【実施例1】
【0026】
図6は、本発明の実施例1による超音波探傷装置の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、超音波探傷装置20は、制御コンピュータ9、制御部8、及びセンサ設置部材(センサ設置ジグ)15を備える。
【0027】
制御コンピュータ9は、演算装置である中央処理装置(CPU)21、ハードディスクドライブ(HDD)22、ランダムアクセスメモリ(RAM)23、リードオンリーメモリ(ROM)24、及び入出力ポート(I/Oポート)25を備える。HDD22、RAM23、及びROM24は、記憶装置であり、CPU21に接続される。I/Oポート25には、CPU21、キーボード26、及びモニタ28が接続される。また、I/Oポート25は、記録メディア27に記録された情報を読み取ったり、記録メディア27に情報を書き込んだりする。
【0028】
制御部8は、A/Dコンバータ29、D/Aコンバータ30、及び入出力ポート(I/Oポート)32を備える。I/Oポート32と制御コンピュータ9のI/Oポート25とが接続され、制御コンピュータ9と制御部8との間で信号を送受信できる。また、I/Oポート32は、A/Dコンバータ29とD/Aコンバータ30とに接続され、A/Dコンバータ29からの信号を受信し、D/Aコンバータ30に信号を送信する。
【0029】
センサ設置部材15は、センサ1を検査対象物(Axロータ50)に設置するための部材である。センサ設置部材15については、
図7A〜
図7Cを用いて後述する。
【0030】
センサ1は、複数の素子が並べられたアレイセンサである。センサ1を送信用センサ60と受信用センサ61とに用いて、超音波探傷を行う。
【0031】
図5は、本発明の実施例1による超音波探傷方法のフロー図である。以下、
図5を用いて、本実施例による超音波探傷方法の手順を説明する。
【0032】
ステップ101は、センサ1を検査対象物(Axロータ50)に設置するステップである。センサ1を検査対象物に設置するには、センサ設置部材15を用いる。
図7A〜
図7Cを用いて、センサ設置部材15について説明する。
【0033】
図7A〜
図7Cは、本発明による超音波探傷方法と超音波探傷装置に用いるセンサ設置部材15の構成図である。
図7Aは正面図であり、
図7Bは上面図であり、
図7Cは側面図である。
図7Aと
図7Bでは、センサ設置ジグ部材15がAxロータ50に取り付けられている状態を示している。
【0034】
センサ設置部材15は、板状部材13、固定部材14、及び押付部材16を備える。固定部材14と押付部材16は、板状部材13に設けられる。板状部材13は、Axロータ50に対するセンサ1の設置位置を定めるための位置合わせ部を備える。
【0035】
板状部材13は、樹脂で形成され、センサ1の外形に合わせた大きさと形状の穴を有する。板状部材13の穴には、送信用センサ60と受信用センサ61のうち少なくとも一方が嵌められる。板状部材13は、ピン12を備え、スケール(目盛線)11と、センサ1の設置位置の周囲のAxロータ50の形状17とが表面に描かれている。板状部材13が備えるピン12と、板状部材13に描かれたスケール11とAxロータ50の形状17は、位置合わせ部である。センサ1は、板状部材13の穴に嵌められて、板状部材13に設置される。板状部材13(センサ設置部材15)をAxロータ50に設置することで、センサ1をAxロータ50に設置できる。
【0036】
固定部材14は、板状部材13をAxロータ50に固定する。固定部材14の構成は任意であるが、例えば磁石で構成することができる。固定部材14が板状部材13をAxロータ50に固定することで、センサ1がAxロータ50に固定される。
【0037】
押付部材16は、例えば、ばね等の弾性部材と、この弾性部材を固定する固定部とを備える。押付部材16の弾性部材は、板状部材13の穴に嵌められたセンサ1をAxロータ50に押し付けて、センサ1をAxロータ50に密着させる。
【0038】
ピン12は、板状部材13をAxロータ50に固定してセンサ1をAxロータ50に固定したときに、隣接する2つの動翼51の隙間にピン12が位置するように、板状部材13に設けられる。ピン12は、板状部材13をAxロータ50に固定するときに、隣接する2つの動翼51の隙間に入り込むことで、Axロータ50の周方向での板状部材13の位置を定めることができる。ピン12を用いて板状部材13の位置を固定することで、センサ1を精度よくAxロータ50に固定することができる。
【0039】
板状部材13の表面に描かれたスケール11は、板状部材13をAxロータ50に固定してセンサ1をAxロータ50に固定するときに、板状部材13のAxロータ50に対する位置を定める際の指標として用いられる。スケール11の間隔は、任意に定めることができ、例えば、Axロータ50の植込部52の形状(又は動翼51の植込部の形状)を基に定めることができる。スケール11を用いて板状部材13の位置を定めることで、センサ1を精度よくAxロータ50に固定することができる。
【0040】
板状部材13の表面に描かれたAxロータ50の形状17は、板状部材13をAxロータ50に固定してセンサ1をAxロータ50に固定するときに、板状部材13のAxロータ50に対する位置を定めるために用いられる。板状部材13の表面に描かれたAxロータ50の形状17がセンサ1を設置するAxロータ50の形状と合うように、板状部材13の位置を定めることで、センサ1を精度よくAxロータ50に固定することができる。
【0041】
センサ設置部材15は、位置合わせ部として、ピン12と、板状部材13の表面に描かれたスケール11と、板状部材13の表面に描かれたAxロータ50の形状17とのうち、少なくとも1つを備えていればよい。センサ設置部材15が板状部材13の表面に描かれたスケール11を備える場合と、センサ設置部材15が板状部材13の表面に描かれたAxロータ50の形状17を備える場合には、板状部材13は、透明な樹脂で形成されるのが好ましい。
【0042】
センサ1の設置位置の誤差がセンサ1内に配置された素子のピッチ(間隔)以上になると、S/N比の向上率が低下する。このため、センサ1の設置位置の精度を高めるために、板状部材13に描かれたスケール11とAxロータ50の形状17と、ピン12とのうち少なくとも1つを用いて、板状部材13の位置を定める。例えば、Axロータ50に固定するときの板状部材13の位置は、ピン12が2つの動翼51の隙間に位置するように定めることができ、また、板状部材13に描かれたAxロータ50の形状17とAxロータ50のアキシャル溝の形状とが合致するように定めることができる。また、板状部材13に描かれたスケール11を指標として用いても、板状部材13の位置を定めることができる。このようにして板状部材13の位置を定めることで、板状部材13の穴に嵌められたセンサ1の位置を定めることができる。
【0043】
センサ設置部材15は、このようにして、センサ1を、検査対象物であるAxロータ50に、精度よく設置することができる。
【0044】
図5のステップ101の説明に戻る。ステップ101は、ステップ102とステップ103との間、又はステップ103とステップ104との間に実施してもよい。
【0045】
ステップ102は、超音波探傷の情報を制御コンピュータ9に入力するステップである。超音波探傷の情報として、例えば、検査対象物であるAxロータ50の形状と大きさ(例えば、アキシャル溝の長さW0、波型の底部1F、2F、3Fの径方向位置、Axロータ50のテーパー部の角度及び径方向の位置、キー溝及びバランスウエイト溝の径方向位置及び長さ等)、Axロータ50の中での超音波の音速、Axロータ50の超音波探傷を行う位置(探傷箇所)、センサ1の設置位置、センサ1が備える素子の数、サイズ及び配列、及び超音波探傷に用いる超音波の周波数等の超音波探傷の条件を、制御コンピュータ9に入力する。超音波の周波数と音速の代わりに、超音波の波長λを入力してもよい。受信用センサ61の素子65の径方向の位置h2iを求めるのに必要な情報(例えば、受信用センサ61の位置、受信用センサ61が備える素子の数、サイズ及び配列)は、ステップ102で入力される。
【0046】
Axロータ50の超音波探傷を行う位置としては、例えば、Axロータ50の軸方向位置、径方向位置、及び周方向位置を入力し、Axロータ50の超音波探傷を行う位置を定義する。Axロータ50の軸方向位置としては、例えば、Axロータ50の受信用センサ61の設置面からの位置を入力する。
【0047】
センサ1の設置位置としては、例えば、送信用センサ60の、Axロータ50の径方向の位置h1と周方向の位置、及び受信用センサ61の、Axロータ50の径方向の位置h2(Axロータ50の径方向上端から受信用センサ61の中心までの距離)と周方向の位置を入力する。
【0048】
超音波探傷の情報は、制御コンピュータ9に入力するが、制御コンピュータ9に接続されたキーボード26を用いる方法と、制御コンピュータ9が記録メディア27に記録された情報を読み取る方法のうち、少なくとも一方を用いて入力することができる。超音波探傷の情報等、制御コンピュータ9に入力された情報は、制御コンピュータ9のI/Oポート25を介してCPU21に伝達され、RAM23とHDD22のうち少なくとも1つに記録される。記録メディア27としては、例えば、DVDやブルーレイディスク等を用いることができる。HDD22としては、例えば、磁気記憶媒体やSSD(ソリッドステートドライブ)等を用いることができる。
【0049】
ステップ103は、制御コンピュータ9のCPU21が、受信用センサ61が備える素子65のうち、超音波探傷に使用する素子を決定するステップである。
図4Bを用いて説明したように、受信用センサ61aは、欠陥反射波72を受信する素子64(i番目の素子)と、素子64が受信した欠陥反射波72と同一の伝播距離の直達波71のみを受信する素子63(i’番目の素子)とを有し、直達波71のみを受信する素子63によってノイズのみが増えてS/N比が低下する。このため、超音波探傷には、直達波71のみを受信する素子63を使用せず、欠陥反射波72を受信する素子64を使用する。
【0050】
図4Aを用いて説明したように、直達波71と欠陥反射波72の経路差ΔL(=L1−L0)が、超音波探傷に用いる超音波の波長λ以上、好ましくは波長λの3〜5倍以上であれば、直達波71と欠陥反射波72とを分離でき、欠陥反射波72を受信する素子64を求めることができる。そこで、受信用センサ61の素子65のそれぞれについて、直達波71の伝播距離L0、欠陥反射波72の伝播距離L1、及び経路差ΔLを求め、受信用センサ61の素子65のうち、経路差ΔLが超音波の波長λ以上となる素子65(好ましくは、経路差ΔLが波長λの3倍以上となる素子65)を求める。
【0051】
CPU21は、長さW0、位置h1、h2i、及び受信用センサ61の素子のサイズと配列を、ステップ102で入力した情報から得る。さらに、CPU21は、受信用センサ61の素子のサイズと配列及び受信用センサ61の位置(径方向位置)h2から、素子65の径方向位置h2iを、ステップ102で入力した情報から求める。
【0052】
受信用センサ61の各素子65についての屈折角θrは、Axロータ50における超音波探傷を行う位置(探傷箇所)と各素子65との位置関係(又は探傷箇所と送信用センサ60の位置関係)から求められる(
図4Aを参照)。具体的には、屈折角θrは、探傷箇所の軸方向位置Wrと径方向位置hrと各素子65の径方向の距離h2iから求められる。
【0053】
さらに、CPU21は、ステップ102で超音波の波長λを入力していない場合には、超音波の波長λの値を、ステップ102で入力した超音波の音速と周波数から求める。
【0054】
HDD22、RAM23、及びROM24のうち少なくとも1つは、式(1)と式(2)を計算するプログラムを格納している。CPU21は、このプログラムを実行し、経路差ΔLを求め、受信用センサ61の素子65のうち、経路差ΔLが超音波の波長λ以上となる素子(好ましくは、経路差ΔLが波長λの3倍以上となる素子)を求める。例えば、受信用センサ61の素子64と素子63についてL0とL1を求め、ΔL≧λとなる素子64を同定する。さらには、素子63の直達波71の伝播距離L0と素子64の欠陥反射波72の伝播距離L1との差がλとなる素子63又は3〜5λとなる素子63を同定する。そして、CPU21は、求めた素子を、欠陥反射波72を受信する素子64と決定する。CPU21の計算結果は、HDD22及びRAM23のうち少なくとも1つに記憶され、I/Oポート25を介してモニタ28に表示される。
【0055】
本実施例では、このようにして、直達波71のみを受信する素子63のうち、欠陥反射波72を受信する素子64と同一の超音波伝播距離にある素子を求めることができる。また、欠陥反射波72を受信する素子64のうちΔLがλ以上となる素子を求めることができる。このようにして求めた欠陥反射波72を受信する素子64を、超音波探傷に使用する素子と決定する。あるいは、直達波71のみを受信する素子63のうち、欠陥反射波72を受信する素子64と同一の超音波伝播距離にある素子を、超音波探傷に使用しない素子(超音波探傷に使用する素子ではない素子)と決定する。なお、本明細書において「超音波探傷に使用する」とは、物理的に超音波を発信又は受信するために使用することと、電子的に探傷像を生成するときに信号を使用することのうち、少なくとも一方を指す。すなわち、超音波探傷に使用する素子とは、超音波の発信又は受信に用いる素子と、探傷像を生成するために信号を使う素子とのうち、少なくとも一方を指す。
【0056】
ステップ104は、Axロータ50の超音波探傷を実施するステップである。CPU21では、ステップ103で決定した超音波探傷に使用する素子のみを用いて、超音波を送受信してAxロータ50を探傷する、又はステップ103で決定した超音波探傷に使用する素子のみの信号を用いて、Axロータ50の探傷像を生成する。
【0057】
CPU21は、D/Aコンバータ30を用いてセンサ1へ電圧を印加し、センサ1(送信用センサ60)から超音波を発信させる。検査対象物であるAxロータ50の内部で反射された超音波は、センサ1(受信用センサ61)で受信される。CPU21は、受信用センサ61が受信した超音波の信号を、A/Dコンバータ29、制御部8のI/Oポート32、及び制御コンピュータ9のI/Oポート25を介して受信する。そして、CPU21は、超音波探傷結果を、HDD22及びRAM23のうち少なくとも1つに記憶し、I/Oポート25を介してモニタ28に表示する。
【0058】
本実施例による超音波探傷方法及び超音波探傷装置は、以上のように構成されているため、センサ1(受信用センサ61)が受信する直達波71の強度を低減して、Axロータ50の超音波探傷のS/N比を向上できる。
【実施例2】
【0059】
本発明の実施例2による超音波探傷方法及び超音波探傷装置について、
図8を用いて説明する。なお、本実施例による超音波探傷装置は、
図6と
図7A〜
図7Cを用いて説明した実施例1による超音波探傷装置と同じ構成であるが、以下に説明するように、実行する超音波探傷方法のフローが異なる。
【0060】
図8は、本発明の実施例2による超音波探傷方法のフロー図である。以下、
図8を用いて、本実施例による超音波探傷方法の手順を説明する。
【0061】
ステップ201は、センサ1を検査対象物(Axロータ50)に設置するステップである。ステップ201は、
図5に示したステップ101と同様のステップであるので、説明を省略する。ステップ201は、ステップ202とステップ203との間に実施してもよい。
【0062】
ステップ202は、超音波探傷の情報を制御コンピュータ9に入力するステップである。ステップ202は、
図5に示したステップ102と同様のステップであるので、説明を省略する。
【0063】
ステップ203は、検査対象物(Axロータ50)上におけるセンサ1(送信用センサ60と受信用センサ61)の位置を測定するステップである。具体的には、制御コンピュータ9のCPU21は、Axロータ50の径方向での送信用センサ60の位置h1と、Axロータ50の径方向での受信用センサ61の位置h2を、3点計測(三角測量)の原理を利用して求める。
【0064】
送信用センサ60と受信用センサ61は、Axロータ50の軸方向の両端面に設置されているので、軸方向(アキシャル溝の長さ方向)の位置は既知であり、変化する傾きは1つの変数で表される。このため、送信用センサ60と受信用センサ61の位置は、それぞれ3つの変数(Axロータ50の軸に垂直な面内の位置を示す2つの変数と、傾きを示す1つの変数)、合計6つの変数で表される。そこで、超音波を用いて送信用センサ60と受信用センサ61に対する6つの測定値、すなわち3方向の位置と3方向の角度とを測定すれば、3点計測の原理で、送信用センサ60の位置h1と受信用センサ61の位置を求めることができる。
【0065】
ステップ203では、センサ1を用いて、Axロータ50の径方向の最上部、植込部52の波型、及び波型の底部53等の3箇所以上に超音波を入射し、これらの位置からの反射波(すなわち、Axロータ50の形状によって発生する形状エコー)を受信することで、センサ1と超音波の反射位置との間の距離と角度を求める。送信用センサ60が発信した超音波を受信用センサ61で受信し、あるいは受信用センサ61が発信した超音波を送信用センサ60で受信し、この送受信の際に測定されるAxロータ50の形状エコーから、送信用センサ60と受信用センサ61との間の距離と角度を求める。さらに、送信用センサ60から受信用センサ61に直接到達する超音波から、送信用センサ60と受信用センサ61との間の距離と角度とを求める。制御コンピュータ9は、これらの距離と角度と、ステップ202で入力した超音波探傷の情報(例えば、Axロータ50の形状と大きさや、超音波の音速等)を用いて、3点計測の原理で、送信用センサ60の位置h1と受信用センサ61の位置h2を求めることができる。
【0066】
ステップ204は、受信用センサ61が備える素子のうち、超音波探傷に使用する素子を決定するステップである。ステップ204では、
図5に示したステップ103と同様の処理を行うが、CPU21が、ステップ203で求めた送信用センサ60の位置h1と受信用センサ61の位置h2を用いて、超音波探傷に使用する素子を決定する点が、ステップ103と異なる。ステップ203で求めた送信用センサ60の位置h1と受信用センサ61の位置h2を用い、以下の2つの方法のうち、いずれか一方を実施する。
【0067】
1つは、ステップ202で制御コンピュータ9に入力した位置h1と位置h2の代わりに、ステップ203で求めた位置h1と位置h2を用いて、
図5に示したステップ103と同様に、式(1)、(2)からΔLを求め、超音波探傷に使用する素子(欠陥反射波72を受信する素子64)を求める方法である。
【0068】
もう1つは、ステップ202で制御コンピュータ9に入力した位置h1と位置h2の、送信用センサ60と受信用センサ61の実際の位置に対する誤差の評価に、ステップ203で求めた位置h1と位置h2を用いる方法である。この方法では、ステップ203で求めた位置h1とステップ202で入力した位置h1との差を求め、この差の絶対値が超音波の波長λより小さければ、ステップ202で入力した位置h1の誤差が小さいと判断する。そして、ステップ203で求めた位置h2とステップ202で入力した位置h2との差を求め、この差の絶対値が超音波の波長λより小さければ、ステップ202で入力した位置h2の誤差が小さいと判断する。誤差が小さいと判断された位置h1と位置h2(ステップ202で入力した位置h1、h2)を用いて、
図5に示したステップ103と同様に、式(1)、(2)からΔLを求め、超音波探傷に使用する素子(欠陥反射波72を受信する素子64)を求める。
【0069】
ステップ205は、超音波探傷を実施するステップである。ステップ205は、
図5に示したステップ104と同様のステップであるので、説明を省略する。
【0070】
本実施例による超音波探傷方法及び超音波探傷装置は、以上説明したように構成されているため、入力した送信用センサ60の位置h1と受信用センサ61の位置h2の誤差を評価できるので、実施例1よりもAxロータ50の超音波探傷のS/N比を向上できる。
【0071】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の実施例の構成を追加・置換したりすることが可能である。