【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ゲームサービスを提供するウェブサイトにアクセス可能となった日:平成27年7月17日 ゲームサービスを提供するウェブサイトのアドレス:http://gcc.sp.mbga.jp/_gcard_top 、http://gcc.mbga.jp/_gcard_top http://gcc.sp.mbga.jp/_gcard_event153_detail?t=changed http://gcc.mbga.jp/_gcard_event153_detail?t=changed http://gcc.sp.mbga.jp/_gcard_event153 http://gcc.mbga.jp/_gcard_event153 http://gcc.sp.mbga.jp/_gcard_event153_detail?t=intrusion http://gcc.mbga.jp/_gcard_event153_detail?t=intrusion
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、プレイヤーが所有するゲームポイントに基づいて、前記プレイヤーの対戦相手を決定するマッチング処理部と、
前記プレイヤーが行う決定された前記対戦相手との対戦について勝敗を決定する対戦処理部と、
対戦に関して前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させるサポート機能発動処理部と、
前記対戦の結果として前記プレイヤーの勝利が決定された際に、敗北した前記対戦相手の所有するゲームポイントを減少させて、勝利した前記プレイヤーの所有するゲームポイントを増加させるポイント変動処理部と、
前記プレイヤーの所有するゲームポイントのうち前記プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を拡張するサポート機能拡張処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、対戦相手に敗北すること以外にも、自己のゲームポイントを減少させることができるようになる。また、減少させるポイント量を指定することによって、短期間で自己のゲームポイントを大幅に減少させることが可能となるため、長期間に亘り対戦を繰り返し行なって対戦相手に敗北し続ける必要がなくなると共に、対戦の勝敗を決定するための計算負荷も軽減される。さらに、自己のゲームポイントを減少させることでプレイヤーは不利となるが、ゲームポイントの減少によってサポート機能を拡張することで対戦相手に勝利し易くなる(ポイントを増やし易くなる)。よって、結果的にはプレイヤーにとって有利となる。そのため、減少させるポイント量を自らが指定すると言ったプレイヤーに不利となる印象を与える行為であっても、積極的に行わせることが可能となる。これにより、プレイヤーのプレイ意欲を向上させることができ、ひいてはポイント争奪型の対戦ゲームを活性化させることが可能となる。
【0009】
かかる情報処理装置であって、前記サポート機能発動処理部は、前記対戦相手が決定されたときの当該対戦中にのみ、前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、サポート機能の発動を対戦相手が決定されたときの当該対戦中に限定することで、プレイヤーが過剰に有利となることが抑制される。
【0010】
かかる情報処理装置であって、前記サポート機能発動処理部は、前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を所定確率に基づいて発動させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、サポート機能が常に発動しないように制御することで、プレイヤーが過剰に有利となることが抑制される。
【0011】
かかる情報処理装置であって、前記サポート機能拡張処理部は、前記プレイヤーの所有するゲームポイントのうち前記プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させる際に、前記プレイヤーの減少後のゲームポイントが、段階的に設定された所定ポイント量未満にならないように制御する、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、ゲームポイントが多量に減少されないように制限することで、プレイヤーが過剰に有利となることが抑制される。
【0012】
かかる情報処理装置であって、前記プレイヤーの所有するゲームポイントが増加することによって前記所定ポイント量に到達する度に、前記プレイヤーに対して報酬を付与する報酬付与部を、備えたこととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーが報酬の獲得を目指して積極的にゲームポイントを増加するようになる。これにより、プレイヤーのプレイ意欲を向上させ、ポイント争奪型の対戦ゲームを活性化させることが可能となる。
【0013】
かかる情報処理装置であって、前記ポイント変動処理部は、勝利した前記プレイヤーの所有するゲームポイントを増加させた際に、プレイヤーが所有できるゲームポイントの上限を超えた分のポイント量を、当該プレイヤーの所有する特別ゲームポイントとして増加させ、
前記サポート機能拡張処理部は、前記プレイヤーの所有する前記特別ゲームポイントを減少させることによって、前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を拡張する、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、プレイヤーの所有するゲームポイントが、所有可能なゲームポイントの上限を超えたとしても、特別ゲームポイントとしてプレイヤーに所有させることができるため、引き続きプレイヤーは積極的にゲームポイントを増加するようになる。そして、その特別ゲームポイントを減少させることによっても、サポート機能を拡張することができるため、対戦相手に勝利し易くなる(ポイントを増やし易くなる)。これにより、プレイヤーのプレイ意欲を向上させ、ポイント争奪型の対戦ゲームを活性化させることが可能となる。
【0014】
かかる情報処理装置であって、前記対戦処理部は、前記プレイヤーに対応付けられたプレイヤーキャラクターと、その対戦相手となるエネミーキャラクターとを対戦させ、各キャラクターに設定されたパラメーターに基づき勝敗を決定し、
前記サポート機能発動処理部は、サポート機能を発動させることによって、前記プレイヤーキャラクターを対戦中にサポートするためのサポートキャラクターを参戦させ、
前記サポート機能拡張処理部は、サポート機能を拡張させることによって、前記サポートキャラクターの前記プレイヤーキャラクターに対するサポート範囲を広く設定する、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、サポート機能として、プレイヤーキャラクター及びエネミーキャラクターの対戦にサポートキャラクターを参加させることで、プレイヤーキャラクターが勝利し易くなる(プレイヤーがゲームポイントを増やし易くなる)。サポート機能の拡張として、プレイヤーキャラクターに対するサポート範囲を広く設定することで、プレイヤーキャラクターがより一層勝利し易くなる
【0015】
かかる情報処理装置であって、前記サポート機能発動処理部は、
第1のサポート機能を発動させることによって、参戦した前記サポートキャラクターの攻撃により前記エネミーキャラクターに設定された体力パラメーターを減少させ、
第2のサポート機能を発動させることによって、参戦した前記サポートキャラクターの回復により前記プレイヤーキャラクターに設定された体力パラメーターを増加させ、
前記サポート機能拡張処理部は、
前記プレイヤーによって指定されたポイント量が多いほど、前記エネミーキャラクターに設定された体力パラメーターの減少量を多くすることによって、前記第1のサポート機能を拡張させ、
前記プレイヤーによって指定されたポイント量が多いほど、前記プレイヤーキャラクターに設定された体力パラメーターの増加量を多くすることによって、前記第2のサポート機能を拡張させる、こととしてもよい。
このような情報処理装置によれば、複数種類のサポート機能を発動させることが可能となる。また、ゲームポイントを多く減少させるほど、プレイヤーキャラクターに対するサポート範囲をより広く設定することができる。
【0016】
次に、コンピューターに、
プレイヤーが所有するゲームポイントに基づいて、前記プレイヤーの対戦相手を決定するマッチング処理と、
前記プレイヤーが行う決定された前記対戦相手との対戦について勝敗を決定する対戦処理と、
対戦に関して前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させるサポート機能発動処理と、
前記対戦の結果として前記プレイヤーの勝利が決定された際に、敗北した前記対戦相手の所有するゲームポイントを減少させて、勝利した前記プレイヤーの所有するゲームポイントを増加させるポイント変動処理と、
前記プレイヤーの所有するゲームポイントのうち前記プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、前記プレイヤーをサポートするためのサポート機能を拡張するサポート機能拡張処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、プレイヤーのプレイ意欲を向上させ、ポイント争奪型の対戦ゲームを活性化させることができる。
【0017】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成について>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と複数のプレイヤー端末20とを含んで構成される。
【0018】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)を用いて行なう対戦ゲームをプレイヤーに提供することができる。
【0019】
本実施形態に係る対戦ゲームは、互いに対戦相手となるプレイヤー同士が対戦を行い、敗北したプレイヤーの所有するゲームポイントを減少させて、勝利したプレイヤーの所有するゲームポイントを増加させるポイント争奪型の対戦ゲームである。
【0020】
この対戦ゲームにおいて、プレイヤーは、複数のキャラクターによって構成される対戦デッキを用いて他のプレイヤーと対戦を行う。具体的には、プレイヤー(以下、「第1プレイヤー」とも呼ぶ)が対戦相手を指定して対戦開始を要求すると、対戦相手として指定された他のプレイヤー(以下、「第2プレイヤー」とも呼ぶ)の対戦デッキと自らの対戦デッキとが対戦を行う。その結果、勝利したプレイヤーはゲームポイントを獲得することができ、敗北したプレイヤーはゲームポイントを奪われる。このとき、対戦相手として指定された第2プレイヤーの対戦デッキはサーバー装置10によって制御されるため、その第2プレイヤーは当該対戦に関して何ら操作等を行う必要はない。すなわち、この対戦は第1プレイヤーの操作に基づいて開始され、対戦相手として指定された第2プレイヤーの意志に関係なく対戦が行われる。つまり、第2プレイヤーは自分の知らない間に敗北し、ゲームポイントを奪われてしまう場合がある。
【0021】
また、この対戦ゲームにおいて、対戦相手となる第2プレイヤーは、第1プレイヤーが所有するゲームポイントに基づき抽出された候補となる複数プレイヤーの中から、第1プレイヤーによって指定される。具体的には、第1プレイヤーとほぼ同量のゲームポイントを有するプレイヤー、第1プレイヤーより多量のゲームポイントを所有するプレイヤー、及び、第1プレイヤーより少量のゲームポイントを所有するプレイヤーの中から、第1プレイヤーによって指定される。ほぼ同量のゲームポイントを有するプレイヤーが対戦相手となる場合、その対戦に勝利できれば第1プレイヤーのゲームポイントが少し増加する。第1プレイヤーより多量のゲームポイントを所有するプレイヤーが対戦相手となる場合、その対戦に勝利できれば第1プレイヤーのゲームポイントは多く増加する。第1プレイヤーより少量のゲームポイントを所有するプレイヤーが対戦相手となる場合には、その対戦に勝利できたとしても第1プレイヤーのゲームポイントは殆んど増加しない。よって、第1プレイヤーより多量のゲームポイントを所有するプレイヤーが対戦相手として指定された場合は、最も効率良くゲームポイントを増やすことができる。しかしながら、その場合における対戦相手の対戦デッキは攻撃力が高く設定されている場合が多いので、第1プレイヤーはその対戦に勝利することが困難となる。そのため、第1プレイヤーは、自分とほぼ同量のゲームポイントを有するプレイヤー、又は自分より少量のゲームポイントを所有するプレイヤーを、対戦相手となる第2プレイヤーに指定することになってしまう。そこで本実施形態では、対戦に関して第1プレイヤーをサポートするためのサポート機能が設けられている。そのため、第1プレイヤーが自分より多量のゲームポイントを所有するプレイヤーを対戦相手となる第2プレイヤーに指定したとしても、対戦中にサポート機能が発動されればその対戦に勝利し易くなる。
【0022】
また、この対戦ゲームにおいて、第1プレイヤーは対戦を繰り返すことで多量のゲームポイントを所有するようになると、自分とほぼ同量のゲームポイントを有するプレイヤーを対戦相手となる第2プレイヤーに指定したとしても、自分の対戦デッキよりも攻撃力が高い対戦デッキと対戦することが多くなり、その対戦に勝利することが困難となる。その結果、第1プレイヤーは殆んど敗北することになるため、自己のゲームポイントが減少することになる。そして、この敗北が繰り返されると、自己のゲームポイントが徐々に減少して行くが、対戦を繰り返すことで自分の対戦デッキの攻撃力が徐々に上がって行く。やがて、第1プレイヤーは少量のゲームポイントを所有するようになり、自分とほぼ同量のゲームポイントを有するプレイヤーを対戦相手となる第2プレイヤーに指定すると、自分の対戦デッキよりも攻撃力が低い対戦デッキと対戦することが多くなる。その結果、今度は一転して対戦に勝利し易くなるので、自己のゲームポイントが増加するようになる。すなわち、この対戦ゲームでは、このようにして自己のゲームポイントを増減させながら対戦が繰り返し行われることで、長期的に見れば、自己のゲームポイントが緩やかに増加するようになる(
図2に示す破線グラフを参照。詳細については後述する)。
【0023】
しかしながら上記のとおり、対戦相手に勝利し易くするためには、自己のゲームポイントを減少させる必要がある。そのため、プレイヤーは、自己のゲームポイントを減少させるべく、長期間に亘り繰り返し対戦を行なって敗北し続けなければならない。そこで本実施形態では、対戦相手に敗北すること以外にも、第1プレイヤーがポイント量を指定して自己のゲームポイントを減少させることができる。これにより、短期間で自己のゲームポイントを大幅に減少させることが可能となるため、長期間に亘り対戦を繰り返し行なって対戦相手に敗北し続ける必要がなくなる。さらに、自己のゲームポイントを減少させることで、サポート機能を拡張することが可能となる。そのため、自己のゲームポイントがいったん減少することになるが、サポート機能の拡張によってより一層勝利し易くなるので、結果的には、自己のゲームポイントを増大させることができる。
【0024】
図2は、ゲームポイントと経過時間との関係を示すグラフである。このグラフの横軸はゲーム開始後の経過時間であり、縦軸はプレイヤーの所有するポイント量である。
【0025】
破線で描かれたグラフは、サポート機能を拡張させることなく対戦ゲームを続けたときのポイント量の変化を示している。この破線グラフの変化から把握できるように、対戦ゲームにおいてサポート機能を拡張させない場合は、対戦での敗北によるポイント減少と勝利によるポイント増加とが繰り返し行われることによって、長期的に見れば、ゲームポイントが緩やかに増加して行くことになる。
【0026】
これに対して、実線で描かれたグラフは、サポート機能を拡張させながら対戦ゲームを続けたときのポイント量の変化を表している。図中の矢印Aで示された部分は、プレイヤーによってポイント量が指定されたことによって、短期間でゲームポイントが大幅に減少したときの変化が示されている。この実線グラフの変化から把握できるように、対戦ゲームにおいてサポート機能を拡張させた場合は、いったんポイント量が大幅に減少したとしても、その後にはサポート機能が拡張されることでゲームポイントが増大することによって、長期的に見れば、ゲームポイントが飛躍的に増加して行くことになる。
【0027】
<<サーバー装置10の構成について>>
図3は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有する。
【0028】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共に、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部11は、少なくとも、キャラクター付与処理部111、マッチング処理部112、対戦処理部113、ポイント変動処理部114、サポート機能発動処理部115、サポート機能拡張処理部116、報酬付与処理部117、画面データ生成処理部118を備える。
【0029】
キャラクター付与処理部111は、プレイヤーに対してキャラクターを付与する処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるキャラクター付与処理部111は、抽選ゲームにおいて複数のキャラクター(
図4参照)の中からランダムに選出した少なくとも1体のキャラクターをプレイヤーに付与する。プレイヤーは、付与されたキャラクターを兵士キャラクターに設定することで、自己の対戦デッキに組み込むことができる。
【0030】
マッチング処理部112は、マッチングに関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるマッチング処理部112は、対戦開始を要求する第1プレイヤーが所有するゲームポイントに基づいて、複数のプレイヤーの中から第1プレイヤーの対戦相手となる第2プレイヤーを決定する。なお、プレイヤー以外にも、コンピューターキャラクター(NPC)を対戦相手として決定してもよい。
【0031】
対戦処理部113は、ゲームプログラムに従って対戦ゲームを進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態における対戦処理部113は、プレイヤーの操作入力を受け付けると、そのプレイヤーの対戦相手に対する攻撃を行なうことによって対戦ゲームを進行させる。
【0032】
ポイント変動処理部114は、ゲームポイントの変動に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるポイント変動処理部114は、互いに対戦相手となるプレイヤー同士が対戦を行った結果、敗北したプレイヤーの所有するゲームポイントを減少させて、勝利したプレイヤーの所有するゲームポイントを増加させる。
【0033】
サポート機能発動処理部115は、サポート機能の発動に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるサポート機能発動処理部115は、対戦開始を要求する第1プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させる。本実施形態におけるサポート機能とは、対戦中にサポートキャラクターを参戦させることによって、第1プレイヤーの対戦デッキをサポートする機能である。そして、このサポート機能には、少なくとも第1のサポート機能と第2のサポート機能が含まれる。第1のサポート機能は、第1プレイヤーの対戦デッキと対戦相手となる第2プレイヤーの対戦デッキとが対戦している際に、参戦したサポートキャラクターの攻撃により、その第2プレイヤーの対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)を減少させる機能である。第2のサポート機能は、第1プレイヤーの対戦デッキと第2プレイヤーの対戦デッキとが対戦している際に、参戦したサポートキャラクターの回復により、その第1プレイヤーの対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)を増加させる機能である。
【0034】
サポート機能拡張処理部116は、サポート機能の拡張に関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるサポート機能拡張処理部116は、対戦開始を要求する第1プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、その第1プレイヤーに対するサポート機能を拡張させる。本実施形態におけるサポート機能の拡張とは、プレイヤーが自己のゲームポイントを減少させてサポートキャラクターに付与することによって、そのサポートキャラクターのサポート範囲を広く設定することである。そして、このサポート機能の拡張には、少なくとも第1のサポート機能を拡張すること及び第2のサポート機能を拡張することが含まれる。第1のサポート機能の拡張は、第1プレイヤーによって指定されたポイント量が多いほど、第2プレイヤーの対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)の減少量を多くすることである。第2のサポート機能の拡張は、第1プレイヤーによって指定されたポイント量が多いほど、第1プレイヤーの対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)の増加量を多くすることである。
【0035】
報酬付与処理部117は、プレイヤーに対して報酬を付与する処理を実行する機能を有している。本実施形態における報酬付与処理部117は、プレイヤーの所有するゲームポイントの数量に応じて、プレイヤーに対して報酬を付与する。
【0036】
画面データ生成処理部118は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面データ生成処理部118は、ゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0037】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともキャラクター情報、サポート機能情報、プレイヤー情報、ゲームポイント情報、及びメインキャラクター情報を記憶する。なお、これら各種情報については追って詳述する。
【0038】
入力部13は、システム管理者等がゲームサービスに関する各種データ(例えば、キャラクター情報やサポート機能情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0039】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0040】
通信部15は、プレイヤー端末20との間で通信を行うためのものであり、プレイヤー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0041】
図4は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。キャラクター情報は、対戦ゲームで利用されるキャラクターに関する情報である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくとも、キャラクター名、レアリティ、及び、最大攻撃力、最大防御力、最大体力(最大HP)、初期攻撃力、初期防御力、初期体力(初期HP)等の能力パラメーターが設定されている。
【0042】
図5は、サポート機能情報のデータ構造例を示す図である。サポート機能情報は、プレイヤーキャラクターをサポートするためのサポート機能に関する情報である。このサポート機能情報には、サポートキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、サポートキャラクター名、レベル、必要ポイント数、サポート機能が設定されている。すなわち、本実施形態では、各サポートキャラクターに対して3段階のレベルが設定されており、それぞれのレベルに達するために必要となる必要ポイントが設定されている。例えば、サポートキャラクターXは、プレイヤーによって100ポイントのゲームポイントが付与されることによって必要ポイント数に達するため、レベル2に設定される。そして、各サポートキャラクターに対して固有のサポート機能が設定されており、レベルが高くなるに連れてサポート機能が拡張される。例えば、サポートキャラクターXには、対戦相手の対戦デッキに対して攻撃を行なうことによって、対戦相手の対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)を減少させる機能(第1のサポート機能)が設定されている。そして、サポートキャラクターXは、レベル1のときには体力パラメーター(HP)を30%減少させことができ、レベル2のときには体力パラメーター(HP)を50%減少させことができ、レベル3のときには体力パラメーター(HP)を70%減少させことができる。サポートキャラクターYには、対戦相手の対戦デッキを構成する兵士キャラクターのみを個別に攻撃する機能(第1のサポート機能)が設定されている。そして、サポートキャラクターYは、レベル1のときには1体の兵士キャラクターに攻撃することができ、レベル2のときには2体の兵士キャラクター攻撃することができ、レベル3のときには3体すべての兵士キャラクターに攻撃することができる。これにより、対戦相手の兵士キャラクターに設定された体力パラメーター(HP)を減少させることができる。サポートキャラクターZには、自分の対戦デッキに設定された体力パラメーター(HP)を回復(増加)させる機能(第2のサポート機能)が設定されている。そして、サポートキャラクターZは、レベル1のときには体力パラメーター(HP)を10%回復させことができ、レベル2のときには体力パラメーター(HP)を20%回復させことができ、レベル3のときには体力パラメーター(HP)を30%回復させことができる。従って、プレイヤーは自己のゲームポイントを減少させてサポートキャラクターに付与することによって、そのサポートキャラクターの有するサポート範囲を広く設定することができる。
【0043】
図6は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくとも、プレイヤー名、所有ポイント、所有特別ポイント、所有キャラクター情報、デッキ情報、サポートキャラクター情報が設定されている。所有ポイントは、プレイヤーが所有するゲームポイントを示すパラメーター情報であり、プレイヤーの対戦結果等に応じて変動する。なお、プレイヤーが所有できるゲームポイントには、予め上限が設定されている。所有特別ポイントは、プレイヤーが所有する特別ゲームポイントを示すパラメーター情報である。プレイヤーが所有するゲームポイントのうち、プレイヤーが所有できるゲームポイントの上限を超えた分のポイント量が、プレイヤーの所有する特別ゲームポイントとなる。プレイヤーは、ゲームポイントと同様に、特別ゲームポイントをサポートキャラクターに付与することができる。なお、この特別ゲームポイントは他のプレイヤーによって奪われるものではない。
【0044】
図7は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。所有キャラクター情報は、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」とも呼ぶ)に関する情報である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、現時点におけるレベル、攻撃力、防御力、体力(HP)等の各種パラメーターと、兵士キャラクターとして対戦デッキに組み込まれていることを示すフラグ情報が設定されている。
【0045】
図8は、デッキ情報のデータ構造例を示す図である。デッキ情報は、プレイヤーに対応付けられた対戦デッキに関する情報である。対戦デッキとは、複数キャラクターを1つのセットにまとめたキャラクター群のことをいう。本実施形態における対戦デッキは、4体のキャラクターによって構成されている。対戦デッキを構成する4体のキャラクターのうち、1体はメインキャラクターとしての戦艦キャラクターであり、残りの3体はサブキャラクターとしての兵士キャラクターである。戦艦キャラクターはプレイヤーが所有できないキャラクターであるが、兵士キャラクターはプレイヤーが所有できるキャラクターである。このデッキ情報には、少なくとも、対戦デッキの攻撃力、防御力、体力(HP)等のデッキパラメーターと、対戦デッキを構成する戦艦キャラクターの体力(HP)と、対戦デッキを構成する兵士キャラクターのキャラクターID、体力(HP)が設定されている。デッキパラメーターは、対戦デッキを構成するキャラクター毎に設定されている攻撃力、防御力、体力(HP)等の各種パラメーターに基づいて決定される。例えば、デッキパラメーターのうち対戦デッキの攻撃力は、各キャラクターに設定されている現時点の攻撃力パラメーターの合計値や、当該合計値に所定の係数を乗じた値として算出される。このデッキパラメーターは、対戦ゲームの勝敗を決する際に参照される情報であり、通常の場合、対戦デッキのデッキパラメーターが高いほど対戦に勝利できる確率が高くなる。
【0046】
図9は、サポートキャラクター情報のデータ構造例を示す図である。サポートキャラクター情報は、プレイヤーに対応付けられたサポートキャラクターに関する情報である。このサポートキャラクター情報には、少なくとも、プレイヤーをサポートできるサポートキャラクターのサポートキャラクターIDに対応付けて、現時点におけるレベル、付与ポイントが設定されている。付与ポイントは、プレイヤーによって付与されたゲームポイントを示す情報である(つまり、プレイヤーが自己のゲームポイントを自ら減少させたポイント量を示す情報である)。
【0047】
図10は、ゲームポイント情報のデータ構造例を示す図である。ゲームポイント情報は、プレイヤーが所有するゲームポイントに関する情報である。このゲームポイント情報には、ポイント範囲毎に、少なくとも、セーフポイント、対戦開始時の消費ポイント数、対戦勝利時の獲得ポイント数が設定されている。セーフポイントは、ポイント範囲に応じて段階的に設定された所定ポイント量である。本実施形態では、プレイヤーの減少後のゲームポイントが、そのポイント範囲に対応するセーフポイント未満にならないように制限される。対戦開始時の消費ポイント数は、プレイヤーが所有するゲームポイントのうち、対戦開始時に消費(減算)されるポイント量を示す情報である。本実施形態では、プレイヤーが所有するゲームポイントが多くなるほど、消費ポイント数も多くなるように設定されている。対戦勝利時の獲得ポイント数は、対戦に勝利したプレイヤーが獲得できるポイント量を示す情報である。本実施形態では、プレイヤーが所有するゲームポイントが多くなるほど、獲得ポイント数も多くなるように設定されている。なお、この獲得ポイント数は、敗北したプレイヤーの所有するゲームポイントから減算させたポイント数(敗北したプレイヤーから奪ったポイント数)である。
【0048】
図11は、メインキャラクター情報のデータ構造例を示す図である。メインキャラクター情報は、メインキャラクターとなる戦艦キャラクターに関する情報である。このメインキャラクター情報には、ポイント範囲毎に、少なくとも、戦艦レベル、戦艦攻撃力、戦艦防御力、戦艦体力(HP)等の能力パラメーターが設定されている。本実施形態では、プレイヤーが所有するゲームポイントが多くなるほど、戦艦キャラクターの能力パラメーターが高くなるように設定されている。
【0049】
<<プレイヤー端末20の構成について>>
図12は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、タブレット端末、携帯電話端末、スマートフォン等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末操作部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行う端末通信部25を有している。
【0050】
<<ゲームシステム1の動作について>>
本実施形態におけるゲームシステム1の動作例について説明する。以下では、互いに対戦相手となるデッキ同士の対戦に関する動作例について説明した後に、サポート機能の拡張に関する動作例について説明する。
【0051】
<互いに対戦相手となるデッキ同士の対戦>
図13は、互いに対戦相手となるデッキ同士の対戦に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0052】
先ず始めに、プレイヤー端末20は、メニュー画面が端末表示部24に表示されている際に、第1プレイヤーの操作によって対戦を開始するための操作ボタンが選択されると、かかる操作情報に基づき対戦開始を要求するコマンド(対戦開始要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS101)。
【0053】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された対戦開始要求を受信すると、ポイント変動処理を行う(ステップS102)。すなわち、ポイント変動処理部114は、プレイヤー端末20からの対戦開始要求と共に送信されたプレイヤーID等に基づき、
図6に示すプレイヤー情報を参照することにより、その第1プレイヤーの所有ポイントを取得する。次に、ポイント変動処理部114は、
図10に示すゲームポイント情報を参照することにより、第1プレイヤーの所有するゲームポイントに応じた消費ポイント数を減少させる。そして、ポイント変動処理部114は、減少後のゲームポイントを第1プレイヤーが所有するようにプレイヤー情報を更新する。
【0054】
次いで、サーバー装置10は、このようにしてポイント変動処理が行われると、第1プレイヤーの対戦相手となる第2プレイヤーを決定するためのマッチング処理を行う(ステップS103)。具体的には、マッチング処理部112は、プレイヤー端末20からの対戦開始要求と共に送信されたプレイヤーID等に基づき、
図6に示すプレイヤー情報を参照することにより、その第1プレイヤーの所有ポイントを取得する。次に、マッチング処理部112は、
図11に示すゲームポイント情報を参照することにより、その取得した第1プレイヤーのゲームポイントが含まれるポイント範囲を特定し、そのポイント範囲に対応付けられた戦艦レベルを取得する。この取得された戦艦レベルは、第1プレイヤーの対戦デッキを構成する戦艦キャラクターのレベルと一致する。次に、マッチング処理部112は、
図6に示すプレイヤー情報及び
図11に示すゲームポイント情報を参照することにより、その取得した第1プレイヤーの戦艦レベルと他のプレイヤーそれぞれの戦艦レベルとを比較する。その比較の結果、第1プレイヤーと同じ戦艦レベルを有する複数の候補プレイヤー(つまり、第1プレイヤーとほぼ同量のゲームポイントを有する複数の候補プレイヤー)、第1プレイヤーよりも高い戦艦レベルを有する複数の候補プレイヤー(つまり、第1プレイヤーより多量のゲームポイントを所有する複数の候補プレイヤー)、及び、第1プレイヤーよりも低い戦艦レベルを有する複数の候補プレイヤー(つまり、第1プレイヤーより少量のゲームポイントを所有する複数の候補プレイヤー)を、それぞれ抽出する。そして、マッチング処理部112は、それぞれ抽出された複数の候補プレイヤーの中から、第1プレイヤーと同じ戦艦レベルを有する1人の候補プレイヤー、第1プレイヤーよりも高い戦艦レベルを有する1人の候補プレイヤー、及び、第1プレイヤーよりも低い戦艦レベルを有する1人の候補プレイヤーを、それぞれランダムに決定する。
【0055】
次いで、サーバー装置10は、このようにして候補プレイヤーが決定されると、候補プレイヤーの中から対戦相手を選択させるための画面データを画面データ生成処理部118に生成させる(ステップS104)。その後、サーバー装置10は、画面データ生成処理部118によって生成された画面データを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。
【0056】
次いで、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、対戦相手選択画面50を端末表示部24に表示させる(ステップS105)。
【0057】
図14は、対戦相手選択画面50の一例を示す図である。この対戦相手選択画面50には、候補プレイヤー表示領域51、第1のプレイヤー選択ボタン52、第2のプレイヤー選択ボタン53、第3のプレイヤー選択ボタン54、決定ボタン55が含まれている。候補プレイヤー表示領域51には、複数の候補プレイヤーが一覧表示されている。第1のプレイヤー選択ボタン52には、第1プレイヤーよりも高い戦艦レベルを有する候補プレイヤーが表示されている。第2のプレイヤー選択ボタン53には、第1プレイヤーと同じ戦艦レベルを有する候補プレイヤーが表示されている。第3のプレイヤー選択ボタン54には、第1プレイヤーよりも低い戦艦レベルを有する候補プレイヤーが表示されている。第1プレイヤーは、複数のプレイヤー選択ボタンの中からいずれか1つを選択した上で、決定ボタン55を選択する。
【0058】
次いで、
図13に戻り、プレイヤー端末20は、対戦相手選択画面50が端末表示部24に表示されている際に、第1プレイヤーの操作によって、いずれか1つのプレイヤー選択ボタンが選択された上で、決定ボタン55が選択されると、対戦相手決定を要求するコマンド(対戦相手決定要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS106)。
【0059】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された対戦相手決定要求を受信すると、サポート機能の設定を行う(ステップS107)。具体的には、サポート機能発動処理部115は、所定の確率に基づいて、第1プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させるか否かを決定する。そして、サポート機能発動処理部115は、サポート機能を発動させることが決定された場合に、プレイヤー端末20からの対戦相手決定要求と共に送信されたプレイヤーID等に基づき、
図6に示すプレイヤー情報を参照することにより、その第1プレイヤーのサポートキャラクター情報を特定する。次に、マッチング処理部112は、その特定されたサポートキャラクター情報(
図9参照)を参照することにより、その第1プレイヤーをサポートできるサポートキャラクターの中から、第1プレイヤーを実際にサポートする1体のサポートキャラクターをランダムに決定する。
【0060】
次いで、サーバー装置10は、このようにしてサポート機能が設定されると、対戦デッキの設定を行う(ステップS108)。すなわち、対戦処理部113は、上述したステップS106の処理において第1プレイヤーが対戦相手として選択した第2プレイヤーのプレイヤー情報(
図6参照)を参照することにより、第2プレイヤーのデッキ情報を特定する。そして、対戦処理部113は、特定された第2プレイヤーのデッキ情報(
図8参照)を参照することにより、第2プレイヤーの対戦デッキを設定する。
【0061】
次いで、サーバー装置10は、このようにして第2プレイヤーの対戦デッキが設定されると、その第2プレイヤーの対戦デッキに対して攻撃を開始するための画面データを画面データ生成処理部118に生成させる(ステップS109)。その後、サーバー装置10は、画面データ生成処理部118によって生成された画面データを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。
【0062】
次いで、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、攻撃開始画面60を端末表示部24に表示させる(ステップS110)。
【0063】
図15は、攻撃開始画面60の一例を示す図である。この攻撃開始画面60には、対戦相手表示領域61と、攻撃ボタン62が含まれている。対戦相手表示領域61には、対戦相手となる第2プレイヤーの対戦デッキが表示されている。攻撃ボタン62は、第1プレイヤーの対戦デッキが第2プレイヤーの対戦デッキに対して攻撃を開始するための操作ボタンである。
【0064】
次いで、
図13に戻り、プレイヤー端末20は、攻撃開始画面60が端末表示部24に表示されている際に、第1プレイヤーの操作によって攻撃ボタン62が選択されると、第2プレイヤーの対戦デッキへの攻撃開始を要求するコマンド(攻撃開始要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS111)。
【0065】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された攻撃開始要求を受信すると、対戦処理を行う(ステップS112)。具体的には、対戦処理部113は、各プレイヤーのデッキ情報を参照して、第1プレイヤー及び第2プレイヤーのそれぞれの対戦デッキに設定されているデッキパラメーターに基づき、その対戦について勝敗を決定する。例えば、第1プレイヤーの対戦デッキの攻撃力パラメーターと、第2プレイヤーの対戦デッキの防御力パラメーターとを比較して、第1プレイヤーの対戦デッキの攻撃によって第2プレイヤーの対戦デッキに与えるダメージを算出する。そして、算出されたダメージに基づき、第2プレイヤーの対戦デッキの体力パラメーター(HP)を減少させることによって、残りの体力パラメーター(HP)がゼロになった場合には、第1プレイヤーを勝利者として決定する。なお、勝敗の決定方法はこの限りではなく、他のデッキパラメーターに基づいて勝敗が決定されても良い。
【0066】
そして、サポート機能発動処理部115は、上述したステップS107の処理において、第1プレイヤーをサポートするためのサポート機能を発動させることが決定されている場合には、当該対戦中にのみ、このサポート機能を発動させる。例えば、第1のサポート機能の発動が設定されている場合に、サポートキャラクターが参戦して攻撃を行うことで、第2プレイヤーの対戦デッキの体力パラメーター(HP)を減少させる。これにより、第1プレイヤーの対戦デッキの攻撃によって、第2プレイヤーの対戦デッキの体力パラメーター(HP)がゼロにならなかった場合でも、サポートキャラクターの攻撃が加わることによって、その体力パラメーター(HP)をゼロすることが可能となる。また例えば、第2のサポート機能の発動が設定されている場合には、サポートキャラクターが参戦して回復を行うことで、第1プレイヤーの対戦デッキの体力パラメーター(HP)を増加させることも可能となる。
なおここでは、攻撃開始画面60において第1プレイヤーが攻撃ボタン62を選択したことに応答して、サポート機能を発動させる場合を例に挙げて説明した。これ以外にも、対戦相手選択画面50において第1プレイヤーが決定ボタン55を選択したことに応答して、サポート機能を発動させても良い。この場合は、サポート機能の発動によってサポートキャラクターが参戦した様子を示すゲーム画面を表示させた後に、攻撃開始画面60に遷移させても良い。
【0067】
次いで、サーバー装置10は、このようにして対戦について勝敗が決定されると、ポイント変動処理を行う(ステップS113)。具体的には、ポイント変動処理部114は、
図10に示すゲームポイント情報に基づき、敗北したプレイヤーの所有するゲームポイントを減少させて、勝利したプレイヤーの所有するゲームポイントを増加させる。そして、ポイント変動処理部114は、変動後のゲームポイントを各プレイヤーが所有するように各プレイヤー情報をそれぞれ更新する。
【0068】
このとき、ポイント変動処理部114は、ポイント増加によってゲームポイントの上限を超えた場合には、その上限を超えた分のポイント量を、第1プレイヤーの所有する特別ゲームポイントとして増加させることができる。
なお、これに限らず、対戦開始時に第1プレイヤーのゲームポイントが上限に達している状態であることを条件として、特別ゲームポイントを付与しても良い。すなわち、ゲームポイントが上限に達している状態で対戦を開始して、対戦相手に勝利した場合に、ポイント増加によってその上限を超えた分のポイント量を、特別ゲームポイントとして第1プレイヤーに付与しても良い。
【0069】
次いで、サーバー装置10は、このようにしてポイント変動処理が行われると、対戦結果を示す結果画面のデータを画面データ生成処理部118に生成させる(ステップS114)。そして、サーバー装置10は、画面データ生成処理部118によって生成された結果画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、結果画面を端末表示部24に表示させる(ステップS115)。
【0070】
以上のように、本実施形態における対戦ゲームでは、このような対戦が繰り返し行われる。そして、対戦の繰り返しによってプレイヤーのゲームポイントが増加して行き、段階的に設定されたセーフポイントに到達する度に、報酬付与部117によって報酬(例えば、レアリティの高いキャラクター等)が付与される。
【0071】
<サポート機能の拡張>
図16は、サポート機能の拡張に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0072】
先ず、プレイヤー端末20は、メニュー画面が端末表示部24に表示されている際に、第1プレイヤーの操作によってサポート機能を拡張するための操作ボタンが指定されると、かかる操作情報に基づきサポート機能の拡張を要求するコマンド(機能拡張要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS201)。
【0073】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信された機能拡張要求を受信すると、拡張対象となるサポートキャラクターを選択させるための画面データを画面データ生成処理部118に生成させる(ステップS202)。
【0074】
具体的には、画面データ生成処理部118は、プレイヤー端末20からの機能拡張要求と共に送信されたプレイヤーID等に基づき、
図6に示すプレイヤー情報を参照して、その第1プレイヤーのサポートキャラクター情報を取得する。そして、その取得したサポートキャラクター情報(
図9参照)を参照して、第1プレイヤーをサポートできるサポートキャラクター、レベル、付与ポイントを特定する。また、サポート機能情報(
図5参照)を参照して、各サポートキャラクターのサポート機能を特定する。そして、画面データ生成処理部118は、これら特定した情報に基づき画面データを生成する。
【0075】
その後、サーバー装置10は、画面データ生成処理部118によって生成された画面データを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。
【0076】
次いで、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、サポートキャラクター選択画面70を端末表示部24に表示させる(ステップS203)。
【0077】
図17は、サポートキャラクター選択画面70の一例を示す図である。このサポートキャラクター選択画面70には、サポートキャラクター表示領域71、第1のキャラクター選択ボタン72、第2のキャラクター選択ボタン73、第3のキャラクター選択ボタン74、ポイント入力領域75、付与ボタン76が含まれている。サポートキャラクター表示領域71には、第1プレイヤーに対応付けられた複数のサポートキャラクターが一覧表示されている。第1プレイヤーは、複数のキャラクター選択ボタンの中からいずれか1つを選択して拡張対象となるサポートキャラクターを指定し、かつ、その指定されたサポートキャラクターに付与するポイント量(自己のゲームポイントを減少させるポイント量)をポイント入力領域75にて指定した上で、付与ボタン76を選択する。
【0078】
この際、どのサポートキャラクターを指定するかによって、拡張させるサポート機能が異なるため、第1プレイヤーは自己の対戦デッキの対戦状況等を考慮した上で、戦略的にサポート機能を拡張させることができる。また、敢えて自己のゲームポイントをいったん減少させ、サポート機能を拡張することで、その後の対戦において自己のゲームポイントを飛躍的に増加させることが可能となる(
図2参照)。
【0079】
次いで、
図16に戻り、プレイヤー端末20はサポートキャラクター選択画面70が端末表示部24に表示されている際に、第1プレイヤーの操作によって、いずれか1つのサポートキャラクターが指定され、かつ、そのサポートキャラクターに付与するポイント量が指定された上で、付与ボタン76が選択されると、サポートキャラクター及びポイント量の決定を要求するコマンド(サポートキャラクター及びポイント量決定要求)を、サーバー装置10に送信する(ステップS204)。
【0080】
次いで、サーバー装置10は、プレイヤー端末20から送信されたサポートキャラクター及びポイント量決定要求を受信すると、サポート機能の拡張設定を行う(ステップS205)。すなわち、サポート機能拡張処理部116は、第1プレイヤーの所有するゲームポイントのうち第1プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、第1プレイヤーによって指定されたサポート機能を拡張する処理を行う。
【0081】
具体的には、サポート機能拡張処理部116は、第1プレイヤーによって指定されたポイント量を第1プレイヤーのゲームポイントから減少させて、
図6に示すプレイヤー情報に設定された所有ポイントを更新する。
【0082】
この際、サポート機能拡張処理部116は、
図10に示すゲームポイント情報を参照して、第1プレイヤーの減少後のゲームポイントが、段階的に設定されたセーフポイント未満にならないように制御する。なお、セーフポイント未満になったときに、ポイント量を再度指定させても良い。
【0083】
また、これに併せてサポート機能拡張処理部116は、第1プレイヤーによって指定されたポイント量を、第1プレイヤーによって指定されたサポートキャラクターの付与ポイントに加算し、
図9に示すサポートキャラクター情報に設定された付与ポイントを更新する。
【0084】
そして、サポート機能拡張処理部116は、
図5に示すサポート機能情報を参照して、第1プレイヤーによって指定されたサポートキャラクターの付与ポイントが必要ポイント数に達した場合には、そのレベルを上昇させる。これにより、その指定されたサポートキャラクターの第1プレイヤーキャラクターに対するサポート範囲が広く設定されることになる。
【0085】
次いで、サーバー装置10は、このようにしてサポート機能の拡張設定が行われると、対戦結果を示す結果画面のデータを画面データ生成処理部118に生成させる(ステップS206)。そして、サーバー装置10は、画面データ生成処理部118によって生成された結果画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することにより、結果画面を端末表示部24に表示させる(ステップS207)。
【0086】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、第1プレイヤーは、対戦相手となる第2プレイヤーに敗北すること以外にも、サポート機能の拡張を行う際に自己のゲームポイントを減少させることができる。また、減少させるポイント量を指定することによって、短期間で自己のゲームポイントを大幅に減少させることが可能となるため、長期間に亘り対戦を繰り返し行なって対戦相手に敗北し続ける必要がなくなる。またサーバー装置10においても、対戦の勝敗を決定するための計算負荷が軽減される。さらに、自己のゲームポイントを減少させることで第1プレイヤーは不利となるが、ポイント減少の代わりにサポート機能を拡張することができるため、結果的には対戦相手に勝利し易くなる(ポイントを増やし易くなる)。そのため、減少させるポイント量を自らが指定すると言ったプレイヤーに不利となる印象を与える行為であっても、積極的に行わせることが可能となる。これにより、プレイヤーのプレイ意欲を向上させることができ、ひいてはポイント争奪型の対戦ゲームを活性化させることが可能となる。
【0087】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0088】
<サポート機能の拡張>
上記の本実施形態では、プレイヤーの所有するゲームポイントのうち当該プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、当該プレイヤーによって指定されたサポート機能を拡張する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サポート機能拡張処理部116は、プレイヤーの所有する特別ゲームポイントのうち当該プレイヤーによって指定されたポイント量を減少させることによって、当該プレイヤーによって指定されたサポート機能を拡張させても良い。また、ゲームポイントと特別ゲームポイントとを併用しても良い。
また、上記の本実施形態では、サポート機能の拡張として、既にあるサポート機能を高める場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サポート機能の拡張として、新しいサポート機能を追加しても良い。
【0089】
<マッチング>
上記の本実施形態では、対戦相手として指定された第2プレイヤーの意志に関係なく、第1プレイヤーの操作に基づいて対戦ゲームが進行される場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リアルタイムマッチングを行って、マッチングされた各プレイヤーに操作を行なわせて対戦ゲームを進行させても良い。
また、上記の本実施形態では、対戦相手を複数候補の中からプレイヤーに指定させることなく、自動的に対戦相手を決定しても良い。
【0090】
<対戦>
上記の本実施形態では、複数キャラクターから構成されるデッキ同士が対戦する場合をを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、キャラクター同士を単体で対戦させても良い。
また、上記の本実施形態では、第1プレイヤーの対戦相手として第2プレイヤーを例に挙げて説明したが、コンピューターキャラクター(NPC)が対戦相手でも良い。また、第1プレイヤーに対応付けられた対戦デッキに対するエネミーキャラクターとして、第2プレイヤーに対応付けられた対戦デッキを例に挙げて説明したが、コンピューターキャラクター(NPC)がエネミーキャラクターであっても良い。また、デッキ同士ではなく、キャラクター同士を単体で対戦させる場合にも、第1プレイヤーに対応付けられたプレイヤーキャラクターに対するエネミーキャラクターとして、第2プレイヤーに対応付けられたプレイヤーキャラクターを採用しても良いし、コンピューターキャラクター(NPC)をエネミーキャラクターに採用しても良い。
【0091】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、キャラクターカードを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクター自体、フィギュア、ゲームで使用される道具・アビリティ等のアイテムなどであっても良い。
【0092】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。なお、サーバー装置10はコンピューターの一例である。
【0093】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。