【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のアクリル系樹脂粒子は、メチルメタクリレート成分を主成分とするアクリル系樹脂を含有しているアクリル系樹脂粒子であって、体積平均粒径が4〜10μmで且つ走査型電子顕微鏡により観察した粒子表面の規定の区画内に存在する突部の数が4〜30個であることを特徴とする。
【0008】
アクリル系樹脂粒子を構成しているアクリル系樹脂はメチルメタクリレート成分を主成分としている。なお、「メチルメタクリレート成分を主成分としている」とは、アクリル系樹脂を構成しているモノマー成分中、メチルメタクリレート成分の含有量が50重量%以上であることを意味する。
【0009】
アクリル系樹脂粒子を構成しているアクリル系樹脂は、そのモノマー成分がメチルメタクリレートのみであってもよいが、メチルメタクリレートと共重合可能な他のモノマー成分が含有されていてもよい。
【0010】
メチルメタクリレートと共重合可能なモノマーとしては、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ドデシルアクリレート、ステアリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メタクリル酸、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートなどが挙げられる。なお、メチルメタクリレートと共重合可能なモノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0011】
アクリル系樹脂は架橋されていてもよい。アクリル系樹脂が架橋されていることによって、得られるアクリル系樹脂粒子は、油剤に対して膨潤しにくいという優れた効果を奏する。
【0012】
アクリル系樹脂を架橋するためには、メチルメタクリレート及び多官能性モノマーを含有する原料モノマーを重合させてアクリル系樹脂粒子を製造すればよい。多官能性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレートなどのアクリル系多官能性モノマーが好ましく、エチレングリコールジメタクリレートが好ましい。なお、多官能性モノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0013】
原料モノマー中の多官能性モノマーの含有量は、油剤に対して膨潤しにくいアクリル系樹脂粒子を得ることができることから、メチルメタクリレート100重量部に対して1〜15重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましく、5〜10重量部が特に好ましい。
【0014】
アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、アクリル系樹脂粒子を外用剤に含有させて用いた場合に、外用剤の滑らかな使用感が向上し、外用剤の使用時のキシミ感が低減し、又は、外用剤のざらつき感が低減するので、4〜10μmに限定され、6〜10μmが好ましく、6〜8μmがより好ましい。
【0015】
アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーIII(ベックマン・コールター株式会社製測定装置)により測定する。測定は、ベックマン・コールター株式会社発行のMultisizer
TM 3ユーザーズマニュアルに従って校正されたアパチャーを用いて実施するものとする。
【0016】
なお、測定に用いるアパチャーの選択は、測定するアクリル系樹脂粒子の想定の体積平均粒径が1〜10μmの場合は50μmのサイズを有するアパチャーを選択し、測定するアクリル系樹脂粒子の想定の体積平均粒径が10μmより大きく且つ30μm以下の場合は100μmのサイズを有するアパチャーを選択し、アクリル系樹脂粒子の想定の体積平均粒径が30μmより大きく且つ90μm以下の場合は280μmのサイズを有するアパチャーを選択し、アクリル系樹脂粒子の想定の体積平均粒径が90μmより大きく且つ150μm以下の場合は400μmのサイズを有するアパチャーを選択するなど、適宜行う。測定後の体積平均粒径が想定の体積平均粒径と異なった場合は、適正なサイズを有するアパチャーに変更して、再度測定を行う。
【0017】
又、50μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−800、Gain(ゲイン)は4と設定し、100μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−1600、Gain(ゲイン)は2と設定し、280μmおよび400μmのサイズを有するアパチャーを選択した場合、Current(アパチャー電流)は−3200、Gain(ゲイン)は1と設定する。
【0018】
測定用試料としては、アクリル系樹脂粒子0.1gを0.1重量%ノニオン性界面活性剤水溶液10mL中にタッチミキサー(ヤマト科学株式会社製、「TOUCHMIXER MT−31」)及び超音波洗浄器(株式会社ヴェルヴォクリーア社製、「ULTRASONIC CLEANER VS−150」)を用いて分散させ、分散液としたものを使用する。コールターマルチサイザーIIIの測定部に、ISOTON(登録商標)II(ベックマン・コールター株式会社製:測定用電解液)を満たしたビーカーをセットし、ビーカー内を緩く攪拌しながら、前記分散液を滴下して、コールターマルチサイザーIII本体画面の濃度計の示度を5〜10%に合わせた後に、測定を開始する。測定中はビーカー内を気泡が入らない程度に緩く攪拌しておき、粒子を10万個測定した時点で測定を終了する。 アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径は、10万個の粒子の体積基準の粒度分布における算術平均である。
【0019】
本発明のアクリル系樹脂粒子において、走査型電子顕微鏡により観察した粒子表面の規定の区画内に存在する突部の数は、4〜30個に限定され、7〜30個が好ましく、10〜30個がより好ましく、10〜20個が特に好ましい。
【0020】
本発明のアクリル系樹脂粒子において、走査型電子顕微鏡により観察した粒子表面の規定の区画内に存在する突部の数は、多すぎても少なすぎても、アクリル系樹脂粒子同士が擦れ合う時の摩擦抵抗が大きくなり、アクリル系樹脂粒子を外用剤に含有させて用いた場合に、外用剤の滑らかな使用感が低下し、外用剤の使用時のキシミ感が多くなり、又は、外用剤のざらつき感が増加する。
【0021】
本発明のアクリル系樹脂粒子において、走査型電子顕微鏡により観察した粒子表面の規定の区画内に存在する突部の数は下記の要領で測定される。先ず、アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径を上述の要領で測定し、アクリル系樹脂粒子中から体積平均粒径の0.8〜1.2倍の粒径を有するアクリル系樹脂粒子を任意に10個抽出する。例えば、アクリル系樹脂粒子の体積平均粒径が8μmである場合には、粒径が6.4〜9.6μmのアクリル系樹脂粒子を任意に10個抽出する。アクリル系樹脂粒子中から体積平均粒径の0.8〜1.2倍の粒径を有するアクリル系樹脂粒子を測定対象としたのは、(1)アクリル系樹脂粒子の大部分が体積平均粒径の0.8〜1.2倍の粒径に含まれることと、(2)体積平均粒径の0.8〜1.2倍の粒径を有するアクリル系樹脂粒子が、アクリル系樹脂粒子を外用剤に含ませて用いた時に、外用剤の滑らかな使用感、外用剤の使用時のキシミ感、又は、外用剤のざらつき感を左右するからである。
【0022】
抽出したアクリル系樹脂粒子の拡大写真を走査型電子顕微鏡を用いて撮影倍率8000倍にて撮影する。各アクリル系樹脂粒子について、アクリル系樹脂粒子に最も多く接触した状態で包囲し得る最小径の真円Cを描く。この真円Cの直径の90%の直径を有し且つ真円Cの中心と同じ中心を有する測定円Dを描く。測定円D中に含まれている突部の数を数える。各アクリル系樹脂粒子で測定された突部の数の相加平均値をアクリル系樹脂粒子の表面の規定の区画内に存在する突部の数とする。測定対象となる突部は、測定円D内に完全に入っている突部のみとし、一部でも測定円Dからはみ出している突部は測定対象から外す。なお、測定円D内の突部のみを測定対象としたのは、走査型電子顕微鏡の技術的な理由のため、測定円D外のアクリル系樹脂粒子部分が明瞭に撮影されず、突部を正確に数えることができないためである。
【0023】
又、本発明のアクリル系樹脂粒子における摩擦抵抗力の標準偏差は、外用剤の滑らかな使用感がより向上し、外用剤の使用時のキシミ感がより低減し、又は、外用剤のざらつき感がより低減するので、2.2以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、0.3〜2.0が特に好ましい。
【0024】
アクリル系樹脂粒子の摩擦抵抗力の標準偏差は下記の要領で測定された値をいう。
第一試験片の作製
先ず、長さ100mm、幅50mm、厚み3mmの第一アクリル板を用意し、第一アクリル板の一面全面に両面粘着テープ(ニチバン社製 商品名「ナイスタック NW−15 SF」)を貼り付ける(A工程)。
【0025】
上記両面粘着テープ上にアクリル系樹脂粒子を見かけ密度測定器の漏斗及び漏斗台(JIS K5101−12−1に準拠)を用いて両面粘着テープの全面にアクリル系樹脂粒子を自然落下させてから、その両面粘着テープ上の余分なアクリル系樹脂粒子を0.05MPaの圧縮空気で吹き飛ばす(B工程)。
【0026】
次に、上記第一アクリル板を平坦なガラス板の上に載置する。別途、長さ100mm×幅50mmの平面長方形状で且つ表面が平坦なガラス板(500g)を第一アクリル板のアクリル系樹脂粒子の貼着面に載せ、アクリル系樹脂粒子にガラス板の自重による荷重を加えて1分間に亘って静置させる。しかる後、第一アクリル板からガラス板を除去した後、再度、上記両面粘着テープ上の余分なアクリル系樹脂粒子を0.1MPaの圧縮空気で吹き飛ばす(C工程)。
【0027】
引き続き、上記B工程及びC工程を一サイクルとしてニサイクルを行い、第一試験片を作製する。
【0028】
第二試験片の作製
長さ30mm、幅20mm、厚み3mmの第二アクリル板の一面全面に両面粘着テープ(ニチバン社製 商品名「ナイスタック NW−15 SF」)を張り付ける。第二アクリル板の角部の全ては面取りされている(D工程)。
【0029】
次に、見かけ密度測定器の漏斗及び漏斗台(JIS K5101−12−1に準拠)を用いて両面粘着テープの全面にアクリル系樹脂粒子を自然落下させてから、その両面粘着テープ上の余分なアクリル系樹脂粒子を0.05Mpaの圧縮空気で吹き飛ばす(E工程)。
【0030】
続いて、上記第二アクリル板を平坦なガラス板の上に載置する。別途、別の長さ30mm×幅20mmの平面長方形状で且つ表面が平坦なガラス板(60g)を第二アクリル板のアクリル系樹脂粒子の貼着面に載せ、アクリル系樹脂粒子にガラス板の自重による荷重を加えて1分間に亘って静置する。しかる後、第二アクリル板からガラス板を除去した後、再度、上記両面粘着テープ上の余分なアクリル系樹脂粒子を0.1MPaの圧縮空気で吹き飛ばす(F工程)。
【0031】
引き続き、上記E工程及びF工程を一サイクルとしてニサイクルを行い、第二試験片を作製する。
【0032】
以上の操作で得られた第一試験片及び第二試験片をアクリル系樹脂粒子の摩擦抵抗力の標準偏差の測定用試料とする。
【0033】
第一試験片と第二試験片とをこれらのアクリル板上に付着させたアクリル系樹脂粒子同士が接触し合うように重ね合わせる。しかる後、第二試験片に第一試験片に向かって荷重100gを加えながら、第一試験片を固定した状態で第二試験片を第一試験片の表面に対して平行な方向に引き速度600mm/分、測定距離30mm、サンプリング速度1msの条件下にて移動させて摩擦抵抗力の測定を行う。
【0034】
次に、摩擦抵抗力の測定結果の測定開始0.5秒後から2.999秒まで1ms毎にサンプリングした摩擦抵抗力のデータから摩擦抵抗力の標準偏差を求める。
【0035】
上記摩擦抵抗力の測定を任意に抽出した異なったアクリル系樹脂粒子について3回行い、摩擦抵抗力の標準偏差の相加平均値をアクリル系樹脂粒子の摩擦抵抗力の標準偏差とする。なお、摩擦抵抗力の測定は、新東科学社から商品名「HEiDOn TRIBOGEAR TYPE:38」にて市販されている表面性測定機を用いることができる。
【0036】
次に、本発明のアクリル系樹脂粒子の製造方法について説明する。本発明のアクリル系樹脂粒子は、公知の方法により製造することができるが、粒径の調整の容易さから、懸濁重合によってアクリル系樹脂粒子を製造することが好ましい。
【0037】
アクリル系樹脂粒子を懸濁重合によって製造する要領を説明する。メチルメタクリレートを含む原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)を水性媒体(水相)中に分散させた後に原料モノマーを懸濁重合させる。
【0038】
油相を水相中に分散させるための装置としては、特に限定されず、例えば、マイクロフルイダイザー、ナノマイザーなどの高圧型分散機、MPG(マイクロポーラスガラス)多孔膜を通して油相を水性媒体(水相)中に圧入する装置、プロペラ翼を備えた分散機、ホモミキサー、超音波分散機などが挙げられる。
【0039】
アクリル系樹脂粒子を構成するアクリル系樹脂を架橋させる場合には、上述したように、メチルメタクリレートを含む原料モノマーに多官能性モノマーを含有させればよい。又、アクリル系樹脂粒子を構成するアクリル系樹脂にその他のモノマー成分を含有させる場合にも、原料モノマーに適宜、メチルメタクリレートと共重合し得るモノマーを含有させればよい。
【0040】
水性媒体としては、特に限定されず、例えば、水、水と水溶性有機媒体(メタノール、エタノールなどの低級アルコール(炭素数5以下のアルコール))との混合媒体が挙げられる。水性媒体の使用量は、アクリル系樹脂粒子の安定化を図るために、原料モノマー100重量部に対して100〜1000重量部が好ましい。
【0041】
重合開始剤としては、原料モノマーの重合を開始できるものであれば、特に限定されないが、10時間半減期温度が40〜80℃のもの、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系ニトリル化合物などを用いることが好ましい。重合開始剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0042】
重合開始剤の使用量は、原料モノマーの懸濁重合を円滑に開始させることができるので、原料モノマー100重量部に対して0.01〜2重量部が好ましく、0.1〜1重量部がより好ましい。
【0043】
水性媒体中に分散安定剤を含有させてもよい。分散安定剤としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛などのリン酸塩、ピロリン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸アルミニウム、ピロリン酸亜鉛などのピロリン酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、コロイダルシリカなどの難水溶性無機化合物、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールのような水溶性高分子などが挙げられる。これらの中でも、酸により分解して水に溶解するもの(例えば、炭酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸マグネシウム、ピロリン酸カルシウム)を使用すると、重合工程後に、容易に分散安定剤を除去することが可能となるので好ましい。なお、分散安定剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0044】
分散安定剤の使用量は、懸濁液の流動性を確保しつつ、懸濁液中におけるアクリル系樹脂粒子の分散性に優れていることから、原料モノマー100重量部に対して0.5〜15重量部が好ましい。
【0045】
懸濁重合時において分散液をより安定化させるために、水性媒体中に界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及び両性イオン界面活性剤の何れも用いることができる。なお、界面活性剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0046】
アニオン性界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム;ヒマシ油カリなどの脂肪酸油;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフタレンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸塩;アルケニルコハク酸塩(ジカリウム塩);アルキルリン酸エステル塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩などが挙げられる。
【0047】
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマーなどが挙げられる。
【0048】
両性イオン界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、リン酸エステル系界面活性剤、亜リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。
【0049】
界面活性剤の使用量は、懸濁液の流動性を確保しつつ、懸濁液中におけるアクリル系樹脂粒子の分散性に優れていることから、水性媒体100重量部に対して0.001〜0.1重量部が好ましい。
【0050】
上述の通り、原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)を水性媒体(水相)中に分散させ、混合物の液滴を重合させているが、原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)の一部は水相に溶け込んでおり、この水相に溶け込んだ原料モノマーをアクリル系樹脂粒子表面の突部形成に利用する。
【0051】
即ち、本発明のアクリル系樹脂粒子は、原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)の液滴を懸濁重合させてアクリル系樹脂粒子を製造する一方、水性媒体(水相)中に溶け込んでいる原料モノマーを重合させて微小粒子を製造し、アクリル系樹脂粒子の表面に微小粒子を付着一体化させることによって突部を形成して本発明のアクリル系樹脂粒子を製造する。
【0052】
原料モノマーに多官能性モノマーが含有している場合、原料モノマーと重合開始剤とを含む混合物(油相)の液滴を懸濁重合させて得られるアクリル系樹脂粒子同士が凝集を生じるため、水相に水溶性の重合抑制剤を含有させることが好ましい。アクリル系樹脂粒子同士の凝集の原因は明確に解明されていないが、原料モノマーに多官能性モノマーが含有されていると、生成されるアクリル系樹脂粒子に粘着性が発現し、この粘着性が原因となってアクリル系樹脂粒子同士が凝集していると考えられる。そして、水相に水溶性の重合抑制剤を含有させることによって、生成されるアクリル系樹脂粒子に粘着性が発現するのを抑制し、アクリル系樹脂粒子同士の凝集を抑制する。
【0053】
重合抑制剤としては、特に限定されず、例えば、亜硝酸ナトリウムなどの亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類などが挙げられ、亜硝酸塩類が好ましく、亜硝酸ナトリウムがより好ましい。なお、重合抑制剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0054】
重合抑制剤の使用量は、アクリル系樹脂粒子同士の凝集をより効果的に抑制することができることから、水性媒体100重量部に対して0.005〜0.1重量部が好ましく、0.005〜0.05重量部がより好ましい。
【0055】
懸濁重合の温度は原料モノマーを重合させることができれば、特に限定されず、30〜110℃が好ましく、40〜110℃がより好ましい。懸濁重合の時間は0.1〜20時間が好ましく、0.6〜13時間が好ましい。
【0056】
得られるアクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー量を効果的に減少させることができることから、重合温度を第一温度領域と、第一温度領域よりも高い第二温度領域とに分け、原料モノマーを第一温度領域にて懸濁重合させた後、原料モノマーを第二温度領域にて更に懸濁重合させることが好ましい。
【0057】
第一温度領域としては、30〜80℃が好ましく、40〜70℃がより好ましい。第二温度領域としては、第一温度領域よりも高い温度である必要があり、100〜110℃が好ましく、105〜110℃がより好ましい。
【0058】
上述のように、原料モノマーの懸濁重合温度を第一温度領域と第二温度領域とに分けて懸濁重合することによって、低温な第一温度領域において重合開始剤を徐々に分解させながら原料モノマーの重合を行い、原料モノマーの重合がある程度進行させた上で、第一温度領域よりも高い第二温度領域にて原料モノマーの重合速度を上昇させて原料モノマーの重合を促進することができ、その結果、得られるアクリル系樹脂粒子中に含まれている残存モノマー量を低減させることができる。
【0059】
第一温度領域における原料モノマーの懸濁重合の時間は、原料モノマーの重合を十分に進行させることができるので、0.1〜15時間が好ましく、0.1〜10時間がより好ましい。第二温度領域における原料モノマーの懸濁重合の時間は、得られるアクリル系樹脂粒子中の残存モノマー量及び水相中の残存モノマー量の低減を効果的に行うことができるので、0.5〜10時間が好ましく、0.5〜7時間がより好ましい。
【0060】
第一温度領域での懸濁重合の完了時における油相の重合転化率は95%前後となる。原料モノマーに多官能性モノマーが含有されている場合にあっても、第一温度領域における懸濁重合が完了した時点においては上述の通り、油相の重合転化率が95%前後となっており、生成されたアクリル系樹脂粒子同士の凝集はもはや生じないので、第二温度領域にて懸濁重合を行う前に、水相に分解剤を添加して、水相に溶解させた重合抑制剤を分解した上で、第二温度領域で原料モノマーの懸濁重合を更に行い、水相にて原料モノマーの重合を進行させて微小粒子を生成させる。
【0061】
なお、懸濁重合を第一温度領域と第二温度領域に分けずに懸濁重合を行う場合において、水相に重合抑制剤を含有させている場合には、油相の原料モノマーの重合転化率が90〜95%となった時点で、水相に分解剤を添加して、水相に溶解させた重合抑制剤を分解した上で、原料モノマーの懸濁重合を更に行い、水相にて原料モノマーの重合を進行させて微小粒子を生成させる。
【0062】
微小粒子の体積平均粒径は、油相の原料モノマーを重合させて生成されたアクリル系樹脂粒子の表面に容易に付着一体化させることができることから、4〜10μmが好ましく、6〜10μmがより好ましい。なお、微小粒子の体積平均粒径は、上述したアクリル系樹脂粒子の体積平均粒径の測定の場合と同様の要領で測定することができる。
【0063】
重合抑制剤を分解させるために水相に添加する分解剤としては、特に限定されず、例えば、スルファミン酸、塩化アンモニウムなどが挙げられる。
【0064】
水相に添加する重合抑制剤の分解剤の量は、懸濁重合を阻害することなく重合抑制剤を効果的に分解させることができるので、重合抑制剤100重量部に対して100〜2000重量部が好ましく、500〜1000重量部がより好ましい。
【0065】
上記懸濁重合において原料モノマーの殆どは重合されているが、アクリル系樹脂粒子中に含まれる残存モノマーをより低減させるために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ化合物を水性媒体に添加した上で第二温度領域にて懸濁重合を更に行うことが好ましい。
【0066】
上述のようにして懸濁重合することによってアクリル系樹脂粒子及び微小粒子を含有する懸濁液を得ることができる。この懸濁液からアクリル系樹脂粒子及び微小粒子を分離し、水などの洗浄液を用いて1回又は複数回に亘って洗浄、脱水を行う。なお、アクリル系樹脂粒子及び微小粒子の洗浄は、残存モノマーなどの洗浄効果が高いことから、50〜70℃の温水を用いてもよい。
【0067】
懸濁液からアクリル系樹脂粒子及び微小粒子を分離する方法としては、濾布を用いて懸濁液からアクリル系樹脂粒子及び微小粒子を濾過、分離する方法が挙げられる。濾布の通気度は、懸濁液から微小粒子を逃すことなくアクリル系樹脂粒子と共に容易に分離することができるので、50〜120cm
3/cm
2/分が好ましく、70〜100cm
3/cm
2/分がより好ましい。
【0068】
次に、アクリル系樹脂粒子及び微小粒子の混合物を攪拌しながら残留水分がアクリル系樹脂粒子及び微小粒子の全重量に対して0.5重量%以下となるまで乾燥させる。この乾燥過程において、アクリル系樹脂粒子の表面に微小粒子が付着一体化し、粒子表面に突部が形成されたアクリル系樹脂粒子を得ることができる。
【0069】
アクリル系樹脂粒子及び微小粒子の混合物の乾燥温度は、アクリル系樹脂粒子の表面に微小粒子を効果的に付着一体化させることができることから、50〜90℃が好ましく、60〜80℃がより好ましい。又、アクリル系樹脂粒子及び微小粒子の混合物の乾燥時間は、5〜20時間が好ましく、10〜20時間がより好ましい。
【0070】
得られたアクリル系樹脂粒子を必要に応じて汎用の分級方法を用いて分級することによって体積平均粒径が4〜10μmのアクリル系樹脂粒子を得ることができる。
【0071】
上述のようにして得られたアクリル系樹脂粒子は、外用剤に含有させて好適に用いることができる。外用剤としては、例えば、外用医薬品や化粧料などが挙げられる。外用医薬品としては、皮膚に適用するものであれば、特に限定されず、例えば、クリーム、軟膏剤、乳剤などが挙げられる。化粧料としては、例えば、石鹸、ボディシャンプー、洗顔クリーム、スクラブ洗顔料、歯磨きなどの洗浄用化粧品;おしろい類、ファンデーション、口紅、リップクリーム、頬紅、眉目化粧品、マニキュアなどのメーキャップ化粧料;プレシェーブローション、ボディローションなどのローション剤;ボディーパウダー、ベビーパウダーなどのボディー用外用剤;化粧水、クリーム、乳液、パック類、洗髪用化粧品、染毛料、整髪料、芳香性化粧品、浴用剤、制汗剤、日焼け止め製品、サンタン製品、ひげ剃り用クリームなどが挙げられる。
【0072】
外用剤中のアクリル系樹脂粒子の配合割合は、特に限定されず、外用剤の種類により適宜調節されるが、通常、0.5〜80重量%が好ましく、2〜30重量%がさらに好ましい。なお、アクリル系樹脂粒子は、油剤、シリコーン化合物及びフッ素化合物などの表面処理剤、有機粉体又は無機粉体などで予め処理されていてもよい。
【0073】
油剤としては、通常外用剤に使用されているものであればよく、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックスなどの炭化水素油、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、合成脂肪酸などの高級脂肪酸、トリオクタン酸グリセリル、ジカプリン酸プロピレングリコール、2エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸イソセチルなどのエステル油、ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ、キャンデリラロウなどのロウ類、アマニ油、綿実油、ヒマシ油、卵黄油、ヤシ油などの油脂類、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛などの金属石鹸、セチルアルコールステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの高級アルコールなどが挙げられる。
【0074】
アクリル系樹脂粒子を油剤で処理する方法は、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂粒子に上記油剤を添加してミキサーなどで撹拌することにより油剤をアクリル系樹脂粒子の表面にコーティングする乾式法、油剤をエタノール、プロパノール、酢酸エチル、ヘキサンなどの適当な溶媒に加熱溶解させた後、溶媒中にアクリル系樹脂粒子を加えて混合撹拌し、しかる後、溶媒を減圧除去又は加熱除去することにより、油剤をアクリル系樹脂粒子の表面にコーティングする湿式法などが挙げられる。
【0075】
シリコーン化合物としては、通常外用剤に使用されるものであればよく、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アクリル−シリコーン系グラフト重合体、有機シリコーン樹脂部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物などが挙げられる。アクリル系樹脂粒子をシリコーン化合物で処理する方法は、特に限定されず、例えば、上記油剤の場合に説明した乾式法や湿式法が利用できる。又、必要に応じて焼き付け処理を行ったり、反応性を有するシリコーン化合物の場合は反応触媒などを適宜添加してもよい。
【0076】
フッ素化合物は、通常外用剤に配合されるものであればよく、例えば、パーフルオロアルキル基含有エステル、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロ基を有する重合体などが挙げられる。粒子をフッ素化合物で処理する方法も特に限定されず、例えば、上記油剤の場合に説明した乾式法や湿式法が利用できる。又、必要に応じて焼き付け処理を行ったり、反応性を有するシリコーン化合物の場合は反応触媒などを適宜添加してもよい。
【0077】
有機粉体としては、例えば、ナイロン粒子、架橋ポリスチレン粒子、シリコーン樹脂粒子、ウレタン粒子、ポリエチレン粒子、フッ素粒子などの樹脂粒子が挙げられる。
【0078】
無機粉体としては、例えば酸化鉄、群青、コンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、マンガンバイオレット、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、カオリン、マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、雲母、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダーなどが挙げられる。
【0079】
有機粉体や無機粉体は予め表面処理が施されていてもよい。表面処理方法としては、油剤の場合に説明したような公知の表面処理技術を利用できる。又、本発明のアクリル系樹脂粒子の効果を損なわない範囲であれば、外用剤に一般に用いられている通常の添加剤をその目的に応じて適宜配合してもよい。そのような成分としては、例えば、水、低級アルコール、油脂及びロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸、高級アルコール、ステロール、脂肪酸エステル、金属石鹸、保湿剤、界面活性剤、高分子化合物、色材原料、香料、防腐・殺菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、その他の特殊配合成分などが挙げられる。
【0080】
油脂およびロウ類としては、例えば、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ脂、牛脂、ゴマ脂、小麦胚芽油、サフラワー油、シアバター、タートル油、椿油、パーシック油、ひまし油、ブドウ油、マカダミアナッツ油、ミンク油、卵黄油、モクロウ、ヤシ油、ローズヒップ油、硬化油、シリコーン油、オレンジラフィー油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ、ホホバ油、モンタンロウ、ミツロウ、ラノリンなどが挙げられる。
【0081】
炭化水素類としては、例えば、流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワランなどが挙げられる。高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オキシステアリン酸、リノール酸、ラノリン脂肪酸、合成脂肪酸が挙げられる。
【0082】
高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、へキシルデカノール、オクチルデカノール、イソステアリルアルコール、ホホバアルコール、デシルテトラデカノールなどが挙げられる。
【0083】
ステロールとしては、例えば、コレステロール、ジヒドロコレステロール、フィトコレステロールなどが挙げられる。脂肪酸エステルとしては、リノール酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸デシル、トリミリスチン酸グリセリン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジオレイン酸プロピレングリコール、トリイソステアリン酸グリセリン、トリイソオクタン酸グリセリン、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、リンゴ酸ジイソステアリル、イソステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリルなどの環状アルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0084】
金属石鹸としては、例えば、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ウンデシレン酸亜鉛などが挙げられる。保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ソルビトール、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリグリセリン、キシリット、マルチトールなどが挙げられる。
【0085】
界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸石鹸、高級アルコール硫酸エステル、N−アシルグルタミン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤、アミン塩、第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤、ベタイン型、アミノ酸型、イミダゾリン型、レシチンなどの両性界面活性剤、脂肪酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酸化エチレン縮合物などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0086】
高分子化合物としては、例えば、アラビアゴム、トラガントガム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、アイリスモス、クインスシード、ゼラチン、セラック、ロジン、カゼインなどの天然高分子化合物、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、エステルガム、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロースなどの半合成高分子化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルメチルエーテルなどの合成高分子化合物が挙げられる。
【0087】
色材原料としては、例えば、酸化鉄、群青、コンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、マンガンバイオレット、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、カオリン、マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、雲母、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダーなどの無機顔料、アゾ系、ニトロ系、ニトロソ系、キサンテン系、キノリン系、アントラキノリン系、インジゴ系、トリフェニルメタン系、フタロシアニン系、ピレン系などのタール色素が挙げられる。なお、高分子化合物の粉体原料や色材原料などの粉体原料は、予め表面処理が施されていてもよい。
【0088】
色材原料の表面処理の方法としては、公知の表面処理技術が利用でき、例えば、炭化水素油、エステル油、ラノリンなどによる油剤処理、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどによるシリコーン処理、パーフルオロアルキル基含有エステル、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロポリエーテルおよびパーフルオロアルキル基を有する重合体などによるフッ素化合物処理、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどによるシランカップリング剤処理、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートなどによるチタンカップリング剤処理、金属石鹸処理、アシルグルタミン酸などによるアミノ酸処理、水添卵黄レシチンなどによるレシチン処理、コーラーゲン処理、ポリエチレン処理、保湿性処理、無機化合物処理、メカノケミカル処理などの処理方法が挙げられる。
【0089】
香料としては、例えば、アニスアルデヒド、ベンジルアセテート、ゲラニオールなどが挙げられる。防腐・殺菌剤としては、例えば、メチルパラペン、エチルパラペン、プロピルパラペン、ベンザルコニウム、ベンゼトニウムなどが挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、トコフェロールなどが挙げられる。
【0090】
紫外線吸収剤としては、例えば、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム、微粒子酸化鉄、微粒子酸化ジルコニウムなどの無機系紫外線吸収剤、安息香酸系、パラアミノ安息香酸系、アントラニリック酸系、サルチル酸系、桂皮酸系、ベンゾフェノン系、ジベンゾイルメタン系などの有機系紫外線吸収剤が挙げられる。
【0091】
特殊配合成分としては、例えば、エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾンなどのホルモン類、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類、クエン酸、酒石酸、乳酸、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム・カリウム、アラントインクロルヒドロキシアルムニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛などの皮膚収斂材剤、カンタリスチンキ、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、センブリエキス、ニンニクエキス、ヒノキチオール、塩化カルプロニウム、ペンタデカン酸グリセリド、ビタミンE、エストロゲン、感光素などの発毛促進剤、リン酸−L−アスコルビン酸マグネシウム、コウジ酸などの美白剤などが挙げられる。