【課題を解決するための手段】
【0003】
この課題は、独立請求項による切換装置により解決される。その際に、従属請求項の特徴は本発明の別の形態を形成する。
【0004】
本発明は、切換装置を提案しており、この切換装置は、
−ケーシングと、
−ケーシングの内部に配置されており、かつ少なくとも一つの切換要素となくとも一つの冷却管を備えた少なくとも一つの切換モジュールと、
−ケーシングの内部の絶縁液体であって、この絶縁液体が切換モジュールを取囲んでいる絶縁液体と、
−ポンプ、冷却管および熱交換機を有する冷却回路とを備えており、−ケーシングの内部と冷却回路が液圧式に互いに接続されている。
【0005】
冷却回路とケーシングの内部の間の液圧式の接続により、このケーシング内では少なくとも一つの切換モジュールが配置されているが、切換要素を冷却するためのかつ切換モジュールを絶縁するための同じ絶縁液体が使用されることができる。冷却管内の起こりうる漏損は、同じ一つの絶縁液体を使用することにより、切換装置への憂慮すべき影響は、例えば異なる絶縁液体及び冷却液体、例えば水を使用する場合に比べてわずかである。異なる液体、例えば水と油の使用は、破滅的な結果をもたらす恐れがある。それにより整備も著しく困難になる。この点で、二つではなく、ただ一つだけの絶縁液体を交換せねばならない。わずかな冷却管内の漏損は、液圧式の接続により緩和され、従って即座の整備、従って切換装置の停止が強制されない。
【0006】
切換装置は、任意の様式で構成されていてもよく、例えば定電圧領域、中電圧領域および高電圧領域でのタップ付き変圧器のためのタップ切換器として、およびエネルギーグリッドあるいは溶融炉の使用におけるタップ付き変圧器のためのタップ切換器として構成されていてもよい。
【0007】
切換装置の切換モジュールは任意の様式で構成されていてもよく、例えば半導体ウェハセル、特にサイリスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどから成っていてもよい。
【0008】
絶縁液体は任意の様式で構成されていてもよく、例えば絶縁油あるいはエステル液として構成されていてもよい。
【0009】
切換装置は任意に多数の切換モジュール含んでいてもよく、好ましくはタップ付き変圧器の各切換すべき相のための一つの切換モジュールを含んでいてもよい。
【0010】
ケーシングの内部と冷却回路の間の接続部は、任意の様式で構成されていてもよく、例えばこれは切換装置の外部の膨張タンクに配置されることができる。
【0011】
−切換モジュールが少なくとも一つの冷却容器を備えており、この冷却容器内にそこに割当てられた冷却管が構成されており、
−各冷却管が絶縁液体を送流するための入口と絶縁液体を環流するための出口を備えており、
−各冷却容器と割当てられた切換要素が、熱的に、電気的にかつ機械的に互いに接続されていることが考慮されていてもよい。
【0012】
冷却容器は例えばアルミニウムのような電気的にならびに熱伝導性の材料から構成されている。冷却管は冷却容器の内部、例えば蛇行形状を通過する。
【0013】
−各切換モジュールが少なくとも一つの切換モジュール柱状体を備えており、
−各切換モジュール柱状体が少なくとも一つの冷却容器と少なくとも一つの切換要素を備えており、これらの冷却容器と切換要素が、重なり合って配置されており、かつ熱的に、機械的にかつ電気的に伝達するように接続されていることが考慮されていてもよい。
【0014】
切換要素は任意の様式で構成されていてもよく、例えば個々にあるいはグループで電気的に接続されることができる。グループにおいて、切換要素4は列である電気的に列を成してあるいは並列に接続されている。切換モジュールは任意に四つの切換モジュール柱状体を含んでもよい。
【0015】
−各切換モジュール柱状体が上側の予圧板と下側の予圧板の間に配置されていることが考慮されていてもよい。
−各上側の予圧板と割当てられた下側の予圧板が、クランプ柱状体を介して機械式に互いに接続されており、
−クランプ柱状体が中空に構成されており、
−上側の分配板が上側の予圧板の上方に配置されておりかつこの予圧板と機械式に接続されており、
−下側の分配板が下側の予圧板の下方に配置されておりかつこの予圧板と機械式に接続されており、
−クランプ柱状体が冷却管と液圧式に接続されており、
−下側の分配板とクランプ柱状体の内の一つを通って絶縁液体を冷却管内に導入するために、下側の分配板とクランプ柱状体の内の一つが送流部として使用され、
−上側の分配板と他のクランプ柱状体の内の一つを通って絶縁液体を冷却管から導出するために、上側の分配板と他のクランプ柱状体の内の一つが環流部として使用されることが考慮されていてもよい。
【0016】
クランプ柱状体と冷却管の間の液圧式の接続は、導管を介してクランプ柱状体と接続されている少なくとも一つの冷却容器を介して実現されることができる。冷却管は例えば並列にあるいは列を成して液圧式に接続される冷却容器を介して構成されていてもよい。
【0017】
クランプ柱状体と分配板は、任意の様式で、例えばガラス繊維強化プラスチックのような高強度で電気的に絶縁された材料から構成されていてもよい。
【0018】
−ケーシングの内部と冷却回路が、膨張タンクを介して互いに接続されていることが考慮されていてもよい。
−切換モジュールが四つの切換モジュール柱状体を備えており、
−各切換モジュール柱状体
に並設して、クランプ柱状体の内の少なくとも一つが送流部として設けられており、他のクランプ柱状体の内の少なくとも一つが環流部として設けられていることは考慮されていてもよい。
−切換モジュール柱状体が切換モジュールの圧力分配ユニットにより保持されることが考慮されていてもよい。
−切換装置が制御巻線を備えたタップ付き変圧器において電圧静調整するための負荷時タップ切換器であることが考慮されていてもよい。
【0019】
以下に本発明と添付された図に関する本発明の長所をより詳しく記載する。