(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、特に、複雑であるという従来のシステムの問題を解決することにより、改善されたフィルタアセンブリ、フィルタ要素及び濾過方法を提供することである。
【0004】
上記の目的は、独立請求項により解決される。
【0005】
以下に、本発明の好適な実施形態を説明する。好適な一実施形態において、液体フィルタアセンブリが提供される。アセンブリは、ハウジング内部空間を規定する周囲壁、入口及び出口を含むハウジング構造と、ハウジング内部空間の中で動作可能に配向され、内部容積を有する多孔質の管状支持部材と、支持部材の内部容積の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されたフィルタ要素とを含むことができる。
【0006】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素は、媒体内部空間を規定する管状媒体パックを含むことができ、媒体パックは、閉じた端部キャップ及び開放した端部キャップに固定されることが可能であり、フィルタ要素は、ハウジング入口から媒体内部空間の中まで未濾過液体を受け入れ、次に媒体パックを通し、更に支持部材を通して支持部材の内部容積の外側の濾過済み液体容積まで未濾過液体を流し、その後ハウジングの出口を通して未濾過液体を流すように、ハウジング構造に対して配置される。
【0007】
別の好適な実施形態において、バイパス弁構造を設けることができる。バイパス弁構造は、少なくとも一部の未濾過液体に媒体パックを迂回させ、支持部材の外側の濾過済み液体容積の中にその未濾過液体を流入させるように構成され且つ配置されることが可能であり、バイパス弁構造は、弁頭及び弁座を含むことができ、弁頭が弁座との密封係合を解除するように動かされた場合に、バイパス開口部は、未濾過液体を濾過済み液体容積の中に流入させ、弁頭が弁座と密封係合している場合に、バイパス開口部は閉鎖されて、未濾過液体が媒体パックを迂回するのを阻止する。
【0008】
別の好適な実施形態において、ダイナミックシールを設けることができる。ダイナミックシールは、弁頭が密封係合および密封係合を解除するように動かされる場合に、係合している。
【0009】
別の好適な実施形態において、バイパス弁構造は、支持部材に装着された付勢部材座と、付勢部材座により動作可能に保持された付勢部材とを含むことができる。弁頭は付勢部材座の中にあり、付勢部材と係合することができ、弁座はハウジング構造に固定され、弁頭と離脱可能に密封係合することができる。
【0010】
別の好適な実施形態において、ダイナミックシールは、フィルタ要素により保持されたシール部材を含むことができる。
【0011】
別の好適な実施形態において、シール部材は、開放した端部キャップにより保持されたOリングシール部材であり、弁頭の密封面に当接して動的に密封されてもよい。
【0012】
別の好適な実施形態において、ダイナミックシールは、弁頭により保持されたシール部材を含んでもよい。
【0013】
別の好適な実施形態において、付勢部材座は外側管及び内側管を含むことができ、外側管は、弁頭の少なくとも一部を取り囲み且つ半径方向に離間して配置される。
【0014】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、付勢部材座の外側管の内側と弁頭の外側との間で配向されてもよい。
【0015】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを含むことができ、段付きリングの内面は、ダイナミックシールを保持し、付勢部材座の内側管と動的密封係合を形成する。
【0016】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、閉じた端部キャップと開放した端部キャップとの間に延設されることが可能である。
【0017】
別の好適な実施形態において、ハウジング構造は、ハウジング内部空間に対するアクセスを可能にするために取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0018】
別の好適な実施形態において、付勢部材はウェーブスプリングを備えることができる。
【0019】
別の好適な実施形態において、閉じた端部キャップは、外側部分及び反対側の内側部分を含んでもよく、内側部分は媒体内部空間と連通し、閉じた端部キャップの外側部分は、フィルタ要素の残る部分から媒体パックの第2の端部を越えて延出する膨出部を有する。
【0020】
別の好適な実施形態において、支持部材は強固(rigid)であることが可能である。
【0021】
別の好適な実施形態において、液体フィルタアセンブリは、ハウジング内部空間を規定する周囲壁、入口及び出口を含むハウジング構造を含むことができる。
【0022】
別の好適な実施形態において、多孔質の管状支持部材は、ハウジング内部空間の中で動作可能に配向されることが可能であり、支持部材は内部容積を有する。
【0023】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素は、支持部材の内部容積の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されることが可能である。フィルタ要素は、媒体内部空間を規定する管状媒体パックを含んでもよく、媒体パックは、閉じた端部キャップ及び開放した端部キャップに固定される。フィルタ要素はシール部材を含むことができる。フィルタ要素は、ハウジング入口から媒体内部空間の中まで未濾過液体を受け入れ、次に媒体パックを通し、更に支持部材を通して、支持部材の内部容積の外側の濾過済み液体容積まで未濾過液体を流し、その後ハウジングの出口を通して未濾過液体を流すように、ハウジング構造に対して配置されることが可能である。
【0024】
別の好適な実施形態において、バイパス弁構造は、少なくとも一部の未濾過液体に媒体パックを迂回させ、支持部材の外側の濾過済み液体容積の中にその未濾過液体を流入させるように構成され且つ配置されることが可能である。バイパス弁構造は、支持部材に装着された付勢部材座と、付勢部材座により動作可能に保持された付勢部材と、付勢部材座の中にあり、付勢部材と係合する弁頭と、ハウジング構造に固定された弁座とを含むことができ、弁座は、弁頭が弁座との密封係合を解除するように動かされた場合に、そのバイパス開口部が未濾過液体を濾過済み液体容積の中に流入させ、弁頭が弁座と密封係合している場合に、バイパス開口部が閉鎖されて、未濾過液体が媒体パックを迂回するのを阻止するように、弁頭と離脱可能に密封係合している。
【0025】
別の好適な実施形態において、弁頭は密封面を有することができる。フィルタ要素シール部材は密封面に当接して密封されることが可能である。
【0026】
別の好適な実施形態において、液体フィルタアセンブリは、支持部材に当接してシールを形成するシール部材を含むフィルタ部材を更に含むことができる。
【0027】
別の好適な実施形態において、バイパス弁構造は、ハウジング構造に装着された付勢部材座と、付勢部材座により動作可能に保持された付勢部材と、付勢部材座の中にあり、付勢部材と係合する弁頭と、支持部材に固定された弁座とを含むことができ、弁座は、弁頭が弁座との密封係合を解除するように動かされた場合に、そのバイパス開口部が未濾過液体を濾過済み液体容積の中に流入させ、弁頭が弁座と密封係合している場合に、バイパス開口部が閉鎖されて、未濾過液体が媒体パックを迂回するのを阻止するように、弁頭と離脱可能に密封係合している。
【0028】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、閉じた端部キャップと開放した端部キャップとの間に延設することが可能である。
【0029】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素シール部材は、開放した端部キャップにより保持されたOリングシール部材であってもよい。
【0030】
別の好適な実施形態において、バイパス弁シール部材は、弁座により動作可能に保持されることが可能である。
【0031】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを含むことができる。
【0032】
別の好適な実施形態において、弁頭は、軸方向端部を有する段付きリングを含むことができる。軸方向端部は、バイパス開口部が閉鎖された場合にバイパスシール部材と密封係合していることが可能である。軸方向端部は、バイパス開口部が開放された場合にバイパスシール部材から離間されることが可能である。
【0033】
別の好適な実施形態において、ハウジング構造は、ハウジング内部空間に対するアクセスを可能にするために取り外し可能なカバーを含むことができる。
【0034】
別の好適な実施形態において、付勢部材座は、フィルタ要素の少なくとも一部及び弁頭を取り囲み且つ半径方向に離間して配置された管を含んでもよい。
【0035】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、付勢部材座の管の内側と弁頭の外側との間で配向されることが可能である。
【0036】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを備えることができ、段付きリングの内面は密封面を形成する。
【0037】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素シール部材は、開放した端部キャップにより保持され且つ弁頭の密封面に当接して密封されたOリングシール部材であることが可能である。
【0038】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、段付きリングの段と係合することが可能である。
【0039】
別の好適な実施形態において、段付きリングは軸方向端部を有することができる。軸方向端部は、バイパス開口部が閉鎖された場合に弁座と密封係合していることが可能である。軸方向端部は、バイパス開口部が開放された場合に弁座から離間されることが可能である。
【0040】
別の好適な実施形態において、バイパス弁シール部材は、弁座により動作可能に保持されることが可能である。段付きリングの軸方向端部は、バイパス開口部を閉鎖するためにバイパス弁シール部材と係合するように動き、バイパス開口部を開放するためにバイパス弁シール部材との係合を解除するように動くことができる。
【0041】
別の好適な実施形態において、ハウジング周囲壁は、内側へ延出する棚状部分を有することができる。
【0042】
別の好適な実施形態において、弁座は、内側へ延出する棚状部分でハウジングに固定されることが可能である。
【0043】
別の好適な実施形態において、付勢部材座は外側管及び内側管を備えることができる。外側管は、弁頭の少なくとも一部を取り囲み且つ半径方向に離間して配置されることが可能である。
【0044】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、付勢部材座の外側管の内側と弁頭の外側との間で配向されることが可能である。
【0045】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを備えることができる。段付きリングの内面は、付勢部材座の内側管と密封係合していることが可能である。
【0046】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、リングの段と係合することが可能である。
【0047】
別の好適な実施形態において、弁座は、支持管の少なくとも一部を取り囲む帯部分を含むことができる。
【0048】
別の好適な実施形態において、ハウジング周囲壁は、内側へ延出する棚状部分を有することができ、付勢部材座は、棚状部分でハウジングに固定されることが可能である。
【0049】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、要素のOリングシール部材の外径より小さい外径を有することができる。
【0050】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、要素のOリングシール部材の内径より大きい外径を有することができる。
【0051】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、要素のOリングシール部材の外径より小さく且つ要素のOリングシール部材の内径より大きい外径を有することができる。
【0052】
別の好適な実施形態において、濾過の方法は、ハウジング内部空間を規定する周囲壁、入口及び出口を含むハウジング構造を設けることを含むことができる。強固な多孔質管状支持部材は、ハウジング内部空間の中で動作可能に配向されることが可能である。支持部材は内部容積を有することができる。フィルタ要素は、支持部材の内部容積の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されることが可能である。フィルタ要素は、媒体内部空間を規定する管状媒体パックを含むことができる。媒体パックは、閉じた端部キャップ及び開放した端部キャップに固定されることが可能である。フィルタ要素はシール部材を含むことができる。
【0053】
別の好適な実施形態において、方法は、未濾過液体をハウジング入口の中及び媒体内部空間の中へ誘導することを含むことができる。
【0054】
別の好適な実施形態において、方法は、媒体パックを通し、次に支持部材を通して支持部材の内部容積の外側の濾過済み液体容積まで未濾過液体を誘導し、その後ハウジング出口を通して未濾過液体を誘導することにより、未濾過液体を濾過することを含むことができる。
【0055】
別の好適な実施形態において、方法は、媒体パックを横切る制限(restricgtion)が所定のレベルに達した場合にバイパス弁構造を開放することを含むことができる。バイパス弁構造を開放する過程により、少なくとも一部の未濾過流体は媒体パックを迂回して、支持部材の外側の濾過済み液体容積の中に流入できる。
【0056】
別の好適な実施形態において、バイパス弁構造は、方法の中で、付勢部材座、付勢部材座により動作可能に保持された付勢部材、付勢部材座の中にあり、付勢部材と係合する弁頭、及び弁座を含むことができ、弁座は、媒体パックを横切る制限が所定のレベルに達した場合に、弁頭が弁座との密封係合を解除するように動かされ、バイパス開口部を開放して、未濾過液体を濾過済み液体容積の中に流入させるように、弁頭と離脱可能に密封係合している。
【0057】
別の好適な実施形態において、方法の中で、付勢部材座は支持部材に装着されることが可能である。
【0058】
別の好適な実施形態において、方法の中で、付勢部材座はハウジング構造に装着されることが可能である。
【0059】
別の好適な実施形態において、方法の中で、弁頭は密封面を有することができ、フィルタ要素のシール部材は、密封面に当接して密封されることが可能である。
【0060】
別の好適な実施形態において、方法の中で、フィルタ要素は、支持部材に当接してシールを形成するシール部材を含むことができる。
【0061】
別の好適な実施形態において、方法の中で、弁座はハウジング構造に固定されることが可能である。
【0062】
別の好適な実施形態において、方法の中で、弁座は支持部材に固定されることが可能である。
【0063】
別の好適な実施形態において、媒体内部空間を規定し、両側に第1の端部及び第2の端部を有する管状媒体パック、第2の端部で媒体パックに固定された開放した端部キャップ、第2の端部で媒体パックに固定された閉じた端部キャップ、及び開放した端部キャップにより支持されたシール部材を備えるフィルタ要素が提供され、シール部材は、フィルタ要素がアセンブリの中に動作可能に設置された場合に、アセンブリの一部を動的に密封するように構成される。
【0064】
別の好適な実施形態において、シール部材はOリングシール部材であってもよい。
【0065】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、Oリングシール部材の外径より小さいことが可能な外径を有する。
【0066】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、Oリングシール部材の内径より大きいことが可能な外径を有する。
【0067】
別の好適な実施形態において、閉じた端部キャップは、外側部分及び反対側の内側部分を含むことができ、内側部分は媒体内部空間と連通し、閉じた端部キャップの外側部分は、フィルタ要素の残る部分から媒体パックの第2の端部を越えて延出する膨出部を有してもよい。
【0068】
別の好適な実施形態において、閉じた端部キャップの内側部分は、凹形容器を規定することができる。
【0069】
別の好適な実施形態において、液体フィルタアセンブリは、
(a)入口を含むヘッド構造を備え、
(b)前記ヘッド構造により直接又は間接的に支持された多孔質の管状支持部材を備え、前記支持部材は内部容積を有し、
(c)前記支持部材の前記内部容積の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されたフィルタ要素を備え、前記フィルタ要素は、媒体内部空間を規定する管状媒体パックを含み、前記媒体パックは、閉じた端部キャップ及び開放した端部キャップに固定され、前記フィルタ要素はシール部材を含み、
(i)前記フィルタ要素は、前記ヘッド入口から前記媒体内部空間の中まで未濾過液体を受け入れ、次に前記媒体パックを通し、更に前記支持部材を通して前記支持部材の前記内部容積の外側の濾過済み液体容積まで前記未濾過液体を流すように、前記ヘッド構造に対して配置され、
(d)前記媒体内部空間の中の圧力が所定の閾値を超えるのに応答して、少なくとも一部の未濾過液体に前記媒体パックを迂回させ、前記支持部材の外側の前記濾過済み液体容積の中に前記少なくとも一部の未濾過液体を流入させるように構成され且つ配置されたバイパス弁構造を備え、前記バイパス弁構造は、
(i)前記入口と前記フィルタ要素との間に配設された付勢部材座と、
(ii)前記付勢部材座により直接又は間接的に支持された付勢部材と、
(iii)前記付勢部材と係合する弁頭と、
(A)前記弁頭は密封面を有し、前記フィルタ要素のシール部材は、前記密封面に当接して密封され、
(iv)前記ヘッド構造に固定された弁座とを含み、前記弁座は、
(A)前記弁頭が前記弁座との密封係合を解除するように動かされた場合に、バイパス開口部が未濾過液体を前記濾過済み液体容積の中に流入させ、
(B)前記弁頭が前記弁座と密封係合している場合に、前記バイパス開口部が閉鎖されて、未濾過液体が前記媒体パックを迂回するのを阻止するように、前記弁頭と離脱可能に密封係合している。
【0070】
別の好適な実施形態において、液体フィルタアセンブリは、
(a)入口を含むヘッド構造を備え、
(b)前記ヘッド構造により直接又は間接的に支持された多孔質の管状支持部材を備え、前記支持部材は内部容積を有し、
(c)前記支持部材の前記内部容積の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されたフィルタ要素を備え、前記フィルタ要素は、媒体内部空間を規定する管状媒体パックを含み、前記媒体パックは、閉じた端部キャップ及び開放した端部キャップに固定され、
(i)前記フィルタ要素は、前記支持部材に当接してシールを形成するシール部材を含み、
(ii)前記フィルタ要素は、前記ヘッド入口から前記媒体内部空間の中まで未濾過液体を受け入れ、次に、前記媒体パックを通し、更に前記支持部材を通して前記支持部材の前記内部容積の外側の濾過済み液体容積まで前記未濾過液体を流すように、前記ヘッド構造に対して配置され、
(d)前記媒体内部空間の中の圧力が所定の閾値を超えるのに応答して、少なくとも一部の未濾過液体に前記媒体パックを迂回させ、前記支持部材の外側の前記濾過済み液体容積の中に前記少なくとも一部の未濾過液体を流入させるように構成され且つ配置されたバイパス弁構造を備え、前記バイパス弁構造は、
(i)前記入口と前記フィルタ要素との間に配設された付勢部材座と、
(ii)前記付勢部材座により直接又は間接的に支持された付勢部材と、
(iii)前記付勢部材と係合する弁頭と、
(iv)前記支持部材に固定された弁座とを含み、前記弁座は、
(A)前記弁頭が前記弁座との密封係合を解除するように動かされた場合に、バイパス開口部が前記濾過済み液体容積の中に未濾過液体を流入させ、
(B)前記弁頭が前記弁座と密封係合している場合に、前記バイパス開口部が閉鎖されて、未濾過液体が前記媒体パックを迂回するのを阻止するように、前記弁頭と離脱可能に密封係合している。
【0071】
別の好適な実施形態において、媒体パックは、閉じた端部キャップと開放した端部キャップとの間に延設される。
【0072】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素シール部材は、開放した端部キャップにより保持されたOリングシール部材である。
【0073】
別の好適な実施形態において、弁座により動作可能に保持されたバイパス弁シール部材。
【0074】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを含む。
【0075】
別の好適な実施形態において、弁頭は、軸方向端部を有する段付きリングを含み、軸方向端部は、バイパス開口部が閉鎖された場合にバイパスシール部材と密封係合し、軸方向端部は、バイパス開口部が開放された場合にバイパスシール部材から離間される。
【0076】
別の好適な実施形態において、ヘッド構造は取り外し可能なカバーを含む。
【0077】
別の好適な実施形態において、付勢部材座は、フィルタ要素の少なくとも一部及び弁頭を取り囲み且つ半径方向に離間して配置された管を備える。
【0078】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、付勢部材座の管の内側と弁頭の外側との間で配向される。
【0079】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを備え、段付きリングの内面は密封面を形成する。
【0080】
別の好適な実施形態において、フィルタ要素シール部材は、開放した端部キャップにより保持され且つ弁頭の密封面に当接して密封されたOリングシール部材である。
【0081】
別の好適な実施形態において、付勢部材は、リングの段と係合する。
【0082】
別の好適な実施形態において、段付きリングは軸方向端部を有し、軸方向端部は、バイパス開口部が閉鎖された場合に弁座と密封係合し、軸方向端部は、バイパス開口部が開放された場合に弁座から離間される。
【0083】
別の好適な実施形態において、弁座により動作可能に保持されたバイパス弁シール部材、段付きリングの軸方向端部は、バイパス開口部を閉鎖するためにバイパス弁シール部材と係合するように動き、バイパス開口部を開放するためにバイパス弁シール部材との係合を解除するように動く。
【0084】
別の好適な実施形態において、付勢部材座は外側管及び内側管を備え、外側管は弁頭の少なくとも一部を取り囲み且つ半径方向に離間して配置される。
【0085】
別の好適な実施形態において、付勢部材は付勢部材座の外側管の内側と弁頭の外側との間で配向される。
【0086】
別の好適な実施形態において、弁頭は段付きリングを備え、段付きリングの内面は、付勢部材座の内側管と密封係合を形成する。
【0087】
別の好適な実施形態において、付勢部材はリングの段と係合する。
【0088】
別の好適な実施形態において、段付きリングは軸方向端部を有し、軸方向端部はバイパス開口部が閉鎖された場合に弁座と密封係合し、軸方向端部はバイパス開口部が開放された場合に弁座から離間される。
【0089】
別の好適な実施形態において、弁座により動作可能に保持されたバイパス弁シール部材、段付きリングの軸方向端部は、バイパス開口部を閉鎖するためにバイパス弁シール部材と係合するように動き、バイパス開口部を開放するためにバイパス弁シール部材との係合を解除するように動く。
【0090】
別の好適な実施形態において、弁座は、支持部材の少なくとも一部を取り囲む帯部分を含む。
【0091】
別の好適な実施形態において、付勢部材はウェーブスプリングを備える。
【0092】
別の好適な実施形態において、閉じた端部キャップは外側部分及び反対側の内側部分を含み、内側部分は媒体内部空間と連通し、閉じた端部キャップの外側部分はフィルタ要素の残る部分から媒体パックの第2の端部を越えて延出する膨出部を有する。
【0093】
所望の製品特徴又は方法の多様な例の一部は、以下の説明の中に記載され、一部は、以下の説明から明らかになるか又は本発明の開示の多様な態様を実施することにより学習されてもよい。本発明の開示の態様は、個別の特徴並びに特徴の組み合わせに関してもよい。以上の全般的な説明及び以下の詳細な説明は共に単なる説明であり、特許請求される発明を限定しないことを理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0095】
従来の技術を改善するための液体フィルタアセンブリで有用である構成要素の実施形態を説明する。同様の部分は、同一の図中符号により適宜示される。
【0096】
図1及び
図5には、液体フィルタアセンブリが全体として10で示される。液体フィルタアセンブリ10は作動油を含む油などの流体を濾過するのに有用である。フィルタアセンブリ10は他の液体の濾過にも同様に使用可能である。
【0097】
液体フィルタアセンブリ10はハウジング構造12を含む。ハウジング構造12はハウジング14を含む。ハウジング14は周囲壁16を含むことができる。周囲壁16は、その内部にハウジング内部空間18を規定する。
【0098】
ハウジング構造12は入口20を含む。入口20は未濾過油のような未濾過液体などの未濾過流体を搬送するためのものである。
【0099】
ハウジング12は出口22を含むことができる。出口22は入口20に流入した流体を搬送するためのものである。一般的には、出口22を通して搬送される流体は、濾過済み液体である。タンク内システム5(以下に説明される)を含むいくつかのシステムでは、ハウジング周囲壁14は、出口22を提供するために底部15で開いているだけであることが可能である(
図9を参照)。
【0100】
いくつかのアセンブリ10では、ハウジング構造12は閉鎖された底部を有することができる(図示せず)。
【0101】
図9〜
図11に示される一般的な種類の濾過システムの1つは、タンク内システム5と呼ばれる場合もある。タンク内フィルタシステムは、例えば2005年7月14日公開の国際公開第WO2005/063358号及び2008年3月13日公開の国際公開第WO2008/030323号に記載される。これら2つの国際公開は、それぞれ参考として本明細書に取り入れられている。
【0102】
一般的に言えば、タンク内フィルタシステム5は、関連する液体の貯蔵タンク190に取り付けられるように構成されたシステムである。システム5は、一般的には、タンクに液体を流すか又はタンクから液体を取り出すかの少なくとも一方を備える。一般的には、タンク内フィルタアセンブリ5は、その内部に適切に配置された取り外し可能な、すなわち保守可能なフィルタ要素40を有するハウジング構造12を含む。フィルタ要素40は、保守のために定期的に、例えばフィルタ媒体を横切る制限が望ましくないレベルに達するほどフィルタ要素40が目詰まりした場合又は保守間隔が経過した場合に取り外される。保守は、通常、新たなフィルタ要素40と交換すること、先に使用されていたフィルタ要素40を再生したうえで交換すること、又は取り外した要素40を何らかの方法で洗浄し、再度使用するために交換することのうち1つを含む。
【0103】
本明細書において説明されるフィルタアセンブリ10は、タンク内フィルタシステム5の一部であるのが好ましい。いくつかの実現形態では、フィルタアセンブリは別の構造の一部であってもよい。
【0104】
ハウジング構造12は、取り外し可能なカバー24を更に含むことができる。カバー24は、適切な締め具26を介してハウジング14に固定されることが可能である。このため、カバー24をハウジング14から選択的に取り外すことができる。ハウジング14からカバー24を取り外すと、ハウジング内部空間18にアクセスが可能になる。
【0105】
ハウジング構造12がタンク内フィルタシステム5の一部である場合、カバー24は、タンク190の外側にあることが可能である。
【0106】
上記の構成とは別に、液体フィルタアセンブリ10は支持部材28を含む。支持部材28は、ハウジング内部空間18の中で動作可能に配向される。
【0107】
支持部材28は強固であることが可能である。強固であるとは、支持部材28が可撓性をほぼ持たず、取り扱い中に発生する通常の量の圧縮力に応じて形状を変化させないということを意味する。あるいは、支持部材28は、ほぼ圧縮可能である一方で、膨張力には耐える薄い(2mm以下の厚さ)スクリーンであることも可能である。
【0108】
支持部材28は多孔質であることが可能である。支持部材28が多孔質の性質を有することにより、液体は支持部材28を通って流れることができる。
【0109】
支持部材28は管状の形であることが可能である。支持部材28は、支持部材壁30の中に内部容積32を規定する周囲壁30を有することができる。
【0110】
支持部材28は閉鎖底端部34を有することができる。他の実施形態では、支持部材28は開放底端部を有することも可能だろう。
【0111】
いくつかの実施形態において、支持部材28は円筒形状であることが可能である。
【0112】
上記の構成とは別に、液体フィルタアセンブリ10はフィルタ要素40を含むことができる。フィルタ要素40は、ハウジング構造12に対して、ハウジング入口20から未濾過液体を受け入れ、液体を濾過し、次に、出口22を通して濾過済み液体をハウジング構造12の外へ流出させるように配置されることが可能である。
【0113】
フィルタ要素40は、ハウジング内部空間18の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されることが可能である。
【0114】
上記の構成とは別に、フィルタ要素40は、支持部材28の内部容積32の中で取り外し可能且つ交換可能に配向されることが可能である。
図2及び
図6において、フィルタ要素40は、支持部材28の内部容積32の中で組み立てられていることがわかる。
【0115】
支持部材28及びフィルタ要素40は、一体となってモジュールアセンブリ36を形成してもよい(
図11〜
図13)。
【0116】
モジュールアセンブリ36はタンク190内で使用可能であり、タンク190内に分離室が形成される。あるいは、モジュールアセンブリ36は、タンク最上部に取り付けられるようにフィルタアセンブリを完成するために使用可能である。
【0117】
上記の構成とは別に、フィルタ要素40は媒体パック42を含むことができる。媒体パック42はフィルタ媒体44を含む。液体がフィルタ媒体44を通過するときに、フィルタ媒体44は液体から塵芥及び微粒子を取り除く。
【0118】
媒体パック42は管状媒体パック46であることが可能である。管状媒体パック46は管状媒体パック46の中に媒体内部空間48を規定する。
【0119】
いくつかの実施形態において、媒体内部空間48は上流側にあり、未濾過液体容積50を含むことが可能である。
【0120】
上記の構成とは別に、媒体パック42は第1の端部キャップ52に固定されることが可能である。第1の端部キャップ52は、開放した端部キャップ又は閉じた端部キャップであることが可能である。図に示される実施例では、第1の端部キャップ52は閉じた端部キャップ54である。
【0121】
第1の端部キャップ52は、支持部材28の底端部34に隣接していることが可能である。図示される実施形態では、第1の端部キャップ52は、閉鎖底端部34に隣接し且つ当接していることが可能である。
【0122】
上記の構成とは別に、媒体パック42は第2の端部キャップ56に固定されることが可能である。第2の端部キャップ56は、第1の端部キャップ52とは反対側の要素40の端部にあることが可能である。
【0123】
第2の端部キャップ56は開放した端部キャップ58であることが可能である。
【0124】
開放した端部キャップ58は、媒体内部空間48に対するアクセスを可能にする開口部60を規定する。
【0125】
上記の構成とは別に、フィルタ要素40はシール部材62を含む。シール部材62は、未濾過液体が媒体パック42を迂回するのを阻止するために液体フィルタアセンブリの別の構成要素でシールを形成するのに有用である。
【0126】
実施形態において、フィルタ要素のシール部材62は、Oリングシール部材64の形であることが可能である。リップシール、バルブシール又は平形ガスケットなどの、代替シールが使用されてもよい。
【0127】
シール部材62は、開放した端部キャップ58により保持されることが可能である。シール部材62がOリングシール部材64である場合、開放した端部キャップ58は半径方向溝66を含むことができる。
【0128】
いくつかの実施形態において、半径方向溝66は外側に向いていることが可能である。Oリングシール部材64は、液体フィルタアセンブリ10の中の別の構成要素でシールを形成するために半径方向溝66により保持されることが可能である。シールは半径方向シールであることが可能である。いくつかの構成において、シールは、軸方向シールを形成するように部分的又は全体的に配置される。
【0129】
上記の構成とは別に、媒体パック42は襞付き媒体を備えることができる。例えば、媒体パック42は襞付きセルロース媒体を備えることができる。いくつかの構成において、媒体に襞は形成されない。
【0130】
上記の構成とは別に、媒体パック42は、閉じた端部キャップ54と開放した端部キャップ52との間の全長にわたり延設することが可能である。
【0131】
図5〜
図8の実施形態において、フィルタ要素シール部材62は支持部材28に当接してシール68を形成する。
【0132】
実施形態において、シール68は、半径方向溝66と支持部材の壁30の内面70(
図7)との間にシール部材62により形成される。
【0133】
上記の構成とは別に、いくつかの実施形態のアセンブリ10において、フィルタ要素40は、内から外への流れるように配置される。すなわち、いくつかの構成において、フィルタ要素40は、ハウジング入口20から媒体内部空間48の中まで未濾過液体を受け入れるようにハウジング構造12に対して配置され、媒体内部空間48は未濾過液体容積50の一部である。液体は、未濾過液体容積50から媒体パック42を通り、次に支持部材28を通って流れ、支持部材28は、濾過済み液体容積72の一部になる。濾過済み液体容積72は、ハウジング内部空間18の中で且つ支持部材28の内部容積32の外側に位置する容積である。その後、液体は濾過済み液体容積72からハウジング出口22を通って流れる。
【0134】
媒体パック42を横切る制限が所定のレベルに達した場合を考慮するために、フィルタアセンブリ10はバイパス弁構造74を有する。バイパス弁構造74は、少なくとも一部の未濾過液体に媒体パック42を迂回させ、支持部材28の外側の濾過済み液体容積72の中にその未濾過液体を流入させる。
【0135】
モジュールアセンブリ36は、その一部として、バイパス弁構造を含むことができる。従って、いくつかの例示的な実現形態において、モジュールアセンブリ36は、支持部材36、フィルタ要素40及びバイパス弁構造74を含むことができる。
【0136】
上記の構成とは別に、バイパス弁構造74は付勢部材座80を含むことができる。
【0137】
付勢部材82は付勢部材座80により動作可能に保持される。
【0138】
実施形態において、付勢部材82はばね84の形をとることが可能である。
【0139】
図1〜
図4の実施形態において、付勢部材座80は支持部材28に装着されることが可能である。
【0140】
図1〜
図4に示される実施形態を参照すると、付勢部材座80は管86として具現化されることが可能である。管86は、フィルタ要素40の少なくとも一部を取り囲み且つ半径方向に離間して配置されることが可能である。管86は、通常円形又は楕円形の横断面を有するが、他の形状も可能である。
【0141】
図3において、この実施形態では、管86は開放端部88及び反対側の装着端部90を含む。
【0142】
装着端部90は半径方向内側へ延出するリム92を含むことができる。支持部材28は、外側へ延出するリム94を有し、このリム94は支持部材の壁30に対してほぼ垂直である。支持部材のリム94は管のリム92の内面と重なり合う。
【0143】
上記の構成とは別に、支持部材28と管86との間にシール部材96があることが可能である。
図3に示される実施形態では、シール部材96は支持部材のリム94と管のリム92との間にある。このシール部材96は管86と支持部材28との間にシールを形成する。いくつかの実施形態において、管86は、支持部材28の一体的な一部であるか、あるいは例えば溶接又は接着剤により支持部材28に永久的に固定され、シール部材96は不要である。
【0144】
図5〜
図8の実施形態において、付勢部材座80はハウジング構造12に装着される。
【0145】
上記の構成とは別に、
図5〜
図8の実施形態において、付勢部材座80は外側管98を含む。外側管98は、以下に更に説明される弁頭126の少なくとも一部を取り囲み且つ半径方向に離間して配置される。
【0146】
更に
図7を参照すると、付勢部材座80は内側管100を含む。内側管100は、付勢部材82を内側管100と外側管98との間に保持するために、外側管98の少なくとも一部から半径方向に離間して配置される。
【0147】
上記の構成とは別に、
図7に示される実施形態において、外側管98は自由端部104を有する直線状壁部分102を含む。自由端部104とは反対側の外側管98の部分に、半径方向外側へ突出する突起106がある。半径方向外側へ突出する突起106は、ハウジングの周囲壁16の内側へ延出する棚状部分108と係合する。
【0148】
更に
図7を参照すると、直線状壁部分102に沿って且つ突起106に隣接するシール部材座110がある。シール部材座110はシール部材112を保持する。シール部材112はハウジング周囲壁16の内面114でシールを形成する。
【0149】
上記の構成とは別に、更に
図7を参照すると、半径方向突起106に隣接して軸方向突起116がある。図示される実施形態において、軸方向突起116は自由端部104とは反対の側の端部を形成する。
【0150】
更に
図7を参照すると、上記の構成とは別に、内側管100は管固定部分118を含むことができる。管固定部分118は外側管98に固定又は固着される。
【0151】
図7に示される実施形態において、管固定部分118は外側管98の軸方向突起116に固定される。
【0152】
上記の構成とは別に、内側管100は、管固定部分118から半径方向内側にある内側管部分120を含む。内側管部分120は、外側管98の直線状壁部分102から半径方向に離間して配置される。
【0153】
更に
図7及び
図8を参照すると、上記の構成とは別に、内側管部分120は部分120の外側に沿って密封面122を有する。密封面122は、以下に更に説明されるように、シールを形成するための面を提供する。いくつかの実施形態において、密封面122は部分120の内側にある。
【0154】
上記の構成とは別に、バイパス弁構造74は弁頭126を含む。
【0155】
弁頭126は付勢部材座80の中に配置されることが可能である。
【0156】
上記の構成とは別に、弁頭126は付勢部材82と係合することができる。
【0157】
上記の構成とは別に、バイパス弁構造74は弁座128を含むことができる。弁座128は弁頭126と離脱可能に密封係合している。
【0158】
実施形態において、弁頭126が弁座128との密封係合を解除するように動かされた場合に、バイパス開口部130(
図4及び
図8)は、未濾過液体を濾過済み液体容積72の中に流入させる。弁頭126が弁座128と密封係合している場合に、バイパス開口部130は閉鎖されて、未濾過液体が媒体パック42を迂回するのを阻止する。
【0159】
図1〜
図4の実施形態、特に
図3を参照すると、弁頭126は密封面132を含むことができる。フィルタ要素のシール部材62は密封面132に当接して密封される。
【0160】
上記の構成とは別に、
図4及び
図8において、弁頭126は、段付きリング138を形成するために段136を有するリング134として具現化されてもよい。
【0161】
いくつかの実施形態において、弁頭126が段付きリング138を含む場合、段付きリング138は、軸方向端部140(
図3、
図4、
図7、
図8)を有することができる。軸方向端部140は弁頭126と密封係合していることが可能である。
【0162】
上記の構成とは別に、
図3、
図4、
図7、
図8を参照すると、弁座128により動作可能に保持されたバイパス弁シール部材142が設けられることが可能である。バイパス開口部130が閉鎖された場合に、弁頭126の軸方向端部140は、バイパスシール部材142と密封係合していることが可能である。バイパス開口部130が開放された場合に、軸方向端部140はバイパスシール部材142から離間されることが可能である。
【0163】
上記の構成とは別に、付勢部材82はリング134の段136と係合することができる。付勢部材82は、未濾過液体容積50の中の流体圧力に耐えるための力を段136に与えることができる。未濾過液体容積50の中の圧力が付勢部材82の力に勝るほど大きな力を段136に対して加えるようになった場合に、流体圧力は段136を押し出し、付勢部材82に抗して弁頭126を動かす。その結果、リング134の軸方向端部140は、バイパス弁シール部材142との密封係合を解除するように動かされる。これにより、バイパス開口部130は開放される(
図4及び
図8を参照)。
【0164】
図1〜
図4の実施形態において、特に
図3及び
図4を参照すると、弁頭126が弁座128から離間されるにつれて、フィルタ要素のシール部材62は、弁頭126の密封面132に沿って動き且つ当接しながら摺動する。
【0165】
シール部材62は弁頭126の密封面132でシール68を形成する。
【0166】
上記の構成とは別に、弁頭126が密封係合するように動き、密封係合を解除するように動く間、ダイナミックシールは係合する。1つ以上の実施形態において、シール部材62は、シール68をダイナミックシールとして形成するように構成される。ダイナミックシール68は、密封面132に沿って且つ当接しながら摺動するにつれて繰り返し位置を変えるように構成される。
【0167】
シール部材62がOリング64として具現化された実施形態では、シール部材62は、シール68をダイナミックシールとして形成するように構成され、ダイナミックシールは、密封面132に沿って且つ当接しながら摺動するにつれて繰り返し位置を変えるように構成される。
【0168】
上記の構成とは別に、更に
図1〜
図4の実施形態を参照すると、付勢部材座80の管86は、弁頭126の一部から半径方向に離間して配置されていることがわかる(
図3)。付勢部材82は、付勢部材82がリング134の段136と係合した状態で、管86の内面とリング134の外面との間に配置される。
【0169】
更に
図1〜
図4を参照すると、上記の構成とは別に、リング134は、軸方向端部140とは反対の側に第2の軸方向端部144(
図3)を有する。支持部材のリム94は、管のリム92と係合した場合に、弁頭126がその位置を越えて動くのを阻止するために係合して制止面を第2の軸方向端部144に対して形成する。
【0170】
上記の構成とは別に、次に
図5〜
図8の実施形態、特に
図7及び
図8を参照すると、段付きリング138は内面146を有する。内面146は付勢部材座80の内側管100と密封係合している。
【0171】
図7及び
図8に示される実施形態では、段付きリング138の内面146は内側管部分120の密封面122と密封係合している。
【0172】
上記の構成とは別に、更に
図7及び
図8を参照すると、段付きリング138は、リング134の軸方向端部140とは反対の側の端部にある部分に又はその部分に隣接してシールリング溝148を含むことができる。シールリング溝148は、Oリングシール部材150などのシール部材を保持することができる。シール部材150は、付勢部材座80の内側管100の密封面122でシールを形成することができる。
【0173】
更に
図7及び
図8を参照すると、上記の構成とは別に、付勢部材82は、付勢部材座80により外側管98の直線状壁部分102と弁頭126との間に保持される。
【0174】
図7に示される実施形態において、付勢部材82は、外側管98の直線状壁部分102とリング134との間にある。付勢部材82は段136と係合し、段136と内側管100の一部であることが可能な肩部分152との間に保持される。肩部分152は、管固定部分118と内側管部分120との間に延設されることが可能である。
【0175】
上記の構成とは別に、
図7及び
図8の実施形態を参照すると、付勢部材82は、未濾過液体容積50の中の流体圧力により段136の反対側に加えられる力に抗して、段136に力を加える。例えば媒体パック42を横切る制限の増加によって未濾過液体容積50の中の圧力が上昇した場合に、段136に対する力は付勢部材82の力より強くなる。これにより、弁頭126が動かされるので、シール部材150は、付勢部材座80の内側管100に沿って且つ当接しながら摺動する。弁頭126は軸方向に動くので、リング134の軸方向端部140はバイパス弁シール部材142から離間するように動かされ、その結果、バイパス開口部130が開放される(
図8)。
【0176】
上記の構成とは別に、弁頭126が密封係合するように動き、また、密封係合を解除するように動く間、ダイナミックシールは係合する。1つ以上の実施形態において、シール部材150は、付勢部材座80の内側管100に沿って且つ当接しながら摺動するにつれて繰り返し位置を変えるように構成されたダイナミックシールを形成するように構成される。
【0177】
シール部材150がOリングシール部材として具現化された実施形態において、シール部材150は、付勢部材座80の内側管100に沿って且つ当接しながら摺動するにつれて繰り返し位置を変えるように構成されたダイナミックシールを形成するように構成されることが可能である。例えば、段付きリング134の内面と付勢部材座80の内側管100との密封係合は、動的密封係合である。
【0178】
上記の構成とは別に、
図1〜
図4の実施形態を参照すると、弁座128はハウジング構造12に固定されることが可能である。
【0179】
図3の非限定的な実施形態において、弁座128は半径方向突起156を含むことができる。半径方向突起156は、ハウジング周囲壁16の内側へ延出する棚状部分108と係合する。この係合は、ハウジング構造12に対して弁座126を所定の場所に保持するのを助けることができる。他の実施形態も可能である。
【0180】
上記の構成とは別に、更に
図3を参照すると、弁座128はシール部材保持部分158を含むことができる。シール部材保持部分158はシール部材162を保持する溝160を含むことができる。シール部材162はハウジング周囲壁16の内面114に当接してシール163(
図4)を形成する。
【0181】
上記の構成とは別に、
図4に示される実施形態において、シール部材162とハウジング周囲壁16との間のシール163は、棚状部分108の半径方向内側に延出する部分164に沿って形成される。
【0182】
上記の構成とは別に、更に
図3を参照すると、半径方向突起156に隣接して、弁座128に軸方向突起166を設けることが可能である。軸方向突起166は、シール部材保持部分158を形成する端部とは反対の側の弁座128の一端部も形成することもできる。
【0183】
上記の構成とは別に、更に
図3を参照すると、弁座128はシール部材座168を含むことができる。シール部材座168はバイパス弁シール部材142を保持できる。
図3及び
図4に示される実施形態では、シール部材座168はシール部材保持部分158に隣接している。
【0184】
図3に示される実施形態において、シール部材座168は、シール部材162とは反対の側のシール部材保持部分158にある。
【0185】
上記の構成とは別に、
図3に示される非限定的な実施形態において、弁座128は内側リング170を含むことができる。内側リング170は、シール部材保持部分158から半径方向に離間して配置されて、その間にシール部材座168を規定する。
【0186】
図3に示される実施形態において、バイパス弁シール部材142は、内側リング170とシール部材保持部分158との間のシール部材座168に保持される。
【0187】
上記の構成とは別に、
図3の実施形態を参照すると、内側リング170は、リング170を軸方向突起166に固定することにより、弁座128の残る部分に固定されることが可能である。これには多くの変形が存在しうる。
【0188】
そこで
図7及び
図8の実施形態を参照すると、上記の構成とは別に、この実施形態の弁座128は支持部材28に固定されることが可能である。
【0189】
上記の構成とは別に、
図7及び
図8の実施形態において、弁座128は帯部分172を含むことができる。
【0190】
図7及び
図8に示される非限定的な実施形態において、帯部分172は支持部材28の少なくとも一部を取り囲む。
【0191】
上記の構成とは別に、更に
図7を参照すると、帯部分172は軸方向に延出する壁174を含むことができる。内側へ突出するリム176が壁174から内側へ延出している。
【0192】
上記の構成とは別に、
図7に示される実施形態において、壁174及びリム176は肩部分178を形成する。肩部分178は、バイパス弁シール部材142を保持するために使用されることが可能である。
【0193】
上記の構成とは別に、
図7を参照すると、支持部材リム94はリム176と重なり合うことができる。シール部材180は、支持部材リム94とリム176との間にあって、その間にシールを形成できる。
【0194】
上記の構成とは別に、液体フィルタアセンブリ10は、オプションの磁石ホルダ200(
図14)を含むことができる。磁石ホルダ200は、
図1〜
図4のアセンブリと共に使用されるように示されるが、任意に
図5〜
図8のアセンブリと共に使用されることも可能であることを理解すべきである。
【0195】
入口20からアセンブリ10に入った液体が磁石ホルダ20を通って流れるように、磁石ホルダ200は、未濾過液体容積50(
図1)の中で配向されるように構成されてもよい。磁石ホルダ200は、流入する液体から金属粒子を引き寄せる磁石構造202を保持することができる。
【0196】
磁石ホルダ200は、肩部分152に載置される外側リング204を含むことができる。ガセット206は、外側リング204を磁石ホルダ200の本体208に接合することができる。本体208は、磁石構造202を保持するために使用されることが可能である。
【0197】
上記の構成とは別に、液体フィルタアセンブリ10は、オプションのバイパススクリーン210を含むことができる。バイパススクリーン210は、
図1〜
図4のアセンブリと共に使用されるように示されるが、任意に
図5〜
図8のアセンブリと共に使用されることも可能であることを理解すべきである。スクリーン210は、磁石ホルダ200と共に使用されるように示されるが、磁石ホルダ200なしでも使用可能であることを理解すべきである。
【0198】
バイパススクリーン210は、バイパス開口部130が開放されている状況(
図4及び
図8)で、スクリーンの目の大きさより大きい少なくとも一部の塵芥を除去するために粗フィルタ212として作用する。バイパス流れは、濾過済み液体容積72(
図1)に到達する前に必ずバイパススクリーン210を通って流れる。
【0199】
図14に示される実施形態において、バイパススクリーン210は、半径方向に延出するリング214を含む。リング214は肩部分152の上に位置決め可能である。
【0200】
磁石ホルダ200及びバイパススクリーン210を共に使用するいくつかの実施形態において、リング214は、肩部分152と磁石ホルダ200の外側リング204との間にあり且つ当接していることが可能である。
【0201】
上記の構成とは別に、
図15及び
図16を参照すると、支持部材28は、閉鎖底端部34に沿って膨出部218を含むことができる。
【0202】
膨出部218は、支持部材28を補強するのを助けることができる。膨出部218がない場合、支持部材壁30は、膨出部218を有する構造の場合の支持部材壁より分厚くなければならない。
【0203】
膨出部218は、支持部材28に組み込むのに適正なフィルタ要素40を識別するのに有用であるといえる。支持部材28に合う正しいフィルタ要素40は、閉じた端部キャップ54の一部として端部キャップ膨出部220を含むことができる。端部キャップ膨出部220は、支持部材膨出部218の内面に当接して嵌合することができる。
【0204】
図16は、端部キャップ54に加えられる圧力を矢印222の形で示す。端部キャップ膨出部220は、この圧力222に関してフィルタ要素40を補強するのに有用であるといえる。
【0205】
支持部材28及び端部キャップ54の一部として使用可能な膨出部の更なる実施形態は、
図23及び
図25〜
図27に示される。
【0206】
図23は、液体フィルタアセンブリ10を示す。フィルタアセンブリ10は、膨出閉じた端部キャップ402を有するフィルタ要素40を含む。
図23のアセンブリ10は、
図1〜
図4の構造に類似している。しかし、膨出閉じた端部キャップ402を有する要素40は
図5〜
図8のアセンブリの一部であることも可能だろうということを理解すべきである。
【0207】
図23において、フィルタ要素40は、媒体内部空間48を規定する管状媒体パック46を含む。媒体パック46は、両側に第1の端部404(
図25)及び第2の端部406を有する。開放した端部キャップ58(
図25)は、第1の端部404で又はその付近で媒体パック46に固定される。
【0208】
膨出閉じた端部キャップ402は、第2の端部406で又はその付近で媒体パック46に固定される。
【0209】
そこで
図25を参照すると、膨出閉じた端部キャップ402は外側部分408を含む。外側部分408は、フィルタ要素40の残る部分とは反対の側を向いている。外側部分408は媒体内部空間48と連通していない。
【0210】
外側部分408の反対側の部分に、閉じた端部キャップ402は内側部分410を有する。内側部分410は媒体内部空間48と連通している。
【0211】
外側部分408は膨出部412を規定する。膨出部412はフィルタ要素40の残る部分から延出する。膨出部412は媒体パック46の第2の端部406を越えて延出する。
【0212】
膨出部412はフィルタ要素40の残る部分から延出して、外向き膨出部となるように示されているが、膨出部は内側へ延出し、媒体内部空間48の中を向くことも可能だろうということを理解すべきである。
【0213】
本実施形態において、閉じた端部キャップ402の内側部分410は凹形の容器414を規定する。凹形の容器414は利点を提供する。フィルタ要素40が未濾過液体を最初に媒体内部空間48に流入させ、次に媒体パック46を通して半径方向外側へ流す「内から外」流れフィルタとして動作される場合、容器414は、媒体40を通過できない微粒子を受け入れるための容器として作用することができる。容器414は媒体40を越えた位置にあり、
図25に示される実施形態では、媒体46の第2の端部406の下方にあるので、容器414に入った微粒子物質が媒体46を閉塞又は遮蔽することはない。
【0214】
閉じた端部キャップ402の内側部分410は、粒子を受け入れるための容器414を形成するように構成される一方で、膨出部412を補強するための構造を含むことができる。
図25及び
図26に示される実施形態において、閉じた端部キャップ402の内側部分410は複数の離間したリブ416を含む。この実施形態では、リブ416は、閉じた端部キャップ402の中心418からリム420に向かって半径方向に延設される。この非限定的な実施形態において、リム420は内側媒体パック46により取り囲まれる。
【0215】
この非限定的な実施形態において、閉じた端部キャップ402の内側部分410は、複数のガセット422を含んでもよい。ガセット422は、内側部分410の周囲に沿って延設されることが可能である。図示される実施形態では、ガセット422はリブ416の間に延設される。多くの変形が可能である。
【0216】
図1の実施形態と同様に、フィルタ要素40を支持部材28から取り外すことを含めて、フィルタ要素40は、アセンブリ10から取り外され、交換されることが可能である。
図27は、
図23のアセンブリで利用される支持管28の底部領域の斜視横断面図を示す。支持部材28は、閉鎖底端部34(
図1)に沿って膨出部218を有する。前述のように、膨出部218は、支持部材28を補強するのを助ける。容器414を微粒子又は塵芥を回収するために使用できるように、膨出部218は膨出閉じた端部キャップ402を支持し、補強するのを更に助ける。
【0217】
再び
図23を参照すると、フィルタアセンブリ10は付勢部材82を有する。この特定の実施形態において、付勢部材82はウェーブスプリング430(
図23及び
図24)を含む。ウェーブスプリング430は、先に説明したコイルばね84の代わりに使用可能である。ウェーブスプリング430は、ワイヤスプリングと比較して、ばね力の精度を向上させることができる。更に、ウェーブスプリング430は、ワイヤスプリングと比較して、所定の領域の剛性を増加させることができる。
【0218】
ウェーブスプリング430は
図23のアセンブリ10と共に使用されるように示されているが、ウェーブスプリング430は、先に説明したどの実施形態においても付勢部材82として使用可能であることを理解すべきである。
【0219】
上記の実施形態から、液体フィルタアセンブリ10の動作は明らかなはずである。未濾過液体は、ハウジング入口20の中へ誘導されて、媒体内部空間48に入る。そこで、未濾過液体は未濾過液体容積50の一部になる。
【0220】
方法は、未濾過液体が媒体パック42を通り、次に支持部材28を通って濾過済み液体容積72まで流れるように未濾過液体を誘導することにより、未濾過液体を濾過することを含むことができる。濾過済み液体容積72は、支持部材28の内部容積32の外側にある。液体は、濾過済み液体容積72からハウジング出口22を通って誘導される。
【0221】
上記の構成とは別に、媒体パック42を横切る制限が所定のレベルに達した場合に、方法は、少なくとも一部の未濾過液体に媒体パック42を迂回させ、支持部材28の外側の濾過済み液体容積72にその未濾過液体を流入させるようにバイパス弁構造74を開放することを含むことができる。
【0222】
方法において、上記の構成とは別に、バイパス弁構造74は、付勢部材座80、付勢部材座80により動作可能に保持される付勢部材82、付勢部材座80の中にあり、付勢部材82と係合する弁頭126、及び弁座128を含むことができる。媒体パック42を横切る制限が所定のレベルに達した場合に、弁頭126が弁座128との密封係合を解除するように動かされ、バイパス開口部130を開放して、未濾過液体を濾過済み液体容積72の中に流入させるように、弁座128は弁頭126と離脱可能に密封係合している。
【0223】
上記の構成とは別に、方法において、付勢部材座80は支持部材28に装着されることが可能である。
【0224】
上記の構成とは別に、付勢部材座80はハウジング構造12に装着されることが可能である。
【0225】
上記の構成とは別に、弁頭126は密封面132を含むことができる。フィルタ要素シール部材62は密封面132に当接して密封されることが可能である。
【0226】
上記の構成とは別に、方法は弁座128が支持部材28に固定されることを含むことができる。
【0227】
上記の構成とは別に、弁座128はハウジング構造12に固定されることが可能である。
【0228】
上記の構成とは別に、方法は、フィルタ要素40が支持部材28に当接してシール68を形成するシール部材62を有することを含むことができる。
【0229】
図17〜
図22は、別の実施形態を示す。
図17には、フィルタアセンブリ300が部分横断面図で示される。フィルタアセンブリ300は多様な実現形態で使用されてよい。非限定的な一実施形態において、フィルタアセンブリ300は作動流体系統の戻り管路で使用可能である。
【0230】
フィルタアセンブリ300はフィルタカートリッジ302を含む。フィルタカートリッジ302はフィルタ媒体304を含むことができる。使用可能なフィルタ媒体304の種類の一例は、管308を形成する襞付き媒体306(
図21及び
図22)である。管308は楕円形又は円形の横断面を有することができる。
図22に示される実施形態では、管の断面は円形である。
【0231】
フィルタカートリッジ302は、外側ライナ310の中に受け入れられる。外側ライナ310は再利用可能である。再利用可能であるとは、フィルタカートリッジ302を交換する場合に、外側ライナ310は交換されず、交換用フィルタカートリッジ302と共に再び使用されるという意味である。
【0232】
外側ライナ310には多くの異なる材料を使用できる。非限定的な一実施形態において、外側ライナ310は金属製である。
【0233】
フィルタカートリッジ302及びライナ310は互いに固定されることが可能である。図示される非限定的な実施形態では、フィルタカートリッジ302及びライナ310は、端部材312によって互いに固定される。
【0234】
端部材312は多くの種類の構成を有することができる。図示される非限定的な実施形態では、端部材312は、フィルタカートリッジ302の第1の端部316にある開放スパイダ鋳造部材314である。開放スパイダ鋳造部材314により、未濾過流体はフィルタ媒体304の管308の内部容積317の中に流入することができる。
【0235】
図示される非限定的な実施形態において、カートリッジ302の第1の端部316とは反対の側の第2の端部318に、閉鎖端部鋳造部材320がある。閉鎖端部鋳造部材320は、流体がカートリッジ302の第2の端部318を通過するのを阻止する。
【0236】
フィルタカートリッジ302の第1の端部316は、第1の端部キャップ321に密封されるか又は他の方法により固定されたフィルタ媒体304を含む。媒体304は、ウレタン又は他の適切な材料によって第1の端部キャップ321の中に植え込まれることが可能である。第1の端部キャップ321は、金属又は非金属を含む多様な材料であることが可能である。図示される非限定的な実施形態において、第1の端部キャップ321は金属である。
【0237】
フィルタカートリッジ302の第2の端部318は、第2の端部キャップ322に密封されるか又はその他の方法により固定されたフィルタ媒体304を含む。媒体304は、ウレタン又は他の適切な材料によって第2の端部キャップ322の中に植え込まれることが可能である。第2の端部キャップ322は、金属又は非金属を含む多様な材料であることが可能である。図示される非限定的な実施形態において、第2の端部キャップ322は金属である。
図18を参照。
【0238】
組み立てられた場合に、フィルタカートリッジの第1の端部キャップ321は、外側ライナ310に装着された端部材326に固定されたグロメット324に当接して密封する。
【0239】
図示される非限定的な実施形態において、端部材326は、本体部分328及びそこから延出する1対のアーム330、332を含むほぼU字形の横断面を有する。本体部分328は、第1の端部キャップ321とほぼ平行であることが可能である。アーム330は、外側ライナ310に隣接して、同じ方向に(外側ライナ310とほぼ平行に)外側ライナ310の半径方向外側へ延出する。アーム332は、外側ライナ310及びアーム330とほぼ平行であることが可能であるが、第1の端部キャップ321を含むカートリッジ302の半径方向内側にあり、カートリッジ302から半径方向に離間した位置にある。
【0240】
図示される非限定的な実施形態において、グロメット324は、アーム332の半径方向外側に向いた面334と第1の端部キャップ321の半径方向内側に向いた面336との間にあるように配向された半径方向グロメット部分325を有する。
【0241】
図示される非限定的な実施形態において、グロメット324は、端部材326の本体部分328と第1の端部キャップ321の軸方向部分338との間で配向された軸方向グロメット部分327を有する。
【0242】
端部材326の本体部分328の外側軸方向面340と、開放スパイダ鋳造部材314のリム344の内側軸方向面342との間に、平形ガスケット346が位置することができる。
【0243】
図示される非限定的な実施形態において、カートリッジ302の第2の端部318は、閉鎖端部鋳造部材320に設けられた金属端部キャップ350に当接して密封する。グロメット352は、第2の端部キャップ322の半径方向内側に向いた面354と、端部キャップ350の半径方向外側に向いた面356との間で配向された半径方向部分353を有する。
【0244】
図示される非限定的な実施形態において、グロメット352は、第2の端部キャップ322の外側軸方向面358と端部キャップ350の内側軸方向面360との間で配向された軸方向部分355を有する。
【0245】
図示される実施形態において、閉鎖端部鋳造部材320の端部キャップ350は、フィルタ媒体304の管308の内部容積317の中へ突出する内側突起部分362を含む。
【0246】
フィルタカートリッジ302及び鋳造部材314、320を貫通する支柱364が設けられ、フィルタアセンブリを完全に組み立てるために、支柱364の両端部でナット及びばね366、368が使用される。いくつかのオプションの例では、支柱364は、内部容積317の中に磁石370を保持することができる。
【0247】
動作中、流体は、開放スパイダ鋳造部材314を介してフィルタカートリッジ302の内部容積317の中に流入し、媒体304を通って流れることにより濾過され、その後、フィルタカートリッジ302から流出する。
【0248】
以上の説明は、本発明の原理の例を表す。それらの原理を適用して、多くの実施形態を形成することができる。