特許第6558311号(P6558311)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558311
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】温度検知モジュール
(51)【国際特許分類】
   G01K 1/14 20060101AFI20190805BHJP
【FI】
   G01K1/14 A
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-124501(P2016-124501)
(22)【出願日】2016年6月23日
(65)【公開番号】特開2017-227557(P2017-227557A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2018年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳田 泰次
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
(72)【発明者】
【氏名】下田 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 良典
【審査官】 深田 高義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−050882(JP,A)
【文献】 特開2015−069738(JP,A)
【文献】 特開2013−137233(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02241870(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象の温度を検出する温度検知モジュールであって、
温度センサと、
前記温度センサを測定対象から離接させる離接方向に移動可能に保持するホルダと、を備え、
前記温度センサは、
温度検知素子を内部に収容するセンサ本体部と、
前記センサ本体部に対して一体的に設けられると共に、前記離接方向について前記センサ本体部と反対側の端部が連結された2以上のばね部とを備え、
前記ばね部は、
前記離接方向にのみ伸縮する一方向伸縮型のばね部であり、
前記ホルダに対して取り付けられて、検出面が測定対象に接触するように前記温度センサを付勢する、温度検知モジュール。
【請求項2】
前記ホルダは、
前記ばね部の伸縮方向と直交する方向から前記ばねと係止する係止部を有する、請求項1に記載の温度検知モジュール。
【請求項3】
前記ばね部は前記センサ本体部の中心に対して回転対称となる位置に配置されている、請求項2に記載の温度検知モジュール。
【請求項4】
前記ホルダと前記温度センサとの間には、
前記温度センサが制限位置まで変位した時に、互いに当接して前記ホルダに対する前記温度センサの位置を規制するストッパが設けられている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の温度検知モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載された技術は温度検知モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、温度センサを備えた温度検知モジュールとして、特開2011−60675号公報に記載のものが知られている。温度検知モジュールは、複数の蓄電素子を有する蓄電素子群に取り付けられている。
【0003】
温度検知モジュールには、温度センサが取り付けられている。温度センサは、サーミスタが収容された本体部から斜め上向きに弾性アームが突出している。弾性アームは弾性変形可能に形成されており、本体部を蓄電素子に向けて付勢している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−60675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記の構成によると、図17に示す、弾性アーム(ばね)200は、測定対象に対する温度センサ210の離接方向(図17のX方向)と、離接方向に直交する方向(図17のW方向)の2方向に伸縮する構造になっている。すなわち、弾性アーム(ばね)は、圧縮時にW方向に拡がることから、弾性アーム(ばね)のW方向の配置スペースを広く確保する必要があり、温度検知モジュールが全体として大型化するという問題があった。
【0006】
本明細書に記載された技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、温度検知モジュールの小型化に関する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に記載された技術は、測定対象の温度を検出する温度検知モジュールであって、温度センサと、前記温度センサを測定対象から離接させる離接方向に移動可能に保持するホルダと、を備え、前記温度センサは、温度検知素子を内部に収容するセンサ本体部と、前記センサ本体部に対して一体的に設けられると共に、前記離接方向について前記センサ本体部と反対側の端部が連結された2以上のばね部とを備え、前記ばね部は、前記離接方向にのみ伸縮する一方向伸縮型のばね部であり、前記ホルダに対して取り付けられて、検出面が測定対象に接触するように前記温度センサを付勢する。
【0008】
この構成では、ばね部は一方向にのみ伸縮するタイプであり、圧縮時に一方向以外の方向へは拡がらない。そのため、ばね部の配置スペースを狭くすることが出来ることから、温度検知モジュールを全体として小型化することができる。また、ばね部はセンサ本体部と一体化されているので、部品点数を削減できる。
【0009】
本明細書に開示された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
【0010】
前記ホルダは、前記ばね部の伸縮方向と直交する方向から前記ばねと係止する係止部を有する。この構成では、ばね部を、降伏させることなく、ホルダに係止させることが出来る。
【0011】
前記ばね部は前記センサ本体部の中心に対して回転対称となる位置に配置されている。この構成では、ばね力の偏りにより、温度センサに傾きが生じることを抑制できる。
【0012】
前記ホルダと前記温度センサとの間には、前記温度センサが制限位置まで変位した時に、互いに当接して、前記ホルダに対する前記温度センサの位置を規制するストッパが設けられている。この構成では、ばね部が制限位置を超えて変位することを抑えること、すなわち、過度撓みによりばね部が経たることを抑制することが出来る。
【発明の効果】
【0013】
本明細書に記載された技術によれば、温度検知モジュールを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態1に係る温度検知モジュールの正面図
図2】温度検知モジュールの側面図
図3】温度検知モジュールの平面図
図4】温度検知モジュールの斜視図
図5】温度検知モジュールの分解斜視図
図6】温度センサの斜視図
図7】温度センサの側面図
図8図7のC−C線断面図
図9図7のD−D線断面図
図10図1のA−A線断面図
図11図2のB−B線断面図
図12】センサホルダと温度センサの平面図
図13】センサホルダに対する温度センサの組み付け手順を示す断面図(図12のD−D線断面)
図14】センサホルダに対する温度センサの組み付け手順を示す断面図
図15】センサホルダに対する温度センサの組み付け手順を示す断面図
図16】センサホルダに対する温度センサの組み付け手順を示す断面図
図17】従来形態のばねの断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態1>
本明細書に記載された技術の実施形態1を図1図16を参照しつつ説明する。尚、本例では、温度センサ50が上下方向(X方向)に移動して測定対象と離接する形態を図として示しており、上下方向(X方向)が本発明の「離接方向」と対応する関係となる。また、以下の説明にあたり、図1図3に示すように、上下方向を「X方向」とし、それと直交する方向を「W方向」、「Z方向」としている。また、図2図12図13の左側を「前側」とし、右側を「後側」とする。
【0016】
図1図3に示すように、温度検知モジュール10は、センサホルダ20と、温度センサ50とを備えている。センサホルダ20は、絶縁性の合成樹脂製である。センサホルダ20は、ベース部21と、上壁23と、収容部30とを備えている。尚、センサホルダ20が本発明の「ホルダ」に相当する。上壁23は、ベース部21の外周からX方向に立ちあがっている。上壁23はZ方向の両側にあってW方向に沿って形成されており、W方向の両端側が開口している。センサホルダ20のうち、上壁23に囲まれた領域は電線通路(図2図3参照)24であり、温度センサ50から引き出された電線は、上壁23の一部に形成された挿通溝23Aから電線通路24内をW方向に配索される構造となっている。
【0017】
収容部30は、図4図5に示すように、ベース部21の下面側からX方向に沿って下向きに延在している。収容部30は、温度センサ50の3方を囲っており、前面壁31とサイド壁35A、35Bとを備える。前面壁31は、温度センサ50の前側に位置しており、温度センサ50の前方を囲っている。前面壁31には、ロックアーム32が設けられている。ロックアーム32は、Z方向に水平に延びており、先端部に爪部32Aを有している。また、ベース部21には、ロックアーム32に対応する位置に開口21Aが設けられている。これは金型成形上の抜き孔である。尚、ロックアーム32が本発明の「係止部」に相当する。
【0018】
一対のサイド壁35A、35Bは、温度センサ50のW方向両側に位置しており、温度センサ50の両側方を囲っている。尚、収容部30の下面と後面は壁がなく、開口している。
【0019】
また、図5に示すように、サイド壁35A、35Bの下部には嵌合部36が設けられている。嵌合部36はW方向の外側に突出している。嵌合部36の断面形状は内方に開口するコの字型である。嵌合部36の内側には、温度センサ50に設けられた当接部62が位置する。
【0020】
温度センサ50は、下部を除く概ね全体が、収容部30の内側に位置しており、前側、両側面の3方を収容部30により囲われている。一方、温度センサ50の下部は、収容部30から下方に突出している。
【0021】
温度センサ50は、図6に示すようにセンサ本体部60とばね部70とを備えている。ばね部70は、絶縁性の合成樹脂製であり、センサ本体部60と一体的に形成されている。ばね部70は、第1ばね部70Aと第2ばね部70Bとを含む。
【0022】
第1ばね部70A、第2ばね部70Bは、幅一定の板形状である。2つのばね部70A、70Bは、図6に示すように、センサ本体部60のW方向の両端に位置しており、Z方向に沿って並行に形成されている。2つのばね部70A、70Bは、Z方向の前端と後端で上方に折り返されつつ、Uターン状に複数回巻かれている。2つのばね部70A、70BはX方向に伸縮してX方向にばね力を生じさせる。尚、2つのばね部70A、70BはX方向のみ伸縮し、他の方向(W方向やZ方向)には伸縮せず、他の方向にばね力を発生しない。
【0023】
図7は温度センサの側面図、図8は温度センサ50をばね部の基端部で切断した断面図(図7のC―C線断面図)である。尚、基端部とは、センサ本体部60への連結箇所、すなわち、ばね部の根本部分である。
【0024】
2つのばね部70A、70Bは、センサ本体部60の中心Oに対して回転対称となる位置に配置されている。具体的に説明すると、図8に示すように、第1ばね部70Aの基端部71Aと、第2ばね部70Bの基端部71Bは、センサ本体部60のほぼ対角上に位置しており、中心Oに対して回転対称(この例は180°の回転対称)となる位置に配置されている。このようにすることで、センサ本体部60に対する、ばね力の偏りが抑えられることから、センサ本体部60に傾きが生じることを抑制することが出来る。
【0025】
更に、図9は温度センサ50を基端部から所定距離の位置で切断した断面図(図7のD―D線断面図)である。図9に示すように、第1ばね部70Aと、第2ばね部70Bは、基端部71A、71BからX方向に離れた場所でも、中心Oに対して回転対称(この例は180°の回転対称)の位置関係である。このようにすることで、センサ本体部60に傾きが生じることをより一層抑制することが出来る。
【0026】
温度センサ50は、図6に示すように連結壁75を有している。連結壁75はW方向に延びている。連結壁75は、温度センサ50の概ね中央部分で、第1ばね部70Aの上端部と、第2ばね部70Bの上端部とを連結している。そして、ロックアーム32に対して連結壁75が係止することで、センサホルダ20の収容部30に対して温度センサ50が保持される構成になっている。
【0027】
また、図11に示すように、センサ本体部60の上端部には、当接部62が設けられている。当接部62は、センサ本体部(ケース)60の外面からW方向の外側に突出しており、嵌合部36の内側に位置する。これら「当接部62」と「嵌合部36」は、センサホルダ20に対する温度センサ50のX方向の位置を規制するストッパである。
【0028】
すなわち、温度センサ50が、図11の位置から、ばね部70を縮ませる方向(上方向)に所定量変位して制限位置に達すると、当接部62が嵌合部36の天井面36Rに突き当たり、温度センサ50の移動が制限される。一方、ばね部70を伸ばす方向(下方向)に所定量変位して制限位置に達すると、当接部62が嵌合部36の底面36Bに突き当たり、温度センサ50の移動が制限される。このように、温度センサ50の位置を規制するストッパを設けることで、温度センサ50が制限位置を超えて変位することを抑えることが可能であり、温度センサ50のばね部70が過度に撓むことを抑制出来る。
【0029】
センサ本体部60は、図10図11に示すように、絶縁性の合成樹脂製のケース61と、接触板65と、温度検知素子67と、を備える。ケース61は上下方向に開口する角筒型である。ケース61の上面には、上記したばね部70A、70Bが一体的に形成され、また外面には、上記した当接部62が一体的に形成されている。
【0030】
接触板65は、熱伝導率の高い材料(例えば金属、金属酸化物、セラミック等)により形成されている。接触板65を構成する金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択することができる。本実施形態においては、接触板65はアルミニウム又はアルミニウム合金製である。接触板65は、ケース下面に配置されており、その下面65Aは温度センサ50の検出面である。
【0031】
温度検知素子67は、接触板65の上面に配置されている。温度検知素子67は、例えば、サーミスタにより構成される。サーミスタとしては、PTCサーミスタ、又はNTCサーミスタを適宜に選択できる。
【0032】
ケース61内には、温度検知素子67が収容された状態で充填材69が充填されている。充填材69は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、シリコーン樹脂等、必要に応じて任意の充填材69を適宜に選択することができる。
【0033】
上記温度検知モジュール10は、図10図11に示すように、測定対象(一例として二次電池などの蓄電素子)80の温度計測面80Aに対して、接触板65を下方に向けつつ、軸線LをX方向に向けた状態で取り付けられる。2つのばね部70A、70Bは、温度センサ50をX方向、すなわち図10図11の例では下向きに付勢するから、接触板65は測定対象80の温度計測面80Aに面接触する。そのため、温度検知モジュール10により、測定対象80の温度を検出することが出来る。
【0034】
尚、温度検知モジュール10は、不図示の取付手段によりセンサホルダ20を測定対象80に固定することにより、測定対象80に取り付けられる。図11の例では、電池群を構成する二次電池80に取り付けられた絶縁プロテクタPTに対して、爪などの係合手段を用いてセンサホルダ20を固定することにより、温度検知モジュール10は取り付けられている。
【0035】
次に、図12図16を参照して温度検知モジュール10の組み付けの手順を説明する。
図12は、センサホルダと温度センサの平面図、図13はその断面図である。温度センサ50をセンサホルダ20に対して組み付けるには、図13に示すように、センサホルダ20の収容部30の開口面30Aに対して温度センサ50を向かい合わせる。この時、センサ本体部60を下側に向けた状態とし、センサホルダ20のロックアーム32に対して、ばね部70A、70Bの連結壁75が向かい合うような状態とする。
【0036】
そして、図13にてF矢印にて示すように、センサホルダ20の収容部30に向けて温度センサ50をZ方向から挿入する。図14図15に示すように、温度センサ50を挿入してゆくと、やがて、温度センサ50側の連結壁75が、収容部30側のロックアーム32に突き当たり、ロックアーム32を下方に押し下げる。
【0037】
図15に示すように、温度センサ50が収容部30の内側まで差し込まれると、連結壁75がロックアーム32の爪部32Aを通過する。すると、下に撓んだロックアーム32が元の状態に弾性的に復帰する。これにより、連結壁75がロックアーム32の爪部32Aと係止した状態となり、温度センサ50はセンサホルダ20に保持される。このように、温度センサ50は、収容部30に対してZ方向から挿入することにより組み付けられる。
【0038】
ここで、センサホルダ20のロックアーム32は、温度センサ50の連結75とZ方向から係止する構造となっている。Z方向は、ばね部70A、70Bの伸縮方向であるX方向に対して直交しており、ばね部70A、70Bを撓ませずに、温度センサ50をセンサホルダ20に組み付けることが出来る。
【0039】
次に本実施形態の作用および効果について説明する。
実施形態1に記載の温度検知モジュール10は、温度センサ50の付勢部材として、ばね部70A、70Bを用いている。ばね部70A、70Bは、一方向のみ伸縮し、それ以外の方向へは伸縮しない。すなわち、圧縮した時に、ばねの軸方向であるX方向の変位はあるものの、軸方向以外のW方向、Z方向への変位がなく、W方向、方向の大きさが、初期状態からほぼ変化がない。
【0040】
そのため、W方向やZ方向について、初期状態の大きさ分だけ、ばねの取付スペースを確保しておけばよく、例えば、W方向やZ方向などにも変位があるばねと比して、取付スペースを狭くすることが出来る。従って、温度検知モジュール10を全体として小型化することができる。また、ばね部70A、70Bは、センサ本体部60と一体化されているので、部品点数を削減できる。
【0041】
また、センサホルダ20のロックアーム32は、Z方向から温度センサ50の連結75と係止する構造となっている。Z方向は、ばね部70A、70Bの伸縮方向であるX方向に対して直交していることから、ばね部70A、70Bを降伏させることなく、温度センサ50をセンサホルダ20に組み付けることが出来る。
【0042】
また、ばね部70A、70Bは、センサ本体部60の中心Oに対して回転対称となる位置に配置されている。そのたね、ばね力の偏りにより、温度センサ50に傾きが生じることを抑制できる。
【0043】
また、センサホルダ20と温度センサ50との間には、嵌合部36と当接部62とからなるストッパが設けられており、温度センサ50を制限位置にて位置規制する。そのため、温度センサのばね部70A、70Bに過度に撓んで劣化することを抑えることが可能である。
【0044】
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
【0045】
(1)本実施形態においては、「ばね部」の一例としてUターン状に折り返した形状を例示した。参考例として、「ばね部」は一方向(X方向)にのみ伸縮する形状のばねであればよく、必要に応じて任意の形状を適宜に選択することができる。また、参考例として、その個数も2つに限定されるものではない。
【0046】
(2)また、温度検知素子67としては、サーミスタに限られず、温度を検出可能であれば任意の素子を適宜に選択できる。
【符号の説明】
【0047】
10:温度検知モジュール
20:センサホルダ
21:ベース部
30:収容部
32:ロックアーム(係止部)
50:温度センサ
60:センサ本体部
70A、70B:ばね部
80:測定対象
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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