(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記記憶制御部は、前記受付部が前記属性の使用の許可を示す前記許否情報を前記乗客から受け付けた場合、当該属性に基づく広告コンテンツが前記表示部に表示された後に、当該属性を前記記憶部から消去する、
請求項2に記載の広告表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[広告表示装置1の概要]
図1は、本実施形態に係る広告表示装置1の概要を説明するための図である。広告表示装置1は、例えば、タクシーの後部座席に設けられているタブレット等のコンピュータであり、タクシーの乗客に広告コンテンツを提供する。
【0015】
広告表示装置1は、タクシーに乗客が乗車し、運転手が料金メーター2を操作することにより料金の計算が開始されると、シートベルトの装着を案内する装着案内画面を表示する。広告表示装置1は、装着案内画面を表示した後、乗客に対して、乗客の属性の使用の許否を受け付ける画面であるオプトアウト画面を表示し、属性の使用の許否を受け付ける。乗客の属性は、例えば、性別、年齢、タクシーに乗車した乗客の人数である。
【0016】
広告表示装置1は、装着案内画面及びオプト画面を表示している間に、乗客を撮像した撮像画像を取得し、当該撮像画像に基づいて乗客の属性を特定する。広告表示装置1は、オプトアウト画面において属性の使用を許可する操作が行われると、特定した属性に基づいてコンテンツの表示制御を行う。また、広告表示装置1は、オプトアウト画面において属性の使用を許可しない操作が行われると、乗客の属性に基づかないコンテンツの表示制御を行う。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客の属性に基づくコンテンツを提供するか否かを柔軟に変更することができる。
【0017】
広告表示装置1が表示するコンテンツの時間枠には、連動広告枠と、通常広告枠とが設けられている。広告表示装置1は、連動広告枠において提供されるコンテンツとして、通常の広告に比べて優先的に表示される基本コンテンツとしてのリッチコンテンツと、当該リッチコンテンツに予め関連付けられている連動広告コンテンツとを選択し、これらのコンテンツを連動して表示する。リッチコンテンツは、例えば、雑誌、新聞又はテレビ放送等の他のメディアに掲載されたテキスト又は画像を含むコンテンツである。リッチコンテンツは、特定の商品を紹介することを目的としたコンテンツではなく、複数の商品に関する説明を含むコンテンツであってもよい。
【0018】
リッチコンテンツと関連付けられている連動広告コンテンツは、リッチコンテンツとの関連性が高い広告である。連動広告コンテンツは、例えば、リッチコンテンツに含まれている文章で説明されているジャンルの商品のうち、特定の商品に関する説明又は画像を含むコンテンツである。連動広告コンテンツは、例えば、広告の出稿主から、リッチコンテンツと関連付けて入稿されるコンテンツである。連動広告コンテンツは、他のメディアにおいて、リッチコンテンツと関連付けて提供されたコンテンツであってもよい。広告表示装置1が、リッチコンテンツを読んで関心を抱いたジャンルの商品の広告を表示することにより、連動広告コンテンツの視聴に対する乗客の抵抗感を下げることができるので、乗客が広告を閲覧する可能性を高めることができる。
【0019】
また、広告表示装置1は、通常広告枠において提供されるコンテンツとして、天気予報やニュース等の通常コンテンツと、通常コンテンツとは関連しない広告コンテンツである通常広告コンテンツとを選択し、これらのコンテンツを表示する。
【0020】
[広告表示装置1の構成]
続いて、広告表示装置1の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る広告表示装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、広告表示装置1は、通信部11と、操作部12と、表示部13と、撮像部14と、記憶部15と、制御部16とを備える。
【0021】
通信部11は、タクシーに設けられている料金メーター2から信号を受信するための通信インターフェースである。操作部12は、例えば、表示部に重畳して設けられているタッチパネルであり、タクシーの乗客から操作入力を受け付ける。表示部13は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部13は、制御部16の制御に応じて各種情報を表示する。
【0022】
撮像部14は、例えばカメラであり、広告表示装置1の周囲を撮像する。広告表示装置1は、タクシーの座席に設けられることから、撮像部14は、タクシーの座席に座っている乗客を撮像する。なお、本実施形態では、広告表示装置1が表示部13及び撮像部14を備えることとしたが、これに限らない。例えばタクシーに、広告表示装置1とは別に広告コンテンツを表示する表示装置としてのディスプレイが設けられるとともに、撮像装置としてのカメラが設けられていてもよい。そして、広告表示装置1と、表示装置と、撮像装置とが、広告表示システムとして機能してもよい。この場合、広告表示装置1は、撮像装置が撮像した撮像画像を取得し、表示装置に広告コンテンツを表示させる。
【0023】
記憶部15は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部15は、制御部16が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部15は、制御部16を、案内画面表示部161、取得部162、受付部163、属性特定部164、記憶制御部165、コンテンツ選択部166、広告選択部167、及びコンテンツ表示部168として機能させる広告表示プログラムを記憶している。
【0024】
また、記憶部15は、リッチコンテンツと、一以上の属性とを関連付けて予め記憶している。記憶部15は、複数のリッチコンテンツのそれぞれと、一以上の連動広告コンテンツとを関連付けて予め記憶している。
【0025】
具体的には、記憶部15は、リッチコンテンツを識別するリッチコンテンツIDと、当該リッチコンテンツと、一以上の属性と、連動広告コンテンツを識別する連動広告IDとを関連付けたリッチコンテンツ情報を記憶している。連動広告コンテンツは、リッチコンテンツに含まれているテキスト又は画像に関連する商品に関する広告が含まれている。したがって、タクシーの乗客が、リッチコンテンツに関心を抱いた場合には、リッチコンテンツと連動して提供される連動広告コンテンツにも関心を抱く可能性が高く、高い広告効果を期待することができる。なお、本実施形態では、記憶部15がリッチコンテンツ情報を記憶することとしたが、これに限らない。リッチコンテンツ情報は、外部のサーバ等に記憶されていてもよい。
【0026】
図3は、本実施形態に係るリッチコンテンツ情報の一例を示す図である。本実施形態では、
図3に示すように、一つのリッチコンテンツに対して一以上の属性と、一以上の連動広告IDとが関連付けられていることが確認できる。また、
図3に示す連動広告ID「CM003」のように、一つの連動広告コンテンツが、複数のリッチコンテンツに関連付けられていることが確認できる。
【0027】
また、記憶部15は、連動広告IDと、連動広告コンテンツと、当該連動広告コンテンツを表示する時間帯とを関連付けた連動広告情報を記憶する。
図4は、本実施形態に係る連動広告情報の一例を示す図である。
図4では、連動広告ID「CM001」、「CM003」に、連動広告コンテンツを表示する時間帯が関連付けられていることが確認できる。なお、連動広告ID「CM002」のように、時間帯が関連付けられていなくてもよい。
【0028】
制御部16は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部16は、記憶部15に記憶された広告表示プログラムを実行することにより、案内画面表示部161、取得部162、受付部163、属性特定部164、記憶制御部165、コンテンツ選択部166、広告選択部167、及びコンテンツ表示部168として機能する。
【0029】
案内画面表示部161は、シートベルトの装着を案内する装着案内画面を表示部13に表示させる。具体的には、案内画面表示部161は、通信部11が、料金の計算が開始したことを示す信号を料金メーター2から受信すると、料金メーター2による料金の計算が開始されたことを検出する。そして、案内画面表示部161は、料金の計算が開始されたことを検出したことに応じて、装着案内画面を表示部13に表示させる。
【0030】
取得部162は、タクシーの座席の乗客を撮像した撮像画像を取得する。取得部162は、料金メーター2による料金の計算が開始されると、撮像部14が撮像した撮像画像を取得してもよい。なお、タクシーには、広告表示装置1とは別に撮像装置が設けられていてもよい。この場合、取得部162は、当該撮像装置が撮像した撮像画像を取得してもよい。
【0031】
受付部163は、乗客の属性の使用の許否を示す許否情報を当該乗客から受け付ける。具体的には、受付部163は、料金メーター2による料金の計算が開始された後に、属性の使用の許否を示す許否情報を乗客から受け付ける。より具体的には、受付部163は、案内画面表示部161によりシートベルトの装着に関する装着案内画面が表示部13に表示された後に属性の使用の許否を受け付けるオプトアウト画面を表示部13に表示させる。受付部163は、操作部12を介して、属性の使用の許否に係る操作を乗客から受け付けることにより、属性の使用の許否を示す許否情報を乗客から受け付ける。
【0032】
図5は、オプトアウト画面の一例を示す図である。
図5に示すように、オプトアウト画面には、属性の使用の許可操作を受け付ける許可受付ボタンB1と、属性の使用の不許可操作を受け付ける不許可受付ボタンB2とが表示されている。乗客は、許可受付ボタンB1又は不許可受付ボタンB2をタッチする操作を行うことにより、属性の使用を許可するか否かを選択することができる。受付部163は、乗客が許可受付ボタンB1をタッチする操作を行うと、当該乗客から、属性の使用の許可を示す許否情報を受け付ける。受付部163は、乗客が不許可受付ボタンB2をタッチする操作を行うと、当該乗客から、属性の使用の不許可を示す許否情報を受け付ける。
【0033】
広告表示装置1は、例えば、シートベルトの装着に関する装着案内画面が表示された直後にオプトアウト画面を表示部13に表示させる。広告表示装置1が、装着案内画面が表示された直後にオプトアウト画面を表示部13に表示させることで、乗客がタクシーに乗車してから早期に属性の使用の許否を受け付けることができる。これにより、属性の使用を許可してもよいと考える乗客に対して速やかにリッチコンテンツの提供を開始することができるので、より多くの広告を乗客に閲覧させることが可能になる。
【0034】
なお、オプトアウト画面には、
図5に示すように、許可受付ボタンB1又は不許可受付ボタンB2を設けることとしたが、これに限らない。オプトアウト画面には、不許可受付ボタンB2のみを設けてもよい。そして、受付部163は、オプトアウト画面において不許可受付ボタンB2をタッチする操作が所定時間行われなかった場合に、属性の使用の許可を示す許否情報を乗客から受け付けたものとしてもよい。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客が属性の使用を許可する場合に、当該乗客が操作する手間を軽減することができる。なお、広告表示装置1は、後述する属性特定部164による属性の特定に要する時間にわたってオプトアウト画面を表示させることにより、属性を特定するための時間を確保することができる。
【0035】
属性特定部164は、取得部162が取得した撮像画像に基づいて、タクシーの乗客の属性を特定する。例えば、属性特定部164は、取得部162が取得した撮像画像に含まれるタクシーの乗客の顔の特徴情報を特定することにより、当該乗客の性別及び年齢を特定する。また、属性特定部164は、取得部162が取得した撮像画像に含まれるタクシーの乗客の顔の数を特定することにより、タクシーに乗車した乗客の人数を特定する。
【0036】
属性特定部164は、料金メーター2による料金の計算が開始された後に取得部162が取得した撮像画像に基づいて属性を特定する。乗客がタクシーに乗車してから料金の計算が開始されるまでは、乗客が座席内を移動したり、乗客が上着を脱いだり、シートベルトを装着したりして、乗客の顔の位置が安定しない。これに対し、料金メーター2による料金の計算が開始された後は、乗客の姿勢が安定する可能性が高い。したがって、属性特定部164は、料金の計算が開始された後に取得された撮像画像に基づいて属性を特定することにより、精度良く乗客の属性を特定することができる。
【0037】
属性特定部164は、案内画面表示部161により、シートベルトの装着に関する装着案内画面が表示部13に表示された後に取得部162が取得した撮像画像に基づいて属性を特定してもよい。乗客がシートベルトを装着すると、乗客の位置が安定しやすい。したがって、料金の計算が開始されたことに応じて表示される装着案内画面が表示部13に表示された後は、座席における乗客の姿勢が安定している可能性が高い。したがって、属性特定部164は、装着案内画面が表示された後に取得された撮像画像に基づいて属性を特定することにより、精度良く乗客の属性を特定することができる。
【0038】
また、属性特定部164は、受付部163が属性の使用の許否を示す許否情報を受け付けている間に属性の特定を開始してもよい。具体的には、属性特定部164は、受付部163がオプトアウト画面を表示させている間に、属性を特定してもよい。属性特定部164が乗客の属性を特定するためには、画像処理に要する時間がかかるところ、オプトアウト画面が表示されている間に属性特定部164が属性を特定することで、コンテンツ表示部168が、乗客が許可操作をした直後に乗客の属性に適したリッチコンテンツの表示を開始することができる。
【0039】
記憶制御部165は、属性特定部164が属性を特定すると、特定した属性を記憶部15に一時的に記憶させる。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客が属性の使用を許可するか否かにかかわらず、特定した属性を記憶部15に記憶させる。その後、記憶制御部165は、受付部163が属性の使用の不許可を示す許否情報を乗客から受け付けると、記憶部15に一時的に記憶されている当該乗客に対応する属性を、記憶部15から消去する。これにより、広告表示装置1は、記憶部15に記憶されている属性が不要と判断された時点で速やかに当該属性を記憶部15から消去することができる。
【0040】
また、記憶制御部165は、受付部163が属性の使用の許可を示す許否情報を乗客から受け付けた場合、当該属性に基づく連動広告コンテンツが表示部13に表示された後に、当該属性を記憶部15から消去する。例えば、乗客が目的地に到着し、運転手が料金メーター2を操作することにより、通信部11が料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から受信すると、記憶制御部165は、記憶部15に記憶されている乗客の属性を消去する。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客がタクシーの利用を終了した後に、属性が記憶部15に記憶され続けることを防止することができる。
【0041】
コンテンツ選択部166は、複数のリッチコンテンツの中から、タクシーの座席に設けられた表示部13に表示させるリッチコンテンツを選択する。具体的には、まず、コンテンツ選択部166は、属性特定部164が特定した属性に関連付けられて記憶部15に記憶されているリッチコンテンツを、表示部13に表示させるリッチコンテンツの候補として選択する。
【0042】
また、コンテンツ選択部166は、記憶部15に記憶されている複数のリッチコンテンツのうち一つのリッチコンテンツを、表示部13に表示させるリッチコンテンツの候補として選択する。例えば、記憶部15において、複数のリッチコンテンツと、一以上の属性と、一以上の位置を示す位置情報とを関連付けて記憶しておく。コンテンツ選択部166は、タクシーの現在の位置をGPS(Global Positioning System)等を用いて特定し、当該位置に対応する一つのリッチコンテンツを、表示部13に表示させるリッチコンテンツの候補として選択する。
【0043】
コンテンツ選択部166は、受付部163が属性の使用の許可操作を乗客から受け付けると、属性に関連付けられているリッチコンテンツの候補を、表示部13に表示させるリッチコンテンツとして選択する。また、コンテンツ選択部166は、受付部163が属性の使用の不許可操作を乗客から受け付けると、属性に関連付けられていないリッチコンテンツの候補を、表示部13に表示させるリッチコンテンツとして選択する。
【0044】
広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている連動広告コンテンツを選択する。具体的には、広告選択部167は、記憶部15に記憶されているリッチコンテンツ情報を参照し、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに関連付けられている一以上の連動広告コンテンツの中から一つの連動広告コンテンツを選択する。広告選択部167は、連動広告コンテンツの表示部13への表示回数を記憶部15に記憶させておき、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに複数の連動広告コンテンツが関連付けられている場合、表示回数が相対的に少ない一つの連動広告コンテンツを選択してもよい。
【0045】
また、広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに関連付けられている一以上の連動広告コンテンツの中から、現在時刻が属する時間帯に関連付けられている一つの連動広告コンテンツを選択してもよい。例えば、広告選択部167は、リッチコンテンツがレストランに関する記事を含んでおり、現在時刻が午前中である場合、ランチのサービスに関する連動広告コンテンツを選択する。広告選択部167は、現在時刻が午後である場合、ディナーのサービスに関する連動広告コンテンツを選択する。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客に対する広告効果が高い連動広告コンテンツを選択することができる。
【0046】
また、広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに関連付けられている連動広告コンテンツが複数存在する場合、乗客から自身が視聴を希望する連動広告コンテンツの選択を受け付けてもよい。広告選択部167は、例えば、リッチコンテンツの表示が終了した時点で、複数の連動広告コンテンツのタイトルを表示部13に表示させ、乗客に選択させる。このようにすることで、乗客の選択操作により連動広告コンテンツが表示されることとなるので、乗客の連動広告コンテンツに対する抵抗感を低下させることができる。
【0047】
なお、本実施形態では、リッチコンテンツと、連動広告コンテンツとは、リッチコンテンツIDと連動広告IDとに基づいて関連付けられているが、これに限らない。例えば、リッチコンテンツと、連動広告コンテンツとは、それぞれのコンテンツが有する属性により関連付けられていてもよい。そして、広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツの属性と関連付けられている連動広告コンテンツを、当該リッチコンテンツに連動して表示部13に表示させる連動広告コンテンツとして選択してもよい。広告選択部167は、例えば、リッチコンテンツに含まれている単語(例えば乗客の属性との関連性が高い単語)が含まれている連動広告コンテンツを選択する。広告選択部167がこのように動作することで、予めリッチコンテンツと連動広告コンテンツとを関連付けておく必要がない。
【0048】
また、連動広告コンテンツは、他の連動広告コンテンツと関連付けられていてもよい。
図6は、本実施形態に係る連動広告情報の他の一例を示す図である。例えば、複数の連動広告コンテンツが、同一の出演者が出演する連続した連動広告コンテンツであるとする。このような複数の連動広告コンテンツに対応して、
図6に示すように、連動広告コンテンツの連動広告IDと、当該連動広告コンテンツに連続した他の連動広告コンテンツの連動広告IDを関連付けておく。
図6に示す例では、連動広告ID「CM001」に関連する他の連動広告コンテンツの連動広告IDは「CM002」である。また、連動広告ID「CM002」に関連する他の連動広告コンテンツの連動広告IDは「CM003」である。
【0049】
また、各連動広告コンテンツには、連動広告コンテンツと関連付けられている他の連動広告コンテンツを特定するための画像情報を含んでもよい。例えば、連動広告IDを示す画像情報であるQRコード(登録商標)等の二次元バーコードと、当該二次元バーコードを広告表示装置1に読み込ませることにより、続きの連動広告コンテンツが閲覧できることを案内するメッセージとを含む案内画面を含めておく。
図7は、本実施形態に係る連動広告コンテンツの続きを案内する画面の一例である。続きの連動広告コンテンツの閲覧を希望する乗客は、自身の携帯端末でQRコードを撮影し、記憶させておく。
【0050】
広告選択部167は、例えば、後述のコンテンツ表示部168によりリッチコンテンツが表示された後に、タクシーの乗客から、画像情報であるQRコードを受け付ける。そして、広告選択部167は、QRコードを受け付けたことに応じて、当該QRコードに対応する連動広告コンテンツに関連付けられている他の連動広告コンテンツを選択する。例えば、広告選択部167は、QRコードに含まれる連動広告IDを抽出し、記憶部15に記憶されている連動広告情報において、当該連動広告IDに関連付けられている他の連動広告コンテンツの連動広告IDを選択する。このようにすることで、広告表示装置1は、タクシーの乗客に対して、続きの連動広告コンテンツを提供することができる。
【0051】
コンテンツ表示部168は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツと、広告選択部167が選択した連動広告コンテンツとを連動して表示部13に表示させる。コンテンツ表示部168は、料金メーター2による料金の計算が開始されてから所定時間経過すると、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツと、広告選択部167が選択した連動広告コンテンツとを連動して表示部13に表示させる。ここで、リッチコンテンツと連動広告コンテンツとを連動して表示部13に表示させるとは、例えば、リッチコンテンツの直後に連動広告コンテンツを表示させることである。
【0052】
コンテンツ表示部168は、案内画面表示部161及び受付部163によりシートベルトの装着案内画面及びオプトアウト画面が表示されることにより、料金メーター2による料金の計算が開始されてから所定時間経過すると、リッチコンテンツを表示部13に表示させ、リッチコンテンツの表示が終了した直後に連動広告コンテンツを表示部13に表示させる。
【0053】
また、コンテンツ表示部168は、乗客から受け付けた許否情報に基づいて、乗客が属性の使用を許可したか否かを判定する。コンテンツ表示部168は、許否情報に基づいて乗客が属性の使用を許可したと判定すると、属性特定部164が特定し、記憶制御部165により記憶部15に一時的に記憶された属性に基づく連動広告コンテンツを表示部13に表示させる。コンテンツ表示部168は、許否情報に基づいて乗客が属性の使用の許可していないと判定すると、当該属性に基づかない連動広告コンテンツを表示部13に表示させる。
【0054】
コンテンツ選択部166は、コンテンツ表示部168により、リッチコンテンツと連動広告コンテンツとが表示部13に表示された後に、通常広告枠において表示させる通常コンテンツを選択する。例えば、記憶部15には、複数の通常コンテンツが属性と関連付けられて記憶されている。コンテンツ選択部166は、受付部163が属性の使用の許可を示す許否情報を受け付けると、複数の通常コンテンツの中から、属性特定部164が特定した属性に関連付けられている一つの通常コンテンツを選択する。なお、記憶部15では、リッチコンテンツと、通常コンテンツと、通常広告コンテンツとが個別に格納されている。コンテンツ選択部166は、リッチコンテンツ、通常コンテンツ及び通常広告コンテンツをそれぞれ独立して選択することができる。コンテンツ選択部166は、受付部163が属性の使用の不許可を示す許否情報を受け付けると、複数の通常コンテンツの中から、任意の一つの通常コンテンツを選択する。
【0055】
また、広告選択部167は、コンテンツ表示部168により、リッチコンテンツと連動広告コンテンツとが表示部13に表示された後に、通常広告枠において表示させる広告コンテンツを選択する。例えば、記憶部15には、複数の通常広告コンテンツが記憶されており、コンテンツ選択部166は、複数の通常広告コンテンツの中から一つの通常広告コンテンツを選択する。
【0056】
コンテンツ選択部166及び広告選択部167は、通信部11が料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から受信するまで、それぞれ通常コンテンツと通常広告コンテンツとを繰り返し選択する。コンテンツ表示部168は、通信部11が料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から受信するまで、コンテンツ選択部166が選択した通常コンテンツと、広告選択部167が選択した通常広告コンテンツとの表示部13への表示を繰り返す。
【0057】
[広告表示装置1における処理の流れ]
続いて、広告表示装置1における処理の流れについて説明する。
図8は、本実施形態に係る広告表示装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートは、通信部11が料金の計算が開始されたことを示す信号を料金メーター2から受信したことに応じて実行される。
【0058】
まず、案内画面表示部161は、シートベルトの装着を案内するシートベルトの装着案内画面を表示部13に表示させる(S10)。
続いて、受付部163は、属性の使用の許否を受け付けるオプトアウト画面を表示部13に表示させ、属性の使用の許否に係る許否情報を乗客から受け付ける(S20)。
【0059】
S10及びS20の処理と並行して、取得部162は、タクシーの座席の乗客を撮像した撮像画像を取得する(S30)。
属性特定部164は、取得部162が取得した撮像画像に基づいて、タクシーの乗客の属性を特定する(S40)。
記憶制御部165は、属性特定部164が属性を特定すると、特定した属性を記憶部15に一時的に記憶させる(S50)。
【0060】
記憶制御部165は、受付部163による許否情報の受付状態に基づいて、属性が使用可であるか否かを判定する(S60)。記憶制御部165は、属性が使用可であると判定するとS80に処理を移す。記憶制御部165は、属性が使用不可であると判定するとS70に処理を移し、記憶部15に記憶されている乗客の属性を消去する。
【0061】
続いて、コンテンツ選択部166は、記憶部15に記憶されている複数のリッチコンテンツのうち一つのリッチコンテンツを、表示部13に表示させるリッチコンテンツとして選択する(S80)。広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツの中から一つの連動広告コンテンツを選択する(S90)。
【0062】
続いて、コンテンツ表示部168は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツと、広告選択部167が選択した連動広告コンテンツとを連動して表示部13に表示させる(S100)。
【0063】
続いて、コンテンツ選択部166は、記憶部15に記憶されている複数の通常コンテンツのうち一つの通常コンテンツを、表示部13に表示させる通常コンテンツとして選択する(S110)。コンテンツ表示部168は、コンテンツ選択部166が選択した通常コンテンツを表示部13に表示させる(S120)。
【0064】
続いて、広告選択部167は、記憶部15に記憶されている複数の通常広告コンテンツのうち一つの通常広告コンテンツを、表示部13に表示させる通常広告コンテンツとして選択する(S130)。コンテンツ表示部168は、広告選択部167が選択した通常広告コンテンツを表示部13に表示させる(S140)。
【0065】
記憶制御部165は、
図8に示す各ステップと並行して、通信部11が料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から受信したか否かを判定する。記憶制御部165は、通信部11が料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から受信したと判定すると、記憶部15に記憶されている乗客の属性を消去する。
【0066】
[第1変形例]
以上の説明においては、広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのうち、現在時刻が属する時間帯に関連する一つの連動広告コンテンツを選択するという処理を例示した。これに対して、広告選択部167は、リッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのうち、タクシーの乗客の動作に関連する連動広告コンテンツを選択してもよい。
【0067】
この場合、記憶部15は、一つのリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのそれぞれに、タクシーの乗客の動作を示す動作情報を関連付けて記憶する。広告選択部167は、コンテンツ表示部168がリッチコンテンツを表示部13に表示させている場合における乗客の動作を特定する。例えば、広告選択部167は、取得部162に撮像画像を取得させ、当該撮像画像に含まれる乗客の画像を解析することにより、乗客の動作を特定する。
【0068】
そして、広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのうち、特定した動作に関連付けられている連動広告コンテンツを、当該リッチコンテンツと連動して表示させる連動広告コンテンツとして選択する。例えば、リッチコンテンツの内容がレストランに関するコンテンツであり、当該リッチコンテンツが表示されている間に、乗客が手を挙げて乾杯をする動作を行うと、広告選択部167は、当該動作に関連付けられている連動広告コンテンツとして、ビアホールに関する連動広告コンテンツを選択する。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客が関心を持つ可能性が高い広告を提供することができるので、広告の効果を高めることができる。
【0069】
なお、記憶部15が、リッチコンテンツと動作情報とを関連付けて記憶し、コンテンツ選択部166が、乗客の動作に対応する動作情報に関連付けられたリッチコンテンツを選択してもよい。例えば、コンテンツ選択部166は、乗客が手を挙げて乾杯をする動作を行うと、お酒に関するリッチコンテンツ、又はお酒を飲むことができるレストランに関するリッチコンテンツを選択する。
【0070】
[第2変形例]
また、広告選択部167は、リッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのうち、乗客が発した音声から特定される属性又はキーワードに関連する連動広告コンテンツを選択してもよい。この場合、記憶部15は、一つのリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのそれぞれに、属性又はキーワードを関連付けて記憶する。広告選択部167は、例えば、広告表示装置1が備えるマイク(不図示)により、乗客が発する音声を示す音声情報を取得する。広告選択部167は、例えば、音声情報が示す音声の形態素解析を行うとともに、tf−idf(Term Frequency−Inverse Document Frequency)に基づいて重要語を抽出し、当該重要語を属性又はキーワードとして特定する。
【0071】
広告選択部167は、コンテンツ選択部166が選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツのうち、特定した属性又はキーワードに関連付けられている連動広告コンテンツを、当該リッチコンテンツに連動して表示させる連動広告コンテンツとして選択する。同様に、コンテンツ選択部166は、乗客が発した音声から特定される属性又はキーワードに関連するリッチコンテンツを選択してもよい。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客が興味を示す可能性が高い連動広告コンテンツを提供することができる。
【0072】
[第3変形例]
また、広告選択部167は、リッチコンテンツにおける乗客の操作状況に基づいて、当該リッチコンテンツに予め関連付けられている一以上の連動広告コンテンツの中から一つの連動広告コンテンツを選択してもよい。この場合において、リッチコンテンツは、タクシーの乗客から複数の選択肢のいずれかを受け付ける受付画面を含むコンテンツであり、当該複数の選択肢には、それぞれ異なる連動広告コンテンツが関連付けられている。広告選択部167は、コンテンツ表示部168がリッチコンテンツを表示している間に、受付画面を介して、乗客から複数の選択肢のいずれかを受け付ける。広告選択部167は、乗客が選択した選択肢に関連付けられている連動広告コンテンツを選択する。このようにすることで、乗客がリッチコンテンツ内で選択肢を選択したことに応じて、当該選択肢に関連する連動広告コンテンツが表示されるので、リッチコンテンツと連動広告コンテンツとの関連度合いを高めることができる。これにより、広告表示装置1は、乗客が、リッチコンテンツの閲覧に続いて連動広告コンテンツを閲覧する可能性を高めることができる。
【0073】
[第4変形例]
以上の説明においては、案内画面表示部161が、
図5に示すように許可受付ボタンB1及び不許可受付ボタンB2を含むオプトアウト画面を表示する場合を例示したが、オプトアウト画面の内容は
図5に示した態様に限らない。案内画面表示部161は、許可受付ボタンB1又は不許可受付ボタンB2の一方のみを含むオプトアウト画面を表示してもよい。
【0074】
この場合、受付部163は、許可受付ボタンB1のみを含むオプトアウト画面を表示してから所定時間(例えば10秒)が経過しても許可受付ボタンB1にタッチする操作が行われない場合、属性の使用の不許可を示す許否情報を受け付けたものとしてもよい。同様に、受付部163は、不許可受付ボタンB2のみを含むオプトアウト画面を表示してから所定時間が経過しても不許可受付ボタンB2にタッチする操作が行われない場合、属性の使用の許可を示す許否情報を受け付けたものとしてもよい。
【0075】
[本実施形態における効果]
以上説明したように、本実施形態に係る広告表示装置1は、複数のリッチコンテンツの中から、タクシーの座席に設けられた表示部13に表示させるリッチコンテンツを選択し、選択したリッチコンテンツに予め関連付けられている連動広告コンテンツを選択し、選択したリッチコンテンツと、連動広告コンテンツとを連動して表示部13に表示させる。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客が広告を閲覧する可能性を高めることができる。
【0076】
また、広告表示装置1は、タクシーの座席の乗客を撮像した撮像画像に基づいて、乗客の属性を特定し、当該属性の使用の許否を示す許否情報を乗客から受け付ける。広告表示装置1は、許否情報に基づいて乗客が属性の使用を許可したと判定すると、特定した属性に基づく広告コンテンツをタクシーに設けられた表示部13に表示させ、乗客が属性の使用を許可していないと判定すると、属性に基づかない広告コンテンツを表示部13に表示させる。このようにすることで、広告表示装置1は、乗客の属性に基づく広告を提供するか否かを柔軟に変更することができる。
【0077】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0078】
例えば、上述の実施形態において、広告表示装置1は、自身の表示部13にリッチコンテンツ及び連動広告コンテンツを表示させたが、これに限らず、他の装置にリッチコンテンツ及び連動広告コンテンツを表示させてもよい。例えば、広告表示装置1は、タクシーの座席に設置された表示装置に、リッチコンテンツ及び連動広告コンテンツを表示させるようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施形態において、リッチコンテンツ、連動広告コンテンツ、通常コンテンツ及び連動広告コンテンツは、記憶部15に記憶されることとしたが、これに限らない。これらのコンテンツの少なくともいずれかが、タクシーの外部のコンテンツ配信装置に記憶されていてもよい。この場合、コンテンツ選択部166及び広告選択部167は、コンテンツ配信装置にアクセスすることにより、これらのコンテンツの少なくともいずれかを選択するようにしてもよい。
【0080】
また、上述の実施形態において、広告表示装置1は、料金の計算が開始したことを示す信号及び料金の計算が終了したことを示す信号を料金メーター2から直接受信することとしたが、これに限らない。例えば、広告表示装置1と、料金メーター2との間に、スマートフォン等の携帯端末や、各メーカーが製造した料金メーターから受信した信号を広告表示装置1が受信可能な信号に変換するデバイスを設けておき、これらの携帯端末やデバイスを介して、料金の計算が開始したことを示す信号及び料金の計算が終了したことを示す信号を受信するようにしてもよい。
【0081】
また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【解決手段】広告表示装置1は、タクシーの座席の乗客を撮像した撮像画像を取得する取得部162と、取得部162が取得した撮像画像に基づいて、乗客の属性を特定する属性特定部164と、属性の使用の許否を示す許否情報を乗客から受け付ける受付部163と、許否情報に基づいて乗客が属性の使用を許可したと判定すると、属性特定部が特定した属性に基づく広告コンテンツをタクシーに設けられた表示部13に表示させ、乗客が属性の使用を許可していないと判定すると、属性に基づかない広告コンテンツを表示部に表示させるコンテンツ表示部168と、を備える。