(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559284
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】フレキソ印刷要素を熱加工するための装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20190805BHJP
G03F 7/20 20060101ALI20190805BHJP
G03F 7/00 20060101ALI20190805BHJP
B41C 1/055 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
H01L21/30 569Z
G03F7/20 511
G03F7/00 502
B41C1/055
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-62332(P2018-62332)
(22)【出願日】2018年3月28日
(62)【分割の表示】特願2016-534768(P2016-534768)の分割
【原出願日】2014年8月11日
(65)【公開番号】特開2018-157213(P2018-157213A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2018年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】506314391
【氏名又は名称】マクダーミッド グラフィックス ソリューションズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・ゴットシック
【審査官】
植木 隆和
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−511985(JP,A)
【文献】
特表2013−511745(JP,A)
【文献】
再公表特許第2008/018530(JP,A1)
【文献】
特開2000−153207(JP,A)
【文献】
特表2008−533508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
G03F 7/20
G03F 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レリーフ像印刷要素を熱加工するための装置であって、前記レリーフ像印刷要素が少なくとも1層のフォトポリマー層を含み、前記レリーフ像印刷要素が、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋されると同時に、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と;
b)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化するための加熱手段と;
c)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段に隣接して配置され、前記加熱手段の後方に配置された前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去する回転可能なロールであって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記レリーフ像印刷要素から前記回転可能なロールの表面へと転写される前記回転可能なロールであり、かつ拭取り材で覆われてなく、前記フォトポリマー層の前記溶融又は軟化した非架橋部分が前記回転可能なロールの表面へと直接転写される前記回転可能なロールと;
d)転写された前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を前記回転可能なロールの表面から掻き取るための、前記回転可能なロールに隣接して前記ニップの後方位置に配置されたドクターブレードと;
e)前記回転可能なロールの表面から掻き取られた前記非架橋フォトポリマーを収容するように配置された廃棄容器と;
を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記回転可能なロールが、120℃〜200℃の温度に維持される請求項1に記載の装置。
【請求項3】
コンベア及び高温の前記ロールに隣接して配置され、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を更に軟化させる補助ヒータを更に含む請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ドクターブレードが、ブレードホルダに着脱可能に連結されており、前記ブレードホルダが、前記ドクターブレードの先端部を位置決めして前記回転可能なロールの表面に接触するように前記ドクターブレードを支持している請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ドクターブレードが、前記ロールに対して90°未満の角度で配置されている請求項1に記載の装置。
【請求項6】
レリーフ像印刷要素を熱加工する方法であって、前記レリーフ像印刷要素は、バッキング層と、前記バッキング層上に配置された少なくとも1層のフォトポリマー層とを含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋され、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化させる工程と;
b)前記レリーフ像印刷要素の表面と回転可能なロールとの間の接触を生じさせる工程であって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が、前記レリーフ像印刷要素から前記回転可能なロールの表面へと転写され、前記回転可能なロールが、拭取り材で覆われてなく、前記フォトポリマー層の前記溶融又は軟化した非架橋部分が前記回転可能なロールの表面へと直接転写される工程と;
c)工程b)の後にドクターブレードで前記回転可能なロールを掻き取ることにより、前記回転可能なロール上に残された溶融又は軟化した非架橋フォトポリマーを除去する工程と;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記回転可能なロールから掻き取られた前記非架橋フォトポリマーを廃棄容器内へと堆積させる工程を更に含む請求項6に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、フレキソ印刷要素を熱加工するための装置、及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキソ印刷は、一般的に大量生産に使用される印刷方法である。フレキソ印刷は、紙、板紙素材、段ボール、フィルム、箔、及び積層品等の様々な基材に印刷するために採用される。新聞及び買い物袋が主な例である。粗い表面及び伸縮性フィルムは、フレキソ印刷によってのみ経済的に印刷することができる。フレキソ刷版は、開口領域の上方に隆起した画像要素を備えたレリーフ版である。そのような版は、主にその耐久性及び作製容易性により、多くの利点をプリンタにもたらす。
【0003】
製造業者により供給される標準的なフレキソ印刷ブランクは、順番に、バッキング層、即ち支持層、1以上の未露光(未硬化)フォトポリマー層、保護層又はスリップフィルム、及びカバーシートから構成される多層物品である。
【0004】
1以上の未露光フォトポリマー層は、既知のフォトポリマー、モノマー、開始剤、反応性希釈剤又は非反応性希釈剤、フィラー、及び染料のいずれかを含むことができる。「光硬化性」との用語は、化学線に反応して重合、架橋、又は任意の他の硬化反応若しくは固化反応を受ける固形組成物を指し、その結果として、材料の未露光部分を露光(硬化)部分から選択的に分離及び除去して、硬化材料の三次元レリーフパターンを形成することができる。好ましい光硬化性材料としては、エラストマー化合物、少なくとも1つの末端エチレン基を有するエチレン性不飽和化合物、及び光開始剤が挙げられる。例示的な光硬化性材料としては、それぞれの主題の全体が参照することにより本明細書中に援用される特許文献1〜特許文献15に開示されている。第2の光硬化性層、即ち被膜層が使用される場合は、それは典型的には第1の層上に配置され、類似の組成である。
【0005】
フォトポリマー材料は、一般的に、少なくとも何らかの化学線波長域で架橋(硬化)及び固化する。本明細書で使用される化学線は、暴露した部分に化学変化をもたらすことができる放射線である。化学線としては、例えば、特にUV及び赤外波長域における増幅(例えば、レーザー)光及び非増幅光が挙げられる。好ましい化学線波長域は約250nm〜約450nmであり、より好ましくは約300nm〜約400nmである。好適な化学線源の1つはUVランプであるが、他の化学線源も当業者に一般に既知である。
【0006】
フォトポリマー印刷要素は、一般的に「平らな」シート形状で使用されるが、「continuous in−the−round」(CITR)フォトポリマースリーブとして連続円筒形状の印刷要素を使用する特別な用途及び利点もある。CITRスリーブは、壁紙、装飾用紙、及びギフト用包装紙等の連続デザインの印刷に利用される。標準的なCITRフォトポリマースリーブは、一般的に、スリーブキャリア(支持層)と、支持層上の少なくとも1層の未露光の光硬化性層とを含む。
【0007】
フレキソ印刷要素は、フォトポリマー印刷ブランクに画像を形成して印刷要素表面上にレリーフ像を形成することによって、フォトポリマー印刷ブランクから作製される。これは、一般的に、光硬化性材料を化学線に選択的に曝露することで達成され、曝露の作用によって照射領域における光硬化性材料が固化、即ち架橋する。化学線に曝露されない領域は、その後の工程で除去することができる。
【0008】
印刷要素は、複数の関連する方法の1つにより、選択的に化学線に曝露される。第1の方法では、透過領域及び実質的に不透過な領域を有するネガを使用して、刷版要素に対する化学線の透過を選択的に遮断する。第2の方法では、レーザーでアブレーションし易く、化学線を(実質的に)透過しない層でフォトポリマー層を被覆する。次いで、レーザーを使用して、化学線を透過しない層の選択された領域をアブレーションし、その場(in situ)ネガを形成する。この技術は、当技術分野において周知であり、例えば、それぞれの主題の全体が参照することにより本明細書中に援用される特許文献16〜特許文献18に記載されている。第3の方法では、化学線の集束ビームを使用してフォトポリマーを選択的に曝露する。これら方法のいずれも適用可能であり、その基準は、フォトポリマーを選択的に化学線に曝露してフォトポリマーの一部を選択的に硬化できるということである。
【0009】
この暴露工程には任意の従来の化学線源を用いることができる。好適な可視光源及び紫外線源としては、例えば、炭素アーク、水銀蒸気アーク、蛍光ランプ、電子閃光装置、電子ビーム装置、及び写真用フラッドランプが挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】
画像形成後、感光性印刷要素は、フォトポリマー層の硬化部分を乱すことなく、加工、即ち「現像」されてフォトポリマー層の未硬化(即ち、非架橋)部分を除去し、印刷要素の表面上にレリーフ像を形成する。一般的な現像方法としては、様々な溶媒又は水での洗浄が挙げられ、多くの場合ブラシが用いられる。他の現像の選択肢としては、熱現像、又はエアナイフの使用が挙げられる。
【0011】
フレキソプリプレス印刷産業では、より迅速に版から印刷へ移行するためには、レリーフ像の現像における印刷要素の化学的加工の必要性を排除することが非常に望ましい。従って、熱を使用してフォトポリマー刷版を作製し、硬化したフォトポリマーと未硬化のフォトポリマーとの溶融温度の差を利用して潜像を現像するプロセスが開発されている。このプロセスの基本的なパラメータは既知であり、それぞれの教示の全体が参照することにより本明細書中に援用される特許文献19〜特許文献28に記載されている。これらのプロセスを用いると、現像溶媒、及び溶媒を除去するために必要な長時間にわたる版の乾燥を省略することができる。このプロセスの速さ及び効率性により、迅速な納期及び高い生産性が重要である新聞及び他の刊行物を印刷するためのフレキソ刷版の製造においてこのプロセスを使用することが可能となる。
【0012】
フォトポリマーは、熱にさらされた場合に、硬化したポリマーと未硬化のポリマーとの間に実質的な性質の差があるような組成である。加熱時に硬化したフォトポリマーにおいて画像形成を可能にしているのは、まさにこの差である。熱加工のために選択された温度において、未硬化のフォトポリマー(即ち、化学線と接触していないフォトポリマー層の部分)は溶融又は実質的に軟化するが、硬化したフォトポリマーは固体のまま変化しない。従って、性質の差により、未硬化のフォトポリマーを選択的に除去して画像を形成することができる。
【0013】
印刷要素は、伝導、対流、又は当技術分野で既知の他の加熱方法によって、溶融又は軟化をもたらすのに十分な温度に加熱される。例えば、印刷要素は、少なくとも約70℃、より一般的には約120℃〜約200℃の温度に加熱することができる。正確な温度は、用いられる特定のフォトポリマーの特性に応じて異なる。但し、一般的に現像温度を決定する際には、以下2つの主な要因が考慮される。
1)現像温度は、好ましくは、未硬化フォトポリマーの溶融温度又は軟化温度を低温端とし、硬化したフォトポリマーの溶融温度又は軟化温度を高温端として、それらの間に設定される。これによりフォトポリマーを選択的に除去し、画像を作成することができる。
2)現像温度が高いほど、加工時間はより迅速になる。しかしながら、現像温度は、硬化したフォトポリマーを分解するほど高くてはならない。温度は、未硬化のフォトポリマーを溶融又は実質的に軟化させるのに十分でなくてはならず、これにより未硬化のフォトポリマーを除去することが可能となる。
【0014】
印刷要素が加熱されると、未硬化のフォトポリマーを溶融、即ち除去することができる。加熱された印刷要素を、軟化又は溶融した未硬化のフォトポリマーを吸収、又は他の方法で除去する素材と接触させる。この除去プロセスは、一般的に「拭取り(blotting)」と呼ばれ、一般的には素材の吸収性ウェブ(web)を用いて達成される。関与する動作温度に耐えることができる素材である限り、織素材又は不織素材のいずれかを使用することができ、素材はポリマー又は紙とすることができる。拭取りは、1以上のローラを用いて拭取り材を搬送し、加熱された刷版要素と接触させることによって達成される。
【0015】
未硬化のフォトポリマー層が、伝導、対流、又は他の加熱方法によって、溶融をもたらすのに十分な温度に加熱される。吸収シート材と光硬化性層との、程度の差はあるが密接な接触を維持することによって、フォトポリマー層から吸収シート材への未硬化フォトポリマーの転写が行われる。加熱状態にある間に、吸収シート材が、支持層と接触している硬化したフォトポリマー層から分離され、レリーフ構造が露呈する。冷却後、得られたフレキソ刷版を刷版シリンダに取り付けることができる。
【0016】
現像工程が完了すると、刷版要素は、任意的であるが好ましくは、更なる化学線への後露光、及び粘着低下の少なくともいずれかが行われる。印刷要素の冷却を経て、使用可能な状態となる。
【0017】
一般的な熱現像(熱加工としても知られている)装置は、
a)フレキソ印刷要素を支持するための手段と;
b)フレキソ印刷要素の画像形成された露出表面上の非架橋フォトポリマーを軟化又は溶融するための加熱手段と;
c)拭取り材をフレキソ印刷要素の表面に接触させ、フレキソ印刷要素の表面上の軟化又は溶融した非架橋フォトポリマーを除去するすることが可能な少なくとも1つのロールと;
d)少なくとも1つのロールとフレキソ印刷要素の表面との間の接触を維持するための手段と;
を含む。
【0018】
それぞれの主題の全体が参照することにより本明細書中に援用される特許文献25及び特許文献24は、少なくとも1層のフォトポリマーの未硬化部分を選択的に溶融又は軟化するのに十分な温度で印刷要素が加熱され、加熱された印刷要素を拭取り材と接触させることにより、軟化又は溶融した未硬化フォトポリマーが印刷要素から除去可能となる熱現像装置を記載している。
【0019】
熱加工で発生し得る1つの問題は、拭取り材が全ての未硬化フォトポリマーを持ち去らないことがあるという点である。高温のロールの表面への未硬化フォトポリマー材料の蓄積を防止するための様々な方法が以前から使用されてきた。例えば、高温のロールは、未硬化フォトポリマーの高温のロールへの付着を防止するために非粘着コーティングで覆われてもよく、高温のロールは、固定ブロッターに対して周期的な逆サイクルの回転に供してもよく、又は高温のロールは、機械的洗浄(即ち、研磨剤)、化学洗浄溶液の使用、又はその両方により手動でクリーニングしてもよい。しかしながら、周期的な逆サイクルの回転の使用、及び高温のロールの手動でのクリーニングは、共に、クリーニングのために熱加工装置をオフラインにする必要がある。更に、高温のロールが非粘着コーティングで覆われている場合は、特に熱加工装置の高温では、非粘着コーティングが最終的にすり減り、作業を中断することになる。
【0020】
従って、当技術分野においては、高温のロールをクリーニングするための改善された手段を含み、従来技術の欠点を克服する改善された熱現像加工装置の必要性が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0021】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0456336A2号明細書(Goss等)
【特許文献2】欧州特許出願公開第0640878A1号明細書(Goss等)
【特許文献3】英国特許第1,366,769号明細書(Berrier等)
【特許文献4】米国特許第5,223,375号明細書(Berrier等)
【特許文献5】米国特許第3,867,153号明細書(MacLahan)
【特許文献6】米国特許第4,264,705号明細書(Allen)
【特許文献7】米国特許第4,323,636号明細書(Chen等)
【特許文献8】米国特許第4,323,637号明細書(Chen等)
【特許文献9】米国特許第4,369,246号明細書(Chen等)
【特許文献10】米国特許第4,423,135号明細書(Chen等)
【特許文献11】米国特許第3,265,765号明細書(Holden等)
【特許文献12】米国特許第4,320,188号明細書(Heinz等)
【特許文献13】米国特許第4,427,759号明細書(Gruetzmacher等)
【特許文献14】米国特許第4,622,088号明細書(Min)
【特許文献15】米国特許第5,135,827号明細書(Bohm等)
【特許文献16】米国特許第5,262,275号明細書(Fan)
【特許文献17】米国特許第6,238,837号明細書(Fan)
【特許文献18】米国特許第5,925,500号明細書(Yang等)
【特許文献19】米国特許第7,122,295号明細書
【特許文献20】米国特許第6,773,859号明細書
【特許文献21】米国特許第5,279,697号明細書
【特許文献22】米国特許第5,175,072号明細書
【特許文献23】米国特許第3,264,103号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2006/0124009号明細書(Markhart等)
【特許文献25】米国特許出願公開第2010/0119978号明細書(Vest等)
【特許文献26】国際公開第01/88615号
【特許文献27】国際公開第01/18604号
【特許文献28】欧州特許第1,239,329号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
本発明の目的は、改善された熱現像装置を提供することにある。
【0023】
本発明の別の目的は、高温のロールの表面への未硬化フォトポリマー材料の蓄積を防止するための改善されたクリーニング機構を有する改善された熱現像装置を提供することにある。
【0024】
本発明の更に別の目的は、拭取り材の使用を必要としない改善された熱現像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
この目的のために、一実施形態では、本発明は、一般的に、レリーフ像印刷要素を熱加工するための装置であって、前記レリーフ像印刷要素が少なくとも1層のフォトポリマー層を含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋されると同時に、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と;
b)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化するための加熱手段と;
c)拭取り材を前記少なくとも1層のフォトポリマー層に接触させ、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去することが可能な少なくとも1つの回転可能なロールであって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記少なくとも1つの回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記少なくとも1つの回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記レリーフ像印刷要素から前記拭取り材へと転写されるロールと;
d)工程c)の後に前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面に残された非架橋フォトポリマーを除去するための、前記少なくとも1つの回転可能なロールに隣接して配置された要素と;
を含む装置に関する。
【0026】
別の実施形態では、本発明は、一般的に、レリーフ像印刷要素を熱加工するための装置であって、前記レリーフ像印刷要素が少なくとも1層のフォトポリマー層を含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋されると同時に、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と;
b)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化するための加熱手段と;
c)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段に隣接して配置され、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去する少なくとも1つの回転可能なロールであって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記少なくとも1つの回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記少なくとも1つの回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記レリーフ像印刷要素から前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面へと転写されるロールと;
d)転写された前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面から掻き取るための、前記少なくとも1つの回転可能なロールに隣接して前記ニップの後方位置に配置された掻取り手段と;
e)前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面から掻き取られた前記非架橋フォトポリマーを収容するように配置された廃棄容器と;
を含む装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明のより完全な理解のために、以下添付図面と関連した以下の記載を参照する。
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態のレリーフ像印刷要素を熱加工するための装置を示す。
【
図3】
図3は、本発明の別の実施形態のレリーフ像印刷要素を熱加工するための装置を示す。
【
図4】
図4は、
図2に記載の装置の付加的な機能を示す。 また、各図面において全ての要素が標識されていないことがあるが、同じ番号の要素は類似又は同一の部分を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
一実施形態では、本発明は、一般的に、レリーフ像印刷要素を熱加工するための装置であって、前記レリーフ像印刷要素が少なくとも1層のフォトポリマー層を含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋されると同時に、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と;
b)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化するための加熱手段と;
c)拭取り材を前記少なくとも1層のフォトポリマー層に接触させ、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去することが可能な少なくとも1つの回転可能なロールであって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記少なくとも1つの回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記少なくとも1つの回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記印刷要素から前記拭取り材へと転写されるロールと;
d)工程c)の後に前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面に残された非架橋フォトポリマーを除去するための、前記少なくとも1つの回転可能なロールに隣接して配置された掻取り手段であるドクターブレードと;
を含む装置に関する。
【0029】
本明細書に記載するように、掻取り手段は、熱加工装置の回転可能なロールからフォトポリマーの残留物を除去するために使用される。掻取り手段は、使用された拭取り材が少なくとも1つの回転可能なロールから分離される後方の位置ではあるが、汚れていない不織ブロッターが少なくとも1つの回転可能なロールに最初に接触する位置より前方に位置付けられている。掻取り手段は、好ましくは、少なくとも1つの回転可能なロールから掻き取られたあらゆる破片が、使用された拭取り材上に落下し、廃棄のために使用された拭取り材の中に巻き込まれるように配置されている。掻取り手段は、少なくとも1つの回転可能なロールの表面に対して固定される形状のドクターブレード又はブロックとすることができる。好ましくは、掻取り手段はドクターブレードである。
【0030】
掻取り手段の使用は、少なくとも1つの回転可能なロールへの拭取り材の付着を引き起こし、又は極端な場合には加工された版に凹凸面を与える、少なくとも1つの回転可能なロール上のフォトポリマー材料の蓄積を防止することにより、熱加工装置の機能を改善する。
【0031】
掻取り手段の使用の1つの利点は、掻取り手段が、熱加工装置の動作の間、連続的に機能することによって、少なくとも1つの回転可能なロールの高温表面上に残されたフォトポリマーの残留物の量を低減することである。これにより、フォトポリマーの残留物が分解してクリーニングが困難化する傾向が低減される。また、ドクターブレードはパッシブ装置であるので、機能するために運用上の変更を何ら必要としない。
【0032】
本発明の熱加工装置10は、レリーフ像印刷要素20を支持するための手段を含む。
図1に示すように、あるレリーフ像印刷要素20を支持するための手段は、複数のロール16及びロール18の周囲に配置された連続ループ14を含むコンベア12を含む。必要に応じて、コンベア12を付加的に支持して連続ループ14がレリーフ像印刷要素20の重みによって弛むのを防止するために、1以上の付加的なローラ(図示せず)を使用してもよい。一実施形態では、連続ループ14はワイヤのメッシュを含む。レリーフ像印刷要素20は、クランプ、吸引、又は摩擦等の様々な手段によってコンベア12上に保持されてもよい。代替的な実施形態では、レリーフ像印刷要素はcontinuous in−the−round(CITR)フォトポリマースリーブの形態であり、CITRフォトポリマースリーブを支持するための手段は印刷シリンダを含む。レリーフ像印刷要素20を支持するための他の手段もまた、当業者に既知である。
【0033】
非架橋フォトポリマーの軟化/溶融効率を改善して、少なくとも1層のフォトポリマー材料の一部を更に軟化及び液化するために、非架橋フォトポリマーを溶融又は軟化するための加熱手段は、少なくとも1つの回転可能なロール24より前方の予熱帯、及び少なくとも1つの回転可能なロール24に隣接した予熱帯の少なくともいずれかに配置された補助ヒータ22を含んでいてもよい。様々な種類のヒータを使用することができるが、好ましくは、補助ヒータは赤外線ヒータである。
【0034】
また、レリーフ像印刷要素20が拭取り材を介して少なくとも1つの回転可能なロールと接触している間、少なくとも1つの回転可能なロール24は、好ましくは、加熱されて約120℃〜約200℃の温度に維持される。これにより、少なくとも1つの回転可能なロール24が非架橋フォトポリマーを溶融させ、又は軟化させ、或いは溶融及び軟化させ、溶融又は軟化したフォトポリマーをレリーフ像印刷要素20の表面から除去することが可能となる。
【0035】
少なくとも1つの回転可能なロール24は、拭取り材26をレリーフ像印刷要素20の少なくとも1層のフォトポリマー層に接触させ、少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去することが可能であり、レリーフ像印刷要素20を支持するための手段と少なくとも1つの回転可能なロール24との間にニップ28が形成されており、少なくとも1つの回転可能なロール24がレリーフ像印刷要素20に対して回転すると、少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が印刷要素20から拭取り材26へと転写される。
【0036】
拭取り材26は、拭取り材26の供給ロール30から少なくとも1つの回転可能なロール24に供給されるものであり、拭取り材26は、供給ロール30から少なくとも1つの回転可能なロール24の外表面の周囲に供給され、拭取り材26は、最初にニップ28より前方の位置で少なくとも1つの回転可能なロール24に接触し、ニップ28より後方の位置で少なくとも1つの回転可能なロール24から分離される。拭取り材26は、レリーフ像印刷要素20の画像形成された表面と接触する少なくとも1つの回転可能なロール24の少なくとも一部の下部及び周囲に巻かれる。未使用の拭取り材26は、拭取り材26のウェブの供給ロール30から、少なくとも1つの回転可能なロール24の表面へと連続的に供給される。
【0037】
また、本明細書に記載する装置は、少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を含む拭取り材26を、廃棄のために巻き取る巻取りロール32を含む。巻取りロール32は、可変速度モータ等のモータ(図示せず)によって独立して駆動されるベルトであってもよい。巻取りロール32は、レリーフ像印刷要素20に接触して液化又は軟化したフォトポリマー層の部分を除去した後の拭取り材26のウェブを回収する。拭取り材26の供給ロール30を拭取り材26の未使用のロールに交換するために、自動スライス装置(図示せず)が使用されてもよい。
【0038】
また、本明細書に記載する装置は、拭取り工程が行われた後に少なくとも1つの回転可能なロール24の表面に残された非架橋フォトポリマーを除去するための、少なくとも1つの回転可能なロール24に隣接して配置された要素(掻取り手段)を含む。好ましい実施形態では、前記要素はドクターブレード34を含む。ドクターブレード34は、少なくとも1つの回転可能なロール24の表面から非架橋フォトポリマーを掻き取る。この特徴は、
図2において最もよく観察することができる。
【0039】
図2に示すように、少なくとも1つの回転可能なロール24の表面に残された非架橋フォトポリマー38は、ドクターブレード34により除去することができる。ドクターブレード34は、拭取り材26上に非架橋フォトポリマー38を堆積させるために、拭取り材26が少なくとも1つの回転可能なロール24から分離される後に巻取りロール32上に巻き取られる位置に位置付けられている。
【0040】
ドクターブレード34は、拭取り材26が少なくとも1つの回転可能なロール24から分離される後方の位置であって、拭取り材26が少なくとも1つの回転可能なロール24に最初に接触する位置より前方に配置されている。
【0041】
好ましい実施形態では、ドクターブレード34は柔軟な素材を含み、ポリウレタン樹脂、金属シート、又はポリテトラフルオロエチレン等の非粘着コーティングで覆われた剛性板(即ち、Teflon(登録商標))とすることができる。ドクターブレード34用の他の材料もまた、当業者に既知である。
【0042】
必要に応じてドクターブレード34の調整及び交換の少なくともいずれかを可能とするために、ドクターブレード34はブレードホルダ40に連結されている。ブレードホルダ40は、ドクターブレード34の先端部を位置決めして少なくとも1つの回転可能なロール24の表面に接触するようにドクターブレード34を支持しているため、ドクターブレード34は、少なくとも1つの回転可能なロール24の表面上の非架橋フォトポリマー38を、廃棄のために拭取り材26上へと掻き取ることが可能となる。
【0043】
図面に示すように、ドクターブレード34は、一般的に、非架橋フォトポリマー38の除去を容易にするために、少なくとも1つの回転可能なロール24に対してある角度で配置されることが望ましい。角度は本発明にとって重要ではないが、一実施形態では、ドクターブレード34は、少なくとも1つの回転可能なロール24に対して約90°未満の角度で配置される。
【0044】
最後に、拭取り材26は、一般的には、スクリーンメッシュ、織布、不織布、及び紙からなる群から選択される。関与する動作温度に耐えることができる生地である限り、織布又は不織布のいずれかが使用され、生地はポリマー又は紙とすることができる。拭取り材の選択は、加工される感光性印刷要素の厚さ、拭取り材の溶融温度、並びに感光性印刷要素及び拭取り材の双方の熱伝達特性に幾分依存する。一実施形態では、拭取り材26は、不織布等の不織拭取り材である。
【0045】
また、本明細書に記載する装置は、好ましくは、少なくとも1つのロール24とレリーフ像印刷要素20との間の接触を維持するための手段を含む。接触を維持するための手段は、少なくとも1つのロール24をレリーフ像印刷要素20の画像形成された表面に対して押し付けるエアシリンダ又は油圧シリンダを含んでいてもよい。少なくとも1つのロール24とレリーフ像印刷要素20との間の接触を維持するための他の手段もまた、当業者に既知である。
【0046】
本発明はまた、一般的に、本明細書に記載する装置を使用してレリーフ像印刷要素を熱加工する方法に関する。上記のように、レリーフ像印刷要素は、バッキング層と、前記バッキング層上に配置された少なくとも1層のフォトポリマー層とを含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋され、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されない。該方法は、一般的に、
a)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化させる工程と;
b)前記レリーフ像印刷要素の表面と前記少なくとも1つの回転可能なロールの一部上に配置された拭取り材との間の接触を生じさせる工程であって、前記少なくとも1つの回転可能なロールが回転する際に、前記拭取り材が前記少なくとも1層のフォトポリマー層の表面の少なくとも一部と接触し、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記拭取り材へと転写される工程と;
c)工程b)の後に前記少なくとも1つの回転可能なロールを掻き取り、前記少なくとも1つの回転可能なロール上に残された非架橋フォトポリマーを除去する工程と;
を含む。
【0047】
本明細書に記載されるように、少なくとも1つの回転可能なロールを掻き取り、非架橋フォトポリマーを除去する工程は、少なくとも1つの回転可能なロール24の表面に隣接してドクターブレード34を配置する工程であって、ドクターブレード34の先端部が少なくとも1つの回転可能なロール24の表面に接触して非架橋フォトポリマー38を少なくとも1つの回転可能なロール24の表面から拭取り材26上へと掻き取る工程を含む。
【0048】
別の実施形態では、本発明はまた、一般的に、レリーフ像印刷要素を熱加工するための装置であって、前記レリーフ像印刷要素が少なくとも1層のフォトポリマー層を含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋されると同時に、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は化学線に暴露されずに架橋されず、
a)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と;
b)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化するための加熱手段と;
c)前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段に隣接して配置され、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を除去する少なくとも1つの回転可能なロールであって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記少なくとも1つの回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記少なくとも1つの回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が前記レリーフ像印刷要素から前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面へと転写されるロールと;
d)転写された前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分を前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面から掻き取るための、前記少なくとも1つの回転可能なロールに隣接して前記ニップの後方位置に配置された掻取り手段と;
e)前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面から掻き取られた前記非架橋フォトポリマーを収容するように配置された廃棄容器と;
を含む装置に関する。
【0049】
図3に示すように、溶融又は軟化した非架橋フォトポリマーが拭取り材に転写される代わりに、回転可能なロール24自体が溶融又は軟化した非架橋フォトポリマーを除去する。従って、溶融又は軟化した非架橋フォトポリマー38が加熱ニップ28においてレリーフ像印刷要素20から少なくとも1つの回転可能なロール24へと転写される。ドクターブレード34(好ましい掻取り手段)は、ニップ28の後方位置に少なくとも1つの回転可能なロール24に隣接して配置されており、非架橋フォトポリマー38を少なくとも1つの回転可能なロール24の表面から廃棄容器42内へと掻き取る。本発明のこの実施形態の利点は、この「拭取り材なし」のシステムが、熱加工システムによって生成される廃棄物を桁ちがいに減少させる点である。
【0050】
本明細書に記載されるように、加熱ニップ28は、画像形成されたレリーフ像印刷要素から非架橋フォトポリマーを少なくとも1つの回転可能なロールの表面に転写するために使用され、好ましくは約120℃〜約200℃の温度に加熱される。その後、熱加工装置の高温のロールからフォトポリマーの残留物を除去するために、ドクターブレード34が使用される。ブレードは、加熱ニップの後方位置に位置付けられている。また、ドクターブレード34は、少なくとも1つのロール24から掻き取られた任意の破片が廃棄のための廃棄容器42内へと落下するような方法で配置されている。
【0051】
ドクターブレード34のこのような使用により、熱加工装置の機能を改善すると同時に、熱加工装置の複雑性を大幅に低減する。
【0052】
本発明はまた、一般的に、本明細書に記載する装置を使用してレリーフ像印刷要素を熱加工する方法に関する。上記のように、レリーフ像印刷要素は、バッキング層と、前記バッキング層上に配置された少なくとも1層のフォトポリマー層とを含み、前記レリーフ像印刷要素は、化学線に選択的に暴露されて前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部が架橋され、化学線に暴露されない前記少なくとも1層のフォトポリマー層の一部は架橋されない。該方法は、一般的に、
a)前記少なくとも1層のフォトポリマー層の非架橋部分を溶融又は軟化させる工程と;
b)前記レリーフ像印刷要素の表面と少なくとも1つの回転可能なロールとの間の接触を生じさせる工程であって、前記レリーフ像印刷要素を支持するための手段と前記少なくとも1つの回転可能なロールとの間にニップが形成されており、前記少なくとも1つの回転可能なロールが前記レリーフ像印刷要素に対して回転すると、前記少なくとも1層のフォトポリマー層の溶融又は軟化した非架橋部分が、前記レリーフ像印刷要素から前記少なくとも1つの回転可能なロールの表面へと転写される工程と;
c)工程b)の後に前記少なくとも1つの回転可能なロールを掻き取り、前記少なくとも1つの回転可能なロール上に残された非架橋フォトポリマーを除去する工程と;
を含む。
【0053】
従って、本発明は、高温のロールのクリーニングが改善され、非架橋フォトポリマーの除去のための拭取り材の必要性が排除された、レリーフ像印刷要素を熱加工するための改善された装置を提供することが分かる。