】
コンピュータ90は、例えば、CPU等の演算装置91と、RAM等の主記憶装置92と、フラッシュROMやHDD等の補助記憶装置93と、通信回線と接続する通信I/F94と、キーボードやマウスなどの入力装置95と、液晶ディスプレイなどの表示装置96と、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に対する情報の読み書きを行うリーダ/ライタ97と、USB(Universal Serial Bus)等により外部機器と接続する外部I/F98とを備える。
【0068】
コンピュータ90がサーバ20として機能する場合、通信部21は、例えば通信I/F94により実現される。制御部23は、例えば、演算装置91と、主記憶装置92及び補助記憶装置93の少なくとも一方とにより実現される。すなわち、制御部23の処理や機能は、例えば、演算装置91が、補助記憶装置93に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置92にロードして実行することで実現できる。記憶部22は、例えば、主記憶装置92又は補助記憶装置93により実現できる。記憶部22の一部又は全部は、例えば、通信I/F94を介して接続される通信ネットワーク上のストレージ等により実現してもよい。上記の所定のプログラムは、例えば、通信ネットワーク上のコンピュータにダウンロード可能な状態で格納したり、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、サーバ20にインストールすることができる。
【0069】
上述した売場端末30は、例えばコンピュータ80(図9)により実現することができる。なお、入力装置85、表示装置86、スピーカ87、第二リーダ/ライタ89等は省略してもよい。
【0070】
コンピュータ80が売場端末30として機能する場合、読取部31、及び通信部32は、それぞれ、例えば、第一リーダ/ライタ88、及び通信I/F84により実現される。制御部33は、例えば、演算装置81と、主記憶装置82及び補助記憶装置83の少なくとも一方とにより実現される。すなわち、制御部33の処理や機能は、例えば、演算装置81が、補助記憶装置83に記憶されている所定のプログラムを主記憶装置82にロードして実行することで実現できる。上記の所定のプログラムは、例えば、通信ネットワーク上のコンピュータにダウンロード可能な状態で格納したり、DVDなどの持ち運び可能な記憶媒体に格納したりすることで流通させ、売場端末30にインストールすることができる。
【0071】
次に、利用登録に関する顧客端末10及びサーバ20の動作について説明する。
【0072】
図11は、顧客端末の利用登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0073】
ここで、顧客端末10が起動された後に表示される画面について説明する。制御部16は、例えば、図18(顧客端末に表示される画面の一例を示す図)に示すような画面500を出力する。画面500は、メッセージ欄510と、操作選択欄520と、情報欄530とを含む。メッセージ欄510には、顧客等の操作者に対するメッセージが表示される。操作選択欄520には、操作を入力するためのアイコンが表示される。図18では、各操作に対応したアイコンが選択可能に表示されている。情報欄530には、サーバ20から送信された明細情報、広告情報等に応じた内容が表示される。
【0074】
まず、制御部16は、入力部14を介して、顧客端末10の利用を開始する所定操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。所定操作は、例えば、図18に示す操作選択欄520に表示された「利用開始」アイコンの選択である。所定操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS10でN)、制御部16は、再びステップS10の処理を行う。
【0075】
所定操作を受け付けたと判定した場合(ステップS10でY)、制御部16は、第二読取部12により、顧客端末10に対して挿入された又は顧客端末10に対して近付けられた会員カードから、会員番号等の顧客コードを読み取る(ステップS11)。それから、制御部16は、予め補助記憶装置83等に記憶されている顧客端末10の顧客端末IDと、ステップS11で読み取った顧客コードとを含む利用開始通知を、通信部15によりサーバ20に送信する(ステップS12)。
【0076】
それから、制御部16は、ステップS12で送信した利用開始通知に対する結果を、通信部15によりサーバ20から受信する(ステップS13)。利用開始通知に対する結果は、例えば、成功、又は失敗を示す。それから、制御部16は、ステップS13で受信した結果の内容に応じた画面を生成し、表示部13に出力して表示させる(ステップS14)。ステップS14の処理後、制御部16は、再びステップS10の処理を実行する。なお、制御部16、結果が「成功」である場合、ステップS11で読み取った顧客コードを、補助記憶装置83等に保持しておく。
【0077】
ステップS14では、例えば、結果が「成功」である場合、制御部16は、顧客端末10の利用が可能であることを示すメッセージをメッセージ欄510に表示した画面500を出力する。例えば、結果が「失敗」である場合、制御部16は、顧客端末10の利用が許可されないことを示すメッセージをメッセージ欄510に表示した画面500を出力する。
【0078】
図12は、サーバの利用登録処理の一例を示すフローチャートである。
【0079】
まず、利用登録処理部230は、利用開始通知をいずれかの顧客端末10から通信部21により受信したか否かを判定する(ステップS20)。利用開始通知を受信していないと判定した場合(ステップS20でN)、利用登録処理部230は、再びステップS20の処理を行う。
【0080】
利用開始通知を受信したと判定した場合(ステップS20でY)、利用登録処理部230は、顧客情報DB220を参照して、ステップS20で受信した利用開始通知に含まれる顧客コードを、各顧客情報の顧客コードと照合する(ステップS21)。また、利用登録処理部230は、照合の結果、利用開始通知に含まれる顧客コードが顧客情報DB220に登録されているか否か(照合に成功したか否か)を判定する(ステップS22)。
【0081】
照合に成功したと判定した場合(ステップS22でY)、利用登録処理部230は、利用開始通知に含まれる顧客端末IDが含まれる顧客端末情報の顧客コード2213に、当該利用開始通知に含まれる顧客コードを登録する(ステップS23)。なお、利用登録処理部230は、利用開始通知に含まれる顧客コードを、顧客コード2241として、買物情報DB224に登録する。また、利用登録処理部230は、「成功」を示す結果を、ステップS20で受信した利用開始通知に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS24)。ステップS24の処理後、利用登録処理部230は、再びステップS20の処理を実行する。
【0082】
照合に失敗したと判定した場合(ステップS22でN)、利用登録処理部230は、「失敗」を示す結果を、ステップS20で受信した利用開始通知に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS25)。ステップS25の処理後、利用登録処理部230は、再びステップS20の処理を実行する。
【0083】
図11及び図12に示す顧客端末10及びサーバ20の動作により、各顧客端末10の利用者を登録することができる。
【0084】
次に、顧客のショッピング中の顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の動作について説明する。上述のように利用登録がされた後、顧客は、買物カートCを移動させながら、買物カートC内に購入予定の商品を入れていく。
【0085】
図13は、顧客端末の読取処理の一例を示すフローチャートである。
【0086】
まず、制御部16は、顧客端末10が利用開始済みであるか否かを判定する(ステップS30)。制御部16は、例えば、ステップS13〜S14(図11)において、顧客コードが保持されている場合に、利用開始済みであると判定する。利用開始済みでないと判定した場合(ステップS30でN)、制御部16は、再びステップS30の処理を行う。
【0087】
利用開始済みであると判定した場合(ステップS30でY)、制御部16は、第一読取部11により各商品の無線タグからタグIDを読み取る(ステップS31)。ステップS31では、0個、又は1個以上のタグIDを読み取ることができるものとする。また、制御部16は、顧客端末10の顧客端末IDと、ステップS31で読み取ったタグIDとを含む読取情報を、通信部15によりサーバ20に送信する(ステップS32)。ステップS32では、タグIDが0個の場合は、顧客端末IDと、タグIDが0個であることを示す情報とを含む読取情報を送信するものとする。
【0088】
それから、制御部16は、明細情報を通信部15によりサーバ20から受信する(ステップS33)。明細情報は、購入予定商品の一覧(商品名、価格)、合計金額、購入予定商品の点数、顧客ID等を含む。なお、制御部16、少なくとも最後にステップS33で受信した明細情報を補助記憶装置83等に保持しておく。
【0089】
また、制御部16は、ステップS33で受信した明細情報に基づいて画面を生成し、表示部13に出力して表示させる(ステップS34)。ステップS34の処理後、制御部16は、再びステップS30の処理を実行する。
【0090】
ステップS34では、制御部16は、例えば、図19(顧客端末に表示される画面の他の例を示す図)に示すような画面500を出力する。画面500の構成は、図18と基本的に同様である。図19では、メッセージ欄510には、ショッピング中であることを示すメッセージが表示されている。また、情報欄530には、購入予定商品の一覧(商品名、価格)、合計金額、購入予定商品の点数、顧客ID等が表示されている。なお、制御部16は、情報欄530に、購入予定商品の一覧等の情報を、入力部14を介した操作によりスクロール可能に表示してもよい。
【0091】
図14は、顧客端末の広告処理の一例を示すフローチャートである。
【0092】
まず、制御部16は、顧客端末10が利用開始済みであるか否かを判定する(ステップS40)。利用開始済みでないと判定した場合(ステップS40でN)、制御部16は、再びステップS40の処理を行う。
【0093】
利用開始済みであると判定した場合(ステップS40でY)、制御部16は、広告情報を通信部15によりサーバ20から受信したか否かを判定する(ステップS41)。広告情報を受信していないと判定した場合(ステップS41でN)、制御部16は、再びステップS40の処理を実行する。
【0094】
本実施形態の広告情報には、下記の4種類の広告内容のいずれかが含まれる。
(1)購入予定商品に関連する商品についての広告
(2)購入予定商品に含まれていない値引き商品についての広告
(3)購入予定商品に含まれていない特売商品についての広告
(4)その他のおすすめ商品
もちろん、他の種類の広告内容が含まれてもよい。
【0095】
広告情報を受信したと判定した場合(ステップS41でY)、制御部16は、ステップS41で受信した広告情報に基づいて画面を生成し、表示部13に出力して表示させる(ステップS42)。なお、制御部16、少なくとも最後にステップS41で受信した広告情報を補助記憶装置83等に保持しておく。ステップS42の処理後、制御部16は、再びステップS40の処理を実行する。
【0096】
ステップS42では、制御部16は、例えば、図20(顧客端末に表示される画面のさらに他の例を示す図)に示すような画面500を出力する。画面500の構成は、図18と基本的に同様である。図20では、メッセージ欄510には、ショッピング中であることを示すメッセージが表示されている。また、情報欄530には、広告に係る商品の一覧が表示されている。図20の例では、情報欄530には、上述の広告(1)に相当する「おすすめ関連商品」と、上述の広告(2)に相当する「おすすめ値引き商品」と、上述の広告(3)に相当する「おすすめ特売商品」と、上述の広告(4)に相当する「その他おすすめ関連商品」とが表示されている。なお、制御部16は、情報欄530に、広告に係る商品の一覧等の情報を、入力部14を介した操作によりスクロール可能に表示してもよい。
【0097】
操作選択欄520に表示された「明細/広告」アイコンが選択される度に、制御部16は、補助記憶装置83等に保持されている明細情報と広告情報に基づいて、購入予定商品の一覧の情報(図19)と広告に係る商品の一覧(図20)を交互に切り替えて情報欄530に表示する。
【0098】
図15は、売場端末の読取処理の一例を示すフローチャートである。
【0099】
まず、制御部33は、読取部31によりタグIDを読み取る(ステップS50)。ステップS50では、所定の通信範囲A2(図2)内の無線タグからタグIDを読み取る。従って、読み取られるタグIDには、1つ以上の顧客端末10に付された無線タグ40に記録されているタグIDと、1つ以上の買物カートC内の商品Iに付された無線タグに記録されているタグIDとの少なくとも一方が含まれている。
【0100】
それから、制御部33は、ステップS31で読み取ったタグIDに、顧客端末10のタグIDが含まれているか否か、すなわち買物カートCがあるか否かを判定する(ステップS51)。本実施形態では、商品に付されるタグIDと顧客端末10に付されるタグIDとは、商品と顧客端末10とを区別できるように、例えばコード体系が異なっていたり、コードの数値範囲が異なったりしているものとする。読み取ったタグIDに、顧客端末10のタグIDが含まれていないと判定した場合(ステップS51でN)、制御部33は、再びステップS50の処理を実行する。
【0101】
読み取ったタグIDに、顧客端末10のタグIDが1つ以上含まれていると判定した場合(ステップS51でY)、制御部33は、予め補助記憶装置83等に記憶されている売場端末30の売場端末IDと、ステップS50で読み取った1つ以上の顧客端末10のタグIDとを含む読取情報を、通信部32によりサーバ20に送信する(ステップS52)。そして、制御部33は、再びステップS50の処理を実行する。
【0102】
図16は、サーバの買物処理及び広告処理の一例を示すフローチャートである。
【0103】
まず、買物処理部231は、読取情報をいずれかの顧客端末10から通信部21により受信したか否かを判定する(ステップS60)。顧客端末10から読取情報を受信していないと判定した場合(ステップS60でN)、買物処理部231は、再びステップS60の処理を行う。
【0104】
顧客端末10から読取情報を受信したと判定した場合(ステップS60でY)、買物処理部231は、買物情報を更新する(ステップS61)。
【0105】
具体的には、買物処理部231は、顧客端末情報DB221を参照して、受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた顧客コードを抽出する。また、買物処理部231は、買物情報DB224を参照して、抽出した顧客コードが含まれる買物情報を特定する。また、買物処理部231は、当該特定した買物情報に登録されている商品コード2243のうち、受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた商品コード2243のリストを抽出する。また、買物処理部231は、商品情報DB223を参照して、受信した読取情報に含まれるタグIDに関連付けられた商品コード2231を抽出する。なお、買物処理部231は、受信した読取情報に含まれるタグIDを含む商品情報を発見できない場合は、当該タグIDは無視する。
【0106】
そして、買物処理部231は、読取情報に基づいて商品情報から抽出した商品コードのリストと、買物情報から抽出した商品コードのリストとを照合することにより、差分を求め、追加された商品コードと、消失した商品コードとを特定する。すなわち、買物処理部231は、受信した読取情報に含まれ、かつ、買物情報に含まれていない商品を、追加された商品と判定する。一方、買物処理部231は、受信した読取情報に含まれておらず、かつ、買物情報に含まれている商品を、消失した商品(陳列棚に戻された商品)と判定する。
【0107】
それから、買物処理部231は、上述の照合結果に基づいて、追加された商品がある場合には、追加された商品ごとに、商品追加処理を行う。すなわち、買物処理部231は、追加商品の商品コードが登録されている商品情報を参照し、読取フラグ2236を「有効」に設定する。また、買物処理部231は、上述のように特定した買物情報に、追加商品に関する情報(商品コード2243、商品名2244、価格2245、顧客端末ID2246)を追加する。なお、買物処理部231は、追加商品の商品情報に含まれる商品コード2231、商品名2233、及び価格2234を取得し、商品コード2243、商品名2244、及び価格2245として設定すればよい。また、買物処理部231は、追加商品の商品コードが含まれる広告情報を参照し、値引き情報2254又は特売情報2255に値引き率が設定されている場合には、当該値引き率に基づいて価格2234を値引き、価格2245として設定すればよい。また、買物処理部231は、受信した読取情報に含まれる顧客端末IDを、顧客端末ID2246として設定すればよい。
【0108】
また、買物処理部231は、上述の照合結果に基づいて、消失した商品がある場合には、消失した商品ごとに、商品削除処理を行う。すなわち、買物処理部231は、上述のように特定した買物情報から、消失商品に関する情報(商品コード2243、商品名2244、価格2245、顧客端末ID2246)を削除する。また、買物処理部231は、消失商品の商品コードが登録されている商品情報を参照し、読取フラグ2236を「無効」に設定する。
【0109】
また、買物処理部231は、合計金額を算出する。すなわち、買物処理部231は、上述のように特定した買物情報に含まれる各商品に関する情報(価格2245、顧客端末ID2246)を抽出し、顧客端末IDを区別しない全顧客端末10の合計値を算出するとともに、顧客端末ID別の合計値を算出する。また、買物処理部231は、算出した全顧客端末の合計値と、顧客端末ID別の合計値とを、上述のように特定した買物情報の合計金額2242に設定する。
【0110】
それから、買物処理部231は、上述のように更新した買物情報に基づいて、購入予定商品の一覧(商品名、価格)、合計金額、購入予定商品の点数、顧客ID等を含む明細情報を生成し、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS62)。本実施形態では、買物処理部231は、ステップS61で更新した買物情報に登録されている商品のうち、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた商品の一覧を明細情報に含める。また、買物処理部231は、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに対応する合計値を、合計金額2242から取得して、明細情報に含める。
【0111】
それから、広告処理部232は、買物情報と広告情報とを照合し、広告内容を抽出する(ステップS63)。具体的には、広告処理部232は、ステップS61で更新した買物情報に登録されている商品コードのうち、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧を取得する。また、広告処理部232は、取得した商品コード毎に、広告情報DB225を参照して、当該商品コードに関連付けられた関連商品コード2253を抽出する。なお、本実施形態では、関連商品コード2253は、登録されていない場合もある。
【0112】
それから、広告処理部232は、ステップS63の抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の関連商品があるか否かを判定する(ステップS64)。
【0113】
少なくとも1つ以上の関連商品があると判定した場合(ステップS64でY)、広告処理部232は、関連商品に関する広告情報を生成する(ステップS65)。具体的には、広告処理部232は、ステップS63で抽出した関連商品コード毎に、商品情報DB223を参照して、当該関連商品コードに対応する商品コード2231を含む商品情報から、商品名2233及び価格2234を抽出する。また、広告処理部232は、このように抽出した関連商品に関する情報(商品コード2231、商品名2233、価格2234)の一覧と、広告の種類(関連商品、上述の広告(1))を示す情報とを含む広告情報を生成する。なお、広告処理部232は、関連商品コードに対応する商品コード2251を含む広告情報に、値引き情報2254又は特売情報2255に値引き率が設定されている場合には、当該値引き率に基づいて価格2234を値引けばよい。
【0114】
関連商品がないと判定した場合(ステップS64でN)、広告処理部232は、購買情報に基づく広告情報を生成する(ステップS66)。具体的には、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、ステップS60で受信された読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた顧客コード2213を抽出する。また、広告処理部232は、購買情報DB226を参照して、抽出した顧客コードが含まれる購買情報を抽出する。そして、広告処理部232は、抽出した購買情報に基づいておすすめ商品を決定する。購買情報に基づくおすすめ商品の決定には、例えば、既知のレコメンド・エンジン技術を用いればよい。
【0115】
また、広告処理部232は、上述のように決定したおすすめ商品の商品コード毎に、商品情報DB223を参照して、当該商品コードに関連付けられた商品名2233及び価格2234を抽出する。また、広告処理部232は、このように抽出したおすすめ商品に関する情報(商品コード2231、商品名2233、価格2234)の一覧と、広告の種類(その他おすすめ商品、上述の広告(4))を示す情報とを含む広告情報を生成する。なお、広告処理部232は、おすすめ商品の商品コードに対応する商品コード2251を含む広告情報に、値引き情報2254又は特売情報2255に値引き率が設定されている場合には、当該値引き率に基づいて価格2234を値引けばよい。
【0116】
ステップS65又はステップS66の後、広告処理部232は、上述のようにステップS65又はステップS66で生成した広告情報を、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS67)。ステップS67の処理後、買物処理部231は、再びステップS60の処理を実行する。
【0117】
図17は、サーバの広告処理の一例を示すフローチャートである。
【0118】
まず、広告処理部232は、読取情報をいずれかの売場端末30から通信部21により受信したか否かを判定する(ステップS70)。売場端末30から読取情報を受信していないと判定した場合(ステップS70でN)、広告処理部232は、再びステップS70の処理を行う。
【0119】
ここで、受信する読取情報には2つ以上の顧客端末10のタグIDが含まれる場合がある。この場合には、広告処理部232は、顧客端末10のタグID毎に下記のステップS71〜S77の処理を実行する。下記では1つの顧客端末10のタグIDに関する処理について説明する。
【0120】
売場端末30から読取情報を受信したと判定した場合(ステップS70でY)、広告処理部232は、買物情報と広告情報とを照合し、広告内容を抽出する(ステップS71)。具体的には、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、ステップS70で受信した読取情報に含まれる顧客端末10のタグIDに関連付けられた顧客端末ID2211及び顧客コード2213を抽出する。
【0121】
また、広告処理部232は、買物情報DB224を参照して、上述のように抽出した顧客コードが含まれる買物情報を特定する。また、広告処理部232は、特定した買物情報に登録されている商品コードのうち、上述のように抽出した顧客端末IDに関連付けられた商品コードの一覧を取得する。
【0122】
また、広告処理部232は、売場端末情報DB222を参照して、ステップS70で受信した読取情報に含まれる売場端末IDに関連付けられた売場コード2222を抽出する。また、広告処理部232は、広告情報DB225を参照して、抽出した売場コードに関連付けられた商品コードの一覧を取得する。
【0123】
また、広告処理部232は、上述のように広告情報DB225から取得した商品コードのうち、上述のように買物情報から取得した商品コードに含まれていない商品コードの一覧を取得する。すなわち、広告処理部232は、顧客端末10(買物カートC)を検出した売場端末30が設置されている売場に陳列されている商品のうち、当該顧客端末10の買物情報に含まれていない商品を特定する。
【0124】
また、広告処理部232は、上述のように取得した商品コード毎に、広告情報DB225を参照して、当該商品コードに関連付けられた値引き情報2254、及び特売情報2255を抽出する。
【0125】
それから、広告処理部232は、ステップS71の抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の値引き商品があるか否かを判定する(ステップS72)。広告処理部232は、値引き情報2254により値引き商品であることが示される場合に、当該商品を値引き商品であると判定すればよい。
【0126】
少なくとも1つ以上の値引き商品があると判定した場合(ステップS72でY)、広告処理部232は、値引き商品に関する広告情報を生成する(ステップS73)。具体的には、広告処理部232は、ステップS72で判定した値引き商品の商品コード毎に、商品情報DB223を参照して、当該商品コードに関連付けられた商品名2233及び価格2234を抽出する。このとき、広告処理部232は、各値引き商品について、値引き情報2254に設定されている値引き率と、価格2234とに基づいて、値引き価格を算出する。また、広告処理部232は、このように抽出した値引き商品に関する情報(商品コード2231、商品名2233、値引き価格)の一覧と、広告の種類(値引き商品、上述の広告(2))を示す情報とを含む広告情報を生成する。
【0127】
値引き商品がないと判定した場合(ステップS72でN)、広告処理部232は、ステップS71の抽出結果に基づいて、少なくとも1つ以上の特売商品があるか否かを判定する(ステップS74)。広告処理部232は、特売情報2255により特売商品であることが示される場合に、当該商品を特売商品であると判定すればよい。
【0128】
少なくとも1つ以上の特売商品があると判定した場合(ステップS74でY)、広告処理部232は、特売商品に関する広告情報を生成する(ステップS75)。具体的には、広告処理部232は、ステップS74で判定した特売商品の商品コード毎に、商品情報DB223を参照して、当該商品コードに関連付けられた商品名2233及び価格2234を抽出する。このとき、広告処理部232は、各特売商品について、特売情報2255に設定されている値引き率と、価格2234とに基づいて、値引き価格(特売価格)を算出する。また、広告処理部232は、このように抽出した特売商品に関する情報(商品コード2231、商品名2233、特売価格)の一覧と、広告の種類(特売商品、上述の広告(3))を示す情報とを含む広告情報を生成する。
【0129】
特売商品がないと判定した場合(ステップS74でN)、広告処理部232は、購買情報に基づく広告情報を生成する(ステップS76)。ステップS76の処理は、ステップS66(図16)の処理と同様なので、説明を省略する。なお、広告処理部232は、購買情報DB226を参照して、ステップS71で抽出した顧客コード2213が示す顧客の購買情報を抽出すればよい。
【0130】
ステップS73、ステップS75、又はステップS76の後、広告処理部232は、上述のようにステップS73、ステップS75、又はステップS76で生成した広告情報を、ステップS70で受信した読取情報に含まれるタグIDが示す顧客端末10に対して、通信部21により送信する(ステップS77)。ステップS77の処理後、広告処理部232は、再びステップS70の処理を実行する。
【0131】
図13図14、及び図16に示す顧客端末10、及びサーバ20の動作により、顧客がショッピング中に買物カートCに購入予定商品が入れられると、そのときの購入予定商品に関連する商品に関する広告情報が表示される。また、そのときの購入予定商品の合計金額等が、正確に、かつより早く表示される。
【0132】
また、図14図15、及び図17に示す顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の動作により、顧客が買物カートCとともに売場端末30の付近を通過すると、そのときの購入予定商品以外の商品であって、当該売場端末30が設置されている売場に陳列されている値引き商品又は特売商品に関する広告情報が表示される。
【0133】
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態によれば、現実の売場で、ショッピング中の個々の顧客に対して、より適切な広告を提示することができる。
【0134】
なお、上記の本発明の実施形態は、本発明の要旨と範囲を例示することを意図し、限定するものではない。
【0135】
<変形例>
上記の実施形態では、サーバ20は、読取情報を送信した顧客端末10に対して、当該顧客端末10が読み取った商品(当該顧客端末10が装着されている買物カートCに入れられている商品)に応じて、広告情報を生成している(図16のステップS65)。この処理は、同一顧客が複数の顧客端末10を利用登録している場合(例えば、家族でショッピングに来て、1人の会員カードで複数の顧客端末10(買物カートC)を利用開始し、家族の各メンバーがそれぞれ1台ずつ買物カートCを利用する場合)も同様である。しかし、下記に説明するように、同一顧客が利用登録している複数の顧客端末10を区別してそれぞれに応じた異なる広告処理を行うようにしてもよい。
【0136】
図21は、サーバの買物処理及び広告処理の変形例を示すフローチャートである。図16と同じ符号を付した処理は、図16と同様であるので、異なる点を中心に説明する。
【0137】
ステップS62の後、広告処理部232は、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10が、同一顧客が利用している1台目の顧客端末10であるか否かを判定する(ステップS80)。
【0138】
具体的には、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに関連付けられた顧客コード2213を抽出する。また、広告処理部232は、顧客端末情報DB221を参照して、抽出した顧客コードが含まれる顧客端末情報を特定する。顧客端末情報を1つ特定した場合、広告処理部232は、読取情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10が1台目の顧客端末10であると判定する。顧客端末情報を2つ以上特定した場合、広告処理部232は、所定の規則に従って、読取情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10が1台目であるか2台目以降であるかを判定する。例えば、広告処理部232は、顧客コードが登録された日時が最も古い顧客端末情報に含まれる顧客端末IDが示す顧客端末10を1台目と判定する。
【0139】
受信した顧客端末IDが示す顧客端末10が、同一顧客が利用している1台目の顧客端末10であると判定した場合(ステップS80でY)、広告処理部232は、ステップS63の処理を実行する。
【0140】
受信した顧客端末IDが示す顧客端末10が、同一顧客が利用している1台目の顧客端末10でないと判定した場合(ステップS80でN)、広告処理部232は、ステップS66の処理を実行する。なお、図16と同様に、関連商品がないと判定した場合にも(ステップS64でN)、広告処理部232は、ステップS66の処理を実行する。
【0141】
図21に示すサーバ20の動作により、同一顧客が複数の顧客端末10を利用している場合には、それらの顧客端末10を区別して、異なる種類の広告情報を表示させることができる。
【0142】
もちろん、同一顧客が利用する複数の顧客端末10に、どの種類の広告情報を送信するかは、図21に示した例に限られない。すなわち、関連商品に関する広告情報、値引き商品に関する広告情報、特売商品に関する広告情報、及び購買情報に基づく広告情報のうち、いずれか1種類の広告情報を1台目の顧客端末10に送信し、他の1種類の広告情報を2台目以降の顧客端末10に送信してもよい。また、例えば、1台目の顧客端末10には広告情報を生成して送信し、2台目以降の顧客端末10には広告情報を生成も送信もせずに広告情報の表示を抑止するようにしてもよい。また、例えば、図17に示した、売場端末30から顧客端末10のタグIDを受信する場合の広告処理においても、1台目の顧客端末10か否かに応じて、異なる広告処理を行い、広告情報の種類を変更してもよい。
【0143】
<その他変形例>
例えば、ステップS62(図16)において、買物処理部231は、ステップS61で更新した顧客の買物情報に登録されている商品の一覧を、顧客端末別に明細情報に含める(すなわち、同一顧客が使用する各顧客端末10の商品一覧を含める)ようにしてもよい。この場合、買物処理部231は、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに対応する合計値と、他の顧客端末IDに対応する合計値と、全顧客端末の合計値とを、それぞれ合計金額2242から取得して、明細情報に含める。このような明細情報を受信した場合、制御部16は、例えば、顧客端末ID別に、購入予定商品の一覧(商品名、価格)、合計金額、購入予定商品の点数等を、表示部13に表示させる。また、制御部16は、全端末について(顧客端末を区別せずに)、購入予定商品の一覧、合計金額、購入予定商品の点数等を、表示部13に表示させる。なお、制御部16は、入力部14を介して所定の操作を受け付けると、それぞれの顧客端末の商品一覧及び合計金額、全顧客端末の商品一覧及び合計金額を、切り替えて表示させてもよい(例えば、顧客端末Aの情報、顧客端末Bの情報、・・・全顧客端末の情報、のように順に切り替える)。このようにすれば、複数の買物カートCを利用している顧客は、いずれか一つの顧客端末10を見ることで、顧客端末別の購入予定商品の合計金額や、全顧客端末の購入予定商品の合計金額等をより正確にかつより早く知ることができる。なお、買物処理部231は、明細情報には、ステップS60で受信した読取情報に含まれる顧客端末IDに対応する商品一覧及び合計金額等の情報と、全顧客端末についての商品一覧の及び合計金額等の情報とを含め、他の顧客端末IDに対応する商品一覧及び合計金額等の情報は含めないようにしてもよい。
【0144】
例えば、ステップS63(図16)において、広告処理部232は、同一顧客が使用する各顧客端末10を区別せずに、ステップS61で更新した買物情報に登録されている商品毎に、関連商品コード2253を抽出してもよい。また、例えば、ステップS71(図17)において、広告処理部232は、同一顧客が使用する各顧客端末10を区別せずに、特定した買物情報に登録されている商品コードの一覧を取得するようにしてもよい。このようにすれば、複数の買物カートCを利用している顧客は、いずれか一つの顧客端末10を見ることで、買物情報に含まれている購入予定商品に応じた広告情報を知ることができる。この場合、特定の1台の顧客端末10には広告情報を送信し、他の顧客端末10には広告情報を送信せずに広告情報の表示を抑止するようにしてもよい。
【0145】
上記の実施形態では、顧客端末10の制御部16は、広告情報を受信した場合に広告情報を表示しているが、広告情報を表示するタイミングはこれに限られない。例えば、制御部16は、通常は明細情報を表示し、所定の操作があった場合に、広告情報を表示するようにしてもよい。
【0146】
例えば、顧客端末10の制御部16は、最後に受信した広告情報だけでなく、それ以前に受信した広告情報も保持しておき、広告情報を全部あるいは選択的に表示する所定の操作があった場合に、表示するようにしてもよい。また、例えば、制御部16は、最後に受信した広告情報のみを保持するようにし、サーバ20の広告処理部232は、顧客端末10に送信した全ての広告情報を保持するようにしてもよい。この場合、制御部16は、最後に受信した広告情報以外の広告情報を全部あるいは選択的に表示する所定の操作があった場合に、サーバ20に広告情報を要求する。広告処理部232は、顧客端末10からの要求に応じて広告情報を返信する。制御部16は、返信された広告情報を保持し、表示する。このようにすれば、顧客は、最後に送信された広告情報だけでなく過去に送信された広告情報も確認することができる。
【0147】
例えば、顧客端末10の利用開始後、制御部16は、顧客端末ID及び読み取ったタグIDに加え、保持されている顧客コードを含む読取情報を、サーバ20に送信してもよい。この場合、買物処理部231は、受信した顧客端末IDをキーとして顧客端末情報DB221を参照して顧客コードを取得せずとも、受信した顧客コードをキーとして買物情報DB224等を参照することができる。
【0148】
上述の実施形態では、制御部16は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成しているが、例えば、サーバ20の制御部23が画面を生成して顧客端末10に送信するようにしてもよい。この場合、制御部16は、受信した画面を表示する。
【0149】
例えば、買物カゴを使って顧客がショッピングをする場合には、買物カゴに顧客端末10を装着するようにしてもよい。すなわち、本発明は、買物カートや買物カゴ等の商品の積載手段に適用できる。また、積載手段は、顧客が小売店舗に持ち込むようにし、顧客端末10は、店舗が顧客に貸し出しするようにしてもよい。この場合、顧客端末10は積載手段に対して着脱可能である。
【0150】
上述の実施形態では、商品に付された無線タグに記録されているタグIDと、商品コードとを区別して扱っているが、タグIDを商品コードとして扱うようにしてもよい。また、上述の実施形態では、顧客端末10に付された無線タグに記録されているタグIDと、顧客端末IDとを区別して扱っているが、タグIDを顧客端末IDとして扱うようにしてもよい。また、例えば、商品の無線タグにはタグID及び商品コードを記録しておき、少なくとも一方を読み取って送信するようにしてもよい。また、例えば、顧客端末10の無線タグにはタグID及び顧客端末IDを記録しておき、少なくとも一方を読み取って送信するようにしてもよい。
【0151】
なお、上記の図3に示す顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の構成は、その構成を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の機能及び処理の分担は、本願発明の目的を達成することができる限り、上述した例に限られない。
【0152】
また、図示したフローチャートにおける処理単位は、顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。顧客端末10、サーバ20、及び売場端末30の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、フローの処理順序も、本願発明の目的を達成することができる限り、図示した例に限定されない。
【0153】
また、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明が、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に、他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0154】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現されてもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0155】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0156】
なお、本発明は、小売業に限らず、購入予定の商品や提供を受ける予定のサービス等に応じた広告情報を顧客に対して提示する仕組みとして、様々な業態に適用できる。
【符号の説明】
【0157】
1:買物支援システム
10:顧客端末
11:第一読取部
12:第二読取部
13:表示部
14:入力部
15:通信部
16:制御部
20:サーバ
21:通信部
22:記憶部
23:制御部
30:売場端末
31:読取部
32:通信部
33:制御部
40:無線タグ
80:コンピュータ
81:演算装置
82:主記憶装置
83:補助記憶装置
84:通信I/F
85:入力装置
86:表示装置
87:スピーカ
88:第一リーダ/ライタ
89:第二リーダ/ライタ
90:コンピュータ
91:演算装置
92:主記憶装置
93:補助記憶装置
94:通信I/F
95:入力装置
96:表示装置
97:リーダ/ライタ
98:外部I/F
220:顧客情報DB
221:顧客端末情報DB
222:売場端末情報DB
223:商品情報DB
224:買物情報DB
225:広告情報DB
226:購買情報DB
230:利用登録処理部
231:買物処理部
232:広告処理部
500:画面
510:メッセージ欄
520:操作選択欄
530:情報欄
2211:顧客端末ID
2212:タグID
2213:顧客コード
2221:売場端末ID
2222:売場コード
2231:商品コード
2232:タグID
2233:商品名
2234:価格
2235:売場コード
2236:読取フラグ
2241:顧客コード
2242:合計金額
2243:商品コード
2244:商品名
2245:価格
2246:顧客端末ID
2251:商品コード
2252:売場コード
2253:関連商品コード
2254:値引き情報
2255:特売情報
A1:通信範囲
A2:通信範囲
C:買物カート
N:通信網
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