(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の基板処理装置において、搬送装置が処理部に2枚の基板を同時に搬入する際の動作を、
図8を参照しながら説明する。ここでは、搬送装置は、異なる高さ位置に配置された2本の搬送アーム91a,91bを備えており、各搬送アーム91a,91bのハンド92が基板Wを一枚ずつ保持して、処理部9に進入する。処理部9においては、搬送アーム91a,91bの進入経路に沿って2個の基板載置部93a,93bが並置されており、各基板載置部93a,93bに対して各搬送アーム91a,91bが基板Wの授受を同時に行う。
【0006】
各基板載置部93a,93bには、基板Wが載置される載置面に対して出没可能に設けられた複数のリフトピン95a,95bが設けられている。各搬送アーム91a,91bのハンド92から各基板載置部93a,93bに基板Wを受け渡す場合、各リフトピン95a,95bが載置面から突出した状態(突出状態)とされ、各搬送アーム91a,91bのハンド92が各基板載置部93a,93bの上方にそれぞれ配置される(ステップS91)。この状態から、各ハンド92が下降することによって、各ハンド92に保持されている基板Wが各基板載置部93a,93bのリフトピン95a,95b上に移載される。そして、各搬送アーム91a,91bおよび各ハンド92が処理部9から退避し(ステップS92)、各リフトピン95a,95bが下降して、先端が載置面よりも下にある状態(没入状態)とされる(ステップS93)。これによって、各基板Wが各基板載置部93a,93bに載置される。
【0007】
特許文献1に記載の基板処理装置においては、手前側(すなわち、処理部9に形成された搬送アーム91a,91bの挿入口94に近い側)の基板載置部93bが備えるリフトピン95bの一部が、上方から見て、ハンド92が進退移動する際の移動エリアQと重なる位置に設けられている。このため、奥側の基板載置部93aに対して基板Wを受け渡す搬送アーム91aが下降する際に、これが手前側の基板載置部93bのリフトピン95bと衝突しないようにするための工夫が必要となる。
【0008】
そこで、特許文献1に記載の基板処理装置では、各リフトピン95a,95bが突出状態とされているときの、奥側の基板載置部93aのリフトピン95aの先端位置が、手前側の基板載置部93bのリフトピン95bの先端位置よりも高くなっており、奥側の基板載置部93aに対しては上側に配置されている搬送アーム91aが、手前側の基板載置部93bに対しては下側に配置されている搬送アーム91bが、それぞれ基板Wの授受を行うようになっている。このような構成において、奥側の基板載置部93aに対して基板Wを受け渡す搬送アーム91aが移動する高さ範囲を、手前側の基板載置部93bのリフトピン95bの先端位置よりも上側に規定することによって、搬送アーム91aが基板Wをリフトピン95aに渡すために下降しさらに処理部9から退避する際に、手前側の基板載置部93bのリフトピン95bと衝突することを回避している。
【0009】
ところが、特許文献1の構成によると、各搬送アーム91a,91bが処理部9に進入する際等に、手前側の基板載置部93bに対する基板Wの授受を行う搬送アーム91bに保持されている基板Wの上方に、奥側の基板載置部93aに対する基板Wの授受を行う搬送アーム91aが配置されることになる(
図8のステップS91参照)。また、奥側の基板載置部93aに対して基板Wを受け渡した搬送アーム91aおよびそのハンド92が、処理部9から退避する際に、手前側の基板載置部93bのリフトピン95bに支持されている基板Wの上方を通過することになる(
図8のステップS92参照)。搬送アーム91aやハンド92等の部材からは、パーティクルの発生が避けられないところ、基板Wの上方を当該部材が通過するこの構成によると、当該部材から発生したパーティクルによって基板Wが汚染される虞がある。
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、1個の処理室内で複数枚の基板を同時に処理するタイプの基板処理装置において、基板の汚染を招くことなく、搬送装置とリフトピンとの衝突を回避することができる技術の提供である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために成された本発明に係る基板処理装置は、
処理室内に所定方向に並べられた第1基板載置部および第2基板載置部と、
前記第2基板載置部側に設けられ、前記第1基板載置部に対する基板の授受を行う第1ハンドと、前記第2基板載置部に対する基板の授受を行う第2ハンドと、前記第1ハンドおよび前記第2ハンドを昇降させる昇降機構と、前記第1ハンドおよび前記第2ハンドを、前記第2ハンドを前記第1ハンドよりも高い位置において、前記所定方向に進退させる水平移動機構と、を備える基板搬送部と、
前記第1基板載置部および前記第2基板載置部の各々に設けられ、載置面に対して出没可能であり、上方から見て、前記第1ハンドおよび前記第2ハンドが進退移動する際の移動エリアと重ならない位置に設けられた一群のリフトピンと、
を備える。
【0012】
この構成では、各基板載置部が備える各リフトピンが、上方から見て、各ハンドが進退移動する際の移動エリアと重ならない位置に設けられているので、ハンドが昇降移動あるいは進退移動するときにリフトピンと衝突することがない。
また、奥側(基板搬送部に相対的に遠い側)の基板載置部(第1基板載置部)に対する基板の授受を行うハンド(第1ハンド)が進退移動する高さが、手前側(基板搬送部に相対的に近い側)の基板載置部(第2基板載置部)に対する基板の授受を行うハンド(第2ハンド)が進退移動する高さよりも低いので、第2ハンドに保持されている基板の上方や、第2ハンドからリフトピン(第2基板載置部のリフトピン)上に移載された基板の上方に、第1ハンドやこれと連結された搬送アーム等の部材が配置されることを回避できる。したがって、当該部材から発生するパーティクルで基板が汚染されることがない。
このようにこの構成では、基板の汚染を招くことなく、搬送装置とリフトピンとの衝突を回避することができる。
【0013】
好ましくは、前記基板処理装置は、
前記第1基板載置部に設けられた一群のリフトピンと、前記第2基板載置部に設けられた一群のリフトピンとが、前記載置面から突出した状態において、先端が互いに同じ高さに配置される。
【0014】
この構成では、各基板載置部が備える一群のリフトピンが載置面から突出した状態において、各リフトピンの先端が互いに同じ高さに配置されるので、各基板載置部のリフトピンを突出状態から没入状態にするまでに要する時間を等しくすることができる。ひいては、各基板載置部に同時に基板を載置することができる。これによって、処理部におけるスループットを向上できる。また、基板載置部が例えば所定の温度に温調されたホットプレート(あるいは、コールドプレート)である場合、各基板載置部に基板を載置するタイミングがずれると基板の温調処理にばらつきが生じるが、ここではそのようなばらつきが生じない。
【発明の効果】
【0015】
この発明によると、各基板載置部が備える各リフトピンが、上方から見て、各ハンドが進退移動する際の移動エリアと重ならない位置に設けられているので、ハンドが進退移動するときにリフトピンと衝突することがない。また、奥側(基板搬送部に相対的に遠い側)の基板載置部(第1基板載置部)に対する基板の授受を行うハンド(第1ハンド)が進退移動する高さが、手前側(基板搬送部に相対的に近い側)の基板載置部(第2基板載置部)に対する基板の授受を行う第2ハンドが進退移動する高さよりも低いので、第2ハンドに保持されている基板の上方や、第2ハンドからリフトピン(第2基板載置部のリフトピン)上に移載された基板の上方に、第1ハンドやこれと連結された搬送アーム等の部材が配置されることを回避できる。したがって、当該部材から発生するパーティクルで基板が汚染されることがない。このようにこの構成では、基板の汚染を招くことなく、搬送装置とリフトピンとの衝突を回避することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0018】
<1.基板処理装置100の構成>
実施形態に係る基板処理装置の構成について、
図1、
図2を参照しながら説明する。
図1は、基板処理装置100の構成を模式的に示す平面図である。
図2は、基板処理装置100の構成を模式的に示す側面図である。
図2においては、説明の便宜上、基板処理装置100の一部の図示が省略されている。
【0019】
基板処理装置100は、複数枚の基板(ここでは例えば、半導体基板)Wを多段に収納したマガジンラックMが載置される載置台1と、マガジンラックMから未処理の半導体基板Wを取り出すとともにマガジンラックMに処理済みの半導体基板Wを収納するための搬送ロボット2と、半導体基板Wの回転位置を補正するアライメント装置3と、が配置されたインデクサ部10を備える。また、基板処理装置100は、インデクサ部10とゲートバルブ20を介して接続された処理部4を備える。さらに、基板処理装置100は、これが備える各部を制御する制御部5を備える。
【0020】
なお、図示の例では、1個のインデクサ部10に1個の処理部4が接続されているが、1個のインデクサ部10に複数個の処理部4が接続されてもよい。また、図示の例では、インデクサ部10に2個の載置台1が設けられているが、インデクサ部10に設けられる載置台1の個数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。また、図示の例では、インデクサ部10に1個のアライメント装置3が設けられているが、インデクサ部10に設けられるアライメント装置3の個数は、2個以上であってもよい。
【0021】
<搬送ロボット2>
搬送ロボット2は、上下に所定の間隔を隔てて配設された2個の搬送アーム21a,21bと、各搬送アーム21を独立して駆動する駆動機構22と、を備える。なお、以下において、2個の搬送アーム21a,21bのうち、下側のものを「第1搬送アーム21a」と、上側のものを「第2搬送アーム21b」と、それぞれ呼ぶ場合がある。
【0022】
2個の搬送アーム21a,21bの各々は、1枚の半導体基板Wを支持する細長い板状のハンド211と、ハンド211と連結された多関節機構212と、を備える。ハンド211の上面には一対の吸引部213が形成される。ハンド211上に半導体基板Wが載置された状態において、各吸引部213は、半導体基板Wの下面の周縁領域における対向する位置の各々において半導体基板Wと接触する。各吸引部213は、バルブが介挿された真空ライン(図示省略)と接続されており、このバルブが開放されると、各吸引部213が半導体基板Wを真空吸引し、半導体基板Wが一対の吸引部213によって固定的に保持(吸引保持)される。また、このバルブが閉鎖されると、各吸引部213の吸引が停止され、半導体基板Wと各吸引部213の間に大気が流入して吸着が解除され、半導体基板Wはハンド211上に載置された状態となる。
【0023】
駆動機構22は、2個の搬送アーム21a,21bの各々における多関節機構212の端部(ハンド211が接続された側と逆側の端部)と連結された軸部221を備える。各軸部221は鉛直に延在して、下端においてアームステージ222と連結されている。アームステージ222には、各種の駆動機構(具体的には、各軸部221を回転させる回転駆動機構223、各軸部221を伸縮させる昇降駆動機構224、および、各多関節機構212を屈伸させる屈伸駆動機構(水平駆動機構)225)が収容されている。回転駆動機構223が各軸部221を回転させることによって、各搬送アーム21a,21bが軸部221を中心に旋回する。昇降駆動機構224が各軸部221を伸縮させることによって、各搬送アーム21a,21bが昇降する。屈伸駆動機構225が各多関節機構212を屈伸させることによって、各搬送アーム21a,21bのハンド211が水平面内で各搬送アーム21a,21bの旋回半径方向(すなわち、軸部221に対して近接あるいは離間する方向)に進退移動する。
【0024】
上記の構成によって、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bを独立して移動(昇降移動、水平面内での旋回移動、および、旋回半径方向に沿った進退移動)させることができる。搬送ロボット2は、制御部5の制御下で、各搬送アーム21a,21bを移動させて、ハンド211を、各載置台1に載置されたマガジンラックM、アライメント装置3、および、処理部4の各々にアクセスさせて、当該各部M,3,4の間で半導体基板Wを搬送する。
【0025】
<アライメント装置3>
アライメント装置3は、半導体基板Wを水平姿勢で保持しつつ、当該保持された半導体基板Wをその中心を通る鉛直な回転軸の周りで回転させる回転保持部31と、回転保持部31に保持された半導体基板Wの特徴部(具体的には例えば、半導体基板Wの周縁に形成されたノッチ、オリエンテーションフラット等)を検出する検出部32と、を備える。
【0026】
アライメント装置3にて半導体基板Wの回転位置を補正する場合、まず、搬送ロボット2が、いずれかの搬送アーム21a,21bに保持された半導体基板Wを回転保持部31に受け渡す。回転保持部31は、半導体基板Wを受け取ると、これを1回転させる。半導体基板Wが1回転する間に、検出部32が、半導体基板Wの周縁に形成されている特徴部(例えばノッチ)を検出する。ノッチが検出されると、回転保持部31が、当該ノッチが定められた方向に配置されるように、半導体基板Wを回転させる。これによって、回転保持部31に保持された半導体基板Wの回転位置が補正される。
【0027】
<処理部4>
処理部4は、半導体基板Wに定められた処理(この実施形態では、例えばプラズマ処理)を行う処理チャンバーであり、2枚の半導体基板Wを同時に処理できるようになっている。処理部4は、処理チャンバー41と、その内部に配置された2個の基板載置部40a,40bと、を備える。なお、以下において、2個の基板載置部40a,40bのうち、奥側(すなわち、ゲートバルブ20から遠い側)のものを「第1基板載置部40a」と、手前側(すなわち、ゲートバルブ20に近い側)のものを「第2基板載置部40b」と、それぞれ呼ぶ場合がある。
【0028】
2個の基板載置部40a,40bの各々は同じ構成を備えている。すなわち、2個の基板載置部40a,40bの各々は、上方から見て円形の平板状のステージ42と、その上面(載置面)420に対して出没可能に設けられた一群(図の例では、3個)のリフトピン43と、当該一群のリフトピン43を同期して載置面420から出没させるリフトピン駆動機構44と、を備える。
【0029】
一群のリフトピン43は、ステージ42の中心と同心の円周上であって、上方から見て、半導体基板Wの下面の周縁領域と重なる領域に、好ましくは等間隔で配列される。ただし、各リフトピン43は、
図4に示すように、上方から見て、搬送ロボット2の各搬送アーム21a,21bの各ハンド211が進退移動する際の移動エリアQと重ならない位置に設けられる。
【0030】
リフトピン駆動機構44は、各リフトピン43を昇降移動させて、各リフトピン43の状態を、各リフトピン43の先端が載置面420から突出した状態(突出状態)(図示される状態)と、各リフトピン43の先端が載置面420と同じ位置かこれより下の位置となる状態(没入状態)との間で切り替える。
【0031】
処理部4は、さらに、処理チャンバー41内に各種の処理ガスを供給するガス供給部、処理チャンバー41内にプラズマを生成するためのプラズマ生成部、処理チャンバー41内の圧力を調整する排気部、等を備える(いずれも、図示省略)。各基板載置部40a,40bの載置面420に載置された半導体基板Wに対して処理を行う場合、ゲートバルブ20が閉鎖されて処理チャンバー41が気密にされた上で、排気部が処理チャンバー41内を排気する。そして、ガス供給部が処理チャンバー41内に定められた処理ガスを供給するとともに、プラズマ生成部が処理チャンバー41内にプラズマを生成する。これによって、各載置面420に載置された半導体基板Wに対するプラズマ処理(例えば、プラズマエッチング、プラズマアッシング、プラズマスパッタリング、プラズマ蒸着、プラズマCVD、等の処理)が行われる。もっとも、処理部4で行われる処理は必ずしもプラズマ処理である必要はなく、プラズマを用いない各種の処理(例えば、エッチング、アッシング、スパッタリング、蒸着、CVD、加熱、冷却、薬液塗布、洗浄等の処理)が行われてもよい。
【0032】
<2.基板処理装置100の動作>
次に、基板処理装置100において実行される一連の処理の流れについて、
図3を参照しながら説明する。
図3は、当該処理の流れを示す図である。以下に説明する一連の動作は、制御部5の制御下で行われる。
【0033】
ステップS1:まず、搬送ロボット2が、2個の搬送アーム21a,21bの各々で、載置部1に載置されたマガジンラックMから未処理の半導体基板Wを一枚ずつ取り出す。なお、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bで同時に半導体基板Wを取り出してもよい(つまり、2枚の半導体基板Wを一度に取り出してもよい)し、一方の搬送アーム(例えば、第1搬送アーム)21aで半導体基板Wを取り出した後に他方の搬送アーム(例えば、第2搬送アーム)21bで半導体基板Wを取り出してもよい(つまり、2枚の半導体基板Wを順に取り出してもよい)。
【0034】
ステップS2:続いて、搬送ロボット2は、一方の搬送アーム(例えば、第1搬送アーム)21aで保持している半導体基板Wを、アライメント装置3に搬入する。アライメント装置3に半導体基板Wが搬入されると、アライメント装置3にて当該半導体基板Wの回転位置を補正する処理(アライメント処理)が行われる。具体的には、上述したとおり、まず、回転保持部31が半導体基板Wを1回転させ、その間に、検出部32が、半導体基板Wの周縁に形成されている特徴部(例えばノッチ)を検出する。ノッチが検出されると、回転保持部31が、当該ノッチが定められた方向に配置されるように、半導体基板Wを回転させる。
【0035】
ステップS3:アライメント装置3にて半導体基板Wに対するアライメント処理が完了すると、搬送ロボット2は、第1搬送アーム21aでアライメント装置3からアライメント処理済みの半導体基板Wを搬出するとともに、第2搬送アーム21bで保持している半導体基板Wをアライメント装置3に搬入する。アライメント装置3に新たな半導体基板Wが搬入されると、アライメント装置3にて当該半導体基板Wに対するアライメント処理が行われる。
【0036】
ステップS4:アライメント装置3にて半導体基板Wに対するアライメント処理が完了すると、搬送ロボット2は、第2搬送アーム21bでアライメント装置3からアライメント処理済みの半導体基板Wを搬出する。これによって、搬送ロボット2は、2個の搬送アーム21a,21bの各々で、アライメント処理済みの半導体基板Wを保持した状態となる。
【0037】
ステップS5:続いて、搬送ロボット2は、2個の搬送アーム21a,21bの各々で保持している半導体基板Wを、同時に処理部4に搬入して、各基板載置部40a,40bに載置する。この処理については、後に具体的に説明する。
【0038】
ステップS6:処理部4に2枚の半導体基板Wが搬入されると、当該2枚の半導体基板Wに対するプラズマ処理が行われる。具体的には、ゲートバルブ20が閉鎖された上で、処理チャンバー41が所定の圧力まで減圧され、さらに、処理チャンバー41内に処理ガスが供給されるとともに、プラズマ生成部が処理チャンバー41内にプラズマを生成する。これによって、各載置面420に載置された半導体基板Wに対するプラズマ処理が進行する。プラズマ処理が開始されてから定められた時間が経過して各半導体基板Wに対するプラズマ処理が完了すると、プラズマの生成および処理ガスの供給が停止されるとともに、処理チャンバー41が復圧されて、ゲートバルブ20が開放される。
【0039】
ステップS7:ゲートバルブ20が開放されると、搬送ロボット2は、2個の搬送アーム21a,21bの各々で、処理部4内の2枚の半導体基板W(すなわち、各基板載置部40a,40bに載置されている半導体基板W)を、同時に処理部4から搬出する。この処理についても、後に具体的に説明する。
【0040】
ステップS8:続いて、搬送ロボット2は、処理部4から搬出した2枚の半導体基板Wを、載置部1に載置されたマガジンラックM内に搬入する。これによって、当該2枚の半導体基板Wに対する一連の処理が終了する。マガジンラックM内に未処理の半導体基板Wがある場合は、引き続いて、当該未処理の半導体基板Wに対してステップS1〜ステップS8の処理が行われる。
【0041】
<3.搬送ロボット2と処理部4との間の半導体基板Wの授受>
<3−1.処理部4への搬入>
次に、搬送ロボット2が半導体基板Wを処理部4に搬入する処理(ステップS5)について、
図4、
図5を参照しながら具体的に説明する。
図4および
図5は、当該処理を説明するための図である。
【0042】
ステップS51:ゲートバルブ20が開放されると、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bの多関節機構212を伸長させて各ハンド211(すなわち、半導体基板Wを保持した各ハンド211)を水平面内で各基板載置部40a,40bの配列方向に沿って移動させて処理チャンバー41内に進入させて、各ハンド211を各基板載置部40a,40bの上方に配置する。具体的には、上下に所定の間隔を隔てて配設された2個の搬送アーム21a,21bのうち、下側の搬送アーム(第1搬送アーム)21aのハンド211を、第1上側高さHaの水平面内で移動させて、奥側の基板載置部40aのステージ42の上方に配置する。また、上側の搬送アーム(第2搬送アーム)21bのハンド211を、第2上側高さ(すなわち、第1上側高さHaよりも高い第2上側高さ)Hbの水平面内で移動させて、手前側の基板載置部40bのステージ42の上方に配置する。なお、このとき、各基板載置部40a,40bの一群のリフトピン43は突出状態とされている。この状態において、一方の基板載置部40aが備える一群のリフトピン43の先端位置と、他方の基板載置部40bが備える一群のリフトピン43の先端位置とは、同じ高さである。また、このときに第1搬送アーム21aのハンド211が移動する第1上側高さHaは、各リフトピン43の先端位置よりも高い(好ましくは、僅かに高い)位置である。
【0043】
ステップS52:各ハンド211が各基板載置部40a,40bの上方に配置されると、続いて、各ハンド211の各吸引部213の吸引が停止された上で(すなわち、半導体基板Wが各ハンド211上に単に載置された状態とされた上で)、各搬送アーム21a,21bのハンド211が下降される。具体的には、第1搬送アーム21aのハンド211は、第1上側高さHaから、これより所定距離だけ低い第1下側高さLaまで下降する。また、第2搬送アーム21bのハンド211は、第2上側高さHbから、これより当該所定距離だけ低い第2下側高さLbまで下降する。ただし、第1下側高さLaおよび第2下側高さLbは、いずれも、リフトピン43の先端と載置面420との間の高さである。この下降途中で、各リフトピン43が、ハンド211上に載置されている半導体基板Wの下面に当接し、半導体基板Wは一群のリフトピン43に支持された状態となる。搬送アーム21a,21bがそこからさらに下降すると、ハンド211は半導体基板Wから離間する。つまり、第1搬送アーム21aのハンド211に保持されていた半導体基板Wが奥側の基板載置部40aの一群のリフトピン43上に移載され、第2搬送アーム21bに保持されていた半導体基板Wが手前側の基板載置部40bの一群のリフトピン43上に移載される。
【0044】
ステップS53:第1搬送アーム21aが第1下側高さLaに到達し、第2搬送アーム21bが第2下側高さLbに到達すると、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bの多関節機構212を縮短させて、各ハンド211を水平面内で各基板載置部40a,40bの配列方向に沿って移動させて(具体的には、第1搬送アーム21aのハンド211を第1下側高さLaの水平面内で移動させ、第2搬送アーム21bのハンド211を第2下側高さLbの水平面内で移動させて)、各ハンド211を処理チャンバー41から退避させる。
【0045】
ステップS54:各搬送アーム21a,21bが処理チャンバー41から退避すると、ゲートバルブ20が閉鎖される。その一方で、リフトピン駆動機構44が、各基板載置部40a,40bの一群のリフトピン43を下降させて、突出状態から没入状態に切り替える。これによって、基板Wが各基板載置部40a,40bのステージ42の載置面420に載置された状態となる。以上で、ステップS5の処理が完了する。
【0046】
<3−3.処理部4からの搬出>
次に、搬送ロボット2が半導体基板Wを処理部4から搬出する処理(ステップS7)について具体的に説明する。ステップS7の処理は、ステップS5と逆の動作を行うことによってなされるので、以下の説明においても引き続き
図4、
図5を参照する。
【0047】
ステップS71:まず、リフトピン駆動機構44が、各基板載置部40a,40bの一群のリフトピン43を上昇させて、没入状態から突出状態に切り替える。これによって、各基板載置部40a,40bのステージ42の載置面420に載置されていた半導体基板Wが、一群のリフトピン43に支持された状態となる。
【0048】
ステップS72:続いて、ゲートバルブ20が開放されると、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bの多関節機構212を伸長させて各ハンド211を水平面内で各基板載置部40a,40bの配列方向に沿って移動させて処理チャンバー41内に進入させて、各ハンド211を、各基板載置部40a,40bのステージ42の上方であって、当該基板載置部40a,40bのリフトピン43に支持されている半導体基板Wの下側に配置する。具体的には、上下に所定の間隔を隔てて配設された2個の搬送アーム21a,21bのうち、下側の搬送アーム(第1搬送アーム)21aのハンド211を、第1下側高さLaの水平面内で移動させて、奥側の基板載置部40aのステージ42の載置面420と当該基板載置部40aのリフトピン43に支持されている半導体基板Wとの間に配置する。また、上側の搬送アーム(第2搬送アーム)21bのハンド211を、第2下側高さLbの水平面内で移動させて、手前側の基板載置部40bのステージ42の載置面420と当該基板載置部40bのリフトピン43に支持されている半導体基板Wとの間に配置する。
【0049】
ステップS73:各ハンド211が各基板載置部40a,40bの上方に配置されると、続いて、各搬送アーム21a,21bのハンド211が上昇される。具体的には、第1搬送アーム21aのハンド211は、第1下側高さLaから、これより所定距離だけ高い第1上側高さHaまで上昇する。また、第2搬送アーム21bのハンド211は、第2下側高さLbから、これより当該所定距離だけ高い第2上側高さHbまで上昇する。この上昇途中で、各ハンド211の各吸着部213が、リフトピン43上に載置されている半導体基板Wの下面の周縁領域に当接し、半導体基板Wはハンド211上に載置された状態となる。搬送アーム21a,21bがそこからさらに上昇すると、各リフトピン43は半導体基板Wから離間する。つまり、奥側の基板載置部40aに載置されていた半導体基板Wが第1搬送アーム21aのハンド211上に移載され、手前側の基板載置部40bに載置されていた半導体基板Wが第2搬送アーム21bのハンド211上に移載される。各ハンド211上に半導体基板Wが移載されると、各吸引部213の吸引が開始される。これによって、各半導体基板Wは、ハンド211によって吸引保持された状態となる。
【0050】
ステップS74:第1搬送アーム21aが第1上側高さHaに到達し、第2搬送アーム21bが第2上側高さHbに到達すると、搬送ロボット2は、各搬送アーム21a,21bの多関節機構212を縮短させて、各ハンド211を水平面内で各基板載置部40a,40bの配列方向に沿って移動させて(具体的には、第1搬送アーム21aのハンド211を第1上側高さHaの水平面内で移動させ、第2搬送アーム21bのハンド211を第2上側高さHbの水平面内で移動させて)、各ハンド211を処理チャンバー41から退避させる。
【0051】
ただし、ステップS51、ステップS74で、各搬送アーム21a,21bのハンド211(半導体基板Wを保持しているハンド211)を進退移動させて、処理チャンバー41に進入あるいは処理チャンバー41から退避させる際には、各ハンド211が、上方から見て各ハンド211に保持されている半導体基板Wが重ならないような相対位置関係となっている。したがって、第1搬送アーム21aのハンド211に保持されている基板Wが第2搬送アーム21bのハンド211の下方にくることがないので、当該基板Wが汚染されることがない。またさらに、第1搬送アーム21aのハンド211の移動速度と第2搬送アーム21bのハンド211の移動速度とは同じである(つまり、各ハンド211の相対位置関係が、上記の相対位置関係から変化しない)ことが好ましい。
【0052】
<4.効果>
上記の実施形態によると、各基板載置部40a,40bが備える各リフトピン43が、上方から見て、各ハンド211が進退移動する際の移動エリアQと重ならない位置に設けられているので、ハンド211が昇降移動あるいは進退移動するときにリフトピン43と衝突することがない。
また、奥側(搬送ロボット2に相対的に遠い側)の基板載置部(第1基板載置部)40aに対する半導体基板Wの授受を行うハンド(第1ハンド)211が進退移動する高さが、手前側(搬送ロボット2に相対的に近い側)の基板載置部(第2基板載置部)40bに対する半導体基板Wの授受を行うハンド(第2ハンド)211が進退移動する高さよりも低いので、第2ハンド211に保持されている半導体基板Wの上方や、第2ハンド211からリフトピン43(第2基板載置部40bのリフトピン43)上に移載された半導体基板Wの上方に、第1ハンド211やこれと連結された第1搬送アーム21a等の部材が配置されることを回避できる。したがって、当該部材から発生するパーティクルで半導体基板Wが汚染されることがない。
このようにこの構成では、半導体基板Wの汚染を招くことなく、搬送ロボット2とリフトピン43との衝突を回避することができる。
【0053】
また、上記の実施形態によると、各基板載置部40a,40bが備える一群のリフトピン43が載置面420から突出した状態において、各リフトピン43の先端が互いに同じ高さに配置されるので、各基板載置部40a,40bのリフトピン43を突出状態から没入状態にするまでに要する時間を等しくすることができる。ひいては、各基板載置部40a,40bに同時に半導体基板Wを載置することができる。これによって、処理部4におけるスループットを向上できる。
【0054】
<6.他の実施形態>
上記の実施形態では、各基板載置部40a,40bにおけるリフトピン43のレイアウトは同じであったが、例えば
図6に示されるように、第1基板載置部40aのリフトピン43のレイアウトと、第2基板載置部40bのリフトピン43のレイアウトとが異なっていてもよい。ただしこの場合も、各リフトピン43は、上方から見て、搬送ロボット2の各搬送アーム21a,21bのハンド211が進退移動する際の移動エリアQと重ならない位置に設けられる。
【0055】
上記の実施形態では、各基板載置部40a,40bには、3個のリフトピン43が設けられていたが、リフトピン43の個数はこれに限らない。例えば
図7に示されるように、リフトピン43の個数は4個であってもよい。ただしこの場合も、4個のリフトピン43は、上方から見て、搬送ロボット2の各搬送アーム21a,21bのハンド211が進退移動する際の移動エリアQと重ならない位置に設けられる。
【0056】
上記の実施形態では、各リフトピン43が突出状態にあるときに、一方の基板載置部40aが備える各リフトピン43の先端位置と、他方の基板載置部40bが備える各リフトピン43の先端位置とは、同じ高さであるとしたが、必ずしも同じ高さでなくともよい。例えば、奥側の基板載置部40aが備える各リフトピン43の先端位置の方が、手前側の基板載置部40bが備える各リフトピン43の先端位置よりも低くてもよい。また、例えば、奥側の基板載置部40aが備える各リフトピン43の先端位置の方が、手前側の基板載置部40bが備える各リフトピン43の先端位置よりも高くてもよい。
【0057】
上記の実施形態において、処理部4で、半導体基板Wの加熱あるいは冷却を行ってもよい。この場合、ステージ42を、例えば所定の温度に温調されるホットプレートあるいはコールドプレートにより構成すればよい。この場合、上記の実施形態に係る基板処理装置100のように、各基板載置部40a,40bが備える一群のリフトピン43が載置面420から突出した状態において各リフトピン43の先端が互いに同じ高さに配置される構成としておけば、上述したとおり、各基板載置部40a,40bに同時に半導体基板Wを載置することができるため、各基板載置部40a,40bに半導体基板Wを載置するタイミングがずれることにより半導体基板Wの温調処理にばらつきが生じる、といった事態を回避できる。
【0058】
上記の実施形態では、ハンド211は、半導体基板Wの下面の周縁領域を真空方式で吸引(真空吸引)して半導体基板Wを吸引保持していた(所謂、真空チャック)が、ハンド211が半導体基板Wを吸引保持する態様はこれに限らない。例えば、半導体基板Wの下面の周縁領域を静電方式で吸引(静電吸引)して半導体基板Wを吸引保持してもよいし(所謂、静電チャック)、半導体基板Wの下面の周縁領域を電磁方式で吸引(電磁吸引)して半導体基板Wを保持してもよい(所謂、電磁チャック)。
【0059】
上記の実施形態では、処理の対象となる基板は半導体基板Wであるとしたが、対象となる基板は半導体基板Wに限られるものではなく、例えばガラス基板であってもよい。