【実施例】
【0323】
実施例
以下の実施例を、例示のために提供する。他の構造(I)の化合物を、以下の表1に示した一般的手順にしたがって調製した。
実施例1
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(1)の合成
【化86】
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【0324】
化合物1を、下記の方法Aにしたがって調製した。
メチル2−アミノ−5−(2−クロロフェニル)−4−クロロベンゾアート
【0325】
メチル2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロベンゾアート(1.2g、4.54mmol)、2−クロロフェニルボロン酸(0.85g、5.44mmol)、Na
2CO
3(1.44g、13.61mmol)、およびPd(PPh
3)
4(0.52g、0.45mmol)を含む1,4−ジオキサン(30mL)および水(6mL)の混合物を、アルゴン下にて75℃で16時間撹拌した。混合物を室温(RT)に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油=8:1)によって精製して、所望の生成物(1.22g、収率91%)を黄色固体として得た。
7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−オール
【0326】
封管内のメチル2−アミノ−5−(2−クロロフェニル)−4−クロロベンゾアート(342mg、1.16mmol)、CH(OMe)
3(306mg、2.89mmol)、およびNH
4OAc(223mg、2.89mmol)を含むMeOH(1mL)の混合物を、130℃で4.5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、DCMおよびMeOH(40:1)で溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(277mg、収率82%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:289.2[M−H]
−.
4,7−ジクロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン
【0327】
7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−オール(277mg、0.95mmol)、PCl
5(397mg、1.90mmol)、およびPOCl
3(16mL)の混合物を、20時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、次いで、真空中で濃縮して、粗生成物(1.19g)を暗色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
tert−ブチル−4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0328】
上記で得た粗4,7−ジクロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン(1.19g)を、0℃のtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(5g、26.9mmol)およびEt
3N(7.76g、76.8mmol)を含むDCM(200mL)の混合物に添加し、得られた混合物を同一温度で1時間撹拌した。混合物を水(500mL)およびブライン(100mL)に注ぎ、次いで、ジクロロメタン(DCM)(200mL)を添加した。混合物を濾紙で濾過した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCMおよびMeOH(30:1)で溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(184mg、収率42%、2工程)を淡黄色オイルとして得た。ESI−MS m/z:459.3[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0329】
tertブチル−4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(184mg、0.40mmol)およびHClを含むMeOH(20mL)の混合物を、RTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物(176mg)を黄色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(1)
【0330】
上記で得た粗1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(176mg)を、Et
3N(450mg、4.45mmol)およびDCM(30mL)に溶解し、0℃に冷却し、塩化アクリロイル(44mg、0.49mmol)を含むDCM(50mL)を混合物に添加した。得られた混合物をRTに加温し、RTで1.5時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、DCMおよびMeOH(30:1)で溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(82mg、収率50%、2工程)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.75 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.62-7.49 (m, 4H), 6.81 (dd, J = 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 16.4, 2.4 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 10.4, 2.0 Hz, 1H), 3.87-3.72 (m, 8H). ESI-MS m/z: 413.2 [M + H]
+.
【0331】
実施例2
1−(4−(7−クロロ−6−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(18)の合成
【化87】
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化合物18を、下記の方法Bにしたがって調製した。
6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−オール
【0332】
メチル2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロベンゾアート(1g、3.95mmol)およびNH
2CHO(20mL)の混合物を、200℃で3時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水で反応停止させた。固体沈殿物を濾過によって回収し、真空中で乾燥させて、所望の生成物(669mg、収率66%)を褐色固体として得た。
6−ブロモ−4,7−ジクロロキナゾリン
【0333】
6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−オール(669mg、2.59mmol)、PCl
5(1.6g、7.78mmol)、およびPOCl
3(15mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、次いで、真空中で濃縮して、所望の生成物を暗色オイルとして得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0334】
上記で得た粗6−ブロモ−4,7−ジクロロキナゾリンを、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(4.82g、25.9mmol)およびEt
3N(2.62g、25.9mmol)を含むDCM(70mL)の混合物に添加した。得られた混合物をRTで2時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させた。混合物をDCMで抽出し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、酢酸エチルおよび石油エーテル(4:1)で溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(631mg、収率57%、2工程)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:429.3[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0335】
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(200mg、0.47mmol)、フェニルボロン酸(115mg、0.94mmol)、Na
2CO
3溶液(2.0M、0.71mL、1.41mmol)、Pd(PPh
3)
4(109g、0.094mmol)を含む1,4−ジオキサン(10mL)の混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら16時間還流した。混合物をRTに冷却し、酢酸エチルで希釈し、次いで、H
2Oおよびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、酢酸エチルおよび石油エーテル(1:4)で溶離するシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(120mg、収率60%)を黄色オイルとして得た。ESI−MS m/z:425.4[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0336】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって2工程でtert−ブチル4−(7−クロロ−6−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 8.74 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.50-7.45 (m, 5H), 6.58 (dd, J = 16.8, 10.4 Hz, 1H), 6.36 (dd, J = 16.4, 1.6 Hz, 1H), 5.77 (dd, J = 10.4, 2.0 Hz, 1H), 3.92-3.81 (m, 8H). ESI-MS m/z: 379.3 [M + H]
+
【0337】
実施例3
1−(4−(6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(31)の合成
【化88】
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化合物31を、下記の方法Cにしたがって調製した。
4−メチル−N’−(2’,4,6−トリクロロビフェニルカルボニル)ベンゼンスルホノヒドラジド
【0338】
RTの2’,4,6−トリクロロビフェニル−3−カルボニルクロリド(5.5g)を含むトルエンの攪拌溶液に、NH
2NHTs(3.8g、20.3mmol)を添加し、得られた混合物を、75℃で一晩撹拌した。混合物をRTに冷却した。固体を濾過によって回収し、真空中で乾燥させて、所望の生成物(6g、収率75%)を白色固体として得た。
2’,4,6−トリクロロ−N’−トシルビフェニル−3−カルボヒドラゾノイルクロリド
【0339】
4−メチル−N’−(2’,4,6−トリクロロビフェニルカルボニル)ベンゼンスルホノヒドラジド(2.3g、4.5mmol)を含むSOCl
2(5.8g、45mmol)の溶液を、75℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、次いで、石油エーテルを添加した。得られた混合物を、0℃で1時間撹拌した。沈殿物を濾過によって回収し、真空中で乾燥させて、所望の生成物(1.6g、収率67%)を白色固体として得た。
tert−ブチル4−((6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1−トシル−1H−インダゾール−3−イル)(4−メトキシベンジル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0340】
RTの2’,4,6−トリクロロ−N’−トシルビフェニル−3−カルボヒドラゾノイルクロリド(1.6g、3.4mmol)を含む100mLのNMPの攪拌溶液に、tert−ブチル4−(4−メトキシベンジルアミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.1g、3.4mmol)を添加後、K
2CO
3(1.4g、10.2mmol)を添加した。反応混合物を、40℃で一晩撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(550mg、収率23%)を白色固体として得た。
tert−ブチル4−((6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル)(4−メトキシベンジル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0341】
RTのtert−ブチル4−((6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1−トシル−1H−インダゾール−3−イル)(4−メトキシベンジル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(550mg、0.75mmol)を含むTHF(20mL)および水(5mL)の攪拌溶液にNaOH(75mg、1.87mmol)を添加し、得られた混合物を撹拌しながら一晩還流した。反応混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−10%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(100mg、収率23%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:581.5[M+H]
+.
6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−N−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−3−アミン
【0342】
tert−ブチル4−((6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル)(4−メトキシベンジル)アミノ)ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.17mmol)を含む5mLのTFA溶液を、2時間撹拌しながら還流した。反応混合物をRTに冷却し、次いで、飽和NaHCO
3水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(62mg)を黄色固体として得た。粗生成物を、さらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1−(4−(6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イルアミノ)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0343】
RTのアクリル酸(12.4mg、0.17mmol)を含む5mLのDMFの攪拌溶液に、6−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−N−(ピペリジン−4−イル)−1H−インダゾール−3−アミン(62mg、0.17mmol)、HOBT(30mg、0.22mmol)、EDCI(42mg、0.22mmol)、およびTEA(52mg、0.51mmol)を順次添加した。反応混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を、ブラインと酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(2mg、収率3%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 11.67 (s, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.56-7.58 (m, 1H), 7.41-7.47 (m, 2H), 7.42 (s, 1H), 7.36-7.39 (m, 1H), 6.80-6.87 (m, 1H), 6.07 (dd, J = 2.5,16.7 Hz, 1H), 6.04 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.65 (dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 4.23(d, J = 12.3 Hz, 1H), 3.98(d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.76-3.80 (m, 1H), 3.26 (t, J = 13.0 Hz, 1H), 2.97 (t, J = 10.2 Hz, 1H), 2.06 (m, 2H), 1.38 (m, 2H). ESI-MS m/z: 415.1 [M + H]
+.
【0344】
実施例4
1−(4−(6−クロロ−7−(2−クロロフェニル)イソキノリン−1−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(24)の合成
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
化合物24を、下記の方法Dにしたがって調製した。
N−(3−ブロモ−4−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシエタンアミン
【0345】
RTの3−ブロモ−4−クロロベンズアルデヒド(10.0g、45mmol)および2,2−ジエトキシエタンアミン(6.68g,50mmol)を含む200mLのDCM溶液に、0.5mLのAcOHを添加し、得られた混合物をRTで30分間撹拌した。この混合物に、NaCNBH
3(8.1g、135mmol)を分割して添加し、次いで、RTで一晩撹拌した。反応混合物を、水とDCMとの間で分配した。有機層を、水(80mL×2)およびブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(11g、収率72%)をオイルとして得た。得られた粗生成物を、さらに精製せずに次の工程で直接使用した。
N−(3−ブロモ−4−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシ−N−トシルエタンアミン
【0346】
N−(3−ブロモ−4−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシエタンアミン(11g、33mmol)を含む100mLのDCM溶液に、ピリジン(10mL)を添加し、得られた混合物を0℃に冷却した。この混合物に、4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(6.8g、36mmol)を含む50mLのDCM溶液を滴下した。反応混合物をRTに加温し、変換が完了するまで撹拌し続けた。反応混合物を、HCl水溶液(2M)、重炭酸ナトリウム溶液、およびブラインで2回洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(12.5g、収率78%)を得た。ESI−MS m/z:490.2[M+H]
+.
7−ブロモ−6−クロロイソキノリン
【0347】
AlCl
3(14.9g)を、RTのDCMに懸濁し、N−(3−ブロモ−4−クロロベンジル)−2,2−ジエトキシ−N−トシルエタンアミン(11.0g、22.5mmol)を含む75mLのDCM溶液を添加し、得られた混合物を一晩撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、DCMで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10−40%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(5g、収率92.5%)を白色固体として得た。ESI−MSm/z:242[M+H]
+.
7−ブロモ−6−クロロイソキノリン2−オキシド
【0348】
RTの7−ブロモ−6−クロロイソキノリン(5.5g、22.8mmol)を含む100mLのDCM溶液に、m−クロロ過安息香酸(70%、5.88g、34.2mmol)を添加し、得られた混合物をRTで一晩撹拌した。沈殿物を濾別し、DCMでリンスした。濾液を重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した。層を分離し、水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(4.6g、収率79%)を得た。粗生成物を、さらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z:258.2[M+H]
+.
1−(4−(6−クロロ−7−(2−クロロフェニル)イソキノリン−1−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0349】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって5工程で7−ブロモ−6−クロロイソキノリン2−オキシドから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.22-8.21 (m, 2H), 8.00 (s, 1H), 7.65-7.47 (m, 5 H), 6.87 (dd, J = 16.9, 10.5 Hz, 1H), 6.16 (dd, J = 16.7, 1.7 Hz, 1H), 5.72 (dd, J = 10.3, 2.1 Hz, 1H), 3.83 (m, 4H), 3.37 (m, 4H). ESI-MS m/z: 412.2 [M+H]
+.
実施例5
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(27)の合成
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0350】
化合物27を、下記の方法Eにしたがって調製した。
ジエチル2−((3−クロロ−4−ヨードフェニルアミノ)メチレン)マロナート
【0351】
3−クロロ−4−ヨードアニリン(3.0g、11.8mmol)およびジエチル2−(エトキシメチレン)マロナート(12.78g、59.2mmol)を、100mLの一つ口フラスコ中で混合し、得られた混合物を120℃に加熱し、2.5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(3.93g)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:422.1[M−H]
−.
エチル7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ヨードキノリン−3−カルボキシラート
【0352】
(E)−ジエチル2−(((3−クロロ−4−ヨードフェニル)イミノ)メチル)マロナート(2.0g、4.73mmol)を、30mLのPh
2Oに懸濁した。混合物を250℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、次いで、100mLの石油エーテルを添加した。白色固体を濾過によって回収し、石油エーテル(100mL)でリンスして所望の生成物(1.20g)を白色固体として得た。
7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ヨードキノリン−3−カルボン酸
【0353】
エチル7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ヨードキノリン−3−カルボキシラート(1.2g、3.18mmol)を、10%NaOH水溶液(50mL)に懸濁した。混合物を撹拌しながら3.5時間還流した。白色固体をNaOH溶液にゆっくり溶解した。混合物が無色の相に変化した後、さらに1時間加熱し続けた。混合物をRTに冷却し、白色固体を分離した。混合物を濃HClで酸性化してpH2に調整した。白色沈殿物を濾過によって回収し、石油エーテルでリンスして所望の生成物(1.13g)を白色固体として得た。
7−クロロ−6−ヨードキノリン−4−オール
【0354】
7−クロロ−4−ヒドロキシ−6−ヨードキノリン−3−カルボン酸(1.134g、3.25mmol)を、40mLのPh
2Oに懸濁した。混合物を250℃で3.5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、100mLの石油エーテルを添加した。固体を濾過によって回収し、石油エーテルでリンスして所望の生成物(0.92g)を白色固体として得た。
4,7−ジクロロ−6−ヨードキノリン
【0355】
7−クロロ−6−ヨードキノリン−4−オール(591mg、1.94mmol)を、40mLのPOCl
3に溶解し、混合物を、3時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、0℃のEt
3N溶液(2.93g、29.03mmol、15当量)を含む40mLのDCM溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルとブラインとの間で分配した。有機層を乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(40%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(895mg)を固体として得た。ESI−MS m/z:323.9[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−ヨードキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0356】
4,7−ジクロロ−6−ヨードキノリン(200mg、0.62mmol)を、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(172mg、0.93mmol)およびEt
3N(250mg、2.47mmol)を含む15mL DMSOと混合した。得られた混合物を、アルゴン下にて80℃で16時間撹拌した。混合物を250mLの水および50mLのブラインに注ぎ、次いで、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(20−30%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して所望の生成物(132mg)を得た。ESI−MS m/z:374.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0357】
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−ヨードキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(130mg、0.28mmol)を、(2−クロロフェニル)ボロン酸(109mg、0.33mmol)、Pd(PPh
3)
4(32mg、0.028mmol)、およびNa
2CO
3(88mg、0.83mmol)を含む1,4−ジオキサン(20mL)および水(4mL)と混合した。混合物を、アルゴン下にて70℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(30−40%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(100mg)を得た。ESI−MS m/z:458.3[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0358】
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(100mg、0.22mmol)を、20%MeOH−HCl溶液(20mL)に溶解した。混合物を、RTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、黄色固体の塩(124mg)を得た。黄色塩(124mg、0.32mmol)を、Et
3N(191mg、1.89mmol)の存在下で30mLのDCMに溶解した。混合物を0℃に冷却し、次いで、塩化アクリロイル(32mg、0.35mmol)を含むDCM(2mL)溶液を滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50−100%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(35mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 8.78-8-79 (m, 1H), 8.17 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.65-7.51 (m, 4H), 7.10-7.09 (m, 1H), 6.87 (dd, J = 16.4, 10.4 Hz, 1H), 6.15 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 5.71 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.81 (br s, 4H), 3.22 (br s, 4H). ESI-MS m/z: 412.2 [M + H]
+
【0359】
実施例6
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キノリン−3−カルボニトリル(42)の合成
【化91】
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化合物42を、下記の方法Gにしたがって調製した。
3−クロロ−4−(4−クロロフェニル)ベンゼンアミン
【0360】
3−クロロ−4−ヨードベンゼンアミン(500mg、1.97mmol)、4−クロロフェニルボロン酸(324mg、2.07mmol)、Na
2CO
3(627mg、5.92mmol)、およびPd(PPh
3)
4(228mg、0.20mmol)を含む1,4−ジオキサン(21mL)およびH
2O(4mL)の混合物を、アルゴン下にて80℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=5/1)によって精製して、所望の生成物(424mg、収率91%)を黄色固体として得た。
(E)−エチル3−(3−クロロ−4−(4−クロロフェニル)−フェニルアミノ)−2−シアノアクリラート
【0361】
3−クロロ−4−(4−クロロフェニル)ベンゼンアミン(250mg、1.05mmol)および(E)−エチル2−シアノ−3−エトキシアクリラート(186mg、1.10mmol)の混合物を、100℃で2時間撹拌し、次いで、130℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチルでトリチュレートして、所望の生成物(219mg、収率55%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:359.1[M−H]
−.
7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボニトリル
【0362】
(E)−エチル−3−(3−クロロ−4−(4−クロロフェニル)−フェニルアミノ)−2−シアノアクリラート(219mg、0.608mmol)を含むPh
2O(8mL)の混合物を、253℃で4時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、石油エーテル(20mL)に注いだ。沈殿物を濾過によって回収し、石油エーテル(50mL×2)で洗浄して、所望の生成物(65mg、収率34%)を褐色固体として得た。
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キノリン−3−カルボニトリル
【0363】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって4工程で7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キノリン−4−オールから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.84 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.66-7.59 (m, 4H), 6.88 (dd, J = 16.8, 10.4 Hz, 1H), 6.17 (dd, J = 16.8, 2.0 Hz, 1H), 5.74 (dd, J = 10.4, 2.0 Hz, 1H), 3.83-3.74 (m, 8H). ESI-MS m/z : 437.2 [M + H]
+
【0364】
実施例7
1−(4−(5−(4−クロロフェニル)チエノ[2,3−D]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(22)の合成
【化92】
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化合物22を、下記の方法Hにしたがって調製した。
tert−ブチル4−(5−(4−クロロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0365】
4−クロロ−5−(4−クロロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン(180mg、0.64mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(119mg、0.64mmol)、およびジイソプロピルアミンを含むTHF(6mL)溶液をRTで一晩撹拌した。混合物を、DCMと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物を得た。これをさらに精製せず次の工程で直接使用した。
5−(4−クロロフェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジンヒドロクロリド
【0366】
前の工程で得たtert−ブチル4−(5−(4−クロロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートを含む1,4−ジオキサン(10mL)およびMeOH(5mL)の懸濁液に、HClを含む1,4−ジオキサン(4M、1.0mL)溶液を添加した。混合物をRTで一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1−(4−(5−(4−クロロフェニル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
0℃の上で得た5−(4−クロロフェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジンヒドロクロリドを含むDCM(10mL)溶液に、Et
3N(0.2mL)を添加後、塩化アクリロイルを添加した。得られた混合物をRTに加温し、1時間撹拌した。混合物を、DCMと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、Isolera One(シリカカートリッジ、0−60%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、所望の生成物(27.5mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3), δ: 8.64 (s, 1H), 7.35-7.48 (m, 4H), 7.30 (s, 1H), 6.42-6.60 (m, 1H), 6.26 (d, J = 24 Hz, 1H), 5.69 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 3.10-3.35 (m, 8 H). ESI-MS m/z: 385.0 [M+H]
+
【0367】
実施例8
1−(4−(8−(2−クロロフェニル)キナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(35)の合成
【化93】
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化合物35を、下記の方法Iにしたがって調製した。
tert−ブチル4−(8−ブロモキナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0368】
表題化合物を、実施例7の工程1に記載の手順にしたがって8−ブロモ−2−クロロキナゾリンから調製した。
tert−ブチル4−(8−(2−クロロフェニル)キナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
tert−ブチル4−(8−ブロモキナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0369】
(250mg、0.64mmol)、2−クロロフェニルボロン酸(chlorophenylbronic acid)(110mg、1.1mmol)、およびPd(dppf)Cl
2.CH
2Cl
2(50mg)の混合物を含む1,4−ジオキサン(6mL)および飽和NaHCO
3溶液(3mL)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、Isolera One(シリカカートリッジ、0−60%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して、所望の生成物を得た。
1−(4−(8−(2−クロロフェニル)キナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0370】
表題化合物を、実施例7の工程2および3に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(8−(2−クロロフェニル)キナゾリン−2−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ: 9.07 (s, 1H), 7.74 (dd, J = 8.0, 1.6 Hz, 1H), 7.67 (dd, J = 6.8, 1.2 Hz, 1H), 7.46-7.56 (m, 1H), 7.39-7.42 (m, 4H), 6.58 (dd, J = 16.8, 10.8 Hz, 1H), 6.32 (dd, J = 16.8, 2.0 Hz, 1H), 5.71 (dd, J = 10.6, 1.9 Hz, 1H), 3.8-3.9 (br., 4H), 3.68-3.78 (br., 2H), 3.55-3.62 (br., 2H). ESI-MS m/z: 379.1 [M+H]
+
【0371】
実施例9
1−(4−(5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−D]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(28)の合成
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
化合物28を、下記の方法Jにしたがって調製した。
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン
【0372】
1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4(7H)−オン(2.5g.18.6mmol)を含む46mLのPOCl
3の混合物を、5時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、次いで、真空中で濃縮して過剰量のPOCl
3を除去した。氷を残渣に添加し、混合物をRTで10分間撹拌した。水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(1.5g、収率54%)をオフホワイト色の固体として得た。
4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン
【0373】
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(1.8g 11.9mmol)およびN−ヨードスクシンアミド(3g、13.1mmol)を、丸底フラスコ中で混合した。フラスコを高真空下で5時間乾燥させ、次いで、アルゴンを再充填した。この混合物に、乾燥DMF(100mL)を添加し、得られた混合物を暗所で20時間撹拌した。メタノールで反応停止させ、真空中で濃縮した。残渣を150mLのDCMで希釈し、水(200mL)、飽和亜硫酸ナトリウム水溶液(200mL)、およびブライン(100mL)で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(3.1g、収率95%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:279.5[M+H]
+.
4−クロロ−5−ヨード−7ベンゼンスルホニル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【0374】
0℃の4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン(280mg、1mmol)を含むDMF(5mL)溶液に、NaH(60%、52mg、1.3mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。この混合物に、ベンゼンスルホニルクロリド(194mg、1.1mmol)を添加した。次いで、混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(300mg、収率71.6%)を得た。
4−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
【0375】
4−クロロ−5−ヨード−7ベンゼンスルホニル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(300mg、0.71mmol)および2−クロロフェニルボロン酸(167mg、1.07mmol)を含む1,4−ジオキサン(15mL)および水(3mL)の溶液に、Pd(PPh
3)
4(60mg)およびNa
2CO
3(227mg、2.14mmol)を添加した。混合物を80℃で一晩撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(120mg、収率63%)を得た。ESI−MS m/z:262.2[M−H]
−.
tert−ブチル−4−(5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0376】
4−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(120mg、0.45mmol)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(254mg、1.36mmol)を含む1,4−ジオキサン(15mL)の溶液に、DIEA(293mg、2.27mmol)を添加した。混合物を100℃で一晩撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(120mg、収率64%)を得た。
1−(4−(5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0377】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって2工程でtert−ブチル−4−(5−(2−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:8.5 (s, 1H), 7.5 (m,1H), 7.4 (m, 3H),7.3 (s, 2H), 6.5(m, 1H), 6.3(m, 1H), 5.7(m, 1H), 3.4 (m, 8H). ESI-MS m/z: 368.3 [M + H]
+
【0378】
実施例10
1−(4−(2−アミノ−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(39)および1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(43)の合成
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
化合物39および43を、下記の方法Fにしたがって調製した。
6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−2,4−ジオール
【0379】
メチル2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロベンゾアート(3.0g、11.34mmol)および尿素(1.36g、22.68mmol、2当量)の混合物を200℃で3時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、酢酸エチルでトリチュレートし、乾燥させて、所望の生成物(2.39g)を褐色固体として得た。
6−ブロモ−2,4,7−トリクロロキナゾリン
【0380】
6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−2,4−ジオール(1.1g、6.79mmol)を含む30mLのPOCl
3の混合物を、撹拌しながら2日間還流した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮してPOCl
3を除去した。残渣を、0℃のEt
3N(13.7g、20当量)を含む30mLのDCM溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルとブラインとの間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(5−10%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(474mg)を黄色固体として得た。
tert−ブチル−4−(6−ブロモ−2,7−ジクロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0381】
RTのtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(123mg、0.66mmol)を含むDMF(10mL)溶液に、DIEA(94mg、0.72mmol)を添加後、6−ブロモ−2,4,7−トリクロロキナゾリン(206mg、0.66mmol)を添加した。得られた混合物を50℃で40分間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(222mg)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:463.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0382】
NaOMe(26mg、0.476mmol)のMeOH(20mL)溶液に、tert−ブチル−4−(6−ブロモ−2,7−ジクロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(110mg、0.238mmol)を添加した。混合物を、アルゴン下にて60℃で40分間撹拌した。混合物を水(1.0mL)で反応停止させ、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(55mg)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:459.2[M+H]
+.
tert−ブチル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0383】
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(85mg、0.19mmol)、(4−クロロフェニル)ボロン酸(35mg、0.22mmol)、Pd(PPh
3)
4(22mg、0.019mmol)、Na
2CO
3(60mg、0.56mmol)を含むジオキサン(20mL)および水(2mL)の混合物を、アルゴン下にて80℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10−20%酢酸エチル/石油エーテル)による精製後、分取TLCによって精製して、所望の生成物(100mg)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:489.4[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0384】
tert−ブチル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(100mg、0.20mmol)を、20mLの20%HClメタノール溶液に溶解した。混合物をRTで1時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して黄色固体の塩(90mg)を得た。
【0385】
上記黄色固体(90mg、0.21mmol)を、Et
3N(129mg、1.27mmol)と共に30mLのDCMに溶解した。混合物を0℃に冷却し、次いで、塩化アクリロイル(23mg、0.25mmol)を含むDCM(2mL)溶液に滴下した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。混合物をH
2O(100mL)、飽和NaHCO
3(50mL)、およびブライン(50mL)に注ぎ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取TLCによる精製後に分取HPLCによって精製して、所望の生成物(8mg)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:443.2[M+H]
+.
tert−ブチル−4−(2−アミノ−6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0386】
封管中のtert−ブチル4−(6−ブロモ−2,7−ジクロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートを含む飽和NH
3−EtOH(4mL)の混合物を、100℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(20−30%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(70mg)を白色固体として得た。
tert−ブチル−4−(2−アミノ−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0387】
tert−ブチル−4−(2−アミノ−6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(70mg、0.16mmol)、(4−クロロフェニル)ボロン酸(29mg、0.19mmol)、Pd(PPh
3)
4(18mg、0.019mmol)、およびNa
2CO
3(50mg、0.48mmol)を含むジオキサン(20mL)および水(2mL)の混合物を、アルゴン下にて80℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10−20%酢酸エチル/石油エーテル)による精製後に分取TLCによって精製して、所望の生成物(70mg)を赤色固体として得た。ESI−MS m/z:474.5[M+H]
+.
1−(4−(2−アミノ−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0388】
tert−ブチル−4−(2−アミノ−7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(70mg、0.15mmol)を、20%HClメタノール溶液(20mL)に溶解し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を濃縮して、所望の生成物(70mg)を黄色固体の塩として得た。
【0389】
0℃の上記で得た黄色固体(70mg、0.21mmol)、アクリル酸(18mg、0.25mmol)、EDCI(73mg、0.381mmol)、およびHOBT(52mg、0.381mmol)を含む10mLのDMFの混合物に、Et
3N(120mg、1.2mmol)を含むDCM(2mL)溶液を滴下した。得られた混合物を、0℃で30分間およびRTで1.5時間撹拌した。混合物を、水(100mL)、飽和NaHCO
3(50mL)、およびブライン(50mL)に注ぎ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物(5mg)を灰色固体として得た。ESI−MS m/z:428.3[M+H]
+.
【0390】
実施例11
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(36)の合成
【化96】
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化合物36を、下記の方法Kにしたがって調製した。
1−tert−ブチル4−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペリジン−1,4−ジカルボキシラート
【0391】
0℃で窒素下のtert−ブチルメチルピペリジン−1,4−ジカルボキシラート(3.3g、13.5mmol)を含む無水THF(30mL)の攪拌溶液に、LiHMDS(15mL、15mmol)を添加し、得られた混合物を、0℃で1時間撹拌した。この混合物に、6−ブロモ−4,7−ジクロロキナゾリン(748mg、2.7mmol)を含むTHF(5mL)溶液を添加し、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を氷水で反応停止させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−10%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(580mg、収率37%)を白色固体として得た。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0392】
1−tert−ブチル4−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペリジン−1,4−ジカルボキシラート(483mg、1.2mmol)を含むDMSO(10mL)溶液に、LiCl(103mg、2.4mmol)および水(65mg、3.6mmol)を添加し、得られた(rusting)混合物を、110℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(170mg、収率33%)を白色固体として得た。
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0393】
アルゴン下のtert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート(230mg、0.59mmol)、2−クロロフェニルボロン酸(138mg、0.88mmol)、Pd(PPh
3)
4(69mg、0.06mmol)、およびNa
2CO
3(188mg、106mmol)を含む1,4−ジオキサン(10mL)の混合物を、100℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−20%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(160mg、収率65%)を白色固体として得た。
1−(4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(45)
【0394】
表題化合物を、実施例1の工程5および6に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(7−クロロ−6−(2−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 9.28 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 7.70 (m, 2H), 7.53-7.68 (m, 2H), 6.82-6.88 (m, 1H), 6.10 (dd, J = 2.5, 16.8 Hz, 1H), 5.68 (dd, J = 2.3, 10.3 Hz, 1H), 4.55 (d, J = 12.2 Hz, 1H), 4.09-4.16 (m, 2H), 3.32 (t, J = 12.2 Hz, 1H), 2.89 (t, J = 12.1 Hz,1H), 1.72-1.93 (m, 4H). ESI-MS m/z: 410.35 [M-H]
-
【0395】
実施例12
7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−4−(4−(ビニルスルホニル)ピペラジン−1−イル)キナゾリン(45)の合成
【化97】
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化合物45を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0396】
表題化合物を、実施例2の工程4に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートおよび4−クロロフェニルボロン酸から調製した。
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0397】
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(500mg、1.09mmol)を含むHCl/MeOH(10mL、28.6mmol)の溶液を、室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物を得た。
7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−4−(4−(ビニルスルホニル)ピペラジン−1−イル)キナゾリン
【0398】
上記で得た粗生成物を、DCM(15mL)を用いて溶解し、0℃に冷却した。この混合物に、2−クロロエタンスルホニルクロリド(213.2mg、1.31mmol)およびEt
3N(1.5mL、10.9mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。混合物を氷水で反応停止させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(3mg、収率0.6%)を得た。
1H-NMR(400 M Hz, CDCl
3) δ: 8.78 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.42 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.46 (dd, J = 10, 16.8 Hz, 1H), 6.31 (d, J = 16.8 Hz, 1H), 6.11 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 3.91 (t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.35 (t, J = 4.8 Hz, 4H). ESI-MS m/z: 449.25 [M+H]
+
【0399】
実施例13
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(46)の合成
【化98】
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化合物46を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン
【0400】
表題化合物を、実施例1の工程1、2、および3に記載の手順にしたがって2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロベンゾアートから調製した。
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0401】
上記で得た粗4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(200mg、0.464mmol)を、室温のtert−ブチル2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(210mg、0.968mmol)およびDIEA(418mg、3.24mmol)を含む1,4−ジオキサン(20mL)の混合物に添加し、得られた混合物を、80℃で3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=30:1)によって精製して、所望の生成物(110mg、収率35%)を淡黄色オイルとして得た。ESI−MS m/z:498.9[M+H]
+.
(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)メタノールヒドロクロリド
【0402】
4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシラート(110mg、0.225mmol)およびHClを含むMeOH(10mL、28.6mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物(106mg)を黄色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0403】
室温の上記で得た黄色固体(106mg、0.225mmol)を含むDMF(5mL)の攪拌溶液に、アクリル酸(19mg、0.27mmol)、BOP(149mg、0.338mmol)、およびDIEA(203mg、1.58mmol)を添加し、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)に注ぎ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=20:1)によって精製して、所望の生成物(20mg、収率20%、2工程)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ:8.7 (s, 1H), 8.2(d,J = 2.8 Hz, 1H), 8.0 (s, 1H), 7.5(m, 4H),6.8(dd, J = 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.1(d, J = 17 Hz, 1H), 5.7(dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 5.0 (m, 1H), 4.3 (m, 2H), 4.2 (m, 2H), 3.6 (m, 3H), 2.5(s, 2H). ESI-MS m/z: 443.30 [M+H]
+
【0404】
実施例14
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル(47)の合成
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
化合物47を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0405】
粗4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(310mg,1mmol)を、室温のピペラジン−2−カルボキサミド(249mg、1.5mmol)およびDIEA(645mg、5mmol)を含む1,4−ジオキサン(20mL)の混合物に添加し、得られた混合物を、80℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製せずに次の工程で使用した。ESI−MS m/z:402.3[M+H]
+.
tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0406】
室温の上記で得た粗生成物4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミドを含むDCM(20mL)の溶液に、Et
3N(152mg、1.5mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(262mg、1.2mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=30:1)によって精製して、所望の生成物(60mg、収率12%)を固体として得た。ESI−MS m/z:502.4[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−シアノピペラジン−1−カルボキシラート
【0407】
0℃のtert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(60mg、0.12mmol)およびEt
3N(48mg、0.48mmol)を含むDCM(20mL)の溶液にTFAA(50mg、0.24mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、DCMで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(DCM/MeOH=50:1)によって精製して、所望の生成物(50mg、収率86%)を固体として得た。ESI−MS m/z:484.4[M+H]
+.
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル
【0408】
表題化合物を、実施例1の工程5および6に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−シアノピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:8.7 (s.1H), 8.1 (s,1H), 8.0 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.5(m, 4H),6.8(dd, J = 10.4, 16.8 Hz, 1H), 6.3(dd, J = 1.6, 16.8 Hz, 1H), 5.8(dd, J = 1.6, 10.4 Hz, 1H), 4.6 (m, 1H), 4.3 (m, 3H), 3.6 (m, 2H), 3.4(s, 1H). ESI-MS m/z: 438.25 [M+H]
+
【0409】
実施例15
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(50)の合成
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
化合物50を、下記の方法Mの一般的な手順にしたがって調製した。
6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−オール
【0410】
RTのメチル2−アミノ−5−ブロモ−4−クロロベンゾアート(1.0g、3.781mmol)を含むMeCN(35mL)溶液に、乾燥塩化水素を20分間連続して添加した。得られた混合物を、2時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3溶液に注いだ。白色固体を濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。濾過ケーキおよび有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物(1.62g)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:273.3[M+H]
+.
6−ブロモ−4,7−ジクロロ−2−メチルキナゾリン
【0411】
6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−オール(500mg、1.828mmol)を含む30mLのSOCl
2の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣をシリカクロマトグラフィ(5−10%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(180mg、収率34%)を黄色固体として得た。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0412】
RTのtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(76mg、0.410mmol)を含むi−PrOH(10mL)溶液に、6−ブロモ−4,7−ジクロロ−2−メチルキナゾリン(60mg、0.205mmol)を添加した。得られた混合物を、撹拌しながら40分間還流した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(53mg、収率59%)を黄色固体として得た。
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0413】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって3工程でtert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 7.92 (s, 2H), 7.59 (m, 4H), 6.84-6.77 (dd, J
= 10.4, 16.8 Hz, 1H), 6.17-6.36 (m, 1H), 5.74-5.71 (m, 1H), 3.85-3.72 (m, 8H), 2.54 (s, 3H) . ESI-MS m/z: 428.3 [M+H]
+
【0414】
実施例16
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル(56)の合成
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
化合物56を、下記の方法Mの一般的な手順にしたがって調製した。
1−tert−ブチル2−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート
【0415】
6−ブロモ−4,7−ジクロロ−2−メチルキナゾリン(435mg、1.49mmol)および1−tert−ブチル2−メチルピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(437mg、1.79mmol)を含む1,4−ジオキサン(30mL)溶液に、DIEA(769mg、5.96mmol)を添加した。混合物を80℃で1.5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5−50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(224mg、収率30%)を黄色固体として得た。
4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸
【0416】
1−tert−ブチル2−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(224mg、0.448mmol)を含むTHF(15mL)およびH
2O(5mL)の溶液に、LiOH.H
2O(114mg、2.690mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。混合物をH
2Oで希釈し、HClで酸性化してpH4に調整し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(211mg、収率97%)を黄色固体として得た。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)−2−カルバモイルピペラジン−1−カルボキシラート
−5℃の4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸(221mg、0.435mmol)およびEt
3N(176mg、1.738mmol)を含むTHF(35mL)溶液に、クロロギ酸エチル(51mg、0.465mmol)を添加した。混合物を−5℃で40分間撹拌し、NH
3.H
2O(30%、507mg、4.346mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で5分間撹拌し続けた。混合物を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(3%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(179mg、収率85%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:484.3[M+H]
+.
tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0417】
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−メチルキナゾリン−4−イル)−2−カルバモイルピペラジン−1−カルボキシラート(179mg、0.371mmol)、(4−クロロフェニル)ボロン酸(67mg、0.426mmol)、Pd(PPh
3)
4(51mg、0.0445mmol)、およびNa
2CO
3(118mg、1.113mmol)を含む1,4−ジオキサン(25mL)の混合物を、アルゴン下にて85℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(3%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(181mg、収率95%)を褐色固体として得た。ESI−MS m/z:517.4[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)−2−シアノピペラジン−1−カルボキシラート
【0418】
0℃のtert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(100mg、0.194mmol)およびEt
3N(78mg、0.775mmol)を含むDCM(30mL)溶液に、TFAA(162mg、0.776mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(chromatographyon)(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)によって精製して、所望の生成物(58mg、収率60%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:499.4[M+H]
+.
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル
【0419】
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)−2−メチルキナゾリン−4−イル)−2−シアノピペラジン−1−カルボキシラート(100mg、0.194mmol)を、20mLの20%HCl/Et
2O溶液に溶解した。混合物をRTで30分間撹拌し、次いで、真空中で濃縮して固体の塩(44mg、収率87%)を得た。上記の固体(44mg、0.101mmol)をEt
3N(51mg、0.505mmol)と共に25mLのDCMに溶解した。混合物を0℃に冷却し、次いで、塩化アクリロイル(10mg、0.111mmol)を含むジクロロメタン(2mL)溶液を添加した。得られた混合物を0℃で40分間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)で精製して、所望の生成物(24mg、収率52%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.01 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 7.63 (q, J = 8.4, 20.4 Hz, 4H), 6.90 (dd, J
= 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.30 (m, 1H), 5.68 (s, 1H), 4.60 (m, 1H), 4.32 (m, 2H) , 3.57 (m, 2H), 2.59 (s, 3H), 3.36 (m, 1H). ESI-MS m/z: 453.3 [M + H]
+
【0420】
実施例17
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(62)の合成
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
化合物62を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
メチル2−(3−オキソピペラジン−2−イル)アセタート
【0421】
RTのマレイン酸ジメチル(4.0g、27.78mmol)を含むプロパン−2−オール(40mL)溶液に、エタン−1,2−ジアミン(1.167g、27.78mmol)を添加した。得られた混合物を55℃で16時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル=1:1の混合物によって洗浄して、所望の生成物(2.8g、収率59%)を白色固体として得た。
2−(ピペラジン−2−イル)エタノール
【0422】
0℃のメチル2−(3−オキソピペラジン−2−イル)アセタート(1.82g、10.58mmol)を含むTHF(150mL)溶液に、LiAlH
4(2.01g、52.9mmol)を添加した。得られた混合物を、16時間撹拌しながら還流した。次いで、混合物をRTに冷却した。これを10H
2O.Na
2SO
4で反応停止させて濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液(filtrated)をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して所望の生成物(674mg、収率49%)を黄色オイルとして得た。
2−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)エタノール
【0423】
4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(150mg、0.48mmol)、2−(ピペラジン−2−イル)エタノール(187mg、1.44mmol)、Et
3N(0.33mL、2.4mmol)を含む1,4−ジオキサン(5mL)の混合物を80℃で30分間撹拌した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(メタノール/ジクロロエタン=1:30)によって精製して、所望の生成物(121mg、収率63%)を無色オイルとして得た。ESI−MS m/z:403.3[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0424】
−30℃の2−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)エタノール(123mg、0.305mmol)、アクリル酸(24mg、0.336mmol)、BOP(270mg、0.61mmol)を含むDMF(5mL)溶液に、DIEA(157mg、1.22mmol)を添加した。得られた混合物を、1時間にわたって0℃に加温し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(16mg、収率12%)を淡黄色オイルとして得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.64 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.64-7.57 (m, 4H), 6.89-6.78 (m, 1H), 6.17-6.13 (m, 1H), 5.72 (dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 4.72-4.58 (m, 2H), 4.38-4.29 (m, 4H), 4.06-3.99 (m, 1H), 3.67-3.60 (m, 2H), 1.79-1.68 (m, 2H). ESI-MS m/z: 457.4 [M + H]
+
【0425】
実施例18
2−(1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトニトリル(70)の合成
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
化合物70を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
ジベンジル2−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート
【0426】
0℃の2−(ピペラジン−2−イル)エタノール(2.0g、15.4mmol)を含むTHF(48mL)、H
2O(32mL)、および飽和NaHCO
3(32mL)の溶液に、Cbz−Cl(5.5g、32.3mmol)を滴下した。混合物を、0℃で2時間およびRTで16時間撹拌した。混合物をブラインで希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(25%−50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(1.454g、収率23%)を無色オイルとして得た。ESI−MS m/z:399.4[M+H]
+.
2−(1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−イル)酢酸
【0427】
ジベンジル2−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート(515mg、1.294mmol)を含むアセトン(30mL)溶液に、ジョーンズ試薬(1.48mL、3.88mmol、2.6M)を0℃で滴下し、RTで1時間撹拌した。混合物をi−PrOH(2mL)で反応停止させ、セライトでろ過した。濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗生成物(545mg)を無色オイルとして得た。ESI−MS m/z:413.2[M+H]
+.
ジベンジル2−(2−アミノ−2−オキソエチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート
【0428】
2−(1,4−ビス((ベンジルオキシ)カルボニル)ピペラジン−2−イル)酢酸(545mg、1.323mmol)およびEt
3N(535mg、5.292mmol)を含むTHF(20mL)溶液に、クロロギ酸エチル(154mg、1.415mmol)を−10℃で添加し、この温度で40分間撹拌した。次いで、混合物にNH
3.H
2O(1.984g、15.87mmol)を−10℃で添加し、−10℃で20分間撹拌した。混合物を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(2%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(393mg、収率72%)を無色オイルとして得た。ESI−MS m/z:412.3[M+H]
+.
2−(ピペラジン−2−イル)アセトアミド
【0429】
ジベンジル2−(2−アミノ−2−オキソエチル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート(385mg、0.937mmol)、Pd/C(10%、40mg)、およびMeOH(30mL)の混合物を、H
2下(1atm)にて40℃で2.5h時間撹拌した。混合物をセライトで濾過し、濃縮して粗生成物(188mg)を無色オイルとして得た。
2−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトアミド
【0430】
4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(313mg、1.315mmol)、2−(ピペラジン−2−イル)アセトアミド(188mg、1.315mmol)、DIEA(848mg、6.575mmol)、および1,4−ジオキサン(30mL)の混合物を、100℃で5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5−20%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(78mg、収率14%)を褐色固体として得た。ESI−MS m/z:417.3[M+H]
+.
2−(1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトアミド
【0431】
0℃の2−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトアミド(78mg、0.1875mmol)、Et
3N(76mg、0.750mmol)、およびジクロロメタン(30mL)の混合物に、塩化アクリロイル(21mg、0.225mmol)を含むジクロロメタン(2mL)の溶液を滴下した。得られた混合物を0℃で40分間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(2.5−4%メタノールのジクロロメタン溶液)で精製して、所望の生成物(32mg、収率36%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.74 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.80 (s, 1H), 7.50-7.42 (dd, J = 8.8, 14.4 Hz, 1H), 6.79-6.24 (m, 3H), 5.83 (m, 1H), 5.36-5.14 (m, 2H), 4.72-4.49 (m, 2H , 4.32 (m, 1H), 3.99-3.49 (m, 3H), 3.07-2.44 (m, 3H). ESI-MS m/z: 470.2 [M+H]
+
2−(1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトニトリル
【0432】
0℃の2−(1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)アセトアミド(25mg、0.0533mmol)およびEt
3N(27mg、0.267mmol)を含むDCM(10mL)溶液に、TFAA(46mg、0.214mmol)を添加し、得られた混合物をRTで20分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(2.5%メタノールのジクロロメタン溶液)によって精製して、所望の生成物(21mg、収率87%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.67 (s, 1H), 8.06 (m, 2H), 7.70 (s, 4H), 6.88 (m, 1H), 6.20 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.76 (s, 1H), 4.97 (m, 1H), 4.30 (m, 4H), 3.75 (m, 2H), 2.99 (m, 2H). ESI-MS m/z: 453.3 [M+H]
+
【0433】
実施例19
4−(4−アクリロイル−3−シアノピペラジン−1−イル)−7−クロロキナゾリン−6−カルボニトリル(53)の合成
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
化合物53を、下記の方法Bの一般的な手順にしたがって調製した。
1−tert−ブチル2−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート
【0434】
6−ブロモ−4,7−ジクロロキナゾリン(300mg、1.08mmol)、tert−ブチルメチルピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(395mg、1.62mmol)、DIEA(836mg、6.48mmol)を含む1,4−ジオキサン(8mL)の混合物を、80℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(367mg、収率70%)を白色固体として得た。
1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボン酸
【0435】
1−tert−ブチル2−メチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(100mg、0.206mmol)を含むTHF(2mL)、MeOH(2mL)、および水(2mL)の溶液に、LiOH.H
2O(165mg、4.12mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を20%酢酸エチル/石油エーテルで洗浄した。水層をHCl水溶液(1N)で酸性化してpH5に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(65mg、収率67%)を得た。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)−2−カルバモイルピペラジン−1−カルボキシラート
【0436】
0℃の1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボン酸(65mg、0.14mmol)、Et
3N(0.11mL、0.77mmol)を含むTHF(4mL)およびDMF(2mL)の混合物に、クロロギ酸エチル(83mg、0.77mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、NH
3.H
2O(1mL、15N)を添加した。次いで、混合物をRTに加温し、さらに1時間撹拌した。これを飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗生成物(77mg)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:471.4[M+H]
+.
tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0437】
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)−2−カルバモイルピペラジン−1−カルボキシラート(200mg、0.43mmol)、PdCl
2(dppf)(31mg、0.043mmol)、Zn(CN)
2(80mg、0.68mmol)、およびDMF(20mL)の混合物を、5時間撹拌しながら還流した。混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−2%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(140mg、収率79%)を固体として得た。ESI−MS m/z:417.3[M+H]
+.
4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0438】
RTのtert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(140mg、0.34mmol)を含むジクロロメタン(20mL)溶液に、TFA(2mL)を添加した。得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物(100mg)を得た。これをさらに精製せず次の工程で直接使用した。
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0439】
0℃の4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(100mg、0.32mmol)、Et
3N(96mg、0.96mmol)を含むジクロロメタン(10mL)の混合物に、塩化アクリロイル(35mg、0.384mmol)を添加した。得られた混合物をRTで0.5時間撹拌し、水に注ぎ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−2%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(50mg、収率43%)を固体として得た。ESI−MS m/z:371.3[M+H]
+.
4−(4−アクリロイル−3−シアノピペラジン−1−イル)−7−クロロキナゾリン−6−カルボニトリル
【0440】
RTの1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シアノキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(50mg、0.14mmol)およびEt
3N(82mg、0.81mmol)を含むDCM(10mL)の混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(117.6mg、0.56mmol)を添加した。得られた混合物をRTで0.5時間撹拌し、水に注ぎ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−3%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(15mg、収率32%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.79 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 6.92-6.85 (m, 1H), 6.32-6.28 (m, 1H), 5.91-5.88 (m, 1H), 5.68 (s, 1H), 4.73-4.70 (d, J = 14 Hz, 1H), 4.46-4.43 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.25-4.22 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.82-3.74 (m, 2H), 3.59-3.56 (m, 1H). ESI-MS m/z: 353.2 [M + H]
+
【0441】
実施例20
1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル(55)の合成
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
化合物55を、下記の方法Bの一般的な手順にしたがって調製した。
tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0442】
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロキナゾリン−4−イル)−2−カルバモイルピペラジン−1−カルボキシラート(200mg、0.414mmol)、シクロプロピルボロン酸(44mg、0.51mmol)、K
3PO
4.3H
2O(270mg、1.272mmol)、Pd(OAc)
2(18mg、0.08mmol)、およびトリシクロヘキシルホスフィン(22mg、0.08mmol)を含むトルエン(10mL)および水(1mL)の混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら16時間還流した。溶媒を除去し、残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して、所望の生成物(100mg、収率56%)を固体として得た。ESI−MS m/z:432.4[M+H]
+.
アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0443】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって2工程でtert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0444】
0℃の1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−シクロプロピルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(17mg、0.044mmol)およびEt
3N(18mg、0.176mmol)を含むDCM(5mL)溶液に、TFAA(18mg、0.088mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して、所望の生成物(10mg、収率62%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ:8.8 (s, 1H), 8.0 (s,1H), 7.7 (s, 1H), 6.6(dd, J = 10.0, 16.4 Hz, 1H),6.5(d, J = 16.4 Hz, 1H), 6.0(dd, J = 2.0, 10.4 Hz, 1H), 6.0-5.9 (m, 1H), 4.4 (dd, J = 2, 13.2 Hz, 1H), 4.3-4.1(m, 2H), 3.9-3.8 (m, 1H), 3.3-3.1 (m, 2H), 2.4-2.3 (m, 1H), 1.2-1.1 (m, 2H), 1.0-0.9 (m, 2H). ESI-MS m/z : 368.3 [M + H]
+
【0445】
実施例21
(S)−1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(54)の合成
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
化合物54を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
(S)−メチルピペラジン−2−カルボキシラートヒドロクロリド
【0446】
(S)−tert−ブチルメチルピペラジン−1,3−ジカルボキシラート(366mg、1.5mmol)およびHClを含むMeOH(20mL、2.9M)の混合物を、RTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物(270mg)を黄色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート
【0447】
上記で得た粗(S)−メチルピペラジン−2−カルボキシラートヒドロクロリド、4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(310mg、1mmol)、DIEA(1.29g、10mmol)、および1,4−ジオキサン(20mL)の混合物を、80℃で1時間撹拌した。次いで、混合物をRTに冷却し、ジ−tertブチルジカルボナート(327mg、1.5mmol)を添加した。混合物を16時間撹拌し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(メタノール/ジクロロエタン=1:50)によって精製して、所望の生成物(300mg、収率58%、2工程)を固体オイルとして得た。ESI−MS m/z:517.5[M+H]
+.
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボン酸
【0448】
RTの(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(300mg、0.58mmol)を含むテトラヒドロフランおよび水の1:1混合物(20mL)の溶液に、LiOH.H
2O(49mg、1.16mmol)を添加し、得られた混合物を1時間撹拌し、HCl水溶液(1N)で酸性化してpH3〜5に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して粗生成物(230mg)を得た。これをさらに精製せず次の工程で直接使用した。
(S)−tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0449】
0℃の(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボン酸(230mg、0.46mmol)、Et
3N(139mmg、1.37mmol)を含むTHF(5mL)の混合物に、クロロギ酸エチル(148mg、1.37mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、水酸化アンモニウム(1mL、15N)を添加し、RTでさらに1時間撹拌し続けた。混合物を酢酸エチルで抽出し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して、所望の生成物(150mg、収率65%)を固体として得た。ESI−MS m/z:502.4[M+H]
+.
(S)−1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0450】
表題化合物を、実施例1に記載の手順にしたがって2工程で(S)−tert−ブチル2−カルバモイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ:8.7 (s, 1H), 8.3(d, J = 8.0 Hz,1H), 8.0 (s, 1H), 7.8-7.5 (m, 5H),7.4-7.2(m, 1H), 6.9-6.6(m, 1H), 6.2(d, J = 2.4, 17.6 Hz, 1H), 5.8-5.7 (m, 1H), 5.0-4.8 (m, 1H), 4.7 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.2-4.0 (m, 2H), 3.9-3.8(m, 1H), 3.7-3.5(m, 1H), 3.5-3.4 (m, 1H). ESI-MS m/z: 456.3 [M+H]
+
【0451】
実施例22
(S)−1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル(59)の合成
【化107】
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化合物59を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
(S)−1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル
【0452】
0℃の(S)−1−アクリロイル−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(23mg、0.05mmol)およびEt
3N(20mg、0.2mmol)を含むDCM(5mL)溶液に、トリフルオロ酢酸無水物(21mg、0.1mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して、所望の生成物(15mg、収率68%)を固体として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:8.7 (s, 1H), 8.1 (s, 1H), 8.0 (s, 1H), 7.5 (m, 4H),6.8(dd, J = 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.3(dd, J = 2.0, 17.2 Hz, 1H), 5.8(dd, J = 2.0, 10.8 Hz, 1H), 5.7 (m, 1H), 4.6 (d, J = 14.0 Hz, 3H), 4.3 (m, 2H), 3.6(m, 2H). ESI-MS m/z: 438.3 [M+H]
+
【0453】
実施例23
(S)−1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(63)の合成
【化108】
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化合物63を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
(S)−tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0454】
(S)−1−tert−ブチル2−メチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1,2−ジカルボキシラート(200mg、0.387mmol)を含むEtOH(10mL)の溶液に、CaCl
2(215mg、1.933mmol)およびNaBH
4(74mg、1.933mmol)を0℃で添加した。混合物をRTで16時間撹拌した。混合物を濾過し、エチルアノール(ethylanol)によって洗浄した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=50:1)によって精製して、所望の生成物(80mg、収率42%)を固体として得た。ESI−MS m/z:489.4[M+H]
+.
1−((S)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0455】
表題化合物を、実施例13に記載の手順にしたがって2工程で(S)−tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−(ヒドロキシメチル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ:8.7 (s, 1H), 8.3-8.1 (m, 1H), 8.0 (s, 1H), 7.7-7.5(m, 4H ),6.8(dd, J = 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.1(d, J = 16 Hz, 1H), 5.8(dd, J = 2, 10.4 Hz, 1H), 5.1-4.9 (m, 1H), 4.3-4.1 (m, 4H), 4.2 (m, 2H), 3.7-3.5 (m, 4H). ESI-MS m/z: 443.3 [M+H]
+
【0456】
実施例24
1−(4−(6−クロロ−7−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(67)の合成
【化109】
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化合物67を、下記の方法Bの一般的な手順にしたがって調製した。
7−ブロモ−6−クロロキナゾリン−4−オール
【0457】
RTの2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ安息香酸(500mg、2mmol)を含むEtOH(20mL)溶液に、酢酸ホルムアミジン(620mg、6mmol)を添加した。混合物を16時間還流した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を飽和NaHCO
3水溶液および酢酸エチル/石油エーテルの1:2混合物によって洗浄した。固体を真空中で乾燥させて生成物(520mg、収率100%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z:259.0[M+H]
+.
7−ブロモ−4,6−ジクロロキナゾリン
【0458】
7−ブロモ−6−クロロキナゾリン−4−オール(520mg、2mmol)を含む塩化チオニル(15mL)溶液に、1滴のDMFを添加した。混合物を16時間還流した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
1−(4−(6−クロロ−7−フェニルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0459】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって4工程で7−ブロモ−4,6−ジクロロキナゾリンから調製した。
1H NMR(400 MHz, DMSO)δ: 8.7 (s, 1H), 8.2 (s, 1H), 7.8 (s, 1H), 7.6-7.4 (m, 5H), 6.85 (dd, J = 10.8, 16.8 Hz, 1H ), 6.2(d, J = 16.8 Hz, 1H), 5.75(d, J = 10 Hz, 1H), 3.9-3.7(m, 8H). ESI-MS m/z: 379.3 [M + H]
+
【0460】
実施例25
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(60)の合成
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
化合物60を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
ジ−tert−ブチル2−(ジメチルカルバモイル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート
【0461】
0℃の1,4−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−2−カルボン酸(5g、15.13mmol)、ジメチルアミンヒドロクロリド(1.3g、15.13mmol)、EDCI(4.3g、22.7mmol)、HOBt(3.1g、22.7mmol)、およびDMF(100mL)の混合物に、Et
3N(4.6g、45.39mmol)を添加した。次いで、混合物をRTに加温し、2時間撹拌し続けた。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層をNaHCO
3溶液、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、石油エーテルで洗浄して、所望の生成物(3.64g、収率67%)を得た。
N,N−ジメチルピペラジン−2−カルボキサミドジヒドロクロリド
【0462】
上記で得た粗ジ−tert−ブチル2−(ジメチルカルバモイル)ピペラジン−1,4−ジカルボキシラート、HClを含むMeOH(50mL、2.9M)の混合物をRTで1時間撹拌し、溶媒を蒸発させて粗生成物(2.4g)を得た。
N,N−ジメチル−1−(ピペラジン−2−イル)メタンアミン
【0463】
−40℃の上記で得た粗N,N−ジメチルピペラジン−2−カルボキサミドジヒドロクロリド(2.4g、10.43mmol)およびTHF(50mL)の混合物に、LiAlH
4(1.6g、41.73mmol)をゆっくり添加した。混合物を3時間加熱還流し、RTに冷却した。これを10H
2O.Na
2SO
4で反応停止させて濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液(filtrated)をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して所望の生成物(693mg、収率47%)を得た。
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)−N,N−ジメチルメタンアミン
【0464】
N,N−ジメチル−1−(ピペラジン−2−イル)メタンアミン(200mg、0.68mmol)、4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(111mg、0.77mmol)、DIEA(397mg、3.08mmol)、およびジオキサン(10mL)の混合物を80℃で30分間撹拌した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(メタノール/ジクロロエタン=1:20)によって精製して、所望の生成物(78mg、収率30%)を得た。ESI−MS m/z:416.3[M+H]
+.
1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−2−((ジメチルアミノ)メチル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0465】
0℃の1−(4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−イル)−N,N−ジメチルメタンアミン(78mg、0.19mmol)、Et
3N(58mg、0.57mmol)、およびジクロロメタン(15mL)の混合物に、塩化アクリロイル(20mg、0.22mmol)を添加した。反応物をRTで30分間撹拌し、水で反応停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=30:1)によって精製して、所望の生成物(32mg、収率36%)を得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ:8.70 (s, 1H), 8.57-8.56 (bs, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.61-7.53 (m, 4H), 6.83-6.80 (m, 1H), 6.17-6.13(m, 1H), 5.75-5.72(m, 1H), 4.76-4.74(m, 0.5 H),4.70-4.57 (m, 1H), 4.36-3.29 (m, 2H), 4.11-4.08 (m, 0.5H), 3.46 (m, 1H), 3.27-3.11 (m, 2H), 2.93-2.84 (m, 1H), 1.99-1.94 (m, 1H), 1.87 (s, 6H). ESI-MS m/z: 470.4 [M+H]
+
【0466】
実施例26
1−アクリロイル−4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル(61)の合成
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
化合物61を、下記の方法Dの一般的な手順にしたがって調製した。
6−クロロイソキノリン2−オキシド
【0467】
RTの6−クロロイソキノリン(1.0g、6.1mmol)を含むジクロロメタン(20mL)の攪拌溶液に、3−クロロベンゾペルオキシ酸(1.57g、9.2mmol)を添加した。反応混合物をRTで2時間撹拌した。沈殿物を濾別し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液をNaHCO
3溶液で2回洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(1.05g、収率96%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:180.2[M+H]
+.
1,6−ジクロロイソキノリン
【0468】
6−クロロイソキノリン2−オキシド(1.0g、5.58mmol)およびPOCl
3(10mL)の混合物を、4時間加熱還流した。RTに冷却後、反応混合物を氷水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の粗生成物を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0469】
RTの1,6−ジクロロイソキノリン(500mg、2.56mmol)を含むDMSO(5mL)の攪拌溶液に、ピペラジン−2−カルボキサミド(425.6mg、2.56mmol)およびK
2CO
3(1.05g、7.68mmol)を添加した。反応混合物を80℃で5時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、ブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(80mg、収率12%)を得た。ESI−MS m/z:291[M+H]
+.
アクリロイル−4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0470】
4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(50mg、0.172mmol)、トリエチルアミン(52.1mg、0.51mmol)を含むジクロロメタン(20mL)の混合物に、塩化アクリロイル(15.6mg、0.172mmol)を含むジクロロメタン(1mL)を滴下した。反応混合物をRTで30分間撹拌し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=100:1)によって精製して、所望の生成物(45mg、収率76.3%)を得た。ESI−MS m/z:345[M+H]
+.
アクリロイル−4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボニトリル
【0471】
0℃の1−アクリロイル−4−(6−クロロイソキノリン−1−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(40mg、0.116mmol)、トリエチルアミン(46.8mg、0.46mmol)を含むDCM(5mL)の混合物に、トリフルオロ酢酸無水物(50mg、0.233mmol)を添加した。反応混合物を1時間にわたってRTに加温し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=100:1)によって精製して、所望の生成物(20mg、収率53%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.25 (m, 1H), 8.22 (m, 1H), 8.11 (s, 1H), 7.71 (m, 1H), 7.52 (m, 1H), 6.96 (dd, J = 10.5, 16.9 Hz, 1H), 6.32 (dd, J = 1.7, 16.7 Hz, 1H), 5.90 (dd, J = 1.7, 16.7 Hz, 1H), 5.79 (m, 1H), 4.34 (m, 1H), 3.99 (m, 1H), 3.79 (m, 1H), 3.66 (m, 1H), 3.16 (m, 1H), 2.97 (m, 1H). ESI-MS m/z: 327 [M+H]
+
【0472】
実施例27
(E)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ブト−2−エノイル)ピペラジン−2−カルボニトリル(66)の合成
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
化合物66を、下記の方法Aの一般的な手順にしたがって調製した。
4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド
【0473】
4,7−ジクロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン(769mg、2.48mmol)、ピペラジン−2−カルボキサミドジヒドロクロリド(498mg、2.48mmol)、DIPEA(3.2g、24.8mmol)、および1,4−ジオキサン(20mL)の混合物を、80℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(メタノール/ジクロロエタン=1:20)によって精製して、所望の生成物(486mg、収率48.7%)を得た。
(E)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ブト−2−エノイル)ピペラジン−2−カルボキサミド
RTの4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−2−カルボキサミド(100mg、0.26mmol)、BOP(256.6mg、0.58mmol)、(E)−4−(ジメチルアミノ)ブト−2−エン酸(48mg、0.58mmol)を含むジクロロメタン(10ml)の混合物に、DIEA(108.6mg、0.78mmol)を添加した。混合物を30分間撹拌し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(メタノール/ジクロロエタン=1:10)によって精製して、所望の生成物(50mg、収率39%)を得た。ESI−MS m/z:513.3[M+H]
+
(E)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ブト−2−エノイル)ピペラジン−2−カルボニトリル
【0474】
0℃の(E)−4−(7−クロロ−6−(4−クロロフェニル)キナゾリン−4−イル)−1−(4−(ジメチルアミノ)ブト−2−エノイル)ピペラジン−2−カルボキサミド(50mg、0.10mmol)およびEt
3N(0.05mL、0.40mmol)を含むDCM(10mL)溶液に、TFAA(51mg、0.20mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって精製して、所望の生成物(14mg、収率29%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.76 (s, 1H), 8.08 (d, J = 16 Hz, 2H), 7.61 (dd, J = 8, 24 Hz, 4H), 6,78-6.72 (m, 2H), 5.67 (s, 1H), 4.62 (d, J = 14.4 Hz, 1H), 4.36-4.26 (m, 2H), 3.63 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 3.21 (s, 2H), 3.03 (d, J = 6.4 Hz, 2H), 2.26 (s, 1H). ESI-MS m/z: 495.4 [M+H]
+
【0475】
実施例28
1−(4−(7−(2−フルオロフェニル)−6−ヒドロキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
実施例28は、一般的合成方法Bによる例示的調製である。
1−ブロモ−2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロベンゼン
【0476】
HNO
3(9mL)を、−20℃に維持しながら1−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルベンゼン(5.35g、28.30mmol)を含むH
2SO
4(25mL)溶液に添加し、得られた混合物を0℃で10分間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物を黄色固体として得た(5.3g、収率80%)。
1−ブロモ−2−メトキシ−4−メチル−5−ニトロベンゼン
【0477】
Na(351mg、15.28mmol)をCH
3OH(20mL)に添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。1−ブロモ−2−フルオロ−4−メチル−5−ニトロベンゼン(3.25g、13.89mmol)を混合物に添加し、次いで、30℃で2時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をH
2Oに溶解し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:50)によって精製して、生成物を白色固体として得た(3.0g、収率87.8%)。
4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロベンズアルデヒド
【0478】
1−ブロモ−2−メトキシ−4−メチル−5−ニトロベンゼン(3.7g、15.04mmol)およびDMF−DMA(5.41g、45.12mmol)を含むDMF(40mL)の混合物を、140℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣をDMF(40mL)に溶解し、0℃のNaIO
4(19.22g、90.24mmol)を含むDMF(120mL)およびH
2O(30mL)の溶液に添加した。得られた混合物を30℃で16時間撹拌し、H
2Oで反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(アセタート/石油エーテル=1:20)によって精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た(1.52g、収率38.9%)。
4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸
【0479】
4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(1.52g、5.84mmol)およびKMnO
4(5.53g、35.04mmol)を含むCH
3CN(40mL)の混合物を、2時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、H
2Oで反応停止させ、1N HClでpH3〜4に調整し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物をオフホワイト色の固体として得た(1.24g、収率77.4%)。
メチル4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロベンゾアート
【0480】
4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(1.24g、4.52mmol)およびSOCl
2(5mL)を含むCH
3OH(10mL)の混合物を、撹拌しながら2時間還流し、次いで、溶媒を除去し、残渣をH
2Oに溶解し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、生成物をオフホワイト色の固体として得た(1.3g、収率99%)。
メチル2−アミノ−4−ブロモ−5−メトキシベンゾアート
【0481】
メチル4−ブロモ−5−メトキシ−2−ニトロベンゾアート(1.3g、4.48mmol)およびFe(1.25g、22.4mmol)を含む酢酸(10mL)およびH
2O(10mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させた。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:4)によって精製して、所望の生成物(1.1g、収率94%)を黄色固体として得た。
7−ブロモ−6−メトキシキナゾリン−4(1H)−オン
【0482】
生成物を、実施例2に記載の手順にしたがって6工程でメチル2−アミノ−4−ブロモ−5−メトキシベンゾアートから作製した。ESI−MS m/z:393.8[M+H]
+.
1−(4−(7−(2−フルオロフェニル)−6−ヒドロキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0483】
BBr
3(127mg、0.51mmol)を、−78℃の1−(4−(7−(2−フルオロフェニル)−6−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(20mg、0.051mmol)を含むジクロロメタン(5mL)溶液に添加し、40℃で1時間撹拌した。次いで、これを−78℃に冷却し、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(7mg、収率36%)を黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 10.44 (bs, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.69 (s, 1H), 7.51-7.46 (m, 3H), 7.33-7.29 (m, 1H), 6.87 (dd, J = 10.4, 16.4 Hz, 1H), 6.18 (dd, J =2.0, 16.4 Hz, 1H) 5.75 (dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 3.82-3.68 (m, 8H). ESI-MS m/z: 379.3 [M + H]
+
【0484】
実施例29
1−(4−(6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化114】
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実施例29は、一般的合成方法Nにしたがった例示的調製を提供する。
5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール
【0485】
5−メチル−1H−インダゾール−4−イル−4−ボロン酸(300mg、1.7mmol)を含むTHF(20mL)溶液に、ピナコール(249mg、2.1mmol)およびMgSO
4(614mg、5.1mmol)を添加し、得られた混合物を45℃で3時間撹拌した。混合物を濾過し、ブラインでリンスし、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(330mg、収率75%)を得た。
1−(2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロフェニル)エタノン
【0486】
0℃のBCl
3(51mL、51mmol)を含むトルエンの攪拌溶液に、3−ブロモ−4−クロロベンゼンアミン(10g、48.4mmol)を含むCH
3CN(90mL)を、20分間にわたって滴下した。この懸濁液に、AlCl
3(7.1g、53.2mmol)を、3回に分割して添加した。混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物を0℃に冷却し、HCl(4N、100mL)を添加し、得られた混合物を、2時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機層を2N HClおよびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=4:1)によって精製して、所望の生成物(1.6g、収率11%)を得た。
7−ブロモ−6−クロロシンノリン−4(1H)−オン
【0487】
0℃の濃HCl(20mL)および1−(2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロフェニル)エタノン(1.6g、6.44mmol)の混合物に、亜硝酸ナトリウム(466mg、6.76mmol)を含む水(1mL)をゆっくり(30分間にわたって)添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、60℃で2時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水に注いだ。固体を濾過によって回収して、所望の生成物(1.4g、収率84%)を得た。
7−ブロモ−4,6−ジクロロシンノリン
【0488】
塩化チオニル(10mL)およびDMF(3滴)を、7−ブロモ−6−クロロシンノリン−4(1H)−オン(1.4g、5.4mmol)に添加し、得られた混合物を、2時間撹拌しながら還流した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物(1.5g)を得た。これをさらに精製せず次の工程で使用した。
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロシンノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0489】
7−ブロモ−4,6−ジクロロシンノリン(1.5g、5.4mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(1.51g、8.1mmol)、DIEA(2.1g、16.2mmol)、および1,4−ジオキサン(20mL)の混合物を、撹拌しながら16時間還流した。混合物をRTに冷却し、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製して、所望の生成物(1.8g、収率78%)を得た。ESI−MS m/z:429.05[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0490】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロシンノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(138mg、0.32mmol)および5−メチル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インダゾール(250mg、0.97mmol)を含む1,4−ジオキサン(10mL)および水(2mL)の溶液に、Pd(PPh
3)
4(37mg、0.0325mmol)およびNa
2CO
3(136mg、1.28mmol)を添加した。混合物を、100℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって精製して、所望の生成物(140mg、収率91%)を得た。
1−(4−(6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0491】
4−(6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(140mg、0.29mmol)を含むHCl/MeOH(20mL、2.8N)の混合物を、1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣をDCM(5mL)およびEt
3N(88mg、0.87mmol)に溶解した。この混合物を−60℃に冷却し、塩化アクリロイル(26mg、0.29mmol)をゆっくり添加した。反応混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、所望の生成物(12mg、収率10%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 13.18 (s, 1H), 9.08 (s, 1H), 8.34 (m, 2H), 7.57 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.90 (dd, J =10.8, 16.4 Hz, 1H), 6.20 (d, J = 16.4 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 3.91-3.88 (m, 4H), 3.51 (m, 4H), 2.20 (s, 3H). ESI-MS m/z: 433.1 [M+H]
+
【0492】
実施例30
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
実施例30は、一般的合成方法Oによる例示的調製を提供する。
3−ブロモ−2−フルオロベンゼンアミン
【0493】
室温の1−ブロモ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン(13.75g、62.76mmol)、HOAc(26.36g、439mmol)、EtOH(150mL)、およびH
2O(60mL)の混合物に、鉄粉(9.14g、163mmol)を分割して添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、NaOH(5N)溶液で中和した。次いで、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)によって精製して、所望の生成物(7.77g、収率65%)を褐色オイルとして得た。
N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド
【0494】
2,2,2−トリクロロエタン−1,1−ジオール(8.09g、49.33mmol)およびNa
2SO
4(53g、370mol)の混合物を水に溶解し、35℃に加温した。3−ブロモ−2−フルオロベンゼンアミン(7.77g、41.11mmol)水溶液を添加後、35%HCl水溶液(4.6mL)およびヒドロキシルアミンヒドロクロリド(9.08g、131.6mmol)を添加した。得られた混合物を90℃で16時間撹拌し、黄色沈殿が形成された。混合物を室温に冷却した。固体を濾過によって回収し、水でリンスし、風乾して、所望の生成物(6.5g、収率61%)を得た。
6−ブロモ−7−フルオロインドリン−2,3−ジオン
【0495】
濃硫酸(20mL)に、N−(3−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド(1.82g、7.03mmol)を60℃で添加した。温度を90℃に上昇させ、3時間維持した。反応混合物を室温に冷却し、氷に注いだ。黄色沈殿を濾過によって回収し、乾燥させて所望の生成物(1.41g、収率82%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 11.75 (s, 1H), 7.39 (dd, J = 5.7, 7.9 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 8.2 Hz, 1H)
2−アミノ−4−ブロモ−3−フルオロ安息香酸
【0496】
6−ブロモ−7−フルオロインドリン−2,3−ジオン(1.41g、5.80mmol)を含む2N NaOH(15mL)溶液に、H
2O
2溶液(30%、3mL)を0℃で添加し、得られた混合物を、0℃で30分間撹拌した。室温で16時間攪拌後、混合物を氷水に注ぎ、溶液を濃HCl溶液で酸性化した。沈殿物を濾過によって回収し、風乾して、所望の生成物(1.2g、収率89%)を白色固体として得た。
2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロ安息香酸
【0497】
2−アミノ−4−ブロモ−3−フルオロ安息香酸(234mg、1.00mmol)を含むDMF(10mL)溶液に、NCS(134mg、1mmol)を室温で添加し、得られた混合物を70℃で16時間撹拌した。混合物を氷水に注いだ。沈殿物を濾過によって回収し、水でリンスし、乾燥させて、所望の生成物(209mg、収率78%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:269.8[M+H]
+.
7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4(3H)−オン
【0498】
2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロ安息香酸(1.07g、3.98mmol)を含むEtOH(15mL)溶液に、酢酸ホルムアミジン(4.92g、47.76mmol)を室温で添加し、得られた混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物を室温に冷却し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=100:1→50:1)によって精製して、所望の生成物(600mg、収率55%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:278.9[M+H]
+.
7−ブロモ−4,6−ジクロロ−8−フルオロキナゾリン
【0499】
7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4(3H)−オン(600mg、2.16mmol)、SOCl
2(30mL)、およびDMF(3滴)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物を室温に冷却し、次いで、真空中で濃縮して、粗生成物(639mg)を得た。これを次の工程で直接使用した。
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0500】
7−ブロモ−4,6−ジクロロ−8−フルオロキナゾリン(639mg、2.16mmol)を含む1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(1.21g、6.48mmol)およびDIPEA(1.39g、10.8mmol)を室温で添加した。得られた混合物を50℃で3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、酢酸エチルと飽和NaHCO
3溶液との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=100:1)によって精製して、所望の生成物(950mg、収率98%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:446.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0501】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(45mg、0.1mmol)、2−フルオロ−6−メトキシフェニルボロン酸(85mg、0.5mmol)、Pd(PPh
3)
4(6mg、0.05mmol)、およびNa
2CO
3(53mg、0.5mmol)を含む1,4−ジオキサン/H
2O(8mL/2mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下にて85℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=100:1)によって精製して、所望の生成物(46mg、収率92%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:491.2[M+H]
+.
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0502】
tert−ブチル4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(136mg、0.277mmol)およびHClを含むMeOH(6mL、2.8N)の混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗生成物(118mg)を黄色固体として得た。これを次の工程で直接使用した。
【0503】
塩化アクリロイル(30mg、0.33mmol)を、0℃の上記で得た粗6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)キナゾリン(118mg、0.277mmol)を含むEt
3N(140mg、1.38mmol)およびジクロロメタン(15mL)の混合物に添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=80:1)によって精製して、所望の生成物(61mg、収率49%)を固体として得た。
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0504】
−78℃で窒素雰囲気下の1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(61mg、0.137mmol)を含むジクロロメタン(10mL)溶液に、BBr
3(343mg,1.37mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を−30℃の飽和NaHCO
3溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取TLCによって精製して、所望の生成物(45mg、収率76%)を固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ:10.30 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.04 (s, 1H), 7.34-7.40 (m, 1H), 6.80-6.87 (m, 3H), 6.16-6.20 (m, 1H), 5.73-5.76 (m, 1H), 3.77-3.93 (m, 8H). ESI-MS m/z: 431.1 [M + H]
+
【0505】
実施例31
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キノリン−3−カルボニトリルの合成
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
実施例31は、一般的合成方法Pによる例示的調製を提供する。
3−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロベンゼンアミン
【0506】
室温の3−ブロモ−2−フルオロベンゼンアミン(1.9g、10mmol)を含むDMF(10mL)溶液に、NCS(1.4g、10.5mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=30:1)によって精製して、所望の生成物(1.15g、収率51%)を固体として得た。ESI−MS m/z:225.9[M+H]
+.
ジエチル2−((3−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)メチレン)マロナート
【0507】
3−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロベンゼンアミン(2.3g、10.2mmol)およびジエチル2−(エトキシメチレン)マロナート(2.42g、11.22mmol)の混合物を120℃で3時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、石油エーテルを添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。沈殿物を濾過によって回収し、乾燥させて所望の生成物(2.76g、収率68.7%)を固体として得た。ESI−MS m/z:395.9[M+H]
+.
エチル7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボキシラート
【0508】
ジエチル2−((3−ブロモ−4−クロロ−2−フルオロフェニルアミノ)メチレン)マロナート(2.76g、6.99mmol)を、Ph
2O(20mL)に懸濁した。混合物を250℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、100mLの石油エーテルを添加した。白色固体を濾過によって回収し、石油エーテル(100mL)でリンスして、所望の生成物(1.85g、収率76%)を固体として得た。ESI−MS m/z:349.9[M+H]
+.
エチル7−ブロモ−4,6−ジクロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボキシラート
【0509】
エチル7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−4−ヒドロキシキノリン−3−カルボキシラート(1.85g、5.31mmol)およびPOCl
3(10mL)の混合物を、4時間撹拌しながら還流した。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮して粗生成物(1.41g)を得た。
エチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボキシラート
【0510】
エチル7−ブロモ−4,6−ジクロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボキシラート(1.41g、3.84mmol)、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(1.43g、7.68mmol)、Et
3N(1.55g、15.36mmol)、およびDMSO(20mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下にて80℃で2時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、氷水に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=3:1)によって精製して、所望の生成物(1.96g、収率98%)を固体として得た。ESI−MS m/z:518.1[M+H]
+.
4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボン酸
【0511】
エチル4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボキシラート(517mg、1mmol)を含むEtOH/H
2O(16mL/8mL)溶液に、LiOH.H
2O(126mg、3mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、氷水に注いだ。混合物を1N HCl溶液で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(489mg、収率100%)を固体として得た。ESI−MS m/z:489.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−ブロモ−3−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0512】
室温の4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキノリン−3−カルボン酸(290mg、0.59mmol)、HOBt(121mg、0.89mmol)、NH
4Cl(63mg、1.18mmol)、DIPEA(306mg、2.37mmol)を含むDMF(16ml)の混合物に、BOP(393mg、0.89mmol)を添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=15:1)によって精製して、所望の生成物(160mg、収率55%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:533.2[M+H]
+.
tert−ブチル−4−(3−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0513】
tert−ブチル−4−(7−ブロモ−3−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(100mg、0.21mmol)、2−フルオロ−6−メトキシフェニルボロン酸(174mg、1.025mmol)、Pd(PPh
3)
4(12mg、0.01mmol)、およびNa
2CO
3(109mg、1.02mmol)を含む1,4−ジオキサン/H
2O(12mL/3mL)の混合物を、アルゴン雰囲気下にて100℃で16時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を分取TLCによって精製して、所望の生成物(71mg、収率65%)を白色固体として得た。
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キノリン−3−カルボキサミド
【0514】
tert−ブチル4−(3−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(71mg、0.13mmol)およびHClを含むMeOH(8mL、2.8N)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して、粗6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)−4−(ピペラジン−1−イル)キノリン−3−カルボキサミドヒドロクロリドを得た。
【0515】
上記で得た粗化合物を、Et
3N(40mg、0.40mmol)およびジクロロメタン(15mL)に溶解し、0℃に冷却し、塩化アクリロイル(14mg、0.16mmol)を混合物に添加した。得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を分取TLCによって精製して、所望の生成物(62mg、収率95%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:487.2[M+H]
+.
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キノリン−3−カルボキサミド
【0516】
−78℃で窒素雰囲気下の4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−メトキシフェニル)キノリン−3−カルボキサミド(62mg、0.13mmol)を含むジクロロメタン(10mL)溶液に、BBr
3(317mg、1.27mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を−30℃にて飽和NaHCO
3で反応停止させ、水溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物を黄色固体として得た(60mg、収率100%)。
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キノリン−3−カルボニトリル
【0517】
0℃の4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キノリン−3−カルボキサミド、TEA(64mg、0.635mmol)を含むジクロロメタン(10mL)混合物に、TFAA(80mg、0.38mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO
3溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を分取TLCによって精製して、所望の生成物(15mg、収率26%)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ: 10.33 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.08 (d, J = 0.4, 1H), 7.35-7.41 (m, 1H), 6.81-6.94 (m, 3H), 6.17-6.22 (m, 1H), 5.74-5.77 (m, 1H), 3.85-3.89 (m, 4H), 3.73 (m, 4H). ESI-MS m/z: 455.2 [M + H]
+
【0518】
実施例32
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
実施例32は、一般的合成方法Qによる例示的調製を提供する。
1−(4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0519】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(300mg、0.67mmol)を、TFAおよびDCM(50%TFA、5mL)に溶解し、得られた混合物を、室温で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をDCMに溶解し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機層をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を0℃のDCMに溶解し、iPr
2NEt(262mg、2mml)を添加後、塩化アクリロイル(122mg、1.35mmol)を添加した。混合物を、0℃で30分間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、Isolera One(MeOH/DCM=0−3%)によって精製して、所望の生成物(250mg、収率93%)を得た。
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0520】
1−(4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(30mg、0.075mmol)、(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)ボロン酸(20mg、0.113mmol)、およびテトラキス(43mg、0.038mmol)を含む1,4−ジオキサン(3mL)および1M Na
2CO
3(0.5mL)の共溶媒の混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で15分間加熱した。混合物を、DCMと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、Isolear One(MeOH/DCM=0−10%)による精製後、分取TLC(MeOH/DCM=10%)によって精製して、所望の生成物(9mg、収率26.6%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ: 8.86 (s, 1H), 9.08 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.54 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.62 (dd, J = 10.5, 17 Hz, 1H), 6.40 (dd, J = 1.5, 17 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 1.5, 10.5 Hz, 1H), 3.78-4.02 (m, 8H), 2.25 (s, 3H). ESI-MS m/z: 451.1 [M+H]
+
【0521】
実施例33
1−(4−(7−(2−フルオロフェニル)−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
実施例33は、一般的合成方法Rによる例示的調製を提供する。
メチル2−アミノ−4−クロロ−5−ヨードベンゾアート
【0522】
I
2(6.8g、27.0mmol)およびAg
2SO
4(8.4g、27.0mmol)を含むEtOH(250mL)の混合物に、メチル2−アミノ−4−クロロベンゾアート(5.0g、27.0mmol)を添加し、得られた混合物をRTで45分間撹拌した。固体を濾別し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(6.4g、収率76%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:311.9[M+H]
+.
メチル2−アセトアミド−4−クロロ−5−ヨードベンゾアート
【0523】
0℃のメチル2−アミノ−4−クロロ−5−ヨードベンゾアート(8.4g、0.027mol)、ピリジン(6.4g、0.081mol)を含むジクロロメタン(250mL)の混合物に、塩化アセチル(2.5g、0.032mol)を添加した。混合物をRTで16時間撹拌した。反応混合物をブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(7.6g、収率80%)を得た。ESI−MS m/z:353.9[M+H]
+.
メチル2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾアート
【0524】
RTのメチル2−アセトアミド−4−クロロ−5−ヨードベンゾアート(2.5g、7.08mmol)およびメチル2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセタート(2.72g、14.2mmol)を含むNMP(30mL)の攪拌溶液に、CuI(0.4g、2.12mmol)を添加し、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(1.8g、収率90%)を淡黄色オイルとして得た。ESI−MS m/z:296.4[M+H]
+.
メチル2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾアート
【0525】
メチル2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾアート(800mg、2.71mmol)を含むHCl/MeOH(2.85mol/L、10mL)の混合物を、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して所望の生成物を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸
【0526】
RTのメチル2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾアート(600mg、2.55mmol)を含むTHF(10mL)および水(2.5mL)の混合物に、LiOH.H
2O(408mg、10.21mmol)を添加し、得られた混合物を80℃で3時間撹拌した。混合物をH
2Oで希釈し、HClで酸性化してpH4に調整し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(500mg、収率82%)を固体として得た。
7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−オール
【0527】
2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(500mg、2.09mmol)および酢酸ホルムアミジン(430mg、4.18mmol)を含む2−エトキシエタノール(15mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、所望の生成物(500mg、収率96%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。ESI−MS m/z:249.3[M+H]
+.
4,7−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン
7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−オール(500mg、0.016mol)を含むSOCl
2(20mL)の懸濁液に、DMF(1滴)を添加し、得られた混合物を、3時間撹拌しながら還流した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
【0528】
tert−ブチル4−(7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート.
【0529】
RTの4,7−ジクロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン(500mg、1.88mmol)およびEt
3N(3.33g、33mmol)を含むジクロロメタン(20mL)溶液に、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(3.07g、16.5mmol)を添加した。得られた混合物をRTで16時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(650mg、収率83%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:417.0[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−(トリフルオロメチル)−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0530】
4−(7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(200mg、0.48mmol)、2−フルオロフェニルボロン酸(132.6mg、0.96mmol)、PdCl
2(dppf)(35mg、0.048mmol)、Na
2CO
3(254mg、2.4mmol)を含むジオキサン(20mL)および水(2mL)の混合物を、アルゴン下にて100℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(100mg、収率44%)を白色固体として得た。
1−(4−(6−(トリフルオロメチル)−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0531】
表題化合物を、実施例1の工程5および6に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(6−(トリフルオロメチル)−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ: 9.74 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.58-7.53 (m, 1H), 7.44-7.32 (m, 3H ), 6.87-6.80 (dd, J = 11.0, 16.4 Hz, 1H), 6.21 (dd, J =2.4, 16.8 Hz, 1H), 5.77(dd, J = 2.1, 10.0 Hz, 1H), 4.06-4.00 (m, 4H), 3.05-3.77 (m, 4H). ESI-MS m/z: 431.2 [M+H]
+
実施例34
1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−7−クロロ−6−(2,4−ジフルオロフェニル)キノキサリン−2(1H)−オンの合成
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0532】
実施例34は、一般的合成方法Sによる例示的調製を提供する。
tert−ブチル4−(2−クロロアセトアミド)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0533】
0℃のtert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシラート(5g、25mmol)、Et
3N(4.5mL、32.3mmol)を含むジクロロメタン(50mL)の混合物に、2−クロロ塩化アセチル(3.4g、30mmol)を滴下した。反応混合物をRTに加温し、変換が完了するまで撹拌し続けた。反応混合物をNaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(20−50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(4g、収率57.8%)を得た。
5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨードベンゼンアミン
【0534】
3−ブロモ−4−クロロベンゼンアミン(15g、72.6mmol)を含むHOAc(100mL)の混合物に、NIS(19.6g、87.1mmol)を添加し、得られた混合物をRTで6時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5%石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物(5.2g、収率21.6%)を得た。
N−(5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨードフェニル)メタンスルホンアミド
【0535】
0℃の5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨードベンゼンアミン(5.2g、15.6mmol)、Et
3N(4.7g、46.8mmol)を含むジクロロメタン(60mL)の混合物に、メタンスルホニルクロリド(2.2g、18.8mmol)を滴下した。得られた混合物をRTで10時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10%石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物(5g、収率78.1%)を得た。
tert−ブチル4−(2−(N−(5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨードフェニル)メチルスルホンアミド)アセトアミド)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0536】
5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨード−N−メタンスルホニル(sulfony)ベンゼンアミン(1.6g、3.9mmol)、tert−ブチル4−(2−クロロアセトアミド)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.08g、3.9mmol)、CuI(74mg、0.39mmol)、1,10−フェナントロリン(141mg、0.78mmol)、K
2CO
3(1.1g、7.58mmol)を含むジオキサン(20mL)の混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら12時間還流した。混合物をRTに冷却し、水で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(30%石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物(1.5g、収率59%)を得た。
tert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【0537】
tert−ブチル4−(2−(N−(5−ブロモ−4−クロロ−2−ヨードフェニル)メチルスルホンアミド)アセトアミド)ピペリジン−1−カルボキシラート(1.5g、2.31mmol)、CuI(44mg、0.231mmol)、1,10−フェナントロリン(83mg、0.462mmol)、Cs
2CO
3(1.9g、5.78mmol)を含むジオキサン(10mL)の混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら12時間還流した。混合物をRTに冷却し、水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(30%石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物(55mg、収率5.4%)を得た。
1−(1−アクリロイルピペリジン−4−イル)−7−クロロ−6−(2,4−ジフルオロフェニル)キノキサリン−2(1H)−オン
【0538】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって3工程でtert−ブチル4−(6−ブロモ−7−クロロ−2−オキソキノキサリン−1(2H)−イル)ピペリジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.24 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.37-7.31 (m, 1H),7.05-6.95 (m, 2H),6.71-6.64 (m, 1H),6.38 (dd, J = 2, 16.8 Hz, 1H), 5.74 (dd, J = 2.0, 10.8 Hz, 1H), 4.97 (m, 1H), 4.27 (m, 1H), 3.28 (m, 1H), 2.84 (m, 3H), 1.89 (m, 2H), 1.66 (m, 1H) ESI-MS m/z: 430.3 [M+1]
+
【0539】
実施例35
1−(4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロキナゾリン−7−イル)−5−クロロピリジン−2(1H)−オンの合成
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
実施例35は、一般的合成方法Tによる例示的調製を提供する。
6−フルオロキナゾリン−4(1H)−オン
【0540】
2−アミノ−5−フルオロ安息香酸(8.0g、51.6mmol)および酢酸ホルムアミジン(10.6g、103mmol)を含むEtOH(150mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(7.8g、収率92%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
6−フルオロ−7−ニトロキナゾリン−4(1H)−オン
【0541】
6−フルオロキナゾリン−4(1H)−オン(4.3g、26.2mmol)を、0℃の濃H
2SO
4(10mL)および発煙HNO
3(5mL)の混合物に添加した。得られた混合物をRTで1時間撹拌し、次いで、110℃で2時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、氷水に注いだ。沈殿物を濾過によって回収し、乾燥させて所望の生成物(2.3g、収率42.6%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:210.3[M+H]
+.
4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン
【0542】
6−フルオロ−7−ニトロキナゾリン−4(1H)−オン(2.3g、0.011mol)を含むSOCl
2(10mL)の懸濁液を、3時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮して、粗生成物(2.5g)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
tert−ブチル4−(7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0543】
RTの4−クロロ−7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン(2.5g、11.0mmol)を含むジクロロメタン(50mL)およびEt
3N(3.33g、33mmol)の溶液に、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(3.07g、16.5mmol)を添加し、得られた混合物をRTで16時間撹拌した。混合物を飽和NH
4Cl溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(1.8g、収率44%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:378.0[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−6−ニトロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0544】
RTの5−クロロピリジン−2−オール(213mg、1.39mmol)を含むDMF(5mL)溶液に、NaH(55.6mg、1.39mmol)を添加し、得られた混合物を30分間撹拌した。この混合物に、tert−ブチル4−(7−フルオロ−6−ニトロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(350mg、0.928mmol)を添加し、得られた混合物を50℃で1.5時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(5%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(400mg、収率88%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:487.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−アミノ−7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0545】
4−(7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)−6−ニトロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(400mg、0.818mmol)、塩化アンモニウム(520mg、9.82mmol)、Zn末(265.8mg、4.09mmol)を含むEtOH(20mL)および水(4mL)の混合物を70℃で2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、ジクロロメタンで抽出した。有機層をNaHCO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(30%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(300mg、収率80.4%)を固体として得た。ESI−MS m/z:457.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−クロロ−7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0546】
亜硝酸tert−ブチル(135.5mg、1.32mmol)および塩化第二銅(280mg、1.65mmol)を含むCH
3CN(10mL)の混合物に、tert−ブチル4−(6−アミノ−7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(300mg、0.658mmol)を含むCH
3CN(5mL)を添加し、得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(50%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(110mg、収率38%)を得た。
1−(4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロキナゾリン−7−イル)−5−クロロピリジン−2(1H)−オン
【0547】
表題化合物を、実施例1の工程5および6に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(6−クロロ−7−(5−クロロ−2−オキソピリジン−1(2H)−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d6)δ: 8.71 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.75 (d, 1H), 6.87-6.80 (dd, J = 12.0, 12.0 Hz, 1H), 6.46 (dd, J = 8.0, 1H), 6.20 (d, J = 2.6, 16.8 Hz, 1H), 5.76 (dd, J = 2.2, 10.0 Hz, 1H), 3.91-3.77 (m, 8H). ESI-MS m/z: 430.4 [M+H]
+
【0548】
実施例36
1−(4−(6−クロロ−7−(2−(チアゾール−2−イル)フェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
実施例36は、一般的合成方法Uによる例示的調製を提供する。
tert−ブチル4−(7−(トリブチルスタンニル)−6−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0549】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(1.5g、3.51mmol)、1,1,1,2,2,2−ヘキサブチルジスタンナン(2.6g、4.56mmol)、Pd(PPh
3)
4(203mg、0.18mmol)を含むトルエン(40mL)の混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら16時間還流した。混合物をRTに冷却し、水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(40%石油エーテル/酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物(542mg、収率24%)を得た。
tert−ブチル4−(6−クロロ−7−(2−(チアゾール−2−イル)フェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0550】
tert−ブチル4−(7−(トリブチルスタンニル)−6−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(150mg、0.24mmol)、2−(2−ブロモフェニル)チアゾール(68mg、0.28mmol)、Pd(PPh
3)
4(28mg、0.024mmol)、CsF(73mg、0.48mmol)、およびCuI(9mg、0.048mmol)を含むDMF(10mL)の混合物を、アルゴン下にて80℃で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=25:1)によって精製して、所望の生成物(38mg、収率31.1%)を得た。
1−(4−(6−クロロ−7−(2−(チアゾール−2−イル)フェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0551】
4−(6−クロロ−7−(2−(チアゾール−2−イル)フェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(38mg、0.075mmol)を含むHCl/MeOH(2.86M、5mL)の混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮して粗生成物を得た。粗生成物をRTでジクロロメタン(5mL)に溶解し、塩化アクリロイル(8mg、0.090mmol)およびEt
3N(23mg、0.225mmol)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって精製して、所望の生成物(8mg、収率23%、2工程)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.69 (s, 1H), 8.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.76 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.67-7.60 (m, 3H),7.43-7.41 (m, 1H), 6.87-6.81 (m, 1H), 6.18 (dd, J = 2.0, 16.8 Hz, 1H), 5.75 (dd, J = 2.0,10.0 Hz, 1H), 3.92-3.78 (m, 8H). ESI-MS m/z: 462.3 [M+1]
+
【0552】
実施例37
1−(4−(6,8−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
実施例37は、一般的合成方法Vによる例示的調製を提供する。
2−ブロモ−6−ニトロアニリン
【0553】
1−ブロモ−2−フルオロ−3−ニトロベンゼン(6.0g、27.27mmol)およびNH
3を含むCH
3OH(7M、20mL)の混合物を、封管中にて100℃で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をH
2Oに溶解し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:100)によって精製して、生成物を黄色固体として得た(5.4g、収率91.3%)。
1−ブロモ−2−クロロ−3−ニトロベンゼン
【0554】
2−ブロモ−6−ニトロアニリン(3.0g、13.84mmol)、亜硝酸tert−ブチル(2.85g 27.68mmol)、およびCuCl
2(3.7g、27.68mmol)を含むCH
3CN(60mL)の混合物を、アルゴン下にて60℃で1時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、H
2Oで反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:100)によって精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た(2.7g、収率82.7%)。
3−ブロモ−2−クロロアニリン
【0555】
1−ブロモ−2−クロロ−3−ニトロベンゼン(2.7g、11.44mmol)およびSnCl
2(12.97g、57.20mmol)を含むCH
3CH
2OH(60mL)の混合物を、3時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、H
2Oで反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:50)によって精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た(1.3g、収率55.2%)。
1−(4−(6,8−ジクロロ−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0556】
表題化合物を、実施例30に記載の手順にしたがって3−ブロモ−2−クロロアニリンから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.76 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.61-7.57 (m, 1H), 7.45-7.40 (m, 3H), 6.83 (dd, J = 10.4, 16.8, 1H), 6.18 (dd, J = 2.4, 16.8, 1H), 5.75 (dd, J = 2.4, 10.4, 1H), 3.93-3.76 (m, 8H). ESI-MS m/z: 430.1 [M + H]
+
【0557】
実施例38
1−(4−(8−フルオロ−7−(2−フルオロフェニル)−6−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
実施例38は、一般的合成方法Wによる例示的調製を提供する。
2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロ安息香酸
【0558】
表題化合物を、実施例30に記載の手順にしたがって3−クロロ−2−フルオロベンゼンアミンから調製した。
メチル2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロベンゾアート
【0559】
0℃の2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロ安息香酸(7.0g、35.0mmol)を含むMeOH(100mL)溶液に、塩化チオニル(8.37g、70mmol)を滴下した。混合物をRTで30分間加温しながら撹拌し、次いで、撹拌しながら16時間還流した。混合物を真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタンで抽出し、ブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(10%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製して、所望の生成物(4.0g、収率56%)を白色固体として得た。
1−(4−(8−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)−7−(2−フルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0560】
表題化合物を、実施例32に記載の手順にしたがってメチル2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロベンゾアートから調製した。
1HNMR (400 MHz, DMSO-d6)δ: 8.78 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 7.61 (m, 1H), 7.49-7.37 (m, 3H), 6.87-6.80 (dd, J = 11.0, 16.4 Hz, 1H), 6.21-6.16 (dd, J = 2.4, 16.8 Hz, 1H), 5.775.73(dd, J = 2.1, 10.0 Hz, 1H), 4.06-4.00 (m, 4H), 3.85-3.72 (m, 4H). ESI-MS m/z: 449.2 [M+H]
+
【0561】
実施例39
1−(4−(7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−6−(トリフルオロメチル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
実施例39は、一般的合成方法Xによる例示的調製を提供する。
1−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)エタノン
【0562】
0℃の4−クロロ−2−ニトロ安息香酸(15.0g、75mmol)を含むTHF(250mL)の攪拌溶液に、塩化オキサリル(13mL、150mmol)を添加後、DMF(2滴)を添加した。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、撹拌しながら2時間還流した。混合物を真空中で濃縮乾固して、4−クロロ−2−ニトロベンゾイルクロリドを得た。
【0563】
マロン酸ジエチル(12.0g、75mmol)を含むTHF(250mL)の溶液に、NaH(3.6g、90mmol)を分割して添加し、得られた混合物をRTで20分間撹拌した。4−クロロ−2−ニトロベンゾイルクロリドを含むTHF(100mL)溶液を、0℃の反応混合物に滴下した。得られた混合物をRTで30分間撹拌し、次いで、80℃で2時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、AcOH(25mL)および20%H
2SO
4(25mL)に溶解し、得られた混合物を、80℃で6時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、ブライン、水、およびNaHCO
3溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(5.0g、収率33%)を淡黄色固体として得た。
1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)エタノン
【0564】
メチル1−(4−クロロ−2−ニトロフェニル)エタノン(5.0g、25mmol)およびFe(5.6g、100mmol)を含むCH
3COOH(50mL)およびH
2O(50mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させた。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:4)によって精製して、所望の生成物(3.8g、収率89%)を黄色固体として得た。
1−(2−アミノ−4−クロロ−5−ヨードフェニル)エタノン
【0565】
I
2(4.5g、17.7mmol)およびAg
2SO
4(5.5g、17.7mmol)を含むEtOH(100mL)の混合物に、1−(2−アミノ−4−クロロフェニル)エタノン(3.0g、17.7mmol)を添加し、得られた混合物をRTで45分間撹拌した。固体を濾別し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(2.0g、収率38%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:295.3[M+H]
+.
N−(2−アセチル−5−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド
【0566】
0℃のメチル2−アミノ−4−クロロ−3−フルオロ−5−ヨードベンゾアート(2.0g、6.8mmol)およびピリジン(1.6g、20.3mmol)を含むDCM(50mL)の攪拌溶液に、塩化アセチル(634mg、8.14mmol)を添加した。混合物をRTで16時間撹拌した。反応混合物をブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(1.4g、収率61%)を得た。ESI−MS m/z:338.4[M+H]
+.
N−(2−アセチル−5−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル)アセトアミド
【0567】
RTのN−(2−アセチル−5−クロロ−4−ヨードフェニル)アセトアミド(1.4g、4.2mmol)およびメチル2,2−ジフルオロ−2−(フルオロスルホニル)アセタート(1.6g、8.3mmol)を含むNMP(20mL)の攪拌溶液に、CuI(235mg、1.24mmol)を添加し、得られた混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(1.0g、収率87%)をオイルとして得た。ESI−MS m/z:280.1[M+H]
+.
1−(2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)エタノン
【0568】
2−アセトアミド−4−クロロ−3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸(1.0g、3.58mmol)を含むHCl/MeOH(2.85M、10mL)の混合物を60℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、所望の生成物(900mg)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)シンノリン−4(1H)−オン
【0569】
濃HCl(10mL)を、1−(2−アミノ−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル)エタノン(900mg、3.58mmol)に添加した。混合物を0℃に冷却後、亜硝酸ナトリウム(259mg、3.76mmol)の水溶液(2mL)を30分間にわたって添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、60℃で2時間撹拌した。混合物を冷却し、水に注いだ。固体を濾過によって回収して、所望の粗生成物(680mg、収率77%)を得た。
1−(4−(7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−6−(トリフルオロメチル)シンノリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0570】
表題化合物を、実施例29に記載の手順にしたがって7−クロロ−6−(トリフルオロメチル)シンノリン−4(1H)−オンから調製した。
1HNMR(400 MHz, CDCl
3)δ: 9.06 (s, 1H), 8.47 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 6.84 (m, 1H), 6.69-6.62 (dd, J = 14.0, 12.0 Hz, 1H), 6.44 (dd, J =2.6, 14.5 Hz, 1H), 5.85 (dd, J = 2.2, 10.0 Hz, 1H), 5.38 (m, 1H), 4.05-3.96 (m,4H), 3.54-3.52 (m, 4H). ESI-MS m/z:447.2 [M+H]
+
【0571】
実施例40
1−(4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロ−6−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
実施例40は、一般的合成方法AJによる例示的調製を提供する。
3−アミノ−2,2’,4’−トリフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸
【0572】
2−アミノ−4−ブロモ−3−フルオロ安息香酸(400mg、1.71mmol)、(2,4−ジフルオロフェニル)ボロン酸(405mg、1.5mmol)、Pd(PPh
3)
4(197mg、0.171mmol)、およびNa
2CO
3(725mg、6.84mmol)を含む1,4−ジオキサン/H
2O(10mL/2mL)の混合物を、アルゴン下にて100℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=20:1)によって精製して、所望の生成物(374mg、収率81.9%)をオフホワイト色の固体として得た。ESI−MS m/z:268.1[M+H]
+.
3−アミノ−6−ブロモ−2,2’,4’−トリフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸
【0573】
3−アミノ−2,2’,4’−トリフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸(374mg、1.4mmol)およびNBS(249mg、1.4mmol)を含むDMF(4mL)の混合物をRTで2時間撹拌した。反応混合物をH
2Oで反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油エーテル/酢酸エチル=2:1)によって精製して、所望の生成物(330mg、収率67.9%)を灰色固体として得た。ESI−MS m/z:345.9[M+H]
+.
6−ブロモ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリン−4−オール
【0574】
3−アミノ−6−ブロモ−2,2’,4’−トリフルオロ−[1,1’−ビフェニル]−4−カルボン酸(330mg、0.95mmol)およびホルムイミドアミドアセタート(790mg、7.6mmol)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、水で反応停止させた。固体沈殿物を濾過によって回収し、石油エーテル−酢酸エチル−MeOH混合物(100:10:5)でリンスし、真空中で乾燥させて、粗生成物(320mg、収率94.8%)を褐色固体として得た。ESI−MS m/z:354.9[M+H]
+.
6−ブロモ−4−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリン
6−ブロモ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリン−4−オール(320mg、0.901mmol)、SOCl
2(3mL)、およびDMF(触媒)の混合物を、1時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、次いで、真空中で濃縮して、所望の生成物を褐色固体として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。
tert−ブチル−4−(6−ブロモ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0575】
上記で得た粗6−ブロモ−4−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリンを、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(344mg、1.80mmol)およびDIPEA(585mg、4.50mmol)を含むジオキサン(10mL)の混合物に添加した。得られた混合物を撹拌しながら16時間還流し、次いで、飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させた。混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=2:1)によって精製して、所望の生成物(410mg、収率87%、2工程)をオフホワイト色の固体として得た。ESI−MS m/z:523.1[M+H]
+.
tert−ブチル−4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロ−6−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0576】
RTで窒素雰囲気下のtert−ブチル−4−(6−ブロモ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(200mg、0.382mmol)およびPd(PPh
3)
4(44mg、0.0382mmol)を含むTHF(4mL)溶液に、ジメチル亜鉛(1.147mL、1.147mmol、1.0MのTHF溶液)を添加した。得られた混合物をRTで30分間撹拌し、次いで、50℃で一晩撹拌した。混合物をRTに冷却し、飽和NH
4Cl水溶液で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取HPLCによって精製して、所望の生成物(90mg、収率51.3%)をオフホワイト色の固体として得た。ESI−MS m/z:459.2[M+H]
+.
1−(4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロ−6−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0577】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって2工程でtert−ブチル−4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−フルオロ−6−メチルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.67 (s,1H), 7.83 (s,1H), 7.57-7.47 (m, 2H), 7.32-7.29 (m,1H), 6.84 (dd, J = 10.4, 16.8, 1H), 6.18 (dd, J = 2.4, 16.8, 1H), 5.75 (dd, J = 2.0, 10.4, 1H), 3.87-3.77 (m, 8H), 2.26 (s,3H). ESI-MS m/z: 413.2 [M + H]
+
【0578】
実施例41
1−(4−(7−(2,4−ジフルオロフェニル)−6,8−ジフルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
実施例41は、一般的合成方法Yによる例示的調製を提供する。
2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン
【0579】
KNO
3(5.20g、51.80mmol)を、0℃の2−ブロモ−1,3−ジフルオロベンゼン(5.0g、26.0mmol)を含むH
2SO
4(30mL)溶液に添加し、25℃で18時間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、生成物を黄色固体として得た(5.0g、収率81%)。
3−ブロモ−2,4−ジフルオロアニリン
【0580】
RTの2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−4−ニトロベンゼン(5g、21.01mmol)、AcOH(5.70g、94.53mmol)、EtOH(100mL)、およびH
2O(60mL)の混合物に、鉄粉(5.30g、94.53mmol)を分割して添加し、得られた混合物をRTで16時間撹拌した。混合物を、NaOH(5N)溶液で中和し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(石油)によって精製して、所望の生成物(1.60g、収率37%)を褐色オイルとして得た。
N−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド
【0581】
3−ブロモ−2,4−ジフルオロアニリン(1.60g、7.69mmol)、Na
2SO
4(9.8g、68.77mmol)、2,2,2−トリクロロエタン−1,1−ジオール(1g、5.82mmol)、およびヒドロキシルアミンヒドロクロリド(1.1g、15.87mmol)の混合物に、濃硫酸(4mL)を添加した。得られた混合物を130℃で2時間撹拌し、黄色沈殿物を形成させた。混合物をRTに冷却した。固体を濾過によって回収し、水でリンスし、風乾して、所望の生成物(1.3g、収率61%)を得た。
1−(4−(6,8−ジフルオロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0582】
表題化合物を、実施例30に記載の手順にしたがってN−(3−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−2−(ヒドロキシイミノ)アセトアミドから調製した。
1H NMR(400 MHz,CDCl
3)δ:8.83 (s, 1H), 7.49-7.44 (m, 2H), 7.09-7.00 (m, 2H), 6.63 (dd, J = 10.5, 16.9 Hz, 1H), 6.39 (dd, J = 1.3, 16.8 Hz, 1H), 5.80 (dd, J = 1.4, 10.4 Hz, 1H), 3.91-3.86 (m, 8 H). ESI-MS m/z: 417.2 [M + H]
+
【0583】
実施例42
1−(4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−ヒドロキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化127】
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実施例42は、一般的合成方法Zによる例示的調製を提供する。
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0584】
RTのtert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(45mg、0.10mmol)を含むTHF(8mL)溶液に、CH
3ONa(17mg、0.15mmol)を添加し、得られた混合物を16時間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を分取TLCによって精製して、所望の生成物を白色固体として得た(32mg、収率70%)。ESI−MS m/z:459.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0585】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(65mg、0.14mmol)、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸(25mg、0.15mmol)、Pd(PPh
3)
4(16mg、0.014mmol)、およびNa
2CO
3(45mg、0.42mmol)を含む1,4−ジオキサン/H
2O(8mL/2mL)の混合物を、アルゴン下にて100℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(1%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、所望の生成物(17mg、収率25%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:491.2[M+H]
+.
6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシ−4−(ピペラジン−1−イル)キナゾリン
【0586】
RTのtert−ブチル4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(22mg、0.044mmol)を含むジクロロメタン(5mL)溶液に、TFA(1mL)を添加し、得られた混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。得られた生成物をNaHCO
3溶液で反応停止させ、水溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物を白色固体として得た(17mg、収率100%)。
1−(4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0587】
0℃の上記で得た粗6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシ−4−(ピペラジン−1−イル)キナゾリン(17mg、0.0448mmol)を含むジクロロメタン(10mL)およびEt
3N(14mg、0.134mmol)の溶液に、塩化アクリロイル(5mg、0.05mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させ、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取TLCによって精製して、所望の生成物(9mg、収率47%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 8.82 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.29-7.33 (m, 1H), 6.97-7.06 (m, 2H), 6.61-6.67 (m, 1H), 6.37-6.42 (m, 1H), 5.79-5.82 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.82-3.92 (m, 8H). ESI-MS m/z: 445.2 [M + H]
+
1−(4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−ヒドロキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0588】
−78℃で窒素下の1−(4−(6−クロロ−7−(2,4−ジフルオロフェニル)−8−メトキシキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(53mg、0.119mmol)を含むジクロロメタン(10mL)溶液に、BBr
3(298mg、1.19mmol)を添加し、得られた混合物を、−78℃からRTで3時間撹拌した。混合物を−30℃に冷却し、NaHCO
3溶液を添加した。水溶液を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、分取TLCによって精製して、所望の生成物を白色固体として得た(17mg、収率33%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.70 (s, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.37-7.46 (m, 2H), 7.20-7.24 (m, 1H), 6.80-6.87 (m, 1H), 6.15-6.20 (m, 1H), 5.72-5.76 (m, 1H), 3.76-3.86 (m, 8H). ESI-MS m/z: 431.1 [M + H]
+
【0589】
実施例43
1−(4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−5−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
実施例43は、一般的合成方法AAによる例示的調製を提供する。
5−ブロモ−2−メチル−1−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン
【0590】
2−メチル−1−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(1g、4.87mmol)を濃硫酸(15mL)に溶解し、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(836mg、2.92mmol)を分割して添加し、得られた混合物をRTで2時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、10分間撹拌し、次いで、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を水、飽和NaHCO
3溶液、およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して粗生成物(1.1g)を得た。
5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン
【0591】
NBS(12.6g、70.61mmol)を、5−ブロモ−2−メチル−1−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(19g、67.25mmol)およびBPO(1.63g、6.73mmol)を含むCCl
4(200mL)溶液に添加した。混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら18時間還流した。得られた混合物を濃縮し、残渣を、石油エーテルで溶離するカラムクロマトグラフィによって精製して、生成物(14g、収率58%)を得た。
4−ブロモ−2−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド
【0592】
RTの5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1−ニトロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゼン(14g、38.88mmol)および4Åモレキュラーシーブ(25g)を含むMeCN(120mL)の混合物に、N−メチルモルホリンN−オキシド(9.2g、82.14mmol)を添加し、得られた混合物をアルゴン下で1.5時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過した。濾液をH
2O、1N HCl、およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物(4.1g、収率37%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロ安息香酸
【0593】
−5℃の4−ブロモ−2−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(4.1g、13.75mmol)を含むTHF、H
2O、およびt−BuOHの混合物の溶液に、NaClO
2(4.97g、55.03mmol)およびNaH
2PO
4(6.6g、55.03mmol)を添加した。混合物を、2−メチルブト−2−エン(6.75g、96.25mmol)液滴で処置した。反応物を0℃で1.5時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を水で希釈し、2N HClでpH4〜5に酸性化し、次いで、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗生成物(4.4g)を得た。これを次の工程で直接使用した。
2−アミノ−4−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)安息香酸
【0594】
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロ安息香酸(4.4g、12.9mmol)を含むAcOH(40mL)およびH2O(20mL)の混合物の溶液に、Fe(3.6g、64.5mmol)を添加し、得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、標的生成物(3.1g)を得た。これをさらに精製しなかった。
メチル2−アミノ−4−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾアート
【0595】
Cs
2CO
3(4.82g、14.79mmol)を、2−アミノ−4−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)安息香酸(2.8g、9.86mmol)を含むDMF(30mL)溶液に添加し、得られた混合物をRTで40分間撹拌した。この混合物に、CH
3I(1.4g、9.86mmol)を滴下し、RTで16時間撹拌し続けた。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:10)によって精製して、所望の生成物(2.9g、収率97%)を黄色固体として得た。
メチル6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾアート
【0596】
RTのメチル2−アミノ−4−ブロモ−6−(トリフルオロメチル)ベンゾアート(2.8g、9.39mmol)を含むイソプロピルアルコール(45mL)溶液に、NCS(1.51g、11.28mmol)を分割して添加し、得られた混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、残渣を、シリカのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:20)によって精製して、所望の生成物(860mg、収率27%)を得た。
1−(4−(6−クロロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)−5−(トリフルオロメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0597】
表題化合物を、実施例30に記載の手順にしたがってメチル6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−(トリフルオロメチル)ベンゾアートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ:10.29 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.93 (s, 1H), 7.35-7.33 (m , 1H), 6.91-6.89 (m, 1H), 6.83-6.76 (m, 1H), 6.17-6.12 (dd, J = 2.0, 16.8 Hz, 1H), 5.74-5.70 (dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 3.88 (s, 4H), 3.66-3.64 (m, 2H), 3.4 6(m, 2H). ESI-MS m/z: 481.3 [M + H]
+
【0598】
実施例44
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キノリン−2(1H)−オンの合成
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
実施例44は、一般的合成方法ABによる例示的調製を提供する。
7−ブロモ−4,6−ジクロロキノリンN−オキシド
【0599】
アルゴン下の7−ブロモ−4,6−ジクロロキノリン(500mg、1.82mmol)を含むDCの攪拌溶液に、UHP(359mg、3.82mmol)を添加した。混合物を0℃に冷却し、TFA(415mg、3.64mmol)を添加した。得られた混合物をRTで16時間撹拌した。混合物をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(450mg、収率85%)を得た。ESI−MS m/z:292.3[M+H]
+.
7−ブロモ−2,4,6−トリクロロキノリン
【0600】
7−ブロモ−2,4,6−トリクロロキノリンN−オキシド(450mg、1.55mmol)を含むPOCl
3(20mL)の混合物を、1時間撹拌しながら還流した。混合物を濃縮乾固し、残渣を水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:5)によって精製して、所望の生成物(400mg、収率84%)を固体として得た。ESI−MS m/z:310.1[M+H]
+.
7−ブロモ−4,6−ジクロロキノリン−2(1H)−オン
【0601】
7−ブロモ−2,4,6−トリクロロキノリン(400mg、1.29mmol)を含む20%H
2SO
4(10mL)およびジオキサン(10mL)の混合物を140℃で8時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物(250mg、収率66%)を固体として得た。ESI−MS m/z:292.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0602】
7−ブロモ−4,6−ジクロロキノリン−2(1H)−オン(250mg、0.856mmol)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(796mg、4.28mmol)を含むn−BuOH(10mL)の混合物を、封管中にて150℃で24時間撹拌した。混合物を水で反応停止させ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=30:1)によって精製して、所望の生成物(180mg、収率47%)を固体として得た。ESI−MS m/z:442.1[M+H]
+.
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キノリン−2(1H)−オン
【0603】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがってtert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソキノリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ: 13.15 (s, 1H), 11.60 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.55 (m, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.35 (m, 1H), 7.25 (s, 1H), 6.90-6.84 (dd, J = 12.0, 16.4 Hz, 1H), 6.20-6.15 (dd, J =2.4, 16.8 Hz, 1H), 6.02 (s, 1H), 5.77-5.74 (dd, J =2.1, 10.0 Hz, 1H), 3.86-3.83 (m, 4H), 3.13 (m, 4H), 2.17(s, 3H). ESI-MS m/z: 450.2 [M+H]
+
【0604】
実施例45
1−(4−(6−クロロ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
実施例44は、一般的合成方法ACによる例示的調製を提供する。
7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン
【0605】
メチル2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロ安息香酸(10.0g、39.9mmol)および尿素(12g、199.6mmol)の混合物を200℃で3時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、酢酸エチルでトリチュレートし、乾燥させて、粗生成物(13g)を褐色固体として得た。
7−ブロモ−2,4,6−トリクロロ−8−フルオロキナゾリン
【0606】
7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−2,4(1H,3H)−ジオン(13g、44.5mmol)を含むPOCl
3(200mL)およびDIPEA(20mL)の混合物を、16時間撹拌しながら還流した。混合物をRTに冷却し、真空中で濃縮してPOCl
3を除去した。残渣を、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィ(5%酢酸エチル/石油エーテル)によって精製し、次いで、HCl(1M)によって洗浄して生成物(10.4g、収率74%)を黄色固体として得た。
4−(7−ブロモ−2,6−ジクロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0607】
RTの7−ブロモ−2,4,6−トリクロロ−8−フルオロキナゾリン(10.4g、33.3mmol)およびDIEA(29mL、167mmol)を含む1,4−ジオキサン(100mL)溶液に、tert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(6.2g、33.3mmol)を添加した。得られた混合物を、50℃で20分間撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH/ジクロロメタン=1:200)によって精製して、所望の生成物(6g、収率40%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z:447.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0608】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−2,6−ジクロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(300mg、0.63mmol)を含むプロパン−2−オール(10mL)の攪拌溶液に、DIEA(243mg、1.88mmol)およびN
1,N
1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(166mg、1.88mmol)を添加し、得られた混合物を95℃で一晩撹拌した。混合物をRTに冷却し、水と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(1−5%MeOH/ジクロロメタン(dichoromethane))によって精製して、所望の生成物(230mg、収率69%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z:531.3[M+H]
+.
1−(4−(2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0609】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって3工程でtert−ブチル4−(2−(2−(ジメチルアミノ)エチルアミノ)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 13.16 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.56-7.58 (m, 2H) , 7.37-7.39 (m, 1H), 6.96-7.32 (m, 1H), 6.82-6.89 (m, 1H), 6.17 (dd, J = 2.2, 16.5 Hz, 1H), 5.74 (dd, J = 2.1, 10.3 Hz, 1H), 3.72-3.84 (m, 8H), 3.45 (m, 2H) , 2.42-2.45 (m, 2H) , 2.17-2.21 (m, 9H). ESI-MS m/z: 537.4 [M + H]
+
【0610】
実施例46
1−(4−(6−クロロ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
実施例46は、一般的合成方法ADによる例示的調製を提供する。
メチル2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロベンゾアート
【0611】
2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロ安息香酸(1.0g、3.746mmol)を含むCH
3OH(30mL)の混合物に、SOCl
2(4.457g、37.46mmol)を滴下し、得られた混合物を100℃で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:10)によって精製して、生成物を桃色固体として得た(848mg、収率81%)。
7−ブロモ−6−クロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン−4−オール
【0612】
メチル2−アミノ−4−ブロモ−5−クロロ−3−フルオロベンゾアート(500mg、1.779mmol)および2−クロロアセトニトリル(667mg、8.895mmol)を含むジオキサン(30mL)の混合物に、HClガスをRTで1時間バブリングし、得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、次いで、Et
2O(20mL)を添加した。1時間の攪拌後、混合物を濾過し、白色固体を回収した。白色固体を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物を白色固体として得た(605mg、収率104%)。
7−ブロモ−4,6−ジクロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン
【0613】
7−ブロモ−6−クロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン−4−オール(300mg、0.925mmol)およびDIEA(3mL)を含むPOCl
3(30mL)の混合物を130℃で16時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮し、トルエンで共沸した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:6)によって精製して、生成物を橙色固体として得た(320mg、収率100%)。
tert−ブチル−4−(7−ブロモ−6−クロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0614】
7−ブロモ−4,6−ジクロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン(320mg、0.936mmol)およびtert−ブチルピペラジン−1−カルボキシラート(260mg、1.397mmol)を含むi−PrOH(30mL)の混合物を75℃で1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:4)によって精製して、生成物を黄色固体として得た(422mg、収率92%)。ESI−MS m/z:495.2[M+H]
+.
tert−ブチル−4−(7−ブロモ−6−クロロ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0615】
7−ブロモ−4,6−ジクロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン(422mg、0.857mmol)およびジメチルアミン(2.0MのTHF溶液、4.7mL)の混合物を80℃で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=30:1)によって精製して、生成物を高粘度橙色オイルとして得た(437mg、収率100%)。ESI−MS m/z:504.2[M+H]
+.
1−(4−(6−クロロ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0616】
表題化合物を、実施例2に記載の手順にしたがって3工程でtert−ブチル−4−(7−ブロモ−6−クロロ−2−((ジメチルアミノ)メチル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 13.24 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.62 (m, 2H), 7.42 (m, 1H), 6.88 (dd, J
1 = 10.4 Hz, J
2 = 16.8 Hz, 1H), 6.22 (dd, J
1 = 2.4 Hz, J
2 = 17.2 Hz, 1H), 5.78 (dd, J
1 = 2.4 Hz, J
2 = 10.4 Hz, 1H), 4.33 (s, 2H), 4.05 (m, 8H), 2.82 (s, 6H), 2.17 (s, 3H). ESI-MS m/z: 508.2[M +H]
+
【0617】
実施例47
1−(4−(6−クロロ−5−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
実施例47は、一般的合成方法AEによる例示的調製を提供する。
5−ブロモ−2−メチル−1,3−ジニトロベンゼン
【0618】
2−メチル−1,3−ジニトロベンゼン(10g、54.91mmol)を含む濃硫酸(150mL)溶液に、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(9.42g、32.94mmol)を添加し、得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を氷水に注ぎ、10分間撹拌し、次いで、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、水、飽和NaHCO
3溶液、およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して粗生成物(15g)を得た。
5−ブロモ−2−メチル−3−ニトロアニリン
【0619】
5−ブロモ−2−メチル−1,3−ジニトロベンゼン(11.2g、42.91mmol)およびピリジン(15.6g、197.47mmol)を含むEtOH(230mL)の混合物に、(NH
4)
2S(39g、22%水溶液)を、1時間にわたって滴下した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を水で希釈し、0℃で10分間撹拌した。固体を濾過によって回収し、水でリンスし、真空下で乾燥させて10.5gの粗生成物を得た。
5−ブロモ−1−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼン
【0620】
−10℃の5−ブロモ−2−メチル−3−ニトロアニリン(9.5g、41.12mmol)およびBF
3−Et
2O(8.7g、61.67mmol)を含むTHF(30mL)およびジクロロメタン(60mL)の混合物に、亜硝酸tert−ブチル(5.1g、49.34mmol)を滴下し、得られた混合物を0℃で1.5時間撹拌した。混合物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、5分間撹拌した。固体を濾過によって回収し、真空中で乾燥させた。粗生成物を砂と混合し、120℃に40分間加熱した。混合物をRTに冷却し、次いで、ジクロロメタンでリンスした。有機層を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル)によって精製して、生成物を得た(3.6g、収率37.5%)。
5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1−フルオロ−3−ニトロベンゼン
【0621】
5−ブロモ−1−フルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼン(11.2g、47.86mmol)およびBPO(1.2g、4.79mmol)を含むCCl
4(150mL)溶液に、NBS(10.2g、57.43mmol)を添加し、得られた混合物を、アルゴン下にて撹拌しながら18時間還流した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(石油エーテル)によって精製して、生成物を得た(11.7g、収率78%)。
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロベンズアルデヒド
【0622】
RTの5−ブロモ−2−(ブロモメチル)−1−フルオロ−3−ニトロベンゼン(10g、41.28mmol)および4Åモレキュラーシーブ(25g)を含むMeCN(120mL)の混合物に、N−メチルモルホリンN−オキシド(9.2g、82.14mmol)を添加し、得られた混合物をアルゴン下で1.5時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過した。濾液をH
2O、1N HCl、およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物(6.82g、67%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロ安息香酸
【0623】
−5℃の4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロベンズアルデヒド(4g、16.13mmol)を含むTHF−H
2O−t−BuOHの溶液に、NaClO
2(5.83g、64.51mmol)およびNaH
2PO
4(7.74g、64.51mmol)を添加後、2−メチルブト−2−エン(7.92g、112.91mmol)液滴を添加した。混合物を0℃で1.5時間撹拌し、真空中で濃縮した。残渣を水で希釈し、2N HClでpH4〜5に酸性化した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物(4.8g)を得た。これを次の工程で直接使用した。
2−アミノ−4−ブロモ−6−フルオロ安息香酸
【0624】
4−ブロモ−2−フルオロ−6−ニトロ安息香酸(4.8g、18.18mmol)を含むAcOH(40mL)およびH
2O(20mL)の溶液に、Fe(5.1g、90.9mmol)を添加し、得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物(2.75g)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
メチル2−アミノ−4−ブロモ−6−フルオロベンゾアート
【0625】
2−アミノ−4−ブロモ−6−フルオロ安息香酸(2.75g、11.75mmol)を含むDMF(40mL)溶液に、Cs
2CO
3(5.74g、17.63mmol)を添加し、得られた混合物をRTで40分間撹拌した。この混合物に、CH
3I(1.75g、12.33mmol)を滴下し、得られた混合物をRTで16時間撹拌した。混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:15)によって精製して、所望の生成物(2.32g、収率80%)を黄色固体として得た。
メチル6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロベンゾアート
【0626】
RTのメチル2−アミノ−4−ブロモ−6−フルオロベンゾアート(3.8g、15.48mmol)を含むイソプロピルアルコール(45mL)溶液に、NCS(2.2g、16.25mmol)を分割して添加し、得られた混合物を、4時間撹拌しながら還流した。混合物を真空中で濃縮し、残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:30)によって精製して、所望の生成物を得た(1.68g、収率38%)。
6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロ安息香酸
【0627】
メチル6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロベンゾアート(200mg、0.71mmol)を含むTHF(5mL)、H
2O(2mL)、およびMeOH(1mL)の混合物の溶液に、LiOH.H
2O(297mg、7.08mmol)を添加した。得られた混合物をRTで2時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を水で希釈し、2N HClでpH4〜5に酸性化した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、所望の生成物を得た(189mg、収率100%)。
1−(4−(6−クロロ−5−フルオロ−7−(2−フルオロ−6−ヒドロキシフェニル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0628】
表題化合物を、実施例30に記載の手順にしたがって6−アミノ−4−ブロモ−3−クロロ−2−フルオロ安息香酸から調製した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ:10.22 (s, 1H), 8.66 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.31-7.37 (m, 1H), 6.88-6.79 (m, 3H), 6.19-6.14 (dd, J = 2.0, 16.8 Hz, 1H), 5.75-5.72 (dd, J = 2.4, 10.4 Hz, 1H), 3.78-3.70 (m, 8H). ESI-MS m/z: 431.4 [M + H]
+
【0629】
実施例48
1−(4−(6−クロロ−7,8’−ビキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0630】
実施例48は、一般的合成方法AFによる例示的調製を提供する。
(4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−6−クロロキナゾリン−7−イル)ボロン酸
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(1.45g、1.0当量)、ビス(ピナコラト)ジボロン(2.02g、2.3当量)、および酢酸カリウム(1.66g、5.0当量)を含むジオキサンの混合物を、窒素ガスで脱気した。PdCl
2(dppf)(306mg、0.11当量)の添加後、反応混合物を、窒素ガスで再度脱気した。得られた混合物を120℃で2時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を収率43%で得た。
tert−ブチル4−(6−クロロ−[7,8’−ビキナゾリン]−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0631】
封管中の(4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−6−クロロキナゾリン−7−イル)ボロン酸(108mg、1.0当量)を含むジオキサン(4mL)溶液に、8−ブロモキナゾリン(79mg、1.3当量)、PdCl
2(dppf)(26mg、0,1当量)およびNa
2CO
3水溶液(1M、2mL)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で5分間撹拌した。冷却後、冷却物を濾過し、EtOAcと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を次の工程で直接使用した。
1−(4−(6−クロロ−[7,8’−ビキナゾリン]−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0632】
TFA(1mL)を、上記で得たtert−ブチル4−(6−クロロ−[7,8’−ビキナゾリン]−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(131mg、1.0当量)を含むDCM(10mL)に添加した。反応混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。
【0633】
上記で得た粗化合物を含むEt
3N(0.5mL、13.0当量)およびジクロロメタン(10mL)の溶液に、塩化アクリロイル(0.062mL、2.8当量)を添加し、得られた混合物をRTで1.5時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮してDCMを除去した。残渣をEtOACに溶解した。これを水で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。カラム精製後、所望の生成物を、(4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−6−クロロキナゾリン−7−イル)ボロン酸から3工程にて収率44%で得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 9.73 (s, 1H), 9.26 (s, 1H), 8.700 (s, 1H), 8.32 (dd, J = 8, 1.5 Hz, 1H), 8.20 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 7, 1.5 Hz, 1H), 7.92 (t, J = 8 Hz, 1H), 7.891 (s, 1H), 6.84 (dd, , J = 17, 10.5Hz, 1H), 6.18 (dd, J = 17, 2.5 Hz, 1H), 5.75 (dd, J = 10.5, 2.5Hz, 1H), 3.92-3.79 (m, 8H). ESI-MS m/z: 431.1 [M + H]
+
【0634】
実施例49
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−(チアゾール−5−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
実施例49は、一般的合成方法AGによる例示的調製を提供する。
tert−ブチル4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−(チアゾール−5−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0635】
5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3−チアゾール(67mg、1.1当量)およびテトラキス(158mg、0.5当量)を、封管中のtert−ブチル4−(7−ブロモ−2,6−ジクロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(133mg、1.0当量)を含むジオキサン(6mL)およびNa
2CO
3水溶液(1M、3mL)に添加した。反応混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で15分間撹拌した。冷却後、この混合物中に(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)ボロン酸(267mg、5.1当量)、テトラキス(164mg、0,5当量)、4mLのジオキサン、および2mLのNa
2CO
3水溶液(1M)を添加した。得られた混合物を、マイクロ波反応器中にて120℃で45分間撹拌した。冷却後、冷却物を濾過し、EtOAcと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール=10:1)によって精製して、所望の生成物(88mg、収率55%)を固体として得た。ESI−MS m/z:580[M+H]
+.
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−(チアゾール−5−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0636】
表題化合物を、実施例46に記載の手順にしたがって2工程でtert−ブチル4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)−2−(チアゾール−5−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラートから調製した。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6) δ: 13.19 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.60 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.41 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.84 (dd, J = 17, 10.5 Hz, 1H), 6.18 (dd, J = 17, 2.5 Hz, 1H), 5.76 (dd, J = 10.5, 2.5Hz, 1H), 4.06-3.82 (m, 8H), 2.18 (s, 3H). ESI-MS m/z: 534.1 [M + H]
+
【0637】
実施例50
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−フルオロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化135】
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実施例50は、一般的合成方法AHによる例示的調製を提供する。
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−フルオロ−5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0638】
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(5−メチル−1H−インダゾール−4−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(45.1mg、0.1mmol)およびセレクトフルオル(53mg、0.15mmol)を含むアセトニトリル(5mL)の混合物を120℃で2時間撹拌した。混合物をRTに冷却し、DCMと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、Isolera One(MeOH/DCM=0−5%)によるシリカゲルのカラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物を得た(4.4mg)。
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ: 1H NMR (CDCl
3): 8.84 (s, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.40-7.46 (m, 2H), 6.63 (dd, J = 8.4, 13.2 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 5.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.75-4.01 (m, 8H), 2.24 (s, 1H). ESI-MS m/z: 469.1 [M+H]
+
【0639】
実施例51
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−2−カルボニトリルの合成
【化136】
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tert−ブチル4−(2−(アセトキシメチル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0640】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−2−(クロロメチル)−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(288mg、0.59mmol)を含むDMSO(10mL)の混合物に、NaOAc(143mg、1.75mmol)を添加し、得られた混合物を80℃で2時間撹拌した。混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:2)によって精製して、生成物を得た(306mg、収率100%)。ESI−MS m/z:519.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0641】
tert−ブチル4−(2−(アセトキシメチル)−7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(306mg、0.59mmol)、LiOH.H
2O(99mg、2.64mmol)を含むTHF(30mL)およびH
2O(10mL)の混合物をRTで1時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、生成物を得た(286mg、収率100%)。ESI−MS m/z:477.2[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−2−ホルミルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0642】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(286mg、0.60mmol)およびMnO
2(523mg、6.01mmol)を含むジクロロメタン(30mL)の混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル/石油エーテル=1:1)によって精製して、生成物を橙色固体として得た(212mg、収率74.5%)。ESI−MSm/z:505.2[M+H]
+.
7−ブロモ−4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−2−カルボン酸
【0643】
0℃のtert−ブチル4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロ−2−ホルミルキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(212mg、0.45mmol)を含むTHF(10mL)、t−BuOH(10mL)、DCM(5mL)、およびH
2O(10mL)の混合物に、NaH
2PO
4(215mg、1.79mmol)およびNaClO
2(162mg、1.79mmol)を添加し、得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。この混合物に、2−メチルブト−2−エン(219mg、3.13mmol)を添加し、1時間撹拌し続けた。混合物を真空中で濃縮し、残渣を1M HCl(30mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮して、粗生成物を黄色固体(257mg)として得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。ESI−MS m/z:489.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(7−ブロモ−2−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0644】
RTの7−ブロモ−4−(4−(tert−ブトキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−2−カルボン酸(257mg、0.53mmol)、NH
4Cl(112mg、2.10mmol)、BOP(464mg、1.05mmol)を含むDMF(10mL)の混合物に、DIEA(271mg、2.10mmol)を含むDCM(5mL)を滴下した。混合物を1時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで抽出し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=40:1)によって精製して、生成物を黄色固体として得た(163mg、収率63.5%)。ESI−MS m/z:490.1[M+H]
+.
tert−ブチル4−(2−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート
【0645】
tert−ブチル4−(7−ブロモ−2−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(80mg、0.16mmol)、(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)ボロン酸(34mg、0.18mmol)、Na
2CO
3(86mg、0.82mmol)、Pd(PPh
3)
4(19mg、0.016mmol)を含むジオキサン(15mL)およびH
2O(5mL)の混合物を100℃で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=30:1)によって精製して、生成物を黄色固体として得た(35mg、収率40.2%)。ESI−MS m/z:552.2[M+H]
+.
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−2−カルボキサミド
【0646】
tert−ブチル−4−(2−カルバモイル−6−クロロ−8−フルオロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−カルボキシラート(35mg、0.066mmol)を含むジクロロメタン(10mL)およびCF
3COOH(2mL)の混合物を、RTで0.5時間撹拌した。混合物を真空中で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン(20mL)およびEt
3N(32mg、0.317mmol)に溶解した。混合物を−78℃で撹拌し、塩化アクリロイル(5.4mg、0.063mmol)を含むジクロロメタン(0.8mL)を滴下した。混合物を−78℃で5分間撹拌し、飽和NaHCO
3で反応停止させた。混合物をジクロロメタンで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=40:1→15:1)によって精製して、生成物を白色固体として得た(33mg)。ESI−MS m/z:506.2[M+H]
+.
4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−2−カルボニトリル
【0647】
RTの4−(4−アクリロイルピペラジン−1−イル)−6−クロロ−7−(3−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−2−カルボキサミド(33mg、0.065mmol)およびEt
3N(33mg、0.326mmol)を含むジクロロメタン(20mL)の攪拌混合物に、(CF
3CO)
2O(68mg、0.326mmol)を添加し、得られた混合物を0.5時間撹拌した。混合物を飽和NaHCO
3で反応停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィ(ジクロロメタン/MeOH=40:1)によって精製して、生成物を白色固体として得た(6mg、収率18.8%)。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 10.11 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.48-7.10 (m, 5H), 6.86 (dd, J = 10.4 Hz, J = 16.8 Hz, 1H), 6.22 (dd, J
= 2.0 Hz, J = 16.4 Hz, 1H), 5.78 (dd, J = 2.4 Hz, J = 10.8 Hz, 1H), 4.10 (m, 4H), 3.89 (m, 4H). ESI-MS m/z: 488.2 [M +H]
+
【0648】
実施例52
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンの合成
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−メトキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0649】
(2−メトキシナフタレン−1−イル)ボロン酸(904mg、98%、5.88当量)およびテトラキス(431mg、0.5当量)を、封管中の1−(4−(7−ブロモ−6−クロロ−8−フルオロキナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン(297mg、1.0当量)を含む1,4−ジオキサン(12mL)およびNa
2CO
3水溶液(1M、6mL)の混合物に添加した。反応混合物を、マイクロ波反応器中で120℃で15分間加熱した。冷却後、ろ過した。濾液を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。分離した有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を次の工程で直接使用した。
1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−ヒドロキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オン
【0650】
−78℃の上記で得た1−(4−(6−クロロ−8−フルオロ−7−(2−メトキシナフタレン−1−イル)キナゾリン−4−イル)ピペラジン−1−イル)プロプ−2−エン−1−オンを含むジクロロメタン(10mL)溶液に、BBr
3を含むDCM(1M、4.7ml、7当量)を滴下し、得られた混合物を−78℃から室温まで一晩撹拌した。0℃にて飽和NaHCO
3水溶液で反応停止させた。混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(MeOH/DCM=1−10%)によって精製して、所望の生成物(100mg、2工程で収率29%)を白色固体として得た。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 9.98 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.9 (s, 1H), 7.95 (d, J = 9 Hz, 1H), 7.90 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.34 (m, 3 H), 7.11 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.84 (dd, , J = 17, 10.5 Hz, 1H), 6.18 (dd, , J = 17, 2.5 Hz, 1H), 6.18 (dd, , J = 10.5, 2.5 Hz, 1H), 3.96-3.79 (m, 8H). ESI-MS m/z: 463.1 [M + H]
+
【0651】
実施例53
化合物の生化学アッセイ
試験化合物を、10mMのDMSO原液(Fisherカタログ番号BP−231−100)として調製した。KRAS G12C 1−169(hisタグ化タンパク質、GDP負荷)を、緩衝液(20mM Hepes、150mM NaCl、1mM MgCl
2)で2μmに希釈した。化合物を、以下のように活性について試験した。
【0652】
化合物を、96ウェル保存プレート中でDMSOにて50×最終試験濃度に希釈した。化合物原液を、使用前にボルテックスし、任意の沈殿の兆候を注意深く観察した。以下のように希釈した。
・最終化合物濃度を100μMにするために、化合物を5000μM(5μlの10mM化合物原液+5μlのDMSO)に希釈し、ピペッティングによって十分に混合した。
・最終化合物濃度を30μMにするために、化合物を1500μM(3μlの10mM化合物原液+17μlのDMSO)に希釈し、ピペッティングによって十分に混合した。
・最終化合物濃度を10μMにするために、化合物を500μM(2μlの10mM化合物原液+38μlのDMSO)に希釈し、ピペッティングによって十分に混合した。
49μlのタンパク質原液を、96−ウェルPCRプレート(Fisherカタログ番号1423027)の各ウェルに添加した。1μlの50×希釈化合物を、12−チャネルピペッターを使用してPCRプレート中の適切なウェルに添加した。反応物を、200μl多チャネルピペッターを使用したピペットの上下操作によって慎重且つ完全に混合した。プレートを、アルミニウムプレートシールで十分に密封し、貯蔵室にて室温で30分間、2時間、または24時間保存した。次いで、5μlの2%ギ酸(Fisherカタログ番号A117)のDI H
2O溶液を各ウェルに添加後、ピペットを使用して混合した。次いで、プレートをアルミニウムシールで再度密封し、下記のように分析するまでドライアイス上で保存した。
【0653】
上記アッセイを、以下の手順にしたがった質量分析によって分析した。
【0654】
MS装置を、正極性、分解能2GHz、および低質量(1700)モードに設定し、30分間平衡化する。次いで、装置を較正し、収集モードに切り替え、適切な方法をロードする。
【0655】
さらに30分間の較正後、ブランクバッチ(すなわち、緩衝液)で運転して、装置が適切に操作されていることを確認する。サンプルを37℃で10分間解凍し、短時間遠心分離し、ベンチトップに移す。ウェルA1およびH12を1uLの500uM内部標準ペプチドでスパイクし、プレートを2000×gで5分間遠心分離した。次いで、方法を実施し、各ウェルの質量を記録する。
【0656】
各ウェルの質量(積算データが望ましい)をプレートマップにペーストし、分析からエクスポートする。内部標準の質量もエクスポートする。50ppmでのデータを荷電状態+19について抽出し、内部標準スパイクを使用してウェルA1の同一性を割り当て、積算する。ピークデータをTOFリストとしてエクスポートし、上記工程を荷電状態+20、21、22、23、24、および25についてそれぞれ反復する。
他のin vitro分析を以下に示す。
細胞成長の阻害:
【0657】
本発明の化合物がRAS媒介細胞成長を阻害する能力を、以下のように評価し、実証する。野生型RASまたは変異RASを発現する細胞を、白色透明底96ウェルプレート中に5,000細胞/ウェルの密度でプレートする。細胞を、プレート後約2時間付着させ、本明細書中に開示の化合物を添加する。一定時間後(例えば、24時間、48時間、または72時間の細胞成長後)、細胞増殖を、製造者の説明書にしたがってCell Titer Glo試薬(Promega)を使用して総ATP含有量を測定することによって決定した。増殖EC50を、100μMからハーフログ間隔で減少する8点の化合物用量応答の分析によって決定する。
RAS媒介シグナル伝達の阻害:
【0658】
本明細書中に開示の化合物がRAS媒介シグナル伝達を阻害する能力を、以下のように評価し、実証する。野生型RASまたは変異RAS(G12C、G12V、またはG12Aなど)を発現する細胞を、本発明の化合物を用いるか、用いずに(コントロール細胞)処置する。1つまたはそれを超える本発明の化合物によるRASシグナル伝達の阻害を、コントロール細胞と比較した場合の1つまたはそれを超える本発明の化合物で処置した細胞におけるリン酸化MEKの定常状態レベルおよび/またはRaf結合の減少によって実証する。
RAS媒介シグナル伝達の阻害:
【0659】
本明細書中に開示の化合物がRAS媒介シグナル伝達を阻害する能力を、以下のように評価し、実証する。野生型RASまたは変異RAS(G12C、G12V、またはG12Aなど)を発現する細胞を、本発明の化合物を用いるか、用いずに(コントロール細胞)処置する。1つまたはそれを超える本発明の化合物によるRASシグナル伝達の阻害を、コントロール細胞と比較した場合の1つまたはそれを超える本発明の化合物で処置した細胞におけるG12C変異RASタンパク質への化合物の結合率によって実証する。
RAS媒介シグナル伝達の阻害:
【0660】
本明細書中に開示の化合物がRAS媒介シグナル伝達を阻害する能力を、以下のように評価し、実証する。野生型RASまたは変異RAS(G12C、G12V、またはG12Aなど)を発現する細胞を、本発明の化合物を用いるか、用いずに(コントロール細胞)処置する。1つまたはそれを超える本発明の化合物によるRASシグナル伝達の阻害を、コントロール細胞と比較した場合の1つまたはそれを超える本発明の化合物で処置した細胞におけるRAS複合体の下流シグナル伝達分子(例えば、Raf)への結合の減少によって実証する。
【0661】
表1中の各化合物を、上記方法にしたがって試験し、少なくとも約5%の範囲でKRAS G12Cに共有結合することが見出された(すなわち、ウェル中に存在するタンパク質の少なくとも約5%が試験化合物に共有結合することが見出された)。
【表2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0662】
*化合物1〜47の結合を24時間後に測定した;化合物48〜246の結合を2時間後に測定した;化合物247〜375の結合を30分後に測定した。N/A=未決定の結果
+は、5%〜25%の結合活性を示す。
++は、25%超から50%までの結合活性を示す。
+++は、50%超から75%までの結合活性を示す。
++++は、75%超の結合活性を示す。
【0663】
本明細書中で言及した全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、および非特許刊行物または添付の出願データシートは、本説明に矛盾しない範囲でその全体が本明細書中で参考として組み込まれる。
【0664】
2013年10月10日出願の米国仮特許出願第61/889,460号、2014年8月7日出願の米国仮特許出願第62/034,619号、2014年9月18日出願の米国仮特許出願第62/052,366号、2014年10月9日出願のヨルダン特許出願番号289/2014号、および発明の名称が「KRAS G12Cのインヒビター」である2014年10月9日出願の台湾特許出願は、その全体が本明細書中で参考として組み込まれる。
【0665】
前述から、本発明の特定の実施形態が例示を目的として本明細書に記載されているが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の修正形態が可能であると認識されるであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲以外から制限されない。