特許第6559571号(P6559571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559571
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】多孔性ロッド内の空隙率分布の評価
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/08 20060101AFI20190805BHJP
   G06T 7/60 20170101ALI20190805BHJP
   A24C 5/34 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   G01N15/08 F
   G06T7/60 300Z
   A24C5/34 Z
【請求項の数】28
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-557434(P2015-557434)
(86)(22)【出願日】2014年2月13日
(65)【公表番号】特表2016-513252(P2016-513252A)
(43)【公表日】2016年5月12日
(86)【国際出願番号】EP2014052861
(87)【国際公開番号】WO2014125049
(87)【国際公開日】20140821
【審査請求日】2017年2月7日
(31)【優先権主張番号】13155127.7
(32)【優先日】2013年2月13日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジャンドラ ピエール−イヴ
(72)【発明者】
【氏名】ノルドルント カール マルクス
(72)【発明者】
【氏名】クリップフェル ヨリック
【審査官】 磯田 真美
(56)【参考文献】
【文献】 特表2001−524425(JP,A)
【文献】 特開平08−164521(JP,A)
【文献】 特表2005−520123(JP,A)
【文献】 特開平10−062354(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0052795(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 15/00 − 15/14
G06T 7/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多孔性物品内の空隙率分布を評価する方法であって、前記方法が、
前記物品の横断エリアのデジタル画像を取得する工程と、
前記横断エリアの多数の同一寸法のサブエリアのそれぞれの中に存在する空孔の面積率を決定し、それにより複数の空孔面積率を取得する工程と、
前記多孔性物品の前記横断エリア内の前記空隙率分布を評価するために前記複数の空孔面積率を使用する工程とを含み、
ここで、それぞれのサブエリアが少なくとも一つの隣接したサブエリアと10%〜95%で重なる、方法。
【請求項2】
前記複数の空孔面積率の標準偏差が計算され、前記空隙率分布の幅が前記複数の空孔面積率の前記標準偏差により表現される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記横断エリアの前記デジタル画像が複数のピクセルで構成され、前記横断エリアを構成する各ピクセルが前記複数のサブエリアのうち少なくとも一つの中に含まれている、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記横断エリアの前記デジタル画像が少なくとも500×500ピクセルである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各サブエリアが少なくとも一つの隣接したサブエリアと70%〜90%で重なる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
任意の個別のサブエリアの50%を超える部分が前記物品の前記横断エリア内にある場合に、そのサブエリアの前記面積率が前記空隙率分布の評価のためにのみ含まれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記物品の前記横断エリア内に存在する空孔の合計面積率を決定する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
デジタル画像が複数の物品のそれぞれから取得され、前記複数の物品が一組の物品を形成し、そこで前記一組の物品全体について空隙率分布が評価される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
複数の物品の横断エリアの画像を含むデジタル画像が取得され、前記方法が個別の物品の画像を検出し、前記複数の物品のうちのいずれかの前記横断エリア内に収まらないピクセルを除外するために前記画像のマスキングをする工程を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記多孔性物品がロッドを貫いて長軸方向に延びる複数の開放された空孔を持つ前記ロッドの形態である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記多孔性物品が材料シートの集合体から形成された連続的ロッドであって、前記物品の前記横断エリアが前記連続的ロッドの断面または端面である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
多孔性物品を製造するプロセスを制御する方法であって、少なくとも一つの多孔性物品を製造する前記製造プロセスを実施する工程と、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を使用して、少なくとも一つの多孔性物品内の前記空隙率分布を評価する工程と、
前記空隙率分布を使用して、多孔性物品を製造する前記プロセスの一つ以上のプロセスパラメータを制御する工程とを含む、方法。
【請求項13】
多孔性物品の前記空隙率を制御する方法であって、
多孔性物品を製造するプロセスを使用して多孔性物品を形成する工程と、
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を使用して、前記多孔性物品内の前記空隙率分布を評価する工程と、
多孔性物品を製造する前記プロセスの一つ以上のプロセスパラメータを制御して、さらなる多孔性物品を形成する工程であって、前記さらなる多孔性物品が望ましい空隙率分布を持つ工程とを含む、方法。
【請求項14】
多孔性物品を製造する前記プロセスが紙巻たばこ製造プロセスであり、前記多孔性物品が紙巻たばこである、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
多孔性物品を製造する前記プロセスがフィルター製造プロセスであり、前記多孔性物品がフィルター材料のロッドである、請求項12または13に記載の方法。
【請求項16】
前記多孔性物品が材料シートの集合体から形成されるフィルターである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
多孔性物品を製造する前記プロセスがたばこプラグ製造プロセスであり、前記多孔性物品がたばこのプラグである、請求項12または13に記載の方法。
【請求項18】
前記たばこのプラグが材料シートの集合体から形成される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記評価した空隙率分布を基準の空隙率分布と比較する工程と、前記比較に応答して一つ以上のプロセスパラメータを制御する工程とを含む、請求項12〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記多孔性物品が材料シートの集合体から形成されるロッドであり、前記ロッドの横断エリアのデジタル画像を獲得する工程であって、前記横断エリアが前記ロッドの端面である工程と、前記ロッドの空隙率分布が製造中にリアルタイムで評価されることができるように前記ロッドを形成するために生産ラインに取り付けられたカメラを使用する工程とを含む、請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記多孔性物品が材料シートの集合体から形成されたロッドであり、ロッドの空隙率分布の評価が、デジタル画像捕捉手段およびロッドの空隙率分布を評価するための処理装置を含むオフライン装置を使用したロッドの製造後に実施される、請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
所定の濾過効率を持つ多孔性物品を製造する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法の使用。
【請求項23】
喫煙物品、または喫煙物品用のたばこプラグを製造する、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法の使用であって、前記局所的な空隙率分布が制御されて前記喫煙物品の使用中に所定のニコチン送達が提供される、方法の使用。
【請求項24】
プロセスパラメータが制御されて低い比率の緩んだ端を持つ紙巻たばこを製造する、請求項14に記載の方法の使用。
【請求項25】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法を使用した多孔性物品内の空隙率分布を評価するための装置であって、前記装置が、前記物品の横断エリアのデジタル画像を捕捉する手段と、前記デジタル画像を分析して前記空隙率分布を計算するプロセッサとを備える、装置。
【請求項26】
前記物品の前記横断エリアを照らすための光源を備える、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記多孔性物品の位置を決定し、前記多孔性物品が所定の位置にあるか所定の位置を通過しているときに、デジタル画像を捕捉するための前記手段を始動させるためのセンサーを備える、請求項25または26に記載の装置。
【請求項28】
前記物品の空隙率分布をリアルタイムで評価するために前記多孔性物品を形成するための生産ライン内にインラインで取り付けるための、請求項25〜27のうちいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、多孔性物品内の空孔を評価するための方法に関連する。本明細書は、紙巻たばこなどの喫煙物品本体内の空隙率分布、または材料シートの集合体(フィルターなど)から形成されるロッド内の空隙率分布を評価するための方法に特に関連しうる。
【背景技術】
【0002】
喫煙物品内で使用するためのフィルターは、例えば、適切な材料のシートを捲縮してから、材料を一つに集結して、フィルターロッドの長軸方向軸に沿って空孔を備えた連続的ロッドを形成するプロセスにより形成されうる。次に、ロッドを、適切な長さに切断して個別のフィルターロッドセグメントを形成しうる。このプロセスの内容は、フィルターロッドセグメントの材料の重量分布がロッドの長さにわたって実質的に均一であることを意味しうる。さらに、この方法により製造された一組のフィルターセグメントは、同一の長さに切断された場合、非常に狭い重量分布を持ちうる。たとえフィルター間の全体的空隙率の変化が小さくなるようにフィルターロッドを形成するために使用されるシート材料の密度および厚みがシートの幅に対して実質的に均質であったとしても、フィルター内の捲縮・集結されたシートの形態は大きく異なることがあり、その結果、フィルターの断面に対する空孔面積率の分布は大きく変動する。捲縮・集結されたフィルターなど、多孔性物品の空孔面積率の断面での分布は、便宜的に「空隙率分布」または「局所的な空隙率分布」と呼ばれうる。空隙率分布の幅は複数の空孔面積率での標準偏差によって表現されうる。一般に、本発明に従い測定された空隙率分布は、多孔性物品の長さ全体にわたり空孔が同一のサイズおよび形態を持つ場合には、多孔性物品全体を最も適切に表現するものとなる。
【0003】
こうした空隙率分布の変動は、フィルターの効率に大きく影響を及ぼしうる。一例として、ロッドの断面の一部分が実質的に空隙率を持たず、ロッドの断面の別の部分はほぼ100%の空隙率を持つように、シート材料がロッド内に集められる場合には、フィルターは意図された通りに機能しないことがある。引き出し抵抗などの属性も、局所的な空隙率分布によって大きく影響を受けうる。
【0004】
一部の喫煙物品、例えば、加熱式エアロゾル発生物品は、加工済みのたばこ材料を捲縮して連続的ロッドに集結させて、ロッドを適切な長さに切断して個別のたばこプラグを形成することによって形成されるたばこプラグを備えうる。このような方法で形成されたたばこプラグの構造は、適切なフィルター材料のシートを捲縮および集結させることによって製造されるフィルターの構造と類似しうる。あるたばこプラグと別のたばこプラグの間での物理的属性の変動が小さいことが望ましい。一つのバッチのプラグに属するプラグはそれぞれ、類似した量のたばこ材料を含みそれぞれが類似した内部形態も持つように、類似した重量を持つことが好ましい。たばこプラグの形態は、加熱式エアロゾル生成喫煙物品内でプラグがどれだけ適切に機能するかを判断するために、重要なことがある。
【0005】
従来型の紙巻たばこは、紙巻たばこ用紙で包まれた刻みたばこの連続的ロッドを製造した後、その連続的ロッドを適切な長さに切断して、紙巻たばこの形態の個々のたばこスティックまたはたばこロッドを形成することにより形成されうる。フィルターがたばこロッドの一方の端に適用され、最終的な紙巻たばこ製品が形成されることが一般的である。紙巻たばこの少なくとも一方の端は固定されていない端、つまり開放端であり、またロッド本体内に含まれている刻みたばこは、この端でロッドから零れ落ちることがある。紙巻たばこが刻みたばこの正しい密度で形成されていない場合、材料が開放端から零れ落ちる可能性が高くなる場合があり、こうした紙巻たばこは低品質となる。紙巻たばこの端部で零れ落ちた材料の量を評価する一つの方法は、開放端での紙巻たばこの空隙率分布を評価することでありうる。
【0006】
多孔性ロッドなどの多孔性物品内の空隙率分布の均一性を判断するための方法は、フィルター、たばこプラグ、および紙巻たばこなどの製品の品質を定量的に判断し管理するのに有用となりうる。
【0007】
EP0518141号は、例えば、充填が不適切である、破損している、または短いなど、バンドル内の紙巻たばこが適切でない時を判断する方法を開示している。開示されている方法は、従来型の紙巻たばこの束の端面からの発光を測定するものである。受光センサー(すなわち、CCD)の各ピクセルによって受信された光の量に対応して生成された信号が測定され、グレースケール(0〜255)で調節される。各ピクセルからのグレースケールで調節された測定済み信号がプロットされ、紙巻たばこの束から測定された発光の標準偏差が計算され、束全体を不合格にするかどうかを判断する閾値を提供する。EP0518141号では空隙率分布の均一性は判断されない。
【0008】
DE19753333号は紙巻たばこのバッチが十分に充填されているかどうかを判断する方法を開示している。紙巻たばこのバッチの正面端を表す信号強度が、CCDカメラを使用して測定される。ある一定の閾値より低い隣接ピクセル数が、不適切に充填された紙巻たばこの面積を示すインジケータとみなされる。DE19753333号では、たばこロッド全体に均一に分布された空孔と、すべての空孔が充填の不適切な一つの大きな空孔または一つの大きな紙巻たばこの領域に融合されたものとを区別する方法は開示されていない。
【0009】
EP0747855号はデジタル画像を補正する方法を開示している。自然なシーンの画像のサブエリア内の視覚的な局所的コントラストを改善するための、複数の局所的ヒストグラムが作成される。
【発明の概要】
【0010】
一つの態様で、多孔性ロッドなどの多孔性物品内の空隙率分布を評価するための定量的方法は、物品の横断エリアのデジタル画像を取得する工程と、物品の横断エリアの複数の同一寸法のサブエリアのそれぞれの中に存在する空孔面積率を判断し、それによって複数の空孔面積率を獲得する工程と、物品の横断エリア内の空孔面積率の断面分布(これは本明細書では空隙率分布ともいう)を評価する複数の空孔面積率を使用する工程とを含む。各サブエリアは、少なくとも一つの隣接したサブエリアと重なり、10%〜95%で重なることが好ましい。
【0011】
多孔性ロッドなどの多孔性物品内の空隙率分布を評価するための定量的方法は、物品の横断エリアのデジタル画像を取得する工程と、物品の横断エリアの複数の同一寸法のサブエリアのそれぞれの中に存在する空孔面積率を判断し、それによって複数の空孔面積率を獲得する工程と、空孔面積率の標準偏差を決定する工程とを含みうる。この場合では、空孔面積率の標準偏差は、空隙率分布の幅を表すものとなる。各サブエリアは、少なくとも一つの隣接したサブエリアと重なり、10%〜95%で重なることが好ましい。
【0012】
「物品の横断エリア」は本明細書で使用されるとき、物品の長軸方向の寸法と一般的に直角をなす平面内にある物品の面積に関連する。例えば、物品はロッドとすることができ、横断エリアは、ロッドに沿って任意の長さでのロッド断面とすることもでき、また横断エリアはロッドの端面とすることもできる。横断エリアは、ロッドの長軸方向と正確に直角をなす平面から取る必要はないが、約45度以内でロッドの長軸方向と直角をなすことが好ましい。横断エリアは、ロッドの長軸方向に実質的に直角である平面内にあることが好ましい。
【0013】
「空孔」という用語は本明細書で使用されるとき、材料が不在の多孔性物品の領域に関連する。例えば、捲縮したフィルターの横断エリアは、材料シートの集合体の部分、および材料シートの集合体の部分の間の空隙である部分を備える。この場合には、空孔はシート材料の間の空隙に関連する。
【0014】
「空隙率」という用語は本明細書で使用されるとき、多孔性物品内の空隙空間の体積率を意味する。
【0015】
「全体的空隙率」という用語は本明細書で使用されるとき、例えば、多孔性ロッドの断面などの多孔性物品の断面全体内の空孔の率を意味する。
【0016】
「サブエリア」という用語は本明細書で使用されるとき、物品の横断エリアのうち物品の横断エリアよりも小さく、物品の横断エリアの少なくとも一部分を含むエリアを意味する。
【0017】
「空孔面積率」という用語は本明細書で使用されるとき、サブエリア内の空孔の率を意味する。空孔面積率は、サブエリア内の空隙率である、局所的空隙率の測定手段である。空孔面積率の別の用語としては、局所的空隙率が考えられうる。
【0018】
「空隙率分布」という用語は本明細書で使用されるとき、異なる空孔面積率の変動の測定手段を意味する。言い換えれば、空隙率分布は、物品の横断エリア全体に対する空隙率分布の定量的測定手段である。「空隙率分布」および「局所的な空隙率分布」は本明細書で使用されるとき、同一の意味を持つ。空隙率分布の幅は複数の空孔面積率での標準偏差として表現されうる。
【0019】
局所的な空隙率分布、または空隙率分布は、物品の単一の横断エリアを構成する空孔面積率からのみ計算しうる。任意の個別の物品に関連する局所的な空隙率分布を、別の個別の物品のそれと比較しうる。局所的な空隙率分布は、個別の物品の空隙率の均一性の測定手段であるとみなしうる。例えば、物品の複数の空孔面積率の標準偏差が低い場合には、その物品内の空孔は、物品の横断エリア全体に均一に分布されている可能性が高い。ところが、物品の複数の空孔面積率の標準偏差が高い場合には、空孔は、物品の横断エリア全体に均一に分布されない。
【0020】
局所的な空隙率分布、または空隙率分布は、多数の異なる物品、例えば一組の物品の横断エリアから導き出された空孔面積率から計算しうる。一組の物品からの局所的な空隙率分布は、一組の物品と別の組の物品との間の空隙率の品質を評価するために使用しうる。
【0021】
「エアロゾル発生物品」および「喫煙物品」という用語は本明細書で使用されるとき、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を持つエアロゾル形成基質を含む物品を意味する。例えば、エアロゾル発生物品は、ユーザーの口を通ってユーザーの肺に直接吸入可能なエアロゾルを生成する喫煙物品としうる。エアロゾル発生物品は、使い捨てとしうる。
【0022】
エアロゾル発生物品または喫煙物品は、加熱式喫煙物品としうるが、これは、エアロゾルを形成できる揮発性化合物を放出するために、燃焼ではなく加熱される意図があるエアロゾル形成基質を含む喫煙物品である。エアロゾル形成基質の加熱によって形成されたエアロゾルは、エアロゾル形成基質の燃焼または熱分解性の劣化によって生成されるよりも少ない既知の有害成分を含みうる。
【0023】
「エアロゾル形成基質」という用語は本明細書で使用されるとき、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を持つ基質に関連する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基質の加熱により放出されうる。エアロゾル形成基質は、好都合なことにエアロゾル発生物品または喫煙物品の一部でありうる。エアロゾル形成基質は、たばこプラグを備えうるか、またはその形態としうる。例えば、均質化したたばこ材料のシートの集合体から形成したたばこプラグは、エアロゾル発生物品のエアロゾル形成基質を形成しうる。
【0024】
「捲縮したフィルター」は本明細書で使用されるとき、フィルター材料(例えば、紙材料またはポリマー材料)のシートを捲縮し集結してロッドにするプロセスにより形成されたフィルターに関連する。ロッドは、包装材料によって囲まれうる。捲縮したフィルターはロッドの長軸方向に開かれた空孔を持つ。
【0025】
「たばこプラグ」は本明細書で使用されるとき、加工したかまたは均質化したたばこ材料のシートを捲縮し集結してロッドの形態にするプロセスによって形成される、たばこのプラグに関連する。集めたたばこ材料は、ラッパー(例えば、紙巻たばこ用紙)によって囲まれ、たばこプラグを形成しうる。たばこプラグは、ロッドの長軸方向に開かれた空孔を持つ。
【0026】
多孔性物品は多孔性ロッドとしうる。「多孔性ロッド」という用語は本明細書で使用されるとき、ロッド、またはロッドの長軸方向の寸法に沿って延びる開かれた空孔を持つ材料を意味する。多孔性ロッドは、捲縮したフィルター、またはたばこプラグまたは従来型の紙巻たばことしうる。多孔性ロッドの直径は、5 mm〜10 mm、例えば、約7 mmまたは約8 mmとしうる。
【0027】
多孔性物品の横断エリアのデジタル画像を獲得する工程は、適切な任意の方法によって実施されうる。例えば、多孔性物品の横断エリアは、デジタルカメラを使用して写真撮影したり、スキャナーを使用してスキャンしたりしうる。写真は、従来的なカメラを使用して撮影し、その後で、生成された画像をスキャンして、デジタル画像にすることもできる。横断エリアのサブエリアは、横断エリアの全体ではないが一部を含む領域である。サブエリアの面積は、横断エリアの面積よりも小さい。サブエリアは、サブエリア内の局所的形態を表現するのに十分に大きなサイズである必要がある。また、サブエリアは、横断エリア内の空隙率および密度の局所的な変化を検出できるように十分小さい必要がある。一定の好ましい実施形態において、サブエリアの幅は、測定対象の多孔性物品の幅の約4分の1〜10分の1である。物品の横断エリア(たばこプラグまたはフィルターロッドセグメントなど)が実質的に円形である場合、ロッドのサブエリアは長方形で、ほぼプラグ直径の5分の1〜プラグ直径の10分の1、例えば、ほぼプラグ直径の6分の1またはプラグ直径の7分の1またはプラグ直径の8分の1の高さおよび幅を持つことが好ましい。
【0028】
サブエリアの空孔面積率は、サブエリア内の空孔の面積率をサブエリアの合計面積で割ることにより決定される。こうして、空孔面積率は、サブエリアの合計面積によって割られた空隙を表すサブエリア内の面積率である。
【0029】
複数の空孔面積率はそれぞれ横断エリアの同一寸法のサブエリアから計算されるため、複数の空孔面積率は、多孔性物品の横断エリア内の空隙率分布を評価するために使用されうる。例えば、平均の空孔面積率および最大の空孔面積率および最小の空孔面積率などのパラメータは、複数の空孔面積率から決定されうる。空孔面積率の標準偏差が決定されうる。空隙率分布に関連するデータは、多孔性物品の横断エリア内の空隙率の均一性を決定しうる。それぞれのサブエリアは、少なくとも一つの隣接したサブエリアと重なっているため、多孔性物品の横断エリア全体について代表的な空孔面積率の決定が確保される。
【0030】
横断エリアのデジタル画像が複数のピクセルで構成され、横断エリアを構成する各ピクセルが複数のサブエリアのうち少なくとも一つの中に含まれていることが好ましい。横断エリアのデジタル画像は、少なくとも500×500ピクセルであることが好ましい。
【0031】
各サブエリアが少なくとも一つの隣接したサブエリアと70%〜90%、例えば約80%で重なっているのが有利なことでありうる。
【0032】
方法は複数の空孔面積率の標準偏差を計算する工程を含みうる。空孔面積率の標準偏差は、多孔性物品内の空隙率分布の均一性の指標を提供しうる。
【0033】
方法は一度に複数の多孔性物品で実施しうる。例えば、デジタル画像は複数の多孔性ロッドのそれぞれから取得しうるが、その複数の多孔性ロッドは、一組のロッドとして形成されるか、または一組のロッドとして言及され、また空隙率分布はその一組のロッド全体について評価されうる。複数の多孔性ロッドの横断エリアの画像を含むデジタル画像を取得しうるが、この場合、方法は、個別のロッドの個別の画像を検出し、画像を操作して複数の多孔性ロッドのうちのいずれかの横断エリア内に収まらないピクセルを除外するといった、さらなる工程を含みうる。
【0034】
画像が複数の多孔性ロッドについて同時に取得されることが特に有利でありうる。例えば、複数の紙巻たばこの端面を撮像でき、横断エリアであるそれぞれの個別の端面の画像を、適切な画像処理ソフトウェアを使用して識別・選択しうる。
【0035】
方法はできる限り自動化されることが好ましい。例えば、面積の決定、空孔面積率の計算、空隙率分布の評価などの方法の工程は、ソフトウェアに埋め込まれたアルゴリズムによる処理工程として実行される。
【0036】
方法は、捲縮したフィルター内、または一組の捲縮したフィルター内の空隙率分布を決定するのに、特に有利でありうる。方法はまた、捲縮・集結させたたばこプラグ内、または一組のこうしたプラグ内の空隙率分布の決定または評価について特に有利でありうる。方法は、従来型の紙巻たばこ、または一組の紙巻たばこでの緩んだ端の比率を決定するのに特に有利でありうる。
【0037】
こうして、方法は、例えば、たばこ材料のシートの集合体から形成されるか、またはそれを含むたばこプラグ、あるいは、非たばこ材料(ポリ乳酸など)のシートの集合体から形成されるフィルターまたは要素など、材料シートの集合体から形成された連続的ロッド内の空隙率分布を評価するための方法でありうる。連続的ロッドは、金属箔、高分子シート、および実質的に無孔の紙または厚紙を含む群から選択されるシート材料を含みうる。連続的ロッドは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)、およびアルミ箔から構成される群から選択されるシート材料を含みうる。連続的ロッドは、ポリ乳酸またはMater-Bi(登録商標) グレード(商業的に入手可能な種類の澱粉ベースのコポリエステル)などの無孔の紙または生分解性高分子であるシート材料を含みうる。
【0038】
連続的ロッドの横断エリアは、連続的ロッドの断面または端面である。方法は、連続的ロッドの横断エリアのデジタル画像を取得する工程と、横断エリアの複数の同一寸法のサブエリアのそれぞれの中に存在する空孔の面積率を決定し、それによって複数の空孔面積率を取得する工程と、および多孔性物品の横断エリア内の空隙率分布を評価するために複数の空孔面積率の標準偏差を計算する工程とを含み、ここで、それぞれのサブエリアは、少なくとも一つの隣接したサブエリアと10%〜95%で重なる。
【0039】
本発明の第二の態様は、少なくとも一つの多孔性物品を製造するために製造プロセスを実行する工程と、上述の任意の方法を使用して少なくとも一つの多孔性物品内の空隙率分布を評価する工程と、空隙率分布を使用してさらなる多孔性物品を製造するプロセスの一つ以上のプロセスパラメータを制御する工程とを含む、多孔性ロッドなどの多孔性物品を製造するプロセスを制御するための方法を提供しうる。例えば、少なくとも一つの多孔性物品の空隙率分布は、さらなる多孔性物品を製造するプロセスの一つ以上のプロセスパラメータを変化させるかどうかの決定に使用しうる。一度に複数の多孔性物品の空隙率を評価することが好ましいことでありうる。多孔性物品を製造する方法に対して一定のフィードバックを提供するように多孔性物品内の空隙率の評価が定期的にまたは連続的に決定される場合、この点は有利でありうる。
【0040】
本発明は、多孔性物品を製造するプロセスを使用して多孔性物品を形成する工程と、上述の任意の方法を使用して少なくとも一つの多孔性物品内の空隙率分布を評価する工程と、多孔性物品を製造するプロセスの一つ以上のプロセスパラメータを制御して望ましい空隙率分布を持つさらなる多孔性物品を形成する工程とを含む、多孔性ロッドなどの多孔性物品の空隙率を制御するための方法を提供しうる。
【0041】
多孔性物品を製造するプロセスは、捲縮・集結されたフィルターを製造するためのプロセスとすることができ、多孔性物品はフィルター材料のロッドである。例えば、ロッドを製造するプロセスには、捲縮ローラーを通してシート材料を供給し、その後で捲縮したシートを集結させて連続的ロッドにする工程が関与しうる。集められた連続的ロッドは、包装用材料で囲んで連続的フィルターロッドを製造しうる。次に、このフィルターロッドは切断されて、フィルター材料の個別のロッドが製造されうる。プロセスを制御するための方法では、製造された個別のフィルターが定期的に選択され、選択されたロッドの空隙率分布が上述の任意の方法に従い評価されうる。評価用に撮像されるロッドの横断エリアは、フィルターの長軸方向に対して直角をなす、フィルターの一方の端または他方の端でありうる。
【0042】
フィルター内の空隙率分布の評価の結果は、製造プロセスによって製造中のフィルターロッドの品質を示すものでありうる。評価された空隙率が望ましいレベルから逸脱する場合には、製造プロセスのパラメータを変化させて、空隙率分布を変更させうる。例えば、捲縮ローラー間の距離を変更でき、またはシート材料が集結手段に供給される速度も変更しうる。フィードバックを提供することにより、均一な空隙率分布および望ましい属性を持つ、より一貫性のあるフィルターを製造することが可能となりうる。
【0043】
多孔性物品を製造するためのプロセスは、たばこプラグを製造するためのプロセスとすることができ、従って多孔性物品はたばこのロッドとしうる。たばこロッドまたはたばこプラグの形成は、フィルター材料の製造について上述したものと類似したものでありうる。例えば、たばこロッドを製造するために、均質な材料のシートを捲縮ローラーを通して供給し、連続的ロッド内に集結しうる。この連続的ロッドを、ラッパーによって囲んでから切断して、個別のたばこロッドまたはたばこプラグを形成しうる。この点は、そのように製造されたたばこプラグの均一性を本発明に従い監視できる場合、および空隙率の均一性の監視によってそのように形成されるたばこプラグの品質を改善する目的で、製造プロセスの一つ以上のパラメータを変化させるためのフィードバックが製造プロセスに提供される場合には、特に有利である。
【0044】
多孔性物品を製造するプロセスは、紙巻たばこ製造プロセスとすることができ、多孔性物品は標準的な従来型の紙巻たばことしうる。選択した紙巻たばこの端の空隙率を監視することにより、製造プロセスパラメータは、紙巻たばこの端部での緩んだ端の比率が低くなるように制御しうる。これにより、製造される製品の品質が改善されうる。
【0045】
上述の方法は、所定の属性を持つ多孔性物品の製造に使用しうる。例えば、物品のある一定の属性は望ましいことがあり、またユーザーがパラメータの処理を制御し望ましい属性を持つ製品を製造できるようにするためのフィードバックを提供するために空隙率分布を評価するための方法を使用しうる。
【0046】
例えば、長軸方向の開かれた空孔を持つロッドを形成することが望ましいことがあり、またそのロッドにとって一定の所定の濾過効率を提供することが望ましいこともある。ロッドの製造時にロッドの空隙率分布を評価することにより、プロセスパラメータを制御して、所定の濾過効果を得ることが可能となりうる。
【0047】
さらなる例として、一つ以上の再生たばこシートから形成されるロッドなど、物品がたばこ材料から形成される場合、物品の使用時に所定レベルのニコチン送達を提供するために、物品の空隙率を指定することが望ましいことがありうる。たばこ物品の製造時にたばこ物品の空隙率分布を評価することにより、プロセスパラメータを制御して、所定のニコチン送達を得ることが可能となりうる。
【0048】
さらなる例として、物品がカットされた葉たばこから形成された従来型の紙巻たばこである場合、紙巻たばこの端部での空隙率分布を評価し、この情報をフィードバックして、プロセスパラメータを制御し、緩んだ端の比率を減少させることが可能となりうる。
【0049】
多孔性物品を製造するプロセスを制御する方法、または多孔性物品の空隙率を制御する方法は、評価済みの空隙率分布を基準の空隙率分布と比較する工程と、その比較に対応して一つ以上のプロセスパラメータを制御する工程を含みうる。
【0050】
多孔性物品が材料シートの集合体から形成されるロッドである場合、方法は、ロッドの横断エリアのデジタル画像を獲得する工程であって、横断エリアがロッドの端面である工程と、ロッドの空隙率分布が、製造中にリアルタイムで評価されることができるようにロッドを形成するために生産ラインに取り付けられたカメラを使用する工程とを含む。別の方法として、ロッドの空隙率分布の評価は、デジタル画像捕捉手段およびロッドの空隙率分布の評価のための処理装置を含むオフライン装置を使用して、ロッドを製造した後で実施されうる。ロッドのバッチは、ロッドまたはロッドのバッチ全体の空隙率分布の評価のために、こうした装置に供給されうる。
【0051】
空隙率分布を評価するための装置が提供されうる。装置は、上述の任意の方法に従い、空隙率分布を評価しうる。装置は、物品の横断エリアのデジタル画像を捕捉するための手段と、デジタル画像を分析して空隙率分布を計算するプロセッサとを備えうる。デジタル画像を捕捉する手段は、デジタルカメラであることが好ましい。
【0052】
装置は物品の横断エリアを照らすための光源を備えうる。例えば、光源はスポットライトまたはフラッシュ装置としうる。光源は多孔性物品を均等に照らすことが好ましい。好ましい光源は、カメラのレンズの周辺または多孔性物品から所定の距離に配置され、物品を均等に照らすリングライトまたはリングフラッシュとしうる。
【0053】
装置は、多孔性物品の位置を決定し、所定の位置にあるか所定の位置を通過しているときにデジタル画像を捕捉するための手段を始動させるためのセンサーを備える。例えば、デジタル画像は、多孔性物品が形成されているときに、または多孔性物品を含む製品が組み立てられているときに取得されうる。センサーは、多孔性物品が適切に位置したときに、画像捕捉を誘発しうる。
【0054】
装置は、物品の空隙率分布をリアルタイムで評価するために、多孔性物品を形成するための生産ライン内にインラインで取り付けうる。別の方法として、装置はスタンドアロンの装置としうる。
【0055】
たばこプラグおよびフィルターなど、喫煙物品用の多孔性ロッドは、連続的ロッドとして高速で製造される。この連続的ロッドは管様の物品で、ある一定の地点でより小さなロッド様の物品に切断されうる。例えば、喫煙物品内で使用するためのたばこシートの集合体を含む多孔性物品は、まず1本の長いロッド状の物品として製造され、これが、いくつかの工程によって喫煙物品に組み込むための最終的なロッド長さに切断される。生産ライン内にあるロッド状の物品は通常、ドラムまたは転動体によって移動させられる。
【0056】
ロッド状の多孔性物品は、例えば、業務用のロッドメーカーを使用して製造されうる。管様の連続的物品は、それぞれが最終的にロッド状の物品1個分以上のサイズを持つ、規則正しいセグメント(例えば、最終的なロッド状の物品の10個分を含む長いロッド)に切断した後、一回以上の切断工程によって最終的な長さのロッド状の物品を最終的に獲得しうる。こうしたロッド製造装置の出力では、ロッドは、フラットベンド上に置かれる前に転動体を通過しうる。ロッドの横断断面のデジタル画像は、ロッドがフラットベンドに出力されるときに作成されうる。横断断面はロッドの端面となる。
【0057】
ロッドメーカーの線速度は100 m/分以上とすることができる。例えば、ロッドメーカーの線速度は150 m/分または200 m/分とすることができる。ロッド(単一または複数)の横断断面のデジタル画像は、デジタルカメラを使用して取得することができる。高速度カメラが使用されることが好ましい。具体的な一つの実施形態で、適切なカメラはSony XCD-V60で、相対シャッター(relative shutter)8、HF25SA対物レンズ(開放値2) + 5 mmエクステンション付きのものである。例えばSony XCD-SX90、HF25対物レンズ付き、またはHF35HA-1B対物レンズ付きなど、その他のカメラを使用しうる。直径が約7.5 mmの多孔性ロッドでは、カメラの解像度は、各多孔性ロッドの断面の画像が少なくとも約500×500ピクセルで確実に表現されるように十分に高い解像度であるべきである。
【0058】
一つの実施形態で、カメラは、ロッドメーカーの転動体とベンドの間を通過するロッドの端面を撮像するために水平に位置付けされる。ロッドは転動体内部に正確に配置されるため、ロッドの端面とカメラとの間の一定距離が確保される。ロッドがカメラのレンズの前の最適な位置にあり、端面を露光しているときに、ロッドの断面のデジタル画像を得るために、カメラのシャッターを制御するためにセンサーを使用しうる。別の方法として、カメラのシャッターは転動体によって誘発しうる。
【0059】
別の方法として、装置は、ロッドがデジタル画像を捕捉するために正確な位置になるようロッドを自動的に位置付けしうる。直径約7.5 mmの多孔性ロッドでは、位置の精度は少なくとも± 0.2 mmであるべきである。
【0060】
ロッドの端面の照明は、スポットライト、例えば、Schottスポットライトを45度の角度でセットして達成しうる。別の方法として、Volpi IntraLED 3などのより強力な光源を使用しうる。
【0061】
ロッドの端面のデジタル画像は、最終製品の組立前のコンバイナー上でも作成しうる。例えば、ロッド状のフィルターまたはたばこプラグが喫煙物品内に組み込まれる場合、ロッド状のフィルターまたはたばこプラグの端面の画像は、喫煙物品の組立時に取得しうる。多孔性ロッドの画像は、最終製品の組立後、例えば、多孔性ロッドの断面が露光されたときに取得しうる。例えば、たばこロッドおよびフィルターを含む喫煙物品などの品質を管理するために、一方の端面でたばこプラグを撮像し、他方の端面でフィルターを撮像するなど、一枚以上のデジタル画像を取得することができる。
【0062】
例えば、フィルターなど一定の多孔性材料は、反射する断面の表面を持ちうる。こうした物品の断面の高品質なデジタル画像を取得するために、断面が露光される位置の周辺で均一な光源が必要とされる。照明は、例えば、白色光LED Schott LSS A20960など、白色光によるものとすることができる。照明は多孔性ロッドを形成する材料に応じて異なるレベルで設定できる。例えば、照明レベルは、たばこを含むロッドのデジタル画像が捕捉されるときには100%に、あるいはフィルター材料の場合には30%にセットしうる。照明は、例えば、RingLight A08660(Schott)などのリングライトによって達成しうる。光源と多孔性ロッドの間の距離は、光源とロッドの材料に従い最適化されることが好ましい。当業者にとって、光源および光源の出力は、多孔性物品の材料に基づき適応される必要がありうることが明らかであろう。
【0063】
多孔性ロッド内の空隙率分布は、プロセッサを使用して、例えばPCを使用して、計算できる。
【0064】
多孔性物品についての製造装置または生産ラインへのフィードバックは、製造プロセスのある一定のパラメータ、例えば、入力材料の捲縮などを適応することにより達成されうる。例えば、ポリ乳酸を含むフィルターは捲縮・集結されたシートを備えうるが、フィードバックは集結させる前に実施されるシートの捲縮の度合いを変化させうる。フィードバックは、所定の仕様を満たさない空隙率分布を持つ多孔性物品を自動的に除去または排出するために行うこともできる。組立ラインで、最終製品を除去するためにプロセッサによるフィードバックを使用できる。
【0065】
装置は、外部データ処理またはプログラミング装置との通信を行うための、例えば、キーボード、バーコードリーダーまたはタッチスクリーンまたはその他の手段など、ユーザーインターフェースを持つことが好ましい。
【0066】
具体的な発明の実施形態について、ここで図を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1図1は、多孔性のたばこロッドの横断エリアの画像である。画像はサブエリアを重ね合わせて表示されている。
図2図2は、図1で図示したたばこロッドの横断エリアであり、異なる部分の横断エリア内のサブエリアを示す。
図3図3は、図1の横断エリアを示す画像であり、異なる第三の部分の横断エリアのサブエリアを示す。
図4図4は、図3のサブエリアが、さらなるサブエリアによって重なる範囲を図示する。
図5図5は、さらなるサブエリアが図4のサブエリアと重なる範囲を図示する。
図6図6は、図1の横断エリアを図示し、ほとんどのサブエリアが横断エリア内に入らないように位置するサブエリアを示す。
図7図7は、一組のたばこプラグ内の全体的な空隙率の分布を示すグラフである。
図8図8は、一組のたばこプラグ内の局所的な空隙率分布を示すグラフである。
図9図9は、オンライン空隙率分布評価で使用するための画像捕捉手段の概略図である。
図10図10は、オンライン空隙率分布評価を実行するための装置の構成要素を図示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
ここで、本発明の具体的な実施形態について、たばこプラグ内の空隙率分布を評価するための方法に言及しながら説明する。
【0069】
図1は、均質化したたばこ材料シートを捲縮して集結させるプロセスによって形成されたたばこプラグ10の端面を図示したものである。図1の画像は、すべての白いピクセルがたばこ20に対応し、ロッド30の外周の外側の黒いピクセルが背景に関連し、プラグ40の周内の黒いピクセルが空孔に対応するように処理された、デジタル画像である。画像は、たばこプラグの端面の画像を撮影し、ロッドの横断エリア内にあるピクセルを識別するためにプラグの横断エリアの画像をデジタル処理することにより得られる。次に、横断エリア内のピクセルが、たばこ材料を表す白かまたは空孔を表す黒のどちらかとなるように、閾値が画像に適用される。図1で、たばこプラグは実質的に円形であり、直径は約7 mmである。たばこプラグの外周内の領域全体が、横断エリアである。図1は、横断エリア内に位置する第一のサブエリア100を図示する。第一のサブエリアは、寸法が1 mm× 1 mmの長方形の領域である。
【0070】
図1で、第一のサブエリア100は、局所的空隙率が低い位置で図示されている。言い換えれば、空孔面積(図1の第一のサブエリア100内の黒いピクセル)は、第一のサブエリアの全体面積(1 mm2)と比較して小さい。
【0071】
図2は、図1に図示したものと同じ横断エリアを図示したものである。図2は、対応するサブエリア内のより高い空孔面積によって反映される、より高い局所的空隙率を持つ領域内に位置する第二のサブエリア200を示す。横断エリアの異なる領域内に位置する異なるサブエリアは、異なる空孔面積率を持つ。横断エリア内の複数のサブエリアについて空孔面積率を評価することにより、空隙率分布を得ることができる。
【0072】
空隙率分布は複数のサブエリアのそれぞれで空隙率を局所的に(すなわち、空孔面積率を)計算することにより得られる。各個別のたばこサブエリアについて、画像のサブエリアの空孔面積率(局所的空隙率と呼ばれうる)が計算される。局所的空隙率は、公式Pl = Nvoidlocal/ Nlocalによって計算されうるが、式中、Plは、サブエリア内の局所的空隙率であり、Nvoidlocalは、サブエリア内の空隙を表すピクセルの数であり、Nlocalは、サブエリア内の合計ピクセル数である。ソフトウェアに埋め込まれた反復アルゴリズムによって、サブエリアはロッドのデジタル画像に適用され変換される。複数の局所的空隙率の読取値を取得するために、サブエリアが画像全体にわたり順番に効果的に変換され、サブエリアが占めるそれぞれの位置で局所的空隙率が計算される。サブエリアが占めるそれぞれの位置は、サブエリアによって占められている少なくとも一つのその他の位置と重なる。このプロセスを図3〜5に図示する。
【0073】
図3は、第三のサブエリア300がプラグの左側に重ね合わされている、たばこプラグの横断エリアを図示する。局所的空隙率が、このサブエリア内で計算される。次に、サブエリアは横断エリア全体で右側の方に変換される。図4は、たばこプラグのデジタル画像上に重ねられている第四のサブエリア400を図示する。図4はまた、第三のサブエリア300の位置を(点線で)示す。第四のサブエリア400が、第三のサブエリア300の位置と重なっていることが分かる。局所的空隙率が第四のサブエリア内で計算され、サブエリアが横断エリア全体で再び変換される。図5は、第五のサブエリア500を示す横断エリアを図示する。図5はまた、第三のサブエリア300および第四のサブエリア400の位置を(点線で)示す。第五のサブエリア500について局所的空隙率の値が取得され、サブエリアは構造全体で再び変換される。これは、構造内のすべてのピクセルが一つ以上のサブエリアに含まれるまで進行する。
【0074】
この例で、サブエリア内の局所的空隙率は、サブエリア内の少なくとも90%のピクセルもまた横断エリアの内側にある場合にのみ計算される。サブエリア内の少なくとも50%のピクセルが、横断エリアの内側にあることが好ましい。図6は、たばこプラグの横断エリアを図示したもので、デジタル画像に重ねられている第六のサブエリア600を図示する。第六のサブエリア600のピクセルのうち90%未満が、横断エリアの内側、すなわち、たばこプラグの内側の領域にある。こうして、局所的空隙率は、第六のサブエリアに対して計算されない。これは、局所的たばこ構造を表すものとするのに十分な面積がないサブエリアについて局所的空隙率が計算されることを避けるためである。
【0075】
各サブエリアについて計算された局所的空隙率の値は、配列内に保存される。局所的空隙率の平均値および標準偏差が次に、たばこプラグについて計算できる。局所的空隙率の標準偏差は、空隙率分布の幅の測定手段として使用できる。これによって、プラグ内でたばこがどの程度均一に分布されているかの定量的値が与えられる。低い標準偏差は均一なプラグを示し、高い標準偏差は均一でないプラグを示す。
【0076】
方法は複数のたばこプラグの空隙率分布を同時に計算するために使用しうる。例えば、複数のたばこプラグの横断エリアを示すデジタル画像を取得することができ、このデジタル画像は、各個別のたばこプラグを識別し、上述の方法で各個別のたばこプラグから空隙率分布を得るために処理しうる。次に、空隙率分布は、各個別のたばこプラグについて、また複数のたばこプラグについても取得しうる。一例として、複数のたばこプラグは、フラットベッドスキャナー上に配置してスキャンし、複数のたばこプラグのそれぞれの端面を示すデジタル画像を生成しうる。デジタル画像の取得は、適切な任意の方法により、例えば、デジタルカメラまたはコンピュータ断層撮影を使用することにより実施しうることが注記される。画像は、適切な任意の画像形式で、完全RGB(赤・緑・青)色、グレースケール、またはバイナリー(白黒)で表現しうる。画像処理中の背景の検出および除去を促進するために、任意の画像で背景は均一であることが好ましい。任意の画像の解像度は、たばこプラグの形態を正確に解像するのに十分に高いべきである。
【0077】
画像が取得された後、その画像がカラー画像であり、かつたばこ領域と空孔領域との間の差異を強調するようコントラストを調整しうる場合には、グレースケールに変換されうる。
【0078】
画像がまだバイナリーではない場合には、バイナリーに変換される。一つの好ましい実施形態で、複数のたばこプラグの画像のネガが作成され、ここで、黒いピクセルは中空でないことを表し、白いピクセルは空孔または空隙を表し、画像内のたばこプラグの自動検出が促進される。ネガ画像内で連結されている黒い領域は、たばこプラグの中実の材料に対応し、数字で識別およびラベル付けがなされ、これがリストに保存される。一つの実施形態で、可能な最も小さな長方形の境界領域が、ラベル付けされ連結されている黒い領域のそれぞれについて計算される。それぞれの長方形の境界領域の面積およびアスペクト比が計算され、高いまたは低いアスペクト比を持つ長方形の境界領域内の連結されている黒い領域が、リストから除去される。たばこプラグは実質的に円形であるため、たばこプラグを囲むそれぞれの長方形の境界領域は、アスペクト比約1:1を持つべきである。次に、検出されたすべての黒い領域は、たばこプラグを表す領域がリストの初めにまたはその付近に来るように、寸法の大きな順で並べ替えられる。測定される物品(すなわち、たばこプラグ)について期待される面積よりも実質的に上または下の長方形の境界領域で連結されている黒い領域は、連結されている黒い領域のリストから追加的に除去されうる。一定の好ましい実施形態で、長方形の境界領域の期待される面積よりも50%大きいかまたは小さい、より好ましくは、長方形の境界領域の期待される面積よりも30%大きいかまたは小さい面積を持つ境界領域内の連結されている黒い領域が除去される。検出された黒い領域の面積は、境界領域の代わりとしても使用できる。別の実施形態で、境界領域は、異なる形状(円形など)、多角形(八角形、三角形、正方形、ひし形など)、またはその組み合わせをとりうる。
【0079】
リストのどの領域がたばこプラグに対応するかを確認するために、領域のサイズの変化は、期待されるプラグ数の範囲にわたり随意にチェックしうる。例えば、画像内の期待されるプラグの数が、文字nによって与えられている場合、リスト内の領域1〜nのサイズの変化が計算されて、配列内に保存される。プラグ領域は必ずしもネガ画像内で最大の黒い領域ではないことがあるため、サイズ変化の計算は領域2〜n+1、3〜n+2などについて実行される。リスト内に残っているすべての連結されている黒い領域全体について測定されるまで、これが継続される。リスト内で第一のプラグ領域がどこに現れるかを判断するために、計算された変化のうち最小値が識別される。プラグのサイズはほとんど同一であるべきであるため、他のたばこプラグに対応する領域が次に識別可能となるはずである。
【0080】
一組のプラグの画像内の個別のプラグの位置は、その他の手段によって特定されうる。一組のプラグを構成する複数のプラグは、それぞれがそれ自体のデジタル画像を持ちうるが、これにより個別のプラグの画像を抽出する必要性がなくなる。
【0081】
バイナリーマスキング関数を使用しうるが、ここでたばこプラグ、つまり言い換えれば、横断エリアのあるところは値1を持ち、たばこプラグの周りの領域は値0を持つ。
【0082】
次に、空隙率の計算が、それぞれの横断エリアで実行されうる。それぞれのたばこプラグの横断エリアは、閾値の値を使用してバイナリー画像に変換される。バイナリー画像で、黒いピクセルは空隙を表し、白いピクセルはたばこ材料を表す。全体的な空隙率は、次式に従い面積率から計算される。Po = Nvoid/ Ntot。式中、Poは、横断エリアの全体的な空隙率であり、Nvoidは、横断エリア内で空隙を表すピクセル数であり、Ntotは、横断エリア内の合計ピクセル数である。一組のたばこプラグについて、それぞれのプラグから導き出された全体的な空隙率を、図7に示すグラフと類似したグラフにプロットしうる。図7は、一組のたばこプラグが0.2〜0.4といった狭い分布の全体的な空隙率を持つことを示す。
【0083】
空隙率分布は、図1〜6について上述した方法に従い、その組内のそれぞれのたばこプラグについて計算できる。各個別のプラグについて空隙率分布を提供することに加え、その組のプラグについての全体的な空隙率分布は、図8のグラフに示す通りに決定しうる。異なる組のたばこプラグについて累積された空隙率分布は、相互に比較して、異なるバッチ間の品質の差を表示することができる。
【0084】
個別の多孔性ロッドまたは一組の多孔性ロッドのいずれかに関連して、上述の空隙率の評価からの得られる結果を使用して、多孔性ロッドを製造するためのプロセスを制御しうる。こうして、空隙率を評価するための方法は、仕様から外れた多孔性ロッドを製造できるようにプロセスパラメータがどの時点で設定されるかについてのフィードバックを提供し、許容可能な仕様内の多孔性ロッドを製造するようプロセスパラメータを修正されるようにしうる。
【0085】
たばこ材料のシートの集合体から形成されたたばこプラグ、またはPLAのシートの集合体から形成したフィルターなど、多孔性物品の空隙率分布を評価するための装置が、多孔性物品の製造の一部として統合されうる。空隙率分布を評価するための装置は、デジタルカメラなどの画像捕捉手段と、多孔性物品から取得されたデジタル画像を分析するために要求される処理工程を実行するプロセッサとを必要とする。装置は、さらに多孔性物品を照らすための光源を含むことが好ましい。
【0086】
図9は、カメラ910がたばこロッド920の端面921のデジタル画像を捕捉するように配列されている、画像捕捉手段の構成を図示したものである。たばこロッド920は、均質化したたばこ材料のシートを捲縮および集結させて、シートの集合体をラッパーで囲みロッドを製造することにより形成される。カメラ910のレンズ911は、たばこロッド920の端面921から所定の距離になるよう設定される。
【0087】
たばこロッド920の端面921が均一に照らされるようにするために、リングライト930(例えば、SchottリングライトA08660)が、カメラレンズ911とたばこロッド920との間に配置される。リングライト930は、カメラレンズ911よりもたばこロッド920に近い位置であることが好ましい。
【0088】
図10は、たばこロッドなどの多孔性ロッドの空隙率分布を評価するための装置またはシステム1000を図示したものである。装置またはシステム1000は、レンズ1011付きのデジタルカメラ1010と、リングライト1021に連結された光源1020とを備える。カメラのシャッターは、多孔性ロッドの位置を検出できるセンサー1030の手段で制御される。カメラ1010により取得されたデジタル画像の処理は、PC 1040内でプロセッサにより実行される。センサー、光源、カメラ、およびPCは、コントローラ1050によってリンク接続されている。PCはさらに、キーボード1050およびモニター1060を備える。図10に図示した構成要素を持つシステムまたは装置は、ロッド内の空隙率分布を形成時にリアルタイムで評価するよう、ロッド製造装置に組み込みうる。システムまたは装置1000は、紙巻たばこまたは喫煙物品組立ラインに組み込むことができ、紙巻たばこまたは喫煙物品の組立時に、紙巻たばこまたは喫煙物品の構成要素各部内の空隙率分布を評価しうる。図10の構成要素を持つシステムまたは装置は、別の方法として、多孔性ロッドのバッチ内の空隙率分布についてオフライン評価をするためのスタンドアロンの評価装置の一部を形成しうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10