(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
生コンを製造する場合に、生産地より生コン工場に供給されている天然資源である骨材の代替えとして、固まらない状態の余剰生コンを団粒化加工した団粒化処理物を解砕して骨材として用いて製造するもので、団粒化処理後骨材を浸水させた状態の容積と質量から飽和状態になる水分量を算定することで生コンの単位容積当たりに対する団粒化処理後骨材の配合量を求めることを特徴とした生コンの製造におけるCO2排出量削減方法。
余剰生コン処理後の材令10日以内に団粒化処理骨材として利用し、団粒化処理後骨材中のセメント水和物の硬化機能を活用して製造する生コンの配合水量を設定する請求項1に記載の生コンの製造におけるCO2排出量削減方法。
【背景技術】
【0002】
建設分野においては、建物のライフサイクルのなかでCO
2排出量の多くを占める「建設工事に伴う資材の生産・調達、産廃処理、建設機械や施工時の運用面」のCO
2排出量の削減に関する取り組みが主に行われてきた。
【0003】
建築物を構成する資材の中で、コンクリートは鉄と並んで重く、環境負荷が大きく、CO
2排出量の大きい材料である。
【0004】
コンクリートを使用する構造物(RC造)の建築における一般的なCO
2排出量を求めた例として、普通ポルトランドセメントを使用した設計基準強度24〜36N/mm
2の一般的なコンクリート1m
3あたりのCO
2排出量は309.7〜352.3kg-CO
2/m
3になるという報告があり(下記非特許文献1)、その約90%以上はセメントの排出量で占められる。これはセメントの原料となるセメントクリンカーの生産工程において、炉の燃焼エネルギーを得るために化石燃料を多量に使用することに加え、石灰石の脱炭酸(CaCO
3→CaO+CO
2)に伴い大量のCO
2が発生することに起因する。
【非特許文献1】「建築物のLCAツール Ver.4.05」、日本建築学会、2005年12月8日発行(2006年11月1日修正)
【0005】
下記特許文献は、セメント系材料(モルタルまたはコンクリート)においてCO
2削減効果を向上させるためには、セメント使用量の少ないセメント系材料を適用することが極めて有効である、例えば単位セメント量を100kg/m
3以下に低減したコンクリートでは、コンクリート1m
3あたりのCO
2排出量を100kg-CO
2/m
3程度以下と、劇的に低減させることができるとして、提案されたものである。
【特許文献1】特開2010−265166号公報
【0006】
この特許文献1は、セメントおよび混和材を粉体成分として含有し、水粉体比W/Bが20〜46%であり、かつ前記粉体に占める混和材の質量割合(置換率)が80〜95%である、硬化後の未水和セメント成分の残存抑制性に優れた環境負荷低減モルタルまたはコンクリート混練物。前記混和材としては、高炉スラグ、フライアッシュの1種以上を成分に持つものが適用できる。
【0007】
このように、近年、温暖化ガスの抑制からコンクリートの低炭素化として、生コンクリート(以下、生コンという)の原料であるセメント、骨材、水、混和剤の内、セメントの品種における普通ポルトランドセメント(以下、普通セメントという。)の生産に伴う二酸化炭素排出量が0.764kg−CO
2/tであり、他の原料に比べて著しく大きいことから、セメント量の一部を火力発電所、製鉄所の副産物であるフライアッシュ、鉄鋼スラグに置き換えて低炭素型コンクリートと称して、使用するコンクリートの低炭素化を推奨している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
製鉄工場、発電所から発生する高炉スラグやフライアッシュを利用する混合セメントは、セメントメーカーが生産し流通されている。しかし、前記特許文献1等はこれらを利用せずに、コンクリートの低炭素化配合としてセメントの単位量を減らして、高炉スラグやフライアッシュを混和材として配合量を多くした低炭素型コンクリートとして利用する。
【0009】
この技術を利用することについては、現状設備で対応出来ない生コン工場もあり、生コン工場での品質管理や貯蔵ビンの入れ替等もあり、対応が困難になる工場もある。
【0010】
また、高炉スラグやフライアッシュを現地混合する低炭素型コンクリートの対応は、前記のように現状設備では対応困難な生コン工場があるほかにこれら混和材の個別運搬の二酸化炭素発生量、管理等に費やす手間が多くなるという問題がある。
【0011】
ところで、生コンについて言えば、建設工事用の生コンは、一般に生コン工場で生産され工事現場まで運搬して工事現場に納品される。
【0012】
工事現場では、打設する生コン量に対して安全を配慮して若干多めに生コンを注文するため、余りの生コンが発生し、これらは不要な生コンとして処理される。したがって、打設量が多い工事現場ほど、多めに注文した生コン量は多くなる。また、JISの工事用生コンは生産後から90分以内に使用しなければならないため、輸送途中で使用不可になるもの、生産後にキャンセルされた生コンも余剰生コンとして処理しなければならない。
【0013】
こうした余剰生コンはまだ固まらない状態で流動化しているため、処理方法において固液分離する場合は、水で希釈してから行う。また、硬化後に破砕して処理する場合においては、処理量に見合う場所の確保が必要になる。いずれの場合においても、生コン工場内でリサイクルされる量としては少なく、ほとんどが産廃処理物になっている。これら余剰生コンの発生量としては、地域、工場規模によっても異なるが都市部においては生産数量の約4%程度が発生している。
【0014】
余剰生コンの発生に伴う処理・処分が問題であり、リサイクルされている量が少ないので捨てる量が増える。固液分離の水処理になると大量の水が必要になる。コストだけでなく、手間、処理に伴う二酸化炭素排出量がある。
【0015】
配達した生コンの全数量が使用され、空荷の状態で生コン工場に戻る生コン車の燃費より、当然、余剰生コンが搭載されて戻る方が燃費は悪化、温暖化効果ガスの量は増える。
【0016】
余剰生コンの処理方法には幾つかある。そのまま硬化させて解砕してコンクリートガラとして産廃処理する方法、また硬化コンクリートを破砕して所定の粒径で分級させた再生路盤材(以下RCという。)はリサイクルされているケースもあるが、近年、道路工事等も減少し、RCに利用される数量とのバランスが保てないため、これに利用される量も少なくなっており、廃棄物になってしまう量が多くなっている。
【0017】
次に余剰生コンをそのままの状態で処理する場合、硬化前の状態では、産廃における汚泥として処理しなければならないため、これの受け入れ可能な中間処理業者に処理を委託する方法がある。つまり、余剰生コンを生コン工場内で硬化・破砕できない場合や、固液分離処理が行えない場合には工場外廃棄の汚泥処理物になってしまい、運搬費を含めた処理コストの負担が大きくなる。
【0018】
ある程度、規模の大きい生コン工場や環境面に配慮している工場では、固液分離処理を行う。つまり、余剰生コンを水で希釈した後に水分が保持できない粗粒分とそれ以外の水分を多く含む砂分以下の粒径に分級し、セメント分も含まれる砂分以下の細粒分を脱水してケーキ状に減容化する。ただし、ケーキ状にプレス処理された後にセメント水和により硬化されたものは、その強度によって汚泥として区分されない事もある。
【0019】
固液分離は、余剰生コンを減容化して工場外で処理する手法であるが、大量の希釈水も必要になる。必然的に排水においては環境基準以下の水質で行わなければならないので、これら処理設備の設置、工場排水等の管理も行う必要がある。
【0020】
生コン工場が手配する生コン車の運用台数等においても、余剰生コン搭載車が多くなると、限られた台数の生コン車を合理的に運用する車両管理の悪化要因にもなってしまう。
【0021】
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、生コン製造では、こうした余剰生コンの処理問題、環境負荷低減に関するコンクリートの考え方等について、生コン製造から流通そして産廃処理までを考慮し、余剰生コンの有効活用を含めて一括して改善を試みる生コンの製造におけるCO
2排出量削減方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記目的を達成するため請求項1記載の本発明は、生コンを製造する場合に、生産地より生コン工場に供給されている天然資源である骨材の代替えとして、固まらない状態の余剰生コンを団粒化加工した団粒化処理物を解砕して骨材として用いて製造する
もので、団粒化処理後骨材を浸水させた状態の容積と質量から飽和状態になる水分量を算定することで生コンの単位容積当たりに対する団粒化処理後骨材の配合量を求めることを要旨とするものである。
【0023】
本発明によれば、余剰生コンは、元々、バランスがとれた粗骨材と細骨材で調合された生コンであり、団粒化処理後に解砕することで計量可能な状態に改質できるため、特別(特殊)なコンクリート仕様でない限り、骨材調合が不要になり、リサイクルの骨材として活用できるので、エネルギーをさほどかけずに(再生骨材を製造する際の二酸化炭素排出量に比べて、遥かに小さなエネルギーで)骨材化できて、コンクリート配合量の質量の約80%を占める骨材の原料調達時(輸送段階)の二酸化炭素排出量も削減できる。
【0024】
なお、生コンについては、現状の建築基準法やコンクリートのJIS規定は、あくまでも材料品質と扱い方の規定であり、成果品である硬化後のコンクリートの所定の性能を担保するような品質保証になっていない。つまり、JISでは生コン原料における骨材は原則的に天然の新骨材の品質で規定されている。再生骨材と称してJIS化されたものでも原料となる廃コンクリートは硬化後の材令まで規定されている。まだ固まらないコンクリートの状態から採集した骨材は、回収骨材と呼ばれる固液分離・分級過程を経たものだけになっており、これらのリサイクル骨材を用いたコンクリートは、要求強度を満たしていても設計上の仕様から用途範囲は構造物における重要度等に応じて利用できる範囲が限られているのが実情である。
【0025】
すなわち、現状の規定では本発明の生コンクリート製造方法ではJISで規定されたコンクリートや国土交通省大臣が認定したコンクリートが仕様になっている構造物には利用できないので、これらの(JISや大臣認定の指定がない)用途外での利用になる。こうした市場に向けたコンクリートの品質については十分に対応可能であり、少なくともこの市場における生コン製造における二酸化炭素排出量の削減に寄与できるだけでなく、産廃物の減容化や処理処分に費やすコスト削減にも寄与できる。
【0026】
余剰生コンを処理する場合においては、団粒化することで流動性が失われるため、バックフォー等のショベルでの積み込み、ダンプトラックによる運搬、ベルトコンベヤの移送が即時に行える。
【0027】
また、固まらない状態の余剰生コンを団粒化加工するという団粒化技術を応用して生コンの製造に利用することで、スラリー分の処理量の削減により、水処理・脱水処理設備の小規模化が可能になる。
【0028】
余剰生コンを硬化させコンクリート化した状態で、破砕処理を施し、分級して骨材を採集するような方法を取ることにより、破壊エネルギー量を抑えることが可能になり破砕作業の簡素化と設備の小規模化が可能になる。さらに、固まるまでの時間を待たずに即時に分級することも可能になる。これにより、破砕作業工程は省略される。
【0029】
また、普通コンクリートの配合上で考慮している表乾水量を求めなくても、団粒化処理後骨材を浸水させた状態の容積と質量から飽和状態になる水分量を算定することで生コンの単位容積当たりに対する団粒化処理後骨材の配合量が求められる。これにより、生コン配合における加水・セメント添加後にも容積変化しないコンクリートの配合の設定が行える。コンクリートの要求性能に対する調合強度については、水とセメントの比率である水セメント比を用いて従来の普通コンクリートと同様に圧縮強度との相関性から単位セメント量を求めて配合設定を行うことができる。
【0030】
請求項2記載の本発明は、余剰生コン処理後の材令10日以内に団粒化処理骨材として利用し、団粒化処理後骨材中のセメント水和物の硬化機能を活用して製造することを要旨とするものである。
【0031】
請求項2記載の本発明によれば、団粒化処理からの経過時間(材令)によりセメント水和物は水分補給により再水和する。この再水和を利用した配合を行うことで団粒化処理後骨材の単位セメント量を抑えることが可能になる。この効果を利用する材令としては団粒化処理後10日以内が好ましい。
【発明の効果】
【0032】
以上述べたように本発明の生コンの製造におけるCO
2排出量削減方法は、生コン製造で、生コン製造から流通そして産廃処理までを考慮し、余剰生コンの処理問題を解決し、環境負荷低減を実現できるものである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面について本発明の実施の形態を詳細に説明する。工事用生コンは、生コン製造後からの打設までの時間がJISで定められ、その制限時間をオーバーしたものは使用されない。本発明において余剰生コンとは、こうした生コン以外に、注文数量と打設量の差異から残って使われない生コン、および注文後にキャンセルされてしまった生コンをいう。
【0035】
本発明は、生コンを製造する場合に、生産地より生コン工場に供給されている天然資源である骨材の代替えとして、固まらない状態の余剰生コンを団粒化加工した団粒化処理物を解砕して骨材として用いて製造することを内容とするものである。
【0036】
先に、本発明が用いる余剰生コンの団粒化処理方法について説明すると、生コン車搭載のアジテータ内で流動化している余剰生コンをアジテータから排出後に1軸式もしくは2軸式で、撹拌装置の回転数は100min
-1以上とする連続式撹拌装置にかけ、事前にエマルジョン化させた、重量平均分子量が、1000万〜2500万、アニオン性単量体としては25〜100モル%のアニオン性ポリアクリルアミド系(A−PAM)を主成分とした高分子団粒化剤を添加して、該撹拌装置により空気間隙量を増大化させるものである。
【0037】
アニオン性ポリアクリルアミド系(A−PAM)を主成分とした高分子団粒化剤は、余剰生コンの容積1m
3当たりに添加する単位添加量を0.5kg/m
3〜5kg/m
3の範囲とする。
【0038】
本発明は、団粒化処理物を骨材として利用するものであるが(特許第6166801号公報ではこのような生コンの骨材として利用までは明示していない。)、
図1にその際の配合設定を示す。
【0039】
配合設定では、通常の天然骨材を使用する場合では、骨材粒子間にある水分を所定の試験方法(天然骨材を対象にした試験法)により予め算出し、これを表面乾燥飽水状態の水分(表乾水)量を求め、この水量をセメント水和に影響しないものと見なして、配合水にカウントせずに水セメント比と呼ばれるコンクリート配合の指標から配合選定が行われる。
【0040】
生コン配合は用途に応じたコンクリートの品質が予め求められる。一般には要求性能における強度が優先される。コンクリートの圧縮強度と配合上の水セメント比W/Cとの間には一定の関係があり、特に水セメント比の逆数であるセメント水比C/Wでは一次関数で近似していることが公知になっており、生コン工場においては独自にセメント水比と強度の相関から配合上の水とセメントの質量比を定めている。
【0041】
また、社団法人日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説JASS5鉄筋コンクリート工事」では、セメントの種類別に算定式があり、これらも利用されている。すなわち、配合手順の最初でセメントと水の質量比率が決まる。次に、この水セメント比から生コン工場で使用されている粗骨材と細骨材の混合比率と水セメント比から各骨材の質量と水分量が決まる。先に述べているように生コンの配合水量における骨材中の水分の扱いにおいて、下記表1に示すように配合上の設定水量は表乾状態の水分量は含まれない。
【表1】
【0042】
一方、団粒化処理後骨材の表乾状態の水分量を把握するは困難であることから、一般のコンクリートの水セメント比に表乾状態の水分を含めた水セメント比を修正水セメント比W’/Cとして算出し、団粒化処理後骨材を用いたコンクリートに適応させると、表2のようになる。
【表2】
【0043】
本発明の団粒化処理物を骨材としたもの(以下、団粒化処理後骨材という。)での余剰生コンは通常生コンと同様な配合で設定されたものであり、細骨材と粗骨材の配合比率はコンクリート配合においてバランスが保たれた状態になっている。
【0044】
配合強度は、工場の出荷状態を把握することで余剰生コンの配合詳細は把握できる。また、道路舗装用のコンクリート等の特殊なコンクリート配合の余剰生コンを除けば、配合上の平均強度で余剰生コン中の細骨材、粗骨材量および単位セメント量も把握できる。したがって、団粒化処理物中の細骨材と粗骨材の混合比率もこの平均混合比で算出できる。
【0045】
ただし、セメント水和物の混入量はセメントの水和過程で生成される水和物であるが、硬化過程(水和途中)で団粒化しているため水分の蒸発や余剰水の排水により水和に必要な水分が不足することが考えられる。工学的にはセメントが水と反応して硬化される水分を結合水として、これとは別に硬化コンクリート中から排水されない水分を拘束水とし、排水される水を自由水とした3つに区分して論じられている。
【0046】
団粒化処理過程でこの自由水は排水(蒸発)されているものと想定される。団粒化前の生コンの含水率と団粒化後の含水率の差は、団粒化前の状態に比べて配合や天候によっても異なるが大凡5%程度減少している。
【0047】
品質の要求性能は一般的なコンクリートと同様に、主として呼び強度と流動性が求められる。流動性については混和剤の種類や添加量で調整が可能であることから、ここでは設計強度よりも大きい呼び強度と呼ばれる値(調合強度)を満足できる配合とする。また、配合における混和剤の添加量は一般コンクリートと同様に考慮しない。
【0048】
(1)コンクリートの要求強度を満足する天然骨材を用いた一般コンクリート配合を参考に、その調合管理強度圧縮強度を満足できる配合を目標とする。
(2)すでに、ここでは団粒化処理後骨材の物性値および水セメント比の逆数であるセメント水比(C/W)の内の水分Wについて、骨材を乾燥状態までにした際の含水率から算定したものをW’としておき、試験配合のC/W’と圧縮強度の関係を統計的に求めてあることが前提になる。一般のコンクリート配合においても、工場別に使用する骨材が異なるのでC/Wと強度の関係はデータベース化されている。また、粒度試験結果も同様にデータベース化されているものとする。
(3)使用する際の湿潤状態の団粒化処理後骨材の含水率を求める。
(4)湿潤状態の団粒化処理骨材を所定の容器に投入しつつ、加水して締め固まる状態とし所定の容量まで詰める。その表面に水が浮き上がる状態まで加水して水浸状態の質量、加水量を測定し、湿潤密度を測定する。
(5)(4)から得られたデータを基に、飽和状態の有無を確認して飽和状態になる水量を算出する。この状態の骨材量は容積変化しない状態であり、その乾燥質量を算出し単位骨材量の基準とする。
(6)団粒化処理後骨材中の水和物が硬化に必要な水分量は配合水に含まずに配合水をW’として、(2)の資料と呼び強度との関係から必要な単位セメント量および水量を求める。その際に呼び強度より大きくなる圧縮強度になるように調合強度を定める。
(7)これらをまとめて、乾燥状態の団粒化処理後骨材を用いた配合を作成し、実際に使用する団粒化処理後骨材の湿潤状態の含水率を考慮して、配合表を作成する。
【0049】
コンクリートの圧縮強度とセメント水比C/Wでは一次関数で近似している。本発明では普通コンクリートのWに表乾水を加えてW’として補正したものを用いる。
【0050】
強度の設定においては、予め
図7に示した団粒化処理後骨材を用いた生コンと普通生コンの圧縮強度を比較したものを作成して管理を行うことが好ましい。この図では、参考値として普通生コンの呼び強度との関係も示した。
【0051】
混和剤を除いた生コンの配合における混合物の大凡の質量比率は
図2に示す通りである。
【0052】
また、天然骨材を通常生コンの主原料構成とした場合と本発明のような固まらない状態の余剰生コンを団粒化加工した団粒化処理物を解砕して骨材として用いた場合との生コン配合概要の質量比率の場合を
図3に示す。
【0053】
団粒化処理物は、空隙量が大きい状態になっているため、余剰生コン中の水分も蒸発しやすい環境になっている。この団粒化処理物には水和過程(セメントの水和による硬化途中)のセメント水和物や自由水も含まれているので、そのまま放置するとセメントの水和反応により固化される。
【0054】
ただし、団粒化状態は骨材と水和物の間隙が大きくなっている状態なので硬化促進による骨材とセメント水和物の付着力は小さくなり、通常のコンクリートの硬化強度に比べて団粒化物の固化強度は小さいので、骨材として使用する際には解砕しやすくなっている。
【0055】
解砕後の団粒化処理物を用いる際、セメント水和過程の水和物は、骨材として使用する材令によっても異なるが、水分を補給することで再硬化する。したがって、団粒化処理物を骨材として利用する場合、その硬化過程のセメント水和物を利用することができるので、単位セメント量を抑えたコンクリート配合が実現できる。
【0056】
配合設定では、通常の天然骨材を使用する場合では、骨材粒子間にある水分を所定の試験方法(天然骨材を対象にした試験法)により予め算出し、これを表面乾燥飽水状態(以下、表乾状態という。)の水分(表乾水)量を求め、この水量をセメント水和に影響しないものと見なして、配合水にカウントせずに水セメント比と呼ばれるコンクリート配合の指標から配合選定が行われる。
【0057】
一方、本発明のように団粒化処理物を骨材としたもの(以下、団粒化処理後骨材という。)は、水和過程であるため、その(表乾水)計測は行えない。余剰生コンは通常生コンと同様な配合で設定されたものであり、細骨材と粗骨材の配合比率はコンクリート配合においてバランスが保たれた状態になっている。
【0058】
本発明のような団粒化処理後骨材を用いたコンクリート配合は下記の通りである。
【0059】
セメント水和物については材令によって水和物の状態が異なって行くものと想定されるため(セメントの水和過程、反応は学術的に解明されていないことは公知だが)、本発明では、所定の団粒化処理物の材令による団粒化処理後骨材の物性を現象として把握する必要があるため、所定の材令別に混在するセメント水和物の量を粒度試験から統計的に求めると共に、乾燥させた状態の単位容積質量を測定して適切な配合を実施できるようにする必要がある。
【0060】
これにより、普通コンクリートの配合上で考慮している表乾水量を求めなくても、団粒化処理後骨材を浸水させた状態の容積と質量から飽和状態になる水分量を算定することで生コンの単位容積当たりに対する団粒化処理後骨材の配合量が求められる。この団粒化処理後骨材の単位容積当たりの質量は、容積変化しない最適配合量になるため、セメントと水分を足すことでコンクリートとしての配合計画を行う事ができる。
【0061】
コンクリートの要求性能の強度については、水とセメントの比率である水セメント比を用いて従来の普通コンクリートと同様に圧縮強度との相関性から配合設定が行える。
【0062】
コンクリートの配合は、生コン1m
3当たりの使用原料の単位質量で設定する。要求強度、ワーカビリティ等の条件を満たせるように、水セメント比(W/C)を設定し、単位水量(W)と単位セメント量(C)を決めるが、単位水量においては骨材に含まれている水分を考慮する必要がある。
【0063】
JIS A5308のレディーミクストトコンクリートの配合で考慮する骨材の質量は、表乾状態とされ、骨材の内部の間隙は水で満たされているが、表面に水が付着していない状態としている。
【0064】
一般の普通コンクリート配合では、生コン1m
3当たりの各材料の単位質量で設定する。要求強度、ワーカビリティ等の条件を満たせるように、水セメント比(W/C)を設定し、単位水量(W)と単位セメント量(C)を決めるが、単位水量においては骨材に含まれている水分を考慮する必要がある。
【0065】
前記JIS A5308のレディーミクストトコンクリートの配合で考慮する骨材中の水分量は、表乾状態の骨材中に付着して単位水量および配合水に影響しないと考えられる水分は含まれない。
【0066】
しかし、団粒化処理後骨材には水和途中の水和物が混合されているので、この状態を調べる試験に適用できない。そこで、本発明では、団粒化処理後骨材の乾燥状態の密度(単位容積質量)を求め、普通コンクリートの骨材も同じ条件で比較した水セメント比と強度の関係を調べて要求性能を満たす配合を設定する。
【0067】
この状態を正確に調整しつつ、水量を測定することは大変難しい。つまり、表乾状態はあくまでも理論上のものであり、その判断も人的なもので、厳密にいうなれば測定過程での瞬間の状態で、タイミングを外すと乾いてしまったりするので測定の不確かさに疑問が生じる。しかし、現状のコンクリート配合では物理的に安定していない状態の水分を基準にしている。
【0068】
本発明では、この表乾水と称する水分量の扱いについても実務上で無理のない配合手法を提案するもので、団粒化処理後骨材の乾燥状態の密度(単位容積質量)を求め、普通コンクリートの骨材も同じ条件で比較した水セメント比と強度の関係を調べて要求性能を満たす配合を設定する。
【0069】
具体的な水分量調整は以下の通りである。コンクリートの配合では、予め目標とする強度以上になる水セメント比(W/C)から単位水量(W)と単位セメント質量(C)を設定しておき、骨材(細骨材と粗骨材)の配合質量が決定される。その際、骨材に付着している水分量は飽和状態(空気量ゼロ状態)で算定した単位水量から差し引いた水量が混練水量として、生コンの配合が設定されている。
【0070】
一般的な骨材中の水分の扱いにおいては、骨材自体の粒子ではなく、その粒子の集合体として捉えて、この集合体の表面が乾いている状態の水分は水セメント比の水分量からは差し引いているので、
図4の左側に示す一般的なコンクリート概念図のようになる。
【0071】
一方、本発明のように団粒化処理後骨材として用いる場合、すでにセメントの水和物が生成され、その結晶中に水分が骨材構成要素として排水されない状態になっているものも含まれている。また、そうした骨材組成から空気が完全に抜けていない状態になっている可能性もある。
【0072】
つまり、団粒化後の余剰生コンの水分は、結晶水になっているもの、すでに気中に蒸発されたもの、排水されずに付着しているものに分けられる。
【0073】
さらに、骨材として用いる時期(養生期間)によってもその水分量は異なるので、完全飽和状態で団粒化処理後骨材の容積を測定することは困難であるため、水浸状態の骨材の状態から混合量と単位水量を求める。これの概念図を
図4の右側に示した。この図における湿潤水分量を求めて、補正を行い飽和状態の水分量を算出することで、生産時の調整水量を算定することが可能になる。なお、図中の骨材中間隙空気とは、団粒化処理過程で取り込まれた空気量であり、すでに排出されたもので生コンの容積に含まれないものである。
【0074】
また、団粒化処理後骨材を乾燥させた状態で粒度試験を行い、生コン配合上の天然骨材の粒度試験結果を比較して、水和途中の水和物や結晶物の混合状態を把握し、同時にその試料の乾燥状態の密度(比重)を測定し、配合時の単位骨材量の算定に使用する。
図5に粒度試験結果の一例を示した。
【0075】
これによると、団粒化処理後骨材の2.5mm粒径以上の曲線の傾きは天然骨材の場合と略同じであるが、0.5mm以下の傾きが緩やかになっており、セメント水和物が増量していることが分かる。
【0076】
試験結果の各粒径質量比から、団粒化処理後骨材から天然骨材分を除いたセメント水和物の量は約19.5%であった。これの比率は、余剰生コンの単位セメント量によっても変化するが、団粒化処理後骨材は解砕・混合して使用するため、これによるバラツキは小さい。
【0077】
また、団粒化処理からの経過時間(材令)によりセメント水和物は水分補給により再水和する。この水和を利用した配合を行うことで単位セメント量を抑えることが可能になる。この効果を利用する材令としては団粒化処理後10日以内が好ましい。
【0078】
団粒化後の余剰生コンを骨材とする場合、セメント水和物も骨材の一部として捉え、排水されずに残っている水分量を測定し、これを残留水分量として配合水量を調整する必要がある。つまり、一般的な骨材中の水分量の調整を行うための試験として多用されている表面水量と称する測定方法では、微粒分量による誤差が生じるため、本発明では、セメント水和物が粒子中の空隙からの水分が抜けきらない状態も考えられるため適していない。
【0079】
団粒化処理後骨材はセメント水和物が混入しているので、混入空気量の全部は排出できないことが想定される。しかし、コンクリートとした場合は、この間隙は水和物の硬化や結晶水で埋まるものと考えられる。団粒化処理後骨材中にある水和物や結晶水は固結物として骨材の一部として扱うことにする。
【0080】
水浸状態の供試体の団粒化処理後骨材は、体積変化しないものとみなすと、その間隙水がセメントスラリーに置き換えることで生コン配合が行える。つまり、団粒化処理後骨材の水分がゼロの状態の単位容積質量を知ることで、水浸状態の水分量から湿潤状態の水分量を算出できるので、この関係から混練水量の調整を行う。
【0081】
一般的な骨材の表乾状態の水分量についてはJISの試験法で定められているが、リアルタイムに表面水率を補正しても正確な軽量のコンクリート製造に至っていないのが現状であり、表乾状態の判断が難しく表面水に影響されないコンクリートの製造方法の提案がなされている背景も踏まえ、本発明では、団粒化処理後の余剰生コンを骨材に用いる場合の容積を把握するため、完全に空気量を排除することは困難であることから、実務上において練りあがり後の容積に影響を与えない方法として乾燥質量と
図6に示したシリンダ内で団粒化処理後骨材を水で浸した状態の容積と質量を基準にして、その含水量変化と生コン製造前の状態である湿潤密度ρwetから含水量ωwetが得られるので、これにより混練水量の調整を実施する。
【0082】
一般の生コンクリートにおける生コン原料と二酸化炭素排出量の原単位について説明する。生コンの原料はセメント・水・骨材・混和剤で構成され、混和剤は高分子系材料でその添加量は著しく小さい。
【0083】
コンクリート配合によっても異なるが概ね、骨材は配合上の容積比で約75%〜85%程度、質量比では約80%を占めている。この骨材は細骨材と粗骨材に分かれ、前者が天然資源の砂、後者が砂利や砕石であり最近では石灰砕石が用いられている。
【0084】
細骨材は、主に山間部の山砂が用いられていることが多いが、山林の枯渇問題等により山砂の確保も困難になるといわれ、近年、石灰石の粉砕砂も注目されてきている。
【0085】
粗骨材にも使用されている石灰石は、セメントの主原料である。セメント工場は石灰山近郊にある場合が多く、産地によっても異なるが関東地域で調達する場合は、内航船で輸送し、中継基地にストックされ、そこから生コン工場まで陸送されるケースが多い。また、セメントは海外からの輸入品もある。
【0086】
前述したように、粗骨材として多用されている石灰砕石の鉱山もセメント原料になる石灰石と同じ地域の採掘箇所であることが多い。例えば、関東地域で流通されている国産セメントでは秩父地方、栃木地方で生産されているものもあるが、九州・四国・中国地方から船舶輸送されて湾岸地域の備蓄基地から配送されているものが多い。
【0087】
細骨材の砂については、関東地域においては内陸地の山砂が使用されている。輸送メリットも含めて船舶での大量輸送の方が効率は良いが、砂山においては石灰山と比べて、掘削規模が小さく産地も分散しているため、ほとんどの場合、他の産地の砂や砕石砂等とのブレンド品が使用されている。ブレンドする場所は、生コン工場あるいは専用混合設備を設置した混合場のいずれかになる。細骨材についても環境保護からの採掘制限等から、関東地域では遠隔地からの調達が余儀なくされてきている。
【0088】
粗骨材の二酸化炭素排出量は、生産者が算定していることが多い、また、学協会の研究資料等にも代表的な原単位が公開されている。一方、細骨材の鉱山規模が小さいこともあり生産者が自ら算定しているケースは少ないが、コンクリートの低炭素化等の論文、報文に掲載されている。
【0089】
生コン原料の混練水は、井戸水、工業用水、水道水が使用されている。水道水・工業用水の二酸化炭素排出量については、地域における水道設備や規模等によって異なる。ちなみに、平成21年、東京都環境局報告の水道水の二酸化炭素排出量原単位は200g/m
3である。井戸水の利用における二酸化炭素排出量は、汲み上げポンプの電力量から求めることができるが、井戸水においては地盤沈下問題もあり、使用量が制限されている地域もある。
【0090】
セメントの生産時の二酸化炭素排出量は、一般社団法人セメント協会の公開資料に掲載されている。
【0091】
普通コンクリートの配合は、セメント・細骨材・粗骨材・水が主な構成である。それ以外に化学製品の混和剤が用いられる。混和剤はセメント質量の約1%程度が使用され、混和剤の種類は生産者によって異なるが生産者が自ら算定した資料や学協会の論文・報文等に掲載されている原単位からも算定できる。
【0092】
以上のように各種原料における二酸化炭素量の原単位が入手できるので生産時の二酸化炭素量は算定が容易に行える。原料調達においては、工場と入手先の地理的条件により、定められた算定手法で行える。しかし、生コン工場における生産時の算定では、設備規模、出荷数量によって単位生産量当たりの二酸化炭素排出量は大きく異なることもある。
【0093】
図8に示すように、生コン工場に関係する二酸化炭素の排出量は、(1)原料生産過程⇒(2)原料輸送過程⇒(3)生コンの製造⇒(4)製品輸送⇒(5)余剰生コンの場内処理⇒(6)場外処分工場に分けることができる。これを、一般的な生コンと本発明の生コンと異なる箇所は下記表3のようになる。
【表3】
【0094】
通常コンクリートと団粒化処理後骨材を用いたコンクリートの配合について、生コン1m
3当たりの原料生産時、原料輸送、製品輸送、工場生産時および産廃物の処理に伴う二酸化炭素排出量について算定したものを下記表4に示す。
【表4】
【0095】
原料製品生産時の二酸化炭素排出量において、一般配合のコンクリート品質と同等の団粒化処理後骨材を用いたコンクリートの二酸化炭素排出量は約13.5%減の効果が得られている。
図7に示したC/W’と圧縮強度の関係から明らかに同一C/W’における圧縮強度は団粒化処理後骨材を用いたコンクリートの方が勝るので、単位セメント量が小さくなり、必然的に二酸化炭素排出量の原単位が大きいセメントの使用量を抑えることができる。
【0096】
これに用いた、二酸化炭素排出量の原単位は次のようである。
セメント:セメントのLCIデータの概要:一般社団法人 セメント協会、2015.24
細骨材および粗骨材:生産メーカーの算定値を参考
混和剤:日本コンクリート工業会:コンクリートセクターにおける地球温暖化物質・廃棄物の最小限化に関する研究員会報告書.P128 2010年7月10日 掲載値の中間値を使用
団粒化剤:生産メーカーの算定値を参考
【0097】
この算定において、使用セメントを高炉セメントに置き換えても、要求強度は満たされることから、高炉セメントと置き換えた場合について算定すると、下記表5に示すようになり、二酸化炭素排出量は、普通セメントを用いた一般配合と比較して約37.8%減になる。また、普通セメントを使用した団粒化処理後骨材コンクリートに比べると、約28.0%減になる。さらに、普通セメントから高炉セメントに変更するだけで28%減になり、団粒化処理後骨材との相乗効果が得られる。
【表5】
【0098】
輸送関連では、原料調達、製品納品、産廃処理に係るものがある。この内、各生コン工場によって、使用する製品は異なるもの原料製品の二酸化炭素排出量の原単位は生産工程や設備に大きな差がない限りほとんど変わらない。また、原料メーカーが加盟している協会等から発表されている資料では、各メーカーの平均的な値を用いている。
【0099】
しかし、輸送については原料生産場所と中継基地および生コン工場の地理的条件によって異なるが、団粒化処理後骨材を用いる場合は、生コン工場内生産になるためそのカウントはゼロになるメリットがある。算定では、実施した調達条件(内航船、陸送)と輸送距離から、トンキロ法で算定した。これについては、平成18年4月から施工されている改正エネルギー法に関して、経済産業省と国土交通省が共同で作成した物流分野のCO2排出量に関する算定方法のガイドラインがある。本発明における算定についてもこの算定手法で実施している。
【0100】
(3)工場生産時の二酸化炭素排出量
この算定では、予め生産数量を定める実用がある。生コン工場の規模によっても異なるが、算定では、年間120,000m
3生産し、余剰生コンが生産数量の4%発生するものとした。また、生産時の設備の消費電力量、配合水を除く水量、重機の使用燃料、余剰生コンの処理設備の消費電力量から1m
3当たりの二酸化炭素排出量を求めた。算定に使用した原単位は、環境省2016年3月、サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量等の算定のための排出原単位データベース(Ver.2.3)を参考にした。
【0101】
以上のように、製品原料の生産段階、製品原料の調達段階、これら原料を用いて生産する場所における各種設備や処理の際に発生する二酸化炭素排出量および運搬に伴うものについての生コン1m
3当たりの二酸化炭素排出量を算定しその総計から、普通コンクリートの場合は、34kg-CO
2/m
3、団粒化処理後骨材を用いたものでは271kg-CO
2/m
3であり、普通コンクリートに比べて団粒化処理後骨材を用いることで20.5%減の効果が得られる。生産時の比較では、13.5%減になることから、団粒化処理後骨材を使用することで総合的に二酸化炭素排出量の圧縮に貢献できることが分る。
【0102】
なお、原料として用いられるセメントの使用量の一部を原料生産時二酸化炭素排出量が普通セメントに比べて小さい高炉スラグ、フライアッシュおよびシリカフュームから選ばれた1種類以上を置き換えて配合することも可能である。
【0103】
また、団粒化処理後骨材に天然の新骨材、廃コンクリートを原料にして生産された再生骨材および余剰生コン処理過程の固液分離から発生する回収骨材を混合して骨材として用いて製造することもできる。