特許第6559498号(P6559498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559498
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】給湯リモコン
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/00 20060101AFI20190805BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   F24H1/00 H
   H04Q9/00 301D
   F24H1/00 J
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-155350(P2015-155350)
(22)【出願日】2015年8月5日
(65)【公開番号】特開2017-32252(P2017-32252A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000115854
【氏名又は名称】リンナイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 学
(72)【発明者】
【氏名】久保 慶和
【審査官】 岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−165342(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯装置と該給湯装置以外の被操作装置である暖房機とを遠隔操作する給湯リモコンであって、
表示部と、
使用者による操作を受付ける操作受付部と、
前記表示部の表示内容を制御する表示制御部と、
前記操作受付部に対する使用者の操作に応じて、前記給湯装置を遠隔操作するための給湯装置用画面又は前記被操作装置を遠隔操作するための被操作装置用画面を、前記表示制御部が前記表示部に表示する初期画面として設定する初期画面設定部とを備え
前記表示制御部は、前記被操作装置用画面において、時刻情報と前記給湯装置からの給湯温度とを該被操作装置用画面の上部と下部とに離隔させて表示すると共に、該被操作装置用画面の上部と下部との間に前記被操作装置の情報を表示することを特徴とする給湯リモコン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置及び給湯装置以外の被操作装置を遠隔操作する給湯リモコンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給湯装置を遠隔操作するリモコン(給湯リモコン)において、表示部の画面構成を、使用者の選択操作に応じて、予め用意された複数の異なるパターンのいずれかに切り替えられるようにした構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された給湯リモコンによれば、使用者は、給湯温度、時刻、風呂温度、風呂湯量等の情報のうち、希望する情報のみを表示する操作用画面を選択して表示部に表示させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3642505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、温水暖房端末(床暖房機、温水浴室暖房機等)に温水を循環供給する機能を有する複合型の給湯装置を遠隔操作する給湯リモコンにおいては、給湯運転についての操作に加えて、温水暖房端末についての操作も可能とすることが考えられる。
【0006】
そして、このように、給湯リモコンによって、給湯装置についての操作に加えて、温水暖房端末のような他の被操作装置についての操作も可能とする場合にも、特許文献1に記載された給湯リモコンのように、使用者の好みに応じた操作用画面を表示させて、使用者の使い勝手を向上させることが望ましい。
【0007】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、給湯装置と給湯装置以外の被操作装置とを遠隔操作する給湯リモコンにおいて、使用者による使い勝手を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の給湯リモコンは、
給湯装置と該給湯装置以外の被操作装置である暖房機とを遠隔操作する給湯リモコンであって、
表示部と、
使用者による操作を受付ける操作受付部と、
前記表示部の表示内容を制御する表示制御部と、
前記操作受付部に対する使用者の操作に応じて、前記給湯装置を遠隔操作するための給湯装置用画面又は前記被操作装置を遠隔操作するための被操作装置用画面を、前記表示制御部が前記表示部に表示する初期画面として設定する初期画面設定部とを備え
前記表示制御部は、前記被操作装置用画面において、時刻情報と前記給湯装置からの給湯温度とを該被操作装置用画面の上部と下部とに離隔させて表示すると共に、該被操作装置用画面の上部と下部との間に前記被操作装置の情報を表示することを特徴とする。
【0009】
かかる本発明によれば、前記給湯リモコンの使用者は、前記被操作装置用画面を前記表示部に表示させて被操作装置を遠隔操作する機会が多いが、前記給湯装置用画面を前記表示部に表示させて前記給湯装置の運転条件(給湯温度等)の変更等の遠隔操作をする機会が少ない場合に、前記被操作装置用画面を、前記表示制御部が前記表示部に表示する初
期画面として設定することができる。
【0010】
このように、前記被操作装置用画面を、前記表示制御部が前記表示部に表示する初期画面として設定することにより、使用者が前記給湯リモコンの操作を開始したときに、前記表示部に前記被操作装置用画面が表示される状態となる。そのため、使用者は、初期画面が前記給湯装置用画面に固定されている場合に必要となる、前記表示部の表示画面を前記給湯装置用画面から前記被操作装置用画面に切り換える操作を行うことなく、直ちに前記被操作装置を遠隔操作することができ、これにより、使用者の使い勝手を向上させることができる。
【0011】
ここで、前記表示部の初期画面とは、前記表示部が非表示状態から表示状態に切り替わったときに、前記表示制御部により前記表示部に最初に表示される画面を意味する。
【0012】
また、前記表示制御部は、前記被操作装置用画面において、時刻情報と前記給湯装置からの給湯温度とを該被操作装置用画面の上部と下部とに離隔させて表示すると共に、該被操作装置用画面の上部と下部との間に前記被操作装置の情報を表示する。
【0013】
この構成によれば、前記表示部に前記被操作装置用画面が表示されている状態であっても、使用者は前記表示部の表示から前記給湯装置からの給湯温度を確認することができる。そのため、使用者が、給湯温度が高温に設定されていることに気付かずに湯を使用して、湯の熱さにより不快感を抱くことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】給湯リモコンの使用態様の説明図。
図2】給湯リモコンの構成図。
図3】操作用画面の切り替え処理のフローチャート。
図4】操作用画面の遷移を示した説明図。
図5】第1床暖房機の操作用画面の説明図。
図6】初期画面を設定する際の操作用画面の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の一例について、図1図6を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態の給湯リモコン1は、台所やリビング等に設置されてリモコンケーブル9を介して給湯装置2に接続されており、給湯装置2との間で通信を行って給湯装置2を遠隔操作する。
【0016】
給湯装置2は、通信ケーブル8a〜8dを介して第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7(温風暖房機)にそれぞれ接続されており、給湯リモコン1は、給湯装置2及び通信ケーブル8a〜8dを介して第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7との間で通信を行って、第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7を遠隔操作する。
【0017】
本実施形態では、給湯リモコン1の他に、浴室に設置された浴室リモコン3がリモコンケーブル9を介して給湯装置2に接続されている。
【0018】
第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7は温水暖房端末であり、給湯装置2から、図示しない温水循環路を介して温水が循環供給されて、温水からの放熱によって暖房が行われる。第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7は、本発明の被操作装置に相当する。なお、本発明の被操作装置は、温水暖房端末に限られず、電気を熱源とする空気調和機やヒータ等であってもよい。
【0019】
次に、図2を参照して、給湯リモコン1は、給湯装置2の運転状態等が表示される表示部20(例えば、液晶表示器を用いて構成される)、給湯装置2の運転状態(給湯が可能な状態)と待機状態(給湯が不能な状態)との切り替え指示を受付けるための運転スイッチ31、浴槽(図示しない)への湯張りの指示を受付けるための自動スイッチ32、浴槽内の湯の加熱の指示を受付けるための追焚きスイッチ33、及び浴室リモコン3との間でのインターホン通話を可能にするための通話スイッチ34を備えている。
【0020】
さらに、給湯リモコン1は、使用者による表示部20の画面切り替えや各種の設定等の指示を受付けるために、メニュースイッチ35、上スイッチ36、下スイッチ37、左スイッチ38、右スイッチ39、戻るスイッチ40、及び決定スイッチ41を備えている。また、給湯リモコン1は、音声による報知等を行うためにスピーカ45を備えている。
【0021】
図2では、表示部20に、給湯装置2用の操作用画面を選択するための給湯アイコン21、第1床暖房機4用の操作用画面を選択するための第1床暖房アイコン22、第2床暖房機5用の操作用画面を選択するための第2床暖房アイコン23、第3床暖房機6用の操作用画面を選択するための第3床暖房アイコン24、及び浴室暖房機7用の操作用画面を選択するための浴室暖房アイコン25と、給湯温度26等が表示された状態を示している。
【0022】
給湯リモコン1には、給湯リモコン1の全体的な作動を制御するコントローラ10が備えられている。コントローラ10は、EEPROM14の他に、図示しないCPU、ROM,RAM、通信回路、信号入出力回路等を備えて構成され、ROMに保持された給湯リモコン1用の制御プログラムをCPUにより実行することによって、操作受付部11、表示制御部12、及び初期画面設定部13として機能する。
【0023】
操作受付部11は、スイッチ31〜41の出力信号を認識して、使用者による各スイッチの操作を受付ける。表示制御部12は、操作受付部11により受付けられたスイッチ31〜43の操作等に応じて、表示部20の表示内容を制御する。初期画面設定部13は、給湯リモコン1が待機状態から運転状態に切り替わって、表示部20が非表示状態から表示状態になるときに、表示制御部12が表示部20に表示する初期画面を、使用者による選択操作に応じて設定する。
【0024】
表示制御部12は、図3に示したフローチャートに従って、図4に示したように、表示部20に表示する操作用画面を切り換える。表示制御部12は、初期設定状態(工場出荷状態)では、操作受付部11により運転スイッチ31の操作が受け付けられて、給湯リモコン1が待機状態から運転状態に切換わったときに、STEP1で、表示部20に図4に示した給湯装置用画面50(給湯装置2の操作用画面)を表示する。
【0025】
給湯装置用画面50が表示部20に表示された状態では、使用者は、上下左右スイッチ36〜39、戻るスイッチ40、及び決定スイッチ41を操作して、給湯温度等の設定を変更することができる。
【0026】
続くSTEP2で、操作受付部11により、下スイッチ37又は上スイッチ36の操作が受け付けられたときにSTEP10に分岐し、表示制御部12は、表示部20の表示を、図4に示した遷移先の画面に切り替える。すなわち、下スイッチ37の操作に応じて、表示制御部12は、表示部20に表示する操作用画面を、給湯装置用画面50→第1床暖房機用画面51→第2床暖房機用画面52→第3床暖房機用画面53→浴室暖房機用画面54→… の順に切り替える。
【0027】
また、表示制御部12は、上スイッチ36の操作に応じて、表示部20に表示する操作用画面を、給湯装置用画面50→浴室暖房機用画面54→第3床暖房機用画面53→第2床暖房機用画面52→第1床暖房機用画面51→… の順に切り替える。
【0028】
なお、第1床暖房機用画面51、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54は、本発明の被操作装置用画面に相当する。
【0029】
STEP3で、表示制御部12は、スイッチ35〜41の操作が無い状態で1分経過したか否かを判断する。そして、スイッチ35〜41の操作が無い状態で1分が経過したときはSTEP4に進み、表示制御部12は、表示部20に初期画面(給湯装置用画面50、又は後述する初期画面設定部13により設定された操作用画面51〜54のうちのいずれか)を表示して、STEP2に戻る。一方、STEP3で、スイッチ35〜41の操作が無い状態で1分が経過していないときには、STEP2に戻る。
【0030】
図4に示したように、給湯装置用画面50においては、給湯アイコン21が選択状態(上下矢印及び右矢印が表示された状態)になっており、第1床暖房機用画面51においては、第1床暖房アイコン22が選択状態になっている。同様に、第2床暖房機用画面52においては、第2床暖房アイコン23が選択状態になっており、第3床暖房機用画面53においては、第3床暖房アイコン24が選択状態になっており、浴室暖房機用画面54においては、浴室暖房アイコン25が選択状態になっている。
【0031】
また、表示制御部12は、第1床暖房機用画面51、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54の下部の箇所55に、給湯温度を表示している。このように、表示部20に給湯装置用画面50が表示されていない場合にも、給湯温度を常時表示することにより、使用者に現時点の給湯温度の設定状況を認識させることができる。そのため、給湯温度が高温に設定されていたときに、この設定を認識していない使用者が湯を使用して、熱さによる不快感を抱くことを防止することができる。
【0032】
ここで、表示部20に第1床暖房機用画面51が表示された状態で、使用者により右スイッチ39が操作されると、表示制御部12は、図5Aに示したように、第1床暖房機4の運転入/切の設定部65を含んだ画面60を表示する。使用者は、この状態で、上スイッチ36又は下スイッチ37を操作することにより、第1床暖房機4の運転と停止を切り換えることができる。
【0033】
また、図5Aの状態で、使用者が右スイッチ39を操作すると、表示制御部12は、図5Bに示したように、第1床暖房機4の暖房レベルの設定部66を含む画面61を表示する。使用者は、この状態で、上スイッチ36又は下スイッチ37を操作することにより、暖房レベルを9段階(レベル1〜レベル9)に設定することができる。
【0034】
同様にして、使用者は、表示部20に給湯装置用画面50、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54のうちのいずれかが表示された状態において、対応する給湯装置2、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7の運転条件等を設定することができる。
【0035】
コントローラ10は、このようにして設定された給湯装置2、第1床暖房機4、床暖房機5、床暖房機6、及び浴室暖房機7の運転条件等のデータを、EEPROM14に保持する。
【0036】
また、図6に示したように、使用者は、表示制御部12により表示部20に表示される初期画面を変更することができる。ここで、初期画面とは、表示部20が非表示状態から表示状態に切り替わったときに、表示制御部12により表示部20に最初に表示される画面である。
【0037】
本実施形態では、給湯リモコン1が待機状態であるときに、表示制御部12は、表示部20を非表示状態(表示部20が液晶表示器であるときはバックライトを消灯した状態)とし、給湯リモコン1が待機状態から運転状態に切り替わったときに、表示部20に初期画面を表示する。
【0038】
また、給湯リモコン1が操作されない状態が所定時間以上継続したときに、表示制御部12が表示部20を非表示状態とし、この非表示状態で給湯リモコン1が操作されたときに、表示制御部12が表示部20の表示を再開する仕様(省エネ仕様)となっているときには、表示制御部12は、表示部20の表示を再開するときに初期画面を表示する。
【0039】
表示制御部12は、使用者によるメニュースイッチ35(図2参照)の操作が、操作受付部11により受け付けられたときに、表示部20に、図6に示したメニュー画面70を表示する。メニュー画面70には、設定項目を選択するための項目選択部80と、項目選択部80により選択されている項目のサブメニュー81が表示される。
【0040】
使用者が右スイッチ39を操作して「リモコン設定」を選択し、上スイッチ36又は下スイッチ37を操作して、サブメニュー81から「02 表示・画面」を選択すると、表示制御部12は、表示部20の表示を、「表示・画面」のサブメニュー82を表示した画面71に切り替える。そして、使用者が右スイッチ39を操作して「01 初期画面」を選択すると、表示制御部12は、表示部20の表示を、「初期画面切り替え」のサブメニュー83が表示された画面72に切り替える。
【0041】
「初期画面切り替え」のサブメニュー83では、使用者は、給湯、床暖房1、床暖房2、床暖房3、及び浴室暖房のいずれかを選択することができる。そして、初期画面設定部13は、選択された対象(給湯、床暖房1、床暖房2、床暖房3、浴室暖房のいずれか)に対応する操作用画面50〜54(図4参照)を、表示部20の初期画面として設定する。
【0042】
例えば、給湯が選択されたときは、初期画面設定部13は、給湯装置用画面50を初期画面に設定する。また、初期画面設定部13は、床暖房1が選択されたときは第1床暖房機用画面51を初期画面に設定し、床暖房2が選択されたときは第2床暖房機用画面52を初期画面に設定し、床暖房3が選択されたときは第3床暖房機用画面53を初期画面に設定し、浴室暖房が選択されたときは浴室暖房機用画面54を初期画面に設定する。
【0043】
初期画面設定部13は、給湯装置用画面50、第1床暖房機用画面51、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54のうちのどの画面が、初期画面として設定されているかを示す初期画面設定データを、EEPROM14に保持する。
【0044】
そして、表示制御部12は、表示20を非表示状態から表示状態に切り替えるときに、EEPROM14に保持された初期画面設定データを参照し、初期画面として設定されている操作用画面(給湯装置用画面50、第1床暖房機用画面51、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54のうちのいずれか)を、表示部20に表示する。
【0045】
このように、使用者の選択操作に応じて、表示部20の初期画面として表示する操作用画面を変更可能とすることによって、給湯リモコン1の使い勝手を向上させることができる。
【0046】
例えば、冬季において第1床暖房機4の使用頻度が高いときには、第1床暖房機用画面51を初期画面に設定しておくことにより、表示部20が消灯状態(給湯リモコン1が待機状態、又は省電力状態)であるときに、使用者が給湯リモコン1を操作すると、表示部20に初期画面として第1床暖房機用画面51が表示される。そのため、使用者は、第1床暖房機用画面51に切り替えるための操作を行うことなく、直ちに第1床暖房機4の運転開始等の操作を行うことができる。
【0047】
また、夏季のように、第1床暖房機4、第2床暖房機5、及び第3床暖房機6を使用することがない時期には、給湯装置用画面50を初期画面に設定することにより、使用者は、給湯温度の変更等を直ちに行うことができる。
【0048】
なお、本実施形態においては、図4に示したように、表示制御部12は、第1床暖房機用画面51、第2床暖房機用画面52、第3床暖房機用画面53、及び浴室暖房機用画面54の一部55に給湯温度を表示したが、このような給湯温度の表示を行わない場合にも、本発明の効果を得ることができる。
【0049】
また、本実施形態では、本発明の給湯装置以外の被操作装置として、第1床暖房機4、第2床暖房機5、第3床暖房機6、及び浴室暖房機7という4台の被制御装置を遠隔操作する例を示したが、給湯装置と給湯装置以外の少なくとも1台の被操作装置とを遠隔操作する給湯リモコンであれば、本発明を適用して本発明の効果を得ることができる。
【0050】
また、本実施形態では、給湯リモコン1に備えられたEEPROM14に、初期画面として設定されている操作用画面を示す初期画面設定データを保持したが、給湯装置2のコントローラ(図示しない)に備えられたEEPROM等の不揮発性メモリに初期画面設定データを保持し、給湯装置2と給湯リモコン1間の通信により、初期画面設定部13が初期画面設定データを取得する構成としてもよい。また、EEPROM等の不揮発性メモリに代えて、RAM等の揮発性メモリを採用してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…給湯リモコン、2…給湯装置、4…第1床暖房機(被操作装置)、5…第2床暖房機(被操作装置)、6…第3床暖房機(被操作装置)、7…浴室暖房機(被操作装置)、10…コントローラ、11…操作受付部、12…表示制御部、13…初期画面設定部、20…表示部、50…給湯装置用画面、51…第1床暖房機用画面(被操作装置用画面)、52…第2床暖房機用画面(被操作装置用画面)、53…第3床暖房機用画面(被操作装置用画面)、54…浴室暖房機用画面(被操作装置用画面)、55…給湯温度表示。
図1
図2
図3
図4
図5
図6