特許第6557172号(P6557172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6557172
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】飲料容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 41/28 20060101AFI20190729BHJP
   B65D 39/04 20060101ALI20190729BHJP
   A47J 41/00 20060101ALI20190729BHJP
   A47J 41/02 20060101ALI20190729BHJP
【FI】
   B65D41/28
   B65D39/04
   A47J41/00 304A
   A47J41/02 104A
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-98130(P2016-98130)
(22)【出願日】2016年5月16日
(65)【公開番号】特開2017-206270(P2017-206270A)
(43)【公開日】2017年11月24日
【審査請求日】2018年1月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100128901
【弁理士】
【氏名又は名称】東 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】江木 功平
(72)【発明者】
【氏名】西 泰輔
【審査官】 植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−062035(JP,U)
【文献】 特開2011−098761(JP,A)
【文献】 特開2013−252886(JP,A)
【文献】 特開2013−237487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 39/00−55/16
A47J 41/00−41/02
A47G 19/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器口部を備えた飲料容器本体と、当該飲料容器本体に装着される蓋体とを備え、
前記蓋体は、前記容器口部を密栓する中栓と、前記中栓を内部に固定可能な蓋本体とを備え、
前記蓋体は、前記蓋本体の内側と外側とを連通する連通孔から前記中栓が前記蓋体の外部に露出する構成で、
前記蓋本体は、上部に前記連通孔が設けられ、前記連通孔を介して露出する前記中栓が前記蓋体の天面の一部を形成し、
前記中栓は、前記天面の一部を形成する中栓キャップと、前記容器口部を密栓するパッキンが装着される中栓本体とを備えて構成される飲料容器であって、
前記パッキンが前記中栓本体に装着されたパッキン取付け姿勢を取ることによって、前記中栓と前記蓋本体とが固定可能とされており、
前記中栓と前記蓋本体とが固定された場合、前記中栓キャップと前記蓋本体とにより前記蓋本体の天面が面一を形成するとともに、
前記中栓からパッキンが取外されたパッキン取外し姿勢において、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面とが異なった位置に位置されて前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有し、
前記中栓本体が前記パッキン取付け姿勢にあり、前記中栓が前記蓋本体に固定された状態で、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓可能とされ、
前記中栓本体が前記パッキン取外し姿勢にあり、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有した状態で、前記蓋体内への前記飲料容器本体の進入が阻止され、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓不可とされる飲料容器。
【請求項2】
容器口部を備えた飲料容器本体と、当該飲料容器本体に装着される蓋体とを備え、
前記蓋体は、前記容器口部を密栓する中栓と、前記中栓を内部に固定可能な蓋本体とを備え、
前記蓋体は、前記蓋本体の内側と外側とを連通する連通孔から前記中栓が前記蓋体の外部に露出する構成で
前記蓋本体は、上部に前記連通孔が設けられ、前記連通孔を介して露出する前記中栓が前記蓋体の天面の一部を形成し、
前記中栓は、前記天面の一部を形成する中栓キャップと、前記容器口部を密栓するパッキンが装着される中栓本体とを備えて構成される飲料容器であって、
前記中栓キャップが前記蓋本体及び前記中栓本体に嵌合された嵌合状態で、前記中栓キャップの天面と前記蓋本体の天面とが面一となり、
前記中栓本体からパッキンが取外されたパッキン取外し姿勢において、
前記中栓本体に前記中栓キャップが嵌合した中栓に関する、前記蓋本体に対する前記中栓の位置移動が、前記中栓キャップの天面が前記蓋本体の天面から引退した引退位置に制限されるとともに、
前記中栓本体が前記パッキン取外し姿勢にあり、前記中栓キャップの天面が、前記蓋本体の天面から引退した引退位置に制限された状態で、前記蓋体内への前記飲料容器本体の進入が阻止され、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓不可とされる飲料容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器口部を備えた飲料容器本体と、当該飲料容器本体に装着される蓋体とを備え、この蓋体は、容器口部を密栓する中栓と、中栓を内部に固定可能な蓋本体とを備えた飲料容器に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料を収納する飲料容器本体と、この飲料容器本体の容器口部に装着される蓋体とを備えた飲料容器はよく知れている。
飲料容器本体に対する蓋体の装着に際しては、通常、飲料容器本体の外側部に雄側螺合部を蓋体の内側部に雌側螺合部を設けて、蓋体を飲料容器本体に装着できる構造が採用される。
【0003】
蓋体には中栓が取付け可能とされ、パッキンを中栓に取付けた状態で、蓋体を飲料容器本体に装着して容器口部を密栓する。これにより、飲料容器本体から飲料が漏れるのを防止する(特許文献1、特許文献2)。
【0004】
特許文献1では中栓33が備えられ、特許文献2に開示の飲料容器の栓体にあっては、中栓本体14がこの目的で設けられている。
【0005】
これら文献に開示の技術は共に蓋体を複数の部品で構成し、蓋体の分解・組立を容易とし、各部品の洗浄性を向上することが可能となっている。結果、蓋体を清潔に保て、そのお手入れ性も良好である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−204108号公報
【特許文献2】特開2015−13675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、これら文献に示される技術では、中栓の組付けを確認できるのは、中栓より外側に配置される部材を装着する前であり、その後、中栓が外側部材内に収容されると、蓋体を飲料容器本体の容器口部に装着する段階まで使用者は中栓あるいはその関連部品の組み忘れに気付かない。結果、場合によっては蓋体の破損を招来する虞があった。
【0008】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、中栓の取付け忘れを容易に防止できる飲料容器を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の特徴構成は、
容器口部を備えた飲料容器本体と、当該飲料容器本体に装着される蓋体とを備え、
前記蓋体は、前記容器口部を密栓する中栓と、前記中栓を内部に固定可能な蓋本体とを備え、
前記蓋体は、前記蓋本体の内側と外側とを連通する連通孔から前記中栓が前記蓋体の外部に露出する構成で、
前記蓋本体は、上部に前記連通孔が設けられ、前記連通孔を介して露出する前記中栓が前記蓋体の天面の一部を形成し、
前記中栓は、前記天面の一部を形成する中栓キャップと、前記容器口部を密栓するパッキンが装着される中栓本体とを備えて構成される飲料容器であって、
前記パッキンが前記中栓本体に装着されたパッキン取付け姿勢を取ることによって、前記中栓と前記蓋本体とが固定可能とされており、前記中栓と前記蓋本体とが固定された場合、前記中栓キャップと前記蓋本体とにより前記蓋本体の天面が面一を形成するとともに、
前記中栓からパッキンが取外されたパッキン取外し姿勢において、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面とが異なった位置に位置されて前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有し、
前記中栓本体が前記パッキン取付け姿勢にあり、前記中栓が前記蓋本体に固定された状態で、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓可能とされ、
前記中栓本体が前記パッキン取外し姿勢にあり、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有した状態で、前記蓋体内への前記飲料容器本体の進入が阻止され、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓不可とされる点にある。
【0010】
本構成によれば、蓋体外部から中栓が見えるかどうかで中栓の有無を確認でき、中栓の取付けを忘れたままで、蓋体を飲料容器本体に装着する等の操作に移ることを避けられる。結果、中栓を取付け忘れた状態で蓋体を飲料容器本体に装着しようとして、蓋体を破損することもない。
【0011】
記蓋本体は、上部に前記連通孔が設けられ、前記連通孔を介して露出する前記中栓が前記蓋体の天面の一部を形成する。
【0012】
本構成によれば、天面の一部を構成する中栓が蓋体の天面に露出しているかどうかで、本願の目的である中栓の取付け状態を確認できる。
【0013】
記中栓は、内部に中空状の断熱空間を備え、該断熱空間の少なくとも一部がシリコーン素材より形成できる。
【0014】
本発明に係る飲料容器では、中栓が外部に露出するため、中栓による断熱性が低下する虞も生じるが、中栓内部を断熱空間とすることで、この断熱性の低下を補うことができる。さらに、この断熱空間の少なくとも一部をシリコーン素材で形成することで、その空間の断熱性が向上する。
【0015】
記中栓は、前記天面の一部を形成する中栓キャップと、前記容器口部を密栓するパッキンが取付けられる中栓本体とを備えて構成する
【0016】
本特徴構成を採用することにより、飲料容器側からパッキン、中栓本体、中栓キャップを介する栓構造を実現できるとともに、中栓キャップは外部に露出される天面を備えるため、例えば、見栄えの良好な装飾性の高いもので中栓キャップを構成できる。
さらに、この構成において、中栓本体に中栓キャップが係合された係合状態で、内部に断熱空間が形成される構成とすることもでき、好ましい。
【0017】
記パッキンが前記中栓本体に装着されたパッキン取付け姿勢を取ることによって、前記中栓と前記蓋本体とが固定可能とされており、
前記中栓と前記蓋本体とが固定された場合、前記中栓キャップと前記蓋本体とにより前記蓋本体の天面が面一を形成する。
【0018】
本特徴構成を採用することにより、蓋体が面一の天面を形成するのは、パッキンが適切に取付けられた中栓が蓋本体に固定された場合となる。
従って、この構成を取ることで、蓋体の天面が面一とされることで、パッキン及び中栓両方の取付けを容易に確認して、蓋体を飲料容器本体に装着することとできる。
【0019】
記中栓本体と、中栓キャップとを備える構成は、
前記中栓キャップは少なくとも外周側部位が弾性部材により形成され、
当該中栓キャップが収縮した状態で、前記連通孔に嵌入されるとともに、前記中栓本体に設けられた嵌入孔に嵌入され、
前記蓋本体及び前記中栓本体と嵌合することとできる。
【0020】
本構成によれば、中栓キャップの中栓本体への装着を、その弾性変形により実現できる。
【0021】
記中栓からパッキンが取外されたパッキン取外し姿勢において、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面とが異なった位置に位置され、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有する構成とし、さらに
前記中栓本体が前記パッキン取付け姿勢にあり、前記中栓が前記蓋本体に固定された状態で、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓可能とされ、
前記中栓本体が前記パッキン取外し姿勢にあり、前記蓋本体の天面と前記中栓の天面との面間に段差を有した状態で、前記蓋体内への前記飲料容器本体の進入が阻止され、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓不可とする。
【0022】
本構成によれば、蓋体天面と中栓天面との位置関係に従って、使用者はパッキンの取外し状態を推定することができる。また、蓋本体内への飲料容器本体の進入が阻止されるため、この点からも、使用者は装着不可を認識できる。
【0023】
更なる
容器口部を備えた飲料容器本体と、当該飲料容器本体に装着される蓋体とを備え、
前記蓋体は、前記容器口部を密栓する中栓と、前記中栓を内部に固定可能な蓋本体とを備え、
前記蓋体は、前記蓋本体の内側と外側とを連通する連通孔から前記中栓が前記蓋体の外部に露出する構成で、
前記蓋本体は、上部に前記連通孔が設けられ、前記連通孔を介して露出する前記中栓が前記蓋体の天面の一部を形成し、
前記中栓は、前記天面の一部を形成する中栓キャップと、前記容器口部を密栓するパッキンが装着される中栓本体とを備えて構成される飲料容器の特徴構成は、
前記中栓キャップが前記蓋本体及び前記中栓本体に嵌合された嵌合状態で、前記中栓キャップの天面と前記蓋本体の天面とが面一となり、
前記中栓本体からパッキンが取外されたパッキン取外し姿勢において、
前記中栓本体に前記中栓キャップが嵌合した中栓に関する、前記蓋本体に対する前記中栓の位置移動が、前記中栓キャップの天面が、前記蓋本体の天面から引退した引退位置に制限されるとともに、
前記中栓本体が前記パッキン取外し姿勢にあり、前記中栓キャップの天面が、前記蓋本体の天面から引退した引退位置に制限された状態で、前記蓋体内への前記飲料容器本体の進入が阻止され、前記蓋体が前記飲料容器本体に装着密栓不可とされる点にある。
【0024】
本構成によれば、中栓を中栓本体と中栓キャップとにより構成する場合に、蓋体天面と中栓天面との位置関係に従って、使用者はパッキンに取外し状態を推定することができる。また、蓋本体内への飲料容器本体の進入が阻止されるため、この点からも、使用者は装着不可を認識できる。
【0025】
これまで説明してきた蓋体が、前記容器口部に係合する係合部を備えた蓋本体と、当該蓋本体に固定される中栓とを備えて構成されるとともに、パッキンが取付けられるパッキン取付け部を前記中栓に備え、
前記パッキン取外し姿勢において、前記蓋本体と前記中栓とは両者間の相対位置関係が変化する非固定状態となっている構成も好ましい。
【0026】
本構成により、パッキンが取付けられていないパッキン取外し姿勢においては、蓋本体と中栓とは非固定状態となり、例えば両者がある程度、組み合わされている状態でも、例えば、両者間にがたが残る(相対位置関係が変化する非固定状態)となる、この非固定状態を使用者は組付け時に容易に認識でき、パッキンの取付け忘れを想起できる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、中栓の取付け忘れを容易に防止できる飲料容器を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】飲料容器の縦断面図
図2】蓋体の分解斜視図
図3】パッキン取外し姿勢での中栓と蓋本体との取り合い状態を示す蓋体斜視図
図4図3の状態での縦断面図及び横断面図
図5】パッキン取付け姿勢での中栓と蓋本体との取り合い状態を示す蓋体斜視図
図6図5の状態での縦断面図及び横断面図
図7】中栓を蓋本体に固定した状態での要部横断面図
図8】別実施形態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1から図7が第1実施形態の図面であり、図8は別実施形態の図面である。
【0030】
本発明に係る飲料容器100は、飲料容器本体101と、この飲料容器本体101に螺合装着される蓋体102とを備えて構成され、蓋体102は、蓋体102にパッキン10を取り付けた状態で、飲料容器本体101の容器口部101aに装着可能とされ、当該装着状態で飲料容器本体101内からの液漏れを防止する密栓状態が実現する。
【0031】
この装着操作は、蓋体102を飲料容器本体101の容器口部101aの外周側に設けられた雄側螺合部101bに螺合させることで行う。
図1は、螺合装着操作を完了した状態における縦断面図である。
【0032】
図1からも判明するように、飲料容器本体101は、その上部に容器口部101aが設けられ、この容器口部101aの最小径部位が蓋体102に取付けられたパッキン10により密栓される密栓部101cとされている。パッキン10は通用の円環状を成す栓パッキンである。
【0033】
図1図2からも判明するように、蓋体102は、容器口部101aの雄側螺合部101bに螺合する雌側螺合部20aを内側面に備えた蓋本体20と、当該蓋本体20に固定される中栓30とを備えて構成されている。
【0034】
蓋本体20は、その天面部位に、デコレーションプレート21を挟んだ状態でプレートホルダー22が係合されており、その内部に中栓30が係合固定される。プレートホルダー22の蓋本体天面22cが、中栓キャップ32の天面32aとともに蓋体102の「天面」となる。そこで本発明では後者である中栓キャップ32の天面32aを「天面の一部」と呼ぶ。
【0035】
中栓30は、中栓本体31と中栓キャップ32を備え、中栓本体31の上部が蓋本体20に係合する構造とされており、中栓本体31の下部にパッキン10が取付けられるパッキン取付け部31aが設けられている(図1参照)。
【0036】
本発明の特徴は、蓋体102にパッキン10が取付けられたパッキン取付け姿勢において蓋体102を飲料容器本体101に装着することで密栓状態が実現され、蓋体102からパッキン10が取外された(換言するとパッキン10が取付けられていない)パッキン取外し姿勢において蓋体102を飲料容器本体101に装着したとしても、密栓状態の実現が不可とされる点にある。
第1実施形態では、中栓30の蓋本体20に対する固定・非固定に対応して、密栓状態の実現・実現不可が決定する。即ち、中栓30が蓋本体20に固定された固定状態で密栓状態が実現でき、中栓30が蓋本体20に固定されていない非固定状態では密栓状態を実現できない。
【0037】
ここで言う、中栓30の蓋本体20に対する固定は、中栓30が蓋本体20に対して、その中心軸Zに沿った軸方向Z1で当接し、さらに中栓30がその中心軸Z周りに回転して完了する。
【0038】
以下、これらの構成に関して、図3図7を使用して説明する。
図3図4は、パッキン取外し姿勢における一部断面斜視図(図3)、縦断面図(図4(a))、横断面図(図4(b))である。
図4(b)は、蓋体102をその底面側から視た底面視図であり、同図に示すIVa−IVaの断面を図4(a)に示している。
このパッキン取外し姿勢においては、中栓30と蓋本体20とは軸方向Z1で離間されており、固定できない。
【0039】
図5図6は、パッキン取付け姿勢における一部断面斜視図(図5)、縦断面図(図6(a))、横断面図(図6(b))である。
図6(b)も、蓋体102をその底面側から視た底面視図であり、同図に示すVIa−VIaの断面を図6(a)に示している。
このパッキン取付け姿勢においては、中栓30と蓋本体20とは軸方向Z1で当接するが、中心軸Zの周方向Rへの回転操作を待つ状態、及び、相対回転されて固定された状態の両方を取ることができる。
図7は、相対回転操作を完了し、中栓30の蓋本体20への固定を完了した状態における要部横断面図であり、この状態の縦断面図が、先に説明した図1である。
【0040】
これらの図において、Zは、基本的に円筒状部材として構成される蓋体102を構成する部材(蓋本体20、デコレーションプレート21、プレートホルダー22、中栓30(中栓本体31と中栓キャップ32を含む))の中心軸を示し、Z1は中心軸Zに沿った方向を、Dはその中心軸Zの径方向を、さらに、Rは中心軸Z周りに定義され、蓋本体20に対して中栓本体31を回転固定する場合に、蓋本体20が中栓本体31に対して回動する方向を示している。図4(b)、図6(b)は底面視での要部横断面図であるため、図2等に示す方向とは逆となる。
【0041】
以下、まず、パッキン取付け姿勢での通用の蓋体102の組付けに関して説明する。
図2に示すように、蓋体102は、蓋本体20、中栓本体31及び中栓キャップ32が中心軸Zを共有する円筒状部材として構成される。さらに、蓋体102は、中栓本体31に設けられる中間内周側係合部31bを介して中栓本体31と中栓キャップ32が嵌合し、中栓本体31に設けられる上部外周側係合部31cを介して中栓本体31と蓋本体20とが係合固定可能に構成されている。この上部外周側係合部31cは、蓋本体20に設けられる被係合部20cに係合して、軸方向Z1下側へ抜け止めされる。
【0042】
ここで、係合は、基本的には、中心軸Zに沿った軸方向Z1における相対位置の調整で両者が係合する軸方向Z1の位置関係を確保し、その後、周方向Rについて相対回動することで両者間の係合固定を完了する。
【0043】
中栓の蓋本体に対する係合固定
上述したように、中栓30の蓋本体20に対する固定は、中栓30を蓋本体20に対して、その中心軸Zに沿った軸方向Z1で当接させ(軸方向位置決め)、さらにその中心軸Z周りに回転(周方向位置決め)させて実現する。
軸方向位置決めは、図3図6に示される周方向Rにおける中栓30と蓋本体30との相対位相関係において、上部外周側係合部31cが、蓋本体20に設けられる係合用位相調整孔20bを案内として軸方向Z1に移動し、被係合部20cより軸方向Z1側(図2において上側)に位置されて完了する。
従って、この位置決めは軸方向Z1下側への抜け止めとなる。但し、以降で示すように、この軸方向Z1の移動はパッキン10が取付けられている場合に行えるが、取外されている場合は行うことができない。
周方向位置決め固定は、図6(b)に示す中栓30と蓋本体20との相対位相関係から、図7に示す相対位相関係まで中栓30が回動することにより実現する。この周方向位置決めで、蓋本体20に備えられる突出部23が、中栓本体31に備えられる揺動部材40の固定用端部42を乗り越え、係合固定する。
【0044】
図7に示すように、係合固定において、周方向にあっては、蓋本体20の内周面から下垂形成された突出部23の回動基端側は揺動部材40の固定用端部42により位置決めされ、回動先端側は先に図2において説明した被係合部20cにより位置決めされる。
【0045】
中栓本体と中栓キャップの係合固定
中栓キャップ32は弾性部材(例えばシリコーン素材)から構成されるため、中栓キャップ32と中栓本体31との係合は中心軸Zに沿った軸方向Z1での嵌込で行うことができる。
具体的には、中栓キャップ32を、中栓本体31の嵌入孔31hに設けた上部内周側係合部31b間に弾性収縮して嵌入させることにより、両者の嵌合(係合の一種)を完了することができる。図4図6に示されるように、中栓キャップ32を中栓本体31に嵌合させた状態で、両者の内部が断熱空間35となる。
【0046】
中栓キャップの蓋体への係合固定
先に示したように、中栓キャップ32は弾性変形部材から構成されるため、中栓キャップ32の蓋体102への係合固定は、蓋体102を構成する蓋本体30及びプレートホルダー22の孔22b(本発明の「連通孔」)に弾性収縮させて嵌入することで行う。
【0047】
次に、パッキン10の取付け・取外しに対応した蓋体102の飲料容器本体101に対する装着に関係する構成について説明する。
【0048】
図2に示すように、中栓本体31の外周、周方向所定位相位置に、中心軸Zに直交する揺動軸a周りに揺動自在な揺動部材40を設けている。
図4(a)に示すように、この揺動部材40は、その揺動軸aより下側となる、軸方向Z1基端側において付勢部材であるスプリング45より、径方向D外径側に付勢されている。
【0049】
図2図3及び図5に示すように、揺動部材40は、その揺動軸aより上側となる軸方向Z1先端側に、移動規制用揺動端部41と固定用端部42とを備えている。
【0050】
移動規制用揺動端部41の横断面は、周方向R基端側で径方向に長く、周方向R先端側において径方向に短く構成されている。従って、この移動規制用揺動端部41はその内径側・周方向R先端側に向かうに従って外径側に位置する案内傾斜面41aを有する。
この周方向Rは、上述のように、中心軸Z周りに定義され、中栓本体31に対して蓋本体20を回転固定する場合に、蓋本体20が中栓本体31に対して回動する方向であり、蓋本体20装着時の螺合方向である(以下、同じ)。
【0051】
一方、固定用端部42の横断面は、周方向R基端側で径方向に短く、周方向R先端側で径方向に長く構成されている。従って、この固定用端部42はその外径側・周方向R先端側に向かうに従って外径側に張り出した案内傾斜面42aを有する。
【0052】
図3から図6に示すように、蓋本体20の内周、周方向所定位相位置に、下方(中栓本体31側)に突出する突出部23が設けられている。
この突出部23の横断面は、周方向R基端側において径方向に長く、周方向R先端側において径方向に短く構成されている。結果、この突出部23はその外径側に案内傾斜面23aを有する。
【0053】
そして、揺動部材40は、先に説明した移動規制用揺動端部41と固定用端部42との間に、前記突出部23が蓋本体20の回動に伴って進入可能な中間進入部dが設けられている(図2図3参照)。
【0054】
以上の構成を採用することにより、第1実施形態の飲料容器100では、固定制御手段Mを、中栓30と蓋本体20との間に設けていることとなる。図3から図7を使用する説明では、中栓30の蓋本体20に対する固定過程で説明を進めるが、この過程での固定制御手段Mの働きは、パッキン取付け姿勢において中栓30を蓋本体20に固定可能とし、パッキン取外し姿勢において中栓30を蓋本体20に固定不可とする機能である。
【0055】
以下、さらに説明を進める。
図3図4に示す中栓30と蓋本体20との相対関係は、移動規制用揺動端部41が径方向D内径側に揺動した位置(規制位置)にある「パッキン取外し姿勢」であり、図5図6に示す中栓30と蓋本体20との相対関係は、移動規制用揺動端部41が径方向外径側に揺動した位置(突出部23に対する退避位置であり、本発明の許容位置となる)にある「パッキン取付け姿勢」にある。
これらの図において、中栓30と蓋本体20との周方向R位相は同一であり、中栓30を蓋本体20の取付けようとすると、両者は、最初、この相対位相に案内される。
【0056】
規制位置
前記規制位置では、移動規制用揺動端部41は、突出部23の下方に位置し、両者がそれら頭部で当接して、軸方向Z1への移動が規制される。即ち、中栓30は、蓋本体20内に充分進入することができない。この軸方向相対位置では、上部外周側係合部31cと、蓋本体20に設けられた被係合部20cとは、両者の関係において前者31cが後者20cの軸方向Z1上側に位置することができないため、両者間で周方向R移動が阻止され、結果的に、中栓30を蓋本体20の装着することができない。
【0057】
さらに、図3図4(a)に示すように、この状態では、中栓キャップ32の天面32aが蓋本体天面22cに対して軸方向Z1で沈んだ引退位置を取る。換言すると段差が現れ面一とはならない。従って、この状態で、パッキン10が取付けられていないことを使用者は容易に知ることができる。
【0058】
許容位置
前記許容位置では、移動規制用揺動端部41は、突出部23の下方から径方向D外側に退避して位置し、両者がそれら頭部で当接することはなく、軸方向Z1移動を許容される。即ち、図4(a)と図6(a)との比較において明らかなように、蓋本体20が揺動部材40側(換言すると中栓30側)下降し、中栓本体31に設けられた位置決め突起31dが蓋本体20の所定部位に当接する。
【0059】
また、図5図6(a)に示すように、この状態では、中栓キャップ32の天面32aが蓋本体天面22cと同一の位置まで進入可能である。但し、先に説明した中間進入部dに対して、突出部23の径方向における厚みが薄く構成されていることから、中栓30は蓋本体20に対して尚がたつくこととなる(両者間の相対位置が変化する非固定状態の一種)。結果、この状態でも、蓋本体20に対する中栓30の係合固定が完了していないことを使用者は容易に知ることができる。
【0060】
以上、本発明に係る固定制御手段Mは、中栓30に備えられる揺動軸周りに揺動自在な揺動部材40と、蓋本体20に備えられる突出部23とから構成されている。
【0061】
また、パッキン取外し姿勢からパッキン取付け姿勢への姿勢変更においては、移動規制用揺動端部41は径方向に位置移動するとともに、突出部23が中心軸Zの軸方向で近接移動する構造となっている。
【0062】
中栓の蓋本体への固定
以上が、中栓30が蓋本体20内に進入し当接する状況であるが、飲料容器本体101に蓋体102を取付ける場合、中栓30が蓋本体20に固定されている必要がある。
固定制御手段Mによる中栓30の蓋本体20への固定は、使用者が、この操作に際して、蓋本体20を中栓30に対して周方向Rに相対回転させる。蓋体102の横断面は、図6(b)から図7に示す状態となる。
【0063】
図7図6(b)と比較すると判明するように、この相対回転操作により、蓋本体20から下方に突出される突出部23は、揺動部材40の固定端部42を越えて回転され、中栓30は蓋本体20に周方向Rで係合固定される。軸方向Z1の固定は、先に説明した中栓本体31に設けられた上部外周側係合部31cと蓋本体20に設けられた被係合部20c及び中栓本体31に設けられた位置決め突起31dと蓋本体20で達成される。
この構成では、中栓30に対する蓋本体20の回転移動方向先端側における、移動規制用揺動端部41より先端側に、固定用端部42を備え、回転移動により、突出部23が固定用端部42を乗りこえて、周方向Rでの係合固定が完了することとしている。
従って、先に説明した固定制御手段Mは、揺動部材40に、当該揺動部材40の揺動に伴ってその位置を、パッキン取付け姿勢において突出部23が当該揺動部材40(具体的には固定端部42)と係合可能となる位置移動を許容する許容位置と、パッキン取外し姿勢において突出部23が当該揺動部材40と係合可能となる位置移動を規制する規制位置とに変える移動規制用揺動端部41を備えて構成されているのである。ここでの係合は、この段落に記載の係合固定である。
【0064】
この係合固定の解除は、パッキン10の取外しに従って、係合固定が可能な位置(図7に示す位置)から固定端部42が内径側に揺動して実現される。従って、本発明の固定制御手段Mは、パッキン10がパッキン取付け部31aに取付けられることによって蓋本体20に対して中栓30を固定するパッキン取付け姿勢とし、パッキン10がパッキン取付け部31aから取外されることによって中栓30を蓋本体20から解除したパッキン取外し姿勢とする機能を備える。
【0065】
以上が飲料容器100の構造及び主要機能部位の説明であるが、以下、その使用操作手順を蓋体102の組み立て、容器本体101への装着の順に説明する。
【0066】
蓋体の組み立て
蓋体102の組み立てにおいては、中栓30にパッキン10を取付けた後、中栓30を蓋本体20に固定し、蓋体102が容器本体101に装着可能となる。
【0067】
中栓の組み立て
揺動部材40が取付けられた中栓本体31に、中栓キャップ32を上部側から挿入嵌合するとともに、パッキン取付け部31aにパッキン10を取付けて、中栓30の組み立てを完了する。
この完了状態において、移動規制用揺動端部41は、蓋本体20に設けられた突出部23の下降移動を許容する許容位置に位置される(図5図6参照)。
この状態で、中栓キャップ32が上部に係合された中栓30を蓋本体20内に進入できる。このため中栓30は揺動部材40に阻害されることなく、蓋本体20に固定できる(図5図6参照)。
【0068】
よって、中栓30が蓋本体20に固定された蓋体102を、飲料容器本体102に装着できる。装着解除は、逆の過程を辿る。
【0069】
以上説明してきたように、本発明に係る飲料容器100は、パッキン10が取付けられたパッキン取付け姿勢で、飲料容器本体101の容器口部101aに装着可能とされる蓋体102を備えた飲料容器100として構成されているが、蓋体102は、パッキン10が取外されたパッキン取外し姿勢とパッキン10が取付けられた取付け姿勢とで異なる姿勢を取るように構成され、パッキン取外し姿勢において、蓋体102が容器口部101aに装着不可とされている。
【0070】
以下、本発明の別実施形態に関して説明する。
(1)上記の第1実施形態にあっては、パッキン10が取外された状態において、蓋本体20に対する中栓30の軸方向Zへの移動を頭部の当接により阻止する移動規制用揺動端部41と固定用端部42とを揺動部材40に設けるものとしたが、先にも説明したように、中栓30の蓋本体20に対する固定は、図7に示す周方向Rの相対位相に到達した段階で完了する。
【0071】
ここで、図3図4に示す状態では、固定用端部42は径方向D内径側に位置し、パッキン10の取付けに伴って揺動部材40が揺動して、初めて固定用端部42は外径側に移動し、突出部23と、この揺動状態における径方向D位置で周方向Rに干渉する位置関係となる。そして、蓋本体20の回動に伴って図7に示す係合固定が完了する。
即ち、移動規制用揺動端部41を設けず、固定用端部42のみを揺動部材40に設ける構造を想定すると、パッキン10が取外されたパッキン取外し姿勢では、中栓30は蓋本体20に対して周方向Rでフリーである。一方、パッキン10が取付けられたパッキン取付け姿勢で、中栓30はある程度、蓋本体20に組み付いているとはいえ、両者間に尚がたが存在する。そして、蓋本体20の回転操作を行って初めて、図7に示すように、固定用端部42に対して突出部23が固定用端部42を周方向Rに乗り越えて係合固定される。この回転係合固定は、中栓30が蓋本体20に対して、図5図6に示す軸方向Z1位置まで進入していることを前提とし、先に説明した軸方向Z1位置決めが完了していることが前提となる。
【0072】
以上、ここに想定した揺動部材40に固定用端部42のみを設ける構造では、パッキン10が取外された状態では、固定用端部42が内径側に位置するため両者の係合固定を行えない(第2実施形態)。そして、使用者は、この非固定状態を認識して、パッキン10の取付けが必要であることを想起できる。この形態は本発明にいう阻止部を省略した例となる。この形態では、固定制御手段Mは、中栓30に備えられる揺動軸周りに揺動自在な揺動部材40と、蓋本体20に備えられる突出部23とから構成され、パッキン取外し姿勢において、蓋本体20と中栓30とは両者間の相対位置関係が変化する非固定状態となり、パッキン取付け姿勢における揺動部材40の姿勢位置で、蓋本体20が中栓30に対して、中心軸Z周りに回転して、中栓30が蓋本体20に固定される構造を取っている。
【0073】
(2)上記の実施形態においては、蓋体102を蓋本体20と中栓30とを備え、これら二部材を中心に蓋体102を構成する例を示した。本発明の構成を外れるが、飲料容器としては、第1実施形態に於ける蓋本体20と中栓30とが一体化され、その蓋本体・中栓一体物に、これまで説明してきたパッキン取付け部31a及び揺動部材40を備えた構成としてもよい。
【0074】
(3)上記の実施形態においては、蓋体102を構成するに、蓋本体20と中栓30との二部材を別体として構成し、これら別体とされる部材が固定されない状態において、蓋体102の飲料容器本体101への装着が装着不可とされる例を示した。しかしながら、両者を別体とする、或は一体とするに拘わらず、蓋体102が、パッキン取付け姿勢とパッキン取外し姿勢との両姿勢を取り、これら両姿勢が異なる姿勢で、前者の姿勢でのみ、蓋体102を飲料容器本体101への装着が可能となる構成を採用してもよい。
図8にこのような実施形態(第3実施形態)を示した。
【0075】
図8(a)が、これまで説明してきた蓋体102のパッキン取外し姿勢を示し、図8(b)が蓋体102のパッキン取付け姿勢を示している。
この第3実施形態では、飲料容器本体101の容器口部101aの構造を比較的薄手の環状構造とし、これまで説明してきたと基本的に同等な構成の揺動部材400の下側外径側に、パッキン取外し姿勢において、中心軸Zに沿った蓋体102の容器口部101a側への移動を阻止する阻止部400aを設けている。
このように構成することで、飲料容器本体101の蓋体102への進入を揺動部材400で阻止する構成としてもよい。この構成の場合、上記の別実施形態2.で示したように、蓋本体・中栓一体物に、パッキン取付け部31a及び揺動部材400を備えて構成することもできる。
先に説明した第1実施形態では、揺動部材40に設けた移動規制用揺動端部41が、実質的には、本発明に言う阻止部としての機能を果たしている。
【0076】
(4)これまで説明してきた実施形態では、中栓キャップ32の全てを弾性変形部材で構成する例を示したが、中栓キャップ32とプレートホルダー22との間のみを弾性変形を伴った嵌合としてもよい。さらに、このように弾性変形する部位は中栓キャップ32のプレートホルダー22に接する外周部位としてもよい。
【0077】
(5)これまで説明してきた飲料容器では、蓋体102の飲料容器本体101への装着は両者間の螺合によるものとしたが、密栓状態はパッキン10で実現するため、螺合以外の他の形態も可能である。
【0078】
(6)上記の実施形態では、蓋本体20、プレートホルダー22に中心軸Z方向の孔(これまで説明した開口22b)を設けた。本発明の構成を外れるが、飲料容器としては、この孔は中栓30が当該開口を介して露出すればよく、必ずしも蓋体天面22cである必要はなく、蓋体102の側部等、任意の開口から中栓30の少なくとも一部が確認できる構造であればよい。
【0079】
(7)上記の実施形態においては、中心軸Z方向に位置決めした後、この中心軸周りに回動して、蓋本体20と中栓30と係合固定を実現したが、両者の係合方向に関しては、係合固定できればよく、方向順等を問うものではなく、中心軸Z方向で固定する構造を採用してもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 パッキン
20 蓋本体
22 プレートホルダー
22b 開口(蓋体の露出開口:連通孔)
22c プレートホルダーの天面
23 突出部
30 中栓
31 中栓本体
31a パッキン取付け部
32 中栓キャップ
32a 中栓キャップの天面(中栓の天面:天面の一部)
35 断熱空間
40 揺動部材
41 移動規制用揺動端部
42 固定用端部
400 揺動部材
400a 阻止部
100 飲料容器
101 飲料容器本体
101a 容器口部
102 蓋体
102a 螺合部
M 固定制御手段(23、40)
Z 中心軸

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8