(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
冷媒が循環する冷媒回路(1a)を有しており被空調空間の空調を行う空調装置(1)と、前記被空調空間の換気を行う換気装置(6a、6b)と、を含む空調換気システムにおいて、
前記空調装置の構成機器を制御する空調制御装置(12)は、前記空調装置と前記換気装置とが通信接続された状態において前記冷媒の漏洩が検知された際には、前記換気装置の構成機器を制御する換気制御装置(160a、160b)に対して前記換気装置の運転を行うことを指令するようになっており、
前記換気制御装置には、前記空調装置と前記換気装置との間の通信を可能にするアダプタ装置(70a、70b)が接続されており、
前記アダプタ装置は、前記空調装置と前記換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、前記冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、前記換気制御装置に対して前記換気装置の運転を行うことを指令するようになっている、
空調換気システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、空調装置と換気装置とをビル等の建物に設置することによって、被空調空間の冷暖房及び換気を行うようにする場合には、実際には、空調装置と換気装置とが、互いに独立して設置される場合が多い。すなわち、換気装置としては、換気扇のようなファンを有するものや、排熱回収のための全熱交換器を有するもの、除湿や加湿のための除加湿器を有するもの等、様々な種類のものが存在しており、空調装置とは独立してユーザーのニーズに応じて選定されるため、設置現場において、異なる業者によって空調装置と換気装置とが独立して設置される場合が多いのである。
【0004】
しかし、このような空調装置と換気装置とが独立して選定・設置される場合であっても、空調装置からの冷媒の漏洩によって、被空調空間における酸欠事故、着火事故(冷媒が微燃性又は可燃性を有する場合)又は中毒事故(冷媒が毒性を有する場合)が発生することを防止するために、冷媒が漏洩した際に換気を行い、被空調空間において酸欠濃度、可燃濃度又は毒性限界濃度を超えないようにすることが重要である。このため、空調装置と換気装置とが独立して選定・設置される場合には、空調装置から冷媒が漏洩した際に換気装置を運転させることができるように、空調装置と換気装置との間を通信接続した構成を採用することが考えられる。
【0005】
ところが、空調装置と換気装置との間を通信接続することで空調装置から冷媒が漏洩した際に換気装置を運転させる構成を採用しても、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生すると、冷媒が漏洩した際に換気装置を運転させることができず、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を抑えることができないおそれがある。
【0006】
本発明の課題は、冷媒が循環する冷媒回路を有しており被空調空間の空調を行う空調装置と、被空調空間の換気を行う換気装置と、を含む空調換気システムにおいて、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の観点にかかる空調換気システムは、冷媒が循環する冷媒回路を有しており被空調空間の空調を行う空調装置と、被空調空間の換気を行う換気装置と、を含んでいる。ここで、空調装置の構成機器を制御する空調制御装置は、空調装置と換気装置とが通信接続された状態において冷媒の漏洩が検知された際に、換気装置の構成機器を制御する換気制御装置に対して換気装置の運転を行うことを指令するようになっている。そして、ここでは、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置が、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置の運転を行う。
【0008】
ここでは、上記のように、まず、空調装置と換気装置とを通信接続しておき、空調装置から冷媒が漏洩した際に、空調制御装置から換気制御装置への指令により換気装置を運転させることで、被空調空間から漏洩した冷媒を排出できるようにしている。
【0009】
しかし、このような構成では、何らかの原因で空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生すると、空調制御装置から換気制御装置への指令が行われなくなる。このため、冷媒が漏洩した際に換気装置を運転させることができず、被空調空間から漏洩した冷媒を排出することができなくなってしまう。
【0010】
そこで、ここでは、上記の構成に加えて、さらに、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置が、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置の運転を行うようにしている。
【0011】
これにより、ここでは、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置側の判断で、被空調空間の換気を強制的に行い、冷媒の漏洩が発生している場合には被空調空間から漏洩した冷媒を排出することができるため、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【0012】
第2の観点にかかる空調換気システムは、第1の観点にかかる空調換気システムにおいて、換気制御装置には、空調装置と換気装置との間の通信を可能にするアダプタ装置が接続されており、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、アダプタ装置が、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気制御装置に対して換気装置の運転を行うことを指令するようになっている。
【0013】
ここでは、上記のように、空調装置と換気装置とをアダプタ装置を介して通信接続することで、空調制御装置と換気制御装置との直接接続では通信できない場合等に対応できるようにしている。そして、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、アダプタ装置が、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置の運転を行うようにしている。
【0014】
これにより、ここでは、空調制御装置と換気制御装置との直接接続では通信できない場合等に対応しつつ、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合に、被空調空間の換気を強制的に行い、冷媒の漏洩が発生している場合には被空調空間から漏洩した冷媒を排出することができるため、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【0015】
第3の観点にかかる空調換気システムは、第1又は第2の観点にかかる空調換気システムにおいて、冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置が、空調制御装置に接続されている。
【0016】
ここでは、上記のように、冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置を空調制御装置に接続しているため、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置が冷媒の漏洩の有無を知ることができなくなるが、換気制御装置側の判断で、冷媒の漏洩の発生に備えて換気装置を運転させることができる。
【0017】
第4の観点にかかる空調換気システムは、第1〜第3の観点のいずれかにかかる空調換気システムにおいて、空調制御装置が、空調装置と換気装置とが通信接続された状態になるまで空調装置の運転を行えないようにする。
【0018】
ここでは、上記のように、空調装置と換気装置とが通信接続された状態が確立されるまでは空調装置の運転を行えないようにしている。すなわち、ここでは、空調装置からの指令によって換気装置を運転させることが可能な状態にする以前に、空調装置からの冷媒の漏洩による事故への対策を講じるようにしているのである。
【0019】
これにより、ここでは、空調装置と換気装置とが通信接続された状態になる前後にわたって、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【発明の効果】
【0020】
以上の説明に述べたように、本発明によれば、空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置側の判断で、被空調空間の換気を強制的に行い、冷媒の漏洩が発生している場合には被空調空間から漏洩した冷媒を排出することができるため、空調装置からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明にかかる空調換気システムの実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空調換気システムの実施形態の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0023】
(1)構成
<全体>
図1は、本発明の一実施形態にかかる空調換気システムの全体構成図である。
図2は、空調換気システムの通信系統図である。
【0024】
空調換気システムは、主として、被空調空間の冷房及び暖房を行うことが可能な空調装置1と、被空調空間の換気を行う換気装置6a、6bと、を含むシステムである。また、空調換気システムは、冷媒を検知する冷媒漏洩検知装置11a、11bを有している。
【0025】
空調装置1は、複数(ここでは、4つ)の室内ユニット3a、3b、3c、3dが室外ユニット2に接続されることによって構成されており冷媒が循環する冷媒回路1aと、室内ユニット3a、3b、3c、3d及び室外ユニット2の運転制御を行う制御装置としての空調制御装置12と、を有する室内マルチ型の空調装置である。ここで、室内ユニット3a、3bは、被空調空間の所定のエリアの1つであるエリアS1の冷房及び暖房を行うために、エリアS1の天井等に設置されており、室内ユニット3c、3dは、被空調空間の所定のエリアの1つであるエリアS2の冷房及び暖房を行うために、エリアS2の天井等に設置されている。室外ユニット2は、建物の屋上等に設置されている。冷媒回路1aは、複数の室内ユニット3a、3b、3c、3dと室外ユニット2とを冷媒連絡管4、5を介して接続することによって構成されている。冷媒回路1aには、冷媒として、R32のような微燃性を有する冷媒、又は、プロパンのような可燃性を有する冷媒、又は、アンモニアのような毒性を有する冷媒が封入されている。空調制御装置12は、複数の室内ユニット3a、3b、3c、3dを被空調空間の所定のエリアS1、S2ごとに割り振って複数の室内ユニット3a、3b、3c、3d等の運転制御を行う。空調制御装置12は、複数の室内制御装置130a、130b、130c、130dと、室外制御装置120と、集中制御装置100とが通信線を介して接続されることによって構成されている。各室内制御装置130a、130b、130c、130dは、対応する室内ユニット3a、3b、3c、3dに設けられており、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに対応してリモコンが設けられる場合には、そのリモコンも室内制御装置130a、130b、130c、130dに含まれる。室外制御装置120は、室外ユニット2に設けられている。集中制御装置100は、例えば、被空調空間を形成する建物内(ここでは、エリアS2)に設けられている。
【0026】
換気装置6a、6bは、複数(ここでは、2つ)あり、各エリアS1、S2に対応して設けられている。ここで、換気装置6aは、エリアS1の換気を行うために、エリアS1の天井裏等に設置されており、換気装置6bは、エリアS2の換気を行うために、エリアS2の天井裏等に設置されている。各換気装置6a、6bには、換気制御装置160a、160bが設けられており、各換気装置6a、6bに対応してリモコンが設けられる場合には、そのリモコンも換気制御装置160a、160bに含まれる。換気制御装置160a、160bは、空調装置1との連動を可能にするために、アダプタ装置70a、70b及び通信線を介して、空調制御装置12の室内制御装置130a、130b、130c、130dに接続されている。ここで、アダプタ装置70a、70bは、空調装置1の室内ユニット3a、3b、3c、3dと換気装置6a、6bとの間に介在して、空調装置1と換気装置6a、6bとの間の通信を可能にする装置である。このため、ここでは、換気制御装置160a、160bを空調制御装置12の室内制御装置130a、130b、130c、130dに直接接続するだけでは通信できない場合を想定して、アダプタ装置70a、70bを設けるようにしている。但し、換気制御装置160a、160bの空調制御装置12の室内制御装置130a、130b、130c、130dへの直接接続によって空調装置1と換気装置6a、6bとの間の通信が可能な場合には、アダプタ装置70a、70bを設ける必要がない。
【0027】
冷媒漏洩検知装置11a、11bは、複数(ここでは、2つ)あり、各エリアS1、S2に対応して設けられている。ここで、冷媒漏洩検知装置11aは、室内ユニット3a、3bからエリアS1で冷媒が漏洩しているかどうかを検知するために、エリアS1に設けられており、冷媒漏洩検知装置11bは、室内ユニット3c、3dからエリアS2で冷媒が漏洩しているかどうかを検知するために、エリアS2に設けられている。各冷媒漏洩検知装置11a、11bには、検知制御装置110a、110bが設けられており、エリアS1、S2で冷媒が漏洩しているかどうかを空調装置1に知らせるために、通信線を介して、空調制御装置12の室内制御装置130a、130b、130c、130dに接続されている。
【0028】
<空調装置>
図3は、空調装置1の機器配管系統図である。ここで、
図3においては、室外ユニット2及び室内ユニット3a、3bの機器配管構成を詳細に図示し、室内ユニット3c、3dの機器配管構成の図示を省略している。
【0029】
−室外ユニット−
室外ユニット2は、上記のように、冷媒連絡管4、5を介して室内ユニット3a、3b、3c、3dに接続されており、冷媒回路1aの一部を構成している。
【0030】
室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、切換機構23と、室外熱交換器24とを有している。
【0031】
圧縮機21は、冷媒を圧縮する機構であり、ここでは、ケーシング(図示せず)内に収容されたロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)が、同じくケーシング内に収容された圧縮機モータ22によって駆動される密閉式圧縮機が採用されている。
【0032】
切換機構23は、室外熱交換器24を冷媒の放熱器として機能させる冷房運転状態と室外熱交換器24を冷媒の蒸発器として機能させる暖房運転状態とを切り換え可能な四路切換弁である。ここで、冷房運転状態は、圧縮機21の吐出側と室外熱交換器23のガス側とを連通させるとともに、ガス冷媒連絡管5と圧縮機21の吸入側とを連通させる切り換え状態である(
図3の切換機構23の実線を参照)。暖房運転状態は、圧縮機21の吐出側とガス冷媒連絡管5を連通させるとともに、室外熱交換器23のガス側と圧縮機21の吸入側とを連通させる切り換え状態である(
図3の切換機構23の破線を参照)。尚、切換機構23は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の電磁弁を組み合わせる等によって、上記と同様の冷媒の流れの方向を切り換える機能を有するように構成したものであってもよい。
【0033】
室外熱交換器24は、冷媒と室外空気(OA)との熱交換を行うことで冷媒の放熱器又は蒸発器として機能する熱交換器である。この室外熱交換器24において冷媒と熱交換を行う室外空気(OA)は、室外ファンモータ26によって駆動される室外ファン25によって室外熱交換器24に供給されるようになっている。
【0034】
−室内ユニット−
室内ユニット3a、3b、3c、3dは、上記のように、冷媒連絡管4、5を介して室外ユニット2に接続されており、冷媒回路1aの一部を構成している。尚、以下の説明では、室内ユニット3aの構成について説明し、室内ユニット3b、3c、3dの構成については、添字「a」を「b」、「c」、「d」に読み替えることで説明を省略する。
【0035】
室内ユニット3aは、主として、室内膨張機構31aと、室内熱交換器32aとを有している。
【0036】
室内膨張機構31aは、開度制御を行うことで室内熱交換器32aを流れる冷媒の流量を可変することが可能な電動膨張弁である。
【0037】
室内熱交換器32aは、冷媒と室内空気(RA)との熱交換を行うことで冷媒の蒸発器又は放熱器として機能する熱交換器である。この室内熱交換器32aにおいて冷媒と熱交換を行う室内空気(RA)は、室内ファンモータ34aによって駆動される室内ファン33aによって室内熱交換器32aに供給されるようになっている。
【0038】
<換気装置>
図4は、換気装置6a、6bの機器構成図である。
【0039】
ここでは、換気装置6a、6bとして、熱交換器62a、62bを有する換気装置が採用されている。尚、以下の説明では、換気装置6aの構成について説明し、換気装置6bの構成については、添字「a」を「b」に読み替えることで説明を省略する。
【0040】
換気装置6aは、主として、室外空気(OA)を被空調空間(ここでは、エリアS1)に取り入れるための取入口に接続された取入ダクト7、室内空気(OA)を供給空気(SA)として供給する給気口に接続された給気ダクト8a、室内空気(RA)をエリアS1から取り出すための取出口に接続された取出ダクト9a、及び、室内空気(RA)を排出空気(EA)として室外に排出するための排出口に接続された排気ダクト10に接続される装置本体61aを有している。
【0041】
装置本体61aには、熱交換器62aが設けられるとともに、互いに区画された2つの通風路63a、64aが熱交換器62aを横切るように形成されている。ここで、熱交換器62aは、2つの空気流(ここでは、室内空気と室外空気)の間で顕熱と潜熱とを同時に熱交換する全熱交換器であり、通風路63a、64aを跨るように設けられている。一方の通風路63aは、その一端が取入ダクト7に接続されるとともに他端が給気ダクト8aに接続されており、室外からエリアS1に向けて空気を流すための給気路を構成している。他方の通風路64aは、その一端が取出ダクト9aに接続されるとともに他端が排気ダクト10に接続されており、エリアS1から室外に向けて空気を流すための排気路を構成している。また、給気路63aには、室外からエリアS1に向かう空気流を生成するために、給気ファンモータ66aによって駆動される給気ファン65aが設けられ、排気路64aには、エリアS1から室外に向かう空気流を生成するために、排気ファンモータ68aによって駆動される排気ファン67aが設けられている。給気ファン65a及び排気ファン67aは、空気流に対して熱交換器62aの下流側に配置されている。
【0042】
<制御装置>
図5は、空調換気システムの制御ブロック図(集中制御装置100及びアダプタ装置70a、70b以外を詳細に図示)であり、
図6は、空調換気システムの制御ブロック図(集中制御装置100及びアダプタ装置70a、70bを詳細に図示)である。尚、
図5においても、室内制御装置130b、130c、130d、換気制御装置160b及び検知制御装置110bについては、各部の図示を省略している。
【0043】
−室外制御装置−
室外制御装置120は、室外ユニット2の構成機器の制御を行っており、空調制御装置12の一部を構成している。室外制御装置120は、主として、室外制御部121と、室外通信部122と、室外記憶部123とを有している。
【0044】
室外制御部121は、室外通信部122及び室外記憶部123に接続されている。室外通信部122は、室内制御装置130a、130b、130c、130dや集中制御装置100との間で制御データ等の通信を行う。室外記憶部123は、制御データ等を記憶する。そして、室外制御部121は、室外通信部122や室外記憶部123を介して、制御データ等の通信や読み書きを行いつつ、室外ユニット2に設けられた圧縮機等の機器21、23、25の運転制御を行う。
【0045】
−室内制御装置−
室内制御装置130a、130b、130c、130dは、それぞれ、対応する室内ユニット3a、3b、3c、3dの構成機器の制御を行っており、空調制御装置12の一部を構成している。室内制御装置130a、130b、130c、130dは、それぞれ、主として、室内制御部131a、131b、131c、131dと、室内通信部132a、132b、132c、132dと、室内記憶部133a、133b、133c、133dとを有している。尚、以下の説明では、室内制御装置130aの構成について説明し、室内制御装置130b、130c、130dの構成については、添字「a」を「b」、「c」、「d」に読み替えることで説明を省略する。
【0046】
室内制御部131aは、室内通信部132a及び室内記憶部133aに接続されている。室内通信部132aは、室外制御装置120や他の室内制御装置130b、130c、130d、アダプタ装置70aを介して換気制御装置160a、検知制御装置110a、集中制御装置100との間で制御データ等の通信を行う。室内記憶部133aは、制御データ等を記憶する。そして、室内制御部131aは、室内通信部132aや室内記憶部133aを介して、制御データ等の通信や読み書きを行いつつ、室内ユニット3aに設けられた室内膨張機構等の機器31a、33aの運転制御を行う。
【0047】
−換気制御装置及びアダプタ装置−
換気制御装置160a、160bは、それぞれ、対応する換気装置6a、6bの構成機器の制御を行っている。換気制御装置160a、160bは、それぞれ、主として、換気制御部161a、161bと、換気通信部162a、162bと、換気記憶部163a、163bと、換気操作部164a、164bとを有している。また、アダプタ装置70a、70bは、それぞれ、対応する換気装置6a、6bを制御する換気制御装置160a、160bに運転指令等を行っている。アダプタ装置70a、70bは、それぞれ、主として、アダプタ制御部71a、71bと、アダプタ通信部72a、72bと、アダプタ記憶部73a、73bとを有している。尚、以下の説明では、換気制御装置160a及びアダプタ装置70aの構成について説明し、換気制御装置160b及びアダプタ装置70bの構成については、添字「a」を「b」に読み替えることで説明を省略する。
【0048】
換気制御部161aは、換気通信部162a、換気記憶部163a及び換気操作部164aに接続されている。換気通信部162aは、アダプタ装置70aを介して室内制御装置130a、130bや集中制御装置100との間で制御データ等の通信を行う。換気記憶部163aは、制御データ等を記憶する。換気操作部164aは、制御指令等の入力を行う。そして、換気制御部161aは、換気通信部162aや換気記憶部163a、換気操作部164aを介して、制御データ等の読み書きや通信を行いつつ、換気装置6aに設けられたファン等の機器65a、67aの運転制御を行う。
【0049】
アダプタ制御部71aは、アダプタ通信部72a及びアダプタ記憶部73aに接続されている。アダプタ通信部72aは、室内制御装置130a、130bや集中制御装置100との間、及び、換気通信部162aとの間で制御データ等の通信を行う。アダプタ記憶部73aは、制御データ等を記憶する。そして、アダプタ制御部71aは、アダプタ通信部72aやアダプタ記憶部73aを介して、制御データ等の読み書きや通信を行いつつ、換気装置6aを制御する換気制御装置160aに運転指令等を行う。このように、ここでは、換気制御装置160a及び空調装置1の両方と通信可能なアダプタ装置70aが、換気制御装置160aの代わりに空調装置1との通信を行うようになっている。
【0050】
−検知制御装置−
検知制御装置110a、110bは、それぞれ、対応する冷媒漏洩検知装置11a、11bの構成機器の制御、すなわち、冷媒検知部114a、114bによる冷媒の検知動作を行っている。検知制御装置110a、110bは、それぞれ、主として、検知制御部111a、111bと、検知通信部112a、112bと、検知記憶部113a、113bと、を有している。尚、以下の説明では、検知制御装置110aの構成について説明し、検知制御装置110bの構成については、添字「a」を「b」に読み替えることで説明を省略する。
【0051】
検知制御部111aは、検知通信部112a及び検知記憶部113aに接続されている。検知通信部112aは、室内制御装置130a、130bや集中制御装置100との間で制御データ等の通信を行う。検知記憶部113aは、制御データ等を記憶する。そして、検知制御部111aは、検知通信部112aや検知記憶部113aを介して、制御データ等の読み書きや通信を行いつつ、冷媒漏洩検知装置11a、11bの冷媒検知部114a等による検知動作を行う。
【0052】
−集中制御装置−
集中制御装置100は、運転指令等の入力を受け付けて、複数の室内ユニット3a、3b、3c、3dの室内制御装置130a、130b、130c、130d等に制御指令を行うとともに、運転表示等を行っており、空調制御装置12の一部を構成している。集中制御装置100は、主として、集中制御部101と、集中通信部102と、集中記憶部103と、集中操作部104と、集中表示部105とを有している。
【0053】
集中制御部101は、集中通信部102、集中記憶部103、集中操作部104及び集中表示部105に接続されている。集中通信部102は、室内制御装置130a、130b、130c、130dやアダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bとの間で制御データ等の通信を行う。集中記憶部103は、制御データ等を記憶する。集中操作部104は、制御指令等の入力を行う。集中表示部105は、運転表示等を行う。そして、集中制御部101は、集中操作部104を介して制御指令等の入力を受け付けて、集中記憶部103に制御データ等の読み書きを行い、集中表示部105に運転表示等を行いつつ、集中通信部102を介して、室外制御装置120や室内制御装置130a、130b、130c、130d、アダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bに制御指令等を行う。尚、室外制御装置120や室内制御装置130a、130b、130c、130d、アダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bに制御指令等を行う手段として、集中制御部101には、集中指令部106が設けられている。
【0054】
また、集中制御部101には、ユニット特定部107と、エリア登録部108とが設けられている。
【0055】
ユニット特定部107は、室内ユニット3a、3b、3c、3d、換気装置6a、6b及び冷媒漏洩検知装置11a、11bのそれぞれに対して、互いを区別するユニット番号を付与するユニット特定処理を行う制御部である。具体的には、ユニット特定部107は、空調装置1や換気装置6a、6b、冷媒漏洩検知装置11a、11bの現場設置後でかつ運転を行う前に、集中通信部102を介して、室内制御装置130a、130b、130c、130dやアダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bと通信を行い、各制御装置が制御対象とする装置の種別(ここでは、空調装置の室内ユニット、換気装置、冷媒漏洩検知装置のいずれであるか)を認識した上で、ユニット番号を室内制御装置130a、130b、130c、130dやアダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bに付与する。ここで、ユニット番号を付与する処理は、ユニット特定部107によって自動的に付与されるものであってもよいし、また、集中操作部104を介した入力を通じてユニット特定部107によって付与されるものであってもよい。また、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに対応してリモコンが設けられる場合には、このようなリモコンから手動でユニット番号を付与するようにしてもよい。そして、ユニット特定部107等によって付与されたユニット番号は、各装置の種別を示す機種コードとともに、集中記憶部103に記憶される。また、ユニット特定部107等によって各装置に付与されたユニット番号は、室内記憶部133a、133b、133c、133d、アダプタ記憶部73a、73b(換気記憶部163a、163b)及び検知記憶部113a、113bにも記憶される。
【0056】
エリア登録部108は、被空調空間の所定のエリア(ここでは、エリアS1、S2)に対応するエリア識別枠(ここでは、G1、G2)に室内ユニット3a、3b、3c、3dを割り振るとともに、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られた各エリア識別枠G1、G2に被空調空間の換気を行う換気装置6a、6b(ここでは、アダプタ装置70a、70b)を割り振るエリア登録処理を行わせる制御部である。また、ここでは、エリア登録部108は、エリア登録処理において、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られた各エリア識別枠G1、G2に冷媒が漏洩しているかどうかを検知する冷媒漏洩検知装置11a、11bを割り振る処理も行わせる。具体的には、エリア登録部108は、まず、被空調空間の所定のエリア(ここでは、エリアS1、S2)に対応するエリア識別枠(ここでは、G1、G2)を作成する。ここで、エリア識別枠を作成する処理は、集中操作部104を介した入力を通じてエリア登録部108によって行われる。次に、エリア登録部108は、作成されたエリア識別枠に対して、ユニット番号が付与された室内ユニット3a、3b、3c、3dや換気装置6a、6b(ここでは、アダプタ装置70a、70b)、冷媒漏洩検知装置11a、11bを割り振る処理を行う。ここで、エリア識別枠に各装置を割り振る処理は、集中操作部104を介した入力によってエリア登録部108を通じて行われ、エリア登録部108によって得られた各装置とエリア識別枠との対応関係は、ユニット番号及び機種コードと関連付けたデータとして、集中記憶部103に記憶される。また、エリア登録部108は、集中通信部102を介して、室内制御装置130a、130b、130c、130dやアダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bと通信を行い、割り振られたエリア識別枠を室内制御装置130a、130b、130c、130dやアダプタ装置70a、70b(換気制御装置160a、160b)、検知制御装置110a、110bに付与する。そして、エリア登録部108によって割り振られたエリア識別枠は、ユニット番号と関連付けたデータとして、室内記憶部133a、133b、133c、133d、アダプタ記憶部73a、73b(換気記憶部163a、163b)及び検知記憶部113a、113bに記憶される。また、室内記憶部133a、133b、133c、133dには、同じエリア識別枠に割り振られた換気装置6a、6b(ここでは、アダプタ装置70a、70b)及び冷媒漏洩検知装置11a、11bのユニット番号及び機種コードも記憶される。そして、このエリア登録処理によって、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られた複数のエリア識別枠(ここでは、G1、G2)のうち換気装置6a、6b(ここでは、アダプタ装置70a、70b)の割り振りがなされていないエリア識別枠が存在しない状態、すなわち、空調装置1と換気装置6a、6bとがアダプタ装置70a、70bを介して通信接続された状態が得られるようになっている。
【0057】
(2)運転
空調装置1、換気装置6a、6b及び冷媒漏洩検知装置11a、11bを有する空調換気システムでは、以下の運転が行われる。
【0058】
−空調運転−
まず、冷房運転について説明する。空調制御装置12(集中制御装置100)から空調装置1に冷房運転の指示がなされると、切換機構23が冷房運転状態(
図3の切換機構23の実線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン25が起動する。また、冷房運転を行う被空調空間としてエリアS1が指定される場合には、室内ファン33a、33bが起動し、冷房運転を行う被空調空間としてエリアS2が指定される場合には、室内ファン33c、33dが起動し、冷房運転を行う被空調空間としてエリアS1、S2の両方が指定される場合には、室内ファン33a、33b、33c、33dが起動する。
【0059】
すると、冷媒回路1a内の低圧のガス冷媒は、切換機構23を経由して、室外熱交換器24に送られる。室外熱交換器24に送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外熱交換器24において、室外ファン25によって供給される室外空気(OA)と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管4を経由して、エリアS1やエリアS2の冷房を行うために、室外ユニット2から室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dに送られる。
【0060】
室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dに送られた高圧の液冷媒は、室内膨張機構31a、31bや室内膨張機構31c、31dによって減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dに送られる。室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dに送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dにおいて、室内ファン33a、33bや室内ファン33c、33dによってエリアS1やエリアS2から供給される室内空気(RA)と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管5を経由して、室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dから室外ユニット2に送られる。一方、室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dにおいて冷却された室内空気(RA)は、エリアS1やエリアS2に送られ、これにより、エリアS1やエリアS2の冷房が行われる。
【0061】
室外ユニット2に送られた低圧のガス冷媒は、切換機構23を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
【0062】
次に、暖房運転について説明する。空調制御装置12(集中制御装置100)から空調装置1に暖房運転の指示がなされると、切換機構23が暖房運転状態(
図3の切換機構23の破線で示された状態)に切り換えられて、圧縮機21、室外ファン25が起動する。また、暖房運転を行う被空調空間としてエリアS1が指定される場合には、室内ファン33a、33bが起動し、暖房運転を行う被空調空間としてエリアS2が指定される場合には、室内ファン33c、33dが起動し、暖房運転を行う被空調空間としてエリアS1、S2の両方が指定される場合には、室内ファン33a、33b、33c、33dが起動する。
【0063】
すると、冷媒回路1a内の低圧のガス冷媒は、切換機構23及びガス冷媒連絡管5を経由して、エリアS1やエリアS2の暖房を行うために、室外ユニット2から室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dに送られる。
【0064】
室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dに送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dに送られる。室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dに送られた高圧のガス冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dにおいて、室内ファン33a、33bや室内ファン33c、33dによってエリアS1やエリアS2から供給される室内空気(RA)と熱交換を行って冷却されることによって凝縮して、高圧の液冷媒となる。この高圧の液冷媒は、室内膨張機構31a、31bや室内膨張機構31c、31dによって減圧される。室内膨張機構31a、31bや室内膨張機構31c、31dによって減圧された冷媒は、液冷媒連絡管4を経由して、室内ユニット3a、3bや室内ユニット3c、3dから室外ユニット2に送られる。一方、室内熱交換器32a、32bや室内熱交換器32c、32dにおいて過熱された室内空気(RA)は、エリアS1やエリアS2に送られ、これにより、エリアS1やエリアS2の暖房が行われる。
【0065】
室外ユニット2に送られた冷媒は、室外熱交換器24に送られる。室外熱交換器24に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外熱交換器24において、室外ファン25によって供給される室外空気(OA)と熱交換を行って加熱されることによって蒸発して、低圧のガス冷媒となる。この低圧のガス冷媒は、切換機構23を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
【0066】
−換気運転−
まず、エリアS1の換気運転について説明する。換気制御装置160aから換気装置6aに換気運転の指示がなされると、給気ファン65a及び排気ファン67aが起動する。ここで、換気運転の指示には、換気制御装置160aの換気操作部164aからの入力による場合と、アダプタ装置70aを介して空調制御装置12からの要求による場合とがある。
【0067】
すると、取入ダクト7を通じて室外から装置本体61aに流入した室外空気(OA)と、取出ダクト9aを通じてエリアS1から装置本体61aに流入した室内空気(RA)とが、熱交換器62aにおいて、熱交換を行う。そして、熱交換器62aにおいて熱交換を行った室外空気(OA)は、給気ダクト8aを通じて装置本体61aからエリアS1に供給空気(SA)として供給され、熱交換器62aにおいて熱交換を行った室内空気(RA)は、排気ダクト10を通じて装置本体61aから室外に排出空気(EA)として排出される。
【0068】
次に、エリアS2の換気運転について説明する。換気制御装置160bから換気装置6bに換気運転の指示がなされると、給気ファン65b及び排気ファン67bが起動する。ここで、換気運転の指示には、換気制御装置160bの換気操作部164bからの入力による場合と、アダプタ装置70bを介して空調制御装置12からの要求による場合とがある。
【0069】
すると、取入ダクト7を通じて室外から装置本体61bに流入した室外空気(OA)と、取出ダクト9bを通じてエリアS2から装置本体61bに流入した室内空気(RA)とが、熱交換器62bにおいて、熱交換を行う。そして、熱交換器62bにおいて熱交換を行った室外空気(OA)は、給気ダクト8bを通じて装置本体61bからエリアS2に供給空気(SA)として供給され、熱交換器62bにおいて熱交換を行った室内空気(RA)は、排気ダクト10を通じて装置本体61bから室外に排出空気(EA)として排出される。
【0070】
−冷媒排出運転−
ここでは、空調装置1からの冷媒の漏洩によって、エリアS1、S2における酸欠事故、着火事故(冷媒が微燃性又は可燃性を有する場合)や中毒事故(冷媒が毒性を有する場合)が発生することを防止するために、冷媒排出運転を行えるようになっている。すなわち、空調装置1から冷媒が漏洩して冷媒漏洩検知装置11aや冷媒漏洩検知装置11bが冷媒を検知した場合に、冷媒が検知されたエリアS1の空調を受け持つ室内ユニット3a、3bや冷媒が検知されたエリアS2の空調を受け持つ室内ユニット3c、3dから冷媒が漏洩しているものと判断して、冷媒が検知されたエリアS1の換気装置6aやエリアS2の換気装置6bを強制的に運転することによって、冷媒が検知されたエリアS1や冷媒が検知されたエリアS2から冷媒を排出するのである。
【0071】
まず、エリアS1の冷媒漏洩検知装置11aが冷媒を検知した場合について説明する。エリアS1の冷媒検知を受け持つ冷媒漏洩検知装置11aが冷媒を検知すると、室内制御装置130a、130bを介して、その信号を受けた空調制御装置12(ここでは、集中制御装置100)が、エリアS1の空調を受け持つ室内ユニット3a、3bの室内制御装置130a、130b及びエリアS1の換気を受け持つ換気装置6aの換気制御装置160aに冷媒排出運転を行うように指示する。ここで、換気制御装置160aへの冷媒排出運転の指示は、室内制御装置130a、130bから行われる。また、ここでは、換気制御装置160aへの冷媒排出運転の指示は、室内制御装置130a、130bから冷媒排出運転の指示を受けたアダプタ装置70aを介して行われる。
【0072】
すると、室内制御装置130a、130bは、室内膨張機構31a、31bを閉止するとともに、室外ユニット2の室外制御装置120に対して空調運転(冷房運転や暖房運転)を停止するように指示する。室外制御装置120は、圧縮機21や室外ファン25を停止させ、これにより、空調装置1が停止する。また、換気制御装置160aは、換気運転を行っていない場合には、給気ファン65a及び排気ファン67aを起動することで換気運転を開始し、換気運転を行っている場合には、換気運転を継続することによって、エリアS1から冷媒を排出する。
【0073】
次に、エリアS2の冷媒漏洩検知装置11bが冷媒を検知した場合について説明する。エリアS2の冷媒検知を受け持つ冷媒漏洩検知装置11bが冷媒を検知すると、室内制御装置130c、130dを介して、その信号を受けた空調制御装置12(ここでは、集中制御装置100)が、エリアS2の空調を受け持つ室内ユニット3c、3dの室内制御装置130b、130d及びエリアS2の換気を受け持つ換気装置6bの換気制御装置160bに冷媒排出運転を行うように指示する。ここで、換気制御装置160bへの冷媒排出運転の指示は、室内制御装置130c、130dから行われる。また、ここでは、換気制御装置160bへの冷媒排出運転の指示は、室内制御装置130c、130dから冷媒排出運転の指示を受けたアダプタ装置70bを介して行われる。
【0074】
すると、室内制御装置130c、130dは、室内膨張機構31c、31dを閉止するとともに、室外ユニット2の室外制御装置120に対して空調運転(冷房運転や暖房運転)を停止するように指示する。室外制御装置120は、圧縮機21や室外ファン25を停止させ、これにより、空調装置1が停止する。また、換気制御装置160bは、換気運転を行っていない場合には、給気ファン65b及び排気ファン67bを起動することで換気運転を開始し、換気運転を行っている場合には、換気運転を継続することによって、エリアS2から冷媒を排出する。
【0075】
(3)現場設置後における空調装置と換気装置との間の通信系統の接続
上記の冷媒排出運転のような室内マルチ型の空調装置1と換気装置6a、6bとを連動させる運転は、両装置1、6a、6b間の通信系統の接続が行われることで可能となるものである。言い換えれば、両装置1、6a、6b間の通信系統の接続が行われていない場合には、互いに連動することはなく、各装置1、6a、6bを独立して運転できるだけ(すなわち、空調運転と換気運転とが独立して運転できるだけ)である。そして、室内マルチ型の空調装置1と換気装置6a、6bとが独立して選定・設置されることを考慮すると、上記のように、冷媒排出運転を行う構成を採用しようとしても、設置現場において、両装置1、6a、6b間の通信系統の接続が確実になされない状況が発生するおそれがある。このため、室内マルチ型の空調装置1と換気装置6a、6bとが独立して設置される構成においては、冷媒が漏洩した際に換気装置6a、6bが運転される等の対策が確立しないままで空調装置1の運転が行われるおそれがあり、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故が発生する可能性を排除することができないという問題がある。
【0076】
そこで、ここでは、以下に説明するように、空調制御装置12が、被空調空間の各エリア(ここでは、エリアS1、S2)に対応するエリア識別枠(ここでは、G1、G2)に室内ユニット3a、3b、3c、3dを割り振るとともに、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られた各エリア識別枠G1、G2に被空調空間の換気を行う換気装置6a、6bを割り振るエリア登録処理を行わせるように構成されている。しかも、空調制御装置1は、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られたエリア識別枠G1、G2のうち換気装置6a、6bの割り振りがなされていないエリア識別枠が存在する場合、すなわち、空調装置1と換気装置6a、6bとが通信接続された状態になるまでは、空調装置1の運転を行えないようにしている。
【0077】
以下、このような現地設置後における空調装置1と換気装置6a、6bとの間の通信系統の接続について、
図7及び
図8を用いて説明する。ここで、
図7は、現場設置後における各装置1、11a、11b、6a、6b間の通信系統の接続処理を示すフローチャートである。
図8は、運転許可後のエリアと各装置との対応関係を示す図である。
【0078】
−ユニット特定処理−
空調制御装置12は、まず、ステップST1において、室内ユニット3a、3b、3c、3d、換気装置6a、6bに対応するアダプタ装置70a、70b、冷媒漏洩検知装置11a、11bのそれぞれに対して互いを区別するユニット番号を付与するユニット特定処理を行う。ここでは、「00」〜「07」のユニット番号が、室内ユニット3a、3b、3c、3d、換気装置6a、6b(アダプタ装置70a、70b)、冷媒漏洩検知装置11a、11bに付与される。ユニット特定処理は、ここでは、主として、集中制御装置100のユニット特定部107等によって行われる。そして、付与されたユニット番号は、装置の種別を示す機種コード(ここでは、空調装置1の室内ユニット3a、3b、3c、3dを示す「U1」、換気装置6a、6bを示す「U2」、冷媒漏洩検知装置11a、11bを示す「U3」)とともに、集中制御装置100の集中記憶部103にすべて記憶される。また、各装置3a、3b、3c、3d、6a、6b、11a、11bの制御装置130a、130b、130c、130d、160a、160b(70a、70b)、110a、110cの記憶部133a、133b、133c、133d、163a、163b(73a、73b)、113a、113bにおいても、対応するユニット番号がそれぞれ記憶される。
【0079】
−エリア登録処理−
次に、空調制御装置12は、ステップST2において、被空調空間の所定のエリア(ここでは、エリアS1、S2)に対応するエリア識別枠(ここでは、G1、G2)に室内ユニット3a、3b、3c、3dを割り振るとともに、室内ユニット3a、3b、3c、3dが割り振られた各エリア識別枠G1、G2に被空調空間の換気を行う換気装置6a、6b(アダプタ装置70a、70b)を割り振るエリア登録処理を行わせる。また、ここでは、エリア登録処理において、換気装置6a、6b(アダプタ装置70a、70b)だけでなく、各エリア識別枠G1、G2に冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置11a、11bも割り振られる。ここでは、エリアS1に対応する「G1」のエリア識別枠に、室内ユニット3a、3b、換気装置6a(アダプタ装置70a)、冷媒漏洩検知装置11aが割り振られ、エリアS2に対応する「G2」のエリア識別枠に、室内ユニット3c、3d、換気装置6b(アダプタ装置70b)、冷媒漏洩検知装置11bが割り振られる。エリア登録処理は、ここでは、主として、集中制御装置100のエリア登録部108によって行われる。そして、エリア登録部108によって得られた各装置とエリア識別枠との対応関係は、ユニット番号及び機種コードと関連付けたデータとして、集中記憶部103に記憶される(
図8参照)。また、各装置3a、3b、3c、3d、6a、6b、11a、11bの制御装置130a、130b、130c、130d、160a、160b(70a、70b)、110a、110cの記憶部133a、133b、133c、133d、163a、163b(73a、73b)、113a、113bにおいても、エリア登録部108によって割り振られたエリア識別枠がそれぞれ記憶される。さらに、室内記憶部133a、133b、133c、133dには、同じエリア識別枠に割り振られた換気装置6a、6b及び冷媒漏洩検知装置11a、11bのユニット番号及び機種コードも記憶される。これにより、被空調空間のエリアS1に対応するエリア識別枠G1には、室内ユニット3a、3b、換気装置6a及び冷媒漏洩検知装置11aが割り振られ、被空調空間のエリアS2に対応するエリア識別枠G2には、室内ユニット3c、3d、換気装置6b及び冷媒漏洩検知装置11bが割り振られ、各装置1、6a、6b、11a、11bが空調制御装置12を通じて連動可能な状態となる。
【0080】
−換気装置等の割り振り完了判定、運転許可−
次に、空調制御装置12は、ステップST3において、空調装置1の室内ユニット3a、3b、3c、3dが設置されたエリアのすべて(ここでは、S1、S2)への換気装置6a、6b及び冷媒漏洩検知装置11a、11bの割り振りが完了しているかどうかを判定し、割り振りが完了している場合には、ステップST4において、空調装置1の運転を許可し、一連の各装置1、6a、6b、11a、11b間の通信系統の接続処理を終了する。
【0081】
このように、ここでは、室内マルチ型の空気調和装置1を設置するにあたり、複数(ここでは、4つ)の室内ユニット3a、3b、3c、3dを被空調空間のエリアS1、S2ごとに割り振り、かつ、各エリアS1、S2に対応して換気装置6a、6bや冷媒漏洩検知装置11a、11bが空調制御装置12に入力される状態を確立することによって、設置現場において、各装置1、6a、6b、11a、11b間の通信系統の接続が確実になされるようにしている。
【0082】
このため、ここでは、空調装置1と換気装置6a、6bとが通信接続された状態が確立されるまでは空調装置1の運転を行えないようにすることができる。これにより、ここでは、空調装置1からの指令によって換気装置6a、6bを運転させることが可能な状態にする以前に、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故(着火事故や中毒事故等)への対策を講じることができる。
【0083】
(4)運転開始後に空調装置と換気装置との通信接続の異常が発生した場合の運転
上記のように、ここでは、現場設置後における空調装置1と換気装置6a、6bとの間の通信系統の接続処理を行うことで、空調装置1と換気装置6a、6bとを通信接続しておき、空調装置1から冷媒が漏洩した際に、空調制御装置12からアダプタ装置70a、70bを介した換気制御装置160a、160bへの指令により換気装置6a、6bを運転させること(冷媒排出運転)で、被空調空間(ここでは、エリアS1、S2)から漏洩した冷媒を排出できるようにしている。
【0084】
しかし、このような構成では、何らかの原因で空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生すると、空調制御装置12からアダプタ装置70a、70bを介した換気制御装置160a、160bへの指令が行われなくなる。このため、冷媒が漏洩した際に冷媒排出運転ができず、エリアS1、S2から漏洩した冷媒を排出することができなくなってしまう。
【0085】
そこで、ここでは、以下に説明するように、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置160a、160bが、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置6a、6bの運転(強制換気運転)を行うようにしている。
【0086】
以下、このような強制換気運転について、
図9を用いて説明する。ここで、
図9は、強制換気運転を示すフローチャートである。
【0087】
まず、空調制御装置12、及び、換気制御装置160a、160bに対応するアダプタ装置70a、70bは、ステップST11において、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常の有無を判定する。ここで、空調装置1と換気装置6aとの通信接続が正常であれば、空調制御装置12を構成する室内制御装置130a、130bと換気制御装置160aに接続されたアダプタ装置70aとの通信接続が確立されているはずであるため、室内制御装置130a、130bにおいて、アダプタ装置70aからの通信が正常に行われているかどうかを判定し、アダプタ装置70aにおいて、室内制御装置130a、130bからの通信が正常に行われているかどうかを判定する。また、空調装置1と換気装置6bとの通信接続が正常であれば、空調制御装置12を構成する室内制御装置130c、130dと換気制御装置160bに接続されたアダプタ装置70bとの通信接続が確立されているはずであるため、室内制御装置130c、130dにおいて、アダプタ装置70bからの通信が正常に行われているかどうかを判定し、アダプタ装置70bにおいて、室内制御装置130c、130dからの通信が正常に行われているかどうかを判定する。
【0088】
そして、ステップST11において、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生していない場合には、ステップST12に移行する。ステップST12において、空調制御装置12は、空調制御装置12(ここでは、室内制御装置130b、130d)に接続された冷媒漏洩検知装置11a、11bとの通信によって、空調装置1から冷媒の漏洩が発生しているかどうかを判定する。ここで、被空調空間のエリアS1の冷媒漏洩検知装置11aが冷媒を検知した場合には、エリアS1において冷媒の漏洩が発生しているものと判定され、エリアS2の冷媒漏洩検知装置11bが冷媒を検知した場合には、エリアS2において冷媒の漏洩が発生しているものと判定される。そして、ステップST12において、エリアS1、S2のいずれにおいても冷媒の漏洩が発生していない場合には、ステップST11に戻り、空調制御装置12は、再び、通信接続の異常の有無を判定する。そして、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生せず、かつ、冷媒の漏洩が発生していない場合には、ステップST11、ST12の処理が繰り返され、所望の空調装置1や換気装置6a、6bの運転が継続されることになる。
【0089】
これに対して、ステップST11、S12において、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生しておらず、かつ、冷媒の漏洩が発生している場合には、空調制御装置12は、アダプタ装置70a、70bを介して換気制御装置160a、160bに対して冷媒排出運転を行うように指令する。ここで、冷媒排出運転とは、上記のとおり、冷媒が検知されたエリアS1の換気装置6aやエリアS2の換気装置6bを強制的に運転することによって、冷媒が検知されたエリアS1や冷媒が検知されたエリアS2から冷媒を排出する運転である。
【0090】
一方、ステップST11において、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生している場合には、仮に、空調制御装置12が冷媒漏洩検知装置11a、11bとの通信によって空調装置1から冷媒の漏洩が発生していることを判定でき、かつ、空調制御装置12がアダプタ装置70a、70bを介して換気制御装置160a、160bに対して冷媒排出運転を行うように指令しようとしても、その指令を送信することができない。そこで、ステップST11において空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生している場合には、ステップST14に移行して、換気制御装置160a、160bが、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置6a、6bの運転(強制換気運転)を行うようにしている。尚、ここでは、換気制御装置160a、160bがアダプタ装置70a、70bを介して空調制御装置12に接続されている。このため、ここでは、ステップST11において空調装置1との通信接続の異常が発生しているものと判定したアダプタ装置70a、70bが、対応する換気制御装置160a、160bに対して、強制換気運転の指示を行い、この指示を受けた換気制御装置160a、160bが給気ファン65a、65b及び排気ファン67a、67bを起動することで強制換気運転を行うことになる。
【0091】
このように、ここでは、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置160a、160b側の判断で、被空調空間(ここでは、エリアS1、S2)の換気を強制的に行い、冷媒の漏洩が発生している場合にはエリアS1、S2から漏洩した冷媒を排出することができるため、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【0092】
また、ここでは、上記のように、現地設置後において空調装置1と換気装置6a、6bとが通信接続された状態が確立されるまでは空調装置1の運転を行えないようにしており、空調装置1からの指令によって換気装置6a、6bを運転させることが可能な状態にする以前に、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故への対策を講じるようにしている。これにより、ここでは、空調装置1と換気装置6a、6bとが通信接続された状態になる前後にわたって、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【0093】
また、ここでは、空調装置1と換気装置6a、6bとをアダプタ装置70a、70bを介して通信接続することで、空調制御装置12と換気制御装置160a、160bとの直接接続では通信できない場合等に対応できるようにしている。そして、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生した場合には、アダプタ装置70a、70bが、冷媒の漏洩が検知されたかどうかにかかわらず、換気装置6a、6bの運転を行うようにしている。これにより、ここでは、空調制御装置12と換気制御装置160a、160bとの直接接続では通信できない場合等に対応しつつ、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生した場合に、被空調空間(ここでは、エリアS1、S2)の換気を強制的に行い、冷媒の漏洩が発生している場合にはエリアS1、S2から漏洩した冷媒を排出することができるため、空調装置1からの冷媒の漏洩による事故の発生を確実に抑えることができる。
【0094】
また、ここでは、冷媒の漏洩を検知する冷媒漏洩検知装置11a、11bを空調制御装置12に接続しているため、空調装置1と換気装置6a、6bとの通信接続の異常が発生した場合には、換気制御装置160a、160bが冷媒の漏洩の有無を知ることができなくなるが、上記のように、換気制御装置160a、160b側の判断で、冷媒の漏洩の発生に備えて換気装置6a、6bを運転させることができる。
【0095】
(5)変形例
<A>
上記実施形態では、室内ユニット3a、3b、3c、3dとして、天井設置型のものが採用されているが、これに限定されるものではなく、例えば、壁設置、壁裏設置、床上設置、床下設置、天井裏設置、機械室設置等の他の型式の室内ユニットであってもよい。
【0096】
<B>
上記実施形態では、換気装置6a、6bとして、天井裏設置型のものが採用されているが、これに限定されるものではなく、例えば、壁裏設置、床下設置、機械室設置等の他の型式の換気装置であってもよい。また、上記実施形態では、換気装置6a、6bとして、全熱交換器62a、62bを有する型式のものが採用されているが、これに限定されるものではなく、例えば、ファンのみを有するもの等の他の型式の換気装置であってもよい。
【0097】
<C>
上記実施形態では、各制御装置間が通信線を介して接続された有線通信接続が採用されているが、これに限定されるものではなく、無線通信等の他の形式の通信接続であってもよい。
【0098】
<D>
上記実施形態では、冷媒漏洩検知装置11a、11bが被空調空間のエリアS1、S2に設けられているが、これに限定されるものではなく、例えば、室内ユニット3a、3b、3c、3dに設けられていてもよい。
【0099】
<E>
上記実施形態では、冷媒排出運転の要否を集中制御装置100が判断しているが、これに限定されるものではなく、室内制御装置130a、130b、130c、130dが判断するようにしてもよい。
【0100】
<F>
上記実施形態では、集中制御装置100が被空調空間のエリアS2に設けられているが、空調対象の建物内の別の空間に設けられていてもよいし、空調対象の建物外等の遠隔地に設けられていてもよい。
【0101】
<G>
上記実施形態では、空調装置1をエリアS1、S2(エリア識別枠G1、G2)ごとに制御するために集中制御装置100が設けられているが、各室内ユニット3a、3b、3c、3dに対応してリモコンが設けられる場合には、これらのリモコンの一つを集中制御装置100として機能させるようにしてもよい。
【0102】
<H>
上記実施形態では、空調装置1(具体的には、室内ユニット3a、3b、3c、3d)と換気装置6a、6bとの間の通信が、アダプタ装置70a、70bを介した間接的な接続によって行われるようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、室内制御装置130a、130b、130c、130dと換気制御装置160a、160bとを直接接続で通信できる場合には、アダプタ装置70a、70bを省略してもよい。
【0103】
<I>
上記実施形態では、ユニット番号やユニット番号やエリア識別枠、機種コードの値として、「00」や「G1」、「U1」のような数字や記号を使用しているが、これに限定されるものではなく、具体的な名称を示す文字列等であってもよい。