(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記軸受部材の突起部は、前記弁体の回動軸の延びる方向に沿って見た場合に、前記弁体の閉弁時において前記弁体とオーバラップする位置に設けられている、請求項1または2に記載の吸気装置。
前記軸受部材の突起部は、前記吸気ポートの凹部の内側面と前記突起部以外の前記軸受部材の対向面との隙間間隔以上の突出量を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸気装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の吸気装置における軸受装置では、バタフライバルブの回動軸とバルブボディ側の軸受部分との間に別部品としての軸受部材を介在させるため、軸受構造自体に多くの隙間が生じうる。このため、バタフライバルブを全閉状態にしても、軸受構造に内在する隙間部分を迂回して吸気ポートの上流側から下流側へ空気が漏れやすくなる。このように吸気通路部のシール性が低下することに起因して吸気脈動(吸気慣性効果)を効果的に得ることができないため、エンジン性能が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、吸気ポートのシール性を向上させることによって、吸気脈動を効果的に得てエンジン性能を向上させることが可能な吸気装置および吸気制御弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における吸気装置は、回動軸を含む弁体と、弁体の回動軸を回動可能に支持する軸受部材と、軸受部材が配置される凹部を含む吸気ポートと、を備え、軸受部材は、吸気ポートの凹部に対する軸受部材の位置決め用の位置決め部と、位置決め部から吸気ポートの凹部に沿って延びるとともに、凹部に対して回動軸の半径方向内側に向かって隙間を有して対向する対向面と、
対向面に沿って設けられたシール部分と、シール部分と異なる位置で対向面から吸気ポートの凹部に向かって突出し
、弁体の回動軸の延びる方向に沿って延びて隙間を塞ぐ突起部と、を含む。
【0008】
この発明の第1の局面による吸気装置では、上記のように、位置決め部から吸気ポートの凹部に沿って延びるとともに、吸気ポートの凹部に対して回動軸の半径方向内側に向かって隙間を有して対向する対向面と、対向面から吸気ポートの凹部に向かって突出して隙間を塞ぐ突起部とを軸受部材に設ける。これにより、吸気ポートの凹部に配置された軸受部材を用いて隙間を有して弁体の回動軸を支持する場合であっても、軸受部材の対向面から吸気ポートの凹部に向かって突出する突起部により軸受部材まわりの隙間(軸受部材と吸気ポートの凹部との隙間)を塞ぐことができる。したがって、弁体を全閉状態にした場合であっても、吸気ポートの上流側から下流側へ軸受部材まわりの隙間を経由して空気(吸気)が漏れるのを抑制することができる。すなわち、吸気ポートのシール性を向上させることができるので、吸気脈動(吸気慣性効果)を効果的に得ることができるとともにエンジン性能を向上させることができる。
【0009】
上記第1の局面による吸気装置において、好ましくは、軸受部材の突起部は、回動軸を中心として回動軸の半径方向外側における一方側および他方側にそれぞれ設けられている。
【0010】
このように構成すれば、回動軸を中心にしてその両側に軸受部材の突起部を一対設けているので、軸受部材まわりの2つの経路(時計回りおよび反時計回りの2つの経路)を経由して吸気ポートの上流側から下流側へ空気が漏れるのを効果的に抑制することができる。
【0011】
上記第1の局面による吸気装置において、好ましくは、軸受部材の突起部は、弁体の回動軸の延びる方向に沿って見た場合に、弁体の閉弁時において弁体とオーバラップする位置に設けられている。
【0012】
このように構成すれば、弁体を全閉状態にした場合に、吸気ポートの上流側から下流側へ軸受部材まわりの2つの経路(時計回りおよび反時計回りの2つの経路)を経由して空気(吸気)が漏れるのを確実に抑制することができる。すなわち、弁体を全閉状態にした場合の吸気ポートのシール性を確実に得ることができる。
【0013】
上記第1の局面による吸気装置において、好ましくは、軸受部材の突起部は、吸気ポートの凹部の内側面と突起部以外の軸受部材の対向面との隙間間隔以上の突出量を有する。
【0014】
このように構成すれば、十分な突出量を有する突起部により、軸受部材まわりの隙間を確実に塞ぐことができるので、弁体の開閉状態に関係なく、弁体以外の軸受部材まわりの隙間を経由して吸気ポートの上流側から下流側へ空気が漏れるのを確実に抑制することができる。
【0015】
上記第1の局面による吸気装置において、好ましくは、吸気ポートは、隔壁を介して互いに隣接するように複数配置されており、軸受部材の突起部は、隔壁を境として回動軸の延びる方向の一方側および他方側にそれぞれ設けられている。
【0016】
このように構成すれば、複数の吸気ポートの各々に弁体を組み込みこれらの弁体を連ねて吸気装置を構成する場合においても、弁体の閉弁時に、各々の吸気ポートの上流側から下流側へ軸受部材まわりの隙間を経由して空気が漏れるのを抑制することができる。これにより、吸気慣性効果(慣性過給効果)を確実にもたらす吸気装置を得ることができる。
【0017】
この発明の第2の局面における吸気制御弁は、回動軸を含む弁体と、弁体の回動軸を回動可能に支持する軸受部材と、を備え、軸受部材は、吸気ポートの凹部に対する軸受部材の位置決め用の位置決め部と、位置決め部から吸気ポートの凹部に沿って延びるとともに、凹部に対して回動軸の半径方向内側に向かって隙間を有して対向する対向面と、
対向面に沿って設けられたシール部分と、シール部分と異なる位置で対向面から吸気ポートの凹部に向かって突出し
、弁体の回動軸の延びる方向に沿って延びて隙間を塞ぐ突起部と、を含む。
【0018】
この発明の第2の局面による吸気制御弁では、上記構成を備えることによって、吸気ポートの凹部に配置された軸受部材を用いて隙間を有して弁体の回動軸を支持する場合であっても、軸受部材の対向面から吸気ポートの凹部に向かって突出する突起部により軸受部材まわりの隙間(軸受部材と吸気ポートの凹部との隙間)を塞ぐことができる。したがって、弁体を全閉状態にした場合であっても、吸気ポートの上流側から下流側へ軸受部材まわりの隙間を経由して空気(吸気)が漏れるのを抑制することができる。すなわち、吸気ポートのシール性を向上させることができるので、吸気脈動(吸気慣性効果)を効果的に得ることができてエンジン性能を向上させることが可能な吸気装置を得ることができる。
【0019】
なお、上記第1の局面による吸気装置において、以下のような構成も考えられる。
【0020】
(付記項1)
すなわち、上記第1の局面による吸気装置において、軸受部材の突起部は、弁体の回動軸の延びる方向に沿って延びている。
【0021】
(付記項2)
また、上記第1の局面による吸気装置において、軸受部材の突起部は、先端に向かって幅が徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。
【0022】
(付記項3)
また、上記吸気ポートが隔壁を介して互いに隣接するように複数配置される吸気装置において、軸受部材は、複数の吸気ポートのうち端部に対応する吸気ポートを開閉する弁体の回動軸を端部側から回動可能に支持する端部軸受部材を含み、端部軸受部材は、突起部に加えて、端部軸受部材の弁体とは反対側の背面と吸気ポートの凹部との隙間を塞ぐシール部をさらに含む。
【0023】
(付記項4)
また、上記突起部が吸気ポートの凹部の内側面と突起部以外の軸受部材の対向面との隙間間隔以上の突出量を有する吸気装置において、吸気ポートおよび軸受部材は、樹脂製であり、軸受部材の突起部は、吸気ポートおよび軸受部材の製造時の寸法公差と、吸気ポートの凹部の内側面と軸受部材の突起部以外の対向面との隙間間隔との和以上の突出量を有している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
[実施形態]
図1〜
図11を参照して、本発明の一実施形態による吸気装置100について説明する。
【0027】
(吸気装置の構造)
吸気装置100は、
図1に示すように、車両用の直列4気筒エンジン(図示せず)に設けられている。吸気装置100は、サージタンク1と、サージタンク1から分岐して、サージタンク1の下流に配置された4本の吸気ポート2a〜2dと、吸気ポート2a〜2dの内部に設けられた吸気制御弁3とを備える。また、吸気装置100では、サージタンク1と吸気ポート2a〜2dとが一体化されて吸気装置本体101が構成されている。
【0028】
吸気装置本体101は、樹脂製の本体部101aに吸気制御弁3が装着された状態で本体部101aと樹脂製のカバー部材101bとが振動溶着により互いに接合されている。したがって、吸気装置本体101の内部に吸気制御弁3が動作可能に設けられている。また、吸気装置100は、シリンダヘッド90(
図2参照)に接続されており、吸気ポート2a〜2dは、シリンダヘッド90を介してエンジンの各気筒とそれぞれ接続されている。
【0029】
サージタンク1には、入口部1aから吸気が流入される。また、サージタンク1から分岐する吸気ポート2a〜2dは、中間隔壁11を介して互いに隣接するようにX軸方向)に並んで配置されている。なお、最も外側の吸気ポート2a(X1側)および吸気ポート2d(X2側)の中間隔壁11とは反対側には、端部隔壁12がそれぞれ形成されている。
【0030】
また、
図2に示すように、吸気ポート2a〜2dの各々は、相対的に長い第1ポート部21および相対的に短い第2ポート部22と、第1ポート部21および第2ポート部22の下流側に配置された出口ポート部23とを含む。ここで、第1ポート部21は、サージタンク1の下方(Z2側)を旋回しながら上方(矢印Z1方向)へ延びるとともに、対応する出口ポート部23に接続されている。一方、第2ポート部22は、サージタンク1と、対応する出口ポート部23とを、吸気制御弁3を介して接続している。
【0031】
吸気制御弁3は、各々の第2ポート部22と出口ポート部23との接続部分に位置する開口部24(4箇所)を開閉する機能を有する。吸気制御弁3が閉じた状態(
図2に実線で示す)では、第1ポート部21および出口ポート部23により吸気経路長の大きいロングポートが形成される。また、吸気制御弁3が開いた状態(
図2に二点鎖線で示す)では、第2ポート部22および出口ポート部23により吸気経路長の小さいショートポートが形成される。これにより、吸気装置本体101は、吸気制御弁3による開口部24の開閉とともに吸気経路長が変更される。すなわち、吸気制御弁3は、エンジンの各気筒への吸気経路長を変更する可変吸気バルブとして機能する。したがって、吸気装置100は、エンジン回転数やエンジン負荷に応じて吸気経路長が変更されるとともに、適量の吸気がシリンダヘッド90を介してエンジンの各気筒に供給されるように構成されている。
【0032】
(吸気制御弁の構造)
吸気制御弁3は、
図3に示すように、弁体32を回動させる金属製の角型(断面が矩形形状)のシャフト31と、開口部24を開閉する4つの弁体32と、負圧の供給により駆動力を発生させてシャフト31を回動させるアクチュエータ33と、アクチュエータ33の駆動力をシャフト31に伝達するリンク部材34とを備える。
【0033】
シャフト31は、吸気ポート2a〜2dが横に並ぶX軸方向に延びて4連の第2ポート部22(
図1参照)を貫通している。また、シャフト31は、端部隔壁12の一対(2箇所)の端部保持部80に各々配置される端部軸受部材60によって両端を回動可能に支持される。また、これと同時に、中間の3箇所の中間隔壁11の中間保持部70に配置される3つの中間軸受部材50によってシャフト31の中間部分が回動可能に支持されている。
【0034】
弁体32は、
図1に示すように、樹脂製(たとえば6,6−ナイロン)の反りを有する矩形形状の板状部材からなり、開口部24の内側面の形状に対応して四隅にR形状が設けられている。また、弁体32には、翼部32bが延びる長手方向(矢印A方向)の中央部をX軸方向に延びる軸挿入部32aが設けられている。軸挿入部32aの断面は矩形形状であり、軸挿入部32aに挿入されたシャフト31の外側面と軸挿入部32aの内側面とが当接することにより、弁体32がシャフト31と一体的に回動するように構成されている。
【0035】
個々の弁体32において、軸挿入部32aのX軸方向の両端には、翼部32bから矢印X1方向および矢印X2方向に突出するとともに、円筒形状を有する回動軸部32c(回動軸の一例)が形成されている。回動軸部32cは、弁体32の側方に配置された中間軸受部材50および端部軸受部材60により回動可能に支持される。これにより、4つの弁体32は、中間軸受部材50および端部軸受部材60によって回動可能に支持されている。
【0036】
また、弁体32の周縁部にはゴム製のシール部材33が設けられており、弁体32の閉状態(
図2参照)での開口部24のシール面24aに対するシール性が向上されている。また、吸気制御弁3は、シャフト31を回動させて4つの弁体32を同じ位相で回動させることにより、4つの吸気ポート2a〜2dの全てにおいて、各々に対応する開口部24の開閉動作が同期されるように構成されている。
【0037】
(吸気制御弁の軸受構造)
以下、吸気制御弁3の軸受構造について説明する。
図1に示すように、隣接する吸気ポート(たとえば吸気ポート2aおよび2bなど)を隔てる中間隔壁11には、中間保持部70が形成されるとともに、両端の吸気ポート2aおよび2dの外側(吸気ポート2bおよび2cが隣接しない側)の端部隔壁12には、端部保持部80が形成されている。中間保持部70には中間軸受部材50が嵌め込まれるとともに、端部保持部80には端部軸受部材60が嵌め込まれるように構成されている。なお、中間軸受部材50と端部軸受部材60は、吸気ポート2a〜2dの形成領域の中間部に配置されるか端部に配置されるかによってその外形形状(
図5および
図7参照)が異なるが、機能的には同じ役割を果たす。
【0038】
中間保持部70は、
図4に示すように、中間隔壁11にU字状に切り欠かれて形成されている。また、中間保持部70は、U字溝状の一対の保持部分71(凹部の一例)と、一対の保持部分71の間(X軸方向)に形成されるとともに所定の溝深さを有する溝部72とを含む。一対の保持部分71の各々のU字状の内側面71aの上端部には、カバー部材101b(
図1参照)との接合面に対して一段下がった段差形状を有する凹部73がY1側およびY2側に1つずつ形成されている。したがって、中間保持部70は、4つの凹部73を有する。なお、以降の説明に関して、
図4〜
図11においては、弁体32が開口部24を閉じた状態での翼部32bが延びる方向を、おおよそのY軸方向とする。
【0039】
また、樹脂製の中間軸受部材50(
図5参照)は、中間隔壁11に形成された中間保持部70(
図4参照)に挿入(圧入)されるように構成されている。中間軸受部材50は、
図5に示すように、本体部51と、シャフト31および弁体32の回動軸部32c(
図3参照)が挿入される軸挿入孔52とを備える。また、本体部51は、上部の四隅に形成された4つの位置決め部53(
図6参照)と、位置決め部53から連続的に下方に延びるU字状の対向面54と、本体部51の外周に沿って設けられたシール部55とを含む。また、軸挿入孔52は、
図6に示すように、本体部51の底部近傍において本体部51を板厚方向(X軸方向)に貫通している。そして、軸挿入孔52の内面は、円周状に形成されており、弁体32の回動軸部32c(
図3参照)に対して摺動可能に構成されている。
【0040】
そして、
図9に示すように、中間軸受部材50の4つの位置決め部53は、中間軸受部材50が中間保持部70に挿入(圧入)された状態で、中間保持部70の凹部73に当接するように構成されている。これにより、中間保持部70に挿入された中間軸受部材50は、挿入方向および挿入方向に直交する中間隔壁11が延びる方向(
図4のY軸方向)への移動が規制される。また、位置決め部53が凹部73に当接することによって、軸挿入孔52を含む本体部51は、U字状の対向面54がU字状の保持部分71(内側面71
a)に対して約0.2mmの隙間Sを有して吊り下げられた状態になる。また、この場合、一対のシール部55が溝部72に圧入されることにより、一対のシール部55と溝部72の内面との間にも微小な隙間が形成されている。
【0041】
また、端部保持部80は、
図4に示すように、端部隔壁12にU字状に切り欠かれて形成されている。また、端部保持部80は、U字溝状の一対の保持部分81(凹部の一例)と、一対の保持部分81の間に形成されるとともに所定の溝深さを有する溝部82とを含む。一対の保持部分81の各々のU字状の内側面81aの上端部には、カバー部材101b(
図1参照)との接合面に対して一段下がった段差形状を有する凹部83がY1側およびY2側に1つずつ形成されている。
【0042】
また、樹脂製の端部軸受部材60(
図7参照)は、端部隔壁12に形成された端部保持部80(
図4参照)に挿入(圧入)されるように構成されている。端部軸受部材60は、
図7に示すように、本体部61と、シャフト31および弁体32の回動軸部32c(
図3参照)が挿入される軸挿入孔62とを備える。また、本体部61は、上部のY1側およびY2側に各々形成された2つの位置決め部63(
図7参照)と、位置決め部63から連続的に下方に延びるU字状の対向面64とを含む。また、軸挿入孔62は、
図8に示すように、本体部61の底部近傍において本体部61を板厚方向(X軸方向)に貫通している。そして、軸挿入孔62の内面は、円周状に形成されており、弁体32の回動軸部32c(
図3参照)に対して摺動可能に構成されている。
【0043】
そして、
図10に示すように、端部軸受部材60の2つの位置決め部63は、端部軸受部材60が端部保持部80に挿入(圧入)された状態で、端部保持部80の凹部83に当接するように構成されている。これにより、端部保持部80に挿入された端部軸受部材60は、挿入方向および挿入方向に直交する端部隔壁12が延びる方向(
図4のY軸方向)への移動が規制される。また、位置決め部63が凹部83に当接することによって、軸挿入孔62を含む本体部61は、U字状の対向面64がU字状の保持部分81(内側面81a)に対して約0.2mmの隙間Sを有して吊り下げられた状態になる。
【0044】
ここで、本実施形態では、
図5に示すように、中間軸受部材50における対向面54には突起部56が形成されている。突起部56は、対向面54から中間保持部70の内側面71aに向かって突出している。この場合、突起部56は、先端部56aに向かって幅が徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。すなわち、突起部56は、軸挿入孔52を中心として回動軸部32c(
図9参照)の半径方向外側(矢印Y1方向および矢印Y2方向)に突出している。また、突起部56は、軸挿入孔52を中心として回動軸部32c(
図9参照)の半径方向外側における一方側(Y1側)の対向面54aおよび他方側(Y2側)の対向面54bにそれぞれ設けられている。また、
図6に示すように、突起部56の先端部56aは、弁体32の回動軸部32c(
図3参照)の延びるX軸方向に平行に延びている。これにより、
図9に示すように、中間軸受部材50が中間保持部70に挿入(圧入)された状態で、対向面54aと保持部分71の内側面71aとの隙間Sおよび対向面54bと内側面71aとの隙間Sが、各々の突起部56により塞がれるように構成されている。
【0045】
また、この場合、突起部56は、内側面71aと突起部56以外の対向面54(54aおよび54b)との隙間Sの大きさ以上の突出量(対向面54から先端部56aまでの突出長さ)を予め有するように製造される。さらには、突起部56は、本体部101aおよび中間軸受部材50の製造時の寸法公差と、内側面71bと中間軸受部材50の突起部56以外の対向面54との隙間Sの大きさとの和以上の突出量を予め有するべく製造される。
【0046】
また、中間軸受部材50と同様の構成が端部軸受部材60にも設けられている。すなわち、
図7に示すように、端部軸受部材60における対向面64には突起部66が形成されている。突起部66も軸挿入孔62を中心として半径方向外側(矢印Y1方向および矢印Y2方向)に突出するとともに、半径方向外側における一方側(Y1側)の対向面64aおよび他方側(Y2側)の対向面64bにそれぞれ設けられている。また、突起部66は、先端部66aに向かって幅が徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。また、
図8に示すように、突起部66の先端部66aは、弁体32の回動軸部32c(
図3参照)の延びるX軸方向に平行に延びている。これにより、
図10に示すように、端部軸受部材60が端部保持部80に挿入(圧入)された状態で、対向面64aと保持部分81の内側面81aとの隙間Sおよび対向面64bと内側面81aとの隙間Sが、各々の突起部66により塞がれるように構成されている。
【0047】
この場合も、突起部66は、内側面81aと突起部66以外の対向面64(64aおよび64b)との隙間Sの大きさ以上の突出量(対向面64から先端部66aまでの突出長さ)を予め有するように製造される。また、この製造時の突出量は、本体部101aおよび端部軸受部材60の製造時の寸法公差と、内側面81bと端部軸受部材60の突起部66以外の対向面64(64aおよび64b)との隙間Sの大きさとの和以上に設定されている。したがって、吸気装置本体101の製造時の組付誤差に起因して隙間Sが最大限に生じた場合であっても、中間軸受部材50および端部軸受部材60には、この隙間Sを確実に塞ぐだけの突出長さを有する突起部56(66)が設けられている。
【0048】
また、本実施形態では、
図9に示すように、弁体32の回動軸部32cの延びるX軸方向に沿って見た場合、一対の突起部56は、弁体32の閉弁時(二点鎖線で示す)において翼部32bとオーバラップする(重なる)位置に設けられている。また、
図10に示すように、一対の突起部66についても、X軸方向に沿って見た場合、弁体32の閉弁時(二点鎖線で示す)において弁体32の翼部32bとオーバラップする位置に設けられている。
【0049】
これにより、一対の突起部56(突起部66)によって、対向面54(対向面64)と保持部分71(保持部分81)の内側面71a(内側面81a)との隙間Sが、Z軸方向(吸気流れ方向)においてZ2側の領域(吸気の上流側の領域)とZ1側の領域(吸気の下流側の領域)とに分断(分割)されるようになる。したがって、弁体32が開口部24を閉じた状態(
図9および
図10参照)では、吸気の上流側(図中Z2側)から下流側(図中Z1側)へ隙間Sを経由して吸気が漏れるのが抑制されるように構成されている。
【0050】
また、突起部56は、
図6に示すように、中間隔壁11(
図4参照)を境として回動軸部32cの延びるX軸方向の一方側(X1側)および他方側(X2側)にそれぞれ設けられている。これに対して、突起部66は、
図8に示すように、端部隔壁12(
図4参照)に対し回動軸部32cの存在するX軸方向の片側(X1側)にのみ設けられている。
【0051】
そして、
図7および
図8に示すように、端部軸受部材60は、突起部66から本体部61における軸挿入孔62の縁部に沿って連続的に延びるように形成されたシール部67をさらに備える。シール部67は、軸挿入孔62のX2側(
図7における紙面手前側)の開口縁部に沿って円環状に形成されている。そして、シール部67は、
図11に示すように、端部軸受部材60が端部保持部80に挿入(圧入)された状態で、弁体32が位置する側(X1側)とは反対側の背面65と端部保持部80の壁面84(
図11参照)との隙間Vを塞ぐ役割を有する。すなわち、円環状に形成されたシール部67(
図8参照)によって、端部軸受部材60の背面65と端部保持部80の壁面84との間をZ軸方向(吸気流れ方向)に延びる隙間Vが、Z2側の領域(吸気の上流側の領域)とZ1側の領域(吸気の下流側の領域)とに分断(分割)されるようになる。したがって、
図11に示すよう
に、弁体32が開口部24を閉じた状態(
図10参照)では、吸気の上流側(図中Z2側)から下流側(図中Z1側)へ隙間Sのみならず背面65側の隙間Vを経由して吸気が漏れるのが抑制されるように構成されている。
【0052】
なお、
図11を参照した上記説明では、
図3における吸気ポート2dの開口部24を閉じる弁体32のX2側の回動軸部32cを保持する端部軸受部材60のシール構造を示しているが、吸気ポート2aの開口部24を閉じる弁体32のX1側の回動軸部32cを保持する端部軸受部材60のシール構造についても、
図11と同様に構成されている。
【0053】
なお、本実施形態の効果を確認するための確認実験を行った。具体的には、端部軸受部材60に突起部66のみを設けた場合の弁体32の閉弁時(押さえ付けトルクは、約0.1Nm程度に設定)における隙間Sからの吸気の漏れ量と、端部軸受部材60に突起部66を全く設けない場合の弁体32の閉弁時における隙間Sからの吸気の漏れ量とをそれぞれ測定した。
【0054】
確認実験の結果、端部軸受部材60に突起部66のみを設けた場合の弁体32の閉弁時における隙間Sからの吸気の漏れ量は、端部軸受部材60に突起部66を全く設けない場合の弁体32の閉弁時における隙間Sからの吸気の漏れ量に対して、約6%程度減少させることが可能であるという結果が得られた。
【0055】
また、さらなる効果を確認するための確認実験として、端部軸受部材60に突起部66およびシール部67を設けた場合の弁体32の閉弁時(押さえ付けトルクは、約0.1Nm程度に設定)における隙間Sおよび隙間Vからの吸気の漏れ量と、端部軸受部材60に突起部66およびシール部67を設けない場合の弁体32の閉弁時における隙間Sからの吸気の漏れ量とをそれぞれ測定した。
【0056】
確認実験の結果、端部軸受部材60に突起部66およびシール部67を設けた場合の弁体32の閉弁時における隙間Sおよび隙間Vからの吸気の漏れ量は、端部軸受部材60に突起部66およびシール部67を何ら設けない場合の弁体32の閉弁時における隙間Sからの吸気の漏れ量に対して、約31%程度と大幅に減少させることが可能であるという結果が得られた。すなわち、端部軸受部材60においては、突起部66に加えてシール部67(
図8参照)を設けることによって、吸気の隙間Sからの漏れ量に対して、吸気が、別途、本体部61における背面65側に回り込んで隙間Vを経由して下流側に顕著に漏れるのを効果的に抑制可能であることが確認された。したがって、端部軸受部材60に突起部66のみならずシール部67を設けることは、弁体32の閉弁時における吸気ポート2aおよび2dのシール性を大きく向上させるための有効な手段であると考えられる。
【0057】
なお、
図3に示すように、中間軸受部材50については、中間隔壁11の両側において閉弁時に吸気の上流側と下流側とを分断するように突起部56(左右対称で合計4個)が設けられているので、たとえば、弁体32の上流側で一方の吸気ポート2bから隣接する吸気ポート2aまたは吸気ポート2cに吸気が漏れ出たとしても、やはり、漏れ出た側の吸気ポート2aおよび吸気ポート2cの各々おいても中間軸受部材50の突起部56によって弁体32の下流側へは吸気が漏れにくくなる。この意味で、中間軸受部材50に左右対称形状で合計4個の突起部56を設けることは非常に有用である。
【0058】
なお、中間軸受部材50における軸挿入孔52のX軸方向の中間位置には、
図6に示すように、内側に突出する周状の凸部52bが形成されている。これにより、
図3に示すように、隣接する吸気ポート2bおよび2c間に設けられた中間軸受部材50の軸挿入孔52において、吸気ポート2b側から軸挿入孔52の内面52aと弁体32の回動軸部32cとの間の隙間を通過した吸気は、凸部52bを迂回して吸気ポート2c側の軸挿入孔52の内面52aと弁体32の回動軸部32cとの間の隙間を通って吸気ポート2cに流れる。すなわち、中間軸受部材50の内面52a、弁体32の回動軸部32cおよび凸部52bによりラビリンスシールが構成されている。本実施形態における吸気装置100は、上記のように構成されている。
【0059】
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0060】
本実施形態では、上記のように、位置決め部53から吸気ポート2bおよび2cの保持部分71に沿って延びるとともに、吸気ポート2bおよび2cの保持部分71に対して回動軸部32cの半径方向内側に向かって隙間Sを有して対向する対向面54と、対向面54から吸気ポート2bおよび2cの保持部分71に向かって突出して隙間Sを塞ぐ突起部56とを中間軸受部材50に設ける。これにより、吸気ポート2bおよび2cの保持部分71に配置された中間軸受部材50を用いて隙間Sを有して弁体32の回動軸部32cを支持する場合であっても、中間軸受部材50の対向面54から吸気ポート2a〜2dの保持部分71に向かって突出する突起部56により中間軸受部材50まわりの隙間S(中間軸受部材50と吸気ポート2bおよび2cの保持部分71との隙間S)を塞ぐことができる。また、端部軸受部材60においても、位置決め部63から吸気ポート2aおよび2dの保持部分81に沿って延びるとともに、吸気ポート2aおよび2dの保持部分81に対して回動軸部32cの半径方向内側に向かって隙間Sを有して対向する対向面64と、対向面64から吸気ポート2aおよび2dの保持部分81に向かって突出して隙間Sを塞ぐ突起部66とを設ける。これにより、吸気ポート2aおよび2dの保持部分81に配置された端部軸受部材60を用いて隙間Sを有して弁体32の回動軸部32cを支持する場合であっても、端部軸受部材60の対向面64から吸気ポート2aおよび2dの保持部分81に向かって突出する突起部66により端部軸受部材60まわりの隙間S(端部軸受部材60と吸気ポート2aおよび2dの保持部分81との隙間S)を塞ぐことができる。
【0061】
したがって、本実施形態では、弁体32を全閉状態にした場合であっても、吸気ポート2bおよび2cの上流側から下流側へ中間軸受部材50まわりの隙間Sを経由して空気(吸気)が漏れるのを抑制することができるとともに、吸気ポート2aおよび2dの上流側から下流側へ端部軸受部材60まわりの隙間Sを経由して空気が漏れるのを抑制することができる。すなわち、吸気ポート2a〜2dのシール性を向上させることができるので、吸気脈動(吸気慣性効果)を効果的に得ることができるとともにエンジン性能を向上させることができる。
【0062】
また、本実施形態では、回動軸部32cを中心として回動軸部32cの半径方向外側における一方側および他方側に中間軸受部材50の突起部56をそれぞれ設けるとともに、端部軸受部材60の突起部66をそれぞれ設けるように構成する。これにより、回動軸部32cを中心にしてその両側に中間軸受部材50(端部軸受部材60)の突起部56(突起部66)を一対設けているので、中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの2つの経路(時計回りおよび反時計回りの2つの経路(隙間S))を経由して吸気ポート2a〜2dの上流側から下流側へ空気(吸気)が漏れるのを効果的に抑制することができる。
【0063】
また、本実施形態では、弁体32の回動軸部32cの延びる方向に沿って見た場合に、弁体32の閉弁時において弁体32とオーバラップする位置に中間軸受部材50の突起部56を設けるとともに端部軸受部材60の突起部66を設ける。これにより、弁体32を全閉状態にした場合に、吸気ポート2a〜2dの上流側から下流側へ中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの2つの経路(時計回りおよび反時計回りの2つの経路(隙間S))を経由して空気(吸気)が漏れるのを確実に抑制することができる。すなわち、弁体32を全閉状態にした場合の吸気ポート2a〜2dのシール性を確実に得ることができる。
【0064】
また、本実施形態では、本体部101a(吸気ポート2bおよび2c)の保持部分71の内側面71bと突起部56以外の中間軸受部材50の対向面54との隙間S以上の突出量を有するように突起部56を構成する。また、本体部101a(吸気ポート2aおよび2d)の保持部分81の内側面81bと突起部66以外の端部軸受部材60の対向面64との隙間S以上の突出量を有するように突起部66を構成する。これにより、十分な突出量を有する突起部56(66)により、中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの隙間Sを確実に塞ぐことができるので、弁体32の開閉状態に関係なく、弁体32以外の中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの隙間Sを経由して吸気ポート2a〜2dの上流側から下流側へ空気(吸気)が漏れるのを確実に抑制することができる。
【0065】
また、本実施形態では、本体部101aの中間隔壁11を境として回動軸部32cの延びる一方側および他方側に中間軸受部材50(端部軸受部材60)の突起部56(66)をそれぞれ設ける。これにより、吸気ポート2a〜2dの各々に弁体32を組み込み4つの弁体32を連ねて吸気装置100を構成する場合においても、弁体32の閉弁時に、吸気ポート2a〜2dの各々の上流側から下流側へ中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの隙間Sを経由して空気(吸気)が漏れるのを抑制することができる。これにより、吸気慣性効果(慣性過給効果)を確実にもたらす吸気装置100を得ることができる。
【0066】
また、本実施形態では、弁体32の回動軸部32cの延びるX軸方向に平行に延びるように中間軸受部材50(端部軸受部材60)の突起部56(突起部66)を設ける。これにより、対向面54(64)と、保持部分71(81)の内側面71a(81a)との隙間SをX軸方向と直交するZ軸方向(吸気流れ方向)に確実に分断することができる。したがって、弁体32を全閉状態にした場合であっても、吸気ポート2a〜2dの上流側から下流側へ中間軸受部材50(端部軸受部材60)まわりの隙間Sを経由して空気が漏れるのを確実に抑制することができる。
【0067】
また、本実施形態では、先端に向かって幅が徐々に狭くなる先細り形状を有するように中間軸受部材50(端部軸受部材60)の突起部56(突起部66)を形成する。これにより、中間軸受部材50(端部軸受部材60)が中間保持部70(端部保持部80)に挿入(圧入)された状態で、保持部分71(81)の内側面71a(81a)に対して必要最小限の接触面積で突起部56(突起部66)を接触させることができる。したがって、対向面54(64)が全周にわたって内側面71a(81a)に面接触する場合と比較して、軸挿入孔52(軸挿入孔62)の形状が変形するのを最小限に抑えることができる。
【0068】
また、本実施形態では、シャフト31の端部に対応する吸気ポート2aおよび2dをそれぞれ開閉する弁体32の回動軸部32cを端部側から回動可能に支持する端部軸受部材60を設ける。そして、突起部66に加えて、端部軸受部材60の弁体32とは反対側の背面65と吸気ポート2aおよび2dの端部保持部80の壁面84との隙間Vを塞ぐシール部67を端部軸受部材60に設ける。これにより、対向面64と保持部分81の内側面81aとの隙間Sを塞ぐことに加えて、吸気の上流側から端部軸受部材60の背面65側の隙間Vを経由して空気が漏れるのを抑制することができる。この結果、シャフト31の端部に対応する吸気ポート2aおよび2dにおいて弁体32を全閉状態にした場合であっても、吸気ポート2aおよび2dの上流側から下流側へ端部軸受部材60まわりの隙間Sおよび隙間Vを経由して空気(吸気)が漏れるのを確実に抑制することができる。
【0069】
また、本実施形態では、本体部101aおよび中間軸受部材50(端部軸受部材60)の製造時の寸法公差と、内側面71b(81b)と突起部56(66)以外の中間軸受部材50(端部軸受部材60)の対向面54(64)との隙間Sとの和以上の突出量を有するように突起部56(66)を構成する。これにより、製造時の組付誤差に起因して隙間Sが最大限に生じた場合であっても、中間軸受部材50(端部軸受部材60)にこの隙間Sを確実に塞ぐだけの突出量を有する突起部56(66)を容易に設けることができる。
【0070】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0071】
たとえば、上記実施形態では、本発明の吸気装置を、自動車用の直列4気筒エンジンに適用したが、本発明はこれに限られない。本発明の吸気装置を自動車用のエンジン以外の内燃機関に適用してもよいし、直列4気筒エンジン以外の内燃機関に適用してもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、本発明の吸気制御弁を、吸気経路長を変更する可変吸気用の吸気制御弁に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の吸気制御弁を、縦渦を発生させるTCV(タンブルコントロールバルブ)や横渦を発生させるSCV(スワールコントロールバルブ)など、可変吸気用の吸気制御弁以外に適用してもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、中間軸受部材50および端部軸受部材60を樹脂製としたが、本発明はこれに限られない。樹脂以外のゴム材料等により「軸受部材」を形成してもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、中間軸受部材50(端部軸受部材60)の突起部56(突起部66)を軸挿入部32aの延びるX軸方向に平行に延びるように形成したが、本発明はこれに限られない。対向面54(64)から中間保持部70(端部保持部80)の保持部分71(81)に向かって突出して隙間Sを塞ぐのであれば、突起部56(突起部66)をX軸方向に対して若干傾斜した方向に延びるように構成してもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、中間軸受部材50(端部軸受部材60)の対向面54(対向面64)に回動軸部32cを中心として一方側および他方側に一対の突起部56(突起部66)を設けたが、本発明はこれに限られない。たとえば、回動軸部32cを中心として一方側および他方側に二組の突起部56(突起部66)を設けてもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、シール部67を軸挿入孔62のX2側(
図7における紙面手前側)の開口縁部に沿って円環状に形成したが、本発明はこれに限られない。すなわち、背面65と端部保持部80の壁面84との隙間VをZ軸方向(吸気流れ方向)に分断することが可能であれば、シール部67を円環状に形成しなくてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、弁体32の閉弁時に弁体32の翼部32bとオーバラップする位置に中間軸受部材50の突起部56および端部軸受部材60の突起部66を設けたが、本発明はこれに限られない。すなわち、弁体32の閉弁時に翼部32bに重ならず翼部32bよりも若干吸気の上流側(
図9におけるZ2側)に突起部56および66を設けるように中間軸受部材50および端部軸受部材60をそれぞれ構成してもよい。