(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
流体を冷却するステップであって、流体冷却器が、第1の温度の前記流体を受け取り、前記第1の温度よりも低く、かつ、空気からの湿気の凝縮を生じさせるのに十分な第2の温度の流体を排出することを含む、ステップと、
ほぼ前記第2の温度の前記流体の第1の部分を、前記流体冷却器から冷却コイルに供給するステップであって、前記冷却コイルは、1.0メートル/秒から2.5メートル/秒の面速度を有するサイズにされており、前記冷却コイルの流出口からの前記流体は、18℃から23℃である、ステップと、
前記冷却コイルの流出口からの前記流体の少なくとも一部分を、流体回収管路によって冷却コイルの流出口に接続された流入口を有する冷却回収コイルへ供給するステップであって、前記冷却回収コイルは、1.0メートル/秒から2.5メートル/秒の面速度を有するサイズにされた、ステップと、
空気処理ユニットにおいて吸気源から空気を受け取ると共に、前記空気を前記冷却コイルを通って移動させた後に前記冷却回収コイルを通って移動させることにより、前記冷却コイルにおいて前記空気が冷却されて前記空気から少なくとも一部の湿気が凝縮されるステップであって、前記冷却コイルにおける冷却及び前記空気からの前記少なくとも一部の湿気の凝縮により、前記流体が前記冷却回収コイルによって前記冷却コイルから前記流体回収管路を介して受け取られたとき、前記流体は、前記第2の温度よりも高い第3の温度になる、ステップと、
前記冷却コイルを出る前記空気の給気温度を、除湿されて冷却された空気を生成するように前記空気から水分が除去される点まで冷却させるステップであって、選択的に少なくとも一つの第1の弁を調整して前記流体冷却器から前記冷却コイルへの前記流体の流量を調節することを含むステップと、
前記冷却コイルによって前記冷却回収コイルへ排出される前記流体の流量を制御する第2の流量制御弁を選択的に調整して、前記冷却回収コイルを出る給気温度を変化させるステップと、
前記流体冷却器から排出された前記流体の第2の部分の流量を制御するバイパス流量制御弁を選択的に調整して、前記流体冷却器に戻される前記流体の前記第2の部分の量を変化させるステップと、
を含む、空調の方法。
【背景技術】
【0003】
[0003]住居用建築物、商用建築物、工業用建築物、又は公共機関の建築物などの施設の環境は、人間の快適さ、衛生及び安全に適合するように、温度及び湿度が比較的狭い範囲内に入らなければならないので、常にしっかりと制御されている。毎年、多くの施設において、糸状菌、カビ及びその他の生体成長が、施設を損傷し、且つその居住者に悪影響を及ぼすことがあり、また広範な被害をもたらすことがある。生体成長は、暖かく湿った区域で特に盛んになる。生体成長の可能性を低減するために、施設内空気の相対湿度を低減する必要がある。したがって、除湿と呼ばれるプロセスで、空気から水分が除去される。
【0004】
[0004]施設内の湿度及び温度を制御するための従来手法は、エネルギーを大量消費するものであり、その冷房、除湿及び暖房システムの運転の高コストをもたらす。コスト又はエネルギーのどちらかを節約すると、そのようなシステムの不適当な使用に通じることが多く、システムの目的を損ねる。さらに悪いことに、冷房、除湿及び暖房システムが誤用されると、生体成長を許してしまう。湿潤な気候では例えば、施設に人が居ないときさえ、生体成長の可能性を低減するために、冷房システムが1日当り24時間、1週当り7日間、運転状態のままにされることがある。これは、多大なエネルギーを浪費する。
【0005】
[0005]
図1は、1つ又は複数の空気処理ユニット(AHU)01−0003、弁01−0055、01−0080などを含む従来技術の冷房、除湿、及び再加熱システム01−0001の概略図である。水などの流体が、一般に冷房設備01−0040で冷却され、冷却流体の供給配管01−0045、01−0090を通って1つ又は複数のAHU 01−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管01−0050、01−0085を通って1つ又は複数の冷房設備01−0040へ戻される。冷却流体は、冷房設備01−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。
【0006】
[0006]流体が、暖房設備01−0035で加熱され、加熱流体の供給配管01−0075、01−0105を通って1つ又は複数の温度制御区域01−0065へ運ばれ、加熱流体の戻り配管01−0070、01−0110を通って1つ又は複数の暖房設備01−0035へ戻される。一般に、加熱流体は、暖房設備01−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0007】
[0007]AHU 01−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁01−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁01−0080を選択的に調整することにより制御される。AHU 01−0003の下流に冷却流体の流量制御弁01−0055が配置され、加熱コイル01−0030の下流に熱源流体の流量制御弁01−0080が配置される。或いは、弁01−0055、01−0080が、それぞれAHU 01−0003の上流又は加熱コイル01−0030の上流に位置してもよい。
【0008】
[0008]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル01−0015又はAHU 01−0003の他の熱交換ユニットを通って冷却流体が分配される。ファン01−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気01−0002と新鮮空気01−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流01−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル01−0015を通してそれを送出する。
【0009】
[0009]混合空気流01−0010は、フィルタ01−0100を通されるか、或いは通されないままであり得る。空気が冷却コイル01−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気流01−0010又は空調された空間の状態01−0171が必要とするとき、冷却コイル01−0015を出る調整空気01−0025は、空気から水分が除去されて空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。
【0010】
[0010]調整空気01−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて、空気が乾燥する。したがって、施設01−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、放出管路01−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気01−0025が送出される。乾燥した冷たい調整空気01−0025は、通常冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処することができず、このため、調整空気01−0025は、加熱コイル01−0030を含む温度制御ボックス01−0065に送出される。
【0011】
[0011]暖かい、又は熱い流体は、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いることができる。例えば、加熱コイル01−0030又は温度制御ボックス01−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス01−0065は、一定体積又は可変体積であり得る。温度制御ボックス01−0065は、加熱コイル01−0030を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する制御弁01−0080を制御する制御システムを含む。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備01−0035で生成され、加熱流体の供給配管01−0075、01−0105及び加熱流体の戻り配管01−0070、01−0110を通って温度制御区域01−0065に分配される。加熱コイル01−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム01−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷01−0171の必要性を維持するために、流量制御弁01−0080を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0012】
[0012]特に除湿負荷が一般に存在する夏季の数カ月を通じて、冷却コイル01−0015での熱交換の結果、コイルの上を(つまり表面に沿って)通る空気01−0010の温度が低下して湿気が除去され、一方、コイルを通る流体の温度は、約55°Fから60°Fへ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管01−0050、01−0085に収集することができ、冷房システム01−0040の流入口へ送出される。さらに、冷却コイル01−0015で、又はその近くで行われる非調整空気又は部分的調整空気から冷水への熱伝達の結果として、このプロセスは、空気を除湿することもできる。
【0013】
[0013]一般に、最大の冷房及び除湿の負荷に対処するために、冷却コイルは、冷却器から、冷却流体配管を介して34°Fと45°Fとの間の温度の冷却流体の供給を必要とする。一般に、冷却コイルは、冷却流体配管を通って冷却器に戻される流体を、55°Fと60°Fとの間の温度で供給する。冷却コイルは、従来、施設の居住者の快適さの必要性又はプロセス冷房負荷の必要性を満たすのに必要とされる50°Fと55°Fとの間の放出空気温度をもたらすように設計されている。
【0014】
[0014]施設の空調された空間に入る空気流中の水分を低減するために、除湿中に、約55°Fの最大放出空気温度が通常用いられる。稼働中の負荷によって必要とされる最低の放出空気温度は、40°Fから45°F程度であり得る。冷却コイルは、立方フィート/分(CFM)で表した空気流の量を、空気が通るコイル面の平方フィート数で割ることによって計算される、一般に500フィート/分から600フィート/分の面速度にサイズを合わせて作製されるが、より低い面速度及びより高い面速度を有することができる。最後に、冷却コイルは、4列と8列との間の熱伝達配管を有して構成されるが、より多数、又はより少数の熱伝達の列を有することがある。
【0015】
[0015]そのようなシステムの加熱コイルは、暖房設備から加熱流体配管を通って供給される150°Fと200°Fとの間の加熱流体の供給温度、及び加熱流体配管を通って暖房設備へ戻る120°Fと160°Fとの間の加熱流体の戻り温度を通常必要とする。加熱コイルは、60°Fと110°Fとの間の放出空気温度をもたらすように設計される。加熱した空気が空調された空間又はプロセス負荷に入るときに生じるホットエアの成層の量を低減するために、約110°Fの最大の放出空気温度が一般に用いられるが、より高い温度を用いることができる。
【0016】
[0016]除湿運転中は、空間又はプロセス負荷の加熱が不要なはずなので、放出空気温度は60°Fから70°Fでもよい。加熱コイルは、800フィート/分から1,000フィート/分の面速度に対応するようなサイズに作製され、これは、立方フィート/分(CFM)で表した空気流の量を、空気が通るコイル面の平方フィート数で割ることによって計算される。加熱コイルは、1つ又は複数の列に通常構成される。
【0017】
[0017]エネルギー浪費及び運転コストを低減するために、多くの施設操作技術者が、除湿を重視せず、より高い空気放出温度で冷房システムを運転する。これは、必要な再加熱エネルギーの量及び冷房負荷を低減するが、除湿が低減され、その結果、施設内の空気の相対湿度がより高くなる。相対湿度レベルがより高くなると、生体成長を促進する恐れがある。
【0018】
[0018]複合的なエネルギー浪費も生じる。約55°Fの給気温度は、一年の大部分のほとんどの気候で、居住者の快適さにとってあまりにも冷えている。したがって、55°Fの給気温度は、居住者の快適さの基準を満たす温度又はプロセス冷房負荷に対処する温度まで、予熱又は「再加熱」される。
【0019】
[0019]再加熱プロセス用の熱源は、通常新規のエネルギー源である。電気加熱器、放射パネル、及び温水加熱器又はボイラによって生成された湯を用いる加熱コイルは、再加熱プロセス用の熱の一般的な供給源である。ボイラ又は温水加熱器用の燃料は、木材チップ、天然ガス、オイル、石炭、ピート又は他の何らかの燃焼性の燃料であり得る。電気を用いて水を加熱することもできる。空気を予熱するのに、冷房システムの凝縮器側から回収された熱が用いられてもよいが、これらのシステムはそれほど一般的ではない。再加熱コイルは、システムにおいて冷却コイルの下流に設置される。再加熱コイルは、冷却コイルと同一容器内に、或いは遠隔に配置することができる。
【0020】
[0020]大多数の水ベースの再加熱システムの場合、再加熱コイルは、一般に150°Fから200°Fの非常に高い水温を必要とする。水温の上昇につれてボイラ及び温水加熱器のエネルギー効率が悪化するので、このように水温が高いと、ボイラ又は温水加熱器のエネルギーを浪費する。快適さの条件又はプロセス冷房負荷の必要性を満たすために空気に加えられる熱の大部分が、還気システムを介してAHUシステムに戻されるので、再加熱エネルギーは、施設に冷房負荷を加える。施設空間を快適に保つ、或いはプロセス冷却要件を満たすために絶えず熱が加えられるので、別の複合的なエネルギー浪費がある。しかし、給気温度を下げることにより空気を除湿するとき、この同じ熱が空気から除去される。
【0021】
[0021]次のような、代替の冷房、除湿及び再加熱サイクルがある。空気がAHUに戻され、そこで新鮮空気と変化する割合で混合され、これで「混合空気」と称される。米国の多くの地域では、1年の大部分にわたって混合空気は暖かく湿っており、これが、除湿するために冷房システムによって約55°Fの温度まで下げられ、その後は「給気」と呼ばれる。
【0022】
[0022]給気は、居住者に快適さをもたらすため、又はプロセス冷房負荷の必要性を満たすために、変化する度合いで再度加熱されて「再加熱空気」と称される。再加熱空気は、居住空間又はプロセス冷房負荷へ送出される。居住空間の空気又はプロセス負荷による空気に対してさらなる熱が加えられ、「予熱された空気」を生成する。一旦、予熱された空気が空調された空間又はプロセス負荷を去ると、この空気は「還気」と称される。還気は、空調された空間又はプロセス冷房負荷によって発生された熱、並びに再加熱プロセス中に空気に与えられた熱を含む。
【0023】
[0023]一般的なシステムでは、冷却コイルからの水は、一般に冷房設備である冷房システムの供給源に直接戻される。リターン冷水は、空調された空間からの大部分の熱、プロセス負荷からの大部分の熱、除湿プロセスからの熱、システムへもたらされる新鮮空気の冷却に関連した熱、及び冷房設備へ戻る再加熱システムからの大部分の熱を運ぶ。この熱は、施設から排気されて冷房設備に戻らない空気に含まれるものである。
【0024】
[0024]冷却コイルを出て冷房設備に戻るリターン冷水の温度は、最高の除湿が必要とされる夏季の数カ月を通じて、一般に55°Fから60°Fである。冷房設備は、この55°Fから60°Fの水を取り込んで、一般に40°Fから45°Fに冷却する。冷房設備によって水が一旦冷却されると、水は冷却コイルに送り返され、冷房及び除湿のプロセスを再び開始する。ほとんどの冷房システムの実装形態で共通の55°Fから60°Fの冷水の戻り温度は、冷たすぎて暖房の供給源として効果的に用いることができない。
【0025】
[0025]従来型の冷房システムでは、冷却器は、一般に並列に配管される。各冷却器が同一のリターン水温度を受け取り、各冷却器が同一の供給水温を送出する。これらの冷却器は、また、同一の凝縮器水温を受け取る。一実施例として、2つの冷却器があるとき、各冷却器へのリターン水温度は60°Fであり得て、各冷却器からの供給水温は44°Fであり得る。この実施例では、凝縮器の給水温度は85°Fである。各冷却器に対して一定の負荷を想定すると、冷却器の効率は、冷水の供給温度と凝縮器の給水温度との間の温度差に比例する。冷水と凝縮器水温との間の温度差が大きいほど、冷却器の効率が悪化する。反対に、冷水と凝縮器水温との間の差が小さくなると、冷却器の効率が改善する。
【0026】
[0026]床下送風システム(UFADS)は、空調システム用の一般的な天井送風システムの変形形態である。UFADSでは、ドラフト及び居住者の不快を低減するために、55°Fの代わりに62°Fと65°Fとの間で床グリルに空気を供給する必要がある。「通常の」空調システムと同様に、空気は、その除湿のために約55°Fに冷却され、次いで居住者の快適さに適切な温度へ再度加熱されるべきである。作業者のなかには、エネルギー消費を低減するために、空気の温度を55°Fまで下げて除湿してから62°Fから65°Fまで再加熱するのではなく、冷却コイルからの62°Fから65°Fの給気を供給するという手段に訴えている者もいる。これによって、再加熱が不要であるため冷房負荷が低減し、また、これらの給気温度では除湿がほとんど行われないので、冷房負荷の除湿部分も低減される。
【0027】
[0027]これらの方策を用いると、再加熱エネルギー及び冷房設備エネルギーが両方とも低減されるが、施設の多くは、結局、生体成長及び非常に高くつく改善努力に苦しみ、そのコストは、除湿及び再加熱を無くして求めたことによる省エネルギーの利益よりはるかに重いものである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
[0049]様々な図面において同じ参照符号は同じ要素を示す。
【0037】
[0050]本明細書では、施設の空間又は空調システムの他のプロセスへ送出される空気を再加熱するための冷却回収コイルを使用することにより、施設の空調システムの冷房及び再加熱のプロセスに必要なエネルギー量を実質的に低減するシステム及び方法を説明する。
【0038】
[0051]除湿が必要なとき、しかし、除湿空気がその意図した最終用途に対してあまりにも冷たいとき、空気の再加熱が必要である。いくつかの実装形態では、冷房設備に戻される水温を下げることによって冷房負荷を低減するために、一般的な熱回収コイルではなく冷却回収コイルシステムが用いられる。冷却回収コイルシステムは、暖房負荷が低減されるように、空気温度を上昇させることにより、居住者の快適さ、又はプロセス冷房状態を維持するのに用いられる再加熱の量も低減する。冷却プロセス中に、AHUへ冷却源を供給するのに冷水ベースの冷房システムが用いられるとき、除湿及び快適さの冷房のためにAHUによって循環されている空気を冷却するため、又はプロセス冷房負荷に対処するために、AHU内部の冷却コイルに冷水が供給される。
【0039】
[0052]これらの冷却コイルの上を(つまり表面に沿って)通る暖かい混合空気は、冷却コイルを通って循環している冷水の中へ混合空気に含まれていた熱を伝達する。このプロセスを通じて、冷却コイルの上を通る空気の温度が低下するのにつれて、冷却コイル内の水温が上昇する。冷却コイル配管を介して、空気から水へ間接的に熱が伝達される。いくらかの還気が施設から排出され、このため、排出される空気に含まれている熱は、冷却コイルシステム又は冷房設備に伝達されない。
【0040】
[0053]いくつかの実装形態によれば、AHU冷却コイルシステムは、夏季の運転を通じて、一般的な55°Fから60°Fの温度の代わりに、一般に従来型のリターン水温度より高い65°Fから75°F以上の水温を供給する。冷却コイルは、約55°Fの給気温度をもたらすように運転され、その結果、依然として除湿が行われる。
【0041】
[0054]再加熱コイルシステムは、冷却コイルを出て本明細書で「冷却回収コイル」と称される1つ又は複数のコイルの冷房設備に戻される冷水の温度に対応するように、一般に65°Fから75°Fの、はるかに低い供給水温を利用する。約55°Fで冷却コイルを出る冷えた除湿空気が、冷却回収コイルに入る。冷却回収コイルは、65°Fから75°F以上でコイルに入る冷水を含む。冷却回収コイルに入る温水は、冷えた除湿空気に熱を供給して予熱する。
【0042】
[0055]冷却回収コイルシステムに入る冷気は、冷却回収コイル内の水から熱を引き出し、冷房設備に戻される水の温度を下げる。これは、冷却回収コイルのない水の温度差と比較したとき、冷房設備が対応する冷房負荷を、水温低下の割合に正比例して低減する。例えば、25°Fの冷水システム温度差(45°Fの冷水供給温度及び70°Fの冷水戻り温度を想定している)で動作する冷却回収コイルベースのシステムで、冷却回収コイルが戻りの冷水から十分な熱を引き出して62°Fに水温を下げると、次式のように、冷房設備負荷が約32%低減する。(70°F−62°F/70°F−45°F)=8°F/25°F。空気流が加熱され、冷水の戻り温度が低下する。再加熱プロセスに必要な新規のエネルギー又は冷却プロセスに必要な冷却エネルギーは、従来方式より小さい。
【0043】
[0056]配管と制御とのシステムは、単独の冷却回収プロセスによって与えられる節約以上に、冷房、再加熱及び加熱プロセスのエネルギー消費を低減するように構成される。例えば、最大の暖房負荷又は冷房負荷が経験されたとき、システムは、大きな加熱コイル又は大きな冷却コイルのいずれかとして、冷却コイル及び冷却回収コイルの熱伝達表面積の全体を用いることができる。熱伝達表面積がより大きいと、後述するように、冷暖房システムの効率が改善する。
【0044】
[0057]最大の快適時期、即ちプロセス冷房負荷が最大のとき(即ち最大限の冷房が必要とされるとき)、施設の多くの部分に対して給気温度を55°Fより高くするように再加熱する必要性は低い。例示的実装形態では、冷却コイル及び冷却回収コイルは、非常に大きな冷却コイルとして2つのコイルシステム−冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステム−の熱伝達表面積の全体を用いることができるように構成され、且つ制御される。追加された冷却コイルの熱伝達表面積によって、冷房設備からAHUに供給される冷水の温度を上昇させることが可能になる。冷却器からの冷水供給温度が上昇すると、冷水供給温度の1°Fの上昇につき冷房システムの効率が1%から3%以上向上する。
【0045】
[0058]快適暖房負荷が最大のとき(即ち最大限の暖房が必要とされるとき)、施設の多くの部分の冷房又は除湿のために、給気温度を下げるように冷却する必要性は低い。暖房が必要な日々を通じて、除湿の必要性は一般に非常に低い。いくつかの実装形態では、冷却コイル及び冷却回収コイルは、非常に大きな1つの加熱コイルとして2つのコイルシステム−冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステム−の熱伝達表面積の全体を用いることができるように構成され、且つ制御される。この追加された加熱コイルの熱伝達表面積によって、暖房設備からAHUに供給される加熱水の温度を低くすることが可能になる。加熱器の効率は、加熱水の供給温度が5°F低下するたびに1%以上向上する。
【0046】
[0059]従来型空調機構の冷房システムも、冷却回収コイルシステムとして使用することができる。冷却回収コイルを使用すると、従来型システムを使用したものより、リターン水温度が高い。これによって、以下でさらに説明するように、1つの冷却器が他の冷却器(複数可)の上流にあるように、冷却器を直列に配置することが可能になる。第1の冷却器は、従来型システムの60°Fでなく、65°Fから75°Fの温度でリターン冷水を受け取る。次いで、この冷却器は、55°Fから60°Fに水を冷却し、次いでこの水が下流の冷却器に供給され、次に下流の冷却器が44°Fから45°Fの水を送出する。下流の冷却器は、並列に配管されていた諸冷却器とほぼ同じ温度で冷水を送出するので、諸冷却器とほぼ同じ効率を有することになる。しかし、上流の冷却器は、従来型システムの45°Fに対してはるかに暖かい(55°Fから60°Fの)冷水を送出するので、はるかに優れた効率を有することになる。
【0047】
[0060]さらに熱が必要なとき、効率的な加熱コイルとして冷却回収コイルも使用される。冷却回収コイルのサイズ設定により、比較的低い湯温を暖房に用いることが可能になり、加熱器の効率が改善する。再加熱又は施設の暖房の必要性を満たすのに、非常に低品質の廃熱を効果的に用いることができる。特定の実装形態では、加熱水の温度が96°Fと100°Fとの間であると、95°Fを上回る加熱空気温度をもたらすことができるが、従来型の加熱及び再加熱のシステム設計では、95°Fの加熱空気温度をもたらすのに150°Fから200°Fの湯温が必要である。
【0048】
[0061]利用可能な100°Fの廃熱の供給源がない場合、新規の熱源が用いられる。150°Fから200°Fの水温を用いるとき、一般的な温水暖房機器の効率は、80%と85%との間にある。いくつかの実装形態によれば、サイズ設定及び冷却回収コイルの設計によって、100°Fの加熱水の使用を可能にすることができる。これらの比較的低い水温で、新規の凝縮タイプの温水加熱器の効率は、加熱器に対する負荷次第で、92%と95%との間になる。最大時でない暖房負荷状態を通じて、これらのボイラの効率は96%から98%に上昇する。
【0049】
[0062]
図2は、冷却回収コイルがAHU又はファンコイルから遠隔に配置された冷房、除湿及び再加熱システム02−0001の概略図であり、冷却回収が再加熱エネルギーの主要な供給源である。この実装形態によれば、システム02−0001は、1つ又は複数のAHU 02−0003及び1つ又は複数の弁02−0055、02−0080を含む。流体が、冷房設備02−0040で冷却され、冷却流体の供給配管02−0045、02−0090を通って1つ又は複数のAHU 02−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管02−0050、02−0085を通って1つ又は複数の冷却器02−0040へ戻される。
【0050】
[0063]冷却流体は、冷房設備02−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体は、冷却コイル02−0015で加熱され、加熱流体の戻り配管02−0050、02−0085を通って冷房設備02−0040の方へ運ばれる。この加熱流体は、1つ又は複数の冷房設備02−0040に戻される。冷房設備02−0040に入る前に、加熱流体は、放出空気02−0025を再加熱するのに必要な熱量を引き出される。ポンプシステム02−0120及び配管システム02−0115は、冷却コイルシステム02−0015から、加熱水を、1つ又は複数の温度制御区域02−0065へ向けて加熱流体の供給配管システム02−0075、02−0105へ運び、1つ又は複数の冷房設備02−0040へ向けて、加熱流体の戻り配管02−0070、02−0110を通して配管システム02−0125を介して戻すのに使用される。再加熱コイルシステムとの間を行き来する流体は、再加熱プロセス中に再加熱コイルシステムから除去された熱を有し、冷房設備及び暖房システムに対する負荷を同時に低減する。
【0051】
[0064]AHU 02−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁02−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁02−0080を選択的に調整することにより制御される。
図2に示されるように、冷却流体の流量制御弁02−0055は、AHU 02−0003の下流に配置され、1つ又は複数の弁を含んでもよい。それぞれの熱源流体の流量制御弁02−0080は、加熱コイル(即ち冷却回収コイル)02−0030の下流に配置される。或いは、弁02−0055及び02−0080が、AHU 02−0003の上流及び/又は加熱コイル(冷却回収コイル)02−0030の上流に位置してもよい。
【0052】
[0065]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル02−0015又はAHU 02−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配される。ファン02−0060又は送風機は、還気02−0002の吸気源から、変化する割合で新鮮空気02−0005と混合された非調整空気又は部分的調整空気を受け取ることができ、混合空気流02−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル02−0015を通して送出する。空気流は、濾過システム02−0100を通されても通されなくてもよい。
【0053】
[0066]冷却コイル02−0015を通って運ばれる冷却流体は、冷却コイル02−0015の上を通る非調整空気又は部分的調整空気から熱を除去する。混合空気02−0010又は空調された空間の状態02−0171が必要とするとき、冷却コイル02−0015を出る調整空気02−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気02−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥する。したがって、施設02−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路02−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気02−0025が送出される。乾燥した冷たい調整空気02−0025は、一般に冷たすぎることになり、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処することができず、このため、調整空気02−0025は、加熱コイル(冷却回収コイル)02−0030を含む温度制御ボックス02−0065に送出される。
【0054】
[0067]暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル02−0030又は温度制御ボックス02−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができ、熱交換ユニットの体積は一定又は可変であり得る。温度制御ボックス02−0065は、制御弁02−0080を制御する制御器を含み、制御弁02−0080は、加熱コイル02−0030を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備02−0035又は冷却回収コイルシステムの冷却コイルで生成され、加熱流体の供給配管02−0075、02−0105及び加熱流体の戻り配管02−0070、02−0110を通って温度制御区域02−0065に分配される。加熱コイル(冷却回収コイル)02−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム02−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷02−0171の必要性を維持するために、流量制御弁02−0080を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0055】
[0068]除湿負荷が存在するとき、冷却コイル02−0015での熱交換の結果として、冷却コイル02−0015を通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管02−0050、02−0085に収集され、冷却器02−0040の流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、使用済みの冷却流体は、冷水の冷却回収ポンプシステム02−0120を作動させ、また、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、暖まった冷水を放出して冷却回収コイルの加熱水供給管路02−0075、02−0105へ戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管02−0115に引き込まれる。
【0056】
[0069]冷房設備システム02−0040内の主要な構成要素として、02−0140は冷房設備システム内部の冷却流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス冷房負荷02−0003によって課された冷房負荷から冷却流体配管02−0085、02−0050を通って戻され、冷却回収コイルシステムから配管システム02−0125を通って戻る流体及びバイパス配管02−0130からの流体と混合される。次いで、混合流体は、冷却流体ポンプシステム02−0145に引き込まれる。
【0057】
[0070]冷却流体ポンプシステムは、冷却器02−0155に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、冷房システム02−0155を通り、ここで流体温度が低下する。冷却器遮断弁02−0160は、冷却器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、冷却流体は、共通の放出配管02−0165に入り、ここで、冷却流体は、供給配管02−0090、02−0045を通って冷房負荷に送出される、或いは冷却流体バイパス配管02−0130及びバイパス配管制御弁02−0135を通って冷却流体の戻り配管02−0140に戻される。
図2は、1つの機構に配管された冷却器を示す。当業者なら、代替の配管配置の使用が可能であることを理解することができ、これはさらに説明される。
【0058】
[0071]
図3は
図2に類似であるが、冷房システム及び加熱器が両方とも作動中であって冷却回収コイルシステムが用いられていないとき、それらの流体が混合しないことを保証するために、
ポジティブシャットオフの
隔離弁03−0175を含む。冷房、除湿及び再加熱システム03−0001は、1つ又は複数のAHU 03−0003、弁03−0055、03−0080などを含む。流体が、冷房システム03−0040で冷却され、冷却流体の供給配管03−0045、03−0090を通って1つ又は複数のAHU 03−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管03−0050、03−0085を通って1つ又は複数の冷房システム03−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム03−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、加熱器03−0035で加熱され、加熱流体の供給配管03−0075、03−0105を通って1つ又は複数の温度制御区域03−0065へ運ばれ、加熱流体の戻り配管03−0070、03−0110を通って1つ又は複数の加熱器03−0035へ戻される。加熱流体は、加熱器03−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0059】
[0072]AHU 03−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁03−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁03−0080を選択的に調整することにより制御される。
図3に示されるように、冷却流体の流量制御弁03−0055は、それぞれのAHU 03−0003の下流に配置される。熱源流体の流量制御弁03−0080は、それぞれの加熱コイル(冷却回収コイル)03−0030の下流に配置される。或いは、弁03−0055及び03−0080が、AHU 03−0003の上流又はそれぞれの加熱コイル(冷却回収コイル)03−0030の上流に位置してもよい。
【0060】
[0073]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル03−0015又はAHU 03−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン03−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気03−0002と新鮮空気03−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流03−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル03−0015を通してそれを送出する。空気流は、濾過システム03−0100を通されても通されなくてもよい。
【0061】
[0074]空気が冷却コイル03−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気03−0010又は空調された空間の状態03−0171が必要とするとき、冷却コイル03−0015を出る調整空気03−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気03−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥する。したがって、施設03−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路03−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気03−0025が送出される。
【0062】
[0075]乾燥した冷たい調整空気03−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気03−0025は、加熱コイル03−0030を含む温度制御ボックス03−0065に送出される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)03−0030又は温度制御ボックス03−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス03−0065は、制御弁03−0080を制御する制御器を含み、制御弁03−0080は、加熱コイル03−0030を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0063】
[0076]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備03−0035で生成され、加熱流体の供給配管03−0075、03−0105及び加熱流体の戻り配管03−0070、03−0110を通って温度制御区域03−0065に分配される。加熱コイル03−0030を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム03−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷03−0171の必要性を維持するために、流量制御弁03−0080を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0064】
[0077]除湿負荷が通常存在する夏の数カ月を通じて、冷却コイル03−0015で行われる熱交換の結果として、冷却コイル03−0015を通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。
図3に示されるように、この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管03−0050、03−0085に収集され、冷房システム03−0040の流入口へ送出される。冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管03−0050、03−0085に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷水の冷却回収ポンプシステム03−0120を作動させ、また、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、暖まった冷水を放出して冷却回収コイルの加熱水供給管路03−0075、03−0105へ戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管03−0115に引き込まれる。
【0065】
[0078]冷房設備システム03−0040内の主要な構成要素として、03−0140は冷房設備システム内部の冷却流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス冷房負荷03−0003によって課された冷房負荷から冷却流体配管03−0085、03−0050を通って戻され、冷却回収コイルシステムから戻る流体及びバイパス配管03−0130からの流体と混合される。次いで、混合流体は、冷却流体ポンプシステム03−0145に引き込まれる。
【0066】
[0079]冷却流体ポンプシステムは、冷却器03−0155に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、冷房システム03−0155を通り、ここで流体温度が低下する。冷却器遮断弁03−0160は、稼働中の冷却器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、冷却流体は、共通の放出配管03−0165に入り、ここで、冷却流体は、供給配管03−0090、03−0045を通って冷房負荷に送出される、或いは冷却流体バイパス配管03−0130及びバイパス配管制御弁03−0135を通って冷却流体の戻り配管に戻される。
図3は、1つの機構に配管された冷却器を示すが、他の機構も可能である。
【0067】
[0080]
図4は、1つ又は複数のAHU 04−0003、弁04−0055、04−0080などを含む冷房、除湿及び再加熱システム04−0001を示す。流体が、冷房システム04−0040で冷却され、冷却流体の供給配管04−0045、04−0090を通って1つ又は複数のAHU 04−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管04−0050、04−0085を通って1つ又は複数の冷房システム04−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム04−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。いくつかの実施形態では、流体が、暖房設備04−0035で加熱され、加熱流体の供給配管04−0075、04−0105を通って1つ又は複数の加熱コイルシステム04−0030へ運ばれ、加熱流体の戻り配管04−0070、04−0110を通って1つ又は複数の暖房設備04−0035へ戻される。加熱流体は、暖房設備04−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0068】
[0081]AHU 04−0003の冷却コイル04−0015への冷却流体の流れは、流量制御弁04−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁04−0080を選択的に調整することにより制御される。
図4に示されるように、冷却流体の流量制御弁04−0055は、それぞれの冷却コイル04−0015の下流に配置される。熱源流体の流量制御弁04−0080は、それぞれ加熱コイル04−0030の下流に配置される。或いは、しかし、弁04−0055、04−0080が、それぞれ冷却コイル04−0015の上流又は加熱コイル04−0030の上流に位置してもよい。
【0069】
[0082]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル04−0015又はAHU 04−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン04−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気04−0002と新鮮空気04−0005との非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流04−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル04−0015を通して混合空気流04−0010を送出する。混合空気流04−0010は、濾過システム04−0100を通されても通されなくてもよい。
【0070】
[0083]空気が冷却コイル04−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気流04−0010又は空調された空間の状態04−0171が必要とするとき、冷却コイル04−0015を出る調整空気04−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気04−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設04−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路04−1070又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気04−0025が送出される。乾燥した冷たい調整空気04−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことになり、このため、調整空気04−0025は、加熱コイル04−0030を通される。
【0071】
[0084]暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル04−0030又はAHU 04−0003の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。AHU 04−0030は、一定体積又は可変体積であり得る。AHU 04−0003は、制御弁04−0080を制御する制御システムを含み、制御弁04−0080は、加熱コイル04−0030を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備04−0035で生成され、加熱流体の供給配管04−0075、04−0105及び加熱流体の戻り配管04−0070、04−0110を通ってAHUの加熱コイル04−0030に分配される。加熱コイル04−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム04−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷04−0171の必要性を維持するために、流量制御弁04−0080を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0072】
[0085]夏季の数カ月を通じて、冷却コイル04−0015で行われる熱交換の結果、コイルの上を通る空気01−0010の温度が低下して湿気が除去され、一方、コイルを通る流体の温度は、約55°Fから60°Fへ上昇する。
図4に示されるように、この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管04−0050、04−0085に収集され、冷房システム04−0040の流入口へ送出される。冷却コイル04−0015で、又はその近くでの非調整空気又は部分的調整空気から冷水への熱伝達の結果として、このプロセスは、空気を除湿することもできる。
【0073】
[0086]冷却コイル04−0015は、最大の冷房及び除湿の負荷に対処するために冷房システム04−0040から冷却流体配管04−0045、04−0090を介して供給される34°Fと45°Fとの間の流体を供給する。冷却コイル04−0015は、冷却流体配管04−0050、04−0085を介して冷房システム04−0040へ戻される冷却流体の55°Fと60°Fとの間の戻り温度をもたらす。34°F未満の冷却流体供給温度及び45°Fを上回る冷却流体供給温度を、別々の実装形態に、冷房及び除湿の必要性の要求に従って用いることができる。
【0074】
[0087]冷却コイル04−0015は、快適さの必要性又はプロセス冷房負荷の必要性を満たすのに必要とされるので、50°Fと55°Fとの間の放出空気温度04−0025をもたらす。空調された空間に入る空気流中に含まれる水分を低減するために除湿が必要なとき、約55°Fの最大放出空気温度が一般に用いられる。稼働中の負荷によって必要とされるように、最小の放出空気温度は40°Fから45°F程度であり得る。
【0075】
[0088]冷却コイル04−0015は、500フィート/分から600フィート/分の面速度にサイズを合わせて作製されるが、より低い面速度又はより高い面速度を用いることができる。冷却コイル04−0015は、4列から8列の熱伝達配管サイズに作製されるが、より大きい列数又はより小さい列数を用いることができる。加熱コイル04−0030は、暖房設備04−0035から加熱流体配管04−0075、04−0105を介して供給される150°Fと200°Fとの間の加熱流体の供給温度を一般に必要とする。加熱コイル04−0030は、加熱流体配管04−0070、04−0110を介して暖房設備04−0035へ戻される加熱流体の120°Fと160°Fとの間の戻り温度をもたらす。
【0076】
[0089]加熱コイル04−0030は、快適さの必要性又はプロセス暖房負荷の必要性を満たすのに必要とされるので、60°Fと110°Fとの間の放出空気温度をもたらす。加熱した空気が、空調された空間又はプロセス負荷に入るときに生じるホットエアの成層の量を低減するために、約110°Fの最大の放出空気温度が用いられる。除湿運転中は、空間又はプロセス負荷の加熱が不要なはずなので、放出空気温度は60°Fから70°Fでもよい。加熱コイル04−0030は、800フィート/分から1,000フィート/分の面速度にサイズを合わせて作製されるが、この実装形態では、加熱コイルと冷却コイルとが同一の面速度を有してもよい。加熱コイル04−0030は、1列又は2列の熱伝達配管サイズに作製されるが、熱伝達配管の他の列数を用いることができる。
【0077】
[0090]
図5は、冷却回収コイルが、冷却コイルに近接して配置され、また、AHU又はファンコイルシステムの中にあってもよい冷却回収システムの設計による、冷房、除湿及び再加熱システムの概略図である。冷却回収コイルシステムから回復されたエネルギーは、主要な再加熱供給源になり、さらに空気を調節するためにAHU又はファンコイルから遠隔に配置される追加の加熱コイルは、存在する場合と存在しない場合とがある。冷却回収コイルの下流に配置された再加熱コイルシステムに関する詳細は、別の図に示されるので
図5には含まれない。
【0078】
[0091]冷房、除湿及び再加熱システム05−0001は、1つ又は複数のAHU 05−0003、弁05−0055、05−0080、05−0081などを含む。いくつかの実施形態では、流体が、冷房システム05−0040で冷却され、冷却流体の供給配管05−0045、05−0090を通って1つ又は複数のAHU 05−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管05−0050、05−0085を通って1つ又は複数の冷房システム05−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム05−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。この実施形態では、冷却回収コイルシステム05−0030は、冷却コイル05−0015に近接して配置され、また、AHU 05−0003の中に設置されてもよい。いくつかの実施形態では、AHU 05−0003の中に、或いは遠く冷却回収コイルの下流の空気流の中に配置された追加の加熱コイルシステムがあってもよい。
【0079】
[0092]AHU 05−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁05−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収の供給源流体は、流量制御弁05−0080、05−0081を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁05−0055は、それぞれのAHU 05−0003の下流に配置される。冷却回収の供給源流体の流量制御弁05−0080、05−0081は、それぞれの冷却回収コイル05−0030の下流に配置される。或いは、弁05−0055、05−0080、05−0081が、それぞれAHU 05−0003の上流又は冷却回収コイル05−0030の上流に位置してもよい。
【0080】
[0093]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル05−0015又はAHU 05−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン05−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気05−0002と新鮮空気05−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流05−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル05−0015を通して混合空気流05−0010を送出する。空気流は、濾過システム05−0100を通されても通されなくてもよい。
【0081】
[0094]空気が冷却コイル05−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気05−0010又は空調された空間の状態05−0171が必要とするとき、冷却コイル05−0015を出る調整空気05−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気05−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設05−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路05−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気05−0025が送出される。
【0082】
[0095]乾燥した冷たい調整空気05−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことになり、このため、調整空気05−0025は、冷却回収コイルシステム05−0030を通される。冷水の戻り配管05−0051からの、冷却コイルシステム05−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。冷却回収コイル05−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム05−0020を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷05−0171の必要性を維持するために、流量制御弁05−0080、05−0081を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。前述のように、冷却回収コイルシステムの下流に追加の加熱コイルが配置されてもよく、それは
図5には示されていない。
【0083】
[0096]夏季の数カ月を通じて、冷却コイル05−0015で行われる熱交換の結果、コイルの上を通る空気05−0010の温度が低下して湿気が除去され、一方、コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管05−0051に収集され、冷却回収コイルシステム05−0030用の流入配管05−0106へ送出される、或いは冷房システム05−0040へ戻される。冷却されて除湿された空気05−0025のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管05−0051に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁05−0080、05−0081を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路05−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管05−0106へ押し込まれる。
【0084】
[0097]
図6に示されたシステムは、冷却回収システムの再加熱コイルが補助熱源に接続され、そうしなければ冷却コイルを出る流体から利用可能な熱を加熱の必要性が超過するとき、対応している領域へ熱を供給することを除けば、実質的に
図5に示されたシステムのように機能する。
【0085】
[0098]冷房、除湿及び再加熱システム06−0001は、1つ又は複数のAHU 06−0003、弁06−0055、06−0080、06−0082などを含む。流体が、冷房システム06−0040で冷却され、冷却流体の供給配管06−0045、06−0090を通って1つ又は複数のAHU 06−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管06−0050、06−0085を通って1つ又は複数の冷房システム06−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム06−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備06−0035で加熱され、加熱流体の供給配管06−0075、06−0105、06−0106を通って1つ又は複数の加熱、再加熱又は冷却回収コイル06−0030へ運ばれ、加熱流体の戻り配管06−0070、06−0110、06−0111を通って1つ又は複数の暖房設備06−0035へ戻される。加熱流体は、暖房設備06−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0086】
[0099]AHU 06−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁06−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁06−0080、06−0082を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁06−0055は、それぞれのAHU 06−0003の下流に配置される。熱源流体の流量制御弁06−0080、06−0082は、それぞれの加熱コイル(冷却回収コイル)06−0030の下流に配置される。或いは、しかし、弁06−0055、06−0080、06−0082が、それぞれAHU 06−0003の上流又は加熱コイル(冷却回収コイル)06−0030の上流に位置してもよい。
【0087】
[00100]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル06−0015又はAHU 06−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン06−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気06−0002と新鮮空気06−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流06−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル06−0015を通して混合空気流06−0010を送出する。混合空気流06−0010は、濾過システム06−0100を通されても通されなくてもよい。
【0088】
[00101]空気が冷却コイル06−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気06−0010又は空調された空間の状態06−0171が必要とするとき、冷却コイル06−0015を出る調整空気06−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気06−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設06−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路06−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気06−0025が送出される。
【0089】
[00102]乾燥した冷たい調整空気06−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気06−0025は、冷却回収コイルシステム06−0030を通される。冷水の戻り配管06−0051からの、冷却コイルシステム06−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が用いられる。
【0090】
[00103]冷却回収コイルを使用して冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源を導入することができる。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)06−0030又はAHU 06−0003の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。
【0091】
[00104]AHU 06−0003は、制御弁06−0080、06−0082を制御する制御システムを含み、これらの制御弁は、加熱コイル(冷却回収コイル)06−0030を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備06−0035で生成され、加熱流体の供給配管06−0075、06−0105、06−0106及び加熱流体の戻り配管06−0070、06−0110、06−0111を通ってAHU 06−0003に分配される。加熱コイル06−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム06−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷06−0171の必要性を維持するために、流量制御弁06−0080を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0092】
[00105]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム06−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管06−0050、06−0051、06−0085に収集され、冷却システム06−0040の流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管06−0051に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁06−0080、06−0082を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路06−0106、06−0107へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管06−0106、06−0107へ押し込まれる。
【0093】
[00106]
図7は、冷房負荷が最大の日に対処するために、冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステムの両方を冷却コイルとして使用することができ、その一方で、熱伝達表面積が増加したことにより、より暖かい冷水温度を用いることで、冷房設備の効率が改善される実装形態を示す。さらに、最大の暖房負荷に対処するために、冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステムを両方とも加熱コイルとして使用することができ、その一方で、熱伝達表面積が増加したことにより、より冷たい加熱水温度の使用が可能になることにより、温水設備の効率が改善する。冷却回収システムの再加熱コイルが補助熱源に接続され、そうしなければ冷却コイルを出る流体から利用可能な熱を加熱の必要性が超過するとき、対応している領域へ熱を供給する。
【0094】
[00107]
図7に示されるように、冷房、除湿及び再加熱システム07−0001は、1つ又は複数の熱伝達システム07−0015、07−0030、弁07−0055、07−0082などを含む。流体が、冷房システム07−0040で冷却され、冷却流体の供給配管07−0045、07−0090を通って冷房、除湿及び再加熱システム07−0001へ運ばれ、冷却流体の戻り配管07−0050、07−0085を通って1つ又は複数の冷房システム07−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム07−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備07−0035で加熱され、加熱流体の供給配管07−0075、07−0105、07−0106、07−0200を通って1つ又は複数の加熱、再加熱又は冷却回収コイル07−0030へ運ばれ、加熱流体の戻り配管07−0070、07−0111、07−0205を通って1つ又は複数の暖房設備07−0035へ戻される。加熱流体は、暖房設備07−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0095】
[00108]冷却コイル07−0015への熱伝達のための冷却流体の流れは、流量制御弁07−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁07−0082を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁07−0055は、それぞれの冷却コイル07−0015の下流に配置される。熱源流体の流量制御弁07−0082は、それぞれの加熱コイル(冷却回収コイル)07−0030の下流に配置される。或いは、しかし、弁07−0055、07−0082が、それぞれ冷却コイル07−0015の上流又は加熱コイル(冷却回収コイル)07−0030の上流に位置してもよい。
【0096】
[00109]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル07−0015又はAHUの他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気07−0002と新鮮空気07−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流を生成し、1つ又は複数の冷却コイル07−0015を通して混合空気流を送出する。
【0097】
[00110]空気が、冷却回収コイルシステム内の冷却コイル07−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気又は空調された空間の状態が必要とするとき、冷却コイル07−0015を出る調整空気07−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気07−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気07−0025が送出される。
【0098】
[00111]乾燥した冷たい調整空気07−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことになり、このため、調整空気07−0025は、冷却回収コイルシステム07−0030を通される。冷水の戻り配管07−0051から供給される、冷却コイル07−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が用いられる。
【0099】
[00112]冷却コイル07−0015を出る温水から利用可能な加熱容量を増すために、より高温の熱源が導入される。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)07−0030又はAHUの他の熱交換ユニットを通して加熱流体を分配することができる。AHUは、制御弁07−0082を制御する制御システムを含み、制御弁07−0082は、冷却回収コイル07−0030を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。
【0100】
[00113]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備07−0035で生成され、加熱流体の供給配管07−0075、07−0105、07−0106、07−0210及び加熱流体の戻り配管07−0070、07−0111、07−0205を通ってAHUに分配される。加熱コイル(冷却回収コイル)07−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システムを通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷の必要性を維持するために、流量制御弁07−0082を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0101】
[00114]除湿負荷が一般に存在する夏の数カ月を通じて、冷却コイル07−0015で行われる熱交換の結果として、冷却コイル03−0015を通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管07−0050、07−0051、07−0085に収集され、冷却システム07−0040の流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管07−0051に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、熱源として送出するために、制御弁07−0082を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイル07−0106、07−0107へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイル07−0106、07−0107へ押し込まれる。
【0102】
[00115]冷房設備システム07−0040内の主要な構成要素として、07−0140は冷房設備システム内部の冷却流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス冷房負荷によって課された冷房負荷から冷却流体配管07−0085、07−0050を通って戻され、冷却回収コイルシステムから戻る流体及びバイパス配管07−0130からの流体と混合される。次いで、混合流体は、冷却流体ポンプシステム07−0145に引き込まれる。
【0103】
[00116]冷却流体ポンプシステムは、冷却器07−0155に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、冷房システム07−0155を通り、ここで流体温度が低下する。冷却器遮断弁07−0160は、稼働中の冷却器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、冷却流体は、共通の放出配管07−0165に入り、ここで、冷却流体は、供給配管07−0090、07−0045を通って冷房負荷へ送出される、或いは冷却流体バイパス配管07−0130及びバイパス配管制御弁07−0135を通って冷却流体の戻り配管に戻される。
図7は1つの配管機構を示しているが、他の配管構成を用いることができる。
【0104】
[00117]暖房設備システム07−0035内の主要な構成要素として、07−0265は暖房設備システム内部の加熱流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス負荷によって課された暖房負荷から加熱流体配管07−0020、07−0215、07−0205を通って戻され、冷却回収コイルシステム07−0111から戻る流体、加熱/冷却交差配管07−0225、07−0230からの流体、及びバイパス配管07−0250からの流体と混合される。次いで、混合流体は、加熱流体ポンプシステム07−0260に引き込まれる。
【0105】
[00118]加熱流体ポンプシステムは、加熱器07−0275に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、暖房システム07−0275を通り、ここで流体温度が上昇する。加熱器遮断弁07−0280は、稼働中の加熱器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、加熱流体は、共通の放出配管07−0270に入り、ここで、加熱流体は、供給配管07−0075、07−0105を通って暖房負荷に送出される、或いは加熱流体バイパス配管07−0250及びバイパス配管制御弁07−0245、07−0255を通って加熱流体の戻り配管に戻される。
図7は、1つの機構に配管された加熱器を示すが、別の機構も可能である。
【0106】
[00119]
図8に示されたシステムは、冷却回収システムの冷却回収コイルが、配管及び弁08−111、08−106、08−0081、08−0055、08−0050を介して冷却コイルに直接接続され、熱源に接続された補助再加熱コイルシステム08−0065、08−0031が、そうしなければ冷却コイル及び冷却回収コイルシステムを出る流体から利用可能な熱を加熱の必要性が超過するとき、対応している領域へ熱を供給することを除けば、実質的に
図6に示されたシステムのように機能する。
【0107】
[00120]いくつかの実装形態では、冷房、除湿及び再加熱システム08−0001は、1つ又は複数のAHU 08−0003、弁08−0055、08−0081などを含む。流体が、この図に示されていない冷房システムで冷却され、冷却流体の供給配管08−0045を通って1つ又は複数のAHU 08−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管08−0050、08−0085を通って1つ又は複数の冷房システムへ戻される。冷却流体は、冷房システム内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備で加熱され、加熱流体の供給配管を通って1つ又は複数の加熱又は再加熱のコイル08−0031へ運ばれ、加熱流体の戻り配管を通って1つ又は複数の暖房設備へ戻される。加熱流体は、暖房設備内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0108】
[00121]AHU 08−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁08−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収コイルの熱源流体は、流量制御弁08−0081、08−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、この図に示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁08−0055、08−0081は、それぞれのAHU 08−0003の下流に配置される。或いは、しかし、弁08−0055、08−0081が、それぞれAHU 08−0003の上流又は冷却回収コイル08−0030の上流に位置してもよい。
【0109】
[00122]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル08−0015又はAHU 08−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン08−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気08−0002と新鮮空気08−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流08−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル08−0015を通して混合空気流08−0010を送出する。混合空気流08−0010は、濾過システム08−0100を通されても通されなくてもよい。
【0110】
[00123]空気が冷却コイル08−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気08−0010又は空調された空間の状態08−0171が必要とするとき、冷却コイル08−0015を出る調整空気08−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気08−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設08−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路08−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気08−0025が送出される。
【0111】
[00124]乾燥した冷たい調整空気08−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気08−0025は、冷却回収コイルシステム08−0030を通される。冷水の戻り配管08−0051からの、冷却コイルシステム08−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が、再加熱コイルシステム08−0031を介してこの熱い流体を送ることにより用いられる。
【0112】
[00125]冷却回収コイルを使用して、冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源が導入されて、再加熱コイルシステム08−0031に入る空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル08−0031又は温度制御区域08−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御区域08−0065は、この図に示されていない制御弁を制御する制御システムを含み、これらの制御弁は、加熱コイル08−0031を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域08−0065に分配される。加熱コイル08−0031を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム08−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷08−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0113】
[00126]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム08−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管08−0050に収集され、冷却システムの流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁08−0081を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路08−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管08−0106へ押し込まれる。
【0114】
[00127]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、
図8には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域08−0065に分配される。加熱コイル08−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム08−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷08−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより冷たい乾燥した除湿空気に追加の熱を加えるように、連続的に変化される。
【0115】
[00128]乾燥した冷たい調整空気03−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気08−0025が、冷却回収コイル08−0030を通り、空気に熱を加えて予熱する。次いで、空気は、加熱コイル08−0031を含む温度制御ボックス08−0065に送出される。空間の状態又はプロセス冷房負荷08−0171が、冷却回収コイル08−0030を出た後に供給される空気より暖かい空気を必要とする場合、再加熱コイル08−0031が起動される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル08−0031又は温度制御ボックス08−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス08−0065は、制御弁を制御する制御器を含み、制御弁は、加熱コイル08−0031を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0116】
[00129]加熱流体が、この図には示されていない1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管及び戻り配管(図示せず)を通って温度制御区域08−0065に分配される。加熱コイル08−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム08−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷08−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0117】
[00130]
図9に示されたシステムは、冷却回収システムの冷却回収再加熱コイルが、冷却コイルから直接加熱水を供給され、或いは何らかの補助熱源から加熱水を供給され、また、熱源に接続された補助再加熱コイル09−0065が、そうしなければ冷却コイルを出る流体から利用可能な熱を加熱の必要性が超過するとき、対応している領域へ熱を供給することを除けば、実質的に
図8に示されたシステムのように機能する。
【0118】
[00131]冷房、除湿及び再加熱システム09−0001は、1つ又は複数のAHU 09−0003、弁09−0055、09−0081などを含む。流体が、冷房システムで冷却され、冷却流体の供給配管09−0045を通って1つ又は複数のAHU 09−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管09−0050、09−0085を通って1つ又は複数の冷房システムへ戻される。冷却流体は、冷房システム内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備で加熱され、加熱流体の供給配管09−0075、09−0105を通って1つ又は複数の加熱、再加熱又は冷却回収コイル09−0030、09−0031へ運ばれ、加熱流体の戻り配管09−0070、09−0110を通って1つ又は複数の暖房設備へ戻される。加熱流体は、暖房設備内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0119】
[00132]AHU 09−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁09−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収コイルの熱源流体は、流量制御弁09−0081を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁09−0055は、それぞれのAHU 09−0003の下流に配置される。冷却回収コイルの加熱源流体の流量制御弁09−0081は、それぞれの冷却回収コイル09−0030の上流に配置される。或いは、しかし、弁09−0055、09−0081が、それぞれAHU
09−0003の下流又は冷却回収コイル09−0030の上流に位置してもよい。
【0120】
[00133]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル09−0015又はAHU 09−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配される。ファン09−0060又は送風機は、吸気源から、還気09−0002と新鮮空気09−0005との混合から成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、1つ又は複数の冷却コイル09−0015へ送出するための混合空気09−0010の流れを生成することができる。混合空気09−0010は、濾過システム09−0100を通されても通されなくてもよい。
【0121】
[00134]空気が冷却コイル09−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気09−0010又は空調された空間の状態09−0171が必要とするとき、冷却コイル09−0015を出る調整空気09−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気09−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設09−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路09−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気09−0025が送出される。
【0122】
[00135]乾燥した冷たい調整空気09−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気09−0025は、冷却回収コイルシステム09−0030を通される。冷水の戻り配管09−0111からの、冷却コイルシステム09−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が用いられる。冷却回収コイルを使用して冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源が導入される。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)09−0030又はAHU 09−0003の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。
【0123】
[00136]AHU 09−0003は、制御弁09−0081、09−0082を制御する制御システムを含み、これらの制御弁は、加熱冷却回収コイル09−0030を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管09−0075、09−0105及び加熱流体の戻り配管09−0070、09−0110を通ってAHU 09−0003に分配される。空気をさらに加熱する必要がある場合、必要に応じて、必要なだけ空気の温度を上昇させるために、温度制御ボックス09−0065内に配置された加熱コイル09−0031が作動される。加熱コイル09−0031を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム09−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷09−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0124】
[00137]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム09−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管09−0050、09−0085に収集され、冷却システムの流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁09−0081を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路09−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管09−0106、及び逆流防止弁システム09−0108へ押し込まれる。
【0125】
[00138]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域09−0065に分配される。加熱コイル09−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム09−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷09−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0126】
[00139]乾燥した冷たい調整空気08−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気08−0025が、冷却回収コイル09−0030を通り、空気に熱を加えて予熱する。次いで、空気は、加熱コイル09−0031を含む温度制御ボックス09−0065に送出される。空間の状態又はプロセス冷房負荷09−0171が冷却回収コイル09−0030を出た後に供給される空気より暖かい空気を必要とする場合、再加熱コイル09−0031が起動される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル09−0031又は温度制御ボックス09−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス09−0065は、この図には示されていない制御弁を制御する制御器を含み、制御弁は、加熱コイル09−0031を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0127】
[00140]加熱流体が、この図には示されていない1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域09−0065に分配される。加熱コイル09−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム09−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷09−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0128】
[00141]
図10に示されるシステムは、暖かい使用済み冷水の戻り流体を冷却回収コイルの流入口へ運ぶのに、
図8に示されたシステムとは異なる配管及び弁システムの機構を用いているが、実質的に
図8に示されたシステムのように機能する。冷房、除湿及び再加熱システム10−0001は、1つ又は複数のAHU 10−0003、弁10−0055、10−0081、10−0082などを含む。流体が、この図に示されていない冷房システムで冷却され、冷却流体の供給配管10−0045を通って1つ又は複数のAHU 10−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管10−0050、10−0085を通って1つ又は複数の冷房システムへ戻される。冷却流体は、冷房システム内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備で加熱され、加熱流体の供給配管を通って1つ又は複数の加熱又は再加熱のコイル10−0031へ運ばれ、加熱流体の戻り配管を通って1つ又は複数の暖房設備へ戻される。加熱流体は、暖房設備内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0129】
[00142]AHU 10−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁10−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収コイルの供給源流体は、流量制御弁10−0081、10−0082、及び10−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、この図に示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁10−0055、10−0081、10−0082は、それぞれのAHU 10−0003の下流に配置される。或いは、しかし、弁10−0055、10−0081、10−0082が、それぞれAHU 10−0003の上流又は冷却回収コイル10−0030の上流に位置してもよい。
【0130】
[00143]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル10−0015又はAHU 10−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン10−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気10−0002と新鮮空気10−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流10−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル10−0015を通して混合空気流10−0010を送出する。混合空気流10−0010は、濾過システム10−0100を通されても通されなくてもよい。
【0131】
[00144]空気が冷却コイル10−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気10−0010又は空調された空間の状態10−0171が必要とするとき、冷却コイル10−0015を出る調整空気10−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気10−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設10−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路10−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気10−0025が送出される。
【0132】
[00145]乾燥した冷たい調整空気10−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気10−0025は、冷却回収コイルシステム10−0030を通される。冷水の戻り配管10−0051からの、冷却コイルシステム10−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が、再加熱コイルシステム10−0031を介してこの熱い流体を送ることにより用いられる。
【0133】
[00146]冷却回収コイルを使用して、冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源が導入されて、加熱コイル10−0031を通って再加熱コイルシステムに入る空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル10−0031又は温度制御区域10−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御区域10−0065は、この図に示されていない制御弁を制御する制御システムを含み、制御弁は、加熱コイル10−0031を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域10−0065に分配される。加熱コイル10−0031を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム10−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷10−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0134】
[00147]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム10−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管10−0050に収集され、冷却システムの流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁10−0081、10−0082を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路10−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管10−0106へ押し込まれる。
【0135】
[00148]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域10−0065に分配される。加熱コイル10−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム10−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷10−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に追加の熱を加えるように、連続的に変化される。
【0136】
[00149]乾燥した冷たい調整空気10−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気10−0025が、冷却回収コイル10−0030を通り、空気に熱を加えて予熱する。次いで、空気は、加熱コイル10−0031を含む温度制御ボックス10−0065に送出される。空間の状態又はプロセス冷房負荷10−0171が冷却回収コイル10−0030を出た後に供給される空気より暖かい空気を必要とする場合、加熱コイル10−0031が起動される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル10−0031又は温度制御ボックス10−0065の他の熱交換ユニットを通して温水が分配される。温度制御ボックス10−0065は、この図には示されていない制御弁を制御する制御器を含み、制御弁は、加熱コイル10−0031を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0137】
[00150]加熱流体が、この図には示されていない1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管及び戻り配管(図示せず)を通って温度制御区域10−0065に分配される。加熱コイル10−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム10−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷10−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0138】
[00151]
図11に示されるシステムは、暖かい使用済みの冷水の戻り流体を冷却回収コイルの流入口へ運ぶのに、
図9に示されたシステムとは異なる配管及び弁システムの機構を用いているが、実質的に
図9に示されたシステムのように機能する。冷房、除湿及び再加熱システム11−0001は、1つ又は複数のAHU 11−0003、弁11−0055、11−0081などを含む。流体が、冷房システムで冷却され、冷却流体の供給配管11−0045を通って1つ又は複数のAHU 11−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管11−0050、11−0085を通って1つ又は複数の冷房システムへ戻される。冷却流体は、冷房システム内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備で加熱され、加熱流体の供給配管11−0075、11−0105を通って1つ又は複数の加熱、再加熱又は冷却回収コイル11−0030、11−0031へ運ばれ、加熱流体の戻り配管11−0070、11−0110を通って1つ又は複数の暖房設備へ戻される。加熱流体は、暖房設備内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0139】
[00152]AHU 11−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁11−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収コイルの熱源流体は、流量制御弁11−0081を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁11−0055は、それぞれのAHU 11−0003の下流に配置される。冷却回収コイルの加熱源流体の流量制御弁11−0081は、それぞれの冷却回収コイル11−0030の上流に配置される。或いは、しかし、弁11−0055、11−0081が、それぞれAHU 11−0003の上流又は冷却回収コイル11−0030の下流に位置してもよい。
【0140】
[00153]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル11−0015又はAHU 11−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン11−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気11−0002と新鮮空気11−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流11−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル11−0015を通して混合空気流11−0010を送出する。混合空気流11−0010は、濾過システム11−0100を通されても通されなくてもよい。
【0141】
[00154]空気が冷却コイル11−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気11−0010又は空調された空間の状態11−0171が必要とするとき、冷却コイル11−0015を出る調整空気11−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気11−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥する。したがって、施設11−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路11−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気11−0025が送出される。
【0142】
[00155]乾燥した冷たい調整空気11−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気11−0025は、冷却回収コイルシステム11−0030を通される。冷水の戻り配管11−0111からの、冷却コイルシステム11−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が用いられる。
【0143】
[00156]冷却回収コイルを使用して冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源が導入される。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)11−0030又はAHU 11−0003の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。
【0144】
[00157]AHU 11−0003は、制御弁11−0081、11−0082を制御する制御システムを含み、制御弁は、加熱冷却回収コイル11−0030を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管11−0075、11−0105及び加熱流体の戻り配管11−0070、11−0110を通ってAHU 11−0003に分配される。空気をさらに加熱する必要がある場合、必要に応じて、必要なだけ空気の温度を上昇させるために、温度制御ボックス11−0065内に配置された加熱コイル11−0031が作動される。加熱コイル11−0031を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム11−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷11−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0145】
[00158]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム11−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管11−0050、11−0085に収集され、冷却システムの流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁11−0081を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路11−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管11−0106及び逆流防止弁システム11−0108へ押し込まれる。
【0146】
[00159]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域11−0065に分配される。加熱コイル11−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム11−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷11−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0147】
[00160]乾燥した冷たい調整空気08−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気08−0025が、冷却回収コイル11−0030を通り、空気に熱を加えて予熱する。次いで、空気は、加熱コイル11−0031を含む温度制御ボックス11−0065に送出される。空間の状態又はプロセス冷房負荷11−0171が冷却回収コイル11−0030を出た後に供給される空気より暖かい空気を必要とする場合、加熱コイル11−0031が再加熱コイルとして起動される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル11−0031又は温度制御ボックス11−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス11−0065は、この図には示されていない制御弁を制御する制御器を含み、制御弁は、加熱コイル11−0031を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0148】
[00161]加熱流体が、この図には示されていない1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域11−0065に分配される。加熱コイル11−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム11−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷11−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0149】
[00162]
図12に示されるシステムは、冷却回収コイルシステムに加えて追加の冷却コイル及び熱回収システムがあることを除けば、実質的に
図8に示されたシステムのように機能する。冷房、除湿及び再加熱システム12−0001は、1つ又は複数のAHU 12−0003、弁12−0055、12−0081などを含む。流体が、この図に示されていない冷房システムで冷却され、冷却流体の供給配管12−0045を通って1つ又は複数のAHU 12−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管12−0050、12−0085を通って1つ又は複数の冷房システムへ戻される。冷却流体は、冷房システム内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備で加熱され、加熱流体の供給配管を通って1つ又は複数の加熱又は再加熱のコイル12−0031へ運ばれ、加熱流体の戻り配管を通って1つ又は複数の暖房設備へ戻される。加熱流体は、暖房設備内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0150】
[00163]冷却回収コイルシステムに直接膨張(DX)冷却の冷却コイル12−0024及びシステムが付加され、より除湿された空気を供給する。このDXシステムは、雰囲気へ熱を除去する、或いはポンプシステム12−0320を使用して配管12−0300、12−0310を通して冷水戻りシステムへ熱を除去する、或いはポンプ12−0350及び制御弁12−0355のシステムを使用して配管12−0360、12−0370を通す熱回収システムによって熱を除去する、熱除去システム12−0330、12−0340を装備している。圧縮機システム12−0380が、1つ又は複数の熱除去システム12−0330、12−0340へ冷媒を放出する。圧縮冷媒が、冷却コイル12−0024との間を、冷媒配管システム12−0332、12−0335を通って運ばれる。
【0151】
[00164]除去された熱は、放射加熱システム、プールの加熱システム、家庭の温水システム、又は圧縮機/熱回収システムによってもたらされる品質水準の熱を必要とする任意の他のシステムで利用される水又は何らかの他の伝熱流体を加熱するのに用いられる。放出空気12−0025の適切な温度及び除湿レベルをもたらすために、必要に応じて圧縮機システム12−0380の吐出し量が変化される。空気12−0025が、DX冷却コイル12−0024を一旦出ると、以下の段落で説明されるようにプロセスの残りを行うことができる。
【0152】
[00165]AHU 12−0003への冷却流体の流れは、流量制御弁12−0055を選択的に調整することにより制御される。冷却回収コイルの供給源流体は、流量制御弁12−0081、12−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、この図に示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁12−0055、12−0081は、それぞれのAHU 12−0003の下流に配置される。或いは、しかし、弁12−0055、12−0081が、それぞれAHU 12−0003の上流又は冷却回収コイル12−0030の上流に位置してもよい。
【0153】
[00166]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル12−0015又はAHU 12−0003の他の熱交換ユニットを通って冷水が分配される。ファン12−0060又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気12−0002と新鮮空気12−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流12−0010を生成し、1つ又は複数の冷却コイル12−0015を通して混合空気流12−0010を送出する。混合空気流12−0010は、濾過システム12−0100を通されても通されなくてもよい。
【0154】
[00167]空気が冷却コイル12−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気12−0010又は空調された空間の状態12−0171が必要とするとき、冷却コイル12−0015を出る調整空気12−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気12−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設12−0171内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路12−0020又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気12−0025が送出される。
【0155】
[00168]乾燥した冷たい調整空気12−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気12−0025は、冷却回収コイルシステム12−0030を通される。冷水の戻り配管12−0051からの、冷却コイルシステム12−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が、再加熱コイルシステム12−0031を介してこの熱い流体を送ることにより用いられる。
【0156】
[00169]冷却回収コイルを使用して、冷却コイルから冷却を回復するために、より高温の熱源が導入されて、再加熱コイルシステム12−0031に入る空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル12−0031又は温度制御区域12−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御区域12−0065は、この図に示されていない制御弁を制御する制御システムを含み、制御弁は、加熱コイル12−0031を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域12−0065に分配される。加熱コイル12−0031を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システム12−0170を通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷12−0171の必要性を維持するために、流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0157】
[00170]夏の数カ月を通じて、冷却回収コイルシステム12−0015内の冷却コイルで行われる熱交換の結果として、冷却コイルを通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管12−0050に収集され、冷却システムの流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁12−0081を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路12−0106へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管12−0106へ押し込まれる。
【0158】
[00171]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域12−0065に分配される。加熱コイル12−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム12−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷12−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に追加の熱を加えるように、連続的に変化される。
【0159】
[00172]乾燥した冷たい調整空気03−0025は、冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことがあり、このため、調整空気12−0025が、冷却回収コイル12−0030を通り、空気に熱を加えて予熱する。次いで、空気は、加熱コイル12−0031を含む温度制御ボックス12−0065に送出される。空間の状態又はプロセス冷房負荷12−0171が冷却回収コイル12−0030を出た後に供給される空気より暖かい空気を必要とする場合、再加熱コイル12−0031が起動される。暖かい、又は熱い流体が、空気を調整する、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるのに用いられる。例えば、加熱コイル12−0031又は温度制御ボックス12−0065の他の熱交換ユニットを通して温水を分配することができる。温度制御ボックス12−0065は、この図には示されていない制御弁を制御する制御器を含み、制御弁は、加熱コイル12−0031を通される加熱源流体の体積又は圧力を制御する。
【0160】
[00173]加熱流体が、この図には示されていない1つ又は複数の暖房設備で生成され、この図には示されていない加熱流体の供給配管及び戻り配管を通って温度制御区域12−0065に分配される。加熱コイル12−0031を出る給気温度が、直接的に、或いは分配システム12−0170を通って、空調されるべき空間に入る。給気温度は、居住者又はプロセス冷房負荷12−0171の必要性を維持するために、この図には示されていない流量制御弁を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように、連続的に変化される。
【0161】
[00174]
図13は、冷房負荷が最大の日に対処するために、冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステムの両方を冷却コイルとして使用することができ、その一方で、熱伝達表面積が増加したことにより、より暖かい冷水温度を用いることで、冷房設備の効率が改善される実装形態を示す。さらに、最大の暖房負荷に対処するために、冷却コイルシステム及び冷却回収コイルシステムの両方を加熱コイルとして使用することができ、その一方で、熱伝達表面積が増加したことにより、より冷たい加熱水温度の使用が可能になることにより、温水設備の効率が改善する。冷却回収システムの再加熱コイルが補助熱源に接続され、そうしなければ冷却コイルを出る流体から利用可能な熱を加熱の必要性が超過するとき、対応している領域へ熱を供給する。この実装形態は、
図7に非常によく似ており、放射冷暖房システムの追加を含む。
【0162】
[00175]
図13に示されるように、冷房、除湿及び再加熱システム13−0001は、1つ又は複数の熱伝達システム13−0015、13−0030、弁13−0055、13−0082などを含む。流体が、冷房システム13−0040で冷却され、冷却流体の供給配管13−0045、13−0090を通って1つ又は複数のAHU 13−0003へ運ばれ、冷却流体の戻り配管13−0050、13−0085を通って1つ又は複数の冷房システム13−0040へ戻される。冷却流体は、冷房システム13−0040内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって冷却流体配管を通って運ばれる。流体が、暖房設備13−0035で加熱され、加熱流体の供給配管13−0075、13−0105、13−0106、13−0200を通って1つ又は複数の加熱、再加熱又は冷却回収コイル13−0030へ運ばれ、加熱流体の戻り配管13−0070、13−0111、13−0205を通って1つ又は複数の暖房設備13−0035へ戻される。加熱流体は、暖房設備13−0035内に含まれる1つ又は複数のポンプユニットによって加熱流体配管を通って運ばれる。
【0163】
[00176]冷却コイル13−0015への熱伝達のための冷却流体の流れは、流量制御弁13−0055を選択的に調整することにより制御される。熱源流体は、流量制御弁13−0082を選択的に調整することにより制御される。冷却流体の流量制御弁13−0055は、それぞれの冷却コイル13−0015の下流に配置される。熱源流体の流量制御弁13−0082は、それぞれの加熱コイル(冷却回収コイル)13−0030の下流に配置される。或いは、しかし、弁13−0055、13−0082が、それぞれ冷却コイル13−0015の上流又は加熱コイル(冷却回収コイル)13−0030の上流に位置してもよい。
【0164】
[00177]空気を調整するのに、或いは1つ又は複数の他の熱源から熱を除去するのに冷却流体が用いられる。例えば、冷却コイル13−0015又はAHUの他の熱交換ユニットを通って冷水が分配され得る。ファン又は送風機は、吸気源から、変化する割合で混合された、還気13−0002と新鮮空気13−0005とから成る非調整空気又は部分的調整空気を受け取って、混合空気流を生成し、1つ又は複数の冷却コイル13−0015を通して混合空気流を送出する。
【0165】
[00178]空気が、冷却回収コイルシステム内の冷却コイル13−0015を通って移動するとき、その中の冷却流体によって、非調整空気又は部分的調整空気から熱が除去される。混合空気又は空調された空間の状態が必要とするとき、冷却コイル13−0015を出る調整空気13−0025は、空気から水分が除去され、空調された空間の相対湿度が生体成長の可能性を低下させるほど十分に低く保たれるところまで冷却される。調整空気13−0025の温度を下げると、空気から湿気が凝縮されて空気が乾燥することになる。したがって、施設内の個々のオフィス、部屋又は他の場所に、排出管路又は他の伝達システムを通して、乾燥した冷たい調整空気13−0025が送出される。
【0166】
[00179]乾燥した冷たい調整空気13−0025は、一般に冷たすぎて、快適さの要求又は冷房及び除湿を必要とする多くの空間に関するプロセス冷房負荷に対処できないことになり、このため、調整空気13−0025は、冷却回収コイルシステム13−0030を通される。冷水の戻り配管13−0051から供給される、冷却コイル13−0015を出る暖かい流体は、他の熱源からの熱の必要性を緩和するため、或いは再加熱の必要性を完全に満たすために、空気に熱を加えるのに用いられる。出ていく空気の温度が、領域又はプロセス負荷の必要性を満たすように適切に上昇しない場合は、空気を調整するため、或いは1つ又は複数の熱源からの空気に熱を加えるために、暖かい、又は熱い流体が用いられる。
【0167】
[00180]冷却コイル13−0015を出る温水から利用可能な加熱容量を増すために、より高温の熱源が導入される。例えば、加熱コイル(冷却回収コイル)13−0030又はAHUの他の熱交換ユニットを通して加熱流体を分配することができる。AHUは、制御弁13−0082を制御する制御システムを含み、制御弁13−0082は、冷却回収コイル13−0030を通される加熱源流体の供給源、体積又は圧力を制御する。
【0168】
[00181]加熱流体が、1つ又は複数の暖房設備13−0035で生成され、加熱流体の供給配管13−0075、13−0105、13−0106、13−0210及び加熱流体の戻り配管13−0070、13−0111、13−0205を通ってAHUに分配される。加熱コイル(冷却回収コイル)13−0030を出て、空調されるべき空間に、直接的に、又は分配システムを通って入る給気の温度は、居住者の必要性又はプロセス冷房負荷の必要性を維持するために、流量制御弁13−0082を選択的に調整することにより、冷たい乾燥した除湿空気に熱を加えるように連続的に変化される。
【0169】
[00182]除湿負荷が一般に存在する夏の数カ月を通じて、冷却コイル13−0015で行われる熱交換の結果として、冷却コイル03−0015を通る流体の温度は、約65°Fから75°F以上へ上昇する。この、加熱された、即ち使用済みの冷却流体は、使用済み流体の別々の配管13−0050、13−0051、13−0085に収集され、冷却システム13−0040の流入口へ送出される。或いは、冷却されて除湿された空気のいくらか又はすべてを再加熱する必要性がある場合、別々の使用済み流体配管13−0051に集められた、加熱された、即ち使用済みの冷却流体の一部分又はすべてが、冷却回収コイル用の熱源として冷却回収コイルへ送出するために、制御弁13−0082を作動させて、暖まった冷水を冷却回収コイルの加熱水供給管路13−0106、13−0107へ強制的に戻すことにより、冷却回収コイルの冷水配管13−0106、13−0107へ押し込まれる。
【0170】
[00183]冷房設備システム13−0040内の主要な構成要素として、13−0140は冷房設備システム内部の冷却流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス冷房負荷によって課された冷房負荷から冷却流体配管13−0085、13−0050を通って戻され、冷却回収コイルシステムから戻る流体及びバイパス配管13−0130からの流体と混合される。次いで、混合流体は、冷却流体ポンプシステム13−0145に引き込まれる。
【0171】
[00184]冷却流体ポンプシステムは、冷却器13−0155に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、冷房システム13−0155を通り、ここで流体温度が低下する。冷却器遮断弁13−0160は、稼働中の冷却器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、冷却流体は、共通の放出配管13−0165に入り、ここで、冷却流体は、供給配管13−0090、13−0045を通って冷房負荷に送出される、或いは冷却流体バイパス配管13−0130及びバイパス配管制御弁13−0135を通って冷却流体の戻り配管に戻される。
図13は1つの配管機構を示しているが、他の配管構成を用いることができる。
【0172】
[00185]暖房設備システム13−0035内の主要な構成要素として、13−0265は暖房設備システム内部の加熱流体の戻り配管であり、ここで様々な流体の流れのすべてが混合して1つの共通の流体流れになる配管である。この流体は、AHU又はプロセス負荷によって課された暖房負荷から加熱流体配管13−0020、13−0215、13−0205を通って戻され、冷却回収コイルシステム13−0111から戻る流体、加熱/冷却交差配管13−0225、13−0230からの流体、及びバイパス配管13−0250からの流体と混合される。次いで、混合流体は、加熱流体ポンプシステム13−0260に引き込まれる。
【0173】
[00186]加熱流体ポンプシステムは、加熱器13−0275に対して、吸引して流す構成又は押し込んで流す構成で設けられる。次いで、暖かい混合流体は、暖房システム13−0275を通り、ここで流体温度が上昇する。加熱器遮断弁13−0280は、稼働中の加熱器を通る流れを可能にするように制御される。次いで、加熱流体は、共通の放出配管13−0270に入り、ここで、加熱流体は、供給配管13−0075、13−0105を通って暖房負荷に送出される、或いは加熱流体バイパス配管13−0250及びバイパス配管制御弁13−0245、13−0255を通って加熱流体の戻り配管に戻される。
図13は、1つの機構に配管された加熱器を示すが、別の機構も可能である。
【0174】
[00187]
図13は、追加の放射冷暖房システムを含む1つの機構を示す。放射冷暖房システム13−0500は、供給水配管13−0520、13−0720、13−0610を通してその供給源水を引き込み、リターン水配管13−0530、13−0710、13−0730を通してリターン水を放出する。制御弁13−0700、13−0600、13−0800、13−0810は、冷却源又は熱源のいずれかとの間の正流に使用されている。ポンプシステム13−0510は、冷却源及び熱源から、放射冷暖房システムとの間に流れを供給するように使用される。
【0175】
[00188]
図14は、濾過システム14−0100、ファン又は送風機のシステム14−0060、予熱コイル14−0012、冷却コイル14−0015、及び冷却回収コイル14−0030を含む冷房システムの代替レイアウトを示す。冷却回収コイル14−0030は、代替実装形態で再加熱コイルとして使用することもできる。
【0176】
[00189]
図15は、濾過システム15−0100、ファン又は送風機のシステム15−0060、予熱コイル15−0012、冷却コイル15−0015、冷却回収コイル15−0030、及び再加熱コイル15−0031を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。
【0177】
[00190]
図16は、濾過システム16−0100、ファン又は送風機のシステム16−0060、冷却コイル16−0015、冷却回収コイル16−0030、及び再加熱コイル16−0031を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。
【0178】
[00191]
図17は、濾過システム17−0100、ファン又は送風機のシステム17−0060、いくつかの実施形態で冷却コイルとして使用することもできる予熱コイル17−0018、及び冷却回収コイル17−0030を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。
【0179】
[00192]
図18は、濾過システム18−0100、ファン又は送風機のシステム18−0060、いくつかの実施形態で冷却コイルとして使用することもできる予熱コイル18−0018、冷却回収コイル18−0030、及び再加熱コイル18−0031を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。
【0180】
[00193]
図19は、濾過システム19−0100、ファン又は送風機のシステム19−0060、予熱コイル19−0012、冷却コイル19−0015、直接膨張冷却コイル19−0028、及び冷却回収コイル19−0030を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。冷却回収コイル19−0030は、代替実装形態で再加熱コイルとして使用することもできる。
【0181】
[00194]
図20は、濾過システム20−0100、ファン又は送風機のシステム20−0060、予熱コイル20−0012、冷却コイル20−0015、直接膨張冷却コイル20−0028、いくつかの実施形態で再加熱コイルとして使用することもできる冷却回収コイル20−0030、及び再加熱コイル20−0031を含む冷房システムの別の代替レイアウトを示す。
【0182】
[00195]冷却回収コイルに必要でない、使用済みの(暖かい)冷水の戻りは、冷却して冷房システムへ送り返されるように、冷却器の流入口へ送出される。冷却コイルで、又はその近くでの非調整空気又は部分的調整空気から冷水への熱伝達の結果として、空気から湿気も除去される。冷却回収コイルシステムに用いられる暖かい冷水は、空気を再加熱することができ、新規の再加熱エネルギーの必要量が低減する。この冷気が、冷却器に戻される水から熱を引き出すので、冷却エネルギーの必要量も低減する。
【0183】
[00196]上記のいくつかの実装形態に関して説明された冷却コイルは、最大の冷房及び除湿の負荷に対処するために、冷房システムから冷却流体配管を通って供給される45°Fと50°Fとの間の冷却流体供給温度を必要とする。これは、冷水供給に関して一般的な設計より高温度であり、冷却器効率の向上を可能にすることにより、冷房設備のエネルギー消費の低減を助長する。冷却器は、並列ではなく直列に配管することができ、冷却器効率がさらに改善する。45°F未満の冷却流体供給温度及び50°Fを上回る冷却流体供給温度を、冷房及び除湿の必要性の要求に従って用いることができる。
【0184】
[00197]前述の冷却コイルは、65°Fと75°Fとの間又はそれ以上の冷却流体の戻り温度をもたらすことができ、これが、冷却回収コイル配管を通して水を移動させることによって冷房システムに戻され、即ち冷却回収コイル用熱源水として用いられる。冷却回収コイルシステム内の冷却コイルを出る冷却流体の戻り温度がより高いことにより、この暖かい流体を、冷却回収コイルに対する熱源にすることができる。
【0185】
[00198]前述の実装形態では、言及された場合を除いて、冷却コイルは、快適さの必要性又はプロセス冷房負荷の必要性に対処するために、必要に応じて、50°Fと55°Fとの間の放出空気温度をもたらす。空調された空間に入る空気流中に含まれる水分を低減するために除湿が必要なときに、約55°Fの最大放出空気温度が用いられる。50°F未満の放出空気温度及び55°Fを上回る放出空気温度を、別々のシステムの実施形態に、冷房及び除湿の必要性の要求に従って用いることができる。
【0186】
[00199]前述の冷却コイルは、好ましくは200フィート/分から600フィート/分、また、好ましくは250フィート/分から450フィート/分の面速度にサイズを合わせて作製されるが、より低い面速度又はより高い面速度を用いることができる。冷却コイルは6列から10列のサイズに作製されるが、より多い列数又はより少ない列数を用いることもできる。前述の加熱コイルは、好ましくは200フィート/分から500フィート/分の面速度にサイズを合わせて作製されるが、より低いコイル面速度又はより高いコイル面速度を用いることができる。加熱コイルは、2列から6列の熱伝達配管を含むが、より多い列数又はより少ない列数を用いることもできる。
【0187】
[00200]施設に対して暖房する季節を通じて、加熱コイル(冷却回収コイル)は、暖房設備から加熱流体配管を通して供給される約80°Fと120°Fとの間の供給温度の加熱流体を必要とする。これは、一般的な設計より低い水供給温度であり、温水加熱器又はボイラの効率向上を可能にすることにより、暖房設備のエネルギー消費の低減を助長する。
【0188】
[00201]また、暖房する季節を通じて、加熱コイル(冷却回収コイル)は、加熱流体配管を通して暖房設備に戻される60°Fと90°Fとの間の加熱流体の戻り温度をもたらす。加熱コイル(冷却回収コイル)は、快適さの必要性又はプロセス暖房負荷の必要性を満たすために、必要に応じて、70°Fと110°Fとの間の放出空気温度をもたらす。加熱した空気が、空調された空間又はプロセス負荷に入るときに生じるホットエアの成層の量を低減するために、約110°Fの最大の放出空気温度が用いられるが、用途の要求に従って、より高い温度又はより低い温度を用いることができる。
【0189】
[00202]施設に対して冷房する季節を通じて、冷却回収プロセスが最適に用いられ、加熱コイル(冷却回収コイル)は、冷却回収配管から加熱流体配管を通して供給される約62°Fと75°Fとの間の加熱流体供給温度を必要とする。加熱コイル(冷却回収コイル)は、快適さの必要性又はプロセス暖房負荷の必要性を満たすために、必要に応じて58°Fと72°Fとの間の放出空気温度をもたらす。冷房する季節を通じて、暖房に対する必要性は通常低く、このため給気温度を下げることができ、冷却回収コイルを熱源として使用することが可能になる。
【0190】
[00203]また、冷房する季節を通じて、加熱コイル(冷却回収コイル)は、加熱流体配管及び冷却回収配管を通して冷房設備システムに戻される58°Fと65°Fとの間の加熱流体戻り温度をもたらす。冷却回収コイルシステムは、冷却器に戻される水温を低下させることにより冷房設備から冷却負荷を除去し、空気を予熱することにより再加熱システム用の新規エネルギー源の必要性を低減する。
【0191】
[00204]上記でいくつかの実施形態が詳細に説明されてきたが、他の変更形態が可能である。他の機構、実装形態及び代替形態が、以下の特許請求の範囲の範囲内に入り得る。