【0079】
本発明のデバイスおよび方法が、種々の実施形態の形態(そのいくつかのみが上記に例
証され、説明される)に組み込むことが可能であることを理解されたい。本発明は、その
精神または本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態において具体化され得る。説明される実施形態は、すべての点で、制限ではなく例証としてみなされるものであり、本発明の範囲は、したがって、先述の説明よりはむしろ、付属の請求項によって示され
る。請求項の等価の意味および範囲内に入るすべての変更は、それらの範囲内に受け入れられるものとする。
本明細書の開示内容は、以下の態様を含み得る。
(態様1)
内部表面と、外部表面と、バルーン内への気体もしくは流体の通過を可能にする、壁内
の開口部と、を有する壁を有する、圧縮された単一ローブ拡張型金属バルーンと、
前記バルーンに取り付けられたカテーテルであって、前記カテーテルは、内腔を画定する円筒状部材を有し、前記円筒状部材が、近位端および遠位端を有し、前記カテーテルが、前記近位端の流体源からの流体を、前記遠位端の前記バルーンに送達するように寸法決
定される、カテーテルと、
を備える、医療用デバイス。
(態様2)
前記内部表面が、前記バルーン内の空隙を画定する、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様3)
前記カテーテルが、誘導部材の通過を可能にするように寸法決定される第2の内腔を画定する、第2の円筒状部材を備える、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様4)
前記第2の内腔が、可撓性ガイドワイヤの通過を可能にするように寸法決定される、態
様1に記載の医療用デバイス。
(態様5)
前記カテーテルが、誘導部材の通過を可能にするように寸法決定される内腔を画定する
円筒状部材を備えない、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様6)
前記カテーテルが、約0.7mm〜約2.3mmの範囲の直径を有する、態様1に記載
の医療用デバイス。
(態様7)
前記カテーテルが、約0.05mm〜約0.5mmの範囲の壁厚を有する、態様1に記
載の医療用デバイス。
(態様8)
前記カテーテルが、約0.15mm〜約2.2mmの範囲の直径を有する、少なくとも
1つの内腔を有する、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様9)
前記カテーテルが、約5cm〜約300cmの範囲の長さを有する、態様1に記載の医
療用デバイス。
(態様10)
前記カテーテルの前記壁が、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、または
ポリテトラフルオロエチレン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材料からな
る、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様11)
前記バルーンが、約0.65mm〜約2.25mmの範囲の圧縮された直径を有する、
態様1に記載の医療用デバイス。
(態様12)
前記バルーンが、約2mm〜約100mmの範囲の拡張された直径を有する、態様1に
記載の医療用デバイス。
(態様13)
前記バルーンが、約2mm〜約120mmの範囲の拡張された長さを有する、態様1に
記載の医療用デバイス。
(態様14)
前記バルーンの前記壁が、金、白金、銀、それらの合金、およびそれらの組み合わせか
らなる群から選択される金属から作製される、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様15)
前記バルーンが、3μm〜60μmの範囲の壁厚を有する、態様1に記載の医療用デバ
イス。
(態様16)
前記バルーンが、圧縮前に1つ以上の襞を形成するように折り畳まれる、態様1に記載
の医療用デバイス。
(態様17)
前記バルーンが、溶接部もしくははんだによって前記カテーテルに取り付けられる、態
様1に記載の医療用デバイス。
(態様18)
前記溶接部もしくははんだの少なくとも一部分が、前記カテーテルの前記近位端から前
記溶接部もしくははんだに電流を伝導することができる、絶縁された伝導性ワイヤに電気
的に連結される、態様17に記載の医療用デバイス。
(態様19)
前記絶縁された伝導性ワイヤが、前記カテーテルの少なくとも前記近位端から、前記カ
テーテルの少なくとも遠位端まで延在する、電解ワイヤを有する、態様18に記載の医療
用デバイス。
(態様20)
前記バルーンの外部表面が、絶縁物質でコーティングされる、態様18に記載の医療用
デバイス。
(態様21)
前記バルーンの内部表面および外部表面が、絶縁物質でコーティングされる、態様18
に記載の医療用デバイス。
(態様22)
前記溶接部もしくははんだの少なくとも一部分が、コーティングまたは絶縁されない、
態様20または21に記載の医療用デバイス。
(態様23)
前記コーティングまたは絶縁物質が、パリレン(商標)を含む、態様20または21に
記載の医療用デバイス。
(態様24)
前記バルーンが、接着物質によって、前記カテーテルに取り付けられる、態様1に記載
の医療用デバイス。
(態様25)
前記バルーンの少なくとも一部分が、前記カテーテルの前記近位端から前記バルーンの
前記部分に電流を伝導することができる、絶縁された伝導性ワイヤに電気的に連結される、態様24に記載の医療用デバイス。
(態様26)
前記絶縁された導管が、前記カテーテルの少なくとも前記近位端から、前記カテーテル
の少なくとも遠位端まで延在する、電解ワイヤである、態様25に記載の医療用デバイス。
(態様27)
前記バルーンの外部表面が、絶縁物質でコーティングされる、態様24に記載の医療用
デバイス。
(態様28)
前記バルーンの内部表面および外部表面が、絶縁物質でコーティングされる、態様24
に記載の医療用デバイス。
(態様29)
前記バルーンの少なくとも一部分が、コーティングまたは絶縁されていない、態様27
または28に記載の医療用デバイス。
(態様30)
前記コーティングまたは絶縁物質が、パリレン(商標)を含む、態様27または28に
記載の医療用デバイス。
(態様31)
前記電解ワイヤが、前記カテーテルの前記壁内に位置する、態様19または26に記載
の医療用デバイス。
(態様32)
前記バルーンが、開口部を画定する首部を有する、態様1に記載の医療用デバイス。
(態様33)
前記首部が、約3μm〜約60μmの範囲の壁厚を有する、態様32に記載の医療用デ
バイス。
(態様34)
前記首部が、0.5mm〜60mmの長さを有する、態様32に記載の医療用デバイス。
(態様35)
前記首部が、前記バルーンの前記空隙内に延在する、態様32に記載の医療用デバイス。
(態様36)
前記バルーンが、前記外部表面上に第2の多孔性層をさらに備える、態様1に記載の医
療用デバイス。
(態様37)
前記バルーンの前記外部多孔性層が、金、白金、銀、それらの合金、およびそれらの組
み合わせからなる群から選択される金属から作製される、態様36に記載の医療用デバイ
ス。
(態様38)
前記外部多孔性層が、約0.05μm〜約100μmの範囲の直径の複数の孔を有する、態様36に記載の医療用デバイス。
(態様39)
前記外部多孔性層の前記孔が、薬物、薬理活性分子、または薬学的組成物を含有する、
態様36に記載の医療用デバイス。
(態様40)
前記薬物、薬理活性分子、または薬学的組成物が、トロンビン、エチオドール(登録商
標)、ソトラデコル(登録商標)、血小板由来成長因子、およびそれらの組み合わせから
なる群から選択される、態様39に記載の医療用デバイス。
(態様41)
前記バルーンの前記壁が、前記内部表面上に位置する内部層を備える、態様1に記載の
医療用デバイス。
(態様42)
前記内部層に使用される材料が、ポリマー、ラテックス、エラストマー、およびそれら
の組み合わせからなる群から選択される、態様41に記載の医療用デバイス。
(態様43)
前記内部層が、パリレン(商標)からなる、前記態様41に記載の医療用デバイス。
(態様44)
前記バルーンが、摩擦係合によって、前記カテーテルの前記遠位部分に接合される、態
様1に記載の医療用デバイス。
(態様45)
弾性スリーブまたはラップが、摩擦嵌合によって、前記バルーンを前記カテーテルに対
して保持する、態様44に記載の医療用デバイス。
(態様46)
前記バルーンが、固体で少なくとも部分的に充填される、態様1に記載の医療用デバイ
ス。
(態様47)
前記固体が、支持構造を含む、態様46に記載の医療用デバイス。
(態様48)
前記支持構造が、金属性もしくはポリマー性コイルもしくはワイヤ、金属性もしくはポ
リマー性拡張型構造、ビーズ、ボール、微小球、またはそれらの組み合わせからなる群か
ら選択される、態様47に記載の医療用デバイス。
(態様49)
金属バルーンを用いて、血管の内腔、動脈瘤、または別の血管異常の一部分を充填する
方法であって、
取り付けられたカテーテルを使用して、圧縮された金属バルーンを所望の位置に位
置付けるステップと、
流体を用いて、前記圧縮されたバルーンを膨張させ、拡張するステップと、
前記拡張されたバルーンを前記カテーテルから分離するステップと、
前記バルーンを前記所望の位置で拡張したまま、前記カテーテルを取り外すステッ
プと、
を含む、方法。
(態様50)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも50%が前記空隙の前記表面と接触
するように、膨張され、拡張される、態様49に記載の方法。
(態様51)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも75%が前記空隙の前記表面と接触
するように、膨張され、拡張される、態様49に記載の方法。
(態様52)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも90%が前記空隙の前記表面と接触
するように、膨張され、拡張される、態様48に記載の方法。
(態様53)
前記バルーンが、動脈瘤の前記内腔の少なくとも50%を充填するように、前記動脈瘤
内で膨張され、拡張される、態様49に記載の方法。
(態様54)
前記バルーンが、動脈瘤の前記内腔の少なくとも75%を充填するように、前記動脈瘤
内で膨張され、拡張される、態様49に記載の方法。
(態様55)
前記バルーンが、動脈瘤の前記内腔の少なくとも90%を充填するように、前記動脈瘤
内で膨張され、拡張される、態様49に記載の方法。
(態様56)
前記バルーンの外部表面が、約0.05μm〜約100μmの範囲の直径の孔を有する
多孔性外部層を備え、前記方法が、
薬物、薬理活性分子、または薬学的組成物が、前記バルーンを前記所望の位置に位
置付ける前に、前記バルーン壁の前記外部表面の前記多孔性外側層内に移動するように、
前記バルーンの少なくとも一部分を、薬物、薬理活性分子、または薬学的組成物の溶液も
しくは懸濁液内に定置するステップをさらに含む、態様49に記載の方法。
(態様57)
前記バルーンを、電解によって前記送達デバイスから分離するステップをさらに含み、
電流が前記バルーンと前記送達システムとの間の溶接部もしくははんだを溶解する、態様
49に記載の方法。
(態様58)
前記バルーンを、電解によって前記送達デバイスから分離するステップをさらに含み、
電流が前記バルーンの前記壁の一部分を溶解する、態様49に記載の方法。
(態様59)
前記バルーンを、物理的力によって前記送達デバイスから分離するステップをさらに含
む、態様49に記載の方法。
(態様60)
前記バルーンの開口部に力を印加して、前記バルーンを封止するステップをさらに含む、態様49に記載の方法。
(態様61)
前記拡張された金属バルーンの形状を、外部力を印加することによって変更するステッ
プをさらに含む、態様49に記載の方法。
(態様62)
延性金属バルーンを用いて、血管を閉塞するか、または血管異常を治療する方法であっ
て、
圧縮されたバルーンを、カテーテルを使用して血管系の所望の位置に位置付けるス
テップと、
流体を用いて、前記バルーンを膨張させ、拡張させるステップと、
前記バルーンを前記所望の位置で拡張させたまま、前記カテーテルを前記バルーン
から離脱させるステップと、
を含む、方法。
(態様63)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも50%が前記空隙の前記表面と接触
するように、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様64)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも75%が前記空隙の前記表面と接触
するように、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様65)
前記バルーンが、バルーンの外部表面の少なくとも90%が前記空隙の前記表面と接触
するように、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様66)
前記バルーンが、前記動脈瘤の前記内腔の少なくとも50%を充填するように、前記動
脈瘤内で膨張され、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様67)
前記バルーンが、前記動脈瘤の前記内腔の少なくとも75%を充填するように、前記動
脈瘤内で膨張され、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様68)
前記バルーンが、前記動脈瘤の前記内腔の少なくとも90%を充填するように、前記動
脈瘤内で膨張され、拡張される、態様62に記載の方法。
(態様69)
バルーン外部表面が、約0.05μm〜約100μmの範囲の直径の孔を有する多孔性
外側層を備え、前記方法が、
前記圧縮されたバルーンを、カテーテルを使用して前記血管系内の所望の位置に位
置付ける前に、薬物または薬理活性分子の溶液もしくは懸濁液を前記バルーンの外部表面
の前記多孔性外側層と接触させて定置するステップと、
前記薬物または薬理活性分子を前記所望の位置に送達するステップと、をさらに含
む、態様62に記載の方法。
(態様70)
前記バルーンを、電解により前記送達デバイスから離脱させるステップをさらに含み、
電流が前記バルーンと前記送達システムとの間の溶接部もしくははんだを溶解する、態様
62に記載の方法。
(態様71)
前記バルーンを、電解により前記送達デバイスから離脱させるステップをさらに含み、
電流が前記バルーンの前記壁の一部分を溶解する、態様62に記載の方法。
(態様72)
前記バルーンの開口部に力を印加して、前記バルーンを封止するステップをさらに含む、態様62に記載の方法。
(態様73)
前記拡張したバルーンを、外部力を印加することによって成形するステップをさらに含
む、態様62に記載の方法。
(態様74)
血管の前記内腔、動脈瘤、または他の血管異常内に位置する、拡張された単一ローブ金
属バルーンであって、内部表面および外部表面を有する壁を備える、バルーン。
(態様75)
前記バルーンが、約2mm〜約100mmの範囲の直径を有する、態様74に記載のバ
ルーン。
(態様76)
前記バルーンが、約2mm〜約120mmの範囲の長さを有する、態様74に記載のバ
ルーン。
(態様77)
前記バルーンの前記壁が、金、白金、銀、それらの合金、およびそれらの組み合わせか
らなる群から選択される金属からなる、態様74に記載のバルーン。
(態様78)
前記バルーンの前記壁の厚さが、3μm〜60μmの範囲である、態様74に記載のバ
ルーン。
(態様79)
第2の外部多孔性層が、前記外部表面上に位置する、態様74に記載のバルーン。
(態様80)
前記バルーンの前記外部多孔性層が、金、白金、銀、それらの合金、およびそれらの組
み合わせからなる群から選択される金属からなる、態様79に記載のバルーン。
(態様81)
前記バルーンの前記外部多孔性層が、約0.05μm〜約100μmの範囲の直径の複
数の孔を有する、態様79に記載のバルーン。
(態様82)
前記バルーンの前記外部多孔性層の前記孔が、薬物、薬理活性分子、または薬学的組成
物を含有する、態様79に記載のバルーン。
(態様83)
前記薬物、薬理活性分子、または薬学的組成物が、トロンビン、エチオドール(登録商
標)、ソトラデコル(登録商標)、血小板由来成長因子、およびそれらの組み合わせの群
から選択されるメンバーを含む、態様79に記載のバルーン。
(態様84)
前記第1のバルーンに隣接して位置する第2の膨張されたバルーンをさらに備え、前記
第2のバルーンが空隙の残りを占領する、態様74に記載のバルーン。
(態様85)
前記第1および第2のバルーンに隣接して位置する第3の膨張されたバルーンをさらに
備え、それによって、前記第3のバルーンが前記空隙の残りを占領する、態様84に記載
のバルーン。
(態様86)
前記バルーンの前記外部表面が、ニチノールもしくは繊維から作製される、線状もしく
は分岐のいずれかである、複数の突出部を備える、態様74に記載のバルーン。
(態様87)
前記突起部が、0.01μm〜約57μmの範囲の長さである、態様86に記載のバルーン。
(態様88)
延性金属バルーンを用いて、血管を閉塞するか、または動脈瘤もしくは他の血管異常を
治療する方法であって、
針を用いて血管にアクセスするステップと、
前記針を介してガイドワイヤを挿入するステップと、
前記針を取り外すステップと、
前記ガイドワイヤを前記血管系内の所望の位置に位置付けるステップと、
圧縮されたバルーンをカテーテルを使用して前記血管系内の所望の位置に位置付け
るステップと、
前記ガイドワイヤを取り外すステップと、
流体を用いて、前記バルーンを膨張させ、拡張させるステップと、
前記バルーンを前記所望の位置で拡張させたまま、前記カテーテルを前記バルーン
から離脱させるステップと、
前記カテーテルを取り外すステップと、
を含む、方法。