特許第6559061号(P6559061)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559061
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】半田ごて
(51)【国際特許分類】
   B23K 3/03 20060101AFI20190805BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20190805BHJP
   B23K 3/02 20060101ALI20190805BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20190805BHJP
   B23K 101/42 20060101ALN20190805BHJP
【FI】
   B23K3/03 A
   B23K1/00 A
   B23K3/02 S
   H05K3/34 507N
   B23K101:42
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-256985(P2015-256985)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-119294(P2017-119294A)
(43)【公開日】2017年7月6日
【審査請求日】2018年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000204136
【氏名又は名称】太洋電機産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】片岡 栄一郎
(72)【発明者】
【氏名】茂川 知寛
(72)【発明者】
【氏名】福山 育子
【審査官】 竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−131317(JP,A)
【文献】 特開2001−212666(JP,A)
【文献】 特開2005−324247(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0054657(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 1/00 − 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部が半田を溶融可能に構成された複数のこて先と、前記こて先の温度を制御する温度制御手段と、を備えた半田ごてであって、
前記こて先は、それぞれ直列接続あるいは並列接続されたヒータと、前記先端部の温度に応じた熱起電力を生じさせる熱電対と、を有し、
それぞれの前記熱電対どうしは全て直列接続されて熱電対群を成し、かつ、前記熱電対群の一端と他端との間に複数の抵抗が直列接続され、
前記熱電対群の一端と直列接続された複数の前記抵抗どうしの間の分圧電位を温度信号として前記温度制御手段に入力させ、
前記温度制御手段は、前記温度信号に基づいて前記ヒータをフィードバック制御することを特徴とする半田ごて。
【請求項2】
前記温度信号は、それぞれの前記熱電対の起電力の平均電位であることを特徴とする請求項1記載の半田ごて。
【請求項3】
前記熱電対は、アルメル合金とクロメル合金とを接合したK型熱電対であることを特徴とする請求項1または2記載の半田ごて。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のこて先を備えた半田ごてに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半田を溶融させるこて先を複数備えた半田ごてが知られている。こうした複数のこて先を備えた半田ごての一例として、特許文献1には、可動自在な一対の脚部の先端に設けられた接触片でICチップなどの電気部品を挟持すると共に接触片で電気部品を回路基板に固着している半田を加熱して溶融状態とし、この状態で電気部品を回路基板から取り除く装置(電気部品取り除き装置)が開示されている。
【0003】
この電気部品取り除き装置では、各脚部内に個別に設けられたヒータで各脚部を個別に加熱することにより、各脚部の先端に設けられた接触片を加熱し、当該接触片の熱で半田を溶融させる。このような電気部品取り除き装置は、複数のこて先を備えた半田ごての一例である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−058064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような複数のこて先をもつ半田ごては、それぞれのこて先ごとにヒータを個別に設けるので、ヒータごとにヒータ制御回路(温度制御手段)が形成されているものがあった。例えば、2つのこて先を備えた半田ごての場合、ヒータも2つ形成されるため、それぞれヒータに対応して2つのヒータ制御回路が設けられているものがあった。一方、複数のヒータを1つのヒータ制御回路で制御するものもあるが、この場合、ヒータ制御回路として複数のヒータを制御可能な回路構成としたり、制御ソフトウェアによって複数のヒータを制御するといった構成となっている。
しかしながら、ヒータの数、即ちこて先の数に対応した複数のヒータ制御回路を設ける半田ごては、回路構成が複雑になり、信頼性の低下や製造コストの上昇を招く原因となる。また、複数のヒータを1つのヒータ制御回路で制御する半田ごてでは、ヒータ制御回路そのものの回路構成が複雑になったり、専用の制御ソフトウェアが必要になり、製造コストの上昇を招く原因となる。
【0006】
本発明は、それぞれにヒータを備えたこて先を複数形成してなる半田ごてにおいて、温度制御に係る構成を簡略化し、低コストで信頼性の高い半田ごての提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明では、先端部が半田を溶融可能に構成された複数のこて先と、前記こて先の温度を制御する温度制御手段と、を備えた半田ごてであって、
前記こて先は、それぞれ直列接続あるいは並列接続されたヒータと、前記先端部の温度に応じた熱起電力を生じさせる熱電対と、を有し、それぞれの前記熱電対どうしは全て直列接続されて熱電対群を成し、かつ、前記熱電対群の一端と他端との間に複数の抵抗が直列接続され、前記熱電対群の一端と直列接続された複数の前記抵抗どうしの間の分圧電位を温度信号として前記温度制御手段に入力させ、前記温度制御手段は、前記温度信号に基づいて前記ヒータをフィードバック制御することを特徴とする。
【0008】
このような構成の本発明の半田ごてによれば、直列に接続した複数の熱電対からなる熱電対群の一端と他端との間に、複数の抵抗素子を接続するだけで、容易に複数の熱電対の熱起電力の平均値が得られ、これを熱電対と1対1で対応した簡易な構成の温度制御手段に入力させることで、複数のこて先の温度制御を温度制御手段によって一括して容易に行うことができる。これによって、例えば、熱電対ごとに温度制御手段を形成しなくても、複数の抵抗素子を設けるだけで、容易に、かつ低コストに複数のこて先をもつ半田ごての温度制御を行うことが可能になる。
【0009】
前記温度信号は、それぞれの前記熱電対の起電力の平均電位であることを特徴とする。
【0010】
前記熱電対は、アルメル合金とクロメル合金とを接合したK型熱電対であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、それぞれにヒータを備えたこて先を複数形成してなる半田ごてにおいて、温度制御に係る構成を簡略化し、低コストで信頼性の高い半田ごてを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
図2図1の制御部の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
図4】本発明の第3実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
本実施形態の半田ごて10は、2つのこて先11A、11Bと、それぞれのこて先の温度制御を行う1つの制御部(温度制御手段)21とを備えている。
こて先11A、11Bは、それぞれヒータ線12A、12Bと、熱電対13A、13Bとを内部に収容している。
【0014】
ヒータ線12A、12Bは、例えば、アルミニウム含有鉄クロム合金線、タングステン線、ニクロム線などから構成され、こて先11A、11Bの内部でコイル状に巻回されてなる。こて先11Aに形成されたヒータ線12Aと、こて先11Bに形成されたヒータ線12Bとは、電気的に直列に接続され、制御部21を介して制御される。
【0015】
熱電対13A、13Bは、互いに異なる金属材料からなる金属線どうしを、こて先11A、11Bの先端部11Ap、11Bpの近傍で接合したものからなる。熱電対13A、13Bとしては、例えば、アルメル−クロメル接合体などのK型熱電対、クロメル−コンスタンタン接合体などのE型熱電対、鉄−コンスタンタン接合体などのJ型熱電対を用いることができる。こうした熱電対13A、13Bは、互いに異なる金属材料からなる金属線どうしの接合部分で、ゼーベック効果により熱起電力が生じる。また、熱電対と同等の働きをするセンサも適用することができる。
【0016】
こて先11Aに形成された熱電対13Aと、こて先11Bに形成された熱電対13Bとは、電気的に直列に接続されて熱電対群13Sを構成する。こうした熱電対群13Sの一端側13Saと他端側13Sbとの間には、複数の抵抗素子15A,15Bが直列接続されている。本実施形態においては、抵抗素子15Aと抵抗素子15Bとは、互いに等しい抵抗値をもつ抵抗素子を用いている。
【0017】
そして、熱電対群13Sの一端13Saと、抵抗素子15Aおよび抵抗素子15Bの間との分圧電位が、こて先11Aとこて先11Bの平均温度を示す温度信号として、制御部(温度制御手段)21に入力される。
【0018】
図2は、図1の制御部の構成を示すブロック図である。
制御部(温度制御手段)21は、起電力測定回路22、温度補償回路23、基準温度設定回路24、ヒータ制御回路25、オペアンプ26を備えている。
【0019】
起電力測定回路22は、熱電対群13Sで生じた熱起電力、即ち熱電対13Aの熱起電力と、熱電対13Bの熱起電力との合計電位の平均値となる分圧電位を温度信号として測定する。温度補償回路23は、起電力測定回路22に対して、熱電対の数(本実施形態では2つ)に応じた温度補償を行う。
【0020】
基準温度設定回路24は、こて先11A、11Bの温度設定を行う。オペアンプ26は、こうした基準温度設定回路24によって設定された設定温度(基準温度)と、起電力測定回路22によって測定されたこて先11A、11Bの実際の温度との差分信号を出力する。
【0021】
ヒータ制御回路25は、オペアンプ26で出力された差分信号に基づいて、こて先11A、11Bの温度が設定温度(基準温度)になるように、互いに直列に接続されたヒータ線12A、12Bの通電を制御する。
【0022】
以上のような構成の第1実施形態に係る半田ごて10の作用を図1、2を参照して説明する。
本実施形態の半田ごて10は、こて先11Aの温度とこて先11Bの温度とが等しくなるように制御される。このため、基準温度設定回路24で任意に設定された設定温度(基準温度)と、起電力測定回路22で測定された熱電対群13Sの熱起電力に基づく実際のこて先11A、11Bの温度(実測温度)と差分を検出する。そして、この差分に応じてヒータ制御回路25が互いに直列に接続されたヒータ線12A、12Bの通電を制御する。
【0023】
例えば、起電力測定回路22で測定されたこて先11A、11Bの実測温度が、基準温度設定回路24で設定された設定温度よりも低い状態では、ヒータ制御回路25がヒータ線12A、12Bに対する通電を継続させる。一方、起電力測定回路22で測定されたこて先11A、11Bの実測温度が、基準温度設定回路24で設定された設定温度と同じか高い状態では、ヒータ制御回路25がヒータ線12A、12Bに対する通電を行わない。
【0024】
なお、ヒータ制御回路25は、上述したON−OFF制御以外にも、基準温度設定回路24の設定温度と、起電力測定回路22で測定された実測温度との差分に基づいて、ヒータ線12A、12Bの通電電圧を任意に可変させる可変電圧制御によるヒータ線12A、12Bの通電制御を行う構成であってもよい。
【0025】
このようにこて先11Aとこて先11Bとが等温になるように制御するためには、互いに同一抵抗値のヒータ線12A、12Bを用いて、制御部(温度制御手段)21を構成する起電力測定回路22に、熱電対13Aの熱起電力と、熱電対13Bの熱起電力との合計電位の平均値となる分圧電位を温度信号として入力させる必要がある。
【0026】
本実施形態の半田ごて10では、こうした分圧電位を得るために、熱電対13Aと熱電対13Bとが直列接続されてなる熱電対群13Sの一端側13Saと他端側13Sbとの間に直列接続された抵抗素子15Aと抵抗素子15Bとの間の接続点J1と、熱電対群13Sの一端13Saとの間の電位を温度信号として起電力測定回路22に入力する。
【0027】
こうした接続点J1と熱電対群13Sの一端13Saとの間の電位は、熱電対13Aの熱起電力と熱電対13Bの熱起電力とを合計した熱起電力の平均電位になる。即ち、こて先11Aの温度と、こて先11Bの温度との平均温度を示す温度信号になる。
【0028】
例えば、こて先11Aに形成された熱電対13Aの起電力をE1、こて先11Bに形成された熱電対13Bの起電力をE2とした場合、熱電対群13Sの一端側13Saと他端側13Sbとの間の電位E3は、次式(1)で示される。
E3=E1+E2・・・(1)
【0029】
そして、抵抗素子15Aの抵抗値をR1、抵抗素子15Bの抵抗値をR2とした場合、抵抗素子15Aと抵抗素子15Bとの間の接続点J1と、熱電対群13Sの一端13Saとの間の電位E4は、R1=R2であるから、次式(2)で示される。
E4=E3/2・・・(2)
【0030】
このように、こて先11Aとこて先11Bの温度が異なる場合であっても、制御部(温度制御手段)21を構成する起電力測定回路22に入力される温度信号となる電位E4は、熱電対13Aの熱起電力と熱電対13Bの熱起電力との平均値となる。
【0031】
そして、こうした熱電対13Aの熱起電力と熱電対13Bの熱起電力との平均値である温度信号と、基準温度設定回路24によって設定された設定温度(基準温度)との差分信号に基づいて、こて先11A、11Bの温度が設定温度(基準温度)になるように、互いに直列に接続されたヒータ線12A、12Bの通電が制御される。
【0032】
以上のように、本発明の一実施形態である半田ごて10によれば、直列に接続した2つの熱電対13A,13Bからなる熱電対群13Sの一端13Saと他端13Sbとの間に、例えば互いに等しい抵抗値をもつ複数の抵抗素子15A,15Bを接続するたけで、容易に熱電対13Aの熱起電力と熱電対13Bの熱起電力との平均値(分圧電位)である温度信号が得られ、これを1つの制御部(温度制御手段)21に入力させることで、複数のこて先11A,11Bの温度制御を1つの制御部(温度制御手段)21によって一括して容易に行うことができる。
【0033】
これによって、例えば、従来のように、熱電対ごとに制御部(温度制御手段)を形成したり、あるいは複数の熱電対を制御可能な複雑な回路構成の制御部を用いなくても、複数の抵抗素子を設けるだけで、容易に、かつ低コストに複数のこて先をもつ半田ごての温度制御を行うことが可能になる。
【0034】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
なお、図1、2に示す第1実施形態と同一構成の部材には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の半田ごて30は、こて先11Aの温度に応じた熱起電力を生じる熱電対13Aと、こて先11Bの温度に応じた熱起電力を生じる熱電対13Bとを備え、これら
熱電対13Aと熱電対13Bとが直列に接続されて熱電対群13Sを構成している。そして、こうした熱電対群13Sの一端側13Saと他端側13Sbとの間には、複数の抵抗素子35A,35Bが直列接続されている。このうち、抵抗素子35Bは、可変抵抗素子とされている。
【0035】
このような構成の半田ごて30では、可変抵抗素子である抵抗素子35Bの抵抗値を任意の値に設定することによって、制御部(温度制御手段)21を構成する基準温度設定回路24(図2参照)の温度設定によらず、こて先11A,11Bの温度設定を行うことができる。
【0036】
例えば、熱電対群13Sの起電力をE3、抵抗素子35Aの抵抗値をR1、可変抵抗素子からなる抵抗素子35Bの設定抵抗値をVR2とした時に、抵抗素子35Aと抵抗素子35Bとの間の接続点J1と熱電対群13Sの一端13Saとの間の電位E4(温度信号)は、次式(3)で示される。
E4=VR2/(R1+VR2)×E3・・・(3)
【0037】
例えば、抵抗素子35Bの設定抵抗値VR2を抵抗素子35Aの抵抗値R1よりも小さくなるように設定(VR2<R1)した場合、E4>(E3/2)となるため、制御部(温度制御手段)21に入力される温度信号は、抵抗素子35Aと抵抗素子35Bの抵抗値が等しい場合と比較して、低い値になるように入力される。その結果、制御部(温度制御手段)21は、こて先11A,11Bの温度が基準温度設定回路24(図2参照)の設定値よりも低くなっていると認識し、ヒータ線12A、12Bの通電制御によって、こて先11A,11Bの温度を更に高める。これにより、こて先11A,11Bの温度が基準温度設定回路24(図2参照)の温度設定によらず高められる。
【0038】
また、例えば、抵抗素子35Bの設定抵抗値VR2を抵抗素子35Aの抵抗値R1よりも大きくなるように設定(VR2>R1)した場合、E4<(E3/2)となるため、制御部(温度制御手段)21に入力される温度信号は、抵抗素子35Aと抵抗素子35Bの抵抗値が等しい場合と比較して、高い値になるように入力される。その結果、制御部(温度制御手段)21は、こて先11A,11Bの温度が基準温度設定回路24(図2参照)の設定値よりも高くなっていると認識し、ヒータ線12A、12Bの通電停止によって、こて先11A,11Bの温度を低下させる。これにより、こて先11A,11Bの温度が基準温度設定回路24(図2参照)の温度設定によらず低められる。
【0039】
このように複数の抵抗素子のうちの1つを可変抵抗素子にすることによって、例えば、抵抗素子15Bの抵抗値設定スイッチを半田ごて30の把持部などに形成すれば、半田付けの作業中に手元で一時的にこて先11A,11Bの温度設定を高めたり、あるいは低めたりするといったことも可能になる。
【0040】
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態に係る半田ごての電気的構成を示す概略構成図である。
なお、図1、2に示す第1実施形態と同一構成の部材には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。また、ヒータ線は省略している。
本実施形態の半田ごて40は、3つ以上のこて先11A,11B,11C・・11nを形成した例である。こうした多数nのこて先11A,11B,11C・・11nを形成した場合であっても、それぞれのこて先に対応した熱電対13A,13B,13C・・13nを全て直列に接続してなる熱電対群13Snの一端側13Saと他端側13Sbとの間に、互いに抵抗値の等しい複数の抵抗素子15A,15Bを直列接続することで、抵抗素子15Aと抵抗素子15Bとの間の接続点J1と熱電対群13Snの一端13Saとの間で、全ての熱電対13A,13B,13C・・13nの平均起電力を容易に得ることができる。なお、接続点J1と熱電対群13Snの一端13Saとの間の電位は、1/熱電対の数nとなるように、抵抗素子15A,15Bの抵抗値を選択する。
【0041】
こうした平均起電力を温度信号として制御部21に入力させれば、3つ以上のこて先11A,11B,11C・・11nを備えた半田ごて40であっても、全てのこて先の温度を一括して容易に制御することが可能になる。
【0042】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0043】
第1実施形態から第3実施形態に示した回路構成、各部品どうしのの接続形態は一例であり、電気的に等価な回路構成を含むものである。例えば、熱電素子群の一端と他端との間に形成する抵抗素子は、上述した各実施形態のように2つに限定されるものでは無く、3つ以上の抵抗素子を接続して分圧回路を形成することもできる。
【符号の説明】
【0044】
10 半田ごて
11A,11B こて先
12A、12B ヒータ線
13A、13B 熱電対
21 制御部
図1
図2
図3
図4