特許第6558834号(P6558834)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558834
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】レーザ加工ヘッド
(51)【国際特許分類】
   B23K 26/08 20140101AFI20190805BHJP
   B23K 26/064 20140101ALI20190805BHJP
【FI】
   B23K26/08 Z
   B23K26/064 K
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-174452(P2016-174452)
(22)【出願日】2016年9月7日
(65)【公開番号】特開2018-39029(P2018-39029A)
(43)【公開日】2018年3月15日
【審査請求日】2018年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000132161
【氏名又は名称】株式会社スギノマシン
(74)【代理人】
【識別番号】100101432
【弁理士】
【氏名又は名称】花村 太
(72)【発明者】
【氏名】徳道 世一
(72)【発明者】
【氏名】山田 侑矢
(72)【発明者】
【氏名】上坂 洋雄
【審査官】 奥隅 隆
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−055954(JP,A)
【文献】 特開2003−223213(JP,A)
【文献】 特開平04−127992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 26/00−26/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面又は立体ワークに対して第1回転軸及び第2回転軸の2軸制御によって照射角度を変更してレーザ加工するレーザ加工ヘッドであって、
ヘッド本体と、このヘッド本体に予め定められた回転軸廻りに回転自在に支持される第1回転軸ハウジングと、この第1回転軸ハウジングに予め定められた第2回転軸廻りに回転自在に支持される第2回転軸ハウジングと、この第2回転軸ハウジングの先端部に配されたレーザ照射手段と、このレーザ照射手段にレーザ光を伝送するレーザ光伝送手段とを備えた一点指向型レーザ加工ヘッドにおいて、
前記レーザ光伝送手段として、前記第2回転軸ハウジングに接続され、この第2回転軸ハウジング内の前記レーザ照射手段にレーザ光を伝送する光ファイバケーブルを備え
前記光ファイバケーブルが、復元トルクが一定で変位量によって変化しない定荷重バネによって前記ヘッド本体の後端部で支持されていることを特徴とする一点指向型レーザ加工ヘッド。
【請求項2】
前記光ファイバケーブルが、前記第2回転軸ハウジングに軸受を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の一点指向型レーザ加工ヘッド。
【請求項3】
前記第2回転軸が、前記第1回転軸と交差する点を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の一点指向型レーザ加工ヘッド。
【請求項4】
前記第1回転軸と第2回転軸とが45°の角度で交差することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の一点指向型レーザ加工ヘッド。
【請求項5】
前記レーザ照射手段が、前記第2回転軸と第1回転軸との交差する点を焦点とする1つの集光レンズを備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の一点指向型レーザ加工ヘッド。
【請求項6】
前記レーザ照射手段が、前記光ファイバケーブルからのレーザ光を反射させて前記集光レンズに伝送する1つのミラー手段を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の一点指向型レーザ加工ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2軸制御によって照射角度を変更してレーザ加工するレーザ加工ヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多関節型の3次元レーザ加工ヘッドにおいて、レーザ一点指向のヘッド装置が提案されている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。このレーザ一点指向のヘッド装置では、集光レンズ、レーザの指向性を変更する俯仰軸としてのA軸と、旋回軸としてのC軸とを有し、これらA軸及びC軸の交差する点とレーザ焦点が設計上、一致する構造となっている。
【0003】
このため、A軸及びC軸を動作してもレーザ焦点位置が移動しない特徴を有し、切断途中で切断面の角度が変わる場合や、レーザ戻り光対策としてワーク鉛直に対して、例えば、ヘッドを5°程度傾けることによって、面倒な計算や補正なく対応できる利点を有する。また、通常のレーザヘッドの場合、A軸の動作によって加工範囲が狭くなる場合が生じたが、一点指向においては、加工範囲は変わらないことも利点である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平2−179379号公報
【特許文献2】特開平3−151184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
その一方で、これらレーザ一点指向ヘッドは内部に反射ミラーを複数枚内蔵しており、レーザヘッドの組立において反射ミラー角度を微調整してレーザ光の指向性を調整する光軸調整は非常に重要な作業であるが、非常に面倒な作業であった。即ち、複数枚のミラーの光軸調整を行う必要があるため、個々の反射ミラーの光軸調整は、作業量が非常に多くなる。反射ミラー1枚の光軸調整に対し、例えば前後の反射ミラー4枚の光軸調整も含まれるため、作業量が4倍をはるかに超える作業量になる。更に、光軸調整は反射ミラー間の距離が長いほど難易度が上がる。
【0006】
このため、従来型のレーザ一点指向のヘッドはその複雑な構造のため、大柄な構造物となりミラー間の距離も必然的に長くなる傾向にある。即ち、従来型のレーザ一点指向のヘッドは、光ファイバケーブルから発散光を発し、これをコリメートレンズにて平行光にして反射ミラーでミラー伝送し、集光レンズで集光するが、平行光の経路の屈折が4〜6回あるので、少なくとも集光レンズが2枚、反射ミラーが4枚〜6枚必要であり、部品点数が多く、非常に複雑な構造である。
【0007】
加えて、性能面からも、一般的に反射ミラーを1回通すとレーザパワーが98%程度に下がるため、4回通すと0.98の4乗=92%、6回通すと0.98の6乗=89%と、概ね90%程度に下がることになり、反射ミラーはエネルギー効率面において、無駄が生じる。
【0008】
本発明は、これらを鑑み、集光レンズと反射ミラーの使用数を削減して単純な構造としつつ、高いエネルギー効率を達成したレーザ加工ヘッドを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、平面又は立体ワークに対して第1回転軸及び第2回転軸の2軸制御によって照射角度を変更してレーザ加工するレーザ加工ヘッドであって、
ヘッド本体と、このヘッド本体に予め定められた回転軸廻りに回転自在に支持される第1回転軸ハウジングと、この第1回転軸ハウジングに予め定められた第2回転軸廻りに回転自在に支持される第2回転軸ハウジングと、この第2回転軸ハウジングの先端部に配されたレーザ照射手段と、このレーザ照射手段にレーザ光を伝送するレーザ光伝送手段とを備えた一点指向型レーザ加工ヘッドにおいて、
前記レーザ光伝送手段として、前記第2回転軸ハウジングに接続され、この第2回転軸ハウジング内の前記レーザ照射手段にレーザ光を伝送する光ファイバケーブルを備え
前記光ファイバケーブルが、復元トルクが一定で変位量によって変化しない定荷重バネによって前記ヘッド本体の後端部で支持されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項2に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、請求項1に記載の光ファイバケーブルが、前記第2回転軸ハウジングに軸受を介して接続されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項3に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、請求項1又は2に記載の第2回転軸が、前記第1回転軸と交差する点を有することを特徴とするものである。
【0012】
請求項4に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、請求項1〜3の何れか1項に記載の第1回転軸と第2回転軸とが45°の角度で交差することを特徴とするものである。
【0013】
請求項5に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、請求項3又は4に記載のレーザ照射手段が、前記第2回転軸と第1回転軸との交差する点を焦点とする1つの集光レンズを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
請求項6に記載された発明に係るレーザ加工ヘッドは、請求項5に記載のレーザ照射手段が、前記光ファイバケーブルからのレーザ光を反射させて前記集光レンズに伝送する1つの反射ミラー手段を更に備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、集光レンズと反射ミラーの使用数を削減して単純な構造としつつ、高いエネルギー効率を達成したレーザ加工ヘッドを得ることができるという効果がある。
【0016】
即ち、従来の加工ヘッドは部品点数が多く、構造が複雑であったが、本発明では、レーザ光伝送手段として、レーザ照射手段にレーザ光を伝送する光ファイバケーブルを備え、この光ファイバケーブルが、第2回転軸ハウジングに接続され、このハウジング内の集光レンズにレーザ光が伝送されるため、必然的に部品点数が減り、シンプルな構造となった。
【0017】
また、光ファイバケーブルを用いることにより、ヘッド内のレンズや反射ミラーを低減することができ、レンズや反射ミラーの通過によるレーザ光の減衰を極力抑えることができ、高いエネルギー効率を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明のレーザ加工ヘッドの一実施例の構成を示す説明図である。
図2図1のレーザ加工ヘッドの第2回転軸(A軸)ハウジングをA軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。
図3図2のレーザ加工ヘッドの第1回転軸(C軸)ハウジングをC軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明においては、平面又は立体ワークに対して第1回転軸(C軸)及び第2回転軸(A軸)の2軸制御によって照射角度を変更してレーザ加工するレーザ加工ヘッドであって、ヘッド本体と、このヘッド本体に予め定められた回転軸廻りに回転自在に支持される第1回転軸ハウジングと、この第1回転軸ハウジングに予め定められた第2回転軸廻りに回転自在に支持される第2回転軸ハウジングと、この第2回転軸ハウジングの先端部に配されたレーザ照射手段と、このレーザ照射手段にレーザ光を伝送するレーザ光伝送手段とを備えたレーザ加工ヘッドである。
【0020】
このレーザ加工ヘッドにおいて、第2回転軸ハウジングに接続され、この第2回転軸ハウジング内の前記レーザ照射手段にレーザ光を伝送する光ファイバケーブルを備え、この光ファイバケーブルが第2回転軸ハウジングに接続されてこのハウジング内の集光レンズにレーザ光が伝送されるものである。このため、レーザレンズと反射ミラーの使用を削減して単純な構造としつつ、高いエネルギー効率を達成したレーザ加工ヘッドを得ることができる。
【0021】
即ち、本発明では、ヘッド本体でのミラーレンズの反射を極力抑えるため、第1回転軸ハウジング内を、光ファイバケーブルで通過させた上で、レーザ照射手段が配された第2回転軸ハウジングに接続させることで、従来は第1回転ハウジング内に配置されていたミラーレンズを省略することができ、単純な構造とすることができる。また、ミラーレンズを省略することで、レーザ光の減衰が少なくなるため、高いエネルギー効率を達成することができる。
【0022】
本発明の光ファイバケーブルは、第2回転軸ハウジングに接続されるため、第1回転軸ハウジング内を光ファイバケーブルで通過される。このため、この第1回転軸ハウジング内としては、好ましくは、光ファイバケーブルの曲率半径以上の領域を有するものであればよい。
【0023】
本発明の光ファイバケーブルは、好ましくは、第2回転軸ハウジングに軸受を介して接続される。これにより、第1回転軸ハウジング及び第2回転軸ハウジングの回動によっても、光ファイバケーブルが捩れることがなく、加工に際して個々の回動に伴う制約がなくなる。尚、光ファイバケーブルの一端部は第2回転軸ハウジングに軸受を介して接続されるが、他端部は、好ましくは、復元トルクが一定で、変位量によって変化しない定荷重バネによってヘッド本体に支持されればよい。
【0024】
尚、光ファイバケーブルと第2回転軸ハウジングとの軸受としては、光ファイバケーブル及び第2回転軸ハウジングの一方の回動を他方に伝達しない軸受であればよく、すべり軸受、転がり軸受、磁気軸受、流体軸受等が採用されるが、ころ軸受や玉軸受等の転がり軸受が安価でメンテナンス面で有利である。
【0025】
本発明の第2回転軸ハウジングの先端部に配されたレーザ照射手段としては、光ファイバケーブルからのレーザ光を、第1回転軸と第2回転軸との交差する点を焦点とする1つの集光レンズを備えているため、第2回転軸ハウジング内のレーザ照射手段の寸前まで配される。このため、光ファイバケーブルからのレーザ光を平行光とすることなく、レーザ照射手段の集光レンズにレーザ光を伝送することとなる。
【0026】
この集光レンズによって、第1回転軸と第2回転軸との交差する点をレーザ焦点とすれば一点指向型とすることができる。これにより、平行光とするコリメートレンズを省略することができ、レーザレンズと反射ミラーの使用を更に削減して単純な構造としつつ、高いエネルギー効率を達成した一点指向型レーザ加工ヘッドを得ることができる。
【0027】
より好ましいレーザ照射手段としては、光ファイバケーブルからのレーザ光を反射させて前記集光レンズに伝送する1つのミラー手段を更に備える。即ち、光ファイバケーブルからのレーザ光を反射する1つのミラー手段と、ミラー手段のレーザ反射光を、第1回転軸と第2回転軸との交差する点を焦点とする1つの集光レンズを備える。
【実施例】
【0028】
図1は本発明のレーザ加工ヘッドの一実施例の構成を示す説明図である。図2図1のレーザ加工ヘッドの第2回転軸(A軸)ハウジングをA軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。図3図2のレーザ加工ヘッドの第1回転軸(C軸)ハウジングをC軸廻りに180°回転した状態の構成を示す説明図である。
【0029】
図に示す通り、本実施例のレーザ加工ヘッド10は、大きく分けてヘッド本体11と、このヘッド本体11に予め定められた第1回転軸であるC軸20廻りに回転自在に支持される第1回転軸ハウジングとしてのC軸ハウジング21と、このC軸ハウジング21に予め定められた第2回転軸であるA軸30廻りに回転自在に支持される第2回転軸ハウジングとしてのA軸ハウジング31とからなる。
【0030】
ヘッド本体11は略円筒体の外観であり、この円筒体の一端部からC軸ハウジング21の円筒形の他端部が遊嵌されるように挿入され、ヘッド本体11の一端部とC軸ハウジング21との継合部にはA軸軸受として玉軸受のC軸ベアリング12が装着され、互いに回動自在に保持される。これらヘッド本体11の他端部の中央部の光ファイバケーブルガイド15からレーザ光伝送手段としての光ファイバケーブル40がヘッド本体11内部へ導入される。
【0031】
ヘッド本体11内部の後端部には、「コンストンバネ(商品名)」のように光ファイバケーブル40の自重を緩和させる定荷重バネ16が配設されている。この定荷重バネ16によって、レーザ加工ヘッド10が鉛直方向に設置されたとしても、光ファイバケーブル40の自重による下方向への移動を緩和させる利点がある。加えて、A軸ハウジング31が動作すると、内部の光ファイバケーブル40の曲げ半径が変るため、光ファイバケーブル40の飛び出し長さが変化する。これに追随するため、この定荷重バネ16を設けて光ファイバケーブル40の自重と相殺すると共に、光ファイバケーブル40の出入りを補助する利点もある。
【0032】
後端部から導入された光ファイバケーブル40はヘッド本体11の円筒体の長手軸方向に導入され、先端部のC軸ハウジング21内部に導入される。ヘッド本体11は図において、左右に大まかに分かれており、先端部方向には、内部に光ファイバケーブル40を導くスライダ17が長手軸方向に延設され、このスライダ17がヘッド本体11の中央壁にスライダ廻り止めピン18で固定されている。
【0033】
C軸ハウジング21のヘッド本体11に継合する部分は、ヘッド本体11のスライダ17を覆ってスライダ17内から導かれた光ファイバケーブル40に連通する円筒形の連通部26と、この連通部26からA軸ハウジング31に至る拡張部27とを有する。この拡張部27は光ファイバケーブル40の曲率半径以上の拡張された領域である。連通部26から拡張部27の途中までには、光ファイバケーブル40が内部を通るフレキ管41が配されている。このフレキ管41は光ファイバケーブル40の曲率半径よりも小さい状態へ折り曲げることが無いように補助する。
【0034】
ヘッド本体11とC軸ハウジング21とは、C軸ベアリング12で互いにC軸20上を回動自在に保持される。図3に示す通り、C軸ハウジング21の連通部26の近傍の周縁には、ヘッド本体11の側壁に取付けられたC軸廻り駆動モータ13で駆動するC軸ギア14と噛合するC軸ハウジングギア25が形成されており、駆動モータ13を駆動するとC軸ハウジング21が回動される。
【0035】
A軸ハウジング31は、C軸ハウジング21の拡張部のC軸20に対して45°傾斜した傾斜壁面28に継合される。A軸ハウジング31のC軸ハウジング21への継合端部は、拡張部27の傾斜壁面28に対して45°傾斜した後端円筒部36が継合している。A軸ハウジング31の後端円筒部36に連続して、この後端円筒部36に対して90°傾斜した先細りしたレーザ光照射部37が形成されている。
【0036】
C軸ハウジング21とA軸ハウジング31とは、A軸軸受として玉軸受のA軸ベアリング22で互いにC軸20上を回動自在に保持される。A軸ハウジング31の後端縁当部36の端部には円盤状のA軸ハウジングギア35が形成されている。図2に示す通り、C軸ハウジング21の傾斜壁面28に取付けられたA軸周り駆動モータ23のハウジング内部に貫通した駆動軸で回動するA軸ギア24に噛合するこのA軸ハウジングギア35が形成されており、駆動モータ23を駆動するとA軸ハウジング31が回動される。
【0037】
以上の通り、光ファイバケーブル40のコネクタに対し、A軸が45°傾斜する必要があるため、大口径のA軸ベアリング22内に45度傾斜した方向に光ファイバケーブル40のコネクタを配置した。A軸廻りにA軸ハウジング31が回動すると、ヘッド内の光ファイバケーブル40の曲げ半径が変るため、光ファイバケーブル40の飛び出し向きが変化する。これに追随するため、光ファイバケーブル40の引きこみ口にすべりの良いフレキ管を設けた。
【0038】
ヘッド本体11とC軸ハウジング21とを連通した光ファイバケーブル40の先端部はA軸ハウジング31の後端円筒部36に導入される。詳しくは、光ファイバケーブル40の先端部にはファイバ固定部43が固定され、これがファイバ用スイベルシャフト44に固定され、スイベルシャフト44と後端円筒部36とが軸受としてのファイバ用ベアリング42で回動自在に保持される。
【0039】
以上の通り、C軸ハウジング21及びA軸ハウジング31が動作した場合、光ファイバケーブル40に捩れが生じるので、これを解消するために光ファイバケーブル40のカップリング部にボールベアリングを設けた。このファイバ用ベアリング42によって、C軸ハウジング21及びA軸ハウジング31の回動によっても、光ファイバケーブル40が捩れることがなく、レーザ加工に際しても個々の回動に伴う制約がなくなる。
【0040】
光ファイバケーブル40の先端部からのレーザ光は、レーザ照射手段としてのレーザ照射部50に伝送される。レーザ照射部50は反射ミラー51と集光レンズ52とを備える。A軸ハウジング31の後端縁当部36とレーザ光照射部37との曲折部に設置されたミラー手段としての反射ミラー51で反射し、反射されたレーザ光照射部37の集光レンズ52によってレーザ光が収束される。レーザ光の収束されたレーザ焦点Fは、C軸20とA軸30との交点に設定されている。これにより、本実施例のレーザ加工ヘッド10は一点指向型レーザ加工ヘッドとなる。
【0041】
尚、本実施例では光ファイバケーブル40はヘッド本体11及びC軸ハウジング21内部を経て、A軸ハウジング31に接続され、レーザ照射手段の反射ミラー51及び集光レンズ52に伝送したが、加工ヘッドの外方から直接A軸ハウジングに接続してもよい。
【0042】
以上の通り、本実施例のレーザ加工ヘッド10は、レーザ光を伝送する光ファイバケーブルを極眼まで集光レンズに近づけ、シンプルな構造とした。即ち、本実施例では、集光レンズ52が1枚、反射ミラー51が1枚の非常にシンプルな構成としたため、必然的に部品点数が減り、シンプルな構造となった。
【0043】
従来の反射ミラーが4〜6枚に対し、本実施例では1枚になったため、レンズ及びミラーの調整作業の労力は1/4以下になった。また、光ファイバケーブル40の発散光源を経てミラーから焦点の距離も従来より短いため、より調整はより容易となっている。加えて、反射ミラーや集光レンズの低減によって、エネルギー効率が90%程度に対し、本実施例では98%が見込める。エネルギー効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0044】
10…レーザ加工ヘッド、
11…ヘッド本体、
12…C軸ベアリング(C軸軸受)、
13…C軸廻り駆動モータ、
14…C軸ギア、
15…光ファイバケーブルガイド、
16…定荷重バネ、
17…スライダ、
18…スライダ廻り止めピン、
20…C軸(第1回転軸)、
21…C軸ハウジング(第1回転軸ハウジング)、
22…A軸ベアリング(A軸軸受)、
23…A軸廻り駆動モータ、
24…A軸ギア、
25…C軸ハウジングギア、
26…連通部、
27…拡張部、
28…傾斜壁面、
30…A軸(第2回転軸)、
31…A軸ハウジング(第2回転軸ハウジング)、
35…A軸ハウジングギア、
36…後端円筒部、
37…レーザ光照射部、
40…光ファイバケーブル(レーザ光伝送手段)、
41…フレキ管、
42…ファイバ用ベアリング(軸受)、
43…ファイバ固定部、
44…ファイバ用スイベルシャフト、
50…レーザ照射部、
51…反射ミラー(ミラー手段)、
52…集光レンズ、
F …焦点、
図1
図2
図3