(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559690
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】EM追跡可能可処分製品のためのPETGトレイに組み込まれたワイヤ管理機構
(51)【国際特許分類】
A61B 50/33 20160101AFI20190805BHJP
【FI】
A61B50/33
【請求項の数】17
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-552232(P2016-552232)
(86)(22)【出願日】2014年10月30日
(65)【公表番号】特表2016-539761(P2016-539761A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】US2014063092
(87)【国際公開番号】WO2015066288
(87)【国際公開日】20150507
【審査請求日】2016年9月5日
(31)【優先権主張番号】61/898,229
(32)【優先日】2013年10月31日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/327,215
(32)【優先日】2014年7月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504101304
【氏名又は名称】メドトロニック・ゾーメド・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075270
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(72)【発明者】
【氏名】ハートフェルダー,テレサ
(72)【発明者】
【氏名】イナビネット,ジェームズ・エム
【審査官】
宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2006/0086634(US,A1)
【文献】
特開平09−024054(JP,A)
【文献】
特開2005−270393(JP,A)
【文献】
特開平2−88048(JP,A)
【文献】
米国特許第5098391(US,A)
【文献】
特開2005−287798(JP,A)
【文献】
特開2006−51342(JP,A)
【文献】
特開2004−321642(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/152335(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 50/30−50/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁的追跡可能外科ツール及びその配線のためのパッケージング組立体であって、
前記外科ツールを第1のトレイに結合するように構成された少なくとも1つの第1の保持部材を含む第1のトレイと、
前記第1のトレイに結合するように構成された第2のトレイであって、前記ツールの前記配線を第2のトレイに結合するように構成された少なくとも1つの第2の保持部材を含む第2のトレイと
を備え、
前記少なくとも1つの第2の保持部材は、少なくとも第1のタブと第2のタブとであり、
前記第2のトレイの上面の下方に窪んで楕円形に画定された凹部内で配線が巻かれており、
前記楕円形の凹部内で前記巻かれた配線を保持するために、前記少なくとも第1のタブと第2のタブとが前記楕円形の凹部内へ延びており、前記巻かれた配線が前記楕円形の凹部内から抜け出ることを防止するために、前記巻かれた配線が前記第1のタブと第2のタブを通過した後に、前記少なくとも第1のタブと第2のタブが前記巻かれた配線に当接し、
前記電磁的追跡可能外科ツールの配線のコネクタは前記第2のトレイに結合され、
前記第1のトレイに結合された前記第2のトレイは、前記第1のトレイから分離され得るようになっている、パッケージング組立体。
【請求項2】
前記第1のトレイは、第1の上面と前記第1の上面の逆側の第1の下面とを有し、前記第2のトレイは、第2の上面と前記第2の上面の逆側の第2の下面とを有し、前記第1のトレイの前記第1の上面は、前記第2のトレイの前記第2の下面の少なくとも一部分をその内部に収容するように構成される、請求項1に記載のパッケージング組立体。
【請求項3】
前記第1のトレイ及び前記第2のトレイのそれぞれは、ポリマー材料から作られる、請求項1又は2に記載のパッケージング組立体。
【請求項4】
前記第1のトレイ及び前記第2のトレイのそれぞれは、一体式である、請求項1から3のいずれかに記載のパッケージング組立体。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1の保持部材は、複数の保持タブを含む、請求項1から4のいずれかに記載のパッケージング組立体。
【請求項6】
前記保持タブは、前記第1のトレイと一体である、請求項5に記載のパッケージング組立体。
【請求項7】
前記第1のトレイは、複数の第3の保持部材を含み、前記第2のトレイは、複数の第4の保持部材を含み、前記第3及び前記第4の保持部材は、協働して前記第1のトレイの前記第1の上面と前記第2のトレイの前記第2の下面とを互いに結合するように構成される、請求項2に記載のパッケージング組立体。
【請求項8】
前記第2のトレイは、前記配線の一端部のコネクタを前記第2のトレイに結合するように構成された少なくとも1つの第5の保持部材を含む、請求項1から7のいずれかに記載のパッケージング組立体。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第5の保持部材は、前記第2のトレイ内に画定された受け部にあり、前記受け部は、前記コネクタをその内部に収容するように構成される、請求項8に記載のパッケージング組立体。
【請求項10】
請求項1に記載のパッケージング組立体が、
前記第1のトレイに結合される前記電磁的追跡可能外科ツールと、
前記電磁的追跡可能外科ツールが前記第1のトレイと第2のトレイとの間に位置するように前記第1のトレイに結合される前記第2のトレイと、
前記第2のトレイに結合される前記電磁的追跡可能外科ツールの前記配線と、
前記第2のトレイに結合される前記配線のコネクタと、
可撓性の容器の内部に、前記電磁的追跡可能外科ツールが前記第1のトレイに結合された状態の前記第1のトレイと、前記第1のトレイに結合された前記第2のトレイとが無菌状態で封止され、前記配線及び前記コネクタは前記第2のトレイに結合される、可撓性の容器と
を備えるパッケージング組立体。
【請求項11】
前記第1のトレイ及び前記第2のトレイは、どちらも一体式である、請求項10に記載のパッケージング組立体。
【請求項12】
前記第1のトレイは、第1の上面と前記第1の上面の逆側の第1の下面とを有し、前記第2のトレイは、第2の上面と前記第2の上面の逆側の第2の下面とを有し、前記第1のトレイの前記第1の上面は、前記第1のトレイの前記第1の上面が前記第2のトレイの前記第2の下面の少なくとも一部分をその内部に収容するように、前記第2のトレイの前記第2の下面に結合される、請求項10又は11に記載のパッケージング組立体。
【請求項13】
前記電磁的追跡可能外科ツールは、前記第1のトレイの前記第1の上面内に形成される前記少なくとも1つの第1の保持部材によって前記第1のトレイの前記第1の上面に結合され、
前記配線は、前記第2のトレイの前記第2の上面内に形成される少なくとも1つの第2の保持部材によって前記第2のトレイの前記第2の上面に結合され、
前記第1のトレイは、前記第1のトレイの第3の保持部材と前記第2のトレイの第4の保持部材との間の協働によって、前記第2のトレイに結合され、
前記コネクタは、前記第2のトレイの前記第2の上面内に形成される少なくとも1つの第5の保持部材によって前記第2のトレイの前記第2の上面に結合される、請求項12に記載のパッケージング組立体。
【請求項14】
無菌の電磁的追跡可能外科ツール及びその配線を無菌環境内に導入するための方法であって、
可撓性の容器を開き、前記可撓性の容器の内容物を前記無菌環境内に渡すステップであって、前記内容物は
第1のトレイと、
前記第1のトレイに結合される前記電磁的追跡可能外科ツールと、
前記電磁的追跡可能外科ツールが前記第1のトレイと第2のトレイとの間に位置するように前記第1のトレイに結合され、第1のタブと第2のタブとを有する第2のトレイと、
前記第2のトレイに結合される前記配線のコネクタと、を含み、
前記第2のトレイの上面の下方に窪んで楕円形に画定された凹部内で配線が巻かれており、
前記楕円形の凹部内で前記巻かれた配線を保持するために、少なくとも前記第1のタブと前記第2のタブとが前記楕円形の凹部内へ延びており、前記巻かれた配線が前記楕円形の凹部内から抜け出ることを防止するために、前記巻かれた配線が前記第1のタブと第2のタブを通過した後に、前記少なくとも第1のタブと第2のタブが前記巻かれた配線に当接する、
前記可撓性の容器を開き、前記可撓性の容器の前記内容物を前記無菌環境内に渡すステップと、
前記コネクタを前記第2のトレイから分離するステップと、
前記コネクタを前記無菌環境内の機器に接続するステップと、
前記配線を前記第2のトレイの凹部から分離し、前記配線を前記無菌環境内に配置するステップと、
前記第1のトレイと前記第2のトレイとを分離し、前記電磁的追跡可能外科ツールへのアクセスを可能にするステップと、
前記電磁的追跡可能外科ツールを前記第1のトレイから分離するステップと
を備える方法。
【請求項15】
前記電磁的追跡可能外科ツールを、前記第1のトレイの少なくとも1つの第1の保持部材から分離するステップと、
前記第1のトレイの第3の保持部材を前記第2のトレイの第4の保持部材との協働から分離することによって、前記第1のトレイと前記第2のトレイとを分離するステップと、
前記コネクタを、前記第2のトレイの少なくとも1つの第5の保持部材から分離するステップと
を更に備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記可撓性の容器を、前記無菌環境の外で、非無菌作業員によって開くステップを更に備える、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記コネクタを前記第2のトレイから分離するステップと、前記コネクタを前記無菌環境内の機器に接続するステップと、前記配線を前記第2のトレイから分離するステップとを、すべて前記第1のトレイと前記第2のトレイとを分離するステップの前に更に備える、請求項14から16のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、電磁的(electromagnetic)(EM)追跡可能ツールのためのパッケージングに組み込まれたワイヤ管理機構に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]この節では、必ずしも従来技術とは限らない、本開示に関連する背景情報を提供する。
[0003]電磁的追跡可能ツールは、様々な外科処置において使用され得る。このようなツールは、典型的には、無菌の外科野へ移送されるときに、ツールの無菌性を維持するようにパッケージングされている。既存のパッケージングは、その意図される用途に適している一方、改良の対象でもある。例えば、ツールの配線を管理するために、パッケージングに組み込まれたワイヤ管理機構が望まれている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0004]この節は、本開示の全体的な概要を提供するが、その全範囲又はその特徴の全ての、包括的な開示をするものではない。
[0005]本教示は、電磁的追跡可能外科ツール及びその配線のためのパッケージング組立体を提供する。パッケージング組立体は、外科ツールを第1のトレイに結合するように構成された少なくとも1つの第1の保持部材を有する第1のトレイを含む。パッケージング組立体は、第1のトレイに結合するように構成された第2のトレイを更に含む。第2のトレイは、外科ツールの配線を第2のトレイに結合するように構成された少なくとも1つの第2の保持部材を有する。
【0004】
[0006]本教示は、電磁的追跡可能外科ツール及びその配線のためのパッケージング組立体もまた提供する。パッケージング組立体は、電磁的追跡可能外科ツールが結合される第1のトレイを含む。第2のトレイは、電磁的追跡可能外科ツールが第1のトレイと第2のトレイとの間に位置するように第1のトレイに結合される。電磁的追跡可能外科ツールの配線は第2のトレイに結合される。配線のコネクタは第2のトレイに結合される。可撓性の容器の内部には、電磁的追跡可能外科ツールが第1のトレイに結合された状態の第1のトレイと、第1のトレイに結合された第2のトレイとが無菌状態で封止される。配線及びコネクタは第2のトレイに結合される。
【0005】
[0007]本教示は、無菌の電磁的追跡可能外科ツール及びその配線を無菌環境内に導入する方法を更に提供する。方法は、可撓性の容器を開き、可撓性の容器の内容物を無菌環境内に渡すステップを含む。内容物は、第1のトレイと、第1のトレイに結合される電磁的追跡可能外科ツールと、電磁的追跡可能外科ツールが第1のトレイと第2のトレイとの間に位置するように第1のトレイに結合される第2のトレイと、第2のトレイに結合される配線と、第2のトレイに結合される配線のコネクタと、を含む。方法は、可撓性の容器の内容物を無菌環境内に渡すステップと、コネクタを第2のトレイから分離するステップと、コネクタを無菌環境内の機器に接続するステップと、ワイヤを第2のトレイから分離し、ワイヤを無菌環境内に配置するステップと、第1のトレイと第2のトレイとを分離し、電磁的追跡可能外科ツールへのアクセスを可能にするステップと、電磁的追跡可能外科ツールを第1のトレイから分離するステップと、を更に含む。
【0006】
[0008]更なる適用範囲の領域は、本明細書において提供される説明から明らかになるであろう。この概要における説明及び特定の実例は、例示目的のみを意図したものであり、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0007】
[0009]本明細書において説明される図面は、選択された実施形態の例示のみを目的とし、必ずしも全ての可能な実施態様ではなく、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】[0010]第1のトレイが第2のトレイから分離され、電磁的追跡可能ツール及びその配線がパッケージング組立体に取り付けられたところを示す、本教示によるパッケージング組立体の透視図である。
【
図2】[0011]第1のトレイが第2のトレイから分離されたところを示す、
図1のパッケージング組立体の別の透視図である。
【
図3】[0012]第1のトレイと第2のトレイとが共に結合されたところを示す、
図1のパッケージング組立体の透視図である。
【
図4】[0013]第1のトレイと第2のトレイとが共に結合されたところを示す、
図1のパッケージング組立体の平面図である。
【
図5】[0014]第1のトレイと第2のトレイとが共に結合されたところを示す、
図1のパッケージング組立体の平面図である。
【
図6】[0015]第1のトレイと第2のトレイとが共に結合され、電磁的追跡可能ツールが第1のトレイに結合され、電磁的追跡可能ツールの配線が第2のトレイから分離された、
図1のパッケージング組立体の平面図である。
【
図7】[0016]電磁的追跡可能ツールが第1のトレイに結合され、電磁的追跡可能ツールの配線が第2のトレイから分離されたところを示す、第1のトレイの平面図である。
【
図10】[0019]
図1のパッケージング組立体のための追加的なパッケージングを示す図である。
【
図11】[0020]
図1のパッケージング組立体のための更なる追加的なパッケージングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0021]対応する参照番号は、複数の図面にわたって対応する部分を示す。
[0022]次に、添付の図面を参照し、例示的な実施形態がより完全に説明される。
[0023]最初に
図1及び
図2を参照すると、本教示によるパッケージング組立体が、全体として参照番号10で示される。パッケージング組立体10は、電磁的追跡可能外科ツール組立体などのツール組立体12のパッケージングのために構成される。ツール組立体12は、概して、ハンドル14と、電磁的トラッカ16と、ハンドル14から延在するプローブ18とを含む。ワイヤ20は、電磁的トラッカ16に結合され、電磁的トラッカ16及びハンドル14からコネクタ22に延在する。本出願のパッケージング組立体10は、ツール組立体12を収容するように構成されていると説明されるが、パッケージング組立体10は、配線組立体を含む任意の適切な外科ツールを収容するように構成され得る。
【0010】
[0024]電磁的トラッカ16は、電磁的画像誘導外科システム内でのツール組立体12、特にプローブ18の位置を追跡するための、コイルアレイなどの、任意の適切な追跡装置でよい。プローブ18は、ハンドル14に取り外し可能に結合され得る。プローブ18の代わりに、切刃などの任意の適切な外科ツールが、ハンドル14に結合されてよい。
【0011】
[0025]ツール組立体12は、米国特許第8,504,139号において、その
図1の参照番号10で説明される外科システムなどの、任意の適切な電磁的画像誘導外科システムにおいて使用され得る。米国特許第8,504,139号(「’139特許」)は、Medtronic Xomed,Inc.に対して2013年8月6日付けで発行され、参照によって本明細書に組み込まれる。’139特許の外科システム10は、ナビゲーションハンドピースインターフェース70を有するコイルアレイ容器68を含み、これに本出願のツール組立体12のコネクタ22が結合され得る。’139特許の外科システム10内でのツール組立体12の位置は、’139特許のワークステーション36を使用して追跡され得る。
【0012】
[0026]パッケージング組立体10は、概して、第1の又は底部トレイ30と第2の又は上部トレイ32とを含む。底部トレイ30及び上部トレイ32は、ポリエチレンテレフタレートグリコール又は任意の他の適切な重合体などの、任意の適切な材料から作られ得る。底部及び上部トレイ30及び32のそれぞれは、単一体又は一体式であり得、射出成型、流動成型又は真空成型などの任意の適切な方法で製造され得る。
【0013】
[0027]底部トレイ30は、概して、第1の又は上面40aと、その逆側の第2の又は下面40bとを含む。上面40aの外側縁42には、端凹部44と、第1の対の側凹部46a及び46bと、第2の対の側凹部48及び48bとが画定される。端凹部44は、例えば、それを貫通するワイヤ20の通路を収容するように構成され得る。第1及び第2の対の側凹部46a、46b、48a及び48bは、開口部を提供するように構成され得、本明細書において説明されるように、底部及び上部トレイ30及び32が共に結合されているとき、上部トレイ32の底部トレイ30から分離を容易にするため、この開口部を介して上部トレイ32が掴まれ得る。
【0014】
[0028]第1の凹部50が上面40aの下方に窪んでおり、第1の凹部50は、溝54によって分離される第1の部分52aと第2の部分52bとを含み、溝54は、第1及び第2の部分52a及び52bの下方に窪んでいる。上面40aと第1の凹部50との間に、壁部56が延在し、壁部56は、概して、第1の凹部50に対して垂直に延在する。複数のタブ58が、壁部56から突出し、タブ58は、本明細書において説明されるように、上部トレイ32と協働して、上部トレイ32を底部トレイ30に固定し、少なくとも上部トレイ32の一部分を第1の凹部50内に固定するように構成される。任意の適切なタブ58の部材が含まれてよく、タブ58は、壁部56の周りの任意の適切な位置に配置されてよい。
【0015】
[0029]第1の凹部50の内部に、第2の凹部70がある。第2の凹部70は、第1の凹部50の第1の部分52aの内部に窪んでいる第1の部分72aと、第1の凹部50の第2の部分52bの内部に窪んでいる第2の部分72bとを含む。第2の凹部70は、ハンドル14の少なくとも一部分と、電磁的トラッカ16とを、その内部に収容するように構成される。第2の凹部70は、第1の部分72aに第1の対のタブ74aを含み、第2の部分72bに第2の対のタブ74bを含む。タブ74a及び74bは、ハンドル14及び電磁的トラッカ16を第2の凹部70内に保持するように構成される。
【0016】
[0030]底部トレイ30は、第3の凹部80を更に画定し、ハンドル14が第2の凹部70内に置かれたとき、プローブ18が第3の凹部80内に延在する。1つ又は複数のタブ82が、第3の凹部80内にその周辺部から延在する。タブ82は、本明細書において更に説明されるように、底部及び上部トレイ30及び32を共に結合し、上部トレイ32の一部分を第3の凹部80内に保持するために、上部トレイ32と協働するように構成される。
【0017】
[0031]上部トレイ32は、概して、第1の又は上面90aと、その逆側の第2の又は下面90bとを含む。上面90aと下面90bとの間に、壁部92が延在する。壁部92は、複数の凹部94をその内部に画定し、凹部94は、底部及び上部トレイ30及び32を共に固定し、壁部92を含む上部トレイ32の一部分を底部トレイ30第1の凹部50内に固定するために底部トレイ30のタブ58と協働するような大きさ、形状に形成され、それらと協働するように配置される。上部トレイ32は、複数の凹部98をその外側に画定するベース又はハンドル部材96を更に含み、凹部98は、ベース又はハンドル部材96を底部トレイ30の第3の凹部80内に固定するために底部トレイ30のタブ82と協働するような大きさ、形状に形成され、配置される。
【0018】
[0032]上部トレイ32は、全体として楕円形の凹部102を更に画定し、凹部102は上面90aの下方に窪んでいる。楕円形の凹部102は、概して、ワイヤ20の大部分をその内部に収容するような大きさ、形状に形成される。ワイヤ20を凹部102内に保持するために、少なくとも第1のタブ104a及び第2のタブ104bが含まれ得る。ワイヤ20が凹部
102内から抜け出ることを防止するために、第1のタブ104a及び第2のタブ104bのそれぞれは、凹部
102内に延び、ワイヤ20が第1及び第2のタブ104a及び104bを通過した後に、概してワイヤ20に当接する。ワイヤ20の楕円形の凹部102内への保持を容易にするために、接着部材120又はテープなどの任意の適切な結合部材が、ワイヤ20の周りに巻き付けられてよい。結合部材120は、第1及び第2のタブ104a及び104bの下方に置かれたワイヤ20の部位など、楕円形の凹部102内のワイヤ20の部位の任意の適切な位置に配置されてよい。
【0019】
[0033]ワイヤ20を楕円形の凹部102内に保持するために、追加的なタブ106もまた含まれ得る。タブ106は、概して、凹部94に対向して配置され得、概して、凹部94が逆転又は反転したものであり得る。楕円形の凹部102内からのワイヤ20の取り出しを容易にするために、拡大凹部領域108が、楕円形の凹部102に含まれ得、拡大凹部領域108は、概して、ワイヤ20と上部トレイ32との間に、ワイヤ20を掴み易くするための隙間を形成する。
【0020】
[0034]上部トレイ32は、概して上面90aの中心などに、受け部110を更に画定し得、受け部110は、コネクタ22をその内部に収容するように構成される。コネクタ22を受け部110内に保持するために、1つ又は複数のタブ112が含まれ得、タブ112は受け部110内に延びる。タブ112は、コネクタ22を受け部110内に保持するために、コネクタ22の凹部114などコネクタ22の様々な形状と協働するような大きさ、形状に形成され、配置され得る。受け部110と楕円形の凹部102との間には、スロット116が延び得、スロット116は、コネクタ22を掴み、コネクタ22を上部トレイ32から分離するための隙間を形成し得る。
【0021】
[0035]更に
図3及び
図4を参照すると、底部及び上部トレイ30及び32が共に結合されたパッケージング組立体10が図示されている。底部及び上部トレイ30及び32は、楕円形の凹部102を含む上部トレイ32の部分が、概して底部トレイ30の第1の凹部50内に置かれるように、結合される。例えば、上部トレイ32の底部トレイ30からの分離を容易にする、第1及び第2の対の側凹部46a、46b、48a及び48bにおける上部トレイ32と底部トレイ30との間の隙間は、
図3に見ることができる。上部トレイ32のベース又はハンドル部材96は、概して底部トレイ30の第3の凹部80内に置かれる。ワイヤ20は、概して、電磁的トラッカ16のハンドル14から端凹部44を通って、楕円形の凹部102内まで延在するように配置され、上述のように、そこでワイヤ20は、楕円形の凹部102内で巻かれ、固定される。
【0022】
[0036]例えば、
図3に図示されるように、上部トレイ32は、底部トレイ30内に置かれ、パッケージング組立体10の厚さ(profile)を最小限にするために、そこから最小限しか延出しない。これにより、パッケージング組立体10は、エチレン酸化物ガス洗浄などにより容易に滅菌可能な無菌バリアシステム内に、容易に組み込まれ得る。パッケージング組立体10の厚さを増すことがないように、ワイヤ20の大部分は、楕円形の凹部102内に置かれ、コネクタ22は、受け部110内に埋め込まれる。
【0023】
[0037]
図5〜
図9は、パッケージング組立体10の更なる図である。
図5は、上部トレイ32が底部トレイ30に結合され、概して底部トレイ30内に収容された、パッケージング組立体10の上面図である。
図5は、全体的に
図4と類似している。
図6は、
図4及び
図5と類似しているが、楕円形の凹部102内から引き出されたワイヤ20を図示している。
図7は、上部トレイ32が取り外された底部トレイ30を示す。電磁的トラッカ16及びプローブ18を含むハンドル14は、
図7においては底部トレイ30に結合されたままである。
図8は、ツール組立体12が完全に取り外された底部トレイ30を示す。
図9は、底部トレイ30とは独立して上部トレイ32を示し、ワイヤ20及びコネクタ22は、完全に取り外されている。
【0024】
[0038]
図10を更に参照すると、パッケージング組立体10を内部に密封可能な可撓性のパッケージング150が示されている。可撓性のパッケージング150は、パッケージング組立体10及びそこに結合されたツール組立体12の無菌性を維持するのに適した任意のパッケージングでよく、必ずしも可撓性でなくてもよい。
図11を更に参照すると、パッケージング組立体10がその内部に密封された可撓性のパッケージング150を収容するように構成された箱160ならびに、ツール組立体12に関する情報を含み得るラベル162とが示されている。
【0025】
[0039]このようにパッケージング組立体10は、概して、ワイヤ20のためのワイヤ管理システムを提供する。従って、使用時に可撓性パッケージング150が開かれ、パッケージング組立体10が無菌提供(無菌移送)中に無菌の作業野内に渡されるとき、ワイヤ20は、原位置に保持され、上部トレイ32に結合されており、これによって、ワイヤ20が滅菌野内から抜け出たり、絡まったりする恐れは、除去されないとしても、最小化される。パッケージング組立体10が可撓性パッケージング150から取り出され、滅菌野に導入された後、上部トレイ32が底部トレイ30から分離される前に、コネクタ22は、上部トレイ32から分離され得、’139特許において記載されるナビゲーションハンドピースインターフェース70などの、滅菌野内の機器に接続され得る。人の指又は適切なツールをスロット116に挿入してコネクタ22を上部トレイ32から分離して持ち上げるなどの任意の適切な方法で、コネクタ22は分離され得る。ハンドル14及びプローブ18とやりとりする必要性を無くし、それらの無菌性が維持されることを確実にするために、上部トレイ32がいまだに底部トレイ30に結合されたままで、ワイヤ20は上部トレイ32から分離され得、必要に応じて滅菌野の周りに配置され得る。人の指又は適切なツールを凹部領域108に挿入してワイヤ20を楕円形の凹部102内から引き出すなどの任意の適切な方法で、ワイヤ20は上部トレイ32から分離され得る。
【0026】
[0040]いったんコネクタ22及びワイヤ20が所望されるように配置されると、ハンドル14及びプローブ18にアクセスするために、上部トレイ32は底部トレイ30から分離され得る。人の指又は適切なツールを1つ又は複数の凹部46a、46b、48a又は48bに挿入して上部トレイ32を底部トレイ30から分離して持ち上げるなどの任意の適切な方法で、上部トレイ32は分離され得る。プローブ18は、ワイヤ20が滅菌野から抜け出ること又は望ましくなく絡まることを気にかけることなく使用できる状態にある。
【0027】
[0041]上記の実施形態の説明は、例示及び説明を目的として提供された。この説明は、網羅的であること又は開示を限定することを意図しない。特定の実施形態の特徴の個々の要素は、概して、その特定の実施形態に限定されるものではなく、特に図示され又は説明されていなくとも、もしも適用可能であるなら、選択された実施形態において交換可能であり、使用可能である。それらはまた、多くの方法で変わり得る。そのような変形形態は、開示からの逸脱であるとみなされるべきではなく。全てのこのような修正は開示の範囲に含まれると意図される。