特許第6558961号(P6558961)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6558961
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】電気機器収納用箱のフレーム構造
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/18 20060101AFI20190805BHJP
【FI】
   H05K7/18 E
   H05K7/18 D
【請求項の数】4
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-112408(P2015-112408)
(22)【出願日】2015年6月2日
(65)【公開番号】特開2016-225543(P2016-225543A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】特許業務法人なじま特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 正樹
(72)【発明者】
【氏名】増井 基温
【審査官】 佐久 聖子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−324293(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3001341(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3095668(JP,U)
【文献】 特開2002−262414(JP,A)
【文献】 特開2015−005657(JP,A)
【文献】 実開平05−077987(JP,U)
【文献】 特開2004−296524(JP,A)
【文献】 実開平07−029892(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0291852(US,A1)
【文献】 特開2016−184686(JP,A)
【文献】 実開昭59−061580(JP,U)
【文献】 特表2006−512889(JP,A)
【文献】 特開2003−078258(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2002/0117462(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0189161(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103415177(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第102340941(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 43/00−45/00、47/00−47/06、
G06F 1/00、 1/16− 1/18、
H02B 1/00− 1/38、 1/46− 7/08、
H05K 7/02− 7/10、 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支柱フレーム、横フレーム、奥行フレームを組み合わせてなる電気機器収納用箱のフレーム構造において、
前面側の支柱フレームと後面側の支柱フレームは、同じ折り曲げパターンで折り曲げられた複数の折曲辺からなり、
これらの複数の折曲辺のうち、箱体の前後の外側面を構成し、各種の機器が取り付けられる固定辺及びこの固定辺に平行な対向辺の、幅と断面形状を同一とし、固定辺から箱体の内面方向に直角に折り曲げられた第1折曲辺のみの奥行方向の幅を異なるものとしたことを特徴とする電気機器収納用箱のフレーム構造。
【請求項2】
前記の各フレームを箱体の内面側に開いた断面形状を持つ折曲フレームとするとともに、
前面側の支柱フレームと前面側の横フレーム、及び後面側の支柱フレームと後面側の横フレームによって幅が異なる前枠と後枠を形成し、これらの前枠と後枠間を奥行フレームで連結したことを特徴とする請求項1記載の電気機器収納用箱のフレーム構造。
【請求項3】
後面側の支柱フレームの奥行方向の幅を前面側の支柱フレームよりも広くし、その内面側にコンセントバーを設置可能な配線用スペース形成したことを特徴とする請求項1記載の電気機器収納用箱のフレーム構造。
【請求項4】
左右の支柱フレーム間をつなぐ横フレームの幅を、前後各々の支柱フレームと同幅としたことを特徴とする請求項2記載の電気機器収納用箱のフレーム構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支柱フレーム、横フレーム、奥行フレームを組み合わせてなる電気機器収納用箱のフレーム構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フレーム構造の電気機器収納用箱は、支柱フレーム、横フレーム、奥行フレームを4本ずつ組み合わせ、各フレームの端部どうしを溶接等によって連結することにより、直方体状のフレームを構成している。
【0003】
このような電気機器収納用箱は、その用途によっては、内部に収納される電気機器のためのコンセントバーなどを配置する配線用スペースが必要となる。そのような場合には、特許文献1に示すように、電気機器収納用箱の筐体本体に別の配線用キャビネットを隣接配置することが行われている。
【0004】
しかし別に配線用キャビネットを設けると、筐体形状が大型化するという問題がある。また配線用キャビネットを設けない場合には配線用スペースを筐体本体に設けねばならず、筐体自体を大きくしたり、電気機器の搭載量を減らすなどの必要性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−5657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、配線用キャビネット等の別の筐体を用いたり、筐体本体を大型化したりすることなく、筐体本体にコンセントバーなどを搭載可能とした電気機器収納用箱のフレーム構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、支柱フレーム、横フレーム、奥行フレームを組み合わせてなる電気機器収納用箱のフレーム構造において、前面側の支柱フレームと後面側の支柱フレームは、同じ折り曲げパターンで折り曲げられた複数の折曲辺からなり、これらの複数の折曲辺のうち、箱体の前後の外側面を構成し、各種の機器が取り付けられる固定辺及びこの固定辺に平行な対向辺の、幅と断面形状を同一とし、固定辺から箱体の内面方向に直角に折り曲げられた第1折曲辺のみの奥行方向の幅を異なるものとしたことを特徴とするものである。
【0008】
なお請求項2のように、前記の各フレームを箱体の内面側に開いた断面形状を持つ折曲フレームとするとともに、前面側の支柱フレームと前面側の横フレーム、及び後面側の支柱フレームと後面側の横フレームによって幅が異なる前枠と後枠を形成し、これらの前枠と後枠間を奥行フレームで連結することが好ましい。また請求項3のように、後面側の支柱フレームの奥行方向の幅を前面側の支柱フレームよりも広くし、その内面側にコンセントバーを設置可能な配線用スペース形成することが好ましい。また請求項4のように、左右の支柱フレーム間をつなぐ横フレームの幅を、前後各々の支柱フレームと同幅とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前面側の支柱フレームと後面側の支柱フレームの奥行方向の幅を異なるものとしたので、幅広の支柱フレームの内側にコンセントバーを設置可能な配線用スペースを形成することができる。この結果、配線用キャビネット等の別の筐体を用いることなく、また筐体自体を大きくすることなく、筐体の内部にコンセントバーを設置可能な配線用スペースを確保することができる利点がある。請求項2の発明によれば、幅が異なる前枠と後枠を形成し、これらの前枠と後枠間を奥行フレームで連結するので、組立作業が容易となり、また前後の位置判断が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】フレーム構造の分解斜視図である。
図2】前面側の支柱フレームの斜視図である。
図3】前面側の支柱フレームの断面図である。
図4】後面側の支柱フレームの斜視図である。
図5】後面側の支柱フレームの断面図である。
図6】前面側の横フレームの斜視図である。
図7】前面側の横フレームの断面図である。
図8】後面側の横フレームの斜視図である。
図9】後面側の横フレームの断面図である。
図10】奥行フレームの斜視図である。
図11】奥行フレームの断面図である。
図12】フレーム構造の全体斜視図である。
図13】マウントフレームの斜視図である。
図14】マウントフレームの断面図である。
図15】マウントフレームの取付構造を示す斜視図である。
図16】マウントフレーム取付金具の斜視図である。
図17】マウントフレームの他の取付構造を示す斜視図である。
図18】マウントフレーム取付金具の斜視図である。
図19】コンセントバーと取付直前の状態を示す斜視図である。
図20】コンセントバーと取付直前の状態を示す拡大斜視図である。
図21】電気機器収納用箱の外観を示す斜視図である。
図22】扉の裏面構造を示す斜視図である。
図23】扉の取付構造を示す斜視図である。
図24】扉の取付構造を示す斜視図である。
図25】蝶番部分の拡大斜視図である。
図26】蝶番部分の拡大斜視図である。
図27】ハンドル部分の斜視図である。
図28】ハンドル部分の斜視図である。
図29】規制部材を示す斜視図である。
図30】鎖錠状態を示す斜視図である。
図31】側板の係止構造を示す外面側の斜視図である。
図32】側板の係止構造を示す内面側の斜視図である。
図33】側板の下部構造を示す斜視図である。
図34】側板の係止具を示す斜視図である。
図35】係止具操作片を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1に示されるように、本発明の電気機器収納用箱のフレーム構造は、従来と同様に、箱体の内面側に開いた断面形状を持つ折曲フレームからなる支柱フレーム10、20、横フレーム30、40、奥行フレーム50を組み合わせ、各フレームの端部どうしを溶接、またはボルトのような接続金具等によって連結することにより、直方体を構成したものである。従来は各フレームを同一断面形状の折曲フレームとしたが、本発明では前面側の支柱フレーム10と後面側の支柱フレーム20の奥行方向の幅を異なるものとした。
【0012】
図2図3に示されるように、前面側の支柱フレーム10は、固定辺11と、その端部に連設された折返辺12と、固定辺11の他端に直角に連設された第1折曲辺13と、その端部に直角に連設された第2折曲辺14と、その端部に直角に連設され、固定辺11に対して垂直な接続辺15と、その端部に直角に連設され、固定辺11に平行な対向辺16と、その端部に直角に連設された機器取付辺17とを備えている。固定辺11は箱体の外側を向き、対向辺16は箱体の内側を向くように配置される。すなわち、対向辺16は後面側の支柱フレーム20と対向するように配置され、固定辺11は後述する扉側を向くように配置される。
【0013】
固定辺11には、後述する箱体側蝶番部96、クランプ係止部101、鎖錠棒受け部104等が取付けられる。対向辺16には、電気機器の取付レールや配線オプション等を固定するための孔部18が形成されている。機器取付辺17には、電気機器を固定したり電気機器搭載用の棚板等を取付けるための孔部19が形成されている。第2折曲辺14には後述するラッチ錠113の係止具116を係合させるためのスリット114が形成されている。接続辺15には、後述するマウントフレーム取付金具70を固定したり、側板110をねじ止めするための孔部119が複数個設けられている。また、この孔部119に側板固定金具を固定して側板110を固定するものでも良い。
【0014】
後面側の支柱フレーム20は、図4図5に示すように前面側の支柱フレーム10と同様に、固定辺21と、その端部に連設された折返辺22と、固定辺11の他端に直角に連設された第1折曲辺23と、その端部に直角に連設された第2折曲辺24と、その端部に直角に連設され、固定辺21に対して垂直な接続辺25と、その端部に直角に連設され、固定辺11に平行な対向辺26と、その端部に直角に連設された機器取付辺27とを備えている。すなわち、後面側の支柱フレーム20と前面側の支柱フレーム10の折り曲げパターンは、同一である。このように折り曲げパターンを同一としたため、各々の支柱フレームの加工が複雑とならない。しかし後面側の支柱フレーム20の第1折曲辺23は前面側の支柱フレーム10の第1折曲辺13よりも長く形成されている。このため、前面側の支柱フレーム10と後面側の支柱フレーム20の奥行方向の幅が大きく異なっている。従って同じ折り曲げパターンでありながら、一方の支柱フレームの内側に後述する配線用スペースを設けることができる。
【0015】
後面側の支柱フレーム20にも前面側の支柱フレーム10と同様に、スリット114と孔部119が複数個設けられている。しかし後面側の支柱フレーム20は前面側の支柱フレーム10とは異なり、図20に示すように折返辺22に孔部22aを形成し、後述する機器取付板82を固定可能としてある。
【0016】
左右の支柱フレーム間をつなぐ横フレームも前面側と後面側とで幅が相違している。図6図7は前面側の横フレーム30を示す図であり、これらの図は下側の横フレーム30を示しているため、箱体の内面側である上側に開いた断面形状となっている。すなわち、固定辺31と、その端部に直角に連設された第1腕部32と、その端部に直角に連設された連結部33と、その端部に直角に連設された第2腕部34と、その端部に直角に連設された補強辺35とを備えている。第1腕部32と第2腕部34とは平行であり、連結部33と固定辺31とは平行である。これらの第1腕部32と第2腕部34との上側には開口が形成されている。なお、上側の横フレーム30は天地が逆になる。固定辺31には、後述するマウントフレーム取付金具70を固定するための孔部36が多数設けられている。
【0017】
後面側の横フレーム40も、図8図9に示すように、固定辺41と、その端部に直角に連設された第1腕部42と、その端部に直角に連設された連結部43と、その端部に直角に連設された第2腕部44と、その端部に直角に連設された補強辺45とを備えている。すなわち、後面側の横フレーム40も前面側の横フレーム30と折り曲げパターンは、同一である。しかし後面側の横フレーム40の連結部43は前面側の横フレーム30の連結部33よりも長く形成されている。
【0018】
固定辺41には、マウントフレーム取付金具70を固定する孔部46が設けられている。また後面側の横フレーム50を後面側の支柱フレーム20と同幅とすることにより、横フレームの内側にも配線用スペースを設けることができる。さらに配線入出線用の開口121を設けることができる。
【0019】
図1に示すように、前面側の支柱フレーム10と前面側の横フレーム30とによって前面側の四角枠が形成され、後面側の支柱フレーム20と後面側の横フレーム40とによって後面側の四角枠が形成される。このため、前面側の支柱フレーム10と前面側の横フレーム3の奥行方向の幅は等しく、後面側の支柱フレーム20と後面側の横フレーム40との奥行方向の幅は等しくなっている。後面側の四角枠の奥行は大きく、後述するようにこの部分を配線用スペースとして使用することができる。このように幅が異なる前枠と後枠とが形成されるため、前後位置の判断も容易となる。
【0020】
これらの前後の四角枠間は、4本の奥行フレーム50によって連結され、直方体状にフレーム構造となる。奥行フレーム50も箱体の内面に開いた断面形状を持ち、上側と下側では天地が逆になる。図10図11は下側の奥行フレーム50を示す図であり、固定辺51と、その端部に直角に連設された第1腕部52と、その端部に直角に連設された連結部53と、その端部に直角に連設された第2腕部54と、その端部に直角に連設された折返辺55と、その端部から上方に突設されたコ字状の取付辺56とを備えている。固定辺51には、底板を固定するための孔部51aが形成されている。また取付辺56には電気機器の取付レールや配線オプション等を固定するための孔部56aが形成されている。
【0021】
なお、前枠と後枠間を奥行フレームで連結した構造に替えて、前面側の横フレーム30と後面側の横フレーム40と奥行フレーム50によって天井枠と底面枠とを形成し、これらを支柱フレーム10、20で接続することも可能である。
【0022】
上記した支柱フレーム、横フレーム、奥行フレームによって電気機器収納用箱の骨格が形成されるが、図12に示すようにその内側には支柱フレームと平行にマウントフレーム60が取付けられる。マウントフレーム60は図13図14に示すように、略乙字状の折曲フレームであり、固定辺61、その端部に直角に連設された取付金具取付部62、その端部に直角に連設された第1折返辺63、その端部に直角に連設された機器取付辺64、その端部に直角に連設された第2折返辺65を備えている。固定辺61と機器取付辺64には固定孔66と機器取付孔67が所定ピッチで形成されている。
【0023】
図12図15では、マウントフレーム60は前後の横フレーム30、40間に架け渡されたマウントフレーム取付金具70に固定されている。このマウントフレーム取付金具70は図16に示すような折曲フレームであり、前端部と後端部に多数の位置調整孔71が形成されている。このためマウントフレーム60の取付位置を前後方向に調整することができる。またマウントフレーム取付金具70の孔部36、46への固定位置の変更により、マウントフレーム60の取付位置を左右方向にも調整可能である。
【0024】
しかし箱体の幅が狭い場合には、図17図18に示すように前後にフレーム取付孔72を備えたマウントフレーム取付金具70を用い、前後の支柱フレームの接続辺15、25にマウントフレーム取付金具70を固定することが好ましい。このマウントフレーム取付金具70にも多数の位置調整孔71が形成されているので、マウントフレーム60の取付位置を前後方向に調整することができる。
【0025】
上記のように構成されたフレーム構造においては、後面側の支柱フレーム20及び後面側の横フレーム40の奥行方向の幅が広く、図19図20に示すように、その内面側にコンセントバー80を設置可能な配線用スペース81を確保することができる。この実施形態では、図19図20に示すように後面側の支柱フレーム20の上下の機器取付辺27と折返辺22に機器取付板82が固定され、これらの機器取付板82にコンセントバー80が2列に取付けられている。後面側の支柱フレーム20の幅広に形成された第1折曲辺23の内側空間を、配線空間として使用することができる。
【0026】
このように本発明においては、配線用キャビネット等の別の箱体を必要としないため、箱体を大きくすることなく、箱体内部に配線用スペースを確保することができる。また配線用キャビネット等の連結作業も不要となり、設置作業の作業性を高めることができる。なお、配線用スペースはコンセントバー80を配置するだけではなく、配線を収納したり、その他電気機器を収納するためのスペースとして用いることも可能である。
【0027】
図21に示すように、図12に示されたフレーム構造の前面には扉90が取付けられ、側面は側板110で覆われ、上面は天井板120で覆われ、下面は底板で覆われ、電気機器収納用箱となる。なお、底板は省略されることがある。
【0028】
図22に示すように、扉90は扉枠91と中央の透過板92とからなる。扉枠91の裏面の左右端部には、補強レール93が上下方向に取付けられている。透過板92はたとえば透明なアクリル樹脂板であり、内部が目視可能となっている。扉枠91の片側には扉側蝶番部94が取付けられ、反対側にはハンドル95が設けられている。
【0029】
図23〜25に示すように、前面側の支柱フレーム10の固定辺11には箱体側蝶番部96が取付けられている。箱体側蝶番部96はピン受け部97を備えており、扉側蝶番部94の下向きに突出した蝶番ピン98を受けるようになっている。蝶番を外すためには蝶番ピン98を上方にスライドさせる必要があり、図26に示す蝶番ピン操作部99が扉側に設けられている。本実施形態では蝶番ピン操作部99は扉90の裏面側から操作する構造となっており、扉90の外側からは蝶番を外せないようになっている。
【0030】
図27に示すように、ハンドル95は扉90の裏面の上下のクランプ100と接続されている。ハンドル95を引き上げ操作すると上下のクランプ100が揺動する。図27に示すように、前面側の支柱フレーム10の中央部には扉90のクランプ100を係止可能はクランプ係止部101が取付けられており、扉90の中央部を鎖錠する。
【0031】
また各クランプ100には上下の鎖錠棒102が接続されており、ハンドル操作によって上側の鎖錠棒102と下側の鎖錠棒102は反対方向に動く。図29に示すように扉90の裏面には鎖錠棒102を案内する規制部材103が取付けられている。図30に示すように、前面側の支柱フレーム10の上下端部には鎖錠棒102を受ける鎖錠棒受け部104が取付けられている。図30のように鎖錠棒102の先端が鎖錠棒受け部104と係合した状態では、扉90の上下端部も鎖錠状態となる。なお図30に示す105は鎖錠棒受け部104に取付けられた緩衝部材であり、扉90が閉じる際の衝撃を緩和している。図27に示すように、同様の緩衝部材106がクランプ係止部101にも取付けられている。
【0032】
図31、32に示すように、側板110は下端部の左右と中央に複数形成された突出片111を奥行フレーム50に形成されたスリット112に係止させたうえで、側板11の上部左右に設けたラッチ錠113により支柱フレームに固定される。支柱フレームにはスリット114が形成されており、ラッチ錠113の係止具操作片115を操作して、図34、35に示すように係止具116をスリット114に挿入して固定する。
【0033】
なお、図32に示すように、側板110の中央部にも補強レール117が上下方向に設けられている。また、図34に示すように、側板110の上下左右の端部には補強のための側板折返辺130を形成するとともに、左右端部のラッチ錠113の対応位置には、係止具116が移動可能な切欠部118が形成されている。
【0034】
図21に示すように、天井板120は前後の支柱フレーム10、20を覆う形状である。天井板120の後部には後面側の横フレーム40に形成された開口121に対応する天井孔部122が形成されており、電線などを筐体内部に通すことができるようになっている。このほか、天井板120に通気孔を設けて筐体内部で加熱された空気を排気できるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0035】
10 前面側の支柱フレーム
11 固定辺
12 折返辺
13 第1折曲辺
14 第2折曲辺
15 接続辺
16 対向辺
17 機器取付辺
18 孔部
19 孔部
20 後面側の支柱フレーム
21 固定辺
22 折返辺
23 第1折曲辺
24 第2折曲辺
25 接続辺
26 対向辺
27 機器取付辺
30 前面側の横フレーム
31 固定辺
32 第1腕部
33 連結部
34 第2腕部
35 補強辺
40 後面側の横フレーム
41 固定辺
42 第1腕部
43 連結部
44 第2腕部
45 補強辺
50 奥行フレーム
51 固定辺
52 第1腕部
53 連結部
54 第2腕部
55 折返辺
56 取付辺
60 マウントフレーム
61 固定辺
62 取付金具取付部
63 第1折返辺
64 機器取付辺
65 第2折返辺
66 固定孔
67 機器取付孔
70 マウントフレーム取付金具
71 位置調整孔
72 フレーム取付孔
80 コンセントバー
81 配線用スペース
90 扉
91 扉枠
92 扉枠
92 透過板
93 補強レール
94 扉側蝶番部
95 ハンドル
96 箱体側蝶番部
97 ピン受け部
98 蝶番ピン
99 蝶番ピン操作部
100 クランプ
101 クランプ係止部
102 鎖錠棒
103 規制部材
104 鎖錠棒受け部
105 緩衝部材
106 緩衝部材
110 側板
111 突出片
112 スリット
113 ラッチ錠
114 スリット
115 係止具操作片
116 係止具
117 補強レール
118 切欠部
120 天板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35