(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上位の制御装置に対して第1の信号線と第2の信号線とを介して接続され、前記制御装置から前記第1の信号線を介して出力された回転指令に基づいて冷却ファンを回転制御する冷却ファン制御装置であって、
前記冷却ファンを制御する機構における監視対象の異常を検出する異常検出部と、
前記異常検出部により前記異常が検出されない場合には、前記冷却ファンの回転に応じた第1の信号を前記第2の信号線に出力し、前記異常検出部により前記異常が検出された場合には、前記第1の信号とは異なる第2の信号を前記第2の信号線に出力する出力部と、
を備える冷却ファン制御装置。
前記出力部は、前記異常が検出されない場合において、前記冷却ファンが回転している場合には前記第1の信号を前記第2の信号線に出力し、前記冷却ファンが停止している場合には前記第1の信号と前記第2の信号との両方とは異なる第3の信号を前記第2の信号線に出力する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却ファン制御装置。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両に搭載されるラジエータに対して冷却風を送風することで、ラジエータを冷却する冷却システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この冷却システムは、冷却風を送風する冷却ファンと、この冷却ファンを回転制御する冷却ファン制御装置とを備える。この冷却システムは、OBD(On Board Diagnostics)の要求に対応するため、上位ECU(Electronic Control Unit)が冷却システムの異常を判定するための信号として、冷却ファンの回転数を示す回転数信号を上位ECUに供給する。
図7は、従来の上位ECU201の冷却システム202における異常を検出する方法を説明する図である。
図7に示すように、冷却システム202は、冷却ファン制御装置203及び冷却ファン204を備える。そして、冷却ファン制御装置203と上位ECU201とは、2つの信号線205、206で接続されている。
【0003】
冷却ファン制御装置203は、上位ECU201から信号線205を介して回転指令を取得する。例えば、回転指令は、目標とする回転数に応じてデューティを変化させた信号である。したがって、冷却ファン制御装置203は、回転指令に基づいた回転数になるように、冷却ファン204の回転数を制御する。また、冷却ファン制御装置203は、実際の冷却ファン204の回転数を示す回転数情報を信号線206を介して上位ECU201に出力する。例えば、回転数信号は、実際の冷却ファン204の回転数に応じた周波数パルスの信号である。冷却ファン制御装置203は、冷却システム202内の異常を検出した場合には、信号線205、206にロウレベルの信号を出力する。これにより、上位ECU201は、信号線206から供給される信号が回転数信号、又は信号線205がロウレベルの信号のいずれかを判定することで冷却システム202の異常の有無を判定している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の冷却ファン制御装置203は、冷却ファン204が停止している場合には、回転数が0であるためロウレベルの信号を信号線206を介して上位ECU201に供給する。このため、上位ECU201は、信号線206から供給される信号だけでは、冷却ファン204が停止してる状態か、冷却システム202内に異常が発生した状態かのいずれかであるかの区別ができない。したがって、冷却ファン制御装置203は、冷却システム202内の異常を検出した場合には、信号線205と信号線206との両方にロウレベルの信号を出力する必要があった。これにより、上位ECU201は、信号線205と信号線206との両方から供給される信号の信号レベルに基づいて、冷却システム202内の異常の有無を判定することになる。そのため、上位ECU201による冷却システム202内の異常の有無の判定が複雑化する問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、上位ECUによる冷却システム内の異常を容易に判定可能な冷却ファン制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、上位の制御装置に対して第1の信号線と第2の信号線とを介して接続され、前記制御装置から前記第1の信号線を介して出力された回転指令に基づいて冷却ファンを回転制御する冷却ファン制御装置であって、前記冷却ファンを制御する機構における監視対象の異常を検出する異常検出部と、前記異常検出部により前記異常が検出されない場合には、前記冷却ファンの回転に応じた第1の信号を前記第2の信号線に出力し、前記異常検出部により前記異常が検出された場合には、前記第1の信号とは異なる第2の信号を前記第2の信号線に出力する出力部と、を備える冷却ファン制御装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、上述の冷却ファン制御装置であって、前記第1の信号は、前記冷却ファンの回転数に応じた第1の周波数のパルス信号であり、前記第2の信号は、前記第1の周波数以外の第2の周波数のパルス信号である。
【0009】
また、本発明の一態様は、上述の冷却ファン制御装置であって、前記第1の信号は、前記冷却ファンの回転数に応じた第1のデューティ比の信号であり、前記第2の信号は、前記第1のデューティ比以外の第2のデューティ比の信号である。
【0010】
また、本発明の一態様は、上述の冷却ファン制御装置であって、前記出力部は、前記異常が検出されない場合において、前記冷却ファンが回転している場合には前記第1の信号を前記第2の信号線に出力し、前記冷却ファンが停止している場合には前記第1の信号と前記第2の信号との両方とは異なる第3の信号を前記第2の信号線に出力する。
【0011】
また、本発明の一態様は、上述の冷却ファン制御装置であって、前記冷却ファンは、車両のラジエータ冷却用のファンである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上位ECUによる冷却システムの異常の有無を容易に判定可能な冷却ファン制御装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0015】
本実施形態の冷却ファン制御装置は、上位の制御装置に対して第1の信号線と第2の信号線とを介して接続され、その制御装置から第1の信号線を介して出力された回転指令に基づいて冷却ファンを回転制御する。そして、冷却ファン制御装置は、監視対象の異常を検出する検出部を備え、異常が検出されない場合には、冷却ファンの回転に応じた第1の信号を第2の信号線に出力する。一方、冷却ファン制御装置は、異常検出部により上記異常が検出された場合には、第1の信号とは異なる第2の信号を第2の信号線に出力する。これにより、上位の制御装置は、第2の信号線を介して供給される信号のみに基づいて監視対象の異常の有無を判定することができるため、従来と比較して容易に上記異常の有無を判定可能となる。以下に本実施形態における冷却ファン制御装置について、図を用いて説明する。
【0016】
図1は、本実施形態における冷却ファン制御装置を備えた冷却システム1を示す概略構成の一例を示す図である。
図1に示すように、冷却システム1は、制御装置20から供給される回転指令に基づいて、車両に搭載されるラジエータ30に対して冷却風を送風することで、ラジエータ30を冷却する。例えば、制御装置20は、ECU(Electronic Control Unit)である。
【0017】
冷却システム1は、冷却ファン制御装置10、ファンモータ11及び冷却ファン12を備える。冷却ファン制御装置10は、制御装置20に対して第1の信号線L1と第2の信号線L2とを介して接続されている。
【0018】
冷却ファン制御装置10は、制御装置20から第1の信号線L1を介して出力された回転指令に基づいてファンモータ11(例えば、ブラシレスモータ)を回転制御する。これにより、ファンモータ11が回転するため、冷却ファン12が回転し、この冷却ファン12の回転により発生する冷却風でラジエータ30を冷却する。ここで、回転指令は、ファンモータ11を回転させるための信号であって、予め設定された回転数でファンモータ11を回転させる信号でもよいし、ファンモータ11を回転させる回転数の目標値であるDuty比を示す信号であってもよい。例えば、回転指令がDuty比である場合には、冷却ファン制御装置10は、第1の信号線L1を介して供給されたDuty比が示す目標回転数になるように、ファンモータ11の回転数を制御する。本実施形態において、回転指令は、ファンモータ11を回転させる回転数の目標値であるDuty比を示す信号である場合について、説明する。
【0019】
また、冷却ファン制御装置10は、制御装置20から第1の信号線L1を介して出力された停止指令に基づいてファンモータ11を回転制御を停止する。これにより、ファンモータ11が回転を停止するため、冷却ファン12も回転を停止する。したがって、冷却ファン12の冷却風によるラジエータ30の冷却を停止する。停止指令は、ファンモータ11の回転を停止させるための信号であり、例えば、回転指令では用いられないDuty比である。例えば、回転指令では、50%以上で且つ100%未満のDuty比が使用され、停止指令では、0%以上で且つ50%未満のDuty比が使用される。
【0020】
また、冷却ファン制御装置10は、冷却ファン12を制御する機構における監視対象の異常を検出する機能を備え、その監視対象の異常を検出していない場合には、ファンモータ11の回転に応じた第1の信号を第2の信号線L2に出力する。一方、冷却ファン制御装置10は、監視対象の異常を検出した場合には、第1の信号とは異なる第2の信号を第2の信号線L2に出力する。以下に、本実施形態における冷却ファン制御装置10について、詳細を説明する。
【0021】
図2は、本実施形態における冷却ファン制御装置10の概略構成の一例を示す図である。
冷却ファン制御装置10は、モータ駆動部101、信号処理部102、記憶部103、異常検出部104及び出力部105を備える。
モータ駆動部101は、制御装置20に対して第1の信号線を介して接続されている。モータ駆動部101は、第1の信号線L1から供給される回転指令に基づいて、ファンモータ11を回転数を制御する。
【0022】
図3は、本実施形態におけるモータ駆動部101の概略構成の一例を示す図である。
図3に示すように、モータ駆動部101は、ドライバ回路130及びインバータ140を備える。
【0023】
インバータ140は、3相ブリッジ形式に接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6と、スイッチング素子Q1〜Q6の各ドレイン−ソース間に逆並列に接続された還流ダイオードとを備える。例えば、スイッチング素子Q1〜Q6は、FET(Field Effective Transistor;電界効果スイッチング素子)、又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲートバイポーラスイッチング素子)である。ブリッジ接続された6個のスイッチング素子Q1〜Q6の各ゲートはドライバ回路130に接続される。
【0024】
スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4との接続点は、ファンモータ11の固定子巻線Uに接続される。スイッチング素子Q2とスイッチング素子Q5との接続点は、固定子巻線Vに接続される。スイッチング素子Q3とスイッチング素子Q6との接続点は、固定子巻線Wに接続される。これによって、6個のスイッチング素子Q1〜Q6は、ドライバ回路130から出力される駆動信号(ゲート信号)G1〜G6によってスイッチング動作を行い、インバータ140に印加される電源150の直流電源電圧を、3相(U相、V相、W相)の交流電圧に変換して、固定子巻線U、V、及びWに出力する。
【0025】
ドライバ回路130は、制御装置20から第1の信号線L1を介して取得した回転指令に基づいて、インバータ140内のスイッチング素子をオン/オフする駆動信号を生成する。
【0026】
図2に戻り、回転検出部15は、ファンモータ11の回転を検出する。例えば、回転検出部15は、信号処理部102に接続されている。例えば、回転検出部15は、ファンモータ11に備えられたセンサマグネットの磁束の変化をGMR(Giant Magneto Resistive effect)センサで検出する。また、回転検出部15は、検出したセンサマグネットの磁束の変化に応じて信号処理部102にA相、B相、Z相の各々の回転検出信号を出力する、例えば磁気式のエンコーダである。なお、本実施形態において、回転検出部15は、ファンモータ11の回転を検出するものであれば、特に限定されない。例えば、回転検出部15は、3相のそれぞれのモータ端子から固定子巻線U、V、及びWの誘起電圧に基づいてファンモータ11の回転を検出してもよい。すなわち、本実施形態では、ファンモータ11の回転を検出するセンサを備えてもよいし、センサレスでファンモータ11の回転を検出してもよい。
【0027】
信号処理部102は、回転検出部15から出力される回転検出信号に基づいて、ファンモータ11の回転に応じた第1の信号を生成する。例えば、信号処理部102は、回転検出部15から出力される回転検出信号に基づいて、ファンモータ11の回転数を取得する。そして、信号処理部102は、取得したファンモータ11の回転数に基づいて、ファンモータ11の回転数に応じた第1の信号を生成する。ここで、第1の信号は、ファンモータ11の回転を示す信号であればよい。例えば、第1の信号は、固定のデューティ比(例えば、50%)であって、ファンモータ11の回転数に応じて周波数が変化する信号である。以下、ファンモータ11の回転数に応じて変化する第1の信号の周波数は、第1の周波数と称する場合がある。
【0028】
記憶部103は、ファンモータ11の回転数と、その回転数に応じた周波数とを関連付けたテーブルを、予め記憶している。したがって、信号処理部102は、取得したファンモータ11の回転数に対応する周波数を記憶部103に記憶されたテーブルから読み取る。そして、信号処理部102は、予め設定されたデューティ比(第1のデューティ比)であって、読み取った周波数の信号を第1の信号として出力部105に出力する。
【0029】
異常検出部104は、監視対象の異常を検出する。例えば、監視対象とは、冷却ファン制御装置10内の過電圧や低電圧等の電圧異常である。異常検出部104は、監視対象の異常を検出した場合には、監視対象に異常が発生していることを示す異常信号を出力部105に出力する。
【0030】
出力部105は、異常検出部104により監視対象の異常が検出されない場合には、信号処理部102からの第1の信号を第2の信号線L2に出力する。出力部105は、異常検出部104により監視対象の異常が検出された場合には、第1の信号とは異なる第2の信号を第2の信号線L2に出力する。すなわち、出力部105は、異常検出部104から異常信号が供給されない場合には、信号処理部102からの第1の信号を第2の信号線L2に出力する。出力部105は、異常検出部104から異常信号が供給された場合には、第2の信号を第2の信号線L2に出力する。第2の信号は、第1の信号とは異なる信号であればよい。例えば、第1の信号が、固定のデューティ比(例えば、50%)であって、ファンモータ11の回転数に応じて周波数が変化する信号である場合には、第2の信号は、第1のデューティ比とは異なる第2のデューティ比(例えば、20%)の信号、又は第1の周波数以外の周波数(第2の周波数)の信号である。
【0031】
ここで、ファンモータ11には回転している回転状態と、ファンモータ11の回転が停止している停止状態とがある。ファンモータ11が停止状態である場合には、ファンモータ11の回転数が0であるため、第1の信号は周波数が0、すなわち、例えばハイアクティブの信号の場合はロウレベルの信号である。したがって、出力部105は、異常検出部104により監視対象の異常が検出されない場合、且つファンモータ11が停止状態である場合には、ロウレベルの第1の信号を第2の信号線L2に出力する。ただし、本実施形態では、これに限定されず、例えば、出力部105は、異常検出部104により監視対象の異常が検出されない場合、且つファンモータ11が停止状態である場合には、第1の信号とは異なる第3の信号を出力してもよい。この場合、第3の信号とは、第1の信号及び第2の信号とは異なる信号である。換言すれば、出力部105は、異常検出部104により監視対象の異常が検出された場合には、ファンモータ11の回転状態及び停止状態と区別可能な信号(第2の信号)を第2の信号線L2に出力する。これにより、制御装置20は、信号線L2から出力される信号が第2の信号が否かを判定するだけで、監視対象の異常の有無を判定することができる。このように、制御装置20は、信号線L2のみから出力される信号に基づいて監視対象の異常の有無を判定することができる。
【0032】
以下に、本実施形態における冷却ファン制御装置10の処理のフローを説明する。
図4は、本実施形態における冷却ファン制御装置10の処理のフローを説明する図である。冷却ファン制御装置10は、以下に示す処理を一定周期毎に行う。
信号処理部102は、回転検出部15から出力される回転検出信号に基づいて、ファンモータ11の回転に応じた第1の信号を生成する(ステップS101)。信号処理部102は、生成した第1の信号として出力部105に出力する。
【0033】
出力部105は、監視対象に異常があるか否かを判定する(ステップS102)。例えば、出力部105は、異常検出部104から異常信号を取得した場合には、監視対象に異常があると判定する。一方、出力部105は、異常検出部104から異常信号を取得しない場合には、監視対象に異常がないと判定する。
【0034】
出力部105は、監視対象に異常があると判定した場合、第2の信号を第2の信号線L2に出力する(ステップS103)。一方、出力部105は、監視対象に異常がないと判定した場合、第1の信号を第2の信号線L2に出力する(ステップS104)。これにより、制御装置20は、信号線L2から出力される信号が第2の信号が否かを判定するだけで、監視対象の異常の有無を判定することができる。
【0035】
以下に、本実施形態における効果について、
図5及び
図6を用いて説明する。
図5は、従来の冷却ファン制御装置における第1の信号線L1、第2の信号線L2を経由する信号について、説明する図である。
図6は、本実施形態における冷却ファン制御装置10における第1の信号線L1、第2の信号線L2を経由する信号について、説明する図である。
【0036】
図5に示すように、従来の冷却ファン制御装置203に異常がある場合は、第1の信号線L1と第2の信号線L2に対してロウレベルの信号を出力する。ただし、従来の冷却ファン制御装置は、異常がない場合において、ファンモータ11が停止状態である場合は、ロウレベルの信号を第2の信号線L2を介して制御装置20に出力する。そのため、制御装置20は、第2の信号線L2から出力される信号だけでは、ファンモータ11の停止状態と、冷却ファン制御装置203の異常とが区別ができない。したがって、冷却ファン制御装置203に異常がある場合には、制御装置20は、第1の信号線L1から出力される信号に基づいて、冷却ファン制御装置203の異常の有無を判定する必要がある。また、制御装置20は、第1の信号線L1を介して停止指令や回転指令を冷却ファン制御装置に出力する必要があるため、第1の信号線L1が接続されているポートを入出ポートにする必要がある。
【0037】
図6に示すように、本実施形態における冷却ファン制御装置10は、異常がある場合は、ファンモータ11の回転状態及び停止状態と区別可能な第2の信号を第2の信号線L2に出力する。これにより、制御装置20は、第2の信号線L2から出力される信号に基づいて冷却ファン制御装置10の異常の有無を判定することができる。したがって、制御装置20は、第1の信号線L1が接続されているポートを入力ポートにすることができる。すなわち、制御装置20は、第1の信号線L1に対して入力のみの処理を行えばよいため、制御装置20の回路の簡素化が可能となる。
【0038】
上述したように、本実施形態における冷却ファン制御装置10に異常が検出されない場合には、ファンモータ11、すなわち冷却ファン12の回転に応じた第1の信号を第2の信号線L1に出力し、冷却ファン制御装置10に異常が検出された場合には、第1の信号とは異なる第2の信号を第2の信号線L2に出力する。これにより、制御装置20は、第2の信号線L2から出力される信号のみに基づいて、冷却ファン制御装置10の異常の有無を判定できる。したがって、従来と比較して、制御装置20による冷却システム1の異常の有無を容易に判定可能となる。
【0039】
冷却ファン制御装置10の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。また、プログラムが実行されることにより、コンピュータが、冷却ファン制御装置10の一部として機能してもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されていてもよく、ネットワークに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。
【0040】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。