特許第6559729号(P6559729)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6559729
(24)【登録日】2019年7月26日
(45)【発行日】2019年8月14日
(54)【発明の名称】アタッチメントリンク
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/14 20060101AFI20190805BHJP
   G04B 37/16 20060101ALI20190805BHJP
【FI】
   A44C5/14 L
   G04B37/16 Z
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-81884(P2017-81884)
(22)【出願日】2017年4月18日
(65)【公開番号】特開2017-205496(P2017-205496A)
(43)【公開日】2017年11月24日
【審査請求日】2017年4月18日
(31)【優先権主張番号】16169783.4
(32)【優先日】2016年5月16日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】506425538
【氏名又は名称】ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ピエリ・ヴュイユ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−クロード・マルタン
【審査官】 山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−173688(JP,A)
【文献】 実開昭58−087511(JP,U)
【文献】 特開2010−243318(JP,A)
【文献】 特開2015−136547(JP,A)
【文献】 特開2015−039387(JP,A)
【文献】 特開2003−294865(JP,A)
【文献】 実開昭59−070512(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3044767(JP,U)
【文献】 実開昭57−025619(JP,U)
【文献】 特開2000−116417(JP,A)
【文献】 実開平02−147023(JP,U)
【文献】 特開2016−001167(JP,A)
【文献】 米国特許第04935910(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44C 5/14
G04B 37/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腕時計バンド用のアタッチメントリンク(10)であって、
腕時計ケース(3)から前記腕時計バンドの長手方向に伸びている二つの突出部であるホーン(5)の間にて腕時計バンドを前記腕時計ケース(3)に取り付けるように構成しており、
当該アタッチメントリンク(10)の第1の端(101)は、腕時計バンドストランドに固定され、
当該アタッチメントリンク(10)の第2の端(100)は、前記ケース(3)に対向するように構成しており、
当該アタッチメントリンク(10)は、前記ホーン(5)の間にて前記ケース(3)に対向するように配置され、棒体(12)によって保持され、
当該アタッチメントリンク(10)は、前記ホーン(5)の間にて前記ケース(3)に対向するように当該アタッチメントリンクを堅固に保持するために、当該アタッチメントリンク(10)と前記ケース(3)の間のいずれの遊びをも防ぐ制限手段を有し、
前記制限手段は、前記ホーン(5)側の端の面のレベルから突出しており前記ホーン(5)と接触する少なくともホーン側制限要素(14)を有する
ことを特徴とするアタッチメントリンク(10)。
【請求項2】
前記制限手段は、前記第2の端(100)の面のレベルから突出しており前記ケース(3)と接触する少なくともケース側制限要素(13)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項3】
前記ケース側及び/又はホーン側制限要素(13、14)は、エラストマー材料のような弾性変形可能な材料によって作られている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項4】
前記ケース側及び/又はホーン側制限要素(13、14)は、金属、セラミックス、複合材又はプラスチック材料のような硬質材で作られている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項5】
前記ケース側及び/又はホーン側制限要素(13、14)は、当該アタッチメントリンク(10)と一体化されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項6】
前記ケース側及び/又はホーン側制限要素(13、14)は、成型によって当該アタッチメントリンク(10)上に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項7】
前記ケース側及び/又はホーン側制限要素(13、14)は、ロゴの形に作られている
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項8】
当該アタッチメントリンク(10)は、金属、セラミックス、複合材又はプラスチック材料のような硬質材で作られている
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)。
【請求項9】
取り付けのための取り付け空間を定める2対の突出部であるホーンを有する胴部によって形成されるケースを有する腕時計であって、
請求項1〜8のいずれかに記載のアタッチメントリンク(10)を少なくとも1つ有し、
前記アタッチメントリンクは、前記取付け空間に収容される
ことを特徴とする腕時計。
【請求項10】
前記腕時計バンドストランドは、皮革、ゴム、織物、合成材料、セラミックス、複合材又は金属によって作られている
ことを特徴とする請求項9に記載の腕時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属のような硬質材によって作られた外側要素を有する、腕時計ケースに腕時計バンドを取り付けるデバイスに関する。より詳細には、本発明は、腕時計のケースに腕時計バンドを取り付けるために設けられるアタッチメントリンク(取り付けリンク)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術において、バンドによってユーザーの手首に保持される腕時計が知られている。このバンドは、皮革、織物、ゴム、セラミックス又は金属で作ることができ、例えば、ホーンの間に固定される棒体によって、腕時計のホーンに取り付けられる。
【0003】
着用者によって用いられるバンドに依存して、ホーンの間の空間において腕時計のケースを見ることができる。実際に、ユーザーの金属製腕時計バンドは、一般的に、ホーンの間の空間に挿入され、このような腕時計バンドをゴム、皮革又は織物製の腕時計バンドに交換しようとするとき、ケースが見えるようになる。
【0004】
短所としては、ケースとバンドの間の接続を形成する金属又はセラミックスのリンクが、このようなリンクを保持する棒体のまわりをホーンの間の空間にて回転して、このことによって、異なるタイプのバンドにバンドを変更する場合、ケースの美しさ、そして、腕時計の美しさを損なうことになるということがある。したがって、現状の固定手法は、見ることができるようになると、審美的な観点からは満足できるものではなく、このことによって、貧相な接合又は貧相な製品であるという印象を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、特に、既知の技術についてのこれらの複数の短所を改善することである。
【0006】
より詳細には、本発明の目的は、ケースとバンドの間のアタッチメントリンクの運動を阻止したり、このような運動に少なくとも対処したりして、特に、ケースが磨耗又は劣化してしまうことを保護することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的及び下の記載によって明らかになる他の目的は、ホーンの間にて腕時計ケースにバンドを取り付けるように構成している、本発明に係る腕時計バンド用のアタッチメントリンクによって達成される。このアタッチメントリンクの第1の端は、腕時計バンドストランドに固定され、アタッチメントリンクの第2の端は、例えば、棒体によって、ケースに固定され、アタッチメントリンクは、ホーンの間にて、ケースに対向するように、又は少なくとも可能なかぎりケースの近くにあるように配置される。
【0008】
本発明によると、アタッチメントリンクは、そのアタッチメントリンクをホーンの間にケースに対向するように保持するために、回転を阻止する阻止手段を有する。
【0009】
本発明の他の好ましい変形例に従うと、以下の特徴を有する。
* 前記阻止手段は、ケース側の端面から突出しておりケースと接触する少なくとも1つの阻止要素を有する。
* 前記阻止手段は、ホーン側の端面から突出しておりホーンと接触する少なくとも1つの阻止要素を有する。
* 前記少なくとも1つの阻止要素は、ゴムのような弾性変形可能な材料によって作られている。
* 前記少なくとも1つの阻止要素は、金属、セラミックス、複合材又はプラスチック材料のような硬質材によって形成されている。
* 前記少なくとも1つの阻止要素は、前記アタッチメントリンクと一体化されている。
* 前記少なくとも1つの阻止要素は、成型によって前記アタッチメントリンク上に形成されている。
* 前記アタッチメントリンクは、金属、セラミックス、複合材又はプラスチック材料によって作られている。
* 前記腕時計バンドストランドは、皮革、ゴム、合成材料、織物、セラミックス又は金属によって作られている。
【0010】
本発明は、さらに、特に、本発明に係る少なくとも1つのアタッチメントリンクを有する任意の計時器に関する。
【0011】
図面を参照しながら単純な例(これに限定されない)として与えられる本発明の特定の実施形態についての以下の説明を読むことによって、本発明の他の特徴及び利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るアタッチメントリンクが取り付けられた腕時計の斜視図である。
図2図1の線A−Aに沿って得られた断面図である。
図3】本発明に係るアタッチメントリンクの斜視図である。
図4】本発明に係るアタッチメントリンクの可能性のある複数の変形例を示している。
図5】別の実施形態に係るアタッチメントリンクの運動を阻止する阻止手段を有する中間部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、ホーンの間にて腕時計ケースにバンドを取り付けるように構成している、腕時計バンド用のアタッチメントリンクに関する。このアタッチメントリンクの第1の端は、腕時計バンドストランドに固定される。また、アタッチメントリンクの第2の端は、例えば、棒体によってケースに固定され、アタッチメントリンクは、2つのホーンの間にあり、ケースに対向している。
【0014】
本発明によると、アタッチメントリンクは、ホーンの間でアタッチメントリンクを堅固に保持するために、回転を阻止する阻止手段を有する。
【0015】
図1及び2は、リンクされたバンド2の腕時計ケース3に取り付けられた部分を有する腕時計1を示している。腕時計ケース3には、中間部4があり、この中間部4から腕時計バンドの長手方向にホーン5が伸びており、このホーン5には穴50が開いている。腕時計ケース3の境界は、古典的には、底部においては基礎6によって頂上部においてはベゼル7及び腕時計ガラス8によって、定められている。
【0016】
本発明に係るアタッチメントリンク10は、一体化された本体の形で提供される。この本体は、第1の端101と呼ばれる表面と、第2の端100と呼ばれる裏面と、2つの側面102と、上面と、及び下面とを有する。
【0017】
アタッチメントリンク10には、ボア11のような第1の中空要素がある。この第1の中空要素は、棒体12を受けるように構成しており、これによって、アタッチメントリンク10が2つのホーン5の間で固定されることが可能になる。このアタッチメントリンク10は、腕時計ケース3の中間部4に腕時計バンドストランドを取り付けるように構成している。図示した実施形態によると、棒体12は、腕時計バンドストランドをアタッチメントリンク10に、そして、アタッチメントリンク10をホーン5に固定する。変形例によれば、第1の棒体は、アタッチメントリンク10をホーン5に固定することができ、第2の棒体は、腕時計バンドストランドをアタッチメントリンク10に取り付けることができる。
【0018】
本発明によると、アタッチメントリンク10は、棒体12によって形成される軸のまわりの回転を阻止する阻止手段を有する。これによって、アタッチメントリンクをホーン5の間にて中間部4に対向するように堅固に保持する。
【0019】
第1の実施形態によると、回転阻止手段は、アタッチメントリンク10の裏面100のレベルから突出している少なくとも第1の阻止要素13を有し、前記少なくとも1つの阻止要素13は、アタッチメントリンク10がホーン5の間に配置されているときに、中間部4に接しており、組み付けの後にアタッチメントリンク10とケース3の間のいずれの遊びをも防ぐ。
【0020】
第2の実施形態によると、回転阻止手段は、アタッチメントリンク10の側面102のレベルから突出している少なくとも第2の阻止要素14を有し、この第2の阻止要素14は、アタッチメントリンク10がホーン5の間に配置されているときに、ホーン5に接しており、組み付けの後にアタッチメントリンク10とケース3の間のいずれの遊びをも防ぐ。
【0021】
図3及び4に示すように、第1及び第2の阻止要素13及び14は、ゴムのようなエラストマー材料のような弾性変形可能な材料によって作られたインサートの形態で構成している。このインサートは、アタッチメントリンクとともに直接形成することができ、また、成型によってアタッチメントリンク上に形成することができる。また、アタッチメントリンクにおいて凹んだ機構を設けて、インサートを受けるようにすることができ、このインサートは、この一又は複数の凹んだ機構の中に押し入れられる。
【0022】
アタッチメントリンクは、アタッチメントリンク10の長さ又は深さに沿って配置されている一又は複数の概して長方形のインサートを有することができる。この一又は複数のインサートの長さは、アタッチメントリンクの長さ及び/又は深さよりもわずかに小さい。アタッチメントリンクの長さは、裏面100の長さを意味するように理解され、アタッチメントリンクの深さは、側面102の長さを意味するように理解される。
【0023】
別の実施形態によると、第1及び第2の阻止要素13及び14は、金属、セラミックス又はプラスチック材料のような硬質材によって作ることができる。好ましいことに、前記阻止要素は、アタッチメントリンク10と一体化しているように、また、アタッチメントリンク10と同じ材料で、作ることができる。例えば、金属やセラミックスである。
【0024】
また、前記阻止要素を、文字又はロゴの形態、例えば、「T」、「Ω」、で構成することを想到することができる。
【0025】
腕時計バンドストランドをアタッチメントリンク10に固定することを可能にするために、アタッチメントリンク10に、腕時計バンドストランド又はアタッチメントリンクを受けるために適している、棒体12が通る通路を設けることができる。
【0026】
腕時計ケース3にアタッチメントリンク10を組み付けるために、腕時計バンドストランドは、まず、アタッチメントリンク10の通路内に挿入され、そして、棒体12が、アタッチメントリンクに設けられたボア11内を滑って通り抜ける。そして、アタッチメントリンク10が、ホーン5の間に挿入されて、棒体12の第1の端が、ホーン5の穴50内に収容される。この後には、アタッチメントリンク10が、腕時計ケース3のホーン5の間で滑る。このことによって、棒体12の第2の端が、反対側のホーン5の穴50内にて係合することが確実になる。この組み付けステップが完了すると、阻止要素13及び/又は14が、ケース3とアタッチメントリンク10の間で押され、このことによって、これらのケース3とアタッチメントリンク10の2つの要素の間のいずれの遊びもなくし、アタッチメントリンク10の運動を制限したり確実に阻止したりすることが可能になる。
【0027】
腕時計バンドは、腕時計バンドストランドによって作ることができる。この腕時計バンドストランドは、例えば、ゴム、シリコーン、皮革のような可撓性材料によって作ることができるが、金属、セラミックス又は複合材によって作ることもできる。このようなアタッチメントリンク10によって、ケース3内における保持を変える必要性なしで、腕時計バンドストランドの良好な配置とともに、ホーン5の間の良好な保持が可能になる。また、腕時計バンドアタッチメントとケースの間において、機械加工や組み付けの許容誤差に応じて、部品どうしの厄介で可変な遊びなしで、非常に純粋な審美性を持たせることが可能になる。
【0028】
当業者であれば、明らかに、アタッチメントリンク10を阻止するために、前記阻止手段を、ホーン5の間にてケースバンドに接触するように、中間部のレベルに配置することを想到することができる。この場合、中間部が、アタッチメントリンクと同じ阻止手段を受けることができる。図5に示すように、腕時計は、「Ω」の形にて構成する阻止要素15を有し、前記阻止要素は、中間部と同時に機械加工することができ、また、インサートの場合には中間部に付加することができる。
【0029】
このような構成の結果、腕時計バンドのタイプを変えるとき、例えば、金属バンドを伝統的な皮革バンドに変えるときに、ケースバンドを見ることができ、また、阻止手段を見ることができる。このことは、阻止手段がロゴのような装飾要素の形態である場合には、特に有利である。
【0030】
本発明がここで説明した実施形態に制限されず、当業者であれば、本特許出願に添付した請求の範囲によって定められる本発明のフレームワークから逸脱せずに、様々な単純な改変や変種を想到することができる。具体的には、金属材料によって作られた腕時計バンドのリンク及び腕時計ケースに関連させて説明したが、セラミックス、複合材又はプラスチック材料のような他の硬質材によって作られるリンクとケースにも、本発明を同じ手法で適用することができる。
【符号の説明】
【0031】
2 バンド
3 ケース
4 中間部
5 ホーン
6 基礎
7 ベゼル
8 ガラス
10 アタッチメントリンク
11 ボア
12 棒体
13、14、15 阻止要素
50 穴
100 第2の端
101 第1の端
102 側面
図1
図2
図3
図4
図5