【実施例1】
【0022】
はじめに、
図1乃至
図3を参照しながら実施例1に係る作業シート保管ケースについて説明する。
図1(a)は本発明の実施例1に係る作業シート保管ケースの側面図であり、
図1(b)は本発明の実施例1に係る作業シート保管ケースの平面図である。
図1(a),(b)に示すように、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aは、合成樹脂製のシート体2aからなり開口3を有する袋体2と、この袋体2の開口縁又はその近傍に設けられる雌雄咬合型のスライダ付線ファスナ4と、このスライダ付線ファスナ4の配設位置よりも袋体2の内側に配置される雌雄咬合型の線ファスナ5と、からなり、この袋体2は、その側縁2b近傍で、かつ、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に、シート体2aの重なり部を貫通して形成される孔6を備えるものである。
なお、袋体2は、例えば、矩形状のシート体2aを、折り返し部2cを形成しながら2つ折りにし、その側縁2b,2bを熱圧着してシール部2dを形成することで袋体2を形成してもよい。
【0023】
ここで、スライダ付線ファスナ4による開口3の閉止構造について
図1,2を参照しながら説明する。
図2(a)は本発明の実施例1に係る作業シート保管ケースのスライダ付線ファスナの咬合部の開放状態を示す断面図であり、
図2(b)は同咬合部の閉止状態を示す断面図である。なお、
図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図1(a),(b)に示すように、スライダ付線ファスナ4は、主に線ファスナ4aとスライダ4bとにより構成されるものである。また、
図2(a),(b)に示すように、スライダ付線ファスナ4における線ファスナ4aは、雌構造4a
1及び雄構造4a
2とにより構成され、これらは袋体2を構成するシート体2aの内側面に一体に固設されている。
また、雌構造4a
1及び雄構造4a
2はともに合成樹脂製であるため、これらはいずれも適度な変形性を有している。このため、
図2(a)に示すように、線ファスナ4aにおける雌構造4a
1と雄構造4a
2とを向い合せて、双方を強く押し合わせることで、
図2(b)に示すように、雌構造4a
1と雄構造4a
2とを咬合させることができる。
【0024】
そして、上述のようなスライダ付線ファスナ4は、雌構造4a
1と雄構造4a
2の咬合又はその解除に、スライダ4b(
図1を参照)を用いるものである。
具体的には、
図1(a)に示すように、スライダ4bはその内部に、雌構造4a
1と雄構造4a
2を押し合わせて咬合させる領域と、雌構造4a
1と雄構造4a
2を引離して離間させる領域を連続して備えている。
このため、上述のように構成されるスライダ4bを、
図1(a)の紙面左方向にスライドさせると、線ファスナ4aは閉じた状態(
図2(b)を参照)になる。また、スライダ4bが紙面左側に配される状態からスライダ4bを紙面右方向にスライドさせると、線ファスナ4aは開いた状態(
図2(b)を参照)になる。
なお、
図2(a),(b)では、雌構造4a
1及び雄構造4a
2を鉤状の構造体により構成する場合を例に挙げて説明しているが、雌構造4a
1及び雄構造4a
2を
図2(a),(b)に示される形態に特定する必要はなく、目的とする機能を発揮させることができれば
図2(a),(b)に示す以外の構造でもよい。
【0025】
次に、線ファスナ5による開口3の閉止構造について
図3を参照しながら説明する。
図3(a)は本発明の実施例1に係る作業シート保管ケースの線ファスナの咬合部の開放状態を示す断面図であり、
図3(b)は同咬合部の閉止状態を示す断面図である。なお、
図1,2に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図3に示すように、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの線ファスナ5は、雌構造5a
1及び雄構造5a
2により構成されるものである。また、雌構造5a
1及び雄構造5a
2はともに、袋体2を構成するシート体2aの内側に一体に固設されている。
また、この線ファスナ5は、上述のスライダ付線ファスナ4とは異なり、互いに向い合せに配置した雌構造5a
1及び雄構造5a
2を、使用者が、例えば、手で押し合わせて咬合させることで、袋体2の開口3を封止することができる。
また、この線ファスナ5は、雌構造5a
1及び雄構造5a
2をそれぞれ備えるシート体2aを互いに離間させることでその咬合を解除することができる。すなわち、袋体2の開口3を開放することができる。
【0026】
そして、上述のような実施例1に係る作業シート保管ケース1Aによれば、袋体2の開口3が二重の閉止構造(スライダ付線ファスナ4及び線ファスナ5)を備え、かつ、スライダ付線ファスナ4及び線ファスナ5の間のシート体2aに孔6を備えることで(
図1を参照)、例えば、発電用設備のバルブ等に袋体2を吊り下げ保持するための紐等の掛着具を着脱可能に取設することができる。さらに、この場合、孔6は線ファスナ5の外側に形成されるので、袋体2内に雨水が浸入するのを確実に防止できる。
また、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aによれば、袋体2を吊り下げ保持させるための、例えば、紐9等の掛着具を着脱可能に取設するのに必要な構成は、シート体2aに穿設される孔6のみである。
この場合、袋体2に別途ループ等のパーツを付加する場合に比べて、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの製造にかかる原材料費を廉価にできるだけでなく、作業工程もシンプルにできる。
また、線ファスナを二重に備える既存の袋体をそのまま流用して実施例1に係る作業シート保管ケース1Aを製造することができる。
この場合、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの製造コストを一層廉価にできるというメリットを有する。
【0027】
さらに、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aによれば、孔6の周囲にスライダ付線ファスナ4及び線ファスナ5が配設されることで、作業シート保管ケース1Aの使用時に孔6が変形する、孔6が引きちぎれる等の不具合の発生を抑制できる。すなわち、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aによれば、袋体2の耐久性を向上できる。
また、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aでは、開口3の縁部又はその近傍に配される線ファスナ(スライダ付線ファスナ4)は、スライダ4bのスライド操作により開閉されるため、スライダ付線ファスナ4を開閉させるにあたり、その周囲のシート体2aを引っ張る必要が無い。
このため、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aの変形や劣化、並びに、破損を好適に防止できる。
従って、袋体2の開口3縁又はその近傍に設けられる閉止構造をスライダ付線ファスナ4に特定することによっても、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性を向上できる。但し、このようなスライダ付線ファスナ4を用いることで発揮される効果を考慮しない場合には、開口3の縁部又はその近傍に配される線ファスナとしてスライド付線ファスナを用いなくともよい。
さらに、袋体2の左右側縁2b,2bを熱圧着してこの部分にシール部2dを形成する場合、シール部2dは他の領域のシート体2aよりも相対的に厚くて固いので、このようなシール部2dが孔6の近傍に形成されることによっても、孔6周辺のシート体2aの変形や劣化、並びに、破損を好適に防止できる。よって、袋体2がシール部2dを有する場合、孔6の周囲のシート体2aはシール部2dによっても補強されることになり、これによっても実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性が向上する。
【0028】
また、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aでは、先の
図1に示すように、スライダ4bの占有領域を除く開口3の開口幅Pを、開口3を通過する作業シート7の一辺の長さよりも大きく設定しておいてもよい。
より具体的には、
図1に示すように、袋体2内に作業シート7を横長状に配置して収納する場合は、「作業シート7の一辺」は作業シート7の長辺Rとなる。そして、この場合、開口3の幅Pを作業シート7の長辺Rよりも大きく設定しておけばよい。
あるいは、特に図示しないが、袋体2内に作業シート7を縦長状に配置して収納する場合は、「作業シート7の一辺」は作業シート7の短辺Qとなる。そして、この場合、開口3の開口幅Pを作業シート7の長辺Qよりも大きく設定しておけばよい。
このように袋体2の開口3の開口幅Pを、この開口3を通過する「作業シート7の一辺」の長さ(R又はQ)よりも大きく設定しておくことで、作業シート7を撓ませたり、折り曲げたりすることなく袋体2に作業シート7を出し入れすることができる。
この場合、袋体2から作業シート7を出し入れする際に、作業シート7が破損するリスクを大幅に低減できる。よって、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの機能性を向上できる。
【0029】
さらに、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aでは、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aの強度を向上させることで、作業シート保管ケース1Aの耐久性を向上させることができる。これは、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの使用時に、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aに特に大きな負荷がかかるためである。
従って、この領域のシート体2aを補強することで、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性を向上できる。
より具体的には、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aを、他の領域のシート体2aよりも厚くする、又は、その表面又は内部に補強材を設ける、あるいは、補強構造を備える、ことでこの領域のシート体2aを補強するとよい。
なお、シート体2aの表面又は内部に補強材を設けるとは、例えば、シート体2aの表面に合成樹脂からなるメッシュ材を貼設したり、その厚み方向断面に合成樹脂からなるメッシュ材を封止することである。
また、シート体2aが補強構造を備えるとは、例えば、シート体2aの製造時にシート体2aの厚みの一部を大きくするなどによりメッシュ構造やストライプ構造をシート体2aと一体に形成することである。
いずれも、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aの強度を大幅に向上することができる。これにより、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性を向上できる。
【0030】
なお、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aは、屋外において雨曝しの状態で使用されることも多いため、作業シート保管ケース1Aを構成する個々のパーツを、耐候性に優れる合成樹脂により構成しても良い。このような合成樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂等が知られている。この場合、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性を一層向上できる。
また、作業シート7を収容保持する領域のシート体2aを透光材により構成してもよい。この場合、実施例1に係る作業シート保管ケース1Aに作業シート7を収納したまま、袋体2の外から袋体2内に収容される作業シート7の記載内容を確認することができる。
さらに、シート体2aを透光材で構成する場合は、スライダ付線ファスナ4及び線ファスナ5を構成する、雌構造4a
1と雄構造4a
2とを、及び、雌構造5a
1と雄構造5a
2とを、それぞれ異なる色の合成樹脂により構成してもよい。
この場合、雌構造4a
1と雄構造4a
2とが、及び、雌構造5a
1と雄構造5a
2とが、しっかり咬合している場合は、それぞれを構成する合成樹脂の色が混ざり合って見えるので、それぞれの咬合状態を目視により容易に確認できる。
【実施例2】
【0031】
次に、実施例2に係る作業シート保管ケースについて
図4を参照しながら詳細に説明する。
図4は本発明の実施例2に係る作業シート保管ケースの平面図である。なお、
図1乃至
図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
実施例2に係る作業シート保管ケース1Bは、上述の実施例1に係る作業シート保管ケース1Aのスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aが水抜き孔8を備えるものである。
実施例1に係る作業シート保管ケース1Aでは、孔6に、例えば、紐9等の掛着具を取設して、図示しないバルブ等の取付け対象に掛着保持させた場合に、孔6から雨水が浸入してスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に溜まる可能性がある。
この場合、袋体2の開口3が線ファスナ5により水密に封止されていても、線ファスナ5を構成する雌構造5a
1及び雄構造5a
2を引離して開口3を開いた際に、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に溜まった雨水が袋体2の内部に浸入して作業シート7が濡れてしまうという懸念があった。
また、このような事態を回避するためには、袋体2の線ファスナ5を開放する前に、予めスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に雨水が溜まっていないかを確認し、雨水が溜まっている場合は、その都度開口3から雨水を排出してから線ファスナ5を開放する必要があった。
通常、発電用設備の系統操作時又は工事、あるいは、保守点検時には、一人の作業員が多数のバルブ等の設備を操作する必要があり、その一つ一つに設けられる作業シート保管ケース1Aに対して上述の作業を逐一行うことは極めて煩雑であった。
【0032】
これに対し、実施例2に係る作業シート保管ケース1Bによれば、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間のシート体2aが水抜き孔8を備えているので、孔6から浸入した雨水を水抜き孔8から袋体2の外に排出できる。
この場合、袋体2のスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に浸入した雨水が、線ファスナ5の開放時に袋体2内に流入するという不具合を回避できる。
よって、実施例2に係る作業シート保管ケース1Bによれば、より高機能な作業シート保管ケースを提供できる。
なお、
図4では、袋体2のスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aにおいて、孔6が形成されない側の側縁2bの一部にシール部2dを形成しないでおき、側縁2bの未接合部を水抜き孔8として用いる場合を例に挙げて説明しているが、水抜き孔8の形態は
図4に示されるものに特定される必要はない。より具体的には、孔6から浸入した雨水を外部に排出できるよう構成されるものであれば、袋体2に単に孔を形成しておくだけでもよい。また、この場合、袋体2のシート体2aに形成される水抜き孔8は、重なり合うシート体2aを貫通するものでなくともよい。つまり、重なり合うシート体2aのいずれか一方に水抜き孔8が形成されるだけでも十分に目的を達することができる。
【0033】
さらに、この水抜き孔8は、実施例2に係る作業シート保管ケース1Bの孔6に、例えば、紐9等の掛着具を取設して作業シート保管ケース1Bを、掛着対象に吊り下げ保持した際に、孔6から離れた位置の鉛直下方側に形成されることが望ましい。
この場合、作業シート保管ケース1B掛着対象に吊り下げ保持した状態で、孔6から浸入した雨水を水抜き孔8から効率良く排出することができる。
そして、特に
図4に示すように、シート体2aの側縁2bにシール部2dに代えて水抜き孔8を形成する場合は、水抜き用の孔をシート体2aに形成する手間が必要ないので、その製造工程をシンプルにできる。
【0034】
なお、
図4に示す実施例2に係る作業シート保管ケース1Bでは、水抜き孔8を1つのみ設ける場合を例に挙げて説明しているが、このような水抜き孔8は複数形成されていてもよい。
さらに、実施例2に係る作業シート保管ケース1Bでは、水抜き孔8を形成する代わりに、スライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aを、十分な強度を有するメッシュ材に置き換えてもよい。
この場合、このメッシュ材の空隙を孔6としても水抜き孔8としても利用できるので、スライダ付線ファスナ4及び線ファスナ5の間に雨水が溜まるという不具合自体が起こらなくなる。
【0035】
よって、上述のような水抜き孔8を備えた実施例2に係る作業シート保管ケース1Bによれば、より機能性の高い作業シート保管ケースを提供できる。
【0036】
最後に、実施例3に係る作業シート保管ケースについて
図5を参照しながら詳細に説明する。
図5は本発明の実施例3に係る作業シート保管ケースの平面図である。なお、
図1乃至
図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。また、ここでは先に述べた実施例1に係る作業シート保管ケース1Aとの相違点に重点をおいて説明する。
実施例3に係る作業シート保管ケース1Cは、袋体2の周縁にその上端と側縁2bのいずれか一方に形成されるL字形の開口3を備え、この開口3を閉止するための二重の線ファスナ5を備え、さらに、線ファスナ5,5の間でかつ開口3が形成されない側縁2bの近傍に、例えば、紐9等の掛着具を着脱させるための孔6が形成されてなるものである。
つまり、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cでは、袋体2の周縁の半周囲に開口3が形成されている。
【0037】
なお、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cでは、開口3縁側に設けられる線ファスナ5、及び、その内側に配される線ファスナ5の両方が開放された際に、袋体2の開口3を大きく広げることができる。
この場合、袋体2の内部への作業シート7の出し入れが容易になる。より具体的には、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cによれば、袋体2を構成するシート体2aを互いに離間させるように、袋体2の開口3を開放することができる。この結果、袋体2のいずれかの辺にのみ開口3を形成する場合に比べて、開口3が形成される領域が相対的に大きくなるので、袋体2の一辺に形成される開口の幅が作業シート7の一辺よりもさほど大きくなくとも作業シート7の出し入れをスムーズにできる。この結果、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cによれば、コンパクトな作業シート保管ケースを提供できる。
また、L字形の開口3の角部は弧状に形成されているので、直角に形成されるよりも気密性が向上すると共に開閉操作も容易となっている。
【0038】
なお、特に図示しないが、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cの袋体2の開口3が形成されるコーナーに、シート体2a同士の離間を容易にするために、シート体2aに延設されてなるつまみ部を備えていてもよい。この場合、作業者は、つまみ部を挟持して、重ね合されたシート体2aを引離すだけで、容易に実施例3に係る作業シート保管ケース1Cの開口3を開放することができる。よって、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cの開口3の開放作業を一層スムーズにできる。
また、このようなつまみ部及びその基部を形成するシート体2aを補強しておいてもよい。なお、シート体2aの補強方法としては、先の実施例1において述べた方法を支障なく使用できる。この場合、つまみ部の基部の劣化の進行を遅延させることができる。よって、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cの耐久性を向上できる。
【0039】
なお、先の実施例1に係る作業シート保管ケース1Aにおけるスライダ付線ファスナ4と線ファスナ5の間に配されるシート体2aを補強するための構造を、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cにおいて並設される線ファスナ5,5の間に採用してもよい。この場合、実施例3に係る作業シート保管ケース1Aの耐久性を向上できる。
さらに、先の実施例2に係る作業シート保管ケース1Bに設けられる水抜き孔8を実施例3に係る作業シート保管ケース1Cに設けてもよい。なお、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cに水抜き孔8を設ける場合は、孔6から離れた位置に配される線ファスナ5,5の間に配される単数又は複数のシート体2aを貫通してなる水抜き孔8を設けるとよい。
このように、線ファスナ5,5間に配されるシート体2aが水抜き孔8を備えることで、孔6から浸入した雨水が線ファスナ5,5の間に溜まるのを防止できるので、線ファスナ5,5の開放時に雨水で作業シート7が濡れるのを防止できる。
【0040】
また、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cでは、袋体2の最外に配される線ファスナ5に代えて、先の
図1に示すスライダ付線ファスナ4を用いてもよい。
この場合、開口3縁の開閉をスライダ4bのスライド動作により行うことができるので、開口3を開放するのに開口3縁を形成するシート体2aを引っ張る必要がなくなる。これにより、袋体2の開口3縁の劣化を好適に防止できるので、実施例3に係る作業シート保管ケース1Cの耐久性を向上できる。