【文献】
Bioorganic & Medicinal Chemistry,2013年,Vol.21, No.15,pp.4714-4729,DOI:10.1016/j.bmc.2013.04.042
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0104】
(本発明の特定の実施形態の詳細な説明)
本発明は、式(I)−(IV)の新規化合物を提供する。本発明はまた、異常な血管新生および/または増殖因子経路(例えば、血管内皮増殖因子(VEGF))の異常なシグナルに関連する疾患の治療および/または予防において有用な本発明の化合物またはその組成物を含む本発明の化合物およびキットを含む医薬組成物を提供する。本発明の化合物、医薬組成物、キット、使用および方法を用いて治療または予防され得る疾患は、増殖性疾患(例えば、癌、良性腫瘍、炎症性疾患、自己免疫疾患)、および眼疾患(例えば、黄斑変性症、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜芽細胞腫、浮腫、ブドウ膜炎、ドライアイ、眼瞼炎、および手術後の炎症)を含む。
【0105】
(化合物)
本発明は、一般式(I)で示される化合物
【化7】
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並びにその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体及びプロドラッグを提供し、
Xは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−又は−S(=O)
2−であり、
Yは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−又は−S(=O)
2−であり、
環Aは、置換若しくは非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリル又は置換若しくは非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環における1又は2個の原子は独立して、酸素及び窒素からなる群から選択され、
環Yは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
R
Aは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、−OR
A1、−N(R
A1)
2、オキソ又は窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、
R
A1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアルキル、窒素原子に結合した場合窒素保護基又は酸素原子に結合した場合酸素保護基であり、或いは2つ出現した場合のR
A1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
aは、0、1、2又は3であり、
R
Bは、置換若しくは非置換のアルキル又は下記式であり、
【化8】
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環Bは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
R
B1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−OR
B1a、−N(R
B1a)
2、−SR
B1a、−CN、−SCN、−C(=NR
B1a)R
B1a、−C(=NR
B1a)OR
B1a、−C(=NR
B1a)N(R
B1a)
2、−C(=O)R
B1a、−C(=O)OR
B1a、−C(=O)N(R
B1a)
2、−NO
2、−NR
B1aC(=O)R
B1a、−NR
B1aC(=O)OR
B1a、−NR
B1aC(=O)N(R
B1a)
2、−OC(=O)R
B1a、−OC(=O)OR
B1a、−OC(=O)N(R
B1a)
2又は窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、或いは2つ出現した場合のR
B1は連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
R
B1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のR
B1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
bは、0、1、2、3、4又は5であり、
R
Cは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
R
Dは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
R
Lは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−OR
L1、−N(R
L1)
2、−SR
L1、−CN、−SCN、−C(=NR
L1)R
L1、−C(=NR
L1)ORL1、−C(=NR
L1)N(R
L1)
2、−C(=O)R
L1、−C(=O)OR
L1、−C(=O)N(R
L1)
2、−NO
2、−NR
L1C(=O)R
L1、−NR
L1C(=O)OR
L1、−NR
L1C(=O)N(R
L1)
2、−OC(=O)R
L1、−OC(=O)OR
L1又は−OC(=O)N(R
L1)
2であり、或いは2つ出現した場合のR
Lは連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
R
L1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のR
L1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
lは、0、1、2、3又は4であり、
mは、0、1、2、3、4又は5である。
【0106】
式(I)の化合物は、部分Xを含む。特定の実施形態において、Xは、結合である。特定の実施形態において、Xは単結合である。特定の実施形態において、Xは、−C(=O)−である。特定の実施形態において、Xは、−S(=O)−である。特定の実施形態において、Xは、−S(=O)
2−である。
【0107】
式(I)の化合物は、部分Yを含む、特定の実施形態において、Yは結合である。特定の実施形態において、Yは単結合である。特定の実施形態において、Yは、−C(=O)−である。特定の実施形態において、Yは、−S(=O)−である。特定の実施形態において、Yは、−S(=O)
2−である。
【0108】
特定の実施形態において、X及びYの各々は、結合である。特定の実施形態において、Xは結合であり、Yは、−C(=O)−、−S(=O)−または−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Xは、−C(=O)−、−S(=O)−または−S(=O)
2−であり、Yは結合である。特定の実施形態において、XおよびYの各々は独立して、−C(=O)−、−S(=O)−または−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Xは結合であり、Yは−C(=O)−である。特定の実施形態において、Xは−C(=O)−であり、Yは結合である。特定の実施形態において、XおよびYの各々は独立して、−C(=O)−である。
【0109】
式(I)の化合物は、Yに結合している環Aを含む。特定の実施形態において、環Aは、置換または非置換の、4−7員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環中の一つまたは二つの原子は独立して、酸素または窒素である。特定の実施形態において、環Aは、置換または非置換の、4−6員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環中の一つの原子は、酸素である。特定の実施形態において、環Aは、置換されたオキセタニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化9】
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特定の実施形態において、環Aは、非置換のオキセタニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化10】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化11】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式のいずれかである。
【化12】
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特定の実施形態において、環Aは、置換されたテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Aは、非置換のテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Aは、置換されたテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Aは、非置換のテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Aは、置換または非置換の、4−7員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環中の一つの原子は、窒素である。特定の実施形態において、環Aは、置換されたピロリジニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化13】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化14】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化15】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化16】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化17】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化18】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化19】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化20】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化21】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化22】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式であり、少なくとも1つのR
A1は、置換されたアルキルである。
【化23】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式であり、少なくとも1つのR
A1は、非置換のアルキルである。
【化24】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式であり、少なくとも1つのR
A1は、非置換のC
1−6アルキルである。
【化25】
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特定の実施形態において、環Aは、非置換のピロリジニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化26】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化27】
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特定の実施形態において、環Aは、置換されたピペリジニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化28】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化29】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化30】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化31】
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特定の実施形態において、環Aは、非置換のピペリジニルである。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化32】
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【0110】
特定の実施形態において、環Aは、置換または非置換の、7−10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環中の二つの原子は独立して、酸素および窒素からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化33】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化34】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化35】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化36】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化37】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化38】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化39】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化40】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化41】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化42】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化43】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化44】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化46】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化47】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化48】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化49】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化50】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化51】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化52】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化53】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化54】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化55】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化56】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化57】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化58】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化59】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化60】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化61】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化62】
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特定の実施形態において、環Aは、以下式である。
【化63】
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【0111】
式(I)の化合物は、環Aにおいて、1または2以上の置換基R
Aを含んでいてもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換または非置換のプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換または非置換のブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換または非置換のペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、置換または非置換のヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、ハロゲンまたは置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OR
A1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OR
A1であり、R
A1は置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OR
A1であり、R
A1は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OR
A1であり、R
A1は置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OR
A1であり、R
A1は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−N(R
A1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−N(R
A1)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−N(R
A1)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−N(R
A1)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−N(R
A1)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、オキソ(=O)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、窒素原子に結合した場合、窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Aは、窒素原子に結合した場合、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0112】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、窒素原子に結合した場合、窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、窒素原子に結合した場合、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、酸素原子に結合した場合、酸素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
A1は、酸素原子に結合した場合、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。
【0113】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、連結して飽和または不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、連結して飽和または不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、ヘテロシクリルの環において1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、ヘテロシクリルを形成し、ヘテロシクリルの環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
A1は、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0114】
特定の実施形態において、aは0である。特定の実施形態において、aは1である。特定の実施形態において、aは2である。特定の実施形態において、aは3である。
【0115】
特定の実施形態において、R
Aは、−N(R
A1)
2であり、aは1である。特定の実施形態において、R
Aは、−N(非置換C
1−6アルキル)
2であり、aは1である。特定の実施形態において、R
Aは、オキソ(=O)であり、aは1である。
【0116】
式(I)の化合物は、環Yを含む。特定の実施形態において、環Yは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、カルボシクリル環において1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、置換されたシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Yは、シクロブチルである。特定の実施形態において、環Yは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、環Yは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、環Yは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、環Yは、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。
【0117】
特定の実施形態において、環Yは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、複素環において1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Yは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、5員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、置換又は非置換のテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Yは、6員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、置換又は非置換のテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Yは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Yは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。
【0118】
特定の実施形態において、環Yは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、環Yは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、環Yは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、環Yは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、環Yは、以下式である。
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Yは、以下式である。
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Yは、以下式である。
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
特定の実施形態において、環Yは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Yは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Yは、5−6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Yは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Yは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの1つは、窒素、酸素又は硫黄である。
【0120】
式(I)の化合物は、置換基R
Bを含む。特定の実施形態において、R
Bは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、R
Bは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、R
Bは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Bは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Bは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Bは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Bは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Bは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Bは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Bは、Bnである。特定の実施形態において、R
Bは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Bは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Bは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Bは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Bは、ブチルである。特定の実施形態において、RBは、非置換のt−ブチルである。特定の実施形態において、R
Bは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Bは、ヘキシルである。
【0121】
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、カルボシクリル環において1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、置換されたシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Bは、シクロブチルである。特定の実施形態において、環Bは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、環Bは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、環Bは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、環Bは、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。
【0122】
特定の実施形態において、環Bは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、複素環において1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Bは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、置換または非置換のテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Bは、6員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、置換または非置換のテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Bは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Bは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。
【0123】
特定の実施形態において、環Bは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、環Bは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、環Bは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、環Bは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のナフチルである。
【0124】
特定の実施形態において、環Bは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Bは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Bは、5−6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの1つは、窒素、酸素又は硫黄である。特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの2つは独立して、窒素、酸素又は硫黄である。特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの3つのみは独立して、窒素、酸素または硫黄である。特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
特定の実施形態において、環Bは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの4つは、窒素、酸素または硫黄である。特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
特定の実施形態において、環Bは、6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2又は3つの原子は、窒素である。特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式のいずれかである。
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Bは、以下式である。
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
特定の実施形態において、環Bは、二環式ヘテロアリール部分であり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子であってもよい。特定の実施形態において、環Bは、置換された二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Bは、非置換の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Bは、9−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール部分の二環における1、2、3または4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Bは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール部分の二環における1つの原子は、窒素、酸素または硫黄である。特定の実施形態において、環Bは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール部分の二環における2つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Bは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール部分の二環における3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Bは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール部分の二環における4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。
【0130】
特定の実施形態において、R
Bは、t−ブチルである。特定の実施形態において、R
Bは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式のいずれかである。
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式のいずれかである。
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式のいずれかである。
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式のいずれかである。
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Bは、下記式である。
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
R
Bが下記式
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、式(I)の化合物は、1または2以上の置換基R
B1を含んでいてもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−NH(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−N(非置換のC
1−6アルキル)−(CH
2)
2−4−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−N(CH
3)−(CH
2)
2−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化130】
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特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−NH(R
B1a)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−N(非置換のC
1−6アルキル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CH
2−NH(CH
3)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ヘキシルである。定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、カルボシクリル環における1、2または3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、複素環における1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、単環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、3−7員環の単環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、二環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、5−13員環の二環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3または4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、単環式のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、二環式ヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子であってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OR
B1aである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OMeである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OEtである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OPrである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OBuである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O(ペンチル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O(ヘキシル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O−(CH
2)
2−4−N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O−(CH
2)
2−4−N(非置換のC
1−6アルキル)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O−(CH
2)
2−N(CH
3)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−O−(CH
2)
3−N(CH
3)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、下記式である。
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−SR
B1aである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−SHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−CNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−SCNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−C(=NR
B1a)R
B1a、−C(=NR
B1a)OR
B1aまたは−C(=NR
B1a)N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−C(=O)R
B1a、−C(=O)OR
B1aまたは−C(=O)N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−NO
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−NR
B1aC(=O)R
B1a、−NR
B1aC(=O)OR
B1aまたは−NR
B1aC(=O)N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、−OC(=O)R
B1a、−OC(=O)OR
B1aまたは−OC(=O)N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、窒素原子に結合した場合、窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、窒素原子に結合した場合、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0132】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のヘテロアリール、−OR
B1aまたは−N(R
B1a)
2であり、2つ出現した場合のR
B1は、連結して置換または非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、水素、ハロゲンまたは非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、水素、ハロゲンまたは非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲンまたは非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲンまたは非置換のC
1−6アルキルである。
【0133】
式(I)の化合物において、2つのR
B1は、連結して置換または非置換のカルボロシクリルを形成してもよい。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して飽和または不飽和のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して、カルボシクリル環において1、2または3つの二重結合を含むカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して3−7員環の単環式カルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して3員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して4員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して5員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して6員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して7員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して5−13員環の二環式カルボシクリルを形成する。
【0134】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して置換または非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して飽和または不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して複素環において1、2または3つの二重結合を含むヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2または3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して下記式を形成する。
【化154】
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特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して下記式を形成する。
【化155】
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特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して下記式を形成する。
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して下記式を形成する。
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0135】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して置換または非置換のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して6−14員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して6−10員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して単環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結してフェニルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して二環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結してナフチルを形成する。
【0136】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して置換または非置換のヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して単環式ヘテロアリールを形成し、複素環における1、2または3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して5員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結してピロリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して6員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結してピリジルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して二環式ヘテロアリールを形成し、複素環における1、2、3または4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して9員環の二環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1は、連結して10員環の二環式ヘテロアリールを形成する。
【0137】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、アセチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、メチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、エチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、カルボシクリル環における1、2または3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、複素環における1、2または3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2または3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換または非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、単環式アリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、フェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、二環式アリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、置換または非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3または4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、二環式ヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、窒素原子に結合した場合、窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1aは、窒素原子に結合した場合、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、R
B1aは、酸素原子に結合した場合、酸素保護基である。特定の実施形態において、R
B1aは、酸素原子に結合した場合、シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイルまたはベンゾイルである。特定の実施形態において、R
B1aは、硫黄原子に結合した場合、硫黄保護基である。特定の実施形態において、R
B1aは、硫黄原子に結合した場合、アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジンスルフェニルまたはトリフェニルメチルである。
【0138】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結して置換または非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結して飽和または不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結して複素環において1、2または3つの二重結合を含むヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2または3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
B1aは、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0139】
特定の実施形態において、bは0である。特定の実施形態において、bは1である。特定の実施形態において、bは2である。特定の実施形態において、bは3である。特定の実施形態において、bは4である。特定の実施形態において、bは5である。
【0140】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲン又は置換アルキルであり、bは1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲン又は非置換のアルキルであり、bは1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
B1は、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルであり、bは1である。
【0141】
式(I)の化合物は、置換基R
Cを含む。特定の実施形態において、R
Cは、Hである。特定の実施形態において、R
Cは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Cは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Cは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Cは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Cは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Cは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Cは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Cは、Bnである。特定の実施形態において、R
Cは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Cは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Cは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Cは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Cは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Cは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Cは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Cは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Cは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、R
Cは、アセチルである。
【0142】
式(I)の化合物は、置換基R
Dを含む。特定の実施形態において、R
Dは、Hである。特定の実施形態において、R
Dは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Dは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Dは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Dは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Dは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Dは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Dは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Dは、Bnである。特定の実施形態において、R
Dは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Dは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Dは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Dは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Dは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Dは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Dは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Dは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Dは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0143】
特定の実施形態において、R
C及びR
Dのいずれかは、水素である。
【0144】
式(I)の化合物は、1又は2以上の基R
Lを含んでいてもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ハロゲン又は置換又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、単環式のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、二環式のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、複素環に1、2、又は3の二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、単環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、二環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、単環式のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、二環式のヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OR
L1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OMeである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OEtである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OPrである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OBuである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−O(ペンチル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−O(ヘキシル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−SR
L1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−SHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−N(R
L1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−CNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−SCNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−C(=NR
L1)R
L1、−C(=NR
L1)OR
L1、又は−C(=NR
L1)N(R
L1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−C(=O)R
L1、−C(=O)OR
L1、又は−C(=O)N(R
L1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−NO
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−NR
L1C(=O)R
L1、−NR
L1C(=O)OR
L1、又は−NR
L1C(=O)N(R
L1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、−OC(=O)R
L1、−OC(=O)OR
L1、又は−OC(=O)N(R
L1)
2であ
る。
【0145】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、水素、ハロゲン、又は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、水素、ハロゲン、又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ハロゲン、又は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Lは、ハロゲン、又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Lはハロゲンであり、lは1である。特定の実施形態において、R
Lは非置換のC
1−6アルキルであり、lは1である。特定の実施形態において、R
Lは、出現ごとに独立して、ハロゲン、又は非置換のC
1−6アルキルであり、lは2である。
【0146】
式(I)の化合物において、2つのR
L基は、連結して置換又は非置換のカルボシクリルを形成してもよい。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して置換又は非置換のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含むカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、3−7員環の、単環式カルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、3員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、4員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、5員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、6員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、7員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して5−13員環の二環式カルボシクリルを形成する。
【0147】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、飽和した又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、複素環に1、2、又は3の二重結合を含むヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、3−7員環の、単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0148】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、置換又は非置換のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、6−14員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、6−10員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、単環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、フェニルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、二環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、ナフチルを形成する。
【0149】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して置換又は非置換のヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、ヘテロアリール環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して5員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、ピロリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、6員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、ピリジルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、ヘテロアリール環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される二環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、9員環の二環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Lは、連結して、10員環の二環式ヘテロアリールを形成する。
【0150】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、アセチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、メチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、エチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のアルキニルである。少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、複素環に1、2、又は3の二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換又は非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、単環式のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、フェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、二環式のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、置換又は非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、単環式のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、二環式のヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、窒素原子に結合した場合窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、窒素原子に結合した場合Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、酸素原子に結合した場合酸素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、酸素原子に結合した場合シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイル又はベンゾイルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、硫黄原子に結合した場合硫黄保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
L1は、硫黄原子に結合した場合アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジンスルフェニル、又はトリフェニルメチルである。
【0151】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して、飽和した又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して、複素環に1、2、又は3の二重結合を含むヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して、複素環の1、2、又は3の原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して、3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
L1は、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0152】
特定の実施形態において、lは0である。特定の実施形態において、lは1である。特定の実施形態において、lは2である。特定の実施形態において、lは3である。特定の実施形態において、lは4である。
【0153】
式(I)の化合物において、X部分とY部分は互いに直接連結してもよく、又は1又は2以上のメチレン基がXとYの間に存在してもよい。特定の実施形態において、mは0である。特定の実施形態において、mは1、2、3、4、又は5である。特定の実施形態において、mは1である。特定の実施形態において、mは2である。特定の実施形態において、mは3である。特定の実施形態において、mは4である。特定の実施形態において、mは5である。
【0154】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0155】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0156】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0157】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0158】
特定の実施形態において、式の化合物は、
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0159】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0160】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0161】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0162】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化166】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0163】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化167】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0164】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化168】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0165】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化169】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0166】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化170】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0167】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化171】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0168】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化172】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0169】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化173】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0170】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0171】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0172】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0173】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0174】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0175】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0176】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0177】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0178】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0179】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0180】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0181】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0182】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0183】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0184】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0185】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0186】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0187】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0188】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0189】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0190】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0191】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0192】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0193】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0194】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0195】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化199】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0196】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化200】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0197】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化201】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0198】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化202】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0199】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0200】
特定の実施形態において、式(I)の化合物は、
【化204】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0201】
本発明はまた、一般式(II)で示される化合物
【化205】
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及び、その薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体及びプロドラッグを提供する。
ここで、
Uは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)
2−、−N(R
N)−S(=O)−、又は−N(R
N)−S(=O)
2−であり、
Vは、結合、C、−C(=O)−、−S(=O)−、又は−S(=O)
2−であり、
Wは、結合、CH、−S(=O)
2−、−S(=O)
2−N(R
K)−、又は
【化206】
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であり、VがCでありWがCHである場合、V及びR
Gは連結して置換又は非置換の5又は6員環の単環式ヘテロアリールを形成し、
環Zは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
R
Nは、水素、置換若しくは非置換のC
1−6アルキル又は窒素保護基であり、
R
Kは、水素、置換若しくは非置換のC
1−6アルキル又は窒素保護基であり、
R
Eは、置換若しくは非置換のアルキル又は
【化207】
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であり、
環Eは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
R
E1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−OR
E1a、−N(R
E1a)
2、−SR
E1a、−CN、−SCN、−C(=NR
E1a)R
E1a、−C(=NR
E1a)OR
E1a、−C(=NR
E1a)N(R
E1a)
2、−C(=O)R
E1a、−C(=O)OR
E1a、−C(=O)N(R
E1a)
2、−NO
2、−NR
E1aC(=O)R
E1a、−NR
E1aC(=O)OR
E1a、−NR
E1aC(=O)N(R
E1a)
2、−OC(=O)R
E1a、−OC(=O)OR
E1a、又は、−OC(=O)N(R
E1a)
2、或いは2つ出現した場合のR
E1が連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
R
E1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基、又は、硫黄原子に結合した場合硫黄保護基、或いは2つ出現した場合のR
E1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
eは、0、1、2、3、4又は5であり、
R
Fは、水素、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、又は、窒素保護基、或いはR
F及びR
Gは連結して置換若しくは非置換の以下式のヘテロシクリル環を形成し、
【化208】
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環Fは、置換若しくは非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリル又は置換若しくは非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、該ヘテロシクリルの環における1又は2つの原子は、酸素及び窒素からなる群から独立して選択され、
R
F1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、−OR
F1a、−N(R
F1a)
2、オキソ、又は、窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、
R
F1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアルキル、窒素原子に結合した場合窒素保護基、又は、酸素原子に結合した場合酸素保護基、或いは2つ出現した場合のR
F1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
fは、0、1、2又は3であり、
R
Gは、水素、置換又は非置換のC
1−6アルキル、窒素保護基、又はR
G及びR
Fは連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成し、
R
Hは、水素、置換又は非置換のC
1−6アルキル又は窒素保護基であり、
R
Jは、水素、置換又は非置換のC
1−6アルキル又は窒素保護基であり、
R
Mは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−OR
M1、−N(R
M1)
2、−SR
M1、−CN、−SCN、−C(=NR
M1)R
M1、−C(=NR
M1)OR
M1、−C(=NR
M1)N(R
M1)
2、−C(=O)R
M1、−C(=O)OR
M1、−C(=O)N(R
M1)
2、−NO
2、−NR
M1C(=O)R
M1、−NR
M1C(=O)OR
M1、−NR
M1C(=O)N(R
M1)
2、−OC(=O)R
M1、−OC(=O)OR
M1、又は、−OC(=O)N(R
M1)
2、或いは、2つ出現した場合のR
Mは連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、又は、置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
R
M1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基、又は、硫黄原子に結合した場合硫黄保護基、或いは2つ出現した場合のR
M1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
pは、0、1、2、3又は4であり、
nは、0、1、2、3、4又は5である。
【0202】
式(II)の化合物は、部分Uを含む。特定の実施形態において、Uは、結合である。特定の実施形態において、Uは、単結合である。特定の実施形態において、Uは、−C(=O)−である。特定の実施形態において、Uは、−S(=O)−である。特定の実施形態において、Uは、−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Uは、−N(R
N)−S(=O)−である。特定の実施形態において、Uは、−NH−S(=O)−である。特定の実施形態において、Uは、−N(R
N)−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Uは、−NH−S(=O)
2−である。
【0203】
式(II)の化合物は、部分Vを含む。特定の実施形態において、Vは、結合である。特定の実施形態において、Vは、単結合である。特定の実施形態において、Vは、Cである。特定の実施形態において、Vは、−C(=O)−である。特定の実施形態において、Vは、−S(=O)−である。特定の実施形態において、Vは、−S(=O)
2−である。
【0204】
特定の実施形態において、U及びVのいずれかは、結合である。特定の実施形態において、Uは結合であり、Vは−C(=O)−、−S(=O)−、又は−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Uは−C(=O)−、−S(=O)−、又は−S(=O)
2−であり、Vは結合である。特定の実施形態において、U及びVのいずれかは、独立して、−C(=O)−、−S(=O)−、又は−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Uは結合であり、Vは−C(=O)−である。特定の実施形態において、Uは−C(=O)−であり、Vは結合である。特定の実施形態において、U及びVのいずれかは、−C(=O)−である。
【0205】
式(II)の化合物は、部分Wを含む。特定の実施形態において、Wは、結合である。特定の実施形態において、Wは単結合である。特定の実施形態において、Wは、CHである。特定の実施形態において、Wは、=CH−である。特定の実施形態において、Wは、−CH=である。特定の実施形態において、Wは、−S(=O)
2−である。特定の実施形態において、Wは、−S(=O)
2−N(R
K)−である。特定の実施形態において、Wは、−S(=O)
2−NH−である。特定の実施形態において、Wは、
【化209】
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である。特定の実施形態において、Wは、
【化210】
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である。
【0206】
特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びにV及びR
Gは連結して置換又は非置換の、5−6員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びにV及びR
Gは連結して置換又は非置換の、5−6員環の単環式ヘテロアリールを形成し、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子は独立に窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びにV及びR
Gは連結して置換されたピラゾリルを形成する。特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びにV及びR
Gは連結して非置換のピラゾリルを形成する。特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びに、V及びR
Gは連結して置換又は非置換の、5−6員環の単環式ヘテロアリールを形成し、Uは結合であり、nは0である。特定の実施形態において、VはCであり、WはCHであり、並びにV及びR
Gは連結して置換又は非置換のピラゾリルを形成し、Uは結合であり、nは0である。
【0207】
特定の実施形態において、R
Nは、Hである。特定の実施形態において、R
Nは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Nは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Nは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Nは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Nは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Nは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Nは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Nは、Bnである。特定の実施形態において、R
Nは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Nは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Nは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Nは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Nは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Nは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Nは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Nは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Nは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0208】
特定の実施形態において、R
Kは、Hである。特定の実施形態において、R
Kは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Kは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Kは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Kは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Kは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Kは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Kは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Kは、Bnである。特定の実施形態において、R
Kは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Kは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Kは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Kは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Kは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Kは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Kは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Kは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Kは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0209】
式(II)の化合物は、環Zを含む。特定の実施形態において、特定の実施形態において、環Zは、置換されたカルボシクリルである。環Zは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、カルボシクリル環において1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、置換されたシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Zは、非置換のシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Zは、シクロブチルである。特定の実施形態において、環Zは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、環Zは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、環Zは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、環Zは、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。
【0210】
特定の実施形態において、環Zは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、複素環において1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Zは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、5員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、置換又は非置換のテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Zは、6員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、置換又は非置換のテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Zは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Zは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。
【0211】
特定の実施形態において、環Zは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、環Zは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、環Zは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、環Zは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、環Zは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、環Zは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、環Zは、以下式である。
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Zは、以下式である。
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Zは、以下式である。
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
特定の実施形態において、環Zは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Zは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Zは、5−6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4つの原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、環Zは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Zは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における5つの原子のうちの1つは、窒素、酸素又は硫黄である。
【0213】
式(II)の化合物は、置換基R
Eを含む。特定の実施形態において、R
Eは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、R
Eは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、特定の実施形態において、R
Eは、置換されたC
1−6アルキルである。REは、非置換のC1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Eは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Eは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Eは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Eは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Eは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Eは、Bnである。特定の実施形態において、R
Eは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Eは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Eは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Eは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Eは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Eは、非置換のt−ブチルである。特定の実施形態において、R
Eは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Eは、ヘキシルである。
【0214】
特定の実施形態において、R
Eは、で示される。
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、単環式のカルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、置換されたシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のシクロプロピルである。特定の実施形態において、環Eは、シクロブチルである。特定の実施形態において、環Eは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、環Eは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、環Eは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、環Eは、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。
【0215】
特定の実施形態において、環Eは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、複素環に1、2、又は3の二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、置換又は非置換のテトラヒドロフラニルである。特定の実施形態において、環Eは、6員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、置換又は非置換のテトラヒドロピラニルである。特定の実施形態において、環Eは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、環Eは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。
【0216】
特定の実施形態において、環Eは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、環Eは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、環Eは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、環Eは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のナフチルである。
【0217】
特定の実施形態において、環Eは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Eは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Eは、5−6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の5つの原子の1つが、窒素、酸素、又は硫黄である。特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化230】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の5つの原子のうち2つは、独立して窒素、酸素、又は硫黄である。特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の5つの原子のうち3つは、独立して窒素、酸素、又は硫黄である。特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
特定の実施形態において、環Eは、5員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の5つの原子のうち4つは、独立して窒素、酸素、又は硫黄である。特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
特定の実施形態において、環Eは、6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の原子のうち1つ、2つ、又は3つは、窒素である。特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式のいずれかである。
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Eは、以下式である。
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
特定の実施形態において、環Eは、二環式のヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、環Eは、置換された二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Eは、非置換の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、環Eは、9−又は10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの二環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、環Eは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの二環の1つの原子が、窒素、酸素、又は硫黄である。特定の実施形態において、環Eは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの二環の2つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、環Eは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの二環の3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、環Eは、8−10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリールの二環の4つの原子のみが、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。
【0223】
特定の実施形態において、R
Eは、t−ブチルである。特定の実施形態において、R
Eは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式のいずれかである。
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式のいずれかである。
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式のいずれかである。
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式のいずれかである。
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Eは、以下式である。
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
R
Eが以下式
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
である場合、式(II)の化合物は、1又は2以上の置換基R
E1を含んでいてもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−N(非置換C
1−6アルキル)−(CH
2)
2−4−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−N(CH
3)−(CH
2)
2−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−NH(R
E1a)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−N(非置換C
1−6アルキル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CH
2−NH(CH
3)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ヘキシルである。定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲン又は置換されたもしくは非置換のC1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、カルボシクリル環における1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、複素環における1、2又は3つの二重結合を含むヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ヘテロシクリルであり、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、単環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、3−7員環の単環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化283】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化287】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化288】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、二環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、5−13員環の二環式のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、単環式のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化289】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化290】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、二環式ヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化291】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化292】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OR
E1aである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OMeである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OEtである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−Oprである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OBuである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O(ペンチル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O(ヘキシル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O−(CH
2)
2−4−N(R
B1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O−(CH
2)
2−4−N(非置換C
1−6アルキル)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O−(CH
2)
2−N(CH
3)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−O−(CH
2)
3−N(CH
3)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化293】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化294】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化295】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化296】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、以下式である。
【化297】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−SR
E1aである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−SHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−N(R
E1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−CNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−SCNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−C(=NR
E1a)R
B1a、−C(=NR
E1a)OR
E1a又はC(=NR
E1a)N(R
E1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−C(=O)R
E1a、−C(=O)OR
E1a又はC(=O)N(R
E1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−NO
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−NR
E1aC(=O)R
E1a、−NR
E1aC(=O)OR
E1a又はNR
E1aC(=O)N(R
E1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、−OC(=O)R
E1a、−OC(=O)OR
E1a又はOC(=O)N(R
E1a)
2である。
【0225】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、水素、ハロゲン、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、水素、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲン又は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
E1は、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルである。
【0226】
式(II)の化合物において、2つのR
E1は、連結して置換又は非置換のカルボシクリルを形成してもよい。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して飽和又は不飽和のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してカルボシクリル環において1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して3−7員環の単環式カルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して3員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現した場合のR
E1は、連結して4員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現した場合のR
E1は、連結して5員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現した場合のR
E1は、連結して6員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現した場合のR
E1は、連結して7員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して5−13員環の二環式カルボシクリルを形成する。
【0227】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して飽和又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環において1、2又は3つの二重結合を含む。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して以下式を形成する。
【化298】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して以下式を形成する。
【化299】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して以下式を形成する。
【化300】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して以下式を形成する。
【化301】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0228】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して置換又は非置換のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して6−14員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して6−10員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して単環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してフェニルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して二環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してナフチルを形成する。
【0229】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して置換又は非置換のヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して単環式ヘテロアリールを形成し、ヘテロアリール環の1、2、又は3つの原子は、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して5員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してピロリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して6員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結してピリジルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して二環式ヘテロアリールを形成し、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子は、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して9員環の二環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1は、連結して10員環の二環式ヘテロアリールを形成する。
【0230】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、アセチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、メチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、エチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ヘキシルである。少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ビニルである。少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、エチニルである。少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、カルボシクリルであり、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、3−7員環の、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、5−13員環の、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ヘテロシクリルであり、複素環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ヘテロシクリルであり、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換又は非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、単環式アリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、フェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、二環式アリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、置換又は非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、二環式ヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、窒素原子に結合した場合窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1aは、窒素原子に結合した場合Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、R
E1aは、酸素原子に結合した場合酸素保護基である。特定の実施形態において、R
E1aは、酸素原子に結合した場合シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイル又はベンゾイルである。特定の実施形態において、R
E1aは、硫黄原子に結合した場合硫黄保護基である。特定の実施形態において、R
E1aは、硫黄原子に結合した場合アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジンスルフェニル、又はトリフェニルメチルである。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結して飽和した又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環において1、2又は3つの二重結合を含む。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
E1aは、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0231】
特定の実施形態において、eは0である。特定の実施形態において、eは1である。特定の実施形態において、eは2である。特定の実施形態において、eは3である。特定の実施形態において、eは4である。特定の実施形態において、eは5である。
【0232】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲン又は置換されたアルキルであり、eは1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲン又は非置換のアルキルであり、eは1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
E1は、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルであり、eは1である。
【0233】
式(II)の化合物は、置換基R
Fを含む。特定の実施形態において、R
Fは、Hである。特定の実施形態において、R
Fは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、R
Fは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、R
Fは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、R
Fは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Fは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Fは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Fは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Fは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Fは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Fは、Bnである。特定の実施形態において、R
Fは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Fは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Fは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Fは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Fは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Fは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Fは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Fは、−(CH
2)
1−5(オキセタニル)である。特定の実施形態において、R
Fは、以下式である。
【化302】
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特定の実施形態において、R
Fは、−(CH
2)
1−5(テトラヒドロフラニル)である。特定の実施形態において、R
Fは、−(CH
2)
1−5(テトラヒドロピラニル)である。特定の実施形態において、R
Fは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Fは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0234】
特定の実施形態において、R
Fは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、ヘテロシクリルであり、複素環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、R
Fは、ヘテロシクリルであり、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、R
Fは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、RFは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、R
Fは、置換又は非置換の4−7員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環の1又は2つの原子が、独立して窒素又は酸素である。特定の実施形態において、R
Fは、置換されたオキセタニルである。特定の実施形態において、R
Fは、非置換のオキセタニルである。特定の実施形態において、R
Fは、以下式である。
【化303】
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特定の実施形態において、R
Fは、以下式である。
【化304】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、R
Fは、以下式のいずれかである。
【化305】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
特定の実施形態において、R
F及びR
Gは、連結して以下式の置換又は非置換のヘテロ環を形成する。
【化306】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、置換されたピロリジニルである。特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化307】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化309】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化310】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化311】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化312】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式のいずれかである。
【化313】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化314】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化315】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化316】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式であり、少なくとも1つのR
F1aは置換されたアルキルである。
【化317】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式であり、少なくとも1つのR
F1aは非置換のアルキルである。
【化318】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式であり、少なくとも1つのR
F1aは非置換のC
1−6アルキルである。
【化319】
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特定の実施形態において、環Fは、非置換のピロリジニルである。特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化320】
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特定の実施形態において、環Fは、置換されたピペリジニルである。特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化321】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化322】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化323】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化324】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化325】
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特定の実施形態において、環Fは、非置換のピロリジニルである。特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化326】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
特定の実施形態において、環Fは、置換又は非置換の7−10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環の2つの原子が、独立して窒素及び酸素からなる群から選択される。特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化327】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化328】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化329】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化330】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化331】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化332】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化333】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化334】
[この文献は図面を表示できません]
特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化335】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化336】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化337】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化338】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化339】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化340】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化341】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化342】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化343】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化344】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化345】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化346】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化347】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化348】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化349】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化350】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化351】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化352】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化353】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化354】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化355】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化356】
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特定の実施形態において、環Fは、以下式である。
【化357】
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【0237】
特定の実施形態において、R
Fは、Hである。特定の実施形態において、R
Fは、メチルである。特定の実施形態において、R
Fは、以下式である。
【化358】
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【0238】
式(II)の化合物は、1又は2以上の置換基R
F1を環F上に含んでもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換又は非置換のプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換又は非置換のブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換又は非置換のペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、置換又は非置換のヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OR
F1aである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OR
F1aであり、R
F1aは置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OR
F1aであり、R
F1aは非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OR
F1aであり、R
F1aは置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OR
F1aであり、R
F1aは非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−N(R
F1a)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−N(R
F1a)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−N(R
F1a)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−N(R
F1a)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−N(R
F1a)
2であり、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、オキソである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、窒素に結合する場合窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1は、窒素に結合する場合Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル、又はTsである。
【0239】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、のブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、窒素に結合する場合窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、窒素に結合する場合Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル、又はTsである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、酸素に結合する場合酸素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
F1aは、酸素に結合する場合シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイル、又はベンゾイルである。
【0240】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結して飽和又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環において1、2又は3つの二重結合を含む。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
F1aは、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0241】
特定の実施形態において、fは0である。特定の実施形態において、fは1である。特定の実施形態において、fは2である。特定の実施形態において、fは3である。
【0242】
特定の実施形態において、R
F1は、−N(R
F1a)
2であり、fは1である。特定の実施形態において、R
F1は、−N(非置換C
1−6アルキル)
2であり、fは1である。特定の実施形態において、R
F1は、オキソであり、fは1である。
【0243】
式(II)の化合物は、置換基R
Gを含む。特定の実施形態において、R
Gは、Hである。特定の実施形態において、R
Gは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Gは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Gは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Gは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Gは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Gは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Gは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Gは、Bnである。特定の実施形態において、R
Gは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Gは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Gは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Gは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Gは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Gは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Gは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Gは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Gは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0244】
式(II)の化合物は、置換基R
Hを含む。特定の実施形態において、R
Hは、Hである。特定の実施形態において、R
Hは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Hは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Hは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Hは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Hは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Hは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Hは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Hは、Bnである。特定の実施形態において、R
Hは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Hは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Hは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Hは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Hは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Hは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Hは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Hは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Hは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0245】
式(II)の化合物は、置換基R
Jを含む。特定の実施形態において、R
Jは、Hである。特定の実施形態において、R
Jは、置換されたC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Jは、非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Jは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、R
Jは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、R
Jは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、R
Jは、−CHF
2である。特定の実施形態において、R
Jは、−CF
3である。特定の実施形態において、R
Jは、Bnである。特定の実施形態において、R
Jは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、R
Jは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、R
Jは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、R
Jは、プロピルである。特定の実施形態において、R
Jは、ブチルである。特定の実施形態において、R
Jは、ペンチルである。特定の実施形態において、R
Jは、ヘキシルである。特定の実施形態において、R
Jは、窒素保護基である。特定の実施形態において、R
Jは、Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。
【0246】
特定の実施形態において、R
H及びR
Jのいずれかは、水素である。特定の実施形態において、R
G、R
H、及びR
Jのいずれかは、水素である。
【0247】
式(II)の化合物は、1又は2以上の置換基R
Mを含んでもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ハロゲンである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、Clである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、Brである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、I(ヨウ素)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたメチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−CH
2Fである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−CHF
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−CF
3である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、Bnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたエチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ハロゲン、又は置換若しくは非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ビニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、カルボシクリルであり、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ヘテロシクリルであり、複素環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ヘテロシクリルであり、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のフェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、置換されたヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
Mは、二環式ヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OR
M1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OMeである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OEtである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OPrである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OBuである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−O(ペンチル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−O(ヘキシル)である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OPhである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OBnである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−O(CH
2)
2Phである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−SR
M1である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−SHである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−N(R
M1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−NH
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−CNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−SCNである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−C(=NR
M1)R
M1、−C(=NR
M1)OR
M1、又は−C(=NR
M1)N(R
M1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−C(=O)R
M1、−C(=O
1)OR
M1、又は−C(=O)N(R
M1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−NO
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−NR
M1C(=O)R
M1、−NR
M1C(=O)OR
M1、又は−NR
M1C(=O)N(R
M1)
2である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、−OC(=O)R
M1、−OC(=O)OR
M1、又は−OC(=O)N(R
M1)
2である。
【0248】
特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、水素、ハロゲン、又は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、水素、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ハロゲン、又は非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
Mは、ハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルである。特定の実施形態において、R
Mは、ハロゲンであり、pは1である。特定の実施形態において、R
Mは、非置換のC
1−6アルキルであり、pは1である。特定の実施形態において、R
Mは、出現毎に、独立してハロゲン又は非置換のC
1−6アルキルであり、pは2である。
【0249】
式(II)の化合物において、2つのR
Mは、連結して置換又は非置換のカルボシクリルを形成してもよい。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結して飽和又は不飽和のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結してカルボシクリル環において1、2又は3つの二重結合を含むカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結して3−7員環の単環式カルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結して3員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現したR
Mは、連結して4員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現したR
Mは、連結して5員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現したR
Mは、連結して6員環のカルボシクリルを形成する。2つ出現したR
Mは、連結して7員環のカルボシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結して5−13員環の二環式カルボシクリルを形成する。
【0250】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して飽和又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環において1、2又は3つの二重結合を含む。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環における1、2又は3つの原子は独立して、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して3−7員環の単環式ヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現したR
Mは、連結して5−13員環の二環式ヘテロシクリルを形成する。
【0251】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して置換又は非置換のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して6−14員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して6−10員環のアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して単環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してフェニルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して二環式アリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してナフチルを形成する。
【0252】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して置換又は非置換のヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して単環式ヘテロアリールを形成し、ヘテロアリール環の1、2、又は3つの原子は、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して5員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してピロリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して6員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結してピリジルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して二環式ヘテロアリールを形成し、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子は、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して9員環の二環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
Mは、連結して10員環の二環式ヘテロアリールを形成する。
【0253】
特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、Hである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、置換されたアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、アセチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、非置換のアシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、置換されたアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、非置換のアルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、C
1−12アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、C
1−6アルキルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、メチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、エチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、プロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
Mは、ブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、ペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、ヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、置換されたアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、非置換のアルケニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、置換されたアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つのR
M1は、非置換のアルキニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、エチニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、置換されたカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、非置換のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、飽和したカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、不飽和のカルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、カルボシクリルであり、カルボシクリル環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、3−7員環の単環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、シクロプロピルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、シクロブチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、シクロペンチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、シクロヘキシルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、シクロヘプチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、5−13員環の二環式カルボシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、置換されたヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、非置換のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、飽和したヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、不飽和のヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1はヘテロシクリルであり、複素環に1、2、又は3の二重結合を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1はヘテロシクリルであり、複素環の1、2、又は3つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、3−7員環の単環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、5−13員環の二環式ヘテロシクリルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、置換又は非置換のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、6−14員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、6−10員環のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、単環式のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、フェニルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、二環式のアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、ナフチルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、置換又は非置換のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、ヘテロアリール環の1、2、3、又は4つの原子が、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択されるヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、単環式のヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、5員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、6員環の単環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、ピリジルである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、二環式のヘテロアリールであり、連結部位は、価数が許容される限り、二環式ヘテロアリール環系のいかなる原子上にあってもよい。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、9員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、10員環の二環式ヘテロアリールである。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、窒素原子に結合した場合窒素保護基である。特定の実施形態において、少なくとも1つ出現した場合のR
M1は、窒素原子に結合した場合Bn、Boc、Cbz、Fmoc、トリフルオロアセチル、トリフェニルメチル、アセチル又はTsである。特定の実施形態において、R
M1は、酸素原子に結合した場合酸素保護基である。特定の実施形態において、R
M1は、酸素原子に結合した場合シリル、TBDPS、TBDMS、TIPS、TES、TMS、MOM、THP、t−Bu、Bn、アリル、アセチル、ピバロイル又はベンゾイルである。特定の実施形態において、R
M1は、硫黄原子に結合した場合硫黄保護基である。特定の実施形態において、R
M1は、硫黄原子に結合した場合アセトアミドメチル、t−Bu、3−ニトロ−2−ピリジンスルフェニル、2−ピリジンスルフェニル、又はトリフェニルメチルである。
【0254】
特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
M1は、連結して置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
M1は、飽和した又は不飽和のヘテロシクリルを形成する。2つ出現した場合のR
M1は、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環に1、2、又は3の二重結合を有する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
M1は、連結してヘテロシクリルを形成し、複素環の1、2、又は3つの原子は、独立して窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
M1は、連結して3−7員環の単環式ヘテロアリールを形成する。特定の実施形態において、2つ出現した場合のR
M1は、連結して5−13員環の二環式ヘテロアリールを形成する。
【0255】
特定の実施形態において、pは0である。特定の実施形態において、pは1である。特定の実施形態において、pは2である。特定の実施形態において、pは3である。特定の実施形態において、pは4である。
【0256】
式(II)の化合物において、部分U及び部分Vは、直接連結してもよく、又はUとVの間に1又は2以上のメチレン基を有してもよい。特定の実施形態において、nは0である。特定の実施形態において、nは1である。特定の実施形態において、nは2である。特定の実施形態において、nは3である。特定の実施形態において、nは4である。特定の実施形態において、nは5である。
【0257】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化359】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0258】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化360】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0259】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化361】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0260】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化362】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0261】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化363】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0262】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化364】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0263】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化365】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0264】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化366】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0265】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化367】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0266】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化368】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0267】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化369】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0268】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化370】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0269】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化371】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0270】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化372】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0271】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化373】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0272】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化374】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0273】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化375】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0274】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化376】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0275】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化377】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0276】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化378】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0277】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化379】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0278】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化380】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0279】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化381】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0280】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化382】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0281】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化383】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0282】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化384】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0283】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化385】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0284】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化386】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0285】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化387】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0286】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化388】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0287】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化389】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0288】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化390】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0289】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化391】
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【0290】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化392】
[この文献は図面を表示できません]
【0291】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化393】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0292】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、以下式
【化394】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0293】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化395】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0294】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化396】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0295】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化397】
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の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0296】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化398】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0297】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化399】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0298】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化400】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0299】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化401】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0300】
特定の実施形態において、式(II)の化合物は、
【化402】
[この文献は図面を表示できません]
の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグである。
【0301】
本発明は、式(III)の化合物
【化403】
[この文献は図面を表示できません]
、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグも提供する。
【0302】
本発明は、式(IV)の化合物
【化404】
[この文献は図面を表示できません]
、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグを更に提供する。
【0303】
本発明の化合物は、結晶性であり得る。特定の実施形態において、本発明の化合物は、単結晶性である。特定の実施形態において、本発明の化合物は、多結晶性である。
【0304】
本発明の化合物は、比較的低い水溶解度をも有し得る(すなわち、水における溶解度、選択的に1又は2以上の緩衝剤を伴う)。例えば、本発明の化合物は、25℃において、約3mg/mL以下、約1mg/mL未満、約0.3mg/mL未満、約0.1mg/mL未満、約0.03mg/mL未満、約0.01mg/mL未満、約1μg/mL未満、約0.1μg/mL未満、約0.01μg/mL未満、約1ng/mL未満、約0.1ng/mL未満、又は約0.01ng/mL未満の水溶解度を有し得る。いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、25℃において、少なくとも約1pg/mL、少なくとも約10pg/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約0.1μg/mL、少なくとも約1μg/mL、少なくとも約3μg/mL、少なくとも約0.01mg/mL、少なくとも約0.03mg/mL、少なくとも約0.1mg/mL、少なくとも約0.3mg/mL、少なくとも約1.0mg/mL、又は少なくとも約3mg/mLの水溶解度を有し得る。上記範囲の組み合わせが可能である(例えば、少なくとも約10pg/mL及び約1mg/mL未満の水溶解度)。他の範囲も可能である。本発明の化合物は、pH範囲にわたる任意の点(例えば、約pH7、又はpH1からpH14まで)でのこれらの又は他の水溶解度範囲を有し得る。
【0305】
本発明の化合物は、粘液浸透医薬組成物に加工されるのに適切であり得る(例えば、粒子又は結晶)。特定の実施形態において、本発明の化合物は、製粉に適している(例えば、ナノ−製粉)。特定の実施形態において、本発明の化合物は、沈殿に適している(例えば、マイクロ沈殿、ナノ沈殿、結晶化、又は制御された結晶化)。特定の実施形態において、本発明の化合物は、乳化に適している。特定の実施形態において、本発明の化合物は、凍結乾燥に適している。
【0306】
本発明の化合物は、本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)から(IV)のいずれかの化合物)、並びにその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、及びプロドラッグを含む。特定の実施形態において、本発明の化合物は、式(I)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩である。特定の実施形態において、本発明の化合物は、式(II)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩である。特定の実施形態において、本発明の化合物は、式(III)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩である。特定の実施形態において、本発明の化合物は、式(IV)の化合物及びその薬学的に許容可能な塩である。本発明の化合物は、治療及び/又は予防を必要とする対象において、疾患(例えば、異常な血管新生及び/又は増殖因子(例えば、VEGF)シグナリング経路の異常なシグナリングに関連する疾患)の治療及び/又は予防に有用であり得る。本発明の化合物はまた、対象及び/又は細胞における、異常な血管新生及び/又は増殖因子の経路の異常なシグナリングを抑制するのにも有用であり得る。
【0307】
医薬組成物、キット、及び投与
本発明は、本発明の化合物(例えば、式(I)から(IV)のいずれか1つの化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグ)、及び選択的に薬学的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、及び選択的に薬学的に許容可能な賦形剤を含む。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物は、式(II)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、及び選択的に薬学的に許容可能な賦形剤を含む。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物は、式(III)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、及び選択的に薬学的に許容可能な賦形剤を含む。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物は、式(IV)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、及び選択的に薬学的に許容可能な賦形剤を含む。
【0308】
特定の実施形態において、本発明の化合物は、医薬組成物中に有効量で提供される。特定の実施形態において、有効量は、治療上の有効量である。特定の実施形態において、有効量は、予防上の有効量である。特定の実施形態において、有効量は、予防上の有効量である。特定の実施形態において、有効量は、疾患の治療及び/又は予防に有効な量ある。特定の実施形態において、有効量は、疾患を治療するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、成長因子の異常なシグナリングに関連する疾患の治療及び/又は予防に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、成長因子の異常なシグナリングに関連する疾患を治療するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、血管内皮増殖因子(VEGF)の異常なシグナリングに関連する疾患の治療及び/又は予防に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、血管内皮増殖因子(VEGF)の異常なシグナリングに関連する疾患を治療するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、癌、良性新生物、アテローム性動脈硬化症、高血圧、炎症性疾患、関節リウマチ、黄斑変性症、脈絡膜血管新生、網膜血管新生、及び糖尿病性網膜症のような異常な血管新生に関連する疾患の治療及び/又は予防に有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、癌(例えば、眼の癌)を治療するのに有効な量である。特定の実施形態において、有効量は、黄斑変性症を治療するのに有効な量である。
【0309】
化合物の有効量は、1又は数日間(投与の様式に応じて)の1又は2回以上の投与量で約0.001mg/kgから約1000mg/kgまでで変化し得る。特定の実施形態において、投与量当たりの有効量は、約0.001mg/kgから約1000mg/kgまで、0.01mg/から約750mg/kgまで、約0.1mg/kgから500mg/kgまで、約1.0mg/kgから約250mg/kgまで、及び約10.0mg/kgから/約150mg/kgまでで変化する。
【0310】
本発明の化合物の有効量は、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、又は少なくとも約90%だけ、異常な血管新生及び/又は増殖因子の異常なシグナリングを抑制し得る。本発明の化合物の有効量は、約90%未満、約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%、約40%未満、約30%未満、約20%未満、又は約10%未満だけ、異常な血管新生及び/又は増殖因子の異常なシグナリングを抑制し得る。本明細書に記載された範囲の組み合わせ(例えば、少なくとも20%、及び50%未満)は、本発明の範囲内である。特定の実施形態において、本発明の化合物の有効量は、正常な血管新生及び/又はシグナリングと比較して、本明細書に記載のパーセンテージ又はパーセンテージの範囲だけ異常な血管新生及び/又は成長因子の異常なシグナリングを抑制する。
【0311】
本明細書に記載の医薬組成物は、薬理学の分野で公知の任意の方法によって調製され得る。一般に、本明細書に記載の化合物(すなわち、「活性成分」)を担体又は賦形剤、及び/又は1つ以上の他の補助成分と会合させる工程、その後、必要及び/又は所望により、製品を成形する工程、及び/又は製品を所望の単回又は複数回投与量単位に包装する工程を含む。
【0312】
医薬組成物は、1つの単回単位投与量及び/又は複数の単回単位投与量として、大量に調製、包装、及び/又は販売され得る。本明細書で使用する場合、「単位投与量」は、所定量の活性成分を含む医薬組成物の個別量である。活性成分の量は、対象に投与される活性成分の投与量及び/又は例えば、そのような投与量の1/2又は1/3のように簡便に分画された活性成分の投与量と一般的には等しい。
【0313】
本発明の医薬組成物における活性成分、薬学的に許容可能な賦形剤、及び/又は任意の追加の成分の相対量は、同一性、サイズ及び/又は処置される対象の状態に応じて変化し、さらに投与される組成物の経路に依存する。組成物は、0.001%及び100%(w/w)間の活性成分を含み得る。
【0314】
提供される医薬組成物の製造において使用される薬学的に許容可能な賦形剤は、不活性希釈剤、造粒及び/又は分散剤、界面活性剤及び/又は乳化剤、崩壊剤、結合剤、保存剤、緩衝剤、潤滑剤、及び/又は油を含む。例えば、ココアバター及び坐剤ワックス、着色剤、コーティング剤、甘味料、香味料、及び香料などの賦形剤も、組成物中に存在し得る。
【0315】
典型的な希釈剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、ラクトース、スクロース、セルロース、微結晶性セルロース、カオリン、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、コーンスターチ、粉末糖、及びそれらの混合物を含む。
【0316】
典型的な造粒剤及び/又は分散剤は、ポテトデンプン、コーンスターチ、タピオカデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、粘土、アルギン酸、グアーガム、シトラスパルプ、寒天、ベントナイト、セルロース及び木製品、天然スポンジ、陽イオン交換樹脂、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、架橋ポリ(ビニル−ピロリドン)(クロスポビドン)、カルボキシメチルデンプンナトリウム(デンプングリコール酸ナトリウム)、カルボキシメチルセルロース、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロース)、メチルセルロース、アルファデンプン(デンプン1500)、微結晶性デンプン、水不溶性デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(ビーガム)、ラウリル硫酸ナトリウム、第四級アンモニウム化合物、及びそれらの混合物を含む。
【0317】
典型的な界面活性剤及び/又は乳化剤は、天然の乳化剤(例えば、アカシア、寒天、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、トラガカント、ツノマタ、コレステロール、キサンタン、ペクチン、ゼラチン、卵黄、カゼイン、羊毛脂、コレステロール、ワックス、及びレシチン)、コロイド粘土(例えば、ベントナイト(ケイ酸アルミニウム)及びビーガム(ケイ酸アルミニウムマグネシウム))、長鎖アミノ酸誘導体、高分子量アルコール(例えば、ステアリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコール、トリアセチンモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、グリセリルモノステアレート、及びプロピレングリコールモノステアレート、ポリビニルアルコール)、カルボマー(例えば、カルボキシポリメチレン、ポリアクリル酸、アクリル酸ポリマー、及びカルボキシビニルポリマー)、カラギーナン、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、粉末セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース)、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween(登録商標)20)、ポリオキシエチレンソルビタン(Tween(登録商標)60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween(登録商標)80)、ソルビタンモノパルミテート(Span(登録商標)40)、ソルビタンモノステアレート(Span(登録商標)60)、ソルビタントリステアレート(Span(登録商標)65)、モノオレイン酸グリセリル、モノオレイン酸ソルビタン(Span(登録商標)80)、ポリオキシエチレンエステル(例えば、ポリオキシエチレンモノステアレート(Myrj(登録商標)45)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリエトキシル化ヒマシ油、ポリオキシメチレンステアレート、及びSolutol(登録商標))、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Cremophor(登録商標))、ポリオキシエチレンエーテル(例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Brij(登録商標)30))、ポリ(ビニルピロリドン)、ジエチレングリコールモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸エチル、オレイン酸、ラウリン酸エチル、ラウリル硫酸ナトリウム、Pluronic(登録商標)F−68、ポロキサマーP−188、臭化セトリモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ドキュセートナトリウム、及び/又はそれらの混合物を含む。
【0318】
典型的な結合剤は、デンプン(例えば、コーンスターチ及びデンプン糊)、ゼラチン、糖類(例えば、スクロース、グルコース、デキストロース、デキストリン、糖蜜、ラクトース、ラクチトール、マンニトールなど)、天然及び合成ゴム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アイリッシュモス抽出物、パンワー(panwar)ガム、ガティガム、イザポール(isapol)殻のゴムのり、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶性セルロース、酢酸セルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(ビーガム(登録商標))、及びカラマツアラボガラクタン)、アルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、無機カルシウム塩、ケイ酸、ポリメタクリレート、ワックス、水、アルコール、及び/又はそれらの混合物を含む。
【0319】
典型的な保存剤は、抗酸化剤、キレート剤、抗菌保存剤、抗カビ保存剤、抗原虫保存剤、アルコール保存剤、酸性保存剤、及び他の保存剤を含む。特定の実施態様において、保存剤は抗酸化剤である。他の実施形態において、保存剤はキレート剤である。
【0320】
典型的な酸化防止剤は、アルファトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、モノチオグリセロール、メタ重亜硫酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及び亜硫酸ナトリウムを含む。
【0321】
典型的なキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)並びにその塩及び水和物(例えば、エデト酸ナトリウム、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸二カリウムなど)、クエン酸並びにその塩及び水和物(例えば、クエン酸一水和物)、フマル酸並びにその塩及び水和物、リンゴ酸並びにその塩及び水和物、リン酸及びその塩及び水和物、並びに酒石酸及びそれらの塩及び水和物を含む。典型的な抗菌性保存剤は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ベンジルアルコール、ブロノポール、セトリミド、塩化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クロロキシレノール、クレゾール、エチルアルコール、グリセリン、ヘキセチジン、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀、プロピレングリコール、及びチメロサールを含む。
【0322】
典型的な抗真菌性保存剤は、ブチルパラベン、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、安息香酸カリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、及びソルビン酸を含む。
【0323】
典型的なアルコール保存剤は、エタノール、ポリエチレングリコール、フェノール、フェノール化合物、ビスフェノール、クロロブタノール、ヒドロキシベンゾエート、及びフェニルエチルアルコールを含む。
【0324】
典型的な酸性保存剤は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、クエン酸、酢酸、デヒドロ酢酸、アスコルビン酸、ソルビン酸、及びフィチン酸を含む。
【0325】
他の保存剤は、トコフェロール、酢酸トコフェロール、メシル酸デテロキサイム(deteroxime)、セトリミド、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、エチレンジアミン、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、Glydant(登録商標)プラス、Phenonip(登録商標)、メチルパラベン、Germall(登録商標)115、Germaben(登録商標)II、Neolone(登録商標)、Kathon(登録商標)、及びEuxyl(登録商標)を含む。
【0326】
典型的な緩衝剤は、クエン酸塩緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝溶液、塩化アンモニウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオン酸カルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、D−グルコン酸、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、プロパン酸、レブリン酸カルシウム、ペンタン酸、二塩基性リン酸カルシウム、リン酸、三塩基性リン酸カルシウム、水酸化カルシウムリン酸塩、酢酸カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、カリウム混合物、二塩基性リン酸カリウム、一塩基性リン酸カリウム、リン酸カリウム混合物、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、一塩基性リン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム混合物、トロメタミン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルギン酸、発熱物質を含まない水(滅菌精製水)、等張生理食塩水、リンガー溶液、エチルアルコール、及びこれらの混合物を含む。
【0327】
典型的な潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、シリカ、タルク、麦芽、ベヘン酸グリセリル、水素化植物油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン、ラウリル硫酸マグネシウム、ナトリウムラウリル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物を含む。
【0328】
典型的な天然オイルは、アーモンド、杏仁、アボカド、ババス、ベルガモット、ブラックカレントシード(black current seed)、ルリヂサ油、ジュニパータール油、カモミール、キャノーラ、キャラウェイ、カルナバ、ヒマシ油、シナモン、ココアバター、ココナッツ、タラ肝油、コーヒー、トウモロコシ、綿の種子、エミュー、ユーカリ油、月見草油、魚油、アマニ、ゲラニオール、ヘチマ、ブドウの種、ヘーゼルナッツ、ヒソップ、ミリスチン酸イソプロピル、ホホバ、ククイナッツ、ラバンジン、ラベンダー、レモン、リツェアクベバ、マカデミアナッツ、アオイ、マンゴーの種、メドウフォーム種子、ミンク、ナツメグ、オリーブ、オレンジ、オレンジラフィー、パーム、パーム核、桃の核、ピーナッツ、ケシの実、カボチャの種、菜種、米ぬか、ローズマリー、ベニバナ、サンダルウッド、サスクアナ(sasquana)、セイボリー、シーバックソーン、ゴマ、シアバター、シリコーン、大豆、ヒマワリ、ティーツリー、アザミ、ツバキ、ベチベル、クルミ、及び小麦胚芽油を含む。典型的な合成油は、限定されないが、ステアリン酸ブチル、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、シクロメチコン、セバシン酸ジエチル、ジメチコーン360、ミリスチン酸イソプロピル、鉱油、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、シリコーン油、及びこれらの混合物を含む。
【0329】
経口及び非経口投与用の液体剤形は、薬学的に許容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤を含む。活性成分に加えて、液体剤形は、例えば、水又は他の溶媒、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミドのような可溶化剤及び乳化剤、可溶化、油(例えば、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、及びそれらの混合物のような本分野で通常用いられる不活性希釈剤を含み得る。不活性希釈剤以外に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、及び香料などのアジュバントを含み得る。非経口投与のための特定の実施形態において、本発明の複合体はCremophor(登録商標)、アルコール、油、変性油、グリコール、ポリソルベート、シクロデキストリン、ポリマー、及びこれらの混合物などの可溶化剤と混合される。
【0330】
注射用製剤、例えば、滅菌注射用水性又は油性懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用して、公知の技術に従って製剤化し得る。無菌注射製剤は、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液、懸濁液、又はエマルジョンであり得る。用いられ得る許容されるビヒクル及び溶媒の中には、水、リンゲル液、U.S.P及び等張性塩化ナトリウム溶液が含まれる。さらに、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁媒体として従来から使用されている。この目的ために、任意のブランドの固定油は、合成モノ−又はジ−グリセリドを含むもの使用し得る。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は、注射用製剤の調製に使用される。
【0331】
例えば、注射用製剤は、細菌保持フィルターを通して濾過することにより、又は、使用する前に滅菌水もしくは他の滅菌注射用媒体中に溶解又は分散し得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。製剤は、無菌条件下で調整され得、又は熱若しくは照射により滅菌し得る。
【0332】
薬の効果を延長させるために、皮下又は筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。これは、水溶性の低い結晶性又はアモルファス材料の液体懸濁液の使用によって達成し得る。薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し得、また結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与された薬物形態の遅い吸収は、薬物を油ビヒクルに溶解又は懸濁することによって達成し得る。
【0333】
直腸又は膣投与のための組成物は、典型的には、この発明のコンジュゲートを、ココアバター、ポリエチレングリコールのような適切な非刺激性の賦形剤又は担体、又は周囲温度で固体であるが、体温では液体であるため、直腸又は膣腔内で溶融し、活性成分を放出する座薬ワックスと混合することによって調製され得る坐剤である。
【0334】
経口投与用の固体剤形は、カプセル、錠剤、ピル、粉末、及び顆粒を含む。このような固体剤形において、活性成分は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムのような、少なくとも1つの不活性な薬学的に許容可能な賦形剤又は担体、及び/又は(a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤又は増量剤、(b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、及びアカシアのような結合剤、(c)グリセロールのような保湿剤、(d)寒天、炭酸カルシウム、ポテト又はタピオカ澱粉、アルギン酸、特定のシリケート、及び炭酸ナトリウムのような崩壊剤、(e)パラフィンのような溶解遅延剤、(f)例えば、第四級アンモニウム化合物のような吸収促進剤、(g)例えば、セチルアルコール及びグリセロールモノステアレートのような湿潤剤、(h)カオリン及びベントナイト粘土のような吸収剤、及び(i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、及びこれらの混合物と混合される。この場合、カプセル、錠剤、及びピルの場合、剤形は緩衝剤を含み得る。
【0335】
同様のタイプの固体組成物は、高分子量ポリエチレングリコールなどと同様にラクトース又は乳糖のような賦形剤を使用する、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として用いられ得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、ピル及び顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング及び薬理学の技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製され得る。これらは、選択的に不透明化剤を含んでもよく、腸管の特定の部分において、選択的に遅延様式で、活性成分だけ又はそれを優先的に放出する組成物であってもよい。使用され得る封入組成物の例は、ポリマー物質及びワックスを含む。同様のタイプの固体組成物は、高分子量ポリエチレングリコールなどと同様にラクトース又は乳糖のような賦形剤を使用する、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤として用いられ得る。
【0336】
活性成分は、上述のしたように、1又は2以上の賦形剤と共にマイクロカプセル化した形態にあり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、ピル及び顆粒の固体剤形は、例えば、腸溶コーティング、放出制御コーティング、及び医薬製剤分野で公知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製され得る。このような固体剤形において、活性成分は、スクロース、ラクトース、又はデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。常道に従って、このような剤形は、例えば、ステアリン酸マグネシウム及び微結晶性セルロースのような錠剤化潤滑剤及び他の錠剤化助剤のような不活性な希釈剤以外の追加の物質を含み得る。カプセル、錠剤及びピルの場合、剤形は緩衝剤を含み得る。これらは、必要に応じて不透明化剤を含んでもよく、それらは腸管の特定の部分において、選択的に遅延様式で、活性成分だけ又はそれを優先的に放出する組成物であってもよい。使用され得るカプセル化剤の例は、ポリマー物質及びワックスを含む。
【0337】
本発明の化合物の局所及び/又は経皮投与用の剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤、及び/又はパッチを含み得る。一般的に、活性成分は、薬学的に許容可能な担体又は賦形剤及び/又は必要とされ得るように任意の必要な保存剤及び/又は緩衝剤と無菌条件下で混合される。さらに、本発明は、多くの場合、身体への活性成分の制御された送達を提供するというさらなる利点を有する経皮パッチの使用を意図する。そのような剤形は、例えば、適切な媒体中に活性成分を溶解及び/又は分散させることによって調製し得る。代替的に又は付加的に、速度は、速度制御膜を提供すること及び/又はポリマーマトリックス及び/又はゲル中に活性成分を分散させることによって制御し得る。
【0338】
本明細書に記載の皮内医薬組成物の送達において使用に適した装置は、米国特許第4,886,499号明細書、同第5,190,521号明細書、同第5,328,483号明細書、同第5,527,288号明細書、同第4,270,537号明細書、同第5,015,235号明細書、同第5,141,496号明細書、及び同第5,417,662号明細書に記載されているような短針デバイスを含む。皮内組成物は、国際公開第99/34850号に記載されているもの及びそれと機能的に等価なものように、皮膚への針の有効貫入長を制限する装置により投与され得る。代替的に又は追加的に、従来の注射器は、皮内投与の古典的なマントー法において使用され得る。液体ジェット式注射器を介して、及び/又は角質層を貫通し真皮に達するジェットを生成する針を介して液体ワクチンを真皮に送達するジェット式注射デバイスが適している。ジェット式注射デバイスは、例えば、米国特許第5,480,381号明細書、同第5,599,302号明細書、同第5,334,144号明細書、同第5,993,412号明細書、同第5,649,912号明細書、同第5,569,189号明細書、同第5,704,911号明細書、同第5,383,851号明細書、同第5,893,397号明細書、同第5,466,220号明細書、同第5,339,163号明細書、同第5,312,335号明細書、同第5,503,627号明細書、同第5,064,413号明細書、同第5,520,639号明細書、同第4,596,556号明細書、同第4,790,824号明細書、同第4,941,880号明細書、4,940,460号明細書、並びに国際公開第97/37705号及び同第97/13537号に記載されている。真皮への表皮の外側の層を通じて粉末形態の化合物を加速するために圧縮ガスを使用する弾道粉末/粒子送達装置が好適である。
【0339】
局所投与に適した製剤は、限定されないが、リニメント剤、ローション剤などの液体及び/又は半液体の調製物、クリーム、軟膏及び/又はペーストなどの水中油型及び/又は油中水型エマルジョン、及び/又は溶液及び/又は懸濁液を含む。活性成分の濃度は溶媒中の活性成分の溶解限度と同じぐらいに高くすることができるが、局所投与製剤は、例えば、約0.001%から約50%(w/w)の活性成分を含み得る。局所投与のための製剤は、本明細書に記載の追加の成分の1又は2以上をさらに含んでいてもよい。
【0340】
本発明の医薬組成物は、肺投与に適した製剤として調製、包装、及び/又は販売され得る。そのような製剤は、約0.5から約7ミクロン、又は約1から約6ミクロンの範囲の直径を有する活性成分を含む乾燥粒子を含み得る。このような組成物は、好適には、噴射剤の流れが粉末を分散させるように方向付けられた乾燥粉末リザーバを含む装置を使用、及び/又は密封容器内の低沸点噴射剤中に溶解及び/懸濁された活性成分を含む装置のような自己噴射溶媒/粉末分配容器を使用した投与のための乾燥粉末の形態である。そのような粉末は、粒子の少なくとも98重量%が0.5ナノメートルより大きい直径を有し、且つ少なくとも数で95%の粒子が20ミクロン未満の直径を有する。あるいは、粒子の少なくとも95重量%が1ナノメートルより大きい直径を有し、且つ少なくとも数で90%の粒子が15ミクロン未満の直径を有する。いくつかの実施形態において、粒子の大部分は、1から10ミクロンの範囲の直径を有する。いくつかの実施形態において、粒子の大部分は、1から5ミクロンの範囲の直径を有する。乾燥粉末組成物は、糖などの固体微粉希釈剤を含み得、好適には単位剤形で提供される。
【0341】
低沸点噴射剤は、一般的に、大気圧で65°F未満の沸点を有する液体噴射剤を含む。一般に、噴射剤は、組成物の50から99.9%(w/w)を構成してもよく、活性成分は、組成物の0.001から20%(w/w)を構成してもよい。噴霧剤はさらに、液体非イオン性及び/又は固体のアニオン性界面活性剤、及び/又は固体希釈剤(活性成分を含む粒子と同程度の粒径を有し得る)などの追加の成分を含み得る。
【0342】
肺送達のために処方された本発明の医薬組成物は、溶液及び/又は懸濁液の液滴の形態で活性成分を提供し得る。このような製剤は、活性成分を含む水溶液及び/希アルコール溶液及び/又は懸濁液として、選択的に滅菌されて、調製、包装及び/又は販売され得、且つ任意の噴霧及び/又は霧化装置を用いて便利に投与され得る。そのような製剤は、限定されないが、サッカリンナトリウムなどの香味剤、揮発性油、緩衝剤、界面活性剤、及び/又はヒドロキシ安息香酸メチルのような保存剤を含む1つ以上の追加の成分をさらに含み得る。この投与経路により提供される液滴は、約0.01から約200ミクロンの範囲の平均直径を有し得る。
【0343】
肺送達のために有用であるとして本明細書に記載された製剤は、本発明の医薬組成物の鼻腔内送達に有用である。鼻腔内投与に適した別の製剤は、活性成分を含み、且つ約0.2から500マイクロメートルの平均粒子を有する粗い粉末である。このような製剤は、鼻孔の近くに保持された粉末の容器から鼻腔を介して迅速な吸入によって投与される。
【0344】
経鼻投与のための製剤は、例えば、活性成分の約0.001%(w/w)ほどの少量から約100%(w/w)ほどの大量まで含んでもよく、そして本明細書中に記載の1又は2以上追加の成分を含んでもよい。本発明の医薬組成物は、経口投与のための製剤として調製、包装、及び/又はで販売され得る。そのような製剤は、例えば、従来の方法を用いて製造された錠剤及び/又はトローチ剤の形態であってもよく、例えば、0.1から20%(w/w)の活性成分を含み、残余として経口溶解及び/又は分解可能な組成物を含み、選択的に、1又は2以上の本明細書に記載の追加の成分を含み得る。あるいは、肺投与のための製剤は、活性成分を含む、粉末及び/又は、エアロゾル化及び/又は霧化溶液及び/又は懸濁液を含み得る。このような、粉末化、エアロゾル化、及び/又はエアロゾル化した製剤は、分散されたときに、約0.01から約200ミクロンの範囲の平均粒子及び/又は液滴サイズを有してもよく、さらに、本明細書に記載の1又は2以上の追加の成分を含んでもよい。
【0345】
本明細書に記載の製剤も、口腔投与を介して送達され得る。そのような製剤は、例えば、従来の方法を用いて製造された錠剤及び/又はトローチ剤の形態であってもよく、例えば、0.001から50%(w/w)活性成分を含み、残余として経口溶解及び/又は分解可能な組成物を含み、及び選択的に本明細書に記載の1又は2以上の追加の成分を含み得る。
【0346】
本発明の医薬組成物は、眼投与のための製剤として調製、包装、及び/又は販売され得る。そのような製剤は、例えば、水性又は油性の液体担体又は賦形剤中に活性成分を、例えば、0.001から10.0%(w/w)含む溶液及び/又は懸濁液を含む点眼剤の形態であってもよい。このような点眼剤は、緩衝剤、塩、及び/又は本明細書に記載の1又は2以上の他の追加の成分をさらに含み得る。有用な他の眼科的に投与可能な製剤は、微結晶形態及び/又はリポソーム製剤中に活性成分を有するものを含む。点耳剤及び/又は点眼剤も本発明の範囲内であると考えられる。
【0347】
本発明の医薬組成物は、任意の許容可能な形態の注射(例えば、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、非経口、硬膜外、硝子体内又は眼球周囲)、及びインプラントやリザーバーを使用(例えば、皮下ポンプ、髄腔内ポンプ、座薬、生分解性の送達システム、非生分解性の送達システム及び他の移植拡張又は徐放性装置又は製剤)することにより、眼投与用に製剤化してもよい。本発明の医薬組成物はまた、例えば、点眼剤又は眼軟膏など、眼粘膜経路による投与のために製剤化され得る。これらの製剤は、従来の手段によって調製されてもよいし、必要に応じて、対象組成物は、緩衝剤又はpH調整剤、張度調整剤、粘度調整剤、懸濁安定剤、保存剤、及び他の医薬賦形剤のような任意の従来の添加剤と混合し得る。さらに、特定の実施形態において、本明細書に記載の対象組成物は、凍結乾燥され得るか、又は噴霧乾燥などの他の適切な乾燥技術に供され得る。
【0348】
本明細書で提供される医薬組成物の説明は、主にヒトへの投与に適した医薬組成物に向けられているが、そのような組成物は概してすべての種類の動物への投与に適していると当業者に理解される。組成物を様々な動物への投与に適したものとするために、ヒトへの投与に適した医薬組成物についての変更はよく理解され、そして通常熟練した獣医薬理学者は、設計及び/又は通常の実験を用いてそのような変更を行うことができる。
【0349】
本明細書で提供される化合物は、典型的には、投与の容易及び投与量の均一にするために投与量単位剤形で処方される。しかしながら、本発明の組成物の1日の総使用量は、十分な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが理解される。任意の特定の対象又は生物に対する特定の治療上の有効投与量レベルは、治療される疾患及び障害の重症度、採用される特定の活性成分の活性、採用される特定の組成物、年齢、体重、一般健康状態、性別、及び対象の食事、投与時間、投与経路及び採用される特定の活性成分の排泄速度、治療期間、採用される特定の活性成分と組み合わせて又は同時に使用される薬、及び医学分野でよく知られた要因等を含む種々の要因に依存する。
【0350】
本明細書において提供される化合物及び組成物は、経腸(例えば経口)、非経口、静脈内、筋肉内、動脈内、髄内、髄腔内、皮下、脳室内、経皮、皮内、直腸、膣内、腹腔内、局所(粉末、軟膏剤、クリーム剤、及び/又はドロップによって)、粘膜、鼻、頬、舌下を含む経路により、気管内注入、気管支点滴、及び/又は吸入により、及び/又は経口スプレー、鼻スプレー及び/又はエアロゾルにより投与され得る。具体的に企図される経路は、静脈内投与(例えば、全身静脈内注射)、血液及び/又はリンパ供給を介した局部投与、及び/又は局所投与を含む患部への直接投与を含む経口投与、注射である。一般に、投与の最も適切な経路は、薬剤の性質(例えば、胃腸管の環境でのその安定性)及び/又は、対象の状態(例えば、対象が経口投与を許容できるか否か)を含む種々の要因に依存する。特定の実施形態において、本発明の化合物又は医薬組成物は、対象の眼への局所投与に適している。
【0351】
有効量を達成するのに必要とされる化合物の正確な量は、例えば、種、年齢、及び対象の一般状態、副作用又は障害の重症度、特定の化合物の固有性、投与の様式などに依存して、対象によって変わる。所望の投与量は、1日3回、1日2回、1日1回、1日おき、2日おき、毎週、隔週、3週間ごと、又は4週間ごとに送達され得る。特定の実施形態において、所望の投与量は、複数回の投与(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又はそれ以上の投与)を用いて送達され得る。
【0352】
特定の実施形態において、70kgの成人に1日1回以上の投与するための化合物の有効量は、投与量単位剤形当たり、約0.0001mgから約3000mg、約0.0001mgから約2000mg、約0.0001mgから約1000mg、約0.001mgから約1000mg、約0.01mgから約1000mg、約0.1mgから約1000mg、約1mgから約1000mg、約1mgから約100mg、約10mgから約1000mg、又は約100mgから約1000mg程度の化合物を含み得る。
【0353】
特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、所望の治療及び/又は予防効果を得るために、1日当たり1回以上、その日の対象の体重に基づいて約0.001mg/kgから約1000mg/kg、約0.01mg/kgから約500mg/kg、好ましくは約0.1mg/kgから約400mg/kg、好ましくは約0.5mg/kgから約300mg/kg、約0.01mg/kgから約100mg/kg、約0.1mg/kgから約10mg/kg及びより好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgを送達するのに十分な投与レベルであり得る。
【0354】
本明細書に記載されている投与量範囲は、成人に提供される医薬組成物の投与のための指針を提供するものとして理解される。例えば、子供又は青年に投与される量は、医師又は当業者によって決定され得、成人に投与されるのより低い及び同じであり得る。
【0355】
また、本明細書に記載のように、化合物又は組成物は、1又は2以上の追加の薬剤(例えば、治療上の及び/又は予防上の活性剤)と組み合わせて投与され得ることが理解される。化合物又は組成物は、それらの活性(例えば、成長因子(例えば、VEGF)の異常なシグナリング又は対象の異常な血管新生と関連する疾患の予防及び/又は治療における活性、又は対象若しくは細胞における成長因子(例えば、VEGF)の異常シグナリングの抑制における活性、又は対象の異常な血管新生の抑制における活性)を改善し、生物学的利用能、それらの代謝を低減及び/又は緩和し、それらの排泄を抑制し、及び/又は対象の体内の配分を緩和する追加の薬剤と組み合わせて投与され得る。また、採用される治療は、同じ障害に対する所望の効果を達成し、及び/又はそれが異なる効果を達成し得ることも理解される。
【0356】
化合物又は組成物は、例えば、併用治療として有用である1又は2以上の追加の薬剤、と同時、の前に、又は、の後に、投与され得る。薬剤は、治療上の活性薬剤を含む。薬剤はまた、予防上の活性薬剤を含む。薬剤は、薬剤化合物(例えば、米国連邦規則集(CFR)に規定されている米国食品医薬品局によりヒト又は獣医学的使用用に承認された化合物)のような小有機分子、ペプチド、タンパク質、炭水化物、単糖、オリゴ糖、多糖類、核タンパク質、ムコタンパク質、リポタンパク質、合成ポリペプチド又はタンパク質、タンパク質に結合した小分子、糖タンパク質、ステロイド、核酸、DNA、RNA、ヌクレオチド、ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、アンチセンスオリゴヌクレオチド、脂質、ホルモン、ビタミン、及び細胞を含む。特定の実施形態において、追加の薬剤は、本明細書に記載の疾患を治療及び/又は予防するために有用な薬剤である。それぞれの追加の薬剤は1回投与及び/又はその薬剤について決定された時間スケジュールで投与され得る。追加の薬剤は、互いに及び/又は本明細書に記載の化合物又は組成物とともに、1回の投与量で投与される又は異なる投与量で分離して投与され得る。レジメンにおいて採用される特定の組合せは、追加の薬剤(単数又は複数)と本発明の化合物との適合性及び/又は達成すべき所望の治療及び/又は予防効果を考慮し得る。一般的に、組み合わせて利用される追加の薬剤(単数又は複数)は、それらが個別に利用されるレベルを超えないレベルで利用されることが期待される。いくつかの実施形態において、組み合わせて利用されるレベルは、個々に利用されるものよりも低くなる。
【0357】
追加の薬剤は、限定されないが、抗増殖剤(例えば、抗癌剤)、抗血管新生剤、抗炎症剤、免疫抑制剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、及び鎮痛薬を含む。特定の実施形態において、追加の薬剤は、成長因子阻害剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、VEGF阻害剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、血管新生阻害剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、内因性血管新生阻害剤(例えば、血管内皮増殖因子受容体1(VEGFR−1、例えば、パゾパニブ(Votrient(登録商標))、セジラニブ(Recentin(登録商標))、チボザニブ(tivozanib)(AY−951)、アキシチニブ(Inlyta(登録商標))、セマキサニブ)、HER2(ラパチニブ(Tykerb(登録商標)、Tyverb(登録商標))、リニファニブ(linifanib)(ABT−869)、MGCD−265、及びKRN−633)、VEGFR−2(例えば、レゴラフェニブ(BAY 73−4506)、telatinib(BAY 57−9352)、バタラニブ(PTK787、PTK/ZK)、MGCD−265、OSI−930、及びKRN−633)、NRP−1、アンジオポエチン2、TSP−1、TSP−2、アンジオスタチン、エンドスタチン、バソスタチン、カルレティキュリン、血小板因子−4、TIMP、CDAI、メタ−1、メタ−2、IFN−α、IFN−β、IFN−γ、CXCL10、IL−4、IL−12、IL−18、プロトロンビン(クリングルドメイン−2)、antithiOinbin IIIフラグメント、プロラクチン、VEGI、SPARC、オステオポンチン、マスピン、カンスタチン、プロリフェリン関連タンパク質、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、及びレスチン)である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、外因性の血管新生阻害剤(例えば、ベバシズマブ、イトラコナゾール、カルボキシアミドトリアゾール、TNP−470、CM101、IFN−α、IL−12、血小板因子−4、スラミン、SU5416、トロンボスポンジン、VEGFRアンタゴニスト、血管新生抑制ステロイド、血管新生抑制ステロイド+ヘパリン、軟骨由来の血管新生阻害因子、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、アンジオスタチン、エンドスタチン、2−メトキシエストラジオール、tecogalan、テトラチオモリブデン酸、サリドマイド、トロンボスポンジン、プロラクチン、αvβ
3阻害剤、リノミド、及びtasquinimod)である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、コルチコステロイド、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、シクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤、プロスタグランジン類似体、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、ベータ遮断薬、又は炭酸脱水酵素阻害剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、ベルテポルフィン(verteporfin(例えば、Chlorin(登録商標)、Visudyne(登録商標))、サリドマイド(例えば、Ambiodry(登録商標)、Synovir(登録商標)、Thalomid(登録商標))、タラポルフィンナトリウム(例えば、Aptocine(登録商標)、Laserphyrin(登録商標)、Litx(登録商標))、ラニビズマブ(例えば、Lucentis(登録商標))、ペガプタニブオクタナトリウム(例えば、Macugen(登録商標)、Macuverse(登録商標))、イソプロピルウノプロストン(例えば、Ocuseva(登録商標)、Rescula(登録商標))、インターフェロンベータ(例えば、Feron(登録商標))、フルオシノロンアセトニド(例えば、ENVISION TD(登録商標)、Retisert(登録商標))、エベロリムス(例えば、Afmitor(登録商標)、Certican(登録商標)、Votubia(登録商標)、Zortress(登録商標))、エクリズマブ(例えば、Solaris(登録商標)、Soliris(登録商標))、デキサメタゾン(例えば、Osurdex(登録商標)、Ozurdex(登録商標)、Posurdex(登録商標)、Surodex(登録商標))、カナキヌマブ(canakinumab)(例えば、Ilaris(登録商標))、ブロムフェナク(Bromday(登録商標))、オフタルミック(ophthalmic)(例えば、Bronac(登録商標)、Bronuck(登録商標)、Xibrom(登録商標)、Yellox(登録商標))、ブリモニジン(例えば、Alphagan(登録商標)、Bromoxidine(登録商標)、Enidin(登録商標))、酢酸アネコルタブ(例えば、Retaane(登録商標)、Edex(登録商標)、Prostavasin(登録商標)、Rigidur(登録商標)、Vasoprost(登録商標)、Viridal(登録商標))、アフリベルセプト点眼液(例えば、Eyelea(登録商標)、Eylea(登録商標)、VEGF−Trap−Eye(登録商標))、オクリプラスミン(例えば、Iluvien(登録商標)、Medidur(登録商標)、Medidur FA(登録商標))、シロリムス(例えば、Perceiva(登録商標))、NT−501、KH−902、フォスブレタブリントロメタミン(例えば、Zybrestat(登録商標))、AL−8309、アガニルセン(aganirsen)(例えば、Norvess(登録商標))、ボロシキシマブ(volociximab)(例えば、Opthotec(登録商標))、トリアムシノロン(例えば、Icon Bioscience)、TRC−105、ブリキサフォル(Burixafor)(例えば、TG−0054)、TB−403(例えば、R−7334)、スクアラミン(例えば、Evizon(登録商標))、SB−623、S−646240、RTP−801i−14(例えば、PF−4523655)、RG−7417(例えば、FCFD−4514S)、AL−78898A(例えば、POT−4)、PG−11047(例えば、CGC−11047)、パゾパニブ塩酸塩、ソネプシズマブ(sonepcizumab)(例えば、Asonep(登録商標)、Sphingomab(登録商標))、パデリポルフィン(padeliporfin)(例えば、Stakel(登録商標))、OT−551、オンテシズマブ(ontecizumab)、NOX−A12、hCNS−SC、Neu2000、NAFB00l、MA09−hRPE、LFG−316、iCo−007(例えば、ISIS−13650)、hI−conl、GSK−933776A、GS−6624(例えば、AB−0024)、ESBA−1008、エピタロン(epitalon)、E−10030(例えば、ARC−127)、ダランテルセプト(dalantercept)、MP−0112、CNTO−2476、CERE−120、AAV−NTN、CCX−168、ブリモニジン−DDS、ベバシラニブナトリウム(例えば、Cand5)、ベルチリムマブ(bertilimumab)、AVA−101、ALG−1001、AL−39324、AGN−150998、ACU−4429、A6(例えば、Paralit(登録商標))、TT−30、sFLT−01遺伝子治療、RetinoStat(登録商標)、PRS−050(例えば、Angiocal(登録商標))、PF−4382923、パロミド(Palomid)−529、MC−1101、GW−824575、Dzl3(例えば、TRC−093)、D93、CDX−1135(例えば、TP10)、ATL−1103、ARC−1905、XV−615、wet−AMD抗体(例えば、pSivida)、VEGF/rGel、VAR−10200、VAL−566−620−MULTI、TKI、TK−001、STP−601、乾燥AMD幹細胞治療(例えば、EyeCyte)、OpRegen、SMT−D004、SAR−397769、RTU−007、RST−001、RGNX−004、RFE−007−CAI、網膜退化プログラム(例えば、Orphagen)、網膜細胞(例えば、ISCO)、ReN003、PRM−167、プロデックス(ProDex)、フォトスイッチズ(Photoswitches(例えば、Photoswitch Biosciences)、パーキンソン治療、OMS−721、OC−10X、NV.AT.08、NT−503、NAFB002、NADPHオキシダーゼ阻害剤(例えば、Alimera Sciences)、MC−2002、クコ抗血管新生プロテオグリカン、IXSVEGF、インテグリン阻害剤、GW−771806、GBS−007、Eos−013、EC−400、dry−AMD治療(例えば、Newron Systems)、CGEN−25017、CERE−140、AP−202、AMD治療(例えば、Valens Therapeutics)、AMD治療(例えば、Amarna Therapeutics)、AMD RNAi治療(例えば、RXi)、ALK−001、AMD治療(例えば、Aciont)、AC−301、4−IPP、亜鉛−モノシステイン錯体(例えば、Adeona)、バタラニブ、TG−100−344、プリノマスタット、PMX−53、ネオバスタット(Neovastat)、メカミラミン、JSM−6427、JPE−1375、CereCRIB、BA−285、ATX−S10、AG−13958、ベルテポルフィン(verteporfin)/アルファブ(alphav)B3共役、VEGF/rGel、VEGF−サポリン、VEGF−R2拮抗薬(例えば、Allostera)、VEGF阻害剤(例えば、Santen)、VEGFアンタゴニスト(例えば、Ark)、Vangiolux(登録商標)、トリフェニルメタン(例えば、Alimera)、TG−100−801、TG−100−572、TA−106、T2−TrpRS、SU−0879、幹細胞治療(例えば、Pfizer及びUCL)、SOD模倣物(例えば、Inotek)、SHEF−1、ロスタポリフィン(rostaporfin)(例えば、Photrex(登録商標)、Purlytin(登録商標)、SnET2)、RNA干渉(例えば、Idera及びMerck)、rhCFHp(例えば、Optherion)、網膜−NPY、網膜色素変性症治療(例えば、Mimetogen)、AMDの遺伝子治療(例えば、Novatis)、網膜遺伝子治療(例えば、Genzyme)、AMD遺伝子治療(例えば、Copernicus)、網膜ジストロフィー治療(例えば、Fovea及びGenzyme)、ラモットプロジェクトNO.K−734B、PRS−055、ブタRPE細胞(例えば、GenVec)、PMI−002、PLG−101(例えば、BiCentis(登録商標))、PJ−34、PI3K複合体(例えば、Semafore)、フォトペイント(PhotoPoint)、ファーマプロジェクトNO.6526、ペガプタニブナトリウム(例えば、SurModics(登録商標))、PEDF ZFP TF、PEDF遺伝子治療(例えば、GenVec)、PDS−1.0、PAN−90806、Opt−21、OPK−HVB−010、OPK−HVB−004、オフタルモロジカルス(Ophthalmologicals)(例えば、Cell NetwoRx)、眼科用化合物(例えば、AstraZencaと及びAlcon)、オキュキサン(OcuXan)、NTC−200、NT−502、NOVA−21012、Neurosolve(登録商標)、神経保護(例えば、BDSI)、MEDI−548、MCT−355、McEye(登録商標)、LentiVue(登録商標)、LYN−002、LX−213、ルテチウムテキサフィリン(例えば、Antrin(登録商標))、LG−339阻害剤(例えば、レキシコン)、KDRキナーゼ阻害剤(例えば、Merck)、ISV−616、INDUS−815C、ICAM−1アプタマー(例えば、Eye
tech)、ヘッジホッグアンタゴニスト(例えば、Opthalmo)、GTX−822、GS−102、GranzymeB/VEGF(登録商標)、遺伝子治療(例えば、EyeGate)、GCS−100アナログプログラム、FOV−RD−27、線維芽細胞増殖因子(例えば、Ramot)、フェンレチニド、F−200(例えば、EOS−200−F)、Panzem SR(登録商標)、ETX−6991、ETX−6201、EG−3306、DZ−13、ジスルフィラム(例えば、ORA−102)、ジクロフェナク(Diclofenac)(例えば、Ophthalmopharma)、ACU−02、CLT−010、CLT−009、CLT−008、CLT−007、CLT−006、CLT−005、CLT−004、CLT−003(例えば、Chirovis(登録商標))、CLT−001、Cethrin(登録商標)(例えば、BA−210)、セレコキシブ、CD91拮抗剤(例えば、Ophthalmophar)、CB−42、BNC−4、ベストロフィン(bestrophin)、バチマスタット、BA−1049、AVT−2、AVT−1、atu012、Apelプログラム(例えば、ApeX−2)、抗VEGF(例えば、Gryphon、AMD ZFPs(例えば、ToolGen)、AMD治療(例えば、Optherion)、AMD治療(例えば、ItherX)、ドライAMD治療(例えば、Opko)、AMD治療(例えば、CSL)、AMD治療(例えばPharmacopeia及びAllergan)、AMD治療タンパク質(例えば、ItherX)、AMDRNAi治療(例えば、BioMolecular Therapeutics)、AM−1101、ALN−VEG01、AK−1003、AGN−211745、ACU−XSP−001(例えば、Excellair(登録商標))、ACU−HTR−028、ACU−HHY−011、ACT−MD(例えば、NewNeural)、ABCA4モジュレーター(例えば、Active Pass)、A36(例えば、Angstrom)、267268(例えば、SB−267268)、ベバシズマブ(例えば、Avastin(登録商標))、アフリベルセプト(例えば、Eylea(登録商標))、131−I−TM−601、バンデタニブ(例えば、Caprelsa(登録商標)、Zactima(登録商標)、Zictifa(登録商標))、リンゴ酸スニチニブ(例えば、Sutene(登録商標)、Sutent(登録商標))、ソラフェニブ(例えば、Nexavar(登録商標))、パゾパニブ(例えば、Amiala(登録商標)、Patorma(登録商標)、Votrient(登録商標))、アキシチニブ(例えば、Inlyta(登録商標))、チボザニブ(tivozanib)、XL−647、RAF−265、ペグジネタニブ(例えば、Angiocept(登録商標))、パゾパニブ、MGCD−265、イクルクマブ(icrucumab)、フォレチニブ(foretinib)、ENMD−2076、BMS−690514、レゴラフェニブ、ラムシルマブ、プリチデプシン(plitidepsin)(例えば、Aplidin(登録商標))、orantinib、nintedanib(例えば、Vargatef(登録商標))、モテサニブ、ミドスタウリン、リニファニブ(linifanib)、テラチニブ(telatinib)、レンバチニブ、エルパモチド(elpamotide)、デビチニブ(dovitinib)、セジラニブ(例えば、Recentin(登録商標))、JI−101、カボザンチニブ(cabozantinib)、ブリバニブ(brivanib)、アパチニブ(apatinib)、Angiozyme(登録商標)、X−82、SSR−106462、レバスチニブ(rebastinib)、PF−337210、IMC−3C5、CYC116、AL−3818、VEGFR−2阻害剤(例えば、AB Science)、VEGF/rGel(例えば、Clayton Biotechnologies)、TLK−60596、TLK−60404、R84抗体(例えば、Peregrin)、MG−516、FLT4キナーゼ阻害剤(例えば、Sareum)、flt−4キナーゼ阻害剤、Sareum、DCC−2618、CH−330331、XL−999、XL−820、バタラニブ、SU−14813、セマキサニブ、KRN−633、CEP−7055、CEP−5214、ZK−CDK、ZK−261991、YM−359445、YM−231146、VEGFR−2キナーゼ阻害剤(例えば、Takeda)、VEGFR−2キナーゼ阻害剤(例えば、Hanmi)、VEGFR−2アンタゴニスト(例えば、Affymax)、VEGF/rGelを(例えば、Targa)、VEGF−TK阻害剤(例えば、AstraZeneca)、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、Abbot)、チロシンキナーゼ阻害剤(例えば、Abbot)、タイ−2キナーゼ阻害剤(例えば、GSK)、SU−0879、SP−5.2、ソラフェニブビーズ(例えば、Nexavar(登録商標)bead)、SAR−131675、Ro−4383596、R−1530、ファーマプロジェクツ(Pharmaprojects)No.6059、OSI−930、OSI−817、OSI−632、MED−A300、L−000021649、KM−2550、キナーゼ阻害剤(例えば、MethylGene)、キナーゼ阻害剤(例えば、Amgen)、Ki−8751、KDRキナーゼ阻害剤(例えば、Celltech)、KDRキナーゼ阻害剤(例えば、Merck)、KDRキナーゼ阻害剤(例えば、Amgen)、KDR阻害剤(例えば、Abbot)、KDR阻害剤(例えば、LGLS)、JNJ−17029259、IMC−1C11、Flt3/4抗がん剤(例えば、Sentinel)、EG−3306、DP−2514、DCC−2157、CDP−791、CB−173、c−kit阻害剤(例えば、Deciphera)、BIW−8556、抗がん剤(例えば、Bracco及びDyax)、抗−Flt−1MAbs(例えば、ImClone)、AGN−211745、AEE−788、又はAB−434である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、シクロスポリン(Restasis(登録商標))のような、ドライアイの治療及び/又は予防するために有用な薬剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、NSAID(例えば、bromfenac(Bromday(登録商標)))のような嚢胞様黄斑浮腫(CME)の治療及び/又は予防するために有用な薬剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))などの糖尿病性黄斑浮腫(DME)の治療及び/又は予防するために有用な薬剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、TobraDex(登録商標)(0.1%デキサメタゾン/0.3%トブラマイシン)、Zylet(登録商標)(0.5%ロテプレドノール/0.3%トブラマイシン))、トリアムシノロンアセトニド(Trivaris(登録商標)及びTriesence(登録商標))、フルオシノロンアセトニド(Retisert(登録商標))、及びデキサメタゾン(Ozurdex(登録商標))のようなぶどう膜炎の治療及び/又は予防に有用な薬剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、ラタノプロスト(Xalatan(登録商標))、ビマトプロスト(Lumigan(登録商標))、トラボプロスト(Travatan Z(登録商標))、チモロール(Timoptic(登録商標))、酒石酸ブリモニジン(Alphagan(登録商標))、ドルゾラミド(Trusopt(登録商標))、及びピロカルピン(Isopto(登録商標))のような緑内障の治療及び/予防に有用な薬剤である。特定の実施形態において、追加の薬剤は、ステロイド(例えば、エタボン酸ロテプレドノール(Lotemax(登録商標))、ジフルプレドナート(Durezol(登録商標))、酢酸プレドニゾロン(PREDMild(登録商標)及びOmnipred(登録商標))及びNSAIDs(例えば、ブロムフェナック(Bromday(登録商標))、ネパフェナク(Nevanac(登録商標))、ケトロラクトロメタミン(Acular LS(登録商標)、Acuvail(登録商標)、Toradol(登録商標)、及びSprix(登録商標))、ジクロフェナク(Voltaren(登録商標)、Aclonac(登録商標)、及びCataflam(登録商標))のような眼の炎症性疾患(例えば、手術後の炎症)の治療及び/又は予防に有用な薬剤である。
【0358】
また、本発明によって包含されるものは、キット(例えば、医薬パック)である。キットは、本発明の医薬組成物又は化合物及び容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、及び/又はディスペンサーパッケージ、又は他の適切な容器)を含む。いくつかの実施形態において、提供されるキットは、所望により、本発明の医薬組成物又は化合物の希釈液又は懸濁液のための医薬賦形剤を有する第2容器を含んでもよい。いくつかの実施形態において、第1容器及び第2容器内に設けられた本発明の医薬組成物又は化合物は、1つの単位剤形を形成するために組み合わされる。
【0359】
したがって、1つの態様において、提供されるものは、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはそのプロドラッグ、又はその医薬組成物を有する第1容器を含むキットである。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、本明細書に記載の疾患の予防及び/又は治療するために有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、予防及び/又は治療を必要とする対象における増殖因子(例えば、VEGF)の異常シグナリングに関連する疾患の予防及び/又は治療に有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、予防及び/又は治療を必要とする対象における異常な血管新生に関連する疾患の予防及び/又は治療に有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、増殖性疾患(例えば、癌、良性新生物、炎症性疾患、自己免疫疾患)、及び/又は眼疾患(例えば、黄斑変性、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜芽細胞腫、浮腫、ブドウ膜炎、ドライアイ、眼瞼炎、又は手術後の炎症)の予防及び/又は治療に有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、抑制を必要とする対象又は細胞の成長因子(例えば、VEGF)の異常なシグナリングを抑制するために有用である。特定の実施形態において、本明細書に記載のキットは、抑制を必要とする対象の異常な血管新生の抑制に有用である。特定の実施形態において、キットは、化合物を投与するための説明書、又はその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、共結晶、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、若しくはプロドラッグ、若しくは医薬組成物をさらに含む。キットはまた、米国食品医薬品局(FDA)などの規制機関によって要求される情報を含み得る。特定の実施形態において、キットに含まれる情報は、処方情報である。特定の実施形態において、キット及び説明書は、本明細書に記載の疾患の治療及び/又は予防を提供する。特定の実施形態において、キット及び説明書は、予防及び/又は治療を必要とする対象における増殖因子(例えば、VEGF)の異常なシグナリングに関連する疾患の予防及び/又は治療を提供する。特定の実施形態において、キット及び説明書は、予防及び/又は治療を必要とする対象において異常な血管新生に関連する疾患の予防及び/又は治療を提供する。特定の実施形態において、キット及び説明書は、抑制を必要とする対象又は細胞の成長因子(例えば、VEGF)の異常なシグナリングの抑制を提供する。特定の実施形態において、キット及び説明書は、抑制を必要とする対象において、異常な血管新生の抑制を提供する。本発明のキットは、別個の組成物として、本明細書に記載の1又は2以上の追加の薬剤を含んでもよい。
【0360】
また、本発明により提供されるものは、粘液に浸透することができる粒子、その医薬組成物、キット、及び粒子を使用し調製する方法、並びにその医薬組成物である。医薬組成物、キット、及び方法は、低い水溶解度を有する薬剤の粒子のような粒子の表面コーティングの修飾を含み得る。そのような医薬組成物、キット、及び方法は、対象の粘膜バリアを通って本発明の化合物を含む粒子の効率的な輸送を達成するために使用し得る。
【0361】
特定の実施形態において、本発明の、化合物、粒子、医薬組成物、キット、及び方法は、眼疾患(例えば、黄斑変性症、ドライアイ症候群、ブドウ膜炎、アレルギー性結膜炎、緑内障、及び酒さ)の治療及び/又は予防のような、眼への適用に有用である。
【0362】
本発明の粒子(例えば、ナノ粒子及びミクロ粒子)は、本発明の化合物を含む。本発明の粒子も、粘液への粒子の付着を低減するため及び/又は粘液を介する粒子の浸透を促進するために、粒子の表面を改変する表面改変剤が含まれる。
【0363】
本発明はまた、本発明の粒子を含む医薬組成物を提供する。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物は、局所的に、対象の眼に投与し得る。局所医薬組成物は、注射による又は経口的に投与される医薬組成物よりも有利である。
粒子
【0364】
本発明はまた、粘液浸透性であり得、且つ薬剤(例えば、本発明の化合物)を含み得る本発明の複数の粒子を含む医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、対象の眼に薬剤を送達するのに、並びに、対象の眼疾患を治療及び/又は予防するのに、有用であり得る。
【0365】
理論に束縛されるものではないが、通常の粒子(CP、例えば、非MPP)は、粘液層(例えば、眼のムチン)にトラップされ、対象から容易に除去されると考えられている。そして、粒子に含まれる薬物が目標とする組織又は部位に輸送される(例えば、拡散又は他のメカニズムによって)前に、通常の粒子が除去され得る。対照的に、本発明の粒子(例えば、MPP)は、分泌されたムチンへの付着を回避し得るので、粒子保持が延長され、薬物放出が持続される。
【0366】
いくつかの実施形態において、いったん粒子が対象の粘膜バリア(例えば、粘液又は粘膜)を超えて正常に輸送されると、対象の粒子間のさらなる相互作用が起こり得る。いくつかの例において、相互作用は、コーティング及び/又はコアを通して起こり得、例えば、対象の1又は2以上の要素から粒子への、及び/又は粒子から対象の1又は2以上の要素への材料(例えば、薬剤、治療薬、タンパク質、ペプチド、ポリペプチド、核酸、栄養分)の交換を含み得る。例えば、コアが薬剤から形成されるか、又は薬剤を含むいくつかの実施形態において、粒子からの薬剤の破壊、放出、及び/又は輸送は、対象に特定の利益的及び/又は治療上の効果をもたらし得る。このように、本明細書に記載された粒子は、特定の疾患又は身体的状態の診断、予防、治療又は管理のために使用され得る。
【0367】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、コア−シェル型構造を有する。コアは、固体の薬剤又はその比較的低い水溶性の塩、ポリマー担体、脂質、及び/又はタンパク質等の任意の適切な材料を含み得る。また、コアは、ゲル又は液体を含み得る。コアは、粘液中で粒子の移動を容易させる表面改変剤を含むコーティング又はシェルで被覆されてもよい。以下でより詳細に記載されるように、表面改変剤は、ポリマーの主鎖上のペンダントヒドロキシル基を有するポリマー(例えば、合成又は天然のポリマー)を含み得る。分子量及び/又はポリマーの加水分解度は、粘液を通る輸送の増加などの特定の輸送特性を粒子に付与するように選択され得る。特定の実施形態において、表面改変剤は、(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)−(親水性ブロック)構成を有するトリブロックコポリマーを含み得る。ブロックのそれぞれの分子量は、例えば、粘液を通る輸送の増加などの特定の輸送特性を粒子に付与するように選択され得る。いくつかの実施形態において、本発明の少なくとも1つの粒子は、コアと、コアを囲むコーティングを含む。コア及びコア上のコーティングを含む粒子は、「被覆粒子」と呼ばれる。特定の実施形態において、本発明の少なくとも1つの粒子は、コアを含むがコア上のコーティングを含まない。コアを含むがコア上のコーティングを含まない粒子は、「非被覆粒子」と呼ばれる。
【0368】
いくつかの実施形態において、組成物及び方法は、粘液中で粒子の輸送を補助するポロキサマーの使用を含む。ポロキサマーは、典型的には、2つの親水性ブロック(例えば、ポリ(エチレンオキシド)ブロック)を両側に有する中央の疎水性ブロック(例えば、ポリ(プロピレンオキシド)ブロック)を含む非イオン性トリブロックコポリマーである。ポロキサマーは、商品名Pluronic(登録商標)を有し、以下に実施例が示される。
【0369】
特定の実施形態において、組成物及び方法は、粘液中で粒子の輸送を補助するポリソルベートの使用を含む。ポリソルベートは、典型的には、脂肪酸でエステル化されたPEG化ソルビタン(ソルビトールの誘導体)から誘導される。ポリソルベートの一般的なブランド名は、Tween(登録商標)、Alkest(登録商標)、Canarcel(登録商標)を含む。ポリソルベートの例は、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Tween 80(登録商標))、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Tween 60(登録商標))、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Tween 40(登録商標))、及びモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Tween 20(登録商標))を含む。
【0370】
いくつかの実施形態において、コアの実質的な部分は、特定の利益的な及び/又は治療上の効果をもたらす1又は2以上の固形薬剤(例えば、本発明の化合物)で形成されている。コアは、例えば、薬剤のナノ結晶(すなわち、ナノ結晶粒子)を含む。特定の実施形態において、コアは、選択的に1又は2以上の薬剤がカプセル化された状態、そうでなければ薬剤がコアに会合した状態の、ポリマー担体を含む。特定の実施形態において、コアは、脂質、タンパク質、ゲル、液体、及び/又は対象に送達されるべき別の適切な材料を含む。コアは、1又は2以上の表面改変剤が付着し得る表面を含む。いくつかの実施形態において、コアは、内面及び外面を含む、コーティングによって囲まれている。コーティングは、少なくとも一部が、コアの表面と会合し得るポリマー(例えば、ブロックコポリマー及び/又はペンダントヒドロキシル基を有するポリマー)のような1又は2以上の表面改変剤から形成され得る。表面改変剤は、例えば、コア粒子に共有結合的に結合させ、コア粒子非共有結合的に結合させ、コアに吸着させ、又はイオン性相互作用、疎水性及び/又は親水性相互作用、静電相互作用、ファンデルワールス相互作用、又はこれらの組み合わせを介してコアに付着させてコア粒子と会合し得る。いくつかの実施形態において、表面改変剤、又はその一部は、粘膜バリア(例えば、粘液又は粘膜)を介して又はその中への粒子の輸送を促進するように選択される。本明細書に記載の特定の実施形態において、1又は2以上の表面改変剤は、コーティング中において特定の配列に配向される。表面改変剤が、(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)−(親水性ブロック)構成を有するトリブロックコポリマーのようなトリブロックコポリマーであるいくつかの実施形態において、疎水性ブロックは、コアの表面に向かって配向し得、親水性ブロックはコア表面から離れるように(例えば、粒子の外側に向かって)配向し得る。以下でより詳細に記載されるように、親水性ブロックは、粘膜バリアを通る粒子の輸送を促進にする特性を有し得る。
【0371】
いくつかの実施形態において、コアは、さまざまな水溶解度(つまり、選択的に1又は2以上の緩衝剤を含む、水における溶解度)、及び/又は固体材料が表面改変剤でコーティングされている溶液におけるさまざまな溶解度を有する固体材料から形成され得る。例えば、固体材料は、25℃で約5mg/mL以下、約2mg/mL以下、約1mg/mL以下、約0.5mg/mL以下、約0.1mg/mL以下、約0.05mg/mL以下、薬0.01mg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.1μg/mL以下、約0.01μg/mL以下、1ng/mL以下、約0.1ng/mL以下、0.01ng/mL以下の水溶解度(又は、コーティング溶液中の溶解度)を有し得る。いくつかの実施形態において、固体材料は、少なくとも約1pg/mL、少なくとも約10pg/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約0.1μg/mL、少なくとも約1μg/mL、少なくとも約5μg/mL、少なくとも約0.01mg/mL、少なくとも約0.05mg/mL、少なくとも約0.1mg/mL、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1.0mg/mL、少なくとも約2mg/mLの水溶解度(又は、コーティング溶液中の溶解度)を有し得る。上記範囲の組合せが可能である(例えば、少なくとも約10pg/mL及び約1mg/mL以下の水溶解度、又はコーティング溶液における溶解度)。他の範囲も可能である。固体材料は、pH範囲(例えば、pH1からpH14まで)にわたる任意の点において、これら又は他の範囲の水溶解度を有し得る。
【0372】
コアが無機材料(例えば、造影剤として使用用)を含む実施形態において、無機材料は、例えば、金属(例えば、銀、金、白金、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、及び他の遷移金属)、半導体(例えば、ケイ素、ケイ素化合物及び合金、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、ヒ化インジウム、及びリン化インジウム)、又は絶縁体(例えば、酸化シリコンなどのセラミック)を含み得る。無機材料は、例えば、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、又は少なくとも約99重量%の適切な量でコアに存在し得る。1つの実施形態において、コアは、100重量%の無機材料から形成されている。いくつかの場合において、無機材料は、約100重量%以下、約90重量%以下、約80重量%以下、70重量%以下、約60重量%以下、約50重量%、約40重量%以下、約30重量%以下、20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約2重量%以下、又は約1重量%以下でコアに存在し得る。上記参照範囲の組み合わせ(例えば、少なくとも約1重量%で約20重量%以下の量で存在する)も可能である。他の範囲も可能である。
【0373】
本明細書に記載の粒子のコアは、複数のポリマーの混合物を含み得る。いくつかの実施形態において、コア、又はコアの少なくとも一部は、第1ポリマー及び第2ポリマーの混合物を含む。特定の実施形態において、第1ポリマーは、本明細書に記載のポリマーである。特定の実施形態において、第1ポリマーは、比較的疎水性のポリマー(例えば、第2ポリマーよりも高い疎水性を有するポリマー)である。特定の実施形態において、第1ポリマーは、ポリアルキルエーテルではない。特定の実施形態において、第1ポリマーは、ポリラクチド(PLA)、例えば、100DL7A MW108Kある。特定の実施形態において、第1ポリマー、ポリラクチド−コ−グリコリド(PLGA)、例えば、PLGA1A MW4Kである。しかしながら、他の実施形態において、第1ポリマーは、比較的親水性ポリマー(例えば、第2ポリマーよりも高い親水性を有するポリマー)であってもよい。
【0374】
特定の実施形態において、第2ポリマーは、本明細書に記載のブロックコポリマー(例えば、ジブロックコポリマー、又はトリブロックコポリマー)である。特定の実施形態において、第2ポリマーは、比較的親水性ブロック(例えば、ポリアルキルエーテルブロック)及び比較的疎水性のブロック(例えば、非(ポリアルキルエーテル)ブロック)を含むジブロックコポリマーである。特定の実施形態において、第2ポリマーのポリアルキルエーテルブロックは、PEG(例えば、PEG2K又はPEG5K)である。特定の実施形態において、第2ポリマーの非(ポリアルキルエーテル)ブロックは、PLA(例えば、100DL9K、100DL30、又は100DL95)である。特定の実施形態において、第2ポリマーの非(ポリアルキルエーテル)ブロックは、PLGA(例えば、8515PLGA54K、7525PLGA15K、又は5050PLGA18K)である。特定の実施形態において、第2ポリマーは100DL9K−co−PEG2Kである。特定の実施形態において、第2ポリマーは、8515PLGA54K−co−PEG2Kである。
【0375】
なお、「第1」及び「第2」ポリマーが記載されているが、いくつかの実施形態において、本明細書に記載の粒子又はコアは、そのようなポリマーの1つだけを含み得ることを理解すべきである。加えて、第1及び第2ポリマーの特定の実施例が提供されているが、それは、本明細書に挙げられたポリマーのような他のポリマーが、第1又は第2ポリマーとして使用され得ることを理解すべきである。
【0376】
第1ポリマー及び第2ポリマーの比較的疎水性のブロックは、同じ又は異なるポリマーであり得る。いくつかの場合において、第2ポリマーの比較的親水性のブロックは、第1及び第2のポリマーを含むコアの表面又は表面上に主に存在する。例えば、本明細書に記載のように、第2ポリマーの比較的親水性のブロックは、表面改変剤として作用し得る。いくつかの場合において、第2ポリマーと第1ポリマーの比較的疎水性のブロックは、主に第1及び第2ポリマーを含むコアの表面の内部に存在する。
【0377】
第2ポリマーの比較的親水性のブロック(例えば、PEGブロックのようなポリアルキルエーテルブロック)は、任意の適切な分子量を有し得る。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックの分子量は、少なくとも約0.1kDa、少なくとも約0.2kDa、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約1.5kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約2.5kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約50kDa、少なくとも約100kDa、又は少なくとも約300kDaである。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックの分子量は、約300kDa以下、約100kDa以下、約50kDa以下、約20kDa以下、約10kDa以下、約8kDa以下、約6kDa以下、約5kDa以下、約4kDa以下、約3kDa以下、約2.5kDa以下、約2kDa以下、約1.5kDa以下、約1kDa以下、約0.5kDa以下、約0.2kDa以下、又は約0.1kDa以下である。上記範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約0.5kDaで、約10kDa以下)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックの分子量は、約2kDaである。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックの分子量は、約5kDaである。
【0378】
第2ポリマーの比較的疎水性のブロック(例えば、PLGA又はPLAブロックのような、非(ポリアルキルエーテル)ブロック)は、任意の適切な分子量を有し得る。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的疎水性のブロックは、比較的長さが短い及び/又は分子量が低い。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的疎水性のブロックの分子量は、約300kDa以下、約100kDa以下、約80kDa以下、約60kDa、約54kDa以下、約50kDa以下、約40kDa以下、約30kDa以下、約20kDa以下、約15kDa以下、約10kDa以下、約5kDa以下、約2kDa以下、約1kDa以下である。特定の実施形態において、第2ポリマーのPLGA又はPLAブロックの分子量は、少なくとも約0.1kDa、少なくとも約0.3kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約7kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約9kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDaの、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約30kDa、少なくとも約50kDaの、又は少なくとも約100kDaである。上記範囲の組み合わせも可能である(例えば、約20kDa以下で、少なくとも約1kDa)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的疎水性のブロックの分子量は、約9kDaである。
【0379】
第2ポリマーの比較的親水性のブロック(例えば、PEGブロックのようなポリアルキルエーテルブロック)は、本明細書に記載のコアの表面又は表面上の任意の適当な量又は密度で存在し得る。特定の実施形態において、第2ポリマーのPEGブロックは、コアの表面積のnm
2あたり、少なくとも約0.001、少なくとも約0.003、少なくとも約0.03、少なくとも約0.1、少なくとも約0.15、少なくとも約0.18、少なくとも約0.2、少なくとも約0.3、少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約3、少なくとも約30、少なくとも約100PEG鎖でコアの表面又は表面上に存在し得る。特定の実施形態において、第2ポリマーのPEGブロックは、コアの表面積のnm
2当たり、約100以下、約30以下、約10以下、約3以下、約1以下、約0.5以下、約0.3以下、約0.2以下、約0.18以下、約0.15以下、約0.1以下、約0.03以下、約0.01以下、約0.003以下、約0.001以下PEG鎖でコアの表面に存在し得る。上記範囲の組合せも可能である(例えば、コアの表面積のnm
2当たり少なくとも約0.03で約1以下のPEG鎖)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、第2ポリマーのPEGブロックは、コアの表面積のnm
2当たり少なくとも約0.18PEG鎖でコアの表面に存在する。
【0380】
第2ポリマーの比較的親水性ブロック(例えば、PEGブロックのようなポリアルキルエーテルブロック、)は、本明細書に記載の粒子又はコアに任意の好適な量で存在し得る。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックは、粒子又はコアの約90重量%以下、約80重量%以下、約70重量%以下、約60重量%以下、約50重量%以下、約40重量%以下、約30重量%以下、約20重量%以下、約10重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%以下、約0.5重量%以下、約0.2重量%以下、約0.1重量%以下、0.05重量%以下、約0.02重量%以下、約0.01重量%以下で、コアに存在する。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックは、粒子又はコアの少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.02重量%、少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.2重量%、、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約2重量%、少なくとも約3重量%、少なくとも約4重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量で、コアに存在する。上記範囲の組み合わせも可能である(例えば、粒子又はコアの約10重量%以下で少なくとも約0.5重量%)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的親水性ブロックは、粒子又はコアの約3重量%以下で存在する。
【0381】
第2ポリマーの比較的親水性ブロック(例えば、PEGブロックのようなポリアルキルエーテルブロック)及び比較的疎水性ブロック(例えば、PLGA又はPLAブロックのような非(ポリアルキルエーテル)ブロック)は、任意の適切な比率でコアに存在する。特定の実施形態において、第2ポリマーの比較的疎水性ブロックに対する比較的親水性ブロックの割合(比較的親水性ブロック:比較的疎水性ブロック)は、少なくとも約1:99、少なくとも約10:90、少なくとも約20:80、少なくとも約30:70、少なくとも約40:60、少なくとも約50:50、少なくとも約60:40、少なくとも約70:30、少なくとも約80:20、少なくとも約90:10、又は少なくとも約99:1w/wである。特定の実施形態において、比較的疎水性ブロックに対する比較的親水性ブロックの割合は、約99:1w/w以下、約90:10w/w以下、約80:20w/w以下、約70:30w/w以下、約60:40w/w以下、約50:50w/w以下、約40:60w/w以下、約30:70w/w以下、約20:80w/w以下、約10:90w/w以下、又は約1:99w/w以下である。上記範囲の組み合わせも可能である(例えば、約70:30w/w超で約90:10w/w以下)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、比較的疎水性ブロックに対する比較的親水性ブロックの割合は、約20:80w/wである。
【0382】
第1ポリマー(例えば、PLA又はPLGA)及び第2ポリマー(例えば、PLA−co−PEG又はPLGA−co−PEG)は、任意の適切な比率で、粒子又はコアに存在し得る。特定の実施形態において、粒子又はコアにおける第2ポリマーに対する第1ポリマーの割合は、少なくとも約1:99、少なくとも約10:90、少なくとも約20:80、少なくとも約30:70、少なくとも約40:60、少なくとも約50:50、少なくとも約60:40、少なくとも約65:35、少なくとも約70:30、少なくとも約75:25、少なくとも約80:20、少なくとも約85:15、少なくとも約90:10、少なくとも約95:5、又は少なくとも約99:1w/wである。特定の実施態様において、粒子又はコアにおける第2ポリマーに対する第1ポリマーの比率は、約99:1w/w以下、約95:5w/w以下、約90:10w/w以下、約85:15w/w以下、約80:20w/w以下、約75:25w/w以下、約70:3w/w0以下、約65:35w/w以下、約60:40w/w以下、約50:50w/w以下、約40:60w/w以下、約30:70w/w以下、約20:80w/w以下、約10:90w/w以下、約1:99w/w以下である。上記範囲の組み合わせも可能である(例えば、約70:30w/w超で約90:10w/w以下)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、粒子又はコアにおける第2ポリマーに対する第1ポリマーの割合は、約70:30w/wである。特定の実施形態において、粒子又はコアにおける第2ポリマーに対する第1ポリマーの割合は、約80:20w/wである。
【0383】
本明細書に記載の第1ポリマー及び第2ポリマーの混合物を含む粒子又はコアは、本明細書に記載のコーティングをさらに含み得る。コーティングは、粒子の表面上にあり得る(例えば、第1ポリマー及び/又は第2ポリマーの表面)。いくつかの実施形態において、コーティングは、親水性材料を含む。コーティングは、ポリマー及び/又は界面活性剤(例えば、例えばPVA、ポロキサマー、ポリソルベート(Tween 80(登録商標)))のような本明細書に記載された1又は2以上の表面改変剤を含み得る。
【0384】
本明細書に記載されたもの以外の要素及び構成は、特定の粒子及び医薬組成物に適切であり得、いくつかの実施形態において、記載された要素の全てが、必ずしも存在するわけではないことが理解されるべきである。
【0385】
いくつかの実施形態において、対象に導入されたとき、本発明の粒子は、例えば、粘液、細胞、組織、器官、粒子、流体(例えば、血液)、微生物、及びこれらの一部又は組み合わせのような対象における1つ以上の要素と相互作用し得る。いくつかの実施形態において、本発明の粒子のコーティングは、対象からの1又は2以上の材料との好適な相互作用(例えば、輸送、結合、及び吸収)を可能にする特性を備えた表面改変剤又は他の要素を含むように設計され得る。例えば、コーティングは、特定の親水性、疎水性、表面電荷、官能基、結合のための特異性、及び/又は対象における特定の相互作用を促進するか、低減する密度を有する表面改変剤又は他の成分を含み得る。1例では、親水性、疎水性、表面電荷、官能基、結合のための特異性、及び/又は対象の粒子及び粘液の間の物理的及び/又は化学的相互作用を低減する1又は2以上の表面改変剤の密度を選択して、粘液を通る粒子の移動度を高め得る。他の例は、以下に詳細に記載されている。
【0386】
いくつかの実施形態において、いったん粒子が対象の粘膜バリア(例えば、粘液又は粘膜)内へ輸送され及び/又は粘膜バリアを超えると、粒子と対象との間のさらなる相互作用が生じ得る。コアが、本発明の薬剤又は化合物を含むいくつかの実施形態において、変換、分解、放出、及び/又は粒子からの薬剤の輸送は、対象に特定の利益及び/又は治療効果をもたらし得る。したがって、本発明の粒子は、特定の疾患の治療及び/又は予防のために使用され得る。
【0387】
本発明の粒子の使用の例は、対象における粘膜バリア(例えば、粘液又は粘膜)への投与に適しているとの文脈で、以下に提供されている。本明細書に記載の実施形態の多くは、この文脈、粘膜バリアを超える材料の輸送を含む疾患に対する利点を提供する文脈に記載されているが、本発明はそのようなものに限定されず、本発明の粒子、医薬組成物、及びキットは、他の疾患を治療及び/又は予防するために使用され得ることを理解すべきである。
【0388】
いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物及び選択的に、それぞれがカプセル化又は他のプロセスを介してポリマー担体に会合している、少なくとも1つの追加の薬剤を含むMPPを含む。他の実施形態において、本発明の医薬組成物は、任意のポリマー担体を伴わない、又はポリマー担体の最小限の使用を伴う、MPPを含む。ポリマー系MPPは、いくつかの実施形態における1又は2以上の固有の制限を有し得る。具体的には、薬物送達用途に照らして、これらの制限は、以下の1又は2以上を含み得る。A)低薬物封入効率及び低薬物装填:ポリマー粒子への薬物のカプセル化は、概して、製造時に使われる薬の全量の10%未満しか粒子中にカプセル化されず、加えて50%以上の薬物装填は、ほとんど達成されていないのでしばしば非効率である。B)使用の利便性:薬物装填ポリマー粒子に基づく医薬組成物は、一般に、典型的には早期のドラッグの放出を回避するために、乾燥粉末として貯蔵される必要があり、使用の際に再構成又は洗練された投与装置のいずれかを必要とする。C)生体適合性:反復投与後の、ゆっくりと分解するポリマー担体の蓄積、及び長期間にわたるそれらの毒性は、薬物のポリマー担体における主要な懸念である。D)化学的及び物理的安定性:ポリマーの分解は、カプセル化された薬物の安定性を損ない得る。多くのカプセル化プロセスにおいて、薬物は、溶液相から固体相への転移を受け、出現する固体相の物理的形態(つまり、アモルファス対結晶性対結晶性多形)の点で十分に制御されていない。これは、物理的及び化学的安定性並びに放出動力学特性を含む医薬組成物の性能の複数の態様に対する懸念である。E)製造の複雑性:薬物装填ポリマーMPPの製造、特に拡張性は、複数のステップ及びかなりの量の毒性有機溶媒を含み得る非常に複雑なプロセスである。したがって、薬剤をポリマー担体へカプセル化する必要性を避ける又は最小化することにより、薬物装填、使用の利便性、生体適合性、安定性、及び/又は製造の複雑性に対するポリマーMPPの特定の制限が対処され得る。
【0389】
しかしながら、他の実施形態において、薬剤は、カプセル化又は他のプロセスを介してポリマー担体と会合し得ると、理解されるべきであり。したがって、本明細書で提供される説明は、この点において限定されない。例えば、ポリマー担体を含む特定の粘液浸透粒子には上述の欠点があるが、特定の実施形態においては、そのような粒子が好ましい場合がある。例えば、制御された放出目的のための及び/又は粒子中に製剤化することが困難な特定の薬剤をカプセル化のためのポリマー担体を使用することが好ましい。このように、本明細書に記載のいくつかの実施形態において、ポリマー担体を含む粒子が記載されている。
【0390】
いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、粘液中での粒子の輸送を助けるために、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)を使用することを含む。医薬組成物は、特定のPVAの存在下で、例えば、乳化プロセスによりMPP又はMPCを作ることを含み得る。特定の実施形態において、医薬組成物及び方法は、特定のPVAで非共有結合性コーティングすることによって予め製造された粒子からMPP又はMPCを作ることを含む。いくつかの実施形態において、医薬組成物及び方法は、任意のポリマー担体なしで、又はポリマー担体の最小の使用で特定のPVAの存在下でのMPPを作ることを含む。しかしながら、他の実施形態において、ポリマー担体が使用され得ることは理解されるべきである。
【0391】
PVAは、水溶性非イオン性合成ポリマーである。その界面活性特性のために、PVAは、エマルジョン用の安定化剤として食品及び医薬業界で広く使用され、特に、乳化技術により多種多様な化合物のカプセル化を可能にするために使用される。PVAは、食品医薬品局(FDA)による「安全として一般的に認められた」(GRAS)状態を有し、耳内、筋肉内、眼内、硝子体内、イオン導入、眼、経口、局所、及び経皮薬物製品及び/又は薬物送達システムに使用されている。
【0392】
特定の以前の研究では、粘膜付着性ポリマーとしてPVAが記載されていることが多く、粒子形成プロセスにおいてPVAを組み込むことが強い粘膜付着性粒子をもたらすと提案されている。驚くべきことに、PVAが粘膜付着性ポリマーであるという確立された見解に反して、実際に、特定のPVAグレードを利用している本発明の医薬組成物は、粘液中で粒子輸送を補助し、本発明の特定の用途においては粘膜付着性でないことが発見されている。具体的には、MPPは、以前は未知であったPVAの加水分解度及び/又は分子量の程度を調整することによって調製され得る。この発見は、MPPの製造に適用できる技術及び材料の宝庫をかなり広げる。
【0393】
他の実施形態において、本発明の医薬組成物、並びに本発明の粒子及び医薬組成物を製造する方法は、他のポリマーと組み合わせたPVAを含む、又は全くPVAを含まない。例えば、PVAに加えて又は代えて、PEG及び/又はPluronics(登録商標)(ポロキサマー)は、本発明の医薬組成物、並びに本発明の粒子及び医薬組成物を製造する方法に含まれ得る。本明細書に記載されるもののような他のポリマーも用いられ得る。
粒子のコア
【0394】
本発明の粒子は、コアを含む。本発明の粒子のコアは、有機材料、無機材料、ポリマー、脂質、タンパク質、又はそれらの組み合わせのような任意の適切な材料で形成され得る。いくつかの実施形態において、コアは、固体である。例えば、固体は、結晶性、半結晶性、又はアモルファス固体薬剤(例えば、本発明の化合物)、又はその塩のような結晶性、半結晶性、又はアモルファス固体であり得る。特定の実施形態において、コアは、ゲル又は液体である(例えば、水中油型又は油中水型エマルジョン)。
【0395】
1又は2以上の薬剤がコア中に存在し得る。薬剤は、適切な量(例えば、コアの少なくとも約80重量%で、約100重量%未満)でコアに存在し得る。他の範囲も可能である。
【0396】
ポリマー担体に薬剤をカプセル化することによって形成される粒子は、典型的には、薬剤の低装填を有する(例えば、粒子のコアの約50重量%未満)。対照的に、特定の実施形態において、本発明の粒子のコア中の薬剤の装填は、高い(例えば、コアの少なくとも約50重量%)。高い薬剤装填は、しばしば、より数の少ない粒子で、所望の効果を達成され得ることを意味するので、高い薬物装填は、薬物送達において有利である。本明細書に記載のように、比較的高い量のポリマー又は他の材料を用いてコアを形成する他の実施形態において、コア中の薬剤の装填は、低い(例えば、コアの約50重量%未満)。
【0397】
コアは、様々な水溶解度及び/又はコーティング溶液(固体材料が表面改変剤で被覆された溶液)中の様々な溶解度を有する固体材料を含み得る。例えば、固体材料は、少なくとも約10pg/mLで約1mg/mL以下の水溶解度(又はコーティング溶液中の溶解度)を有し得る。他の範囲も可能である。固体材料は、pHの全範囲(例えば、pH1からpH14)にわたる任意の点におけるこれらの又は他の範囲の水溶解度を有し得る。
【0398】
いくつかの実施形態において、コアは、米国薬局方条約によって分類された溶解度の1つの範囲のうちの材料から形成されてもよい。例えば、非常によく溶ける:>1,000mg/mL、よく溶ける:100から1,000mg/mL、溶ける:33から100mg/mL、わずかに溶ける:10から33mg/mL、ごくわずか溶ける:1から10mg/mL、非常にごくわずか溶ける:0.1から1mg/mL、及び実質的に溶けない:<0.1mg/mL。
【0399】
特定の実施形態において、本発明の粒子のコアは、疎水性である。特定の実施形態において、コアは、実質的に疎水性である。特定の実施形態において、コアは、親水性である。特定の実施形態において、コアは、実質的に親水性である。
【0400】
いくつかの実施形態において、コアは、合成ポリマー及び/又は天然ポリマーのような1又は2以上の有機材料を含む。合成ポリマーの例は、非分解性ポリマー(例えば、ポリメタクリレート)及び分解性ポリマー(例えば、ポリ乳酸及びポリグリコール酸)、及びそれらのコポリマーを含む。天然ポリマーの例は、ヒアルロン酸、キトサン、及びコラーゲンを含む。コアの部分に適切なポリマーの他の例は、本明細書に記載のように、粒子上にコーティングを形成するのに適したものを含む。いくつかの例において、コア中に存在する1又は2以上のポリマーは、1又は2以上の薬剤をカプセル化又は吸着するために使用され得る。
【0401】
ポリマーがコア中に存在する場合、ポリマーは、例えば、約100重量%未満、約80重量%未満、約60重量%未満、約50重量%未満%、約40重量%、約30重量%未満、約20重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、又は約1重量%未満といった任意の適切な量でコアに存在し得る。いくつかの場合において、ポリマーは、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約75重量%、少なくとも約90重量%、又は少なくとも約99重量%の量でコアに存在し得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約1重量%で約20重量%未満の量で存在する)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態において、コアは、ポリマー成分を実質的に含まない。
【0402】
コアは、任意の適切な形状及び/又はサイズを有し得る。例えば、コアは、実質的に、球形、非球形、楕円形、棒状、ピラミッド形、立方体状、ディスク状、ワイヤ状、又は不規則な形状であり得る。コアは、例えば、約10μm未満、約3μm未満、約1μm未満、約500nm未満、400nm未満、300nm未満、約200nm未満、約100nm未満、約30nm未満、又は約10nm未満の最大又は最小断面寸法を有し得る。いくつかの場合、コアは、例えば、少なくとも約10nm、少なくとも約30nm、少なくとも約100nm、少なくとも約200nm、少なくとも約300nm、少なくとも約400nm、少なくとも約500nm、少なくとも約1μm、又は少なくとも約3μmの最大又は最小の断面寸法を有し得る。上記参照範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約30nmで約500nm未満の最大又は最小断面寸法)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法によって形成されたコアのサイズは、ガウス型分布を有する。特に断らない限り、粒子サイズ又はコアサイズの測定値は、最小断面寸法を指す。
【0403】
粒子のサイズ(例えば、最小又は最大断面寸法)を決定する技術は、当該技術分野で知られている。適切な技術の例は、動的光散乱(DLS)法、透過型電子顕微鏡法、走査型電子顕微鏡法、エレクトロレジスタンスカウンティング(electroresistance counting)法及びレーザー回折法を含む。粒子のサイズを決定するための多くの方法が知られているが、本明細書中に記載のサイズ(例えば、平均粒子サイズ及び厚さ)は、DLSによって測定されたものを指す。
【0404】
粒子のコーティング
本発明の粒子は、コーティングを含み得る。コーティングを含む本発明の粒子は、本発明の被覆粒子と呼ばれ得る。コーティングを含まない本発明の粒子は、本発明の非被覆粒子と呼ばれ得る。いくつかの実施形態において、コーティングは、コア表面上に配置された1又は2以上の表面改変剤又は他の分子から形成されている。コーティング及び表面改変剤の特定の化学構造及び/又は成分は、粘膜バリアを通る輸送の強化のような特定の機能を粒子に付与するように選択され得る。
【0405】
このような実施形態は可能であり得るが、コアを取り囲むコーティングは、コアを完全に囲む必要はないことを理解すべきである。例えば、コーティングは、コアの表面積の、少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約70%、少なくとも約90%、又は少なくとも約99%を囲み得る。いくつかの場合において、コーティングは、実質的にコアを囲む。他の例において、コーティングは、コアを完全に囲む。他の実施形態において、コーティングは、コアの表面積の、約100%未満、約90%未満、約70%未満、約50%未満を囲む。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、コアの表面積の少なくとも70%で100%未満を囲む)。
【0406】
コーティングの材料は、いくつかの場合では、コアの表面全体に均一に分布し得、又は他の場合では不均一に分布し得る。例えば、コーティングは、任意の材料を含まない部分(例えば、穴)を含み得る。所望であれば、コーティングは、特定の分子及び成分のコーティングへ又はコーティングから外へ浸透及び/又は輸送を可能にするように設計され得るが、他の分子及び成分のコーティングへ又はその外への浸透及び/又は輸送を防止し得る。特定の分子のコーティングへの及び/又はそれを超える浸透及び/又は輸送能力は、例えば、コーティングを形成する表面改変剤の装填密度、並びにコーティングを形成する成分の化学及び物理特性に依存し得る。本明細書に記載されているように、コーティングは、材料の1層(すなわち、単層)又は材料の多層を含み得る。表面改変剤の単一型又は複数型が存在し得る。
【0407】
本発明の粒子のコーティングは、任意の適切な厚さを有し得る。例えば、コーティングは、少なくとも約1nm、少なくとも約3nm、少なくとも約10nm、少なくとも約30nm、少なくとも約100nm、少なくとも約300nm、少なくとも約1μm、又は少なくとも約3μmの平均厚さを有し得る。いくつかの場合においては、コーティングの平均厚さは、約3μm未満、約1未満μm未満、約300nm未満、約100nm未満、約30nm未満、約10未満nm未満、又は約3nm未満である。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約1nmの厚さで約100nm未満の平均厚さ)。他の範囲も可能である。複数のコーティングを有する粒子について、各コーティングは、本明細書に記載のいずれかの厚さを有し得る。
【0408】
本発明の医薬組成物は、コアの表面との表面改変成分の共有結合を必要とせずに、親水性表面改変成分で本発明の粒子をコーティングすることを可能にし得る。いくつかの実施形態において、疎水性表面を有するコアは、本明細書に記載のポリマーで被覆され、それによって、実質的にコア自体の特性を改変することなく、複数の表面改変成分をコア表面上に配置させる。例えば、表面改変剤は、コアの外表面上に存在(例えば、吸着)し得る。他の実施形態において、表面改変剤は、共有結合的にコアに結合されている。
【0409】
表面改変剤が、コアの表面に吸着された特定の実施形態において、表面改変剤は、溶液中で表面改変剤の他の分子、選択的に(例えば、医薬組成物中の)他の成分と、平衡状態になり得る。
いくつかの例において、吸着した表面改変剤は、本明細書に記載の密度でコアの表面上に存在し得る。密度は、表面改変剤が溶液中の他の成分と平衡状態にある時の平均密度であり得る。
【0410】
本発明の粒子のコーティング及び/又は表面改変剤は、疎水性材料、親水性材料、及び/又は両親媒性材料などの任意の適切な材料を含み得る。いくつかの実施形態において、コーティングはポリマーを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、合成ポリマー(すなわち、天然には産生されないポリマー)である。他の実施形態において、ポリマーは、天然ポリマー(例えば、タンパク質、多糖、又はゴム)である。特定の実施形態において、ポリマーは、界面活性ポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、非イオン性ポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、線形合成非イオン性ポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、非イオン性ブロックコポリマーである。ポリマーは、コポリマーであり得る。特定の実施形態において、コポリマーの1つの繰り返し単位は比較的疎水性であり、コポリマーの他の繰り返し単位は比較的親水性である。コポリマーは、例えば、ジブロック、トリブロック、交互、又はランダムコポリマーであり得る。ポリマーは帯電していてもよく、帯電していなくてもよい。
【0411】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子のコーティングは、ポリマーの主鎖にペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを含む。合成ポリマーの例は、本明細書に記載されている。理論に束縛されるものではないが、ポリマーの主鎖にペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを含有するコーティングを含む粒子は、少なくとも部分的に、粒子表面の複数のヒドロキシル基の表示により、対照粒子と比べて、粘膜付着を低減し得る。粘膜付着低減のための1つの可能なメカニズムは、例えば、粒子/粘液環境中の水及び他の分子を秩序付けることによって、ヒドロキシル基が粒子の微小環境を変化させる。追加又は代替のメカニズムは、ヒドロキシル基がムチン繊維の付着ドメインを遮蔽し、これにより、粒子の付着を低減させ、粒子輸送をスピードアップさせる。
【0412】
さらに、粘液浸透するポリマーの主鎖上のペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーで被覆された粒子の能力は、少なくとも部分的に、ポリマーの加水分解度に依存し得る。いくつかの実施形態において、ポリマーの疎水性部分(例えば、加水分解されないポリマーの部分)は、(例えば、コアの表面が疎水性である場合)ポリマーがコアの表面に付着するようにし、それにより、コアとポリマーとの間の強い会合を可能にする。驚くべきことに、表面改変剤としてPVAを含むいくつかの実施形態において、加水分解度が高すぎると、PVAとコア(例えば、コアが疎水性の場合)の間の十分な付着が得られず、そのようなポリマーで被覆された粒子は、概して十分に低減した粘膜付着を示さないことが見出された。いくつかの実施形態において、加水分解度が低すぎると、おそらく粒子の微小環境を改変及び/又はムチン繊維の付着ドメインを遮蔽し得るヒドロキシル基の量が少ないため、粘液中での粒子の輸送を促進しない。
【0413】
ポリマーの主鎖にペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーは、任意の適切な加水分解度を有し得る(したがって、ヒドロキシル基の量を変化させる)。加水分解の適切なレベルは、ポリマーの分子量、コアの医薬組成物、及びコアの疎水性のようなさらなる要因に依存し得る。いくつかの実施形態において、合成ポリマーは、少なくとも約30%加水分解、少なくとも約40%加水分解、少なくとも約50%加水分解、少なくとも約60%加水分解、少なくとも約70%加水分解、少なくとも約80%加水分解、少なくとも約90%加水分解、又は少なくとも約95%加水分解されている。いくつかの実施形態において、合成ポリマーは、約100%未満加水分解、約95%未満加水分解、約90%未満加水分解、約80%未満加水分解、約70%未満加水分解、又は約60%未満加水分解されている。上記範囲の組み合わせが可能である(例えば、少なくとも約80%で約95%未満加水分解された合成ポリマー)。他の範囲も可能である。
【0414】
コアの粘膜付着を低減させ、コアとポリマーとの十分な会合を確保するように、本明細書に記載された合成ポリマー(例えば、ポリマーの主鎖上にペンダントヒドロキシル基を有するもの)の分子量は選択され得る。特定の実施形態において、合成ポリマーの分子量は、少なくとも約1kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約9kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDa、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約25kDa、少なくとも約30kDa、少なくとも約40kDa、少なくとも約50kDa、少なくとも約60kDa、少なくとも約70kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約90kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約110kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約130kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約150kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約500kDa、又は少なくとも約1000kDaである。いくつかの実施形態において、合成ポリマーの分子量は、約1000kDa未満、約500kDa未満、約200kDa未満、約150kDa未満、約130kDa未満、約120kDa未満、約100kDa未満、約85kDa未満、約70kDa未満、約65kDa未満、約60kDa未満、約50kDa未満、約40kDa未満、約30kDa未満、約20kDa未満、約15kDa未満、又は約10kDa未満である。上記範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約10kDaで約30kDa未満の分子量)。上記分子量の範囲も、適切なポリマーを形成するように上記の加水分解の範囲と組み合わせ得る。
【0415】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の合成ポリマーは、PVAである、又はPVAを含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の合成ポリマーは、部分的に加水分解されたPVAである、又は部分的に加水分解されたPVAを含む。部分的に加水分解されたPVAは、2種類の反復単位を含む(ビニルアルコール単位及び残留酢酸ビニル単位)。ビニルアルコール単位は比較的親水性であり、酢酸ビニル単位は比較的疎水性である。いくつかの例において、ビニルアルコール単位及び酢酸ビニル単位の配列分布は、ブロック状である。例えば、一連のビニルアルコール単位の後に、一連の酢酸ビニル単位が続いてもよいし、その後に、ブロック状に分布した単位を有する混合ブロックコポリマー型配置を有するポリマーを形成するように、さらなるビニルアルコール単位が続いてもよい。特定の実施形態において、繰り返し単位は、例えば、共重合体、ジブロック、トリブロック、交互、又はランダムコポリマーのようなコポリマーを形成する。PVA以外のポリマーも、親水性単位及び疎水性単位のこのような構成を有し得る。
【0416】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の合成ポリマーの親水性単位は、本発明の粒子の外表面に実質的に存在している。例えば、親水性単位は、コーティングの外表面の大部分を形成し得、粒子を含有する水溶液中で粒子の安定化を助け得る。疎水性単位は、例えば、コアへのコーティングの付着を促進するために、コーティングの内側及び/又はコア表面に実質的に存在し得る。
【0417】
本明細書に記載の合成ポリマーの比較的親水性単位及び比較的疎水性単位のモル分率は、それぞれ、コアの粘膜付着を低減し、コアとのポリマーの会合を十分に確保するように選択され得る。本明細書に記載のように、ポリマーの疎水性単位のモル分率は、コアとポリマーとの会合が十分に生じるように選択され得、それによりポリマーがコアに接着したままである可能性を増加させる。合成ポリマーの比較的疎水性単位に対する比較的親水性の単位のモル分率は、例えば、少なくとも0.5:1、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも20:1、少なくとも30:1、少なくとも50:1、又は少なくとも100:1である。いくつかの実施形態において、合成ポリマーの比較的疎水性単位に対する比較的親水性の単位のモル分率は、例えば、100:1未満、50:1未満、30:1未満、20:1未満、10:1未満、5:1未満、3:1未満、2:1未満、又は1:1未満であり得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも1:1で50:1未満の比率)。他の範囲も可能である。
【0418】
PVAポリマーの分子量は、粒子に粘液浸透性を与えるために、ポリマーの有効性を高めるように調整され得る。様々な分子量及び加水分解度を有するPVAポリマーの例を、表1に示す。
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0419】
特定の実施形態において、合成ポリマーは、式で表され、
【化405】
[この文献は図面を表示できません]
uは、0及び22730の間の整数(0及び22730を含めて)であり、
vは、0及び11630の間の整数(0及び11630を含めて)である。特定の実施形態において、uは25及び20600の間の整数(25及び20600を含めて)である。いくつかの実施形態において、vは5及び1100の間の整数(5及び1100を含めて)である。特定の実施形態において、vは0及び400の間の整数(0及び400を含めて)又は1及び400の間の整数(1及び400を含めて)である。u及びvは、それぞれ、ブロック長よりむしろ、ポリマーにおけるビニルアルコール及び酢酸ビニル繰り返し単位のそれぞれの全含量を表すことに留意されたい。
【0420】
uの値は変化し得る。特定の実施形態において、nは、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも500、少なくとも800、少なくとも1000、少なくとも1200、少なくとも1500、少なくとも1800、少なくとも2000、少なくとも2200、少なくとも2400、少なくとも2600、少なくとも3000、少なくとも5000、少なくとも10000、少なくとも15000、少なくとも20000、又は少なくとも25000である。いくつかの場合において、nは、30000以下、25000以下、20000以下、25000以下、20000以下、15000以下、10000以下、5000以下、3000以下、2800以下、2400以下、2000以下、1800以下、1500以下、1200以下、1000以下、800以下、500以下、300以下、200以下、100以下、50以下である。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも50で2000以下のn)。他の範囲も可能である。
【0421】
同様に、vの値は変化し得る。例えば、特定の実施形態において、mは、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも30、少なくとも50、少なくとも70、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも250、少なくとも300、少なくとも350、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも800、少なくとも1000、少なくとも1200、少なくとも1500、少なくとも1800、少なくとも2000、少なくとも2200、少なくとも2400、少なくとも2600、少なくとも3000、少なくとも5000、少なくとも10000、又は少なくとも15000である。いくつかの場合において、mは、少なくとも15000以下、10000以下、5000以下、3000以下、2800以下、2400以下、2000以下、1800以下、1500以下、1200以下、1000以下、800以下、500以下、400以下、350以下、300以下、250以下、200以下、150以下、100以下、70以下、50以下、30以下、20以下、又は10以下である。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも5で200以下のm)。他の範囲も可能である。
【0422】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、比較的親水性ブロック及び比較的疎水性ブロックを有するブロックコポリマーを含有するコーティングを含む。いくつかの場合において、親水性ブロックは、粒子の外側表面に実質的に存在し得る。例えば、親水性ブロックは、コーティングの外表面の大部分を形成し得、粒子を含有する水溶液中での粒子の安定化を助け得る。疎水性ブロックは、例えば、コアへのコーティングの付着を促進するために、コーティングの内側及び/又はコアの表面に実質的に存在して得る。いくつかの実施形態において、コーティングは、トリブロックコポリマーを有する表面改変剤を含み、該トリブロックコポリマーは、(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)−(親水性ブロック)構成を含む。(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)構成を有するジブロックコポリマーも可能である。コーティングとして使用するのに適した他のポリマーとブロックコポリマーとの組み合わせも可能である。非線形ブロック構成は、くし型、ブラシ型、又は星型コポリマーとすることも可能である。いくつかの実施形態において、比較的親水性ブロックは、ポリマー(例えば、PVA)の主鎖上のペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを含む。
【0423】
コアの粘膜付着を低減させ、コアとのブロックコポリマーの十分な会合を確保するように、本明細書に記載のブロックコポリマーの親水性ブロック及びの疎水性ブロックの分子量はそれぞれ選択され得る。ブロックコポリマーの疎水性ブロックの分子量は、コアとブロックコポリマーとの十分な会合が生じ、それによってブロックコポリマーがコアに付着したままである可能性を増加させるように選択され得る。
【0424】
特定の実施形態において、ブロックコポリマーの(1又は2以上の)比較的疎水性ブロックの各ブロック又は合計のブロックの分子量は、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約1.8kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDa、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、若しくは少なくとも約50kDa、少なくとも約60kDa、少なくとも約70kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約90kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約110kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約130kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約150kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約500kDa、又は少なくとも約1000kDaである。いくつかの実施形態において、(1又は2以上の)比較的疎水性ブロックの各ブロック又は合計のブロックの分子量は、約1000kDa未満、約500kDa未満、約200kDa未満、約150kDa未満、約140kDa未満、、約130kDa未満、約120kDa未満、約110kDa未満、約100kDa未満、約90kDa未満、約80kDa未満、約50kDa未満、約20kDa未満、約15kDa未満、約13kDa未満、約12kDa未満、約10kDa未満、約8kDa未満、又は約6kDa未満である。上記範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約3kDaで約15kDa未満)。他の範囲も可能である。
【0425】
いくつかの実施形態において、ブロックコポリマー(例えば、トリブロックコポリマー)の合計の比較的親水性ブロック(例えば、トリブロックコポリマーの2つの親水性ブロック)は、ブロックコポリマーの、少なくとも約10重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約30重量%、少なくとも約40重量%、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、又は少なくとも約70重量%を構成する。いくつかの実施形態において、ブロックコポリマーの合計の(1又は2以上の)比較的親水性ブロック構成は、ブロックコポリマーの、約90重量%未満、約80重量%未満、約60重量%未満、約50重量%未満、又は約40重量%を構成する。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約30重量%で約70重量%未満)。他の範囲も可能である。
【0426】
いくつかの実施形態において、ブロックコポリマーの(1又は2以上の)比較的親水性ブロックの各ブロック又は組み合わせたブロックの分子量は、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約1.8kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDa、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、若しくは少なくとも約50kDa、少なくとも約60kDa、少なくとも約70kDa、少なくとも約80kDa、少なくとも約90kDa、少なくとも約100kDa、少なくとも約110kDa、少なくとも約120kDa、少なくとも約130kDa、少なくとも約140kDa、少なくとも約150kDa、少なくとも約200kDa、少なくとも約500kDaの、又は少なくとも約1000kDaであり得る。特定の実施形態において、(1又は2以上の)比較的親水性ブロックの各ブロック又は合計のブロックの分子量は、約1000kDa未満、約500kDa未満、約200kDa未満、約150kDa未満、約140kDa未満、、約130kDa未満、約120kDa未満、約110kDa未満、約100kDa未満、約90kDa未満、約80kDa未満、約50kDa未満、約20kDa未満、約15kDa未満、約13kDa未満、約12kDa未満、約10kDa未満、約8kDa未満、約6kDa未満、約5kDa未満、約3未満kDa、約2kDa未満、又は約1kDa未満である。上記範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約0.5kDaで約3kDa未満)。他の範囲も可能である。2つの親水性ブロックが疎水性ブロックの両側にある実施形態において、2つの親水性ブロックの分子量は、実質的に同じで又は異なっていてもよい。
【0427】
特定の実施形態において、表面改変剤のポリマーは、ポリエーテル部分を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテル部分を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコール(PEG)テールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリプロピレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリブチレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリペンチルグリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、中心部分としてポリヘキシレングリコールを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、本明細書に記載のポリマーを備える1つトリブロックコポリマーである。いくつかの実施形態において、ジブロック又はトリブロックコポリマーは、(本明細書に記載の、加水分解度及び分子量を変化させて)1又は2以上のブロックとしてポリマー(例えば、PVA)の主鎖上のペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを含む。合成ポリマーブロックは、ブロックコポリマーの中心部又は端部を形成し得る。
【0428】
特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテル(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール)、及び他のポリマー(ポリマー(例えば、PVA)の主鎖上にペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマー)のトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテル及び他のポリアルキルエーテルを備えるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコール及び他のポリアルキルエーテルを備えるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリプロピレングリコール及び他のポリアルキルエーテルを備えるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリアルキルエーテルの少なくとも1つの単位を備えるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、2つの異なるポリアルキルエーテルのトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリエチレングリコール単位を含むトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、ポリプロピレングリコール単位を含むトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、ポリマーは、2つのより親水性単位を両側に有する疎水性単位を備えるトリブロックコポリマーである。特定の実施形態において、親水性単位は、同種ポリマーである。いくつかの実施形態において、親水性単位は、ポリマー(例えば、PVA)の主鎖上のペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを含む。特定の実施形態において、ポリマーは、2つのより親水性単位を両側に有するポリプロピレングリコール単位を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、より疎水性単位の両側に2つのポリエチレングリコール単位を含む。特定の実施形態において、ポリマーは、2つのポリエチレングリコール単位を両側に有するポリプロピレングリコール単位を備えるトリブロックコポリマーである。中心ブロックの両側にある2つのブロックの分子量は、実質的に同じであってもよく又は異なっていてもよい。
【0429】
ある実施形態において、ポリマーは、式
【化406】
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であり、pの各例は、独立して2及び1140の間(2及び1140を含む)の整数であり、qは、2及び1730の間(2及び1730を含む)の整数である。特定の実施形態において、pの各例は、独立して10及び170の間(10及び170を含む)の整数である。特定の実施形態において、qは、5及び70の間(5及び70を含む)の整数である。特定の実施形態において、pの各例は、独立して少なくともqの2倍、qの3倍、又はqの4倍である。
【0430】
特定の実施形態において、表面改変剤は、コーティング中に、単独で又はポリマー(例えば、PVA)の主鎖上に存在するペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーのような他のポリマーと組み合わされて存在する、(ポリ(エチレングリコール))−(ポリ(プロピレンオキシド))−(ポリ(エチレングリコール))トリブロックコポリマー(PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマー)を含む。本明細書に記載されるように、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーのPEG及びPPOセグメントの分子量は、粒子の粘膜付着を低減するように、選択され得る。いかなる理論に縛られることは望まないが、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーを有するコーティングを含む本発明の粒子は、少なくとも一部において、本発明の粒子の表面上のPEGセグメントにより、対照粒子と比較して、粘膜付着を低減しているかもしれない。PPOセグメントは、(例えば、コアの表面が疎水性の場合)コアの表面に付着し得、コア及びトリブロックコポリマーとの間に強い会合をもたらす。いくつかの実施形態において、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーは、非共有結合相互作用を介してコアと会合する。比較のために、対照粒子は、例えば、本発明の粒子と同様のサイズの、カルボキシレート修飾ポリスチレン粒子であり得る。
【0431】
特定の実施形態において、表面改変剤は、商品名Pluronic(登録商標)を有するポロキサマーを含むポリマーを含む。本明細書に記載の実施形態において有用であり得るPluronic(登録商標)ポリマーは、限定されないが、F127、F38、F108、F68、F77、F87、F88、F98、L101、L121、L31、L35、L43、L44、L61、L62、L64、L81、L92、N3、P103、P104、P105、P123、P65、P84、及びP85を含む。特定のPluronic(登録商標)ポリマーの分子量の例を表2に示す。
【表2】
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【0432】
他の範囲が可能であるが、いくつかの実施形態において、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマーの疎水性ブロックは、上述の分子量の1つ(例えば、少なくとも約3kDaで約15KDa未満)を有し、合計の親水性ブロックは、上記の範囲(例えば、少なくとも約15重量%、少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、又は少なくとも約30重量%で、約80重量%未満)うちの1つの範囲でポリマーに対する重量パーセントを有する。これらの基準内に入る特定のPluronic(登録商標)ポリマーは、例えば、F127(ポロキサマー407)、F108(ポロキサマー338)、P105、及びP103を含む。特定の実施形態において、これらの基準内に入るPluronic(登録商標)ポリマーを含む本発明の粒子は、これらの基準範囲内に入らなかったPluronic(登録商標)ポリマーを含む粒子よりもより粘液浸透する。粒子に粘液浸透性を与えない材料も、ポリビニルピロリドン(PVP/コリドン)、ポリビニルアルコール−ポリエチレングリコールグラフトコポリマー(コリコートIR)、及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトセル)、ソルトールHS 15、トリトンX100、チロキサポール、及びクレモフォールRH 40のようなオリゴマー、Span 20、Span 80、オクチルグルコシド、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、及びドデシル硫酸ナトリウム(SDS)のような小さい分子、のような特定のポリマーを含む。
【0433】
本明細書に記載されたものの多くは、(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)−(親水性ブロック)構成(例えば、PEG−PPO−PEGトリブロックコポリマー)を含むコーティング剤、又はペンダントヒドロキシル基を有する合成ポリマーを有するコーティング剤を含むが、コーティング剤は、これらの構成及び材料に限定されず、他の構成及び材料が可能であることを理解されるべきである。
【0434】
さらに、本明細書に記載の実施形態の多くは、単一のコーティングを含むが、他の実施形態において、粒子は、複数のコーティング(例えば、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のコーティング)を含み得、それぞれのコーティングは、粘液浸透材料をから形成又は含む必要はない。いくつかの実施形態において、中間コーティング(すなわち、コア表面と外側コーティングとの間のコーティング)は、コア表面の外側コーティングの付着を促進するポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、粒子の外側コーティングは、粘液を通る粒子の輸送を促進する材料を含有するポリマーを含む。
【0435】
本発明の粒子のコーティング(例えば、内側コーティング、中間コーティング、及び/又は外側コーティング)は、任意の適切なポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、コーティングのポリマーは、生体適合性及び/又は生分解性である。いくつかの実施形態において、コーティングのポリマーは、2以上のタイプのポリマー(例えば、少なくとも2つ、3つ、4つ、5つ、又はそれ以上のポリマー)を含む。いくつかの実施形態において、コーティングのポリマーは、本明細書に記載されるような、ランダムコポリマー又はブロックコポリマー(例えば、ジブロック又はトリブロックコポリマー)である。
【0436】
コーティングの好適なポリマーの非限定的な例は、ポリアミン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカルバメート、ポリ尿素、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリイミド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリアセチレン、ポリエチレン、ポリエチレンイミン、ポリイソシアネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、及びポリアリーレートを含み得る。具体的なポリマーの非限定的な例は、(ポリ(カプロラクトン)(PCL)、エチレン酢酸ビニルポリマー(EVA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、ポリ(L−乳酸−コ−グリコール酸)(PLLGA)、ポリ(D,L−ラクチド)(PDLA)、ポリ(L−ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−カプロラクトン)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−カプロラクトン−コ−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−PEO−コ−D,L−ラクチド)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−PPO−コ−D,L−ラクチド)、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリ−L−リジン(PLL)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ−L−グルタミン酸、ポリ(ヒドロキシ酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリ(エステルアミド)、ポリアミド、ポリ(エステルエーテル)、ポリカーボネート、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリアルキレン、ポリ(エチレングリコール)(PEG)のようなポリアルキレングリコール、ポリ(エチレンテレフタレート)のようなポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルエーテル、ポリ(酢酸ビニル)のようなポリビニルエステル、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリハロゲン化ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリシロキサン、ポリスチレン(PS)、ポリポリスチレン(PS)、ポリウレタン、アルキルセルロースのような誘導セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ(メタ)アクリル酸メチル(PMMA)、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メタ)アクル酸イソブチル、ポリ(メタ)アクリル酸ヘキシル)、ポリ(メタ)アクリル酸イソデシル、ポリ(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリ(メタ)アクリル酸フェニル、ポリ(アクリル酸メチル)、ポリ(アクリル酸イソプロピル)、ポリ(アクリル酸イソブチル)、ポリ(アクリル酸オクタデシル)(本明細書では、一体的に「ポリアクリル酸」と呼ぶ)のようなアクリル酸のポリマー、並びにコポリマー及びそれらの混合物、ポリジオキサノン及びそのコポリマー、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリプロピレンフマレート、ポリオキシメチレン、ポロキサマー、ポリ(オルト)エステル、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−コ−カプロラクトン)、及びトリメチレンカーボネートである。
【0437】
コーティングのポリマーの分子量は変化し得る。いくつかの実施形態において、コーティングのポリマーの分子量は、少なくとも約0.5kDa、少なくとも約1kDa、少なくとも約1.8kDa、少なくとも約2kDa、少なくとも約3kDa、少なくとも約4kDa、少なくとも約5kDa、少なくとも約6kDa、少なくとも約8kDa、少なくとも約10kDa、少なくとも約12kDaの、少なくとも約15kDa、少なくとも約20kDa、少なくとも約30kDaで、少なくとも約40kDa、又は少なくとも約50kDaである。いくつかの実施形態において、コーティングのポリマーの分子量は、約50kDa未満、約40kDa未満、約30kDa未満kDa、約20kDa未満、約12kDa未満、約10kDa未満、約8kDa未満、約6kDa未満、約5kDa未満、又は約4kDa未満である。上記参照範囲の組み合わせは、可能である(例えば、少なくとも約2kDaで約15kDa未満の分子量)。他の範囲も可能である。コーティングのポリマーの分子量は、光散乱及びゲル浸透クロマトグラフィーなどの任意の公知の技術を用いて決定され得る。他の方法は本技術分野において知られている。
【0438】
特定の実施形態において、の(親水性ブロック)−(疎水性ブロック)−(親水性ブロック)構成のトリブロックコポリマーの疎水性ブロックの分子量は、少なくとも約2kDaであり、2つの親水性ブロックは、トリブロックコポリマーの少なくとも約15重量%を構成する。
【0439】
特定の実施形態において、生体適合性ポリマーは、生分解性であってもよい。つまり、ポリマーは、体内のような生理的環境内又は細胞に導入された場合、化学的及び/又は生物的に(例えば、細胞機構又は加水分解によって)分解し得る。例えば、ポリマーは、(例えば、対象内で)水へさらされると自発的に加水分解するものであってもよく、及び/又はポリマーは、熱(例えば、約37℃の温度)にさらされると分解してもよい。ポリマーの分解は、使用されるポリマー又はコポリマーに応じて、様々な速度で生じ得る。例えば、ポリマーの半減期(ポリマーの50%が、モノマー及び/又はその他の非ポリマー部分に分解される時間)は、ポリマーに応じて、数日、数週間、数ヶ月、又は数年のオーダーであってもよい。ポリマーは、例えば、酵素活性又は細胞機構によって、いくつかの場合では、例えば、リゾチーム(例えば、比較的低いpHを有する)へさらされて、生物学的に分解されてもよい。いくつかの場合では、ポリマーは、細胞に有意な毒の影響を与えることなく(すなわち、要素がin vitroで細胞に加えられた場合、約20%未満の細胞が殺される)細胞が再利用又は処分し得る、モノマー及び/又は他の非ポリマー成分に分解し得る。例えば、ポリラクチドは乳酸を形成するために加水分解され得、ポリグリコリドは、グリコール酸等を形成するために加水分解され得る。
【0440】
生分解性ポリマーの例は、限定されないが、ポリ(エチレングリコール)−ポリ(プロピレンオキサイド)−ポリ(エチレングリコール)トリブロックコポリマー、ポリ(ラクチド)(又は、ポリ(乳酸))、ポリ(グリコリド)(又は、ポリ(グリコール酸))、ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、ポリリジン、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ウレタン)、ポリ(無水物)、ポリ(エステル)、ポリ(トリメチレンカーボネート)、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(ウレタン)、ポリ(ベータアミノエステル)など、並びにコポリマー、又はこれら及び/又は他のポリマーの誘導体、例えば、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)を含む。
【0441】
特定の実施形態において、ポリマーは、所望の用途において許容できる期間内に生分解し得る。特定の実施形態において、このようなin vivoでの治療などの特定の実施形態において、そのような分解は、通常、25及び37℃の間の温度を有し、6及び8の間のpHを備える生理的溶液にさらされて、約5年、1年、6ヶ月、3ヶ月、1月、15日、5日、3日、あるいは1日若しくは1日より短い(例えば、1−4時間、4−8時間、4−24時間、1−24時間)期間で生じる。他の実施形態において、ポリマーは、所望の用途に応じて、約1時間及び数週間の間の期間で分解する。
【0442】
本発明の粒子、及びそれらのコーティングは、それぞれポリマーを含み得るが、いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、ポリマー又は薬剤でない疎水性材料を含む。非ポリマー疎水性材料の非限定的な例は、例えば、金属、ワックス、及び有機材料(例えば、有機シラン及び過フッ素化又はフッ素化有機材料)を含む。
【0443】
低減した粘膜付着性を有する粒子
本発明の粒子は、低減した粘膜付着性を有し得る。粘液を通る際の拡散性の増加を必要とする材料は、疎水性であり得、多くの水素結合ドナー又はアクセプターを含み得、及び/又は高い電荷を帯びていてもよい。いくつかの例において、材料は、結晶性又はアモルファス固体材料を含む。コアとして働き得る材料は、本明細書に記載の適切なポリマーで被覆され、それによって表面上に複数の表面改変部分を備える粒子を形成し、低減した粘膜付着をもたらす。低減した粘膜付着を有するような本発明の粒子は、粘膜を通る増大した輸送能を有し、粘液内で移動性であり、又は粘液浸透性(すなわち、粘液浸透粒子)であることでも特徴づけられ、これは粒子が陰性対照粒子よりも粘液を通って早く輸送されることを意味する。陰性対照粒子は、粘膜付着性であることが知られている粒子、例えば、200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子のような、本明細書に記載のコーティングで被覆されていない未修飾粒子又はコアであり得る。
【0444】
本発明の粒子は、対象の粘液又は粘膜表面への輸送(例えば、眼の輸送)のために適合させ得る。表面改変部分を有する粒子は、対象の粘膜表面へ送達され得、対象の粘膜バリアを通過し得、及び/又は粘膜表面における粒子の長時間の保持、及び/又は、例えば低減した粘膜付着性による、粘膜表面における粒子の高められた均一分散をもたらし得る。
【0445】
さらに、いくつかの実施形態において、低減した粘膜付着性を有する本発明の粒子は、対象の組織の表面に粒子の良好な分散を促進させ、及び/又はより粘膜付着性に富んだ粒子と比べて、組織の表面に長時間存在する。例えば、胃腸管などの管腔空間は、粘液で被覆された表面によって囲まれている。このような空間に送達される粘膜付着性粒子は、典型的には、対象の自然なクリアランス機構によって管腔空間及び粘液被被覆表面から除去される。低減した粘膜付着性を備える本発明の粒子は、粘膜付着性粒子に比べて比較的長い期間、管腔空間に残り得る。この長期間の存在は、粒子のクリアランスを防止又は低減させる、及び/又は組織の表面上の粒子のより良好な分散を可能にし得る。長時間の存在は、また、管腔空間を介した粒子輸送に影響を与え得る、例えば、粒子が粘液層に分散し、下層の上皮に到達し得る。
【0446】
特定の実施形態において、コーティングのポリマーで被覆された本発明の粒子のコアは、例えば、対象における粘液又は粘膜バリアを通過し、粘膜表面における粒子の長時間の保持、及び/又は粘膜表面における粒子の高められた均一分散をもたらし得る、例えば、このような物質は、本発明の陰性対照粒子と比較して、対象の身体から、よりゆっくりクリアされる(例えば、少なくとも2倍、約5倍、約10倍、又は少なくとも約20倍程度よりゆっくりと)。
【0447】
粘液中の本発明の粒子の移動性は、例えば、粒子の相対速度及び/又は拡散度で特徴づけられ得る。特定の実施形態において、本発明の粒子は、下記式で規定される、特定の相対速度,<V
mean>
relを有する。
【数1】
[この文献は図面を表示できません]
ここで、
<V
mean>は、アンサンブル平均軌道−平均速度であり;
V
meanは、その軌道に対して平均化された個々の粒子の速度であり;
サンプルは、対象とする粒子であり
陰性対照は、200nmのカルボキシル化ポリスチレン粒子であり、かつ、
陽性対照は、2から5kDaPEGで密にPEG化された200nmのポリスチレン粒子である。
【0448】
相対速度は、複数の粒子追跡技術により測定され得る。例えば、CCDカメラを装備した蛍光顕微鏡は、粒子の種類(サンプル、陰性対照及び陽性対照)ごとに、各サンプル内のいくつかの領域から100×倍率で66.7mm秒(15フレーム/秒)の時間分解能で15秒の動画を撮るために使用され得る。サンプル、陰性対照及び陽性対照は、追跡を観察するために蛍光粒子であり得る。代替的に、非蛍光粒子は、蛍光分子、蛍光タグ付けされた表面剤、又は蛍光タグ付けされたポリマーで被覆され得る。高度な画像処理ソフトウェア(例えば、Image Pro又はMetaMorph)は、少なくとも3.335秒(50フレーム)の時間スケールに対して複数の粒子の個々の軌道を測定するために使用され得る。
【0449】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粘液において、約0.3以上、約0.4以上、約0.5以上、約0.6以上、約0.7以上、約0.8以上、約0.9以上、約1.0以上、約1.1以上、約1.2以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.5以上、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2.0以上の相対速度を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の粒子は、粘液において、約10.0以下、約8.0以下、約6.0以下、約4.0以下、約3.0以下、約2.0以下、約1.9以下、約1.8以下、約1.7以下、約1.6以下、約1.5以下、約1.4以下、約1.3以下、約1.2以下、約1.1以下、約1.0以下、約0.9以下、約0.8以下、約1.7以下の相対速度である。上記範囲の組み合わせは可能である(例えば、約0.5以上で約6.0以下の相対速度)。他の範囲も可能である。粘液は、例えば、ヒトの頸膣粘液であり得る。
【0450】
特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、対照粒子又は対応する粒子(例えば、修飾されていない、及び/又は本明細書に記載のコーティングで被覆されていない対応する粒子)よりも大きな速度又は拡散度で粘膜又は粘膜バリアを通って拡散し得る。いくつかの場合において、本明細書に記載の粒子は、対照粒子又は対応する粒子よりも、少なくとも約、約10倍、20倍、30倍、50倍、100倍、200倍、500倍、1000倍、2000倍、5000倍、10000倍、又はそれ以上高い拡散速度で粘液又は粘膜バリアを通過し得る。いくつかの場合において、本明細書に記載の粒子は、対照粒子又は対応する粒子よりも、約10000倍以下、約5000倍以下、約2000以下、約1000倍以下、約2000倍以下、約1000倍以下、約500倍以下、約200倍以下、約100倍以下、約50倍以下、約30倍以下、約20倍以下、又は約10倍以下高い拡散速度で粘液又は粘膜バリアを通過し得る。上記参照範囲の組合せは可能である(例えば、対照粒子又は対応する粒子よりも少なくとも約10倍で約1000倍以下)他の範囲も可能である。
【0451】
本明細書に記載の比較目的のために、対応する粒子は、本発明の粒子とほぼ同じサイズ、形状、及び/又は密度であるが、粘液中で本発明の粒子を移動性にするコーティングを欠いている。いくつかの実施形態において、粒子(例えば、対応する粒子及び本発明の粒子)の拡散の幾何平均二乗変位及び速度の測定は、約1秒、約3秒、又は約10秒の時間スケールに基づいている。拡散の幾何平均二乗変位及び速度を決定するための方法は当該分野で知られている。本発明の粒子は、対応する粒子又は陰性対照粒子よりも、少なくとも、約10倍、約30倍、約100倍、約300倍、約1000倍、約3000倍、約10000倍高い、幾何平均二乗変位で、粘液又は粘膜バリアを通過し得る。いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、陰性対照粒子又は対応する粒子よりも、約10000倍未満、約3000倍未満、約1000倍未満、約300倍未満、約100倍未満、約30倍未満、又は約10倍未満高い、幾何平均二乗変位で、粘液又は粘膜バリアを通過し得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、陰性対照粒子又は対応する粒子よりも少なくとも約10倍で約1000倍未満高い)。他の範囲も可能である。
【0452】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、粒子が水中を通って拡散することができる速度又は拡散度に近づく速度で、粘膜バリアを通って拡散する。いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、同様の条件下で水中を通って拡散する粒子の拡散度の約1/100未満、約1/300未満、約1/1000未満、約1/3000未満、約1/10,000未満の速度又は拡散度で、粘膜バリアを通過する。いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、同様の条件下で水中を通って拡散する粒子の拡散度の約1/10,000以上、約1/3000以上、約1/1000以上、約1/300以上、又は約1/100以上の速度又は拡散度で、粘膜バリアを通過する。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、同様の条件下で水中を通って拡散する粒子の約1/3000以上で1/300未満の拡散度)。他の範囲も可能である。拡散度の測定は、約1秒、又は約0.5秒、又は約2秒、又は約5秒、又は約10秒の時間スケールに基づき得る。
【0453】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子は、水中を通って拡散する粒子の拡散度の約1/500未満の拡散度でヒトの頸膣粘液を通って拡散する。いくつかの実施形態において、拡散度の測定は、約1秒、又は約0.5秒、又は約2秒、又は約5秒、又は約10秒の時間スケールに基づく。
【0454】
特定の実施形態において、本発明は、特定の絶対的な拡散度で、人間の頸膣粘液のような粘液を通過する粒子を提供する。例えば、本明細書に記載の粒子は、少なくとも、約1×10
−4μm/s、約2×10
−4μm/s、約5×10
−4μm/s、約1×10
−3μm/s、約2×10
−3μm/s、約5×10
−3μm/s、約1×10
−2μm/s、約2×10
−2μm/s、約4×10
−2μm/s、約5×10
−2μm/s、約6×10
−2μm/s、約8×10
−2μm/s、約1×10
−1μm/s、約2×10
−1μm/s、約5×10
−1μm/s、約1μm/s、又は約2μm/sの拡散度で移動し得る。いくつかの場合において、粒子は、約2μm/s以下、約1μm/s以下、約5×10
−1μm/s以下、約2×10
−1μm/s以下、約1×10
−1μm/s以下、約8×10
−2μm/s以下、約6×10
−2μm/s以下、約5×10
−2μm/s約4×10
−2μm/s以下、約2×10
−2μm/s以下、約1×10
−2μm/s以下、約5×10
−3μm/s以下、約2×10
−3μm/s以下、約1×10
−3μm/s以下、約5×10
−4μm/s以下、約2×10
−4μm/s以下、約1×10
−4μm/s以下の拡散度で移動し得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、約2×10
−4μm/s以上で約1×10
−1μm/s以下)。他の範囲も可能である。いくつかの場合において、測定は、約1秒、又は約0.5秒、又は約2秒、又は約5秒、又は約10秒の時間スケールに基づく。
【0455】
本発明の粒子の移動度(例えば、相対速度及び拡散度)は、ヒトの頸膣粘液で測定され得るが、移動度は、同様に他の種類の粘液でも測定され得ることを理解すべきである。
【0456】
特定の実施形態において、本明細書に記載の粒子は、所定の密度で表面改変部分を含む。表面改変部分は、例えば、粒子を含有する溶媒にさらされている表面改変剤の一部であり得る。例として、PVAの加水分解された単位/ブロックは、表面改変剤PVAの表面改変部分であり得る。別の例において、PEGセグメントは、表面改変剤PEG−PPO−PEGの表面改変部分であり得る。いくつかの場合において、表面改変部分及び/又は表面改変剤は、nm
2あたり少なくとも約0.001単位又は分子、少なくとも約0.002、少なくとも約0.005、少なくとも約0.01、少なくとも約0.02、少なくとも約0.05、少なくとも約0.1、少なくとも約0.2、少なくとも約0.5、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約20、少なくとも約50、nm
2あたり少なくとも約100単位又は分子、又はnm
2あたりそれ以上の単位又は分子の密度で存在する。いくつかの場合において、表面改変部分及び/又は表面改変剤は、nm
2あたり約100以下単位又は分子、約50以下、約20以下、約10以下、約5以下、約2以下、約1以下、約0.5以下、約0.2以下、約0.1以下、約0.05以下、約0.02以下、nm
2あたりの約0.01以下単位又は分子の密度で存在する。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、nm
2あたり少なくとも約0.01で約1以下の単位又は分子の密度)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態において、上述した密度の値は、表面改変剤が、溶液において他の要素と平衡状態にある時の平均密度であり得る。
【0457】
当業者は、表面改変部分の平均密度を見積もる方法を認識し得る(例えば、Budijono et al., CoIloids and Surfaces A: Physicochem. Eng. Aspects 2010, 360, 105−110; Joshi et al., Αnal. Chim. Acta 1979, 104, 153−160を参照)。例えば、本明細書に記載のように、例えば、表面改変部分の平均密度は、HPLC定量及びDLS分析を用いて決定され得る。表面密度の決定の対象である粒子の懸濁液は、DLSを用いて最初にサイズにより分けられる。小さい体積のものは、適切な濃度(例えば、約100μg/mL)にまで希釈され、及びz平均直径を、粒子のサイズの代表測定値とする。残りの懸濁液を2つのアリコートに分けた。HPLCを使用して、第1アリコートは、コア材料の全濃度及び表面改変部分の全濃度についてアッセイされる。再度HPLCを用いて、第2アリコートは、フリー又は結合していない表面改変部分の濃度についてアッセイされる。第2アリコートからフリー又は結合していない表面改変部分だけを得るために、粒子及び任意の結合した表面改変部分は、超遠心分離によって除去される。表面改変部分の全濃度から結合していない表面改変部分の濃度を差し引くことによって、結合した表面改変部分の濃度が決定され得る。コア材料の全濃度も第1アリコートから決定されたので、コア材料及び表面改変部分の間の質量比が決定され得る。表面改変部分の分子量を用いて、コア材料の質量に対する表面改変部分の数が算出され得る。この数を表面密度測定に換算するには、コア材料の質量当たりの表面積を計算する必要がある。粒子の体積は、コア材料の質量当たりの表面積の計算を可能にするDLSから得られた直径を有する球の体積として近似される。このように表面積当たりの表面改変部分の数が決定され得る。
【0458】
特定の実施形態において、本発明の粒子は、粒子のゼータ電位に影響を与える、表面改変部分及び/又は薬剤を含む。粒子のゼータ電位は、例えば、少なくとも約−100mV、少なくとも約−30mV、少なくとも約−10mV、少なくとも約−3mV、少なくとも約3mV、少くなくとも約10mV、少なくとも約30mV、又は少なくとも100mVであり得る。粒子のゼータ電位はまた、例えば、約100mV未満、約30mV未満、約10mV未満、約3mV未満、約−3mV未満、約−10mV未満、約−30mV未満、又は約−100mV未満である。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約−30mVで約30mV未満のゼータ電位)。他の範囲も可能である。
【0459】
本明細書に記載の被覆粒子は、任意の適切な形状及び/又はサイズを有し得る。いくつかの実施形態において、被覆粒子は、コアの形状と実質的に同じの形状を有する。いくつかの場合において、本明細書に記載の被覆粒子は、ナノ粒子、つまり、約1マイクロメーター未満の特徴的寸法を有する粒子であって、該粒子の特徴的寸法は、粒子と同じ体積を有する完全な球の直径である、粒子であり得る。他の実施形態において、より大きいサイズが可能である(例えば、約1から10ミクロン)。幾つかの実施形態において、複数の粒子も、平均サイズ(例えば、複数の粒子の平均最大断面寸法、又は複数の粒子の平均最小断面寸法)で特徴付けられ得る。複数の粒子は、例えば、約10μm以下、約5μm以下、約1μm以下、約800nm以下、約700nm以下、約500nm以下、400nm以下、300nm以下、約200nm以下、約100nm以下、約75nm以下、約50nm以下、約40nm以下、約35nm以下、約30nm以下、約25nm以下、約20nm以下、約15nm以下、又は約5nm以下の平均サイズを有し得る。いくつかの場合において、複数の粒子は、例えば、少なくとも約5nm、少なくとも約20nm、少なくとも約50nm、少なくとも約100nm、少なくとも約200nm、少なくとも約300nm、少なくとも約400nm、少なくとも約500nm、少なくとも約1μm、又は少なくとも約5μmの平均サイズを有し得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約50nmで約500nm以下の平均サイズ)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法によって形成されたコアのサイズは、ガウス型分布を有する。
【0460】
薬剤
本発明の粒子又は医薬組成物は、少なくとも1つの薬剤を含み得る。特定の実施形態において、本明細書に記載の薬剤は、他の薬剤の薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、水和物、多形体、互変異性体、立体異性体、同位体標識した誘導体、又はプロドラッグである。特定の実施形態において、薬剤は、他の物質(例えば、溶媒、タンパク質、又は他の薬剤)との共結晶である。薬剤は、粒子のコア及び/又は1又は2以上のコーティング中に存在し得る(例えば、コア及び/又はコーティングの全体にわたって分散)。いくつかの実施形態において、薬剤は粒子の表面(例えば、1又は2以上のコーティングの外表面若しくは内表面、又はコアの表面)に配置され得る。薬剤は、一般的に知られている技術(例えば、コーティング、吸着、共有結合、及びカプセル化)を使用して、粒子内に含有される及び/又は粒子部分に配置され得る。いくつかの実施形態において、薬剤は、コアの形成の間に存在する。他の実施形態において、薬剤は、コアの形成中に存在しない。特定の実施形態において、薬剤は、コアのコーティング中に存在する。
【0461】
いくつかの実施形態において、本発明の粒子又は医薬組成物に含まれる薬剤は、標的の粘膜組織の治療及び/又は予防効果を有する。粘膜組織の非限定的な例は、眼、呼吸器(例えば、鼻、咽頭、気管、及び気管支膜を含む)、口腔(例えば、口腔及び食道膜、並びに扁桃表面を含む)、胃腸管(例えば、胃、小腸、大腸、結腸、直腸を含む)、鼻、及び生殖器(例えば、膣、子宮頸部及び尿道膜を含む)の組織を含む。
【0462】
任意の適切な数の薬剤が、本発明の、粒子又は医薬組成物中に存在し得る。例えば、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、又はそれ以上の薬剤が、本発明の、粒子又は医薬組成物中に存在し得る。特定の実施形態において、10未満の薬剤が、本発明の粒子又は医薬組成物中に存在する。
【0463】
特定の実施形態において、本発明の、粒子又は医薬組成物中の薬剤は、本発明の化合物である。本明細書に記載の薬剤(例えば、本発明の化合物)は、ポリマー、脂質、タンパク質、又はそれらの組み合わせの中にカプセル化され得る。
【0464】
医薬組成物
別の態様において、本発明は、本発明の少なくとも1つの粒子を含む医薬組成物を提供する。本明細書に記載の物品及び方法に従って、本明細書に記載の医薬組成物及び本明細書に記載の物品及び方法により従って使用される医薬組成物は、薬学的に許容可能な賦形剤又は担体を含み得る。薬学的に許容可能な賦形剤又は薬学的に許容可能な担体は、任意の適切な種類の、非毒性、不活性固体、半固体又は液体充填剤、希釈剤、カプセル化材料又は製剤補助剤を含み得る。薬学的に許容可能な担体として働き得る材料のいくつかの例は、ラクトース、グルコース、及びスクロースのような糖、コーンスターチ及びポテトデンプンなどのデンプン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、及び酢酸セルロースのようなセルロース及びその誘導体、粉末トラガカント、麦芽、ゼラチン、タルク、ココアバター及び坐剤ワックスのような賦形剤、落花生油、綿実油のような油、ベニバナ油、胡麻油、オリーブオイル、トウモロコシ油及び大豆油、プロピレングリコールのようなグリコール、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルのようなエステル、寒天、Tween80のような界面活性剤、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムのような緩衝剤、アルギン酸、発熱物質を含まない水(滅菌精製水)、等張生理食塩水、リンゲル液、エチルアルコール、及びリン酸緩衝溶液、並びに、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムのような他の非毒性適合性潤滑剤、並びに、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、保存剤及び抗酸化剤が、処方者の判断に従って、組成物中に存在し得る。当業者によって理解されるように、賦形剤は、送達される薬剤、薬剤の送達の時間経過など後述のように、投与の経路に基づいて選択され得る。
【0465】
本明細書に記載の粒子を含む医薬組成物は、当分野に公知の任意の経路を介して対象に投与され得る。これらは、限定されないが、経口、舌下、鼻内、皮内、皮下、筋肉内、直腸内、膣内、静脈内、動脈内、大槽内、腹腔内、硝子体内、眼周囲、局所(粉末、クリーム、軟膏又は点滴によって) 、口腔内及び吸入投与を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物は、注射(静脈内、筋肉内、又は皮下)、点滴製剤、又は座薬として非経口的に投与され得る。当業者によって理解されるように、投与経路及び所望の生物学的効果を達成するのに有効な投与量は、投与される薬剤、対象臓器、投与される製剤、投与の時間経過、治療されている疾患、使用意図などによって決定され得る。
【0466】
特定の実施形態において、医薬組成物は、本明細書に記載の薬剤(例えば、本発明の化合物)の対象の粘液若しくは粘膜表面を通る送達、又は、対象の粘液若しくは粘膜表面への送達に有用である。医薬組成物は、例えば、低減した粘膜付着に起因して、対象の粘膜表面に送達され得、対象の粘膜バリア(例えば、粘液)を通過し得、及び/又は、粘膜表面で、本発明の粒子の、長期間の保持及び/又は高められた均一分散を示し得る。特定の実施形態において、医薬組成物は、対象における薬剤の生物的利用性を増加させるのに有用である。特定の実施形態において、医薬組成物は、対象における薬剤の濃度を増加させるのに有用である。特定の実施形態において、医薬組成物は、対象における薬剤の曝露を増加させるのに有用である。さらに、医薬組成物は、対象の疾患(例えば、眼の疾患)の治療及び/又は予防に有用であり得る。
【0467】
さらに、医薬組成物は、注射(静脈内、筋肉内、又は皮下)、点滴製剤、又は坐剤として非経口的に投与され得る。眼の用途のために、医薬組成物は、注射(例えば、眼内、基質内、硝子体内又は房内)により、又は眼の粘膜経路により投与され得、医薬組成物は、懸濁液(例えば、点眼剤)又は軟膏のように局所的に投与され得る。
【0468】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載された粒子は、吸入療法に有用な、アジュバント、診断薬、造影剤、治療薬のような1又は2以上の薬剤を含む吸入又はエアロゾル製剤として投与され得る。粒子状の薬剤の粒径は、エアゾール製剤の投与の際に肺へ薬剤のすべてが実質的に吸入されるようなサイズであるべきであり、例えば、約20μm未満であり得、例えば、約1から約10μmの範囲内であり得、例えば、約1から約5μmの範囲内であり得、他の範囲も可能である。薬剤の粒径は、例えば製粉又は微粉化のような、従来の手段によって小さくされ得る。あるいは、粒子状薬剤は、懸濁液の噴霧を介して肺に投与され得る。最終のエアロゾル製剤は、製剤の全重量に対して、例えば、0.005から90%w/wの間、0.005から50%の間、0.005から10%の間、約0.005から5%w/wの間、又は0.01から1.0%w/wの間の薬剤を含み得る。他の範囲も可能である。
【0469】
決して必要とされないが、本明細書に記載された製剤は、成層圏オゾンの分解を誘発し得る成分を含有しないことが望ましい。特に、いくつかの実施形態において、噴射剤は、CCl
3F、CCl
2F
2、及びCF
3CC1
3のようなクロロフルオロカーボンを含まない又は本質的にそれのみから構成されないものが選択され得る。
【0470】
エアロゾルは、噴射剤を含み得る。噴射剤は、選択的に、噴射剤より高い極性及び/又はよりも高い沸点を有するアジュバントみ得る。使用され得る極性アジュバントは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、好ましくはエタノールのような(例えば、C
2−6)脂肪族アルコール及びポリオールを含む。一般的には、ごく少量の極性アジュバント(例えば、0.05から3.0%w/w)は、分散の安定性を改善するために必要であるが、5%を越える量の使用は、薬剤を溶解させる傾向がある。本明細書に記載の実施形態に従った製剤は、1%w/w未満、例えば、約0.1%w/wの極性アジュバンドを含み得る。しかしながら、本明細書に記載の製剤は、極性アジュバンド、特にエタノールを実質的に含まなくてもよい。適切な揮発性アジュバントは、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、ペンタン及びイソペンタン並びにジメチルエーテルのようなアルキルエーテル等の飽和炭化水素を含む。一般に、50%w/wまでの噴射剤は、例えば、揮発性飽和C
1−C
6炭化水素の30%w/wまでの揮発性アジュバンドを含み得る。選択的に、本発明によるエアロゾル製剤は、1又は2以上の界面活性剤をさらに含み得る。界面活性剤は、吸入による投与の際に、生理学的に許容可能であり得る。L−α−ホスファチジルコリン(PC)、1,2−ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、オレイン酸、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、天然レシチン、オレイルポリオキシエチレンエーテル、ステアリルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、オキシエチレン及びオキシプロピレンのブロックコポリマー、合成レシチン、ジエチレングリコールジオレエート、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノリシノール酸グリセリル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール400、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、オリーブ油、モノラウリン酸グリセリル、トウモロコシ油、綿実油、ヒマワリ種子油のような界面活性剤はこのカテゴリー内に含まれる。
【0471】
本明細書に記載の製剤は、例えば、超音波処理の助けを借りて、適切な容器に選択された噴射剤及び/又は共噴射剤中に粒子を分散させて、調製され得る。粒子は、共噴射剤中に懸濁され、適切な容器に充填され得る。容器のバルブは、従来の方法でバルブを通じて加圧充填によって導入された噴射剤とともにシールされている。粒子は、液化噴射剤中に懸濁又は溶解され、計量弁を備えた容器内に密封され、アクチュエータに嵌合され得る。このような計量吸入器は、本分野で周知である。計量バルブは、10から500μL、好ましくは25から150μL目盛りであり得る。特定の実施形態において、分散は、(乾燥粉末として残存する)粒子用の乾燥粉末吸入器(例えば、Spinhaler)を用いて達成され得る。他の実施形態において、ナノ粒子は、水性流体中に懸濁されてもよいし、肺中でエアロゾル化される微細な液滴へ噴霧されてもよい。
【0472】
超音波噴霧器は、粒子の分解をもたらし得る剪断に、薬剤をさらすことを最小限にするので、超音波噴霧器が用いられ得る。通常、水性エアロゾルは、従来の薬学的に許容可能な担体及び安定剤と共に粒子の水溶液又は懸濁液を処方することによって作られる。担体及び安定剤は特定の組成物の要件に応じて変化するが、典型的には、非イオン性界面活性剤(Tweens、Pluronic(登録商標)、又はポリエチレングリコール)、血清アルブミン等の無害のタンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝液、塩、糖又は糖アルコールを含む。エアロゾルは、一般的に等張溶液から調製される。
【0473】
本明細書に記載の組成物及び/又は製剤は、任意の適切なモル浸透圧濃度を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物及び/又は製剤は、少なくとも約0mOsm/L、少なくとも約5mOsm/L、少なくとも約25mOsm/L、少なくとも約50mOsm/L、少なくとも約75mOsm/L、少なくとも約100mOsm/L、少なくとも約150mOsm/L、少なくとも約200mOsm/L、少なくとも約250mOsm/L、又は少なくとも約310mOsm/Lのモル浸透圧濃度を有し得る。特定の実施形態において、本明細書に記載の組成物及び/又は製剤は、約310mOsm/L以下、約250mOsm/L以下、約200mOsm/L以下、約150mOsm/L以下、約100mOsm/L以下、約75mOsm/L以下、約50mOsm/L以下、約25mOsm/L以下、約5mOsm/L以下であり得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約0mOsm/Lで約50mOsm/L以下のモル浸透圧濃度)。他の範囲も可能である。組成物及び/又は製剤のモル浸透圧濃度は、例えば、組成物及び/又は製剤の溶媒中に存在する塩の濃度を変えることによって変化され得る。
【0474】
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物のような本明細書に記載される1又は2以上の薬剤を含み得る。特定の実施形態において、医薬組成物は、粒子のコア及び/又はコーティングに1又は2以上の薬剤を含む本発明の複数の粒子を含む。いくつかの実施形態において、薬剤(又は、その塩)に対する表面改変剤の比率は、少なくとも0.001:1(重量比、モル比、又はW:V比)、少なくとも0.01:1、少なくとも0.01:1、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも25:1、少なくとも50:1、少なくとも100:1、又は少なくとも500:1であり得る。いくつかの場合において、薬剤(又は、その塩)に対する表面改変剤の比率は、1000:1(重量比又はモル比)以下、500:1以下、100:1以下、75:1以下、50:1以下、25:1以下、10:1以下、5:1以下、3:1以下、2:1以下、1:1以下、0.1:1以下であり得る。上記参照範囲の組み合わせが可能である(例えば、少なくとも5:1で50:1以下の比率)。他の範囲も可能である。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、本明細書に記載の形成プロセス及び/又は希釈プロセス中に、1又は2以上の表面改変剤のそれぞれの重量に対する薬剤のそれぞれの重量比について上記範囲を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は、医薬組成物が対象に投与される又は生物サンプルに接触させる直前に、1又は2以上の表面改変剤のそれぞれの重量に対する薬剤のそれぞれの重量比について上述の範囲を含む。薬剤は、任意の適切な量、例えば、医薬組成物の少なくとも約0.01重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約1重量%、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約30重量%で本発明の医薬組成物中に存在し得る。いくつかの場合において、薬剤は、医薬組成物の約30重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、約2重量%未満、又は約1重量%未満で医薬組成物中に存在し得る。上記参照範囲の組み合わせも可能である(例えば、医薬組成物の少なくとも約0.1重量%で約10重量%未満の量で存在)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、薬剤は、医薬組成物の約0.1から2重量%である。特定の実施形態において、薬剤は、医薬組成物の約2から20重量%である。特定の実施形態において、薬剤は、医薬組成物の約0.2重量%、約0.4重量%、約1重量%、約2重量%、約5重量%、又は約10重量%である。
【0475】
1組の実施形態において、組成物及び/又は製剤は、1又は2以上のキレート剤を含む。本明細書で使用されるキレート剤は、1又は2以上の結合を介して錯体を形成する金属イオンと反応する能力を有する化学化合物を指す。1又は2以上の結合は、典型的に、イオン又は配位結合である。キレート剤は、無機又は有機の化合物であり得る。金属イオンがキレート剤と結合して錯体を形成するとき、特定の化学反応(例えば、酸化反応)を触媒することができる金属イオンは、その触媒活性を失い得る。そのため、キレート剤が金属イオンに結合するとき、キレート剤が保存特性を示し得る。保存特性を有する任意の適切なキレート剤として、ホスホン酸、アミノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ポリアミン、アミノアルコール、及び高分子キレート剤が使用され得る。キレート剤の具体例は、限定されないが、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、四ホウ酸塩、トリエチルアミンジアミン、並びにそれらの塩及び誘導体を含む。特定の実施形態において、キレート剤はEDTAである。特定の実施形態において、キレート剤はEDTAの塩である。特定の実施形態において、キレート剤はEDTA二ナトリウムである。
【0476】
特定の実施形態において、医薬組成物は、粒子を含有する製剤においてキレート剤を含む本発明の複数の粒子を含む。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は、約0重量%以上、約0.0001重量%以上、約0.003重量%以上、約0.01重量%以上、約0.03重量%以上、約0.05重量%以上、約0.1重量%以上、約0.3重量%以上、約1重量%以上、約3重量%以上である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は、約3重量%以下、約1重量%以下、約0.3重量%以下、約0.1重量%以下、約0.05重量%以下、約0.03重量%以下、約0.01重量%以下、約0.003重量%以下、約0.001重量%以下、又は約0.0003重量%以下である。上記範囲の組合せが可能である(例えば、約0.01重量%以上で約0.3重量%以下の濃度)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は、約0.001から0.1重量%である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は約0.005重量%である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は約0.01重量%である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は約0.05重量%である。特定の実施形態において、キレート剤の濃度は約0.1重量%である。
【0477】
いくつかの実施形態において、抗菌剤は、本明細書に記載の被覆粒子を含む組成物及び/又は製剤に含まれ得る。本明細書で使用される抗菌剤は、細菌、微生物、真菌、ウイルス、胞子、酵母、カビ、及び概して感染に関連する他のもののような微生物の阻害、予防、保護に有効な生物活性剤を指す。抗菌剤の例は、セファロスポリン、クリンダマイシン、クロラムフェニコール、カルバペネム、ミノサイクリン、リファンピン、ペニシリン、モノバクタム、キノロン、テトラサイクリン、マクロライド、サルファ系抗生物質、トリメトプリム、フシジン酸、アミノグリコシド、アムホテリシンB、アゾール、フルシトシン、シロフンギン、殺菌性ニトロフラン化合物、金属銀又は約2.5重量%の銅を含む合金のナノ粒子、クエン酸銀、酢酸銀、安息香酸銀、ビスマスピリチオン、ピリチオン亜鉛、過炭酸亜鉛、過ホウ酸亜鉛、ビスマス塩、パラベン(例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−及びオクチル−安息香酸エステル)、クエン酸、塩化ベンザルコニウム(BAC)、リファマイシン、及び過炭酸ナトリウムを含む。
【0478】
特定の実施形態において、医薬組成物は、粒子を含有する製剤中に抗菌剤を含む本発明の複数の粒子を含む。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0重量%以上、約0.0001重量%以上、約0.003重量%以上、約0.01重量%以上、約0.03重量%以上、約0.1重量%以上、約0.3重量%以上、約1重量%以上、約3重量%以上であり得る。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約3重量%以下、約1重量%以下、約0.3重量%以下、約0.1重量%以下、約0.03重量%以下、約0.01重量%以下、約0.003重量%以下、約0.001重量%以下、又は約0.0003重量%以下であり得る。上記範囲の組合せが可能である(例えば、約0.001重量%以上で約0.1重量%以下の濃度)。他の範囲も可能である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.001から0.05重量%である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.002重量%である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.005重量%である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.01重量%である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.02重量%である。特定の実施形態において、抗菌剤の濃度は、約0.05重量%である。
【0479】
いくつかの実施形態において、等張化剤は、本明細書に記載の被覆粒子を含む組成物及び/又は製剤に含まれ得る。本明細書で使用される張性剤は、所望のモル浸透圧濃度の範囲に製剤の組成を調整し得る化合物又は物質を指す。特定の実施形態において、所望のモル浸透圧濃度の範囲は、血液と適合する等張の範囲である。特定の実施形態において、所望のモル浸透圧濃度の範囲は低張的である。特定の実施形態において、所望のモル浸透圧濃度の範囲は高張的である。等張剤の例は、グリセリン、ラクトース、マンニトール、デキストロース、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、食塩水クエン酸ナトリウム(SSC)、などを含む。特定の実施形態において、1又は2以上の等張化剤を組み合わせて使用され得る。特定の実施形態において、等張化剤はグリセリンである。特定の実施形態において、等張化剤は塩化ナトリウムである。
【0480】
等張化剤(本明細書中に記載のもののような)は、本明細書に記載の被覆粒子を含む組成物及び/又は製剤に適切な濃度で存在し得る。特定の実施態様において、等張剤の濃度は、約0重量%以上、約0.001重量%以上、約0.03重量%以上、約0.1重量%以上、約0.3重量%以上、約1重量%以上、約3重量%以上、約10重量%以上、約20重量%以上、約30重量以上%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は、約30重量以下、約10重量%以下、約3重量%以下、約1重量%以下、約0.3重量%以下、約0.1重量%以下、約0.03重量%以下、約0.01重量%以下、約0.003重量%以下である。上記範囲の組合せが可能である(例えば、約0.1重量%以上で約10重量%以下の濃度)。他の範囲も可能である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は、約0.1から1%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約0.5から3%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約0.25重量%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約0.45重量%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約0.9重量%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は、約1.2重量%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約2.4重量%である。特定の実施態様において、等張剤の濃度は約5重量%である。
【0481】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載された組成物及び/又は製剤は、少なくとも約0mOsm/L、少なくとも約5mOsm/L、少なくとも約25mOsm/L、少なくとも約50mOsm/L、少なくとも約75mOsm/L、少なくとも約100mOsm/L、少なくとも約150mOsm/L、少なくとも約200mOsm/L、少なくとも約250mOsm/L、少なくとも約310mOsm/L、又は少なくとも約450mOsm/Lのモル浸透圧濃度を有し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された組成物及び/又は製剤は、約450mOsm/L以下、約310mOsm/L以下、約250mOsm/L以下、約200mOsm/L以下、約150mOsm/L以下、約100mOsm/L以下、約75mOsm/L以下、約50mOsm/L以下、約25mOsm/L以下、又は約5mOsm/L以下のモル浸透圧濃度を有し得る。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約0mOsm/Lで、約50mOsm/L以下のモル浸透圧濃度)。他の範囲もまた可能である。
【0482】
本分野において、本発明の多数の粒子を含む本発明の医薬組成物のイオン強度は、多数の粒子の多分散性に影響を与え得ることが分かっている。イオン強度は、また、多数の粒子のコロイド安定性にも影響を与え得る。例えば、医薬組成物の比較的高いイオン強度は、多数の粒子を凝固させるため、医薬組成物が不安定化し得る。いくつかの実施形態において、医薬組成物は反発する粒子間力により安定化する。例えば、多数の粒子は、電気的又は静電的に帯電し得る。2つの帯電した粒子は互いに反発し、衝突及び凝集を回避する。反発する粒子間力が弱まり又は引き合うようになると、多数の粒子は凝集し始める。例えば、医薬組成物のイオン強度があるレベルまで増加すると、多数の粒子の電荷(例えば、負の電荷)は、医薬組成物中に存在する反対に帯電したイオン(例えば、溶液中のNa
+イオン)によって中和され得る。その結果、多数の粒子は互いに衝突し結合して大きなサイズの凝集体(例えば、クラスター又はフロック)を形成し得る。形成された粒子の凝集体は大きさが異なり、そのため医薬組成物の多分散性もまた増加し得る。例えば、同じ大きさの粒子を含む本発明の医薬組成物は、医薬組成物のイオン強度があるレベルを超えて増加すると、様々な大きさの粒子を含む(例えば、凝集により)医薬組成物となり得る。凝集の過程で凝集体のサイズは成長して、最終的には容器の底に沈殿し、医薬組成物はコロイド的に不安定になると考えられる。一旦、医薬組成物の多数の粒子が凝集体を形成すると、凝集を中断して個々の粒子にすることは一般的に困難である。
【0483】
特定の本発明の医薬組成物は、とりわけ、1又は2以上のイオン等張化剤(例えば、NaCl等の塩)の医薬組成物中の特定の濃度における存在により、医薬組成物中に存在する粒子の凝集の程度を実際に低減させるか又は維持させ、及び/又は凝集を顕著に増加さるという、予期しない特定を示す。特定の実施形態において、医薬組成物への1又は2以上のイオン等張化剤の適切な量の追加によって、医薬組成物の多分散性は減少するか、比較的一定であり、又は変化しない。例えば、いくつかの実施形態において、医薬組成物の多分散性は、追加されたイオン強度の存在下で、及び/又は、医薬組成物に追加されたイオン強度が比較的一定に保たれ又は増加した場合(例えば、本明細書に記載された形成及び/又は希釈工程の間)、比較的一定である。特定の実施形態において、イオン強度が少なくとも50%増加した場合、多分散性は、約300%未満、約100%未満、約30%未満、約10%未満、約3%未満、又は約1%未満だけ増加する。特定の実施形態において、イオン強度が少なくとも50%増加した場合、多分散性は、約1%以上、約3%以上、約10%以上、約30%以上、又は約100%以上だけ増加する。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約30%未満で、約3%以上の多分散性の増加)。他の範囲もまた可能である。
【0484】
本発明の医薬組成物のイオン強度は、1又は2以上のイオン等張化剤(例えば、NaCl等の塩)の医薬組成物への追加等の、様々な方法によって、制御(例えば、増加、減少、又は維持)され得る。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物のイオン強度は、約0M以上、約0.0003M以上、約0.001M以上、約0.003M以上、約0.01M以上、約0.03M以上、約0.1M以上、約0.3M以上、約1M以上、約3M以上、又は約10M以上である。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物のイオン強度は、約10M未満、約3M未満、約1M未満、約0.3M未満、約0.1M未満、約0.03M未満、約0.01M未満、約0.003M未満、約0.001M未満、又は約0.0003M未満である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約0.01M以上で、約1M未満のイオン強度)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、本発明の医薬組成物のイオン強度は、約0.1M、約0.15M、又は約0.3Mである。
【0485】
特定の実施形態において、医薬組成物の多分散性は、医薬組成物への1又は2以上のイオン等張化剤の追加によって変化しない。特定の実施形態において、医薬組成物の多分散性は、医薬組成物への1又は2以上のイオン等張化剤の追加によって顕著には増加しない。特定の実施形態において、医薬組成物の多分散性は、医薬組成物への1又は2以上のイオン等張化剤の添加によって、本明細書に記載されたレベルまで増加する。
【0486】
多数の粒子を含む本発明の医薬組成物の多分散性は、多分散性指数(PDI)によって測定され得る。特定の実施形態において、本医薬組成物のPDIは、約1未満、約0.8未満、約0.6未満、約0.4未満、約0.3未満、約0.2未満、約0.15未満、約0.1未満、約0.05未満、約0.01未満、又は約0.005未満である。特定の実施形態において、本医薬組成物のPDIは、約0.005以上、約0.01以上、約0.015以上、約0.05以上、約0.1以上、約0.2以上、約0.3以上、約0.4以上、約0.6以上、約0.8以上、又は約1以上である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約0.1以上で、約0.5未満のPDI)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、本医薬組成物のPDIは、約0.1、約0.15、又は約0.2である。特定の実施形態において、本医薬組成物は高度に分散し、凝集体を形成する傾向はない。粒子が凝集体を形成した場合であっても、凝集体は、医薬組成物を激しくかき混ぜることなく、容易に分解して個々の粒子となる。
【0487】
例えば、いくつかの実施形態において、組成物及び/又は製剤の多分散性は、追加されたイオン強度の存在下で、及び/又は、組成物及び/又は製剤に追加されたイオン強度が、比較的一定に保たれ又は増加した場合(例えば、本明細書に記載された形成及び/又は希釈過程の間)、比較的一定である。特定の実施形態において、イオン強度が少なくとも50%増加した場合、多分散性は、約200%以下、約150%以下、約100%以下、約75%以下、約50%以下、約30%以下、約20%以下、約10%以下、約3%以下、又は約1%以下だけ増加する。特定の実施形態において、イオン強度が少なくとも50%増加した場合、多分散性は、約1%以上、約3%以上、約10%以上、約30%以上、又は約100%以上だけ増加する。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約50%以下で、約1%以上の多分散性の増加)。他の範囲もまた可能である。
【0488】
本明細書に記載された製剤のイオン強度は、1又は2以上のイオン等張化剤(例えば、NaCl等の塩)の製剤への追加等の、様々な方法によって、制御(例えば、増加)され得る。特定の実施形態において、本明細書に記載された製剤のイオン強度は、約0.0005M以上、約0.001M以上、約0.003M以上、約0.01M以上、約0.03M以上、約0.1M以上、約0.3M以上、約1M以上、約3M以上、又は約10M以上である。特定の実施形態において、本明細書に記載された製剤のイオン強度は、約10M以下、約3M以下、約1M以下、約0.3M以下、約0.1M以下、約0.03M以下、約0.01M以下、約0.003M以下、約0.001M以下、又は約0.0005M以下である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約0.01M以上で、約1M以下のイオン強度)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、本明細書に記載された製剤のイオン強度は、約0.1Mである。特定の実施形態において、本明細書に記載された製剤のイオン強度は、約0.15Mである。特定の実施形態において、本明細書に記載された製剤のイオン強度は、約0.3Mである。
【0489】
通常、対象への投与の前又は投与の際に、製剤は無菌であることが好ましい。無菌製剤は、バクテリア、微生物、真菌、ウイルス、胞子、酵母、糸状菌、及び感染症に一般的に関連するその他の微生物等の病原微生物を本質的に有しない。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された被覆粒子を含む組成物及び/又は製剤は、無菌化工程及び/又は他の殺菌工程で処理される。無菌化工程は、典型的には製剤の成分、最終製剤、及び/又は薬剤製品の容器を、加熱、ガンマ線放射、酸化エチレン、又はろ過等の工程を通して、殺菌することを含み、及び無菌環境下で混合することを含む。ある場合には、無菌化工程が好ましい。他の実施形態においては、終端での殺菌が好ましい。
【0490】
他の殺菌方法の例としては、放射線殺菌(例えば、ガンマ線、電子線、又はX線)、加熱殺菌、殺菌ろ過、及び酸化エチレン殺菌が含まれる。「放射」及び「照射」の語は、ここでは同じ意味で使用される。他の殺菌方法と異なり、放射線殺菌は、例えば、温度、圧力、真空性、又は湿度を制御する必要がなく、高い浸透性及び瞬時の効果という利点を有する。特定の実施形態において、本明細書に記載された被覆粒子を殺菌するために使用される放射は、ガンマ線放射である。ガンマ線放射は、被覆粒子の中又は上の微生物の大部分又は実質的に全てを殺すのに十分な量が付与され得る。本明細書に記載された被覆粒子の温度及び放射速度は、ガンマ線放射の全期間の間において、比較的一定とし得る。ガンマ線照射は、いかなる適切な温度(例えば、周囲温度、約40℃、約30−約50℃の間)においても行われ得る。特に明記しない限り、本明細書に記載されたガンマ線照射の測定は、約40℃において実施されたものを示す。
【0491】
殺菌工程が使用された実施形態において、工程は、(1)本明細書に記載された被覆粒子の粒径を著しく変化させるものでなく、(2)本明細書に記載された被覆粒子の活性成分(例えば薬物)の一貫性を著しく変化させるものでなく、及び(3)工程の間に又は後に許容不能な濃度の不純物を発生させるものでないことが好ましい。特定の実施形態において、工程の間に又は後に発生する不純物は、本明細書に記載された被覆粒子の活性成分の分解物である。
【0492】
特定の実施形態において、本明細書に記載された組成物及び/又は製剤の殺菌に使用される工程は、製剤中に1又は2以上の分解物を、約10重量%(分解されていない薬の重量に対して)以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1.5重量%以下、約1重量%以下、約0.9重量%以下、約0.8重量%以下、約0.7重量%以下、約0.6重量%以下、約0.5重量%以下、約0.4重量%以下、約0.3重量%以下、約0.2重量%以下、約0.15重量%以下、約0.1重量%以下、約0.03重量%以下、約0.01重量%以下、約0.003重量%以下、又は約0.001重量%以下だけ残留させる。いくつかの実施形態において、本工程は、製剤中に分解物を約0.001重量%以上、約0.003重量%以上、約0.01重量%以上、約0.03重量%以上、約0.1重量%以上、約0.3重量%以上、約1重量%以上、約3重量%以上、又は約10重量%以上残留させる。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約1重量%以下で、約0.01重量%以上)。他の範囲もまた可能である。
【0493】
殺菌工程においてガンマ照射を使用する場合、使用されるガンマ線放射の累積量は、変化し得る。特定の実施形態において、ガンマ線放射の累積量は、約0.1kGy以上、約0.3kGy以上、約1kGy以上、約3kGy以上、約10kGy以上、約30kGy以上、約100kGy以上、又は約300kGy以上である。特定の実施形態において、ガンマ線放射の累積量は、約0.1kGy以下、約0.3kGy以下、約1kGy以下、約3kGy以下、約10kGy以下、約30kGy以下、約100kGy以下、又は約300kGy以下である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約1kGy以上で、約30kGy以下)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、好ましい累積放射量を達成するために、複数の放射量が利用される。
【0494】
本明細書に記載された組成物及び/又は製剤は、いかなる適切なpH値をも有し得る。用語「pH」は、特に明示しない限り、周囲温度(例えば、約20℃、約23℃、又は約25℃)で測定されたpHを指す。組成物及び/又は製剤は、例えば、酸性のpH、中性のpH、又は塩基性のpHを有し、例えば、体内のどこに組成物及び/又は製剤が送達されるかに依存し得る。特定の実施形態において、組成物及び/又は製剤は、生理学的なpH値を有する。特定の実施形態において、組成物及び/又は製剤のpH値は、少なくとも約1、少なくとも約2、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約6.2、少なくとも約6.4、少なくとも約6.6、少なくとも約6.8、少なくとも約7、少なくとも約7.2、少なくとも約7.4、少なくとも約7.6、少なくとも約7.8、少なくとも約8、少なくとも約8.2、少なくとも約8.4、少なくとも約8.6、少なくとも約8.8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約11、又は少なくとも約12である。特定の実施形態において、組成物及び/又は製剤のpH値は、約12以下、約11以下、約10以下、約9以下、約8.8以下、約8.6以下、約8.4以下、約8.2以下、約8以下、約7.8以下、約7.6以下、約7.4以下、約7.2以下、約7以下、約6.8以下、約6.6以下、約6.4以下、約6.2以下、約6以下、約5以下、約4以下、約3以下、約2以下、又は約1以下である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約5で、約8.2以下のpH値)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、本明細書に記載された組成物及び/又は製剤のpH値は、少なくとも約5で、約8以下である。
【0495】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物及び/又は製剤は、薬剤の眼での生物学的利用能を、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約150%、少なくとも約200%、少なくとも約5倍、少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約500倍、又は少なくとも約1000倍だけ増加させる。特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物及び/又は製剤は、薬剤の眼での生物学的利用能を、約1000倍以下、約500倍以下、約100倍以下、約50倍以下、約20倍以下、約10倍以下、約5倍以下、約200%以下、約150%以下、約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、又は約10%以下だけ増加させる。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約10%で、約10倍以下の増加)。他の範囲もまた可能である。いくつかの例では、薬剤のAUCは、眼の前部の組織及び/又は流体において増加する。他の例では、薬剤のAUCは、眼の後部(眼底)の組織及び/又は流体において増加する。
【0496】
通常、眼での生物学的利用能の増加は、対象となる重要な眼の組織において(例えば、眼房水において)測定されたAUCの差、すなわち、試験組成物とコントロール組成物との差を取り、その差をコントロール組成物の生物学的利用能で割ることにより計算され得る。試験組成物は、薬剤を含む粒子を含有し、粒子は粘液浸透性(例えば、粘液中で約0.5を超える相対速度、又はその他の本明細書に記載された相対速度を有すること)により特徴づけられ得る。コントロール組成物は、試験組成物中に存在するものと同じ薬剤を含む粒子を含有してもよく、粒子は試験組成物と実質的に同一のサイズを有し得るが、それは粘液浸透性ではない(例えば、粘液中で約0.5以下の相対速度、又はその他の本明細書に記載された相対速度を有する)。
【0497】
薬剤の眼での生物学的利用能は、適切な動物モデル(例えば、ニュージーランド白ウサギモデル)において測定され得る。薬剤の濃度及び、適切な場合には、適切な眼の組織又は流体におけるその代謝物質の濃度が、投与後の時間の関数として測定される。
【0498】
薬剤の眼での生物学的利用能を測定する他の方法も可能である。
【0499】
いくつかの実施形態において、薬剤が、本明細書に記載された粒子、組成物及び/又は製剤を使用して送達(例えば、眼への局所的投与により)された場合、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度は、薬剤が、同じ薬剤を含むある既存の粒子、組成物及び/又は製剤、を使用して送達された場合と比較して(又は問題の被覆粒子と同じ(例えば、同じサイズ)であるが被覆を有しない薬剤の送達と比較して)、増加し得る。特定の実施形態において、粒子、組成物及び/又は製剤の投与分が、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度の測定の前に、投与される。比較の目的で、本明細書に記載された粒子、組成物及び/又は製剤の投与量に含有される薬剤の量は、同じ薬剤を含む特定の既存の粒子、組成物及び/又は製剤粒子、組成物及び/又は製剤の投与量に含有される薬剤の量と、同様又は実質的に等しくされ得る。特定の実施形態において、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度は、本明細書に記載された粒子、組成物及び/又は製剤の投与、又は既存の粒子、組成物及び/又は製剤の投与に続く特定の時間(「投与後時間」)に測定される。特定の実施形態において、濃度が測定される時間は、投与の後、約1分、約10分、約30分、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約18時間、約24時間、約36時間、又は約48時間である。
【0500】
いくつかの実施形態において、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度は、問題となる被覆粒子と同じ(例えば、同じサイズの)薬剤を含むがコーティングを有しない粒子と比較して、粒子に粘液浸透性を与える、医薬品組成物を含むコア粒子上の部分的な被覆に起因して、増加し得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度を、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、又は少なくとも約10倍、少なくとも約20倍、少なくとも約50倍、少なくとも約100倍、少なくとも約1000倍、少なくとも約10
4倍、少なくとも約10
5倍、又は少なくとも約10
6倍だけ増加させる。ある場合には、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、眼の組織及び/又は流体における薬剤の濃度を、約10
6倍以下、約10
5倍以下、約10
4倍以下、約1000倍以下、約100倍以下、約10倍以下、約500%以下、約400%以下、約300%以下、約200%以下、約100%以下、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、約50%以下、約40%以下、約30%以下、約20%以下、又は約10%以下だけ増加させる。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、約10%以上で、約90%以下の増加)。他の範囲もまた可能である。いくつかの例では、薬剤の濃度は、眼の前部の組織及び/又は流体において増加する。他の例では、薬剤の濃度は、眼の後部の組織及び/又は流体において増加する。
【0501】
眼の薬剤の濃度、及び、適切な場合には、その代謝物質の濃度が、適切な眼の流体又は組織において、適切な動物モデルを用いて、生体内で、時間の関数として測定され得る。薬剤の眼における濃度を決定する一つの方法は、対象とする(例えば、対象と比較される動物モデル中の)組織を分離するために眼の解剖をすることを含む。対象とする組織での薬剤の濃度は、それからHPLCやLC/MS分析で決定される。
【0502】
特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子の投与から、濃度又はAUCの測定のためのサンプルを得るまでの時間は、約1時間未満、約2時間以下、約3時間以下、約4時間以下、約6時間以下で、約12時間以下で、約36時間以下で、又は約48時間以下である。特定の実施形態において、その時間は、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約36時間、又は少なくとも約48時間である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、連続投与の間で、約3時間以上で、約12時間以下の期間)。他の範囲もまた可能である。
【0503】
対象又は動物モデルの眼における薬剤の濃度を測定する他の方法もまた可能である。いくつかの実施形態では、薬剤の濃度は、対象の眼において直接的に又は間接的に測定され得る(例えば、対象の眼から硝子流体等の体液のサンプルを取る)。
【0504】
通常、眼の部位における薬剤の濃度の増加は、試験組成物とコントロール組成物の間で測定された濃度の差を取り、その差をコントロール組成物の濃度で割ることにより計算され得る。試験組成物は、薬剤を含む粒子を含有し、粒子は粘液浸透性(例えば、粘液中で約0.5を超える相対速度、又はその他の本明細書に記載された相対速度を有すること)により特徴づけられ得る。コントロール組成物は、試験組成物中に存在するものと同じ薬剤を含む粒子を含有してもよく、粒子は試験組成物と実質的に同様のサイズを有し得るが、それは粘液浸透性ではない(例えば、粘液中で約0.5以下の相対速度、又はその他の本明細書に記載された相対速度を有する)。
【0505】
本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態では、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤、又はその成分は、本明細書に記載された粒子、組成物、及び製剤、又はその成分が存在しない状態で眼の組織に薬剤が投与される場合と比較して、眼の組織での薬剤の生物学的利用能及び/又は濃度を増加させるのに十分な量で存在する。
【0506】
眼組織は、前方の眼組織(例えば、眼瞼結膜、眼球結膜、又は角膜)であり得る。薬剤は、式I−IVの化合物のような、本明細書に記載されたあらゆる適切な薬剤であり得る。特定の実施形態において、薬剤を含む製剤のコア粒子は、眼組織中の薬剤の生物学的利用能及び/又は濃度を増加させるのに十分な量で存在している。特定の実施形態において、薬剤を含む製剤のコア粒子上のコーティングは、眼組織中の薬剤の生物学的利用能及び/又は濃度を増加させるのに十分な量で存在している。特定の実施形態において、薬剤を含む製剤のコア粒子上のコーティングは、製剤の眼組織への投与の後、少なくとも10分、少なくとも20分、少なくとも30分、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも3時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも9時間、少なくとも12時間、少なくとも18時間、又は少なくとも24時間後において、眼組織中での薬剤の濃度を増加させるのに十分な量で存在している。特定の実施形態において、薬剤を含む製剤のコア粒子上のコーティングは、製剤の眼組織への投与の後、24時間以下、18時間以下、12時間以下、9時間以下、6時間以下、4時間以下、3時間以下、2時間以下、1時間以下、30分以下、20分以下、又は10分以下の時間の後において、眼組織中での薬剤の濃度を増加させるのに十分な量で存在している。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも10分かつ2時間以下の後において薬剤の濃度が増加する)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、薬剤を含む製剤のコア粒子上のコーティングは、製剤の眼組織への投与の後、約30分後において眼組織中での薬剤の濃度を増加させるのに十分な量で存在している。
【0507】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、いろいろな剤形で対象の眼へ局所投与され得る。例えば、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、単回投与量単位を投与しても、又は複数の単回投与量単位を繰り返し投与してもよい。本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤の服用単位は、予め定められた薬剤の量を含む別々の量である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載された粘液浸透性の被覆を有する粒子の使用により、そのような被覆を有していない粒子と比較して、より少ない回数の服用(例えば、1/2、1/3、又は1/4の服用回数)しか要求されない。
【0508】
治療上の又は予防上の有効量を達成するのに必要とされる本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤の正確な量は、例えば、種、年齢、及び対象の一般状態、副作用又は障害の重症度、特定の化合物の固有性、投与の様式等に依存して、対象によって変わる。本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、連続的な服用の間に期間を設けた複数回の繰り返し投与を用いて送達され得る。繰り返しの投与は、眼を、眼の状態を治療し、予防し、又は管理するのに十分長い期間に、治療上又は予防上の有効量の薬剤に曝すことが許容されるので、有利である。特定の実施形態において、連続服用の間の期間は、約1時間以下、約2時間以下、約3時間以下、約4時間以下、約6時間以下、約12時間以下、約36時間以下、又は約48時間以下である。特定の実施形態において、連続服用の間の期間は、少なくとも約1時間、少なくとも約2時間、少なくとも約3時間、少なくとも約4時間、少なくとも約6時間、少なくとも約12時間、少なくとも約36時間、又は少なくとも約48時間である。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、連続服用の間の約3時間以上で、約12時間以下の期間)。他の範囲もまた可能である。
【0509】
本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤の眼の組織への送達は、投与(例えば、局所的な又は直接の注射による投与)後の長時間の間、眼の組織における眼科学上の有効な薬のレベルに帰着し得る。眼科学上の薬の有効なレベルは、望まれる眼の組織での生物学的反応、すなわち眼の疾患の治療を引き起こすのに十分な量を指す。当業者が上述した内容からわかるように、眼科学上の薬の有効なレベルは、望まれる生物学的終了点、薬の薬物動態、治療される眼の疾患、投与様式、及び対象の年齢と健康状態等の様々な要因に依存して変わり得る。特定の実施形態において、眼科学上の薬の有効なレベルは、眼の状態の治療で治療効果をもたらす単独の又は他の治療法との組み合わせによる薬の量である。眼科学上の薬の有効なレベルは、眼の状態の症状又は原因を減らし、又は避けて、又は他の治療薬の治療効果を高め、全体的な治療法を改善するレベルを含むことができる。
【0510】
いくつかの実施形態において、眼科学上の薬の有効なレベルは、投与後の眼の組織における薬剤の最大の濃度(C
max)により、少なくとも一部で測定され得る。ある場合には、本明細書に記載された薬剤を含む粒子、組成物、及び/又は製剤の眼の組織への送達が、同程度の服用量での市販の粒子、組成物、及び製剤と比較して、投与後の眼の組織での薬剤のより高いC
max をもたらし得る。特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤の投与から得られたC
maxは、少なくとも約3%、少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約100%、少なくとも約200%、少なくとも約300%、少なくとも約400%、少なくとも約500%、少なくとも約1000%、又は少なくとも約3000%だけ、市販の粒子、組成物、及び/又は製剤の投与から得られたC
maxより高い。特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤の投与から得られたC
maxは、約3000%以下、約1000%以下、約500%以下、約400%以下、約300%以下、約200%以下、約100%以下、約30%以下、約10%以下、又は約3%以下だけ、市販の粒子、組成物、及び/又は製剤の投与から得たC
maxより高い。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約30%で約500%以下のC
maxの増加)。他の範囲もまた可能である。
【0511】
いくつかの実施形態において、眼科学上の薬の有効なレベルは、少なくとも一部が、薬の最小限に有効な濃縮により、例えば、本分野で公知のIC
50又はIC
90により測定され得る。
【0512】
特定の実施形態において、眼科学上の薬の有効なレベル(又はC
max、IC
50又はIC
90)は、投与後の延長された時間、眼の組織に存在し、投与後の延長された時間は数時間から数日の範囲に及ぶ。特定の実施形態において、投与後の延長された時間は、少なくとも1時間、少なくとも2時間、少なくとも4時間、少なくとも6時間、少なくとも9時間、少なくとも12時間、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、又は少なくとも1週間である。特定の実施形態において、投与後の延長された時間は、1週間以下、6日以下、5日以下、4日以下、3日以下、2日以下、1日以下、12時間以下、9時間以下、6時間以下、4時間以下、2時間以下、1時間以下である。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約4時間で、約1週間以下の延長された時間)。他の範囲もまた可能である。
【0513】
特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、好ましい治療上又は予防上の効果を得るために対象の眼に有効量の薬剤を送達するのに十分な用量レベルであり得る。特定の実施形態において、適切な眼の組織に送達される薬剤の有効量は、組織の重量の少なくとも約10
−3ng/g、少なくとも約10
−2ng/g、少なくとも約10
−1ng/g、少なくとも約1ng/g、少なくとも約10
1ng/g、少なくとも約10
−1ng/g、少なくとも約10
2ng/g、少なくとも約10
3ng/g、少なくとも約10
4ng/g、少なくとも約10
5ng/g、又は少なくとも約10
6ng/gである。特定の実施形態において、眼に送達される薬剤の有効量は、組織の重量の約10
6ng/g以下、約10
5ng/g以下、約10
4ng/g以下、約10
3ng/g以下、約10
2ng/g以下、約10
1ng/g以下、約1ng/g以下、約10
−1ng/g以下、約10
−2ng/g以下、又は約10
−3ng/g以下である。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、組織の重量の少なくとも約10
2ng/gで約10
3ng/g以下の薬剤の有効量)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、好ましい治療上又は予防上の効果を得るために対象の眼の後部に有効量の薬剤を送達するのに十分な用量レベルであり得る。
【0514】
本明細書に記載された服用範囲は、提供された粒子、組成物、及び/又は製剤の大人への投与の指針を提供することが分かるであろう。例えば、子供や10代の若者に投与される量は、医師又は当業者により決定されて、大人への投与量より低く又は同じすることができる。
【0515】
本明細書に記載された粒子、組成物、及び/又は製剤は、あらゆる手段、例えば、点滴剤、粉末剤、軟膏剤、又はクリームとして、局所的に投与され得る。他の局所的投与の手法又は様式もまた可能である。
【0516】
特定の実施形態において、本明細書に記載された組成物及び/又は製剤は、常温保存可能な懸濁液を用いる準備として包装される。点眼製剤は、慣例的に、(液体の標準適量を投与する)点眼容器、又は個人用の容器(典型的に防腐剤のない点滴剤に使用され、即ち、一度使用されて捨てられる)に包装することができる液体の製剤(溶液又は懸濁液)である。これらの製剤は、使用の準備がされており、自身で投与することができる。ある場合にはには、容器は使用する前に、製剤の同質性を確保するために振るほうがよいが、他のいかなる準備も必要ではない。これは、眼への送達に最も簡単で、最も便利な方法であり得る。本明細書に記載された組成物、及び/又は製剤は、慣例の点眼製剤と同じ方法で包装することができる。これらは、懸濁液中に保存することができ、粒子が粘液に付着するのを避ける特性を維持し得る。
【0517】
粒子及びその医薬組成物の調製方法
1つの観点から、本発明は、本発明の粒子の調製方法を提供する。同様な粒子の調製方法は、2013年5月3日に出願された米国特許出願第13/886.493号、及び2013年5月3日に出願された米国特許出願第13/886.602号、及び2013年5月3日に出願された米国特許出願第13/886.658号に記載されており、各々の全てが参照として取り込まれる。
【0518】
粒子のコアは、あらゆる適切な方法で形成され得る。適切な方法は、例えば、トップダウン技術、すなわち比較的大きな粒子をより小さい粒子にするサイズ縮小に基づく技術(例えば、粉砕又は均質化)、又はボトムアップ技術、すなわち、より小さな粒子や個々の分子からの粒子の成長に基づく技術(例えば、沈殿、又は液体になるスプレーフリーズ)が含まれ得る。
【0519】
いくつかの実施形態において、粒子のコアは、コーティングで被覆され得る。例えば、第一段階においてコアが提供され又は形成され、それから、第二段階においてコアが被覆され得る。いくつかの実施形態において、コア粒子は、実質的に同時に形成され及び被覆される(例えば、単一の段階)。
【0520】
いくつかの実施形態において、粒子は、製剤工程、製粉工程、及び/又は希釈工程の使用を含む方法で形成される。特定の実施形態において、粒子を形成する方法は、粉砕工程を有し、任意には製剤工程、及び/又は希釈工程を有する。製剤工程は、コア材料、1又は2以上の表面改変剤、及び本明細書に記載された溶媒、等張化剤、キレート試薬、塩、及び/又は、緩衝剤(例えば、クエン酸ナトリウム及びクエン酸緩衝剤)等の他の成分、を含む懸濁液を形成するために使用され得る。製剤工程は、製剤容器を使用して実施され得る。コア材料と他の成分は、同時に又は異なる時に、製剤容器の中に加えられ得る。コア材料及び/又は1又は2以上の他の成分の混合物は、成分の懸濁を促進させて懸濁液とするために容器の中で、撹拌され、及び/又は振盪され、又は、別な方法で、激しく撹拌され得る。コア材料、他の成分、及び/又は混合物の温度、及び/又は圧力は、懸濁の工程を促進させるために、それぞれ増加又は減少させられ得る。いくつかの実施形態において、コア材料及び他の成分は、不活性雰囲気(例えば、窒素又はアルゴン)及び/又は光から保護された状態で、製剤容器の中で、本明細書に記載された処理がなされる。製剤容器から得られた懸濁液は、続いて製粉工程で処理され、その後に希釈工程が続き得る。
【0521】
固体材料(例えば、本発明の結晶性化合物)を含むコアを含有するいくつかの実施形態において、マイクロメーターからナノメーターの大きさの範囲まで、粒子を形成するための固体材料のサイズを低減するために、粉砕工程が使用され得る。粉砕工程は、粉砕器又は他の適切な装置を使用して実施され得る。ジェット粉砕、凍結粉砕、ボールミル粉砕、メディア粉砕、超音波処理、及び均質化等の乾式又は湿式粉砕工程は公知であり、本発明の方法に使用することができる。例えば、湿式粉砕工程において、コアを形成するために使用される固体材料(「コア材料」)成分の懸濁液は、形成されるコアのサイズを低減するために、賦形剤を伴い又は伴わずに激しく撹拌される。乾式粉砕工程は、形成されるコアのサイズを低減するために、コア材料が賦形剤を伴い又は伴わずに粉砕媒体とともに混合される工程である。凍結粉砕工程において、コア材料の懸濁液は、冷却温度の下で賦形剤を伴い又は伴わず、粉砕媒体とともに混合される。特定の実施形態において、表面改変剤が使用される場合、被覆粒子を含む懸濁液が粉砕工程から得られる。特定の実施形態において、表面改変剤が使用されない場合、非被覆粒子を含む懸濁液が粉砕工程から得られる。
【0522】
粉砕工程から得られた(被覆された又は非被覆の)本発明の粒子の懸濁液は、さらに希釈工程で処理され得る。希釈工程は、表面改変剤及び/又は他の成分を伴い又は伴わず、粉砕工程の間に形成された粒子の懸濁液を薄めることで眼標の投薬濃度を達成するために使用され得る。特定の実施形態において、第1の表面改変剤を含む被覆粒子の懸濁液が第2の表面改変剤を含む希釈工程で処理される場合、第2の表面改変剤を含む被覆粒子の懸濁液が希釈工程から得られる。特定の実施形態において、表面改変剤を含む被覆粒子の懸濁液が何も含まない又は同じ表面改変剤を含む希釈工程で処理される場合、希釈工程から表面改変剤を含む被覆粒子の懸濁液が得られる。特定の実施形態において、非被覆粒子の懸濁液が表面改変剤を含む希釈工程で処理される場合、表面改変剤を含む被覆粒子の懸濁液が希釈工程から得られる。希釈工程は、製品容器又は他のいかなる適切な装置を使用して実施され得る。特定の実施形態において、粒子の懸濁液は、製品容器の中で薄められ、すなわち混合又は別な方法で希釈剤とともに処理される。希釈剤は、本明細書に記載された溶媒、表面改変剤、等張化剤、キレート剤、塩、抗菌剤、又はそれらの組み合わせを含み得る。懸濁液と希釈剤は、同時に又は異なる時に製品容器に加えられ得る。特定の実施形態において、懸濁液が粉砕媒体を含む粉砕工程から得られる場合、粉砕媒体は、懸濁液が製品容器に加えられる前に懸濁液から分離され得る。懸濁液、希釈剤、又は懸濁液及び希釈剤の混合物は、本発明の粒子及び/又は医薬組成物を形成するために、撹拌及び/又は振盪され、又は別の方法で、激しく撹拌され得る。懸濁液、希釈剤、又はそれらの混合物の温度及び/又は圧力は、被覆粒子を形成するために、それぞれ増加させられ又は減少させられ得る。いくつかの実施形態において、懸濁液及び希釈剤は、不活性雰囲気(例えば、窒素又はアルゴン)、及び/又は光から保護された状態で、製品容器の中で処理される。
【0523】
いくつかの実施形態において、コア及び/又は被覆粒子は、1又は2以上の表面改変剤の存在下で、固体材料(例えば、薬剤)の粉砕により製造され得る。固体材料の小さい粒子は、液体溶液で凝集又は集合することなく粒子の懸濁液を安定させるために、いくつかの実施形態において、安定剤として機能し得る1又は2以上の表面改変剤の存在を必要とし得る。いくつかの実施形態において、安定剤は、本発明の被覆粒子を形成する表面改変剤として振る舞い得る。
【0524】
本明細書に記載されたように、コア及び/又は被覆粒子を形成する方法は、粉砕及びコア上に粒子に粘液浸透性を与えるコーティングの形成、の両方に適切な表面改変剤の選択をすることを含み得る。
【0525】
湿式粉砕工程において、粉砕は、少なくとも1つの表面改変剤、粉砕媒体、粉砕される固体(例えば、固体の薬剤)、及び溶媒を含む分散液(例えば、水性分散液)中で実施され得る。本明細書に記載された溶媒は、単一溶媒又は異なる溶媒の混合物を含む。いかなる適切な量の表面改変剤が、溶媒に含まれることができる。 いくつかの実施形態において、表面改変剤は、少なくとも約0.001%(重量%又は体積に対する重量(w:v)の%)、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.1%、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約10%、少なくとも約30%、又は少なくとも約60%の量で溶媒中に存在し得る。ある場合には、表面改変剤は、約100%の量で、溶媒中に存在し得る(例えば、表面改変剤が溶媒である場合)。他の実施形態では、表面改変剤は、約100%未満、約60%未満、約30%未満、約10%未満、約3%未満、又は約1%未満の量で溶媒中に存在し得る。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、溶媒の約3%未満で、少なくとも約1%の量)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、表面改変剤は、溶媒の約0.01−2%、約0.2−20%、約0.1%、約0.4%、約1%、約2%、約5%、又は約10%の量で、溶媒中に存在する。
【0526】
選ばれる粒子の範囲は、粒子の表面の表面改変剤のコーティングの安定性、粒子上の表面改変剤のコーティングの平均の厚さ、粒子上の表面改変剤の配向、粒子上の表面改変剤の密度、表面改変剤と薬剤の比率、薬剤の濃度、その大きさ、分散性、及び形成される粒子の多分散性、並びに形成された粒子の形状等の、粘液に浸透するための粒子の能力に作用し得る影響する要因となり得る。
【0527】
薬剤は、いかなる適切な量でも溶媒に存在し得る。いくつかの実施形態において、薬剤は、溶媒の少なくとも約0.001%(重量%又は体積に対する重量(w:v)の%)、少なくとも約0.01%、少なくとも約0.1%、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約10%、少なくとも約30%、又は少なくとも約60%の量で存在し得る。ある場合には、薬剤は、溶媒の約100%未満、約60%未満、約30%未満、約10%未満、約3%未満、又は約1%未満の量で溶媒に存在し得る。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、溶媒の約30%未満で、少なくとも約1%の量)。
【0528】
溶媒中の薬剤に対する表面改変剤の比率も、また変化し得る。いくつかの実施形態において、薬剤に対する表面改変剤の比率は、少なくとも約0.001:1(重量比、モル比、又はw:v)、少なくとも約0.01:1、少なくとも約1:1、少なくとも約2:1、少なくとも約3:1、少なくとも約5:1、少なくとも約10:1、少なくとも約30:1、少なくとも約100:1、又は少なくとも約1000:1である。いくつかの実施形態において、薬剤に対する表面改変剤の比率は約1000:1(重量比、モル比、又はw:v)未満、約100:1未満、約30:1未満、約10:1未満、約5:1未満、約3:1未満、約2:1未満、約1:1未満、又は約0.1:1未満である。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約5:1で、約30:1未満の比率)。他の範囲もまた可能である。
【0529】
安定剤として振る舞い得る本明細書に記載された表面改変剤は、例えばポリマー又は界面活性剤であり得る。ポリマーの例は、ポリ(ビニルアルコール)とプルロニック(登録商標) 等の、本発明の粒子のコーティングの使用に適切なものを含む。界面活性剤の例として、L−α―ホスファチジルコリン(PC)、1.2−ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、オレイン酸、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシレンソルビタン脂肪酸エステル(Tween)、ポリソルベート(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、(例えば、Tween80(登録商標) )、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸(例えば、Tween60(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(例えば、Tween40(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例えば、Tween20(登録商標))、天然レシチン、オレイルポリオキシエチレンエーテル、ステアリルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシレンアルキルエーテル、オキシエチレンとオキシプロピレンのブロックコポリマー、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンヒマシ油とそれらの誘導体、ビタミン―PEGとそれらの誘導体、合成レシチン、ジエチレングリコールジオレエート、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、モノオレイン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノリシノール酸グリセリル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、オリーブ油、モノラウリン酸グリセリル、トウモロコシ油、綿実油、及びヒマワリ種子油を含む。上述した化合物の誘導体も可能である。上述した化合物と、本明細書に記載された他のものの組み合わせは、本発明の粒子の表面改変剤として使用され得る。本明細書に記載されたように、いくつかの実施形態において、表面改変剤は、安定剤、界面活性剤、及び/又は乳化剤として振る舞い得る。いくつかの実施形態において、表面改変剤は、粘液の中で、粒子の輸送を助け得る。
【0530】
粉砕に使用される安定剤は、本発明の粒子を粘液浸透性にするコーティングを形成し得る。安定剤は、粒子が形成された後に、1又は2以上の他の表面改変剤とともに交換され得る。例えば、第1の安定剤/表面改変剤は粉砕工程の間使用されてもよく、本発明の粒子の第1のコーティングを形成する場合があり、全ての又は一部の第1の安定剤/表面改変剤は、粒子の第2のコーティングを形成するための第2の安定剤/表面改変剤で交換され得る。いくつかの実施形態において、第2の安定剤/表面改変剤は、第1の安定剤/表面改変剤よりも粒子を粘液浸透性にし得る。いくつかの実施形態において、多数の表面改変剤を含む多数のコーティングを含む粒子は、本発明の方法で形成される。
【0531】
いかなる適切な粉砕媒体も粉砕のために使用することができる。いくつかの実施形態において、セラミック、及び/又は高分子材料、及び/又は金属が使用され得る。適切な材料の例は、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素、ケイ酸ジルコニウム、酸化イットリウム、ガラス、アルミナ、アルファアルミナ、酸化アルミニウム、ポリスチレン、ポリ(メタクリル酸メチル)、チタン、及び鋼を含む。粉砕媒体は、いくつかの適切な大きさを持ち得る。例えば、粉砕媒体は、少なくとも約0.1mm、少なくとも約0.2mm、少なくとも約0.5mm、少なくとも約0.8mm、少なくとも約1mm、少なくとも約2mm、又は少なくとも約5mmの平均直径を持ち得る。ある場合には、粉砕媒体は、約5mm未満、約2mm未満、約1mm未満、約0.8mm未満、約0.5mm未満、又は約0.2mm未満の平均直径を持ち得る。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約0.5ミリメートルで、約1mm未満の平均直径)。他の範囲もまた可能である。
【0532】
溶媒は粉砕のために使用され得る。粉砕に適切な溶媒の選択は、粉砕される固体材料(例えば、固体薬剤)、安定剤/表面改変剤(例えば、粒子を粘液浸透性にし得るもの)の特定の種類、及び粉砕媒体等の要因により得る。粉砕に適切な溶媒は、固体材料又は粉砕媒体を実質的に溶解しないが、適切な程度に安定剤/表面改変剤を溶解する溶媒の一つであり得る。粉砕に適切な溶媒の例は、水、水溶液、緩衝液、アルコール(例えば、エタノール、メタノール、及びブタノール)、及びそれらの混合物を含み、それぞれの各々は任意で、1又は2以上の医薬賦形剤、ポリマー、薬剤、塩、保存剤、粘度調節剤、浸透張力調整剤、矯味剤、酸化防止剤、及びpH調節剤等の他の成分を含み得る。いくつかの実施形態において、粉砕に適切な溶媒は、有機溶媒である。
【0533】
本明細書に記載された薬剤(例えば、本発明の化合物)は、コーティング液における水溶解度又は溶解度のために本明細書に記載された1又は2以上の範囲における溶解度等の、粉砕に適切な溶媒における適切な溶解度を持ち得る。溶媒(例えば、水又はコーティング液)中において、比較的低い溶解度を持つ薬剤は、本明細書に記載された粉砕工程は、通常は、材料を粉砕するために、固体形態になる材料(例えば、薬剤)を必要とするため、好ましくあり得る。ある場合には、もし粉砕される材料が、粉砕工程で使用される溶媒(例えば、水又はコーティング液)中で、比較的高い可溶性を持つならば、溶媒中で粉砕される材料のかなりの又は完全な溶解が起こるので、粉砕は行われないこともあり得る。特定の実施形態において、溶媒中の固体材料(例えば、固体薬剤)の比較的高い溶解度は、25℃で、少なくとも約1mg/mL、少なくとも約3mg/mL、又は少なくとも約10mg/mLである。特定の実施形態において、溶媒中の物質(例えば、薬剤)の比較的低い溶解度は、25℃で、約1mg/mL未満、約0.3mg/mL未満、約0.1mg/mL未満、約0.03mg/mL未満、約0.01mg/mL未満、約0.003mg/mL未満、又は約0.001mg/mL未満である。固体材料は、pHの範囲(例えば、pH1からpH14まで)の間の任意の点において、これらの又は他の範囲の溶解度を持ち得る。粉砕工程で使われる溶媒中で、比較的高い溶解度を持つ薬剤は、薬剤のプロドラッグを形成するために修正され得る。プロドラッグは、比較的低い溶解度を持ち得、そのため粉砕工程に適し得る。プロドラッグを含む粒子又は医薬組成物が対象に投与されると同時に、又は投与された後、プロドラッグは変換して形成され又は、言い換えれば、薬剤を「放出する」。
【0534】
他の実施形態において、コア及び/又は被覆粒子は、乳化工程、又は当該分野で知られている方法(乳化)により形成され得る。例えば、米国特許出願第13/886.602号を参照のこと。通常は、乳化方法は、溶媒中のコアとして使用される材料を溶解すること又は分散させることを含み得る。この溶解又は分散は、その後、第2の不溶解性の溶液中で乳化され、それによって、材料を含む多数の粒子を形成する。適切な乳化方法は、例えば後に続く蒸発や抽出による溶媒の除去を伴い又は伴わず、水中油型エマルション、油中水型エマルション、水/油/水型エマルション、油/水/油型エマルション、水中油中固体型エマルション、及び油中水中固体型エマルション等の形成を含み得る。乳化方法は、多目的に使用でき、及び比較的高い水溶解度を持つ薬剤はもちろん、比較的低い水溶解度を持つ薬剤を含むコア粒子の調製に役立ち得る。
【0535】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載されたコア粒子は、1又は2以上の表面改変剤の存在下の乳化により生産され得る。いくつかの実施形態において、安定剤は、粒子にコーティングを形成する表面改変剤として行動し得る(すなわち、乳化とコーティング段階は、実質的に、同時に実行され得る)。
【0536】
いくつかの実施形態において、乳化によりコア粒子を形成する方法は、乳化と、粒子にコーティングを形成することと、粒子を粘液浸透性にすること、に適切な安定剤を選ぶことを含む。例えば、下記でより詳細に述べるように、所定のPVAポリマーの存在下で、乳化により生産された典型的なポリマーPLAの200−500nmのナノ粒子は、確立したPEG化された高分子MPPと同じ割合で生理学的な粘液のサンプルに浸透し得る粒子をもたらすことが示されている。下記により詳細に述べるように、試験されたPVAポリマーの分画だけは、乳化と、粒子を粘液浸透性にする粒子にコーティングを形成するのに適切な基準に合うと認められる。
【0537】
他の実施形態において、粒子は最初に乳化技術を用いて形成され、続いて表面改変剤で粒子がコーティングされる。
【0538】
いくつかの適切な溶媒と溶媒の組み合わせは、乳化のために使用され得る。油相として機能し得る溶媒のいくつかの例は、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、エチルエーテル、石油エーテル(ヘキサン、ヘプタン)、及びピーナッツ油、コットン種油等の油類、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブオイル、トウモロコシ油、大豆油、及びシリコーンオイル等の有機溶媒である。水相として機能する溶媒のいくつかの例は、水及び水性緩衝液である。他の溶媒もまた可能である。
【0539】
コア及び/又は被覆粒子は、沈殿工程又は方法(沈殿)により形成され得る。沈殿方法(例えば、マイクロ沈殿、ナノ沈殿、結晶化、及び制御された結晶化)は、コア(例えば、薬剤)と第1の溶媒を形成するための、材料を含む第1の溶液であって、材料が第1の溶媒において比較的高い溶解度を持つ、溶液を形成することを含み得る。第1の溶液は、材料が比較的低い溶解度を持ち、それにより材料を含む多数の粒子を形成する、逆溶媒である第2の溶媒を含む第2の溶液に加えられ得る。特定の実施形態において、第2の溶媒は、第1の溶媒と混和できる。いくつかの実施形態において、1又は2以上の表面改変剤、及び/又は界面活性剤は、第1の及び/又は第2の溶液に存在し得る。コーティングは、本発明の被覆粒子を形成するためのコア(例えば、沈殿が形成される時、粒子のコーティングがほぼ同時に形成され得る)を沈殿させる工程の間に形成され得る。
【0540】
他の実施形態において、本発明の粒子のコアは、最初に、沈殿方法を使用して形成され、続いて、本発明の被覆粒子を形成するために表面改変剤でコアがコーティングされる。
【0541】
いくつかの実施形態において、沈殿方法は、薬剤を伴い又は伴わず、本発明の粒子のポリマーコアを形成するのに使用され得る。通常は、沈殿方法は、溶液を形成するために薬剤の存在下で又は非存在下で、第1の溶媒中でコアを形成するためのポリマーを溶解することを含む。溶液は、粒子のコアを形成するために、逆溶媒であり、及び1又は2以上の賦形剤の存在下で又は非存在下で第1の溶媒に混和できる第2の溶媒に加えられる。いくつかの実施形態において、沈殿物は、比較的低い水溶解度を持つ1又は2以上の薬剤を含むポリマーコアの調製に役立つ。
【0542】
本明細書に記載された沈殿には、第1の溶媒の使用を含む。沈殿のための適切な第1の溶媒の例は、有機溶媒(例えば、アセトン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、及びテトラヒドロフラン)、及び無機溶媒を含む。
【0543】
本明細書に記載された沈殿には、第2の溶媒の使用を含む。特定の実施形態において、沈殿に適切な第2の溶媒は、逆溶媒である。沈殿に適切な第2の溶媒の例は、粉砕のために使用され得る本明細書に記載された溶媒を含む。いくつかの実施形態において、沈殿に適切な第2の溶媒は、水、水溶液(例えば、緩衝液)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、又はブタノール)又はそれらの混合物であり、任意には、医薬賦形剤、ポリマー、及び薬剤等の1又は2以上の他の成分を含み得る。
【0544】
本明細書に記載された乳化と沈殿のための表面改変剤は、粉砕のために使用され得る本明細書に記載されたその表面改変剤を含むポリマー又は界面活性剤であり得る。
【0545】
乳化又は沈殿により、本発明の粒子の全部又は一部のそのコアを形成するのに適切なポリマーの例は、ポリアミン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーバメート、ポリウレア、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリイミド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリアセチレン、ポリエチレン、ポリエチレンイミン、ポリイソシアナート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアリーレート、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、及び多糖類を含み得る。特定のポリマーの非限定的な例は、ポリ(カプロラクトン)(PLC)、エチレン酢酸ビニルポリマー(EVA)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリ(グリコール酸)(PGA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸共重合体)(PLGA)、ポリ(L−乳酸−コ−グリコール酸共重合体)(PLLGA)、ポリ(D,L−ラクチド)(PDLA)、ポリ(L−ラクチド)(PLLA)、ポリ(D,Lラクチド−コ−カプロラクトン共重合体)、ポリ(D,Lラクチド−コ−カプロラクトン−コ−グリコリド共重合体)、ポリ(D,Lラクチド−コ−PEO−コ−D,Lラクチド共重合体)、ポリ(D,Lラクチド−コ−PPO−コ−D,Lラクチド共重合体)、ポリアルキルシアノアクリレート、ポリウレタン、ポリ−L−リジン(PLL)、ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ−L−グルタミン酸、ポリ(ヒドロキシ酸)、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリ(エステルアミド)、ポリアミド、ポリ(エステルエーテル)、ポリカーボネート、ポリエチレンとポリプロピレン等のポリアルキレン、ポリ(エチレングリコール)(PEG)等のポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキサイド(PEO)、ポリ(エチレンテレフタレート)等のポリアルキレンテレフタレート、ポリビニアルコール(PVA)、ポリビニルエーテル、ポリ(酢酸ビニル)等のポリビニルエステル、ポリ(塩化ビニル)等のポリハロゲン化ビニル(PVC)、ポリビニルピロリドン、ポリシロキサン、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン、アルキルセルロース等の誘導セルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリ(メチル(メタ)アクリレート)(PMMA)、ポリ(エチル(メタ)アクリレート)、ポリ(ブチル(メタ)アクリレート)、ポリ(イソブチル(メタ)アクリレート)、ポリ(へキシル(メタ)アクリレート)、ポリ(イソデシル(メタ)アクリレート)、ポリ(ラウリル(メタ)アクリレート)、ポリ(フェニル(メタ)アクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、ポリ(オクタデシルアクリレート)(一体的に「ポリアクリル酸」と呼ぶ)、及びコポリマーとその混合物等のアクリル酸のポリマー、ポリジオサンとそのコポリマー、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリプロピレンフマレート、ポリオキシメチレン、ポロキサマー、ポリ(オルソ)エステル、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−コ−カプロラクトン共重合体)、及び、トリメチレンカーボネート、ポリビニルピロリドン、ウシ血清アルブミン、ヒト血清アルブミン、コラーゲン、DNA、RNA、カルボキシメチルセルロース、キトサン、デキストランを含む。
【0546】
コア及び/又は表面改変剤の全部又は一部を形成するのに適切なポリマーは、ポリ(エチレングリコール)−ビタミンE複合体(以下、「PEG−ViE複合体」という)を含み得る。PEG−ViE複合体を含む粒子、組成物、及び/又は製剤、及び粒子、組成物、及び/又は製剤の作成と使用方法は、全ての目的に関して、参考としてここに取り入れる国際的なPCT出願公開WO2012/061703に、より詳細に記載されている。ある場合には、PEG−ViE複合体のPEGの一部の分子量は約2kDaより大きい。PEG−ViE複合体のPEGの一部の分子量は、本明細書に記載された粘膜バリアを超える粒子の形成、及び/又は輸送の助けとなるように選ばれ得る。いくつかの実施形態において、約2kDaよりも大きな分子量を持つPEGの一部を有するPEG−ViE複合体の使用は、約2kDa未満の分子量を持つPEGの一部を有するPEG−ViE複合体の使用と比較して、粘膜バリアを通過する粒子のより高い浸透を可能とする。加えて、特定の実施形態において、より大きな分子量のPEGの一部は、薬物封入を促進し得る。界面活性剤として行動すること及び粘膜付着を低減することの複合能力は、薬物封入のために通常使用される他の界面活性剤と比較して重要な利益を供給する。ある場合には、PEG−ViE複合体のPEGの一部の分子量は、約2kDaと約8kDaの間、又は約3kDaと約7kDaの間、又は約4kDaと約6kDaの間、又は約4.5kDaと約6.5kDaの間、又は約5kDaである。
【0547】
いくつかの実施形態において、沈殿方法は、主に薬剤(例えば、本発明の化合物)を含む粒子の形成に使用され得る。特定の実施形態において、沈殿方法により形成された本発明の粒子は、主に、ナノ結晶である薬剤を含む。一般的に、そのような沈殿方法は、コア又は被覆粒子を形成するための1又は2以上の医薬賦形剤の存在下で又は非存在で、第1の溶媒に、コアを形成するための薬剤を溶解することを含み、それから、薬剤が比較的低い溶解度となる逆溶媒である第2の溶媒に加えられる。いくつかの実施形態において、この方法は、例えば、水溶液(例えば、比較的低い水溶解度を持つ薬剤)中で、難溶性(1−10mg/mL)、高い難溶性(0.1−1mg/mL)、又は、事実上不溶性(<0.1mg/mL)の薬剤を含む粒子の調製に役立ち得る。
【0548】
本明細書に記載された薬剤(例えば、本発明の化合物)は、コーティング液の中で、水溶解度や溶解度のために、本明細書に記載された1又は2以上の範囲の溶解度等の、沈殿に適切な第1の及び第2の溶媒中で適切な溶解度を持ち得る。第1の溶媒(例えば、有機溶媒)中で、比較的高い溶解度を持つ薬剤は、好まれ得る。特定の実施形態において、薬剤は、実質的に又は完全に、第1の溶媒に溶ける。第2の溶媒(例えば、水やコーティング液)中で比較的低い溶解度を持つ薬剤は、好まれ得る。特定の実施形態において、第1と第2の溶媒の混合物中の薬剤の溶解度は、第1の溶媒中の薬剤の溶解度より低い。比較的高い溶解度と比較的低い溶解度は、本明細書に記載された通りである。第2の溶媒中で、比較的高い溶解度を持つ薬剤は、薬剤のプロドラッグを形成するために修正され得る。プロドラッグは、第2の溶媒で比較的低い溶解度を持つ場合があり、及び第1の溶媒中でまだ比較的高い溶解度を持つため、沈殿に適し得る。プロドラッグを含む粒子又は医薬組成物が、対象に投与されると同時に又は投与された後、プロドラッグは、薬剤を変換して形成し、言い換えれば「放出」し得る。
【0549】
塩又は錯体の形成による沈殿は、主に薬剤の塩又は錯体を含む粒子を形成するのに使用され得る。特定の実施形態において、特定の沈殿方法で形成された粒子は、主に、ナノ結晶の薬剤を含む。通常は、塩又は錯体の形成による沈殿は、1又は2以上の賦形剤の存在下で又は非存在で、コアを形成する薬剤を溶媒に溶解することを含み、続いて、コアを形成する薬剤と塩又は錯体を形成する対イオン又は錯化剤を追加する。様々な対イオンが、金属(例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属)を含む塩、錯体を形成するのに使用され得る。カチオン対イオンの非限定的な例として、亜鉛、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、バリウム、及びマグネシウムを含む。アニオン対イオンの非限定的な例として、リン酸塩、炭酸塩、及び脂肪酸を含む。対イオンは、例えば、一価、二価、又は三価であり得る。他の対イオンは、当該分野で知られており、及び本明細書に記載された形態で使用され得る。他のイオン性と非イオン性の錯化剤もまた可能である。この方法は、第2の溶媒(例えば、水又はコーティング液)中で比較的高い溶解度を持つ薬剤を含む粒子の調製に役立ち得る。特定の実施形態において、薬剤は、第2の溶媒中で、比較的高い溶解度を持ち、及び、薬剤の塩又は錯体は、第2の溶媒中で、比較的低い溶解度を持つ。比較的高い溶解度と比較的低い溶解度は、本明細書に記載された通りである。いくつかの実施形態において、1又は2以上の荷電基又はイオン性基を持つ薬剤は、塩又は錯体を形成する対イオン(例えば、カチオン又はアニオン)と相互に作用する。
【0550】
様々な酸は、塩や錯体の形成を含む沈殿工程で使用され得る。沈殿に適切な酸の例は、デカン酸、ヘキサン酸、ムチン酸、オクタン酸を含む。他の実施形態において、適切な酸は、酢酸、アジピン酸、L−アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、カプリン酸(デカン酸)、カルボン酸、クエン酸、フマル酸、ガラクタル酸、D−グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、塩酸、D,L−乳酸、ラウリン酸、マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、パルミチン酸、リン酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、(+)−L−酒石酸、又はチオシアン酸を含み得る。他の実施形態において、適切な酸は、アルギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、(+)−樟脳酸、カプリル酸(オクタン酸)、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンスルホン酸−2−ヒドロキシ、ゲンチシン酸、グルタル酸、2−オキソ−イソ酪酸、ラクトビオン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ナフタレン−1,5ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パモ酸、(エンボン酸)、プロピオン酸、(−)−L−ピログルタミン酸、又はp−トルエンスルホン酸を含んでも良い。さらに他の実施形態において、適切な酸は、酢酸、2.2−ジクロロ、安息香酸、4−アセタミド、(+)−カンファー−10−スルホン酸、カプロン酸(ヘキサン酸)、桂皮酸、ギ酸、臭化水素酸、D,L−マンデル酸、硝酸、サリチル酸、サリチル酸−4−アミノ−、及びウンデシレン酸(ウンデス−10−エン酸)を含み得る。2又はそれ以上の酸の混合物を使用することも可能である。
【0551】
様々な異なる塩基が、塩又は錯体の形成を含む沈殿工程で使用され得る。沈殿に適切な塩基の例は、アンモニア、L−アルギニン、水酸化カルシウム、コリン、グルカミン、N−メチル−、リジン、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、又は水酸化ナトリウムを含む。他の実施形態において、適切な塩基は、ベネタミン、ベンザチン、ベタイン、デアノール、ジエチルアミン、エタノール、2−(ジエチルアミノ)−、ヒドラバミン、モルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−、又は、トロメタミンを含む得る。他の実施形態において、適切な塩基は、ジエタノールアミン(2,2’−イミノビス(エタノール))、エタノールアミン(2−アミノエタノール)、エチレンジアミン、1H−イミダゾール、ピペラジン、トリエタノールアミン(2,2’,2’’−ニトリロトリス(エタノール))、及び水酸化亜鉛を含み得る。2又はそれ以上の塩基の混合物もまた使用され得る。
【0552】
塩又は錯体の形成を含む沈殿に適切な溶媒の例は、粉砕のために使用され得る、本明細書に記載された溶媒を含む。いくつかの実施形態において、塩又は錯体の形成を含む沈殿に適切な第1の又は第2の溶媒は、水、水溶液(例えば、緩衝剤)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、又はブタノール)、又はその混合物、任意で、医薬賦形剤、ポリマー、及び薬剤等の1又は2以上の他の成分を含み得る。
【0553】
沈殿に適切な第1の又は第2の溶媒は、本明細書に記載された1又は2以上の表面改変剤を含んでもよく、そのため、1又は2以上の表面改変剤を含むコーティングは、それらが溶液から沈殿されると、本発明の被覆粒子をもたらすためにコアの周りに形成され得る。1又は2以上の表面改変剤は、少なくとも約0.001%(w/v)、少なくとも約0.003%(w/v)、少なくとも約0.01%(w/v)、少なくとも約0.03%(w/v)、少なくとも約0.1%(w/v)、少なくとも約0.3%(w/v)、少なくとも約1%(w/v)、又は 少なくとも約3%(w/v)等の、いくつかの適切な濃度で第1の又は第2の溶媒に存在し得る。いくつかの実施形態において、1又は2以上の表面改変剤は、約3%未満(w/v)、約1%未満(w/v)、約0.3%未満(w/v)、約0.1%未満(w/v)、約0.05%未満(w/v)、約0.01%未満(w/v)、又は約1%未満(w/v)の濃度で、第1の又は第2の溶媒に存在する。上述した範囲の組合せも可能である(例えば、少なくとも約0.01%(w/v)で、約1%(w/v)未満の濃度)。他の範囲もまた可能である。特定の実施形態において、1又は2以上の表面改変剤は、第1の溶媒には存在するが、第2の溶媒には存在しない。特定の実施形態において、1又は2以上の表面改変剤は、第2の溶媒には存在するが、第1の溶媒には存在しない。特定の実施形態において、1又は2以上の表面改変剤は、第1の及び第2の溶媒の両方に存在する。
【0554】
沈殿工程で、塩は非塩形態で、薬剤よりも低い水溶解度(もしくは塩を含む溶媒中の溶解度)を持ち得る。塩の水溶解度(又は、溶媒中の溶解度)は、例えば、25℃で、約5mg/mL以下、約2mg/mL以下、約1mg/mL以下、約0.5mg/mL以下、約0.1mg/mL以下、約0.05mg/mL以下、又は約0.01mg/mL以下、約1μg/mL以下、約0.1μg/mL以下、約0.01μg/mL以下、約1ng/mL以下、約0.1ng/mL以下、又は約0.01ng/mL以下である。いくつかの実施形態において、塩は、少なくとも約1pg/mL、少なくとも約10pg/mL、少なくとも約0.1ng/mL、少なくとも約1ng/mL、少なくとも約10ng/mL、少なくとも約0.1μg/mL、少なくとも約1μg/mL、少なくとも約5μg/mL、少なくとも約0.01mg/mL、少なくとも約0.05mg/mL、少なくとも約0.1mg/mL、少なくとも約0.5mg/mL、少なくとも約1.0mg/mL、又は少なくとも約2mg/mLの水溶解度(又は溶媒中の溶解度)を持ち得る。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば、少なくとも約0.001mg/mLで、約1mg/mL以下の水溶解度(又は溶媒中の溶解度))。他の範囲もまた可能である。塩は、pHの範囲(例えば、pH1からpH14)のいくつかの点で、水溶解度のこれらの又は他の範囲を持ち得る。
【0555】
コア及び/又は被覆粒子を形成する他の典型的な製造方法は、フリーズドライプロセス又は当業者に公知の他の方法である。例えば米国特許出願第13/886.602号公報を参照のこと。この方法では、薬剤又はその塩を、水溶液(選択的に表面改変剤を含む)に溶解することができる。対イオンを溶液に加えることができ、溶液をすぐに急速冷凍し、フリーズドライすることができる。乾燥粉末は、適切な溶媒(例えば水等の水溶液)に溶解して所望の濃度に再構成することができる。
【0556】
対イオンは、フリーズドライのため、あらゆる適切な範囲で溶媒に加えることができる。ある場合には、薬剤(例えば塩)に対する対イオンの割合は少なくとも0.1:1(重量比又はモル比)、少なくとも1:1、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも5:1、少なくとも10:1、少なくとも25:1、少なくとも50:1、又は少なくとも100:1であり得る。ある場合には、薬剤(例えば、塩)に対する対イオンの割合は100:1(重量比又はモル比)以下、75:1以下、50:1以下、25:1以下、10:1以下、5:1以下、3:1以下、2:1以下、1:1以下、又は0.1:1以下であり得る。上述した範囲の組合せも可能である(例えば少なくとも5:1で50:1以下)。他の範囲もまた可能である。
【0557】
フリーズドライの前に溶媒に表面改変剤が存在する場合、表面改変剤は任意の適切な濃度で存在してよく、例えば、水溶液中に少なくとも約0.001%(w/v)、少なくとも約0.005%(w/v)、少なくとも約0.01%(w/v)、少なくとも約0.05%(w/v)、少なくとも約0.1%(w/v)、少なくとも約0.5%(w/v)、少なくとも約1%(w/v)、又は少なくとも約5%(w/v)の濃度である。ある場合には、表面改変剤は約5%(w/v)以下、約1%(w/v)以下、約0.5%(w/v)以下、約0.1%(w/v)以下、約0.05%(w/v)以下、約0.01%(w/v)以下、又は約0.005%(w/v)以下の濃度で溶媒中に存在する。上述した範囲の組合せも可能である(例えば少なくとも約0.01%(w/v)で、約1%(w/v)以下)。他の範囲もまた可能である。
【0558】
溶媒中に存在する表面改変剤の濃度は、用いる特定の表面改変剤によって、表面改変剤の臨界ミセル濃度(CMC)より大きく又はより小さい。他の実施形態では、薬剤を含む溶液に過剰の対イオンを加えて安定な粒子を形成することができる。沈殿物は、遠心分離法等の種々の方法により洗浄することができる。得られたスラリーは超音波処理することができる。得られた粒子を安定化するため、一以上の表面改変剤を加えることができる。
【0559】
コア粒子を形成する他の方法も可能である。例えば、コア及び/又は被覆粒子を形成する他の方法として、コアセルベート相分離、溶融分散、境界析出、その場(in situ)重合、巨大分子の自己会合(例えばポリ電解質複合体又はポリ電解質−界面活性剤複合体の形成)、スプレードライ又はスプレー凝固、電気スプレー、空気懸濁コーティング、パンアンドスプレーコーティング、フリーズドライ、エア乾燥、真空乾燥、流動床乾燥、沈殿(例えばナノ沈殿、ミクロ沈殿)、臨界流体抽出、及びリソグラフィ的手法(ソフトリソグラフィ、ステップアンドフラッシュインプリントリソグラフィ、干渉リソグラフィ、及びフォトリソグラフィ)等がある。これらの方法の組み合わせも可能である。特定の実施形態において、薬剤のコアが最初に析出法で形成され、次いでコアのサイズを粉砕工程により小さくするか、選択的に、粉砕工程によりコアにコーティングが形成される。
【0560】
薬剤を含む粒子のコアを形成した後に、コアは選択的に、コアと会合し得る及び/又はコアをコーティングし得る(第2の)表面改変剤を含む溶液に曝される。薬剤が第1の表面改変剤のコーティングを既に含む場合の実施形態では、すべての又は一部の第1の表面改変剤が第2の表面改変剤に入れ変わる。特定の実施形態においては、第2の表面改変剤は、第1の表面改変剤が与える粘液浸透性よりも高い粘液浸透性を粒子に与える。特定の実施形態において、複数の表面改変剤を含むコーティングを有する粒子が形成される(例えば単層又は複数の層で)。特定の実施形態において、複数のコーティング(例えば、各コーティングは選択的に異なる表面改変剤を含む)を有する粒子が形成され得る。特定の実施形態において、コーティングは表面改変剤の単層の形態である。他の形態も可能である。
【0561】
本明細書に記載されたいずれの方法においても、表面改変剤を含むコーティングは、表面改変剤を含む溶液中で本発明の粒子のコアを少なくとも約1分、少なくとも約3分、少なくとも約10分、少なくとも約20分、少なくとも約30分、少なくとも約60分、又はそれ以上、インキュベートすることにより、コアの上に形成することができる。特定の実施形態において、約10時間未満、約3時間未満、約60分未満インキュベートすることができる。上述した範囲の組み合わせも可能である(例えば60分未満で、少なくとも約1分のインキュベート)。
【0562】
処理及び使用の方法
疾患の範囲は、対象の体が血管新生に対して制御を失うとき、すなわち新血管の異常成長(例えば過剰又は不足)又は腫瘍による成長が生じている状態を指す。過剰な血管新生は、増殖性疾患(例えば、癌、良性新生物、炎症性疾患、自己免疫疾患)及び特に癌を伴う眼疾患、糖尿病性網膜症、黄斑変性症、リウマチ性関節炎、及び乾癬のような疾患に罹患した対象にしばしば見られる。これらの疾患では、新しい血管が異常な組織に栄養を供給し、及び/又は正常な組織を破壊する。過剰な血管新生は、異常な量の血管新生因子が存在し、自然な血管新生阻害剤の効果を圧倒する時に生じ得る。したがって、過剰血管新生に関連する疾患を治療するためには、新しい血管の成長を抑制することが有効であろう。不十分な血管新生は、冠状動脈疾患、脳卒中、慢性的な傷といった疾患を有する対象に典型的に見られる。これらの疾患では、血管の形成が不十分であり、循環が適正に回復せず、組織の死につながる。
【0563】
VEGFは、例えば従来のネットワークに多数の毛細血管を増加させることにより、血管新生において主要な役割を果たすことが判明した。in vitro(インビトロ)研究により、VEGFによる刺激により、ウシ属の内皮細胞の毛細血管が増殖し、チューブ構造の兆候が見られたことが実証された。VEGFによる上方調節は運動に対する生理学的反応の主要要素であり、血管新生に果たす役割は血管損傷の治療法になり得ると考えられている。in vitro研究により、VEGFは潜在的な血管新生の刺激因子となることを示した。なぜなら、とりわけこの増殖因子の存在下でプレート上の内皮細胞が増殖し、移動し、最終的には毛細血管に似たチューブ構造を形成したからである。VEGFは内皮細胞に大量のシグナリングカスケードを生じさせるのかもしれない。VEGF受容体−2に結合することにより、チロシンキナーゼシグナリングカスケードが始まり、それにより血管透過性、増殖/回復、移動、最終的な成熟血管への分化を様々に刺激する因子の生成が刺激される。機構的には、VEGFは作用範囲の血流を増大させることにより、筋肉の収縮を上方調節する。血流の増大は、VEGF受容体−1及び2内のmRNAの生成の大幅な増加も引き起こす。受容体生成の増大は、筋肉の収縮が血管新生に関するシグナリングカスケードの上方調整を引き起こし得ることを示している。
【0564】
1つの側面において、本発明は、治療及び/又は予防を必要とする対象における異常な血管新生に関連する疾患の治療法及び/又は予防法を提供する。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、過剰な及び/又は病理学的な血管新生に関連する。
【0565】
他の側面において、本発明は、治療及び/又は予防を必要とする対象における増殖因子の異常なシグナリングに関連する疾患の治療法及び/又は予防法を提供する。特定の実施において、疾患は増殖因子の異常なシグナリングに関連する。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、VEGFの異常なシグナリングに関連する。特定の実施形態において、疾患はVEGF−A、VEGF−B、VEGF−C、VEGF−D、VEGF−F、及び/又は胎盤増殖因子(PGF)の過剰な及び/又は異常なシグナリングに関連する。
【0566】
特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、増殖性疾患である。本明細書に記載されたすべてのタイプの増殖性疾患が本発明の方法により治療及び/又は予防され得る。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、癌である。本明細書に記載されたすべてのタイプの癌が本発明の方法により治療及び/又は予防され得る。特定の実施形態において、癌は眼の癌である。特定の実施形態において、眼の癌は網膜芽腫、髄様上皮種、ブドウ膜メラノーマ、毛様体メラノーマ、原発性眼球内リンパ腫である。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、良性新生物である。本明細書に記載されたすべてのタイプの良性新生物が本発明の方法により治療及び/又は予防され得る。特定の実施形態において、良性新生物は眼の良性新生物である。特定の実施形態において、良性新生物は眼窩皮様嚢腫である。
【0567】
特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、炎症性疾患である。本明細書に記載されたすべてのタイプの炎症性疾患が本発明の方法により治療及び/又は予防され得る。特定の実施形態において、炎症性疾患は眼の炎症性疾患である。特定の実施形態において、眼の炎症性疾患は手術後の炎症(術後炎症)である。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、自己免疫疾患である。本書に記載されたすべてのタイプの自己免疫疾患が本発明の方法により治療及び/又は予防され得る。特定の実施形態において、自己免疫疾患はリウマチ性関節炎である。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、糖尿病である。特定の実施形態において、当該疾患は1型糖尿病である。特定の実施形態において、当該疾患は2型糖尿病である。特定の実施形態において、当該疾患は妊娠性糖尿病である。
【0568】
本発明の方法により治療及び/又は予防される疾患は、眼疾患であり得る。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される眼疾患は、対象の前眼部又は眼の前部に発生する前眼部の疾患である。眼の前部には、角膜、虹彩、結膜、涙液膜、角膜上皮、前房、水晶体、毛様体、毛様体小帯、後眼房、網膜、黄斑、強膜、視神経、脈絡膜、及び硝子体腔が含まれる。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される前眼部の疾患は、アレルギー、術後炎症、ブドウ膜炎、感染症(例えばウイルス、細菌、又は菌による感染症)、無水晶体症、偽水晶体、乱視、眼瞼けいれん、白内障、結膜疾患、結膜炎、角膜疾患、角膜浮腫、マイボーム腺疾患、角膜移植手術、角膜潰瘍、ドライアイ(例えばドライアイ症候群)、眼瞼疾患、涙器疾患、涙管閉塞症、レーザーによる滲出、近視、老眼、翼状片、瞳孔異常、角膜血管新生、屈折異常、斜視、又は緑内障である。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される眼疾患は、眼の後部、又は後方に発生する後眼部の疾患である。眼の後部には、脈絡膜、強膜、硝子流体、硝子体腔、網膜、黄斑、視神経、及び後眼部又は後眼位置を血管新生又は刺激する血管及び神経が含まれる。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される後眼部の疾患は、眼球内メラノーマ、急性黄斑視神経網膜症、滲出性眼疾患、ベーチェット病、滲出性網膜症、黄斑浮腫、未熟児網膜症、網膜前膜異常、脈絡膜血管新生、ブドウ膜炎、糖尿病性ブドウ膜炎、ヒストプラスマ症、感染症(例えばウイルス、細菌、又は菌による感染症)、黄斑変性症(例えば急性黄斑変性症及び加齢黄斑変性症(非滲出性加齢黄斑変性症及び滲出性加齢黄斑変性症等のAMD))、浮腫(例えば嚢腫状黄斑浮腫(CME)及び糖尿病性黄斑浮腫(DME)等の黄斑浮腫)、多巣性脈絡膜炎、眼の後部又は後部位置に影響する眼の外傷、眼の癌、網膜異常(例えば網膜中心静脈閉塞)、糖尿病性網膜症(例えば増殖性糖尿病性網膜症及び非増殖性糖尿病性網膜症)、増殖性硝子体網膜症(PVR)、網膜動脈閉塞症、網膜剥離、ブドウ膜炎網膜症、交感性眼炎、ボークト−コヤナギ−ハラダ(VKH)症候群、ブドウ膜拡散、眼のレーザー治療を原因とする(の影響による)眼後部疾患、光力学治療を原因とする(の影響による)眼後部疾患、光凝固、照射網膜症、網膜上膜異常、網膜静脈分枝閉塞、虚血性前部視神経障害、非網膜症性糖尿病性網膜不全、網膜性色素変性症、網膜芽腫、又は緑内障である。特定の実施形態において、本発明の方法により治療及び/又は予防される眼疾患は黄斑変性症である。特定の実施形態において、眼疾患は加齢黄斑変性症(AMD)である。特定の実施形態において、眼疾患は緑内障である。特定の実施形態において、眼疾患は糖尿病性網膜症である。特定の実施形態において、眼疾患は網膜芽腫である。特定の実施形態において、眼疾患は浮腫である。特定の実施形態において、眼疾患は嚢腫状黄斑浮腫(CME)である。特定の実施形態において、眼疾患は糖尿病性黄斑浮腫(DME)である。特定の実施形態において、眼疾患は眼の炎症疾患である。特定の実施形態において、眼疾患は術後炎症である。特定の実施形態において、眼疾患はブドウ膜炎(例えば前部ブドウ膜炎、中間部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎)である。特定の実施形態において、眼疾患は手術後の眼瞼炎である。特定の実施形態において、眼疾患は全ブドウ膜炎である。特定の実施形態において、眼疾患は強膜炎である。特定の実施形態において、眼疾患はドライアイである。特定の実施形態において、眼疾患はシェーグレン症候群である。特定の実施形態において、眼疾患は眼の手術である。
【0569】
本発明の他の側面は、対象内又は細胞内の増殖因子(例えば、VEGF)のシグナリング経路の異常なシグナリングを抑制する方法に関する。
【0570】
他の側面において、本発明は、抑制を必要とする対象内の異常な又は病理学的な血管新生を抑制する方法を提供する。
【0571】
特定の実施形態において、本明細書でいう対象はヒトである。特定の実施形態において、対象は動物である。動物は、どちらの性でもよく、いかなる発達段階でもよい。特定の実施形態において、対象は魚である。特定の実施形態において、対象はほ乳類である。特定の実施形態において、対象はイヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギといった飼い慣らされた動物である。特定の実施形態において、対象はイヌやネコといった同伴動物である。特定の実施形態において、対象はウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギといった家畜である。特定の実施形態において、対象は動物園にいるような動物である。特定の実施形態において、対象は齧歯類(例えばマウスやラット)、イヌ、ブタ、又はヒトではない霊長類といった研究用動物である。特定の実施形態において、動物は遺伝子操作された動物である。特定の実施形態において、動物は形質転換された動物である。
【0572】
特定の実施形態において、本明細書に記載された細胞はin vivo(生体内)のものである。特定の実施形態において、細胞はin vitro(試験管内)のものである。特定の実施形態において、細胞はex vitro(試験管外)のものである。
【0573】
特定の実施形態において、本発明に係る方法は、それを必要とする対象に有効量の本発明に係る化合物、粒子、又は医薬組成物を投与することを含む。特定の実施形態において、本発明に係る方法は、細胞を有効量の本発明に係る化合物、粒子、又は医薬組成物に接触させることを含む。
【0574】
特定の実施形態において、本発明に係る方法は、in vivoでの方法である。特定の実施形態において、本発明に係る方法は、in vitroでの方法である。特定の実施形態において、本発明に係る方法は、ex vitroでの方法である。
【0575】
本発明の他の側面において、本発明は本発明に係る方法に有用な1又は2以上の化合物を特定するための化合物ライブラリをスクリーニングする方法に関する。特定の実施形態において、特定された1又は2以上の化合物は、治療及び/又は予防を必要とする対象内の異常な又は病理学的な血管新生に関連する疾患を治療及び/又は予防するために有用である。特定の実施形態において、特定された1又は2以上の化合物は、治療及び/又は予防を必要とする対象内の増殖因子の異常なシグナリングに関連する疾患を治療及び/又は予防するために有用である。特定の実施形態において、特定された1又は2以上の化合物は、抑制を必要とする対象内の異常な又は病理学的な血管新生を抑制するために有用である。特定の実施形態において、特定された1又は2以上の化合物は、抑制を必要とする対象内又は細胞内の増殖因子の異常なシグナリングを抑制するために有用である。特定の実施形態において、化合物ライブラリは本発明に係る化合物ライブラリである。特定の実施形態において、ライブラリをスクリーニングする方法は、本発明に係る方法に有用な1又は2以上の化合物を特定するために、本発明の少なくとも2つの異なる化合物を提供し、本発明に係る当該異なる化合物を用いて少なくとも1つの分析(測定)を行うことを含む。
【0576】
典型的には、化合物ライブラリをスクリーニングする方法は、少なくとも1つの分析を含む。特定の実施形態において、分析は、本明細書に記載された疾患の治療及び/又は予防に関連する、異常な血管新生の抑制に関連する、及び/又は増殖因子の異常なシグナリングの抑制に関連する、1又は2以上の特性を検出するために行われる。これらの特性は、望ましい(例えば治療又は予防される疾患、抑制される異常な血管新生、抑制される異常な増殖因子のシグナリング)、又は望ましくない(例えば治療又は予防されない疾患、抑制されない異常な血管新生、抑制されない異常な増殖因子のシグナリング)特性であり得る。分析は、サンドイッチ型分析、競合結合分析、1段階直接試験、2段階試験、又はブロット分析といったイムノアッセイであり得る。少なくとも1つの分析を行うステップは機械的に、又はマニュアルで行われ得る。
【0577】
他の側面では、本発明は治療及び/又は予防を必要とする対象の本明細書に記載された疾患を治療及び/又は予防するために使用される本発明に係る化合物、粒子、及び医薬組成物を提供する。
【0578】
さらなる側面では、本発明は抑制を必要とする対象内の異常な血管新生を抑制するために使用する本発明に係る化合物、粒子、及び医薬組成物を提供する。
【0579】
さらなる側面では、本発明は抑制を必要とする対象内又は細胞内の増殖因子の異常なシグナリングを抑制するために使用する本発明に係る化合物、粒子、及び医薬組成物を提供する。
【実施例】
【0580】
本明細書に開示された発明がより完全に理解されるように、以下の実施例が説明される。本願における合成の及び生物学的な例は、本明細書に記載された化合物、医薬組成物、及び方法を説明するために提供され、かつそれらの範囲を限定するようには決して解釈されない。
【0581】
化合物の一般的な調製
一般式(I)で示される化合物は、スキーム1及び2において以下に概略が説明される合成順序によって調製され、ここで、X、Y、環A、環Y、R
A、R
B、R
C、R
D、R
L、a、l、及びmは本明細書に定義されており、かつLG
1からLG
3各々は独立して本明細書に記載された脱離基である。あるいは、一般式(I)で示される化合物は、本明細書に記載された、又は当技術分野で知られた他の方法で調製される。
【化407】
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【0582】
スキーム1では、一般式(I)で示される合成化合物の開始点は、一般式1で示される化合物である。化合物6(下記)のような一般式1で示される化合物の合成は、当技術分野で公知である。例えば、国際公開第2008/016192号;Okaniwa et al、Journal of Medicinal Chemistry、55(7)、3452−3478、2012;国際公開第2008/016131号を参照されたく、これらは参照によって本明細書に組み入れられる。
【化408】
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【0583】
一般式(I)で示される化合物の例となる合成では、一般式1で示される化合物が一般式2で示される化合物と反応する。一般式2で示される化合物の脱離基LG
1は、一般式1で示される化合物の求核アミノ部分で置換され、一般式3で示される化合物を与え、これはR
cがHである一般式(I)で示される化合物である。一般式3で示される化合物は、脱離基LG
2を有する一般式4で示される化合物による求核置換反応を受け、一般式5で示される化合物を生じさせ、これはR
cがHではない一般式(I)で示される化合物である。あるいは、一般式1で示される化合物は、一般式4で示される化合物と反応し、得られる生成物は一般式2で示される化合物と反応し、一般式5で示される化合物を生じさせる。
【0584】
環Aが窒素原子を含む一般式(I)で示される化合物の他の例となる合成では(例えば、下記スキーム2における、一般式11で示される化合物)、一般式1で示される化合物が、脱離基LG
3を有する一般式8で示される化合物と反応し、反応生成物が一般式4で示される化合物と反応し、一般式9で示される化合物を与える(スキーム2)。また、一般式9で示される化合物は、一般式1で示される化合物と一般式4で示される化合物とを反応させ、得られた生成物と一般式8で示される化合物とを反応させることで調製される。求核の第2級のアミノ部分を有する一般式10で示される化合物が一般式9で示される化合物のLG
3と置き換わって一般式11で示される化合物を与える。また、一般式11で示される化合物は、一般式1で示される化合物を一般式8で示される化合物と反応させ、続いて一般式10で示される化合物との反応、さらに一般式4で示される化合物との反応を経ることによって合成される。
【化409】
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【0585】
以下は一般式(I)で示される例示の化合物の合成例であって、化合物6から始まる。
【0586】
実施例1 化合物I−1の調製
【化410】
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N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物6、189mg、0.5mmol)がジクロロメタンに溶解された。2−(オキセタン−3−イル)酢酸(87mg、0.75mmol)と、それに続いて1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI、155mg、1.0mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、5mg)が加えられた。得られた混合物が3時間撹拌され、酢酸エチル(25mL)で希釈され、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)で洗浄された。有機相が分離され、無水硫酸マグネシウムで乾燥され、蒸発された。得られた残渣が酢酸エチルから酢酸エチル−メタノール(70:30)への勾配でフラッシュクロマトグラフィー溶出で精製された。画分が濃縮され、得られた残渣がジクロロメタン(1mL)に懸濁され、ジエチルエーテル(20mL)が加えられた。得られた沈殿が濾過され、高真空で乾燥され、白色固体の化合物I−1が得られた(82mg)。MS:m/z 476.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):10.85(s,1H),9.78(s,1H),8.01(d,J=9.5Hz,1H),7.92(s,1H),7.33(s,J=8.5Hz,1H),7.26(d,J=2.5Hz,1H),7.08(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),7.03(d,J=9.5Hz,1H),6.80(s,1H),4.67(dd,J=6.0,7.5Hz,2H),4.31(dd,J=6.0,6.0Hz,2H),3.96(s,3H),3.40−3.25(m,2H),2.77(d,J=8.0Hz,2H),2.23(s,3H),2.18(s,3H)。
【0587】
実施例2 化合物I−2の調製
【化411】
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N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物6、189mg、0.5mmol)がテトラヒドロフランに溶解された。トリエチルアミン(0.5mL、3.5mmol)と、それに続いて塩化クロロアセチル(96mg、0.85mmol)が加えられ、さらに得られた混合物が1時間撹拌され、中間体12が得られた。(S)−N,N−ジメチルピロリジン−3−アミン(171mg、1.5mmol)が加えられた。得られた混合物が2時間、60℃に加熱された。揮発性物質が蒸発され、残渣がジクロロメタン(25mL)に溶解され、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)で洗浄された。有機相がジクロロメタンからジクロロメタン−メタノール−トリエチルアミン(80:10:10)への勾配でフラッシュクロマトグラフィー溶出で直接精製された。画分が濃縮されると、黄色の泡が残った(200mg)。さらなる精製が逆相クロマトグラフィー(8−グラム C
18カラム、5:95 水−アセトニトリルから95:5 水−アセトニトリルの勾配;水及びアセトニトリルの両方が0.01%ギ酸調整剤を含む)を用いて行われた。逆相クロマトグラフィーから得られた生成物はジクロロメタン−重炭酸ナトリウム水溶液を用いて遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。ヘキサンが得られた残渣に添加され、黄色固体の化合物I−2が沈殿した(15mg)。MS m/z:532.3(M+1)(陽イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):10.33(s,1H),9.79(s,1H),8.02(d,J=9.5Hz,1H),7.98(s,2H),7.33(d,J=8.5Hz,1H)7.26(d,J=2.5Hz,1H),7.08(dd,J=2.5,8.5Hz,1H),7.05(d,J=9.5Hz,1H)6.80(s,1H),3.96(s,3H),3.31(d,J=15.5Hz,1H),3.21(d,J=15.5Hz,1H),2.79−2.60(m,4H),2.59−2.53(m,1H),2.48−2.40(m,1H),2.34(s,3H),2.18(s,3H),2.08(s,3H)。1.89−1.80(m,1H),1.66−1.58(m,1H)。
【0588】
実施例3 化合物I−3の調製
【化412】
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(S)−N,N−ジメチルピロリジン−3−アミンの代わりに(R)−N,N−ジメチルピロリジン−3−アミンを用いることを除いて、化合物I−2と同じ方法で化合物I−3が調製された。化合物I−3は、黄色固体で得られた(32mg)。MS:m/z 532.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):10.35(s,1H),9.79(s,1H),8.14−7.79(m,2H),7.37−7.26(m,2H),7.12−7.02(m,2H)。6.80(s,1H),3.96(s,3H),3.42−3.16(m,2H),2.79−2.60(m,4H),2.59−2.53(m,1H),2.48−2.40(m,1H),2.34(s,3H),2.17(s,3H),2.09(s,3H),1.89−1.80(m,1H),1.66−1.58(m,1H)。
【0589】
実施例4 化合物I−4の調製
【化413】
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N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物6、189mg、0.5mmol)がテトラヒドロフランに溶解された。トリエチルアミン(0.3mL、2.1mmol)と、それに続いて塩化4−ブロモブタノイル(95mg、0.50mmol)が加えられ、さらに得られた混合物が2時間撹拌され、中間体13が得られた。揮発性物質が蒸発され、残渣がDMF(3mL)に再溶解された。(10M 水酸化ナトリウム及び酢酸エチル抽出を用いて2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナンヘミオキサレート(0.5g、5.8mmol)から得られる)2−オキサ−7−アザスピロ[3.5]ノナンと、それに続いて炭酸カリウム(138mg、1.0mmol)が加えられた。得られた混合物が3時間、60℃に加熱された。揮発性物質が蒸発され、残渣が酢酸エチル(25mL)に溶解され、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)で洗浄された。有機相が蒸発されると、黄色の油(239mg)が残った。精製が逆相クロマトグラフィー(8グラム C
18カラム、5:95 水−アセトニトリルから95:5 水−アセトニトリルの勾配;水及びアセトニトリルの両方が0.01%ギ酸調整剤を含む)を用いて行われた。得られた生成物はジクロロメタン−重炭酸ナトリウム水溶液を用いて遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。ヘキサンが得られた残渣に添加されると、黄色固体の化合物I−4が得られた(32mg)。MS:m/z 573.3(M+1)(陽性イオン化モード)。1H NMR:(DMSO−d6):9.78(s,1H),9.09(s,1H),7.96(d,J=10.0Hz,1H),7.68(s,1H),7.32(d,J=8.5Hz,1H),7.2−7.20(m,2H),7.06(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),6.97(d,J=10.0Hz,1H),6.79(s,1H),4.83−4.68(m,3H),4.41(dd,J=5.5,5.5Hz,2H),3.96(s,3H),2.23(s,3H),2.17(s,2.17)。
【0590】
実施例5 化合物I−5の調製
【化414】
[この文献は図面を表示できません]
N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(化合物6、189mg、0.5mmol)がジクロロメタンに溶解された。トリエチルアミン(0.5mL、3.5mmol)が加えられた。得られた混合物が−78℃まで冷却され、ホスゲン(0.5mL、トルエン中の15%溶液、1.0 mmol)が加えられた。得られた混合物が1時間撹拌され、室温まで暖められ、さらに1時間撹拌された。2−オキセタニルアミン(183mg、5.0mmol)及びDMF(3mL)が加えられ、得られた混合物が60℃で4時間、撹拌された。揮発性物質が蒸発された。残渣が重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)と共に撹拌され、得られた黄色の沈殿が濾過され、高真空で短時間、乾燥された。精製が逆相クロマトグラフィー(8グラム C
18カラム、5:95 水−アセトニトリルから95:5 水−アセトニトリルの勾配;水及びアセトニトリルの両方が0.01%ギ酸調整剤を含む)を用いて行われた。得られた生成物はジクロロメタン−重炭酸ナトリウム水溶液に分配することによって遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。ヘキサンが得られた残渣に添加されると、黄色固体の化合物I−5が得られた(15mg)。MS:m/z 477.2(M+1) (陽性イオン化モード)。1H NMR:(DMSO−d6):10.75(s,1H),9.79(s,1H),8.00(d,J=9.5Hz,1H),7.95(s,1H),7.33(d,J=8.5Hz,1H),7.26(d,J=2.5Hz,1H),7.08(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),7.02((d,J=9.5Hz,1H),6.80(s,1H),4.22(s,4H),3.96(s,3H),2.35−2.15(m,8H),2.24(s,3H),2.18(s,3H),1.85−1.65(m,6H)。
【0591】
実施例6 化合物I−6の調製
【化415】
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化合物15
3−アミノ−4−メチルフェノール(28.7g、233.3mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(2L)、及びカリウムtert−ブトキシド(26.13g、232.86mmol)が3Lの丸底フラスコ内に入れられ、窒素でパージされ、維持された。得られた溶液が室温で2時間、撹拌された。tert−ブチルN−[6−ヨードイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物14、80g、222.13mmol)が反応溶液に加えられた。溶液を撹拌しながら反応させ、さらに80℃で12時間撹拌した。冷水(6L)を添加して反応を急冷し、濾過して固体が回収された。固体が水(3×500mL)及び石油エーテル(3×500mL)で洗浄された。この反応が4回繰り返され、未精製の生成物が合わせられた(計600g)。この物質がテトラヒドロフラン(6L)に溶解された。溶液がシリカカラム(6kg、100〜200メッシュ)にかけられた。カラムがジクロロメタン−テトラヒドロフラン混合物(30:1から20:1の勾配)で溶出された。画分がTLC(酢酸エチル:石油エーテル 3:2での生成物のR
f=0.5)で分析された。生成物を含む画分が合わせられ、蒸発され、物質が真空で12時間、33℃で乾燥されると、淡黄色固体(50.0g)が残った。該固体はエーテル(2×500mL)で洗浄され、減圧下のオーブンで乾燥され、淡黄色粉末の化合物15が得られた(39.7g)。m/z:356.2(M+1)(陽イオン化モード)。
【0592】
【化416】
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化合物16
tert−ブチルN−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、1.77g、5.0mmol)がテトラヒドロフラン(200mL)に溶解された。3−フルオロ安息香酸(1.00g、7.5mmol)と、それに続いて塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1.44g、7.5mmol)とDMAP(61mg、0.5mmol)とが加えられた。溶液が一晩撹拌された。溶媒が蒸発され、残渣が飽和重炭酸ナトリウム(100mL)と5%メタノールを含む酢酸エチル(200mL)との間で分配された。有機溶液が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると粘度が高い油の化合物16が得られた(2.4g)。m/z:478.6(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0593】
【化417】
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化合物17
N−(5−(2−tert−ブトキシカルバモイルイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−フルオロベンズアミド(化合物16、2.4g、5.0mmol)がジクロロメタン(25mL)及びトリフルオロ酢酸(25mL)との混合物に溶解された。溶液が1時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残りが2M水酸化ナトリウム(200mL)、及び5%メタノールを含むジクロロメタン(200mL)との間で分配された。有機溶液が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を蒸発させると黄色の泡の化合物17が残った(1.51g)。m/z:378.5(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0594】
【化418】
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化合物I−6
N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−フルオロベンズアミド(化合物17、1.51g、4.0mmol)及び2−(オキセタン−3−イル)酢酸リチウム(0.58g、4.77mmol)がN−メチルピロリドン(15mL)に溶解された。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.0mL、11.50mmol)と、それに続いてTBTU(2.55g、7.94mmol)が加えられた。溶液が一晩撹拌された。溶媒が蒸発され、残りが飽和重炭酸ナトリウム(100mL)、及び5%メタノールを含むジクロロメタン(200mL)との間で分配された。有機溶液が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を蒸発させると、黄色の油が残り、該油がフラッシュクロマトグラフィー(Isco、24gカラム、16カラム容量、ジクロロメタンから酢酸エチルへの勾配)で精製された。画分が集められ、蒸発されると、白色固体が残った(530mg)。さらなる精製が逆相フラッシュクロマトグラフィー(Isco、120g C18カラム、10:90から90:10までの水−0.1%ギ酸を含むアセトニトリルの勾配)を用いて行われた。画分が集められ、飽和重炭酸ナトリウムで塩基性化され、有機溶媒が蒸発された。水性懸濁液が5%メタノールを含むジクロロメタン(200mL)で抽出され、硫酸マグネシウムで乾燥され、蒸発された。残渣が酢酸エチルに溶解され、超音波で分解しながら、ヘキサンでゆっくり希釈された。沈殿が濾過され、高真空で一晩乾燥され、白色固体の化合物I−6が得られた(0.30g)。m/z:476.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):10.83(s,1H),10.00(s,1H),8.01(d,J=10.0Hz,1H),7.93(s,1H),7.82−7.72(m,2H),7.81−7.53(m,1H),7.47−7.40(m,1H),7.36−7.27(m,2H),7.11−7.01(m,2H),4.65(dd,J=8.0,6.0Hz,2H),4.31(dd,J=6.0,6.0 Hz,2H),3.21−3.35(m,1H),2.71(d,J=7.0Hz,2H),2.51(s,3H)。
【0595】
実施例7 化合物24の調製
【化419】
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化合物22
3−(ブロモメチル)安息香酸(1.075g、5.0mmol)がジクロロメタン(20mL)に溶解された。塩化オキサリル(1.26g、10.0mmol)と、それに続いて触媒量のN,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)が加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が除去され、残渣がジクロロメタン(10mL)に再溶解された。再度、溶媒が除去されると、油(1.15g)が残った。該物質がジクロロメタン(10mL)に溶解され、テトラヒドロフラン(50mL)に溶解されたtert−ブチルN−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、1.77g、5.0mmol)の溶液に加えられた。溶液が1時間撹拌され、ピペリジン(4.25g、50.0mmol)が加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残渣が酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムとの間で分配された。有機相が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると黄色の泡の化合物22が得られた(2.3g)。MS:m/z 557.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0596】
【化420】
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化合物23
tert−ブチル N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミドカルバメート(化合物22、2.3g、4.14mmol)がジクロロメタン(20mL)に溶解された。トリフルオロ酢酸(20mL)が加えられ、溶液が2時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残りが水(50mL)に懸濁され、10M水酸化ナトリウム溶液で中和された。懸濁液が10%メタノールを含む酢酸エチルで抽出された。有機相が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると黄色の泡の化合物23が得られた(2.1g)。MS:m/z 457.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0597】
【化421】
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化合物24
N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミド(未精製の化合物23、2.1g、4.6mmol)がテトラヒドロフラン(50mL)に溶解された。トリエチルアミン(3.22mL、23.0mmol)と、それに続いて塩化シクロプロピルカルボニル(478mg、4.6mmol)が加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶液が蒸発され、残渣が酢酸エチル及び飽和重炭酸ナトリウムとの間で分配された。有機相が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると未精製の黄色の泡の化合物24が得られた(2.2g)。ジクロロメタンから20%メタノールを含む酢酸エチルの勾配に続いて10%メタノール及び10%トリエチルアミンを含む酢酸エチルの勾配でフラッシュクロマトグラフィー溶出を用いた精製が行われた。有機溶液が蒸発され、高真空で乾燥され、緑がかったアモルファスの泡の化合物24が得られた(0.50g)。MS:m/z 525.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):11.05(s,1H),9.89(s,1H),8.01(d,J=9.5Hz,1H),7.29(s,1H),7.87−7.81(m,2H),7.51−7.41(m,2H),7.36−7.27(m,2H),7.06(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),7.03(d,J=9.5Hz,1H),3.37(s,2H),2.32(br.s,4H),2.25(s,3H),1.94−1.87(m,1H),1.51−1.43(m,4H),1.41−1.31(m,2H),0.81−0.75(m,4H)。
【0598】
実施例8 化合物27の調製
【化422】
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化合物25
化合物22の合成に関して記載されたように、化合物25が4−(ブロモメチル)安息香酸(1.075g、5.0mmol)及びtert−ブチル N−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、1.77g、5.0mmol)から合成され、黄色の泡の生成物が得られた(3.51g)。MS:m/z 557.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0599】
【化423】
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化合物26
化合物23の合成と同様の方法に従って、化合物26がtert−ブチル N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−4−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミドカルバメート(化合物25、3.51g)から合成され、黄色の泡が得られた(2.65g)。MS:m/z 457.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0600】
【化424】
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化合物27
化合物24の合成で記載された方法を用いて、化合物27がN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−4−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミド(化合物26、2.65g)から合成された。未精製の物質(2.54g)が、それぞれ0.1%ギ酸を調整剤として含む水−アセトニトリル溶媒系及びC18逆相シリカゲルを備える“Load & Lock”50×250mmカラムを備えるVarian PrepStarを使用した分取HPLCで精製された。得られた生成物の溶液が、10%メタノール含むジクロロメタン及び重炭酸ナトリウム水溶液を用いて遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。生成物は、黄色の固体であった(84mg)。MS:m/z 525.3(M+1)(陽性イオン化モード)
1H NMR:(DMSO−d6):11.06(s,1H),9.85(s,1H),8.02(d,J=9.5Hz,1H),7.95−7.87(m,3H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),7.35−7。29(m,2H),7.06(dd,J=8.5,2.5Hz,1H),7.03(d,J=9.5Hz,1H),3.48(s,2H),2.31(br.s,4H),2.25(s,3H),1.95−1.87(m,1H),1.51−1.45(m,4H),1.42−1.33(m,2H),0.83−0.75(m,4H)。
【0601】
実施例9 化合物30の調製
【化425】
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化合物28
化合物22の合成に関して記載されたように、化合物28が2−(ブロモメチル)安息香酸(1.075g、5.0mmol)及びtert−ブチルN−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、1.77g、5.0mmol)から合成され、黄色の泡が得られた(5.57g)。MS:m/z 557.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0602】
【化426】
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化合物29
化合物23の合成と同様の方法に従って、化合物29がtert−ブチルN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−4−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミドカルバメート(化合物28、5.57g)から合成され、黄色の泡が得られた(2.33g)。MS:m/z 457.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0603】
【化427】
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化合物30
化合物24の合成で記載されたように、化合物30がN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−2−((ピペリジン−1−イル)メチル)ベンズアミド(化合物29、2.33g)から合成された。未精製の物質(2.92g)が水−アセトニトリル溶媒系(各溶媒が0.1%ギ酸調整剤を含む)及びC18逆相シリカゲルを備える“Load & Lock”50×250mmカラムを備えるVarian PrepStarを使用した分取HPLCで精製された。得られた生成物の溶液が、10%メタノールを含むジクロロメタン及び重炭酸ナトリウム水溶液を用いて遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。生成物は、黄色の固体であった(110mg)。MS:m/z 525.3(M+1)(陽性イオン化モード)
1H NMR:(DMSO−d6):11.14(s,1H),10.00(s,1H),8.01(d,J=9.5Hz,1H),7.92(s,1H),7.69−7.62(m,1H),7.46−7.29(m,7H),7.07−7.00(m,2H),3.60(s,2H),2.36−2.22(m,7H),1.94−1.86(m,1H),1.38−1.21(m,6H),0.84−0.75(m,4H)。
【0604】
実施例10 化合物33の調製
【化428】
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化合物31
化合物31。3−(2−メトキシエトキシ)安息香酸(0.975g、5.0mmol)がジクロロメタン(20mL)に溶解された。塩化オキサリル(1.26g、10.0mmol)と、それに続いて触媒量のN,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)が加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が除去され、残渣がジクロロメタン(10mL)に再溶解された。再度、溶媒が除去されると、油(1.0g)が残った。物質がジクロロメタン(10mL)に溶解され、テトラヒドロフラン(50mL)に溶解されたtert−ブチルN−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、1.77g、5.0mmol)及びトリエチルアミン(2.8mL、20.0mmol)の溶液に加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残渣が酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムとの間で分配された。有機相が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると、黄色の泡の化合物31が得られた(2.76g)。MS:m/z 534.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0605】
【化429】
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化合物32
化合物23の合成と同様の方法に従って、化合物32がtert−ブチルN−[5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−(2−メトキシエトキシ)ベンズアミドカルバメート(化合物31、2.76g)から合成され、黄色の泡が得られた(1.70g)。MS:m/z 434.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0606】
【化430】
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化合物33
化合物24の合成に関して記載されたように、化合物33がN−[5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−(2−メトキシエトキシ)ベンズアミド(化合物32、1.70g)から合成された。未精製の物質(1.95g)がジクロロメタンから10%メタノールを含む酢酸エチルへの勾配で、フラッシュクロマトグラフィー溶出で精製された。有機溶液が蒸発され、高真空で乾燥されると、緑がかった泡の化合物33が得られた(1.19g)。MS:m/z 502.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):11.06(s,1H),9.88(s,1H),8.01(d,J=10.0Hz,1H),7.93(s,1H),7.56−7.49(m,2H),7.41(dd,J=8.5Hz,8.5Hz,1H),7.33(d,J=8.5Hz,1H),7.29(d,J=2.5Hz,1H),7.15(dd,J=8.0Hz,2.5Hz,1H),7.08(dd,J=8.5Hz,3.0Hz,1H),7.03(d,J=9.5Hz,1H),4.18−4.13(m,2H),3.69−3.65(m,2H),3.30(s,3H),2.25(s,3H),1.94−1.87(m,1H),0.82−0.77(m,4H)。
【0607】
実施例11 化合物36の調製
【化431】
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化合物34
化合物34。3−ベンジルオキシ安息香酸(2.28g、10.0mmol)がジクロロメタン(50mL)に溶解された。塩化オキサリル(2.02g、20.0mmol)と、それに続いて触媒量のN,N−ジメチルホルムアミド(0.2mL)が加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が除去され、残渣がジクロロメタン(50mL)に再溶解された。再度、溶媒を除去すると、油が残った(2.3g)。物質がジクロロメタン(20mL)に溶解され、テトラヒドロフラン(100mL)に溶解されたtert−ブチルN−[6−(3−アミノ−4−メチルフェノキシ)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−2−イル]カルバメート(化合物15、3.55g、10.0mmol)及びトリエチルアミン(4.2mL mL、30.0mmol)の溶液に加えられた。溶液が2時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残渣が飽和重炭酸ナトリウムで処理され、短時間、超音波で分解された。沈殿が濾過され、水で洗浄された。一晩、高真空で乾燥すると灰色がかった白色(オフホワイト)の固体が得られた(5.70g)。MS:m/z 566.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0608】
【化432】
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化合物35
化合物23の合成と同様の方法に従って、化合物35がtert−ブチルN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−ベンジルオキシベンズアミドカルバメート(化合物34、1.00g)から合成され、黄色の泡が得られた(0.80g)。MS:m/z 466.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0609】
【化433】
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化合物36
化合物24の合成と同様の方法に従って、化合物36がN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−ベンジルオキシベンズアミド(化合物35、1.00g)から合成された。未精製の物質(0.80g)がフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタンから10%メタノールを含む酢酸エチルの勾配)で精製された。有機溶液が蒸発され、高真空で乾燥されると、緑がかった泡の化合物36が得られた(0.31g)。MS:m/z 534.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
1H NMR:(DMSO−d6):11.06(s,1H),9.89(s,1H),8.01(d,J=10.0Hz,1H),7.29(s,1H),7.61−7.52(m,2H),7.48−7.20(m,9H),7.07(dd,J=8.5Hz,2.5Hz,1H),7.04(d,J=10.0Hz,1H),5.17(s,2H),2.24(s,3H),1.93−1.87(m,1H),0.83−0.76(m,4H)。
【0610】
実施例12 化合物40の調整
【化434】
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化合物37
tert−ブチルN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−ベンジルオキシベンズアミドカルバメート(化合物34、1.00g、1.70mmol)がN.N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解された。ギ酸アンモニウム(5.00g、79.40mmol)と、それに続いて水酸化パラジウム(0.20g、20%Pd(OH)
2、ウェット)が加えられた。懸濁液が3時間、80℃に加熱された。触媒がセライトパッドで濾過され、溶媒が蒸発された。残渣が飽和重炭酸ナトリウムで処理され、得られた白色固体が濾過され水で洗浄された。一晩、高真空で乾燥すると白色固体が得られた(化合物37、1.01g)。MS:m/z 476.2(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0611】
【化435】
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化合物38
tert−ブチルN−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシベンズアミドカルバメート(化合物37、1.70g、3.57mmol)がN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)に溶解された。塩酸1−(2−クロロエチル)ピロリジン(6.10g、35.9mmol)と、それに続いて炭酸セシウム(10.0g、30.7mmol)が加えられた。懸濁液が3時間、60℃に加熱された。溶媒が蒸発され、残りが酢酸エチルと塩水との間で分配された。有機溶液が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥され、蒸発された。未精製の物質が、ジクロロメタンから酢酸エチル:メタノール:トリエチルアミン 90:5:5の勾配で、フラッシュクロマトグラフィーで精製された。溶媒を蒸発させると黄色の泡が残った(0.53g)。MS:m/z 573.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0612】
【化436】
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化合物39
化合物23の合成と同様の方法に従って、化合物39がtert−ブチル3−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)ベンズアミドカルバメート(化合物38、0.53g)から合成され、黄色の泡が得られた(0.32g)。MS:m/z 473.3(M+1)(陽性イオン化モード)。
【0613】
【化437】
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化合物40
3−(2−(ピロリジン−1−イル)エトキシ)−N−(5−(2−アミノイミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イルオキシ)−2−メチルフェニル)ベンズアミド(化合物39、0.32g、0.60mmol)がテトラヒドロフラン(10mL)に溶解された。トリエチルアミン(0.28mL、1.98mmol)と、それに続いて塩化シクロプロピルカルボニル(68mg、0.66mmol)が加えられた。溶液が1時間撹拌された。溶媒が蒸発され、残渣が酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムとの間で分配された。有機相が分離され、硫酸マグネシウムで乾燥された。溶媒を除去すると、黄色の泡の未精製の化合物が得られた。未精製の物質がフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタンから10%7Mアンモニアをメタノール中に含む酢酸エチルへの勾配)で精製された。有機溶液が蒸発され、高真空で乾燥されると、黄色の泡が得られた(0.18g)。各溶媒が0.1%ギ酸を調整剤として含む水−アセトニトリル溶媒系及びC18逆相シリカゲルを備える“Load & Lock”50×250mmカラムを備えるVarian PrepStarを使用する分取HPLCでさらなる精製が行われた。得られた生成物の溶液が、10%メタノールを含むジクロロメタン及び重炭酸ナトリウム水溶液を用いて遊離塩基に変換され、硫酸ナトリウムで乾燥され、濃縮された。生成物は、黄色の固体であった(86mg)。MS:m/z 541.3(M+1),(陽性イオン化モード)
1H NMR:(DMSO−d6):11.06(s,1H),9.88(s,1H),8.02(d,J=9.5Hz,1H),7.93(s,1H),7.55−7.48(m,2H),7.41(dd,J=8.0Hz,8.0Hz,1H),7.33(d,J=9.0Hz,1H),7.28(d,J=2.5Hz,1H),7.17−7.12(m,1H),7.08(dd,J=8.5Hz,2.5Hz,1H),7.03(d,J=9.5Hz,1H),4.12(t,J=6.0Hz,2H),2.80(t,J=6.0Hz,2H),2.25(s,3H),1.94−1.88(m,1H),1.69−1.63(m,4H),0.83−0.73(m,4H)。
【0614】
実施例13 血管内皮成長因子受容体2(VEGF−R2)細胞アッセイ
ヒト臍帯内皮(HUE)細胞株は高いレベルでVEGF−R2を発現する。本発明の化合物に関して、血管内皮成長因子A(VEGF−A)での刺激後における当該受容体のチロシンの自己リン酸化を阻害活性が評価された。10%ウシ胎仔血清(FCS)が添加された内皮細胞成長培地(ECGM)を含む48−ウェル細胞培養プレートにHUE細胞が播かれた。10%FCSが添加された内皮細胞基礎培地(ECGM)中で一晩、37℃で細胞がインキュベートされた。アッセイの当日に、1%DMSOを含む最終溶液及び1.0E−07M、1.0E−08M、又は1.0E−09Mで始まる8点の化合物投与量反応曲線を得るために、化合物が100%DMSO中の10mMストックから1:3連続希釈され、FCSを含まないECBM中に細胞を含む各ウェルに1:100希釈された。本発明の化合物が48−ウェル細胞培養プレートの列A、B、E、及びFに二重に加えられた。列Cの細胞が1%DMSOで処理され、アッセイの高コントロールとされ、列Dの細胞が1.0E−05Mスタウロスポリンで処理され、アッセイの低コントロールとされた。細胞が連続希釈された本発明の化合物を含むECBM中で90分間、37℃でインキュベートされ、さらに100ng/ml のVEGF−Aで3分間刺激された。細胞が溶解され、リン酸化されたVEGF−R2のレベルが、VEGF−R2特異的捕捉抗体及び抗ホスホチロシンVEGF−R2検出抗体を用いる96−ウェルプレートに合わせられたサンドイッチELISAアッセイで決定された。未加工のデータがプレートの高及び低コントロールに対するチロシンのリン酸化VEGF−R2の割合に変換された。変換された8点投与量反応曲線データを、GraphPad Prism(登録商標)5.01ソフトウェアを用いて4パラメータロジスティック方程式にフィッティングすることで、IC
50値が決定された。
【0615】
実施例14 血小板由来増殖因子受容体−ベータ(PDGFR−ベータ)細胞アッセイ
マウス胎児線維芽細胞株NIH3T3は、内因的にPDGFR−ベータを高いレベルで発現する。本発明の化合物に関して、血小板由来増殖因子BB(PDGF−BB)での刺激後における当該受容体のチロシンの自己リン酸化を阻害活性が評価された。10%FCSが添加されたダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を含む48−ウェル細胞培養プレートにNIH3T3細胞が播かれた。該培地が除去され、DMEMに置換され、37℃で一晩、細胞を血清飢餓にした。アッセイの当日に、1%DMSOを含む最終DMSO溶液及び1.0E−06M、1.0E−07M、又は1.0E−08Mで始まる8点の化合物投与量反応曲線を得るために、化合物が100%DMSO中の10mMストックから1:3連続希釈され、FCSを含まないDMEM中に細胞を含む各ウェルに1:100希釈された。本発明の化合物が48−ウェル細胞培養プレートの列A、B、E、及びFに二重に加えられた。列Cの細胞が1%DMSOで処理され、アッセイの高コントロールとされ、列Dの細胞が1.0E−05Mスタウロスポリンで処理され、アッセイの低コントロールとされた。細胞が連続希釈された化合物を含むDMEM中で90分間、37℃でインキュベートされ、さらに100ng/mlのPDGF−BBで3分間刺激された。細胞が溶解され、リン酸化されたPDGFR−ベータのレベルが、PDGFR−ベータ特異的捕捉抗体及び抗ホスホチロシンPDGFR−ベータ検出抗体を用いる96−ウェルプレートに合わせられたサンドイッチELISAアッセイで決定された。未加工のデータがプレートの高及び低コントロールに対するリン酸化PDGFR−ベータの割合に変換された。変換された8点投与量反応曲線データを、GraphPad Prism(登録商標)5.01ソフトウェアを用いて4パラメータロジスティック方程式に適合することで、IC
50値が決定された。
【0616】
実施例15 VEGF−R2結合アッセイ
標的としてDNA標識された血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2)を用いて、固定化されたアデノシン3リン酸(ATP)部位指向性リガンドの結合において競争する化合物の能力を測定するために競合結合アッセイ(DiscoveRx KINOMEscan(登録商標))が使用された。固定化されたリガンドと競合させる被験化合物の能力は、DNA標識の定量的ポリメラーゼ連鎖反応を利用して測定した(Fabianら、Nature Biotechnology(2005)23,329−336;Karamanら、Nature Biotechnology(2008)26、127−132)。
VEGFR2標識されたT7ファージ株がBL21株由来の大腸菌(Escherichia coli、E.coli)中で調製された。E.coliは対数増殖期まで増やされ、VEGFR2標識されたT7を感染され、溶菌するまで32℃で振盪しながらインキュベートされた。そして、キナーゼを含む溶解物が遠心され、細胞残屑を除去するために濾過された。室温で30分間、ビオチン化小分子リガンドを有するストレプトアビジンで被覆された電磁ビーズで処理することで、VEGFR2アッセイのための親和性樹脂が調製された。ビーズが過剰なビオチンでブロックされ、さらにブロッキング緩衝液(SeaBlock (Pierce)、1%ウシ血清アルブミン、0.17%リン酸緩衝生理食塩水、0.05% Tween 20、6mMジチオスレイトール)で洗浄された。ポリスチレンの96ウェルプレートのウェルにおいて、DNA標識VEGFR2、リガンドを有する親和性ビーズ及び連続希釈された被験化合物を1X結合緩衝液(20%SeaBlock、0.17Xリン酸緩衝生理食塩水、0.05%Tween20、6mMジチオスレイトール)を混合して、0.135mlの最終体積とすることによって、結合反応が開始された。アッセイプレートが1時間、室温で振盪しながらインキュベートされ、続いてビーズが洗浄緩衝液(1Xリン酸緩衝生理食塩水、0.05%Tween20)で洗浄された。ビーズが溶出緩衝液(1Xリン酸緩衝生理食塩水、0.05%Tween20、0.05μM非ビオチン化親和性リガンド)に再懸濁され、30分間、室温で振盪しながらインキュベートされた。溶出液におけるVEGFR2濃度がqPCRで測定された。
【0617】
1μMで開始した3倍連続希釈された被験化合物の11点投与量反応曲線がVEGFR2結合定数(Kd)を決定するために用いられた。化合物は100X最終被験化合物濃度となるように100%DMSO中で調製され、最終DMSO濃度が1%になるようにアッセイにおいて1Xまで希釈された。結合定数は、ヒル勾配を−1としてヒルの方程式を用いた標準投与量反応曲線で計算された。Levenberg−Marquardtアルゴリズムで適合した非線形最小二乗法を用いて、曲線は適合させた。
【0618】
【表3】
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【0619】
実施例16 粘液浸透粒子(MPP)として調製された新規化合物
上記実施例に従って合成された本発明の化合物が粘液浸透粒子(MPP)として調剤された。具体的には、化合物、I−2、化合物I−5、及び化合物I−6がそれぞれプルロニックF127(F127)の存在下で製粉され、F127が1)粒子サイズを数百ナノメートルに小さくするのを促進するか、さらに2)粘液構成成分との粒子相互作用を最小限にし、粘液接着を防止するであろう粘液不活性コーティングで、生成したナノ粒子の表面を物理的に(非共有結合的に)被覆するか、が判別された。
【0620】
製粉方法が採用され、当該方法では粒子サイズが動的光散乱で測定して400nmより小さくなるまで、粗い薬剤粒子とプルロニックF127とを含む水性分散液が粉砕媒体とともにひかれた。表4は、本技術を用いて製造された粒子のサイズ及び多分散性指標(粒子サイズ分布の幅の尺度)を示す。本実施例では、懸濁液がDPBS(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水)で緩衝化され、それによって等張の、かつ生理的に適切なpHを有する懸濁液が得られた。
【表4】
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【0621】
製造されたナノ粒子がムチンとの相互作用を低減され、その結果、捕捉されずに粘液内で動くことができるかを調べるために、粒子がヒト頚膣部粘液(CVM)とインキュベートされ、暗視野顕微鏡検査を介して観察された。典型的な実験では、1μL以下のナノ粒子懸濁液が20μLのCVMに加えられた。CVM試料の、3箇所の最低限の無作為に選択された異なる領域で観察が行われた。挙動が知られたコントロール粒子を用いて、CVM試料がアッセイに適切であることを確認した。化合物I−5及び化合物I−6に関して、粘液での可動性が観察され、その結果、ナノ粒子が有効なMPPであると見なされた。化合物I−2が低pHのCVMに可溶であることは、本アッセイに限っての問題であって、中性のpHである眼などの対象とする標的部位では問題ではない。
【0622】
実施例17 溶液として調剤された化合物I−2
I−2の溶液がF127又はTween80で、ある範囲のpH値で調剤された。簡潔には、I−2が初めに、〜5%(W/V)の高濃度で酸性溶液(0.1NのHCl)を用いて完全に可溶化された。最終製剤を0.5%(W/V)I−2からなる溶液に希釈し、表5に記載されたような、F127又はTween80を含む緩衝化溶液とした。希釈に続いて、製剤のpHがpHインジケータストリップ(PEHANON)を用いて測定され、予想される範囲内(目標pHの±0.5ユニット)であることが確認された。
【0623】
【表5】
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【0624】
室温(20〜25℃)における溶液の物理的及び化学的安定性が7〜10日(t
最終)後に評価された。溶液における物理的な不安定性が興味のある薬剤と賦形剤の沈殿及び沈降として徐々に現れる。物理的な安定性を評価するために、t
最終における製剤がまずは300kDa改変ポリエーテルスルホンフィルター膜(Nanosep)を通して濾過され、溶液中のあらゆる沈殿が除去された。次に、濾液におけるI−2の濃度が測定され、t=0の濃度と比較された。また、濾過されていない溶液中のI−2の純度がt
最終で評価され、さらに化学的安定性が確認された。試料についてすべてのピークの割合がHPLCによって明らかになった場合、このパラメータが化合物I−2によるシグナルピーク下面積によって定められる(%ピーク面積)。すべての製剤に関する含有量及び純度が表6に報告される。
【0625】
【表6】
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【0626】
20mMのTris(pH8)で緩衝化された製剤を除いて、I−2の溶液製剤の大部分が物理的に及び化学的に安定であった。当該製剤は、広範な物理的不安定性(すなわち、沈殿)を示し、t
最終で評価されなかった。他のすべての製剤では、7〜10日保存後のI−2の濃度は、t=0で測定されたそれぞれのもとの濃度の>94%で維持された。また、これらの製剤におけるI−2の純度は、すべての溶液に関して%ピーク面積で決定され、バルクAPIのそれに相当するものであった(%ピーク面積=98.0)。
【0627】
実施例18 化合物I−2溶液の局所投与による眼底への影響
新規化合物溶液の局所投与が、眼底に薬物暴露をもたらすことを示すために、薬物動態(PK)試験が実施例17に記載された化合物I−2の溶液で行われた。本実施例では、製剤は、pH6.0の20mMクエン酸塩緩衝剤における0.5% I−2、0.5% F127及び塩化ナトリウム(等張製剤を得るために添加)からなる。Dutch−beltedウサギが、表7に示される化合物I−2溶液の複数の投与量レジメンで治療された。
【0628】
【表7】
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BID=1日2回
【0629】
眼底における薬剤暴露の結果が表8に示されている。回収され解析された網膜及び脈絡膜の一部は、ヒトで黄斑が位置する8mm丸パンチであった。これらの結果は、化合物I−2の溶液の局所投与が、in vivoで網膜及び脈絡膜における薬剤暴露をもたらすことを示す。また、これらの研究の間に、ドレイズ−眼球刺激試験が行われ、いずれの製剤に関しても刺激は見られなかった。
【0630】
【表8】
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Tmax:最大濃度の時間;Cmax:組織における最大濃度;t1/2:薬剤消失半減期;AUC0-12hr:曲線下面積対時間0-12時間における時間平均;NC:未算出
【0631】
均等及び範囲
請求項において、「1つの」、「1つの」及び「その」は、文脈で否定されない、あるいは明示されない限り、1個又は複数を意味する。群における1個又は複数個の要素間の「又は」を含む請求項又は記述は、文脈で否定されない、あるいは明示されない限り、群の要素の1個、複数個、又は全てが存在し、使用され、あるいは所定の製品又は方法に関連する場合を満たすと見なされる。発明は、厳密に群の1個の要素が存在し、使用され、あるいは所定の製品又は方法に関連する実施の形態を含む。発明は、群の要素の複数個、又はすべてが存在し、使用され、あるいは所定の製品又は方法に関連する実施の形態を含む。
【0632】
さらに、発明は、あらゆる変形、組み合わせ及び置換を包含し、1個又は複数個の記載された請求項からの1個又は複数の限定、要素、節、及び記述用語が他の請求項に組み込まれる。例えば、他の請求項に従属するあらゆる請求項が、同一の基礎となる請求項に従属するすべての他の請求項に記載された1個又は複数個の限定を含むように改変されてもよい。例えば要素がマーカッシュ群形式のように列挙された場合、要素の各部分群も開示され、あらゆる要素が群から削除され得る。一般に、発明、又は発明の観点は、特別な要素及び/又は特徴、発明の特定の実施の形態又は該要素及び/又は特徴からなる、又は本質的にからなる発明の観点を含むと見なされることが理解されるべきである。簡潔さのために、実施の形態が本明細書でそれらの記載において具体的に説明されていない。また、用語「含む」及び「含有する」は、開いていること及び追加の要素又はステップを含むことを許容することを意図する。範囲が与えられた場合、端点が含まれる。さらに、否定されない、あるいは文脈及び当業者の理解から明白でない限り、範囲として示された値は、文脈に明らかに別であることが記載されていない限り、発明の異なる実施の形態で述べられた範囲内のあらゆる値又は小範囲、範囲の下限の10分の1までと見なされる。
【0633】
本願は、様々な発行された特許、公表された特許出願、論文記事、及び他の出版物を参照し、そのすべてが参照することで本明細書に組み入れられる。仮に組み入れられた参照のどれかと本明細書との間に矛盾がある場合、本明細が支配する。sらに、先行技術に含まれる本発明のいずれか特定の実施の形態は、いずれか1個又は複数個の請求項から明確に除外されてもよい。当該実施の形態が当業者に知られたものであると見なされるため、その除外が本明細書に明確に記載されていなくても、それらは除外される。先行技術の存在に関係あってもなくても何らかの理由で、本発明に係る任意の特定の実施の形態がいずれかの請求項から除外されてもよい。
【0634】
当業者は、ありふれた実験を用いて、本明細書に開示された具体的な実施の形態に対す
る多くの均等物を認識し、あるいは究明できる。本明細書に開示された実施の形態の範囲
は、上述の説明を限定することを意図せず、むしろ添付の請求項に記載される。以下の請
求項に定義されたように、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、当該説明への様
々な変更及び改変がなされてもよいことを、当業者は理解するであろう。
(付記1)
一般式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【化438】
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(式中、
Xは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−又は−S(=O)2−であり、
Yは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−又は−S(=O)2−であり、
環Aは、置換若しくは非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリル又は置換若しくは非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環における1又は2個の原子は独立して、酸素及び窒素からなる群から選択され、
環Yは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
RAは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、−ORA1、−N(RA1)2、オキソ又は窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、
RA1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアルキル、窒素原子に結合した場合窒素保護基又は酸素原子に結合した場合酸素保護基であり、或いは2つ出現した場合のRA1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
aは、0、1、2又は3であり、
RBは、置換若しくは非置換のアルキル又は下記式であり、
【化439】
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環Bは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
RB1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−ORB1a、−N(RB1a)2、−SRB1a、−CN、−SCN、−C(=NRB1a)RB1a、−C(=NRB1a)ORB1a、−C(=NRB1a)N(RB1a)2、−C(=O)RB1a、−C(=O)ORB1a、−C(=O)N(RB1a)2、−NO2、−NRB1aC(=O)RB1a、−NRB1aC(=O)ORB1a、−NRB1aC(=O)N(RB1a)2、−OC(=O)RB1a、−OC(=O)ORB1a、−OC(=O)N(RB1a)2又は窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、或いは2つ出現した場合のRB1は連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
RB1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のRB1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
bは、0、1、2、3、4又は5であり、
RCは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
RDは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
RLは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−ORL1、−N(RL1)2、−SRL1、−CN、−SCN、−C(=NRL1)RL1、−C(=NRL1)ORL1、−C(=NRL1)N(RL1)2、−C(=O)RL1、−C(=O)ORL1、−C(=O)N(RL1)2、−NO2、−NRL1C(=O)RL1、−NRL1C(=O)ORL1、−NRL1C(=O)N(RL1)2、−OC(=O)RL1、−OC(=O)ORL1又は−OC(=O)N(RL1)2であり、或いは2つ出現した場合のRLは連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
RL1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のRL1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
lは、0、1、2、3又は4であり、
mは、0、1、2、3、4又は5である。)
(付記2)
Xは、結合である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記3)
Xは、−C(=O)−である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記4)
Xは、−S(=O)−又は−S(=O)2−である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記5)
Yは、結合である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記6)
Yは、−C(=O)−である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記7)
Yは、−S(=O)−又は−S(=O)2−である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記8)
環Aは、置換若しくは非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリルであり、
複素環における1又は2個の原子は、酸素又は窒素である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記9)
環Aは、置換のオキセタニルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記10)
環Aは、非置換のオキセタニルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記11)
環Aは、下記式である、
【化440】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記12)
環Aは、置換のピロリジニル又は置換のピペリジニルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記13)
環Aは、下記式である、
【化441】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記14)
環Aは、下記式である、
【化442】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記15)
環Aは、下記式である、
【化443】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記16)
環Aは、非置換のピロリジニル又は非置換のピペリジニルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記17)
環Aは、置換若しくは非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、
複素環における2個の原子は、酸素及び窒素からなる群から独立して選択される、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記18)
環Aは、下記式である、
【化444】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記19)
環Aは、下記式である、
【化445】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記20)
環Aは、下記式である、
【化446】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記21)
少なくとも1つ出現した場合のRAは、−N(RA1)2である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記22)
少なくとも1つ出現した場合のRAは、オキソである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記23)
少なくとも1つ出現した場合のRA1は、置換又は非置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記24)
aは、0である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記25)
aは、1である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記26)
RBは、置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記27)
RBは、非置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記28)
RBは、非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記29)
RBは、非置換のt−ブチルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記30)
RBは、下記式である、
【化447】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記31)
環Bは、置換若しくは非置換の3〜7員環の単環式カルボシクリルである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記32)
環Bは、非置換のシクロプロピルである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記33)
環Bは、置換若しくは非置換の6〜14員環のアリールである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記34)
環Bは、非置換のフェニルである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記35)
環Bは、置換のフェニルである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記36)
環Bは、下記式である、
【化448】
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ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記37)
環Bは、下記式である、
【化449】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記38)
環Bは、下記式である、
【化450】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記39)
RBは、下記式である、
【化451】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記40)
RBは、下記式である、
【化452】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記41)
RBは、下記式である、
【化453】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記42)
環Bは、置換又は非置換の5又は6員環の単環式ヘテロアリールであり、
ヘテロアリール環における1、2、3又は4個の原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記43)
RBは、下記式である、
【化454】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記44)
RBは、下記式である、
【化455】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記45)
環Bは、置換又は非置換の8〜10員環の二環式ヘテロアリールであり、
ヘテロアリール環における1、2、3又は4個の原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記46)
RB1は、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−ORB1a又は−N(RB1a)2であり、或いは2つ出現した場合のRB1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成する、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記47)
RB1は、水素、ハロゲン又は非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記48)
bは、0である、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記49)
bは、1である、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記50)
bは、2である、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記51)
bは、3である、
ことを特徴とする付記30に記載の化合物。
(付記52)
RCは、水素である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記53)
RDは、水素である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記54)
RC及びRDは各々、水素である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記55)
少なくとも1つ出現した場合のRLは、ハロゲン又は非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記56)
少なくとも1つ出現した場合のRLは、メチルである、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記57)
lは、1である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記58)
lは、2である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記59)
mは、0である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記60)
mは、1である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記61)
mは、2である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記62)
mは、3である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記63)
mは、4である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記64)
mは、5である、
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記65)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化456】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記66)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化457】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記67)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化458】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記68)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化459】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記69)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化460】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記70)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化461】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記71)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化462】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記72)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化463】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記73)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化464】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記74)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化465】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記75)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化466】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記76)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化467】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記77)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化468】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記78)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化469】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記79)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化470】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記80)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化471】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記81)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化472】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記82)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化473】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記83)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化474】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記84)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化475】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記85)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化476】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記86)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化477】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記87)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化478】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記1に記載の化合物。
(付記88)
一般式(II)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【化479】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Uは、結合、−C(=O)−、−S(=O)−、−S(=O)2−、−N(RN)−S(=O)−又は−N(RN)−S(=O)2−であり:
Vは、結合、C、−C(=O)−、−S(=O)−又は−S(=O)2−であり、
Wは、結合、CH、−S(=O)2−、−S(=O)2−N(RK)−又は
【化480】
[この文献は図面を表示できません]
であり、VがCでありWがCHである場合、V及びRGは連結して置換又は非置換の5又は6員環の単環式ヘテロアリールであり、
環Zは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
RNは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
RKは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
REは、置換若しくは非置換のアルキル又は
【化481】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
環Eは、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールであり、
RE1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−ORE1a、−N(RE1a)2、−SRE1a、−CN、−SCN、−C(=NRE1a)RE1a、−C(=NRE1a)ORE1a、−C(=NRE1a)N(RE1a)2、−C(=O)RE1a、−C(=O)ORE1a、−C(=O)N(RE1a)2、−NO2、−NRE1aC(=O)RE1a、−NRE1aC(=O)ORE1a、−NRE1aC(=O)N(RE1a)2、−OC(=O)RE1a、−OC(=O)ORE1a又は−OC(=O)N(RE1a)2であり、或いは2つ出現した場合のRE1が連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
RE1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のRE1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
eは、0、1、2、3、4又は5であり、
RFは、水素、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル又は窒素保護基であり、或いはRF及びRGは連結して置換若しくは非置換の下記式の複素環を形成し、
【化482】
[この文献は図面を表示できません]
環Fは、置換若しくは非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリル又は置換若しくは非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環における1又は2個の原子は、酸素及び窒素からなる群から独立して選択され;
RF1は、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアルキル、−ORF1a、−N(RF1a)2、オキソ、又は窒素原子に結合した場合窒素保護基であり、
RF1aは、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアルキル、窒素原子に結合した場合窒素保護基又は酸素原子に結合した場合酸素保護基であり、或いは2つ出現した場合のRF1aは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
fは、0、1、2又は3であり、
RGは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基、又はRG及びRFは連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
RHは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
RJは、水素、置換若しくは非置換の炭素数1〜6のアルキル又は窒素保護基であり、
RMは、出現毎に独立して、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、−ORM1、−N(RM1)2、−SRM1、−CN、−SCN、−C(=NRM1)RM1、−C(=NRM1)ORM1、−C(=NRM1)N(RM1)2、−C(=O)RM1、−C(=O)ORM1、−C(=O)N(RM1)2、−NO2、−NRM1C(=O)RM1、−NRM1C(=O)ORM1、−NRM1C(=O)N(RM1)2、−OC(=O)RM1、−OC(=O)ORM1又は−OC(=O)N(RM1)2であり、或いは2つ出現した場合のRMは連結して置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール又は置換若しくは非置換のヘテロアリールを形成し、
RM1は、出現毎に独立して、水素、置換若しくは非置換のアシル、置換若しくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルケニル、置換若しくは非置換のアルキニル、置換若しくは非置換のカルボシクリル、置換若しくは非置換のヘテロシクリル、置換若しくは非置換のアリール、置換若しくは非置換のヘテロアリール、窒素原子に結合した場合窒素保護基、酸素原子に結合した場合酸素保護基又は硫黄原子に結合した場合硫黄保護基であり、或いは2つ出現した場合のRM1は連結して置換若しくは非置換のヘテロシクリルを形成し、
pは、0、1、2、3又は4であり、
qは、0、1、2、3、4又は5である。)
(付記89)
Uは、結合である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記90)
Uは、−C(=O)−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記91)
Uは、−S(=O)−又は−S(=O)2−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記92)
Vは、結合である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記93)
Vは、−C(=O)−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記94)
Vは、−S(=O)−又は−S(=O)2−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記95)
Wは、−S(=O)2−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記96)
Wは、−S(=O)2−N(RK)−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記97)
Wは、−S(=O)2−NH−である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記98)
Wは、下記式である、
【化483】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記99)
Wは、下記式である、
【化484】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記100)
REは、置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記101)
REは、非置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記102)
REは、非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記103)
REは、非置換のt−ブチルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記104)
REは、下記式である、
【化485】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記105)
環Eは、置換又は非置換の3〜7員環の単環式カルボシクリルである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記106)
環Eは、非置換のシクロプロピルである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記107)
環Eは、置換又は非置換の6〜14員環のアリールである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記108)
環Eは、非置換のフェニルである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記109)
環Eは、置換のフェニルである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記110)
環Eは、下記式である、
【化486】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記111)
環Eは、下記式である、
【化487】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記112)
環Eは、下記式である、
【化488】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記113)
REは、下記式である、
【化489】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記114)
REは、下記式である、
【化490】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記115)
REは、下記式である、
【化491】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記116)
環Eは、置換又は非置換の5又は6員環の単環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4個の原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記117)
REは、下記式である、
【化492】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記118)
REは、下記式である、
【化493】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記119)
環Eは、置換又は非置換の8〜10員環の二環式ヘテロアリールであり、ヘテロアリール環における1、2、3又は4個の原子は独立して、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記120)
RE1は、水素、ハロゲン又は非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記121)
eは、0である、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記122)
eは、1である、
ことを特徴とする付記104に記載の化合物。
(付記123)
RFは、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記124)
RFは、置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記125)
RFは、下記式である、
【化494】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記126)
RFは、非置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記127)
RFは、非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記128)
RFは、置換又は非置換のヘテロシクリルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記129)
RFは、置換又は非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環における1又は2個の原子は独立して、酸素及び窒素からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記130)
RFは、下記式である、
【化495】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記131)
RF及びRGは、連結して下記式の置換又は非置換のヘテロシクリルを形成する、
【化496】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記132)
環Fは、置換又は非置換の4〜7員環の単環式ヘテロシクリルであり、複素環における1又は2個の原子は独立して、酸素又は窒素である、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記133)
環Fは、下記式である、
【化497】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記134)
環Fは、置換のピロリジニル又は置換のピペリジニルである、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記135)
環Fは、下記式である、
【化498】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記136)
環Fは、下記式である、
【化499】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記137)
環Fは、非置換のピロリジニル又は非置換のピペリジニルである、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記138)
環Fは、置換又は非置換の7〜10員環のスピロ二環式ヘテロシクリルであり、複素環における2つの原子は独立して、酸素及び窒素からなる群から選択される、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記139)
環Fは、下記式である、
【化500】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記140)
環Fは、下記式である、
【化501】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記141)
環Fは、下記式である、
【化502】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記142)
少なくとも1つ出現した場合のRF1は、−N(RF1a)2である、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記143)
少なくとも1つ出現した場合のRF1は、オキソである、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記144)
少なくとも1つ出現した場合のRF1aは、置換又は非置換のアルキルである、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記145)
fは、0である、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記146)
fは、1である、
ことを特徴とする付記131に記載の化合物。
(付記147)
RGは、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記148)
RHは、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記149)
RJは、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記150)
RH及びRJは各々、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記151)
RG、RH及びRJは各々、水素である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記152)
少なくとも1つ出現した場合のRMは、ハロゲン又は非置換の炭素数1〜6のアルキルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記153)
少なくとも1つ出現した場合のRMは、メチルである、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記154)
pは、1である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記155)
pは、2である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記156)
nは、0である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記157)
nは、1である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記158)
nは、2である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記159)
nは、3である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記160)
nは、4である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記161)
nは、5である、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記162)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化503】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記163)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化504】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記164)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化505】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記165)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化506】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記166)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化507】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記167)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化508】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記168)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化509】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記169)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化510】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記170)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化511】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記171)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化512】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記172)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化513】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記173)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化514】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記174)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化515】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記175)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化516】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記176)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化517】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記177)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化518】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記178)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化519】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記179)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化520】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記180)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化521】
[この文献は図面を表示できません]
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記181)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化522】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記182)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化523】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記183)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化524】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記184)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化525】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記185)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化526】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記186)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化527】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記187)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化528】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記188)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化529】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記189)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化530】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記190)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化531】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記191)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化532】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記192)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化533】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記193)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化534】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記194)
Vは、Cであり、
Wは、CHであり、
V及びRGは連結されて置換又は非置換の5〜6員環の単環式ヘテロアリールを形成する、
ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記195)
Uは、結合であり、
nは、0である、
ことを特徴とする付記194に記載の化合物。
(付記196)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化535】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記197)
前記化合物は、下記式又はその薬学的に許容可能な塩である、
【化536】
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ことを特徴とする付記88に記載の化合物。
(付記198)
一般式(III)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【化537】
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(付記199)
一般式(IV)で示される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
【化538】
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(付記200)
付記1乃至199のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容可能な塩と、任意で薬学的に許容可能な賦形剤と、を含む医薬組成物。
(付記201)
対象の眼への局所投与に適切な付記200に記載の医薬組成物。
(付記202)
治療上有効量の付記1乃至199のいずれか1項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は治療上有効量の付記200若しくは201に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における疾患を治療する方法。
(付記203)
前記対象は、ヒトである、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記204)
前記疾患は、増殖性疾患である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記205)
前記疾患は、癌である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記206)
前記疾患は、良性腫瘍である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記207)
前記疾患は、炎症性疾患である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記208)
前記疾患は、自己免疫疾患である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記209)
前記疾患は、眼疾患である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記210)
前記疾患は、黄斑変性症、糖尿病性網膜症、網膜芽腫、浮腫、糖尿病性黄斑浮腫又は網膜静脈閉塞である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記211)
前記疾患は、加齢黄斑変性症(AMD)である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記212)
前記疾患は、角膜血管新生である、
ことを特徴とする付記202に記載の方法。
(付記213)
前記化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は前記医薬組成物は、経口投与される、
ことを特徴とする付記202乃至211のいずれか1項に記載の方法。
(付記214)
前記化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は前記医薬組成物は、眼に投与される、
ことを特徴とする付記209乃至211のいずれか1項に記載の方法。
(付記215)
前記化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は前記医薬組成物は、眼に局所投与される、
ことを特徴とする付記209乃至211のいずれか1項に記載の方法。
(付記216)
治療上有効量の付記1乃至199のいずれか1項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は治療上有効量の付記200若しくは201に記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における増殖因子のシグナリングを阻害する方法。
(付記217)
細胞を、有効量の付記1乃至199のいずれか1項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は有効量の付記200若しくは201に記載の医薬組成物に接触させることを含む、細胞における増殖因子のシグナリングを阻害する方法。
(付記218)
前記細胞は、in vitroである、
ことを特徴とする付記216に記載の方法。
(付記219)
キットであって、
付記1乃至199のいずれか1項に記載の化合物若しくはその薬学的に許容可能な塩又は付記200若しくは201に記載の医薬組成物と、
当該キットの使用説明書と、
を含むキット。