【文献】
「くじガチャポン 妖怪ウォッチ 妖怪おみくじ神社」のため、平日に約1時間並んでプレイしてみた,INSIDE,2014年 8月13日,[online],平成30年10月15日検索,URL,https://www.inside-games.jp/article/2014/08/13/79441.html
【文献】
妖怪メダルの妖力の調べ方:大吉メダルがなくなった妖怪おみくじ神社で妖力値を調べる,もこ屋 パパと子供と妖怪ウォッチ,2014年11月 9日,[online],平成30年10月15日検索,URL,http://toys.mocoya.com/youkaiwatch/2014/11/09/youkaishowkan_yoryoku_check/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の実施形態を説明するための、物品排出装置の一例の構成を示し、
図2は、
図1の物品排出装置に用いられる物品の一例の構成を示す。
【0017】
物品排出装置1は、物品2を用いて所定のゲームを行うことができるように構成されており、物品2は、物品排出装置1によるゲームの実行に必要なデータを保持する保持体である。ゲームは、例えば、抽選を例示することができるが、これに限定されることはなく対戦型のゲーム等であってもよい。
【0018】
物品2は、物品2に固有の識別情報と、物品2の種別毎に異なる情報とを含むデータを含んでいる。
【0019】
物品2は、基材10を備え、基材10には、コード化されたデータが印刷されたラベル11が貼付されている。なお、
図2の例では、基材10は、略円形の板状の硬質な部材とされているが、その形状や材質は特に制限されるものではない。
【0020】
ラベル11には、例えば、白や黒といった濃淡二色の複数のマークが2次元状に配置されており、マークの色彩の濃淡に応じて「1」または「0」の二値のデータがマークの各々に付与され、マークの配列によってディジタルコードが形成される。このディジタルコードは、例えば、QRコード(登録商標)である。
【0021】
なお、ラベル11では、濃淡のパターンによりデータが保持されているが、保持形態は上記の物に限られるものではなく、例えば、反射率や磁化のパターンによってデータを保持するようにしてもよい。
【0022】
物品排出装置1は、遊戯者の操作入力を受け付ける操作部20と、ゲームの演出を表示する表示部21と、ゲーム結果に応じて提供される物品2を排出可能な物品排出部22、23と、物品2を販売可能な物品販売部24、25とを備えている。
【0023】
物品排出部22は、物品2としての第1のレア物品を収納する収納部31と、収納部31に収納された第1のレア物品を排出する機構部を動作させるための操作部32と、第1のレア物品を排出する排出口33とが設けられている。
【0024】
物品排出部23は、物品2としての第2のレア物品を収納する収納部34と、収納部34に収納された第2のレア物品を排出する機構部を動作させるための操作部35と、第2のレア物品を排出する排出口36とが設けられている。
【0025】
第1のレア物品は、ゲーム結果に応じて提供され、例えば物品販売部24、25等で販売されていないものである。第2のレア物品は、ゲーム結果に応じて提供され、第1のレア物品よりも当選確率が低く、例えば物品販売部24,25等で販売されていないものである。
【0026】
物品排出部22の操作部32および物品排出部23の操作部35は、平時は動作ロックされており、物品排出装置1で実行されるゲーム結果に応じて、それぞれ動作ロックが解除されるように構成されている。
【0027】
本実施の形態では、物品排出部22からの第1のレア物品の排出が操作部32に対する操作によってなされるように構成されている。同様に、物品排出部23からの第2のレア物品の排出が操作部35に対する操作によってなされるように構成されている。これにより、レア物品に対する遊戯者の期待感を高め、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。
【0028】
本実施の形態では、物品排出部に収納された物品の抽選ゲームにおける当選確率は、物品排出部毎に異なっており、物品排出部毎に、各操作部の動作ロックの解除の確率が異なるように構成されている。これにより、複数のレア物品に対する遊戯者の期待感を高め、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。なお、本実施の形態では、抽選ゲームの結果に応じて動作ロックが解除されるが、これに限定されることはなく、例えば、対戦型のゲームの結果に応じて複数の物品を排出させるようにしてもよい。その場合、物品排出部毎に、ゲームの勝敗数や得点等の基準値を設け、該基準を満たすか否かで、各物品排出部の各操作部の動作ロックが解除されるようにすることができる。
【0029】
物品販売部24は、物品2を収納する収納部41と、収納部41に収納された物品2を排出する機構部を動作させるための操作部42と、物品2を排出する排出口43と、所定の貨幣が投入される貨幣投入口44とが設けられている。
【0030】
物品販売部25は、物品2を収納する収納部45と、収納部45に収納された物品2を排出する機構部を動作させるための操作部46と、物品2を排出する排出口47と、所定の貨幣が投入される貨幣投入口48とが設けられている。
【0031】
物品販売部24の操作部42および物品販売部25の操作部46は、平時は動作ロックされており、貨幣投入口44、48に所定の貨幣が投入されることによって、それぞれ動作ロックが解除されるように構成されている。
【0032】
物品販売部24、25を併設して物品2を販売することにより、物品2を用いて所定のゲームを行う物品排出装置1の利便性を高めることができる。
【0033】
操作部20は、物品2のラベル11に印刷されたデータ(QRコード)を読み取る読取部51と、表示部21に表示されるゲーム画面においてメニューの選択や決定を行うための各種のボタン52と、物品2を着脱可能に保持する保持部53とが設けられている。
【0034】
読取部51は、撮像部51Aを含んで構成され、物品2に貼付されたラベル11を撮像する。撮像部51Aによって撮像された画像データから、濃淡のパターンによって形成されたQRコードが認識され、このQRコードに埋め込まれたデータが読み取られる。
【0035】
保持部53は、
図3に示すように、3つの略短円筒状で構成され、それぞれの略短円筒状の上面に透明カバーが設けられており、物品2を保持することが可能に形成されている。このような構成により、遊戯者は、ゲームの実行に用いた物品2を保持部53に装填することで、物品2の紛失を防止することができる。また、保持部53の上面が、透明の部材とされることにより、物品2が装填されている間、遊戯者に対し、現在のゲームの実行に用いられている物品2を明示することができる。なお、保持部53は、本実施の形態の形状に限定されるものではなく、物品2を保持可能であり、物品2を視認可能な構成であればよい。
【0036】
また、保持部53は、押ボタンとなっており、操作部としても機能する。本実施の形態では、ゲーム実行時に、それぞれの保持部に対応づけて1枚ずつ物品2の情報を物品排出装置1に登録しておき、ゲームの実行中に、保持部53(操作部)を押圧することにより、各保持部53(操作部)に対応した演出画像を表示部21に表示したり、各保持部53(操作部)に対応した音声を出力させることができる。なお、物品排出装置において実行されるゲームが、対戦型ゲーム等である場合、保持部53を対戦ゲームの操作入力用ボタンとして利用することができる。なお、操作部の種類は、押ボタンに限定されることはなく、回転入力指示可能な操作部や上下左右に方向指示可能なジョイスティック型の操作部等であってもよい。
【0037】
図4は、物品排出装置1の機能ブロックを示す図である。
【0038】
物品排出装置1は、操作部20と、表示部21と、物品排出部22と、物品排出部23とを備えている。操作部20には、読取部51が設けられており、物品排出部22には、操作部32を動作ロックするロック部111及び収納部31内に物品2の有無を検出するための検出部112が設けられており、物品排出部23には、操作部35を動作ロックするロック部121及び収納部34内に物品2の有無を検出するための検出部122が設けられている。物品排出装置1は、制御部131及び記憶部132をさらに備えている。
【0039】
制御部131は、例えば、マイクロプロセッサなどの処理装置を含み、記憶部132に記憶されたプログラムに従って動作し、物品排出装置1の各部の動作を制御する。記憶部132は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含み、制御部131が実行するプログラム等を記憶している。
【0040】
制御部131は、読取部51により読み取られた物品2のラベル11のQRコードを認識してデータを取得し、ゲームを実行する。
【0041】
本実施の形態では、ゲームとして抽選が実行される。そして、制御部131は、抽選により第1のレア物品に当選した場合、物品排出部22のロック部111の動作ロックを解除し、第2のレア物品に当選した場合、物品排出部23のロック部121の動作ロックを解除する。その後、操作部32または操作部35に対する操作によって排出口33または排出口36から物品が排出される。
【0042】
抽選に用いられる物品2のデータは、物品2毎に付与された固有の識別情報及び物品2の種別毎に異なる情報を含んでおり、制御部131は、抽選に用いられた識別情報を記憶部132に記憶させる。そして、制御部131は、抽選の実行に際して取得されたデータの識別情報が記憶部132に記憶されているか否かを照合し、そのデータによる抽選の実行の可否を判定する。これにより、同一の物品排出装置1において、一つの物品2で複数回の抽選が行われることを防止することができる。
【0043】
なお、店舗等で複数の物品排出装置1を通信ネットワーク等で接続してもよい。複数の物品排出装置1を通信ネットワーク等で接続し、サーバ等の情報管理装置上で複数の物品排出装置1で読み取られたデータの履歴を一括管理することにより、一つのデータが複数の物品排出装置1間で一度しか利用できないようにすることができる。これにより、複数の物品排出装置1において、一つの物品2で複数回の抽選が行われることを防止することが可能である。
【0044】
また、制御部131は、検出部112及び検出部122の検出結果に基づいて抽選の実行の可否を判定する。制御部131は、検出部112及び検出部122の双方で物品がないことが検出された場合には、抽選の実行が不許可となるように各部の動作を制御する。併せて、制御部131は、検出部112で物品がないことが検出された場合に「第1のレア物品品切れ」の表示を表示部21に表示させ、検出部122で物品がないことが検出された場合に「第2のレア物品品切れ」の表示を表示部21に表示させせる。
【0045】
図5は、物品排出部の収納部に収納された物品を排出するための機構部の構成例を示す。ここでは、物品排出部22の機構部を例に説明するが、物品排出部23の機構部、物品販売部24,25の機構部も基本的には同様の構成を有している。物品2は、合成樹脂製のカプセル70に収納された状態で物品排出部22の収納部31に収納されているが、その形態は任意である。
【0046】
ターンテーブル60は、物品排出部22の収納部31の下方に回転可能に設けられており、操作部32の回転操作に連動して回転する。また、ターンテーブル60には、物品2を収納したカプセル70を保持する複数の物品保持部63が周方向に並んで設けられている。
【0047】
複数の物品保持部63は、各々、上下に開放した筒状に形成され、ターンテーブル60が回転すると、いずれか1個が排出孔67と合致する。カプセル70は、物品保持部63と排出孔67が合致しない状態では、収納部31の底面上を転動あるいは摺動するが、物品保持部63と排出孔67と合致すると、排出孔67から排出口33に落ちるように形成されている。
【0048】
ターンテーブル60の外周には、周壁65が形成される。物品保持部63は、ほぼ円筒状であり、物品保持部63の高さは、周壁65の高さと同程度である。周壁65には、物品保持部63を側方に開放させる切り欠き66が設けられている。
【0049】
ロックアーム71は、ターンテーブル60の外周近傍に支軸72を介して回動可能に設けられている。ロックアーム71の先端部73は、L字状に曲がっており、次回排出されるカプセル70を保持する物品保持部63に対し、切り欠き66を介して側方から進退(進入、退避)可能である。またロックアーム71には、引張コイルばね75が設けられている。この引張コイルばね75は、先端部73と支軸72を挟んで反対の端部を引っ張っており、先端部73を物品保持部63に侵入させる向きにロックアーム71を常時付勢する。
【0050】
つまり、ロックアーム71は、カプセル70の側部あるいはターンテーブル60の周壁65により押されることで、引張コイルばね75の弾性に抗して物品保持部63から退避可能となっている。これにより、ロックアーム71は、ターンテーブル60の回転を阻止せず、ターンテーブル60の回転を許容する。ロックアーム71の基端には、上方に突出した円柱状の突起76が形成される。
【0051】
ロックアーム71の動作に品切れ表示部100が連動するようにするため、ロックアーム71と品切れ表示部100の間には、リンク機構80が設けられている。リンク機構80は、第1の部材81、第2の部材86、第3の部材88で構成されている。
【0052】
第1の部材81は、収納部31の前部に支軸82を介して回動可能に設けられる。第1の部材81は、ロックアーム71の突起76に係合される長孔83a、83b、レバー84、および反射板85を有する。長穴83a、83bは、突起76の移動を許容するアーム回動用長穴83aと、アーム回動用長穴83aの端部に連なる表示部落下用長穴83bとで構成される。反射板85は、赤外線センサ87から放射される赤外線を反射する。物品排出部22における物品の有無を検出するための検出部112は、この赤外線センサ87を含み、赤外線センサ87から赤外線を常時放射するとともに、その反射光を検出することで、カプセル70が無いことを検出する。
【0053】
第1の部材81は、ロックアーム71の先端部73がカプセル70の側部あるいはターンテーブル60の外周に弾性的に接して物品保持部63より退避しようとするときには、アーム回動用長穴83aにて突起76の移動を許容しつつ、突起76によって支軸82を中心とした回動が阻止されている。一方、カプセル70が無くなり、ロックアーム71の先端部73が物品保持部63に深く進入したときは、突起76が表示部落下用長穴83bに移行し、第1の部材81の支軸82を中心とした回動が許容される。
【0054】
第2の部材86は、前後方向に延びる棒状の部材である。第2の部材86の一端は、第1の部材81のレバー84の先端部に連結されている。第2の部材86は、前後方向に移動可能であり、ロックアーム71の突起76によって第1の部材81の回動が阻止されているときは、最後方の位置にあり、その位置から移動不能となっているが、第1の部材81の回動が許容されているときは、前方へ移動可能となる。
【0055】
第3の部材88は、左右方向に延びる断面角形の棒状の部材である。第3の部材88の左右両端は、軸受91を介して収納部31に前後方向に回動可能に支持されている。第3の部材88の一端には、揺動部92が取り付けられている。揺動部92の先端部(第3の部材88に取り付けられている端とは反対の端部)は、第2の部材86の図示しない長穴に摺動可能に嵌合されている。引張コイルばね93は、第3の部材88の後方への回動を補助する。
【0056】
第2の部材86の図示しない長穴の前側内壁は揺動部92の先端部に当接しており、このことにより、第2の部材86が最後方の位置で移動が阻止されているときは、第2の部材86により引っ張られることになるため、揺動部92の先端部は、後方へと移動し、前方への移動が阻止されている。従って、揺動部92に取り付けられている第3の部材88も、第2の部材86が最後方の位置で移動が阻止されているときは、軸受91を中心に後方へと回動し、前方への回動が阻止されていることになる。
【0057】
対して、第2の部材86の前方への移動が許容されているときは、揺動部92の先端部も前方への移動が可能となり、このことにより、第3の部材88も前方へと回動可能となる。このとき、品切れ表示部100の重量により第3の部材88は前方へと回動すると、揺動部92の先端部も前方へと移動する。また、揺動部92の先端部と第2の部材86の図示しない長穴は当接しているため、揺動部92に引っ張られることで、第2の部材86は前方へと移動しようとし、これに伴って、第1の部材81も回動しようとする。さらに、ロックアーム71の突起76は表示部落下用長穴83bに位置しており、第1の部材81の回動を阻止しないので、結果、第1の部材81は回動し、第2の部材86も揺動部92の先端部も前方へと移動し、第3の部材88は前方へと回動することになる。
【0058】
品切れ表示部100は、第3の部材88の他端に固定されており、品切れを表示するための表示面101が設けられている。品切れ表示部100には、自重により前下方に回動しようとする力が常時働いているが、カプセル70が物品保持部63に有るときは、第1の部材81の回動が阻止されていることから、第2の部材86および揺動部92は最後方の位置で前方への移動が阻止されている。このことにより、第3の部材88の前方への回動も阻止されているので、品切れ表示部100も前下方への回動が阻止されている。
【0059】
すなわち、アーム回動用長穴83aと突起76とが係合している状態では、第1の部材81、第2の部材86および第3の部材88が拘束されているため、品切れ表示部100の前下方への回動も阻止される。一方、ロックアーム71の先端部73が物品保持部63に深く進入したときは、突起76が表示部落下用長穴83bに移行して、第1の部材81の回動が許容されるため、第2の部材86は第1の部材81による拘束が許容され、揺動部92、第3の部材88も第2の部材86による拘束から開放されるため、品切れ表示部100も、自重によって前下方に回動可能となる。
【0060】
図6は、遊戯者により操作部32が回転操作された場合の機構部の動作を示す。
【0061】
遊戯者によって操作部32が回転操作されると、ターンテーブル60は、回転してカプセル70を排出孔67に移動させる。このとき、ロックアーム71の先端部73は、矢印(2)で示す向きに、物品保持部63から若干後退するが、ターンテーブル60の周壁65に弾性的に接しつつ、ターンテーブル60の回転を許容し続ける。同時に、ロックアーム71の突起76が矢印(3)で示す向きに移動するが、アーム回動用長穴83aに沿って移動するため、第1の部材81は回動せず、リンク機構80には影響を与えない。したがって、品切れ表示部100は後上方へと回動し、表示面101も収納部31内に退避した状態となっている。
【0062】
図7は、待機する物品が順次払い出され、最後の物品が排出孔に移動した場合の機構部の動作を示す。
【0063】
待機するカプセル70が順次払い出され、最後のカプセル70が排出孔67に移動すると、ロックアーム71の先端部73は、引張コイルばね93の弾性力によって、物品保持部63に深く進入して切り欠き66の縁に係合する(矢印(4))。すなわち、ロックアーム71は、カプセル70の存否に応じてターンテーブル60が係り合って回転が止まる係止部でもある。これにより、ターンテーブル60は、回転不能となる。
【0064】
このロックアーム71の回動に伴い、突起76が表示部落下用長穴83bに移行するため、第1の部材81は、矢印(5)で示す向きに回動可能になる。これにより、リンク機構80および品切れ表示部100がロックアーム71による拘束から解放される。結果、品切れ表示部100が矢印(6)で示す向きに自重で回動し、リンク機構80も品切れ表示部100の動作に従動する。
【0065】
すると、
図8に示すように、品切れ表示部100の表示面101の前部が収納部31の挿通口31Aから突出し、装置正面に向く。このとき、第3の部材88も回動するため、引張コイルばね93が伸びる。これにより、第3の部材88の回動速度が抑制されるため、品切れ表示部100の回動も制動される。品切れ表示部100の回動が制動されることで、品切れ表示部100と収納部31等との当接が緩和される。
【0066】
このとき、反射板85は、赤外線センサ87から放射される赤外線を塞ぐように移行する。赤外線センサ87から放射された赤外線が反射板85により反射され、その反射光が赤外線センサ87によって受光される。これにより、検出部112は、カプセル70が無い、即ち物品2が無いことを検出する。
【0067】
なお、空の収納部31にカプセル70を補充するときは、ロックアーム71を退避位置(
図5に示されるロックアーム71の位置)に戻した上で、物品保持部63にカプセル70を入れる。ロックアーム71を退避位置に戻すことで、第1の部材81および第2の部材86を介して、第3の部材88を回動させ、品切れ表示部100を引き上げる。これにより、品切れ表示部100は、物品排出部22の前側から退避して収納部31の内側に戻る。
【0068】
図9は、物品排出装置1において実行されるゲーム処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【0069】
制御部131は、表示部21への画像表示等の適宜な手段で物品2の読取部51への装填を促し、読取部51への物品2の装填、つまりは抽選へのエントリーを待ち受ける(ステップS1)。
【0070】
制御部131は、遊戯者によって読取部51に装填された物品2のラベル11のQRコードを読み込む(ステップS2)。
【0071】
制御部131は、記憶部132を参照し、読み込んだQRコードに含まれる識別情報が記憶されているか否かを照合し(ステップS3)、照合の結果に基づいて、読み込んだQRコードによる抽選へのエントリーの可否、つまりは抽選の実行の可否を判定する(ステップS4)。また、制御部131は、物品排出部22における第1のレア物品の有無および物品排出部23における第2のレア物品の有無に基づいて抽選の実行の可否を判定する。物品排出部22、23における物品の有無に基づく可否判定については後述する。
【0072】
制御部131は、読み込んだQRコードに含まれる識別情報が既に記憶部132に記憶されており、読み込んだQRコードによるエントリーが不可であると判定した場合(ステップS4:NO)、そのエントリーを却下し、データを破棄する(ステップS17)。
【0073】
制御部131は、読み込んだQRコードに含まれる識別情報と同一のデータが記憶部132に記憶されておらず、読み込んだQRコードによる抽選へのエントリーが可能であると判定した場合(ステップS4:YES)、そのエントリーを受け付け、読み込んだQRコードに含まれる識別情報を記憶部132に記憶させる(ステップS5)。
【0074】
制御部131は、表示部21への画像表示等の適宜な手段で、抽選に用いる物品2の読取部51への装填を促し、遊戯者によって読取部51に装填された物品2のラベル11のQRコードを読み込む(ステップS6)。なお、本実施の形態では、1または複数(最大で3つ)の物品2のQRコードを読み込ませることができ、かつ、抽選へのエントリーとは異なり、過去に読み込ませたQRコードも読み込ませることができる。そして、読み込まれたQRコードのデータの数およびデータの組み合わせによって、抽選確率が変動する。ここでは、物品2のQRコードに基づいて、複数の保持部53にそれぞれ対応づけて1枚ずつ物品2の情報が記憶(登録)され、保持部53に、対応した物品2をそれぞれ装填する。本実施の形態においては、ゲームを実行するたびに、それぞれの保持部53に対応づけて登録する物品2を適宜決定するため、遊戯者がどの保持部にどの物品を登録したかわからなくなる可能性が高い。しかし、本実施の形態の物品排出装置1は、登録した物品2を装填可能な保持部53を有するため、ゲーム実行中、各保持部53(操作部)に対応づけて登録された物品2を間違うことなく操作可能である。
【0075】
制御部131は、QRコードの読み取りを終了する遊戯者からの操作入力を受け付けたか否かを判定し(ステップS7)、まだQRコードの読み取りが終了していないと判定した場合(ステップS7:NO)、読み取り処理を繰り返す。そして、制御部131は、QRコードの読み取りを終了したと判定した場合(ステップS7:YES)、読み取ったQRコードのデータの数やデータの組み合わせに応じて、抽選確率を決定する(ステップS8)。
【0076】
制御部131は、決定した抽選確率に従って、抽選を実行する(ステップS9)。制御部131は、抽選の結果、第1のレア物品に当選したか否かを判定し(ステップS10)、第1のレア物品に当選したと判定した場合(ステップS10:YES)、第1のレア物品の当選の場合の演出処理を実行し(ステップS11)、物品排出部22のロック部111の動作ロックを解除する(ステップS12)。演出処理としては、例えば、映像や音声を用いたコンテンツの再生を例示することができる。
【0077】
また制御部131は、抽選の結果、第1のレア物品ではなく(ステップS10:NO)、第2のレア物品に当選した場合(ステップS13:YES)、第2のレア物品の当選の場合の演出を実行し(ステップS14)、物品排出部23のロック部121の動作ロックを解除する(ステップS15)。
【0078】
さらに制御部131は、抽選の結果、落選と判定した場合、(ステップS13:NO)、落選の場合の演出処理を実行する(ステップS16)。なお、本実施の形態において、演出処理の実行中に、操作部である保持部53を押圧することにより、記憶された物品2に対応する演出処理が行われる。本実施の形態では、該保持部の押圧により抽選の結果に影響はないが、抽選の演出処理中にあたかも遊戯者が抽選に参加しているかのような演出が可能であり、より興趣性を高めることができる。
【0079】
図10は、物品排出装置1において実行される、物品排出部22、23における物品の有無に基づく抽選の実行の可否判定を説明するためのフローチャートである。
【0080】
制御部131は、検出部112(第1の検出部)の検出結果に基づいて、物品排出部22における第1のレア物品の有無を判定する(ステップS31)。上述のとおり、検出部112の赤外線センサ87からは赤外線が常時放射され、第1のレア物品が無くなった場合に、赤外線センサ87を覆う位置に移動された反射板85からの反射光が赤外線センサ87で検出される。
【0081】
制御部131は、検出部112で赤外線が検出されている場合、即ち第1のレア物品が無い場合(ステップS31:YES)、表示部21に、「第1のレア物品品切れ」を表示させる(ステップS32)。
【0082】
続いて、制御部131は、検出部122(第2の検出部)の検出結果に基づいて、物品排出部23における第2のレア物品の有無を判定する(ステップS33)。上述のとおり、検出部122の赤外線センサ87からは赤外線が常時放射され、第2のレア物品が無くなった場合に、赤外線センサ87を覆う位置に移動された反射板85からの反射光が赤外線センサ87で検出される。
【0083】
制御部131は、検出部122で赤外線が検出されている場合、即ち第2のレア物品が無い場合(ステップS33:YES)、表示部21に、「第2のレア物品品切れ」を表示させる(ステップS34)。
【0084】
制御部131は、検出部112(第1の検出部)および検出部122(第2の検出部)の双方で赤外線が検出されたか否かを判定し(ステップS35)、検出部112および検出部122の双方で赤外線が検出されている場合(ステップS35:YES)、物品排出部22および物品排出部23のいずれにも物品2が無いと判断し、抽選の実行が不許可となるように各部の動作を制御する(ステップS36)。
【0085】
検出部112(第1の検出部)および検出部122(第2の検出部)の少なくとも一方で赤外線が検出されていないと場合(ステップS35:NO、ステップS33:NO)、制御部131は、抽選の実行を許可するように各部の動作を制御する(ステップS37)。
【0086】
以上のように、物品2のデータを用いてゲームを実行し、ゲーム結果に応じて物品を排出させることにより、物品排出装置1の遊戯性を高めることができる。そして、排出される物品を複数種用意し、ゲーム結果に関連して物品の種別毎に排出の可否を判定することにより、物品排出装置1の遊戯性を一層高めることができる。
【0087】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。