【実施例】
【0028】
図1は本発明のレーザ加工ヘッドの一実施例の構成を示す説明図である。
図2は
図1のレーザ加工ヘッドの第2回転軸(A軸)ハウジングをA軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。
図3は
図2のレーザ加工ヘッドの第1回転軸(C軸)ハウジングをC軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。
【0029】
図に示す通り、本実施例のレーザ加工ヘッド10は、大きく分けてヘッド本体11と、このヘッド本体11に予め定められた第1回転軸であるC軸20廻りに回転自在に支持される第1回転軸ハウジングとしてのC軸ハウジング21と、このC軸ハウジング21に予め定められた第2回転軸であるA軸30廻りに回転自在に支持される第2回転軸ハウジングとしてのA軸ハウジング31とからなる。
【0030】
ヘッド本体11は略円筒体の外観であり、この円筒体の一端部からC軸ハウジング21の円筒形の他端部が遊嵌されるように挿入され、ヘッド本体11の一端部とC軸ハウジング21との継合部にはA軸軸受として玉軸受のC軸ベアリング12が装着され、互いに回動自在に保持される。これらヘッド本体11の他端部の中央部の光ファイバケーブルガイド15からレーザ光伝送手段としての光ファイバケーブル40がヘッド本体11内部へ導入される。
【0031】
ヘッド本体11内部の後端部には、「コンストンバネ(商品名)」のように光ファイバケーブル40の自重を緩和させる定荷重バネ16が配設されている。この定荷重バネ16によって、レーザ加工ヘッド10が鉛直方向に設置されたとしても、光ファイバケーブル40の自重による下方向への移動を緩和させる利点がある。加えて、A軸ハウジング31が動作すると、内部の光ファイバケーブル40の曲げ半径が変るため、光ファイバケーブル40の飛び出し長さが変化する。これに追随するため、この定荷重バネ16を設けて光ファイバケーブル40の自重と相殺すると共に、光ファイバケーブル40の出入りを補助する利点もある。
【0032】
後端部から導入された光ファイバケーブル40はヘッド本体11の円筒体の長手軸方向に導入され、先端部のC軸ハウジング21内部に導入される。ヘッド本体11は図において、左右に大まかに分かれており、先端部方向には、内部に光ファイバケーブル40を導くスライダ17が長手軸方向に延設され、このスライダ17がヘッド本体11の中央壁にスライダ廻り止めピン18で固定されている。
【0033】
C軸ハウジング21のヘッド本体11に継合する部分は、ヘッド本体11のスライダ17を覆ってスライダ17内から導かれた光ファイバケーブル40に連通する円筒形の連通部26と、この連通部26からA軸ハウジング31に至る拡張部27とを有する。この拡張部27は光ファイバケーブル40の曲率半径以上の拡張された領域である。連通部26から拡張部27の途中までには、光ファイバケーブル40が内部を通るフレキ管41が配されている。このフレキ管41は光ファイバケーブル40の曲率半径よりも小さい状態へ折り曲げることが無いように補助する。
【0034】
ヘッド本体11とC軸ハウジング21とは、C軸ベアリング12で互いにC軸20上を回動自在に保持される。
図3に示す通り、C軸ハウジング21の連通部26の近傍の周縁には、ヘッド本体11の側壁に取付けられたC軸廻り駆動モータ13で駆動するC軸ギア14と噛合するC軸ハウジングギア25が形成されており、駆動モータ13を駆動するとC軸ハウジング21が回動される。
【0035】
A軸ハウジング31は、C軸ハウジング21の拡張部のC軸20に対して45°傾斜した傾斜壁面28に継合される。A軸ハウジング31のC軸ハウジング21への継合端部は、拡張部27の傾斜壁面28に対して45°傾斜した後端円筒部36が継合している。A軸ハウジング31の後端円筒部36に連続して、この後端円筒部36に対して90°傾斜した先細りしたレーザ光照射部37が形成されている。
【0036】
C軸ハウジング21とA軸ハウジング31とは、A軸軸受として玉軸受のA軸ベアリング22で互いにC軸20上を回動自在に保持される。A軸ハウジング31の後端縁当部36の端部には円盤状のA軸ハウジングギア35が形成されている。
図2に示す通り、C軸ハウジング21の傾斜壁面28に取付けられたA軸周り駆動モータ23のハウジング内部に貫通した駆動軸で回動するA軸ギア24に噛合するこのA軸ハウジングギア35が形成されており、駆動モータ23を駆動するとA軸ハウジング31が回動される。
【0037】
以上の通り、光ファイバケーブル40のコネクタに対し、A軸が45°傾斜する必要があるため、大口径のA軸ベアリング22内に45度傾斜した方向に光ファイバケーブル40のコネクタを配置した。A軸廻りにA軸ハウジング31が回動すると、ヘッド内の光ファイバケーブル40の曲げ半径が変るため、光ファイバケーブル40の飛び出し向きが変化する。これに追随するため、光ファイバケーブル40の引きこみ口にすべりの良いフレキ管を設けた。
【0038】
ヘッド本体11とC軸ハウジング21とを連通した光ファイバケーブル40の先端部はA軸ハウジング31の後端円筒部36に導入される。詳しくは、光ファイバケーブル40の先端部にはファイバ固定部43が固定され、これがファイバ用スイベルシャフト44に固定され、スイベルシャフト44と後端円筒部36とが軸受としてのファイバ用ベアリング42で回動自在に保持される。
【0039】
以上の通り、C軸ハウジング21及びA軸ハウジング31が動作した場合、光ファイバケーブル40に捩れが生じるので、これを解消するために光ファイバケーブル40のカップリング部にボールベアリングを設けた。このファイバ用ベアリング42によって、C軸ハウジング21及びA軸ハウジング31の回動によっても、光ファイバケーブル40が捩れることがなく、レーザ加工に際しても個々の回動に伴う制約がなくなる。
【0040】
光ファイバケーブル40の先端部からのレーザ光は、レーザ照射手段としてのレーザ照射部50に伝送される。レーザ照射部50は反射ミラー51と集光レンズ52とを備える。A軸ハウジング31の後端縁当部36とレーザ光照射部37との曲折部に設置されたミラー手段としての反射ミラー51で反射し、反射されたレーザ光照射部37の集光レンズ52によってレーザ光が収束される。レーザ光の収束されたレーザ焦点Fは、C軸20とA軸30との交点に設定されている。これにより、本実施例のレーザ加工ヘッド10は一点指向型レーザ加工ヘッドとなる。
【0041】
尚、本実施例では光ファイバケーブル40はヘッド本体11及びC軸ハウジング21内部を経て、A軸ハウジング31に接続され、レーザ照射手段の反射ミラー51及び集光レンズ52に伝送したが、加工ヘッドの外方から直接A軸ハウジングに接続してもよい。
【0042】
以上の通り、本実施例のレーザ加工ヘッド10は、レーザ光を伝送する光ファイバケーブルを極眼まで集光レンズに近づけ、シンプルな構造とした。即ち、本実施例では、集光レンズ52が1枚、反射ミラー51が1枚の非常にシンプルな構成としたため、必然的に部品点数が減り、シンプルな構造となった。
【0043】
従来の反射ミラーが4〜6枚に対し、本実施例では1枚になったため、レンズ及びミラーの調整作業の労力は1/4以下になった。また、光ファイバケーブル40の発散光源を経てミラーから焦点の距離も従来より短いため、より調整はより容易となっている。加えて、反射ミラーや集光レンズの低減によって、エネルギー効率が90%程度に対し、本実施例では98%が見込める。エネルギー効率を向上させることができる。