特許第6558152号(P6558152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558152
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】ステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/12 20060101AFI20190805BHJP
   H02K 3/28 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   H02K3/12
   H02K3/28 K
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-171272(P2015-171272)
(22)【出願日】2015年8月31日
(65)【公開番号】特開2017-50937(P2017-50937A)
(43)【公開日】2017年3月9日
【審査請求日】2018年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100768
【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】橋本 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真吾
(72)【発明者】
【氏名】古賀 清隆
【審査官】 津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−005541(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/007176(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 3/12
H02K 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周側に固定具が挿入される締結孔を有する環状の鋼板を積層することにより形成され、スロットを形成する複数のティースを有するステータコアと、
前記スロットに収容されるスロット収容部と、前記ステータコアの端面の外側に配置されるコイルエンド部と、前記ステータコアの半径方向外側に向けて延びるリード線部とを有する複数のコイルとを備え、
前記複数のコイルのうち、一の前記コイルの前記リード線部の端部と、他の前記コイルの前記リード線部の端部とが、軸方向から見て、前記ステータコアの外周面よりも外側に突出した状態で溶接されており、
前記一のコイルの前記リード線部の端部と、前記他のコイルの前記リード線部の端部とが溶接された溶接部は、軸方向から見て、前記締結孔に重ならないように配置されており、
前記複数のコイルの前記リード線部のうち、軸方向から見て、前記締結孔の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置される前記リード線部同士の周方向の間隔は、前記締結孔の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置される前記リード線部以外の隣接するように配置される前記リード線部同士の周方向の間隔よりも大きい、ステータ。
【請求項2】
外周側に固定具が挿入される締結孔を有する環状の鋼板を積層することにより形成され、スロットを形成する複数のティースを有するステータコアと、
前記スロットに収容されるスロット収容部と、前記ステータコアの端面の外側に配置されるコイルエンド部と、前記ステータコアの半径方向外側に向けて延びるリード線部とを有する複数のコイルとを備え、
前記複数のコイルのうち、一の前記コイルの前記リード線部の端部と、他の前記コイルの前記リード線部の端部とが、軸方向から見て、前記ステータコアの外周面よりも外側に突出した状態で溶接されており、
前記一のコイルの前記リード線部の端部と、前記他のコイルの前記リード線部の端部とが溶接された溶接部は、軸方向から見て、前記締結孔に重ならないように配置されており、
前記コイルは、平角導線が複数回巻回されることにより形成されており、
前記コイルの前記リード線部は、前記平角導線の一方端側に配置され、前記ステータコアの内周側から外周側に延びるように設けられる一方側リード線部を含み、
前記複数のコイルは、軸方向から見て、前記一方側リード線部が前記締結孔の周方向の一方側に配置される第1コイルと、前記一方側リード線部が前記締結孔の周方向の他方側に配置される第2コイルとを含み、
前記第1コイルの前記一方側リード線部の長さは、前記第2コイルの前記一方側リード線部の長さよりも小さくなるように構成されているステータ。
【請求項3】
前記第1コイルの前記一方側リード線部の前記溶接部と、前記ステータコアの内径側から外周側に折り曲げられる根元部とは、周方向からみて、前記締結孔の周方向の一方側に配置されている、請求項に記載のステータ。
【請求項4】
前記環状の鋼板の中心から前記リード線部の外周側の端部までの長さは、前記環状の鋼板の中心から前記締結孔の内周側の端部までの長さより大きくなるように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のステータ。
【請求項5】
軸方向から見て、前記締結孔の中心は、前記スロットの周方向の中心を通る半径方向に沿った直線に対して、周方向にずれた位置に配置されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のステータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、固定具が挿入される締結孔を有するステータコアを備えるステータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載のステータでは、ステータコアの外周側にボルト穴(締結孔)が設けられている。このボルト穴にボルトが挿入されることにより、ステータがモータケース等に取り付けられる。また、ステータのスロットには、複数の同芯巻コイルが取り付けられている。同芯巻コイルは、平角導線が同芯巻きされることにより形成されている。また、同芯巻コイルの巻き始めと巻き終わりとには、リード線部が設けられている。そして、一の同芯巻コイルの巻き始めのリード線部と、他の同芯巻コイルの巻き終わりのリード線部とが、ステータコアの外周側において溶接されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−125043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のステータでは、一の同芯巻コイルの巻き始めのリード線部と、他の同芯巻コイルの巻き終わりのリード線部とが、ステータコアの外周側において溶接されている。このため、一の同芯巻コイルの巻き始めのリード線部と、他の同芯巻コイルの巻き終わりのリード線部とが溶接されている溶接部と、ステータコアの外周側に配置されるボルト穴に挿入されるボルト及びボルトを組み付ける治具とが干渉することに起因して、ステータ取付部へのステータコアの取り付けが困難になる場合があるという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ステータ取付部へのステータコアの取り付けが困難になるのを防止することが可能なステータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるステータは、外周側に固定具が挿入される締結孔を有する環状の鋼板を積層することにより形成され、スロットを形成する複数のティースを有するステータコアと、スロットに収容されるスロット収容部と、ステータコアの端面の外側に配置されるコイルエンド部と、ステータコアの半径方向外側に向けて延びるリード線部とを有する複数のコイルとを備え、複数のコイルのうち、一のコイルのリード線部の端部と、他のコイルのリード線部の端部とが、軸方向から見て、ステータコアの外周面よりも外側に突出した状態で溶接されており、一のコイルのリード線部の端部と、他のコイルのリード線部の端部とが溶接された溶接部は、軸方向から見て、締結孔に重ならないように配置されており、複数のコイルのリード線部のうち、軸方向から見て、締結孔の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置されるリード線部同士の周方向の間隔は、締結孔の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置されるリード線部以外の隣接するように配置されるリード線部同士の周方向の間隔よりも大きい
【0008】
この発明の第1の局面によるステータでは、上記のように、一のコイルのリード線部の端部と、他のコイルのリード線部の端部とが溶接された溶接部を、軸方向から見て、締結孔に重ならないように配置する。これにより、溶接部と、締結孔に挿入される固定具及び固定具を組み付ける為の治具と、が干渉することが防止されるので、ステータ取付部へのステータコアの取り付けが困難になるのを防止することができる。
この発明の第2の局面におけるステータは、外周側に固定具が挿入される締結孔を有する環状の鋼板を積層することにより形成され、スロットを形成する複数のティースを有するステータコアと、スロットに収容されるスロット収容部と、ステータコアの端面の外側に配置されるコイルエンド部と、ステータコアの半径方向外側に向けて延びるリード線部とを有する複数のコイルとを備え、複数のコイルのうち、一のコイルのリード線部の端部と、他のコイルのリード線部の端部とが、軸方向から見て、ステータコアの外周面よりも外側に突出した状態で溶接されており、一のコイルのリード線部の端部と、他のコイルのリード線部の端部とが溶接された溶接部は、軸方向から見て、締結孔に重ならないように配置されており、コイルは、平角導線が複数回巻回されることにより形成されており、コイルのリード線部は、平角導線の一方端側に配置され、ステータコアの内周側から外周側に延びるように設けられる一方側リード線部を含み、複数のコイルは、軸方向から見て、一方側リード線部が締結孔の周方向の一方側に配置される第1コイルと、一方側リード線部が締結孔の周方向の他方側に配置される第2コイルとを含み、第1コイルの一方側リード線部の長さは、第2コイルの一方側リード線部の長さよりも小さくなるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、上記のように、ステータ取付部へのステータコアの取り付けが困難になるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態によるステータの上面図である。
図2】本発明の一実施形態によるステータの底面側から見た斜視図である。
図3】本発明の一実施形態によるステータ(ボルトが締結されていない状態)の上面図である。
図4】本発明の一実施形態によるステータの拡大側面図である。
図5図3の部分拡大図である。
図6】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(30)の斜視図である。
図7】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(30)の上面図である。
図8】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(40)の斜視図である。
図9】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(40)の上面図である。
図10】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(50)の斜視図である。
図11】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(50)の上面図である。
図12】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(60)の斜視図である。
図13】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(60)の上面図である。
図14】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(70)の斜視図である。
図15】本発明の一実施形態によるステータの同芯巻コイル(70)の上面図である。
図16】本発明の一実施形態によるステータのU相の同芯巻コイルの斜視図である。
図17】本発明の一実施形態によるステータのV相の同芯巻コイルの斜視図である。
図18】本発明の一実施形態によるステータのW相の同芯巻コイルの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
[本実施形態]
(ステータの構造)
図1図18を参照して、本実施形態によるステータ100の構造について説明する。
【0013】
図1および図2に示すように、ステータ100は、ステータコア10と、複数の同芯巻コイル20とを含む。なお、同芯巻コイル20は、特許請求の範囲の「コイル」の一例である。
【0014】
また、ステータコア10は、ボルト1が挿入される締結孔11(図2図4参照)を有する環状の鋼板が積層されることにより形成されている。また、締結孔11は、環状の鋼板の外周側に配置されている。また、ステータコア10は、スロット12を形成する複数のティース13を有する。そして、締結孔11にボルト1が挿入されて締結されることにより、ステータコア10は、図示しないステータハウジングなど(ステータ取付部)に取り付けられる。また、スロット12の半径方向外側には、バックヨーク14が設けられている。また、締結孔11は、環状の鋼板から外側に突出するように設けられた耳部15に配置されている。なお、ボルト1は、特許請求の範囲の「固定具」の一例である。
【0015】
また、図3に示すように、締結孔11は複数(本実施形態では、4個)設けられている。複数の締結孔11(締結孔11a〜11d)は、略等角度間隔(略90度間隔)で、ステータコア10に設けられている。ここで、本実施形態では、環状の鋼板の中心C1からリード線部(後述する一方側リード線部34、44、54、64、74、他方側リード線部35、45、55、65、75)の外周側の端部までの長さd1は、環状の鋼板の中心C1から締結孔11の内周側の端部までの長さd2よりも大きくなるように構成されている。また、環状の鋼板の中心C1からリード線部の外周側の端部までの長さd1は、環状の鋼板の中心C1から締結孔11の外周側の端部までの長さd3よりも小さい。すなわち、d2<d1<d3の関係を有する。
【0016】
また、本実施形態では、図5に示すように、軸方向から見て、締結孔11の中心C2は、スロット12の周方向の中心を通る半径方向に沿った直線Aに対して、周方向にずれた位置に配置されている。たとえば、締結孔11の中心C2は、直線Aに対して、所定の角度θ分、周方向にずれた位置に配置されている。
【0017】
(同芯巻コイルの構造)
同芯巻コイル20は、平角導線が複数回巻回される(同芯巻される)ことにより形成されている。また、ステータ100では、図6図15に示すように、5種類の同芯巻コイル20(同芯巻コイル30〜70)が用いられている。以下では、同芯巻コイル30〜70の詳細な構造について説明する。
【0018】
図6および図7に示すように、同芯巻コイル30は、スロット12に収容されるスロット収容部31と、ステータコア10の端面の外側に配置されるコイルエンド部32と、ステータコア10の半径方向外側に向けて延びるリード線部33とを有する。また、リード線部33は、平角導線の一方端側に配置され、ステータコア10の内周側から外周側に延びるように設けられる一方側リード線部34と、ステータコア10の外周側から延びるように設けられる平角導線の他方端側に配置される他方側リード線部35とを含む。なお、同芯巻コイル30は、特許請求の範囲の「コイル、第2コイル、第4コイル」の一例である。
【0019】
一方側リード線部34は、ステータコア10の内周側からステータコア10の外周面10a(図5参照)よりも外側に突出するように形成されている。一方側リード線部34は、スロット収容部31に接続され、平角導線が、周方向外側にエッジワイズ曲げにより折り曲げられる第1部分34aと、第1部分34aに接続され、半径方向外側にフラットワイズ曲げにより折り曲げられる第2部分34bと、第2部分34bに接続され、周方向外側にエッジワイズ曲げにより折り曲げられる第3部分34cと、第3部分34cに接続され、半径方向外側にフラットワイズ曲げにより折り曲げられる第4部分34dとを含む。また、第4部分34dの端部には、他の同芯巻コイル20の他方側リード線部に溶接される第1溶接部34eが設けられている。
【0020】
他方側リード線部35は、ステータコア10の外周側からステータコア10の外周面10aよりも外側に突出するように形成されている。他方側リード線部35は、スロット収容部31に接続され、平角導線が、周方向外側にエッジワイズ曲げにより折り曲げられる第5部分35aと、第5部分35aに接続され、半径方向外側にフラットワイズ曲げにより折り曲げられる第6部分35bとを含む。また、第6部分35bの端部には、他の同芯巻コイル20の一方側リード線部に溶接される第2溶接部35cが設けられている。
【0021】
なお、同芯巻コイル40〜70も、同芯巻コイル30と同様の構成を有する。以下、具体的に説明する。
【0022】
図8および図9に示すように、同芯巻コイル40は、スロット収容部41と、コイルエンド部42と、リード線部43(一方側リード線部44、他方側リード線部45)とを有する。一方側リード線部44は、第1部分44aと、第2部分44bと、第3部分44cと、第4部分44d(第1溶接部44e)とを含む。他方側リード線部45は、第5部分45aと、第5部分45b(第2溶接部45c)とを含む。なお、同芯巻コイル40の第5部分45aの軸方向視における長さL2は、同芯巻コイル30(図6および図7参照)の第5部分35aの軸方向視における長さL1よりも長い。また、第5部分45b(第2溶接部45c)は、動力線または中性線に接続される。なお、同芯巻コイル40のその他の構成は、同芯巻コイル30と同様である。また、同芯巻コイル40は、特許請求の範囲の「コイル」の一例である。
【0023】
図10および図11に示すように、同芯巻コイル50は、スロット収容部51と、コイルエンド部52と、リード線部53(一方側リード線部54、他方側リード線部55)とを有する。一方側リード線部54は、第1部分54aと、第2部分54bと、第3部分54cと、第4部分54d(第1溶接部54e)とを含む。他方側リード線部55は、第5部分55aと、第6部分55b(第2溶接部55c)とを含む。なお、同芯巻コイル50の第5部分55aの軸方向視における長さL3は、同芯巻コイル30(図6および図7参照)の第5部分35aの軸方向視における長さL1よりも長い。すなわち、本実施形態では、長さL3が、長さL1よりも長い分、同芯巻コイル50の他方側リード線部55の長さは、同芯巻コイル30の他方側リード線部35の長さよりも大きくなるように構成されている。また、同芯巻コイル50の第5部分55aの軸方向視における長さL3は、同芯巻コイル40(図8および図9参照)の第5部分45aの軸方向視における長さL2よりも短い。すなわち、L1<L3<L2の関係を有する。なお、同芯巻コイル50のその他の構成は、同芯巻コイル30と同様である。また、同芯巻コイル50は、特許請求の範囲の「コイル、第3コイル」の一例である。また、第2溶接部55cは、特許請求の範囲の「溶接部」の一例である。
【0024】
図12および図13に示すように、同芯巻コイル60は、スロット収容部61と、コイルエンド部62と、リード線部63(一方側リード線部64、他方側リード線部65)とを有する。一方側リード線部64は、第1部分64aと、第2部分64bと、第3部分64cと、第4部分64d(第1溶接部64e)とを含む。他方側リード線部65は、第5部分65aと、第6部分65b(第2溶接部65c)とを含む。なお、同芯巻コイル60の第3部分64cの軸方向視における長さL5は、同芯巻コイル30(図6および図7参照)の第3部分34cの軸方向視における長さL4よりも短い(L5<L4)。すなわち、本実施形態では、長さL5が長さL4よりも短い分、同芯巻コイル60の一方側リード線部64の長さは、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さよりも短い。なお、同芯巻コイル60のその他の構成は、同芯巻コイル30と同様である。また、同芯巻コイル60は、特許請求の範囲の「コイル、第1コイル」の一例である。また、第1溶接部64eは、特許請求の範囲の「溶接部」の一例である。
【0025】
図14および図15に示すように、同芯巻コイル70は、スロット収容部71と、コイルエンド部72と、リード線部73(一方側リード線部74、他方側リード線部75)とを有する。一方側リード線部74は、第1部分74aと、第2部分74bと、第3部分74cと、第4部分74d(第1溶接部74e)とを含む。他方側リード線部75は、第5部分75aと、第6部分75b(第2溶接部75c)とを含む。なお、同芯巻コイル70の第3部分74cの軸方向視における長さL5は、同芯巻コイル60の第3部分64cの軸方向視における長さL5と同様に、同芯巻コイル30(図6および図7参照)の第3部分34cの軸方向視における長さL4よりも短い(L5<L4)。すなわち、本実施形態では、長さL5が長さL4よりも短い分、同芯巻コイル70の一方側リード線部74の長さは、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さよりも短い。なお、同芯巻コイル70は、特許請求の範囲の「コイル、第1コイル」の一例である。また、第1溶接部74eは、特許請求の範囲の「溶接部」の一例である。
【0026】
また、同芯巻コイル70の第5部分75aの軸方向視における長さL2は、同芯巻コイル40の第5部分45aの軸方向視における長さL2と同様に、同芯巻コイル30(図6および図7参照)の第5部分35aの軸方向視における長さL1よりも長い。また、他方側リード線部75の第5部分75b(第2溶接部75c)は、動力線または中性線に接続される。
【0027】
また、図3に示すように、同芯巻コイル60の一方側リード線部64の第1溶接部64eと、ステータコア10の内径側から外周側に折り曲げられる第2部分64bとは、周方向からみて、締結孔11の周方向の一方側に配置されている。同様に、同芯巻コイル70の一方側リード線部74の第1溶接部74eと、ステータコア10の内径側から外周側に折り曲げられる第2部分74bとは、周方向からみて、締結孔11の周方向の一方側に配置されている。なお、第2部分64bおよび第2部分74bは、特許請求の範囲の「根元部」の一例である。
【0028】
また、複数の同芯巻コイル20は、3相(U相、V相、W相)の同芯巻コイル20を含む。各相の同芯巻コイル20は、それぞれ、たとえば16個の同芯巻コイル20を含む。具体的には、図16に示すように、U相は、同芯巻コイル30(7個)、40(1個)、50(4個)、60(3個)および70(1個)により構成されている。また、図17および図18に示すように、V相およびW相は、同芯巻コイル30(14個)および40(2個)により構成されている。すなわち、本実施形態では、一方側リード線部64(74)の長さL5が、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さL4よりも小さくなるように構成されている同芯巻コイル60(70)は、3相の同芯巻コイル20のうちのいずれかの1つの相(本実施形態では、U相)の同芯巻コイル20に含まれている。
【0029】
また、図1に示すように、3相(U相、V相、W相)の同芯巻コイル20(合計48個の同芯巻コイル20)は、U相、V相およびW相の順で、各相の同芯巻コイル20が48個のスロット12に配置されている。そして、各相の16個の同芯巻コイル20により、16個の極が形成されている。この場合、たとえば各相の16個の同芯巻コイル20により8個の極が形成されている場合と比べて、同芯巻コイル20により形成される磁束が通るために必要なステータコア10のバックヨーク14の半径方向の幅W1(図2参照)が小さい。たとえば、バックヨーク14の幅W1は、ティース13の周方向の幅W2(図2参照)の約1.5になる。このため、バックヨーク14の半径方向の幅W1は、比較的小さくなる。この場合、軸方向から見て、同芯巻コイル20の溶接部(第1溶接部34e、44e、54e、64e、74e、第2溶接部35c、45c、55c、65c、75c)と、締結孔11とが重なりやすくなる。
【0030】
また、図3に示すように、複数の同芯巻コイル20のうち、一の同芯巻コイル20のリード線部の端部と、他の同芯巻コイル20のリード線部の端部とが、軸方向から見て、ステータコア10の外周面よりも外側に突出した状態で溶接されている。具体的には、同芯巻コイル30〜70のうちのいずれかの一方側リード線部34、44、54、64、74(第1溶接部34e、44e、54e、64e、74e)と、同芯巻コイル30〜70のうちのいずれかの他方側リード線部35、45、55、65、75(第2溶接部35c、45c、55c、65c、75c)とが、溶接されている。
【0031】
ここで、本実施形態では、図3および図4に示すように、一の同芯巻コイル20のリード線部の端部と、他の同芯巻コイル20のリード線部の端部とが溶接された溶接部は、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置されている。具体的には、締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)では、一の同芯巻コイル60(70)の第1溶接部64e(74e)と、他の同芯巻コイル50の第2溶接部55cとが溶接された溶接部は、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置されている。
【0032】
すなわち、本実施形態では、軸方向から見て、一方側リード線部64(74)が締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)に配置される同芯巻コイル60(70)と、一方側リード線部34が締結孔11の周方向の他方側(R2方向側)に配置される同芯巻コイル30とにおいて、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の長さを、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さよりも小さくする。これにより、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)が小さくされる分、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)が、締結孔11から離間する方向(周方向)にずれる。その結果、同芯巻コイル60(70)の第1溶接部64e(74e)が、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置される。なお、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)は、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の溶接が可能な範囲(溶接幅を確保した状態)にずらされる。
【0033】
また、軸方向から見て、他方側リード線部55が締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)に配置される同芯巻コイル50と、他方側リード線部35が締結孔11の周方向の他方側(R2方向側)に配置される同芯巻コイル30とにおいて、同芯巻コイル50の他方側リード線部55の長さを、同芯巻コイル30の他方側リード線部35の長さよりも大きくする。これにより、同芯巻コイル50の他方側リード線部55が大きくされる分、締結孔11から離間する。その結果、同芯巻コイル50の第2溶接部55cが、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置される。
【0034】
なお、締結孔11a〜11dの周方向に他方側では、一の同芯巻コイル30の第1溶接部34eと、他の同芯巻コイル30の第2溶接部35cとが溶接された溶接部(第1溶接部34e、第2溶接部35c)は、軸方向から見て、締結孔11a〜11dに重ならないように配置されている。
【0035】
また、本実施形態では、図4に示すように、複数の同芯巻コイル20のリード線部のうち、軸方向から見て、締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)と他方側(R2方向側)とに隣接するように配置されるリード線部同士の周方向の間隔D1(第1溶接部64e、74e、第2溶接部55cと、第1溶接部34e、第2溶接部35cとの間の間隔D1)は、締結孔11の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置されるリード線部以外の隣接するように配置されるリード線部同士の周方向の間隔D2(D3)よりも大きい。なお、同芯巻コイル60(70)と、R1方向側の同芯巻コイル30との間の間隔D3は、同芯巻コイル30同士の間の間隔D2よりも小さい。すなわち、D1>D2>D3の関係を有する。また、間隔D1は、ボルト1の直径以上の大きさを有する。
【0036】
また、本実施形態では、図4に示すように、複数の同芯巻コイル20のうち、一の同芯巻コイル20の一方側リード線部の端部と、他の同芯巻コイル20の他方側リード線部の端部とが、軸方向に沿って積層された状態で、溶接されている。具体的には、同芯巻コイル30〜70のうち、一の同芯巻コイル20の一方側リード線部の端部(第1溶接部34e、44e、54e、64e、74eのいずれか)と、他の同芯巻コイル20の他方側リード線部の端部(第2溶接部35c、45c、55c、65c、75cのいずれか)とが、軸方向に沿って積層された状態で、溶接されている。
【0037】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0038】
本実施形態では、上記のように、一の同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の端部と、他の同芯巻コイル50の他方側リード線部55の端部とが溶接された第1溶接部64e(74e)および第2溶接部55cを、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置する。これにより、第1溶接部64e(74e)および第2溶接部55cと、締結孔11に挿入されるボルト1及びボルト1を組み付ける為の治具と、が干渉することが防止されるので、ステータハウジングなど(ステータ取付部)へのステータコア10の取り付けが困難になるのを防止することができる。
【0039】
また、本実施形態のように、バックヨーク14の半径方向の幅W1が比較的小さくなるステータコア10において、第1溶接部64e(74e)および第2溶接部55cを、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置することは、第1溶接部64e(74e)および第2溶接部55cと、ボルト1とが干渉することが防止される点において、特に有用である。
【0040】
また、本実施形態では、上記のように、複数の同芯巻コイル20のリード線部のうち、軸方向から見て、締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)と他方側(R1方向側)とに隣接するように配置される一方側リード線部64(一方側リード線部74、他方側リード線部55)と、一方側リード線部34(他方側リード線部35)との周方向の間隔D1を、締結孔の周方向の一方側と他方側とに隣接するように配置されるリード線部以外の隣接するように配置されるリード線部同士の周方向の間隔D2(D3)よりも大きくする。これにより、間隔D1が比較的大きくなるので、容易に、第1溶接部64e(74e)および第2溶接部55cと、締結孔11に挿入されるボルト1とが干渉することを防止することができる。
【0041】
また、本実施形態では、上記のように、複数の同芯巻コイル20は、軸方向から見て、ステータコア10の内周側から外周側に延びるように設けられる一方側リード線部64(74)が締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)に配置される同芯巻コイル60(70)と、ステータコア10の内周側から外周側に延びるように設けられる一方側リード線部34が締結孔11の周方向の他方側(R2方向側)に配置される同芯巻コイル30とを含む。そして、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の長さを、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さよりも小さくなるように構成する。これにより、軸方向から見て、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)が締結孔11から離間する方向(周方向)にずれるので、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の長さが大きくなる(伸延する)のを防止しながら、ボルト1との干渉を抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態では、上記のように、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の第1溶接部64e(74e)と、ステータコア10の内径側から外周側に折り曲げられる第2部分64b(74b)とを、周方向からみて、締結孔11の周方向の一方側に配置する。ここで、一方側リード線部の第1溶接部を締結孔11の周方向の他方側に配置し、第2部分を締結孔11の周方向の一方側に配置する場合では、一方側リード線部の長さを大きくして、第2溶接部を、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置する必要がある。そこで、上記のように構成することによって、同芯巻コイル60(70)の一方側リード線部64(74)の長さが大きくなる(伸延する)のを防止しながら、ボルト1との干渉を抑制することができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、複数の同芯巻コイル20は、3相の同芯巻コイル20を含み、一方側リード線部64(74)の長さが、同芯巻コイル30、40の一方側リード線部34、44の長さよりも小さくなるように構成されている同芯巻コイル60(70)は、3相の同芯巻コイル20のうちのいずれかの1つの相の同芯巻コイル20に含まれている。これにより、3相の同芯巻コイル20のうちの1つの相の同芯巻コイル20の形状(長さ)を変形するだけで、締結孔11に挿入されるボルト1との干渉を防止することができる。その結果、3相の同芯巻コイル20のうちの複数の相の同芯巻コイル20の形状(長さ)を変形する場合と異なり、ステータ100の構成が複雑になるのを防止しながら、締結孔11に挿入されるボルト1との干渉を防止することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、締結孔11の周方向の一方側(R1方向側)に配置される同芯巻コイル50の他方側リード線部55の長さを、締結孔11の周方向の他方側(R2方向側)に配置される同芯巻コイル30の他方側リード線部35の長さよりも大きくなるように構成する。これにより、軸方向から見て、同芯巻コイル50の他方側リード線部55が締結孔11から離間する方向(周方向)にずれるので、ボルト1との干渉を抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、一の同芯巻コイル30〜70の一方側リード線部34、44、54、64、74の端部と、他の同芯巻コイル30〜70の他方側リード線部35、45、55、65、75の端部とを、軸方向に沿って積層した状態で、溶接する。これにより、一の同芯巻コイルの一方側リード線部の端部と、他の同芯巻コイルの他方側リード線部の端部とを、周方向に隣接した状態で溶接する場合と異なり、溶接部間の間隔を大きくすることができるので、溶接のための治具を容易に配置することができる。また、溶接部間の間隔を大きくすることができるので、溶接部間に動力線や中性線を配置することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、環状の鋼板の中心C1からリード線部(一方側リード線部34、44、54、64、74、他方側リード線部35、45、55、65、75)の外周側の端部までの長さd1は、環状の鋼板の中心C1から締結孔11の内周側の端部までの長さd2よりも大きくなるように構成されている。この場合、軸方向から見て、締結孔11と、リード線部の溶接部(第1溶接部34e、44e、54e、64e、74e、第2溶接部35c、45c、55c、65c、75c)とが、重なりやすいので、第1溶接部64e(74e)および第2溶接部75cを、軸方向から見て、締結孔11に重ならないように配置する本実施形態の構成が、ステータハウジングなど(ステータ取付部)へのステータコア10の取り付けが困難になるのを防止するために特に有効である。
【0047】
また、本実施形態では、上記のように、軸方向から見て、締結孔11の中心C2を、スロット12の周方向の中心を通る半径方向に沿った直線Aに対して、周方向にずれた位置に配置する。これにより、同芯巻コイル20の形状の変更(リード線部の長さの変更)のみにより、溶接部が軸方向から見て締結孔11に重ならないように配置する場合と異なり、締結孔11の中心C2をずらすことによっても、軸方向から見て溶接部が締結孔11に重ならないように配置される。その結果、同芯巻コイル20の形状の変更(同芯巻コイル20の種類)が増加するのを防止しながら、軸方向から見て溶接部を締結孔11に重ならないように配置することができる。
【0048】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0049】
たとえば、上記実施形態では、平角導線から形成される同芯巻コイルが用いられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、平角導線から形成される波巻コイルを用いてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、ステータコア(電磁鋼板)に、締結孔が4個設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、4個以外の数の締結孔が、ステータコア(電磁鋼板)に設けられていてもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、締結孔にボルトが挿入されることにより、ステータコアがステータハウジングなど(ステータ取付部)に取り付けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ボルト以外の固定具を締結孔に締結することにより、ステータコアをステータハウジングなどに取り付けてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、U相に、一方側リード線部64(74)の長さが、同芯巻コイル30の一方側リード線部34の長さよりも小さくなるように構成されている同芯巻コイル60(70)が含まれる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、同芯巻コイル60(70)が、V相またはW相に含まれていてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、U相に、他方側リード線部55の長さが、同芯巻コイル30の他方側リード線部35の長さよりも大きくなるように構成されている同芯巻コイル50が含まれる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、同芯巻コイル50が、V相またはW相に含まれていてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、軸方向から見て、締結孔の周方向の一方側に配置される一方側リード線部の長さが、締結孔の周方向の他方側に配置される一方側リード線部の長さよりも小さくなる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、溶接部が、軸方向から見て、締結孔に重ならないように配置されていれば、締結孔の周方向の一方側に配置される一方側リード線部の長さが、締結孔の周方向の他方側に配置される一方側リード線部の長さ以上でもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、軸方向から見て、締結孔の周方向の一方側に配置される他方側リード線部の長さが、締結孔の周方向の他方側に配置される他方側リード線部の長さよりも大きくなる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、溶接部が、軸方向から見て、締結孔に重ならないように配置されていれば、締結孔の周方向の一方側に配置される他方側リード線部の長さが、締結孔の周方向の他方側に配置される他方側リード線部の長さ以下でもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、一の同芯巻コイルの一方側リード線部の端部と、他の同芯巻コイルの他方側リード線部の端部とが、軸方向に沿って積層された状態で、溶接されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、一の同芯巻コイルの一方側リード線部の端部と、他の同芯巻コイルの他方側リード線部の端部とを、周方向に隣接するように配置した状態で、溶接してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、軸方向から見て、締結孔の中心が、スロットの周方向の中心を通る半径方向に沿った直線に対して、周方向にずれた位置に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、軸方向から見て、締結孔の中心が、スロットの周方向の中心を通る半径方向に沿った直線上に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 ボルト(固定具)
10 ステータコア
10a 外周面
11、11a〜11d 締結孔
12 スロット
13 ティース
20 同芯巻コイル(コイル)
30 同芯巻コイル(コイル、第2コイル)
31、41、51、61、71 スロット収容部
32、42、52、62、72 コイルエンド部
33、43、53、63、73 リード線部
34、44、54、64、74 一方側リード線部
35、45、55、65、75 他方側リード線部
40 同芯巻コイル(コイル)
50 同芯巻コイル(コイル、第3コイル)
55c 第2溶接部(溶接部)
60、70 同芯巻コイル(第1コイル)
64b、74b 第2部分(根元部)
64e、74e 第1溶接部(溶接部)
100 ステータ
図1
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