特許第6558790号(P6558790)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6558790
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】遊具
(51)【国際特許分類】
   A63B 63/08 20060101AFI20190805BHJP
   A63B 67/00 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   A63B63/08 B
   A63B67/00 F
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-100682(P2019-100682)
(22)【出願日】2019年5月29日
【審査請求日】2019年6月7日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514318655
【氏名又は名称】株式会社ハック
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】山口 宰
【審査官】 田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 実開平3−763(JP,U)
【文献】 特開2000−70433(JP,A)
【文献】 実開昭55−67759(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3218303(JP,U)
【文献】 特開2002−331057(JP,A)
【文献】 特開平9−84964(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1529079(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B61/00−69/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉、壁又は柱に取り付けて使用される遊具であって、
取り付け面と平行をなす前面にバスケットゴールを支持する支持板と、
該支持板の下部に着脱可能に取り付けられており、前記支持板の前面と平行をなす一面に標的が設けられているゲーム板とを備える
遊具。
【請求項2】
前記バスケットゴールは、リング面が前記支持板の前面と直角な第1位置と、リング面が前記支持板の前面と平行な第2位置との間で、前記支持板と平行な方向の軸回りに回動可能である
請求項1に記載の遊具。
【請求項3】
前記バスケットゴールは、正面視において、前記第1位置にある場合、前記ゲーム板の一面の一部と重なり、前記第2位置にある場合、前記ゲーム板の一面と重ならないバスケットゴールネットを備える
請求項2に記載の遊具。
【請求項4】
前記ゲーム板は、他面を、前記支持板の前面側に向けて前記支持板に取り付け可能である
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の遊具。
【請求項5】
前記ゲーム板の他面には、一面と異なる標的が設けられている
請求項4に記載の遊具。
【請求項6】
前記ゲーム板は、他のゲーム板に取り替え可能である
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の遊具。
【請求項7】
前記ゲーム板は、面ファスナにより、前記支持板に取り付けられる
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の遊具。
【請求項8】
前記ゲーム板は、音及び光の一方又は両方による演出を行う演出部を備える
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の遊具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、扉、壁又は柱に取り付けられて用いられる遊具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、扉、壁又は柱に取り付けられ、球を投げる遊びに用いられる遊具が提供されている。
【0003】
特許文献1に記載の遊具は、扉、壁又は柱に取り付けられて用いられ、支持板とバスケットゴールとを備える。バスケットゴールは、取り付け面と平行をなす支持板の前面に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−70760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
使用者は、バスケットゴールに球を投げ入れる遊びを行うことができる。しかし特許文献1に記載の遊具は、単一の遊びにしか対応できない。
【0006】
本開示は、1つで複数の遊びに用いることができる遊具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る遊具は、扉、壁又は柱に取り付けて使用される遊具であって、取り付け面と平行をなす前面にバスケットゴールを支持する支持板と、該支持板の下部に着脱可能に取り付けられており、前記支持板の前面と平行をなす一面に標的が設けられているゲーム板とを備える。
【0008】
本開示によれば、使用者は、1つの遊具で、バスケットゴールを用いる遊びと、ゲーム板の標的を用いる遊びとを行うことができる。ゲーム板を支持板から取り外すことにより、遊具の持ち運びが容易である。
【0009】
また前記バスケットゴールは、リング面が前記支持板の前面と直角な第1位置と、リング面が前記支持板の前面と平行な第2位置との間で、前記支持板と平行な方向の軸回りに回動可能である。
【0010】
使用者は、バスケットゴールを第1位置にすることにより、バスケットゴールを用いる遊びを行うことができる。バスケットゴールを第2位置にすることにより、バスケットゴールは、周囲の人の移動の邪魔にならない。
【0011】
また前記バスケットゴールは、正面視において、前記第1位置にある場合、前記ゲーム板の一面の一部と重なり、前記第2位置にある場合、前記ゲーム板の一面と重ならないバスケットゴールネットを備える。
【0012】
正面視において、第1位置にあるバスケットゴールのバスケットゴールネットを、ゲーム板の一面の一部と重ねることにより、バスケットゴールと標的との大きさ及び配置の制約は少ない。バスケットゴールネットは、バスケットゴールが第2位置にある場合、正面視においてゲーム板の一面と重ならず、ゲーム板の標的を用いる遊びの邪魔にならない。
【0013】
また前記ゲーム板は、他面を、前記支持板の前面側に向けて前記支持板に取り付け可能である。
【0014】
使用者は、ゲーム板を裏返して支持板に取り付けることにより、ゲーム板の他面を、例えばメモボードとして用いることができる。
【0015】
また前記ゲーム板の他面には、一面と異なる標的が設けられている。
【0016】
使用者は、ゲーム板を裏返して支持板に取り付けることにより、ゲーム板の一面の標的と異なる標的を用いる遊びを行うことができる。
【0017】
また前記ゲーム板は、他のゲーム板に取り替え可能である。
【0018】
使用者は、ゲーム板を他のゲーム板に取り換えることにより、取り換え前のゲーム板の標的と異なる標的を用いる遊びを行うことができる。
【0019】
また前記ゲーム板は、面ファスナにより、前記支持板に取り付けられる。
【0020】
ゲーム板の支持板への着脱は容易である。
【0021】
また前記ゲーム板は、音及び光の一方又は両方による演出を行う演出部を備える。
【0022】
音及び光の一方又は両方による演出が行われることにより、遊びは盛り上がる。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、1つの遊具を複数の遊びに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施の形態1に係る遊具の使用状態を示す模式図である。
図2】遊具の側面図である。
図3】遊具の背面図である。
図4】標的での遊びに用いる投げ球を示す模式図である。
図5】バスケットゴールが第2位置にある場合の遊具の正面図である。
図6】実施の形態2に係る遊具の側面図である。
図7】実施の形態3に係る遊具の背面図である。
図8】実施の形態4に係る遊具の正面図である。
図9】発光部及びスピーカの制御系を示すブロック図である。
図10】実施の形態5に係る遊具の正面図である。
図11】実施の形態6に係る遊具の背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、実施の形態1に係る遊具の使用状態を示す模式図である。図中1は、部屋の扉であり、該扉1の一面には、遊具2が取り付けてある。遊具2は、支持板3と、ゲーム板4とを備える。
【0026】
支持板3は、一辺部が丸みを帯び、一辺部の反対側辺部の両側が欠落した矩形状の板である。支持板3の形状は一例であり、限定されない。支持板3の上部には、支持板3を厚さ方向に貫通する取り付け孔31が、中心両側に離れて2つ形成されている。図2は、遊具2の側面図である。図2において、破線で位置を示す取り付け孔31に、扉1に打ち付けられた釘10の一端部を通すことにより、支持板3は扉1に掛止されている。2つの取り付け孔31が中心両側に離れて形成されているので、支持板3は安定して扉1に掛止される。取り付け孔31は1つでもよく、3つ以上でもよい。取り付け孔31は、貫通していなくてもよい。
【0027】
扉1の一面、即ち取り付け面と平行をなす支持板3の前面には、バスケットゴール5が支持されている。支持板3の前面は、取り付け面と厳密に平行ではなく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。
【0028】
バスケットゴール5は、ゴールリング51と、バスケットゴールネット52とを備えている。ゴールリング51は、支持板3の前面の中央下部に設けられている枢支部30により枢支されている。バスケットゴール5は、図2に実線で示すようにゴールリング51のリング面が支持板3の前面と直角である第1位置と、図2に2点鎖線で示すようにゴールリング51のリング面が支持板3と平行である第2位置との間で、図2に白抜矢符で示すように、枢支部30を中心として、支持板3と平行な方向の軸回りに回動可能である。ゴールリング51のリング面は、第1位置において、支持板3の前面と厳密に直角ではなく、数度以内のずれを有する実質的な直角であってもよい。ゴールリング51のリング面は、第2位置において、支持板3の前面と厳密に平行ではなく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。図1に示すバスケットゴール5は、第1位置にある。
【0029】
図3は、遊具2の背面図である。支持板3の背面中央部下寄りには、中心両側に離れて2つの面ファスナ32が固着されている。面ファスナ32は、フック面又はループ面を備え、フック面又はループ面を外側に向けている。
【0030】
ゲーム板4は、矩形の板である。ゲーム板4の表面は、布で覆われている。ゲーム板4の形状は一例であり、例えば、楕円形、台形でもよい。
【0031】
ゲーム板4は、支持板3に取り付けるための取り付け部材40を備える。取り付け部材40は、ゲーム板4の一辺部に、中心両側に離れて2つ取り付けられている。2つの取り付け部材40の間隔と、支持板3の2つの面ファスナ32の間隔とは同じである。取り付け部材40は、ループ面又はフック面を備えた帯状の面ファスナを、ループ面又はフック面を外側にして長さ方向に折り畳み、折り畳まれた面ファスナの両端部を、ゲーム板4の一辺部に取り付けることにより構成されている。支持板3の面ファスナ32のフック面又はループ面と、取り付け部材40の面ファスナのループ面又はフック面とを係合させることにより、ゲーム板4は、一辺部を上にして支持板3に取り付けられている。2つの取り付け部材40を、2つの面ファスナ32の間隔と同じ間隔で、ゲーム板4の一辺部の中心両側に離れて取り付けることにより、ゲーム板4は、支持板3に安定して取り付けられる。ゲーム板4を面ファスナにより、支持板3へ取り付けることによって、ゲーム板4の支持板3との着脱は容易である。面ファスナ32及び取り付け部材40の数は、同数であれば1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0032】
取り付け部材40は、面ファスナに限らない。取り付け部材40は、例えば、支持板3の前面と平行をなすゲーム板4の一面の上部に取り付けられた吸盤であってもよい。吸盤を支持板3の背面に吸着させることにより、ゲーム板4は、支持板3に取り付けられる。取り付け部材40が吸盤である場合、支持板3の面ファスナ32は不要である。
【0033】
ゲーム板の表面は、起毛されている。支持板3の前面と平行をなすゲーム板4の一面には、図1に示すように標的41が描かれている。標的41は、大きい四角形を縦及び横方向に3つずつ分割して構成された9つの同形の四角形と、9つの同形の四角形の中に付された1から9までの番号とを備えるデザインである。
【0034】
図4は、標的41での遊びに用いる投げ球6を示す模式図である。投げ球6は、中空の球体60と、フック面を備えた帯状の面ファスナ61とを備える。球体60は、球体60の壁を内外に貫通する貫通孔62を複数有し、例えば樹脂製である。球体60の表面には、3つの面ファスナ61がフック面を外側にし、貫通孔62を避けて巻着されている。球体60が貫通孔62を備えるので、幼児が誤って投げ球6を口に入れてしまった場合に、幼児の窒息を防ぐことができる。投げ球6は、遊具2と共に提供される。
【0035】
バスケットゴール5を用いる遊びを行う場合、使用者は、バスケットゴール5を第1位置にする。使用者は、球をゴールリング51に投げ入れる遊びを行うことができる。使用者は例えば、一定の回数、例えば5回、球を投げ、ゴールリング51に球が入った回数を競って遊ぶ。このバスケットゴール5での遊びに用いられる球は、例えばゴールリング51の内径よりも小さい直径の球体である。この球は、遊具2と共に提供され得る。バスケットゴール5を用いる遊びにおいて、投げ球6が用いられてもよい。
【0036】
ゲーム板4の標的41を用いる遊びを行う場合、使用者は、バスケットゴール5を第2位置にする。図5は、バスケットゴール5が第2位置にある場合の遊具2の正面図である。図5において扉1は省略してある。使用者は、ゲーム板4の標的41に向かって、投げ球6を投げる遊びを行うことができる。
【0037】
バスケットゴール5が第1位置にある場合の正面視において、図1に示すようにバスケットゴールネット52をゲーム板4の一部に重ねることにより、バスケットゴール5と標的41との大きさ及び配置の制約は少ない。バスケットゴール5を第2位置にすることにより、図5に示すようにバスケットゴールネット52は、正面視においてゲーム板4に重ならず、ゲーム板4の標的41を用いる遊びの邪魔にならない。
【0038】
標的41を用いる遊びの一例を説明する。使用者は、投げ球6を投げる前に狙う標的41の四角形の番号を宣言する。使用者は、投げ球6を投げ、投げ球6が宣言した番号の四角形当たった場合、2点を獲得する。また、宣言した番号以外の番号の四角形に当たった場合、1点を獲得する。使用者は、投げ球6を一定の回数投げ、獲得した点数の合計を競って遊ぶ。
【0039】
投げ球6の面ファスナ61が、ゲーム板4の起毛された表面に係合するので、標的41に当たった投げ球6は、ゲーム板4の表面に保持される。従って、投げ球6が標的41に当たった位置の確認は容易である。
【0040】
使用者は、遊具2を用いることにより支持板3のバスケットゴール5を用いる遊びと、ゲーム板4の標的41を用いる遊びとの2種類の遊びを行うことができる。標的41のデザインは、実施の形態に示すデザインに限らない。遊具2は、壁又は柱に取り付けられてもよい。
【0041】
遊具2を使用しない場合、バスケットゴール5は第2位置にあると好ましい。人が遊具2の周囲を移動する際に、バスケットゴール5は、移動の邪魔にならない。
【0042】
ゲーム板4が支持板3に着脱可能に取り付けられているので、ゲーム板4を支持板3から取り外すことにより遊具2の持ち運びは容易である。取り付け部材40が両面に面ファスナのループ面又はフック面を備えるので、使用者は、ゲーム板4を支持板3から取り外し、ゲーム板4を裏返して支持板3に取り付けることができる。使用者は、ゲーム板4の他面を、例えばメモを押しピンで留めておくメモボードとして使用することができる。
【0043】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2に係る遊具2の側面図である。実施の形態2に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0044】
実施の形態2の遊具2において、支持板3は、フック33を備える。フック33は、平板33aと、挿入ピン33bと、引掛け部33cとを備える。平板33aの一面の中央部には、挿入ピン33bが設けられている。挿入ピン33bは、支持板3の取り付け孔31に挿入可能な寸法である。引掛け部33cは、例えば一端部が屈曲した棒状体である。引掛け部33cの他端部は、平板33aの他面に連なっている。図6において破線で位置を示す取り付け孔31に、支持板3の背面側から挿入ピン33bを挿入することにより、フック33は、引掛け部33cの屈曲した一端部が下方向を向くようにして、支持板3の背面上部に取り付けられている。
【0045】
フック33を扉1の上側の縁に引掛けることにより、支持板3は、扉1に懸架されている。釘又はねじを使用しないので、扉1に傷をつけることなく、遊具2を扉1にとりつけることができる。
【0046】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3に係る遊具2の背面図である。実施の形態3に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0047】
実施の形態3の遊具2において、ゲーム板4の他面には、標的41と異なる標的42が描かれている。図7に示す標的42は、同心円と、同心円の中心円の内部及び同心円のそれぞれの円周の間に付された数字とを備えるデザインである。
【0048】
使用者は、ゲーム板4を支持板3から取り外し、ゲーム板4を裏返して支持板3に取り付けることにより、標的42を用いた遊びを行うことができる。標的42を用いる遊びを行う場合、使用者は、バスケットゴール5を、第2位置にする。
【0049】
標的42を用いる遊びの一例を説明する。使用者は、投げ球6を標的42に向かって投げ、投げ球6が当たった位置に付された標的42の数字の分だけ点数を獲得する。使用者は一定の投球回数における合計点数を競って遊ぶ。ゲーム板4の起毛された表面には、当たった投げ球6が保持される。従って、投げ球6が標的42に当たった位置の確認は容易である。標的42が標的41と異なるので、使用者は、標的41を用いる遊びと異なるルール、難易度の遊びを行うことができる。
【0050】
ゲーム板4は、標的41及び標的42と異なる標的が描かれた別のゲーム板に取り替え可能であってもよい。ゲーム板4の代わりに、別のゲーム板を支持板3に取り付けることにより、使用者は、標的41及び標的42と異なる標的を用いて遊ぶことができる。標的42のデザインは、実施の形態に示すデザインに限らない。標的42に向かって投げるものは、投げ球6に限らない。例えば、一端面に針の代わりに面ファスナのフック面を備えたダーツの矢が、標的42に向かって投げられてもよい。このダーツの矢は、遊具2と共に提供される。
【0051】
(実施の形態4)
図8は、実施の形態4に係る遊具2の正面図である。実施の形態4に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0052】
実施の形態4の遊具2において、ゲーム板4は、発光部43とスピーカ44とを備える。発光部43は、ゲーム板4の一面における標的41の同形の四角形のなす3つの横方向の列の両側部に6つ取り付けてある。発光部43は、発光素子又はランプである。スピーカ44は、ゲーム板4の一面の両側下部に2つ取り付けてある。
【0053】
ゲーム板4の下部には、発光部43及びスピーカ44の電源となる電池45と、発光部43及びスピーカ44の動作を制御する制御部7とが設けられている。
【0054】
図9は、発光部43及びスピーカ44の制御系を示すブロック図である。制御部7は、CPU70、ROM71、RAM72を備え、ROM71に格納された制御プログラムに従うCPU70の動作により発光部43及びスピーカ44を制御する。
【0055】
制御部7には、制御対象となる発光部43及びスピーカ44が各別の駆動回路を介して接続されている。また、標的41に投げ球6が当たったことを検知するセンサ73が接続されている。
【0056】
センサ73は、例えばゲーム板4の表面に取り付けてある圧電素子であり、標的41の同形の四角形それぞれに取り付けてある。投げ球6が当たった標的41の四角形に取り付けられたセンサ73は、標的41の四角形に投げ球6が当たったことを検知し、検知結果を制御部7に送信する。検知結果に応じて、制御部7は、例えば、投げ球6が当たった四角形が含まれる四角形の横方向の列の両側部に取り付けられている発光部43を発光させ、スピーカ44に、投げ球6が当たった標的41の四角形に付された数字を告げさせる。発光部43とスピーカ44と制御部7とが演出部として機能する。
【0057】
投げ球6が標的41に当たることにより、光及び音が発生するので、遊びが盛り上がる。発光部43及びスピーカ44のどちらか一方のみが、ゲーム板4に取り付けられていてもよい。発光部43、スピーカ44の数及び配置は一例であり、実施の形態に示す発光部43、スピーカ44の数及び配置に限らない。
【0058】
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5に係る遊具2の正面図である。実施の形態5に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0059】
実施の形態5の遊具2は、オプション板8を備える。オプション板8は、矩形状の板である。オプション板8の一面には、バッターのイラストが描かれている。オプション板8は、オプション板8の一面が支持板3の前面側を向くようにして、ゲーム板4の一側辺部に、例えば面ファスナにより取り付けてある。オプション板8がゲーム板4に取り付けられていることにより、使用者は、ゲーム板4に投げ球6を投げる際に、バッターに向かって投げ球6を投げるような臨場感を得ることができる。オプション板8の形状、イラストは一例であり、実施の形態に示す形状、イラストに限定されない。オプション板8を面ファスナによりゲーム板4に取り付けることによって、オプション板8の取り付け及び取り外しは容易である。
【0060】
オプション板8の一面に加えて、オプション板8の他面に、イラストが描かれていてもよい。例えば、オプション板8の一面に右バッターのイラストが描かれ、オプション板8の他面に左バッターのイラストが描かれている。使用者は、オプション板8をゲーム板4の一側辺部から取り外し、オプション板8の他面が支持板3の前面側を向くようにして、オプション板8をゲーム板4の他側辺部に取り付けることにより、右バッターに向かって投げる場合と、左バッターに向けて投げる場合とを切り替えることができる。オプション板8の取り付け位置は、一例であり、限定されない。オプション板8は、例えば、ゲーム板4の下部に取り付けられてもよい。
【0061】
(実施の形態6)
図11は、実施の形態6に係る遊具2の背面図である。実施の形態6に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0062】
実施の形態6の遊具2において、ゲーム板4の他面の中央部下寄りには、表示部90が取り付けてある。表示部90は、例えば有機ELディスプレイである。ゲーム板4の他面の下部には、記録媒体が接続される接続部91と、操作部92とが取り付けてある。記録媒体は、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリである。接続部91には、写真等の画像が保存された記憶媒体が接続されている。
【0063】
ゲーム板4の下部には、表示部90の動作を制御する制御部93と、表示部90の電源となる電池94とが設けられている。制御部93には、制御対象となる表示部90が駆動回路を介して接続されている。また、接続部91と操作部92とが接続されている。
【0064】
制御部93は、使用者による操作部92の操作に応じて、記録媒体から読み取った画像を、表示部90に表示させる。操作部92の操作とは、例えば、表示部90に画像を、連続して表示させるか、単体で表示させるかの表示形式の選択である。使用者は、ゲーム板4を裏返して、支持板3に取り付けることにより、遊具2をデジタルフォトフレームとして用いることができる。制御部93は、スマートフォン等の外部機器と通信する通信部と接続され、外部機器から送信された画像を表示部90に表示させてもよい。
【0065】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0066】
1 扉
2 遊具
3 支持板
4 ゲーム板
5 バスケットゴール
7 制御部(演出部)
32 面ファスナ
40 取り付け部材(面ファスナ)
41 標的
42 標的
43 発光部(演出部)
44 スピーカ(演出部)
52 バスケットゴールネット
【要約】
【課題】1つで複数の遊びに用いることができる遊具を提供する。
【解決手段】扉1、壁又は柱に取り付けて使用される遊具であって、取り付け面と平行をなす前面にバスケットゴール5を支持する支持板3と、該支持板3の下部に着脱可能に取り付けられており、前記支持板3の前面と平行をなす一面に標的41が設けられているゲーム板4とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11