特許第6558552号(P6558552)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6558552予約管理装置、予約管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558552
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】予約管理装置、予約管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20190805BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20190805BHJP
   A63F 9/00 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   G06Q50/10
   G06Q10/02
   A63F9/00 512Z
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-226731(P2017-226731)
(22)【出願日】2017年11月27日
(65)【公開番号】特開2019-96190(P2019-96190A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2018年3月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000132471
【氏名又は名称】株式会社セガゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】松下 佳樹
【審査官】 山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0134377(US,A1)
【文献】 特開2004−173764(JP,A)
【文献】 特開2004−185144(JP,A)
【文献】 特表2010−512583(JP,A)
【文献】 特開2009−140384(JP,A)
【文献】 特開2007−241929(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
A63F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に設置されたゲーム装置に対する予約を管理する予約管理装置であって、
ユーザから、前記店舗に支払う金銭の額の指定を含む、前記ゲーム装置に対する予約の申込を受け付ける受付部と、
前記予約の申込を受けた予約が成立した場合に、前記ゲーム装置を使用する第1権利と、前記ゲーム装置でゲームを開始した際に前記金銭の額に応じて遊技価値を付与される第2権利とを前記ユーザに関連づけて管理する管理部と、を有し、
前記管理部は、前記金銭の額の支払が行われたことが確認できた場合に前記予約が成立したと判定
前記管理部は、更に、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻に前記ゲーム装置で遊技を開始しない場合、前記第2権利に基づいて前記金銭の額に応じて付与される遊技価値を、該予約の予約開始時刻から経過した時間に応じて減少させ、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻又は予約の予約開始時刻から所定の時間内に前記ゲーム装置で遊技を開始した場合、前記遊技価値を所定の倍率で増加させる、
予約管理装置。
【請求項2】
前記所定の倍率は、乱数を用いて決定される、
請求項1に記載の予約管理装置。
【請求項3】
店舗に設置されたゲーム装置に対する予約を管理する予約管理装置が行う予約管理方法であって、
ユーザから、前記店舗に支払う金銭の額の指定を含む、前記ゲーム装置に対する予約の申込を受け付けるステップと、
前記金銭の額の支払が行われたことが確認できた場合に、前記予約の申込を受けた予約が成立したと判定するステップと、
前記予約が成立した場合に、前記ゲーム装置を使用する第1権利と、前記ゲーム装置でゲームを開始した際に前記金銭の額に応じて遊技価値を付与される第2権利とを前記ユーザに関連づけて管理するステップと、
を含み、
前記管理するステップは、更に、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻に前記ゲーム装置で遊技を開始しない場合、前記第2権利に基づいて前記金銭の額に応じて付与される遊技価値を、該予約の予約開始時刻から経過した時間に応じて減少させ、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻又は予約の予約開始時刻から所定の時間内に前記ゲーム装置で遊技を開始した場合、前記遊技価値を所定の倍率で増加させる、
予約管理方法。
【請求項4】
店舗に設置されたゲーム装置に対する予約を管理するコンピュータに実行させるプログラムであって、
ユーザから、前記店舗に支払う金銭の額の指定を含む、前記ゲーム装置に対する予約の申込を受け付けるステップと、
前記金銭の額の支払が行われたことが確認できた場合に、前記予約の申込を受けた予約が成立したと判定するステップと、
前記予約が成立した場合に、前記ゲーム装置を使用する第1権利と、前記ゲーム装置でゲームを開始した際に前記金銭の額に応じて遊技価値を付与される第2権利とを前記ユーザに関連づけて管理するステップと、
を含み、
前記管理するステップは、更に、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻に前記ゲーム装置で遊技を開始しない場合、前記第2権利に基づいて前記金銭の額に応じて付与される遊技価値を、該予約の予約開始時刻から経過した時間に応じて減少させ、前記ゲーム装置の予約を行ったユーザが該予約の予約開始時刻又は予約の予約開始時刻から所定の時間内に前記ゲーム装置で遊技を開始した場合、前記遊技価値を所定の倍率で増加させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理装置、予約管理方法及びプログラム
に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム装置を提供する店舗には、メダルゲームや対戦ゲーム等の多数のゲーム装置が設置されており、ユーザは、当該店舗に来店することで所望のゲーム装置をプレイすることができる。ここで、例えばメダルゲームに関する技術として、メダルの預け入れに優越感を持たせることで、店舗への来店を促してメダルゲームの利用を促進させる技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−005842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
店舗が混雑している等の理由により、ユーザがプレイを所望するゲーム装置が他のユーザに占有されており、すぐにプレイすることができない場合がある。このような状況を防止するために、ユーザが所望のゲーム装置を事前に予約しておくことができれば、わざわざ来店したのにゲームを楽しむことができないといった事態を避けることができ、ユーザの満足度を高めることができると考えられる。しかしながら、ゲーム装置の予約を可能にした場合、予約した時間にユーザが来店しなければ、店舗側はゲーム装置を他のユーザにプレイさせることができず、他のユーザに迷惑を掛けると共に売り上げも減少してしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームを提供する店舗が受ける不利益を抑制しつつゲーム装置の予約を可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る予約管理装置は、店舗に設置されたゲーム装置に対する予約を管理する予約管理装置であって、ユーザから、ゲーム装置を予約するために店舗に支払う金銭の額の指定を含む、ゲーム装置に対する予約の申込を受け付ける受付部と、予約の申込を受けた予約が成立した場合に、ゲーム装置を使用する第1権利と、店舗に来店した際に金銭の額に応じて遊技価値を付与される第2権利とをユーザに関連づけて管理する管理部と、を有し、管理部は、金銭の額の支払が行われたことが確認できた場合に予約が成立したと判定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゲームを提供する店舗が受ける不利益を抑制しつつゲーム装置の予約を可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る予約管理システムのシステム構成例を示す図である。
図2】予約管理サーバのハードウェア構成例を示す図である。
図3】予約管理サーバの機能ブロック構成例を示す図である。
図4】ユーザ情報の一例を示す図である。
図5】動作例1に係る予約情報の一例を示す図である。
図6】動作例1に係る予約申込画面の一例を示す図である。
図7】動作例1に係る予約管理サーバが行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8】ゲーム装置の画面の一例を示す図である。
図9】動作例2に係る予約情報の一例を示す図である。
図10】動作例2に係る予約申込画面の一例を示す図である。
図11】動作例2に係る予約管理サーバが行う処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0010】
<全体構成>
図1は、実施形態に係る予約管理システム1のシステム構成例を示す図である。図1に示す予約管理システム1は、予約管理サーバ10(予約管理装置)と端末20とゲーム装置30とを有する。予約管理サーバ10及び端末20は、インターネット、イントラネット、無線LAN、移動通信等の通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。また、予約管理サーバ10はゲーム装置30とイントラネット等で接続されており、相互に通信を行うことができる。
【0011】
予約管理サーバ10は、ゲーム装置30に対してなされる予約を受け付けて管理する装置であり、1又は複数の情報処理装置から構成されている。なお、予約管理サーバ10は、クラウドサーバにより構成されていてもよい。
【0012】
端末20は、予約管理サーバ10にアクセスする装置であり、ユーザが所持する端末20であってもよいし、店舗内に設置された予約受付用の端末20であってもよい。端末20は、例えば、携帯電話(スマートフォンを含む)、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。端末20が店舗内に設置されている場合、端末20には、予約を行ったユーザを呼び出すためにユーザに貸し出される呼出用端末が含まれていてもよい。ユーザは、端末20を用いて予約管理サーバ10にアクセスすることで、店舗外及び店舗内のどちらからでもゲーム装置30を予約することができる。
【0013】
ゲーム装置30は、店舗内に設置され、店舗に来店したユーザにゲームを提供する装置である。ゲーム装置30は、例えば、メダルゲーム、ダーツゲーム、アーケードゲーム(業務用ゲーム)等であるが、これらに限定されない。図1には1つのゲーム装置30が図示されているが、予約管理システム1に含まれるゲーム装置30の数は任意であってもよい。
【0014】
本実施形態において、予約管理サーバ10は、端末20の画面にゲーム装置30の予約を受け付ける画面を表示する。ユーザは当該画面を操作することで、所望のゲーム装置30を予約することができる。ここで、本実施形態では、予約管理サーバ10は、予約の申込を受け付ける際に金銭の支払いを要求し、金銭の支払いが行われることが確認された場合に、予約が成立したと判定する。
【0015】
金銭の支払いは、任意の決済手段(例えばクレジットカードへの課金、電子マネーや銀行口座からの引き落とし等)を用いて行われる。しかしながら、金銭の支払いが行われることが確認できなかった場合(例えば決済手段が無効であった場合)、予約管理サーバ10は、予約が成立しなかったものとみなす。ゲーム装置30を予約する際に金銭の支払いを伴うことで、万が一予約したユーザが来店しなかった場合でも、予約された間はゲーム装置30を稼働させることができないという店舗側の不利益を抑制することが可能になる。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、予約管理サーバ10のハードウェア構成例を示す図である。予約管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ等の記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)13、入力操作を受け付ける入力デバイス14、及び情報の出力を行う出力デバイス15を有する。後述する機能ブロック構成にて説明する各機能部は、記憶装置12に記憶されたプログラムがCPU11に実行させる処理により実現することができる。なお、当該プログラムは、例えば非一時的な記録媒体に格納することができる。
【0017】
<機能ブロック構成>
図3は、予約管理サーバ10の機能ブロック構成例を示す図である。予約管理サーバ10は、予約受付部101と、予約管理部102と、記憶部103とを有する。記憶部103には、ゲーム装置30を利用するユーザに関する情報が格納されるユーザ情報と、予約に関する各種の情報が格納される予約情報とが記憶される。
【0018】
予約受付部101は、ユーザから、ゲーム装置30を予約するためにユーザが店舗に支払う金銭の額(以下、「課金額」と言う。)の指定を含む、ゲーム装置30に対する予約の申込を受け付ける機能を有する。予約受付部101は、例えばWebサーバ機能を備えており、端末20にインストールされたウェブブラウザに、ゲーム装置30の予約の申込を受け付ける画面(以下、「予約申込画面」と言う。)を表示させる。
【0019】
予約管理部102は、予約受付部101で受け付けた予約のうち、予約が成立したと判定された予約を管理する機能を有する。また、予約受付部101で受け付けた予約の申込について、指定された課金額の支払が行われたことが確認できた場合に予約が成立したと判定する。また、予約管理部102は、予約が成立した場合に、「ゲーム装置30を使用する権利(第1権利)」と、「ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利(第2権利)」とをユーザに対応づけて管理する。ゲーム装置30を使用する権利とは、ゲーム装置30を予約したユーザが、当該予約に従ってゲーム装置30を占有することができる権利である。ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利とは、予約したゲーム装置30でゲームを開始する際に、予約時に支払った課金額に応じた遊技価値を店舗から受け取ることができる権利である。予約管理部102は、これらの権利の内容を示す情報(予約したゲーム装置30を特定する情報、遊技価値を示す情報、予約したユーザ、予約時間帯、予約順序等)を予約情報に格納する。ここで、遊技価値とは、ゲーム装置30をプレイすることで消費される所定の価値であり、例えば、メダル、ポイント、チケット、カード等である。
【0020】
予約管理部102は、予約を行ったユーザが当該予約に従ってゲーム装置30で遊技を開始しない場合(例えば予約時間に来店しないといった場合)、上述の権利に基づいて付与される遊技価値を減少させるようにしてもよい。また、予約管理部102は、予約を行ったユーザが当該予約に従ってゲーム装置30で遊技を開始した場合(例えば予約時間通りにゲームを開始した場合)、上述の権利に基づいて付与される遊技価値を増加させるようにしてもよい。
【0021】
また、予約管理部102は、通知部1021を含む。通知部1021は、所定の条件(例えば予約開始時刻の10分前等)に従って、予約を行ったユーザの端末20にメッセージ(例えば予約時刻の10分前である等)を通知する機能を有する。
【0022】
<動作例>
続いて、実施形態に係る予約管理サーバ10の動作例を具体的に説明する。以下の説明では、ゲーム装置30はメダルゲーム装置であり、予約管理サーバ10は、店舗内に設置されているメダルゲーム装置に対して行われる予約を管理するものとして説明する。また、ユーザはメダルゲーム装置で使用するメダルを一時的に店舗に預けておくことが可能である前提で説明する。なお、メダルは「遊技価値」の一例である。
【0023】
(動作例1)
動作例1では、ユーザは、ゲーム装置30をプレイしたい時間帯を指定することでゲーム装置30の予約を行う。また、動作例1では、予約開始時刻までにプレイを開始した場合、ユーザは、ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利に基づいてメダルを受け取ることができる。一方、予約開始時刻までにユーザがプレイを開始しなかった場合、ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利に基づいて受け取ることができるメダルの枚数が徐々に減算(没収)されていき、当該メダルの枚数が最終的にゼロになったタイミングで予約が取り消される。
【0024】
ここで、ユーザ情報の一例を図4に示す。「ユーザID」には、ユーザを一意に特定するための識別子が格納される。「認証情報」には、端末20に表示される予約申込画面にログインするユーザを認証する際に用いられる認証情報が格納される。「決済手段情報」には、クレジットカード番号、口座情報、電子マネーのカード番号など、店舗がユーザに対して課金を行う際に用いられる決済手段に関する情報が格納される。「所持メダル数」には、ユーザが店舗に預けてあるメダルの数が格納される。ユーザ情報に含まれる各種の情報は、例えばユーザが予め店舗にて利用登録を行うことでユーザ情報に格納されるこことしてもよい。
【0025】
続いて、動作例1に係る予約情報の一例を図5に示す。「ゲーム装置ID」には、ユーザが予約したゲーム装置30(つまり、ユーザがゲーム装置30を使用する権利を有するゲーム装置30)を一意に識別するための識別子が格納される。「座席ID」には、複数の座席を備えており複数ユーザが同時にプレイ可能なゲーム装置30(例えば競馬ゲーム、ポーカーゲーム、ルーレットゲームなど)において、ユーザが予約したゲーム装置30の座席を一意に特定するための識別子が格納される。「予約時間帯」には、ユーザがゲーム装置30を予約した予約開始時刻と予約終了時刻が格納される。「ユーザID」には、ゲーム装置30を予約したユーザのユーザIDが格納される。「付与メダル数」には、ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利に基づいて受け取ることができる(貸し出される)メダルの枚数が格納される。付与メダル数は、貸与メダル数と称してもよい。
【0026】
[予約申込に関する処理手順]
まず、ユーザが予約の申込を行う際の処理手順について説明する。予約受付部101は、端末20を介してユーザからの予約の申込を受け付ける。ここで、動作例1に係る予約申込画面の一例を図6に示す。ユーザは、図6(a)に示す予約申込画面において予約時間長(ゲーム装置30で遊技したい時間の長さ)を選択する。図6(a)には、予約時間長の候補と課金額と付与メダル数とが複数パターンに分けて表示されている。なお、予約申込画面に入力エリアを設けることでユーザが所望の予約時間長を任意に入力可能としてもよい。この場合、予約時間長に応じた課金額と付与メダル数とを自動的に計算して予約申込画面に表示するようにしてもよい。
【0027】
ユーザが所望の予約時間長を選択してボタンB11を押下すると、図6(b)の画面に遷移する。図6(b)の画面では、ゲーム装置30の座席ごとに予約可能な時間帯(他のユーザが予約していない時間帯)と予約不可能な時間帯(他のユーザが予約している時間帯)が表示される。ユーザは、座席選択メニューB12を押下することで予約する座席を選択し、予約開始時刻選択メニューB13を押下することで予約開始時刻を選択する。なお、図6(a)及び図6(b)では、ユーザは、予約時間長と予約開始時刻とを指定するようにしたが、これに代えて、予約開始時刻と予約終了時刻とを直接指定可能としてもよい。ユーザが最終確認ボタンB14を押下すると、図6(c)に遷移する。
【0028】
ユーザが予約確定ボタンB15を押下すると、予約管理部102は、ユーザ情報の「決済手段情報」に示される決済手段を用いて、ユーザが選択した予約希望時間に対応する課金額の支払いを試みる。予約管理部102は、支払いが正常に行われたことが確認できた場合に予約が成立したと判定する。例えば決済手段がクレジットカードである場合、予約管理部102は、クレジットカード決済機関に対して決済リクエストを送信し、クレジットカード決済機関から決済が完了したとの通知を受けた場合に予約が成立したと判定する。予約管理部102は、予約が成立したと判定した場合、予約情報に当該予約の内容を追加する。一方、決済リクエストが決済機関から拒否された等の理由で支払いが正常に行われなかった場合、予約管理部102は予約が成立しなかったと判定し、予約を受け付けることができないことを示すメッセージを予約画面に表示させる。
【0029】
[予約成立後の処理手順]
図7は、動作例1に係る予約管理サーバ10が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、予約が成立したユーザが複数存在する場合、予約管理サーバ10は、図7に示す処理手順をユーザごとに並行して実行する。
【0030】
まず、予約管理部102は、予約情報にアクセスすることで予約開始時刻を取得し、現在時刻が予約開始時刻であるか否かを確認する(S101)。現在時刻が予約開始時刻である場合(S101−YES)、予約管理部102は予約情報の付与メダル数に残高があるか否かを確認する(S102)。付与メダル数に残高がある場合(S102−YES)、予約管理部102は、ユーザがゲーム装置30でプレイを開始したか否かを確認する(S103)。ユーザがゲーム装置30でプレイを開始したことが確認できた場合(S103−YES)、予約管理部102は処理を終了する。なお、予約管理部102は、ユーザがゲーム装置30でプレイを開始したか否かを所定の間隔(例えば数秒間隔等)でゲーム装置30に問い合わせるようにしてもよいし、ゲーム装置30から予約管理サーバ10に対してユーザがゲームを開始したことを通知するようにしてもよい。
【0031】
予約管理部102は、ユーザがゲーム装置30でプレイを開始したことが確認できた場合、予約情報にアクセスすることで付与メダル数を取得し、取得した付与メダル数をユーザ情報の「所持メダル数」に加算する(S106)。このとき、予約管理部102は、更新された所持メダル数を表示する画面(図8(a))を表示させるようにゲーム装置30に指示してもよい。
【0032】
ユーザがゲーム装置30でプレイを開始していない場合(S103−NO)、予約管理部102は、予約開始時刻から経過した時間に応じたメダル数(例えば1分あたり5メダル等)を予約情報の付与メダル数から減算し(S104)、ステップS102の処理手順に戻る。減算処理が繰り返されることで付与メダル数の残高が無くなったことが判定された場合(S102−NO)、通知部1021は、ユーザの端末20に対して予約取り消しを通知し(S105)、処理を終了する。
【0033】
[動作例1に関する補足事項]
予約管理部102は、ユーザが予約開始時刻(又は予約開始時刻から所定の時間内)にプレイを開始したと判定した場合、予約管理部102は、所定の数のメダル(ボーナスメダル)を所持メダル数に加算するようにしてもよい。ボーナスメダルの数は、付与メダル数を「所定の倍率」で増加させた数としてもよい。この場合、予約をする際に支払う金額が多いほど、及び、予約開始時刻から経過した時間が少ないほど、ボーナスメダルの数が増加することになる。さらに、予約管理部102は、「所定の倍率」を抽選で決定する(乱数を用いて決定する)こととしてもよい。これにより、予約をしたユーザに対して興趣を提供することが可能になる。また、ボーナスメダルに代えて、ゲームで使用可能なアイテム等が付与されることとしてもよい。これにより、予約した時間までにプレイを開始しようというモチベーションをユーザに与えることになると共に、店舗側にとっても、誰もプレイしない状態でゲーム装置30が放置されるという状態を抑止することが可能になる。
【0034】
ゲーム装置30の座席が予約された場合(S101)、予約管理部102は、ゲーム装置30に対して予約時間帯と予約済みの座席IDとを通知するようにしてもよい。また、ゲーム装置30は、予約時間帯において座席が予約されていることを示す画面(図8(b))を表示するようにしてもよい。
【0035】
予約管理部102は、予約されている座席の座席ID及び予約開始時刻を予めゲーム装置30に通知するようにしてもよい。ゲーム装置30は、予約されている座席の予約開始時刻に近づいた場合、当該座席の画面に席を移動するように指示するメッセージを表示したり、新たなメダルの投入(Bet)を禁止したりしてもよい。
【0036】
予約管理部102は、予約開始時刻を過ぎてからユーザがプレイ開始するまでの間において徐々に付与メダル数を減算していくのではなく、予約開始時刻を過ぎた時点で付与メダル数をゼロにして処理を終了するようにしてもよい。
【0037】
予約管理部102は、予約したユーザが予約終了時間より前にプレイを終了した場合、残りの時間については予約をキャンセルする(残りの時間についてユーザがゲーム装置30を使用する権利を消滅させる)ようにしてもよい。
【0038】
予約受付部101は、ユーザが予約可能な時間帯を管理すると共に、予約可能な時間帯以外は予約を受け付けないようにしてもよい。この場合、予約申込画面において、予約可能な時間帯又は予約不可能な時間帯を表示するようにしてもよい。予約可能な時間帯は、例えば店舗の従業員等からの指示により任意に設定可能としてもよい。また、予約受付部101は、予約可能な日付や曜日(例えば特定の曜日のみ予約を受け付ける等)を管理するようにしてもよい。
【0039】
予約受付部101は、ユーザの属性に応じて予約可否を切り替えるようにしてもよい。例えば、予約受付部101は、通算利用金額が所定の金額以上であるユーザに限定して予約を受け付けるようにしてもよい。また、予約受付部101は、ユーザの属性が所定の条件を満たす場合(例えば誕生月である場合等)、受付可能な予約時間長を一般のユーザよりも長くするようにしてもよいし、付与メダル数を一般のユーザよりも多く付与するようにしてもよい。
【0040】
予約受付部101は、座席を指定しない予約を可能としてもよい。例えば、予約受付部101は、図6(b)に示す予約申込画面の座席選択メニューB12において座席を指定しない選択肢を表示し、座席を指定しないとの選択肢が選択された場合、予約情報の「座席ID」には、座席の指定が行われないことを示す情報を格納するようにしてもよい。なお、予約管理部102は、ゲーム装置30の残席数が、当該ゲーム装置30を予約しているユーザの数と同一である場合、ゲーム装置30のうち空いている座席の画面に、座席が予約されていることを示す画面(図8(b))を表示させるようにゲーム装置30に指示してもよい。これにより、座席を指定しない予約を行ったユーザが予約開始時刻にプレイを開始しようとした際、全ての座席が占有されているという状況を防止することができる。
【0041】
予約管理部102は、予約開始時刻までの間に座席に空きが生じた場合、予約を行ったユーザの端末20に、座席が空いたこと(予約開始時間前であるがプレイ可能な状態になったこと)を通知するようにしてもよい。なお、不意に通知を受けたユーザが不利益を受けないようにするため、予約管理部102は、当該通知を受けたユーザが予約開始時刻までの間にプレイを開始しない場合でも、付与メダル数を削減しないようにするのが望ましい。
【0042】
(動作例2)
動作例2では、ユーザは、予約したい時間帯を指定せずにゲーム装置30の予約を行い、予約管理サーバ10は、ゲーム装置30の座席が空いてプレイ可能な状態になった場合、予約が成立した順にユーザの呼出を行う。また、動作例2では、呼出を受けたユーザは、自身の次のユーザを呼び出してもよいとの通知を行わずにプレイを開始しなかった場合、ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利に基づいて受け取ることができるメダルの枚数が徐々に減算(没収)されていき、当該メダルの枚数が最終的にゼロになったタイミングで予約が取り消される。
【0043】
まず、動作例2に係る予約情報の一例を図9に示す。「ゲーム装置ID」には、ユーザが予約したゲーム装置30(つまり、ユーザがゲーム装置30を使用する権利を有するゲーム装置30)を一意に識別するための識別子が格納される。「予約待ち番号」には、予約が成立した順にユーザに割り当てられた予約番号が格納される。「ユーザID」には、ゲーム装置30を予約したユーザのユーザIDが格納される。「付与メダル数」には、ゲームを開始した際に課金額に応じて遊技価値を付与される権利に基づいて受け取ることができる(貸し出される)メダルの枚数が格納される。「予約待ち番号」、「ユーザID」及び「付与メダル数」は、予約が成立した順に予約情報に追加されて格納される。すなわち、動作例2では、予約管理部102は、予約が成立したユーザ順に予約を管理する。なお、動作例2に係るユーザ情報は、動作例1に係るユーザ情報と同一であるため説明は省略する。
【0044】
[予約申込に関する処理手順]
まず、ユーザが予約の申込を行う際の処理手順について説明する。予約受付部101は、端末20を介してユーザからの予約の申込を受け付ける。動作例2に係る予約申込画面の一例を図10に示す。ユーザは、図10(a)に示す予約申込画面において、支払ってもよいと考える課金額を選択する。ここで、動作例2では、課金額に応じて順番待ちの優先度に差をつけるようにしてもよい。例えば、予約管理部102は、高額の課金を行ったユーザについては、通常の課金を行ったユーザよりも優先的に呼出を行うようにしてもよい。図10(a)の例では、5000円の課金を行うユーザは、3000円の課金を行うユーザよりも優先的に呼出を受けられることが示されている。
【0045】
ユーザがボタンB21又はB22を押下すると、図10(b)に示す予約確認画面に遷移する。ユーザがOKボタンB23を押下すると、予約受付部101は、動作例1と同様、ユーザ情報の「決済手段情報」に示される決済手段を用いて、ユーザが選択した課金額について実際に課金を行う。予約受付部101は、課金が正常に行われたことが確認できた場合に予約が成立したと判定し、予約情報に当該予約に関する情報を追加する。課金が正常に行われなかった場合、予約管理部102は予約が成立しなかったと判定し、予約を受け付けることができないことを示すメッセージを予約画面に表示させる。また、ユーザがキャンセルボタンB24を押下した場合、予約受付部101は、予約を行わずに処理を終了する。
【0046】
[予約成立後の処理手順]
図11は、動作例2に係る予約管理サーバ10が行う処理手順の一例を示すフローチャートである。予約管理サーバ10は、予約待ちユーザが存在し、かつゲーム装置30の座席に空きがある場合に当該処理手順を実行する。
【0047】
まず、予約管理部102は、予約待ちユーザの中から呼出を行うユーザを選択し、選択したユーザの端末20に対して呼出を行うメッセージを通知する(S201)。ここで、予約管理部102は、予約情報の中で最も若番の予約番号を有するユーザを、呼出を行うユーザとして選択する。ただし、予約管理部102は、予約情報の中に高額の課金を行ったユーザが存在する場合、高額の課金を行ったユーザ(付与メダル数が多いユーザ)を優先的に選択するようにしてもよい。例えば予約情報に図9に示す状態である場合、予約管理部102は、予約番号116であるユーザを優先的に選択するようにしてもよい。呼出を受けたユーザの端末20には、例えば図10(c)に示す呼出画面が表示される。
【0048】
続いて、予約管理部102は、呼出を行ったユーザがゲーム装置30でプレイを開始したか否かを確認する(S202)。確認方法は動作例1のステップS103の処理手順と同一でよい。ユーザがゲーム装置30でプレイを開始したことが確認できた場合(S202−YES)、予約管理部102は、予約情報にアクセスすることで付与メダル数を取得し、取得した付与メダル数をユーザ情報の「所持メダル数」に加算する(S208)。このとき、更新された所持メダル数を表示する画面(図8(a))を表示させるようにゲーム装置30に指示してもよい。予約管理部102は、予約待ちのユーザが他に存在する場合(S209−YES)はステップS201の処理手順に進み、予約待ちのユーザが他に存在しない場合(S209−NO)は処理を終了する。
【0049】
呼出を行ったユーザがプレイを開始しない場合(S202―NO)、予約管理部102は、図10(c)に示す呼出画面にて見送りボタンB25が押下されたか否かを確認する(S203)。見送りボタンB25が押下された場合(S203−YES)、予約管理部102は、当該ユーザの予約待ち順を並び替えてからステップS201の処理手順に進む。予約管理部102は、例えば、当該ユーザが最後尾になるように予約情報を並び替えるようにしてもよい。このとき、予約管理部102は、当該ユーザの予約番号が最も老番になるように予約番号を更新してもよい。
【0050】
なお、見送りボタンB25は、呼出を受けたユーザが、店舗から遠い所にいる等の理由ですぐにプレイを開始できない場合に押下するボタンである。ユーザが見送りボタンB25を押下した場合、次に呼び出しを受けるまでの間、付与メダル数は減少しないように制御される。
【0051】
見送りボタンB25が押下されない場合(S203−NO)、予約管理部102は、呼出を行ってから所定の待ち時間(例えば10分等)が経過したか否かを確認する(S204)。所定の待ち時間が経過していない場合(S204−NO)はステップS202の処理手順に進む。所定の待ち時間が経過した場合(S204−YES)、予約管理部102は、所定の待ち時間から更に経過した時間に応じたメダル数(例えば1分あたり5メダル等)を付与メダル数から減算する(S205)。続いて、予約管理部102は、付与メダル数の残高があるか否かを確認し、付与メダル数の残高がある場合(S206−YES)、ステップS202の処理手順に進む。付与メダル数の残高が無い場合(S206−NO)、通知部1021は、ユーザの端末20に対して予約取り消しを通知し(S207)、ステップS201の処理手順に進む。
【0052】
[動作例2に関する補足事項]
動作例2の場合、基本的に予約が成立した順に呼出が行われることから、多くのユーザが先に予約を行っている場合、予約番号が老番のユーザは呼出を受けることができない可能性がある。従って、予約管理部102は、予約を行った当日に呼び出しを受けることができなかったユーザに対しては所定の補償を付与するようにしてもよい。例えば、予約管理部102は、所定の補償として、翌日又は他の日付にて他のユーザよりも優先的に予約を受けられる権利を付与するようにしてもよいし、次回来店時に店舗のカウンターで、付与メダル数(又は付与メダル数に所定の補償を加算又は乗算した数)に相当するメダルを受け取れる権利を付与するようにしてもよい。
【0053】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0054】
1…予約管理システム、10…予約管理サーバ、11…CPU、12…記憶装置、13…通信IF、14…入力デバイス、15…出力デバイス、20…端末、30…ゲーム装置、101…予約受付部、102…予約管理部、103…記憶部、1021…通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11