(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記レーザ照射制御部によって、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われないように制御された場合に、レーザ照射が不適切であることを示す出力を行う出力部をさらに備えた、請求項1から請求項6のいずれか記載のレーザ照射制御装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたレーザセンサでは、レーザセンサと測定対象との距離が設定範囲内であればレーザ照射が行われるため、仮にオペレータがその範囲内にいた場合には、オペレータに対してもレーザ照射が行われる可能性があるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ロボットが有するレーザセンサをより安全性が高まるように制御できるレーザ照射制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明によるレーザ照射制御装置は、ロボットが有するレーザセンサを制御するレーザ照射制御装置であって、レーザセンサによるレーザ照射方向を取得する取得部と、レーザ照射の許否に関する範囲の情報である範囲情報が記憶される範囲情報記憶部と、範囲情報と、取得部が取得したレーザ照射方向とを用いて、レーザ照射の適否を判断する判断部と、レーザ照射要求に応じてレーザセンサによるレーザ照射を制御するレーザ照射制御部と、を備え、レーザ照射制御部は、判断部によってレーザ照射が不適切であると判断された場合に、レーザ照射要求に応じたレーザセンサによるレーザ照射が行われないように制御する、ものである。
このような構成により、範囲情報によってレーザ照射方向を制限することができ、より安全なレーザ照射を実現することができる。例えば、範囲情報によって、レーザ照射が下向きにのみ行われるように設定した場合には、上向きのレーザ照射が行われないことになり、人の目にレーザ光が照射される可能性を低減させることができる。通常、人の目にレーザ光が照射されるのは、上向きのレーザ照射が行われた場合であると考えられるからである。
【0007】
また、本発明によるレーザ照射制御装置は、ロボットが有するレーザセンサを制御するレーザ照射制御装置であって、レーザセンサの位置を取得する取得部と、レーザ照射の許否に関する範囲の情報である範囲情報が記憶される範囲情報記憶部と、範囲情報と、取得部が取得したレーザセンサの位置とを用いて、レーザ照射の適否を判断する判断部と、レーザ照射要求に応じてレーザセンサによるレーザ照射を制御するレーザ照射制御部と、を備え、レーザ照射制御部は、判断部によってレーザ照射が不適切であると判断された場合に、レーザ照射要求に応じたレーザセンサによるレーザ照射が行われないように制御する、ものである。
このような構成により、範囲情報によってレーザ照射方向を制限することができ、より安全なレーザ照射を実現することができる。例えば、範囲情報によって、レーザ照射が不必要な位置に存在するレーザセンサによるレーザ照射を制限した場合には、不必要なレーザ照射が行われないようにすることができ、その結果、安全性をより高めることができる。
【0008】
また、本発明によるレーザ照射制御装置では、ロボットの各軸の位置を取得する各軸位置取得部をさらに備え、取得部は、各軸位置取得部によって取得された各軸の位置を用いて取得を行ってもよい。
このような構成により、各軸の位置を用いてレーザ照射方向や、レーザセンサの位置を取得することができるため、その取得のために別途、センサ等を設ける必要がなくなる。そのため、より簡単な構成でレーザ照射の制御を実現することができるようになる。
【0009】
また、本発明によるレーザ照射制御装置では、ロボットに対するレーザセンサの位置関係を示す情報である位置関係情報が記憶される位置関係情報記憶部をさらに備え、取得部は、位置関係情報をも用いて取得を行ってもよい。
このような構成により、その位置関係情報を用いて、各軸の位置から、レーザ照射方向や、レーザセンサの位置を算出することができるようになる。
【0010】
また、本発明によるレーザ照射制御装置では、範囲情報は、レーザ照射が許容される範囲である許容範囲を有しており、判断部は、取得部による取得結果が許容範囲に含まれる場合に、レーザ照射が適切であると判断してもよい。
このような構成により、例えば、許容範囲により、下向きのレーザ照射のみを許容することによって、上向きのレーザ照射が行われないように制御することができる。
【0011】
また、本発明によるレーザ照射制御装置では、範囲情報は、レーザ照射が禁止される範囲である禁止範囲を有しており、判断部は、取得部による取得結果が禁止範囲に含まれる場合に、レーザ照射が不適切であると判断してもよい。
このような構成により、例えば、禁止範囲により、上向きのレーザ照射を禁止することによって、上向きのレーザ照射が行われないように制御することができる。
【0012】
また、本発明によるレーザ照射制御装置では、レーザ照射制御部によって、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われないように制御された場合に、レーザ照射が不適切であることを示す出力を行う出力部をさらに備えてもよい。
このような構成により、例えば、オペレータ等に対して、教示情報等に応じたレーザ照射が不適切であるため、そのレーザ照射を行っていない旨を知らせることができる。その出力に応じて、例えば、教示情報が修正されてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるレーザ照射制御装置によれば、範囲情報を適切に設定することにより、より安全性が高まるようにレーザ照射を制御することができるようになる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明によるレーザ照射制御装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本発明の実施の形態によるレーザ照射制御装置は、ロボットが有するレーザセンサについて、レーザ照射が適切でない場合に、レーザ照射を行わないように制御するものである。
【0016】
図1は、本実施の形態によるロボットシステムの構成を示す図である。本実施の形態によるロボットシステムは、ロボット制御装置1と、レーザセンサ3a、溶接トーチ3b、及びワイヤ送給部3cを有するロボット3と、溶接電源4と、ティーチペンダント5とを備える。
【0017】
ロボット制御装置1は、教示情報が記憶される教示情報記憶部11と、その教示情報を用いて、ロボット3や溶接電源4を制御する制御部12と、ロボット3が有するレーザセンサ3aを制御するレーザ照射制御装置2とを備える。レーザ照射制御装置2は、各軸位置取得部21と、位置関係情報記憶部22と、取得部23と、範囲情報記憶部24と、判断部25と、レーザ照射制御部26と、出力部27とを備える。
【0018】
ロボット3は、減速機を介して駆動モータにより駆動される関節によって連結された複数のアームを有している。その駆動モータは、エンコーダを有しており、そのエンコーダによって駆動モータの現在位置が検出されてもよい。また、そのロボット3の先端には、母材8に対してアーク溶接を行う溶接トーチ3bが取り付けられている。そして、溶接ワイヤがワイヤ送給部3cから送給され、溶接電源4によって、溶接トーチ3bの先端の溶接ワイヤと母材8との間に高電圧が印加されることによってアークが発生し、そのアークの熱で溶接ワイヤ及び母材8が溶融されることにより、母材8に対する溶接が行われる。また、レーザセンサ3aによって、溶接トーチ3bと母材8との位置関係の修正が行われてもよい。すなわち、ロボット3は、レーザセンサ3aを用いた倣いを行う溶接ロボットであってもよい。なお、ロボット3の構成はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。また、アーク溶接では、シールドガスを溶接トーチ3bから噴出することが一般的であるが、その構成の説明は省略している。また、レーザセンサ3aは、例えば、レーザの発光及び受光により、測定対象までの距離を測定するセンサであってもよい。そのレーザ光は、例えば、ミラーによって走査されてもよく、または、ラインレーザ光であってもよい。レーザセンサ3aの構成、及びレーザセンサ3aを用いた位置の補正(例えば、倣い補正等)については、すでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0019】
溶接電源4は、溶接で用いられる高電圧を溶接トーチ3bや母材8に供給する電源や、ワイヤ送給部3cによる溶接ワイヤの送給を制御するワイヤ送給制御部、ロボット制御装置1から受け取った溶接条件に応じて、その電源を制御する溶接制御部等を備えている。また、溶接電源4は、溶接電流、溶接電圧、シールドガス流量、ワイヤ送給速度等のデータを取得し、そのデータをロボット制御装置1に送信してもよい。なお、溶接電源4の構成はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0020】
ティーチペンダント5は、オペレータ等が教示情報を入力したり、後述する位置関係情報や範囲情報を入力したり、ロボット3の操作を入力したりする際に用いられる可搬式の操作装置である。ティーチペンダント5によって入力されるロボット3の操作は、例えば、ロボット3の手先の位置及び姿勢の操作であってもよい。また、その操作は、例えば、ロボット3の手先の位置の変位や、その手先の姿勢の変位であってもよく、その他の操作であってもよい。また、レーザ照射を要求するレーザ照射要求が、ティーチペンダント5を介してロボット制御装置1に入力されてもよい。また、ティーチペンダント5は、ロボット制御装置1からの情報を受け取り、ディスプレイ等に表示してもよい。
【0021】
教示情報記憶部11では、教示情報が記憶される。なお、その教示情報には、例えば、ロボット3の先端(溶接トーチ3b)に関する位置や姿勢の指令が含まれていてもよい。また、その教示情報には、溶接条件が含まれていてもよい。また、レーザセンサ3aを用いたセンシングを行う位置においてレーザ照射が行われるようにするため、レーザ照射に関する指示が教示情報に含まれていてもよい。なお、教示情報記憶部11に教示情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して教示情報が教示情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された教示情報が教示情報記憶部11で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された教示情報が教示情報記憶部11で記憶されるようになってもよい。例えば、ティーチペンダント5を介して教示情報が入力されてもよい。教示情報記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。教示情報記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
【0022】
制御部12は、その教示情報に応じて、またはティーチペンダント5から入力される操作信号に応じて、ロボット3の制御と溶接電源4の制御とを行う。ロボット3を制御する際に、制御部12は、教示情報によって示されるロボット3の位置や姿勢を補間し、補間後の位置や姿勢を、逆運動学の計算によって各駆動モータの位置に変換して用いてもよい。また、制御部12は、レーザセンサ3aによって検出された目標位置や目標姿勢を用いて、ロボット3の補間後の位置や姿勢に倣い補正を行った結果から、各駆動モータの位置を算出してもよい。また、制御部12は、ロボット3の各軸のエンコーダから受け取る駆動モータの現在位置等を用いて、ロボット3の制御を行ってもよい。その制御によって、ロボット3の溶接トーチ3bが所望の位置に移動されることになる。なお、その制御の際に、制御部12は、サーボコントローラを介してロボット3を制御してもよい。また、制御部12は、教示情報に含まれる溶接条件等に応じて、溶接電源による溶接の開始や終了、溶接電圧、溶接電流、シールドガス流量、溶接ワイヤの送給の開始や終了等を制御する。また、教示情報にレーザ照射に関する指示が含まれている場合には、制御部12は、その指示に応じてレーザ照射要求をレーザ照射制御部26に渡してもよい。
【0023】
各軸位置取得部21は、ロボット3の各軸の位置を取得する。ロボット3の各軸の位置とは、ロボット3の各駆動モータの位置(角度)のことである。なお、各軸位置取得部21は、例えば、ロボット3のエンコーダによって取得された各軸の位置を取得してもよく、教示情報記憶部11で記憶されている教示情報に応じた各軸の位置を取得してもよく、倣い補正後の教示情報に応じた各軸の位置を取得してもよい。本実施の形態では、各軸位置取得部21が、ロボット3の各軸の位置を制御部12から取得する場合について説明するが、そうでなくてもよい。後者の場合には、例えば、各軸位置取得部21は、エンコーダの値をロボット3のエンコーダから直接、取得してもよく、教示情報に応じた各軸の位置や、倣い補正後の教示情報に応じた各軸の位置を算出してもよい。
【0024】
位置関係情報記憶部22では、ロボット3に対するレーザセンサ3aの位置関係を示す情報である位置関係情報が記憶される。その位置関係情報を用いることによって、ロボット3に対するレーザセンサ3aの相対的な位置関係を知ることができることが好適である。その結果、各軸位置取得部21によって取得された各軸の位置と、位置関係情報とを用いることによって、レーザセンサ3aによるレーザ照射方向を取得できることが好適である。その位置関係情報は、例えば、ロボット3に対するレーザセンサ3aの取り付け位置を示すものであってもよく、ロボット3に対するレーザセンサ3aの取り付け角度(姿勢)を示すものであってもよく、または、その両方を示すものであってもよい。本実施の形態では、位置関係情報によって、ロボット3に対するレーザセンサ3aの取り付け位置及び角度が示される場合について主に説明する。また、その位置関係情報は、ロボット3のある方向や位置(例えば、手先の方向や位置、溶接トーチ3bの方向や位置等)に対する差分を示すものであってもよい。
【0025】
位置関係情報記憶部22に位置関係情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して位置関係情報が位置関係情報記憶部22で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された位置関係情報が位置関係情報記憶部22で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された位置関係情報が位置関係情報記憶部22で記憶されるようになってもよい。例えば、ティーチペンダント5を介して位置関係情報が入力されてもよい。位置関係情報記憶部22での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。位置関係情報記憶部22は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
【0026】
取得部23は、レーザセンサ3aによるレーザ照射方向を取得する。取得部23は、各軸位置取得部21によって取得された各軸の位置と、位置関係情報記憶部22で記憶されている位置関係情報を用いて、その取得を行う。取得部23は、例えば、位置関係情報と、各軸の位置とを用いて、レーザセンサ3aが設けられているロボット3の箇所の方向を算出し、その方向に対するレーザセンサ3aの相対的な方向を用いて、レーザ照射方向を算出してもよい。なお、レーザセンサ3aが、連続したレーザ照射を行いながら移動する場合や、ミラー等を用いることによって、レーザ照射の方向を変更できる場合には、取得部23は、そのことも考慮して、レーザ照射が行われる可能性のある方向の範囲を取得してもよい。
【0027】
範囲情報記憶部24では、レーザ照射の許否に関する範囲の情報である範囲情報が記憶される。その範囲情報には、レーザ照射が許容される範囲である許容範囲が含まれていてもよく、レーザ照射が禁止される範囲である禁止範囲が含まれていてもよい。なお、その許容範囲や、禁止範囲は、レーザ照射の方向に関する範囲である。
【0028】
許容範囲は、レーザ照射が許容されるレーザ照射方向を示す範囲であり、例えば、レーザ照射の許可方向と、許容角度とを含んでいてもよい。その場合には、許容方向に対して許容角度以内である方向について、レーザ照射が許可されることになる。言い換えれば、レーザ照射方向と、許可方向とのなす角度が許容角度以内である場合に、そのレーザ照射方向へのレーザ照射が許可されることになる。その許容方向は、例えば、重力方向における下向きであってもよく、または、その他の方向であってもよい。また、許容範囲は、極座標系や、円筒座標系等における、レーザ照射が許可される角度の範囲を含んでいてもよい。例えば、許容範囲には、レーザ照射が許可される方位角の範囲と、仰俯角の範囲とが含まれてもよい。その許可範囲は、例えば、ロボット3によって溶接が行われる際のレーザ照射方向の範囲に設定されてもよい。そのようにすることによって、溶接の行われる際にのみレーザ照射が行われることになる。
【0029】
禁止範囲は、レーザ照射が禁止されるレーザ照射方向を示す範囲であり、例えば、レーザ照射の禁止方向と、禁止角度とを含んでいてもよい。その場合には、禁止方向に対して禁止角度以内である方向について、レーザ照射が禁止されることになる。言い換えれば、レーザ照射方向と、禁止方向となす角度が禁止角度以内である場合に、そのレーザ照射方向へのレーザ照射が禁止されることになる。また、禁止範囲は、極座標系や、円筒座標系等における、レーザ照射が禁止される角度の範囲を含んでいてもよい。例えば、禁止範囲には、レーザ照射が禁止される方位角の範囲と、仰俯角の範囲とが含まれてもよい。その禁止範囲は、例えば、オペレータ等がいる位置にレーザ照射方向が向いたときの範囲に設定されてもよい。そのようにすることによって、オペレータ等のいる位置には、レーザ照射が行われないことになる。
【0030】
範囲情報記憶部24に範囲情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して範囲情報が範囲情報記憶部24で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された範囲情報が範囲情報記憶部24で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された範囲情報が範囲情報記憶部24で記憶されるようになってもよい。例えば、ティーチペンダント5を介して範囲情報が入力されてもよい。範囲情報記憶部24での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、または、長期的な記憶でもよい。範囲情報記憶部24は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスクなど)によって実現されうる。
【0031】
判断部25は、範囲情報記憶部24で記憶されている範囲情報と、取得部23が取得したレーザ照射方向とを用いて、レーザ照射の適否を判断する。例えば、範囲情報記憶部24で記憶されている範囲情報に許容範囲が含まれている場合には、判断部25は、取得部23による取得結果であるレーザ照射方向が許容範囲に含まれるときに、レーザ照射が適切であると判断し、レーザ照射方向が許容範囲に含まれないときに、レーザ照射が不適切であると判断してもよい。また、例えば、範囲情報記憶部24で記憶されている範囲情報に禁止範囲が含まれている場合には、判断部25は、取得部23による取得結果であるレーザ照射方向が禁止範囲に含まれるときに、レーザ照射が不適切であると判断し、レーザ照射方向が禁止範囲に含まれないときに、レーザ照射が適切であると判断してもよい。
【0032】
なお、範囲情報に許容範囲と禁止範囲とが含まれており、あるレーザ照射方向について、許容範囲を用いた判断結果と、禁止範囲を用いた判断結果とが異なる場合には、判断部25は、例えば、フェイルセーフの観点から、レーザ照射が不適切であると判断してもよく、または、許容範囲もしくは禁止範囲の判断結果を優先してもよい。
また、取得部23が、レーザ照射が行われる可能性のある方向の範囲を取得した場合であって、その方向の範囲に、範囲情報によって許容されていない方向、または、禁止されている方向が含まれる場合には、判断部25は、レーザ照射が適切でないと判断してもよい。
【0033】
レーザ照射制御部26は、レーザ照射要求に応じてレーザセンサ3aによるレーザ照射を制御する。そのレーザ照射要求は、例えば、教示情報に応じてレーザ照射制御部26に渡されてもよく、または、ティーチペンダント5による操作に応じてレーザ照射制御部26に渡されてもよい。本実施の形態では、レーザ照射要求が制御部12からレーザ照射制御部26に渡される場合について説明するが、レーザ照射要求が他の構成要素等からレーザ照射制御部26に渡されてもよい。なお、レーザ照射制御部26は、判断部25によってレーザ照射が不適切であると判断された場合に、レーザ照射要求に応じたレーザセンサ3aによるレーザ照射が行われないように制御する。したがって、レーザ照射制御部26によってレーザ照射要求が受け取られ、判断部25によってレーザ照射が適切であると判断された場合にはレーザ照射が行われ、レーザ照射制御部26によってレーザ照射要求が受け取られ、判断部25によってレーザ照射が不適切であると判断された場合にはレーザ照射が行われないことになる。また、レーザ照射制御部26は、照射対象の形状を検出し、それに応じて目標位置や目標姿勢を設定してもよい。その場合に、センサ座標系から、ワールド座標系への変換を、例えば、両座標間の変換を行う変換行列等を用いて行ってもよい。また、レーザ照射制御部26は、その変換の際に、例えば、位置関係情報記憶部22で記憶されている位置関係情報を用いてもよい。
【0034】
出力部27は、レーザ照射制御部26によって、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われないように制御された場合に、レーザ照射が不適切であることを示す出力を行う。その出力によって、オペレータ等は、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われなかったことを知ることができる。その出力が行われた場合には、教示情報や手動操作によって、不適切なレーザ照射要求が行われたことになるため、例えば、オペレータ等は、その出力に応じて、教示情報の修正を行ってもよい。また、出力部27は、レーザ照射制御部26によって、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われない制御が連続して行われる場合には、1回目の制御の際にのみ、上記出力を行い、それ以降は、上記出力を行わなくてもよい。その場合に、例えば、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が一度、行われた後には、再度その出力を行うようにしてもよい。ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、スピーカによる音声出力でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよく、ティーチペンダント5への出力であってもよい。なお、出力内容は、最終的にオペレータ等が知ることができるように出力されることが好適である。また、出力部27は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスやプリンタなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部27は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0035】
なお、ロボット制御装置1において、制御部12とロボット3や溶接電源4との間の信号等の受け渡し、または、レーザ照射制御部26とレーザセンサ3aとの間の信号等の受け渡し、ティーチペンダント5とロボット制御装置1との間の信号等の受け渡しは、適宜、通信部等のインターフェースを介して行われてもよい。
【0036】
また、教示情報記憶部11と、位置関係情報記憶部22と、範囲情報記憶部24とのうち、任意の2以上の記憶部は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、または、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、教示情報を記憶している領域が教示情報記憶部11となり、範囲情報を記憶している領域が範囲情報記憶部24となる。
【0037】
次に、レーザ照射制御装置2の動作について
図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)レーザ照射制御部26は、レーザ照射要求があるかどうか判断する。そして、レーザ照射要求がある場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、レーザ照射要求があるまで、ステップS101の処理を繰り返す。なお、レーザ照射制御部26は、例えば、制御部12からレーザ照射要求を受け取った場合に、レーザ照射要求があると判断してもよい。また、連続したレーザ照射が要求される場合には、その連続したレーザ照射の要求されている期間はすべて、レーザ照射要求があると判断されてもよい。
【0038】
(ステップS102)各軸位置取得部21は、その時点の各軸の位置を取得する。
【0039】
(ステップS103)取得部23は、位置関係情報記憶部22で記憶されている位置関係情報と、各軸位置取得部21が取得した各軸の位置とを用いて、レーザ照射方向を算出する。
【0040】
(ステップS104)判断部25は、範囲情報記憶部24で記憶されている、レーザ照射方向に関する範囲情報を用いて、ステップS103で算出されたレーザ照射方向が適切であるかどうか判断する。そして、適切である場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
例えば、範囲情報に、許可方向と許容角度とを含む許容範囲が含まれている場合には、判断部25は、許可方向のベクトルと、レーザ照射方向のベクトルとのなす角度を計算し、その角度が許容角度以下のときには、適切であると判断し、その角度が許容角度より大きいときには、不適切であると判断してもよい。
【0041】
(ステップS105)レーザ照射制御部26は、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われるように制御する。その結果、レーザセンサ3aによるレーザ照射が行われることになる。そして、ステップS101に戻る。
【0042】
(ステップS106)レーザ照射制御部26は、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われないように制御する。この制御は、レーザ照射制御部26が、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われるように制御しないことであってもよい。また、出力部27は、レーザ照射が不適切であることを示す出力を行う。そして、ステップS101に戻る。
なお、
図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0043】
以上のように、本実施の形態によるレーザ照射制御装置2によれば、範囲情報に応じてレーザ照射を制御することができる。したがって、範囲情報を適切に設定することにより、人のいるところにレーザ照射が行われないように制御することができる。具体的には、上向きのレーザ照射や、オペレータ等が存在しうる方向へのレーザ照射が行われないように設定することにより、教示ミスや操作ミスに起因する人に向けたレーザの誤射を回避することができる。また、上記特許文献1においては、レーザセンサと測定対象との距離を測定する測距手段を備える必要があったが、上述のように、ロボット3の各軸の位置を用いてレーザ照射方向が取得される場合には、そのような測距手段を用いないでレーザ照射の制御を行うことができる。また、上記特許文献1では、レーザセンサによる測定中にレーザセンサと測定対象との距離が測定可能範囲内でなくなったとすると、その距離が測定可能範囲内でなくなってから、そのことが検知されてレーザ照射が停止されるまでは、レーザ照射が行われることになり、危険である。一方、本実施の形態によるレーザ照射制御装置2によれば、例えば、レーザ照射が許容されていない範囲がレーザセンサ3aによる走査範囲に含まれる場合には、その走査を許可しないようにすることもでき、安全性を高めることができる。また、レーザ照射要求に応じたレーザ照射が行われなかった場合に、レーザ照射が不適切であった旨が出力されることにより、例えば、その出力に応じて教示ミスを修正するように教示情報を変更することができる。また、手動操作が適切でなかったことをオペレータに伝えることもできる。
【0044】
なお、上記説明では、取得部23が、レーザ照射方向を取得する場合について説明したが、そうでなくてもよい。取得部23は、レーザ照射方向に代えて、レーザセンサ3aの位置を取得してもよい。その位置は、ロボット3の配置されている空間における位置、すなわち、ワールド座標系における位置であると考えてもよい。取得部23は、各軸位置取得部21によって取得された各軸の位置と、位置関係情報記憶部22で記憶されている位置関係情報を用いて、その取得を行う。取得部23は、例えば、位置関係情報を用いて、レーザセンサ3aが設けられているロボット3の箇所を特定し、各軸の位置を用いて、その箇所のワールド座標系における位置を順運動学の計算によって算出してもよい。ここでは、レーザセンサ3aの位置を算出できればよいため、位置関係情報は、各軸の位置と一緒に用いられることによって、レーザセンサ3aの位置を取得できる情報であればよい。したがって、位置関係情報は、レーザセンサ3aの取り付け角度(姿勢)を示す情報を含んでいなくてもよい。また、取得部23が、レーザセンサ3aの位置を取得する場合には、判断部25は、範囲情報と、取得部23による取得結果である、レーザセンサ3aの位置とを用いて、レーザ照射の適否を判断してもよい。その場合には、範囲情報は、レーザセンサ3aの位置に関する範囲情報である以外は、上述のレーザ照射の方向に関する範囲情報と同様のものである。したがって、範囲情報には、レーザ照射が許容されるレーザセンサ3aの位置の範囲を示す許容範囲が含まれていてもよく、レーザ照射が禁止されるレーザセンサ3aの位置の範囲を示す禁止範囲が含まれていてもよい。その範囲を示す情報は、例えば、ワールド座標系において範囲を示す情報であってもよい。具体的には、ワールド座標系が直交座標系である場合には、
X
min≦X≦X
max
Y
min≦Y≦Y
max
Z
min≦Z≦Z
max
のように、直交座標系における座標(X,Y,Z)の範囲が示されてもよい。なお、ワールド座標系は、例えば、極座標系や円筒座標系等であってもよい。
【0045】
取得部23がレーザセンサ3aの位置を取得し、判断部25がレーザセンサ3aの位置に関する判断を行う場合には、レーザ照射制御装置2は、
図3のフローチャートで示されるように動作してもよい。
図3のフローチャートにおいて、ステップS201,S202以外の処理は、
図2のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。なお、
図3のフローチャートでは、レーザセンサ3aの位置に関する範囲情報が範囲情報記憶部24で記憶されているものとする。
【0046】
(ステップS201)取得部23は、位置関係情報記憶部22で記憶されている位置関係情報と、各軸位置取得部21が取得した各軸の位置とを用いて、レーザセンサ3aの位置を取得する。
【0047】
(ステップS202)判断部25は、範囲情報記憶部24で記憶されている、レーザセンサ3aの位置に関する範囲情報を用いて、ステップS201で算出されたレーザセンサ3aの位置が適切であるかどうか判断する。そして、適切である場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0048】
このようなレーザ照射制御装置2によれば、範囲情報に応じてレーザ照射を制御することができる。したがって、範囲情報を適切に設定することにより、人のいるところにレーザ照射が行われる可能性を低減させることができ、安全性をより高めることができる。具体的には、レーザセンサ3aがレーザ照射対象(例えば、ワーク等)の近くに存在する場合にのみレーザ照射が行われるように範囲情報を設定してもよい。そのため、例えば、ロボット3が退避姿勢である場合にレーザセンサ3aが存在する範囲を、レーザ照射が許可されない範囲(例えば、許容範囲以外の範囲や、禁止範囲)に設定してもよい。このようにして、レーザ照射が不必要な位置においてレーザ照射が行われないようにすることができ、人にレーザ照射が行われる可能性を低減させることができる。
【0049】
また、上記説明では、レーザ照射方向に関する判断を行うレーザ照射制御装置2と、レーザセンサ3aの位置に関する判断を行うレーザ照射制御装置2とについて説明したが、レーザ照射制御装置2は、両方の判断を行ってもよい。そして、少なくとも一方の判断結果が、レーザ照射が不適切であることを示す場合に、レーザ照射が行われないように制御されてもよい。
【0050】
また、上記説明では、レーザセンサ3aを有するロボット3がアーク溶接を行う溶接ロボットである場合について主に説明したが、そうでなくてもよい。そのロボット3は、例えば、アーク溶接以外の溶接を行う溶接ロボットであってもよく、組立ロボットや搬送ロボットであってもよい。そのような、組立ロボットや搬送ロボット等は、例えば、レーザセンサ3aを用いた測定結果に応じて動作してもよい。
【0051】
また、上記説明では、位置関係情報を用いて、レーザ照射方向やレーザセンサ3aの位置の取得が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。その場合には、レーザ照射制御装置2は、位置関係情報記憶部22を備えていなくてもよい。例えば、ロボット3の手先の位置や方向と、レーザセンサ3aの位置や方向が一致している場合、または、一致しているとみなしても問題ない場合には、ロボット3の手先の位置や方向が、レーザセンサ3aの位置や方向であるとして、レーザ照射方向の取得や、レーザセンサ3aの位置の取得が行われてもよい。
【0052】
また、上記説明では、各軸の位置を用いて、レーザ照射方向やレーザセンサ3aの位置の取得が行われる場合について説明したが、そうでなくてもよい。その場合には、レーザ照射制御装置2は、各軸位置取得部21を備えていなくてもよい。各軸の位置を用いない場合には、取得部23は、例えば、レーザセンサ3aに設けられたジャイロセンサや加速度センサを用いて、レーザ照射方向を取得してもよい。具体的には、ジャイロセンサを用いることにより、方位角を取得することができる。また、加速度センサを用いることにより、重力方向(鉛直方向)に対する角度を算出することができる。また、取得部23は、例えば、レーザセンサ3aに設けられたマーカが、単数または複数のカメラで撮影された結果を解析することにより、レーザセンサ3aの位置を取得してもよい。そのマーカは、例えば、ARマーカと同様のパターン画像のマーカであってもよく、モーションキャプチャで用いられるマーカであってもよく、その他のマーカであってもよい。例えば、そのマーカの形状及び大きさが既知である場合には、単数のカメラによる撮影結果を用いたレーザセンサ3aの位置の取得も可能となる。また、取得部23は、例えば、レーザセンサ3aに設けられた加速度センサによって取得された加速度を2回積分することにより、位置の変化を取得し、その位置の変化を用いてレーザセンサ3aの現在位置を取得してもよい。また、取得部23は、それら以外の方法によって、レーザ照射方向や、レーザセンサ3aの位置を取得してもよいことは言うまでもない。
【0053】
また、本実施の形態では、レーザ照射制御装置2が出力部27を備えた場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、レーザ照射が不適切であることをオペレータ等に通知する必要がない場合などには、レーザ照射制御装置2は、出力部27を備えていなくてもよい。
【0054】
また、本実施の形態では、レーザ照射制御装置2がロボット制御装置1に含まれている場合について説明したが、そうでなくてもよい。レーザ照射制御装置2は、ロボット制御装置1と別に存在し、例えば、ロボット制御装置1と情報を送受信しながら、レーザセンサ3aを制御してもよい。
【0055】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0056】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0057】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0058】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0059】
また、上記実施の形態において、レーザ照射制御装置2に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0060】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0061】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。