【実施例】
【0059】
本発明を具体的に説明する目的で、実施例と比較例を以下に挙げる。しかし、本発明は、以下の実施例に制限されるものではない。以下の実施例及び比較例においては、部及びパーセントは重量部、重量パーセントである。
【0060】
本明細書においては、他に定義されていない場合、パーセントは通常、重量パーセントである。成分の割合が%で表されている場合、他の成分(単数/複数ともに)は、トータルが100になるようなパーセントで存在していることを意味する。
【0061】
実施例1〜4のエマルション粒子の平均粒径は、レーザー回折法でサブミクロンサイズの粒子を測定する、サブミクロン粒子分析器(Mastersizer 2000、Malvern Instruments Co.Ltd.製)を用いて、測定した。
【0062】
実施例1
下表1に示した配合を用いて、実施例1のエマルションを以下の手順で調製した。
【0063】
乳化プロセス
(i)Si型アンカー添加剤〔AA−1、ヒドロキシ末端封鎖ジメチルメチルビニルシロキサン及びβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(重量比で30:40)の、ホスホン酸触媒を用いて得たシロキサン鎖再配列反応生成物〕並びに他の追加のシロキサン(OS−1、2000mPa・sの粘度を有するビニルジメチル末端封鎖ポリジメチルシロキサン)を重量比1:1で混合して、「シリコーン」化合物(45部)とした。
(ii)界面活性剤(PVA2.5部、及び非イオン性界面活性剤1(イソ−C13オキソアルコールエトキシレートEO(12)[Lutensol TO 12]0.17部)及び水10部をケトルに添加し、混合界面活性剤系が濃厚な相になるまで混合した。
(iii)上記シリコーン混合物の半分(20部)を適切なせん断速度で投入した。相反転が起こる場合には、少量の水(2部)を添加した。
(iv)工程(iii)をシリコーン混合物の4分の1(10部)で繰り返し、その後水(3部)を添加した。全てのシリコーン混合物が添加されるまで上記(iii)の工程を繰り返した。
(v)目標のシリコーン濃度に到達するまで希釈の水(31部)を段階的に加えた。粒径(PS)を測定した。
【0064】
実施例2
下表1に示した配合を用いて、実施例2のエマルションを以下の手順で調製した。
【0065】
乳化プロセス
(i)Si型アンカー添加剤〔AA−1、ヒドロキシ末端封鎖ジメチルメチルビニルシロキサン及びβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(重量比30:40)の、ホスホン酸触媒を用いて得たシロキサン鎖再配列反応生成物〕並びに他の追加のシロキサン(OS−1、2000mPa・sの粘度を有するビニルジメチル末端封鎖ポリジメチルシロキサン)を重量比1:1で混合して「シリコーン」化合物(45部)とした。
(ii)界面活性剤〔非イオン性界面活性剤2(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル[製品名:Brij35]を4.2部、及び非イオン性界面活性剤3:ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル[製品名:Brij30]を2.1部〕、並びに水4部をケトルに添加し、混合界面活性剤系が濃厚な相になるまで混合した。
(iii)上記シリコーン混合物の半分(20部)を適切なせん断速度で投入した。相反転が起こる場合には、少量の水(2部)を添加した。
(iv)上記工程(iii)をシリコーン混合物の4分の1(10部)で繰り返し、その後水(3部)を添加した。全てのシリコーン混合物が添加されるまで上記(iii)の工程を繰り返した。
(v)目標のシリコーン濃度に到達するまで希釈の水(33.6部)を段階的に加えた。粒径(PS)を測定した。
【0066】
実施例3
下表1に示した配合を用いて、実施例3のエマルションを以下の手順で調製した。
【0067】
乳化プロセス
(i)Si型アンカー添加剤〔AA−1、ヒドロキシ末端封鎖ジメチルメチルビニルシロキサン及びβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(重量比で30:40)の、ホスホン酸触媒を用いて得たシロキサン鎖再配列反応生成物〕を「シリコーン」化合物(45部)として使用した。
(ii)界面活性剤〔PVA2.5部、及び非イオン性界面活性剤1(イソ−C13オキソアルコールエトキシレートEO(12)[Lutensol TO 12]0.17部〕及び水10部をケトルに添加し、混合界面活性剤系が濃厚な相になるまで混合した。
(iii)上記シリコーン混合物の半分(20部)を適切なせん断速度で投入した。相反転が起こる場合には、少量の水(2部)を添加した。
(iv)上記工程(iii)をシリコーン混合物の4分の1(10部)で繰り返し、その後水(3部)を添加した。全てのシリコーン混合物が添加されるまで上記(iii)の工程を繰り返した。
(v)目標のシリコーン濃度に到達するまで希釈の水(31部)を段階的に加えた。そして、粒径(PS)を測定した。
【0068】
実施例4
下表1に示した配合を用いて、実施例4のエマルションを以下の手順で調製した。
【0069】
乳化プロセス
(i)Si型アンカー添加剤〔AA−1、ヒドロキシ末端封鎖ジメチルメチルビニルシロキサン及びβ(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(重量比で30:40)の、ホスホン酸触媒を用いて得たシロキサン鎖再配列反応生成物〕を「シリコーン」化合物(45部)として使用した。
(ii)界面活性剤〔非イオン性界面活性剤2(ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル[製品名:Brij35]を4.2部、及び非イオン性界面活性剤3:ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル[製品名:Brij30]を2.1部〕、並びに水4部をケトルに添加し、混合界面活性剤系が濃厚な相になるまで混合した。
(iii)上記シリコーン混合物の半分(20部)を適切なせん断速度で投入した。相反転が起こる場合には、少量の水(2部)を添加した。
(iv)上記工程(iii)をシリコーン混合物の4分の1(10部)で繰り返し、その後水(3部)を添加した。全てのシリコーン混合物が添加されるまで上記(iii)の工程を繰り返した。
(v)目標のシリコーン濃度に到達するまで希釈の水(33.6部)を段階的に加えた。粒径(PS)を測定した。
【表1】
【0070】
実施例5
WBシリコーン剥離剤コーティング組成物の調製と評価:
下表2に示した配合を用いて、[0071]実施例5のWBシリコーン剥離剤コーティング組成物を以下の手順で調製した。
【0071】
(i)80gの水を18gのヒドロシリル化硬化性シリコーンベースの組成物〔コーティング用ベース高分子、Q(SiO
4/2)をシロキサン鎖内に含み、高分子の構造が以下の平均分子式:(M
Vi)
4D
nQ(式中、「M
Vi」はビニルジメチルシロキシ単位(ViMe
2SiO
1/2)を表し、「D」はジメチルシロキシ単位(Me
2SiO
2/2)及びQは他の4つの異なるシロキシ単位を結合するSiO
4/2単位であり、nはQ−分岐ポリマーの粘度が130mPa・sとなるような数である)で表されるシロキサン単位である、ビニル官能性ポリジメチルシロキサン38.00部、及びトリメチルシロキシ末端封鎖ジメチルメチルハイドロジェンシロキサン2.20部〕をビーカーに添加した。
(ii)実施例1で得られたアンカー添加剤(AA)エマルション(アンカー添加剤エマルションNo.1)0.8gを添加し、穏やかに混合した。
(iii)ビニルシロキサン+触媒(Vi+触媒エマルション、58.00部の水、39部のジメチルビニルシロキシ末端封鎖ジメチルシロキサン、1.30部のビニルアセテート添加ビニルアルコール高分子、0.53部のテトラメチルジビニルジシロキサン錯体(白金)触媒を含む反応性エマルション組成物)2gを希釈水に添加し、再び混合した。
【0072】
評価条件:
(i)基材:50μmのコロナ前処理したPETフィルム
(ii)メイヤーバー:#6又は#3(標準コーティングバーを使用)
(iii)160℃/60秒又は170℃/60秒に設定したオーブンでのシリコーンコートしたフィルムの硬化。
硬化した層の基材に対する耐擦性(RO(%))の評価
(i)2サンプルについてそれぞれ、コーティング重量(C/W)はXRFによって試験された(コーティング重量(C/W):Lab−X3500装置を使用してシリコーンのコーティング重量を求める)。コーティングされていないPETをブランクとして使用した。FINAT試験法No.7(FINAT Technical Handbook 7th edition,2005))を参照のこと。(XRF:Lab−X3500 蛍光X線スペクトロメーター(XRF)、Oxford Instruments PLC,Oxon,United Kingdom製)。
(ii)磨耗試験(15サイクル、900g重、30サイクル/分、Elcometer 1720 Abrasion Tester)後のコーティング重量(C/W RO)をXRFで試験した。
(iii)RO(%)=(C/W RO)/(C/W)
*100の平均
(i)同様にして、初期、室温(RT)で10日間後、及び70℃で90%湿度下で7日間後のRO(%)を測定した。
【0073】
その結果を下表3に示した。
【0074】
実施例6
WBシリコーン剥離剤コーティング組成物の調製と評価:
【0075】
下表2に示した配合を用いて、実施例6のWBシリコーン剥離剤コーティング組成物を以下の手順で調製した。
(i)80gの水を18gのヒドロシリル化硬化性シリコーンベースの組成物〔コーティング用ベース高分子、Q(SiO
4/2)をシロキサン鎖内に含み、高分子の構造が以下の平均分子式:(M
Vi)
4D
nQ(式中、「M
Vi」はビニルジメチルシロキシ単位(ViMe
2SiO
1/2)を表し、「D」はジメチルシロキシ単位(Me
2SiO
2/2)及びQは他の4つの異なるシロキシ単位を結合するSiO
4/2単位であり、nはQ−分岐ポリマーの粘度が130mPa・sとなるような数である)で表されるシロキサン単位である、ビニル官能性ポリジメチルシロキサン38.00部、及びトリメチルシロキシ末端封鎖ジメチルメチルハイドロジェンシロキサン2.20部〕をビーカーに添加した。
(ii)実施例2で得られたアンカー添加剤(AA)エマルション(アンカー添加剤エマルションNo.2)0.8gを添加し、穏やかに混合した。
(iii)ビニルシロキサン+触媒(Vi+触媒エマルション、58.00部の水、39部のジメチルビニルシロキシ末端封鎖ジメチルシロキサン、1.30部のビニルアセテート添加ビニルアルコール高分子、0.53部のテトラメチルジビニルジシロキサン錯体(白金)触媒を含む反応性エマルション組成物)2gを希釈水に添加し、再び混合した。
【0076】
評価条件:
(i)基材:50μmのコロナ前処理したPETフィルム
(ii)メイヤーバー:#6又は#3(標準コーティングバーを使用)
(iii)160℃/60秒又は170℃/60秒に設定したオーブンでのシリコーンコートしたフィルムの硬化。
硬化した層の基材に対する耐擦性の評価
(i)2サンプルについてそれぞれ、コーティング重量(C/W)はXRFによって試験された(コーティング重量(C/W):Lab−X3500装置を使用してシリコーンのコーティング重量を求める)。コーティングされていないPETをブランクとして使用した。FINAT試験法No.7(FINAT Technical Handbook 7th edition,2005))を参照のこと。(XRF:Lab−X3500 蛍光X線スペクトロメーター(XRF)、Oxford Instruments PLC,Oxon,United Kingdom製)。
(ii)磨耗試験(15サイクル、900g重、30サイクル/分、Elcometer 1720 Abrasion Tester)後のコーティング重量(C/W RO)をXRFで試験した。
(iii)RO(%)=(C/W RO)/(C/W)
*100の平均
(i)同様にして、初期、室温(RT)で10日間後、70℃で90%湿度下で7日間後のRO(%)を測定した。
【0077】
その結果を表3に示した。
【0078】
実施例7
WBシリコーン剥離剤コーティング組成物の調製と評価:
【0079】
表4に示した配合を用いて、実施例7のWBシリコーン剥離剤コーティング組成物を以下の手順で調製した。
(i)80gの水を18gのヒドロシリル化硬化性シリコーンベースの組成物〔コーティング用ベース高分子、Q(SiO
4/2)をシロキサン鎖内に含み、高分子の構造が以下の平均分子式:(M
Vi)
4D
nQ(式中、「M
Vi」はビニルジメチルシロキシ単位(ViMe
2SiO
1/2)を表し、「D」はジメチルシロキシ単位(Me
2SiO
2/2)及びQは他の4つの異なるシロキシ単位を結合するSiO
4/2単位であり、nはQ−分岐ポリマーの粘度が130mPa・sとなるような数である)で表されるシロキサン単位である、ビニル官能性ポリジメチルシロキサン38.00部、及びトリメチルシロキシ末端封鎖ジメチルメチルハイドロジェンシロキサン2.20部〕をビーカーに添加した。
(ii)実施例3で得られたアンカー添加剤(AA)エマルション(アンカー添加剤エマルションNo.3)0.4gを添加し、穏やかに混合した。
(iii)ビニルシロキサン+触媒(Vi+触媒エマルション、58.00部の水、39部のジメチルビニルシロキシ末端封鎖ジメチルシロキサン、1.30部のビニルアセテート添加ビニルアルコール高分子、0.53部のテトラメチルジビニルジシロキサン錯体(白金)触媒を含む反応性エマルション組成物)2gを希釈水に添加し、再び混合した。
【0080】
評価条件:
(i)基材:50μmのコロナ前処理したPETフィルム
(ii)メイヤーバー:#6又は#3(標準コーティングバーを使用)
(iii)160℃/60秒又は170℃/60秒に設定したオーブンでのシリコーンコートしたフィルムの硬化。
硬化した層の基材に対する耐擦性の評価
(i)2サンプルについてそれぞれ、コーティング重量(C/W)はXRFによって試験された(コーティング重量(C/W):Lab−X3500装置を使用してシリコーンのコーティング重量を求める)。コーティングされていないPETをブランクとして使用する。FINAT試験法No.7(FINAT Technical Handbook 7th edition,2005))を参照のこと。(XRF:Lab−X3500 蛍光X線スペクトロメーター(XRF)、Oxford Instruments PLC,Oxon,United Kingdom製)。
(ii)磨耗試験(15サイクル、900g重量、30サイクル/分、Elcometer 1720 Abrasion Tester)後のコーティング重量(C/W RO)をXRFで試験した。
(iii)RO(%)=(C/W RO)/(C/W)
*100の平均
(i)同様にして、初期、室温(RT)で10日間、70℃で90%湿度下で7日間後のRO(%)を測定した。
【0081】
その結果を下表5に示した。
【0082】
実施例8
WBシリコーン剥離剤コーティング組成物の調製と評価
【0083】
表4に示した配合を用いて、実施例8のWBシリコーン剥離剤コーティング組成物を以下の手順で調製した。
(i)80gの水を18gのヒドロシリル化硬化性シリコーンベースの組成物〔コーティング用ベース高分子、Q(SiO
4/2)をシロキサン鎖内に含み、高分子の構造が以下の平均分子式:(M
Vi)
4D
nQ(式中、「M
Vi」はビニルジメチルシロキシ単位(ViMe
2SiO
1/2)を表し、「D」はジメチルシロキシ単位(Me
2SiO
2/2)及びQは他の4つの異なるシロキシ単位を結合するSiO
4/2単位であり、nはQ−分岐ポリマーの粘度が130mPasとなるような数である)で表されるシロキサン単位である、ビニル官能性ポリジメチルシロキサン38.00部、及びトリメチルシロキシ末端封鎖ジメチルメチルハイドロジェンシロキサン2.20部〕をビーカーに添加した。
(ii)実施例4で得られたアンカー添加剤(AA)エマルション(アンカー添加剤エマルションNo.4)0.4gを添加し、穏やかに混合する。
(iii)ビニルシロキサン+触媒(Vi+触媒エマルション、58.00部の水、39部のジメチルビニルシロキシ末端封鎖ジメチルシロキサン、1.30部のビニルアセテート添加ビニルアルコール高分子、0.53部のテトラメチルジビニルジシロキサン錯体(白金)触媒を含む反応性エマルション組成物)2gを希釈水に添加し、再び混合した。
【0084】
評価条件:
(i)基材:50μmのコロナ前処理したPETフィルム
(ii)メイヤーバー:#6又は#3(標準コーティングバーを使用)
(iii)160℃/60秒又は170℃/60秒に設定したオーブンでのシリコーンコートしたフィルムの硬化。
硬化した層の基材に対する耐擦性の評価
(i)2サンプルについてそれぞれ、コーティング重量(C/W)はXRFによって試験された(コーティング重量(C/W):Lab−X3500装置を使用してシリコーンのコーティング重量を求める)。コーティングされていないPETをブランクとして使用した。FINAT試験法No.7(FINAT Technical Handbook 7th edition,2005))を参照のこと。(XRF:Lab−X3500 蛍光X線スペクトロメーター(XRF)、Oxford Instruments PLC,Oxon,United Kingdom製)。
(ii)磨耗試験(15サイクル、900g重、30サイクル/分、Elcometer 1720 Abrasion Tester)後のコーティング重量(C/W RO)をXRFで試験した。
(iii)RO(%)=(C/W RO)/(C/W)
*100の平均
(i)同様にして、初期、室温(RT)で10日間後、70℃で90%湿度下で7日間後のRO(%)を測定した。
【0085】
その結果を下表5に示した。
【0086】
実施例9(比較例)
WBシリコーン剥離剤コーティング組成物の調製と評価:
【0087】
下表2又は4に示した配合を用いて、実施例9のWBシリコーン剥離剤コーティング組成物を以下の手順で調製した。
(i)80gの水を18gのヒドロシリル化硬化性シリコーンベースの組成物〔コーティング用ベース高分子、Q(SiO
4/2)をシロキサン鎖内に含み、高分子の構造が以下の平均分子式:(M
Vi)
4D
nQ(式中、「M
Vi」はビニルジメチルシロキシ単位(ViMe
2SiO
1/2)を表し、「D」はジメチルシロキシ単位(Me
2SiO
2/2)及びQは他の4つの異なるシロキシ単位を結合するSiO
4/2単位であり、nはQ−分岐ポリマーの粘度が130mPa・sとなるような数である)で表されるシロキサン単位である、ビニル官能性ポリジメチルシロキサン38.00部、及びトリメチルシロキシ末端封鎖ジメチルメチルハイドロジェンシロキサン2.20部〕をビーカーに添加した。
(ii)比較例アンカー添加剤(Comp AA、Dow−Corning 297 アンカー添加剤、ビニルトリアセトキシシランとグリシドキシプロピルトリメトキシシランを重量比1:1で反応させた生成物)を0.2g添加し、穏やかに混合した。
(iii)ビニルシロキサン+触媒(Vi+触媒エマルション、58.00部の水、39部のジメチルビニルシロキシ末端封鎖ジメチルシロキサン、1.30部のビニルアセテート添加ビニルアルコール高分子、0.53部のテトラメチルジビニルジシロキサン錯体(白金)触媒を含む反応性エマルション組成物)2gを希釈水に添加し、再び混合した。
【0088】
評価条件:
(i)基材:50μmのコロナ前処理したPETフィルム
(ii)メイヤーバー:#6又は#3(標準コーティングバーを使用)
(iii)160℃/60秒又は170℃/60秒に設定したオーブンでのシリコーンコートしたフィルムの硬化。
硬化した層の基材に対する耐擦性の評価
(i)2サンプルについてそれぞれ、コーティング重量(C/W)はXRFによって試験された(コーティング重量(C/W):Lab−X3500装置を使用してシリコーンのコーティング重量を求める)。コーティングされていないPETをブランクとして使用した。FINAT試験法No.7(FINAT Technical Handbook 7th edition,2005))を参照のこと。(XRF:Lab−X3500 蛍光X線スペクトロメーター(XRF)、Oxford Instruments PLC,Oxon,United Kingdom製)。
(ii)磨耗試験(15サイクル、900g重、30サイクル/分、Elcometer 1720 Abrasion Tester)後のコーティング重量(C/W RO)をXRFで試験した。
(iii)RO(%)=(C/W RO)/(C/W)
*100の平均
(i)同様にして、初期、室温(RT)で10日間後、70℃で90%湿度下で7日間後のRO(%)を測定した。
(ii)その結果を下表3及び5に示した。
【0089】
【表2】
【0090】
【表3】
【0091】
【表4】
【0092】
【表5】
【0093】
本発明の該硬化性組成物によって、剥離剤コーティングされたライナーと剥離剤コーティングされたライナーを含む積層構造体を得ることができる。産業上の利用可能性としては、剥離剤コーティングライナーのほぼ全ての潜在的使用、例えば、エレクトロニクス分野でのラベル、テープ、接着剤、衛生及び医療分野での接着剤又はテープ、ベーカリー及び蒸し料理、並びに熱モールド剥離シート、ダイカッティング及び一時輸送を網羅する。