(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559260
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】超音波トランスデューサ
(51)【国際特許分類】
H04R 17/00 20060101AFI20190805BHJP
【FI】
H04R17/00 330G
H04R17/00 330J
【請求項の数】15
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-562641(P2017-562641)
(86)(22)【出願日】2016年4月11日
(65)【公表番号】特表2018-524864(P2018-524864A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(86)【国際出願番号】EP2016000592
(87)【国際公開番号】WO2016192827
(87)【国際公開日】20161208
【審査請求日】2018年1月31日
(31)【優先権主張番号】15001652.5
(32)【優先日】2015年6月3日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】513003622
【氏名又は名称】ペッパール プルス フクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Pepperl + Fuchs GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ツィマーマン
【審査官】
須藤 竜也
(56)【参考文献】
【文献】
特開平10−094540(JP,A)
【文献】
特開2012−135616(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面(22)および下面(24)を有する圧電変換器素子(20)と、
開口が形成された上面(32)およびほぼ閉鎖された下面(34)を有するコップ状のケーシング(30)、または、開口が形成された上面(32)および開放された下面(34)を有する円筒状のケーシング(30)と、
前面(42)および後面(44)を有する結合素子(40)と、
第1の電極および第2の電極と、
を有する、超音波トランスデューサ(10)であって、
前記結合素子(40)の前記後面(44)は、送信モードで前記圧電変換器素子(20)が形成した超音波が周囲へ出力され、または、受信モードで前記結合素子(40)が周囲から受信した超音波が前記圧電変換器素子(20)へ転送されるように、前記圧電変換器素子(20)の前記上面(22)に音響的に結合されており、
前記圧電変換器素子(20)と前記結合素子(40)とは、前記ケーシング(30)内に配置されており、
前記第1の電極は、前記圧電変換器素子(20)の前記下面(24)に形成されたコンタクト面(70)に接続されており、
前記圧電変換器素子(20)は、導電性の金属材料から成るコップ状の遮蔽装置(80)内に配置されており、前記遮蔽装置(80)の開口には導電性の金属格子(90)が架けわたされており、これにより、前記遮蔽装置(80)と前記金属格子(90)とはファラデーケージを形成しており、
前記ケーシング(30)と前記遮蔽装置(80)との間に空隙(SP)が形成されており、前記ケーシング(30)は前記遮蔽装置(80)から音響的に分離されている、
超音波トランスデューサ(10)において、
前記金属格子(90)は、前記圧電変換器素子(20)の前記上面(22)と前記結合素子(40)の前記後面(44)との間に形成されており、
前記圧電変換器素子(20)は前記下面(34)から間隔を置いて配置されており、
前記圧電変換器素子(20)と前記下面(34)との間に音響分離材料(100)が設けられており、
前記結合素子(40)は、前記遮蔽装置(80)より小さい直径を有しており、これにより、前記ケーシング(30)と前記結合素子(40)との間に音響分離材料(100)が設けられている
ことを特徴とする超音波トランスデューサ(10)。
【請求項2】
前記遮蔽装置と前記金属格子(90)の格子間スペースと前記ケーシングとに、音響分離材料(100)が充填されている、
請求項1に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項3】
前記圧電変換器素子(20)は、前記遮蔽装置よりも小さい直径を有する、
請求項1または2に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項4】
前記ケーシングの上縁と前記結合素子の上面と前記音響分離材料(100)の上面とが共通の平坦な平面を形成している、
請求項1から3までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項5】
前記金属格子(90)は、固定手段によってまたはクランプリングによって、前記遮蔽装置に固定されている、
請求項1から4までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項6】
前記遮蔽装置および/または前記金属格子(90)は、それぞれ1種類の金属から形成されている、
請求項1から5までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項7】
前記金属格子(90)は、前記圧電変換器素子(20)の前記上面に電気的に接続されており、
前記第2の電極は、前記ファラデーケージに接続されており、
これにより、前記圧電変換器素子(20)の前記上面と前記ファラデーケージとが同じ基準電位にクランプされている、
請求項1から6までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項8】
前記第1の電極および/または前記第2の電極は、前記ケーシングを通して引き出されている、
請求項1から7までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項9】
前記遮蔽装置(80)は、下面にコンタクト領域(85)を有し、
前記第2の電極(60)は、前記コンタクト領域(85)に電気的に接続されている、
請求項1から8までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項10】
前記金属格子(90)のメッシュ部分の厚さは、少なくとも5μm、最大で0.75mmである、
請求項1から9までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項11】
前記金属格子(90)のメッシュ幅は、少なくとも0.1mm、最大で3.0mmである、
請求項1から10までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項12】
前記遮蔽装置(80)と前記ケーシング(30)との間の前記空隙(SP)は、少なくとも0.5mmである、
請求項1から11までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項13】
前記金属格子(90)のメッシュ幅は、少なくとも0.1mm、最大で3.0mmである、
請求項1から12までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項14】
前記金属格子(90)は、青銅または銅から形成されている、
請求項1から13までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【請求項15】
前記圧電変換器素子(20)は、別のコンタクト面(270)を有し、
前記第2の電極(60)が、前記別のコンタクト面(270)に接続されており、
前記遮蔽装置(80)と前記金属格子(90)とが、前記圧電変換器素子(20)から電気的に絶縁されており、
前記遮蔽装置(80)は、第3の電極によって基準電位にクランプされている、
請求項1から14までのいずれか1項に記載の超音波トランスデューサ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波トランスデューサに関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第102008055116号明細書(DE102008055116A1)から、ケーシングと変換器素子と結合素子とを有する超音波トランスデューサが公知である。さらに、独国特許出願公開第102007062460号明細書(DE102007062460A1)からも超音波トランスデューサが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許出願公開第102008055116号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102007062460号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような背景から、本発明の課題は、従来技術を発展させた装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴を有する超音波トランスデューサにより解決される。本発明の有利な実施形態は従属請求項の対象となっている。
【0006】
本発明または方法の対象にしたがえば、上面および下面を有する圧電変換器素子と、開口が形成された上面およびほぼ閉鎖された下面を有するコップ状のケーシング、または、開口が形成された上面および実質的に開放された下面を有する円筒状のケーシングと、前面および後面を有する結合素子とを有する、超音波トランスデューサが提供される。ここで、結合素子の後面は、送信モードで変換器素子が形成した超音波が周囲へ出力され、または、受信モードで結合素子が周囲から受信した超音波が変換器素子へ転送されるように、変換器素子の上面に音響的に結合されている。
【0007】
さらに、変換器素子と結合素子とはケーシング内に配置されており、超音波トランスデューサは第1の電極および第2の電極を有し、ここで、第1の電極は、変換器素子の下面に形成されたコンタクト面に接続されている。変換器素子は、導電性の金属材料から成るコップ状の遮蔽装置内に配置されており、遮蔽装置の開口には導電性の金属格子が架けわたされており、これにより、遮蔽装置と格子とがファラデーケージを形成している。格子は、変換器素子の上面と結合素子の後面との間に形成されており、ケーシングと遮蔽装置との間に空隙が形成されており、ケーシングは遮蔽装置から音響的に分離されている。
【0008】
超音波トランスデューサの高い効率を達成するため、変換器素子が完全にファラデーケージ内に配置されており、格子が設けられているにもかかわらず当該変換器素子が結合素子に音響的に強く結合されていることに注意されたい。結合素子は、送信モードでは、形成した超音波を、周囲、例えば空気へ出力し、受信モードでは、捕捉した超音波を変換器素子へ転送するものと解されたい。送信モードでは変換器素子に数メガヘルツまでの交流電圧が印加され、一方、受信モードでは変換器素子が交流電圧を形成する。また、ファラデーケージは、基準電位、特にアース電位に電気的に接続されているものと解されたい。
【0009】
また、ケーシングはプラスチックおよび/または金属から形成され、円筒状に形成してもよいことに注意されたい。他の形状、特に長方形の形状も可能である。また、ケーシングの下面について、ここでは、端子コンタクトの貫通接続部を除いて閉鎖されたものを、ほぼ閉鎖されたケーシング下面と称する。相応に、好ましくは円筒状の開口を有するものを、実質的に開放されていると称する。
【0010】
遮蔽装置についても、遮蔽装置が電磁波に対する耐性を有する場合、種々のケーシング形状、特に角形のものが可能である。特に、製造の際に、例えば円筒状の構成においてケーシングとファラデーケージの間の空間を下側および上側から単純に充填できる場合、超音波トランスデューサを容易にかつ確実に製造可能である。
【0011】
従来技術のこれまでの手段では、特に信号結合が非対称である場合、本発明に比べて不充分なEMV耐性しか得られないことがわかっている。本発明の格子によって、EMV耐性を著しく高めることができる。
【0012】
EMVなる語は、ここでは、「電磁波」に対する耐性を意味すると解されたい。研究により、変換器素子は、100MHzを超えるHF領域の電界からも有効に遮蔽されることが判明している。特には、より低コストかつより小規模の超音波トランスデューサによって高いEMV耐性を形成することができる。重要な利点は、格子が音響分離材料に対して透過性を有するということである。
【0013】
一発展形態では、遮蔽装置と格子間スペースとケーシングとに音響分離材料が充填される。好ましくは、全ての中空室が完全に、特に空隙が完全に、分離材料によって充填される。好ましくは、分離材料として、少なくとも1つの充填物質、特に気泡を有するエラストマー母材が用いられる。好ましくは、ショアA硬度は25未満である。
【0014】
別の発展形態では、変換器素子は、遮蔽装置よりも小さい直径を有する。特に、変換器素子は、上面および/または下面がそれぞれ平坦な平面として形成された、扁平な円筒状の圧電素子として形成される。
【0015】
一実施形態では、ケーシングの上縁と結合素子の上面と分離材料の上面とが共通の平坦な平面を形成する。好ましくは、個々の要素は、これらの表面に、流体密に形成される。
【0016】
別の発展形態では、格子は、固定手段によってまたは特にクランプリングによって、遮蔽装置に固定される。なお、他の導電性かつHF耐性を有する固定手段も適するものと解されたい。好ましくは、クランプリングは金属から形成される。固定手段は、別の実施形態では、はんだ点または溶接点も含むものと解されたい。一実施形態では、遮蔽装置および/または格子は、それぞれ1種類の金属から形成される。好ましくは、格子が変換器素子の上面に電気的に接続され、特に第2の電極がファラデーケージに電気的に接続され、これにより、変換器素子の上面とファラデーケージとが同じ基準電位にクランプされる。このために、第2の電極は低オームでケージに接続されるものと解されたい。特には、遮蔽装置が下面にコンタクト領域を有し、第2の電極がこのコンタクト領域に電気的に接続される。
【0017】
一実施形態では、第1の電極または第2の電極が、ケーシングを通して、好ましくはケーシングの下面を通して、引き出される。
【0018】
別の実施形態では、格子のメッシュ部分の厚さは好ましくは40μmであるが、少なくとも5μm、最大で0.75mmである。さらに好ましくは、格子のメッシュ幅は好ましくは0.4mmであるが、少なくとも0.1mm、最大で3.0mmである。好ましくは、格子は青銅または銅から形成される。
【0019】
別の発展形態では、遮蔽装置とケーシングとの間の空隙は少なくとも0.5mm、最大で2.0cmである。
【0020】
好ましい一実施形態では、変換器素子が別のコンタクト面を有する。この場合、第2の電極が当該別のコンタクト面に接続され、遮蔽装置と格子とが変換器素子から電気的に絶縁される。遮蔽装置は、第3の電極によって基準電位にクランプされる。
【0021】
本発明を以下に図を参照しながら詳細に説明する。図では同種の要素に同じ参照番号を記している。図示の各実施形態は著しく模式的なものであり、すなわち、相互間隔ならびに水平方向および垂直方向の広がりは縮尺通りでなく、格別のことわりがないかぎり、導出可能な相互の幾何学的関係を表していない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】超音波トランスデューサの第1の実施形態を示す断面図である。
【
図2】超音波トランスデューサの第2の実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1には、上面22および下面24を有する圧電変換器素子20を有する超音波トランスデューサ10の第1の実施形態の断面図が示されている。超音波トランスデューサ10は、上面32および下面34を有するコップ状のケーシング30を有しており、このケーシング30の上面32には開口が形成されている。ケーシング30は好ましくはプラスチックから形成されている。図示されていない代替的な実施形態では、ケーシング30を円筒状に形成してもよい。この場合、ケーシングは、その下面に、少なくとも部分的に、ケーシングの一方側とは異なる材料を含む。特に、下面34が開放されている場合、ケーシング30とファラデーケージとの間の空間は、上面32および下面34から容易に充填可能である。
【0024】
また、超音波トランスデューサ10は、前面42および後面44を有する結合素子40を有し、ここで、結合素子40の後面44は、送信モードで変換器素子20が形成した超音波が周囲へ出力され、または、受信モードで結合素子40が周囲から受信した超音波が変換器素子20へ転送されるように、変換器素子20の上面22に音響的に結合されている。変換器素子20と結合素子40とはケーシング30内に配置されている。
【0025】
さらに、超音波トランスデューサ10は第1の電極50と第2の電極60とを有しており、ここで、第1の電極50は、変換器素子20の下面24に形成されたコンタクト面70に接続されている。変換器素子20は、導電性の金属材料から形成されたコップ状の遮蔽装置80内に配置されており、ここで、遮蔽装置80の開口には導電性の金属格子90が架けわたされている。ここでは、格子90は、固定装置、特にクランプリング92によって遮蔽装置80に固定されている。格子90は、複数の格子間スペース95を有する。格子間スペース95なる概念は、格子90のメッシュ間の小さな幅を意味する。
【0026】
ここでは、遮蔽装置80は、結合素子40の厚さの方向でケーシング30内に導入されている。格子90は、変換器素子20の上面に電気的に接続されている。遮蔽装置80と格子90とはファラデーケージを形成しており、ここで、格子90は、変換器素子20の上面22と結合素子40の後面44との間に形成されている。
【0027】
さらに、第2の電極60は、ここではコップ状の遮蔽装置80の下面82側のコンタクト領域85のファラデーケージに接続されているので、変換器素子20の上面22とファラデーケージとはアース電位にクランプされている。遮蔽装置80は下面82に貫通接続部86を有する。貫通接続部86を通して、第1の電極50は、遮蔽装置80に対して電気的に絶縁された状態で、導通される。ケーシング30は、下面34に2つの電極50,60に対する2つの貫通接続部88を有している。つまり、第1の電極50および第2の電極60は、下面34側で、ケーシング30を通して引き出されている。
【0028】
ケーシング30と遮蔽装置80との間には空隙SPが形成されており、これにより、ケーシング30は遮蔽装置80から音響的に分離されている。変換器素子20と結合素子40とは遮蔽装置80よりも小さい直径を有する。2つの素子20,40は、好ましくは同じ直径を有する。遮蔽装置80、および、遮蔽装置80の格子間スペース95は、音響分離材料100、特にエラストマーフォームによって充填されている。
【0029】
全体として、ケーシング30の上縁105と結合素子40の前面42と分離材料100の上面とは、共通の平坦な平面110を形成している。
【0030】
図2には、超音波トランスデューサ10の第2の実施形態が断面図で示されている。以下では、
図1に示されている実施形態との相違点のみを説明する。変換器素子20は、第2のコンタクト面270を有する。第2の電極70は、第2のコンタクト面270に接続されている。さらに、遮蔽装置80は、下面82に、別の貫通接続部86を有する。
【0031】
別の貫通接続部86を通して、第2の電極60は、遮蔽装置80に対して電気的に絶縁された状態で、導通される。双方の電極50,60とも、好ましくは可撓性のワイヤを含み、回路板230で終端する。回路板230は、ケーシング30の内側で、遮蔽装置80とケーシング底部200との間に形成されている。回路板230は第1のコンタクトピン240および第2のコンタクトピン250を有しており、ここで、2つのコンタクトピン240,250は、ケーシング30の2つの貫通接続部88を通して引き出されている。ケーシング30は縁面105に接続した突出部280を有する。
【0032】
図1に示されている第1の実施形態では、第2の電極60が格子90によって変換器素子20に接続されており、ファラデーケージへ通じる端子が基準電位にクランプされていることで非対称の信号出力が生じるのに対して、
図2の本発明の実施形態では、第2の電極60が直接に、
図2に示されている実施形態の変換器素子20に接続されている。双方の電極50,60ともアース電位にクランプされていないため、このようにすれば対称の信号出力を生じさせることができる。格子90が変換器素子20に電気的に接続されていない場合、格子90を基準電位にクランプすることができる。この場合、第1の電極と第2の電極との間に生じる交流信号は、基準電位から解放される。