【文献】
指輪のサイズについて,2018年12月11日,2004年12月11日付けウェブアーカイブ,URL,https://web.archive.org/web/20041211192343/http://www.matsumuro.com/ringsiz.htm
【文献】
リングサイズ(指輪)の測り方,2018年12月12日,URL,https://www.gift-box.jp/info/ring.html
【文献】
リングサイズの測り方と表,2018年12月12日,URL,http://www.carmona-co.com/contents/jewelry-accessorries/ringsize/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明に係る操作ユニットおよび眼科装置システムの実施形態の例について、図面を参照しながら詳細に説明する。実施形態に係る眼科装置システムは、眼科装置と、眼科装置に装着可能で当該眼科装置を操作するための操作ユニットとを含む。眼科装置は、ユーザインターフェイス(User Interface:以下、UI)部を含む。眼科装置は、検者等によるUI部に対する操作を受け、任意の自覚検査および/または任意の他覚検査を単体で実行することが可能である。また、眼科装置は、操作ユニットが装着されている状態で、UI部または操作ユニットに対する操作を受け、任意の自覚検査および/または任意の他覚検査を実行することが可能である。
【0011】
たとえば、眼科装置は、自覚検査として、遠用検査、近用検査、コントラスト検査、グレア検査などを実行可能であり、かつ、他覚検査として、他覚屈折測定、角膜形状測定などを実行可能な検眼装置(オートレフケラトメータ)であってよい。しかし、実施形態に係る眼科装置はこれに限定されるものではない。本発明を適用可能な眼科装置として、眼底撮影装置や、光コヒーレンストモグラフィ(Optical Coherence Tomography:以下、OCT)装置や、眼軸長測定装置や、眼圧計などがある。眼底撮影装置は、眼底を撮影する装置である。OCT装置は、眼底や前眼部などの被検眼の任意の部位をOCTを用いて画像化する装置である。眼軸長測定装置は、たとえば、被検眼に光を照射することにより角膜頂点位置から網膜前面までの距離を眼軸長として測定する装置である。眼圧計は、たとえば、圧縮空気が吹き付けられた被検眼の前眼部を照明することにより取得された角膜からの戻り光の光量と圧縮空気の圧力等とに基づいて眼圧を測定する装置である。
【0012】
以下、眼科装置の前後方向をZ方向とし、左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とする。なお、この明細書に記載された文献の記載内容を、以下の実施形態の内容として適宜援用することが可能である。
【0013】
[眼科装置]
図1Aに、実施形態に係る眼科装置の外観構成の概略図を示す。
図1Bに、
図1Aの矢印A方向から見たときの眼科装置の外観図を示す。
【0014】
眼科装置1は、ベース2と、測定ヘッド3と、顎受け部4と、UI部10とを含む。顎受け部4には、額当て5が設けられている。被検者は、顎受け部4に顎を置き、額当て5に額を当てた状態で検査を受ける。
【0015】
測定ヘッド3の内部には、公知の観察・撮影光学系6が設けられている。観察・撮影光学系6は、被検眼の前眼部、角膜、眼底等の観察や撮影を行うために用いられる。このような観察・撮影光学系6の構成は、たとえば特開2015−058107号公報に記載されるように公知である。したがって、観察・撮影光学系6の構成について説明を省略する。
【0016】
ベース2には、測定ヘッド3を駆動する公知の駆動部8が設けられている。駆動部8は、たとえば、上下方向、左右方向、および前後方向のうち少なくとも1つの方向に測定ヘッド3を移動するための移動機構と、移動機構を駆動する駆動モータとを含む。この実施形態では、駆動部8は、上下移動機構、左右移動機構、前後移動機構、上下駆動モータ、左右駆動モータ、および前後駆動モータを含む。上下移動機構は、測定ヘッド3を上下方向に移動する。上下駆動モータは、上下移動機構を駆動する。左右移動機構は、測定ヘッド3を左右方向に移動する。左右駆動モータは、左右移動機構を駆動する。前後移動機構は、測定ヘッド3を前後方向に移動する。前後駆動モータは、前後移動機構を駆動する。このような駆動部8の構成は、たとえば特開2008−61715号公報に記載されるように公知である。したがって、駆動部8の構成についての詳細な説明を省略する。測定ヘッド3は、駆動部8により駆動されることにより、ベース2に対して上下方向、左右方向、および前後方向に移動される。それにより、顎受け部4に保持されている被検者の顔に対する測定ヘッド3の位置が変更される。
【0017】
UI部10は、たとえば、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイである。UI部10は、タッチパネル式の表示画面10aを有する。UI部10は、表示画面10aに操作画面や被検眼の像や検査結果などを表示することが可能である。また、UI部10は、表示画面10aに対するタッチ操作が可能に構成される。表示画面10aに対するタッチ操作が行われると、被検眼に対して上下左右前後方向に測定ヘッド3が移動され、被検眼を光学的に測定することが可能になる。
【0018】
任意の位置の検者に対して操作画面などを呈示するため、UI部10の位置が変更可能に構成される。
図1Aは、検者と被検者とが向かい合って検査を行う場合のUI部10の位置を説明するための眼科装置の外観図を表す。
【0019】
UI部10は、水平方向および垂直方向に回動可能に測定ヘッド3の頂部9に取り付けられる。UI部10の回動により回動前後の表示画面10aの上下方向または左右方向が逆方向になる場合、眼科装置1は、回動前後で表示画面10aに表示される画像の見た目上の位置が同じ位置になるように画像情報に対する制御を行うことが可能である。たとえば、眼科装置1は、UI部10の回動に応じて、画像情報の上下方向または左右方向の反転制御を行う。以上のような眼科装置1の具体的な構成や制御は、たとえば特開2012−148030号公報に記載されるように公知である。したがって、眼科装置1の具体的な構成や制御について、詳細な説明を省略する。
【0020】
図2Aは、UI部10の位置を説明するための眼科装置1の外観図を表す。
図2Bは、
図2Aの矢印B方向から見たときの眼科装置1の外観図を表す。たとえば、UI部10を
図2Aおよび
図2Bに示す位置に変更することにより、被検者の側に検者が寄り添って検査を行うことができる。
【0021】
図3Aは、UI部10の位置を説明するための眼科装置1の外観図を表す。
図3Bは、
図3Aの矢印C方向から見たときの眼科装置の外観図を表す。たとえば、UI部10を
図3Aおよび
図3Bに示す位置に変更することにより、眼科装置1の側面側に検者が立った状態で検査を行うことができる。
【0022】
図4Aは、UI部10の位置を説明するための眼科装置の外観図を表す。
図4Bは、
図4Aの矢印D方向から見たときの眼科装置の外観図を表す。たとえば、UI部10を
図4Aおよび
図4Bに示す位置に変更することにより、眼科装置1の側面側に検者が座った状態で検査を行うことができる。
【0023】
図5Aは、UI部10の位置を説明するための眼科装置の外観図を表す。
図5Bは、
図5Aの矢印E方向から見たときの眼科装置の外観図を表す。たとえば、UI部10を
図5Aおよび
図5Bに示す位置に変更することにより、眼科装置1の側面側に検者が座った状態で検査を行うことができる。
【0024】
以上のように、任意の位置の検者に対しUI部10に被検眼の像や操作画面を呈示しつつ、当該位置の検者がUI部10に対してタッチ操作を行うことにより被検眼の検査を行うことができる。
【0025】
[操作ユニット]
この実施形態では、操作ユニット20を眼科装置1に装着することにより、検者は、操作ユニット20に対する操作(特に、操作レバーによる傾倒操作)を任意の位置で行うことが可能になる。眼科装置1と操作ユニット20とは、たとえば、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したUSBケーブルで接続される。眼科装置1は、USBケーブルを介して操作ユニット20に対して電源を供給するとともに、後述の各種検出手段を制御するための制御信号を送信する。操作ユニット20は、コントロールレバー等を含む。操作ユニット20は、コントロールレバー等に対して行われた操作内容に対応した操作検出信号をUSBケーブルを介して眼科装置1に対して送信する。それにより、従来と同様の傾倒操作により微調整を行っていた熟練の検者は、操作性を損なうことなく任意の位置で眼科装置1に対する操作を行うことが可能になる。
【0026】
図6〜
図10に、実施形態に係る操作ユニット20の外観構成の概略図を示す。
図6は、操作ユニット20の斜視図を表す。
図7Aは、操作ユニット20の平面図を表す。
図7Bは、
図7Aに示す操作ユニット20からコントロールレバー22を取り外したときの平面図を表す。
図8は、操作ユニット20の正面図を表す。
図9は、操作ユニット20の左側面図を表す。
図10は、操作ユニット20の背面図を表す。
図6〜
図10において、同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0027】
図11に、操作ユニット20を構成するコントロールレバー22の外観構成の斜視図を示す。
図11において、
図6〜
図10と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0028】
操作ユニット20は、
図6〜
図10に示すように、コントロールレバー22と、第1スイッチ30と、第2スイッチ31と、点灯部32とを含む。コントロールレバー22は、任意の方向への傾倒操作が可能に構成されている。第1スイッチ30は、あらかじめ決められた眼科装置1の複数の測定モードを所定の順序で順次に切り換えるためのスイッチ部材である。第2スイッチ31は、測定対象の眼を右眼または左眼に切り換えるためのスイッチ部材である。点灯部32は、USBケーブルを介した眼科装置1からの電源供給の有無を点灯または非点灯により示すための発光素子を含む。
【0029】
コントロールレバー22は、
図11に示すように、操作レバー23と、支持部26とを含む。操作レバー23の一端(基端)は、支持部26により傾倒可能に支持される。操作レバー23は、把持部24と、支持軸25とを含む。支持軸25の先端には、把持部24が接続される。支持軸25の基端には、支持部26が接続される。把持部24は、回動操作を行うための操作ノブ24aと、押下操作を行うための測定スイッチ24bとを含む。操作ノブ24aは、支持軸25の回りを回動可能に保持される。測定スイッチ24bは、把持部24の頂部に設けられる。
【0030】
支持部26は、機構部26aと、操作レバー23の傾倒動作や回動操作を検出するための各種検出手段とを含む。機構部26aは、支持軸25の基端を支持しつつ、当該基端を支点に支持軸25を任意の方向に傾倒させるための部材を含む。操作レバー23の傾倒動作や回動動作を検出するための検出手段には、第1ポテンショメータ27aと、第2ポテンショメータ27bと、ロータリエンコーダ27c(
図16参照)と、スイッチ操作検出部27d(
図16参照)などがある。
【0031】
第1ポテンショメータ27aは、支持軸25の前後方向(矢印方向f、b)への傾倒のための第1回動軸に結合され、前後いずれかの傾倒方向とその傾倒角度とを検出する。第2ポテンショメータ27bは、支持軸25の左右方向(矢印方向h、j)への傾倒のための第2回動軸に結合され、左右いずれかの傾倒方向とその傾倒角度とを検出する。ロータリエンコーダ27cは、支持軸25を中心とした回動方向(矢印方向k、m)への回動のための第3回動軸に結合され、左右の回動方向とその回動角度とを検出する。スイッチ操作検出部27dは、測定スイッチ24bに対する押下操作を検出する。このようなコントロールレバー22(特に、機構部26a)の構成は、たとえば特開2008−61715号公報に記載されるように公知である。したがって、コントロールレバー22の構成について、詳細な説明を省略する。
【0032】
操作レバー23や、操作レバー23の傾倒操作や回動操作を検出するための前述の検出手段の少なくとも一部は、筐体40に収容される。この実施形態では、コントロールレバー22の一部(支持部26の少なくとも一部)は、筐体40に収容される。
【0033】
筐体40は、たとえば、基台41と、カバー部材42とを含む。カバー部材42の上面には、第1スイッチ30、第2スイッチ31、および点灯部32が配置されている。機構部26aは、基台41に固設される。それにより、支持部26の少なくとも一部は、筐体40に収容される。また、カバー部材42には、開口部42aが形成されている。操作レバー23(把持部24、支持軸25)は、開口部42aから上方に向けて突出するように設けられている。筐体40には、第1スイッチ30や第2スイッチ31に対する押下操作を検出するスイッチ操作検出部30a、31a(
図16参照)が設けられている。
【0034】
(突出部)
図6〜
図9に示すように、カバー部材42には、突出部45が設けられている。突出部45は、開口部42aの周縁部に上方に向けて突出するように設けられている。筐体40(カバー部材42)の少なくとも一部と突出部45とは、一体的に形成されている。この実施形態では、突出部45は、開口部42aの周縁部の全周にわたって設けられている。すなわち、突出部45は、開口部42aを囲むように環状に形成されている。これにより、
図1A〜
図5Bに示すように任意の位置で操作ユニット20に対する操作を行う検者は、操作する手の小指や小指球を折り曲げて突出部45に引っ掛けながら操作レバー23に対して傾倒操作や回動操作を行うことができる。したがって、操作性を向上することが可能となる。
【0035】
任意の位置で検者が操作しやすくなるように、カバー部材42の上面からの突出部45の高さは、その最も低い部分の高さが第1閾値th1以上で、且つ、第2閾値th2(0<th1<th2)以下であってよい。実施形態では、奥側より手前側の方が低くなるようにカバー部材42の上面が傾斜しているため、突出部45の高さの最も低い部分は奥側の部分となり、
図9に示すように高さHを有する。第1閾値th1は、たとえば、操作する手の小指や小指球を突出部45に引っ掛けやすいと判断された高さの最小値である。第2閾値th2は、たとえば、操作する手の小指や小指球を突出部45に引っ掛けつつ、操作レバー23に対する傾倒操作や回動操作に支障がないと判断された高さの最小値である。具体的には、突出部45の高さは、その最も低い部分において5mm以上であり10mm以下であってよい。実施形態に係る突出部45の高さは、その最も低い部分の高さが7.5mm以上であり8mm以下である。なお、突出部45の高さの最も高い部分の高さは、たとえば、確保すべき傾倒角度範囲により決定される。
【0036】
突出部45は、上方から見た外形形状が非正円形状となるように設けられていてよい。それにより、操作する手の小指や小指球を折り曲げて突出部45に引っ掛けやすくなる。この実施形態では、突出部45は、
図7Bに示すように、上方から見た外形形状が楕円形状(水平方向の長径d1>垂直方向の短径d2)となるように設けられている。なお、実施形態は、突出部45を上方から見た外形形状に限定されるものではなく、突出部45は、当該外形形状が正円形状であってもよい。
【0037】
上方から見た外形形状が非正円形状である場合、突出部45は、開口部42aを通る軸の回りを回動可能に構成されていてもよい。すなわち、突出部45の回動により、上方から見た突出部45の外形形状の向きが変化するように構成されていてもよい。この場合、突出部45は、回動後の位置が保持可能に構成される。それにより、検者は、操作しやすくなるように突出部45を回動させて、任意の位置で最適な操作性で操作レバー23に対する傾倒操作等を行うことができる。なお、突出部45の外形形状を変更可能な構成を適用することもできる。
【0038】
なお、この実施形態では、突出部45が開口部42aの周縁部の全周にわたって設けられているが、開口部42aの周縁部の一部に設けられてよい。たとえば、開口部42aの奥側の周縁部だけに突出部45が設けられていてよい。また、開口部42aの周縁部に複数の突起状の突出部が配置されていてもよい。
【0039】
(接続フック)
筐体40(操作ユニット20)の背面は、眼科装置1に対し近接して配置可能になるような外形形状を有していてよい。たとえば、筐体40の背面の形状が当該背面に対向する眼科装置1の筐体の面に沿うように形成されていてよい。
図6〜
図10に示すように、操作ユニット20には、筐体40の背面から突出するように板状の1以上の接続フック35が固設されている。この実施形態では、基台41の背面側において左右方向に所定の距離だけ離れた位置に2つの接続フック35が取り付けられる。なお、実施形態は、基台41に対する接続フック35の取り付け位置、接続フック35の数や形状などに限定されるものではない。
【0040】
以下では、操作ユニット20に設けられた2つの接続フック35の形状は同一である場合について説明するが、これらの形状は互いに異なっていてもよい。操作ユニット20に設けられた複数の接続フック35の少なくとも1つは、以下のように構成されていてよい。
【0041】
接続フック35は、操作レバー23に対する傾倒操作を行うときに操作ユニット20が移動しないように眼科装置1と操作ユニット20とを物理的に固定するために用いられる。この実施形態では、眼科装置1の自重を接続フック35に印加することにより、接続フック35が固設された操作ユニット20の移動を規制することが可能である。また、接続フック35を眼科装置1に係合することにより、接続フック35が固設された操作ユニット20の移動を規制することが可能である。以下では、眼科装置1の自重と眼科装置1に対する係合とにより、操作ユニット20の移動を規制する場合について説明するが、眼科装置1の自重および眼科装置1に対する係合のいずれかにより操作ユニット20の移動を規制するようにしてもよい。
【0042】
接続フック35は、たとえば、操作ユニット20が眼科装置1に装着された状態において眼科装置1の底面の一部に接触する接触部を含む。接触部は、たとえば、接続フック35の上面に設けられている。眼科装置1の底面は、眼科装置1の筐体の底面、当該底面から下方に突出した脚部(脚部の側面も含む)、または当該脚部の底面であってよい。接続フック35の上面が眼科装置1の筐体の底面等の一部に接触することにより、眼科装置1の自重が接続フック35の上面に印加され、操作ユニット20の移動が規制される。
【0043】
接続フック35は、たとえば、眼科装置1に係合する係合部を含む。係合部は、眼科装置1の任意の位置に係合することが可能である。この実施形態では、係合部は、眼科装置1の底面に設けられた脚部に係合する。
【0044】
接続フック35には、上面から下面に貫通する貫通領域が形成されている。この実施形態では、貫通領域は、眼科装置1の筐体の底面から下方に突出した脚部が挿通される貫通穴35aである。しかしながら、貫通領域は、眼科装置1の底面に設けられた脚部が貫通する領域であればよい。このような貫通領域の形状として、先端部が開放されたU字形状、右端部が開放されたC字形状、左端部が解放された逆C字形状、手前側に開放された逆J字形状など、接続フック35の一部を切り欠いた形状であってよい。
【0045】
貫通領域の縁部の少なくとも一部は、被覆部材35bにより覆われている。被覆部材35bは、エッジ保護部材として、貫通領域に挿通される眼科装置1の脚部の傷付きを防止する。また、被覆部材35bは、脚部保持部材として、貫通領域に挿通される眼科装置1の脚部を保持することにより、操作ユニット20の移動を規制する。
【0046】
接続フック35の下面には、滑り止め部材35cが設けられる。たとえば、略直方体形状の滑り止め部材35cの一面と接続フック35の先端部の下面とを貼り合わせるように接着される。滑り止め部材35cは、弾性を有する部材であってよい。このような滑り止め部材35cとして、シリコンゴムなどがある。滑り止め部材35cの下方の面(接着面と反対側の面)が操作ユニット20の設置面に接触することにより、操作ユニット20の移動を規制する。
【0047】
接続フック35の上面には、緩衝部材35dが設けられる。たとえば、略直方体形状の緩衝部材35dの一面と接続フック35の先端部の上面とを貼り合わせるように接着される。緩衝部材35dの接着面の少なくとも一部は、接続フック35を介して滑り止め部材35cの接着面に対向する面であってよい。眼科装置1に装着されている状態で緩衝部材35dの上方の面(接着面と反対側の面)が眼科装置1の筐体の底面に接触することにより、眼科装置1や操作ユニット20を保護する。
【0048】
また、眼科装置1に装着された状態において眼科装置1に対向する筐体40の面には、緩衝部材36が設けられる。たとえば、略直方体形状の緩衝部材36の一面と筐体40の前述の面とを貼り合わせるように接着される。眼科装置1に装着されている状態で緩衝部材36の接着面と反対側の面が眼科装置1の筐体に接触することにより、眼科装置1や操作ユニット20を保護する。
【0049】
[眼科装置システム]
図12および
図13に、実施形態に係る眼科装置システムの外観構成の概略図を示す。
図12は、眼科装置システムの斜視図を表す。
図13は、眼科装置システムの側面図を表す。
【0050】
実施形態に係る眼科装置システム100は、眼科装置1と、眼科装置1に装着された操作ユニット20とを含む。前述の通り、操作ユニット20に設けられた接続フック35に形成された貫通穴35aに眼科装置1の脚部を挿通させることにより、接続フック35に眼科装置1の自重が印加される。それにより、操作時に操作ユニット20の移動が規制され、検者は、
図1A〜
図5Bに示すように任意の位置で操作ユニット20に対する操作を行うことができる。このとき、操作性を低下させることなく、従来と同様の傾倒操作により微調整を行うことが可能である。また、眼科装置1に対して操作ユニット20を近接して配置することができるので、操作性を損なうことなく任意の位置で傾倒操作が可能な装置の配置について省スペース化が可能になる。
【0051】
(ケーブル接続)
前述の通り、眼科装置1と操作ユニット20とはUSBケーブルで接続される。次のように、眼科装置1と操作ユニット20とをUSBケーブルで接続することにより、ケーブル配線のスリム化を図ることが可能になる。また、検者や被検者などがUSBケーブルに引っ掛かる心配がなくなる等、検査時の安全性の向上を図ることも可能になる。
【0052】
図14、
図15A〜
図15Eに、実施形態に係る眼科装置システム100におけるUSBケーブルの接続態様の説明図を示す。
図14は、眼科装置システム100の底面図を表す。
図15Aは、眼科装置システム100の斜視図を表す。
図15Bは、
図15Aのケーブル接続部60の付近の拡大図を示す。
図15Cは、USBケーブルの配線を説明するための眼科装置システム100の底面図を表す。
図15Dは、眼科装置1と操作ユニット20がUSBケーブルで接続された眼科装置システム100の斜視図を表す。
図15Eは、
図15Dのケーブル接続部60の付近の拡大図を示す。
図14、
図15A〜
図15Eにおいて、
図6〜
図13と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0053】
操作ユニット20の筐体40(基台41)の下面には、一端が筐体40に収容されたUSBケーブル50を外部に引き出すための貫通穴43が形成されている(たとえば、
図14)。USBケーブル50の他端には、USBコネクタ(プラグ)50aが設けられている。
【0054】
眼科装置1の筐体の底面に設けられた脚部の高さは、USBコネクタ50aの厚みより大きい。また、操作ユニット20の筐体40の底面から下方に突出するように脚部が設けられており、当該脚部の高さはUSBコネクタ50aの厚みより大きい。それにより、眼科装置1の筐体や操作ユニット20の筐体40の底面の下方に形成された下部空間内にUSBケーブル50を任意に配線することができる。
【0055】
眼科装置1の側面の下方には、ケーブル接続部60が設けられている。ケーブル接続部60は、眼科装置1の筐体の側面を底面に到達するまで切り欠くことにより形成された凹部に設けられている。凹部の側面には、1以上のUSBコネクタ(レセプタクル)50bが設けられている。USBコネクタ50bは、USBコネクタ50aの差し込み方向が操作ユニット20に向かう方向になるように設けられている。凹部状に形成されたケーブル接続部60の側面および上面は、着脱可能なカバーにより覆うことが可能である。前述の切り欠きにより形成されるケーブル接続部60の凹部空間の下方は開口し、当該凹部空間は、眼科装置1の筐体の底面の下方に形成された下部空間と連通する。USBケーブル50は、眼科装置1の筐体の底面の下方の下部空間から当該凹部空間の下方の開口を経由するように配線される(
図15A〜
図15E)。ケーブル接続部60の凹部空間においてUSBコネクタ50bにUSBコネクタ50aが差し込まれることにより、眼科装置1と操作ユニット20とはUSB接続される。USB接続された眼科装置1と操作ユニット20との間では、USB規格に準拠した信号の送信や受信が行われる。
【0056】
接続フック35は、実施形態に係る「接続部材」の一例である。コントロールレバー22、第1ポテンショメータ27a、第2ポテンショメータ27b、ロータリエンコーダ27c、第1スイッチ30、第2スイッチ31、スイッチ操作検出部27d、30a、31aは、実施形態に係る「操作部」の一例である。
【0057】
[制御系]
図16に、眼科装置システム100の制御系の構成例の一例を示す。
図16において、
図1A〜
図15Eと同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0058】
眼科装置システム100の制御系は、制御部200を中心に構成される。制御部200は、たとえば、マイクロプロセッサ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブ等を含む。制御部200には、主制御部201と記憶部202とが設けられている。
【0059】
主制御部201は、眼科装置1の各部の制御を行う。特に、主制御部201は、測定ヘッド3、駆動部8、UI部10、通信インターフェイス部210を制御する。測定ヘッド3に対する制御としては、たとえば、被検眼の特性の測定または被検眼の撮影を行うための光学系の制御などがある。駆動部8に対する制御としては、たとえば、上下駆動モータ8a、左右駆動モータ8b、前後駆動モータ8cに対する駆動制御などがある。UI部10に対する制御としては、測定ヘッド3を用いて取得された被検眼の画像や操作画面の表示制御や、UI部10に対するタッチ操作の受付制御などがある。通信インターフェイス部210に対する制御としては、操作ユニット20に対する傾倒操作などの各種操作の受付制御などがある。主制御部201は、UI部10または操作ユニット20に対して行われた操作内容に基づいて、眼科装置1の各部の制御を行うことが可能である。
【0060】
操作ユニット20は、前述の操作レバー23、第1ポテンショメータ27a、第2ポテンショメータ27b、ロータリエンコーダ27c、スイッチ操作検出部27d、通信インターフェイス部29などを含む。通信インターフェイス部29は、通信インターフェイス部210との間のインターフェイス処理を行う。また、操作ユニット20は、第1スイッチ30、第2スイッチ31、スイッチ操作検出部30a、31aを含む。スイッチ操作検出部30aは、第1スイッチ30に対する押下操作を検出する。スイッチ操作検出部31aは、第2スイッチ31に対する押下操作を検出する。
【0061】
第1ポテンショメータ27aにより検出された傾倒方向および傾倒角度に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部29から眼科装置1に送信される。第2ポテンショメータ27bにより検出された傾倒方向および傾倒角度に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部29から眼科装置1に送信される。ロータリエンコーダ27cにより検出された回動方向および回動角度に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部29から眼科装置1に送信される。スイッチ操作検出部27dにより検出された測定スイッチ24bに対する操作内容に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部210から眼科装置1に送信される。スイッチ操作検出部30aにより検出された第1スイッチ30に対する操作内容に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部210から眼科装置1に送信される。スイッチ操作検出部31aにより検出された第2スイッチ31に対する操作内容に対応した操作検出信号は、通信インターフェイス部210から眼科装置1に送信される。
【0062】
通信インターフェイス部210は、主制御部201からの制御を受け、通信インターフェイス部29から操作ユニット20に対する操作内容に対応した操作検出信号を受信する。通信インターフェイス部210は、USBケーブルを介した通信インターフェイス部29との接続を検出することが可能である。通信インターフェイス部210が当該接続を検出すると、主制御部201に通知する。この通知を受けた主制御部201は、通信インターフェイス部210を制御することにより、通信インターフェイス部29から操作ユニット20に対する操作内容に対応した操作検出信号を受信する。それにより、主制御部201は、操作ユニット20に対する操作内容に基づいて眼科装置1の各部を制御することが可能になる。このような通信インターフェイス部210の機能は、主制御部201により実行されてもよい。
【0063】
主制御部201は、第1ポテンショメータ27aの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて前後駆動モータ8cを制御する。それにより、測定ヘッド3が前後方向に移動される。主制御部201は、第2ポテンショメータ27bの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて左右駆動モータ8bを制御する。それにより、測定ヘッド3が左右方向に移動される。主制御部201は、ロータリエンコーダ27cの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて上下駆動モータ8aを制御する。それにより、測定ヘッド3が上下方向に移動される。
【0064】
また、主制御部201は、スイッチ操作検出部27dの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて測定ヘッド3による測定を開始させる。それにより、現に設定されている測定モードに対応したシーケンスで測定が行われる。
【0065】
主制御部201は、スイッチ操作検出部30aの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて、所定の順序にしたがって複数の測定モードを順次に切り換える。この実施形態では、測定モードには、REF/KRT測定モード、TONO/PACHO測定モードがある。スイッチ操作検出部30aにより第1スイッチ30の押下が検出されるごとに、REF/KRT測定モードおよびTONO/PACHO測定モードのいずれかが交互に切り換えられる。REF/KRT測定モードでは、さらに、レフ測定モード、ケラト測定モード、レフ/ケラ測定モードのいずれかのモードで測定することが可能である。レフ測定モードは、球面屈折力、円柱屈折力、乱視軸方向の測定を行うモードである。ケラト測定モードは、角膜曲率半径、角膜乱視軸方向、角膜屈折力の測定を行うモードである。レフ/ケラ測定モードは、レフ測定とケラト測定とを連続して実行するモードである。TONO/PACHO測定モードでは、さらに、TONO測定モード、PACHO測定モードのいずれかのモードで測定することが可能である。TONO測定モードは、眼圧の測定を行うモードである。PACHO測定モードは、眼圧および角膜厚測定の測定を行うモードである。
【0066】
主制御部201は、スイッチ操作検出部31aの検出結果に対応した操作検出信号に基づいて測定ヘッド3を右眼用または左眼用の検査位置に移動させる。この実施形態では、スイッチ操作検出部31aにより第2スイッチ31の押下が検出されるごとに、測定ヘッド3が右眼用の所定の検査位置および左眼用の所定の検査位置のいずれかに交互に移動される。
【0067】
また、主制御部201は、記憶部202にデータを書き込む処理や、記憶部202からデータを読み出す処理を行う。
【0068】
記憶部202は、各種のデータを記憶する。記憶部202に記憶されるデータとしては、たとえば、被検眼の画像データ、被検眼情報などがある。被検眼情報は、患者IDや氏名などの被検者に関する情報や、左眼/右眼の識別情報などの被検眼に関する情報を含む。また、記憶部202には、眼科装置1を動作させるための各種プログラムやデータが記憶されている。
【0069】
[効果]
実施形態に係る操作ユニット、眼科装置システムの効果について説明する。
【0070】
実施形態に係る操作ユニット(たとえば、操作ユニット20)は、眼科装置(たとえば、眼科装置1)に装着可能である。操作ユニットは、操作レバー(たとえば、操作レバー23)と、支持部(たとえば、支持部26)と、筐体(たとえば、筐体40)とを含む。支持部は、操作レバーを傾倒可能に支持する。筐体には、支持部の少なくとも一部が収容される。操作レバーは、筐体の上面に形成された開口部(たとえば、開口部42a)から上方に向けて突出する。開口部の周縁部に、上方に向けて突出した突出部(たとえば、突出部45)が設けられている。
【0071】
このような構成によれば、任意の位置で操作ユニットに対する操作を行う検者は、操作する手の小指や小指球を折り曲げて突出部に引っ掛けながら操作レバーに対して傾倒操作を行うことができる。したがって、突出部に引っ掛けた小指等を支点に操作レバーを傾倒しやすくなり、検者の位置にかかわらず眼科装置に対する操作性の維持が可能になる。
【0072】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、突出部は、開口部の周縁部の全周にわたって設けられていてもよい。
【0073】
このような構成によれば、どの方向から操作レバーを把持する場合であっても、小指等を突出部に引っ掛けることができるので、任意の位置の検者にとって眼科装置に対する操作性の維持が可能になる。
【0074】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、筐体の少なくとも一部と突出部とは、一体的に形成されていてもよい。
【0075】
このような構成によれば、低コストで突出部を設けることが可能になる。
【0076】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、突出部は、上方から見た外形形状が非正円形状となるように設けられていてもよい。
【0077】
このような構成によれば、操作する手の小指や小指球を折り曲げて突出部に引っ掛けやすくなる。
【0078】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、突出部は、開口部を通る軸の回りに回動可能に構成されていてもよい。
【0079】
このような構成によれば、検者は、操作しやすくなるように突出部を回動させて、任意の位置で最適な操作性で操作レバーに対する傾倒操作を行うことができる。
【0080】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、突出部の高さは、その最も低い部分において5mm以上であり10mm以下であってもよい。
【0081】
このような構成によれば、操作する手の小指や小指球を突出部に引っ掛けつつ、操作レバーに対する傾倒操作に支障がなく、眼科装置に対する操作を行うことができる。
【0082】
また、実施形態に係る操作ユニットでは、最も低い部分の高さが7.5mm以上であり8mm以下であってもよい。
【0083】
このような構成によれば、操作する手の小指や小指球を突出部に引っ掛けつつ、操作レバーに対する傾倒操作に支障がなく、眼科装置に対する操作を行うことができる。
【0084】
また、実施形態に係る眼科装置システム(たとえば、眼科装置システム100)は、眼科装置と、前述のいずれかに記載の操作ユニットとを含んでもよい。
【0085】
このような構成によれば、検者の位置にかかわらず眼科装置に対する操作性の維持が可能な眼科装置システムを提供することができる。
【0086】
[変形例]
以上に示された実施形態は、この発明を実施するための一例に過ぎない。この発明を実施しようとする者は、この発明の要旨の範囲内において任意の変形、省略、追加等を施すことが可能である。
【0087】
前述の実施形態において、接続フック35が前述の接触部を含む場合、当該接触部は、接続フック35の上面に形成された凹部の少なくとも一部であってよい。すなわち、接続フック35の上面に形成された凹部に眼科装置1の底面の一部に接触するように構成されていてよい。このような構成によれば、接触部に接触する眼科装置1の底面の一部の位置が当該凹部にほぼ固定されるため、眼科装置1の移動を規制することができる。
【0088】
前述の実施形態では、操作ユニット20が眼科装置1の正面側に装着された場合につい説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。たとえば、操作ユニット20が眼科装置1の側面側に装着された構成であってもよい。
【0089】
前述の実施形態に係る操作ユニット20は、コントロールレバー22に対する傾倒操作が可能な場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。操作ユニット20は、1以上のスイッチに対する押下操作だけが可能なものであってもよい。
【0090】
実施形態に係る操作ユニット20の外形形状(特に、上面の形状)は、前述の実施形態で説明したものに限定されない。実施形態に係る操作ユニットは、接続フックの形状に限定されない。実施形態に係る突出部45の横断面の形状や縦断面の形状に限定されない。
【0091】
前述の実施形態では、眼科装置1に装着可能な操作ユニット20に突出部45が設けられている場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。たとえば、操作レバーを含む眼科装置に実施形態に係る突出部45が設けられていてもよい。
【0092】
実施形態に係る操作ユニット20は、眼科装置1に対して着脱自在に構成されていてもよい。