(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する前記2つ以上の第1の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信することと、
前記受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、方向性リンク干渉マップ(DLIM)を決定すること、を含む、請求項1に記載の方法。
前記第2のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する前記2つ以上の第2の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信することと、
前記受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、方向性リンク干渉マップ(DLIM)を決定すること、を更に含む、請求項3から6のいずれか1項に記載の方法。
前記受信部(2220)は、更に、前記第1のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する前記2つ以上の第1の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信するように構成され、
前記第1の制御ノード(2200)は更に、
前記受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、方向性リンク干渉マップ(DLIM)を決定するDLIM決定部(2250)を有する、請求項8に記載の第1の制御ノード(2200)。
前記調整部(2320)は、更に、前記第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウが前記第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと直交し隣接するように、前記第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整するように構成される、請求項10に記載の第2の制御ノード(2300)。
前記調整部(2320)は、更に、前記第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウ間において、整合したウィンドウが存在するように、前記第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整するように構成され、
前記整合したウィンドウは、前記第1のネットワークにより影響を受けない前記第2のネットワークにおける1つ以上の第2のリンク、並びに、前記第2のネットワークにより影響を受けない前記第1のネットワークにおける1つ以上の第1のリンクに適用される、請求項10に記載の第2の制御ノード(2300)。
前記受信部(2310)は、更に、前記第2のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する前記2つ以上の第2の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信するように構成され、
前記第2の制御ノード(2300)は更に、
前記受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、方向性リンク干渉マップ(DLIM)を決定するDLIM決定部(2350)を有する、請求項10から13のいずれか1項に記載の第2の制御ノード(2300)。
【背景技術】
【0002】
本セクションは、本開示で説明する技術の種々の実施形態に対する背景を提供することを目的とする。本セクションにおける記載は、追求し得る概念を含み得るが、必ずしも、先に想到され、または追求されたものではない。したがって、特に指定がない限り、本セクションで説明することは、本開示の説明および/またはクレームの従来技術ではなく、本セクションにおいて単に含まれることから従来技術とすることは許容されない。
【0003】
現在、30GHzから300GHzの高周波数で動作する高周波数無線通信ネットワークまたはシステムは、マルチGb/sのスピードを可能とすることにより、拡大する帯域の要件を満たす有望な技術として浮上している。例えば、第5世代(5G)ネットワークは、第3世代(3G)技術、第4世代(4G)技術、および、MMW無線アクセス技術(RAT)とも称される超緻密(Ultra-Density)ネットワーク(UDN)等の新しく発生したまたは実質的に新しい要素との結合である可能性が高い。そのような高周波数では、多数のアンテナが送信機、受信機、またはその両方において利用可能である。典型的に発生する大きな伝搬損失を補うために、MMW無線システムにおいて、ビームフォーミングは非常に重要な特徴である。
【0004】
ビームフォーミングは、方向性のある信号送信および/または受信に対して使用される信号処理技術である。送信機(TX)のビームフォーミングに対しては、信号は、送信アンテナアレーに対して選択されたプリコーディングベクトルを適用することを介して、所望の方向に集中される。受信機(RX)のビームフォーミングに対しては、受信機のアンテナの受信ビームは、受信アンテナアレーに対して選択されたプリコーディングベクトルを適用することにより無線信号の到来する方向に集中される。ビームフォーミングは、空間選択性を得るために、送信および受信の終端の両方において使用することが可能である。全方向性の受信/送信と比較した改善は、ビームフォーミングゲインとして知られる。ゆえに、送信機、受信機、またはその両方においてマルチアンテナが利用可能な場合、対応する無線チャネルの空間選択性をより良く利用するために、効率的なビームパターンを適用することが重要である。
【0005】
図1は、1つの例示的なMMW RATネットワークを概略的に示す。
図1に示すように、中央制御ユニット(CCU)と呼ばれるネットワークノードまたは制御ノードが存在し、これは少なくとも、例えばAN1、AN2、AN3、AN4といったアクセスネットワーク(ANs)間のパラメータ設定および調整に対して少なくとも責任を負う。
【0006】
典型的には、リンクの受信側における受信電力は、以下のように表わされる。
ここで、P
TXは、リンクの送信側からの送信電力であり、G
TXとG
RXは、それぞれ送信アンテナと受信アンテナのビームフォーミングゲインであり、λは、波長であり、αは、媒体における吸収に起因する減衰係数である。60GHzにおけるMMW波のリンクに対しては、吸収損失は16dB/kmと同じくらい高くなり得る。
【0007】
上記の式から、無線波の減衰は、1/λ
2と比例することが明らかである。同じ伝搬距離では、酸素吸収を考慮せずに、60GHzは、2GHzと比較して29.5dB減衰させる。
【0008】
このことを考慮すると、余分な減衰を補償するためには高いゲインのビームフォーミングが必須である。短い波長のおかげで、より多くのアンテナエレメントが同じサイズでアンテナパネルに統合することができる。これにより、より高いビームフォーミングゲインを達成することが可能となる。しかしながら、何十または何百のアンテナエレメントがある場合、各アンテナエレメントに対する1つの無線周波数(RF)チェイン(送信RFチェインまたは受信RFチェイン)は、許容できないコストにより適用されない。そのようなケースでは、複数のアンテナエレメントは、1つのRFチェインを共有し、特定のアナログ位相の調整が、ビーム方向を調整しビームフォーミングゲインを最大化するために各アンテナに対して適用される。狭TXビームにより、ビーコン信号の送信を、AN発見エリアとするためにステアリングし、ビームフォーミングゲインを最大化するためにビームフォーミングトレーニングを行う必要がある。
【0009】
一方で、高ゲインビームフォーミングは、隠れノード問題(hidden node problem)と難聴問題(deafness problem)等を含む課題をもたらし得る。そのような問題を以下においてより詳細に説明する。
【0010】
図2は、高ゲインビームフォーミングの方向性により引き起こされる隠れノード問題の例を示す。
図2に示されるように、リンク1は、アクセスポイント1(AP1)とユーザ装置1(UE1)により構成され、リンク2はAP2とUE2により構成される。AP2はUE2に送信を行う場合、AP1またはUE1は、AP2とUE2により利用されているチャネルを検出することができない。なぜならば、AP1とUE1の両方は、AP2からUE2へのTXビームカバレッジの外にあるからである。しかしながら、AP1がUE1にデータを送信するとき、TXビームはUE2に届き、干渉を引き起こす。
【0011】
図3は、高ゲインビームフォーミングの方向性により引き起こされる難聴問題の例を示す。
図3に示されるように、UE1とAP1はリンク1を構成し、UE2とAP2はリンク2を構成する。リンク2は、AP2からUE2へのデータ送信を行っている最中である。しかし、これはUE1により検出されない。なぜならば、UE1は、この方向を監視(または検知)できないからである。しかしながら、UE1がデータ送信を開始すると、UE1とUE2が互いに近いことから、UE2から受信されているデータは明確に影響を受ける可能性がある。
【0012】
現在、MMW−RARの全キャリア帯域は、1または2GHzまでとすることが可能と想定されている。この帯域は、特定の帯域(例えば100MHz)のいくつかのサブバンドキャリアにより構成することができる。例として、
図4に、4サブバンドを有する1つのMMW−RATキャリアを示す。
図4における最も小さいリソースグリッドは、周波数領域におけるサブバンドと時間領域におけるサブフレームに対応し、これはサウンディングおよびセンシングのエレメントとして称され得る。もちろん、サウンディングおよびセンシングのリソースエレメントは、符号に関するものでもあり得る。
【0013】
利用可能なリソースを割り当てるために、競合ベースのリソース割り当て方法および/またはスケジューリングベースのリソース割り当て方法が、衝突を回避する基本的なポリシーとして、MMW−RATに適用され得る。競合ベースのリソース割り当て方法により、チャネル利用可能性における自己判定に基づいて、チャネルを争うためのメカニズムが提供される。スケジューリングベースのリソース割り当て方法では、
図1に示されるようなCCU等スケジューラは、競合ベース方法または調整方法のいずれかをまず介して、リソースの可制御性を得て、制御されるリンクにリソースを割り当てる。
【0014】
それは、競合ベースのリソース割り当て方法とスケジューリングベースのリソース割り当て方法のある種の組み合わせが存在し得る。
図5は、MMW−RATネットワークにおける複雑な干渉状況の例を示す。
図5に示されるように、高ゲインのビームフォーミングの方向性に起因して、リンク1とリンク2は、耐え難いアップリンク(UL)からダウンリンク(DL)の干渉を有し、一方でリンク5とリンク6は耐え難いDLからDLの干渉とULからDLの干渉を有し得る。そのような干渉は、以下においてリンク間干渉を称し得る。
【0015】
MMW RATネットワーク内のリンクに加えて、リンク間干渉は更に、同じ周波数スペクトルにおいて動作する2つのMMW RATネットワーク間のリンクに関する。簡単化を目的として、同じ周波数スペクトルにおいて動作する2つのネットワークを、スペクトル共有ネットワークと呼び、典型的には、2つの部分的に重複、隣接、または近隣の(すなわち特定の距離間を有する)ネットワークである。これに関して、1つのネットワーク内のリンク間干渉(例えば
図5に示されるような干渉)は、リンク内リンク間干渉と称され得るが、2つのスペクトル共有干渉間のリンク間干渉は、以下において、ネットワーク間リンク間干渉と称され得る。すなわち、ネットワーク間リンク間干渉は、2つのスペクトル共有ネットワーク間で主に発生する。
【0016】
図6は、2つのスペクトル共有MMW RATネットワーク間のネットワーク間リンク間の典型的なシナリオを示す。そのようなシナリオでは、同じ周波数スペクトルにおいて動作するネットワークAとネットワークBを含む、いくつかのMMW RATネットワークが存在すると仮定する。ネットワークAではAN1からUE1へのリンク(リンクA)が存在し、ネットワークBではAN2からUE2へのリンク(リンクB)が存在する。AN1とAN2がそれぞれ同時に(同じ時間に、UE1とUE2はサウンディング信号を検知する、すなわち、RX状態で)サウンディング信号を送信する場合、AN1のTXビームのカバレッジは、図示するように、UE2のRXビームのカバレッジに部分的に重なる。すなわち、リンクBはリンクAによる干渉を受ける。
【0017】
高ゲインビームフォーミングの方向性に起因して、全方向送信より、衝突判定がより複雑となる。従来の測定法は、上述した難聴問題および隠れノード問題により、良好には働かない。また、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN、802.11)において商用に使用されるキャリアセンス方法が開発されているが、それらは主にローカルアクセスシステムに対するものである。それは、分散したキャリアセンス方法である。すなわち、キャリアセンシングは、各ノードで独立的になされる。MMW RATでは、第1に、無線フィデリティ(WiFi)が狙うものよりも、APとUEの複数のノードを含む、より良い寸法の配備、およびより良いネットワークの可制御性(例えば、自己最適化、自己組織化、および移動性)を有する。第2に、MMW RATは、WiFiより、より良いサービスの品質(QoS)を提供することが期待されている。この検知では、WiFiの単純な分散キャリアセンシングより、より良い測定が望まれる。
【0018】
3Gと4Gの無線システムにおける干渉測定は、(ネットワーク内リンク間干渉とネットワーク間リンク間干渉を含む)リンク間干渉より、主に、セル間/送信ポイント間の干渉を測定するように設計されている。MMW RATのケースにおける、小さなセクタサイズと大きな重複カバレッジに関して、3Gまたは4Gシステムと同様の測定は、衝突におけるリンクを識別し、干渉管理に役立つのに十分ではない。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下において、本開示では、添付の図面を参照して説明を行う。しかしながら、その説明は、本開示を制限するよりむしろ、説明を目的として提供されるに過ぎないと理解されるべきである。さらに、以下において、本開示の概念を曖昧にしないように、既知の構成および技術についての説明は省略する。
【0035】
まず第1に、例えば1つのMMW RATネットワーク内のリンク間を考慮すると、本開示では、方向性のサウンディングおよびセンシングのパラメータと整合することが提案される。そのようなソリューションは、整合方向性サウンディングおよびセンシング(ADSS)と称され、そのようなソリューション対象であるネットワークに対するサウンディングおよびセンシングのパラメータは、以下、ADSSパターンと称され得る。詳細には、本開示は、そリンク方向において方向性サウンディングビームを送信するための、時間−周波数無線リソースを有する各リンクの送信機(すなわち、リンク送信機と受信機)、および、それに対応して、その方向において全ての可能なサウンディング信号を方向的に管理するための、同じ時間−周波数無線リソースを有する各リンクの受信機を構成する。そのような時間−周波数無線リソースのパターンは、ネットワークに対するADSSパターンである。それにより、すべてのリンクの受信機は、それらの対応する送信機が方向性サウンディング信号を送信しているときに、方向性センシング状態にある。このように、犠牲リンクと干渉リンクは、正しく識別され、互いの干渉レベルを測定することが可能となる。すなわち、MMW RATネットワークの効果的なリンク間干渉マップ(方向性リンク干渉マップ(Directional Link Interference Map)、すなわちDLIM)を、ネットワーク内リンク間干渉を示すために導出することができる。そのような測定情報は、例えば、時間、周波数、および送信電力リソースの、リソース割り当て手法を強化するために利用することができる。
【0036】
図7は、ADSSが実装され得る無線通信ネットワークの例を示す。無線通信ネットワークは、中央制御ユニット(CCU)700と、
図7では6つのANが示される、(アクセスノードとも称される)複数の無線ノードを含む。CCU700は、Node B、基地局(BS)、eNB、eNodeB、ホームNode B、ホームeNode B、リレーノード、AP、または、LTEネットワーク、あらゆる第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)セルラネットワーク、MWVネットワーク、Wimaxネットワーク、WLAN/Wi−Fi、WPAN等のあらゆる無線システムまたはセルラネットワークにおいて、少なくとも、AN間のパラメータ設定および調整を担うとともに、AN間の無線リンクを制御する、あらゆる他の制御ノードまたはネットワークノードであり得る。各無線ノードは、例えば、無線デバイス、移動無線端末または無線端末、携帯電話、ラップトップ等のコンピュータ、ときにファブレットと称される、無線機能を有するパーソナルデジタルアシスタント(PDA)またはタブレットコンピュータ(前述のものは、まとめてUEとして知られる)、無線機能を有するセンサまたはアクチュエータ、または無線通信ネットワークにおけるリンクを介して通信することが可能なあらゆる他の無線ネットワークユニットであり得る。なお、本書類で使用される「無線ノード」または「AN」の用語はまた、マシーンタイプ通信(MTC)デバイスとも示される、マシーン・ツー・マシーン(M2M)等の他の無線デバイスもカバーする。本例では、4つのANがAP(すなわち、AP710、AP720、AP730、AP740)として例示され、2つのANがUE(すなわち、UE750、UE760)として例示されている。さらに、各ANは、異なる無線リンクにおいて、送信ノードまたは受信ノードのいずれかとみなすことができる。例えば、AP710がUE750に送信するリンクにおいて、AP710は、送信ノードであり、UE750は受信ノードである。反対に、AP710がUE750からデータを受信するリンクにおいて、AP710は、受信ノードであり、UE750は送信ノードである。逆に言えば、無線ノードまたはANは、その役割に依存して、クライアント無線ノードまたはサーバ無線ノードのいずれかであり得る。例えば、
図7に示すように無線ノードがUE760である場合、AP720は、そのサーバ無線ノードに対してサービスを提供する。UEは、UEがホットスポットとしてサービスを提供し、かつ、他のUEにサービスを提供する場合、サーバ無線ノードの役割を担い得ることも可能である。このケースでは、サーバ無線ノードはUEであり、クライアント無線ノードはUEにサービスを提供される他のUEであり得る。
【0037】
図8は、本開示の実施形態に従う、
図7におけるCCU700等の制御ノードにおいて実行される方法800のフローチャートを示す。具体的には、方法800は、ネットワーク側においてADSSを実装するために使用される。
【0038】
ステップS810では、制御ノードは、例えば
図7に示すようにAP710とUE750間の無線リンクであるリンクに対するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを決定する。決定されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、当該リンクに対する個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ、および、制御ノードにより制御される全てのリンクに対するセンシング関連のパラメータを含む。共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、サウンディングおよびセンシングの期間、および、サウンディングおよびセンシングの間隔(すなわち、サウンディングおよびセンシングの期間)を含む。
【0039】
実施可能な実装として、制御ノードは、例えばAP710またはUE750等の、リンクのいずれかの終端等から、リンクに対するセットアップ要求を受信したことに応じて、サウンディングおよびセンシング関連のパラメータを決定し得る。
【0040】
ステップS820では、制御ノードは、決定したサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、リンクの送信ノードと受信ノードに送信する。例えば、
図7に示すように、送信ノードはAP710であり、受信ノードはUE750である。
【0041】
実装では、共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、更に、受信ノードがそのセンシング結果を制御ノードに報告するためのルールを含む。
【0042】
別の実装では、リンクに対する個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、サウンディング信号を送信する送信ノードに対する、サウンディングのリソースエレメントを特定するためのサウンディングのリソースパラメータを含み得る。特定のサウンディングのリソースエレメントは、時間、周波数、および符号の少なくとも1つ以上に関する。
【0043】
別の実装では、方法800は更に、以下のステップ(不図示)を含み得る。すなわち、制御ノードの制御下で全てのリンクの全ての受信ノードからの1つ以上のセンシング結果を受信すること、受信した1つ以上のセンシング結果に基づいてDLIMを決定すること、決定したDLIMに基づいて、制御ノードにより制御される全てのリンクにおいてデータ送信に対するリソース割り当て方法およびリソース割り当て戦略を決定すること、である。
【0044】
方法800の1つの主たる利点は、全てのリンクの受信ノードが、それらの隣接するリンクの送信ノードが方向性サウンディング信号を送信する際に、方向性センシング状態となり得ることである。これにより、異なるリンク間の衝突を回避および/または制御しながらも、ネットワークが周波数リソースの空間的な再利用を効率的に向上させることに基づいて、1つのリンクが、全ての干渉リンクを識別し、これらの干渉リンクから干渉レベルを測定することができる。
【0045】
図9は、本開示の実施形態に従う、一般的なサウンディングおよびセンシングのリソース割り当て構成を示す。
【0046】
図9に示すように、方向性のサウンディングおよびセンシングの期間(DSPP)は、サウンディングおよびセンシングの期間を示し、方向性のサウンディングおよびセンシング間隔(DSSI)は、サウンディングおよびセンシングの間隔、すなわち、サウンディングおよびセンシングのためのウィンドウ/期間、を示す。DSPPとDSSIは、制御ノードにより制御される全てのリンクに対する、共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータであり、ADSSパターンとして制御ノードにより決定され得る。例えば、ADSSパターンは、
図11に示すようなセンシングリソース割り当て構成と、
図13に示すようなサウンディングリソース割り当て構成を示し得る。
【0047】
DSSPとDSSIは、主に時間領域に関する。例えば、DSSPとDSSIは共に、時間ウィンドウを参照する。このケースでは、各リンクの送信ノードは、DSSIにより定義された時間ウィンドウの間で、リンクの方向において、リンクの受信ノードに対してサウンディング信号を送信し、受信ノードは、同じ時間ウィンドウの間で、リンクの方向において、全てのサウンディング信号を検知する。よって、リンク間干渉、例えば、
図5に示すリンク5とリンク6の間のDL−DL干渉、を効率的な方法で検知することが可能となる。
【0048】
オプション的に、DSSPとDSSIは、周波数領域に関するものであり得る。例えば、DSSIは、更に、リンクの送信ノード/受信ノードにより利用される、1つ以上のサブバンドを定義し得る。
【0049】
DSSI内では、いくつかのサウンディングおよびセンシングのリソースエレメントが存在し、それらのいくつかは、個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータによりサウンディング信号を送信するためのリンクに割り当てられ、よって、それらはサウンディングリソースユニット(SRUs)と呼ばれる。1つのサウンディングおよびセンシングのリソースエレメントは、時間、周波数、および符号の少なくとも1つ以上に関して定義され得る。例えば、1つのサウンディングおよびセンシングのリソースエレメントは、1つの時間−周波数リソースユニットと直交シーケンスとして定義され得る。これは、複数のサウンディング信号は、直交シーケンスを用いることにより1つの時間−周波数ユニットに対して多重化され得ることを意味する。
【0050】
実際には、DSSIの長さは、ネットワークにおけるリンク密度に基づいて決定され得る。また、DSSPの長さは、送信/受信方向の変化および送信電力の変化の両方を含む、リンクの送信/受信ビームの変化をトランキングできるのに十分に短いものであり得る。
【0051】
例示的なDLIMを、
図5を参照して説明する。
図5において示すように、DLIMは、各リンク(リンクi、
図5において示すリンク1−6のうちのいずれか1つ)の送信機からの受信サウンディング信号電力と、サウンディング信号が当該リンク(リンクi)の受信機により検出された他のリンクからの受信サウンディング信号強度を示すことができる。
【0052】
DLIMは、第1のリンクの送信機が、第2のリンクの受信機に多量の干渉を与えるかを識別し得る。多量の干渉が与えられると、干渉レベルと対応するリンクの識別がDLIMに含まれる。受信機から報告されたサウンディング信号と対応する信号強度に依存し、制御ノードは、当該リンクと対応する干渉レベルを受信機に知らせることができる。
【0053】
例えば、DLIMは、新しい方向性サウンディング報告を受信機から受信したこと、または、リンクセットアップ/リンクリリース、に応じて、更新され得る。
【0054】
そのようなDLIMを有することで、本開示では、無線リソース割り当て(例えば、時間、周波数、および送信電力リソース)を向上させることができ、それにより空間的再利用を効率的および十分に向上させることが可能となる。
【0055】
図10は、本開示の実施形態に従う、
図7に示すAP710とUE750間の無線リンク等のリンクの受信ノードにおいて実行される方法1000のフローチャートを示す。詳細には、方法1000は、受信側においてADSSを実装するために使用される。このケースでは、受信ノードは、AP710またはUE750であり得る。説明のために、UE750はここでは受信ノードとみなし、対応して、AP710は、受信ノードに対する対応する送信ノードとして機能し、逆も同様である。
【0056】
ステップS1010では、UE750は、リンクに対するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、制御ノード、例えば
図7におけるCCU700から受信する。受信したサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、リンクに対する個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ、および、制御ノードにより制御される全てのリンクに対するセンシング関連のパラメータを含む。共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、サウンディングおよびセンシングの期間、および、サウンディングおよびセンシングの間隔を含む。
【0057】
ステップS1020において、UE750は、受信したサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、リンクの方向において全てのサウンディング信号を検知する。
【0058】
ステップS1030において、UE750は、1つ以上のセンシング結果を制御ノードに報告する。
【0059】
実装では、共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、更に、UE750が1つ以上のセンシング結果を制御ノードに報告するためのルールを含む。
【0060】
サウンディングの間隔の間、全ての受信ノードは、そのリンク方向において、ブラインド監視状態となる。各受信ノードは、そのリンクの到来方向において、その受信ビームをターゲットとする。1つのサウンディングの期間において、受信ビーム調整のいくらかの余地を残すために、方向性センシングに対する受信ビームは、実際のデータ受信のための受信ビームより広くなり得る。
【0061】
ブラインド検出を介して、受信ノードは、検出したサウンディング信号のSRUに関する情報を決定し得る。この情報は、可能性のある干渉送信機を識別するために、制御ノードに報告される。また、受信ノードは、更に、各検出されたサウンディング信号の強度を測定し得る。この測定の結果は、DLIMを導出するためにCCUに報告され、それは、干渉を制御するために、送信機に対する最大許容送信電力または干渉調整パターンを決定するために使用することができる。
【0062】
図11は、本開示の実施形態に従う、例示的なセンシングリソース割り当て構成を示す。
図11に示すように、各受信ノードは、DSSIの間、全てのSRUを介して、そのリンクの方向における全ての可能性のあるサウンディング信号を検知する。
【0063】
方法1000に伴う1つの主たる利点は、受信ノードが、隣接するリンク送信ノードがサウンディング信号を送信している間の時間ウィンドウにおいて、リンクの方向性で全てのサウンディング信号を検知することができることである。方法1000が2つの隣接するリンクにおいて適用される場合、これらの2つのリンク間の干渉を効率的な方法で検知することが可能となる。
【0064】
図12は、本開示の実施形態に従う、
図7に示すAP710とUE750間の無線リンク等のリンクの送信ノードにおいて実行される方法1200のフローチャートを示す。詳細には、方法1000は、送信側においてADSSを実行するために使用される。このケースでは、送信ノードは、AP710またはUE750であり得る。説明のために、AP710はここでは送信ノードとみなし、対応して、UE750は、送信ノードに対する対応する受信ノードとして機能し、逆も同様である。
【0065】
ステップS1210では、AP710は、リンクに対するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、制御ノード、例えば
図7におけるCCU700から受信する。受信したサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、リンクに対する個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ、および、制御ノードにより制御される全てのリンクに対するセンシング関連のパラメータを含む。共通のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、サウンディングおよびセンシングの期間、および、サウンディングおよびセンシングの間隔(例えば、
図9に示すようなDSSPとDSSI)を含む。
【0066】
ステップS1220では、AP710は、サウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づくリンクの方向において全てのサウンディング信号を送信する。
【0067】
実装では、リンクに対する個別のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、サウンディング信号を送信する送信ノードに対する、サウンディングのリソースエレメントを特定するためのサウンディングのリソースパラメータを含む。特定したサウンディングのリソースエレメントは、時間、周波数、および符号の少なくとも1つ以上に関する。
【0068】
図13は、本開示の実施形態に従う、例示的なサウンディングのリソース割り当て構成を示す。
【0069】
図13に示すように、各送信ノードは、1つのSRUが割り当てられ得る。また、
図7に示すようなCCU700等の制御ノードにより制御される、全部でMの送信機が存在する。オプション的には、各SRUは周波数に関しても定義され得る。例えば、各SRUは1つのサブバンドを占める。
【0070】
方法1200に伴う1つの主たる利点は、送信ノードが、時間ウィンドウにおいて、リンクの方向性で全てのサウンディング信号を送信できることができることであり、当該時間ウィンドウの間、それ自身およびその隣接するリンクの受信ノードはサウンディング信号を検知する。方法1200が2つの隣接するリンクにおいて適用される場合、これらの2つのリンク間の干渉(すなわち、1つのネットワーク内のリンク間干渉)を効率的な方法で検知することが可能となる。
【0071】
本開示は更に、例えば2つのスペクトル共有MMW RATネットワーク等の2つのスペクトル共有ネットワーク間のサウンディングおよびセンシングのパラメータ(またはADSSパラメータ)を、他のネットワーク内の全てのリンクの送信ノードが方向性サウンディング信号を送信しているとき(すなわち、送信状態のとき)に、1つのネットワーク内の全てのリンクの受信ノードが方向性検知状態であるように、調整することを提案する。そして、ネットワーク間リンク間干渉を測定することができる。これに関し、ネットワーク内リンク間干渉とネットワーク間リンク間干渉の両方を表すDLIMは、各ネットワーク側において導出され、それにより、干渉測定の正確性が向上する。
【0072】
図14は、本開示の実施形態に従う、2つのスペクトル共有ネットワーク間で方向性のサウンディングおよびセンシングのパラメータを調整する手順1400のフローシーケンスを示す。例えば、この手順は、
図6に示すシナリオにおいて適用され得る。ネットワークAはCCU Aと呼ばれる制御ノードの制御下にあり、ネットワークBはCCU Bと呼ばれる制御ノードの制御下にあると仮定する。すなわち、ネットワークA内に位置するAN1とUE1はCCU Aの制御下にあり、ネットワークB内に位置するAN2とUE2はCCU Bの制御下にある。例えば、CCU AとCCU Bは、それぞれ、これらの2つのネットワークの2つのオペレータに属し得る。
【0073】
まず第1に、ネットワークAとネットワークBとの間で接続が確立されるべきである(ステップS1410)、それにより、CCU AとCCU Bは互いに通信することが可能となる。この動作は、CCU AまたはCCU Bのいずれかにより開始され得る。説明のため、CCU Aが接続の確立を開始すると仮定する。なお、CCU AとCCU Bの役割は、置き換え可能である。
【0074】
ステップS1420において、CCU Aは、(第1のADSSパターンにより表わされる)その所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、CCU Bに送信する。CCU Aの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウ、すなわち、ネットワークAに対するDSSP毎のDSSI、を特定するための第1のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータ含む。ネットワークAに対するDSSIとDSSPは、それぞれ第1のDSSIと第1のDSSPと称される。すなわち、第1のADSSパターンは、第1のDSSIと第1のDSSPを示す。例えば、第1のADSSパターンは、
図11に示すようなセンシングリソース割り当て構成と、
図13に示すようなサウンディングリソース割り当て構成を示し得る。
【0075】
ステップS1430おいて、CCU Bは、(第2のADSSパターンにより表わされる)自身の所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、CCU Aの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、調整する。CCU Bの自身のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウ、すなわち、ネットワークBに対するDSSP毎のDSSI、を特定するための第2のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータ含む。ネットワークBに対するDSSIとDSSPは、それぞれ第2のDSSIと第2のDSSPと称される。すなわち、第2のADSSパターンは、第2のDSSIと第1のDSSPを示す。例えば、第2のADSSパターンは、
図11に示すようなセンシングリソース割り当て構成と、
図13に示すようなサウンディングリソース割り当て構成を示し得る。
【0076】
なお、DSSPは、異なるネットワークに対して同じであることは必須ではなく、整数倍の関係であることも可能である。例えば、第1のDSSP=Nフレームであり、第2のDSSP=2*Nフレームである。
【0077】
ステップS1440において、CCU Bは、自身の調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(すなわち、調整された第2のADSSパターン)を、CCU Aに送信する。
【0078】
ステップS1450において、CCU Bは、自身の調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、ネットワークB内の全てのリンクに適用する。
【0079】
なお、ステップS1450は、ステップS1440の前、または、ステップS1440と同じ時間に発生し得る。
【0080】
ステップS1460において、CCU Aは、自身の所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、CCU Bの調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、調整する。
【0081】
ステップS1470において、CCU Aは、所望の調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、ネットワークA内の全てのリンクに適用する。
【0082】
その後、CCU Aは、ネットワークAにおけるリンクの受信ノードにサービスを提供する2つ以上の第1の無線ノードのそれぞれから1つ以上のセンシング結果を受信し、その後、受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、DLIMを決定する。なお、このように決定されたDLIMは、ネットワーク間リンク間干渉とネットワーク内リンク間干渉を含み得る。
【0083】
同様に、CCU Bは、ネットワークBにおけるリンクの受信ノードにサービスを提供する2つ以上の第2の無線ノードのそれぞれから1つ以上のセンシング結果を受信し、その後、受信した1つ以上のセンシング結果に基づいて、DLIMを決定する。このように、DLIMは、ネットワーク間リンク間干渉とネットワーク内リンク間干渉を含み得る。
【0084】
図15は、本開示の実施形態に従う、CCU AとCCU Bによりそれぞれ決定されるDLIMの例を示す図である。
【0085】
図15に示すように、ネットワークAにおいて、リンクA1−A6を含む6つのリンクと、ネットワークBにおいて、リンクB1−B4を含む4つのリンクが存在する。ネットワークAに対するDLIMは、ネットワーク内リンク間干渉を示すネットワーク内部DLIMと、ネットワークBからネットワークAのネットワーク間リンク間干渉を示すネットワーク間干渉を含む。ネットワーク内DLIMは、リンクA3から、リンクA1、A2、およびA5への干渉、リンクA2からリンクA6への干渉、および、リンクA6からリンクA2およびA4への干渉があることを示す。同様に、ネットワークBに対するDLIMは、ネットワーク内DLIMを含み、それは、リンクBからリンクB3への干渉、リンクB3からリンクB1とB2への干渉、および、リンクB4からリンクB1およびB2への干渉があることを示す。ネットワーク間DLIMは、ネットワークBからネットワークAへのネットワーク間リンク間干渉を示す。すなわち、A1からB4への干渉、A3からB4への干渉、A5からB3への干渉、および、B3からA5への干渉があることを示す。
【0086】
そのようなDLIMを利用することにより、本開示では、無線リソース割り当て(例えば、時間、周波数、および送信電力リソース)を向上させることができ、それにより空間的再利用を効率的および十分に向上させることが可能となる。
【0087】
第1の実施可能な実装では、ステップS1430において、CCU Bは、第1のDSSIと整合したウィンドウをネットワークBにおいて使用するためのセンシングウィンドウとして定義することにより、自身のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整する。例えば、AN2および/またはUE2は、そのようなウィンドウで、AN1および/またはUE1により送信されたサウンディング信号を検知し得る。これに応じて、ステップS1460において、CCU Aは、ネットワークAにおいて使用するセンシングウィンドウとして、第2のDSSIで整合されたウィンドウを定義することにより、自身のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整する。例えば、AN1および/またはUE1は、そのようなウィンドウで、AN2および/またはUE2により送信されたサウンディング信号を検知し得る。
【0088】
第1の実施可能な実装によれば、第1と第2のDSSIは、変更されない。
【0089】
図16は、本開示の実施形態に従う、調整された第1と第2のADSSパターンの例を示す。
【0090】
図16に示すように、変更されていない第1のDSSIを有することに加えて、調整された第1のADSSパターンは、更に、第2のDSSIと整合した第1の監視ウィンドウを示す。すなわち、第1の監視ウィンドウと第2のDSSIは、同じSRUを占める。調整された第1のADSSパターンを有すると、ネットワークA内の全てのリンクの受信機は、第1の監視ウィンドウの間でセンシングを行うように構成される。すなわち、第1のDSSIの間でサウンディングとセンシングを行うことに加えて、ネットワークA内の全てのリンクの受信機は、第1の監視ウィンドウ間でセンシングを行う。
【0091】
同様に、変更されていない第2のDSSIを有することに加えて、調整された第2のADSSパターンは、更に、第1のDSSIと整合した第2の監視ウィンドウを示す。すなわち、第2の監視ウィンドウと第1のDSSIは、同じSRUを占める。調整された第2のADSSパターンを有すると、ネットワークB内の全てのリンクの受信機は、第2の監視ウィンドウの間でセンシングを行うように構成される。すなわち、第2のDSSIの間でサウンディングとセンシングを行うことに加えて、ネットワークB内の全てのリンクの受信機は、第2の監視ウィンドウ間でセンシングを行う。
【0092】
なお、
図16に示すような第1と第2の監視ウィンドウは、説明のために示され、本開示はこれに限定されるべきではない。
【0093】
図17は、
図16に示す例の極端な変形を示す。この例では、第1のDSSIと第2のDSSIが整合される。すなわち、第1のDSSIは、第2のDSSIと同じSRUを占める。そして、第1の監視ウィンドウは、第1のDSSIと重複し、それに対応して、第2の監視ウィンドウは、第2のDSSIと重複し得る。多くのケースでは、そのようなADSSパターンも良好に機能する。これは、
図13に示すように、リンクの各送信ノードが1つのSRUが割り当てられ(例えば、1_Tと示されるSRUが第1の送信ノードに割り当てられる)、
図11に示すように、リンクの各受信ノードがDSSI間で全てのSRUが割り当てられるからである。
【0094】
第2の実施可能な実装では、ステップS1430において、第1のDSSIと整合した第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、CCU Bは、更に、第2のDSSIを調整する。それにより、調整された第2のDSSIは、第1のDSSIに直交し、隣接する。それに対応して、ステップS1460において、CCU Aは、ネットワークAにおいて使用するためのセンシングウィンドウとして、調整された第2のDSSIと整合した第1の監視ウィンドウを定義する。この実装では、第1のDSSIは変更されないままである。
【0095】
図18は、本開示の実施形態に従う、調整された第1と第2のADSSパターンの例を示す。
図18に示すような第2のDSSIは、第2の実施可能な実装に応じた調整の対象であり、すなわち、実質的には、調整された第2のDSSIを参照することが知らされるべきである。
【0096】
図18に示すような調整された第1と第2のADSSパターンによれば、第1のDSSIと調整された第2のDSSIは、お互いに直交し、隣接する。第1の監視ウィンドウは、調整された第2のDSSIと整合し、第2の監視ウィンドウは、第1のDSSIと整合する。調整前の第2のDSSIが
図16のように示される場合、そのような第2のDSSIは、左に移動し、
図18に示すような調整された第2のDSSIを形成する。図示するように、第1のDSSPと第2のDSSPは異なる。例えば、第1のDSSP=Nフレームであり、第2のDSSP=2^Nフレームである。したがって、第2のDSSIが右に移動し、調整された第2のDSSIを形成することも可能である。
【0097】
調整された第1および第2のADSSパターンを用いると、ネットワークA内の全てのリンクの送信機は送信状態である限り、ネットワークB内の全てのリンクの受信機は受信状態になり、逆も同様である。これにより、ネットワーク間リンク間干渉の正確な測定がもたらされる。
【0098】
第3の実施可能な実装では、ステップS1430において、第1のDSSIと整合した第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、CCU Bは、更に、第2のDSSIを調整する。それにより、第1のDSSIと調整された第2のDSSI間において、整合したウィンドウが存在する。例えば、第2のDSSIが
図16または
図18のように図示される場合、CCU Bは、第2のDSSIの一部が第1のDSSIの一部と整合するまで、第2のDSSIを左に動かす。CCU Bは、ネットワークAにより影響を受けないネットワークBにおける1つ以上の第2のリンクに、整合したウィンドウを割り当てる。同様に、CCU Aは、ネットワークBにより影響を受けないネットワークAにおける1つ以上のリンクに、整合したウィンドウを割り当てる。その後、ステップS1460において、CCU Aは、ネットワークAにおいて使用するためのセンシングウィンドウとして、調整された第2のDSSIと整合した第1の監視ウィンドウを定義する。この実装では、第1のDSSIは変更されないままである。
【0099】
図19は、本開示の実施形態に従う、調整された第1と第2のADSSパターンの例を示す。
図19に示すような第2のDSSIは、第2の実施可能な実装に応じた調整の対象であり、すなわち、実質的には、調整された第2のDSSIを参照することが知らされるべきである。
【0100】
図19に示すような調整された第1と第2のADSSパターンによれば、調整された第2のDSSIの左半分は、第1のDSSIの右半分と整合する。すなわち、調整された第2のDSSIの左半分は、第1のDSSIの右半分と同じSRUを占める。したがって、この部分は、共有ウィンドウ(上述した整合したウィンドウと等価)と呼ばれ、ネットワークAとネットワークBで共有され、残りの部分は、非共有ウィンドウと呼ばれ得る。
【0101】
詳細には、共有ウィンドウは、ネットワークBによる影響を受けないネットワークAにおける1つ以上のリンク(すなわち、ネットワークBからのネットワーク間リンク間干渉がないリンク)、並びに、ネットワークAによる影響を受けないネットワークBにおける1つ以上のリンク(すなわち、ネットワークAからのネットワーク間リンク間干渉がないリンク)に割り当てられる。
【0102】
このため、各ネットワークは、その全てのリンクを、最後の測定からの結果に応じて2つのグループに分ける。すなわち、ネットワーク間リンク間干渉を有するリンクグループと、ネットワーク間リンク間干渉を有さないリンクグループであり、それぞれ、重複グループと非重複グループと呼ばれ得る。新しい次のリンクに対しては、重複グループに割り当てることがデフォルトである。例えば、
図15に示すリンクB3とB4は、重複グループに属し、一方、リンクB1とB2は、非重複グループに属する。重複グループに属するリンクは、
図2に示すような難聴問題を回避するために、非共有ウィンドウにおいてスケジュールすることのみが可能である。
【0103】
共有ウィンドウは、
図19では1つのサブフレームウィンドウとして図示されるが、これは単に説明のためのものであり、他のあらゆる適切なサイズの共有ウィンドウが適用可能であることが理解されるべきである。
【0104】
詳細には、共有ウィンドウのサイズは、CCU AとCCU B間でネゴシエートされ得る。例えば、そのようなサイズは、動的または固定のいずれかであり得る。さらに、共有ウィンドウのサイズは、各ネットワークに対するそれぞれの非重複グループに含まれるリンクの合計数に依存し得る。すなわち、共有ウィンドウのサイズは、重複ウィンドウのサイズに適用することができる。
【0105】
例えば、ステップS1410において接続が確立された場合に、CCU(例えばCCU AまたはCCU B)は、どのリンクがネットワーク間リンク間干渉を有するかを判定することができる。このケースにおいて、CCUは、共有ウィンドウのサイズを決定するために、全てのリンクはネットワーク間リンク間干渉を有すると仮定することができる。1回または数回のセンシングの巡回の後、CCUは、より多くのリンクだけがネットワーク内リンク間干渉を含むことを理解する。すなわち、これらのリンクはネットワーク間リンク間干渉を含まない。このケースでは、これらのリンクは、共有ウィンドウで構成することができ、それに対応して、共有ウィンドウのサイズは大きくなる。
【0107】
まず第1に、各ネットワークは、ネットワークの調整能力を示す調整レベルを有すると仮定する。異なるネットワークは、異なる調整能力を有し得る。例えば、ネットワークが
図16または
図17に図示するような調整をサポートする場合、レベル1の調整レベルをサポートすると仮定する。ネットワークが
図18に図示するような調整をサポートする場合、レベル2の調整レベルをサポートすると仮定する。ネットワークが
図19に図示するような調整をサポートする場合、レベル3の調整レベルをサポートすると仮定する。
【0108】
オプションとして、ステップS1410における接続を確立する前に、手順1400は、CCU AとCCU B間の調整レベルのネゴシエーションを含み得る。調整レベルのネゴシエーションの間、ネットワークの能力が考慮され、例えば、1つのネットワークは、レベル1の調整だけをサポートするが、別のネットワークはレベル1〜3をサポートし得る。ネットワーク間のネゴシエーション後に最終的に決定される調整レベルは、両方のネットワークによりサポート可能である。
【0109】
図14に示すように、CCU Aは、その所望の調整レベルを、ステップS1480においてCCU Bに送信し、それに応答して、CCU Bは、その所望の調整レベルを、ステップS1490においてCCU Aに送信する。
【0110】
2つのネットワーク間で調整レベルのネゴシエーションを迅速に達成するために、特定のルールが事前に定義される。ルール1とルール2を含むいくつかの例示的なルールを以下に挙げる。
【0111】
ルール1によれば、提案するより低い調整レベルが適用される。詳細には、CCU BがCCU Aより高い所望の調整レベルで返答する場合、CCU Aの所望の調整レベルが最終的な調整レベルとして選択される。CCU Bがより低い所望の調整レベルで返答する場合、この調整レベルが選択される。例えば、CCU Aがレベル1をCCU Bに送信し、CCU Bがレベル2で返答する場合、レベル1が選択されるべきである。さらに、CCU Aがレベル2をCCU Bに送信し、CCU Bがレベル1で返答する場合、レベル1が選択されるべきである。
【0112】
ルール2によれば、最終的な調整レベルの選択は、調整能力に基づく。特に、CCU Aの所望の調整レベルがCCUBによりサポート可能である場合、この調整レベルが最終的な調整レベルとして選択される。また、CCU Bは、最終的な調整レベルを、ステップS1490において送信する。例えば、CCU Aがレベル2をCCU Bに送信し、CCU Bがレベル2をサポートする場合、レベル2が選択されるべきである。
【0113】
図20は、本開示の実施形態に従う、第1の制御ノードにおいて実行される方法2000のフローチャートを示す。第1の制御ノードは、第1のネットワークにおける2つ以上の第1の無線ノードの間の1つ以上の第1のリンクを制御する。例として
図6を取り上げると、第1のネットワークはネットワークAであり、第1の無線ノードはAN1とUE1であり、第1のリンクはAN1からUE1へのリンクAを含む。このケースでは、第1の制御ノードは、ネットワークAを制御するCCUAである。方法2000に関する以下の説明は、この例の手法でなされ、これは説明のためだけのものであり、本開示はそれに限定されないことが理解されるべきである。
【0114】
ステップS2010において、CCU Aは、その所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば、第1のADSSパターン)を、第1のネットワークに隣接し、第1のネットワークと同じ周波数で動作する第2のネットワークにおける2つ以上の第2の無線ノードの間の、1つ以上の第2のリンクを制御する第2の制御ノードに送信する。
図6に示すような例に従うと、第2のネットワークはネットワークBであり、第2の制御ノードはネットワークBを制御するためのCCU Bであり、第2の無線ノードはAN2とUE2であり、第2のリンクはAN2からUE2へのリンクBを含む。
【0115】
ステップS2020において、CCU Aは、CCU Bから、1つ以上の第2のリンクに適用されるサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを受信する。それは、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば、調整された第2のADSSパターン)に基づいて調整される。
【0116】
ステップS2030において、CCU Aは、1つ以上の第2のリンクに適用されるサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整する。例えば、CCU Aは、調整された第2のADSSパターンに基づいて、第1のADSSパターンを調整する。
【0117】
実施では、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを特定するための第1のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第1のADSSパターンは、第1のADSSを含む。1つ以上の第2のリンクに適用される第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを特定するための第2のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第2のADSSパターンは、第2のADSSを含む。
【0118】
この実装において、ステップS2030は、1つ以上の第2の無線ノードにより送信されたサウンディング信号をセンシングする2つ以上の第1の無線ノードに対するセンシングウィンドウとして、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウに整合したウィンドウを定義することにより実装され得る。例えば、
図16または
図17に示すように、CCU Aは、調整された第1のADSSパターンを形成するために、第1の監視ウィンドウを定義する。
【0119】
ステップS2040において、CCU Aは、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを1つ以上の第2のリンクに適用する。例えば、CCU Aは、
図6に示すようなリンクAに、調整された第1のADSSパターンを適用する。
【0120】
実装では、方法2000は、更に、第1のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する2つ以上の第1の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信することと、受信した1つ以上のセンシング結果に基づいてDLIM(例えば
図15に示すようなDLIM)を決定することを含む。
【0121】
例えば、調整された第1のADSSパターンを有すると、ネットワークA内の全てのリンクの受信機は、第1の監視ウィンドウの間にセンシングするように構成される。その後、CCU Aは、ネットワークA内の各受信ノードから対応するセンシング結果を受信し、その後、受信したセンシング結果に基づいてDLIMを決定し得る。ネットワーク間リンク間干渉とネットワーク内リンク間干渉は、両方、調整された第1のパターンにおいて考慮されるため、決定されたDLIMは、より正確になり、それにより、干渉測定の正確性が向上する。
【0122】
図21は、本開示の実施形態に従う、第2の制御ノードにおいて実行される方法2100のフローチャートを示す。第2の制御ノードは、第2のネットワークにおける2つ以上の第2の無線ノードの間の1つ以上の第2のリンクを制御する。例として
図6を取り上げると、第2のネットワークはネットワークBであり、第2の無線ノードはAN2とUE2であり、第2のリンクはAN2からUE2へのリンクBを含む。このケースでは、第2の制御ノードは、ネットワークBを制御するCCU Bである。方法2100に関する以下の説明は、この例の手法でなされ、これは説明のためだけのものであり、本開示はそれに限定されないことが理解されるべきである。
【0123】
ステップS2110において、CCU Bは、第2のネットワークに隣接し第2のネットワークと同じ周波数で動作する第1のネットワークにおける2つ以上の第1の無線ノードの間の1つ以上の第2のリンクを制御する第1の制御ノードから、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば、第1のADSSパターン)を受信する。
図6に示すような例に従うと、第1のネットワークはネットワークAであり、第2の制御ノードはネットワークAを制御するためのCCU Aであり、第1の無線ノードはAN1とUE1であり、第1のリンクはAN1からUE1へのリンクAを含む。
【0124】
ステップS2120において、CCU Bは、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、1つ以上の第2のリンクに適用するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整する(例えば、第2のADSSパターン)。例えば、CCU Bは、第1のADSSパターンに基づいて、第2のADSSパターンを調整し、調整された第2のADSSパターンを得る。
【0125】
実装では、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第1のサウンディングおよびセンシングウィンドウを特定するための第1のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第1のADSSパターンは、第1のDSSIを含む。1つ以上の第2のリンクに適用される第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを特定するための第2のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第2のADSSパターンは、第2のDSSIを含む。
【0126】
この実装では、ステップS2120は、1つ以上の第1の無線ノードにより送信されたサウンディング信号をセンシングする2つ以上の第2の無線ノードに対するセンシングウィンドウとして、第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと整合したウィンドウを定義することにより実装され得る。例えば、
図16または
図17に示すように、CCU Bは、調整された第2のADSSパターンを形成するために、第2の監視ウィンドウを定義する。
【0127】
代替的に、ステップS2120は、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウが第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと直交し隣接するように、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整することにより実装され得る。例えば、
図18に示すように、第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、CCU Bは、更に、第2のDSSIを、例えば第2のDSSIを時間軸で左に動かすことにより、調整する。それにより、調整された第2のDSSIは、第1のDSSIと直交し、隣接する。
【0128】
代替的に、ステップS2120は、第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウ間において、整合したウィンドウが存在するように、第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整することにより実装され得る。整合されたウィンドウは、第1のネットワークにより影響を受けない第2のネットワークにおける1つ以上の第2のリンク、並びに、第2のネットワークにより影響を受けない第1のネットワークにおける2つ以上の第1のリンクに割り当てられる。例えば、
図19に示すように、第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、CCU Bは、更に、第2のDSSIを、例えば第2のDSSIを時間軸で左に動かすことにより、調整する。それにより、調整された第2のDSSIの左半分は、第1のDSSIの右半分と整合する。この整合したウィンドウは、ネットワークAとネットワークBにより共有され、ネットワークBからのネットワーク間リンク間干渉なしに、ネットワークAにおけるリンクに割り当てられ、ネットワークAからのネットワーク間リンク間干渉なしに、ネットワークBにおけるリンクに割り当てられる。
【0129】
整合したウィンドウのサイズは、CCU AとCCU B間でネゴシエートされ得る。例えば、そのようなサイズは、動的または固定のいずれかであり得る。さらに、共有ウィンドウのサイズは、他のネットワークからのネットワーク間リンク間干渉なしに、1つのネットワークにおけるリンクの合計数に依存し得る。
【0130】
ステップS2130において、CCU Bは、調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、CCU Aに送信する。例えば、CCU Bは、調整された第2のADSSパラメータをCCU Aに送信する。
【0131】
ステップS2140において、CCUBは、調整されたサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、1つ以上の第2のリンクに適用する。例えば、CCU Bは、
図6に示すようなリンクBに、調整された第2のADSSパターンを適用し得る。
【0132】
なお、ステップS2140は、ステップS2130の前、または、ステップS2130と同じ時間に発生し得る。
【0133】
別の実装では、方法2100は、更に、第2のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する2つ以上の第2の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信することと、受信した1つ以上のセンシング結果に基づいてDLIM(例えば
図15に示すようなDLIM)を決定することを含む。
【0134】
例えば、調整された第2のADSSパターンを有すると、ネットワークB内の全てのリンクの受信機は、第2の監視ウィンドウの間でセンシングを行うように構成される。その後、CCU Bは、ネットワークB内の各受信ノードから対応するセンシング結果を受信し、その後、受信したセンシング結果に基づいてDLIMを決定し得る。ネットワーク間リンク間干渉とネットワーク内リンク間干渉が、調整された第1のパターンにおいて考慮されるため、決定されたDLIMは、より正確であり、それにより、干渉測定の正確性が向上する。
【0135】
図22は、本開示に従う、第1の制御ノード2200の概略ブロック図である。第1の制御ノード2200は、第1のネットワークにおける2つ以上の第1の無線ノードの間の1つ以上の第1のリンクを制御する。例として
図6を取り上げると、第1のネットワークはネットワークAであり、第1の無線ノードはAN1とUE1であり、第1のリンクはAN1からUE2へのリンクAを含む。このケースでは、対応して、第1の制御ノード2200は、ネットワークAを制御するCCUAである。以下の説明は、この例の手法でなされ、これは説明のためだけのものであり、本開示はそれに限定されないことが理解されるべきである。
【0136】
図22において示すように、第1の制御ノード2200は、送信部2210、受信部2220、調整部2230、適用部2240、およびDLIM決定部2250を含む。DLIM決定部2250はオプションである。
【0137】
送信部2210は、第1のネットワークに隣接し第1のネットワークと同じ周波数で動作する第2のネットワークにおける2つ以上の第2の無線ノードの間の1つ以上の第2のリンクを制御する第2の制御ノードに対して、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを送信するように構成される。
図6に示すような例に従うと、第2のネットワークはネットワークBであり、第2の制御ノードはネットワークBを制御するためのCCU Bであり、第2の無線ノードはAN2とUE2であり、第2のリンクはAN2からUE2へのリンクBを含む。よって、この例では、送信部2210は、第1のADSSパターンをCCU Bを送信する。
【0138】
受信部2220は、CCU Bから、1つ以上の第2のリンクに適用される、サウンディングおよびセンシング関連のパラメータを受信するように構成される。当該パラメータは、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば調整された第2のADSSパターン)に基づいて調整される。
【0139】
調整部2230は、1つ以上の第2のリンクに適用されるサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整するように構成される。例えば、調整部2230は、調整された第2のADSSパターンに基づいて、第1のADSSパターンを調整する。
【0140】
実装では、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第1のサウンディングおよびセンシングウィンドウを特定するための第1のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第1のADSSパターンは、第1のADSSを含む。1つ以上の第2のリンクに適用される第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを特定するための第2のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第2のADSSパターンは、第2のADSSを含む。
【0141】
この実装では、調整部2230は、さらに、1つ以上の第2の無線ノードにより送信されたサウンディング信号を検知する2つ以上の第1の無線ノードに対するセンシングウィンドウとして、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと整合したウィンドウを定義するように構成される。例えば、
図16または
図17に示すように、調整部2230は、調整された第1のADSSパターンを形成するために、第1の監視ウィンドウを定義する。
【0142】
さらに、適用部2240は、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを1つ以上の第1のリンクに適用する。例えば、適用部2240は、
図6に示すようなリンクAに、調整された第1のADSSパターンを適用する。
【0143】
別の実装では、受信部2220は、更に、第1のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する2つ以上の第1の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信するように構成される。このケースでは、DLIM決定部2250は、受信した1つ以上のセンシング結果(例えば
図15に示すようなDLIM)に基づいてDLIMを決定するように構成される。
【0144】
図23は、本開示に従う、第2の制御ノード2300の概略ブロック図である。第2の制御ノード2300は、第2のネットワークにおける2つ以上の第2の無線ノードの間の1つ以上の第2のリンクを制御する。例として
図6を取り上げると、第2のネットワークはネットワークBであり、第2の無線ノードはAN2とUE2であり、第2のリンクはAN2からUE2へのリンクBを含む。このケースでは、第2の制御ノードは、ネットワークBを制御するCCU Bである。第2の制御ノード2300に関する以下の説明は、この例の手法でなされ、これは説明のためだけのものであり、本開示はそれに限定されないことが理解されるべきである。
【0145】
図23において示すように、第2の制御ノード2300は、受信部2310、調整部2320、送信部2330、適用部2340、およびDLIM決定部2350を含む。DLIM決定部2250はオプションである。
【0146】
受信部2310は、第2のネットワークに隣接し第2のネットワークと同じ周波数で動作する第1のネットワークにおける2つ以上の第1の無線ノードの間の1つ以上の第2のリンクを制御する第1の制御ノードから、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば、第1のADSSパターン)を受信するように構成される。
図6に示すような例に従うと、第1のネットワークはネットワークAであり、第1の制御ノードはネットワークAを制御するためのCCU Aであり、第1の無線ノードはAN1とUE1であり、第1のリンクはAN1からUE1へのリンクAを含む。
【0147】
調整部2320は、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、1つ以上の第2のリンクに適用するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータ(例えば、第2のADSSパターン)を調整するように構成される。例えば、CCU Bは、調整された第1のADSSパターンに基づいて、第2のADSSパターンを調整し、調整された第2のADSSパターンを得る。
【0148】
実装では、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第1のサウンディングおよびセンシングウィンドウを特定するための第1のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第1のADSSパターンは、第1のDSSIを含む。1つ以上の第2のリンクに適用される第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを特定するための第2のサウンディングおよびセンシングのリソースパラメータを含む。例えば、第2のADSSパターンは、第2のDSSIを含む。
【0149】
この実装では、調整部2230は、更に、1つ以上の第1の無線ノードにより送信されたサウンディング信号をセンシングする2つ以上の第2の無線ノードに対するセンシングウィンドウとして、第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと整合したウィンドウを定義するように構成される。例えば、
図16または
図17に示すように、調整部2230は、調整された第2のADSSパターンを形成するために、第2の監視ウィンドウを定義する。
【0150】
代替的に、調整部2320は、更に、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウが第1のサウンディングおよびセンシングのウィンドウと直交し隣接するように、第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整するように構成される。例えば、
図18に示すように、第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、調整部2320は、更に、第2のDSSIを、例えば第2のDSSIを時間軸で左に動かすことにより、調整する。それにより、調整された第2のDSSIは、第1のDSSIと直交し、隣接する。
【0151】
代替的に、調整部2320は、更に、第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウ間において、整合したウィンドウが存在するように、第1および第2のサウンディングおよびセンシングのウィンドウを調整するように構成される。整合されたウィンドウは、第1のネットワークにより影響を受けない第2のネットワークにおける1つ以上の第2のリンク、並びに、第2のネットワークにより影響を受けない第1のネットワークにおける2つ以上の第1のリンクに割り当てられる。例えば、
図19に示すように、第2の監視ウィンドウを定義することに加えて、調整部2320は、更に、第2のDSSIを、例えば第2のDSSIを時間軸で左に動かすことにより、調整する。それにより、調整された第2のDSSIの左半分は、第1のDSSIの右半分と整合される。この整合したウィンドウは、ネットワークAとネットワークBにより共有され、ネットワークBからのネットワーク間リンク間干渉なしに、ネットワークAにおけるリンクに割り当てられ、ネットワークAからのネットワーク間リンク間干渉なしに、ネットワークBにおけるリンクに割り当てられる。
【0152】
整合されたウィンドウのサイズは、CCU AとCCU B間でネゴシエートされ得る。例えば、そのようなサイズは、動的または固定のいずれかであり得る。さらに、共有ウィンドウのサイズは、他のネットワークからのネットワーク間リンク間干渉なしに、1つのネットワークにおけるリンクの合計数に依存し得る。
【0153】
送信部2330は、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを第1の制御ノードに送信するように構成される。例えば、調整された第2のADSSパターンはCCU Aに送信される。
【0154】
調整部2340は、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを1つ以上の第2のリンクに適用するように構成される。例えば、適用部2340は、
図6に示すようなリンクBに、調整された第2のADSSパターンを適用する。
【0155】
別の実装では、受信部2310は、更に、第2のネットワークにおけるリンクの受信ノードに対してサービスを提供する2つ以上の第2の無線ノードのそれぞれから、1つ以上のセンシング結果を受信するように構成される。この実装では、DLIM決定部2350は、受信した1つ以上のセンシング結果(例えば
図15に示すようなDLIM)に基づいてDLIMを決定するように構成される。
【0156】
図24は、本開示に従う、第1の制御ノード2200または第2の制御ノード2300により使用され得る構成2400の実施形態を概略的に示す。
【0157】
構成2400には、ここでは、デジタル信号プロセッサ(DSP)等を有する処理部2406が含まれる。処理部2406は、ここで説明した手順の異なるアクションを実行する、単一のユニットまたは複数のユニットであり得る。構成2400はまた、他のエンティティから信号を受信するための入力部2402、他のエンティティへ信号を提供するための出力部2404を含み得る。入力部と出力部は、統合したエンティティとして、または
図22または
図23の例において図示すように、構成される。
【0158】
さらに、構成2400は、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、およびハードドライブ等の非揮発性または揮発性のメモリの形態の、少なくとも1つのコンピュータプログラム製品2408を含む。コンピュータプログラム製品2408は、構成2400における処理部2406により実行された場合に、構成2400および/またはそれが含まれる第1または第2の制御ノードに、例えば
図14、
図20、または
図21に関連して前述した手順のアクションを実行させる、コード/コンピュータ読み取り可能な命令を含む。
【0159】
コンピュータプログラム2410は、コンピュータプログラムモジュール2410A−2410Eまたは2410F−2410Jにおいて構成されるコンピュータプログラムコードとして構成され得る。
【0160】
したがって、構成2400が第1の制御ノード2200において使用される場合の例示的な実施形態において、構成2400のコンピュータプログラムにおけるコードは、第1のネットワークに隣接し第1のネットワークと同じ周波数で動作する第2のネットワークにおける2つ以上の第2の無線ノードの間の、1つ以上の第2のリンクを制御する第2の制御ノードに対して、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを送信するための送信モジュール2410Aを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて調整された、1つ以上の第2のリンクに適用するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを、第2の制御ノードから受信するための受信モジュール2410Bを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、1つ以上の第2のリンクに適用するサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整するための調整モジュール2410Cを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを1つ以上の第1のリンクに適用するための適用モジュール2410Dを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、例えば、第1の制御ノードの動作に関連付けられる、他の関連する手順を制御し実行するための、モジュール2410Eとして図示されるモジュールを有し得る。
【0161】
構成2400が第2の制御ノード2300において使用される場合の別の実施形態において、構成2400のコンピュータプログラムにおけるコードは、第2のネットワークと隣接し、第2のネットワークと同じ周波数で動作する第1のネットワークにおける2つ以上の第1の無線ノードの間の、1つ以上の第2のリンクを制御する第1の制御ノードから、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを受信するための受信モジュール2410Fを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、第1の制御ノードの所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータに基づいて、1つ以上の第2のリンクに適用されるサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを調整するための調整モジュール2410Gを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを第1の制御ノードに送信するための送信モジュール2410Hを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、調整された所望のサウンディングおよびセンシング関連のパラメータを1つ以上の第2のリンクに適用するための適用モジュール2410Iを有する。コンピュータプログラム2410におけるコードは、更に、例えば、第2の制御ノードの動作に関連付けられる、他の関連する手順を制御し実行するための、モジュール2410Jとして図示されるモジュールを有し得る。
【0162】
コンピュータプログラムモジュールは、本質的には、第1の制御ノード2200を模倣するために
図14または
図20で図示されるフローのアクション、または、第2の制御ノード2300を模倣するために
図14または
図21で図示されるフローのアクションを実行することができる。すなわち、異なるコンピュータプログラムが処理部2406で実行される場合に、それらは、例えば、
図22のユニット2210−2240または、
図23のユニット2310−2340に対応し得る。
【0163】
図24と併せて上記に開示した実施形態におけるコードの手段は、処理部において実行される場合に、構成に上記に示した図と併せて上述したアクションを実行させる、コンピュータプログラムモジュールとして実装されるが、コードの別の実施形態においてハードウェア回路として少なくとも部分的に実装され得る。
【0164】
プロセッサは、単一のCPU(中央処理ユニット)であり得るが、2つ以上の処理ユニットを有してもよい。例えば、プロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、命令セットプロセッサおよび/または関連するチップセットおよび/または特定用途向け集積回路(ASIC)等の特定用途のマイクロプロセッサであり得る。プロセッサは、キャッシュする目的のボードメモリを含み得る。コンピュータプログラムは、プロセッサと接続されたコンピュータプログラム製品により実行され得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムが格納されるコンピュータ読み取り可能な媒体を含み得る。例えば、コンピュータプログラム製品は、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、またはEEPROMであり得る。また、上述したコンピュータプログラムモジュールは、別の実施形態では、制御ノード内のメモリの形態で異なるコンピュータプログラム製品上に分散され得る。
【0165】
本開示は、更に、ADSS関連機能(以下、ADSS機能性とも称される)を、システムプロトコルレイヤおよび関連するシグナリングフローにマップすることを提案する。従来において既知のように、システムプロトコルレイヤ(以下、単に「プロトコルレイヤ」と称する)は、例えば、無線リソース制御(RRC)レイヤ、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ、物理(PHY)レイヤ等を含み得る。
【0166】
ADSSの機能性は、上記に例示したような、例えば、方法800、方法1000、方法1200、方法2000、および/または、方法2100により実装される機能を含み得る。また、ADSSの機能性は、上記に例示したような、第1の制御ノード、第2の制御ノード、および/または、構成2400により実行される機能を含み得る。
【0167】
本開示によれば、ADSSの機能性は、複数のADSSサブ機能性モジュールにより実装され得る。それは、異なる責任に対応し、異なるプロトコルレイヤにマップされる。
【0168】
図25は、本開示に従う、ADSSサブ機能モジュールと、プロトコルレイヤへのそれらの対応するマッピングを示す。
【0169】
示されるように、本開示に従う全体のADSS機能性は、CCU、各サービング無線ノード(例えば、
図7におけるAP720)のRRCレイヤとMACレイヤ、および、そのクライアント無線ノード(例えば、
図7におけるUE760)のRRCレイヤとMACレイヤにわたって分布する。各プロトコルレイヤにマップされるADSS機能性は、更に、複数のサブ機能性モジュールに分割され得る。
【0170】
CCUでは、ADSS機能性は、CCU ADSSマネージャにより実装され、それは、3つのサブ機能性モジュール、
図25に図示するように、設定マネージャ、DLIMマネージャ、リソース割り当てマネージャを含む。
【0171】
設定マネージャは、各APまたはCCUの制御下にある各リンクに対する、サウンディングおよびセンシング関連のパラメータを管理する。サウンディングおよびセンシング関連のパラメータは、少なくとも、
・
図16に示すような、DSSP開始ポイントおよび長さ、DSSI開始ポイントおよび長さ、DSSIパターン、
・どのようにSRUを
図13に示すような各リンクに設定するかに関する設定
・例えば報告のためのタイミング、報告のフォーマット等を含む、受信ノードがそのセンシング結果をCCUに報告するためのルールにおける設定、を含み得る。
【0172】
例えば、設定マネージャは、
図8におけるステップS810、
図20におけるS2030、または、
図21におけるステップS2120を実行し得る。また、設定マネージャは、
図22における調整部2230として、または、
図23における調整部2320として機能し得る。
【0173】
DLIMマネージャは、DLIMを導出し得る。詳細には、これは以下のようになされる。第1に、DLIMマネージャは、全てのリンクの受信機(すなわち、受信ノード)からセンシング結果を収集する。センシング結果は、測定報告を介してCCUに報告される。第2に、DLIMマネージャは、センシング結果を評価し、各リンク間の干渉関係を決定する。第3に、DLIMマネージャは、干渉関係に基づいてDLIMを導出し、DLIMをリソースマネージャに出力する。オプション的に、DLIMマネージャは、最も新しいセンシング結果に基づいてDLIMを更新する。
【0174】
例えば、DLIMマネージャは、方法800または方法2000においてDLIMの決定を実行し得る。
【0175】
リソースマネージャは、リソース割り当て関連の設定および適合を決定する。例えば、リソース割り当て関連の設定および適合は、これに限定されないが、スケジューリングベースのリソース割り当てに対するリソーステンプレート割り当て、干渉を軽減するための干渉リンクおよび/または犠牲リンクに対するリソーステンプレート調整、干渉軽減アクション決定および対応するノードに対する対応する命令の生成、または、衝突の回避を改善するための競合関連設定の調整、を含み得る。
【0176】
干渉軽減アクションの決定および対応するノードに対する対応する命令の生成は、
・干渉軽減のための干渉リンクおよび/または犠牲リンクに対するリンクの向け直し調整、および/または、
・調整されたスケジューリング、および/または、
・調整されたビームフォーミング、および/または、
・調整されたブランキング、等を含む。
【0177】
例えば、リソースマネージャは、
図20におけるステップS2040、
図21におけるS2140を実行し得る。また、設定マネージャは、
図22における適用部2240として、または、
図23における適用部2340として機能し得る。
【0178】
APでは、ADSS機能性が、RRCレイヤとMACレイヤを介して分配される。詳細には、APにおけるADSS機能性は、ADSS RRCモジュールとADSS MACモジュールにより実装され得る。
【0179】
RRCレイヤでは、ADSS RRCモジュールは、リンク特定のサウンディングリソース割り当ておよび適合のために使用され得る。それは、SRUマネージャおよびRRC ADSSマネージャを含み得る。SRUマネージャは、SRUリソースを管理する。すなわち、SRUマネージャは、設定されたDSSIパターンに応じて、各リンクに対するSRUリソースの割り当てを管理する。RRC ADSSマネージャは、サウンディングリソースの混雑におけるリンク特定のADSS設定ポリシーを調整し、方向性サウンディングおよびセンシング報告を管理する。
【0180】
MACレイヤでは、ADSS MACモジュールは、AP側におけるADSS RRCモジュールのように、より高いレイヤのADSSモジュールからの命令に応じて、ADSSを実行してリソースを利用するために使用される。それは、ADSSエグゼキュータとリソース割り当てエグゼキュータを含む。ADSSエグゼキュータは、送信リンクに対して割り当てられるSRU上で送信機に対して方向性サウンディング信号の送信を決定し、受信リンクに対して方向性センシングを実行する。リソース割り当てエグゼキュータは、上位のユニットからの、リソース割り当てまたはリソース割り当て戦略にしたがって、データ送信および送信を決定する。例えば、1つのリンクがトラフィックを受信すると、リソース割り当てエグゼキュータは、CCUのリソースマネージャから受信したスケジューリングテンプレートに基づいて、リソースをスケジュールし得る。更に、リソース割り当てエグゼキュータは、設定されたポリシーとパラメータに従って、サウンディングリソース使用を、CCUに報告し得る。
【0181】
例として、ADSSマネージャは、
図10におけるステップS1020、
図12におけるS1220を実行し得る。
【0182】
クライアント無線ノードでは、対応するピアADSSプロトコルエンティティ、すなわち、RRCレイヤにおけるADSS RRCモジュールとMACレイヤにおけるADSS MACモジュールが存在する。
【0183】
ADSS RRCモジュールは、サービングAPからピアADSS RRCモジュールからの設定を受信し、ローカルADSS機能性モジュールを設定する。更に、クライアント無線ノードがリンクの受信ノードとして機能する場合、センシング結果も生成し得る。
【0184】
例えば、クライアント無線ノードにおけるADSS RRCモジュールは、
図10におけるステップS1010、
図12におけるS1210を実行し得る。クライアント無線ノードがリンクの受信ノードとして機能する場合、クライアント無線ノードにおけるADSS RRCモジュールは、
図10におけるステップS1030も実行し得る。
【0185】
クライアント無線ノードがリンクの送信ノードとして機能する場合、ADSS MACモジュールは、方向性サウンディング信号の送信をスケジュールし、クライアント無線ノードがリンクの受信ノードとして機能する場合、ADSS MACモジュールは、方向性センシング信号の受信をスケジュールする。更に、クライアント無線ノードが受信ノードとして機能する場合、そのADSS MACモジュールはまた、センシング結果を生成し、設定に従って、それらをRRCレイヤに送信する。
【0186】
例えば、クライアント無線ノードにおけるADSS RRCモジュールは、
図10におけるステップS1030を実行し得る。
【0187】
図26は、本開示に従う、例示的な構成シグナリングのフローを示す。
【0188】
図26aに示すように、CCUは、サウンディングおよびセンシング関連の設定に関する情報(設定情報とも称される)を、APのADSS RRCモジュールに送信する。そして、APのADSS RRCモジュールは、当該情報に従って構成される。
図26bに図示するように、APのADSS RRCモジュールは、設定情報を、特定の無線ノードのADSS RRCモジュール(すなわち、
図25に図示されるようなクライアント無線ノードにおけるADSS RRCモジュール)に送信する。その後、
図26cと
図26dにおいて、APまたはクライアント無線ノードのいずれかに対して、それぞれのADSS RRCモジュールが設定情報に従ってそれぞれのADSS MACモジュールを設定する。設定情報は、ADSS関連のパラメータを示す。例えば、DSPP開始および長さ、DSSI開始と長さ、DSSIパターン、SRU割り当ておよび方向性センシングおよび測定に対する設定、測定報告関連の設定、方向性サウンディング信号送信関連の設定(例えば送信電力)である。
【0189】
図27は、本開示に従う、例示的なセンシング結果シグナリングのフローを示す。
【0190】
センシング結果は、受信ノードにおいて処理され、測定報告において出力される。リンクの各受信ノードは、MACレイヤにおいてリンクに対するセンシング結果を生成し、測定報告をそのADSS RRCモジュールに送信する(
図27a)。受信ノードがAPである場合、測定報告は、APのADSS RRCモジュールにより直接的にCCUへ送信される(
図27b)。受信ノードがクライアント無線ノードである場合、測定報告は、まずAPのピアADSS RRCモジュールへ送信され、次に、測定報告はCCUへ転送される(
図27c)。CCUは、一旦、設定情報を用いてAPのADSS RRCモジュールを構成し、APのADSS RRCモジュールは、設定情報を格納し、その後、新しいリンクのために格納された設定情報を用いてサーブされるリンクを設定する。
【0191】
APがサービスを提供する複数のリンクに対しては、ADSS RRCモジュールは、更に、オーバヘッドをセーブするために、複数のリンクのセンシング報告を統合し、統合したセンシング報告をCCUに送信し得る。
【0192】
図28は、本開示に従う、スケジューリングベースのリソース割り当てに対する例示的なシグナリングフローを示す。
【0193】
本開示によれば、トラフィックの変動が生じると、1つのリンクに割り当てられるリソーステンプレートを動的に調整することが可能である。例では、リンクが、(例えばテンプレートにより)割り当てられたグラントより高いデータレートを必要とする場合に、このリンクにサービスを提供するAPは、テンプレートグラント要求グラント(GRA)をCCUに送信する。応答として、CCUにおけるリソースマネージャは、テンプレートグラント割り当て(TGA)メッセージを用いて、リンクに対してより多くのリソースを割り当て得る。同様に、リンクが、割り当てられたグラントより低いデータレートを必要とする場合に、APはGRAをCCUに送信し、それにより、リソースマネージャにより、TGAメッセージを介して新しいリソーステンプレートを用いて、リンクに対してより少ないリソースが割り当てら得る。
【0194】
本開示を、その実施形態を参照して上記に説明した。しかしながら、それらの実施形態は、本開示を制限するよりむしろ、説明を目的として提供されるに過ぎないと理解されるべきである。本開示の範囲は、添付の請求項並びにそれらの等価物により定義される。当業者であれば、本開示の範囲を逸脱せずに種々の代替および修正行うことができ、それは全て本開示の範囲に含まれる。