特許第6559167号(P6559167)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559167
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】高温環境における冷却用イオン性液体
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/10 20060101AFI20190805BHJP
【FI】
   C09K5/10 F
【請求項の数】16
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-7157(P2017-7157)
(22)【出願日】2017年1月19日
(62)【分割の表示】特願2014-555113(P2014-555113)の分割
【原出願日】2012年12月28日
(65)【公開番号】特開2017-110229(P2017-110229A)
(43)【公開日】2017年6月22日
【審査請求日】2017年1月30日
(31)【優先権主張番号】12153670.0
(32)【優先日】2012年2月2日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516155528
【氏名又は名称】プロイオニック ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100119183
【弁理士】
【氏名又は名称】松任谷 優子
(74)【代理人】
【識別番号】100114465
【弁理士】
【氏名又は名称】北野 健
(74)【代理人】
【識別番号】100149076
【弁理士】
【氏名又は名称】梅田 慎介
(74)【代理人】
【識別番号】100173185
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 裕
(72)【発明者】
【氏名】カーブ,ローランド
【審査官】 吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0071155(US,A1)
【文献】 特開2008−019505(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 5/
C03B
C04B 7/
C10L 3/
C21D 9/
G21C 15/
F01K 23/−27/
F27B
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工業装置を冷却するための冷却用媒体の使用であって、
前記冷却用媒体は、水素原子含有量が0重量%〜8.5重量%のイオン性液体を含み、
前記工業装置は、500℃〜2000℃の温度を有し、
前記イオン性液体は溶融物に接触するか、技術的不備の場合に溶融物に接触する、冷却用媒体の使用。
【請求項2】
前記イオン性液体の水素原子含有量が0重量%〜7重量%である、請求項1に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項3】
前記イオン性液体の水素原子含有量が0重量%〜6.5重量%である、請求項1または2に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項4】
前記イオン性液体が、DIN ISO2592に従って測定される、少なくとも200℃の引火点を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項5】
前記イオン性液体が、DIN ISO2592に従って測定される、少なくとも250℃の引火点を有する、請求項4に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項6】
前記イオン性液体が、40℃以下の融点を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項7】
前記イオン性液体が、−20℃以下の融点を有する、請求項6に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項8】
前記イオン性液体の陽イオンが、アンモニウム、ホスホニウム、ピリジニウム、ピロリウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、モルホリニウム、(ベンゾ)イミダゾリウム、またはピラゾリウムから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項9】
前記イオン性液体の陽イオンが、C1〜C4アルキル、パーフルオロC1〜C4アルキルにより、および/またはシアノにより場合により独立して置換されている、イミダゾリウム、ベンゾイミダゾリウムまたはホスホニウムから選択される、請求項8に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項10】
前記イオン性液体の陰イオンがヘテロ元素を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項11】
前記イオン性液体の陰イオンが、3個以下の水素原子を含有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項12】
前記イオン性液体の陰イオンが、ジエチルリン酸イオン、トリフェニルリン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオルメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、SiF62-、テトラクロロ鉄酸イオン(III)、および/またはテトラフルオロホウ酸イオンから選択される、請求項10または11に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項13】
前記冷却溶媒が、無機陽イオン、および有機または無機陰イオンを有する、溶解している塩をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項14】
前記冷却溶媒が、溶解している難燃剤をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項15】
前記イオン性液体の陰イオンが、水素不含である、請求項1から14のいずれか一項に記載の冷却用媒体の使用。
【請求項16】
冷却用媒体の使用であって、
前記冷却用媒体は、水素原子含有量が0重量%〜8.5重量%のイオン性液体を含み、
前記イオン性液体は溶融物に接触するか、技術的不備の場合に溶融物に接触し、
冶金用オーブン、およびそれらのアグリゲート(構成部材)、
ガラスおよびセラミック製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)、
セメント製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)、
焼却プラント中のオーブンおよびアグリゲート(構成部材)、
原子力発電所における反応器およびアグリゲート(構成部材)、または
力発電所における燃焼チャンバおよびアグリゲート(構成部材)
を冷却するための冷却用媒体の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高温環境において冷却に有用なイオン性液体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に定評のある文献によれば、イオン性液体は液体状態の塩であり、より詳細には、例えば100℃以下の融点を有する、低温で溶融する塩の溶融物である(例えば、Wasserscheid,Peter、Welton,Tom(編)、「Ionic Liquids in Synthesis」、Wiley−VCH 2008年、ISBN978−3−527−31239−9を参照されたい)。しかし、≦100℃の溶融温度が、任意選択されることに留意されたい。
【0003】
こうしたイオン性液体は、いくつかの非常に興味深い特性を示すことができ、例えば、非常に低い、実質的に測定不能な蒸気圧、広い液相範囲、良好な導電率、および興味深い溶媒和特性を有している。これらの特性は、イオン性液体をいくつかの用途に利用し易いものにしており、例えば、溶媒(例えば、有機または無機合成、遷移金属触媒作用、バイオ触媒作用、多相反応、光化学、ポリマー合成、およびナノテクノロジー)、抽出剤(例えば、液−液または液−気抽出、原油処理中の脱硫、水処理および液体膜抽出中の重金属の除去)、電解質(例えば、バッテリー、燃料電池、コンデンサー、太陽電池、センサー、電気めっき、電気化学的金属処理、電気化学合成、およびナノテクノロジーにおけるもの)、潤沢剤、ゲル、いわゆる「グリーンケミストリー」における有機合成用試薬(例えば、揮発性有機化合物の代替として)、帯電防止添加剤(addtives)、化学分析における特定の用途(例えば、ガスクロマトグラフィー、質量分光法、キャピラリーゾーン電気泳動)、液晶、水素の収容および放出のためのもの、熱流体として、例えば冷却用媒体などとしてである。
【0004】
US2009/314460において、液状冷却材により冷却される可動型鋳型を使用するストリップキャスト法が記載されており、この冷却材は液状金属またはイオン性液体であり、イオン性液体は、有機陽イオンおよびほとんど無機陰イオンからなる塩のグループとして定義され、100℃未満の融点を一般に有する。
【0005】
WO2010/136403において、冷却用媒体として使用するためのイオン性液体が開示されている。イオン性液体は、イオン(陽イオンおよび陰イオン)から専ら構成されており、かつ水などの溶媒に塩が溶解することなく、100℃未満の温度で液状の塩であると記載されている。WO2010/136403による陽イオンには、イミダゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム、ウロニウム、チオウロニウム、ピペリジニウム、モルホリニウム、ホスホニウムまたはアンモニウムが含まれ、これらの陽イオンはさらにアルキル化されていることが可能であり、また、陰イオンには、硫酸イオン、リン酸イオン、ハロゲン化物イオン、フッ化陰イオン(テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロホウ酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、およびヘキサフルオロリン酸イオンなど)、スルホナート、ホスフィナート、またはトシラートが含まれる。
【0006】
イオン性液体は、実質的に蒸気圧が全くなく、したがって、最高300℃、さらにはそれよりも高い熱分解点未満で、一般に非可燃性である。しかし、イオン性液体をその熱分解温度を超えて加熱した場合、分子状のガス分解生成物を形成し、これらの生成物は可燃性である。燃焼実験において、通常のイオン性液体は、バルク相が引火点温度に到達した後に燃焼し始めること、および多くの場合、この燃焼は、熱源からの非常に高い外部熱が
投入されている場合しか継続しないことが分かっている。これは、従来の分子性液体とは対照的である。例えば、鉱物油は蒸気圧を有しており、かつ約80〜100℃の温度において、可燃性ガス相を形成するので、上記の温度で点火することができ、この温度はその熱分解点よりもはるかに低い。WO2010136403A1において記載されている通り、イオン性液体は、約500℃を超える温度において、高温(還元性)表面または高温(還元性)溶融物と接触させても、爆発性の高い、水素および酸素の混合物(起爆性ガスまたは酸水素ガス)を形成しない。これは、依然として冷却剤として幅広く使用されている水とは対照的である。水と対照的にイオン性液体の欠点は、20℃において通常数10〜数100mPasという範囲の高い粘度、および比熱容量が水の約50〜75%であり得る。
【0007】
要約すると、イオン性液体の冷却用媒体は、安全性の点から、冷却剤として、水またはサーモオイルよりも一般に優れている。しかし、イオン性液体は、それらの熱分解点を超えて加熱されると、可燃性または非可燃性のガス生成物をやはり形成し、この生成物は、閉冷却システムにおける圧力の上昇または危険ともなる上昇をもたらすことになる。例えばパイプの破損により例えば溶融金属中に偶然にも流出した場合、深刻なスパッタリング、または小さな爆発さえも引き起こすことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、冷却用媒体であるイオン性液体中のガス分解生成物の形成を低減するか、または克服さえして、上記の欠点を防止することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、水素が8.5重量%以下のイオン性液体を含む冷却用媒体は、それよりも高い水素含有量のイオン性液体(および、他の冷却用媒体)とは対照的に、スパッタリングまたは爆発性反応挙動がかなり低いか、または事実上それがないことさえあることを示すことが、予期せぬことに見いだされた。用語「水素」とは、他の原子、例えば炭素原子に結合している水素原子を意味し、イオン性液体の陰イオンまたは陽イオンの一部であるか、あるいはイオン性もしくは分子状副生成物または添加剤の一部であるが、水素ガスではない。炭素原子、または揮発性燃焼生成物を形成する、硫黄、窒素、フッ素もしくは塩素のような他の原子の含有量は、実験的検討により見いだされた通り、それほど重要ではないように思われる。
【0010】
一態様では、本発明は、例えば、高温環境における用途向けの冷却用媒体であって、0%〜8.5%(0%〜7重量%、例えば0%〜6.5重量%など)の水素含有量を有するイオン性液体を含む媒体を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明により提供される冷却用媒体は、本明細書では、「本発明の(による)冷却用媒体」としても表される。イオン性液体を含む冷却用媒体は、イオン性液体からなる冷却用媒体とすることができる。冷却用媒体として本発明により提供されるイオン性液体は、本明細書では、「本発明の(による)イオン性液体」としても表される。
【0012】
例えば、本発明の方法における、本明細書で使用される「イオン性液体」という用語には、最高250℃(例えば、≦100℃および>100℃であるが、≦250℃であり、好ましくは≦100℃であり、より好ましくは室温未満)の溶融温度を有する塩が含まれる。
【0013】
本明細書で使用される「イオン性液体」という用語には、さらに、液状有機塩のすべて
、ならびに無機陽イオンおよび有機陰イオンまたは無機陰イオンからなる塩の混合物が含まれる。さらに、無機陽イオンおよび有機または無機陰イオンを有するさらなる塩が、基本となるイオン性液体において見られる同じ陰イオン(複数可)を含有する(しかし、決してそれらに限定されない)イオン性液体に溶解していてもよい。さらに、難燃剤などの添加剤が、例えば少量、イオン性液体中に溶解していてもよい。
【0014】
さらなる態様では、本発明は、無機陽イオンおよび有機もしくは無機陰イオンを有する塩の溶解、および/または難燃剤の溶解をさらに含む、本発明による冷却用媒体を提供する。
【0015】
本発明による冷却用媒体中のイオン性液体を形成する陽イオンおよび陰イオンの化学的性質は、それほど重要ではない。8.5%以下(例えば、0%〜8.5%)の水素含有量を有するイオン性液体を形成するような陽イオンおよび陰イオンが適切である。
【0016】
以下において、用語「部分」とは、1〜8個の炭素原子(C1〜C4−アルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、フェニル、ベンジル、またはヘテロアリールなど)を有する、アルキル基、パーフルオロ化アルキル基、アルケニル基、アルキニル(alkinyl)基、アリール基、アラルキル基またはヘテロアリール基、好ましくはアルキル基を意味する。明確性の理由のため、本出願では、用語C1〜C4−アルキルまたは類似の用語は、C1−アルキル(メチル)、C2−アルキル(エチル)、...、C4−アルキル(n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル)または類似用語に関する略語表記法であることを言及すべきである。一般に、分岐鎖が好ましく、直鎖よりも優れていることが見いだされている。
【0017】
本発明によるイオン性液体において、好ましくは、陽イオンはイミダゾリウム、ベンゾイミダゾリウムまたはホスホニウムから選択され、これらは、場合によりおよび好ましくはC1〜C4アルキルにより置換されており(例えば、1,3−ジアルキルイミダゾリウム、1,2,3−トリアルキルイミダゾリウム、1,3−ジアルキルベンゾイミダゾリウム、1,2,3−トリアルキルベンゾイミダゾリウム、テトラアルキルホスホニウム陽イオンを含む)、この場合、好ましくは、アルキルは独立してC1〜C4アルキルである。
【0018】
本発明の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、第四級アンモニウム、ホスホニウム、ピリジニウム、ピロリウム、ピペリジニウム、ピロリジニウム、モルホリニウム、(ベンゾ)イミダゾリウムまたはピラゾリウムである。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは第四級アンモニウムまたは第四級ホスホニウム陽イオンである。本方法の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、上に記載されている1〜4つの部分を含む。
【0020】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、ピリジニウム、ピロリウムからなる群からのものであり、例えば、この場合、1つの部分が窒素原子に結合している、および/または1〜3つの部分が炭素環の炭素原子に結合している。
【0021】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、ピペリジニウム、ピロリジニウム、およびモルホリニウムからなる群からのものであり、例えば、この場合、1つもしくは2つの部分が窒素原子に結合している、および/または1〜4つの部分の中の1〜3つの部分が炭素環の炭素原子に結合している。
【0022】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、(ベンゾ)イミダゾリウムおよびピラゾリウムからなる群からのものであり、例えば、この場合、1〜4つの部分の各々
は各窒素原子に結合している、および/または1〜4つの部分の中の1〜3つが炭素環の炭素原子に結合している。明確性の理由のため、2個以上の窒素原子がある場合、第1の部分は第1の窒素原子に結合していてもよく、また第2の部分は第2の窒素原子に結合していてもよい。
【0023】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、好ましくはテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリブチルメチルアンモニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、および1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルベンゾイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルベンゾイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルベンゾイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、および1−ブチル−2,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルベンゾイミダゾリウム、1−プロピル−2,3−ジメチルベンゾイミダゾリウムからなる群からのものである。
【0024】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、陽イオンは、好ましくはN−ブチル−N−メチルピロリジニウム、N−プロピル−N−メチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−tert.ブチル−N−メチルピロリジニウム、N−イソ−プロピル−N−メチルピロリジニウム、N−イソ−プロピル−N−エチルピロリジニウム、N,N−ジ−イソ−プロピルピロリジニウム、N−tert.ブチル−N−エチルピロリジニウム、N−ブチル−N−メチルモルホリニウム、N−プロピル−N−メチルモルホリニウム、N−エチル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジメチルモルホリニウム、N−tert.ブチル−N−メチルモルホリニウム、N−イソ−プロピル−N−メチルモルホリニウム、N−イソ−プロピル−N−エチルモルホリニウム、N,N−ジ−イソ−プロピルモルホリニウム、N−tert.ブチル−N−エチルモルホリニウム、N−ブチル−N−メチルピペリジニウム、N−プロピル−N−メチルピペリジニウム、N−エチル−N−メチルピペリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N−tert.ブチル−N−メチルピペリジニウム、N−イソ−プロピル−N−メチルピペリジニウム、N−イソ−プロピル−N−エチルピペリジニウム、N,N−ジ−イソ−プロピルピペリジニウム、N−tert.ブチル−N−エチルピペリジニウム、トリメチル−イソ−プロピルアンモニウム、ジメチル−ジ−イソ−プロピルアンモニウム、メチル−トリ−イソ−プロピルアンモニウム、トリメチル−tert.−ブチルアンモニウム、ジメチル−ジ−tert.−ブチルアンモニウム、メチル−トリ−tert.−ブチルアンモニウム、トリメチル−イソ−プロピルホスホニウム、ジメチル−ジ−イソ−プロピルホスホニウム、メチル−トリ−イソ−プロピルホスホニウム、トリメチル−tert.−ブチルホスホニウム、ジメチル−ジ−tert.−ブチルホスホニウム、メチル−トリ−tert.−ブチルホスホニウムの群からのものである。
【0025】
別の態様では、本発明は、本発明による冷却用媒体であって、イオン性液体の陽イオンが、イミダゾリウム(例えば1−エチル−または1−ブチルイミダゾリウムなどのC1〜C6アルキル−イミダゾリウム)から選択され、このイミダゾリル(imidzalolyl)環は、アルキル、例えばメチルなどのC1〜C4アルキルにより場合により置換されている、媒体を提供する。
【0026】
別の態様では、本発明は、本発明による冷却用媒体であって、イオン性液体の陽イオンが、C1〜C4アルキル、パーフルオロC1〜C4アルキルにより、および/またはシアノ(例えば、1個または複数のシアノ基)により場合により独立して置換されている、イ
ミダゾリウム、ベンゾイミダゾリウムまたはホスホニウムから選択される、媒体を提供する。
【0027】
本発明によるイオン性液体中の陰イオンには、イオン性液体の化学において共通の陰イオンが含まれる。好ましくは、陰イオンの化学式は、3個以下の水素原子を含有しており、より好ましくは陰イオンは水素を全く含んでいない。好ましくは、陰イオンは、ハロゲン、O、N、S、Si、B、Pなどのヘテロ元素、Fe、Sb、Sn、Cu、Mo、Al、Zn、Co、Ni、Mn、W、VまたはTiなどの金属元素を含み、これらのヘテロ元素は、(以下に限定されないが)互いに錯体陰イオンを(例えば、上に列挙した金属元素がハロゲン、SCN-、CN-、N(CN)2-もしくはO含有配位子、または他の任意の水素不含配位子と)形成してもよい。
【0028】
適切な陰イオンには、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、チオシアン酸イオン、ジシアナミドイオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、ホスホン酸イオンHPO32-、ホスホ
ン酸水素イオンH2PO3-、スルファミン酸イオンH2N−SO3-、メタンスルホン酸イオン、ジメチルリン酸イオン、ジメチルホスホン酸イオン、ジエチルリン酸イオン、ジエチルホスホン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(trifluormethanesulfonate)、トリフルオル酢酸イオン、ビス(トリフルオルメチルスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオルメチルスルホニル)メチドイオン、フルオラスアルキルリン酸イオン(例えば、トリス(ペンタフルオルエチル)トリフルオロリン酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、カルボラン、アルキル−スピロホウ酸イオン(例えば、ビス(オキサレート)ホウ酸イオンまたはビス(マロネート)ホウ酸イオン)、
例えば式
[BRijkl- Va
(式中、RiからRlは、互いに独立して、フッ素、あるいは有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)の四置換ホウ酸イオン、
例えば式
[Rm−SO3- Vb
(式中、Rmは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香
族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)の有機スルホン酸イオン、
例えば式
[Rm−OSO3- Vc
(式中、Rmは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳
香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)の有機硫酸イオン、
例えば式
[Rn−COO]- Vd
(式中、Rnは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香
族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)のカルボン酸イオン、例えば式
[PFx(Cy2y+1-zz6-x- Ve、
(式中、1≦x≦6、1≦y≦8、および0≦z≦2y+1である)の(フルオロアルキル)フルオロリン酸イオン、

[Ro−SO2−N−SO2−Rp- Vf、
[Rr−SO2−N−CO−Rs- Vg、または
[Rt−CO−N−CO−Ru- Vh
(式中、RoからRuは、互いに独立して、フッ素、あるいは有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)のイミド

[Rm−OPO32-または(Vj)[Rm−OPO2−ORn- Vi
(式中、Rmは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香
族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、1〜4個の炭素原子を含む脂肪族残基、または5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されており、またRnは、水素、あるいは有機、無機、脂肪族もしくはパーフ
ルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、1〜4個の炭素原子を含む脂肪族残基、または5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)の有機リン酸イオン、

[Rm−PO32- Vk、または
[Rm−PO3−Rn- Vl
(式中、Rmは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素芳
香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、1〜4個の炭素原子を含む脂肪族残基、または5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されており、
また、式中、Rnは、有機、無機、脂肪族もしくはパーフルオロ化脂肪族、芳香族、複素
芳香族もしくはパーフルオロ化芳香族または複素芳香族残基(例えば、1〜4個の炭素原子を含む脂肪族残基、または5〜10個の炭素原子を含む1〜4個の芳香族または複素芳香族残基を含む脂肪族残基)であり、これらの残基は、1個もしくは複数のヘテロ原子を場合により含み、かつ/または1個もしくは複数の水素不含官能基またはハロゲンにより場合により置換されている)の有機ホスホン酸イオン
が含まれる。
【0029】
本発明の好ましい実施形態では、陰イオンには、硫酸イオン、リン酸イオン、スルホン酸イオン、ホウ酸イオン、ハロゲン化物イオン(例えば、SiF6、テトラフルオロホウ
酸イオンなどのフッ化物イオン、または塩化物イオン(例えば、テトラクロロ鉄(III)酸イオン(tetrachloroferrat)))が含まれる。これらの陰イオンは場合により、例えばC1〜C8アルキル(トリフルオロメチルなどのハロゲン化C1〜C8アルキルを含む)によりアルキル化されているか、または例えばフェニル基によりアリール化されている。例えば、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオンなどのC1〜C4アルキル硫酸イオン、ジエチルリン酸イオンなどのC1〜C6ジアルキルリン酸イオン、C1〜C4アルキルスルホン酸イオン(アルキルは場合により、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、SiF62-などハロゲン化(例えば、フッ素化)
されている)、ハロゲン化(例えばフッ素化ホウ酸イオン)(例えばテトラフルオロホウ酸イオン)、アリール化リン酸イオン(例えば、トリフェニルリン酸イオン)、テトラクロロ鉄酸イオン(III)などの鉄酸イオン、例えば、ジエチルリン酸イオン、トリフェニルリン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオルメタンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、SiF62-、テトラクロロ鉄酸(III)イオン、
および/またはテトラフルオロホウ酸イオンが含まれる。
【0030】
本発明によるイオン性液体は、適切には、例えば先行技術において記載されている、例えば公知の方法に従って、例えば公知の方法と同様に調製することができる。イオン性液体の調製方法は、例えば、Wasserscheid,Peter、Welton,Tom(編)「Ionic Liquids in Synthesis」、Wiley−VCH、2008年、ISBN978−3−527−31239−9;Rogers,Robin D.、Seddon,Kenneth R.(編)「Ionic Liquids−Industrial Applications to Green Chemistry」、ACS Symposium Series818、2002年、ISBN0841237891、およびそれらの中に引用されている多くの参照文献から公知である。
【0031】
本発明によるイオン性液体は、高い引火点を有することが分かった。別の態様では、本発明は、本発明による冷却用媒体であって、DIN ISO2592に従って測定されるイオン性液体が少なくとも200℃(250℃など)の引火点を有する、媒体を提供する。
【0032】
好ましくは、本発明によるイオン性液体は、低い融点、例えば−20℃から40℃未満を有する。
【0033】
別の態様では、本発明は、本発明による冷却用媒体であって、イオン性液体が40℃以下(20℃以下など)、例えば0℃以下(−20℃以下など)の融点を有する、媒体を提供する。
【0034】
水素含有量の低いイオン性液体を含む本発明の冷却用媒体は、高温環境において反応性が低く、火炎体積が小さく、かつ爆発性(explosiviness)が低いために、とりわけ高温の溶融物または表面に接触しても、安全な使用の点で特に有用である。
【0035】
本発明の冷却用媒体は、以下の用途に特に有用である:
技術的不備、人的過誤、自然災害および事故の場合における破壊的結果、または壊滅的な結果さえも伴う爆発性の分解反応の発生を防止するための、水もしくは水をベースとする冷却用流体の代替として、または有機液体(いわゆる、サーモオイル、例えばパラフィンおよびナフテン(naphthen)、鉱物油、アルキルベンゼン、ベンジルトルエンおよびジベンジルトルエン、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ターフェニル、部分水素化ターフェニル、クワテルフェニル(quaterphenyles)、トリアリールエーテル、アルキルナフタリン、ポリアルキレングリコール(polyalkylenglykole)、高沸点エステル、シリコンオイル)に基づく冷却用流体の代替としての、高温環境(500℃〜2000℃)における工業装置の冷却。
特に、冶金用オーブンおよびそれらのアグリゲート(構成部材)の冷却:一般に金属、金属合金、および金属間化合物の製造および処理、シリコン、高融点金属、ならびにホウ素、炭素、窒素およびシリコンとの金属間化合物の製造および処理を含む、灰および鉱滓の取り扱いにおける冶金用機器の冷却。例えばアルミニウムまたはナトリウムの製造用の融解塩電解。
ガラスおよびセラミック製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)の冷却
セメント製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)の冷却
有機物およびバイオフィードストックのガス化における反応器およびアグリゲート(構成部材)の冷却。
例えば、アフターバーナーによる、排ガス焼却を含む、焼却プラントにおけるオーブンおよびアグリゲート(構成部材)の冷却、ならびに灰および鉱滓の冷却
原子力発電所における反応器およびアグリゲート(構成部材)の冷却
従来の火力発電所における燃焼チャンバおよびアグリゲート(構成部材)の冷却。
【0036】
別の態様では、本発明は、以下の冷却のための、本発明による冷却用媒体の使用を提供
する。
高温環境における工業装置、
冶金用オーブン、およびそれらのアグリゲート(構成部材)
ガラスおよびセラミック製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)
セメント製造産業における、オーブンおよびアグリゲート(構成部材)
有機物およびバイオフィードストックのガス化における反応器およびアグリゲート(構成部材)の冷却、
焼却プラントにおけるオーブンおよびアグリゲート(構成部材)
原子力発電所における反応器およびアグリゲート(構成部材)
従来の火力発電所における燃焼チャンバおよびアグリゲート(構成部材)
【実施例1】
【0037】
1200℃の一定温度の小型冶金用オーブン中で、5kgの溶融銅を維持した。冶金学の分野における専門家に公知のすべての専門的な事前注意を考慮した(例えば、換気フード、耐火安全衣類およびヘルメット、耐火カーテンなど)。イオン性液体の試験流体は、銅溶融物中に入っている1/4’’ステンレス鋼製キャピラリーによって1ml/sの一定流量でポンプ注入された。爆発反応が起きる可能性に関して最悪の位置である、るつぼの底の真上の溶融銅に、鋼製キャピラリーの出口を挿し入れた。この実験は、冶金学の専門家チームによって撮影して観察した。とりわけ銅溶融物のスパッタリング、爆発的反応性、および火炎体積に、かれらの視覚的および聴覚的な注意を集中した。以下の数値により評価した、これらのパラメーター:
反応性:0〜5
0=スパッタリング、ガス発生、または爆発的な蒸発は観察されない。
5=非常に深刻なスパッタリング、ガス発生、または爆発的な蒸発がある。
火炎体積:0〜5
0=火炎は観察されない。
5=非常に大きな火炎体積。
ベンチマーク:鉱物油「Castrol HDX」は、表を参照されたい。
【0038】
結果:
以下の表1において、イオン性液体の組成、それらの全式(sum formula)、ガス状燃焼生成物を形成し得る炭素原子「C」、水素原子「H」および他の原子「Z」の重量%での含有量計算値、熱天秤により測定した(DIN51007による)、空気中
での分解に対するT開始温度、引火点(DIN ISO2592による)、ならびに反応性(RA)および火炎体積(FV)に関する評価。列挙した個々の重量%は、組成物の総mol重量に基づいている。Z=ガス状燃焼生成物を形成する他の原子、例えばN、S、F、ClであるがOは除く。EMIMは、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムであり、BMIMは、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムである。
【0039】
【表1】
【0040】
上の表1における結果は、いくつかのイオン性液体に関する結果を示しており、これらのイオン性液体は、それらの非常に高い熱分解点/引火点および低い融点により選択され
たものであった(融点が34〜35℃のEMIM−メタンスルホン酸イオンおよびBmim−オクチル硫酸イオンを除き、すべて室温で液体である)。表1から、反応性RA、および火炎体積FVは、ガス状燃焼生成物を形成する他の原子の含有量が上昇している場合でさえも、水素含有量の低下に伴って低下していることは明白である。さらに、水素含有量9.26%のものは、水素含有量が8.5%未満である本発明の化合物とRAおよびFVに関して明確な違いを示していることが分かる。例えば、反応性RAは、水素含有量が8.5%を超える(9.26%)化合物の3.5から、本発明のイオン性液体の少なくとも3(約14%の低下)から1(約71%の低下)まで低下している。同様に、火炎体積は、水素含有量が8.5%を超える(9.26%)化合物の3.5から、本発明のイオン性液体の少なくとも2(約43%の低下)から1(約71%の低下)まで低下している。
【0041】
下記のリストにおいて、イオン性液体に関する先行技術を列挙する。
・Bai, Liguang; Zhu, Jiqin; Chen, Biaohua; Li, Chengyue; Fei, Weiyang; Huagong Xuebao (Chinese Edition) (2010), 61(12), 3037-3043.
・Zhang, M. M.; Reddy, R. G.; Transactions of the Institutions of Mining and Metallurgy, Section C: Mineral Processing and Extractive Metallurgy (2010), 119(2),
71-76.
・Nieto de Castro, Carlos A.; Langa, Elisa; Morais, Ana L.; Lopes, Manuel L. Matos; Lourenco, Maria J. V.; Santos, Fernando J. V.; Santos, M. Soledade C. S.; Lopes, Jose N. Canongia; Veiga, Helena I. M.; Macatrao, Mafalda; et al; Fluid Phase Equilibria (2010), 294(1-2), 157-179.
・Szarvas, Laszlo; Gerhard, Dirk; Oehlenschlaeger, Steffen; Alemany, Aurelie; Ger. Offen. (2010), DE 102009051087 A1 20100506
・Franca, Joao M. P.; Nieto de Castro, Carlos A.; Matos Lopes, Manuel; Nunes, Valentim M. B.; Journal of Chemical & Engineering Data (2009), 54(9), 2569-2575.
・Zhang, Mingming; Reddy, Ramana G.; ECS Transactions (2007), 2(28, Energy Systems for the Twenty-First Century: Opportunities for Application of Solar, and Conversion Technologies), 27-34.
・Van Valkenburg, Michael E.; Vaughn, Robert L.; Williams, Margaret; Wilkes, John S.; Thermochimica Acta (2005), 425(1-2), 181-188.
・Olbert, Gerhard; Mattke, Torsten; Fiene, Martin; Huttenloch, Oliver; Hammon, Ulrich; Ger. Offen. (2004), DE 10316418 A1 20041021
・Van Valkenburg, Michael E.; Vaughn, R. Larry; Williams, Margaret; Wilkes, John
S.; Proceedings - Electrochemical Society (2002), 2002-19(Molten Salts XIII), 112-123.