技術分野
金属製、特にアルミニウム製またはアルミニウム合金製の缶体の印刷に用いられる印刷用版の成形方法
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、特許文献1のような装置では、端部に折曲部が形成されていない基材をシリンダー部材に巻き付けて、成形加工時における版部の配置ズレなどによる個体差が生じない高精度な円筒状の印刷用版に成形することは困難であった。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明は、上述した技術背景に鑑み、金属製、特にアルミニウム製またはアルミニウム合金製の缶体の印刷に用いられる、高精度に成形される円筒状の印刷用版の成形方法の提供を目的とする。
【発明の効果】
[1]に記載の発明によれば、円筒状の版胴の外周に装着される印刷用版の成形方法であって、版部となる樹脂層が片面に形成された長方形状の弾性材料製シートに位置決め用切欠部を形成する切欠部加工工程と、位置決め用切欠部が形成された弾性材料製シートを丸め、弾性材料製シートの両端部を重ね合わせて円筒状に接合する円筒材成形工程と、円筒状に成形された弾性材料製シートの版部に印刷用模様を彫刻する版部彫刻工程と、を備えるので、弾性材料製シートに予め位置決め用切欠部を形成しておくことにより、シリンダー部材などに巻き付けて印刷用版を成形する際にも、弾性材料製シートをシリンダー部材などに対して周方向に位置決めさせることができるため、形状精度に優れ、容易に円筒形状の印刷用版に加工することができ、印刷精度の向上した印刷用版を得られる。
また、円筒状に成形された印刷用版に位置決め用切欠部を形成する場合よりも容易に位置決め用切欠部を形成することができる。
[2]に記載の発明によれば、位置決め用切欠部は、弾性材料製シートの両端部を重ねて接合した接合部以外に設けられるので、先に形成された位置決め用切欠部が接合部の接合の邪魔になることがない。
[3]に記載の発明によれば、円筒材成形工程は、所定の加工度となるまで弾性材料製シートを丸めて塑性変形させる第1加工と、弾性材料製シートを更に丸めて、弾性材料製シートの両端部を重ね合わせて円筒状にする第2加工と、を有するので、第1加工によって、弾性材料製シートが丸みを帯びるように予め塑性変形がなされてから第2加工が施されることにより、弾性材料製シートが元に戻ろうとする反発力が低下する。
これにより、弾性材料製シートの重ね合わせた両端部は、例えば、溶接などの接合のみでよく、接着剤と溶接を併用して接合するなど強力な接合力が必要なくなり接合作業が簡素になる。
第1加工及び第2加工によって弾性材料製シートを段階的に円筒状に成形することにより、精度よく印刷用版を円筒状に成形することができる。
[4]に記載の発明によれば、第1加工では、円筒状に成形後の弾性材料製シートの径が、第1加工で成形した弾性材料製シートの径の約1.2倍以上約3倍以下となるまで弾性材料製シートを塑性変形させるので、第1加工において印刷用版が好適な範囲内で加工されるため、その後に施される第2加工が行い易くなる。
[5]に記載の発明によれば、第1加工は、弾性材料製シートの一端部側と他端部側とで加工度を異なる設定にするので、加工度の大きい端部が加工度の小さい端部の内側に入りこんで重なり合うような形状となるため、その後の接合工程が行い易くなる。
[6]に記載の発明によれば、円筒状に成形された弾性材料製シートの両端部を重ねて接合した接合部の両側部に、版胴の外周の一部が取り除かれてなる平坦部の幅寸法と略同等の間隔で屈曲部が設けられ、印刷用版及び版胴は、屈曲部と平坦部によって位置決めされるので、印刷用版の接合部は弾性材料製シートの両端部が重なり合っているために曲がり難く、その他の部位よりも低い曲率となることにより屈曲部が形成されるため、印刷用版を版胴の外周に装着させる際に、印刷用版の屈曲部と版胴の平坦部とを位置合わせして案内させ易くなり、印刷用版の装着がより正確且つ容易になる。
[7]に記載の発明によれば、位置決め用切欠部は、接合部を含む屈曲部間以外の部位に設けられるので、位置決め用切欠部が版胴の曲率と略等しく設定された部位に設けられることにより、印刷用版を版胴に装着させる際に、位置決め用切欠部と係合する版胴の部位に係合させやすい。
[8]に記載の発明によれば、長方形状の弾性材料製シートに形成された位置決め用切欠部が係合する位置決め用突部と、円筒状に形成された外周の一部が取り除かれてなる平坦部と、を有するシリンダー部材と、弾性材料製シートの位置決め用切欠部と位置決め用突部を係合させた状態で、弾性材料製シートの位置決め用切欠部の近傍を押え付けてシリンダー部材の外周に固定する固定手段と、シリンダー部材の軸方向左右に設けられたローラーによって、弾性材料製シートを円筒状に加工するローラー手段と、弾性材料製シートの両端部を平坦部の位置で重ね合わせて押圧する押圧手段と、押圧手段によって弾性材料製シートが押圧された状態で、弾性材料製シートの両端部を接合する接合手段と、を備えるので、位置決め用切欠部により弾性材料製シートをシリンダー部材に対して周方向に位置決めさせ、更に固定手段により弾性材料製シートを固定させることができるため、ローラー手段、押圧手段及び接合手段による加工作業中にも弾性材料製シートが周方向にずれるなどすることがなく、形状精度に優れ、容易に円筒形状に加工することができる。
また、弾性材料製シートを円筒状に成形した後、円筒状成形装置のシリンダー部材と同一形状の版胴を用いて印刷模様を彫刻して、同一形状の版胴を用いて印刷が行われるので、画像位置決め精度が高く、見当合わせが不要になり、印刷精度の向上した印刷用版を成形することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】本発明の印刷用版について説明するための説明図である。
【図2】本発明の印刷用版の版胴への装着を説明するための説明図である。
【図3】本発明の印刷用版を円筒状に成形する円筒状成形装置の正面図である。
【図4】本発明の印刷用版を円筒状に成形する円筒状成形装置の側面図である。
【図5】本発明の印刷用版を円筒状に成形する円筒状成形装置の平面図である。
【図6】本発明の印刷用版の成形方法について説明するための説明図である。
【図7】本発明の印刷用版の湾曲部を説明するための拡大図である。
1…印刷用版
2…版胴
11…版本体
12…版部
13…接合部
14…位置決め用切欠部
15…湾曲部
15a…屈曲部
31…シリンダー部材
32…固定部材
33…ローラー
36…押圧部材
37…接合機
312…位置決め用突部
111,112…端部
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