特許第6557677号(P6557677)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6557677匿名行動ベースの記録識別システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6557677
(24)【登録日】2019年7月19日
(45)【発行日】2019年8月7日
(54)【発明の名称】匿名行動ベースの記録識別システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20190729BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20190729BHJP
【FI】
   G06Q30/02 300
   G06F21/62 354
【請求項の数】21
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-556956(P2016-556956)
(86)(22)【出願日】2015年3月10日
(65)【公表番号】特表2017-509993(P2017-509993A)
(43)【公表日】2017年4月6日
(86)【国際出願番号】US2015019727
(87)【国際公開番号】WO2015138462
(87)【国際公開日】20150917
【審査請求日】2018年3月9日
(31)【優先権主張番号】61/950,393
(32)【優先日】2014年3月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511287994
【氏名又は名称】ヴィジブル ワールド リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ハーバーマン セス
(72)【発明者】
【氏名】マーカス クラウディオ
【審査官】 渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0197968(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0332319(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0023547(US,A1)
【文献】 特表2004−512583(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/151905(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0124315(US,A1)
【文献】 三宿 仁,”リワード広告におけるCookieも端末IDも使わないFingerPrintを使った計測方法について”,[online],アイティメディア株式会社,2013年11月29日,[検索日:2019.2.14],URL,URL:https://web.archive.org/web/20131129220351/http://blogs.itmedia.co.jp/jinmsk/2013/10/cookieidfingerp-da3d.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G16H 10/00 − 80/00
G06F 21/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
プロセッサと、
複数のコンピュータ装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取るように構成された受信機と、
前記複数のソースデータ記録各々についてある時間にわたる関連する連続タイムラインを決定するように構成された前記プロセッサと、
前記複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定するように構成された前記プロセッサと、
前記時間にわたる前記複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成するように構成された前記プロセッサと、
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントを、前記複数のコンピュータ装置の少なくとも1つに関連付けるように構成された前記プロセッサと、
備えた、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントは、複数の行動マーカを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ユーザインタラクションは、テレビの視聴、ダウンロード、インターネット活動、ソーシャルネットワーク活動、電子番組ガイド活動、パーソナルビデオレコーダ活動、又は購入活動のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記複数の行動マーカの少なくとも一部を分析してその有効性を決定するように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記有効性は、一意の記録を識別する際の有効性を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記有効性は、一意の記録を識別する際の行動マーカの組み合わせの有効性を含む、
請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記受信機は、少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを受け取るように構成されている、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを用いて前記複数のソースデータ記録の少なくとも一部を分析することによって一意の記録を識別するように構成されている、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
コンピュータによって実行される方法であって、
複数のコンピュータ装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取るステップと、
前記複数のソースデータ記録各々についてある時間にわたる関連する連続タイムラインを決定するステップと、
前記複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定するステップと、
前記時間にわたる前記複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成するステップと、
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントを、前記複数のコンピュータ装置の少なくとも1つに関連付けるステップと、
を含むことを特徴とするコンピュータによって実行される方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントは、複数の行動マーカを含む、
請求項9に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項11】
前記ユーザインタラクションは、テレビの視聴、ダウンロード、インターネット活動、ソーシャルネットワーク活動、電子番組ガイド活動、パーソナルビデオレコーダ活動、又は購入活動のうちの少なくとも1つを含む、
請求項9に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項12】
前記複数の行動マーカの少なくとも一部を分析してその有効性を決定するステップをさらに含む、
請求項9に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項13】
前記有効性は、一意の記録を識別する際の有効性を含む、
請求項12に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項14】
前記有効性は、一意の記録を識別する際の行動マーカの組み合わせの有効性を含む、
請求項12に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項15】
少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを受け取るステップをさらに含む、
請求項9に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを用いて前記複数のソースデータ記録の少なくとも一部を分析することによって一意の記録を識別するステップをさらに含む、
請求項15に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項17】
コンピュータ可読命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読命令は、コンピュータ装置のプロセッサによって実行されたときに、前記コンピュータ装置に
複数のコンピュータ装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取り、
前記複数のソースデータ記録各々についてある時間にわたる関連する連続タイムラインを決定し
前記複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定し、
前記時間にわたる前記複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成し、
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントを、前記複数のコンピュータ装置の少なくとも1つに関連付ける、
動作を実行させることを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記コンピュータ装置に、前記複数の行動マーカの少なくとも一部を分析してその有効性を決定させる前記コンピュータ可読命令をさらに含む、
請求項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記コンピュータ装置に、少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを受け取らせる前記コンピュータ可読命令をさらに含む、
請求項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記コンピュータ装置に、前記少なくとも1つの外部行動フィンガープリントを用いて前記複数のソースデータ記録の少なくとも一部を分析することによって一意の記録を識別させる前記コンピュータ可読命令をさらに含む、
請求項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、
複数のコンピュータ装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取るステップと、
前記複数のソースデータ記録各々についてある時間にわたる関連する連続タイムラインを決定するステップと、
前記複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定するステップと、
前記時間にわたる前記複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成するステップと、
前記少なくとも1つの行動フィンガープリントを、前記複数のコンピュータ装置の少なくとも1つに関連付けるステップと、
をコンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願との相互参照〕
本出願は、2014年3月10日に出願された米国仮特許出願第61/950,393号の利益を主張するものであり、この仮特許出願の内容は、その全体が本明細書に完全に記載されているかのように引用によって組み入れられる。
【0002】
説明する技術は、一般に消費者データの識別に関し、具体的には、関連する行動マーカに基づいて匿名の消費者データを識別することに関する。
【背景技術】
【0003】
消費者に関するデジタル情報の収集及び使用が拡大するにつれ、消費者プライバシー及びデータセキュリティに関する懸念も増している。サービスプロバイダは、マーケティング目的で消費者に関連する情報、及び消費者による自社のサービスとの相互作用を収集し、及び/又は消費者マーケティング目的で他のエンティティに販売されるようにする。しかしながら、インターネットサービスオペレータ(例えば、Facebook(登録商標))などのサービスプロバイダ及び(ケーブルネットワークオペレータなどの)メディアコンテンツプロバイダが自社のデータ収集努力の量及び洗練性を高めるにつれ、消費者は、自身の情報がどのように使用されているかをより意識するようになってきた。また、消費者は、自身の情報が自分たちの気付かない形又は予想しない形で使用され収集される可能性があることをますます気にするようになってきた。一般に、企業は、収集したデータを、名前、住所、電話及び電子メールアドレスなどの消費者に関する主キーに基づいて統合することに依拠してきた。この個人情報(PII)を用いて、異なるソースからのデータ記録を照合することができる。しかしながら、消費者及びプライバシー援護派らは、このような慣例に懸念を示す声を上げており、政府機関は、PIIの収集及び/又は使用を制限する法令を制定してきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、マーケティング及びその他の関連する目的にとって有用な消費者活動に関する情報を匿名で収集できるとともに、消費者のアイデンティティ及びプライバシーを保護するシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
説明する特定のシステム、装置及び方法は様々とすることができるので、本開示はこれらに限定されるものではない。説明において使用する用語は、特定のバージョン又は実施形態を説明するためのものにすぎず、範囲を限定するためのものではない。
【0006】
本明細書で使用する単数形の「a、an(英文不定冠詞)」及び「the(英文定冠詞)」は、文脈において別途明示していない限り複数形の照応を含む。特に定めがない限り、本明細書で使用する全ての技術用語及び科学用語は、当業者が一般に理解している意味と同じ意味を有する。本開示には、本開示において説明する実施形態が先行発明によるこのような開示に先行しないことを認めていると解釈すべき内容は存在しない。本書で使用する「含む(comprising)」という用語は、「含むけれども限定されない(including, but not limited to)」を意味する。
【0007】
ある実施形態では、匿名ユーザ情報を用いて行動に基づいてユーザ記録を識別するシステムが、プロセッサと、プロセッサと動作可能に通信する非一時的コンピュータ可読記憶媒体とを含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体は、1又は2以上のプログラム命令を含むことができ、この1又は2以上のプログラム命令は、実行時にプロセッサに、複数のクライアント論理装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取り、ソースデータを、タイムライン期間にわたる連続タイムラインに相関付け、複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定し、複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成し、少なくとも1つの行動フィンガープリントを、複数のクライアント論理装置の少なくとも1つに関連付けることを行わせる。
【0008】
ある実施形態では、匿名ユーザ情報を用いて行動に基づいてユーザ記録を識別するコンピュータ実装方法が、プロセッサにより、複数のクライアント論理装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取るステップと、ソースデータを、タイムライン期間にわたる連続タイムラインに相関付けるステップと、複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定するステップと、複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成するステップと、少なくとも1つの行動フィンガープリントを、複数のクライアント論理装置の少なくとも1つに関連付けるステップとを含むことができる。
【0009】
ある実施形態では、匿名ユーザ情報を用いて行動に基づいてユーザ記録を識別するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードを有するコンピュータ可読記憶媒体が、複数のクライアント論理装置とのユーザインタラクションに関連する匿名情報を含む複数のソースデータ記録を受け取るように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、ソースデータを、タイムライン期間にわたる連続タイムラインに相関付けるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、複数のソースデータ記録の各々についての複数の行動マーカを決定するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、複数の行動マーカの集約に基づいて少なくとも1つの行動フィンガープリントを生成するように構成されたコンピュータ可読プログラムコードと、少なくとも1つの行動フィンガープリントを、複数のクライアント論理装置の少なくとも1つに関連付けるように構成されたコンピュータ可読プログラムコードとを含むことができる。
【0010】
添付図面に関連して以下の詳細な説明を読むことにより、本発明の上記の及びその他の目的がさらに容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】いくつかの実施形態による例示的な記録照合システムを示す図である。
図2】いくつかの実施形態による例示的な記録照合システムを示す図である。
図3】いくつかの実施形態による、行動マーカを用いた例示的な記録照合方法のフロー図である。
図4】本明細書で説明する様々な方法及び処理を実装するコンピュータ装置の様々な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
説明する技術は、一般に、消費者活動のソースデータ記録を照合及び/又は識別するシステム、方法及びコンピュータ可読媒体に関する。ソースデータ記録は、ユーザ(又は「消費者」)による、コンテンツ提示装置、コンピュータ装置、消費者電子装置、小売業者、マーケティング担当者、或いはソースデータ記録を生成できる他のエンティティ及び/又は装置との相互作用に関連することができる。いくつかの実施形態では、この相互作用が、限定するわけではないが、テレビの視聴、ダウンロード、インターネット活動、ソーシャルネットワーク活動、電子番組ガイド活動、パーソナルビデオレコーダ活動、購入活動、又は調査活動などを含むことができる。いくつかの実施形態では、ソースデータ記録の少なくとも一部が、個別情報(PII)を一切又は実質的に含まない、及び/又は個人、コンピュータ装置及び/又はこれらに関する記録を識別するために別様に合理的に使用できない匿名の(anonymous)(或いは「anonymized」又は「de−identified」)データを含むことができる。いくつかの実施形態では、行動ベースの記録識別(又は「照合」)システム(「システム」又は「照合システム」)を、ソースデータ記録の処理、フィンガープリント採取及び/又は照合を行うように構成することができる。照合システムは、匿名のソースデータ記録を含むソースデータ記録を受け取って連続タイムラインに関連付けるように構成することができる。照合システムは、行動マーカを生成してソースデータ記録に関連付けることができる。全てのソースデータ記録にわたって各行動マーカを分析して、一意のソースデータ記録を識別するための行動マーカの有効性を決定することができる。これらの行動マーカの1つ又は2つ以上を用いて、行動フィンガープリントを生成することができる。いくつかの実施形態では、第1のソースデータ記録の組に基づいて生成された行動フィンガープリントを用いて、第2のソースデータ記録の組に関連するユーザ(又は「消費者」)、ソースデータ記録、又は装置などを識別することができる。いくつかの実施形態では、照合システムが、ソースデータ記録、或いはPII又はその他の消費者プライバシー識別子を含む情報を一切又は実質的に使用しない。
【0013】
ソースデータ記録は、媒体を通じた装置及び/又はコンテンツとのユーザインタラクションに基づいて生成できるあらゆるタイプの記録を含むことができる。例示的な媒体としては、テレビ(又は「TV」)、ラジオなどの音声媒体及び視覚媒体、並びに放送、ケーブル、衛星、及び/又はこれらのネットワーク(例えば、インターネット)形態を挙げることができる。コンテンツの例としては、以下に限定されるわけではないが、ビデオ、オーディオ、映画、ビデオゲーム、テレビ及びラジオ番組、コマーシャル、ウェブサイト、画像、写真、テキスト、電子又はデジタル文書、情報フィード、ストリーミングメディア、ソーシャルメディア、ソーシャルネットワーク、及び/又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ソースデータ記録は、装置、コンテンツ、及び/又はこれらとの間のユーザインタラクションに関する情報を含むことができる。例えば、セットトップボックスのソースデータ記録は、場所、サービスプロバイダ、番組ガイド、チャンネル選択、コンテンツ、これらのいずれかに関する行動(例えば、番組ガイドからの番組の選択)などに関する情報を含むことができる。
【0014】
一般に、装置とは、コンテンツ及び/又はデータへのアクセスをユーザに提示又は提供できる、現在当業者に知られている、又は将来的に開発されるあらゆる装置を意味する。装置の非限定的な例としては、テレビ、スマートテレビ、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ装置、スマートフォン、パーソナルコンピュータ(PC)、ラジオ、オーディオ装置、電子読取装置(「e−リーダ」)、セットトップボックス、衛星受信機、ビデオオンデマンド(VOD)受信機、コンテンツ受信機(例えば、米国、カリフォルニア州クパチーノのApple社製のAppleTV(登録商標)、米国、カリフォルニア州サラトガのRoku社製のRoku(登録商標))、デジタルビデオレコーダ(DVR)、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、ハードドライブ、フラッシュドライブ、ストレージサーバ、デジタルビデオディスク(DVD)装置、Blue−ray(商標)装置、又は車内娯楽システムなどを挙げることができる。
【0015】
サービスプロバイダ及びマーケティング会社(「マーケティング担当者」)は、マーケティング目的を含むその業務手順の一部として、長きにわたりPIIの収集に依拠してきた。このPIIを用いて、異なるソースからのデータ記録を照合することができる。しかしながら、この行為は、消費者のプライバシーに対する懸念及び政府の規制によって抑制されてきた。これにも関わらず、インターネット接続装置の使用が拡大することによって膨大な量の消費者データが継続的に生じており、サービスプロバイダ及びマーケティング担当者らは、これらのデータを使用することができ、使用している。消費者がコンピュータ装置を使用することによって生じるデジタルフットプリントによって、インターネットプロトコル(IP)アドレス、クッキー、デバイスフィンガープリント、ユーザプロファイル、ソーシャルログインハンドルなどの新たなタイプの識別子も生じており、サービスプロバイダ及びマーケティング担当者らは、これまで知られていなかった消費者行動のすき間を埋めるためにこれらの識別子を使用することができ、使用している。
【0016】
一般に、デジタルフットプリントはデジタルアイデンティティではないが、収集されるコンテンツ及びメタデータは、このような情報を収集して活用する会社の消費者プライバシー、信用、セキュリティ及び評判に影響を与える可能性がある。例えば、デジタルフットプリントを用いて、人口学的特性、性別、視点の所属(viewpoint affiliations)、性格、又は個人の知らない機密情報などの個人情報を推測することができる。
【0017】
連邦取引委員会(FTC)は、オフライン及びオンラインのプライバシー問題において積極的かつ顕著な役割を果たしてきた。従来、FTCは、個人データのプライバシーを管理するには業界による自主規制が最も有効な方法であるという立場を取ってきた。従って、マーケティング担当者及びその他の業界関係者らは、個人データ、並びにオンライン及び/又はオフラインの消費者行動の記録の共有に関しては企業が最善慣行に従うことを表明し、一般的にこれを支持してきた。1つの例示的な最善慣行では、組織が、情報に関連する個人に通知することなく、場合によっては同意を求めることなくPIIを外部団体と共有しないことが必要とされる。全体的に見れば、焦点はPII(名前、住所、電話、電子メールアドレスなど)に当てられていた。それでもなお、個人のオンライン及びオフライン行動のデジタル記録も安全に管理され、匿名でしか共有されないことをさらに保証するニーズが高まっている。
【0018】
医療分野及び金融分野などのいくつかの特定の業界では、消費者情報、特にPIIを含む情報の共有を規制する法律及び規定が構築されてきた。一方、非規制分野の企業も、収集した情報をマーケティング及びその他の目的で使用できるようにする最善慣行を積極的に制定すると同時に消費者のプライバシー保護にも目を向けなければ、消費者反応、又は消費者データの使用を規定するルールを課す規制が危うくなることを認識している。また、企業及びマーケティング担当者らは、大量の未加工データを管理し、特にこれらの量のうちの企業又はマーケティング担当者らにとって実際に価値のある割合を求めて特定することがますます課題となっている。複雑な非構造化データの量が増えるにつれ、企業は、携帯電話機の使用、TVの視聴データなどを含むオンライン及びオフライン購入、メディアインプレッション及びメディアインタラクションに関する消費者行動の痕跡を繋ぎ合わせるデジタルリンキングにますます依拠している。
【0019】
データ統合の観点からすれば、IPアドレス、クッキー、デバイスフィンガープリント及びソーシャルログインハンドルなどの識別子は、これらが匿名であるとともに、多くの場合に一時的なものであるという理由で、重要な課題を提示している。例えば、IPアドレスは、スマートフォン、インターネット対応TV、ゲーム機、車内娯楽システム又は家庭用電化製品などのいずれかの装置がインターネット上でやりとりを行った時に生成することができる。IPアドレスに基づいてデータを照合することによって貴重な情報が取得されることもあるが、インターネットサービスプロバイダ(ISP)は、動的IPアドレスを割り当てることが多いので、そのうちに異なる装置が同じアドレスを有していると思われることもある。また、複数の装置が同じネットワーク上に存在する時には、これらの装置に同じIPアドレスが割り当てられることもある。このことは、ネットワーク内の装置全体にわたる洞察を得ようとする点では有用であるが、多世帯住戸などの共同ネットワーク又はIPブロックにIPアドレスが割り当てられる際には重要な課題を抱える。
【0020】
現在のところ、デジタルマーケティング活動に関して使用される代表的なデータ交換方法はクッキーである。インタラクティブ広告協議会(IAB)は、クッキーを、ウェブサイトのサーバによって送信されてユーザのウェブ対応装置に記憶され、次の相互作用時にユーザの装置によってそのままサーバに戻される小型テキストファイルとして定義している。クッキーは、ウェブサイトドメインがデータを特定の装置に関連付けて異なる装置と区別できるようにすることができる。データ統合の観点からすれば、クッキーは、たとえ同じ装置上に存在する場合でもブラウザによって異なり得るという点で課題を抱えている。クッキーは、ユーザによって容易に削除することもできる。また、クッキーがますます持続的に広く使用されることは煩わしく、消費者に寄り添ったものではないと見なされるようになっている。
【0021】
企業によっては、クッキーの使用に関連する課題を理由として、別の装置追跡方法を生み出す機会を求めてきたところもある。このような別の解決策は、IPアドレスに加えて装置の構成に関する情報を抽出して一意の装置署名を作成するものである。このような方式は、一意の装置を99%の確率で識別することができる。ところが、マーケティング担当者らは、クッキーとは異なってユーザが追跡を避けるためにデバイスフィンガープリントを単純に削除できないことによる潜在的な消費者プライバシーに対する懸念を理由に、このような装置識別技術を使用したがらない。
【0022】
企業は、関連するサードパーティデータを用いて自社のデータを拡張することにより、収集したデータからより大きな価値を引き出すことに関心がある。しかしながら、従来の技術では、企業が個人情報をサードパーティに委託する必要がある。ほとんどの企業は、関連する追加情報を付加する目的で自社の消費者データ記録を共有したいとは思わない。企業によっては、比較的脆弱な識別子(例えば、IPアドレス又はクッキー)の使用に依拠して関連する消費者データの統合及び付加を行っているところもある。しかしながら、ビジネスの観点からすれば、一般にこのような方法は信頼性が低く、やはり消費者のプライバシー問題を伴う。
【0023】
多くの場合、企業及びマーケティング担当者らは、サードパーティからデータを取得し、及び/又は自社独自のデータをサードパーティに販売する。消費者データの使用及び/又は再販を行う権利を得た会社は、消費者及び/又は装置レベルのデータ記録を他の会社との間で共有又は販売する能力を制限する契約上の制限に直面することが多い。例えば、様々なケーブルTV配信会社、衛星TV配信会社、又はその他のTV配信会社からのテレビセットトップボックス(STB)データを使用することを認可された企業は、関連するデータセットのより広い及び/又はより深い展望が得られるという理由で、同様のデータを認可された他の企業と自社のデータを照合することに関心を持つ可能性がある。しかしながら、このような照合に関心のある企業は、あらゆるPII、IPアドレス、装置ID、又は装置に関するフィンガープリントなど、及びこれらに関するあらゆる未加工のデータ記録を交換する能力の多大な制約に直面する。従って、現在では、これらの企業が自社の消費者データに関する提供物をより良く理解し、又は拡張する能力が制限されている。
【0024】
データの利用可能性が広がれば、企業には消費者行動をより良く理解する機会が与えられるが、あらゆる形態のデータリンキングは、照合の信頼性と消費者プライバシーの問題との間のバランスを保たなければならない。また、消費者データ駆動型の製品及びサービスを開発して販売するビジネスに携わる企業にとっては、データの収集及び使用から価値を引き出す能力が、これらのソースデータの契約上の合意及び現在のデータ照合能力によって制限されている。
【0025】
従って、いくつかの実施形態は、独立団体が、行動フィンガープリントマーカを用いて、PII、IPアドレス、装置ID、又は装置に関するフィンガープリントなどを一切又は実質的に使用せずに、信頼できる照合識別を個別に生成できるようにするシステム及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、行動フィンガープリントマーカが、匿名の消費者行動のデジタルフットプリントに対応することができる。いくつかの実施形態では、ソースデータ(又はソースデータ記録)が、複雑な構造化ソースデータ又は非構造化ソースデータを含むことがあり、消費者のプライバシーの機微性、及び/又は消費者データ駆動型の製品及びサービスを開発して販売するビジネスに携わる企業に関するデータを含む一意の記録の確実な照合が必要である。
【0026】
いくつかの実施形態では、照合システムが、匿名消費者行動のデジタルフットプリントを分析して、互いに記録を区別する役割を果たす好適な集約マーカを決定することができる。いくつかの実施形態に従って説明する方法及びシステムは、それぞれのDNAプロファイルによる個人の識別を支援するために法医学者が使用する技術であるDNAプロファイリングに類似していると思えるかもしれない。しかしながら、ある人物のDNA構成の一部を反映するDNAプロファイルの使用とは異なり、いくつかの実施形態に従って説明する方法及びシステムは、元となるソースデータの部分的要素の集約及び/又は分類を行うものであり、結果として得られるマーカは、元となるソースデータの一部でない場合もある。いくつかの実施形態では、ソースデータ記録が、以下に限定されるわけではないが、インターネット、携帯電話機、TV、ゲーム機、家庭用電化製品などにおける露出及び/又は相互作用を含む複雑な構造化ソースデータ及び/又は非構造化ソースデータを含むことができる。
【0027】
図1に、いくつかの実施形態による例示的な照合を示す。図1に示すように、照合システム100は、1又は2以上のサーバ論理装置110を含むことができ、このサーバ論理装置110は、一般にプロセッサと、プログラム命令、及び1又は2以上のアプリケーションに関するデータ又は情報を収容する非一時的メモリ又はその他の記憶装置と、例えば図4を参照しながら後述する中央処理装置(CPU)405、リードオンリメモリ(ROM)410、ランダムアクセスメモリ(RAM)415、通信ポート440、コントローラ420及び/又は記憶装置425を含むその他のハードウェアとを含むことができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、プログラム命令が、とりわけソースデータ記録に基づいて行動フィンガープリントを生成し、この行動フィンガープリントを用いて他のソースデータ記録を照合するように構成された行動ベースの記録照合アプリケーション(「照合アプリケーション」又は「アプリケーション」)を含むことができる。サーバ論理装置110は、以下に限定されるわけではないが、サーバコンピュータ装置、パーソナルコンピュータ(PC)、キオスクコンピュータ装置、モバイルコンピュータ装置、ラップトップコンピュータ、スマートフォン、PDA、全地球測位システム(GPS)装置、(インターネット接続テレビ又は「スマート」テレビを含む)テレビ、印刷装置、タブレットコンピュータ装置、車内娯楽(ICE)システム、セットトップボックス、PVR、DVR、或いは現在知られている又は将来的に開発される他のあらゆる論理装置及び/又はコンピュータ装置を含むクライアント論理装置105と動作可能に通信することができる。
【0029】
照合アプリケーションは、クライアント論理装置からデータソース記録を受け取るように構成することができる。いくつかの実施形態では、サーバ論理装置110が、サービスプロバイダ120、他のエンティティ、通信装置(例えば、ネットワークエッジ装置)、又はサーバ論理装置110によって動作するソフトウェアプラットフォームを通じてデータソース記録を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、データソース記録及び/又はその一部が匿名の場合もある。いくつかの実施形態では、照合アプリケーションが、匿名のデータソース記録のみを受け取ることができる。いくつかの実施形態では、クライアント論理装置105からのデータソース記録がPIIを含み、サービスプロバイダ120及び/又は照合アプリケーションによって特定できない場合もある。データソース記録は、1又は2以上のデータベース115に記憶することができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、照合アプリケーションを、期間を表す連続タイムラインにソースデータ記録を関連付けるように構成することができる。例えば、この期間は、1日24時間、又は朝、昼、夕、ゴールデンタイム、就業日、平日、週末、時間毎の区分(例えば、8時間区分、4時間区分など)などの時間区分などの時間に基づいて構成することができる。別の例では、セットトップボックス、スマートTV又はゲーム機などから取得されたTV視聴データが、TVを視聴した日に基づく期間を有することもできる。いくつかの実施形態では、この期間が、スポーツイベント、コンサート、ニュースイベント又はメディア表現などに関する期間などの1又は2以上のイベントに基づくこともできる。
【0031】
いくつかの実施形態では、照合アプリケーションを、ソースデータ記録に関連する行動マーカを生成し、作成し、又は別様に構築するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ソースデータ記録の集約及び/又は分類に基づいて行動マーカを生成することができる。いくつかの実施形態では、期間内の同じ時間周期などの、各ソースデータ記録の同じ部分に基づいて行動マーカを生成することができる。例えば、毎日の各15分間中に最も視聴に費やされた関連する時間を有するTVネットワークに(又はセットトップボックスが作動していない場合には、TVが作動していないことを示す「なし(nothing)」に)対応する行動マーカが個々のソースデータ記録毎に存在するようにTV視聴データを集約して分類することができる。例えば、(例えば、第1の装置に関連する)いくつかのデータソース記録は、期間1におけるチャネル1を行動マーカとして有することができ、他のいくつかのデータソース記録は、期間2におけるチャネル2を有することができる。別の例では、いくつかのデータソース記録が、ユーザがTVなどの第1の装置を見ながらモバイル装置などの第2の装置と相互作用した「第2の画面」の活動を示す行動マーカを有することもできる。
【0032】
いくつかの実施形態では、複数の異なる行動マーカを生成してソースデータ記録に関連付けることができる。例えば、インターネット使用のソースデータ記録では、ビデオコンテンツの消費に関しては第1の行動マーカを生成することができ、ソーシャルネットワーク活動に関しては第2の行動マーカを生成することができる。いくつかの実施形態では、タイムラインの対応する部分を選択することによってアクセス、視聴、削除又はその他の修正を行うことができる関連するソースデータ記録を有するタイムラインを含むデータ記録タイムラインを生成することができる。
【0033】
照合アプリケーションは、期間又はその一部にわたって行動マーカを集約して行動フィンガープリントを生成することができる。いくつかの実施形態では、行動フィンガープリントが、クライアント論理装置105、ユーザ、或いは(サービスプロバイダ又は人口動態区分などの)その他のエンティティ又はセグメントに関連付けられるほど十分に一意的なものとなることがある。例えば、いずれかの丸1日にわたってTV視聴行動を行った場合、集約された行動マーカから生成されたTV視聴の行動フィンガープリントは、個々のクライアント論理装置105に関連付けられるほど十分に一意的なものとなり得る。
【0034】
いくつかの実施形態による照合アプリケーションは、行動マーカの統計分析を行うことができる。いくつかの実施形態では、ソースデータ記録の全部又は実質的に全部にわたる行動マーカの全部又は実質的に全部を含む少なくとも一部にわたって統計分析を行って、とりわけ一意の記録を識別する際に各行動マーカがどれほど有効であるかを決定することができる。いくつかの実施形態では、この統計分析が、行動マーカの組をどのように組み合わせて一意の記録を識別できるかを識別及び/又は評価することを含むことができる。例えば、特定のタイプの相互作用については、異なる行動マーク及び/又はこれらの組み合わせがより効果的な場合がある。例えば、TVの視聴については特定の行動マーク及び/又はこれらの組み合わせがより効果的であり、インターネット活動については他の行動マークがより効果的な場合もある。行動マーカ及び/又はその分析に関連する分析情報は、1又は2以上のデータベース115に記憶することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、第1のソースデータ記録の組に基づいて生成された行動フィンガープリントを、独立した同様の記録の組などの第2の記録の組に適用することができる。図2に、いくつかの実施形態による、行動フィンガープリントを複数の記録の組に適用するように構成された例示的な記録照合システムを示す。図2に示すように、第1の照合システム205aは、第1の一連の装置220a〜cから第1のデータソース201aを通じてソースデータ記録を受け取るように構成することができる。いくつかの実施形態によれば、第1の照合システム205aを、TV装置220cに関連するTV視聴のソースデータ記録のための行動マーカと、少なくとも1つの行動フィンガープリントとを生成するように構成することができる。これらの行動マーカ及び行動フィンガープリントは、照合データベース225aに記憶することができる。
【0036】
独立して供給されたデータから結果として得られる行動マーカ及び/又は行動フィンガープリントを用いて、PPI又はその他の消費者プライバシーに依存する識別子を使用することなく、個々の記録を確実に照合することができる。従って、第1の照合システム205によって生成された行動マーカ及び/又は行動フィンガープリントを用いて、あらゆるソースデータの共有に関する制約を遵守しながら、企業、照合システム又はその他のエンティティ全体にわたって同様のデータセットを照合することができる。例えば、第2の照合システム205aは、第2の一連の装置220d〜fから第2のデータソース201bを通じてソースデータ記録を受け取るように構成することができる。いくつかの実施形態では、第2の照合システム205bを、第1の照合システム205aから行動マーカ及び/又は行動フィンガープリント(例えば、「外部行動マーカ」又は「外部行動フィンガープリント」)を受け取るように構成することができ、第2の照合システム205bは、例えば照合データベース225bにこれらを記憶することができる。いくつかの実施形態では、第2の照合システム205bが、行動マーカを用いて、独自の過程、選好、設定又はパラメータなどに従って1又は2以上の行動フィンガープリントを生成することができる。いくつかの実施形態では、第2の照合システム205bが、行動フィンガープリントを用いて、独自の記録及び/又は他のエンティティからの記録を含む個々の記録を照合することができる。例えば、セットトップボックスデータから取得されたTV視聴のソースデータ記録を収集する1つの企業は、自動コンテンツ認識(ACR)を含むインターネット接続されたスマートTVから取得されたTV視聴ソースデータ記録を収集する別の会社との間で記録を照合することができる。いくつかの実施形態によれば、企業が、結果として得られた行動フィンガープリントを照合することによってどの記録を共有しているかを知ることができる。
【0037】
例えば、第1の照合システム205aが特定の行動フィンガープリントタイプを設定すると、企業は、行動フィンガープリントを用いて、元となるソースデータを明確に共有する必要なく、或いはPII又はその他の消費者プライバシーに依存する一意の識別子を使用せずにソースデータ記録を照合することができる。例えば、第2の照合システム205bは、第1の照合システム205bに要求を送信し、或いは第1の照合システム205bと別様に通信して、モバイル装置を用いたTVの視聴などの特定の活動に関する行動フィンガープリントなどの、第1の照合システムによって生成され分析された行動フィンガープリントを要求することができる。第1の照合システム205aは、これに応答して、要求された行動フィンガープリントを第2の照合システム205bに送信することができる。別の実施形態では、第1の照合システム205aが、独自の行動フィンガープリントを生成するための1又は2以上の行動マーカを第2の照合システム205bに提供することができる。例えば、第1の照合システム205aは、コンピュータ装置におけるインターネットベースの活動などの、特定のタイプの装置の相互作用に有効であると示される1又は2以上の行動マーカを提供することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、いずれかのエンティティが、行動フィンガープリント照合記録のいずれかに関する集約又は分類された情報を付加することもできる。例えば、セットトップボックスデータから取得されたTV視聴記録を収集する企業が高度な消費者区分スキームを開発したとした場合、このスキームを、インターネットに接続されたACR対応スマートTVから取得されたTV視聴記録を収集する企業の照合記録に付加することができる。企業は、結果として得られた行動フィンガープリントを照合することによってどの記録を共有しているかを知ることができる。
【0039】
図3は、本明細書で説明した少なくともいくつかの実施形態に従って構成された1又は2以上のサーバ論理装置などを介して照合システムによって実行できる、いくつかの実施形態による、匿名ユーザ情報を用いて行動に基づいてユーザ記録を識別する例示的な方法のフロー図である。この方法例は、ブロック305、310、315、320、325及び/又は330のうちの1つ又は2つ以上によって示すような1又は2以上の動作、機能又は行動を含むことができる。ブロック305〜330に示す動作は、図4に示す記憶装置410、415及び425などのコンピュータ可読媒体にコンピュータ実行可能命令として記憶することもできる。様々なブロックは、個別のブロックとして示しているが、所望の実装に応じてさらなるブロックに分割することも、組み合わせてブロック数を減らすことも、或いは削除することもできる。ブロック305〜330に示す動作は、コンテンツ開発者、コンテンツ配信者、コンテンツプロバイダ、コンテンツ提示装置、ネットワークシステム、放送ネットワーク、又はこれらのいずれかの組み合わせによって実行することができる。
【0040】
図3に示すように、照合システムは、ソースデータ記録を受け取ることができる(305)。例えば、照合システムは、装置、及び/又はサービスプロバイダ又はマーケティング担当者などのソースデータ記録プロバイダとの通信経路を有することができる。照合システムは、ソースデータ記録を構造化することができる(310)。例えば、照合アプリケーションが、ソースデータ記録を連続タイムラインに位置付け、相関付け、配置し、又は別様に関連付けることができる。照合アプリケーションは、ソースデータ記録のための行動マーカを生成することができる(315)。いくつかの実施形態では、各ソースデータ記録の同じ部分の集約及び/又は分類を用いて行動マーカを構築することができる。
【0041】
行動マーカの有効性を分析して(320)、例えば各マーカが一意の記録及び/又は行動マーカの組み合わせの有効性をどれほど良好に識別できるかを決定することができる。いくつかの実施形態では、行動マーカの分析が、統計分析を含むことができる。照合アプリケーションは、行動マーカの少なくとも1つに基づいて1又は2以上の行動フィンガープリントを生成することができる(325)。いくつかの実施形態では、行動フィンガープリントが、行動マーカの様々な組み合わせ及び/又は行動マーカの修正を含むことができる。行動フィンガープリントを用いて、ソースデータ記録などの記録を照合することができる(330)。いくつかの実施形態では、行動フィンガープリントを生成するエンティティ及び/又はシステムが、記録を照合するエンティティ及び/又はシステムと異なることもできる。
【0042】
図4は、上述した様々なコンピュータ処理及びシステムを収容又は実装するために使用できる例示的な内部ハードウェアのブロック図である。バス400は、図示の他のハードウェアコンポーネント同士を相互接続するメイン情報ハイウェイの役割を果たす。CPU405は、プログラムの実行に必要な計算及び論理演算を実行するシステムの中央処理装置である。CPU405は、本開示で使用している用語で言えば、例示的な処理装置、コンピュータ装置又はプロセッサである。リードオンリメモリ(ROM)430及びランダムアクセスメモリ(RAM)435は、例示的な記憶装置を構成する。
【0043】
コントローラ420は、システムバス400を介して1又は2以上の任意の記憶装置425にインターフェイス接続する。これらの記憶装置425は、例えば、外部又は内部DVDドライブ、CD ROMドライブ、ハードドライブ、フラッシュメモリ、又はUSBドライブなどを含むことができる。上述したように、これらの様々なドライブ及びコントローラは任意の装置である。また、記憶装置425は、いずれかのソフトウェアモジュール又は命令、補助データを記憶する個々のファイル、一群の結果又は予備データを記憶する共通ファイル、又は上述したような結果情報、予備データ及び関連情報を記憶する1又は2以上のデータベースを含むように構成することもできる。
【0044】
ROM430及び/又はRAM435には、上述したような提示設定の決定、構成、送信又は復号などに関連する機能ステップのいずれかを実行するプログラム命令、ソフトウェア又は相互作用モジュールを記憶することができる。任意に、これらのプログラム命令は、コンパクトディスク、デジタルディスク、フラッシュメモリ、メモリカード、USBドライブなどの有形コンピュータ可読媒体、Blu−ray(商標)ディスクなどの光学ディスク記憶媒体、及び/又はその他の記録媒体に記憶することもできる。
【0045】
任意のディスプレイインターフェイス430は、バス400からの情報をオーディオフォーマット、視覚フォーマット、図形フォーマット又は英数字フォーマットでディスプレイ435上に表示させることができる。様々な通信ポート440を用いて外部装置との通信を行うこともできる。例示的な通信ポート440は、インターネット又はローカルエリアネットワークなどの通信ネットワークに接続することができる。
【0046】
ハードウェアは、キーボード450などの入力装置、或いはマウス、ジョイスティック、タッチ画面、遠隔制御装置、ポインティングデバイス、ビデオ入力装置及び/又はオーディオ入力装置などの他の入力装置455からデータを受け取れるようにするインターフェイス475を含むこともできる。
【0047】
上記で開示した様々な特徴及び機能、並びにその他の特徴及び機能、又はこれらの代替物は、望むように組み合わせて、他の多くの異なるシステム又は応用に形を変えることができると理解されるであろう。また、現在では予見又は予想できない様々な代替形態、修正形態、変形形態又は改善形態が後から当業者によって実現されることもあり、これらの代替形態、変形形態及び改善形態も以下の特許請求の範囲に含まれると理解されるであろう。
【符号の説明】
【0048】
100 照合システム
105 クライアント論理装置
110 サーバ論理装置
115 データベース
120 サービスプロバイダ
図1
図2
図3
図4