(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
エアロゾル発生装置内で使用するための加熱式エアロゾル発生物品であって、前記加熱式エアロゾル発生物品が、ラッパー内で組み立てられて口側の端および前記口側の端の上流にある遠位端を有するロッドを形成するエアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を含み、そこで、5mm〜15mmの外径と5mm〜15mmの長さを持つ剛直な中空管が前記ラッパー内で前記エアロゾル形成基体の上流に配置されており、前記剛直な中空管が実質的に不燃性であり、そこで貫通可能な膜が前記剛直な中空管の一方の端にかかる、物品。
前記剛直な中空管が金属箔、セラミック、高充填紙、およびポリアリールエーテルケトン(PAEK)から成るリストから選択される材料で形成される、請求項1または2のいずれかに記載の加熱式エアロゾル発生物品。
前記エアロゾル形成基体を加熱するための前記手段が、前記剛直な中空管の管腔を通して前記エアロゾル形成基体に挿入可能な1つ以上の発熱体を含む、請求項7に記載の加熱式エアロゾル発生システム。
前記エアロゾル形成基体を加熱するための前記手段が、前記エアロゾル発生物品が前記エアロゾル発生装置と係合された時に、前記エアロゾル発生物品から半径方向に間隔を置かれている1つ以上の発熱体を含む、請求項7または8に記載の加熱式エアロゾル発生システム。
前記エアロゾル形成基体を加熱するための前記手段がサセプタを加熱するためのインダクタを含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の加熱式エアロゾル発生システム。
【発明の概要】
【0006】
加熱式エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置と併用するために提供されてもよい。加熱式エアロゾル発生物品は、ラッパー内部で組み立てられて、口側の端および口側の端の上流にある遠位端を持つロッドを形成するエアロゾル形成基体を含む複数の構成要素を備えうる。物品はさらに、5mm〜15mmの外径と5mm〜15mmの長さを持つ剛直な中空管を備える。剛直な中空管は、ラッパー内にエアロゾル形成基体の上流に配置される。剛直な中空管は実質的に不燃性の材料で形成される。本明細書で定義されている通り、不燃性の材料は、800℃〜1700℃、また一般に800℃〜1200℃の温度範囲の炎を使用して点火することが困難または不可能な材料である。一般に、およそ800℃〜1200℃の温度範囲または最高1700℃で有毒なまたはその他の有害であるかもしくは望ましくない化合物を実質的に放出しない任意の材料は、本明細書で意図している実質的に不燃性の材料の範囲内である。貫通可能な膜は、剛直な中空管の一方の端にかかる。剛直な中空管は近位端および遠位端を有する。貫通可能な膜は、剛直な中空管の遠位端にかかりうる。貫通可能な膜は、剛直な中空管の近位端にかかりうる。貫通可能な膜によってかかる剛直な中空管は、ユーザーが炎を当てて物品の口側の端を吸い込んだ場合に、ロッドの遠位端を保護する。炎からの熱は不燃性である中空管にぶつかる。剛直な中空管の下流に位置するエアロゾル形成基体は、加熱式エアロゾル発生物品の遠位端に位置する場合よりも、その燃焼温度に達する可能性が低い。さらに、貫通可能な膜は、空気がロッドを通して引き出されることを防ぐのに役立つ。従って、エアロゾル形成基体の不注意によるかまたは意図しない点火のリスクが低減される。
【0007】
剛直な中空管は、ポリマー、金属またはセラミックで形成されることが好ましい。剛直な中空管は、金属箔、セラミック、高充填紙、およびポリアリルエーテルケトン(PAEK)ポリマーから成るリストから選択される材料で形成されることが好ましい。
【0008】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体への挿入およびその加熱のための挿入可能な発熱体を含むエアロゾル発生装置と併用するために設計されうる。剛直な中空管は、管腔または穴を画定する。管腔または穴を通して発熱体が挿入されうる。発熱体は、剛直な中空管を通して挿入された時に貫通可能な膜を貫通しうる。発熱体をエアロゾル形成基体に挿入するための挿入力は、ヒーターが挿入された時に、エアロゾル形成基体がラッパー内でずれる原因となりうる。エアロゾル発生物品にとって、エアロゾル形成基体のずれの防止に役立つように、エアロゾル形成基体のすぐ下流に位置する第二の剛直な中空管を備えることが有利なことがある。
【0009】
剛直な中空管の管腔または穴は、貫通可能な膜またはバリアによって、一方または両方の端部にかかる。貫通可能な膜またはバリアは、当てられた炎からエアロゾル形成基体を保護するさらなるバリアとしての役目を果たしてもよく、またエアロゾル発生装置の発熱体によって貫通または崩壊されてもよい。貫通可能な膜は、発熱体として機能しない貫通部材によって貫通されうる。貫通可能な膜は、マッチやライターなどの炎源による点火に実質的に耐える材料で形成されることが好ましい。貫通可能な膜は、紙、ポリマー、または金属で形成されうる。
【0010】
貫通可能な膜が、剛直な中空管の近位端にかかることが有利なことがある。従って、貫通可能な膜を形成する材料は、まるで剛直な中空管の遠位端にかかるかのように不燃性である必要はないことがある。その上、剛直な中空管は、貫通可能な膜と接触するように発熱体などの貫通部材を案内する。
【0011】
望ましい実施形態においては、エアロゾル形成基体は、少なくとも一つの材料シートの集合体を含むエアロゾル発生ロッドの形態である。材料シートの集合体は均質化されたたばこのシートとしうる。エアロゾル形成基体は、第WO 2012/164009号に記載されているたばこ集合体のロッドでもよい。
【0012】
加熱式エアロゾル発生システムは、上述のいずれか1つの実施形態による加熱式エアロゾル発生物品と、エアロゾル形成基体を加熱するための手段を含むエアロゾル発生装置とを備えうる。エアロゾル発生装置は、加熱式エアロゾル発生物品と係合して貫通可能な膜を貫通し、エアロゾル形成基体を加熱し、吸入可能なエアロゾルを発生させるように配置される。
【0013】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を受けるためのチャンバーを画定しうる。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体を加熱するための手段を含む。こうした手段は、例えば、エアロゾル発生物品に挿入可能な発熱体またはエアロゾル発生物品に隣接して配置できる発熱体といった発熱体を備えうる。加熱手段は、例えば誘導コイルなど、サセプタと相互作用するためのインダクタを備えうる。
【0014】
本明細書で説明したエアロゾル発生物品を喫煙または消費する方法は、加熱式エアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置と係合させる工程と、貫通可能な膜を貫通させる工程と、エアロゾル発生装置を作動させてエアロゾル形成基体を加熱する工程と、ロッドの口側の端を吸い込んで、空気が剛直な中空管内を通して流れ、膜を貫通し、エアロゾル形成基体を通って流れ、口側の端を通してエアロゾル発生物品から出るようにする工程とを含む。
【0015】
本明細書に使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を加熱に応じて放出することができる基体を記述するために使用される。本明細書において記述したエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体から生成されるエアロゾルは、見えても見えなくてもよく、蒸気(例えば、通常室温にて液体または固体である物質の微粒子が気体状態にある)ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
【0016】
本明細書に使用される「上流」および「下流」という用語は、ユーザーがそれらの使用中、エアロゾル発生物品で吸う方向に関して加熱式エアロゾル発生物品の要素または要素の部分の相対位置を記述するために使用される。
【0017】
加熱式エアロゾル発生物品は、それを通してエアロゾルがエアロゾル発生物品を出る近位端と、ユーザーに送達される遠位端の2つの端部を含む。使用において、ユーザーは、エアロゾル発生物品によって生成されるエアロゾルを吸入するために近位端で引き出してもよい。
【0018】
また、近位端は、口側の端または下流端と言われてもよく、遠位端の下流にある。また、遠位端は、上流端と言われてもよく、近位端の上流にある。
【0019】
本明細書に使用される「エアロゾル冷却要素」という用語は、大きな表面領域および低引き出し抵抗を有する要素を記述するために使用される。使用において、エアロゾル形成基体から放出される揮発性化合物によって形成されるエアロゾルは通過して過ぎ、ユーザーによって吸入される前にエアロゾル冷却要素によって冷却される。高引き出し抵抗フィルターおよびその他のマウスピースとは対照的に、エアロゾル冷却要素は、低引き出し抵抗を有する。また、エアロゾル発生物品内のチャンバーおよび空洞は、エアロゾル冷却要素であるとは見なされない。
【0020】
加熱式エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを生成する喫煙物品であることが好ましい。さらに、加熱式エアロゾル発生物品はユーザーの口を通ってユーザーの肺に直接吸入可能なニコチン含有エアロゾルを生成する喫煙物品であることが好ましい。
【0021】
本明細書に使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを生成する装置を記述するために使用される。エアロゾル発生装置は、加熱式エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と相互作用してユーザーの肺にユーザーの口を通して直接吸入可能なエアロゾルを発生する喫煙装置であることが好ましい。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品と相互作用して、空気をエアロゾル形成基体を通して流れるようにすることが好ましい。
【0022】
誤解を避けるために、以下の記述において、「発熱体」という用語は、1つ以上の発熱体を意味するために使用される。
【0023】
望ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の上流端に位置する。
【0024】
本明細書に使用される「直径」という用語は、エアロゾル発生物品の横方向での最大寸法を説明するために使用される。本明細書に使用される「長さ」という用語は、エアロゾル発生物品の長軸方向における最大寸法を記述するために使用される。
【0025】
エアロゾル形成基体は固体のエアロゾル形成基体であることが好ましい。エアロゾル形成基体は、固体の、および液体の成分を含んでもよい。
【0026】
好ましくは、エアロゾル形成基体はニコチンを含む。より好ましくは、エアロゾル形成基体は、たばこを含む。
【0027】
別の方法として、または追加的に、エアロゾル形成基体はエアロゾル形成材料を含む非たばこを含んでもよい。
【0028】
エアロゾル形成基体が固体のエアロゾル形成基体である場合、固体のエアロゾル形成基体は、薬草の葉、たばこ葉、たばこの茎、膨化たばこおよび均質化されたたばこのうち1つ以上を含む、例えば、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートのうち1つ以上を含みうる。
【0029】
随意に、固体のエアロゾル形成基体は、たばこまたは非たばこ揮発性風味化合物を含んでもよく、それは固体のエアロゾル形成基体の加熱に応じて放出される。また、固体のエアロゾル形成基体は、例えば、さらなるたばこ揮発性風味化合物または非たばこ揮発性風味化合物を含む1つ以上のカプセルを含んでもよく、このようなカプセルは、固体のエアロゾル形成基体の加熱の間、溶解してもよい。
【0030】
随意に、固体のエアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されてもまたはその中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートの形態をとってもよい。固体のエアロゾル形成基体は、例えば、シート、泡、ゲルまたはスラリーの形態で担体の表面上に沈着してもよい。固体のエアロゾル形成基体は、担体の全表面上に沈着してもよく、または代わりに、使用中、均一でない風味送達を提供するために一定のパターンにおいて沈着してもよい。
【0031】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化されたたばこ材料を含む。
【0032】
本明細書で使用される「均質化されたたばこ材料」という用語は、粒子のたばこを凝集することによって形成される材料を意味する。
【0033】
エアロゾル形成基体は、均質化されたたばこ材料のシートの集合体を含むことが好ましい。
【0034】
本明細書に使用される「シート」という用語は、実質的にその厚さより大きい幅および長さを有する薄層状の要素を意味する。
【0035】
本明細書に使用される「集められた」という用語は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル発生物品の長軸方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、または収縮したシートを記述するために使用される。
【0036】
均質化されたたばこ材料を集合させたシートを含むエアロゾル形成基体の使用は有利にも、たばこ材料の断片を含むエアロゾル形成基体(すなわち、ロッドの端部からのたばこ材料の断片の喪失がある)と比較して「端部の緩み」のリスクを著しく低減させる。端部の緩みは、不利なことに、エアロゾル発生物品と併用するためのエアロゾル発生装置や製造設備のより頻繁な清掃の必要性につながりうる。
【0037】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化されたたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含む。
【0038】
本明細書で使用される「きめのあるシート」という用語は、捲縮され、型押しされ、デボス加工され、穿孔され、または別途変形されたシートを意味する。エアロゾル形成基体は、複数の間隔を置いたへこみ、突起、穿孔またはそれらの組み合わせを含む均質化されたたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含んでもよい。
【0039】
特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化されたたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。
【0040】
均質化されたたばこ材料のきめのあるシートの使用は、均質化されたたばこ材料のシートの集結を都合よく容易にしてエアロゾル形成基体を形成してもよい。
【0041】
本明細書に使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起またはしわを有するシートを意味する。エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、実質的に平行した隆起またはしわは、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に沿って、または平行に延びることが好ましい。これは、均質化されたたばこ材料の捲縮したシートの集合を都合よく容易にしてエアロゾル形成基体を形成する。しかし、エアロゾル発生物品に含めるための均質化されたたばこ材料の捲縮したシートが、別の方法としてまたは加えて、エアロゾル発生物品が組み立てられた時に、エアロゾル発生物品の長軸方向軸に鋭角または鈍角で配置される複数の実質的に平行した隆起またはしわを有してもよいことが認識される。
【0042】
一定の実施形態において、エアロゾル形成基体は、実質的にその全表面上で実質的に均一にきめのある均質化されたたばこ材料のシートの集合体を含んでもよい。例えば、エアロゾル形成基体は、シートの幅にわたって実質的に均一に間隔を置いている複数の実質的に平行した隆起またはしわを含む均質化されたたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含んでもよい。
【0043】
エアロゾル形成基体は、紙またはその他のラッパーによって取り囲まれたエアロゾル形成材料を含むプラグの形態であってもよい。エアロゾル形成基体がプラグの形態である場合、任意のラッパーを含めてプラグ全体がエアロゾル形成基体であると考えられる。
【0044】
好ましい一つの実施形態において、エアロゾル発生基体は、ラッパーによって取り囲まれた均質化されたたばこ材料のきめのあるシートの集合体を含むプラグを含む。特に好ましい実施形態において、エアロゾル発生基体は、ラッパーによって取り囲まれた均質化されたたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含むプラグを含む。
【0045】
一定の実施形態において、エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、乾燥質量ベースにおける重量のおよそ70%またはそれ以上のたばこ含有量を有してもよい。
【0046】
エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、粒子状のたばこを凝集するのを補助するための、たばこ内因性結合剤である1つ以上の固有の結合剤、たばこ外来性結合剤である1つ以上の外因性結合剤であり、それはまたはそれらの組み合わせである。別の方法として、または加えて、エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成剤、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶媒およびこれらの組み合わせを含むが限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0047】
エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートにおける封入体のための適切な外因性結合剤は当業界で周知であり、ゴム、例えば、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなど;セルロース結合剤、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなど;多糖類、例えば、デンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、寒天およびペクチンなどの有機酸の共役塩基塩など;およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0048】
エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートに含めるための適切な非たばこ繊維は当業界で周知であり、セルロース繊維;柔らかい木材繊維;堅い木材繊維;ジュート繊維およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートに含める前に、非たばこ繊維は、当業界で周知の適切なプロセスによって処理されてもよく、それには機械式パルプ化;精製;化学的パルプ化;脱色;硫酸塩パルプ化;およびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0049】
エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、エアロゾル発生基体を形成するための集合に耐え抜くために、十分に高い引張強さを有しなくてはならない。一定の実施形態において、適切な引張強さを達成するために、エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートに非たばこ繊維が含まれてもよい。
【0050】
例えば、エアロゾル発生基体における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、乾燥質量ベースにおいて重量のおよそ1%〜およそ5%の間の非たばこ繊維を含んでもよい。
【0051】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成剤を含むことが好ましい。
【0052】
本明細書で使用される「エアロゾル形成剤」という用語は、使用において、エアロゾルの形成を容易にし実質的にエアロゾル発生物品の使用温度にて熱分解に対して抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
【0053】
適切なエアロゾル形成剤は当業界で周知であり、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノ−、ジ−またはトリアセテートなど)、およびモノ−、ジ−またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)を含むが、これらに限定されない。
【0054】
好ましいエアロゾル形成剤は、多価アルコールまたはその混合物(例えばプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオールおよび最も好ましくはグリセリン)である。
【0055】
エアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成剤を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は、2つ以上のエアロゾル形成剤の組み合わせを含んでもよい。
【0056】
エアロゾル形成基体は、乾燥質量ベースにおいて5%を超えるエアロゾル形成剤の含有量を有することが好ましい。
【0057】
エアロゾル形成基体は、乾燥質量ベースにおいておよそ5%〜およそ30%の間のエアロゾル形成剤の含有量を有してもよい。
【0058】
好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は乾燥質量ベースにおいておよそ20%のエアロゾル形成剤の含有量を有する。
【0059】
エアロゾル発生物品で使用するための均質化されたたばこのシートの集合体を含むエアロゾル形成基体は、当業界で周知の、例えばWO 2012/164009 A2号で開示されている方法によって製造しうる。
【0060】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品における使用のための均質化されたたばこ材料のシートは、鋳造プロセスによって粒子状のたばこ、グアーガム、セルロース繊維およびグリセリンを含むスラリーから形成される。
【0061】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0062】
エアロゾル形成基体の外径は少なくとも5ミリメートルであることが好ましい。エアロゾル形成基体は、およそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの間、例えば、およそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、またはおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0063】
エアロゾル形成基体は、およそ7ミリメートル〜およそ15ミリメートルの間の長さを有してもよい。一つの実施形態において、エアロゾル形成基体は、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は、およそ12ミリメートルの長さを有する。
【0064】
エアロゾル形成基体は実質的に円柱状であることが好ましい。
【0065】
剛直な中空管はエアロゾル形成基体の上流に位置する。剛直な中空管は任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。好ましい一つの実施形態で、剛直な中空管は、金属箔またはセラミックまたは適切なその他の耐熱性材料で形成される。
【0066】
剛直な中空管はエアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0067】
剛直な中空管は、およそ5ミリメートル〜およそ15ミリメートルの間、例えばおよそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、またはおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートル間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、剛直な中空管は7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0068】
剛直な中空管は、およそ5ミリメートル〜およそ15ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、剛直な中空管は、およそ8ミリメートルの長さを有する。
【0069】
第二の剛直な中空管は、エアロゾル形成物品のすぐ下流に位置しうる。こうした第二の剛直な中空管は、支持要素としての役目をしうる。剛直な中空管について上述した寸法およびパラメータは第二の剛直な中空管にも適用されうる。
【0070】
エアロゾル冷却要素は、エアロゾル形成基体の下流に位置しうる。例えば、一部の実施形態で、エアロゾル冷却要素はエアロゾル形成基体の下流にある支持要素のすぐ下流に位置してもよい。
【0071】
エアロゾル冷却要素は、支持要素とエアロゾル発生物品の最端の下流端に位置するマウスピースとの間に位置してもよい。
【0072】
エアロゾル冷却要素は、ミリメートル長さあたりおよそ300〜1000平方ミリメートルの間の総表面積を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ミリメートル長さあたりおよそ500平方ミリメートルの総表面積を有する。
【0073】
エアロゾル冷却要素は、あるいは熱交換器と称され得る。
【0074】
エアロゾル冷却要素は低引き出し抵抗を有するのが好ましい。すなわち、エアロゾル冷却要素は、エアロゾル発生物品を介して空気の通過に低抵抗性を提供することが好ましい。エアロゾル冷却要素はエアロゾル発生物品の引き出し抵抗に実質的に影響を及ぼさないことが好ましい。
【0075】
好ましくは、エアロゾル冷却要素は、長軸方向において50%〜90%の間の空隙率を有する。長軸方向におけるエアロゾル冷却要素の空隙率は、エアロゾル冷却要素の位置にてエアロゾル冷却要素対エアロゾル発生物品の内部断面積を形成する材料の断面積の比によって定義される。
【0076】
エアロゾル冷却要素は複数の長軸方向に延びる経路を含んでもよい。複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて経路を形成するシート材料によって画定されうる。複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて複数の経路を形成する単一のシートによって定義され得る。別の方法として、複数の長軸方向に延びる経路は、捲縮、ひだ付け、集合、折り畳みのうち1つ以上の加工がなされて複数の経路を形成する複数のシートによって定義され得る。
【0077】
エアロゾル冷却要素は、およそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、例えばおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートル間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0078】
エアロゾル冷却要素は、およそ5ミリメートル〜およそ25ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、およそ18ミリメートルの長さを有する。
【0079】
いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、金属箔、重合体材料および実質的に非多孔性の紙またはボール紙から成る群より選択される材料シートの集合体を含んでもよい。いくつかの実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔から成る群より選択される材料のシートの集合体を含んでもよい。
【0080】
好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリ乳酸またはMater−Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生物分解可能な重合体材料のシートの集合体を含む。
【0081】
特に好ましい実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリ乳酸のシートの集合体を含む。
【0082】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品の下流端に位置するマウスピースを含んでもよい。
【0083】
マウスピースは、エアロゾル冷却要素の下流に直接位置しても、エアロゾル冷却要素に隣接してもよい。
【0084】
マウスピースはフィルターを含んでもよい。フィルターは、1つ以上の適切な濾過材料から形成されてもよい。多くのこのような濾過材料は当業界で周知である。一つの実施形態において、マウスピースは酢酸セルローストウから形成されるフィルターを含んでもよい。
【0085】
マウスピースはエアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。
【0086】
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ10ミリメートルの間、例えばおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0087】
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ20ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは、およそ14ミリメートルの長さを有する。
【0088】
マウスピースは、およそ5ミリメートル〜およそ14ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい実施形態において、マウスピースは、およそ7ミリメートルの長さを有する。
【0089】
エアロゾル形成基体、および加熱式エアロゾル発生物品のその他任意の構成要素は、それを囲むラッパー内で組み立てられる。ラッパーは任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。外側ラッパーは紙巻たばこ用紙であることが好ましい。
【0090】
ラッパーの下流端部分は、チッピングペーパーの帯によって取り囲まれてもよい。
【0091】
加熱式エアロゾル発生物品の外見は、従来型の点火端のある紙巻たばこの外見をまねてもよい。
【0092】
エアロゾル発生物品は、およそ5ミリメートル〜およそ12ミリメートルの間、例えばおよそ6ミリメートル〜およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品は7.2ミリメートル+/−10%の外径を有する。
【0093】
エアロゾル発生物品は、およそ30ミリメートル〜およそ100ミリメートルの間の全長を有してもよい。好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ45ミリメートルの全長を有する。
【0094】
システムは、エアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備える。エアロゾル発生装置は:ハウジング;発熱体;発熱体に接続する電力供給源;および電力供給源から発熱体への電力の供給を制御するように構成された制御要素を含んでもよい。
【0095】
ハウジングは、発熱体を囲んでいるくぼみを定義してもよく、くぼみは加熱式エアロゾル発生物品を受けるように構成される。
【0096】
エアロゾル発生装置は、ユーザーが単一の手の指の間に持ちやすい、携帯用またはハンドヘルドのエアロゾル発生装置であることが好ましい。
【0097】
エアロゾル発生装置は形状において実質的に円柱状でもよい。
【0098】
エアロゾル発生装置は、およそ70ミリメートル〜およそ120ミリメートルの間の長さを有してもよい。
【0099】
電力供給源は、任意の適切な電力供給源、例えば電池などの直流電圧供与源でもよい。一つの実施形態において、電力供給源はリチウムイオン電池である。あるいは、電力供給源は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池またはリチウムベースの電池、例えばリチウムコバルト、リチウム鉄リン酸、リチウムチタン酸またはリチウムポリマー電池でもよい。
【0100】
制御要素は、単純なスイッチでもよい。あるいは、制御要素は電気回路でもよく、1つ以上のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含んでもよい。
【0101】
エアロゾル発生装置の発熱体は、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の中に挿入することができる任意の適切な発熱体でもよい。例えば、発熱体は、ピンまたはブレードの形態であってもよい。
【0102】
発熱体は、先細りにされた、とがった、または鋭くされた端を有してエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体の中への発熱体の挿入を容易にしてもよい。
【0103】
エアロゾル発生物品の引き出し抵抗(RTD)は、およそ80mmWG〜およそ140mmWGであってもよい。
【0104】
本明細書に使用される場合、引き出し抵抗は、圧力「mmWG」または「水位計のmm」の単位で表され、ISO 6565:2002に従って測定される。
【0105】
また、一つの態様または実施形態に関して記述される特徴は、その他の態様および実施形態に適用できるかもしれない。例えば、上記のエアロゾル発生物品およびエアロゾル発生システムに関して記述される特徴はまた、上記のエアロゾル発生物品およびエアロゾル発生システムを使用する方法と併せて使用されてもよい。
【0106】
具体的な実施形態について、ここで図を参照しながら説明する。
【発明を実施するための形態】
【0108】
図1は好ましい実施形態による加熱式エアロゾル発生物品10を図示したものである。エアロゾル発生物品10は、剛直な中空管30、エアロゾル形成基体20、エアロゾル冷却要素40およびマウスピース50という、同軸に整列して配置される4つの要素を含む。これらの4つの要素は連続して配置され、外側ラッパー60によって取り囲まれ、加熱式エアロゾル発生物品10を形成する。エアロゾル発生物品10は近位端または口側の端70を有し、使用者は使用中、自分の口の中に挿入し、遠位端80は口側の端70に対してエアロゾル発生物品10の反対側の端に位置する。剛直な中空管の近位端30は、貫通可能なポリマー膜31によってかかる。あるいは、膜31は金属箔、セラミックまたは紙など、適切なその他の材料で形成されうる。剛直な中空管の遠位端の位置は膜31と炎の間の直接の接触を阻止するが、膜の材料はマッチやライターからの炎が当てられた時に点火に耐えることが好ましい。
【0109】
また、エアロゾル発生物品の遠位端80はエアロゾル発生物品10の上流端として記述してもよく、エアロゾル発生物品10の口側の端70はまた、エアロゾル発生物品10の下流端として記述してもよい。口側の端70と遠位端80との間に位置するエアロゾル発生物品10の要素は、口側の端70の上流に、または代わりに、遠位端80の下流にあると記述することができる。
【0110】
剛直な中空管30は、エアロゾル発生物品10の最端の遠位端または上流端に位置する。
図1に示す実施形態では、剛直な中空管30は中空のセラミック管である。この剛直な中空管30およびその関連付けられた膜31は、物品10の遠位端に当てられる炎からエアロゾル形成基体を保護する。
【0111】
図1に図示した実施形態において、エアロゾル形成基体20はラッパーによって取り囲まれる捲縮され均質化されたたばこ材料のシートの集合体を含む。均質化されたたばこ材料の捲縮したシートはエアロゾル形成剤としてグリセリンを含む。
【0112】
エアロゾル冷却要素40は支持要素30の下流に直接位置し、支持要素30に隣接する。使用において、エアロゾル形成基体20から放出される揮発性物質は、エアロゾル発生物品10の口側の端70の方へエアロゾル冷却要素40に沿って通過する。揮発性物質は、エアロゾル冷却要素40内で冷却してユーザーによって吸入されるエアロゾルを形成してもよい。
図1に図示した実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ラッパー90によって取り囲まれたポリ乳酸の捲縮したシートの集合体を含む。ポリ乳酸の捲縮したシートの集合体は、エアロゾル冷却要素40の長さに沿って延びる複数の長軸方向経路を定義する。
【0113】
マウスピース50はエアロゾル冷却要素40の下流に直接位置し、エアロゾル冷却要素40に隣接する。
図1に示す実施形態で、マウスピース50は低濾過効率の従来の酢酸セルローストウフィルターを含む。
【0114】
エアロゾル発生物品10を組み立てるために、上記の4つの要素は、穿孔のある外側ラッパー60内で整列させられ、密接に包まれる。
図1に示した実施形態において、エアロゾル発生物品10の外側ラッパー60の遠位端部分はチッピングペーパー(図示せず)の帯によって取り囲まれる。
【0115】
図1に図示したエアロゾル発生物品10は、ユーザーによって喫煙または消費されるために発熱体を含むエアロゾル発生装置と係合するように設計される。使用において、エアロゾル発生装置の発熱体は、エアロゾルを形成するのに十分な温度までエアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体20を加熱し、これがエアロゾル発生物品10を介して下流に引き出され、ユーザーによって吸入される。
【0116】
図2は、上に記述し
図1に図示した実施形態に従ったエアロゾル発生装置110およびエアロゾル発生物品10を含むエアロゾル発生システム100の部分を図示する。
【0117】
エアロゾル発生装置は発熱体120を含む。
図2に示したように、発熱体120は、エアロゾル発生装置110のエアロゾル発生物品受入れチャンバー内に取り付けられる。使用において、ユーザーは、発熱体120が貫通可能な膜31を貫通し、
図2に示す通り剛直な中空管30の管腔を通してエアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体20の中に直接挿入されるように、エアロゾル発生装置110のエアロゾル発生物品受入れチャンバーの中にエアロゾル発生物品10を挿入する。
図2に示した実施形態において、エアロゾル発生装置110の発熱体120は、ヒーターブレードである。
【0118】
エアロゾル発生装置110は、発熱体120を作動させることができる電源および電子機器を含む。このような作動は、手動でもよく、またはエアロゾル発生装置110のエアロゾル発生物品受入れチャンバーの中に挿入されるエアロゾル発生物品10でのユーザーの引き出しに応答して自動的に起きうる。複数の開口部は、エアロゾル発生装置に提供されて空気がエアロゾル発生物品10に流れるのを可能にする;空気の流れの方向は、
図2に矢印によって図示する。膜31が貫通されると、空気は剛直な中空管30を通してエアロゾル発生物品10に吸い込まれることができる。
【0119】
内部発熱体120がエアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体10の中に挿入され、作動されると、エアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体20は、エアロゾル発生装置110の発熱体120によっておよそ摂氏375度の温度に加熱される。この温度にて、揮発性化合物は、エアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体20から放出される。ユーザーがエアロゾル発生物品10の口側の端70で吸い込むにつれ、エアロゾル形成基体20から放出された揮発性化合物は、エアロゾル発生物品10を介して下流に引き出され、凝縮してユーザーの口の中にエアロゾル発生物品10のマウスピース50を介して引き出されたエアロゾルを形成する。
【0120】
エアロゾルがエアロゾル冷却要素40を介して下流へ通過するにつれ、エアロゾルの温度は、エアロゾルからエアロゾル冷却要素40への熱エネルギーの伝達のために低下する。エアロゾルがエアロゾル冷却要素40に入る時、その温度はおよそ摂氏60度である。エアロゾル冷却要素40の中での冷却のため、エアロゾルがエアロゾル冷却要素を出る時のその温度はおよそ摂氏40度である。
【0121】
図3において、エアロゾル発生装置110の構成要素は、簡略化した様式にて示されている。特に、エアロゾル発生装置110の構成要素は、
図3におけるスケールで描かれていない。実施形態の理解に関連しない構成要素は省略して
図3を簡略化した。
【0122】
図3に示したように、エアロゾル発生装置110はハウジング6130を含む。発熱体6120は、ハウジング6130内のエアロゾル発生物品受入れチャンバー内に取り付けられる。エアロゾル発生物品10(
図3に破線で示す)は、発熱体6120がエアロゾル発生物品10のエアロゾル形成基体20の中に直接挿入されるように、エアロゾル発生装置110のハウジング6130内のエアロゾル発生物品受入れチャンバーの中に挿入される。
【0123】
ハウジング6130内に、電気的なエネルギー供給6140、例えば再充電可能なリチウムイオン電池がある。コントローラ6150は、発熱体6120、電気的なエネルギー供給6140およびユーザーインタフェース6160、例えばボタンまたはディスプレイに接続される。コントローラ6150は、その温度を調節するために発熱体6120に供給される電力を制御する。
【0124】
上述の例示的な実施形態は限定するものではない。上述の模範的実施形態と一貫性のあるその他の実施形態が、当業界の当業者にとって明らかとなる。