(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
運転手により表示された情報の表示が視認可能な表示装置であるヘッドアップディスプレイに接続され、また、運転手及び運転手以外の同乗者により表示された情報の表示が視認可能な表示装置である表示パネルを備え、所定の情報を通知する通知情報に基づく情報を表示場所情報が示す前記表示装置に表示し、また、前記通知情報に基づく情報を表示すると共に、前記通知情報に基づく情報を音声によって出力するか否かの判別結果を示す音声判別情報が音声による出力を行うことを示す場合、音声によって出力する車載装置に接続可能な端末装置において、
所定の情報を通知する通知情報を受信し、
前記車両における運転手以外の同乗者の状況を示し、同乗者の有無を示す情報と同乗者が寝ているか否かを示す情報とを含む同乗者情報を前記車載装置から受信し、
受信した前記同乗者情報と前記通知情報に関する通知関連情報とに基づき、前記車載装置において前記通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定し、決定した表示装置を示す前記表示場所情報を生成し、
前記通知関連情報、及び、前記同乗者情報に基づき、前記通知情報に基づく情報を音声によって出力するか否かを判別し、判別結果を示す前記音声判別情報を生成し、
前記表示場所情報、前記音声判別情報、及び、前記通知情報を前記車載装置に送信する
ことを特徴とする端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、車両2に搭載されたナビゲーション装置3(車載装置)と、インターネットや電話網等を含んで構成されたネットワーク6に接続された携帯端末5(端末装置)と、ネットワーク6に接続された制御サーバ7(情報処理装置)と、を備える。
【0009】
ネットワーク6には、通知サーバ8が接続される。通知サーバ8は、携帯端末5に所定の情報を通知する通知システムを提供するサーバである。
【0010】
携帯端末5は、車両2に搭載する運転手が所有する携帯型の端末であり、例えばスマートフォンやタブレット型端末等である。携帯端末5は、ナビゲーション装置3とブルートゥース(Bluetooth:登録商標)等の近距離無線通信によって接続される。また、携帯端末5は、ネットワーク6と接続可能である。携帯端末5には、通知サーバ8が提供する通知システムを利用するためのアプリケーションである通知アプリがインストールされる。
【0011】
制御サーバ7は、携帯端末5、をクライアントとするサーバ装置である。制御サーバ7は、携帯端末5と通信し、クライアントとしての携帯端末5からの要求に応じて所定の処理を実行し、処理結果を携帯端末5に送信する。
【0012】
ナビゲーション装置3は、運転手及び運転手以外の同乗者の操作に従って、地図の表示や、目的地までの経路探索、経路案内等の機能を実行する装置である。ナビゲーション装置3は、後述する表示パネル33aを備え、表示パネル33aに各種情報を表示する。
【0013】
表示パネル33aは、センターコンソール等の、運転手、及び、運転手以外の車両2に搭乗する同乗者が、表示パネル33aに表示された情報を視認可能な位置に設けられる。
【0014】
ナビゲーション装置3には、ヘッドアップディスプレイ4が接続される。ヘッドアップディスプレイ4は、運転席からフロントガラス越しで見た前方の景色に、走行中の道路や交通情報に基づき運転手の運転を支援する情報を重ね合わせるように表示する表示装置である。ヘッドアップディスプレイ4は、車両2のフロントガラス側に「コンバイナー」と呼ばれる半透明のスクリーンを備え、当該コンバイナーを利用して情報を表示するコンバイナータイプの表示装置である。ヘッドアップディスプレイ4は、コンバイナーを介して、運転座席に座る者の視線の焦点に虚像が結像するように、像を投影する。従って、ヘッドアップディスプレイ4が表示する情報は運転手のみが視認できる。
【0015】
図2は、本実施形態に係る情報処理システム1の機能ブロック図である。
【0016】
図2に示すように、ナビゲーション装置3は、制御部31と、記憶部32と、タッチパネル33と、近距離無線通信部34と、加圧センサー35と、カメラ36と、音声出力部37と、を備える。
【0017】
制御部31は、CPUや、ROM、RAM、その他の制御回路等を備え、ナビゲーション装置3の各部を制御する。
【0018】
記憶部32は、ハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、データを書き換え可能に記憶する。また、記憶部32は、後述する複数のアプリケーションを記憶する。また、記憶部32は、地図データを記憶する。当該地図データは、交差点やその他の道路網上の結線点を示すノードに関する情報や、ノードとノードとの道路区間を示すリンクに関する情報、地図上の行政区画や、道路、施設、交差点等の名称に関する情報、を有する。また、記憶部32は、制御部31に接続されたヘッドアップディスプレイ4、及び、後述する表示パネル33aに情報を表示するための描画データを記憶する。
【0019】
タッチパネル33は、表示パネル33aと、タッチセンサー33bとを備える。表示パネル33aは、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイ等のパネルを有し、制御部31の制御の下、各種情報を表示パネル33aに表示する。タッチセンサー33bは、表示パネル33aに重ねて配置され、ユーザのタッチ操作を検出し、タッチ操作を示す信号を制御部31に出力する。タッチパネル33は、センターコンソール等の、運転手以外の車両2に搭乗する同乗者が、表示パネル33aに表示された情報を視認可能な位置に設けられる。
【0020】
近距離無線通信部34、制御部31の制御の下、ブルートゥース等の近距離無線通信に係る通信規格に従って、携帯端末5と通信リンクを確立し、携帯端末5と通信する。
【0021】
加圧センサー35は、車内の各座席に設けられ、各座席において搭乗者が座っているか否に応じて、異なる信号を制御部31に出力する。制御部31は、後述する車内状況監視アプリKAの機能により、各加圧センサー35から入力された信号に基づいて、車両2に設けられた各座席における搭乗者の有無を検出する。
【0022】
カメラ36は、少なくとも車両2内を撮影可能な位置に設けられた撮影装置である。カメラ36は、制御部31の制御に従って、所定の周期(例えば、100ms毎)で撮影を実行し、撮影結果に基づいて撮影画像データを生成し、制御部31に出力する。制御部31は、後述する車内状況監視アプリKAの機能によって、当該撮影画像データを取得し、分析する。
【0023】
音声出力部37は、図示せぬスピーカーを備え、制御部31から入力される音声信号に基づく音声をスピーカーから出力する。
【0024】
図2に示すように、ヘッドアップディスプレイ4は、ナビゲーション装置3に接続され、制御部31の制御の下、走行中の道路や交通情報に基づき運転手の運転を支援する情報を表示する。
【0025】
図2に示すように、携帯端末5は、端末制御部51と、端末記憶部52と、端末タッチパネル53と、近距離無線通信部54と、ネットワーク通信部55と、を備える。
【0026】
端末制御部51は、CPUや、ROM、RAM、その他の周辺回路等を備え、携帯端末5の各部を制御する。
【0027】
端末記憶部52は、不揮発性メモリーを備え、各種データを記憶する。端末記憶部52は、通知集約アプリTAを記憶する。通知集約アプリTAについては、後述する。また、端末記憶部52は、通知アプリとして、通知集約アプリTA以外のアプリケーションを記憶する。通知アプリについては、後述する。
【0028】
端末タッチパネル53は、端末制御部51の制御で各種情報を表示し、また、ユーザによるタッチ操作を検出して端末制御部51に出力する。
【0029】
近距離無線通信部54は、端末制御部51の制御の下、所定の近距離無線通信に係る通信規格に従って、ナビゲーション装置3との間で通信リンクを確立し、当該通信規格に従って、ナビゲーション装置3と通信する。
【0030】
ネットワーク通信部55は、端末制御部51の制御の下、所定の通信規格に従って、ネットワーク6に接続された機器と通信する。
【0031】
図2に示すように、制御サーバ7は、サーバ制御部71と、サーバ記憶部72と、サーバ通信部73と、を備える。
【0032】
サーバ制御部71は、CPUや、ROM、RAM、その他の周辺回路等を備え、制御サーバ7の各部を制御する。
【0033】
サーバ記憶部72は、サーバ制御部71が実行する制御プログラムや、サーバ制御部71が処理するデータを記憶する。また、サーバ記憶部72は、後述する複数のアプリを記憶する。また、サーバ記憶部72は、後述する同乗者情報に応じた複数の通知情報表示テーブルTを記憶する。通知情報表示テーブルTについては、後述する。
【0034】
サーバ通信部73は、サーバ制御部71の制御の下、所定の通信規格に従って、ネットワーク6に接続された機器と通信する。
【0035】
ところで、本実施形態の情報処理システム1における携帯端末5は、通知サーバ8から所定の情報を通知する通知情報を受信し、当該通知情報に関する通知関連情報を制御サーバ7に送信する動作を実行する。当該動作は、端末記憶部52が記憶する通知集約アプリTAの機能によって可能となる。
【0036】
通知集約アプリTAは、通知アプリが受信する通知情報を、処理するためのアプリケーションであり、携帯端末5に予めインストールされる。
【0037】
以下、本実施形態に係る携帯端末5にインストールされる通知アプリについて具体的に説明して、各通知アプリが受信する通知情報と、通知情報の通知内容について説明する。
【0038】
図3は、携帯端末5にインストールされた通知アプリと、通知集約アプリTAとの関係を模式的に示す図である。
【0039】
以下の
図3を用いた説明では、アプリケーションが各種処理を実行する主体であるものとして、各種アプリケーションの機能を説明する。
【0040】
図3に示すように、携帯端末5には、エージェントアプリEAがインストールされる。エージェントアプリEAとは、例えば携帯端末5のキャリアが提供するアプリケーションであり、エージェントサーバが提供するシステムを利用するためのアプリケーションである。エージェントサーバとは、例えば携帯端末5を所有するユーザにとって有益な情報を通知情報として通知するシステムを提供するサーバである。ユーザは、携帯端末5にエージェントアプリEAをインストールすることによって、エージェントサーバからプッシュ通知により、ユーザに有益な情報を通知情報として取得することができる。ここで、エージェントアプリEAが取得する通知情報の通知内容の一例として、交通情報と、大雨・洪水情報と、地震情報と、料金情報と、週末お出かけ情報とが挙げられる。
【0041】
交通情報は、渋滞や、車線規制、通行止め、交通規制等の交通に関する情報である。交通情報は、車両2の走行に係る情報であるため、運転手以外の同乗者の有無に係らず、車両2を運転する運転手が取得することが望ましい情報である。
【0042】
大雨・洪水情報は、予め設定された地域や、車両2が走行している地域等の気象に関する情報である。大雨・洪水情報は、車両2が走行して地域の気象に関する情報であり、車両2の走行に係る情報を含む。そのため、大雨・洪水情報は、運転手以外の同乗者の有無に係らず、運転手が取得することが望ましい情報である。
【0043】
地震情報は、発生した地震の震源地や、地震警告、地震による交通規制の情報であり、車両2の走行に関する情報を含む。そのため、地震情報は、運転手以外の同乗者の有無に係らず、運転手が取得することが望ましい情報である。
【0044】
料金情報は、運転手が所有する携帯端末5の使用料金に関する情報である。料金情報は、車両2の走行に関する情報でないため、運転手が取得しなくてもよい情報である。
【0045】
週末お出かけ情報は、目的地周辺にて週末に開催される地域のイベント等の情報であり、車両2の走行に関する情報でないため、運転手が取得しなくてもよい情報である。しかしながら、週末お出かけ情報は、目的地についての有益な情報を含むため、少なくとも運転手以外の同乗者が取得することが望ましい情報である。
【0046】
また、
図3に示すように、携帯端末5にはSNSアプリSAがインストールされる。SNSアプリSAとは、通知サーバ8としてSNSサーバが提供するSNSを利用するためのアプリケーションである。SNSサーバは、例えばテキストの投稿が可能なSNSを提供するサーバである。携帯端末5を所有するユーザは、携帯端末5にSNSアプリSAをインストールすることにより、自身の投稿やSNSアプリSAを利用する他のユーザの投稿を取得することができる。また、ユーザは、SNSサーバからプッシュ通知により、通知情報を取得することができる。ここで、SNSアプリSAが取得する通知情報の通知内容の一例として、アップデート情報と、更新情報とが挙げられる。
【0047】
アップデート情報は、SNSアプリSAのバージョンアップに関する情報である。アップデート情報は、車両2の運転中において、運転手がアプリケーションのアップデート作業が行えないため、即時に取得する必要のない情報である。以上の観点の下、アップデート情報は、運転手及び運転手以外の同乗者が取得することの必要性が低い情報である。
【0048】
更新情報は、SNSを利用し、運転手とコミュニケーションをとる人が、写真やテキスト等を投稿した際に、当該投稿を通知する情報である。投稿には、運転手のプライベートに係る情報も含まれる場合があり、更新情報は、運転手のみ取得することが望まれる情報である。ところで、投稿によっては、写真や長文のテキスト等により、表示領域等の理由から、確実に通知内容が取得できるよう表示パネル33aに表示されることが好ましい場合がある。しかしながら、表示パネル33aに表示される内容は、運転手以外の同乗者も視認できるため、この場合、運転手以外の同乗者の状態を考慮する必要がある。したがって、更新情報は、運転手以外の同乗者がいる場合、運転手のみ取得できるようヘッドアップディスプレイ4に表示され、運転手以外の同乗者が寝ている場合、通知内容が確実に取得できるよう表示パネル33aに表示され、運転手以外の同乗者がいない場合、通知内容が確実に取得できるよう、音声によって出力される。
【0049】
また、
図3に示すように、携帯端末5にはメッセンジャーアプリMAがインストールされる。メッセンジャーアプリMAとは、通知サーバ8としてメッセンジャーサーバが提供するシステムを利用するためのアプリケーションである。メッセンジャーサーバは、例えば所定のユーザとメッセージのやりとりをチャット形式で行うためのシステムを提供するサーバである。携帯端末5を所有するユーザは、携帯端末5にメッセンジャーアプリMAをインストールすることにより、所定のユーザとメッセージのやりとりをチャット形式で行うことができる。また、ユーザは、メッセンジャーサーバからプッシュ通知により、通知情報を取得することができる。ここで、メッセンジャーアプリMAが取得する通知情報の通知内容の一例として、アップデート情報と、メッセージ情報とが挙げられる。
【0050】
アップデート情報は、メッセンジャーアプリMAのバージョンアップに関する情報であり、運転手を含む同乗者にとって取得することの必要性が低い情報である。
【0051】
メッセージ情報は、メッセージに関する情報である。メッセージ情報は、運転手に宛てたものであり、プライベートな情報である。すなわち、メッセージ情報は、運転手にのみ取得することが望ましい情報である。ところで、メッセージ情報には、メッセージの態様としてテキスト以外に絵文字がある。つまり、メッセージ情報に基づくメッセージは、表示領域や解像度等の理由から、表示パネル33aに表示されるのが好ましい。しかしながら、表示パネル33aに表示される内容は、運転手以外の同乗者も視認できるため、この場合、運転手以外の同乗者の状態を考慮する必要がある。したがって、メッセージ情報に基づくメッセージは、運転手以外の同乗者がいる場合、運転手のみ取得できるようヘッドアップディスプレイ4に表示され、運転手以外の同乗者が寝ている場合、通知内容が確実に取得できるよう表示パネル33aに表示され、運転手以外の同乗者がいない場合、通知内容が確実に取得できるよう、表示とともに音声によって出力される。
【0052】
また、
図3に示すように、携帯端末5にはメールアプリMAAがインストールされる。メールアプリMAAとは、通知サーバ8としてメールサーバから提供されるシステムを利用するためのアプリケーションである。メールサーバは、メールの送受信を行うためのシステムを提供するサーバである。携帯端末5を所有するユーザは、携帯端末5にメッセンジャーアプリMAをインストールすることにより、メールサーバからプッシュ通知により、通知情報を取得できる。ここで、メールアプリMAAが取得する通知情報の通知内容の一例として、アップデート情報と、メール情報とが挙げられる。
【0053】
アップデート情報は、メールアプリMAAのバージョンアップに関する情報であり、運転手を含む同乗者にとって必要性の低い情報である。
【0054】
メール情報は、メールに関する情報である。メール情報は、主に運転手に宛てたプライベートな情報であるが、広告等のように運転手以外の同乗者にとって有益な情報を含む場合がある。したがって、メール情報は、主に運転手が取得することが望ましい情報であるが、運転手以外の同乗者がいる場合、メール情報を通知した旨を運転手を含む同乗者が取得できるよう表示され、運転手以外の同乗者が寝ている場合、通知内容が確実に取得できるよう表示パネル33aに表示され、運転手以外の同乗者がいない場合、通知内容が確実に取得できるよう表示と共に音声によって出力される。
【0055】
また、
図3に示すように、携帯端末5にはミュージックアプリMUAがインストールされる。ミュージックアプリMUAとは、通知サーバ8としてミュージックサーバが提供するシステムを利用するためのアプリケーションである。ミュージックサーバとは、自身が配信する楽曲を再生するためのシステムを提供するサーバである。携帯端末5を所有するユーザは、ミュージックアプリMUAをインストールすることにより、例えばミュージックサーバから配信される楽曲を再生できる。また、ユーザは、ミュージックアプリMUAからプッシュ通知により、通知情報を取得できる。ここで、ミュージックアプリMUAが取得す通知情報の通知内容の一例として、アップデート情報と、楽曲情報とが挙げられる。
【0056】
アップデート情報は、車両2の走行に関する情報でないため、運転手にとっては必要性の低い情報である。しかしながら、アップデート情報に基づき、ミュージックアプリMUAをアップデートすることによって、新たな楽曲を再生することができる。この観点の下で、アップデート情報は、少なくとも運転手以外の同乗者には有益な情報である。
【0057】
楽曲情報は、再生している楽曲の曲名や、アーティスト名等の情報である。楽曲情報は、携帯端末5を操作することによって取得できる情報である。そのため、楽曲情報は、ミュージックアプリMUAが楽曲情報を受信した場合、携帯端末5の操作が困難な運転手のみに取得されることが望ましい情報である。
【0058】
また、
図3に示すように、携帯端末5にはニュースアプリNAがインストールされる。ニュースアプリNAとは、通知サーバ8としてニュースサーバが提供するシステムを利用するためのアプリケーションである。ニュースサーバは、例えばニュースに係る情報を送信するシステムを提供するサーバである。携帯端末5を所有するユーザは、ニュースアプリNAをインストールすることにより、ニュースサーバからプッシュ通知により、通知情報を取得できる。ここで、ニュースアプリNAが取得する通知情報の通知内容の一例として、アップデート情報と、ニュース更新情報とが挙げられる。
【0059】
アップデート情報は、ニュースアプリNAのバージョンアップに関する情報であり、運転手及び運転手以外の同乗者にとって必要性の低い情報である。
【0060】
ニュース更新情報は、社会や、政治等の最新の出来事に関する情報である。ニュース更新情報は、車両2の走行に関する情報でないため運転手にとって必要性の低い情報であるが、最新の出来事等の有益な情報を含むため、運転手を含む同乗者が取得することが望ましい情報である。
【0061】
図3に示すように、通知集約アプリTAは、他のアプリケーションと情報の受け渡しを行う機能を有するAPI(Application Programing Interface)を利用し、通知アプリが受信した通知情報を処理する。通知集約アプリTAは、通知情報を取得すると、通知情報に関する通知関連情報を制御サーバ7に送信する。通知関連情報は、通知情報を取得したアプリケーションを示すアプリケーション情報と、通知情報の通知内容を示す通知内容情報を含む。
【0062】
例えば、エージェントアプリEAが、通知内容として交通情報の通知情報を受信し処理した場合、通知集約アプリTAは、所定のAPIの機能により、通知集約アプリTAから、通知情報を取得する。次いで、通知集約アプリTAは、アプリケーション情報としてエージェントアプリEAを一意に識別する識別情報(以下、「アプリID」と表現する。)、及び、交通情報を示す通知内容情報を含む通知関連情報を生成し、制御サーバ7送信する。
【0063】
以上の構成の下、本実施形態に係る情報処理システム1の各装置は、通知サーバ8が携帯端末5に通知情報を送信したことをトリガーとして、以下の動作を実行する。
【0064】
図4は、本実施形態に係る情報処理システム1の動作を示すフローチャートである。
図4(A)は通知サーバ8の動作を示し、
図4(B)は携帯端末5の動作を示し、
図4(C)はナビゲーション装置3の動作を示し、
図4(D)は制御サーバ7の動作を示す。
【0065】
図4に示す情報処理システム1の動作は、各装置にインストールされるアプリケーションの機能によって実行可能である。
【0066】
図5は、情報処理システム1の各装置にインストールされたアプリケーションを示すと共に、各アプリケーション間で行われるデータの流れを示す図である。
【0067】
図5に示すように、携帯端末5には、通知集約アプリTAがインストールされる。また、制御サーバ7には、通知集約受信アプリTZA、通知送信アプリTSA、及び、車内状況監視受信アプリKJAがインストールされる。また、ナビゲーション装置3は、通知受信アプリTJA、車内状況監視アプリKA、音声出力制御アプリOSA、通知表示制御アプリTHA、及び、表示パネル描画アプリHBAがインストールされる。
【0068】
以下、適宜、
図5を参照し、各装置にインストールされたアプリケーションの機能について説明しつつ、
図4のフローチャートを用いて、情報処理システム1の各装置の動作を説明する。
【0069】
ここで、以下のことを前提とする。すなわち、ナビゲーション装置3の制御部31は、加圧センサー35及びカメラ36から取得した、検出信号及び撮影画像データに基づいて、車両2における運転手以外の同乗者の状況を示す同乗者情報を生成し、制御サーバ7に送信することを前提とする。具体的に説明すると、制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、同乗者情報を生成し、携帯端末5を介して制御サーバ7に送信する。車内状況監視アプリKAは、カメラアプリCAの機能によって撮影した撮影結果に基づく撮影画像データと、加圧センサー35による検出信号とに基づき、車両2における運転手以外の同乗者の有無の情報を含む同乗者情報を生成し、制御サーバ7にインストールされる後述する車内状況監視受信アプリKJAに送信するためのアプリケーションである。ここで、カメラアプリCAは、カメラ36を制御するためのアプリケーションである。
【0070】
同乗者情報は、同乗者の状況の情報として、車両2において運転手以外の同乗者の有無の情報と、同乗者がいる場合に、同乗者が寝ているか否かの情報とを含む。運転手以外の同乗者の有無の情報は、車内状況監視アプリKAの機能により、例えば加圧センサー35が検出した検出信号に基づいて生成される。この場合、制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、運転席以外の座席の検出信号を取得した場合、運転手以外の同乗者がいると検出し、同乗者がいることを示す情報を生成する。
【0071】
同乗者が寝ているか否かの情報は、車内状況監視アプリKAの機能により、例えばカメラ36の撮影結果に基づく撮影画像データに基づき生成される。制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、取得した撮影画像データを分析し、当該撮影画像データに写る運転手以外の同乗者の顔の位置を示す顔領域を検出するとともに、検出した顔領域から運転手以外の同乗者の眼の位置を示す眼領域を検出する。顔領域、及び、眼領域の検出は、顔や眼を表すテンプレートを用いたパターンマッチング等の既存の技術を用いることができる。さらに、制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、検出した眼領域に対応する画像データを分析し、運転手以外の同乗者が寝ているか否かを判別する。例えば、制御部31は、眼を閉じた状態のテンプレートを用いたパターンマッチングや、白色検出による白目部分の検出などにより、運転手以外の同乗者が眼を閉じていることを検出するとともに、眼領域を追跡し、運転手以外の同乗者が眼を閉じている時間が所定の期間を超えた場合、運転手以外の同乗者が寝ていると判別する。そして、制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、当該判別に基づき、同乗車の状況が、同乗車が寝ている状況であると検出する。
なお、同乗者の状況を検出する方法については、上述したものに限れない。
【0072】
図4のフローチャートの説明に戻り、
図4(A)において、通知サーバ8は、携帯端末5に所定の情報を通知する通知情報を送信する(ステップSA1)。
【0073】
次いで、
図4(B)において、携帯端末5の端末制御部51は、端末記憶部52が記憶する通知アプリの機能によって、通知情報を受信する(ステップSB1)。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能によって、通知アプリの機能によって受信した通知情報に関する通知関連情報を、制御サーバ7に送信する(ステップSB2)。
【0074】
例えば、通知サーバ8がメッセンジャーサーバであり、メッセンジャーアプリMAがメッセンジャーサーバから通知内容がメッセージ情報の通知情報を受信した場合、端末制御部51は、メッセンジャーアプリMAの機能により、メッセージを表示する処理等の通知情報を処理する。端末制御部51は、通知情報の処理と共に、通知集約アプリTAの機能によって、メッセンジャーアプリMAが受信した通知情報を取得する。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能により、取得した通知情報に基づいて、アプリケーション情報としてメッセンジャーアプリMAを識別するためのアプリIDと、通知内容がメッセージ情報であることを示す通知内容情報とを生成する。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能によって、アプリIDと通知内容情報とを制御サーバ7に送信する。
【0075】
図4(D)において、制御サーバ7のサーバ制御部71は、通知集約受信アプリTZAの機能により、通知関連情報を受信する(ステップSD1)。
【0076】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSA及び車内状況監視受信アプリKJAの機能により、サーバ記憶部72に記憶された通知情報表示テーブルTと、通知集約受信アプリTZAの機能によって受信した通知関連情報とに基づいて、情報出力関連処理を実行する(ステップSD2)。
【0077】
ここで、情報出力関連処理について詳述する。
図6は、情報出力関連処理における制御サーバ7の動作を示すフローチャートである。
【0078】
制御サーバ7のサーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能によって、同乗者情報を受信する。サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能によって、受信した同乗者情報に基づいて運転手以外の同乗者の状況を検出し、検出した同乗者の状況に対応する通知情報表示テーブルTを特定する(ステップSE1)。前述した通り、サーバ記憶部72は、同乗者の状況に応じた複数の通知情報表示テーブルTを記憶する。本例におけるサーバ記憶部72は、同乗者の状況として、車両2に運転手以外の同乗者がいる状況と、運転手以外の同乗者が寝ている状況と、車両2に運転手以外の同乗者がいない状況と、の3つの状況に対応する通知情報表示テーブルTを記憶する。
【0079】
図7は、通知情報表示テーブルTの一例を示す図である。
図7(A)は車両2に運転手以外の同乗者がいる状況の通知情報表示テーブルT1を示し、
図7(B)は運転手以外の同乗者が寝ている状況の通知情報表示テーブルT2を示し、
図7(C)は車両2に運転手以外の同乗者がいない状況の通知情報表示テーブルT3を示す。
【0080】
図7に示す各通知情報表示テーブルTの1件のレコードには、通知情報フィールドF1と、表示先フィールドF2と、音声出力フィールドF3とを有する。
【0081】
通知情報フィールドF1は、アプリIDフィールドF11と、通知内容フィールドF12とを有する。アプリIDフィールドF11には、携帯端末5にインストールされる各アプリケーションのアプリIDが格納される。通知内容フィールドF12は、各アプリケーションが受信する通知情報の通知内容を格納する。例えば、エージェントアプリEAは5つの通知内容が異なる通知情報を受信するため、エージェントアプリEAのレコードには、5つのレコードが格納される。
【0082】
表示先フィールドF2は、ヘッドアップディスプレイフィールドF21と、表示パネルフィールドF22とを有する。ヘッドアップディスプレイフィールドF21は、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4に表示するかの有無の情報を格納する。「○」は表示を示し、「×」は非表示を示す。表示パネルフィールドF22は、通知情報に基づく情報を表示パネル33aに表示するかの有無の情報を格納する。ヘッドアップディスプレイフィールドF21と同様、「○」は表示を示し、「×」は非表示を示す。
【0083】
音声出力フィールドF3は、受信通知フィールドF31と、本文フィールドF32とを有する。受信通知フィールドF31は、アプリIDに対応する通知アプリが、通知情報を受信したことの旨(以下、受信通知と表現する。)を音声によって出力するかの有無の情報を格納する。「○」は出力を示し、「×」は出力しないことを示す。本文フィールドF32は、通知情報に基づく情報を音声によって出力するかの有無の情報を格納する。「○」は出力を示し、「×」は出力しないことを示す。
【0084】
図6のフローチャートの説明に戻り、サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能により、ナビゲーション装置3から送信される同乗者情報に基づき同乗者の状況を検出する。そして、サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能により、サーバ記憶部72が記憶する3つの通知情報表示テーブルTから、検出した同乗者の状況に対応する通知情報表示テーブルTを特定する。上述の通り、サーバ制御部71は、同乗者情報に基づき、運転手以外の同乗者がいる場合、運転手以外の同乗者が寝ている場合、及び、運転手以外の同乗者がいない場合の3つの状況のうち、いずれかの状況を検出する。
【0085】
ここで、上述した3つの場合において、情報出力関連処理について説明する。
【0086】
<運転手以外の同乗者がいる場合>
サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能により、同乗者情報に基づき、同乗者の状況が運転手以外の同乗者がいる状況であると検出すると、サーバ記憶部72が記憶する通知情報表示テーブルTから通知情報表示テーブルT1を特定する(ステップSE1)。
【0087】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、通知情報表示テーブルT1を参照し、携帯端末5から受信した通知関連情報が示す情報が格納されているか否かを判別する(ステップSE2)。詳述すると、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、通知関連情報が含むアプリケーション情報と通知内容情報とが示すそれぞれの情報が通知情報表示テーブルT1に格納されているか否か判別する。つまり、サーバ制御部71は、通知情報表示テーブルT1にアプリケーション情報が示すアプリIDと、通知内容情報が示す通知内容とが格納されているか否かを判別する。
【0088】
例えば、通知サーバ8がメッセンジャーサーバであり、メッセンジャーアプリMAがメッセンジャーサーバから通知内容がメッセージ情報の通知情報を受信した場合、サーバ制御部71は、通知集約受信アプリTZAの機能によって、メッセンジャーアプリMAのアプリIDと、通知内容がメッセージ情報を示す通知内容情報を受信する。次いで、サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能によって特定した通知情報表示テーブルT1を参照し、メッセンジャーアプリMAのアプリIDと、通知内容とが格納されているか判別する。この場合、
図6に示す通り、サーバ制御部71は、アプリIDと通知内容とが格納されていると判別する。
【0089】
図6の説明に戻り、アプリケーション情報及び通知内容情報が示す情報が格納していないと判別する(ステップSE2:NO)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE6の処理を行う。ステップSE6の処理については後述する。
【0090】
一方、アプリケーション情報及び通知内容情報が示す情報が格納していると判別する(ステップSE2:YES)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、当該判別に基づくレコードを特定する。メッセンジャーアプリMAがメッセンジャーサーバから通知内容がメッセー情報の通知情報を受信した場合、サーバ制御部71は、レコードR1を特定する。
【0091】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、特定したレコードに対応付くヘッドアップディスプレイフィールドF21と表示パネルフィールドF22を参照し、格納される有無の情報に基づいて、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aへの表示の有無を判別する(ステップSE3)。レコードR1の場合、サーバ制御部71は、メッセージ情報に基づくメッセージを、ヘッドアップディスプレイ4に表示する一方、表示パネル33aに表示しないと判別する。
【0092】
ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示すると判別する(ステップSE3:YES)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、受信通知フィールドF31と、本文フィールドF32とを参照し、格納される有無の情報に基づき、受信通知と通知情報に基づく情報との音声による出力の有無を判別する(ステップSE4)。レコードR1の場合、サーバ制御部71は、受信通知とメッセージ情報に基づくメッセージの音声による出力を行わないと判別する。
【0093】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE3及びステップSE4の判別結果に基づいて、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を示す表示場所情報、及び、音声によって出力する否かの判別結果を示す音声判別情報を生成する。例えば、レコードR1の場合、サーバ制御部71は、メッセージ情報に基づくメッセージをヘッドアップディスプレイ4に表示する一方、表示パネル33aに表示しないことを示す表示場所情報と、受信通知とメッセージ情報に基づくメッセージの音声による出力を行わないことを示す音声判別情報とを生成する。
【0094】
一方で、ステップSE3においてヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示しないと判別すると(ステップSE3:NO)、サーバ制御部71は、後述する表示場所情報を生成しない(ステップSE6)。サーバ制御部71は、表示場所情報を生成しないため、後述する処理において、携帯端末5に表示場所情報を送信しない。そのため、通知情報に基づく情報は、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aによる表示を含めた出力は行われない。
【0095】
<運転手以外の同乗者が寝ている場合>
次に、運転手以外の同乗者が寝ている場合について説明する。
サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能により受信した同乗者情報に基づき、同乗者の状況が運転手以外の同乗者が寝ている状況であると検出すると、サーバ記憶部72が記憶する通知情報表示テーブルTから通知情報表示テーブルT2を特定する。
【0096】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、通知情報表示テーブルT2を参照し、携帯端末5から受信した通知関連情報が示す情報が格納されているか否かを判別する(ステップSE2)。
【0097】
次いで、アプリケーション情報及び通知内容情報が格納されていないと判別すると(ステップSE2:NO)、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE6の処理を行う。
【0098】
一方で、アプリケーション情報及び通知内容情報が格納していると判別する(ステップSE2:YES)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、アプリケーション情報及び通知内容情報によってレコードを特定する。例えば、ニュースアプリNAが、ニュースサーバからニュース更新情報を示す通知情報を受信した場合、サーバ制御部71は、レコードR3を特定する。
【0099】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、特定したレコードに対応付くヘッドアップディスプレイフィールドF21と表示パネルフィールドF22を参照し、格納される有無の情報に基づいて、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aへの表示の有無を判別する(ステップSE3)。レコードR3の場合、サーバ制御部71は、ニュース更新情報に基づくニュースを、表示パネル33aに表示する一方、ヘッドアップディスプレイ4に表示しないと判別する。
【0100】
ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示すると判別する(ステップSE3:YES)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、受信通知フィールドF31と本文フィールドF32とを参照し、格納される有無の情報に基づいて、受信情報とニュース更新情報に基づくニュースとの音声による出力の有無を判別する(ステップSE4)。レコードR3の場合、サーバ制御部71は、音声による出力を行わないと判別する。
【0101】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE3及びステップSE4の判別結果に基づいて、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を示す表示場所情報と、受信通知と通知情報に基づく情報とを音声によって出力する否かの判別結果を示す音声判別情報を生成する。例えば、レコードR3の場合、サーバ制御部71は、ニュース情報に基づくニュースを表示パネル33aに表示する一方、ヘッドアップディスプレイ4に表示しないことを示す表示場所情報と、受信通知とニュース情報に基づくニュースとの音声による出力を行わないことを示す音声判別情報を生成する。
【0102】
一方で、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示しないと判別した場合(ステップSE3:NO)、サーバ制御部71は、表示場所情報を生成しない(ステップSE6)。
【0103】
<運転手以外の同乗者がいない場合>
次に、運転手以外の同乗者がいる場合について説明する。
サーバ制御部71は、車内状況監視受信アプリKJAの機能により受信した同乗者情報に基づき、同乗者の状況が運転手以外の同乗者がいない状況であると検出すると、サーバ記憶部72が記憶する通知情報表示テーブルTから通知情報表示テーブルT3を特定する。
【0104】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、通知情報表示テーブルT3を参照し、携帯端末5から受信した通知関連情報が示す情報が格納されているか否かを判別する(ステップSE2)。
【0105】
次いで、アプリケーション情報及び通知内容情報が格納されていないと判別すると(ステップSE2:NO)、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE6の処理を行う。
【0106】
一方、アプリケーション情報及び通知内容情報が格納していると判別する(ステップSE2:YES)と、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、アプリケーション情報及び通知内容情報によってレコードを特定する。例えば、メッセンジャーアプリMAが、メッセンジャーサーバからメッセージ情報の通知情報を受信した場合、サーバ制御部71は、レコードR4を特定する。
【0107】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、特定したレコードに対応付くヘッドアップディスプレイフィールドF21と表示パネルフィールドF22を参照し、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aへの表示の有無を判別する(ステップSE3)。レコードR3の場合、サーバ制御部71は、メッセージ情報に基づくメッセージを、ヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示すると判別する。
【0108】
ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示すると判別すると(ステップSE3:YES)、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、受信通知フィールドF31と本文フィールドF32とを参照し、格納される有無の情報に基づいて、受信通知と通知情報に基づく情報との音声による出力の有無を判別する(ステップSE4)。レコードR4の場合、サーバ制御部71は、両者とも音声による出力を行うと判別する。
【0109】
次いで、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、ステップSE3及びステップSE4の判別結果に基づいて、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を示す表示場所情報、及び、音声によって出力する否かの判別結果を示す音声判別情報を生成する。例えば、レコードR4の場合、サーバ制御部71は、メッセージ情報に基づくメッセージをヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示することを示す表示場所情報と、受信通知とメッセージ情報に基づくメッセージとの音声による出力を行うことを示す音声判別情報を生成する。
【0110】
一方で、ヘッドアップディスプレイ4、又は/及び、表示パネル33aに表示しないと判別した場合(ステップSE3:NO)、サーバ制御部71は、表示場所情報を生成しない(ステップSE6)。
【0111】
図4のフローチャートの説明に戻り、
図4(D)のステップSD2で示す出力関連処理を行うと、サーバ制御部71は、通知送信アプリTSAの機能により、出力関連処理で生成した表示場所情報と音声判別情報とを携帯端末5に送信する(ステップSD3)。
【0112】
図4(B)において、携帯端末5の端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能により、表示場所情報と音声判別情報とを受信する(ステップSB3)。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能により、通知情報と表示場所情報と音声判別情報とをナビゲーション装置3に送信する(ステップSB4)。
【0113】
図4(C)において、ナビゲーション装置3の制御部31は、通知受信アプリTJAの機能により、通知情報と表示場所情報と音声判別情報とを受信する(ステップSC1)。ここで、通知受信アプリTJAとは、通知送信アプリTSAと通信し、通知送信アプリTSAから所定の情報を受信するためのアプリケーションである。
【0114】
次いで、制御部31は、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能によって、通知情報と表示場所情報と音声判別情報とに基づき、通知情報に基づく情報を出力する処理である情報出力処理を実行する。ここで、通知表示制御アプリTHAとは、ナビゲーション装置3に接続される表示装置であるヘッドアップディスプレイ4と、ナビゲーション装置3が備える表示パネル33aとを制御するためのアプリケーションである。また、音声出力制御アプリOSAとは、スピーカーを制御するためのアプリケーションである。
【0115】
図8は、情報出力処理におけるナビゲーション装置3の動作を示すフローチャートである。
【0116】
制御部31は、通知表示制御アプリTHAの機能により、表示場所情報に基づいて、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示するか否かを判別する(ステップSF1)。
【0117】
通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示する場合(ステップSF1:YES)、制御部31は、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能によって、音声判別情報に基づく音声出力と共に、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示する(ステップSF4)。なお、通知情報に基づく情報の表示において、制御部31は、表示パネル描画アプリHBAの機能によって、所定の態様で通知情報に基づき情報を表示パネル33aに表示させ、ヘッドアップディスプレイ描画アプリHUAの機能によって、所定の態様で通知情報に基づき情報をヘッドアップディスプレイ4に表示させる。表示パネル描画アプリHBAは、表示パネル33aに所定の情報を所定の態様で描画するためのアプリケーションである。また、ヘッドアップディスプレイ描画アプリHUAは、ヘッドアップディスプレイ4に所定の情報を所定の態様で描画するためのアプリケーションである。
【0118】
図9は、表示画面の一例を示す図である。
図9(A)はヘッドアップディスプレイ4の表示画面100を示し、
図9(B)は表示パネル33aの表示画面104を示す。
【0119】
図9(A)の一例に示すヘッドアップディスプレイ4の表示画面100は、走行中の道路や交通情報に基づき運転手の運転を支援する情報を表示する情報表示画面101と、通知情報に基づく情報を表示する通知情報表示画面102と、を備える。情報表示画面101は、ヘッドアップディスプレイ描画アプリHUAの機能により、ナビゲーション装置3が探索した経路に対する誘導の情報や、車両2の速度を示す情報、運転手への警告を示す情報等を所定の態様で表示する。例えば、経路に対する誘導の情報は、
図9(A)に示すように矢印画像G1によって表示される。通知情報表示画面102は、ヘッドアップディスプレイ描画アプリHUAの機能により、通知情報を受信した通知アプリのロゴを示す表示画像Gaと、通知情報に基づく情報を示すテキストが表示される。例えば、メッセンジャーアプリMAがメッセージ情報を受信した場合、通知情報表示画面102には、メッセンジャーアプリMAのロゴの画像と、メッセージの差出人の名前と、メッセージ情報に基づくメッセージが表示される。メッセージは、冒頭から所定の文字数のみ表示される。
【0120】
図9(B)の一例に示す表示パネル33aの表示画面104は、表示パネル描画アプリHBAの機能により、略右半分に地図データに基づく広域の地図と、略左半分に狭域の地図を表示する。通知情報に基づく情報は、表示パネル描画アプリHBAの機能により、通知アプリのロゴを示す表示画像Gaと、通知情報に基づく情報を示すテキストとが、地図に重畳されるよう表示される。テキストは、テキストを表示するテキスト領域Aと共に、テキスト領域A内に表示される。例えば、ニュースアプリNAがニュース情報を受信した場合、ニュースアプリNAのロゴを示す表示画像Gaと、ニュース情報を受信した旨を示すテキストが表示される。なお、ニュースの内容をテキストで表示する構成であってもよい。
【0121】
図8のフローチャートの説明に戻り、ステップSF1において、制御部31は、通知表示制御アプリTHAの機能により、表示場所情報に基づいて、通知情報に基づく情報を、ヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示しないと判別すると(ステップSF1:NO)、ヘッドアップディスプレイ4のみに、当該情報を表示するか否かを判別する(ステップSF2)。
【0122】
制御部31は、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4のみに表示すると判別すると(ステップSF2:YES)、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能により、音声判別情報に基づく音声出力と共に、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4に表示する(ステップSF5)。
【0123】
一方で、制御部31は、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4に表示しないと判別すると(ステップSF2:NO)、通知表示制御アプリTHAの機能により、当該情報を表示パネル33aのみに表示する否かを判別する(ステップSF3)。
【0124】
制御部31は、通知情報に基づく情報を表示パネル33aに表示すると判別すると(ステップSF3:YES)、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能により、音声判別情報に基づく音声出力と共に、通知情報に基づく情報を表示パネル33aに表示する(ステップSF6)。
【0125】
ここで、
図6に示すレコードR1、レコードR2、レコードR3、及び、レコードR4に基づいて生成された表示場所情報、及び、音声判別情報に基づく各場合の情報出力処理を例示する。
【0126】
<レコードR1>
レコードR1は、車両2に運転手以外の同乗者がいる場合に、メッセンジャーアプリMAがメッセージ情報の通知情報を受信した際に特定されるレコードである。レコードR1に基づいて表示場所情報と音声判別情報とを生成した場合、ナビゲーション装置3の制御部31は、通知情報に基づく情報をヘッドアップディスプレイ4に表示する一方、表示パネル33aには表示しない。また、レコードR1における音声判別情報は、受信通知とメッセージ情報に基づくメッセージとの音声による出力は行わないことを示す情報である。したがって、制御部31は、メッセージ情報に基づくメッセージを表示装置に表示するが、音声による出力は行わない。
【0127】
ところで、前述の通り、メッセージ情報は、プライベートな通知内容の通知情報であり、運転手以外のみ取得することが望まれる情報である。換言すると、メッセージ情報は、運転手以外に同乗者と共有不可能な情報である。したがって、レコードR1に基づく情報出力処理のように、制御部31は、共有不可能な情報を、表示パネル33aへの表示、及び、音声による出力を行わないため、当該情報が、運転手以外の同乗者に取得されることがない。そのため、制御部31は、運転手に係るプライベートな情報が運転手以外の同乗者に共有されることを防止できる。また、音声によって出力されないため、制御部31は、運転手が運転手以外の同乗者と会話中であっても、会話の妨げることを抑制できる。
【0128】
<レコードR2>
レコードR2は、車両2に運転手以外の同乗者がいる場合に、ニュースアプリNAがニュース更新情報の通知情報を受信した際に特定されるレコードである。レコードR2に基づいて表示場所情報と音声判別情報とを生成した場合、ナビゲーション装置3の制御部31は、通知情報に基づく情報を表示パネル33aに表示する一方、ヘッドアップディスプレイ4には表示しない。また、レコードR2における音声判別情報は、受信通知とニュース更新情報に基づくニュースとの音声による出力を行うことを示す。したがって、制御部31は、ニュース更新情報に基づくニュースを表示装置への表示と共に音声による出力を行う。
【0129】
ところで、前述の通り、ニュース更新情報は、車両2の走行に関する情報でないため運転手にとって必要性の低い情報であるが、最新の出来事等の有益な情報を含むため、運転手を含む同乗者が取得することが望ましい情報である。すなわち、ニュース更新情報は、メッセージ情報と異なり、運転手を含む同乗者で共有可能な情報である。したがって、レコードR2に基づく情報出力処理のように、制御部31は、共有可能な情報を、表示パネル33aへ表示すると共に音声による出力を行うため、当該情報を運転手を含む同乗者に共有させることができる。また、車両2の走行に関する情報以外の情報が、ヘッドアップディスプレイ4へ表示されることがないため、運転手の車両2に対する運転の注意を散漫することを抑制できる。
【0130】
<レコードR3>
レコードR3は、車両2に運転手以外の同乗者が寝ている場合に、ニュースアプリNAがニュース更新情報の通知情報を受信した際に特定されるレコードである。レコードR3に基づいて表示場所情報と音声判別情報とを生成した場合、ナビゲーション装置3の制御部31は、ニュース更新情報に基づくニュースを表示パネル33aに表示する一方、ヘッドアップディスプレイ4には表示しない。特に、レコードR3における音声判別情報は、受信通知とニュース更新情報に基づくニュースとの音声による出力を行わないことを示す。したがって、制御部31は、ニュース更新情報に基づくニュースを表示パネル33aに表示するが、音声による出力を行わない。
【0131】
前述の通り、ニュース情報は、メッセージ情報と異なり、運転手を含む同乗者で共有可能な情報である。しかしながら、レコードR3に基づく情報出力処理のように、制御部31は、共有可能な情報であっても、表示パネル33aに表示する一方、音声による出力を行わない。そのため、制御部31は、運転手以外の同乗者の睡眠の妨げを抑制することできる。
【0132】
<レコードR4>
レコードR4は、車両2に運転手以外の同乗者がいない場合に、メッセンジャーアプリMAがメッセージ情報の通知情報を受信した際に特定されるレコードである。レコードR4に基づいて表示場所情報と音声判別情報とを生成した場合、ナビゲーション装置3の制御部31は、メッセージ情報に基づくメッセージをヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示する。また、レコードR4における音声判別情報は、受信通知とメッセージ情報に基づくメッセージとの音声による出力を行うことを示す情報である。したがって、制御部31は、メッセージ情報に基づくメッセージをヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示と共に音声による出力を行う。
【0133】
ところで、レコードR4は、レコードR1と同様、メッセンジャーアプリMAがメッセージ情報を受信した場合に、特定されるレコードであるが、レコードR1とは異なる通知情報表示テーブルTに格納される。すなわち、レコードR4は、同乗者の状況が、運転手以外の同乗者がいない状況の通知情報表示テーブルT3に格納されている。レコードR4に基づいて表示場所情報と音声判別情報とを生成した場合、制御部31は、メッセージ情報に基づくメッセージをヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示すると共に音声によって出力する。つまり、制御部31は、メッセージ情報のようにプライベートな通知内容の情報であっても、確実に情報を運転手に通知するよう、情報をヘッドアップディスプレイ4及び表示パネル33aに表示すると共に音声によって出力する。しかしながら、この場合、情報は、車両2に運転手以外の同乗者が乗車していないため、他の同乗者に共有されることがない。このように、例えばメッセンジャーアプリMAがメッセージ情報を受信した場合でも、同乗者の状況に応じて、通知情報に基づく情報の出力が異なる。これは、サーバ記憶部72が記憶する通知情報表示テーブルTが同乗者の状況に応じて異なるからである。このように、通知情報表示テーブルTを同乗者の状況に応じて異ならせており、また、常に、車内状況監視アプリKAの機能によって、制御部31が、制御サーバ7に同乗者情報を送信しているため、例えば、運転手のみ車両2に乗車している状況で運転手以外の同乗者が乗車した後、メッセージ情報を受信する場合であっても、特別な設定等をする必要もなく、プレイベートな情報が運転手以外の同乗者に共有されることを防止することができる。
【0134】
以上、説明したように、本実施形態の情報処理システム1は、車両2に搭載されるナビゲーション装置3(車載装置)と、ナビゲーション装置3と通信可能な携帯端末5(端末装置)と、携帯端末5と通信可能な制御サーバ7(情報処理装置)とを備える。ナビゲーション装置3は、運転手により表示された情報の表示が視認可能な表示装置であるヘッドアップディスプレイ4に接続され、運転手及び運転手以外の同乗者により表示された情報の表示が視認可能な表示装置である表示パネル33aと、を備える。携帯端末5は、所定の情報を通知する通知情報を受信し、通知情報をナビゲーション装置3に送信し、また、通知情報に関する通知関連情報を制御サーバ7に送信する。サーバ制御部71は、携帯端末5から受信した通知関連情報に基づき、ナビゲーション装置3において通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定し、決定した表示装置を示す表示場所情報をナビゲーション装置3に直接送信し、又は、携帯端末5を介してナビゲーション装置3に送信する。ナビゲーション装置3は、携帯端末5から通知情報を受信し、また、携帯端末5又は制御サーバ7から表示場所情報を受信し、受信した表示場所情報が示す表示装置に、通知情報に基づく情報を表示する。
【0135】
これにより、情報処理システム1は、通知情報に応じた表示装置への表示ができる。
【0136】
また、本実施形態の情報処理システム1におけるナビゲーション装置3は、車両2における運転手以外の同乗者の状況を示す同乗者情報を制御サーバ7に直接送信し、又は、携帯端末5を介してナビゲーション装置3に送信する。制御サーバ7は、ナビゲーション装置3から同乗者情報を受信し、受信した通知関連情報と同乗者情報とに基づいて表示装置を決定する。
特に、制御サーバ7は、車両2における運転手以外の同乗者の有無を示す情報と、通知関連情報とに基づいて表示装置を決定する。
【0137】
これにより、情報処理システム1は、制御サーバ7において、車両2における運転手以外の同乗者の状況を加味して、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定することができる。特に、運転手以外の同乗者が乗車しているか否かの情報に基づき、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定する。そのため、運転手以外の同乗者の乗車に応じた表示装置への表示が可能となり、ユーザの利便性を向上する。
【0138】
また、本実施形態において、制御サーバ7は、携帯端末5から受信した通知関連情報、及び、同乗者情報に基づき、通知情報に基づく情報を音声によって出力するか否かを判別し、判別結果を示す音声判別情報を、表示場所情報と共にナビゲーション装置3に直接送信し、又は、携帯端末5を介してナビゲーション装置3に送信する。ナビゲーション装置3は、携帯端末5から通知情報を受信し、また、携帯端末5又は制御サーバ7から表示場所情報及び音声判別情報を受信し、受信した表示場所情報が示す表示装置に、通知情報に基づく情報を表示すると共に、音声判別情報が音声による出力を行うことを示す場合、音声によって出力する。
【0139】
これにより、音声判別情報が音声による出力を示す場合、情報処理システム1は、ナビゲーション装置3において、通知情報が示す情報を、表示装置に表示すると共に、音声によって出力することができる。
【0140】
また、本実施形態において、制御サーバ7は、運転手以外の同乗者が寝ているか否かを示す情報に基づいて、表示装置を決定する。
【0141】
これにより、情報処理システム1は、ナビゲーション装置3において、同乗者の睡眠を妨げることなく、通知情報に基づく情報を出力することができる。
【0142】
また、本実施形態において、携帯端末5は、通知情報を処理する通知アプリを記憶し、通知情報を受信した場合、受信した通知情報を処理する通知アプリを示すアプリケーション情報と、通知情報の通知内容を示す通知内容情報とを含む通知関連情報を前記情報処理装置に送信する。
【0143】
これにより、情報処理システム1は、通知アプリが処理する通知情報の通知内容に基づいて、通知情報に基づく情報を出力することができる。前述の通り、例えば、ニュース情報の通知情報は、運転手及び運転手以外の同乗者が取得することが望まれる情報である。一方、例えば、メッセージ情報の通知情報は、プレイベートに係る情報であり、運転手のみが取得することが望まれる情報である。つまり、本実施形態の情報処理システム1は、共有可能な情報を運転手及び運転手以外の同乗者が取得できるよう、表示装置に表示することができる。一方、情報処理システム1は、共有不可能な情報を運転手のみ取得できるよう、表示装置に表示することができる。そのため、情報処理システム1は、プレイベートに係る情報を運転手以外の同乗者が取得することを防止する。
【0144】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。
【0145】
図10は、第2実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。以下の説明で、第1実施形態に係る情報処理システム1の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0146】
図2と、
図10との比較によって明らかな通り、第2実施形態に係る情報処理システム1は、ナビゲーション装置3の記憶部32が、通知情報表示テーブルTを記憶する。つまり、第2実施形態の情報処理システム1は、ナビゲーション装置3の制御部31において、上述した出力関連処理を実行する。この場合、制御部31は、通知受信アプリTJAの機能によって、通知集約アプリTAから所定の情報を受信する。また、制御部31は、通知受信アプリTJAの機能によって、表示場所情報と音声判別情報とを生成する。
【0147】
ここで、第2実施形態に係る情報処理システム1の動作について説明する。
【0148】
携帯端末5の端末制御部51は、通知アプリの機能によって通知サーバ8から受信した通知情報を、通知集約アプリTAの機能によって、通知情報と通知関連情報とをナビゲーション装置3に送信する。ナビゲーション装置3は、通知受信アプリTJAの機能によって、通知情報と通知関連情報とを受信する。次いで、ナビゲーション装置3の制御部31は、車内状況監視アプリKAの機能により、取得した同乗者情報に基づき、記憶部32が記憶する通知情報表示テーブルTを特定する。次いで、制御部31は、通知受信アプリTJAの機能によって、通知関連情報に基づき、特定した通知情報表示テーブルTに格納されるレコードを特定し、当該レコードに基づき、表示場所情報と音声判別情報とを生成する。次いで、ナビゲーション装置3は、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能により、通知情報、表示場所情報、及び、音声判別情報に基づき、通知情報に基づく情報を出力する。
【0149】
以上、説明したように、第2実施形態に係る情報処理システム1のナビゲーション装置3は、車両2に搭載され、所定の情報を通知する通知情報を受信する携帯端末5に接続可能であり、運転手により表示された情報の表示が視認可能な表示装置であるヘッドアップディスプレイ4に接続され、運転手及び運転手以外の同乗者により表示された情報の表示が視認可能な表示装置である表示パネル33aを備え、携帯端末5から通知情報を受信し、通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定し、決定した表示装置に、通知情報に基づく情報を表示する。
【0150】
これにより、本実施形態に係る情報処理システム1が以上の構成であっても、第1実施形態に係る情報処理システム1と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態に係る情報処理システム1は、第1実施形態に係る情報処理システム1と比べ、制御サーバ7を介すことがなく、システムとしての動作を簡易にすることできる。
【0151】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。
【0152】
図11は、第3実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。以下の説明で、第1実施形態及び第2実施形態に係る情報処理システム1の構成要素と同様の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0153】
図2と、
図10と、
図11との比較によって明らかな通り、第3実施形態に係る情報処理システム1は、携帯端末5の端末記憶部52が、通知情報表示テーブルTを記憶する。つまり、第3実施形態の情報処理システム1は、携帯端末5の端末制御部51において、上述した出力関連処理を実行する。この場合、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能によって、ナビゲーション装置3から同乗者情報を受信し、表示場所情報、及び、音声判別情報を生成する。
【0154】
ここで、第3実施形態に係る情報処理システム1の動作について説明する。
【0155】
携帯端末5の端末制御部51は、通知アプリの機能によって通知サーバ8から通知情報を受信する。端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能によって、同乗者情報をナビゲーション装置3から受信する。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能によって、同乗者情報に基づく同乗者の状況に対応する通知情報表示テーブルTを特定する。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能により、通知関連情報に基づき、特定した通知情報表示テーブルTに格納されるレコードを特定し、当該レコードに基づき、表示場所情報と音声判別情報とを生成する。次いで、端末制御部51は、通知集約アプリTAの機能により、通知情報、表示場所情報、及び、音声判別情報をナビゲーション装置3に送信する。ナビゲーション装置3は、通知受信アプリTJAの機能により、通知情報、表示場所情報、及び、音声判別情報を受信し、通知表示制御アプリTHA及び音声出力制御アプリOSAの機能により、通知情報、表示場所情報、及び、音声判別情報に基づき、通知情報に基づく情報を出力する。
【0156】
以上、説明したように、第2実施形態に係る情報処理システム1の携帯端末5は、運転手により表示された情報の表示が視認可能な表示装置であるヘッドアップディスプレイ4に接続され、また、運転手及び運転手以外の同乗者により表示された情報の表示が視認可能な表示装置である表示パネル33aを備える車載装置に接続可能であり、所定の情報を通知する通知情報を受信し、ナビゲーション装置3において通知情報に基づく情報を表示する表示装置を決定し、決定した表示装置を示す表示場所情報、及び、通知情報をナビゲーション装置3に送信する。
【0157】
これにより、本実施形態に係る情報処理システム1が以上の構成であっても、第1実施形態及び第2実施形態に係る情報処理システム1と同様の効果を奏することができる。
【0158】
上述した各実施形態は、あくまでも本発明の一例を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び、応用が可能である。
【0159】
例えば、上述したヘッドアップディスプレイ4は、コンバイナータイプのヘッドアップディスプレイ4を例示したが、これに限られない。例えば、車両2のフロントガラスに画像を投影するフロントガラスタイプのヘッドアップディスプレイ4でもよい。
【0160】
また、例えば、上述した同乗者情報は、加圧センサー35による検出信号、及び、カメラ36による撮影画像データとしたが、これに限られず、マイク等によって収音した音声も同乗者情報としてよい。この場合、ナビゲーション装置3に、マイク等の音声を収音する装置が接続される。
【0161】
また、例えば、上述した通知集約アプリTAは、APIを利用し、通知アプリから通知情報を受信する場合を例示したが、これに限られない。通知集約アプリTAは、オペレーティングシステム(以下、OSと表現する。)から通知情報を取得してもよい。OSは、ハードウェアとアプリケーションとの間、そしてアプリケーション間のインターフェイスの役割をする。つまり、この場合、OSは、通知アプリから通知集約アプリTAへの通知情報の受け渡しを仲介する。
【0162】
また、例えば、
図5は、本発明を理解容易にするために、情報処理システム1の機能構成を主な処理内容に応じ、アプリケーションによって分類した概略図であり、情報処理システム1の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素が多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0163】
また、例えば、
図4、
図6、及び、
図8のフローチャートの処理単位は、情報処理システム1、制御サーバ7、及び、ナビゲーション装置3の処理を理解容易にするために、主に処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が制限されることはない。情報処理システム1、制御サーバ7、及び、ナビゲーション装置3の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。