特許第6559248号(P6559248)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京小米移動軟件有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000002
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000003
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000004
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000005
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000006
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000007
  • 特許6559248-上り信号を送信する方法及び装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559248
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】上り信号を送信する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20190805BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20190805BHJP
【FI】
   H04B7/06 040
   H04W88/02 140
【請求項の数】11
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-545725(P2017-545725)
(86)(22)【出願日】2017年7月10日
(65)【公表番号】特表2019-511134(P2019-511134A)
(43)【公表日】2019年4月18日
(86)【国際出願番号】CN2017092418
(87)【国際公開番号】WO2018133341
(87)【国際公開日】20180726
【審査請求日】2017年11月9日
(31)【優先権主張番号】201710040962.3
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,ジアンタオ
【審査官】 大野 友輝
(56)【参考文献】
【文献】 豪国特許出願公開第2016101775(AU,A1)
【文献】 米国特許第09331760(US,B2)
【文献】 国際公開第2017/169010(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/169016(WO,A1)
【文献】 国際公開第2018/055999(WO,A1)
【文献】 特開2015−162733(JP,A)
【文献】 特開2002−223185(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0295648(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0005707(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02
H04W 88/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上り信号を送信する方法であって、前記方法は、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップであって、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指すステップと、
前記複数のアンテナアレイに少なくとも一つの前記遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択するステップと、
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
を含み、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する前記ステップの後に、
前記複数のアンテナアレイに前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、前記複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定するステップであって、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指すステップと、
前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定するステップと、
前記複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択するステップと、
をさらに含む
ことを特徴とする上り信号を送信する方法。
【請求項2】
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する前記ステップの後に、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出するステップと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する前記ステップの後に、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出するステップと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する前記ステップは、
前記端末の遮蔽された位置を決定するステップと、
前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに対して、前記端末の遮蔽された位置に基づいて、前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置が前記端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断するステップと、
前記アンテナアレイにおける各アンテナアレイの位置がいずれも前記端末の遮蔽された位置と異なる場合、前記アンテナアレイを遮蔽されていないアンテナアレイとして決定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末の遮蔽された位置を決定する前記ステップは、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、前記第1のセンサの位置を前記端末の遮蔽された位置として決定するステップ、又は
装着された第2のセンサに基づいて前記端末の現在の姿勢を決定し、また前記端末の現在の姿勢に基づいて、前記端末の遮蔽された位置を決定するステップを含む、
ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
上り信号を送信する装置であって、前記装置は、判断モジュールと、第1の選択モジュールと、送信モジュールと、を含み、
前記判断モジュールは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指し、
前記第1の選択モジュールは、前記複数のアンテナアレイに少なくとも一つの前記遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択し、
前記送信モジュールは、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信し、
前記装置は、第1の決定モジュールと、第2の決定モジュールと、第2の選択モジュールと、をさらに含み、
前記第1の決定モジュールは、前記複数のアンテナアレイに前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、前記複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定し、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指し、
前記第2の決定モジュールは、前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定し、
前記第2の選択モジュールは、前記複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択する
ことを特徴とする上り信号を送信する装置。
【請求項7】
前記装置は、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出する第1の検出モジュールと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する第3の選択モジュールと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出する第2の検出モジュールと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する第4の選択モジュールと、
をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記判断モジュールは、
前記端末の遮蔽された位置を決定する第1の決定サブモジュールと、
前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに対して、前記端末の遮蔽された位置に基づいて、前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置が前記端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断する判断サブモジュールと、
前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置がいずれも前記端末の遮蔽された位置と異なる場合、前記アンテナアレイを遮蔽されていないアンテナアレイとして決定する第2の決定サブモジュールと、
を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の決定サブモジュールは、さらに、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、前記第1のセンサの位置を前記端末の遮蔽された位置として決定する、又は、
装着された第2のセンサに基づいて前記端末の現在の姿勢を決定し、また前記端末の現在の姿勢に基づいて、前記端末の遮蔽された位置を決定する、
ことを特徴とする請求項に記載の装置。
【請求項11】
上り信号を送信する装置であって、前記装置は、
プロセッサーと、
プロセッサーの実行可能な命令を記憶するためのメモリーと、を含み、
前記プロセッサーは、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップであって、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指すステップと
前記複数のアンテナアレイに少なくとも一つの前記遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択するステップと
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する前記ステップの後に、
前記複数のアンテナアレイに前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、前記複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定するステップであって、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指すステップと、
前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定するステップと、
前記複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択するステップと、
を行うように配置されている、
ことを特徴とする上り信号を送信する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に関し、詳しくは、上り信号を送信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の発展に伴い、携帯電話などの端末の活用は益々広くなっている。端末に通常アンテナアレイが設けられている。該アンテナアレイは複数のアンテナを含むことができる。端末は、該複数のアンテナを介して基地局に上り信号を送信して、該基地局又は他の端末と通信することができる。該端末が上り信号を送信する過程において、該端末の中の一部のアンテナは遮蔽される恐れがあり、例えば、ユーザが該端末を握ってアンテナアレイの部分を設定する場合、ユーザの手は一部のアンテナを遮る恐れがあるため、該アンテナにより上り信号を送信する品質に影響を及ぼす可能性がある。関連技術において、ユーザは、該端末の位置を調整することにより、該アンテナアレイにおけるアンテナが遮蔽されることを避け、該上り信号を送信する品質を確保することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
関連技術に含まれた課題を克服するために、本開示は、上り信号を送信する方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例に係る第1の側面は、上り信号を送信する方法を提供し、前記方法は、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップであって、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指すステップと、
前記複数のアンテナアレイには少なくとも一つの前記遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択するステップと、
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
を含む。
【0005】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する前記ステップの後に、
前記複数のアンテナアレイに前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、前記複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定するステップであって、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指すステップと、
前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定するステップと、
前記複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択するステップと、
をさらに含む。
【0006】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する前記ステップの後に、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出するステップと、
前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、
をさらに含む。
【0007】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する前記ステップの後に、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出するステップと、
前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するステップと、をさらに含む。
【0008】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する前記ステップは、
前記端末の遮蔽された位置を決定するステップと、
前記複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、前記端末の遮蔽された位置に基づいて、前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置が前記端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断するステップと、
前記アンテナアレイにおける各アンテナアレイの位置がいずれも前記端末の遮蔽された位置と異なる場合、前記アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定するステップと、を含む。
【0009】
好ましくは、前記端末の遮蔽された位置を決定する前記ステップは、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、前記第1のセンサの位置を前記端末の遮蔽された位置として決定するステップ、又は
装着された第2のセンサに基づいて前記端末の現在の姿勢を決定し、また前記端末の現在の姿勢に基づいて、前記端末の遮蔽された位置を決定するステップを含む。
【0010】
本開示の実施例に係る第2の側面は、上り信号を送信する装置を提供し、前記装置は、判断モジュールと、第1の選択モジュールと、送信モジュールと、を含み、
前記判断モジュールは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指し、
前記第1の選択モジュールは、前記複数のアンテナアレイに少なくとも一つの前記遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択し、
前記送信モジュールは、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する。
【0011】
好ましくは、前記装置は、第1の決定モジュールと、第2の決定モジュールと、第2の選択モジュールと、をさらに含み、
前記第1の決定モジュールは、前記複数のアンテナアレイに前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、前記複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定し、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指し、
前記第2の決定モジュールは、前記複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定し、
前記第2の選択モジュールは、前記複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択する。
【0012】
好ましくは、前記装置は、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出する第1の検出モジュールと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する第3の選択モジュールと、をさらに含む。
【0013】
好ましくは、前記装置は、
前記上り信号を送信する過程において、前記上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイにおいて遮蔽されたアンテナの数をリアルタイムに検出する第2の検出モジュールと、
前記上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、前記複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する第4の選択モジュールと、をさらに含む。
【0014】
好ましくは、前記判断モジュールは、
前記端末の遮蔽された位置を決定する第1の決定サブモジュールと、
前記複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、前記端末の遮蔽された位置に基づいて、前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置が前記端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断する判断サブモジュールと、
前記アンテナアレイにおける各アンテナの位置がいずれも前記端末の遮蔽された位置と異なる場合、前記アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定する第2の決定サブモジュールと、を含む。
【0015】
好ましくは、前記第1の決定サブモジュールは、さらに、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、前記第1のセンサの位置を前記端末の遮蔽された位置として決定する、又は
装着された第2のセンサに基づいて前記端末の現在の姿勢を決定し、また前記端末の現在の姿勢に基づいて、前記端末の遮蔽された位置を決定する。
【0016】
本開示の実施例に係る第3の側面は、上り信号を送信する装置を提供し、前記装置は、プロセッサーと、プロセッサーの実行可能な命令を記憶するためのメモリーと、を含み、前記プロセッサーは、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、前記複数のアンテナアレイは、端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指し、
前記複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていない前記アンテナアレイが含まれている場合、前記少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択し、
選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信するように配置されている。
【発明の効果】
【0017】
本開示の実施例が提供した技術手段は、以下のような有益な効果を含むことができる。本発明の実施例において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイからアンテナアレイを直接に選択することではなく、該複数のアンテナアレイに遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイに含まれている少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから、一つのアンテナアレイを選択すると、選択されたアンテナアレイが遮蔽されたことにより上り信号の送信が低下することが避けられ、即ち、上り信号を送信する品質が向上する。
【0018】
なお、以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的及び解釈的なものに過ぎず、本開示を限定できるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
ここの図面は、明細書に組み入れられて本明細書の一部を構成し、本発明に適する実施例を示しており、明細書と一緒に本発明の原理を説明する。
図1】一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の方法のフローチャート図である。
図2A】一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信するもう一種の方法のフローチャート図である。
図2B】一つの例示的な実施例により示された一種の端末の概略図である。
図2C】一つの例示的な実施例により示された一種の端末が上り信号を送信する概略図である。
図2D】一つの例示的な実施例により示されたもう一種の端末が上り信号を送信する概略図である。
図3】一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の装置のブロック図である。
図4】一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の装置の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここでは、例示的な実施例を詳細に説明し、その例は図面に示されている。以下の説明が図面に係る場合、他の示しがない限り、異なる図面における同一の数字は、同一又は類似する要素を表す。以下の例示的な実施例において説明された実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を代表するわけではなく、かえって、請求の範囲に詳細に説明された本発明の一部の側面と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0021】
本開示の実施例を詳細に説明する前に、まず本開示の実施例の応用場面を紹介する。端末は、通常、設けられたアンテナアレイを介して基地局に上り信号を送信して、基地局又は他の端末と通信することができるが、該端末が上り信号を送信する過程において、アンテナアレイが遮蔽されると、該端末が上り信号を送信する品質に影響を及ぼすおそれがある。ユーザは、該端末の位置を調整すること又は他の手段により、該アンテナアレイが遮蔽されることを避けることができるが、これは、通常に該アンテナアレイが遮蔽されることを急速的且つ的確的に避け難く、該端末が上り信号を送信する品質が比較的悪くなる。従って、本開示の実施例は、上り信号を送信する方法を提供する。
【0022】
図1は一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の方法のフローチャート図である。図1を参照すると、上り信号を送信する該方法は、端末に用いられ、下記のステップ101と、ステップ102と、ステップ103と、を含む。
【0023】
ステップ101において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイは端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指す。
【0024】
ステップ102において、該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択する。
【0025】
ステップ103において、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信する。
【0026】
本発明の実施例において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイからアンテナアレイを直接に選択することではなく、該複数のアンテナアレイに遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイに含まれている少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから、一つのアンテナアレイを選択すると、選択されたアンテナアレイが遮蔽されたことにより上り信号の送信が低下することが避けられ、即ち、上り信号を送信する品質が向上する。
【0027】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断した後に、
該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定するステップであって、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナの中に少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指すステップと、
該複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定するステップと、
該複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択するステップと、をさらに含む。
【0028】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより前記上り信号を送信した後に、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出するステップと、
該上り信号を送信するために現在用いられている前記アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップと、をさらに含む。
【0029】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信した後に、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出するステップと、
該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップと、をさらに含む。
【0030】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップは、
該端末の遮蔽された位置を決定するステップと、
該複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、該端末の遮蔽された位置に基づいて、該アンテナアレイにおける各アンテナの位置が該端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断するステップと、
該アンテナアレイにおける各アンテナの位置がいずれも該端末の遮蔽された位置と異なる場合、該アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定するステップと、を含む。
【0031】
好ましくは、該端末の遮蔽された位置を決定するステップは、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、該第1のセンサの位置を該端末の遮蔽された位置として決定するステップ、又は
装着された第2のセンサに基づいて該端末の現在の姿勢を決定し、また該端末の現在の姿勢に基づいて該端末の遮蔽された位置を決定するステップを含む。
【0032】
上記の全ての好ましい技術手段は、いずれも任意の結合によって本開示の好ましい実施例を形成することができる。本開示の実施例ではこれを詳細に説明しない。
【0033】
図2Aは一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信するもう一種の方法のフローチャート図である。図2Aを参照すると、上り信号を送信する該方法は端末に用いられ、ステップ201と、ステップ202と、ステップ203と、を含む。
【0034】
ステップ201において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、ステップ202を実行し、該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、ステップ203を実行する。
【0035】
端末に含まれている複数のアンテナアレイにおいて、一部のアンテナアレイが遮蔽されている可能性があり、遮蔽されたアンテナアレイが上り信号を送信する品質が通常は悪いため、上り信号を送信する品質を確保するために、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断しても良い。
【0036】
そのうち、該端末は携帯電話であっても良い。勿論、実施の応用において、該端末は、上り信号を送信することができる他の端末であっても良い。
【0037】
なお、該上り信号は、該端末が基地局に送信する信号であっても良い。勿論、実施の応用において、該上り信号は、該端末がアンテナアレイを介して他のデバイス(例えば、通信衛星)に送信する信号であっても良い。
【0038】
なお、該複数のアンテナアレイは端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていないことを指す。相応的に、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナアレイには少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指す。
【0039】
そのうち、該端末は、該端末の遮蔽された位置を決定することができる。該複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、該端末の遮蔽された位置に基づいて該アンテナアレイにおける各アンテナアレイの位置が該端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断し、該アンテナアレイにおける各アンテナの位置がいずれも該端末の遮蔽された位置と異なる場合、該アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定する。該アンテナアレイに含まれている少なくとも一つのアンテナの位置が該端末の遮蔽された位置と同じである場合、該アンテナアレイが遮蔽されたアンテナアレイであると決定することができる。
【0040】
例えば、図2Bに示すように、該端末は、二つのアンテナアレイを含み、それぞれアンテナアレイ1及びアンテナアレイ2である。アンテナアレイ1は、該端末の背面の頂部に設けられ、アンテナ11と、アンテナ12と、アンテナ13と、アンテナ14と、アンテナ15と、アンテナ16と、を含む。アンテナアレイ2は、該端末の背面の底部に設けられ、アンテナ21と、アンテナ22と、アンテナ23と、アンテナ24と、アンテナ25と、アンテナ26と、を含む。該端末は該端末の遮蔽された位置が位置1であることを決定し、且つ位置1は、アンテナ11とアンテナ12と同一位置である。従って、該端末は、アンテナ11とアンテナ12とが遮蔽されたアンテナであると決定し、アンテナアレイ1が遮蔽されたアンテナアレイであると決定する。
【0041】
さらに、該端末は、下記の二つの可能な実施形態によって該端末の遮蔽された位置を決定することができる。
【0042】
一つの可能な実施形態は、該端末の遮蔽された位置を決定する的確性を向上させ、アンテナアレイを選択する的確性を向上させ、上り信号を送信する品質を高めるために、該端末が、装着された第1のセンサが遮蔽されていることを検出した場合、該第1のセンサの位置を該端末の遮蔽された位置として決定する。
【0043】
なお、該端末は、予め各アンテナアレイに含まれているアンテナの位置に第1のセンサを設けることができる。第1のセンサは、応力センサ、光センサ又は温度センサなどのセンサであっても良い。勿論、実施の応用において、第1のセンサは他のセンサであっても良い。
【0044】
また、もう一つの可能な実施形態において、第1のセンサは、各アンテナアレイに含まれているアンテナの位置に設けられていなくてもよく、各アンテナアレイに含まれているアンテナの辺縁又は近くの位置に設けられても良く、第1のセンサが該端末の遮蔽された位置を直接に決定できるのが確保される。
【0045】
二つ目の可能な実施形態において、該端末に通常重力センサ又は光センサなどのセンサが含まれており、且つ重力センサ又は光センサにより端末の姿勢を、例えば、水平且つ正面が上向き、水平且つ正面が下向き、垂直などの姿勢を、判断することができるため、コストを下げ、上り信号を送信する応用範囲を広めるために、該端末は、装着された第2のセンサに基づいて該端末の現在の姿勢を決定し、また該端末の現在の姿勢に基づいて該端末の遮蔽された位置を決定する。
【0046】
そのうち、第2のセンサは重力センサと光センサとのうち少なくとも一つを含んでも良い。勿論、実際の応用において、第1のセンサは他のセンサを含んでも良い。
【0047】
例えば、該端末が水平且つ正面が下向きである場合、該端末の正面が遮蔽されていると決定することができる。該端末が水平且つ正面が上向きである場合、該端末の背面が遮蔽されていると決定することができる。該端末が垂直姿勢である場合、ユーザは、通話している可能性があり、ユーザは、通話している場合、通常に該端末背面の底部を手持ちする必要があるので、該端末背面の底部が遮蔽されていると決定することができる。実際の応用において、該端末の現在の異なる姿勢に基づいて該端末の遮蔽されている他の位置をも決定することができる。
【0048】
ステップ202において、該端末は、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択して、ステップ204を実行する。
【0049】
該複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているため、該端末は、遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択することができる。
【0050】
そのうち、該端末は、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイをランダムに選択することができる。勿論、実際の応用において、該端末は、さらに他の方式により該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択することができる。例えば、一種の可能な実施形態は、該端末は、事前に該複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイの優先等級を設定し、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択する場合、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイにおける各アンテナアレイの優先等級に従って優先等級の最も高いアンテナアレイを選択することができる。
【0051】
ステップ203において、該端末は、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定し、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択して、ステップ204を実行する。
【0052】
該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽され、即ち、遮蔽されていないアンテナアレイが存在しないため、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択することができる。
【0053】
そのうち、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されたアンテナアレイであるが、各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数は異なっていてもよく、且つ遮蔽されたアンテナの少ないアンテナアレイが上り信号を送信する品質は、通常に遮蔽されたアンテナの多いアンテナアレイが上り信号を送信する品質より優れる。従って、アンテナアレイを選択する的確性、上り信号を送信する品質を向上させるために、該端末は、該複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定することができ、該複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択する。
【0054】
例えば、該端末は、アンテナアレイ1とアンテナアレイ2とである二つのアンテナアレイを含む。アンテナアレイ1とアンテナアレイ2とは、いずれも遮蔽されたアンテナアレイであり、且つ該端末は、アンテナアレイ1には三つの遮蔽されたアンテナが含まれていること、及びアンテナアレイ2には二つの遮蔽されたアンテナが含まれていることを決定する。アンテナアレイ2には遮蔽されたアンテナの数が最も小さいため、該端末は、アンテナアレイ2を選択することができる。
【0055】
ステップ204において、該端末は、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する。
【0056】
該端末が既にアンテナアレイを選択し、且つ選択されたアンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイ又は遮蔽されたアンテナの数が最も小さいアンテナアレイであり、即ち、選択されたアンテナアレイが上り信号を送信する品質は、通常に該複数のアンテナアレイにおける他のアンテナアレイが上り信号を送信する品質より優れるため、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信することができる。
【0057】
そのうち、該端末は、ビームの形により該上り信号を基地局に送信することができる。
【0058】
さらに、該端末が上り信号を送信する過程において、該端末の姿勢は変化する可能性があるので、該端末の遮蔽された位置も変化する可能性がある。従って、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれているアンテナも遮蔽される可能性があり、該上り信号を送信する品質を低下させる。該端末が該上り信号を送信する品質をさらに確保するために、該端末が該上り信号を送信する過程において、該端末は、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイが遮蔽されている状況をリアルタイムに検出することができ、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択して該上り信号を送信する。
【0059】
そのうち、該上り信号を送信する過程において、該端末は、下記二つの可能な実現形態によって、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択して該上り信号を送信するタイミングを決定することができる。
【0060】
1番目の可能な実現形態は、該上り信号を送信する品質をできる限り確保するために、該端末が該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている否かをリアルタイムに検出する。該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する。該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれていない場合、即ち、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイが遮蔽されていないため、該端末は、引き続き該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイにより該上り信号を送信することができる。即ち、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイにはいずれかの遮蔽されたアンテナさえ現れれば、該端末は、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択することになる。
【0061】
例えば、図2Cに示すように、該端末は、頂部に設けられるアンテナアレイ1により上り信号を基地局に送信する過程において、アンテナアレイ1におけるアンテナ11が遮蔽されていることを検出したので、該端末は、図2Dに示すように、アンテナアレイ1とアンテナアレイ2とからアンテナアレイ2である一つのアンテナアレイを再び選択し、底部に設けられるアンテナアレイ2に基づいて該上り信号を基地局に送信する。
【0062】
2番目の可能な実現形態は、上り信号を送信するアンテナアレイを切り替えることによって該上り信号に遅延又は他の影響を及ぼし、上り信号を送信する効率に影響を及ぼす恐れがあるため、該端末は、該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数をリアルタイムに検出することができる。該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、該複数のアンテナから一つのアンテナアレイを再び選択し、また選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する。該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値以下である場合、該端末は、該端末は、引き続き該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイにより該上り信号を送信することができる。即ち、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイにおいて遮蔽されたアンテナが多すぎて該上り信号を送信する成功率に深刻に影響を及ぼす恐れがある場合だけ、該端末は、該複数のアンテナから一つのアンテナアレイを再び選択することになる。
【0063】
そのうち、該端末は、該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きいことを決定する前に、該アンテナの数の閾値を決定することができる。例えば、一種の可能な実現策略は、該端末が、ユーザによって入力された数値を受信することにより該アンテナの数の閾値を決定することである。勿論、実際の応用において、該端末は、他の方式により該アンテナの数の閾値を決定することができる。該アンテナの数の閾値は各アンテナアレイに含まれているアンテナの数の1/2であっても良い。勿論、実際の応用において、該アンテナの数の閾値は他の値であっても良い。
【0064】
なお、該端末が該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択するステップは、ステップ201からステップ203までのうち該端末が該上り信号を検出した場合アンテナアレイを選択するステップと同じであっても良い。本開示の実施例では詳細に説明しない。
【0065】
例えば、該端末は、アンテナアレイ2に基づいて上り信号を送信する過程において、アンテナアレイ2におけるアンテナ21とアンテナ22とが遮蔽されていることを検出し、該アンテナの数の閾値が3である。遮蔽されたアンテナの数が3より小さいため、該端末は、引き続きアンテナアレイ2に基づいて該上り信号を送信する。アンテナアレイ2におけるアンテナ25とアンテナ26とも遮蔽されていることを検出した場合、遮蔽されたアンテナの数が3より大きいため、該端末は、アンテナアレイ1とアンテナアレイ2とから一つのアンテナアレイを再び選択して該上り信号を送信する。
【0066】
本発明の実施例において、まず送信待機している上り信号を検出した場合、該端末は、複数のアンテナアレイからアンテナアレイを直接に選択するのではなく、該複数のアンテナアレイに遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断する。該複数のアンテナアレイに含まれている少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから、一つのアンテナアレイを選択すると、選択されたアンテナアレイが遮蔽されたことにより上り信号を送信するのが低下することは避けられ、即ち、上り信号を送信する品質が向上する。次に、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると、該端末は、複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も少ないアンテナアレイを選択して該上り信号を送信することもでき、該上り信号を送信する品質がさらに確保される。また、該端末、上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイが遮蔽されているか否かをリアルタイムに検出し、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイが遮蔽されている状況に基づいて一つのアンテナアレイを再び選択して上り信号を送信することができ、上り信号を送信する品質がさらに向上する。
【0067】
図3は、一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の装置のブロック図である。図3を参照すると、該装置は、判断モジュール301と、第1の選択モジュール302と、送信モジュール303と、を含む。
【0068】
該判断モジュール301は、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイは端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指す。
【0069】
該第1の選択モジュール302は、該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択する。
【0070】
該送信モジュール303は、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する。
【0071】
好ましくは、該装置は、第1の決定モジュールと、第2の決定モジュールと、第2の選択モジュールと、をさらに含み、
該第1の決定モジュールは、該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定し、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナの中には少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指し、
該第2の決定モジュールは、該複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定し、
該第2の選択モジュールは、該複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択する。
【0072】
好ましくは、該装置は、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出する第1の検出モジュールと、
該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する第3の選択モジュールと、をさらに含む。
【0073】
好ましくは、該装置は、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出する第2の検出モジュールと、
該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信する第4の選択モジュールと、をさらに含む。
【0074】
好ましくは、該判断モジュールは、
該端末の遮蔽された位置を決定する第1の決定サブモジュールと、
該複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、該端末の遮蔽された位置に基づいて、該アンテナアレイにおける各アンテナの位置が該端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断する判断サブモジュールと、
該アンテナアレイにおける各アンテナの位置がいずれも該端末の遮蔽された位置と異なる場合、該アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定する第2の決定サブモジュールと、を含む。
【0075】
好ましくは、該第1の決定サブモジュールは、さらに、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、該第1のセンサの位置を該端末の遮蔽された位置として決定する、又は
装着された第2のセンサに基づいて該端末の現在の姿勢を決定し、また該端末の現在の姿勢に基づいて該端末の遮蔽された位置を決定する。
【0076】
本発明の実施例において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイからアンテナアレイを直接に選択するのではなく、該複数のアンテナアレイに遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイに含まれている少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから、一つのアンテナアレイを選択すると、選択されたアンテナアレイが遮蔽されたことにより上り信号を送信するのが低下することは避けられ、即ち、上り信号を送信する品質が向上する。
【0077】
上記実施例における装置について、そのうち、各モジュールが操作を実行する具体的な形態は、既に該方法に関する実施例において詳細に説明されており、ここでは詳細に説明しない。
【0078】
図4は一つの例示的な実施例により示された上り信号を送信する一種の装置400の構成概略図である。例えば、装置400は携帯電話、メッセージ送信受信デバイス、タブレットデバイス、パーソナルデジタルアシスタントなどであっても良い。
【0079】
図4を参照すると、装置400は、処理ユニット402と、メモリー404と、電源ユニット406と、マルチメディアユニット408と、オーディオユニット410と、入力/出力(I/O)インターフェース412と、センサユニット414と、通信ユニット416とのうち一つ又は複数のユニットを含んでも良い。
【0080】
処理ユニット402は、通常に装置400の全体的な操作、例えば、表示と、電話の呼び出しと、データ通信と、カメラ装置と、記録装置とに関連する操作を制御する。処理ユニット402は、命令を実行して上記方法の全部又は一部のステップを完成するために、一つ又は複数のプロセッサー420を含んでも良い。また、処理ユニット402と他のユニットとの間の対話を便利にするために、処理ユニット402は、一つ又は複数のモジュールを含んでも良い。例えば、マルチメディアユニット408と処理ユニット402との間の対話を便利にするために、処理ユニット402は、マルチメディアを含んでも良い。
【0081】
メモリー404は、各種のタイプのデータを記憶して装置400の操作を支持するように配置されている。これらのデータの例は、装置400での操作に使用されるあらゆるアプリケーションプログラム又は方法の命令と、連絡人データと、電話帳データと、メッセージと、画像と、ビデオとなどを含む。メモリー404は、あらゆるタイプの揮発性又は非揮発性記憶デバイス又はそれらの組合せ、例えば、スタティックランダムアクセスメモリー(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリー(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリー(EPROM)、プログラマブル読み取り専用メモリー(PROM)、読み取り専用メモリー(ROM)、磁気メモリー、スラッシュメモリー、磁気ディスク又はCDによって実現することができる。
【0082】
電源ユニット406は、装置400の各種のユニットに電力供給する。電源ユニット406は、電源管理システムと、一つ又は複数の電源と、装置400において電力を生成、管理、分配することに関連する他のユニットとを含んでも良い。
【0083】
マルチメディアユニット408は、前記装置400とユーザとの間に一つの出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。一部の実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)とを含んでも良い。スクリーンがタッチパネルを含む場合には、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実装されていてもよい。タッチパネルは、一つ又は複数のタッチセンサ含んでおり、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャーを感知する。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド操作の境界を感知するだけでなく、前記タッチ又はスライド操作に関連する持続時間及び圧力をも検出してもよい。一部の実施例において、マルチメディアユニット408は、一つのフロントカメラ及び/又はリアカメラを含む。装置400が操作モード、例えば、撮影モード又はビデオモードである場合、フロントカメラ及び/又はリアカメラは外部からのマルチメディアデータを受信することができる。各フロントカメラ及び/又はリアカメラは、一つの固定的な光学レンズ系である、又は焦点距離及び光学ズーム機能を有しても良い。
【0084】
オーディオユニット410は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように配置されている。例えば、オーディオユニット410は、一つのマイク(MIC)を含む。装置400が操作モード、例えば、呼び出しモード、記録モード及び音声識別モードである場合、マイクは外部からのオーディオ信号を受信するように配置される。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリー404に記憶される又は通信ユニット416によって送信されても良い。一部の実施例において、オーディオユニット410は、オーディオ信号を出力するための一つのスピーカーをさらに含む。
【0085】
I/Oインターフェース412は、処理ユニット402とペリフェラル・インターフェイス・モジュールとの間にインターフェースを提供する。上記ペリフェラル・インターフェイス・モジュールは、キーボード、マウス、及びボタンなどであっても良い。これらのボタンは、ホームページボタン、ボリュームボタン、スタートボタン及びロックボタンを含んでも良いが、これらに限定されない。
【0086】
センサユニット414は、装置400に各方面の状態評価を提供する一つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサユニット414は、装置400のオン/オフ状態、ユニットの相対的な位置決めを検出することができ、例えば、前記ユニットが装置400のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット414は、装置400又は装置400の一つのユニットの位置変更、ユーザと装置400との接触を含む又は含まないこと、装置400の方位又は加速/減速及び装置400の温度変化をさらに検出することができる。センサユニット414は、光センサ、例えば、撮影アプリケーションに使用されるCMOS又はCCDイメージセンサをさらに含んでも良い。一部の実施例において、センサユニット414は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ又は温度センサをさらに含んで良い。
【0087】
通信ユニット416は、装置400と他のデバイスとの間の有線又は無線方式の通信を便利にするように配置されている。装置400は、通信基準に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組合せにアクセスすることができる。一つの例示的な実施例において、通信ユニット416は、ラジオチャンネルにより外部ラジオ管理システムからのラジオ信号又はラジオ関連情報を受信する。一つの例示的な実施例において、通信ユニット416は、近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに含んで短距離通信を促進する。例えば、近距離無線通信(NFC)モジュールは、RFID技術と、赤外線データ団体(IrDA)技術と、超広域(UWB)技術と、ブルートゥース(BT)技術と、他の技術とに基づいて実現することができる。
【0088】
例示的な実施例において、装置400は、一つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサー(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、又はその他の電子素子によって実現されて上記方法を実行することができる。
【0089】
例示的な実施例において、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、例えば、命令を含むメモリー404をさらに提供し、前記命令は、装置400のプロセッサー420によって実行されて上記方法を完成することができる。例えば、前記非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー及び光データストレージデバイスなどであっても良い。
【0090】
前記記憶媒体の中の命令が移動端末のプロセッサーにより実行される場合、移動端末に上り信号を送信する方法を実行させることができる非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記方法は、
送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、複数のアンテナアレイは端末に設けられるものであり、遮蔽されていないアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナがいずれも遮蔽されていないことを指すステップと、
複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれている場合、該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから一つのアンテナアレイを選択するステップと、
選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップと、を含む。
【0091】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップの後に、
該複数のアンテナアレイに該少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれていない場合、該複数のアンテナアレイがいずれも遮蔽されていると決定し、遮蔽されているアンテナアレイとは、含まれている複数のアンテナに少なくとも一つの遮蔽されたアンテナが存在していることを指すステップと、
該複数のアンテナアレイのうち各アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を決定するステップと、
該複数のアンテナアレイから遮蔽されたアンテナの数の最も小さいアンテナアレイを選択するステップと、をさらに含む。
【0092】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップの後に、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれているか否かを、リアルタイムに検出するステップと、
該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに遮蔽されたアンテナが含まれている場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップと、をさらに含む。
【0093】
好ましくは、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップの後に、
該上り信号を送信する過程において、該上り信号を送信するために現在用いられているアンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数を、リアルタイムに検出するステップと、
該上り信号を送信するために現在用いられている該アンテナアレイに含まれている遮蔽されたアンテナの数がアンテナの数の閾値より大きい場合、該複数のアンテナアレイから一つのアンテナアレイを再び選択し、選択されたアンテナアレイにより該上り信号を送信するステップと、をさらに含む。
【0094】
好ましくは、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイに少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断するステップは、
該端末の遮蔽された位置を決定するステップと、
該複数のアンテナアレイにおける各アンテナアレイに対して、該端末の遮蔽された位置に基づいて、該アンテナアレイにおける各アンテナの位置が該端末の遮蔽された位置と同じであるか否かをそれぞれ判断するステップと、
該アンテナアレイにおけるアンテナアレイがいずれも該端末の遮蔽された位置と異なる場合、該アンテナアレイが遮蔽されていないアンテナアレイであると決定するステップと、を含む。
【0095】
好ましくは、該端末の遮蔽された位置を決定するステップは、
装着された第1のセンサが遮蔽されていると検出された場合、該第1のセンサの位置を該端末の遮蔽された位置として決定するステップ、又は
装着された第2のセンサに基づいて該端末の現在の姿勢を決定し、また該端末の現在の姿勢に基づいて該端末の遮蔽された位置を決定するステップを含む。
【0096】
本発明の実施例において、送信待機している上り信号が検出された場合、複数のアンテナアレイからアンテナアレイを直接に選択することではなく、該複数のアンテナアレイに遮蔽されていないアンテナアレイが含まれているか否かを判断し、該複数のアンテナアレイに含まれている少なくとも一つの遮蔽されていないアンテナアレイから、一つのアンテナアレイを選択すると、選択されたアンテナアレイが遮蔽されたことにより上り信号の送信が低下することが避けられ、即ち、上り信号を送信する品質が向上する。
【0097】
当業者は、発明の詳細な説明を考慮し、またここで開示された発明を実践した後、本発明のその他の実施案を容易に想到する。本願は、本発明のあらゆる変形、用途又は適宜な変化を含むことを主旨とし、これらの変形、用途又は適宜な変化は、本発明の一般的な原理に従うものであり、本開示に開示されていない当分野の周知の常識及び慣用の技術手段を含むものである。発明の詳細な説明及び実施例は、単なる例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲及び主旨は、以下の請求の範囲に限定される。
【0098】
なお、本発明は、以上に既に説明され、また図面に示された精確な構成に限定されず、その範囲を逸脱しないかぎり、各種の修正及び変更することができる。本発明の範囲は、請求の範囲だけに限定される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4