【文献】
池田 圭一,VPNでリモートアクセス ビデパソも遠隔操作,ASCII 第28巻 第11号,日本,株式会社アスキー,2004年11月 1日,p.82−87
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、ずらして表示したデスクトップ画面のうち、ユーザによって選択されたデスクトップ画面を遠隔操作対象の画面として表示する請求項1記載の遠隔操作装置。
前記表示制御部は、前記経路情報に示された自装置、前記第1のコンピュータ、及び前記第2のコンピュータのうち、ユーザによって選択された装置のデスクトップ画面を遠隔操作対象の画面として表示する請求項3記載の遠隔操作装置。
前記表示制御部は、前記デスクトップ画面に対応するコンピュータを識別する識別情報を前記デスクトップ画面に表示する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遠隔操作装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の遠隔操作装置では、ユーザが遠隔操作しているコンピュータを識別可能となる。以下、実施形態の遠隔操作装置を、図面を参照して説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、実施形態の遠隔操作システム50の全体構成例を示す図である。遠隔操作システム50は、遠隔操作装置51、PC100A、PC100B、及びPC100Cで構成される。遠隔操作装置51、PC100A、PC100B、及びPC100Cは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Accese Memory)、及びHDD(Hard Disk Drive)を備えるコンピュータである。遠隔操作装置51、PC100A、PC100B、及びPC100Cは、表示装置を備えている。
【0010】
遠隔操作装置51、PC100A、PC100B、及びPC100Cは、LANやインターネット等のネットワークによって接続されている。
図1に示されるPC_Aは、PC100Aのコンピュータ名である。PC_Bは、PC100Bのコンピュータ名である。PC_Cは、PC100Cのコンピュータ名である。
【0011】
ユーザは、PC100Aを遠隔操作する遠隔操作機能によってPC100Aのデスクトップ画面を遠隔操作装置51の表示装置に表示することでPC100Aを遠隔操作する。遠隔操作装置51は、自装置の一例である。
【0012】
本実施形態において、PC100A及びPC100Bも遠隔操作機能を備えている。遠隔操作機能を備えたコンピュータによって、ユーザが他のコンピュータを遠隔操作する場合には、ユーザが認証情報(アカウント、パスワード)を入力し、認証されなければならない。以下の説明では、遠隔操作機能を備えたコンピュータにおいて、ユーザが遠隔操作対象のコンピュータに認証情報を入力し認証されることをログインと称する。
【0013】
図1では、遠隔操作装置が1台のみとなっているが、複数の遠隔操作装置が設けられていてもよい。
図1では、遠隔操作装置が遠隔操作するコンピュータが3台となっているが、2台または4台以上であってもよい。ユーザが直接操作する装置は遠隔操作装置51に限定される必要はない。
【0014】
図2は、ユーザが遠隔操作装置51からPC100A、PC100B、及びPC100Cを遠隔操作する際の接続形態を示す図である。まず、ユーザはPC100Aにログインする。次いで、ユーザは、PC100Aが備える遠隔操作機能によって、PC100Bにログインする。これにより、遠隔操作装置51は、PC100Aのデスクトップ画面に、PC100Bのデスクトップ画面を表示することができる。すなわち、遠隔操作装置51は、遠隔操作装置51のデスクトップ画面に、PC100Bのデスクトップ画面を表示する。これにより、ユーザはPC100Bを遠隔操作することができる。
【0015】
ユーザは、PC100Bが備える遠隔操作機能によって、PC100Cにログインする。これにより、遠隔操作装置51は、PC100Bのデスクトップ画面に、PC100Cのデスクトップ画面を表示することができる。すなわち、遠隔操作装置51は、遠隔操作装置51のデスクトップ画面に、PC100Cのデスクトップ画面を表示する。これにより、ユーザはPC100Cを遠隔操作することができる。
【0016】
このように、本実施形態において、ユーザは遠隔操作装置51からPC100Aを遠隔操作可能であり、PC100Aを経由してPC100Bを遠隔操作可能であり、PC100AとPC100Bとを経由してPC100Cを遠隔操作可能である。
【0017】
図3は、遠隔操作装置51の機能構成を表す概略ブロック図である。遠隔操作装置51は、制御部12、記憶部18、通信部20、表示装置21、及び入力装置22を備える。制御部12は、遠隔操作装置51を制御する。通信部20は、ネットワークを介して他のコンピュータと通信する。記憶部18は、後述するリモートDB(データベース)などを記憶する。表示装置21は、遠隔操作装置51のデスクトップ画面の他に、PC100Aなど他のコンピュータのデスクトップ画面を表示する。入力装置は、キーボードやマウスなどの装置である。
【0018】
制御部12は、遠隔操作部13、リモート検出部14、画面取得部15、及び表示制御部16を備える。遠隔操作部13は、第1のコンピュータのデスクトップ画面を表示装置21に表示することで第1のコンピュータを遠隔操作する。例えば、
図2に示した例では、第1のコンピュータはPC100Aである。従って、遠隔操作部13は、PC100Aのデスクトップ画面を表示装置21に表示することでPC100Aを遠隔操作する。
【0019】
リモート検出部14は、遠隔操作機能によって新たなコンピュータにログインしたことを検出することでアカウント、及びパスワードを取得する。リモート検出部14は、遠隔操作機能によって新たに遠隔操作対象となったコンピュータのコンピュータ名、及びIPアドレスを取得する。リモート検出部14は、遠隔操作機能を実行したコンピュータの「ID」を取得する。例えば、
図2に示した例では、第2のコンピュータはPC100Bである。従って、リモート検出部14は、PC100Bのコンピュータ名、及びIPアドレスを取得する。
【0020】
画面取得部15は、遠隔操作対象となったコンピュータのデスクトップ画面を取得する。表示制御部16は、画面取得部15によって取得されたデスクトップ画面を他のコンピュータのデスクトップ画面と表示位置をずらして表示装置21に表示する。表示制御部16は、ずらして表示したデスクトップ画面のうち、ユーザによって選択されたデスクトップ画面を遠隔操作対象の画面として表示する。
【0021】
具体的にリモート検出部14の検出方法と画面取得部15の取得方法について説明する。一例として遠隔操作対象のコンピュータをPC100A、ユーザが新たにログインするコンピュータをPC100Bとする。この場合、ユーザがPC100Aを遠隔操作していることから、PC100AはPC100Bへのログイン操作を検出できる。従ってPC100Aは、PC100Bのコンピュータ名、PC100Bにログインするための認証情報、及びPC100BのIPアドレスを検出することができる。こうして検出されたPC100Bのコンピュータ名、認証情報、及びPC100BのIPアドレスを、PC100Aは遠隔操作装置51にメッセージとして送信する。このメッセージを新規ログイン検出メッセージと称する。
【0022】
PC100Aは、新規ログイン検出メッセージの宛先に遠隔操作装置51セットし、パラメータにPC100Bのコンピュータ名、認証情報、及びPC100BのIPアドレスをセットして、遠隔操作装置51に送信する。
【0023】
ユーザがPC100AからPC100Bにログインしたことによって、PC100AはPC100Bのデスクトップ画面を取得できる。PC100Aは、取得したPC100Bのデスクトップ画面を遠隔操作装置51に提供する。このとき、PC100Bのデスクトップ画面ととともに、PC100Bのデスクトップ画面であることを示す識別情報がPC100Aから遠隔操作装置51に提供される。これにより、遠隔操作装置51は、複数のデスクトップ画面の各々を識別することができる。遠隔操作装置51は、取得したPC100Bのデスクトップ画面を表示装置21に表示する。
【0024】
ユーザが遠隔操作装置51から、例えば、PC(1)、PC(2)、…、PC(N)の順に経由してPC(N+1)にログインした場合も同様の処理が実行される。すなわち、宛先を遠隔操作装置51とした新規ログイン検出メッセージが、PC(N)から各々のPCを経由して遠隔操作装置51に送信される。PC(N+1)のデスクトップ画面ととともに、PC(N+1)のデスクトップ画面であることを示す識別情報がPC(N)から各々のPCを経由して遠隔操作装置51に提供される。
【0025】
図4は、リモートDBの構造を示す図である。
図4は、一例として3つのレコードを持ったリモートDBを示している。リモートDBは、「ID」、「コンピュータ名」、「アカウント」、「パスワード」、「接続経路」、「画面ID」、「アクティブ」、及び「IPアドレス」の7つのフィールドで構成される。
【0026】
「ID」は、レコードを一意に識別するための識別子である。「コンピュータ名」は、遠隔操作対象のコンピュータの名称である。「アカウント」及び「パスワード」は、遠隔操作する際に遠隔操作対象のコンピュータに入力される認証情報である。「接続経路」は、遠隔操作機能で接続する際に経由したコンピュータの「ID」を示す。「接続経路」における「NULL」は、遠隔操作装置51の遠隔操作機能によってログインしたことを示す。「画面ID」は、表示しているデスクトップ画面を一意に識別するための識別子である。「アクティブ」は、遠隔操作対象のコンピュータか否かを示すもので、オンは遠隔操作対象のコンピュータであることを示し、オフは遠隔操作対象のコンピュータではないことを示す。「IPアドレス」は、遠隔操作対象のコンピュータのIPアドレスである。
【0027】
図4に示されるリモートDBにおいて、例えば「ID」が3のレコードは、「コンピュータ名」がPC100Cである。「アカウント」はdokouである。「パスワード」はabcdeである。「接続経路」は、1、2となっている。これは、遠隔操作装置51から「ID」が1のPC100A、「ID」が2のPC100Bを経由してPC100Cが遠隔操作されていることを示している。「画面ID」は、W3である。「アクティブ」は、オンを示している。従って、PC100Cは遠隔操作対象のコンピュータである。「IPアドレス」は、192.168.1.30である。
図4に示されるIPアドレスは一例であり、グローバルIPアドレスであってもよい。
【0028】
図5は、表示装置21に表示されたデスクトップ画面の一例を示す図である。表示装置21には、PC100A、PC100B、及びPC100Cのデスクトップ画面がずらして表示されている。タスクバー30には、PC_Aアイコン31、PC_Bアイコン32、及びPC_Cアイコン33が表示されている。領域34は、遠隔操作装置51のデスクトップ画面が表示される領域である。
【0029】
デスクトップ画面W1には、PC100Aのデスクトップ画面が表示されている。デスクトップ画面W2には、PC100Bのデスクトップ画面が表示されている。デスクトップ画面W3には、PC100Cのデスクトップ画面が表示されている。このようにPC100Cのデスクトップ画面W3が最前面に表示されていることから、PC100Cが遠隔操作対象のコンピュータとなっている。
【0030】
ユーザは、デスクトップ画面W1、W2のうち、遠隔操作対象としたいデスクトップ画面か、PC_Aアイコン31またはPC_Bアイコン32を選択することで、選択されたデスクトップ画面が遠隔操作対象となる。領域34をユーザが選択すると、遠隔操作装置51のデスクトップ画面が表示されるので、遠隔操作装置51を操作することができる。
【0031】
次に、
図6、7、8、9を用いてリモートDBの生成例及びデスクトップ画面の表示例について説明する。
図6、7、8、9では、リモートDBにレコードが存在しない状態から、PC100A、PC100B、PC100Cの順にユーザがログインした場合の例を示している。
図6、7、8、9では、タスクバーを省略している。
【0032】
ユーザが遠隔操作装置51からPC100Aにログインすると、リモート検出部14は、アカウント、パスワード、コンピュータ名、IPアドレス、及びIDを取得する。この場合の接続経路は、遠隔操作装置51の遠隔操作機能によってログインしたため、NULLとなる。
【0033】
画面取得部15は、PC100Aのデスクトップ画面を取得する。表示制御部16は、表示装置21に他のコンピュータのデスクトップ画面が表示されていないことから、デスクトップ画面W1にPC100Aのデスクトップ画面を表示する。こうして
図6に示されるように、PC100Aのデスクトップ画面が表示される。リモートDBには、PC100Aに関するレコードが生成される。このレコードのIDは1となる。デスクトップ画面W1には、PC100Aのデスクトップ画面であることを示す「PC_A」が画面の右上に表示される。すなわち、デスクトップ画面に対応するコンピュータを識別する識別情報(
図6の場合はコンピュータ名)が表示される。
【0034】
ユーザが遠隔操作装置51からPC100Aの遠隔操作機能によってPC100Bにログインすると、リモート検出部14は、アカウント、パスワード、コンピュータ名、IPアドレス、及び接続経路を取得する。この場合の接続経路は、PC100Aの遠隔操作機能によってログインしたため、PC100AのIDである1となる。
【0035】
画面取得部15は、PC100Bのデスクトップ画面を取得する。表示制御部16は、表示装置21にデスクトップ画面W1が表示されていることから、デスクトップ画面W2にPC100Bのデスクトップ画面を表示する。これによって、遠隔操作対象のコンピュータは、PC100AからPC100Bに切り替わる。こうして
図7に示されるように、PC100Bのデスクトップ画面が表示される。リモートDBには、PC100Bに関するレコードが生成される。このレコードのIDは2となる。
【0036】
次いで、ユーザが遠隔操作装置51からPC100Bの遠隔操作機能によってPC100Cにログインすると、リモート検出部14は、アカウント、パスワード、コンピュータ名、IPアドレス、及び接続経路を取得する。この場合の接続経路は、接続経路が1のPC100Bの遠隔操作機能によってログインし、PC100BのIDが2であるため、1、2となる。
【0037】
画面取得部15は、PC100Cのデスクトップ画面を取得する。表示制御部16は、表示装置21にデスクトップ画面W1、W2が表示されていることから、デスクトップ画面W3にPC100Cのデスクトップ画面を表示する。これによって、遠隔操作対象のコンピュータは、PC100BからPC100Cに切り替わる。こうして
図8に示されるように、PC100Cのデスクトップ画面が表示される。リモートDBには、PC100Cに関するレコードが生成される。このレコードのIDは3となる。
【0038】
図9は、
図8に示されるデスクトップ画面おいて、ユーザがPC100Aのデスクトップ画面を選択した場合に表示されるデスクトップ画面を示す図である。ユーザがPC100Aのデスクトップ画面を選択すると、表示制御部16は、ユーザによって選択されたPC100Aのデスクトップ画面を遠隔操作対象の画面として表示する。これにより、リモートDBのPC100Aのレコードの「アクティブ」はオンとなり、PC100Cのレコードの「アクティブ」はオフとなる。
【0039】
図9に示されるデスクトップ画面において、ユーザがPC_Aアイコンを選択した場合にも、遠隔操作対象のコンピュータをPC100Aに切り替えることができる。
【0040】
図10は、遠隔操作機能を開始するときに実行される起動処理の流れを示すフローチャートである。
図10において、制御部12は、リモートDBに1以上のレコードが記憶されている否かを判定する(S101)。制御部12は、1以上のレコードが記憶されていない場合(S101:NO)、S103に進む。
【0041】
制御部12は、1以上のレコードが記憶されている場合(S101:YES)、リモートDBに記憶されている全てのコンピュータ名を取得する(S102)。次いで、制御部12は、リモート接続画面を表示装置21に表示する(S103)。
【0042】
図11は、表示装置21に表示されるリモート接続画面40の一例を示す図である。リモート接続画面40では、遠隔操作機能によって新規に接続する場合と、遠隔操作機能による接続履歴のあるコンピュータに再び接続する場合の2つのユーザインタフェースが表示される。
【0043】
ユーザが遠隔操作機能によって新規に接続する場合、遠隔操作対象のコンピュータのPC名、アカウント、及びパスワードを、それぞれコンピュータ名入力欄41、アカウント入力欄42、パスワード入力欄43に入力する。一方、ユーザが接続履歴のあるコンピュータに再び接続する場合、上記S102で取得されたコンピュータ名が表示されるプルダウンメニュー44によって遠隔操作対象のコンピュータを選択する。
【0044】
新規または再び接続する場合のいずれも、上記情報を入力してOKボタン45をユーザが選択することにより、遠隔操作機能によって遠隔操作対象のコンピュータのデスクトップ画面が表示されることとなる。ユーザがキャンセルボタン46を選択した場合には、何も実行されない。
【0045】
図10のフローチャートに戻り、制御部12は、リモート接続画面40において、OKボタン45が選択されたか否かを判定する(S104)。制御部12は、OKボタン45が選択されなかった場合(S104:NO)、キャンセルボタン46が選択されたか否かを判定する(S109)。キャンセルボタン46が選択された場合(S109:YES)、制御部12は処理を終了する。キャンセルボタン46が選択されなかった場合(S109:NO)、制御部12は上記S104に進む。
【0046】
S104において、OKボタン45が選択された場合(S104:YES)、制御部12は、指定されたコンピュータ名と認証情報とを取得する(S105)。このS105において、新規に接続する場合、制御部12は、ユーザによって入力されたコンピュータ名と認証情報とをテキストボックスから取得する。一方、再び接続する場合、制御部12は、プルダウンメニュー44で指定されたコンピュータ名に対応するレコードリモートDBから読み取ることで、コンピュータ名と認証情報とを取得する。
【0047】
次いで制御部12は、取得されたコンピュータ名と認証情報とを用いて遠隔操作対象のコンピュータにログインする(S106)。制御部12は、リモートDBを更新する(S107)。そして制御部12は、遠隔操作対象のコンピュータのデスクトップ画面を取得し、デスクトップ画面を表示して(S108)、処理を終了する。
【0048】
図12は、リモート検出時処理の流れを示すフローチャートである。このリモート検出時処理とは、ユーザが遠隔操作対象のコンピュータから他のコンピュータへログインした際に実行される処理である。
【0049】
制御部12は、上述した新規ログインメッセージを受信することによってログインを検出すると(S201:YES)、新規ログインメッセージからコンピュータ名、認証情報、及びIPアドレスを取得する(S202)。これにより遠隔操作装置51は、リモートDBの各フィールドの値を得ることができるので、全てのフィールドの値がセットされたPC100Bのレコードが生成される。
【0050】
次いで、制御部12は、取得したコンピュータ名、認証情報、及びIPアドレスが既にリモートDBに記憶済みか否かを判定する(S203)。制御部12は、リモートDBに記憶済みの場合(S203:YES)、S205に進む。リモートDBに記憶済みではない場合(S203:NO)、制御部12は、取得したコンピュータ名、認証情報、及びIPアドレスをリモートDBに記憶する(S204)。
【0051】
制御部12は、ログインしたコンピュータのデスクトップ画面を取得し(S205)、取得したデスクトップ画面を表示装置21に表示する(S206)。そして制御部12は、リモートDBの画面IDフィールドとアクティブフィールドとを更新して(S207)、処理を終了する。
【0052】
図13は、画面選択検出時処理の流れを示すフローチャートである。この画面選択検出時処理とは、ユーザによって選択されたデスクトップ画面を遠隔操作対象の画面として表示する処理である。上述したように、ユーザが遠隔操作対象としたいデスクトップ画面を切り替えるには、ユーザが遠隔操作対象としたいデスクトップ画面を選択するか、タスクバーに表示されたアイコンを選択する。
図13のフローチャートは、ユーザが遠隔操作対象としたいデスクトップ画面を選択した場合の処理を示している。
【0053】
制御部12は、ユーザによるデスクトップ画面の選択を検出したか否かを判定する(S103)。ユーザが遠隔操作対象としたいデスクトップ画面をクリックすると、遠隔操作装置51のOS(Operating System)はクリックされたことを検出する。そして、OSはクリックしたことを示すとともにクリックされた位置を示すクリックメッセージを制御部12に送信する。
【0054】
制御部12は、クリックメッセージを受信するとデスクトップ画面が選択されたことを検出したと判定する(S301:YES)。次いで制御部12は、クリックされた位置から選択されたデスクトップ画面の画面IDを取得する(S302)。制御部12は、取得した画面IDに対応するデスクトップ画面を最前面に表示する(S303)。制御部12は、リモートDBのアクティブフィールドを更新して(S304)、処理を終了する。
【0055】
以上説明した第1の実施形態によれば、PC100Bのデスクトップ画面をPC100Aのデスクトップ画面と表示位置をずらして表示装置21に表示するので、自装置が遠隔操作しているコンピュータを識別可能となる。
図6のデスクトップ画面W1には、識別情報としてコンピュータ名が表示されていたが、コンピュータ名に代えて、IPアドレスを表示するようにしてもよい。
【0056】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係る遠隔操作装置51では、経路情報を示すポップアップ画面を表示する点が第1の実施形態と異なる。その他の構成要素等については第1の実施形態と同様であるため、それらについての説明を省略する。
【0057】
図14は、第2の実施形態に係るポップアップ画面70を示す図である。
図14には、遠隔操作装置51の2種類のデスクトップ画面60、61と、上述したポップアップ画面70とが示されている。デスクトップ画面60は、第1の実施形態で示されたデスクトップ画面W1、W2のうち、遠隔操作対象となっているデスクトップ画面W2にポップアップ画面70を表示した画面である。デスクトップ画面61は、遠隔操作対象となったコンピュータのデスクトップ画面Wにポップアップ画面70を表示した画面である。
【0058】
経路情報を示すポップアップ画面70は、矢印の始点側に位置するコンピュータと、矢印の終点側に位置するコンピュータとが、矢印の始点側に位置するコンピュータの遠隔操作機能によって接続されていることを示している。
【0059】
図14に示されるポップアップ画面70は、各コンピュータを示すアイコン62、63、64と、矢印65、66とで構成される。アイコン62は、遠隔操作装置51を示す。アイコン63は、PC100Aを示す。アイコン64は、PC100Bを示す。矢印65は、遠隔操作装置51とPC100Aとが遠隔操作機能によって接続されていることを示す。矢印66は、PC100AとPC100Bとが遠隔操作機能によって接続されていることを示す。
【0060】
ポップアップ画面70では、遠隔操作対象となっているコンピュータのアイコンの枠(
図12ではPC_C)が、遠隔操作対象となっていないコンピュータ(
図12ではPC_A)のアイコンの枠と比較して太く表示される。これにより、遠隔操作装置51が遠隔操作しているコンピュータを識別可能となる。
【0061】
ポップアップ画面70では、遠隔操作装置51以外のコンピュータを示すアイコン63、64に、識別情報としてIPアドレス及びコンピュータ名が表示される。これにより、遠隔操作装置51が遠隔操作しているコンピュータだけではなく接続された各コンピュータも識別可能となる。識別情報としてIPアドレス及びコンピュータ名のいずれか一方が表示されるようにしてもよい。
【0062】
ポップアップ画面70では、上述したように遠隔操作対象となっているコンピュータのアイコンの枠が太く表示される。従って、デスクトップ画面61に示されるように、遠隔操作対象となっているコンピュータのデスクトップ画面Wのみを表示してもユーザは遠隔操作しているコンピュータを識別可能となる。従って、第2の実施形態によれば、第1の実施形態のように、デスクトップ画面をずらして表示する必要はない。
【0063】
以上説明した第1の実施形態と第2の実施形態において、
図11で示したリモート接続画面40を起動時だけではなく、他のコンピュータへ接続した後にも表示可能なようにしてもよい。これにより、ユーザはいつでも他のコンピュータにログインできるので、ユーザの利便性が向上する。
【0064】
以上述べた実施形態の遠隔操作装置によれば、ユーザが遠隔操作しているコンピュータを識別可能となる。
【0065】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。