(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
インスツルメントに接続されるインスツルメントホースを支持するロッド部の基部側を回転軸として、当該ロッド部を倒し、または、起こす際にトルクを発生させるバネと、
前記バネを変形させることでトルクを調節することができるトルク調節部と、を有し、
前記トルク調節部が、前記回転軸の径方向に配置されて径方向から操作される、
ことを特徴とするインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置は、インスツルメントに接続されるインスツルメントホースを支持するロッド部の基部側を回転軸として、当該ロッド部を倒し、または、起こす際にトルクを発生させるバネと、このバネを変形させることでトルクを調節することができるトルク調節部と、を有する。すなわち、インスツルメントホースが引っ張られる際のトルクの強弱が、トルク調節部によって調節される。例えば、インスツルメントやインスツルメントホースが重たい場合、トルクが強く調節されれば、ユーザーは、インスツルメントを、快適に操作することができる。一方で、例えば、インスツルメントやインスツルメントホースが軽い場合、トルクが弱く調節されれば、ユーザーは、インスツルメントを、快適に操作することができる。すなわち、インスツルメントごとにトルクの強弱を調節することができ、すべてのユーザーが、あらゆるインスツルメントを、快適に操作することができる、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が実現する。
【0016】
本開示に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置は、バネが、回転軸上に配置され、トルク調節部が、バネの一端が取り付けられ、当該バネを巻き込む方向に、当該バネを変形させるバネ可変部と、バネ可変部に接触してこのバネ可変部を固定することで、トルクを一定に維持するバネ固定部と、を有する。すなわち、バネ可変部によってバネが変形することで、トルクの強弱が調節される。さらに、バネ固定部によってバネ可変部が固定されると、バネが変形した状態で維持されて、トルクが一定に維持される。そのため、ユーザーは、インスツルメントを、快適に操作することができる。
【0017】
本開示に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置は、トルク調節部が、回転軸の径方向に配置されて径方向から操作される。すなわち、ユーザーは、径方向から、トルク調節部を操作することができる。仮に、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が、回転軸方向に、複数配置されていた場合であっても、ユーザーは、容易にトルク調節部を操作することができる。なお、仮に、トルク調節部が、回転軸の軸方向に配置されていた場合、ユーザーは、回転軸方向から、トルク調節部を操作する必要がある。そのため、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が、回転軸方向に、複数配置されていた場合、操作の妨げとなる場合がある。
【0018】
本開示に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置は、ロッド部の基部側が取り付けられる被取付部が形成された回転部を有し、バネ可変部の外周部に、複数の調節穴を有し、回転部およびバネ可変部が、回転軸上に配置され、バネの他端が、回転部に取り付けられ、調節穴に差し込まれた操作部材によって、バネ可変部が、ロッド部が倒れる方向と反対方向に回転させられることで、バネが巻き込まれてトルクが強まる。そのため、インスツルメントごとにトルクの強弱を調節することができる、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が実現する。
【0019】
本開示に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置は、第一部材と第二部材とで構成されたハウジングが備えられ、バネ固定部が、第一部材に備えられ、バネ可変部、バネおよび回転部が、第一部材と第二部材との間で支持されている。そのため、トルク調節部が、簡便な構成で実現する。
【0020】
本開示に係る歯科診療装置は、トルク調節部が、回転軸の径方向に配置されたインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が、回転軸方向に複数配置されている。すなわち、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置が、隣接して配置されていても、ユーザーは、径方向から、トルク調節部を操作することができる。そのため、ユーザーは、容易にトルク調節部を操作することができる。
【0021】
以下は、本開示の第一実施形態に係るインスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置(以下、「可動装置」と記す。)、および、歯科診療装置の説明である。
図1は、可動装置100を有する歯科診療装置1が示されている。
【0022】
図1に示されているとおり、歯科診療装置1は、患者である被施術者が横たわる診療シート2と、被施術者が口内に含んだ水を吐き出すためのスピットン3と、被施術者の口元を照らすデンタルライト4と、種々のインスツルメント5が保持されたインスツルメント保持装置7とを有している。スピットン3、デンタルライト4およびインスツルメント保持装置7は、基台10に支持されている。この基台10は、診療シート2の隣に設置されている。
【0023】
スピットン3は、基台10の上に、パイプ11を介して設置されている。スピットン3は、ボウルである。デンタルライト4は、基台10に取り付けられた第一可動アーム12の先端に接続されている。インスツルメント保持装置7は、基台10に取り付けられた第二可動アーム13の先端に接続されている。第一可動アーム12および第二可動アーム13は、複数の関節を有している。そのため、デンタルライト4は、第一可動アーム12を介して、自在に移動することができる。また、インスツルメント保持装置7は、第二可動アーム13を介して、自在に移動することができる。
【0024】
インスツルメント保持装置7に保持されたインスツルメント5は、例えば、タービン、マイクロモーター、エアモーター、スケーラー、シリンジなどである。このインスツルメント5は、インスツルメントホース6が接続されている。
【0025】
インスツルメント保持装置7は、本体部8と、インスツルメント5が収容されたホルダー部9と、インスツルメントホース支持装置14とを有している。ホルダー部9は、本体部8の前面に取り付けられ、一方、インスツルメントホース支持装置14は、本体部8の後部の上面に取り付けられている。
【0026】
インスツルメントホース支持装置14は、ホルダー部9に収容された状態のインスツルメント5よりも高い位置でインスツルメントホース6を支持するロッド部20と、このロッド部20の先端部21に支持された滑車支持部24と、この滑車支持部24に支持されてインスツルメントホース6が引っ掛けられる滑車23と、ロッド部20の基部22側を回転軸Xとして、ロッド部20を倒し、または、起こすことができる可動装置100とを有している。なお、本体部8を基準として、ロッド部20が倒れる方向を前方とし、ロッド部20が起き上がって元の位置に戻る方向を後方とする(
図2および
図5B参照)。
【0027】
以下は、インスツルメントホース支持装置14および可動装置100の説明である。
図2は、複数のインスツルメントホース支持装置14が並列された状態が、後方から視して示され、
図3A,Bおよび
図4A,Bは、分解された可動装置100が示されている。
【0028】
図2に示されているとおり、ロッド部20は、細長い棒状である。ロッド部20の基部22側は、直線状に形成され、可動部材100に接続されている。ロッド部20の先端部21側は、前方に向けて湾曲している。基部22は、可動装置100に取り付けられている。インスツルメントホース支持装置14は、回転軸X方向に複数並列して配置されている。したがって、複数の可動装置100は、回転軸X方向に揃えて配置され、互いに隣接している。
【0029】
図3A,Bおよび
図4A,Bに示されているとおり、可動装置100は、第一部材31および第二部材37から構成されたハウジング30と、ロッド部20が取り付けられる回転部50と、ロッド部20の基部22側を回転軸Xとして、ロッド部20を倒し、または、起こす際にトルクを発生させるバネ61と、このバネ61を変形させることでトルクを調節することができるトルク調節部70とを有している。
【0030】
ハウジング30の第一部材31は、ほぼ長方形の平板状である第一平板部32と、この第一平板部32の中央に形成された半円形状の第一支持部34とを有している。第一平板部32は、四隅にネジ取付部33a,33b,33c,33dが形成されている。第一支持部34は、第一平板部32の中央から側方に向けて突出している。第一支持部34は、中心に、支持孔35が形成されている。第一平板部32は、第一支持部34の前方であって、第二部材37と対面する側の面に、第一後側規制部36が形成されている。第一後側規制部36は、第二部材37と対面する側に向けて突出している。
【0031】
ハウジング30の第二部材37は、ほぼ長方形の平板状である第二平板部38と、この第二平板部38の中央に形成された半円形状の第二支持部39とを有している。第二平板部38は、四隅にネジ取付部33e,33f,33g,33hが形成されている。第二支持部39は、第二平板部38の中央から側方に向けて突出している。第二支持部39は、中心に、回転軸Xとなる支持突部40が形成されている。この支持突部40は、第一部材31と対面する側に向けて突出している。第二支持部39は、円周上の一部が切り欠かれて開口され、前方の前方窓部41、および、後方の後方窓部42が形成されている。前方窓部41の縁は、第二後側規制部43が形成されている。後方窓部42の縁は、第二前側規制部44が形成されている。
【0032】
第一平板部32と第二平板部38は、ほぼ同じ形状であり、第一支持部34と第二支持部39は、ほぼ同一の円周である。支持孔35と支持突部40とは、同一軸上に配置されている。第一後側規制部36と第二後側規制部43は、第一支持部34および第二支持部39の円周上において、ほぼ同じ位置に配置されている。
【0033】
回転部50は、円筒状の回転本体部51と、この回転本体部51の外周に形成された回転外周部57とを有している。回転本体部51は、第一部材31と対面する側に、回転軸Xとなる回転支持軸52と、バネ支持溝53とを有している。回転支持軸52は、回転本体部51の中心から、第一部材31に向けて突出している。バネ支持溝53は、円環状であり、回転支持軸52の周囲に形成されている。回転本体部51は、第二部材37と対面する側が閉塞されて端面部54を有している。端面部54は、中心に、回転支持穴55が形成されている。この回転支持穴55と、回転支持軸52とは、同一軸上に形成されている。端面部54の外周面は、一部に、第二前側規制突部56が形成されている。回転外周部57は、円環状であり、ロッド部20の基部22が取り付けられる被取付部58が形成されている。被取付部58は、棒状であり、回転外周部57から突出している。回転外周部57の縁は、一部に、第一後側規制突部59と、第二後側規制突部60とが形成されている。第一後側規制突部59は、第一部材31に向けて突出し、第二後側規制突部60は、第二部材37に向けて突出している。第二後側規制突部60は、第二前側規制突部56と連接している。
【0034】
バネ61は、例えばトーションバネであり、一端側である第一の端部62と、他端側である第二の端部63とを有している。
【0035】
トルク調節部70は、バネ61を巻き込む方向に、バネ61を変形させるバネ可変部71と、このバネ可変部71に接触してバネ可変部71を固定することで、トルクを一定に維持するバネ固定部74とを有している。バネ可変部71は、円板状であり、中心に貫通孔72が形成されている。バネ可変部71の外周は、複数の調節穴73が形成されている。調節穴73は、外周から貫通孔72に向けた穴であり、等間隔に配置されている。また、バネ可変部71の外周は、例えば、回転部50の回転の度合いを示すメモリなどが適宜記される。バネ可変部71は、ハウジング30の第一部材31の第一支持部34に収容される大きさである。なお、例えば、三角形、四角形または多角形などの形状のバネ可変部71も存在する。
【0036】
バネ固定部74は、ハウジング30の第一部材31に形成されている。具体的には、第一部材31の第一支持部34は、外周に固定孔75が形成され、この固定孔75に、操作部材である棒部材76が着脱される。バネ可変部71が、第一支持部34に収容された状態で、棒部材76が、バネ固定部74の固定孔75に差し込まれ、かつ、この固定孔75と同軸上にあるバネ可変部71の調節穴73に差し込まれると、バネ可変部71が固定される。なお、操作部材76の形状は、固定孔75および調節穴73に差し込むことができるあらゆる形状を含む。
【0037】
以下は、上記した各部材の組み立て方の説明である。
【0038】
バネ61の第一の端部62は、バネ可変部71に取り付けられる。バネ61は、第二の端部63側から、回転部50の回転支持軸52が通され、第二の端部63は、回転部50のバネ支持溝53に収容され、回転本体部51に取り付けられる。回転支持軸52は、バネ可変部71の貫通孔72に通される。この状態で、回転部50、バネ61およびバネ可変部71が、ハウジング30に収容され、ハウジング30の第一部材31と第二部材37との間に支持される。具体的には、バネ可変部71は、第一部材31の第一支持部34に収容され、回転部50の回転支持軸52は、第一支持部34の支持孔35に通される。バネ可変部71は、回転が自在であり、調節穴73が、第一支持部34の固定孔75に揃えられる。第二部材37の支持突部40は、回転部50の回転支持穴55に通される。第一部材31および第二部材37のネジ取付部33a〜hにネジ15が通され、各部材がネジ15で留められる。このようにして、第二部材37の支持突部40、回転部50の回転支持軸52、バネ可変部71の貫通孔72および第一部材31の支持孔35が、同一軸上に揃えられ、回転軸Xが形成される。
【0039】
回転部50は、回転軸Xを軸として回転する。回転部50の可動範囲は、第一後側規制部36および第二後側規制部43と、第二前側規制部44とで規制される。具体的には、回転部50の第二前側規制突部56が、第二前側規制部44に当たることで、回転部50は、前方に向けた回転が規制される。一方、回転部50の第一後側規制突部59および第二後側規制突部60が、第一後側規制部36および第二後側規制部43に当たることで、回転部50は、後方に向けた回転が規制される。バネ61は、回転部50が前方に向けて回転した場合に、巻き込まれて内径が小さくなる。
【0040】
以下は、トルクの調節についての説明である。
図5A,Bおよび
図6A,B,C,D,E,Fは、トルク調節部70の操作手順が示されている。
【0041】
図5A,Bに示されているとおり、第一の棒部材76aが、バネ可変部71の調節穴73に差し込まれ、この第一の棒部材76aが、ロッド部20の倒れる方向と反対方向に操作されることで、トルクの強さが変化する。第一の棒部材76aが、後方に向けて倒され、バネ可変部71が後方に向けて回転(
図5Bにおいて左回りに回転)した場合、バネ61が、巻き込む方向に捩れて締められ、ロッド部20が倒れる方向である前方と逆方向に弾性力が作用し、トルクが強まる。そのため、ロッド部20は、前方に向けて倒れ難くなる。第二の棒部材76bが、バネ固定部74の固定孔75に差し込まれ、かつ、この固定孔75と同軸上にあるバネ可変部71の調節穴73に差し込まれると、バネ可変部71が固定される。そのため、バネ61が、捩れた状態で維持され、トルクが一定に維持される。
【0042】
図6Aに示されているとおり、第二の棒部材76bが、バネ固定部74の固定孔75に差し込まれ、かつ、この固定孔74と同軸上にあるバネ可変部71の調節穴73に差し込まれている場合、バネ可変部71が固定され、トルクは一定である。
図6Bに示されているとおり、第二の棒部材76bが引き抜かれると、バネ可変部71は、回転が自在となる。第一の棒部材76aが、任意の調節穴73に差し込まれ、後方に倒されると、バネ可変部71が後方に向けて回転(
図6A,B,C,D,E,Fにおいて左回りに回転)する。
図6Cに示されているとおり、第二の棒部材76bが、任意の調節穴73に差し込まれ、
図6Dに示されているとおり、第一の棒部材76aが、調節穴73から引き抜かれる。
図6Eに示されているとおり、第二の棒部材76bが、後方に倒されてユーザーの所望の位置で停止させられ、バネ可変部71も後方に向けて回転し、ユーザーの所望の位置で停止する。第一の棒部材76aが、バネ固定部74の固定孔75に差し込まれ、かつ、この固定孔75と同軸上にあるバネ可変部71の調節穴73に差し込まれると、
図6Fに示されているとおり、バネ可変部71が固定される。
【0043】
上記のとおり、ユーザーが所望する分だけ、バネ可変部71が回転させられることで、バネ61が巻き込む方向に捩れて締められ、ユーザーが所望する強さに、トルクが調節される。トルク調節部70は、回転軸Xの外周において、径方向に配置されているため(
図2参照)、仮に、トルク調節部70が、回転軸X方向に張り出して形成されていた場合と比較して、隣接した可動装置100同士が、近接して配置される。
【0044】
以下は、可動装置100の効果の説明である。
【0045】
可動装置100によれば、トルク調節部70は、バネ61を巻き込む方向に、バネ61を変形させるバネ可変部71と、このバネ可変部71に接触してバネ可変部71を固定することで、トルクを一定に維持するバネ固定部74とを有している(
図3A,Bおよび
図4A,B参照)。バネ可変部71は、円板状であり、中心に貫通孔72が形成され、外周に、複数の調節穴73が、等間隔に形成されている。バネ固定部74は、第一部材31の第一支持部34の外周に形成された固定孔75に、棒部材76が着脱されることで、バネ可変部71が固定される。
【0046】
この構成において、調節穴73に差し込まれた第一の棒部材76aが、後方に向けて倒され、バネ可変部71が後方に向けて回転した場合、バネ61が、巻き込む方向に捩れて締められ、ロッド部20が倒れる方向である前方と逆方向に弾性力が作用し、トルクが強まる。そのため、ロッド部20は、前方に向けて倒れ難くなる。さらに、第二の棒部材76bが、バネ固定部74の固定孔75に差し込まれ、かつ、この固定孔75と同軸上にあるバネ可変部71の調節穴73に差し込まれると、バネ可変部71が固定される。そのため、バネ61が、捩れた状態で維持され、トルクが一定に維持される。ここで、インスツルメント5が、インスツルメントホース6と共に、前方に引っ張られると、インスツルメントホース6の動きに追随して、ロッド部20が前方に向けて倒れる(
図1参照)。その際、回転部50が回転すると、バネ61は、第一の端部62側が、バネ可変部71を介して、バネ固定部74によって固定され、かつ、第二の端部63側が、前方に向けて、回転部50と共に回転して捩れる(
図3A,Bおよび
図4A,B参照)。その際のトルクは、トルク調節部70において、ユーザーが予め調節した強さである。そのため、インスツルメント5ごとにトルクの強弱を調節することができ、すべてのユーザーが、あらゆるインスツルメント5を、快適に操作することができる可動装置100が実現する。
【0047】
なお、インスツルメント5が、外力から解放されると、バネ61の弾性力によって、ロッド部20が後方に起き上がる。インスツルメントホース6は、ロッド部20の動きに追随して、後方に向けて引っ張られ、ロッド部20は、元の位置に戻る。
【0048】
可動装置100によれば、バネ固定部74が、ハウジング30の第一部材31に備えられ、トルク調節部70が、回転軸Xの外周において、径方向に配置されている(
図2参照)。トルク調節部70が、回転軸X方向に張り出して形成されていた場合と比較して、隣接した可動装置100同士が、近接して配置されるが、ユーザーは、径方向から、トルク調節部70を操作することができる。可動装置100が、回転軸X方向に、複数配置されていても、ユーザーは、容易にトルク調節部70を操作することができる。なお、仮に、単一のインスツルメントホース支持装置14のみである場合、または、複数のインスツルメントホース支持装置14であっても、隣接した可動装置100同士が、十分に離れている場合は、トルク調節部70が、側方から操作される場合もある。
【0049】
以下は、本開示の他の実施形態に係る可動装置200,300,400の説明である。
図7A,B、
図8A,B、
図9A,Bは、インスツルメントホース支持装置および可動装置の外観が示され、
図10A,Bは、バネが示されている。可動装置200,300は、第一実施形態に係る可動装置100と比較して、トルク調節部の構成が異なる。可動装置400は、可動装置100と比較して、バネの構成が異なる。なお、以下では、主に、可動装置100と異なる構成が説明され、可動装置100と同様の構成は、説明が省略されている。また、以下では、可動装置200,300,400の効果であって、可動装置100と同様の効果は、説明が省略され、可動装置100と異なる効果についてのみ、説明されている。
【0050】
図7A,Bは、第二実施形態に係る可動装置200が示されている。
図7A,Bに示されているとおり、トルク調節部270は、いわゆるラチェット機構である。バネ可変部は、いわゆるラチェットギア271であり、外周に複数の歯を有している。バネ固定部は、歯止め部274であり、ハウジング230の第一部材231に取り付けられている。具体的には、歯止め部274は、第一部材231の第一支持部234の後方に配置され、バネによって前方に向けて押されている。ラチェットギア271は、歯止め部274が引っ掛けられることで固定されている。ラチェットギア271が、ロッド部20の倒れる方向と反対方向である後方に向けて回転(
図7Bにおいて左回りに回転)する場合、ラチェットギア271は、歯止め部274を押しのけながら回転する。一方で、ラチェットギア271は、歯止め部274が引っ掛かることで固定され、前方に向けて回転(
図7Bにおいて右回りに回転)しない。
【0051】
可動装置200によれば、操作部材が、トルク調節部270と一体となっているため、ユーザーは、容易にトルク調節部270を操作することができる。
【0052】
図8A,Bは、第三実施形態に係る可動装置300が示されている。
図8A,Bに示されているとおり、トルク調節部370は、いわゆるウォームギア機構である。バネ可変部は、ウォームホイール377とウォーム378とで構成されている。ウォーム378は、棒状であり、前部にウォーム部379が形成され、後部に操作部380を有している。操作部380は、ウォーム378と直交する方向に形成された第一の操作孔381と、この第一の操作孔381と直交する方向に形成された第二の操作孔382を有している。第一の操作孔381または第二の操作孔382は、操作部材が差し込まれる。操作部材は、L字状の棒部材376である。バネ固定部374は、ハウジング330の第一部材331に形成され、第一部材331の側面において、後部寄りに配置されている。
【0053】
第一部材331の第一支持部334は、下部が開口されて第一窓部383が形成されている。ウォームホイール377は、第一窓部383から露出している。ウォーム378のウォーム部379は、第一支持部334の下方に配置され、第一窓部383と対面している。ウォーム部379とウォームホイール377とは、噛み合っている。L字状の棒部材376が、第一の操作孔381に差し込まれ、バネ固定部374に支持されることで、ウォームホイール377が固定される。一方で、L字状の棒部材376が、第一の操作孔381から引き抜かれてバネ固定部374から外れ、第二の操作孔382に差し込まれると、L字状の棒部材376は、回転軸Xと直交する方向を軸として回転することができる。L字状の棒部材376が回転すると、ウォーム378が回転し、ウォームホイール377が、ロッド部20の倒れる方向と反対方向である後方に向けて回転(
図8Bにおいて左回りに回転)する。
【0054】
可動装置300によれば、ユーザーは、バネ可変部であるウォームホイールに377を直接操作することなく、後方において、トルク調節部370を操作することができる。
【0055】
図9A,Bは、第四実施形態に係る可動装置400が示され、
図10A,Bは、可動装置400に用いられるバネ461が示されている。
図9A,Bおよび
図10A,Bに示されているとおり、バネ461は、ゼンマイバネである。ゼンマイバネが、巻き込む方向に締められると、ロッド部20が倒れる方向である前方と逆方向に弾性力が作用し、トルクが強まる。
【0056】
なお、第四実施形態の構成が、上記した第二実施形態および第三実施形態に係る可動装置200,300に備えられた実施形態も存在する。また、トルク調節部が、ワンウェイクラッチやラックピニオンで構成された実施形態も存在する。
【0057】
以上、本開示の実施形態を詳述したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。そして本開示は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
インスツルメントごとにトルクが調節されることで、ユーザーがインスツルメントを快適に操作することができる、インスツルメントホースを支持するロッド部の可動装置を提供する。
可動装置(100)は、ハウジング(30)と、ロッド部(20)が取り付けられる回転部(50)と、ロッド部(20)の基部(22)側を回転軸として、ロッド部(20)を倒し、または、起こす際にトルクを発生させるバネ(61)と、このバネ(61)を変形させることでトルクを調節することができるトルク調節部(70)とを有している。トルク調節部(70)は、バネ(61)を巻き込む方向に、バネ(61)を変形させるバネ可変部(71)と、このバネ可変部(71)に接触してバネ可変部(71)を固定することで、トルクを一定に維持するバネ固定部(74)とを有している。