【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による第1のシステムは、ホイールリム上に取り付けられた空気入りタイヤに使用され、空気入りタイヤの空気圧が低下するのを防止する。第1のシステムは、ホイールリムに対して周方向に取り付けられ、それぞれがポンプパラメータを有する複数のポンプと、空気入りタイヤのタイヤキャビティへの流入空気を制御する制御弁とを含んでいる。制御弁は、弁パラメータを有している。このシステムは、ポンプパラメータおよび弁パラメータを用いて、さまざまな構成および条件の下でのシステム性能を予測する。
【0007】
第1のシステムの別の態様によれば、複数のポンプおよび制御弁が、マルチチャンバポンプ構成を形成する。
【0008】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、各ポンプが、2つのチャンバ間に配置された1つのピストンを含んでいる。
【0009】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、2つのチャンバが、一方向逆止弁を有する狭い通路によって接続されている。
【0010】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、ポンプが、ホイールリムに取り付けられ、P
R(i)=P
L(i)=P
0が設定され(i=1〜n;nは使用されるポンプの総数)、x(i)=0、およびθ(i)=2π/n(i−1)が設定され、P
L(0)=P
0(常時)が設定され、P
R(n+1)=P
tire(タイヤキャビティ)が設定され、新たなx(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が算出され、逆止弁の状態が判定され、すなわち、P
R(i)≧P
L(i)+Pcrである場合、逆止弁が開いていると判定され、P
L(i−1)≧P
R(i)+Pcrである場合、隣接する逆止弁が開いていると判定され、接続されたチャンバ間の圧力が平衡にされて、逆止弁がリセットされて閉じられ、開いている逆止弁がなくなるまで、x(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が再計算される。
【0011】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、上記態様に続いて、ホイールリムが、予め定められたステップ角まで回転し、新たなx(i)、P
R(i)、P
L(i)が算出され、逆止弁の状態が判定され、すなわち、P
R(i)≧P
L(i)+Pcrである場合、逆止弁が開いていると判定され、P
L(i−1)≧P
R(i)+Pcrである場合、隣接する逆止弁が開いていると判定され、接続されたチャンバ間の圧力が平衡にされて、逆止弁がリセットされて閉じられ、開いている逆止弁がなくなるまで、x(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が再計算される。
【0012】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、複数のポンプが、各ポンプのピストンが各ポンプ内で最大距離移動することにより決定される最大ポンピング能力を有する力制御システムを形成する。
【0013】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、各ポンプが、第1の方向におけるピストンの動きを制限する第1の隔壁と、それとは逆の第2の方向におけるピストンの動きを制限する第2の隔壁と、を含んでいる。
【0014】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、システムが、重力成分と加速度成分との2つの力によって駆動されている。
【0015】
第1のシステムのさらに別の態様によれば、ポンプパラメータが、ピストン質量パラメータ、第1のピストン行程パラメータ、第2のピストン行程パラメータを含んでいる。
【0016】
本発明による第2のシステムは、ホイールリム上に取り付けられた空気入りタイヤと、ホイールリム上に取り付けられ、空気入りタイヤの空気圧が低下するのを防止するポンピング機構と、をモデル化する。第2のシステムは、ホイールリムの周方向に取り付けられ、それぞれがポンプパラメータを有する複数のポンプと、空気入りタイヤのタイヤキャビティへの流入空気を制御する制御弁とを含んでいる。制御弁は、弁パラメータを有している。第2のシステムは、ポンプパラメータおよび弁パラメータを用いて、さまざまな構成および条件の下でのシステム性能を予測する。
【0017】
第2のシステムの別の態様によれば、複数のポンプおよび制御弁が、マルチチャンバポンプ構成を形成する。
【0018】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、各ポンプが、2つのチャンバ間に配置された1つのピストンを含んでいる。
【0019】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、2つのチャンバが、一方向逆止弁を有する狭い通路によって接続されている。
【0020】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、ポンプが、ホイールリムに取り付けられ、P
R(i)=P
L(i)=P
0が設定され(i=1〜n;nは使用されるポンプの総数)、x(i)=0、およびθ(i)=2π/n(i−1)が設定され、P
L(0)=P
0(常時)が設定され、P
R(n+1)=P
tire(タイヤキャビティ)が設定され、新たなx(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が算出され、逆止弁の状態が判定され、すなわち、P
R(i)≧P
L(i)+Pcrである場合、逆止弁が開いていると判定され、P
L(i−1)≧P
R(i)+Pcrである場合、隣接する逆止弁が開いていると判定され、接続されたチャンバ間の圧力が平衡にされて、逆止弁がリセットされて閉じられ、開いている逆止弁がなくなるまで、x(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が再計算される。
【0021】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、上記態様に続いて、ホイールリムが、予め定められたステップ角まで回転し、新たなx(i)、P
R(i)、P
L(i)が算出され、逆止弁の状態が判定され、すなわち、P
R(i)≧P
L(i)+Pcrである場合、逆止弁が開いていると判定され、P
L(i−1)≧P
R(i)+Pcrである場合、隣接する逆止弁が開いていると判定され、接続されたチャンバ間の圧力が平衡にされて、逆止弁がリセットされて閉じられ、開いている逆止弁がなくなるまで、x(i)、P
R(i)、およびP
L(i)が再計算される。
【0022】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、複数のポンプが、各ポンプのピストンが各ポンプ内で最大距離移動することにより決定される最大ポンピング能力を有する力制御システムを形成する。
【0023】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、各ポンプが、第1の方向におけるピストンの動きを制限する第1の隔壁と、それとは逆の第2の方向におけるピストンの動きを制限する第2の隔壁と、を含んでいる。
【0024】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、システムが、重力成分と加速度成分との2つの力によって駆動されている。
【0025】
第2のシステムのさらに別の態様によれば、ポンプパラメータが、ピストン質量パラメータ、第1のピストン行程パラメータ、第2のピストン行程パラメータを含んでいる。
【0026】
本発明と共に使用されるポンピング機構は、ホイールリム上に取り付けられた空気入りタイヤと共に使用され、空気入りタイヤの空気圧が低下するのを防止する。ポンピング機構は、直線的な帯状部を形成し、ホイールリムに対して周方向に取り付けられた複数のポンプと、複数のポンプを直線状の構成になるように相互接続する複数のポンプホルダと、空気入りタイヤのタイヤキャビティへの流入空気を制御する制御弁と、を含んでいる。
【0027】
ポンピング機構の別の態様によれば、ポンピング機構が、ホイールリムに対する大幅な修正および空気入りタイヤに対する修正をそれぞれ施すことなくホイールリムの内側に取り付けられた、薄型で効果的なマルチチャンバポンプシステムを提供する。
【0028】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、ポンピング機構は、空気入りタイヤが回転する間の重力の変化を利用する。
【0029】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、各ポンプは、一対の隔壁に接触して移動するピストン本体を含んでいる。
【0030】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、各ポンプのピストン本体は、空気入りタイヤが回転するたびに第1の方向およびそれとは逆の第2の方向に移動する。
【0031】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、空気入りタイヤに対する荷重がポンピング機構のポンピング作用の周波数に影響を与えることはない。
【0032】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、複数のポンプが、ループを形成するとともにホイールリムの周方向の中央溝内に嵌め込まれる帯状部上に周方向に構成された、それぞれ4個から10個のポンプおよびポンプホルダを含んでいる。
【0033】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、制御弁が、帯状部の始端と終端との間の空間に配置されるようにポンプに類似した形状に形成されている。
【0034】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、ポンプホルダが、ホイールリムの多数のサイズに適合する調整可能な長さを有している。
【0035】
ポンピング機構のさらに別の態様によれば、ポンピング機構が、ポンプおよびポンプホルダと直列に接続されたフィルタユニットをさらに含んでいる。
【0036】
本発明と共に使用される空気入りタイヤは、ホイールリム上に取り付けられ、空気入りタイヤの空気圧が低下するのを防止する。空気入りタイヤは、直線的な帯状部を形成し、直列にホイールリムに取り付けられた複数のポンプと、複数のポンプを直線状の構成になるように相互接続する複数のポンプホルダと、空気入りタイヤのタイヤキャビティへの流入空気を制御する制御弁と、を含んでいる。ポンプは、ホイールリム上の第1の周方向またはそれとは逆の第2の周方向に取り付けられたときに機能する。
【0037】
空気入りタイヤの別の態様によれば、複数の逆止弁が、ポンプ内の空気流を単一の方向に維持する。
【0038】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、逆止弁が、制御弁のそれぞれ側部に隣接している。
【0039】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、制御弁が、ポンプへの空気入口に配置されている。
【0040】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、制御弁が、空気入りタイヤのタイヤキャビティへのポンプの空気出口に配置されている。
【0041】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、制御弁が、ポンプのバイパスに配置されている。
【0042】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、空気入りタイヤに対する荷重が各ポンプのポンピング作用の周波数に影響を与えることはない。
【0043】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、複数のポンプが、ループを形成するとともにホイールリムの周方向の中央溝内に嵌め込まれる帯状部上に周方向に構成された、それぞれ4個から10個のポンプおよびポンプホルダを含んでいる。
【0044】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、制御弁が、帯状部の始端と終端との間の空間に配置されるようにポンプに類似した形状に形成されている。
【0045】
空気入りタイヤのさらに別の態様によれば、ポンプホルダが、ホイールリムの多数のサイズに適合する調整可能な長さを有している。