(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カバーは上面を含み、前記上面には、前記ボディの前記ボディ左側結合部及び前記ボディ右側結合部に対応するカバー左側結合部及びカバー右側結合部が形成され、前記カバー左側結合部及び前記カバー右側結合部は同一の対称構造で、それぞれ少なくとも一つのフラップ、収容ホール及び係止部を含む請求項1に記載の光送信装置。
前記ハウジングの前記ボディの底面の前方と後方の所定位置には、それぞれ第1のポストと第2のポストが下方に延びるように設けられている請求項1に記載の光送信装置。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述された内容は、単に本発明の実施形態の背景情報を提供するに留まり、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
長距離通信に広く使用されている光ファイバベースの信号伝送方法は、電磁干渉(Electromagnetic Interference、EMI)皆無の動作特性と広帯域周波数での効用性などの利点のため、高速かつ高密度なデータ転送が要求される高精細デジタルビデオディスプレイ装置をはじめとする大容量のデジタルメディアの転送に広く適用されている。
【0004】
このような光ファイバベースの信号伝送方法は、光ファイバと光素子との間にレンズと反射手段を介在させる構造をなすことによって達成することができ、このような構造を実現するために、光ファイバと反射手段、及びレンズが固定された構造物を光素子が実装された基板に設置して光の整列を実行する方法を使用することができる。
【0005】
一方、このような光整列方法で製造される光送受信装置は、光素子、レンズ、反射手段、及び光ファイバをどのような方法で整列するかによって構造の簡素化、製品の生産コストの低減、耐久性と精度の向上などをもたらすことができるため、光の整列の問題は重要である。
【0006】
しかし、従来の方法で光の整列を実行して製造される光送受信装置は高価(high cost)であるだけでなく、体積が大きく、スマートフォンのような移動通信機器に使用することは困難な問題があり、複雑な構造を有するため、安定性が確保されていない問題がある。
【0007】
出願人は、2014年11月28日出願された韓国特許出願第2014-0168272号において
図1a及び
図1bのような光送受信装置を提案した。
【0008】
光送受信装置は、光素子1215’が設定位置に配置され、第1の基準ホールA’と、前記第1の基準ホールA’と第1の間隔を置いて形成される第2の基準ホールB’を有するベースプレート1210’及び光素子1215’と光通信する光ファイバ1340’及びレンズ部1320’が固定設置され、第1の基準ホールA’に挿入される第1のポストC’と前記第2の基準ホールB’に挿入される第2のポストD’を有する光ファイバ固定ブロック1300’を含む。
【0009】
光ファイバ1340’は、ガイド面1310’に沿って挿入される。光素子1215’及びレンズ部1320’は、垂直方向で中心が一致するように整列され、レンズ部1320’の上部には、反射手段1330’が設けられる。光ファイバー1340’から出た光は、反射手段1330’を介して屈折し、レンズ部1320’を介して集光されて光素子1215’に入射し、逆に光素子1215’で出た光はレンズ部1320’を介して集光され、反射手段1330’を介して屈折されて光ファイバ1340’に入射するようになっている。
【0010】
このような光送受信装置は、送受信を兼用し、優れた効率を示すが、次のような欠点がある。
【0011】
最近の組込みシステムの仕様は、標準ICパッケージに合わせて光送受信装置の全体の高さが1mm以下であることを要求している。この要求に応じた設計と製造面での最大の問題は、レンズ部の直径や厚さを縮小する場合、その分だけ集光率が落ちて円滑に光の送受信を行うことができないという点である。また、外寸を削減しながら、レンズ部の数値をそのまま維持すると、反射部で光損失が発生して光ファイバに入射する光の屈折角が大きく、光の一部が光ファイバを導波できないなど、光学系構造の整合性がずれる問題がある。
【0012】
ここで、出願人は、光の送受信を同時に実行する既存のデバイスで新しい仕様を満足することは限界があると判断し、光送信のみを行う光送信装置に改善すると、超小型の設計条件を満たしながら、光の送信をより効率的で行うことができるという知見に至った。
【0013】
同時に、光送信装置のレンズと基板の光源を整列させるための方法を改善した。
【0014】
以下記述する本開示の説明は、このような知見を基にしたものである。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を使用して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。
【0043】
また、本発明の構成要素を説明するにあたり、第1、第2、A、Bなどの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別することに留まり、その用語によって該当の構成要素の本質や手順などは限定されない。明細書全体にて、ある部分がある構成要素を「含む」、「備える」とするとき、これは特に正反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0044】
ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「締結」と記載されている場合、その構成要素は、その他のコンポーネントに直接連結されるか、または接続され得るが、各構成要素の間にさらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「締結」されることもあり得ると理解されるべきである。
【0045】
また、図面に図示された構成要素の大きさや形状等は、説明の明瞭性と便宜上誇張して図示する場合がある。また、本発明の構成及び作用を考慮して特別に定義された用語は、本発明の実施例を説明するために留まり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0046】
本発明の実施例に係る光ファイバケーブル用の送受信装置は、2つの異なるモジュールとして製作される。一つのモジュールは、電気信号を光信号に変換し、変換された光信号を外部の光ファイバーケーブルを介して送信する送信装置である。もう一つのモジュールは、外部の光ファイバーケーブルを介して光信号を受信し、受信した光信号を電気信号に変換する受信装置である。本発明の実施例に係る光ファイバケーブル用の送信装置は、第1の実施例で説明し、光ファイバケーブル用の受信装置は、第2の実施例で説明する。
【0047】
以下、本開示の第1の実施例として提示する光送信装置1の原理、構造及び整列方法について順に説明する。
【0049】
まず、
図2を参照し、本開示の第1の実施例である光送信装置1の光学構造を中心に光送信の原理について説明する。
【0050】
本開示の光送信装置1は、光素子としての光源(light source、12)が設けられた基板10に対向し、レンズ群20、反射器14及び光ケーブル30を含む。レンズ群20は、光源12と反射器14との間に設けられる第1のレンズ22と反射器14と光ケーブルとの間に設けられる第2のレンズ24を含む。光ケーブル30には、光ファイバ32が挿入される。反射器14は、プリズムであることが好ましいが、これに限定されない。
【0051】
光源12、第1のレンズ22及び反射器14の中心が一致するように三つの部材は高さ方向に整列される。同様に、反射器14及び第2のレンズ24の中心と光ケーブル30の光収容部の中心点が一致するように三つの部材は水平方向に整列される。光源12と第1のレンズ22との整列方法については、出願人の先出願である韓国特許出願第2014-0168272号及び2013-0146599号に開示されており、これらはここでの参照として本出願の内容に併合される。
【0052】
第1のレンズ22は、好ましくは、コリメータレンズ(collimating lens)であり、第2のレンズ24は、好ましくは、集光レンズ(focusing lens)である。コリメータレンズを通過した光は、表面波となって平行光をなし、集光レンズを通過した光は、集光されて結束する。したがって、図示したように、光源12から出光した光は、第1のレンズ22を通過し、平行経路を形成して反射器14に入射し、反射器14から反射された光は、図の右側において平行して進行し、第2のレンズ24を通過してカップリングした後に、光ファイバ32の集光部であるコアに入射する。
【0053】
光源12は、基板上に複数個が一列に整列される。この場合、第1のレンズ22及び第2のレンズ24は、それぞれの光源12に合わせて一列に複数個設けられる。
【0054】
このような本開示の光送信装置1は、第1のレンズ22と第2のレンズ24の複数個のレンズからなるレンズ群20を採用した点に特徴がある。高さ1mm以下の超小型設計条件を満たしながら、光源と反射器との間に集光レンズだけを配置する単一のレンズ構造を維持するとレンズの寸法が小さくなり、光経路、特に低い高さを導波しなければならない光経路が短縮され、光源から出光する光が反射器に正確に集まらず、反射器で反射された光の一部も光ファイバ内で導波可能な全反射のしきい値を超えて入射してクラッド外部に散乱する光損失が発生する。しかし、本開示の光送信装置1は、第1のレンズ22と第2のレンズ24の複数個のレンズからなるレンズ群20を活用し、送受信を同時に実行する既存のデバイスを超えて光送信を行う送信機として機能しつつ、超小型の設計条件を満たし、光送信をより効率的に実行するものである。
【0055】
第1のレンズ22の主な機能は、光源12から出光する光の発散角を減らすものであり、第2のレンズ24の結束役割負担を分散させると同時に光整列の許容誤差を広げる役割をする。光信号のカップリングに関するレンズの役割分散は、光ファイバの光導波路の制約条件である開口数(NA、 Numerical Aperture)の影響を減らす。これはビームの分散程度に応じたレンズの屈折度を調節できることを意味し、特に第1のレンズ22からコリメートされた光を第2のレンズ24で集光すると、光を光ファイバのNAに対して最大限カップリングするのが容易である。
【0057】
図3は
図2の構造を含む本開示の光送信装置1の全体の外観斜視図である。
【0058】
光送信装置1は、レンズ群20と反射器14が設けられたハウジング2を含む。光送信装置1は、光源12が設けられた基板10に対向して結合される。
【0059】
ハウジング2は、ほぼ長方形でボディ3とカバー4の分割構造になっている。カバー4の上面には、エポキシのような接着剤を注入するためのホール40が設けられ、カバー4の背面には、例えば、台形型に切削されて光ケーブル30を案内するガイド41が設けられる。
【0060】
ハウジング2の高さHは、1mm未満の超小型である。これは、一般的なチップよりも小さい厚さであり、本開示の光送信装置1は、厚さが薄いか、サイズが小さなデバイスの適用に有用である。
【0061】
本開示の光送信装置1は、部品及び光整列のための基準成形品を除去したもので、ハウジング2と基板10自体で光の整列を行うことができることで、基準成形品の使用で発生する整列誤差を減らすことができる。ハウジング2は、プラスチック射出成形で製作されるため、大量生産と組み立てが容易である。
【0062】
図4の(a)及び
図4の(b)は、光送信装置1のボディ3の左側面図及び平面図である。
【0063】
ボディ3は、長い長方形の底面300と、底面300の先端の前付近から中央付近まで延びた底面300よりも高さが大きい左側結合部310及び右側結合部312を含む。底面300を挟んで両側から左側結合部310及び右側結合部312が底面300を支持する構造となっている。左側結合部310は、前から、上方に突出した第1のフラップ315、第1の収容ホール313及び上方に突出した第1の係止部316からなり、同様に右側結合部312は、前から、上方に突出した第2のフラップ317、第2の収容ホール314及び第2の係止部318からなる。全体的に左側結合部310及び右側結合部312は、同じ形状の対称構造である。
【0064】
第1のフラップ315と第2のフラップ317は、底面300から上方に垂直に延びて第1のレンズ24と反射器14をそれぞれ左右で外部から保護する。係止部316、318と収容ホール313、314は、カバー4の対応要素と結合されるための部材である。利点では、左側結合部310及び右側結合部312は、レンズと反射器の保護フレームを提供するとともに、カバー4との締結構造を提供する。したがって、この機能を実行する限り、その大きさ、形状及び位置は任意に変更することができる。
【0065】
底面300と、このような結合部310、312は、一体に形成されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
【0066】
左側及び右側結合部310、312の後ろの底面300上のオープンスペース300sはカバー4と協力して光ファイバが通過する空間を提供し、これは後述するカバー4の第3のフラップ403及び第4のフラップ408によって閉鎖されて外部からの衝撃や振動から安定した光ファイバ案内構造を提供する。
【0067】
底面300の長さ方向の中心線に沿って前方と後方の所定位置には、それぞれ第1のポスト302と第2のポスト303が下方に、すなわち、基板に向かって形成されている。第1のポスト302及び第2のポスト303は、下方に突出した円型のカラムである。
図4の(a)に図示された例では、光整列の誤差を吸収するために、第1のポスト302を下方に行くにつれて直径が僅かに減少する縮径型のコラムとして、第2のポスト303は、直径が一定の定円型のコラムとして示している。第1のポスト302の上部、すなわち底面300に隣接する付近では、第1のポスト302の直径が第2のポスト303の直径よりも大きい。これは、第1のポスト302の高さ方向の基準点を中心に、その上側では、第1のポスト302の直径が第2のポスト303の直径よりも大きく、下側では、第1のポスト302の直径が第2のポスト303よりも小さいことを意味する。
【0068】
次に、本開示のボディ3は、反射器取付部301と、第1のレンズ取付部304を利用して、反射器14と及び第1のレンズ22を設けている。反射器取付部301は、
図4の(a)に示したように底面300の先端から垂直に起立している。第1のレンズ取付部304は、反射器取付部301よりも所定間隔離間してその前方に形成され、底面300の下端にて反射器取付部301の開始点より若干高い高さまで延びた後、平行して前方に延びて、全体的に「く」字状をなしている。反射器取付部301と第1のレンズ取付部304は、底面300と一体に製作されるかのユニット化されたモジュールに別途製作されて底面300に結合することができる。
【0069】
第1のレンズ22は、第1のレンズ取付部304の上面304aに、その凸面を下方に向くように設けられる。反射器14は、前記上面304aの先端と反射器取付部301の頂点を横切って斜めに設けられる。第1のレンズ22が複数個設置される場合は、
図4の(b)に示したように、上面304aに沿って一列に一定の間隔を置いて設けられる。この場合に反射器14は、一定の反射面を提供する限り1つの単一のプリズムを設置してもよい。
【0070】
反射器取付部301と第1のレンズ取付部304は、本開示の光送信装置1に適した光経路を提供するように、第1のレンズ22及び反射器14を収容する部材であることから
図2を参照に説明した光伝達機能を実行する範囲内で形状、寸法及び位置は自由に変更することができる。
【0071】
本開示によると、第1のレンズ22と反射器14はボディ3に設け、第2のレンズ24はカバー4に設ける分離構造により小型化寸法に適したコンパクトな光送信装置を容易に設計し製作することができることを理解できるだろう。
【0072】
図5の(a)及び
図5の(b)は、光送信装置1のカバー4の左側面図及び平面図である。
【0073】
カバー4は、長い長方形であり、底面300より幅が広い上面400を含む。上面400の下部には、前述したボディ3に対応する位置にて左に左側結合部420が、そして右側に右側結合部430が形成される。左側結合部420は、前から、下方に突出した第3の係止部401、第3の収容ホール402及び下方に突出した第3のフラップ403からなり、同様に右側結合部430は、前から、下方に突出した第4の係止部406、第4の収容ホール407及び下方に突出した第4のフラップ408からなる。
【0074】
左側結合部420及び右側結合部430は、光ファイバーケーブルの保護フレームを提供し、ボディ3の対応要素と結合するための部材である。したがって、この機能を実行する限り、その大きさ、形状及び位置は任意に変更することができる。また、上面400と、このような結合部420、430は、一体に形成されることが好ましいが、必ずしもこれに限定されない。
【0075】
前述したように、上面400の前方に幅方向の中間点には、エポキシのような接着剤を注入するためのホール40が設けられている。ホール40を介して注入されたエポキシ樹脂は、光ファイバとカバー4の結合を安定的にし、結合過程で第2のレンズ24の壁面と光ファイバーの断面の間を満たして光が透過する面から発生する可能性のある反射を減らすことができる。本開示では、エポキシのほか、光ファイバーとプラスチック成形品を連携して光通信を可能にする他の粘度の高い材料を注入することができる。例えば、エポキシを代替したり、これに加えて屈折率マッチングオイル(index matching oil)を注入したりして光ファイバに入射する光のNAを減らす効果が期待できる。
【0076】
本開示のカバー4は、第2のレンズ取付部404を利用して、第2のレンズ24を設置している。第2のレンズ取付部404は、
図5(a)に示したように上面300の前方部から垂直に下方して起立している。第2のレンズ24は、第2のレンズ取付部404の前面404aに設けられる。第2のレンズ24の設置の高さは反射器14で反射された光の両方を収容するように反射器14の位置に合わせて設定される。第1のレンズ22が複数個であれば、
図5(b)に示すように、第2のレンズ24もそれぞれの第1のレンズ22の数に合わせて設けられる。
【0077】
第2のレンズ24と第2のレンズ取付部404が設けられる部分は、カバー4では、オープンスペース40sとして残るが、この空間はボディ3の前記第1のフラップ315及び第2のフラップ317によって左右から閉鎖されるため、外部からの衝撃や振動から安定的にレンズ系の構造を提供することになる。
【0078】
第2のレンズ取付部404は、本開示の光送信装置1に適した光経路を提供するように、第2のレンズ24を収容する部材なので、
図2を参照に説明した光伝達機能を実行する範囲内で形状、寸法及び位置は自由に変更することができる。
【0079】
以上の本開示によると、ボディ3とカバー4の分離構造を通じて、小型化寸法に適したコンパクトな光送信装置を容易に設計して製作することができる。
【0080】
また、ボディ3の調整なしに仮にカバー4に設けられる第2のレンズ24の位置だけを変更して光ファイバとの間隔を調整したり、反射器14の反射光経路に合わせたりすることができるので、光整列及び校正作業において便利である。
【0081】
図6の(a)及び
図6の(b)は、前述したボディ3とカバー4からなるハウジング2が、基板10につながれたことを示した左側面図及び平面図である。説明の便宜上、
図6の(a)では、各部材の右側に該当する図面番号は括弧で併記して表記した。
【0082】
ボディ3の第1のフラップ315と第2のフラップ317は、カバー4の上面400に当接するように締結され、第1のレンズ22、反射器14及び第2のレンズ24からなる光学系を左右から保護する保護フレームを提供している。
【0083】
ボディ3の第1の収容ホール313及び第2の収容ホール314の中にはカバー4の第3の係止部401及び第4の係止部406のそれぞれが収容される。また、カバー4の第3の収容ホール402及び第4の収容ホール407の中にはボディ3の第1の係止部316及び第2の係止部318のそれぞれが収容される。このような連続した凹凸構造の繰り返し締結は、ボディ3とカバー4の安全かつ正確な締結を提供し、組立後の位置ずれを最小限に抑えることができる。
【0084】
また、カバー4の第3のフラップ403と第4のフラップ408は、ボディ3の空間300sを閉鎖しつつ、底面300に当接して結合され、外部からの衝撃や振動から安定した光ファイバ案内構造を提供する。
【0085】
本開示の光送信装置のハウジング2の構造上の特徴の一つは、第1のレンズ22と反射器14をボディ3に設け、第2のレンズ24と光ファイバ導入部は、カバー4に設けた点にある。したがって、この特徴を維持しながら、例えば、第1のフラップ及び第2のフラップをカバー4に設け、第3のフラップ及び第4のフラップはボディ3に設けること、またはボディ3及びカバー4に設けられた係止部と収容ホールをそれぞれ逆に形成したり、順番を変えたりすることなど、当業者のレベルで様々な変形が可能である。
【0086】
また、光源12が第1のポスト302及び第2のポスト303の外側に配置された場合を前提に説明したが、韓国特許出願第2014-0168272号に開示されたように、光源12を第1のポスト302及び第2のポスト303の中間領域に配置した場合にも適切にハウジングの構造を変形して適用することができるだろう。
【0087】
再度、
図6の(a)及び
図6の(b)を参照すると、本開示のハウジング2は、基板10に結合されている。
【0088】
基板10には、ハウジング2の第1のポスト302と第2のポスト303のそれぞれを収容する第1の基準ホール302aと第2の基準ホール303aが形成されている。第1のポスト302と第2のポスト303は、それぞれの第1の基準ホール302a及び第2の基準ホール303aに挿入される。第1のポスト302が縮軸型コラムなので、第1のポスト302を第1基準ホール302aに挿入したときに、最初は微細な余裕空間を確保しながら挿入する。徐々に挿入が進むにつれて、第1のポスト302は、第1の基準ホール302aに隙間なく当接する位置に固定される。
【0089】
このような結合構造を有する本開示の光送信装置1は、後述するように、基板10との組立過程で発生する可能性のあるずれを最小限に抑えることができる。
【0091】
本開示の光送信装置の整列方法の原理について、基板10の平面図を主に示す
図7の(a)ないし(c)を参照して説明する。
【0092】
基板10上に光源12が設けられ、光源12に整列して第1の基準ホール302aと第2の基準ホール303aが形成される。光源12、第1の基準ホール302a及び第2の基準ホール303aの幅方向(図の上下方向)の中心線をそれぞれ111、112及び113、光源12、第1基準ホール302a及び第2の基準ホール303aの長さ方向(図面の左右方向)の中心線を114で表示することにする。 「A」は、中心線111と中心線112との間の間隔、「B」は、中心線112と中心線113との間の間隔である。
【0093】
高さ1mm未満の超小型光送信装置1において、組立公差の修正は数マイクロメートルのエラーを排除することを意味するので、精巧な整列操作が必要である。通常、基板10は、スペックや仕様に合わせて事前に完成して供給される。したがって、基板10と光送信装置1を組み立てる際の核心は結局、基板10に位置する光源12に合わせて第1のレンズ22を最大限に誤差なく整列させて組み立てることである。そのため、理想的な組み立ては、それぞれの基準ホールの中心とそれぞれのポストの中心が数μmの誤差なしに整列することである。しかし、実際の組み立て工程で完全な締結は難しい。したがって、この問題を解消するための方案として、第1のポスト302及び第2のポスト303のうちのいずれかを固定して該当するポストの公差はなくし、その他の残りのポストの公差のみが光源12に整列しなければならない第1のレンズ22の位置に影響を与えるようにし、誤差を最小限に減らすことが考えられる。
【0094】
図7の(b)は、第1のポスト302をあそびがないように固定する場合の原理図である。 A:B = 1:8であり、第2のポスト303が第2基準ホール303aの中心から上方に20μm偏向して位置すると仮定する。この場合、第1のレンズ22が、光源12に対してずれた距離は比例式によって下方向に2.5μmとなる。
【0095】
図7の(c)は、第2のポスト303をあそびがないように固定する場合の原理図である。 A:B = 1:8であり、第1のポスト302が第1の基準ホール302aの中心から上方に20μm偏向して位置すると仮定する。この場合には、第1のレンズ22が、光源12に対してずれた距離は比例式によって上方向に22.5μmとなる。
【0096】
したがって、少なくとも光源12は、すべての基準ホールに対して外側に配置された場合は、光源12に近接した第1のポスト302を固定することで、第2のポスト303を固定することよりも、最終的に9倍の誤差を減らすことができる。以上の原理は、ポストが上方向だけでなく、下方または左右方向に基準ホールの中心からずれた場合にも適用される。
【0097】
当業者であれば、A:Bの比例関係が大きいほど、すなわち、ポスト間の距離が遠いほど、または第1のポストが光源や第1のレンズに近いほど組み立て誤差を最小限に抑えることができることを理解できるだろう。
【0098】
本開示の光送信装置1は、第1のポスト302を第1基準ホール302aに固定させるために、前述したように、第1のポスト302を縮軸型コラムに設計して第1のポスト302を第1基準ホール302aに挿入したときに、最初は微細な余裕空間を確保して挿入され、徐々に挿入が進むにつれて第1の基準ホール302aに隙間なく当接する位置に固定されるようにしている。
【0099】
固定位置は、第1のポスト302と、第1の基準ホール302aの直径が一致する地点である。しかし、ポストは、例えばプラスチック材料でモールド成形するため、加圧すると、圧縮変形されて挿入され、圧力が解除されると、弾性復元力によって円型に復帰しようとする性質を有する。したがって、固定位置は、第1のポスト302の直径が第1の基準ホール302aの直径よりもわずかに大きい位置であり、このような余裕は、第1のポスト302の固定作業を容易に行うことができるようにする。
【0100】
以上のことから、第1のポスト302の直径は、第1の基準ホール302aの直径よりも大きい範囲で、第1の基準ホール302aの直径よりも小さい範囲まで連続的に変化するように縮径型に設計することが望ましいということを知ることができる。
【0101】
第1のポスト302の位置が固定されると、第2のポスト303の位置のみが光源とレンズの整列に影響を与えるが、後者の影響は、第1のポスト302または両方のポスト302、303のすべてが基準ホールの中心からずれることで、レンズに与える偏差に比べて非常に小さい。したがって、光源とレンズの整列作業における誤差を数マイクロメートル以内に制限して最小限に抑えることができるようになる。
【0102】
以下、本開示の第2の実施例として提示されている光受信装置1’の原理、構造及び整列方法について順次説明する。
【0104】
まず、
図8を参照に本開示の第2の実施例である光受信装置1’の光学構造を中心に光受信の原理について説明する。
【0105】
本開示の光受信装置1’は、光受信素子としての光感知器(light detector、12')が設置された基板10’に対向して、レンズ20’、反射器14’と光ケーブル30’を含む。レンズ20’は、光感知器12’と反射器14’との間に設けられる。光ケーブル30’には、光ファイバ32’が挿入される。反射器14’は、プリズムであることが好ましいが、これに限定されない。
【0106】
光感知器12’、レンズ20’及び反射器14’の中心が一致するように三つの部材は高さ方向に整列される。同様に、反射器14’及び光ファイバーケーブル30'の光送信部の中心点が一致するように両方の部材は水平方向に整列される。
【0107】
レンズ20’は、好ましくは、集光レンズ(focusing lens)である。集光レンズを通過した光は集光されて結束される。したがって、図示したように、光ファイバ32’から出射した光は反射器14’に入射し、反射器14’で直角に反射した光は図面の下方に進んで、レンズ20’を通過しながらカップリングされて光感知器12’に入射する。
【0108】
光感知器12’は、基板上に複数個が一列に整列する。この場合、レンズ20’は、それぞれの光感知器12’に合わせて一列に複数個が設けられる。
【0109】
高さ1mm以下の超小型設計条件を満しながら光の送受信を同時に実行する光送受信装置の設計は非常に難しいので、単レンズ構造を維持しながらレンズの寸法を減らして設計し、光受信装置として活用する先行技術以上の光受信効率を発揮できることが確認された。一方、光送信装置は、複数個のレンズ群を採用して、光ファイバの集光部に光を正確に結束させて送信することが重要になる。
【0111】
図9は、
図8の構造を含む本開示の光受信装置1’の全体の外観斜視図である。
【0112】
光受信装置1’は、レンズ20’と反射器14’が設けられたハウジング2’を含む。光受信装置1’は光感知器12’が設けられた基板10’に対向して結合される。
【0113】
ハウジング2’の高さHは、1mm未満の超小型である。これは、一般的なチップよりも小さい厚さであり、本開示の光受信装置1’は、厚さが薄いかサイズが小さなデバイスの適用に有用である。
【0114】
本開示の光受信装置1’は、部品及び光整列のための基準成形品を除去したものであり、ハウジング2’と基板10’自体で光整列を行うことができることから、基準成形品の使用で発生する整列誤差を減らすことができる。ハウジング2’は、プラスチック射出成形で製作するため、大量生産と組み立てが容易である。
【0115】
案内面41’は、光ファイバ32’をハウジング2’の内部中央にガイドするための案内面である。
【0116】
図10の(a)及び
図10の(b)は、光受信装置1’のハウジング2’の左側面図及び平面図である。
【0117】
ハウジング2’の案内面41’が規定する空間を通過した光ファイバ32’は、好ましくは、中央案内面411’が規定する空間を通過して反射器14’と対向するように位置する。反射器14’の下には、図示した例では、4つのレンズ20’がハウジング2’の幅方向に沿って一列に配列されている。このような配列は、例えば、複数の光ファイバ32’を案内面41’の間に位置させる場合、またはいずれかの光ファイバー32’の位置が多少ずれて配列されても、光ファイバ32’から出光した光が反射器14’で屈折し、いずれかのレンズ20’に向けることができるので、柔軟性と設計の自由度を高めることができる点で有利である。
【0118】
ハウジング2’の底面200’の長さ方向の中心線に沿って前方と後方の所定位置には、それぞれ第1のポスト302’と第2のポスト303’が下方に、すなわち、基板を向け形成される。第1のポスト302’及び第2のポスト303’は、下部に突出した円型のカラムである。
図10の(a)に図示された例では、光整列の誤差を吸収するために、第1のポスト302’を下方に行くにつれて直径が僅かに減少する縮径型コラムであり、第2のポスト303’は、直径が一定の定円型コラムで図示している。第1のポスト302’の上部、すなわち底面200’に隣接した付近では、第1のポスト302’の直径が第2のポスト303’の直径よりも大きい。これは、第1のポスト302’の高さ方向のある基準点を中心に、その上部には、第1のポスト302’の直径が第2のポスト303’よりも大きく、下側では、第1のポスト302’の直径が第2のポスト303’よりも小さいことを意味する。
【0119】
図11は、ハウジング2’が、基板10’につながっていることを示す左側面図である。
【0120】
基板10’には、ハウジング2’の第1のポスト302’と第2のポスト303’のそれぞれを収容する第1の基準ホール302a’と第2の基準ホール303aが形成されている。第1のポスト302’と第2のポスト303’は、それぞれの第1の基準ホール302a’及び第2の基準ホール303a’に挿入される。第1のポスト302’が縮軸型コラムであることから、第1のポスト302’を第1基準ホール302a’に挿入したときに、最初に微細な余裕空間を確保して挿入される。徐々に挿入が進むにつれて、第1のポスト302’は、第1の基準ホール302a’に隙間なく当接する位置に固定される。
【0121】
このような結合構造を有する本開示の光受信装置1’は、後述するように、基板10’との組立過程で発生する可能性のあるずれを最小限に抑えることができる。
【0123】
本開示の光受信装置の整列方法の原理について、基板10’の平面図を主に示す
図12の(a)ないし(c)を参照して説明する。
【0124】
基板10’上には光感知器12’が設けられ、光感知器12’に整列して第1の基準ホール302a’と第2の基準ホール303a’が形成される。光感知器12’、第1の基準ホール302a’及び第2の基準ホール303a’の幅方向(図の上下方向)の中心線をそれぞれ111’、112’及び113’、光感知器12’、第1の基準ホール302a’及び第2の基準ホール303a’の長さ方向(図面の左右方向)の中心線を114'と表示することにする。「K」は、中心線111’と中心線112’との間の間隔、「L」は、中心線(112 ')と中心線(113')との間の間隔である。
【0125】
高さ1mm未満の超小型光受信装置1’において、組立公差の修正は数マイクロメートルのエラーを排除することを意味するので、精巧な整列操作が必要である。通常、基板10’は、スペックや仕様に合わせて事前に完成して供給される。したがって、基板10’と光受信装置1’を組み立てる際の核心は結局、基板10’に位置する光感知器12’に合わせてレンズ20’を最大限に誤差なく整列させて組み立てることである。そのため、理想的な組み立ては、それぞれの基準ホールの中心とそれぞれのポストの中心に数μmの誤差なしに整列することである。しかし、実際の組み立て工程で完璧な締結は難しい。したがって、この問題を解消するための方案として、第1のポスト302’及び第2のポスト303’のうちのいずれかを固定して該当するポストの公差をなくし、他の残りのポストの公差のみが光感知器12’に整列しなければならないレンズ20’の位置に影響を与えるようにし、誤差を最小限に減らすことが考えられる。
【0126】
図12の(b)は、第1のポスト302’をあそびがないように固定した場合の原理図である。 K:L = 1:8であり、第2のポスト303’が第2基準ホール303a’の中心から上方に20μm偏向して位置すると仮定する。この場合には、レンズ20’が光感知器12’に対してずれた距離は比例式によって下方向に2.5μmとなる。
【0127】
図12の(c)は、第2のポスト303’をあそびがないように固定した場合の原理図である。 K:L = 1:8であり、第1のポスト302’が第1の基準ホール302a’の中心から上方に20μm偏向して位置すると仮定する。この場合は、レンズ20’が光感知器12’に対してずれた距離は比例式によって上方向に22.5μmとなる。
【0128】
したがって、少なくとも光感知器12’は、すべての基準ホールに対して外側に配置した場合に、光感知器12’に近接した第1のポスト302’を固定することが第2のポスト303’を固定するよりも、最終的に9倍の誤差を減らすことができる。以上の原理は、ポストが上方向だけでなく、下方または左右方向に基準ホールの中心からずれた場合にも適用される。
【0129】
当業者であれば、K:Lの比例関係が大きいほど、すなわち、ポスト間の距離が遠いほど、または第1のポストが光源や第1のレンズに近いほど組み立て誤差を最小限に抑えることができることが理解できるだろう。
【0130】
本開示の光受信装置1’は、第1のポスト302’を第1基準ホール302a’に固定させるために、前述したように、第1のポスト302’を縮軸型コラムに設計し、第1のポスト302’を第1基準ホール302a’に挿入したときに、最初は微細な余裕空間を確保して挿入し、徐々に挿入が進むにつれて第1の基準ホール302a’ に間隙なく当接する位置で固定されるようにしている。
【0131】
固定位置は、第1のポスト302’と第1基準ホール302a’の直径が一致する地点である。しかし、ポストは、例えばプラスチック材料でモールド成形されるため、加圧すると、圧縮変形して挿入され、圧力が解除されると、弾性復元力によって円型に復帰しようとする性質を有する。従って、固定位置は、第1のポスト302’の直径が第1の基準ホール302a’の直径よりもわずかに大きい位置であり、このような余裕は、第1のポスト302’の固定作業を容易に実行できるようにする。
【0132】
以上のことから、第1のポスト302’の直径は、第1の基準ホール302a’の直径よりも大きい範囲から、第1の基準ホール302a’の直径よりも小さい範囲まで連続的に変化するように縮径型に設計することが望ましいということがわかる。
【0133】
第1のポスト302’の位置が固定されると、第2のポスト303’の位置のみが光源とレンズの整列に影響を与えるが、後者があたえる影響は、第1のポスト302’または両方のポスト302’、303’のすべてが基準ホールの中心からずれることで、レンズに与える偏差に比べて非常に小さい。したがって、光源とレンズの整列作業誤差を数マイクロメートル以内に制限して最小限に抑えることができるようになる。
【0134】
以上、本発明の好ましい実施例を添付図面を参照して説明したが、本開示は、実施例に基づいて同一の技術思想の範囲内で形状、位置、サイズ、及び配列について、様々な変形が可能である。したがって、本開示の権利範囲は、上述した特定の実施例に限定されてはならず、本開示の保護範囲は、以下、添付した請求の範囲と同じか均等な領域にまで及ぶことを理解すべきである。
【0135】
本特許出願は、2015年12月15日に韓国に出願した特許出願番号第10-2015-0179014号及び2015年12月15日に韓国に出願した特許出願番号第10-2015-0179030号について米国特許法119(a)条(35U.S.C§119(a))に基づいて優先権を主張し、そのすべての内容は、参考文献として本特許出願に併合される。さらに、本特許出願は、米国以外の国でも、前記同様の理由で優先権を主張し、そのすべての内容は、参考文献として本特許出願に併合される。